【実施例1】
【0011】
図1は、本発明が適用されるハイブリッド型作業機械の一例であるハイブリッド式ショベルを示す側面図である。
【0012】
ハイブリッド式ショベルの下部走行体1には、旋回機構2を介して上部旋回体3が搭載される。上部旋回体3には、ブーム4が取り付けられる。ブーム4の先端には、アーム5が取り付けられ、アーム5の先端にはバケット6が取り付けられる。ブーム4、アーム5及びバケット6は、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9によりそれぞれ油圧駆動される。上部旋回体3には、キャビン10が設けられ、且つエンジン等の動力源が搭載される。
【0013】
図2は、
図1に示すハイブリッド式ショベルの駆動系の構成例を示すブロック図である。
図2において、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは実線(太線)、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は実線(細線)でそれぞれ示される。
【0014】
機械式駆動部としてのエンジン11と、アシスト駆動部としての電動発電機12は、変速機13の2つの入力軸にそれぞれ接続される。変速機13の出力軸には、油圧ポンプとしてメインポンプ14及びパイロットポンプ15が接続される。メインポンプ14には、高圧油圧ライン16を介してコントロールバルブ17が接続される。メインポンプ14は斜板式可変容量型油圧ポンプであり、斜板の角度(傾転角)を制御することでピストンのストローク長を調整し、吐出流量を制御することができる。
【0015】
コントロールバルブ17は、ハイブリッド式ショベルにおける油圧系の制御を行う制御装置である。下部走行体1用の油圧モータ1A(右用)及び1B(左用)、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、並びにバケットシリンダ9は、高圧油圧ラインを介してコントロールバルブ17に接続される。以下では、油圧モータ1A(右用)及び1B(左用)、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、並びにバケットシリンダ9を総称して「油圧アクチュエータ」とする。
【0016】
電動発電機12には、インバータ18を介して、蓄電器を含む蓄電系120が接続される。電動発電機12とインバータ18とで電動発電系が構成される。また、パイロットポンプ15には、パイロットライン25を介して操作装置26が接続される。操作装置26は、旋回動作レバー26A、油圧アクチュエータ操作レバー26B、油圧アクチュエータ操作ペダル26Cを含む。旋回動作レバー26A、油圧アクチュエータ操作レバー26B、及び油圧アクチュエータ操作ペダル26Cは、油圧ライン27及び28を介して、コントロールバルブ17及び圧力センサ29にそれぞれ接続される。圧力センサ29は、電気系の駆動制御を行うコントローラ30に接続される。
【0017】
また、
図2に示すハイブリッド式ショベルは旋回機構を電動にしたもので、旋回機構2を駆動するために旋回用電動機21が設けられる。電動作業要素としての旋回用電動機21は、インバータ20を介して蓄電系120に接続される。旋回用電動機21の回転軸21Aには、レゾルバ22、メカニカルブレーキ23、及び旋回変速機24が接続される。インバータ20、旋回用電動機21、レゾルバ22、メカニカルブレーキ23、及び旋回変速機24で負荷駆動系が構成される。
【0018】
コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)、内部メモリ等を含む演算処理装置で構成され、電動発電機12の運転制御(電動(アシスト)運転又は発電運転の切り替え)、及び、旋回用電動機21の運転制御(力行運転又は回生運転の切り替え)を行う。また、コントローラ30は、昇降圧制御部としての昇降圧コンバータを駆動制御することによる蓄電器(キャパシタ)の充放電制御を行う。
【0019】
具体的には、コントローラ30は、蓄電器(キャパシタ)の充電状態、電動発電機12の運転状態(電動(アシスト)運転又は発電運転)、及び、旋回用電動機21の運転状態(力行運転又は回生運転)に基づいて、昇降圧コンバータの昇圧動作と降圧動作の切り替え制御を行い、これにより蓄電器(キャパシタ)の充放電制御を行う。
【0020】
昇降圧コンバータの昇圧動作と降圧動作との切り替え制御は、DCバスに設けられたDCバス電圧検出部によって検出されるDCバス電圧値、蓄電器電圧検出部によって検出される蓄電器電圧値、及び、蓄電器電流検出部によって検出される蓄電器電流値に基づいて行われる。
【0021】
さらに、蓄電器電圧検出部によって検出される蓄電器電圧値に基づいて、蓄電器(キャパシタ)のSOC(State Of Charge)が算出される。また、上述では蓄電器の一例としてキャパシタを示したが、キャパシタの代わりに、リチウムイオン電池等の充放電可能な二次電池、又は、電力の授受が可能なその他の形態の電源を蓄電器として用いてもよい。
【0022】
図3は蓄電系120の構成を示すブロック図である。蓄電系120は、蓄電器としてのキャパシタ19、昇降圧コンバータ100、及び、DCバス110を含む。DCバス110は、キャパシタ19、電動発電機12、及び、旋回用電動機21の間での電力の授受を制御する。キャパシタ19には、キャパシタ電圧値を検出するためのキャパシタ電圧検出部112と、キャパシタ電流値を検出するためのキャパシタ電流検出部113とが設けられる。キャパシタ電圧検出部112によって検出されるキャパシタ電圧値、及び、キャパシタ電流検出部113によって検出されるキャパシタ電流値は、コントローラ30に供給される。
【0023】
昇降圧コンバータ100は、電動発電機12及び旋回用電動機21の運転状態に応じて、
DCバス電圧検出部111により検出されるDCバス電圧値が一定の範囲内に収まるように昇圧動作と降圧動作とを切り替える制御を行う。DCバス110は、インバータ18、20と昇降圧コンバータ100との間に配設されており、キャパシタ19、電動発電機12及び旋回用電動機21の間で電力の授受を行う。
【0024】
以上のような構成において、アシストモータである電動発電機12が発電した電力、及び、旋回用電動機21が回生運転して生成した回生電力は、インバータ18、20を介して蓄電系120のDCバス110に供給され、昇降圧コンバータ100を介してキャパシタ19に供給される。
【0025】
ここで、コントローラ30の詳細について説明する。コントローラ30は、駆動制御部32、旋回駆動制御部40、及び主制御部60を含む。駆動制御部32、旋回駆動制御部40、及び主制御部60のそれぞれは、例えば、コントローラ30のCPUが内部メモリに格納される駆動制御用のプログラムを実行することによって実現される機能要素である。
【0026】
駆動制御部32は、電動発電機12の運転制御(電動(アシスト)運転又は発電運転の切り替え)を行う。また、駆動制御部32は、昇降圧制御部としての昇降圧コンバータ100を駆動制御することによるキャパシタ19の充放電制御を行う。
【0027】
旋回駆動制御部40は、インバータ20を介して旋回用電動機21の駆動制御を行う。
【0028】
図4は、旋回駆動制御部40の構成を示す制御ブロック図であり、旋回駆動制御部40は、速度指令変換部31と、旋回用電動機21を駆動するための駆動指令を生成する駆動指令生成部50とを含む。
【0029】
速度指令変換部31は、圧力センサ29から入力される信号を速度指令に変換する演算処理部である。これにより、旋回動作レバー26Aの操作量は、旋回用電動機21を回転駆動させるための速度指令(rad/s)に変換される。この速度指令は、駆動制御部32及び駆動指令生成部50に入力される。
【0030】
駆動指令生成部50には、旋回動作レバー26Aの操作量に応じて速度指令変換部31から出力される速度指令が入力される。また、駆動指令生成部50は、速度指令に基づき駆動指令を生成する。駆動指令生成部50から出力される駆動指令はインバータ20に入力され、インバータ20は、駆動指令に基づくPWM制御信号により旋回用電動機21を交流駆動する。
【0031】
なお、旋回駆動制御部40は、旋回動作レバー26Aの操作量に応じて、旋回用電動機21を駆動制御する際に、力行運転と回生運転の切り替え制御を行うと共に、インバータ20を介してキャパシタ19の充放電制御を行う。
【0032】
駆動指令生成部50は、減算器51、PI(Proportional Integral)制御部52、トルク制限部53、トルク制限部54、減算器55、PI制御部56、電流変換部57、及び旋回動作検出部58を含む。
【0033】
減算器51は、速度指令変換部31から、旋回動作レバー26Aの操作量に応じた旋回駆動用の速度指令(rad/s)を受け、その速度指令の値(以下、「速度指令値」とする。)から、旋回動作検出部58によって検出される旋回用電動機21の回転速度(rad/s)を減算して偏差を出力する。この偏差は、後述するPI制御部52において、旋回用電動機21の回転速度を速度指令値(目標値)に近づけるためのPI制御に用いられる。
【0034】
PI制御部52は、減算器51から入力される偏差に基づき、旋回用電動機21の回転速度を速度指令値(目標値)に近づけるように(すなわち、この偏差を小さくするように)PI制御を行い、そのために必要なトルク電流指令を演算・生成する。生成されたトルク電流指令は、トルク制限部53に入力される。
【0035】
トルク制限部53は、旋回動作レバー26Aの操作量に応じてトルク電流指令の値(以下、「トルク電流指令値」とする。)を制限する処理を行う。この制限処理は、旋回動作レバー26Aの操作量の増加に伴ってトルク電流指令値の許容値(絶対値)が緩やかに増加する制限特性に基づいて行われる。このようなトルク電流指令値の制限は、PI制御部52によって演算されるトルク電流指令値が急激に増加すると制御性が悪化するため、これを抑制するために行われる。なお、このトルク電流指令値の制限は、上部旋回体3の左方向及び右方向の双方向の回転に対して行われる。
【0036】
制限特性を表すデータは、主制御部60の内部メモリに格納されており、主制御部60のCPUによって読み出され、トルク制限部53に入力される。
【0037】
トルク制限部54は、トルク制限部53から入力されるトルク電流指令によって生じるトルク(絶対値)が旋回用電動機21の最大許容トルク値以下となるように、トルク制限部53から入力されるトルク電流指令値を制限する。このトルク電流指令値の制限は、トルク制限部53と同様に、上部旋回体3の左方向及び右方向の双方向の回転に対して行われる。
【0038】
また、トルク制限部54は、トルク制限部53から入力されるトルク電流指令によって生じるトルク(絶対値)が旋回用電動機21の最大許容トルク値以下の場合であっても、一回の制御周期におけるトルク電流指令値の増減幅が所定幅以上であれば、その増減幅を所定幅に制限し、トルク電流指令値が急激に増減するのを防止する。
【0039】
このように、トルク制限部54は、増減幅にローパスフィルタを適用することによって、すなわち、所定幅未満の増減幅をそのまま採用し、所定幅以上の増減幅をその所定幅に制限することによって、トルク電流指令値が急激に増減するのを防止する。その結果、トルク制限部54は、上部旋回体3の旋回速度が速度指令値(目標値)に達するのを遅らせることができる。
【0040】
減算器55は、トルク制限部54から入力されるトルク電流指令値から電流変換部57の出力値を減算することによって得られる偏差を出力する。この偏差は、後述するPI制御部56及び電流変換部57を含むフィードバックループにおいて、電流変換部57が出力する旋回用電動機21の駆動トルクを、トルク制限部54を介して入力されるトルク電流指令値(目標値)によって表されるトルクに近づけるためのPI制御に用いられる。
【0041】
PI制御部56は、減算器55が出力する偏差を小さくするようにPI制御を行い、インバータ20に送る最終的な駆動指令となるトルク電流指令を生成する。インバータ20は、PI制御部56から入力されるトルク電流指令に基づき、旋回用電動機21をPWM駆動する。
【0042】
電流変換部57は、旋回用電動機21のモータ電流を検出し、これをトルク電流指令に相当する値に変換し、減算器55に対して出力する。
【0043】
旋回動作検出部58は、レゾルバ22によって検出される旋回用電動機21の回転位置の変化(すなわち上部旋回体3の旋回位置)を検出する。また、旋回動作検出部58は、回転位置の時間的な変化から旋回用電動機21の回転速度を微分演算によって導出する。導出された回転速度を表すデータは、減算器51に入力される。
【0044】
このような構成の駆動指令生成部50において、速度指令変換部31から入力される速度指令に基づき、旋回用電動機21を駆動するためのトルク電流指令が生成される。その結果、上部旋回体3が所望の位置まで旋回される。
【0045】
主制御部60は、駆動指令生成部50の制御処理に必要な周辺処理を行う機能要素であり、動作状態検出部61を含む。
【0046】
動作状態検出部61は、ハイブリッド式ショベルの動作状態を検出するための機能要素であり、圧力センサ29の検出値に基づいて、単独旋回動作状態、複合旋回動作状態、停止状態等の動作状態を検出する。なお、単独旋回動作状態は油圧アクチュエータを停止させながら旋回用電動機21を動作させる状態であり、複合旋回動作状態は旋回用電動機21及び油圧アクチュエータをともに動作させる状態であり、停止状態は旋回用電動機21及び油圧アクチュエータをともに停止させる状態である。また、圧力センサ29は、旋回動作レバー26A、油圧アクチュエータ操作レバー26B及び油圧アクチュエータ操作ペダル26Cのそれぞれの操作量に応じたパイロット圧を検出する。
【0047】
速度指令変換部31は、動作状態検出部61が検出する動作状態に応じて上部旋回体3の旋回速度を制御し、例えば、速度指令を単独旋回動作時制限速度又は複合旋回動作時制限速度で制限する。なお、単独旋回動作時制限速度は単独旋回動作時に採用される制限速度であり、複合旋回動作時制限速度は複合旋回動作時に採用される制限速度である。
【0048】
図5は、速度指令変換部31による速度指令制限特性の一例を示す図であり、旋回動作レバー26Aの操作量を横軸に配し、速度指令変換部31が出力する速度指令を縦軸に配する。なお、旋回動作レバー26Aの操作量は、最大操作量(フルレバー操作時の操作量)を100%としたときの割合で示される。また、
図5は、右旋回の場合の速度指令制限特性を示すが、左旋回の場合にも同様に適用される。
【0049】
図5で示すように、速度指令変換部31が駆動指令生成部50に対して出力する速度指令は、旋回動作レバー26Aの操作量が60%未満の場合には、単独旋回動作時と複合旋回動作時とで同じ推移を辿り、操作量の増加とともに増加する。
【0050】
しかしながら、旋回動作レバー26Aの操作量が60%以上の場合、速度指令は、
図5で示すように、単独旋回動作時と複合旋回動作時とで異なる推移を辿る。
【0051】
具体的には、単独旋回動作時における速度指令は、操作量が80%未満の場合、操作量が60%未満の場合と同様に操作量の増加とともに増加し、操作量が80%以上となった場合に単独旋回動作時制限速度SLで制限されて一定となる。
【0052】
一方、複合旋回動作時における速度指令は、操作量が60%以上となった場合に複合旋回動作時制限速度PLで制限され、単独旋回動作時よりも早いタイミングで一定となる。
【0053】
このようにして、速度指令変換部31は、旋回動作レバー26Aの操作量が所定量以上の場合に、複合旋回動作時における上部旋回体3の旋回速度を、単独旋回動作時に比べて低減させることができる。
【0054】
また、速度指令変換部31は、動作状態検出部61により複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行が検出された場合、速度指令制限特性を複合旋回動作時のものから単独旋回動作時のものに切り替えるようにする。しかしながら、速度指令変換部31は、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行が検出された場合であっても、旋回動作レバー26Aの操作量が維持され或いは低減されているときには、複合旋回動作時の速度指令制限特性をそのまま用いるようにしてもよい。旋回動作レバー26Aの操作量が維持され或いは低減されているにもかかわらず、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態へ移行した途端に旋回速度が増加するのを防止するためである。なお、速度指令変換部31は、複合旋回動作時の速度指令制限特性がそのまま用いられた場合であっても、旋回動作レバー26Aの操作量がその後に増加したときには、速度指令制限特性を複合旋回動作時のものから単独旋回動作時のものに切り替えるようにしてもよい。操作者の意思に合致する旋回速度を実現できるようにするためである。
【0055】
また、動作状態検出部61は、トルク制限部54に対して制御信号を出力し、トルク制限部54がトルク電流指令値を制限するために用いる最大増減幅(トルク電流指令値を導出するための一回の制御周期における最大増減幅)を切り替えるようにする。以下、動作状態検出部61によるこの切り替え処理を「増減幅制限処理」と称する。
【0056】
具体的には、動作状態検出部61は、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行を検出した場合に、一回の制御周期におけるトルク電流指令値の最大増加幅を通常時増加幅から移行時増加幅に低減させるようにする。複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行の際に速度指令制限特性が複合旋回動作時のものから単独旋回動作時のものに切り替わった場合に(速度指令値が増加した場合に)、旋回動作レバー26Aの操作量が変化していないにもかかわらず旋回速度が急激に増加するのを防止するためである。なお、移行時増加幅は動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行したときに採用される最大増加幅であり、移行時増加幅より大きい通常時増加幅はその移行時以外の場合に採用される最大増加幅である。したがって、動作状態検出部61は、停止状態から単独旋回動作状態又は複合旋回動作状態への移行を検出した場合には、トルク電流指令値の一回の制御周期における最大増加幅を通常時増加幅のまま維持する。停止状態から単独旋回動作状態又は複合旋回動作状態へ移行した場合における、旋回動作レバー26Aの操作量の増加に応じた旋回速度の増加が鈍化するのを防止するためである。
【0057】
通常時増加幅から移行時増加幅への切り替えが行われた後、動作状態検出部61は、単独旋回動作状態から停止状態への移行を検出した場合に、トルク電流指令値の一回の制御周期における最大増加幅を移行時増加幅から通常時増加幅に復帰させるようにする。また、動作状態検出部61は、単独旋回動作状態において、旋回動作レバー26Aの操作量が減少した場合に、トルク電流指令値の一回の制御周期における最大増加幅を移行時増加幅から通常時増加幅に復帰させるようにしてもよい。旋回速度を増加させるための旋回動作レバー26Aの操作がその後に行われた場合に、旋回速度を迅速に増加させることができるようにするためである。
【0058】
なお、動作状態検出部61は、単独旋回動作状態から複合旋回動作状態への移行を検出した場合に、トルク電流指令値の一回の制御周期における最大減少幅を通常時減少幅から移行時減少幅に低減させるようにしてもよい。単独旋回動作状態から複合旋回動作状態への移行の際に速度指令制限特性が単独旋回動作時のものから複合旋回動作時のものに切り替わった場合に(速度指令値が減少した場合に)、旋回動作レバー26Aの操作量が変化していないにもかかわらず旋回速度が急激に減少するのを防止するためである。なお、移行時減少幅は動作状態が単独旋回動作状態から複合旋回動作状態に移行したときに採用される最大減少幅であり、移行時減少幅より大きい通常時減少幅はその移行時以外の場合に採用される最大減少幅である。
【0059】
このようにして、動作状態検出部61は、複合旋回動作状態と単独旋回動作状態との切り替わりの際に旋回速度が急激に増減するのを防止することができる。
【0060】
ここで、
図6を参照しながら、ハイブリッド式ショベルの動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行する際の各種物理量(旋回動作レバー26A及び油圧アクチュエータ(ブーム)操作レバー26Bの操作量(
図6上段参照。)、旋回速度(
図6中段参照。)、並びに、トルク電流指令値(
図6下段参照。))の時間的推移について説明する。なお、
図6上段の実線で表される推移は、旋回動作レバー26Aの操作量の推移を示し、
図6上段の一点鎖線で表される推移は、ブーム操作レバー26Bの操作量の推移を示す。また、
図6中段及び
図6下段のそれぞれにおいて実線で表される推移は、動作状態検出部61による増減幅制限処理が実行される場合の効果を説明する。また、
図6中段及び
図6下段のそれぞれにおいて破線で表される推移は、動作状態検出部61による増減幅制限処理が実行されない場合の効果を説明する。
【0061】
時刻t1において、旋回動作レバー26A及びブーム操作レバー26Bがともに最大操作量100%で操作されて複合旋回動作が開始されると、速度指令変換部31が出力する速度指令は複合旋回動作時制限速度PLに設定される。駆動指令生成部50が生成するトルク電流指令値は急激に増加して最大許容トルク値T
MAXに至る。その結果、上部旋回体3の旋回速度は、複合旋回動作時制限速度PLまで急激に増加し、複合旋回動作時制限速度PLに達した後は、そのまま複合旋回動作時制限速度PLで推移する。なお、トルク電流指令値は、上部旋回体3の旋回速度が複合旋回動作時制限速度PLに達した時点でゼロ近傍となる。
【0062】
その後、時刻t2において、ブーム操作レバー26Bの操作量が0%となり、ショベルの動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行すると、旋回動作レバー26Aの操作量が100%のまま不変であっても、速度指令は複合旋回動作時制限速度PLから単独旋回動作時制限速度SLに切り替えられる。そして、トルク制限部54にてトルク電流指令値の最大増加幅が移行時増加幅へ低減されるため、トルク電流指令値は、複合旋回動作が開始された際の急激な増加に比べて緩やかに増加する。このように、コントローラ30は、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行後の旋回用電動機21の出力を、移行後以外の単独旋回動作状態における旋回用電動機21の出力よりも小さい出力に制限する。その結果、上部旋回体3の旋回速度は、単独旋回動作時制限速度SLまで、複合旋回動作が開始された際の急激な増加に比べて緩やかに増加し、単独旋回動作時制限速度SLに達した後は、そのまま単独旋回動作時制限速度SLで推移する。なお、トルク電流指令値は、最大許容トルク値T
MAXに達することなく減少を開始し、上部旋回体3の旋回速度が単独旋回動作時制限速度SLに達した時点でゼロ近傍となる。
【0063】
その後、時刻t3において、旋回動作レバー26Aの操作量が0%となり、ショベルの動作状態が単独旋回動作状態から停止状態に移行すると、速度指令は単独旋回動作時制限速度SLからゼロに切り替えられる。トルク電流指令値は急激に減少して最小許容トルク値T
MIN(負値)に至る。その結果、上部旋回体3の旋回速度は、速度ゼロまで急激に減少し、速度ゼロに達した後は、そのまま速度ゼロで推移する。なお、トルク電流指令値は、上部旋回体3の旋回速度が速度ゼロに達した時点でゼロとなる。
【0064】
なお、動作状態検出部61による増減幅制限処理が実行されない場合には、時刻t2において速度指令が複合旋回動作時制限速度PLから単独旋回動作時制限速度SLに切り替えられると、トルク電流指令値は、複合旋回動作が開始された際の急激な増加と同様に急激に増加して最大許容トルク値T
MAXに至る(
図6下段の破線参照。)。その結果、上部旋回体3の旋回速度も、複合旋回動作が開始された際の急激な増加と同様に急激に増加して単独旋回動作時制限速度SLに達する(
図6中段の破線参照。)。
【0065】
以上の説明から明らかなように、第一実施例に係るハイブリッド式ショベルは、動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行した場合には、旋回動作レバー26Aの操作量が不変であっても、その操作量に対応する速度指令を増加させることによって旋回速度を増加させるようにする。これにより、第一実施例に係るハイブリッド式ショベルは、動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行した場合に油圧ポンプの吐出油が旋回用油圧アクチュエータに集中的に供給されて旋回速度が増加するという油圧ショベルの操作性を擬似的に実現することができる。その結果、油圧ショベルを使い慣れた操作者がハイブリッド式ショベルを使用する際に抱く違和感(動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行した場合にも旋回速度が増加しないという違和感)を解消することができる。
【0066】
また、第一実施例に係るハイブリッド式ショベルは、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行の際に旋回速度を緩やかに増加させるようにする。その結果、第一実施例に係るハイブリッド式ショベルは、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行の際に旋回速度が急激に増加することで操作者が抱く違和感を解消することができる。
【実施例2】
【0067】
次に、
図7を参照しながら、本発明の第二実施例に係るハイブリッド式ショベルについて説明する。
【0068】
第二実施例に係るハイブリッド式ショベルは、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行の際における速度指令の制限速度の切り替えを禁止する点において、第一実施例に係るハイブリッド式ショベルと相違し、その他の点において共通する。
【0069】
そのため、共通部分の説明を省略しながら、相違部分を詳細に説明する。なお、ここでは、第一実施例で用いた参照符号をそのまま用いる。
【0070】
第二実施例において、速度指令変換部31は、動作状態検出部61により複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行が検出された場合であっても、旋回動作レバー26Aの操作量が維持され或いは低減されているときには、複合旋回動作時の速度指令制限特性をそのまま用いるようにする。以下、速度指令変換部31によるこの処理を「制限特性維持処理」と称する。
【0071】
図7は、
図6に対応する図であり、第二実施例に係るハイブリッド式ショベルの動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行する際の各種物理量(旋回動作レバー26A及びブーム操作レバー26Bの操作量(
図7上段参照。)、旋回速度(
図7中段参照。)、並びに、トルク電流指令値(
図7下段参照。))の時間的推移を示す。なお、
図7上段の実線で表される推移は、旋回動作レバー26Aの操作量の推移を示し、
図7上段の一点鎖線で表される推移は、ブーム操作レバー26Bの操作量の推移を示す。また、
図7中段及び
図7下段のそれぞれにおいて実線で表される推移は、速度指令変換部31による制限特性維持処理が実行される場合の効果を説明する。また、
図7中段及び
図7下段のそれぞれにおいて破線で表される推移は、
動作状態検出部61による増減幅制限処理及び
速度指令変換部31による制限特性維持処理が何れも実行されない場合の効果を説明する。
【0072】
時刻t1において、旋回動作レバー26A及びブーム操作レバー26Bがともに最大操作量100%で操作されて複合旋回動作が開始されると、速度指令変換部31が出力する速度指令は複合旋回動作時制限速度PLに設定される。駆動指令生成部50が生成するトルク電流指令値は急激に増加して最大許容トルク値T
MAXに至る。その結果、上部旋回体3の旋回速度は、複合旋回動作時制限速度PLまで急激に増加し、複合旋回動作時制限速度PLに達した後は、そのまま複合旋回動作時制限速度PLで推移する。なお、トルク電流指令値は、上部旋回体3の旋回速度が複合旋回動作時制限速度PLに達した時点でゼロ近傍となる。
【0073】
その後、時刻t2において、ブーム操作レバー26Bの操作量が0%となり、ショベルの動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行した場合、旋回動作レバー26Aの操作量が100%のまま不変であるため、速度指令は複合旋回動作時制限速度PLのまま推移する。また、旋回速度が既に複合旋回動作時制限速度PLとなっているため、トルク電流指令値は、ゼロ近傍のまま推移する。このように、コントローラ30は、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行後の旋回用電動機21の出力を、移行後以外の単独旋回動作状態における旋回用電動機21の出力よりも小さい出力に制限する。その結果、上部旋回体3の旋回速度は、単独旋回動作状態に移行した後も複合旋回動作時制限速度PLのままで推移する。この場合、旋回速度が複合旋回動作時制限速度PLで制限されるため、トルク制限部54を設けなくてもよい。
【0074】
その後、時刻t3において、旋回動作レバー26Aの操作量が0%となり、ショベルの動作状態が単独旋回動作状態から停止状態に移行すると、速度指令は複合旋回動作時制限速度PLからゼロに切り替えられる。トルク電流指令値は急激に減少して最小許容トルク値T
MIN(負値)に至る。その結果、上部旋回体3の旋回速度は、速度ゼロまで急激に減少し、速度ゼロに達した後は、そのまま速度ゼロで推移する。なお、トルク電流指令値は、上部旋回体3の旋回速度が速度ゼロに達した時点でゼロとなる。
【0075】
なお、動作状態検出部61による増減幅制限処理及び速度指令変換部31による制限特性維持処理が何れも実行されない場合には、時刻t2において速度指令が複合旋回動作時制限速度PLから単独旋回動作時制限速度SLに切り替えられると、トルク電流指令値は、複合旋回動作が開始された際の急激な増加と同様に急激に増加して最大許容トルク値T
MAXに至る(
図7下段の破線参照。)。その結果、上部旋回体3の旋回速度も、複合旋回動作が開始された際の急激な増加と同様に急激に増加して単独旋回動作時制限速度SLに達する(
図7中段の破線参照。)。
【0076】
以上の説明から明らかなように、第二実施例に係るハイブリッド式ショベルは、動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行した場合であっても、旋回動作レバー26Aの操作量が維持され或いは低減されているときには、複合旋回動作時の速度指令制限特性をそのまま用いることによって旋回速度を増加させないようにする。その結果、第二実施例に係るハイブリッド式ショベルは、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行の際に旋回動作レバー26Aの操作量が増加していないにもかかわらず旋回速度が増加することで操作者が抱く違和感を解消することができる。
【実施例3】
【0077】
次に、
図8を参照しながら、本発明の第三実施例に係るハイブリッド式ショベルについて説明する。
【0078】
第三実施例に係るハイブリッド式ショベルは、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行の際に速度指令の制限速度の切り替えを禁止した場合であっても旋回動作レバー26Aの操作量がその後に増加したときにはその切り替えを実行する点において、第二実施例に係るハイブリッド式ショベルと相違し、その他の点において共通する。
【0079】
そのため、共通部分の説明を省略しながら、相違部分を詳細に説明する。なお、ここでは、第一実施例及び第二実施例で用いた参照符号をそのまま用いる。
【0080】
第三実施例において、速度指令変換部31は、動作状態検出部61により複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行が検出された際に旋回動作レバー26Aの操作量が維持され或いは低減されていた場合には、複合旋回動作時の速度指令制限特性をそのまま用いるようにする。そして、速度指令変換部31は、旋回動作レバー26Aの操作量がその後に増加されたときに、複合旋回動作時の速度指令制限特性を単独旋回動作時の速度指令制限特性に切り替えるようにする。以下、速度指令変換部31によるこの処理を「制限特性切り替え遅延処理」と称する。
【0081】
図8は、
図6及び
図7に対応する図であり、第三実施例に係るハイブリッド式ショベルの動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行する際の各種物理量(旋回動作レバー26A及びブーム操作レバー26Bの操作量(
図8上段参照。)、旋回速度(
図8中段参照。)、並びに、トルク電流指令値(
図8下段参照。))の時間的推移を示す。なお、
図8上段の実線で表される推移は、旋回動作レバー26Aの操作量の推移を示し、
図8上段の一点鎖線で表される推移は、ブーム操作レバー26Bの操作量の推移を示す。また、
図8中段及び
図8下段のそれぞれにおいて実線で表される推移は、速度指令変換部31による制限特性切り替え遅延処理が実行される場合の効果を説明する。また、
図8中段及び
図8下段のそれぞれにおいて破線で表される推移は、速度指令変換部31による制限特性切り替え遅延処理が実行されない場合の効果を説明する。
【0082】
時刻t1において、旋回動作レバー26Aが80%の操作量で操作され、かつ、ブーム操作レバー26Bが最大操作量100%で操作されて複合旋回動作が開始されると、速度指令変換部31が出力する速度指令は、複合旋回動作時制限速度PLに設定される。また、駆動指令生成部50が生成するトルク電流指令値は急激に増加して最大許容トルク値T
MAXに至る。その結果、上部旋回体3の旋回速度は、複合旋回動作時制限速度PLまで急激に増加し、複合旋回動作時制限速度PLに達した後は、そのまま複合旋回動作時制限速度PLで推移する。なお、トルク電流指令値は、上部旋回体3の旋回速度が複合旋回動作時制限速度PLに達した時点でゼロ近傍となる。
【0083】
その後、時刻t2において、ブーム操作レバー26Bの操作量が0%となり、ショベルの動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行する。この場合、旋回動作レバー26Aの操作量が80%のまま不変であっても、速度指令は複合旋回動作時制限速度PLのまま推移する。また、旋回速度が既に複合旋回動作時制限速度PLとなっているため、トルク電流指令値は、ゼロ近傍のまま推移する。このように、コントローラ30は、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行後の旋回用電動機21の出力を、移行後以外の単独旋回動作状態における旋回用電動機21の出力よりも小さい出力に制限する。その結果、上部旋回体3の旋回速度は、単独旋回動作状態に移行した後も複合旋回動作時制限速度PLのまま推移する。この場合、旋回速度が複合旋回動作時制限速度PLで制限されるため、トルク制限部54を設けなくてもよい。
【0084】
その後、時刻t21において、旋回動作レバー26Aの操作量が80%から100%に増加すると、速度指令は複合旋回動作時制限速度PLから単独旋回動作時制限速度SLに切り替えられる。トルク電流指令値は増加して最大許容トルク値T
MAXに至る。このように、コントローラ30は、旋回用電動機21の出力制限を解除する。その結果、上部旋回体3の旋回速度も、複合旋回動作が開始された際の急激な増加と同様に急激に増加して単独旋回動作時制限速度SLに達する。
【0085】
その後、時刻t3において、旋回動作レバー26Aの操作量が0%となり、ショベルの動作状態が単独旋回動作状態から停止状態に移行すると、速度指令は単独旋回動作時制限速度SLからゼロに切り替えられる。トルク電流指令値は急激に減少して最小許容トルク値T
MIN(負値)に至る。その結果、上部旋回体3の旋回速度は、速度ゼロまで急激に減少し、速度ゼロに達した後は、そのまま速度ゼロで推移する。なお、トルク電流指令値は、上部旋回体3の旋回速度が速度ゼロに達した時点でゼロとなる。
【0086】
なお、速度指令変換部31による制限特性切り替え遅延処理が実行されない場合には、時刻t2において速度指令が複合旋回動作時制限速度PLから単独旋回動作時制限速度SLに切り替えられると、トルク電流指令値は急激に増加して最大許容トルク値T
MAXに至る(
図8下段の破線参照。)。その結果、上部旋回体3の旋回速度も、複合旋回動作が開始された際の急激な増加と同様に急激に増加して単独旋回動作時制限速度SLに達する(
図8中段の破線参照。)。
【0087】
以上の説明から明らかなように、第三実施例に係るハイブリッド式ショベルは、動作状態が複合旋回動作状態から単独旋回動作状態に移行した場合であっても、旋回動作レバー26Aの操作量が維持され或いは低減されているときには、複合旋回動作時の速度指令制限特性をそのまま用いることによって旋回速度を増加させないようにする。その結果、第三実施例に係るハイブリッド式ショベルは、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行の際に、旋回動作レバー26Aの操作量が増加していないにもかかわらず旋回速度が増加することで操作者が抱く違和感を解消することができる。
【0088】
また、第三実施例に係るハイブリッド式ショベルは、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行後に複合旋回動作時の速度指令制限特性がそのまま用いられた場合であっても、旋回動作レバー26Aの操作量がその後に増加したときには、複合旋回動作時の速度指令制限特性を単独旋回動作時の速度指令制限特性に切り替えるようにする。その結果、第三実施例に係るハイブリッド式ショベルは、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態への移行の際に旋回速度が不意に増加するのを防止しながらも、その後に旋回動作レバー26Aの操作量が増加した場合には複合旋回動作時制限速度PLを超えて単独旋回動作時制限速度SLまで旋回速度を増加させることで操作者の意思により適合した旋回速度を実現することができる。
【0089】
なお、第一〜第三実施例は、
図5で示すように、速度
指令変換部31において、複合旋回動作時の速度指令を制限しているが、トルク制限部53において、複合旋回動作時のトルク電流指令値を制限するようにしてもよい。このようにして、コントローラ30は、複合旋回動作状態から単独旋回動作状態へ切り替わった際の旋回用電動機21の出力(例えば、駆動トルクである。)を制限できる。
【0090】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0091】
例えば、上述の実施例は、バケット6を備えたハイブリッド式ショベルに適用された場合を対象としているが、リフティングマグネット、ブレーカ、フォーク等を備えたハイブリッド式作業機械に適用されてもよい。
【0092】
また、本願は、2011年6月27日に出願した日本国特許出願2011−142340号に基づく優先権を主張するものでありその日本国特許出願の全内容を本願に参照により援用する。