(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電力制御システムは、前記装置を通る源水の流量をモニタするよう構成された流量モニタ要素と、前記流量モニタ要素によって検出された前記装置を通る源水の流量に基づいて前記電解槽への電力を制御するよう構成された少なくとも1つの電子コンポーネントとを含む、請求項2記載の装置。
前記電力制御システムは、前記電解槽に供給される電力が前記装置を通る源水の流量と比例して変化するよう構成されている、請求項2〜6のうち何れか1に記載の装置。
前記少なくとも1つの電子コンポーネントは、前記電解槽の両端間のインピーダンスが既定のしきい値に合致し又はこれを超えたときに前記カートリッジが交換を必要としていると判定するよう構成されている、請求項8記載の装置。
前記ハブ及び前記カートリッジのうちの少なくとも一方は、前記カートリッジを通る源水の流量をモニタするよう構成された流量計を有し、前記流量計は、前記少なくとも1つの電子コンポーネントと連絡状態にあり、
前記少なくとも1つの電子コンポーネントは、前記カートリッジを通る源水の全流量が既定のしきい値に合致し又はこれを超えたときに前記カートリッジが交換を必要としていると判定するよう構成されている、請求項8記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の例示の実施形態では、ハブ及びオゾンを発生させるための内部電解槽を備えた取り外し可能に結合可能なカートリッジを有する装置が提供される。ハブとカートリッジは、互いに結合されると、オゾンを源水中に溶解させるよう相互作用する。次に、オゾン化水を多種多様な用途、例えば飲み水、製氷及び表面消毒に使用することができる。オゾン化水は又、湯の入っている浴槽、プール、温泉、シンク、ドラム缶及び種々の他の水の収容チャンバ内で使用できる。
【0025】
これらの目的のため、
図1は、本発明の一実施形態に従ってカートリッジ100がハブ202に結合された状態の装置200を概略的に示している。
図2は、本発明の一実施形態に従ってハブから結合解除されたカートリッジ100を概略的に示している。カートリッジ100は、オゾンを発生させてオゾンを源水中に溶解させる内部電解槽を有する。カートリッジ100は又、ハブ202に設けられたインターフェースに取り外し可能に結合するカートリッジポート102を有する。ハブ202は、源水を受け入れる水入口204及びオゾン化水を放出する水出口206を有する。種々の実施形態では、ハブ202は、水配水管組立体(配水管組立体は図示されていない)内に直接設置される。源水が配水管組立体を通って流れているとき、水は、ハブ202の水入口204に入る。源水は、装置200内でオゾン化され、次に、ハブ202の水出口206から流れ出て配水管組立体中に流れる。このように、装置200は、多種多様な用途のための配水管組立体内に設置できる。例えば、装置200は、冷蔵庫の配水管組立体内に設置され、オゾン化水を飲用及び製氷のために使用することができるようになる。別の例では、装置200は、湯の入っている浴槽の配水管組立体内に設置され、水が湯の入っている浴槽に入る前に水を浄化することができる。さらに別の例では、装置200は、シンクの給水栓配管内に設置され、給水栓が浄化された水を送り出すようになる。
【0026】
上述したように、源水は、これが装置200を通って流れているときにオゾン化される。
図3は、本発明の一実施形態としての装置200の断面図である。
図3は又、装置200中の源水の流れを指示する矢印300を記載している。
図3に示されているように、源水は、配水管組立体(配水管組立体は図示されていない)から水入口204内に流れる。源水が水入口204のところにいったん受け入れられると、水は次に、ハブ202を通って流れてカートリッジ100中に流れる。この目的のため、ハブ202に設けられたインターフェース302が水をハブ202から放出するインターフェース出口304を有し、カートリッジポート102は、水をカートリッジ100中に導入するカートリッジ入口306を有する。
図3に示されている実施形態では、カートリッジ入口306は、源水を流通させることができる複数個の穴306Hを有する(これ又、
図2に示されている)。
【0027】
源水がカートリッジ入口306中にいったん流れると、水は、カートリッジ100内に設けられたタンク308中に導入される。タンク308は、源水を貯えてこれをカートリッジ100内の電解槽310に供給するよう構成されている。タンク308は、種々のサイズ(例えば、0.025リットル、0.5リットル及び25リットル)のものであって良い。種々の他の実施形態では、カートリッジ100は、タンク308を備えていない。幾つかの実施形態では、加圧配水管組立体からの水圧により、源水が電解槽310中に押し込まれる。しかしながら、他の実施形態では、カートリッジ100及び/又はハブ202は、電解槽310を通って源水を圧送する電子ポンプ(ポンプは図示されていない)を有する。
【0028】
源水が電解槽310を通って流れているとき、電解槽は、オゾンを発生させてこのオゾンを源水中に溶解させる。オゾン化水は、次に、カートリッジ100からハブ202中に流れる。この流れを容易にするため、ハブのインターフェース302は、カートリッジ100からオゾン化水を受け入れるインターフェース入口312を有し、カートリッジポート102は、カートリッジ100から水を放出する対応のカートリッジ出口314を有する。オゾン化水がハブ202のインターフェース入口312中に流れた後、このオゾン化水は、水出口206を通ってハブ202を出て、代表的には、オゾン化水を特定の用途(例えば、製氷器、冷蔵庫及び/又はシンク)に供給する管中に流れる。
【0029】
上述したように、カートリッジ100は、ハブ202の水出口206を通って送り出されるべき源水をオゾン化する電解槽310を有する。この用途には多種多様な電解槽設計で十分であると言える。これらの目的のため、電解槽310は、2つの電極、アノード及びカソードを有するのが良い。アノードは、とりわけ、硼素ドープダイヤモンド材料で作られるのが良く、カソードは、チタン又は別の導電性材料で作られるのが良い。アノード及び/又はカソードは、とりわけ、平面形態を有するのが良い。幾つかの実施形態では、アノードは、被覆ダイヤモンド材料(例えば、ダイヤモンド材料で被覆された基体)から成り、他の実施形態では、アノードは、自立型ダイヤモンド材料から成る。本発明の種々の実施形態では、自立型ダイヤモンド材料の厚さは、0.2mm〜1.0mmである。
【0030】
オゾンを生じさせるため、付勢回路が正の電位をアノードに印加し、負の電位をカソードに印加する。当業者によって知られているように、これら2つの電極相互間の電位の差は、水分子を分解して水素陽イオンと酸素にする。酸素は、オゾンになり、オゾンは、源水中に溶ける。しかしながら、カソードに印加された負の電位は、水素陽イオンを電解槽のアノード側からカソード側に引き付ける。水素陽イオンは、電解槽のカソード側にいったん到達すると、水素の泡を生じる場合がある。
【0031】
電極相互間(例えば、アノードと電極との間)における陽子の運動(例えば、水素陽イオン)を容易にするため、幾つかの実施形態では、電極相互間に、固体電解質として機能するソリッドメンブレンが配置される。例えば、ソリッドメンブレンは、陽子交換メンブレン(“PEM”とも呼ばれる)、例えばNafion(登録商標)から成るのが良い。加うるに、幾つかの場合、メンブレンは、電解槽のカソード側の源水の流れを電解槽のアノード側の源水から分離するバリヤとして働く。
【0032】
かくして、本発明の例示の実施形態では、電解槽310は、源水の流れが電解槽のアノード側と電解槽のカソード側との間で分割されるよう構成されている。アノードに接触した源水は、オゾン化され、カソードに接した源水は、水素副生物を受け入れる。かかる実施形態では、電解槽310は、別個のカソード溶液又はカソード液リザーバを備えておらず、その代わり、源水の分子は、解離されてオゾンを生ずる。電解槽のアノード側のオゾン化水は、電解槽310を通過した後、電解槽のカソード側の水と混じり合う。オゾン化水と水素副生物としての水の混合物は、カートリッジ出口314を通ってハブ202中に流れ、そして水出口206を通ってハブを出る。
【0033】
この装置の例示の実施形態は、電解槽310それ自体を保護し、かくしてその有効寿命を延ばす多くの特徴を有する。例えば、源水中の不純物は、望ましくないことに、経時的に電解槽310内に堆積する場合があり、その結果、電解槽の効率を低下させる。したがって、幾つかの実施形態では、カートリッジ100は、スケール及び他の不純物を源水から除去する内部フィルタ316を有する。フィルタ316は、好ましくは、源水が電解槽310に入る前に源水を濾過するよう位置決めされている。例えば、
図3では、フィルタ316は、タンク308内に配置されるのが良く、その結果、源水が電解槽310に流れる前に源水を濾過する。変形例として、フィルタ316は、水入口204とインターフェース出口304との間でハブ202内に配置されても良い。
【0034】
追加の又は代替的な実施形態では、電解槽310上へのスケールの堆積を阻止するため、装置200は、電解槽両端の極性をサイクル動作させるよう構成されている。かかる一実施形態では、電解槽の両方の電極は、ダイヤモンド材料から成る(例えば、一方又は両方の電極は、自立型ダイヤモンド材料又は被覆ダイヤモンド材料から成る)。電解槽310は、第1の電極に加わる正の電位と次の第2の電極に加わる正の電位との間でサイクル動作する。正の電位が第1のダイヤモンド電極に印加されると、この第1のダイヤモンド電極は、アノードとして働き、第2のダイヤモンド電極は、カソードとして働く。極性を逆にし、正の電位を第2のダイヤモンド電極に印加すると、第1のダイヤモンド電極は、カソードとして働き、第2のダイヤモンド電極は、アノードとして働く。このように、電解槽202は、互いに異なる極性をサイクル動作しながらオゾンを連続的に発生させる。極性の変化は、スケール及び他の不純物をメンブレン及び他の電解槽コンポーネントから脱落させるよう作用する。
【0035】
さらに別の例示の実施形態では、装置は、電解槽310のメンブレンの損傷を阻止するために逆止弁299を有する。本発明者は、水が装置200を通って流れていないとき、既にプライミングされ又は使用されたカートリッジ100内の水が電解槽310から排出される可能性のあることを発見した。メンブレンが設けられている実施形態では、これは、望ましくないことに、電解槽310内のメンブレンを乾燥させてしまい、それにより、メンブレンの損傷が生じる場合があり、最終的には、時期尚早な製品の破損が生じる場合がある。具体的に説明すると、陽イオンは、不純な水を用いて電解槽を動作させた場合、メンブレン内に捕捉状態になる場合がある。これら陽イオンは、メンブレンが乾燥した場合であっても捕捉状態のままである場合が多く、それによりメンブレンの再湿潤を妨げて性能を低下させる。この問題を軽減するため、装置200は、逆止弁299を有するのが良い。逆止弁299は、水の流路中の種々の箇所に、例えば入口204のところの流体流れ中に又はこのところに配置されるのが良い。具体的に説明すると、カートリッジ100及びハブ202のうちの少なくとも一方は、電解槽310が動作状態にないときに水が電解槽310から流出してタンク308内に入る恐れを最小限に抑えるための逆止弁を有する。逆止弁299は、水が装置200を通って流れていないときに電解槽内に水を保持するためにハブの水入口204と水出口206との間で水流路中の(例えば、電解槽310とタンク308との間でカートリッジ100内の)任意の箇所に配置できる。
【0036】
電解槽310を連続使用後に保護する上述の手段を用いても、カートリッジ100は、空になる場合がある。例えば、スケールが電解槽310上に堆積し、電解槽の動作効率を著しく低下させる場合がある。別の例では、スケール又は他の不純物がフィルタ316内に堆積して電解槽310への水の流れを妨げる場合がある。カートリッジ100がこのように空になった場合でも、本発明の例示の実施形態では、有利には、カートリッジを新品のカートリッジと交換することができる。カートリッジ100の例示の実施形態は、ハブ202に取り外し可能に結合可能であり、したがって、容易に取り外せて別のカートリッジと交換可能である。この目的のため、本発明の例示の実施形態では、インターフェース302及びカートリッジポート102は、カートリッジの迅速且つ容易な交換を可能にする取り外し可能に結合可能な連結部を提供する。
【0037】
「取り外し可能に結合可能な」という表現は、オゾン発生技術との関連で解されるべきである。例えば、本明細書及び添付の特許請求の範囲の目的上、当業者であれば、カートリッジ100を通常、ハウジングから切り離し、力尽くで壊して分離しなければならない又は本明細書において説明したカートリッジについて必要とされる最小限の「素人」の訓練を越える専門的な訓練を必要とする場合、カートリッジ100がハブ202に「取り外し可能に結合され」るとは見なされない。かくして、交換するのに必要な時間及び手間が著しく少ないカートリッジ100は、本発明者の知っている先行技術のオゾンカートリッジと比較した場合、「取り外し可能に結合可能である」と考えられる。
【0038】
図1、
図2及び
図3に示された実施形態では、カートリッジ100とハブ202は、「差し込み型取り付け方式」により取り外し可能に結合可能である。この目的のため、カートリッジポート102は、カートリッジ100をハブ202に固定するためにインターフェース302内に設けられたスロット324(
図4に示されている)とインターロックする2つのタブ104(
図2に示されている)を有する。代表的には、差し込み型取り付け方式により、ユーザは、カートリッジ100をインターフェース302中に押し込み、そしてカートリッジをひねってカートリッジをハブ202上の定位置にロックする。カートリッジポート102及び/又はインターフェース302は、カートリッジ100とハブ202との間に水密シールを作る1つ又は2つ以上の密封部材(例えば、Oリング)を更に有するのが良い。
図3では、第1のOリング318と第2のOリング320がインターフェース出口304とカートリッジ入口306との間に水密シールを作り、第3のOリング322がカートリッジ出口314とインターフェース入口312との間に水密シールを形成する。
【0039】
種々の他の取り外し可能に結合可能な連結部も又、本発明の範囲に含まれる。例えば、別の例示の実施形態では、カートリッジポート102及びインターフェース302は、ねじ連結部を使用する。かかる実施形態では、カートリッジポート102及びインターフェース302は、丸形の形態を有するのが良い。インターフェース302は、その周囲に沿ってぐるりとフランジを有し、フランジの内周部は、雌ねじを有し、カートリッジポート102の外周部は、雄ねじを有する。かかる構成を用いると、ユーザは、カートリッジ100をハブのインターフェース302に「ねじ止め」することができる。
【0040】
種々の他の例示の実施形態では、取り外し可能に結合可能な連結部は、カートリッジ100をハブ202に取り付ける際にカートリッジ100を正しく位置合わせすると共に/或いは支持する案内又は案内フィンガを用いる。いったん正しく位置合わせされると、ロック機構体がカートリッジ100をハブ202にしっかりと固定すると共に取り外し可能に結合する。例えば、幾つかの場合、ロック機構体は、カートリッジポート102とハブのインターフェース302との間にしまり嵌め(例えば、圧力嵌め)を用いる。他の例では、ロック機構体は、ラッチ、接着剤、ねじ、スナップ嵌め、ボルト止め組立体及び/又はプッシュ・トュ・ロック(push-to-lock)コネクタを含み、これらの各々は、カートリッジ100をハブ202にしっかりと固定すると共に取り外し可能に結合するために使用できる。
【0041】
別の取り外し可能に結合可能な連結部及びOリング形態の例が2010年4月28日に出願された米国特許出願第12/769,133号明細書(米国特許出願公開第2011/0011736号として公開されている)に開示されており、この米国特許出願を参照により引用し、その開示内容全体を本明細書の一部とする。
【0042】
例示の実施形態は、装置を通る源水の流量を巧妙にモニタして源水の流量に応じてオゾンの発生量を調節する特徴を更に含む。一実施形態では、装置200は、装置を通る水の流量の関数として電解槽310への電力を制御する電力制御システムを有する。
【0043】
この目的のため、電力制御システムは、カートリッジを通る源水の流量をモニタするよう構成された流量モニタ要素を含む。
図4Aは、本発明の一実施形態としての流量モニタ要素400を概略的に示している。
図4Aに示されている実施形態では、流量モニタ要素400は、ハブ202内に配置されている。しかしながら、他の実施形態では、流量モニタ要素400は、カートリッジ100内に配置されても良い。
図4Aでは、流量モニタ要素400は、複数個のスクープ402Aを備えたパドルホイール402を有する。パドルホイール402は、源水の流路中に配置されている。水がパドルホイール402を越えて流れているとき、水は、パドルホイールのスクープ402Aを押し、パドルホイール402が回転する。
図4Aに示されている特定の実施形態では、パドルホイールの運動は、パドルホイール402の上方に配置されたホール効果センサ404によって検出される。パドルホイール402のスクープ402Aのうちの1つ又は2つ以上は、磁石を有し、ホール効果センサ404は、パドルホイールの運動を検出するためにこの磁石を用い又は検知する。
【0044】
電力制御システム(例えば、システム1100の一部)は、源水の流量に基づいて電解槽310に供給される電力を制御する少なくとも1つの電子コンポーネント(1101)を更に含む。例示の一実施形態では、電子コンポーネントは、流量モニタ要素400と電子的連絡状態にあるマイクロプロセッサ(例えば、“PIC”プロセッサ、これについては、例えば
図11のプロセッサ1101を参照されたい)を備えたPCB(プリント回路板)(以下「PCBボード」ともいう)から成る。電子コンポーネントは、流量モニタ要素400からの源水の流量を表す信号を受け取る。上記において示唆したように、電子コンポーネントは、更に、流量モニタ要素400によって検出された装置200を通る源水の流量に基づいて電解槽310に供給される電力を調節するよう構成されている。
【0045】
電力制御システムは、電解槽310に供給される電力を多種多様な仕方で調節することができる。本発明の一実施形態では、電力制御システムは、2つの機能モード、即ち、作動モード及び作動停止モードを有する。かかる実施形態では、流量モニタ要素400は、単純なフロースイッチとして構成される場合がある。フロースイッチを作動させると(即ち、源水が装置200を通って流れている場合)、電子コンポーネントは、電力を電解槽310に供給するよう構成されている。スイッチを作動停止させると(即ち、源水が装置200を通って流れていない場合)、電子コンポーネントは、カートリッジ100への電力を切るよう構成されている。
【0046】
しかしながら、他の実施形態では、電力制御システム1100は、源水の流量をより巧妙にモニタして源水の流量に応じてオゾンの発生量を調節する。かかる実施形態では、流量モニタ要素400は、装置200を通って流れる水の量(即ち、流量及び/又は体積)を検出することができる流量計として構成される場合がある。装置200を通って流れる源水の量が変化すると、電子コンポーネントは、電解槽310に供給される電力を調節し、それによりオゾンの発生量が調節される。例えば、源水の流量が増大すると、電解槽310には大きな電力が供給され、その結果、水の流量の増大を計算に入れるためにより多くのオゾンを発生させることができる。同様に、源水の流量が減少すると、電解槽310に供給される電力も又減少する。と言うのは、水を消毒するのに必要なオゾンの量が少ないからである。装置200を通る水の流量が減少すると、或る時点において、電子コンポーネントは、源水の流量が既定のしきい値以下になると、電解槽310への電力を切るよう構成されているのが良い。
【0047】
装置200の例示の実施形態は、カートリッジ100が交換を必要とする場合にユーザに警告する標識システム1160を更に有する。したがって、ハブ202及び/又はカートリッジ100は、ユーザに警告する標識を含む。幾つかの実施形態は、標識は、視覚的であるのが良く、例えば、LED灯(1157)又はLCDディスプレイ(1158)であるのが良い。追加の又は代替的な実施形態では、標識は、聴覚的であって良く、例えばブザー1162により生じる音であっても良い。種々の実施形態の標識システムは、標識と電子的連絡状態にある少なくとも1つの電子コンポーネント(例えば、プロセッサをえたPCBボード)を更に有する。電子コンポーネントは、ハブ202及び/又はカートリッジ100上に設けられる。電子コンポーネントは、カートリッジ100の交換を必要する時期を判定すると共にカートリッジが交換を必要とすると共に標識を作動させるよう構成されているのが良い。
【0048】
標識システムは、カートリッジ200が交換を必要とすると判定するために多種多様なパラメータを用いるのが良い。例示の一実施形態では、電子コンポーネントは、電解槽310の少なくとも1つの電気的性質をモニタすると共にカートリッジ(例えば、100,800)がこの電気的性質の尺度に基づいて交換を必要していると判定するよう構成される。例えば、本発明者が学習したことによれば、電解槽310のインピーダンスは、電解槽がスケール及び他の不純物を集めるにつれて増大する。したがって、一実施形態では、電子コンポーネント(例えば、1101)は、電解槽310両端間のインピーダンスをモニタする。例えば、電解槽310に供給される電圧及び電流を以下に説明するようと測定するのが良く、この電圧と電流の比を計算して(オームの法則、即ちV/I=Rに従って)電解槽310のインピーダンスを求めるのが良い。インピーダンスが既定のしきい値に合致し又はこれを超えると、電子コンポーネントは、標識を作動させてカートリッジ100を交換するようユーザに警告する。
【0049】
追加の又は代替的な実施形態では、電子コンポーネントは、カートリッジ(100,800)を通って流れる水の全量に基づいて標識1160を作動させるよう構成されている。かかる実施形態では、電子コンポーネント1101は、流量モニタ要素400と電子的連絡状態にある。電子コンポーネント及び流量モニタ要素400は、電解槽310が作動状態にある間、カートリッジ100を通って流れた水の全量をモニタするよう構成されている。カートリッジ100を通る源水の全流量が既定のしきい値に合致し又はこれを超えると、電子コンポーネント1101は、標識を作動させてカートリッジ100を交換するようユーザに警告する。
【0050】
流量センサ420の変形実施形態が
図4Bに概略的に示されており、この流量センサは、ベース422から吊り下げられたホイール421を有する。ホイール421は、2つの軸受424によってベース422から支持されたアクスル423を有する。軸受424は、もしそのように構成されていなければアクスル423とベース422のアーム425との間で起こる場合のある摩擦を減少させる。これにより、ホイール421は、自由に回転することができるだけでなく、可動ホイールに生じる摩耗の減少に起因してセンサ420の寿命が延びる。
【0051】
ホイール421は、多くのアーム又はスクープ426を有し、アーム426のうちの少なくとも1つは、磁石427を有する。水がハブ200中に流れているとき、この水は、ホイールを回転させ、各回転により、磁石427は、ハブ内のセンサ、例えばホール効果センサ404を通過する。幾つかの実施形態では、センサ404は、2つの対向したアーム426を有し、これらアームの各々は、磁石427を有し、或いは、これらアームのうちの少なくとも一方は、磁石を有し、他方は、磁石ではなくおもり(428)を有する。したがって、各磁石427は、他方を釣り合わせ、その結果、ホイール421は、かかる釣り合いおもり又は第2の磁石が設けられていない場合よりも滑らかに回転するようになる。
【0052】
センサ404は、例えばセンサ404が所与の期間で磁石427の通過を検出する回数(例えば、毎秒あたりの通過数)を計数することによって流量センサ420の前を流れ、かくしてハブ202中に流れる水の量を算定する回路1101(例えば、
図11を参照されたい)に結合されている。電解槽310を動作させる方法450が
図4Cに示されており、この方法では、電解槽に流れる水の流量を測定し(ステップ451)、電解槽310への電力を測定された水の流量の関数として調節する(ステップ452)。
【0053】
幾つかの実施形態では、電解槽310に供給される電力を測定された水流量に基づいて調節することができる。幾つかの実施形態では、水の全量を求めるのに、例えばセンサ404の出力を加算して(又は積算して)、所定量の水がカートリッジ100を通過した後にカートリッジ100が交換されるべき時期を判定する。電解槽又は電解槽310を収容したカートリッジを動作させる方法460が
図4Dに示されている。水の流量をステップ461で定期的に測定する。個々の測定値を経時的に加算し又は積算して(ステップ462)、ホイール421を通過した水の全量を指示する。この全量を所定のしきい値と比較し(ステップ463)、例えば灯を点灯させることにより又は例えば可聴信号を出すことによって電解槽310又はカートリッジの状態を表示する(ステップ464)。電解槽又はカートリッジの状態により、例えば、電解槽310又はカートリッジ100がその寿命の終わりに近づいていることが分かり(と言うのは、処理済みの水の全量が警告しきい値に達したので)又は電解槽310又はカートリッジ100がその有効寿命の終わりに達したことが分かる(と言うのは、処理済みの水の全量が警告しきい値よりも大きい第2のしきい値に達したからである)。幾つかの実施形態では、方法450は、水の全流量が警告しきい値に達し又はこれを超えたと判定した後又は後にのみ水の全量を第2のしきい値と比較するのが良い。幾つかの実施形態では、方法450は、水の全流量を警告しきい値と比較する前に水の全流量を第2のしきい値と比較し(ステップ463)、次に、水の全流量が第2のしきい値にまだ達していない場合又はその場合にのみ水の全流量を警告しきい値と比較するのが良い(例えば、
図12に記載された方法と同様に)。
【0054】
幾つかの実施形態は、水流量調整器1191を有し、この水流量調整器1191は、到来する水の流量中に配置されるのが良い。例えば、水流量調整器1191は、入口204のところの流体の流れ中に位置するのが良い。水流量調整器1191は、例えばホイール402又は420により測定された水流量に基づいてカートリッジを通って流れる水の量を制御するよう例えばプロセッサ1101によって操作されるのが良い。
【0055】
本発明の別の例示の実施形態では、ハブ202は、複数の互いに異なる形式のカートリッジ100をハブに取り外し可能に結合できるよう構成されている。種々の形式のカートリッジ100は、これらが互いに異なるサイズのタンク308及び/又は互いに異なる形式の電解槽310を有している点で互いに異なっている場合がある。かかる実施形態では、装置200は、カートリッジ100がインターフェース302に結合されているかどうかを判定するための論理510及びインターフェースに結合されているカートリッジ100の形式を判別する論理510を有するのが良い。
図5及び
図6は、インターフェース302に結合されたカートリッジ100の形式を判別する論理を概略的に示している。
図5の実施形態では、ハブ202は、複数本のピン500を有している。ピン500は、カートリッジがハブ202に結合されているとき、これらピンのうちの少なくとも何本かがカートリッジ100に係合するよう配置されている。
図6は、カートリッジ100に設けられていて、カートリッジがハブ202に結合されると、ピン500に係合する接触パッド600を概略的に示している。
【0056】
この論理は、複数本のピン500のうちのどれが係合しているかに基づいてハブ202に結合されているカートリッジ100の形式を識別する少なくとも1つの電子コンポーネント(例えば、1101)、例えばマイクロプロセッサ(例えば、プロセッサ1101)を備えたプリント回路板(PCBボード)を更に含む。種々の形式のカートリッジ100の各々は、それぞれ互いに異なる係合パターンによって表されるのが良い。例えば、電子コンポーネントは、カートリッジ100がハブ202に取り付けられると、4本全てのピン500が係合するのでカートリッジ100が特定の形式のものであることを判定することができる。これと対応して、別の例では、電子コンポーネント(1101)は、中間の2本のピン500だけが係合しているのでカートリッジ100が別の形式のものであることを判定することができる。
【0057】
ピン500は、多くの互いに異なる仕方でカートリッジ100に係合することができる。例えば、一実施形態では、接触パッド600は、導電性材料を含み、ピン500は、接触パッド600に接触することによって閉路させることができる開回路を含む。かくして、電子コンポーネントは、電流をピンに流してどの回路が閉路されているかを突き止めることによってピン500のうちのどれが係合しているかを識別することができる。別の実施形態では、ピン500は、機械的に押し下げ可能であるように構成され、ピン500のうちの少なくとも何本かは、カートリッジ100がハブ202に結合されたときに押し下げられるよう構成されている。かかる実施形態では、電子コンポーネントは、ピン500をモニタし、複数本のピンのうちのどれが押し下げられたかに基づいてハブ202に結合されているカートリッジの形式を識別する。
【0058】
さらに別の実施形態では、ピン500を用いる変わりに、論理は、磁気パターンに基づいてカートリッジ100の形式を識別するよう構成されている。例えば、ハブ202は、カートリッジ100に設けられている1つ又は2つ以上の磁石に係合するよう構成された1つ又は2つ以上のホール効果センサ404を有するのが良い。かかる実施形態では、電子コンポーネント1101は、ホール効果センサ404と電子的連絡状態にあり、カートリッジがハブ202に結合されたときに作動されるホールセンサ効果に基づいてカートリッジ100を識別する。互いに異なる形式のカートリッジ100の各々は、それぞれ互いに異なる磁石パターンによって表されるのが良い。このように、電子コンポーネントは、どのホール効果センサが作動されたかに基づいてカートリッジ100の形式を識別する。
【0059】
本発明の別の実施形態では、装置100は、ハブ202に結合されているカートリッジの形式に基づいてカートリッジ100に供給される電力を調節するよう構成されている。この目的のため、電子コンポーネント1101は、更に、ハブ202に結合されているカートリッジの形式(例えば、100,800)に基づいてハブ202からカートリッジ100に供給される電力の少なくとも1つの電気的性質(例えば、電圧、電流及び/又は電力それ自体)を調節するよう構成されているのが良い。例えば、特定の形式のカートリッジ100が20ボルトを必要とする電解槽310を有する場合、電子コンポーネントがカートリッジをいったん識別すると、電子コンポーネント1101は、電圧源(例えば、1131V)からカートリッジ100への電力を調節し、その結果、これが所要の20ボルトに適合するようにする。別の例では、第2の形式のカートリッジ100は、電解槽310を動作させるのに10ボルトしか必要としない場合がある。この第2の形式のカートリッジ100がハブ202に結合されると、電子コンポーネント1101は、これを第2の形式として識別し、カートリッジへの電力を調節してこれが10ボルト要件を満たすようにする。幾つかの実施形態では、電解槽310には電流源1131からの一定の電流によって電力供給され、この電流は、オゾンの発生量を制御するよう調節されるのが良い。例えば、この電流は、カートリッジ100を通って流れる水の量の関数として調節されるのが良い。
【0060】
上述の実施形態では、論理510は、ハブ202に結合されたカートリッジ100の形式を識別するために用いられる。追加の又は代替的な実施形態では、導入の論理510がカートリッジ100に結合可能な種々の互いに異なるハブ202を識別するようカートリッジ100に用いられても良い。別の例示の実施形態では、論理510は、ハブ202とカートリッジ100がそれぞれ互いに認識することができ、識別結果に基づいてこれらの動作を適切に調節するようハブ202とカートリッジ100の両方について実施される。
【0061】
上述のように、装置200は、電解槽310及び装置200の種々の他のコンポーネントを動作させるために電力を用いる。様々な互いに異なる電源が装置200を付勢することができる。例えば、ハードワイヤードACコンバータが従来型壁プラグから電力を受け入れることができる。別の実施形態では、バッテリが装置のための電力を提供する。幾つかの実施形態は、非充電式バッテリを使用するに過ぎない。しかしながら、他の実施形態は、ハードワイヤ接続部、例えば電力コードにより直接充電可能な充電式バッテリを用いる。幾つかの実施形態では、カートリッジ100は、電源を備える。例えば、カートリッジ100は、バッテリ又はハードワイヤードACコンバータを含むのが良い。しかしながら、別の実施形態では、電源ハブ202上に配置され、電力がカートリッジ100に送られる。種々の互いに異なる具体例を用いて電力をカートリッジ100に送ることができる。
図5及び
図6の実施形態では、ピン500と接触パッド600の構成により電力を送ることができる。かかる実施形態ピン500のうちの何本かがカートリッジ100への電力の伝送専用であるのが良く、他のピン500は、カートリッジを識別する論理の一部として用いられる。しかしながら、別の実施形態では、単一のプラグソケット接続器を用いて電力がハブ202からカートリッジ100に送られる。当該技術分野で知られている種々の他の具体化例も又使用できる。
【0062】
バッテリ又は他の電源が正確な又は正しい電圧又は電流を内部電子コンポーネント(例えば、電解槽310)に送り出さないとき、或る特定の具体化例が設けられる場合がある。したがって、例示の実施形態は、電源により供給される電圧を適正な形式及びレベルに変換する搭載型エレクトロニクス(1131V)を更に含む。例えば、装置は、電解槽310に電力供給するために電源により供給される電圧を10〜20ボルトに昇圧する従来型電圧又は電流ブースタ回路1131Vを備えたPCBボードを有するのが良い。オゾンを発生させる電解槽310は、代表的には、電位が大きければ(例えば、10〜20ボルト)より効率的に機能する。追加の又は代替的な実施形態では、装置200は、とりわけ従来型壁プラグから電解槽のコンポーネントに供給される電圧を減少させる変圧器を更に有する。
【0063】
ハブ900及びカートリッジ800の変形実施形態が
図7A及び
図7Bに概略的に示されている。ハブ900及びカートリッジ800の追加の詳細及びこれらの相互作用が
図8A、
図8B、
図8C及び
図9に概略的に示されている。
【0064】
カートリッジ800及びハブ900は、カートリッジ800がハブ900から容易に取り外せて1つのカートリッジ800を別のカートリッジと交換できるよう構成されている。この目的のため、カートリッジ800は、ねじ山付きネック802を有している。ねじ山820がハブ800のベル901内の相手方のねじ山又はフランジ902と噛み合ってカートリッジ800をハブ900に対して回したときにカートリッジ800をハブ900中に引き込まれる(ねじ込まれる)ようになっている。
【0065】
幾つかの実施形態では、ハブ900に係合するカートリッジ800の端部又はフェース801は、カートリッジ入力ポート810及びカートリッジ出力ポート811を有している。入力ポート810は、水がハブからカートリッジ800に入るための通路を提供しており、この通路を通って水が電解槽310に入り、この電解槽は、この水をオゾン化する。次に、オゾン化された水は、出力ポート811を通ってハブ900中に入る。
【0066】
図8A〜
図8Cの実施形態では、カートリッジ入力ポート810とカートリッジ出力ポート811は、カートリッジ800の軸線701に関して同軸である。ただし、これは全ての実施形態について限定事項ではない。例えば、カートリッジ入力810及び出力811は、カートリッジ800の一端部に互いに隣接して位置していても良い。さらに、カートリッジ出力ポート811は、
図8A〜
図8Cではカートリッジ入力ポート810によって包囲されているが、これ又、全ての実施形態について限定事項ではない。例えば、ハブ及びカートリッジは、カートリッジ入力が中心に位置し、カートリッジ出力ポートによって包囲されるよう構成されても良い。また、
図8A〜
図8Cに概略的に示されているように、カートリッジポートのうちの一方(この実施形態では、カートリッジ出力ポート811)は、他方のポート(この実施形態では、カートリッジ入力ポート810)よりもカートリッジ800のタンク805から遠くに延びている。しかしながら、他の実施形態では、カートリッジ入力ポート810は、カートリッジ出力ポート811と同一の平面状に位置しているとも言える。
【0067】
カートリッジ800は、2つの密封部材830,831を更に有する。密封部材830,831は、例えば、Oリングであるのが良い。密封部材831は、カートリッジ出力ポートからのオゾン化水がカートリッジ出力ポートから逃げ出ないようにするためにカートリッジ800とハブ900との間にシールを作っている。このように、オゾン化水は、逃げ出るのが阻止されてカートリッジ800からハブ900に案内される。流体の観点からは、密封部材831は、カートリッジ出力ポート811とカートリッジ入力ポート810との間に位置する。第2の密封部材830も又、ハブ900とシールを形成し、到来する水がカートリッジ800とハブ900との間から外部環境(即ち、ハブ900とカートリッジ800の外側)に漏れ出るのを阻止する。したがって、2つの密封部材830,831及び2つだけの密封部材830,831は、ハブ900とカートリッジ800の組立体を効果的に密封する。換言すると、出力チャネル851が第1の密封部材831及びハブ900によってこれらの間に形成され、入力チャネル850が第1の密封部材831、第2の密封部材832及びハブ900によってこれらの間に形成される。
【0068】
電力を取り外し可能なカートリッジ、特に取り外し可能なカートリッジ800内の電解槽310のアノード及びカソードに供給することにより、他の装置、例えば単純なフィルタにはなかった或る特定の課題が生じる。1つの課題に関し、電力は、カートリッジ800がハブ900上に又はこの中に取り付けられたときに連結でき、カートリッジ800がハブ900から取り外されたときに切り離し可能な機構体又は手段によって供給されなければならない。端子がかかる目的のために用いられる場合、端子は、乾燥状態に保たれなければならず(例えば、ハブ900から流れる水に接触するようにならず)、好ましくは、ハブ900中に挿入されているときに損傷を受けないよう保護される。この目的のため、幾つかの実施形態では、カートリッジ800は、ネック802に設けられていて、電力を電解槽310に供給する2つの端子840,841を更に有する。他の実施形態では、例えば電力がカートリッジ800の内部に位置する電源(例えば、バッテリ)から又は例えば端部805を貫通して結合された電力インターフェース又はプラグを介して電解槽に供給される場合、かかる端子を省いても良い。幾つかの実施形態では、例えばアース接続部がカートリッジそれ自体の本体によって提供される場合、かかる端子は1つ(例えば、840又は841)しか設けられなくても良い。
【0069】
図8A〜
図8Cの実施形態では、端子840,841は、これら端子がネック802から半径方向に吹き出ているという点で半径方向端子として説明できる。幾つかの実施形態では、端子840,841は、ネック802上に180°の間隔を置いて位置するよう構成されている。
図8Cでは、端子840,841は、ネック802の中心まで延びている。ただし、これは、全ての実施形態について限定事項ではない。変形実施形態では、1つ又は2つ以上の端子840,841がネック802中に延びているが、中心までずっと延びているわけではなく、次に他方の導電性要素に接続され、そして次に電解槽310に接続されている。変形実施形態では、端子840,841は、単に、ネック802の表面、例えばねじ山上に設けられた導電性パッドであっても良い。端子840,841は、電解槽310の電極(例えば、アノード及びカソード)に結合されるのが良い。
【0070】
幾つかの実施形態では、カートリッジ800のネック802のねじ山820は、例えば
図8A及び
図8Bに概略的に示されているように多段プロフィールを有する。カートリッジ800の軸線701から測定して、2つの段部821,822は、例えば軸線701から測定して互いに異なる半径又は半径方向寸法を有する。外側の段部822は、第1の半径方向寸法を有し、ハブ900のベル901内の相手方のねじ山又はフランジ902と噛み合うよう本質的に標準型ねじ山のように働く。内側の段部821は、第2の半径方向寸法を有し、この第2の半径方向寸法は、第1の半径方向寸法よりも小さい。段部821,822には、互いにすぐ隣接して位置する2条のねじ山として説明できる。
【0071】
したがって、第2の段部821は、ハブ900のベル901内の相手方のねじ山又はフランジ902と螺合するようには噛み合わない。しかしながら、第2の段部は、例えばハブ900のベル901内へのカートリッジ800の回転又はねじ込みに先立って、カートリッジ800をカートリッジ軸線701に沿って(即ち、このカートリッジ軸線の方向に)ハブ900のベル901内に挿入するとねじ山又はフランジ902に直接螺合することができる。このように、内側の第2の段部821は、外側の段部822をもし上述のように構成していなければねじ山若しくはフランジ902又は他の物体との接触に起因して生じる恐れのある損傷から保護する。例えば、内側段部821の表面821Aは、端子(840,841)が障害物に接触する前に障害物に接触することができる。加うるに、幾つかの実施形態では、端子840,841は、例えば
図8Bに概略的に示されているように内側の段部821を通って半径方向に延びる。換言すると、端子840,841のプロフィールは、内側段部821のプロフィールと少なくとも部分的に整列する。このように、内側段部は、端子840,841をもし上述のように構成していなければねじ山若しくはフランジ902又は他の物体との接触に起因して生じる恐れのある損傷から保護する。
【0072】
幾つかの実施形態では、ねじ山820は、軸線701に平行な方向に外側端部822から間隔を置いて位置した追加の段部823を含む。かかる実施形態では、追加段部823も又、ハブ900のベル901内のねじ山902に係合するが、段部823は、外側段部822と係合するねじ山902の側と反対側の側ではねじ山902に係合する。換言すると、外側段部822と追加段部823は、水824を構成し、ねじ山902は、カートリッジ800をハブ900中に回しているときにこの溝内で且つこの溝に沿って摺動する。このように、ハブ900のねじ山902は、追加の構造健全性をもたらすと共に例えばねじ山902がねじ山820に係合するときにねじ山902を案内するのを助けるよう外側段部822と追加段部823との間にサンドイッチされている。段部822,823は、溝824を構成するよう互いに隣接しているが、互いに間隔を置いて位置した2条のねじ山として説明できる。ねじ山820の種々の実施形態は又、ねじ山の強度を増大することができる。例えば、幾つかの実施形態では、ねじ山820は、カートリッジ内の水の圧力が例えば数百psi、例えば200psi、300psi、400psi又はそれどころか500psiに達した場合であってもカートリッジ800をハブ900に固定することができる。
【0073】
幾つかの実施形態では、カートリッジねじ山820の1つ又は2つ以上の段部(例えば、外側段部822)は、小さなこぶ状突起825を有し、ハブ900の対応ねじ山902は、切欠き又は戻り止め905を有する。カートリッジ800がハブ900中に前進しているとき、ねじ山820,902は、互いに対して回転し、こぶ状突起825が切欠き905に係合するようになる。その時点で、切欠き905に係合するこぶ状突起825の力により、僅かな物理的衝撃及び/又は耳に聞こえるポンという音が、カートリッジ800が定位置に位置し、ハブ900に正しく係合したことをユーザに知らせる。
【0074】
ハブ900の実施形態が
図9に概略的に示されており、このハブは、ベル901を有している。ベル901は、カートリッジ800の一端部が嵌まり込む容積部903を構成する。ねじ山又はフランジ902は、ベル901の側壁904上に位置していて、例えば上述したようにカートリッジ800のねじ山820に係合する。
【0075】
ハブ900は、1つ又は2つ以上のハブ端子910を更に有する。一般に、ハブ900は、対応のカートリッジ800に設けられた各端子840,841について1つのハブ端子910を有する。カートリッジ800がハブ900中に螺入しているとき、カートリッジ端子840,841は、最終的には、ハブ端子に向かって前進し、最終的にハブ端子910に接触する。この実施形態では、ハブ端子910は、ハブ900から片持ちされており、ハブ端子910は、これらハブ端子がカートリッジ端子(例えば、840,841)に加わる圧力及びこれとの接触状態を維持しながら撓んでカートリッジ端子(例えば、840,841)に係合することができるようにするばね特性を有する。確かに、幾つかの実施形態では、ハブ端子910とカートリッジ端子(例えば、840,841)の相対運動により、ハブ端子910とカートリッジ端子(例えば、840,841)は、互いにこすれ合い、それによりカートリッジ端子(例えば、840,841)がハブ端子910をきれいにすることができる作用が生じる。
【0076】
幾つかの実施形態では、ハブねじ山902及びハブ端子910は、カートリッジ800がハブ900中に前進しているとき、ハブ端子910がカートリッジ端子(例えば、840,841)に接触する前に、カートリッジ800の密封要素(830,831)がハブに係合して上述したようにシールを形成するようハブ900内に配置されている。このように、カートリッジ800は、電力が電解槽310に供給される前にハブ900に封着される。幾つかの実施形態では、水は、かかるシールが定位置に形成される前にハブ900からカートリッジ800に向かって流れるのが阻止される。
【0077】
上述したように、幾つかの実施形態は、電解槽310を電流源1131(出力信号を制御する電力源)によって駆動し、電流源1131は、所望の電流を電解槽310のアノードに供給する。したがって、電流は、制御され、電圧は、所望の電流の流れを維持し、かくして、所望のオゾン発生量を維持するよう必要に応じて変化する。
【0078】
かかる電解槽の動作特性が
図10A及び
図10Bに概略的に示されている。一定の電流源1131によって駆動される新型電解槽では、電流源1131によって電解槽310に供給される電圧は、公称値では実質的に一定のままである。
図10Aのグラフ図中の電圧軸線は、電流源によって供給される電圧をこの電圧と公称電圧の比として表している。
図10A及び
図10B中の時間軸線は、電解槽の「有効寿命」の百分率として表されている。
【0079】
図10Aに示されているように、オゾン発生量1011を維持するのに必要な電圧1001は、電解槽が古くなるにつれて上昇する。しかしながら、一定の電流駆動の場合、オゾン発生量1011は、
図10Bに示されているように電解槽の寿命の大部分にわたって実質的に一定のままである。
【0080】
本発明者は、駆動電圧を上げると、電解槽の動作に関する情報が生じることを発見した。事実、上昇している駆動電圧は、電解槽がその有効寿命の終わりに近づいていることを信号で知らせる。この用途の目的のため、電解槽の「有効寿命の終わり」は、規定された駆動電流及び最大駆動電圧が所与の場合、電解槽がもはや所望量のオゾンを発生させることができない時点として定義される。最大駆動電圧は、駆動電流源がもたらすことができる最大電圧として定義される場合があり、この最大駆動電圧は、現実の回路における真の制限を表している。電解槽のオゾン発生量は、その有効寿命の終わりのところで、
図10Bに示されているように低下する(1011D)。電解槽310のオゾン発生量は、電解槽310のオゾン発生量が低下する時点(1011D)前にその「通常の」範囲内にあるものとして説明できる。
【0081】
かくして、本発明者は、駆動電圧をモニタすると電解槽の健全状態を評価することができるということを発見した。例えば、公称駆動電圧(1001W)の2倍である駆動電圧は、電解槽がその有効寿命の97パーセントに達したことを支持していると言える。この時点でも、電解槽は、引き続き所望量のオゾンを発生させているが、電解槽がその寿命の終わりに近づいていることをユーザに警告することが賢明であると言える。
【0082】
同様に、公称駆動電圧(1001R)の2.5倍である駆動電圧1001は、電解槽がその有効寿命の終わりに達したことを表示していると言える。この時点でも、電解槽は、幾分かのオゾンを発生させることができるが、その発生量は、オゾンの所望の量よりも少ない。したがって、電解槽がその寿命の終わりに達したことをユーザに警告することが賢明であると言える。
【0083】
図10A及び
図10Bに示された実施例は、例示に過ぎない。実際の電圧、電圧比及びオゾン発生量に関する特性は、用いられる特定の電解槽及び電解槽が用いられているシステムの特性、例えば最大有効駆動電圧で決まるであろう。
【0084】
電解槽を駆動したりモニタしたりするための回路の実施形態が
図4に概略的に示されている。この実施形態の肝は、例えばマイクロチップ・テクノロジー・インコーポレイテッド(Microchip Technology Inc.)から入手できるマイクロコントローラ1101、例えばPIC16F1829である。ただし、他のマイクロコントローラ又は回路を使用することも可能である。マイクロコントローラ1101は、プログラム可能CPUを有し、このマイクロコントローラは、とりわけ、ディジタルメモリ、比較器、アナログ‐ディジタル(A/D)コンバータ、通信インターフェース(例えば、I/Cバスインターフェース又はRS232インターフェース)並びに種々の入力及び出力端子を含む。
【0085】
動作原理を説明すると、電流源1131は、スイッチング回路1139を介して一定の電流を電解槽310に出力する。この実施形態では、スイッチング回路1139は、1組のリレー回路1132,1133を含む。スイッチングネットワーク1139が端子1139A,1139Bのところで電力源(例えば、電流源1131又は他の実施形態では電圧源1131V)に結合されている。リレー回路1133中の2つのリレーは、制御ライン1135を介してマイクロコントローラ1101の制御下で電解槽202への電流の印加を制御する。
図11に示されている構成では、電流源1131からの電流は、電解槽端子1102Bに結合され、他方、電解槽端子1102Aは、アースに接続されている。リレー回路1133のリレーがこれらの他の位置に切り換えられた場合、端子1102A,1102Bは、電流源又はアースに接続されない。したがって、リレー回路1133は、電解槽310を動作可能にし又は動作不能にするよう働く。幾つかの実施形態は、機械的リレーではなく電子手段を用いる上述のスイッチングネットワーク1139及び極性反転方法を実施することができる。例えば、幾つかの実施形態は、スイッチングネットワーク1139を用いることができ、かかるスイッチングネットワークとしては、ちょっと挙げてみただけでも、半導体スイッチ、例えばFET、絶縁ゲートパイポーラトランジスタ(即ち、“IGBT”)又は他のトランジスタが挙げられる。
【0086】
リレー回路1132は、制御ライン1134を介してマイクロコントローラ1101の制御下で電解槽310への電流の印加の極性を制御する。
図11に示された構成では、電流源1131からの電流は、電解槽端子1102Bに結合され、他方、電解槽端子1102Aは、アース(大地)に結合される。リレー回路1132のリレーがこれらの他の位置に切り換えられた場合、電流源からの電流は、電解槽端子1102Aに結合され、他方、電解槽端子1102Bは、アースに結合される。このように、電解槽310への駆動電力の極性を上述した理由で制御可能に逆にすることができる。
【0087】
電流の振幅は、電解槽310内で所望量のオゾンを発生させる電流の量として規定される。したがって、所望量の電流は、特定の電解槽及び所望のオゾン発生量の関数である。
【0088】
電解槽310に入力される電流が一定なので、電解槽310の入力のところの電圧は、例えば電解槽のインピーダンスに応じて可変である。電解槽のインピーダンスは、例えば電極上へのスケールの堆積に起因して経時的に変化する場合がある。幾つかの実施形態では、電流源1131は、バッテリ電圧を一定の電流で電解槽310を駆動するのに必要な電圧までブーストする切り換え式電源である。
【0089】
電解槽電圧及びオプションとして電解槽電流は、電解槽の動作及び/又は健全状態を評価するためにモニタされる。幾つかの実施形態では、電解槽に供給され又は電解槽によって消費される電力の電気的パラメータのうちの1つ又は2つ以上をモニタして(例えば、電圧分割器1150及び分路抵抗器1140と関連して以下に説明する回路及び方法を用いて)電解槽がオゾンを発生させているかどうか(例えば、電解槽への電流及び/又は電圧が例えば
図10A及び
図10Bに示されているように公称範囲内にあるかどうか)を評価することができる。もしそうであれば、モニタ回路は、状態表示器(例えば、灯1159)を作動させることによって電解槽の動作状態を表示することができる。変形例として、評価により電解槽310がオゾンを発生させていないこと又は少なくとも意図した若しくは諸ものレベルでオゾンを生じさせていないことが分かった場合、状態表示器を作動させても良い。
【0090】
幾つかの実施形態では、電解槽310に供給される電圧を電圧分割器1150によりモニタするのが良い。ただし、他の回路を用いても良い。ノード1151のところの電圧は、電解槽310に供給される電圧の何分の一かであり、これに比例し、かかる電圧をマイクロコントローラ1101によって用いると、上述したように電解槽の動作を評価することができる。例えば、ノード1151のところの電圧をマイクロコントローラ1101内のA/Dコンバータに供給するのが良い。
【0091】
幾つかの実施形態では、マイクロコントローラ1101は、
図12に示されているプロセス1200の一部として測定された駆動電圧を評価するようプログラムされている。プロセス1200は、一定の駆動電流を電解槽に供給することによって始まる(ステップ1201)。例えば、プログラムされたマイクロコントローラ1101は、ソフトウェアの制御下において、スイッチングネットワーク1139を動作させて(例えば、リレー回路1132,1133のリレーを閉成して)
図11に示されているように電流源1131を電解槽310に結合することができる。
【0092】
プロセス1200は、次に、電解槽両端間の電圧を測定し(ステップ1202)、測定した電圧を「交換しきい値」と呼ばれる場合のある第1のしきい電圧と比較する(ステップ1203)。交換しきい値は、電解槽が交換されるべきことを表示する電圧である。例えば、これは、電解槽がその有効寿命の終わりに達したときの電圧であるのが良いが、いずれの場合においても、電解槽がその有効寿命の終わりに達したときの電圧よりも高くはない電圧であるべきである。測定電圧が交換しきい値に適合し又はこれを超えた場合、マイクロコントローラ1101は、状態表示器を作動させるのが良く且つ/或いは電解槽310を動作停止させるのが良い(例えば、電解槽の入力端子への電流の流れを中断し又は切ることによる例えば電解槽から電力を除くことによって)。例えば、マイクロコントローラ1101は、ステップ1204において適当な電圧又は電流を出力端子1105に出力することによって「交換」灯1155を点灯させるのが良い。状態表示器の他の形態としては、ちょっと挙げてみただけでも、電子ブザー又は電磁石ブザーにより生じさせることができる可聴信号又は例えば振動要素によって生じさせることができる触覚信号が挙げられる。
【0093】
測定電圧が交換しきい値よりも低い場合、プロセス1200は、ステップ1205において測定電圧を「警告しきい値」と比較する。警告しきい値は、電解槽がその有効寿命の終わりに近づいていること及びユーザが交換用電解槽の注文を考慮すべきことを表示する電圧である。測定電圧が警告しきい値に適合し又はこれを超えた場合、マイクロコントローラ1101は、ステップ1206において適当な電圧又は電流を出力端子1106に出力することによって「注文」灯1156を点灯させる。
【0094】
駆動電流は、一定であるが、幾つかの実施形態は又、駆動電流をモニタして電解槽310又は駆動回路の他のコンポーネントの動作を評価する(例えば、電解槽310又は駆動回路の他のコンポーネントの考えられる誤作動をキャッチする)。分路抵抗器1140両端の電圧を測定し、バッファ1141によりバッファリングし又は増幅し、その後信号ライン1142を介して電圧をマイクロコントローラ1101内のA/Dコンバータによってディジタル化することによって電流をモニタすることができる。分路抵抗器1140は、電解槽310とアースとの間に大きな電圧降下を生じさせないよう小さな抵抗を有するべきである。幾つかの実施形態では、分路抵抗器1140は、例えば0.1オームの抵抗を有するのが良い。この実施形態では、電流は、電解槽310のアース端子のところで測定される(例えば、リレー回路1132,1133を介して)。ただし、他の実施形態は、電流供給ライン1103内に分路抵抗器1140を有しても良い。
【0095】
定義:本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いられている以下の用語は、文脈上別段の必要がなければ、以下に示す意味を有するものとする。
【0096】
水又は水を含む流体を「オゾン化(オゾン処理)する」ことは、水の分子のうちの少なくとも何割かを分解して酸素原子がオゾンを生じさせ、このオゾンが水中に存在したままであるようにすることである。
【0097】
電解槽に印加される電力の「パラメータ」としては、電解槽に印加される電圧及び電解槽により消費させる電流が挙げられる。電圧及び電流は、それぞれ、「パラメータ」である。
【0098】
電解槽の「動作状態」は、電解槽がオゾンを発生させているかどうかを表示する。
【0099】
電解槽の「寿命状態」は、電解槽がその有効寿命の終わりに近づいているかこれに達したかどうかを表示する。例えば、第1の所定のしきい値を超える電圧がかかっている電解槽は、その有効寿命の終わりに近づいていると見なすことができ、これよりも高い第2の所定の電圧に等しい又は超える電圧がかかっている電解槽は、その有効寿命の終わりに達し又はこれを超えていると見なすことができる。
【0100】
電解槽の「有効寿命」は、電源から所定量未満の電力を供給されながら電解槽がオゾンを発生させることができる時間である。幾つかの実施形態では、電解槽に供給される電力を電解槽によって供給される電力のプロキシとして使用でき、所定の電圧は、電解槽に供給される所定の電力のプロキシとして使用できる。所定の電力又は電圧は、要因、例えばちょっと挙げてみただけでも、最大有効電力若しくは電圧、電解槽若しくは電解槽を収容した装置若しくはシステムの有効放熱特性又は電解槽のオゾン発生能力に基づいてシステム設計者によって指定できる。したがって、「有効寿命」という用語は、絶対的な用語であるというわけではない。これとは異なり、有効寿命は、少なくとも部分的に電解槽を用いる技術背景又はシステム及び/又は電解槽の使用の仕方で左右される場合がある。
【0101】
本発明の種々の実施形態では、この段落(及び本願の最後に添付されている現特許請求の範囲の記載の前)に続く段落に記載された潜在的に提示可能な請求項によって特徴付け可能である。これら潜在的な請求項は、本願の明細書の一部をなす。したがって、以下の潜在的な請求項の内容は、本願又は本願に基づく優先権を主張した出願を含む後の手続きにおいて現請求項として提示される場合がある。かかる潜在的な請求項の提示は、現請求項が潜在的な請求項の内容をカバーしていないことを意味するものと解されてはならない。かくして、以下の潜在的な請求項を後の手続きで提示しないという決定は、公衆へのかかる請求項の内容の贈与と解されてはならない。
【0102】
現在の請求項との混乱を避けるために請求項の番号の前には文字“P”が付けられている潜在的な請求項の内容は、次の通りである。
【0103】
P1.水をオゾン化する交換可能なカートリッジであって、前記カートリッジは、カートリッジハウジングと、前記ハウジング内に設けられた電解槽と、ハブに取り外し可能に連結されるよう構成されたハブインターフェースとを有し、前記ハブインターフェースは、ねじ山付きネックと、前記電解槽に流体結合された水入口と、オゾン化水出口と、前記カートリッジを前記ハブに結合したときに前記水入口を前記水出口から流体的に分離するよう構成された第1の密封インターフェースと、前記ハブインターフェースを前記カートリッジの外部の環境から流体的に分離するよう構成された第2の密封インターフェースとを有する、交換可能なカートリッジ。
【0104】
P2.前記水入口と前記水出口は、共通の平面を共有していない、P1記載の交換可能なカートリッジ。
【0105】
P3.前記水入口は、前記水出口と同軸である、P1記載の交換可能なカートリッジ。
【0106】
P4.複数個の互いに異なる形式のカートリッジに取り外し可能に結合するハブであって、前記ハブは、前記複数の互いに異なる形式のうちの1つのカートリッジに結合されると、オゾンを発生させて該オゾンを源水中に溶解させるよう構成されており、前記ハブは、前記源水を受け入れる水入口と、オゾン化水を放出する水出口と、前記水入口と前記水出口との間のインターフェースとを有し、前記インターフェースは、カートリッジに設けられた少なくとも1つのカートリッジポートに取り外し可能に結合し、前記インターフェースは、水を前記ハブから前記カートリッジ中に流し、オゾン化水を前記カートリッジから前記ハブ中に流すよう構成され、前記ハブは、カートリッジが前記インターフェースに結合されているかどうかを判定する論理を更に有し、前記論理は又、カートリッジが前記インターフェースに結合されると、前記インターフェースに結合されているカートリッジの形式を判別するよう構成されている、ハブ。
【0107】
P5.前記論理は、複数本のピンを含み、前記複数本のピンのうちの少なくとも幾つかは、前記カートリッジを前記ハブに結合すると、前記カートリッジに係合するよう構成され、前記論理は、前記カートリッジを前記ハブに結合すると、前記複数本のうちのピンのうちのどれが係合しているかをモニタする少なくとも1つの電子コンポーネントを更に含み、前記少なくとも1つの電子コンポーネントは、更に、前記複数本のピンのうちのどれが係合しているかに基づいて前記ハブに結合されたカートリッジの形式を識別するよう構成されている、P4記載のハブ。
【0108】
P6.前記複数の互いに異なる形式のカートリッジは、互いに異なるサイズのタンクを有する、P4記載のハブ。
【0109】
P7.前記複数の互いに異なる形式のカートリッジは、互いに異なる電解槽を有する、P4記載のハブ。
【0110】
P8.前記ハブは、電力を前記カートリッジに供給するよう構成され、前記論理は、前記ハブに結合されているカートリッジの形式に基づいて前記カートリッジに供給される電力を調節するよう構成されている、P4記載のハブ。
【0111】
P9.前記論理は、前記カートリッジに供給される電圧及び電流のうちの少なくとも一方を調節する、P8記載のハブ。
【0112】
P10.前記論理は、ホール効果センサを含む、P4記載のハブ。
【0113】
P11.複数の互いに異なる形式のハブに取り外し可能に結合するカートリッジであって、前記ハブの各々は、インターフェースを有し、前記カートリッジは、前記複数の互いに異なる形式のうちの1つのハブに結合されると、オゾンを発生させてこのオゾンを源水中に溶解させるよう構成され、前記カートリッジは、前記源水をオゾン化する電解槽を有し、前記電解槽は、カソード、ダイヤモンドから成るアノード及び前記カソードと前記アノードとの間に設けられたメンブレンを有し、前記カートリッジは、前記ハブに設けられたインターフェースに取り外し可能に結合する少なくとも1つのカートリッジポートを有し、前記少なくとも1つのカートリッジポート及び前記インターフェースは、水を前記ハブから前記電解槽中に流すと共にオゾン化水を前記電解槽から前記ハブ中に流すよう構成され、前記カートリッジは、前記カートリッジが前記インターフェースに結合されているかどうかを判定する論理を更に有し、前記論理は又、前記カートリッジを前記インターフェースに結合すると、前記カートリッジポートに結合されたハブの形式を判別するよう構成されている、カートリッジ。
【0114】
本発明の種々の実施形態は、少なくとも部分的に従来のコンピュータプログラミング言語のどれでも実施できる。例えば、幾つかの実施形態は、手続き的プログラミング言語(例えば、“C”)又はオブジェクト指向プログラミング言語(例えば、“C++”)で具体化できる。本発明の他の実施形態は、事前プログラム式ハードウェア要素(例えば、特定用途向け集積回路、FPGA及びディジタル信号プロセッサ)又は他の関連コンポーネントとして具体化できる。
【0115】
変形実施形態では、開示した装置及び方法は、コンピュータシステム用のコンピュータプログラム製品として具体化できる。かかる具体化例としては、有形的表現媒体、例えば非過渡的コンピュータ可読媒体(例えば、ディスケット、CD‐ROM、ROM又は固定ディスク)上に記録された一連のコンピュータ命令が挙げられる。一連のコンピュータ命令は、本発明のシステムと関連して本明細書において上述した機能の全て又は一部を具体化することができる。
【0116】
当業者であれば理解されるべきこととして、かかるコンピュータ命令は、多くのコンピュータアーキテクチャ又はオペレーティングシステム用の多数のプログラミング言語で書き込み可能である。さらに、かかる命令は、任意の記憶装置、例えば半導体デバイス、磁気デバイス、光デバイス又は他のメモリ素子に記憶可能であり、そして任意の通信技術、例えば光技術、赤外線技術、マイクロ波技術又は他の送信技術を用いて送信可能である。
【0117】
とりわけ、かかるコンピュータプログラム製品は、添付の印刷又は電子文書(例えば、収縮包装ソフトウェア)付きの取り外し可能な媒体として配布でき、コンピュータシステムにあらかじめプレローディングされ(例えば、システムROM又は固定ディスク上に)又はネットワーク(例えば、Internet(登録商標)又はWorld Wide Web)によりサーバ又は電子掲示板から配布可能である。当然のことながら、本発明の幾つかの実施形態は、ソフトウェア(例えば、コンピュータプログラム製品)とハードウェアの両方の組み合わせとして具体化できる。本発明の更に別の実施形態は、全てハードウェアとして又は全てソフトウェアとして具体化される。
【0118】
コンピュータ、マイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ上で全体として又は部分的に実施されるプロセス(即ち、「コンピュータプロセス」)は、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの任意のものの組み合わせの制御下で動作することができ又は上述の手段の任意のものの制御外で動作することができるコンピュータハードウェア(例えば、プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ若しくは他の電子組み合わせ論理又は同様なデバイス)を用いたコンピュータにおける記述機能の性能である。記載された機能の全て又は一部は、能動的又は受動的電子コンポーネント、例えばトランジスタ又は抵抗器によって実施できる。「コンピュータプロセス」という用語を用いる際、コンピュータプログラム又はその一部のスケジュール設定可能なエンティティ又は動作が必ずしも必要とされるわけではない。ただし、幾つかの実施形態では、コンピュータプロセスは、コンピュータプログラム又はその一部のかかるスケジュール設定可能なエンティティ又は操作によって実施可能である。さらに、別段の必要がなければ、「プロセス」は、2つ以上のプロセッサ又は2つ以上の(シングルプロセッサ又はマルチプロセッサ)コンピュータを用いて実施できる。
【0119】
上述の本発明の実施形態は、例示に過ぎず、当業者には多くの変形例及び改造例が明らかであろう。かかる変形例及び改造例は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に含まれるものである。