(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5913635
(24)【登録日】2016年4月8日
(45)【発行日】2016年4月27日
(54)【発明の名称】冗長ネットワーク接続
(51)【国際特許分類】
H04L 12/713 20130101AFI20160414BHJP
H04L 12/66 20060101ALI20160414BHJP
【FI】
H04L12/713
H04L12/66 A
【請求項の数】15
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-554775(P2014-554775)
(86)(22)【出願日】2013年1月22日
(65)【公表番号】特表2015-508631(P2015-508631A)
(43)【公表日】2015年3月19日
(86)【国際出願番号】US2013022545
(87)【国際公開番号】WO2013112472
(87)【国際公開日】20130801
【審査請求日】2014年9月24日
(31)【優先権主張番号】13/359,993
(32)【優先日】2012年1月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェダイク,ドン
(72)【発明者】
【氏名】ピルブハイ,シャフィク
【審査官】
菊地 陽一
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/052028(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0274155(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/713
H04L 12/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続冗長性を可能にするためのプロバイダエッジデバイスであって、
カスタマエッジデバイスと通信するように構成されたカスタマエッジインタフェース(310)と、
プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイになるかどうか判定する(415、535)ように構成されたアクティブゲートウェイ選定モジュール(360)と、
障害報告モジュール(350)であって、プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイになるという決定に基づいて、障害が検出されたかどうかにかかわらず、障害がカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクに現在関連していないことを示す障害なしメッセージを、カスタマエッジデバイスへ送信し、
プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイにならないという決定に基づいて、障害が検出されたかどうかにかかわらず、障害がカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクに現在関連していることを示す障害メッセージをカスタマエッジデバイスへ送信するように構成された、障害報告モジュールを備え、
カスタマエッジインタフェースが、カスタマエッジデバイスと他のカスタマエッジデバイスとの間の仮想専用線(VLL)サービスをサポートするように構成され、
障害報告モジュールが、プロバイダエッジデバイスとカスタマエッジデバイスとの間の第1のリンクと関連付けられた第1のメンテナンスエンドポイント(MEP)を維持するように更に構成され、
アクティブゲートウェイ選定モジュールが、プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイになるかどうかを判定する際に、VLLサービスのための指定されたフォワーダをプロバイダエッジデバイスと追加のプロバイダエッジデバイスの中から選定するためにボーダゲートウェイプロトコル(BGP)マルチホーミングプロセスを実行するように構成され、
障害報告モジュールが、障害がリンクに現在関連していないことを示す障害なしメッセージを、カスタマエッジデバイスに送信する際に、第1のMEPを介してカスタマエッジデバイスへの第1のリンクに関連する障害なしステータスを報告するように構成され、
障害報告モジュールが、障害がリンクに現在関連していることを示す障害メッセージをカスタマエッジデバイスへ送信する際に、第1のMEPを介してカスタマエッジデバイスへの第1のリンクに関連する障害ステータスを報告するように構成された、
プロバイダエッジデバイス。
【請求項2】
ペアにされたプロバイダエッジデバイスと通信するように構成されたプロバイダエッジインタフェース(370)をさらに備え、
アクティブゲートウェイ選定モジュール(360)が、
プロバイダエッジインタフェースを介して受信された情報に基づいて、ペアにされたプロバイダエッジデバイスが障害を現在受けていると決定する(530)ようにさらに構成され、
アクティブゲートウェイ選定モジュール(360)が、ペアにされたプロバイダエッジデバイスが障害を現在受けていると決定したことを受けて、プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイになるかどうか判定するように構成された、
請求項1に記載のプロバイダエッジデバイス。
【請求項3】
ペアにされたプロバイダエッジデバイスと通信するように構成されたプロバイダエッジインタフェース(370)をさらに備え、
障害報告モジュール(350)が、プロバイダエッジデバイスとカスタマエッジデバイスとの間のリンクに関連する障害を検出する(515)ようにさらに構成され、
アクティブゲートウェイ選定モジュール(360)が、障害報告モジュール(350)が障害を検出したことを受けて、プロバイダエッジが障害を現在受けているという指示を、プロバイダエッジインタフェースを介して、ペアにされたプロバイダエッジに送信する(525)ようにさらに構成された、
請求項1または2に記載のプロバイダエッジデバイス。
【請求項4】
ペアにされたプロバイダエッジデバイスと通信するように構成されたプロバイダエッジインタフェース(370)と、
少なくとも1つの他のデバイスと通信するように構成されたバックボーンインタフェース(340)と、
プロバイダエッジデバイスと少なくとも1つの他のデバイスとの間のリンク上の障害を検出する(520)ように構成されたpseudowireモジュール(330)と
をさらに備え、
アクティブゲートウェイ選定モジュール(360)が、pseudowireモジュール(330)が障害を検出したことに応答して、プロバイダエッジが障害を現在受けているという指示を、プロバイダエッジインタフェースを介してペアにされたプロバイダエッジに送信する(525)ようにさらに構成された、
請求項1から3のいずれか一項に記載のプロバイダエッジデバイス。
【請求項5】
障害報告モジュールが接続性障害管理モジュール(350)であり、障害がカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクに現在関連していないことを示す障害なしメッセージをカスタマエッジデバイスに送信する際に、接続性障害管理モジュール(350)が、
障害が検出されていないことを示す接続性障害メッセージを構築し、
この接続性障害メッセージを、カスタマエッジインタフェース(310)を介してカスタマエッジデバイスのメンテナンスエンドポイントに送信するように構成された、
請求項1から4のいずれか一項に記載のプロバイダエッジデバイス。
【請求項6】
アクティブゲートウェイ選定モジュール(360)が、
現在の接続性障害管理障害、
現在のpseudowire障害、および
ボーダゲートウェイプロトコル属性
のうち少なくとも1つに基づいて、アクティブゲートウェイを選定するように構成された、請求項1から5のいずれか一項に記載のプロバイダエッジデバイス。
【請求項7】
接続が制御接続であり、
障害報告モジュールが
死活が共有される接続の組の中の各死活が共有される接続について、
プロバイダエッジデバイスが制御接続のためのアクティブゲートウェイになるという決定に基づいて、障害が死活が共有される接続のためのカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクと現在関連していないことを示す障害なしメッセージをカスタマエッジデバイスに送信し、
プロバイダエッジデバイスが制御接続のためのアクティブゲートウェイにならないという決定に基づいて、障害が死活が共有される接続のためのカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクと現在関連していることを示す障害メッセージをカスタマエッジデバイスに送信するようにさらに構成された、請求項1に記載のプロバイダエッジデバイス。
【請求項8】
請求項1に記載のプロバイダエッジデバイスを含むシステムであって、該システムは、追加のプロバイダエッジデバイスを更に含み、該追加のプロバイダエッジデバイスが、
カスタマエッジデバイスと他のカスタマエッジデバイスの間のVLLサービスをサポートし、
追加のプロバイダエッジデバイスとカスタマエッジデバイスの間の第2のリンクに関連する第2のメンテナンスエンドポイント(MEP)を維持し、
VLLサービスのための指定されたフォワーダをプロバイダエッジデバイスと追加のプロバイダエッジデバイスの中から選定するためにボーダゲートウェイプロトコル(BGP)マルチホーミングプロセスを実行し、
ボーダゲートウェイプロトコル(BGP)マルチホーミングプロセスの結果に基づいて、第2のMEPを介して第1のエッジデバイスに、第2のリンクに関連するステータスを報告する、ように構成された、システム。
【請求項9】
カスタマエッジデバイスを、更に含み、カスタマエッジデバイスが、
第1のMEPから第1のリンクのステータスの報告を受信する第1のMEPに関連する第3のMEPを維持し、
第2のMEPから第2のリンクのステータスの報告を受信する第2のMEPに関連する第4のMEPを維持し、
第1のリンクに関連するステータスおよび第2のリンクに関連するステータスに基づいて、プロバイダエッジと追加のプロバイダエッジとの間でVLLサービストラフィックを切り替えるように構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
プロバイダエッジデバイスが、
追加のプロバイダエッジデバイスと通信するように構成されたプロバイダエッジインタフェースをさらに備え、
アクティブゲートウェイ選定モジュールが、
プロバイダエッジインタフェースを介して受信された情報に基づいて、追加のプロバイダエッジデバイスが障害を現在受けていると決定するようにさらに構成され、
アクティブゲートウェイ選定モジュールが、追加のプロバイダエッジデバイスが障害を現在受けていると決定したことを受けて、プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイになるかどうか判定するように構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
追加のプロバイダエッジデバイスと通信するように構成されたプロバイダエッジインタフェースをさらに備え、
障害報告モジュールが、プロバイダエッジデバイスとカスタマエッジデバイスとの間のリンクに関連する障害を検出するようにさらに構成され、
アクティブゲートウェイ選定モジュールが、障害報告モジュールが障害を検出したことを受けて、プロバイダエッジが障害を現在受けているという指示を、プロバイダエッジインタフェースを介して、追加のプロバイダエッジに送信するようにさらに構成された、
請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
追加のプロバイダエッジデバイスと通信するように構成されたプロバイダエッジインタフェースと、
少なくとも1つの他のデバイスと通信するように構成されたバックボーンインタフェースと、
プロバイダエッジデバイスと少なくとも1つの他のデバイスとの間のリンク上の障害を検出するように構成されたpseudowireモジュールと
をさらに備え、
アクティブゲートウェイ選定モジュールが、pseudowireモジュールが障害を検出したことに応答して、プロバイダエッジが障害を現在受けているという指示を、プロバイダエッジインタフェースを介して追加のプロバイダエッジに送信するようにさらに構成された、請求項8のシステム。
【請求項13】
障害報告モジュールが接続性障害管理モジュールであり、障害がカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクに現在関連していないことを示す障害なしメッセージをカスタマエッジデバイスに送信する際に、接続性障害管理モジュールが、
障害が検出されていないことを示す接続性障害メッセージを構築し、
この接続性障害メッセージを、カスタマエッジインタフェースを介してカスタマエッジデバイスのメンテナンスエンドポイントに送信するように構成された、
請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
アクティブゲートウェイ選定モジュールが、
現在の接続性障害管理障害、
現在のpseudowire障害、および
ボーダゲートウェイプロトコル属性
のうち少なくとも1つに基づいて、アクティブゲートウェイを選定するように構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
接続が制御接続であり、
障害報告モジュールが
死活が共有される接続の組の中の各死活が共有される接続について、
プロバイダエッジデバイスが制御接続のためのアクティブゲートウェイになるという決定に基づいて、障害が死活が共有される接続のためのカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクと現在関連していないことを示す障害なしメッセージをカスタマエッジデバイスに送信し、
プロバイダエッジデバイスが制御接続のためのアクティブゲートウェイにならないという決定に基づいて、障害が死活が共有される接続のためのカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクと現在関連していることを示す障害メッセージをカスタマエッジデバイスに送信するようにさらに構成された、請求項8に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される様々な例示的実施形態は、一般に、遠距離通信ネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
多数のコンピュータネットワークのうち最も注目に値するものはインターネットであるが、これらの多数のコンピュータネットワークは、コンピューティングデバイスの地理的に分散された多階層の、複数技術の結合(association)として実装される。2つのデバイス間の通信を可能にするために、トラフィックが、多数の異なるプロトコルに従って多数の中間デバイスを通過することができる。たとえば、インターネットの場合、ローカルトラフィックは、イーサネット(登録商標)プロトコルに従って交換され得るが、ネットワークのバックボーンを横断するトラフィックは、multi−protocol label switching(MPLS)プロトコルに従って渡され得る。したがって、そのような複数技術ハンドオーバを管理し、それによってエンドツーエンドの接続性を確保するために、様々な機構が開発されてきた。
【0003】
ハンドオーバ機構は、理想的なネットワーク状態における通信を可能にするのに十分であり得るが、実際の状態が理想的であるのはまれである。中間ルーティングデバイスおよびこれらのデバイスを接続するリンクは、様々な理由で過負荷または動作不能になることがあり、特定の通信経路を遮断させることがある。しかし、多数のネットワークは接続の頑健なメッシュを提供し、任意の2つのデバイス間の複数の通信経路をもたらす。したがって、1つの通信経路が切断された場合、通信が異なる経路に切り替えられ、それによって2つのデバイス間の接続を維持することができる。そのような機能性を提供するために、様々な冗長性機構も開発されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
様々な例示的実施形態の簡単な要約が以下に提示されている。以下の要約では、いくつかの簡略化および省略が行われることがある。要約は、様々な例示的実施形態のいくつかの態様を強調および紹介することを意図しているが、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。後節では、当業者が本発明の概念を理解し使用することを可能にするのに適した好ましい例示的実施形態の詳細な説明が続く。
【0005】
様々な例示的実施形態は、接続冗長性を可能にするためのプロバイダエッジデバイスによって実行される方法であって、プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイになるかどうか判定するためにアクティブゲートウェイ選定を実行するステップ、プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイになる場合、障害がカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクと現在関連していないことをカスタマエッジデバイスに示すステップ、およびプロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイにならない場合、障害がカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクと現在関連していることをカスタマエッジデバイスに示すステップのうち1つまたは複数を含む方法に関する。
【0006】
様々な例示的実施形態は、接続冗長性を可能にするためのプロバイダエッジデバイスであって、カスタマエッジデバイスと通信するように構成されたカスタマエッジインタフェース、プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイになるかどうか判定するように構成されたアクティブゲートウェイ選定モジュール、およびアクティブゲートウェイ選定モジュールが、プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイになると決定する場合、障害がカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクに現在関連していないことをカスタマエッジデバイスに示し、アクティブゲートウェイ選定モジュールが、プロバイダエッジデバイスが接続のためのアクティブゲートウェイにならないと決定する場合、障害がカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクに現在関連していることをカスタマエッジデバイスに示すように構成された障害報告モジュールのうち1つまたは複数を含むプロバイダエッジデバイスに関する。
【0007】
様々な代替実施形態は、ペアにされたプロバイダエッジデバイスが現在障害を受けていると決定するステップをさらに含み、アクティブゲートウェイ選定を実行するステップは、ペアにされたプロバイダエッジデバイスが現在障害を受けていると決定するステップに応答して実行される。
【0008】
様々な代替実施形態は、プロバイダエッジデバイスとカスタマエッジデバイスとの間のリンクに関連する障害を検出するステップと、プロバイダエッジが障害を現在受けているという指示を、ペアにされたプロバイダエッジデバイスに送信するステップとをさらに含む。
【0009】
様々な代替実施形態は、プロバイダエッジデバイスとネットワーク内の他のデバイスとの間の少なくとも2つのリンク上の障害を検出するステップと、プロバイダエッジが障害を現在受けているという指示を、ペアにされたプロバイダエッジデバイスに送信するステップとをさらに含む。
【0010】
障害が現在カスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクと関連していないことをカスタマエッジデバイスに示すステップが、障害が検出されていないことを示す接続性障害メッセージを構築するステップと、その接続性障害メッセージをカスタマエッジデバイスのメンテナンスエンドポイントに送信するステップとを含む、様々な実施形態について説明する。
【0011】
アクティブゲートウェイ選定がボーダゲートウェイプロトコルに従って実行される様々な実施形態が説明される。
【0012】
アクティブゲートウェイ選定が、プロバイダエッジが接続性障害管理(CFM)障害を現在受けているかどうか判定するステップと、ペアにされたプロバイダエッジがCFM障害を現在受けているかどうか判定するステップと、プロバイダエッジがCFM障害を現在受けておらず、ペアにされたプロバイダエッジがCFM障害を現在受けている場合、プロバイダエッジデバイスがアクティブゲートウェイになると決定するステップと、プロバイダエッジがCFM障害を現在受けており、ペアにされたプロバイダエッジがCFM障害を現在受けていない場合、プロバイダエッジデバイスがアクティブゲートウェイにならないと決定するステップとを含む、様々な実施形態が説明される。
【0013】
アクティブゲートウェイ選定が、プロバイダエッジデバイスが現在pseudowire(PW)障害を受けているかどうか判定するステップと、ペアにされたプロバイダエッジがPW障害を現在受けているかどうか判定するステップと、プロバイダエッジがPW障害を現在受けておらず、ペアにされたプロバイダエッジがPW障害を現在受けている場合、プロバイダエッジデバイスがアクティブゲートウェイになると決定するステップと、プロバイダエッジがPW障害を現在受けており、ペアにされたプロバイダエッジがPW障害を現在受けていない場合、プロバイダエッジデバイスがアクティブゲートウェイにならないと決定するステップとを含む、様々な実施形態が説明される。
【0014】
接続が制御接続であり、方法が、制御接続と関連する、死活が共有される(fate−shared)接続を識別するステップと、プロバイダエッジデバイスが制御接続のためのアクティブゲートウェイになる場合、障害が、死活が共有される接続のためのカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクと現在関連していないことをカスタマエッジデバイスに示すステップと、プロバイダエッジデバイスが制御接続のためのアクティブゲートウェイにならない場合、障害が、死活が共有される接続のためのカスタマエッジデバイスとプロバイダエッジデバイスとの間のリンクと現在関連していることをカスタマエッジデバイスに示すステップとをさらに含む、様々な実施形態が説明される。
【0015】
様々な例示的実施形態は、仮想専用線(VLL)サービス内の冗長性を提供するためのシステムであって、第1のカスタマエッジデバイスと第2のカスタマエッジデバイスとの間のVLLサービスをサポートし、第1のプロバイダエッジデバイスと第1のカスタマエッジデバイスとの間の第1のリンクと関連付けられた第1のメンテナンスエンドポイント(MEP)を維持し、VLLサービスのための指定されたフォワーダを第1のプロバイダエッジデバイスと第2のプロバイダエッジデバイスの中から選定するためにボーダゲートウェイプロトコル(BGP)マルチホーミングプロセスを実行し、BGPマルチホーミングプロセスの結果に基づいて、第1のリンクに関連するステータスを第1のMEPを介して第1のカスタマエッジデバイスに報告するように構成された第1のプロバイダエッジデバイスのうち1つまたは複数を含むシステムに関する。
【0016】
様々な代替実施形態は第2のプロバイダエッジデバイスをさらに含み、この第2のプロバイダエッジデバイスは、第1のカスタマエッジデバイスと第2のカスタマエッジデバイスとの間のVllサービスをサポートし、第2のプロバイダエッジデバイスと第1のカスタマエッジデバイスとの間の第2のリンクと関連付けられた第2のメンテナンスエンドポイント(MEP)を維持し、VLLサービスのための指定されたフォワーダを第1のプロバイダエッジデバイスと第2のプロバイダエッジデバイスの中から選定するためにボーダゲートウェイプロトコル(BGP)マルチホーミングプロセスを実行し、BGPマルチホーミングプロセスの結果に基づいて、第2のリンクに関連するステータスを第2のMEPを介して第1のカスタマエッジデバイスに報告するように構成される。
【0017】
様々な代替実施形態は第1のカスタマエッジデバイスをさらに含み、この第1のカスタマエッジデバイスは、第1のリンクのステータスの報告を第1のMEPから受信する、第1のMEPに関連する第3のMEPを維持し、第2のリンクのステータスの報告を第2のMEPから受信する、第2のMEPに関連する第4のMEPを維持し、G.8031規格に従って、第1のリンクに関連するステータスおよび第2のリンクに関連するステータスに基づいて、第1のプロバイダエッジと第2のプロバイダエッジとの間でVLLサービストラフィックを切り替えるように構成される。
【0018】
様々な例示的実施形態をより良く理解するために、添付の図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】冗長ネットワーク接続を提供するための例示的なネットワークを示す図である。
【
図2】接続冗長性を可能にするための例示的なネットワークを示す図である。
【
図3】接続冗長性を可能にするための例示的なプロバイダエッジデバイスを示す図である。
【
図4】プロバイダエッジデバイスの初期選択を制御するための例示的な方法を示す図である。
【
図5】様々な障害の発生に基づいてプロバイダエッジデバイスの選択を制御するための例示的な方法を示す図である。
【
図6】アクティブゲートウェイを選定するための例示的な方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
理解を促進するため、同一の参照番号が、実質的に同じもしくは類似の構造および/または実質的に同じもしくは類似の機能を有する要素を指定するために使用されている。
【0021】
様々なハンドオーバ機構および冗長性機構が開発され、通信ネットワークにおいて実施されているが、現在まだ満たされていない考慮事項に合わせて調整された機構が依然として必要とされている。たとえば、多数の冗長性機構は、機能性を提供するためにMACアドレス学習に依拠する。しかし、多くの場合、たとえば、知られているアルゴリズムは、たとえばMACアドレスを学習し記憶する要件により、十分にスケールし得ないので、そのようなアドレス学習を実施することは望ましくない。したがって、MACアドレス学習に依拠しない冗長ポイントツーポイントサービスを実施するための方法およびデバイスが必要とされている。
【0022】
次に図面を参照すると、同じ番号は同じ構成要素またはステップを指し、様々な例示的実施形態の幅広い態様が開示されている。
【0023】
図1は、冗長ネットワーク接続を提供するための例示的なネットワーク100を示す。例示的なネットワーク100は、2つのカスタマエッジ(CE)デバイス110、120間の通信を提供することができる。CEデバイス110、120はそれぞれ、ユーザの家庭またはより下層のISPロケーションなどの顧客構内に位置するルータであってよい。CEデバイス110、120は、直接的に、または1つまたは複数の中間ノード(図示せず)によって、1つまたは複数のエンドユーザデバイス(図示せず)に接続することができる。エンドユーザデバイスの例としては、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、携帯電話、サーバ、および他のデバイスがあり得る。そのようなエンドユーザデバイスは、ネットワーク100を介して互いに通信することができ、したがって、CE A110とCE F120は、互いにデータを交換して、そのような通信を提供することができる。
【0024】
各CE110、120は、直接的に、または1つまたは複数の中間デバイス(図示せず)によって、1つまたは複数のプロバイダエッジ(PE)デバイス112、114、122、124に接続され得る。たとえば、CE A110は、リンク116、118をそれぞれ介してPE B112およびPE C114に接続されてよく、CE F120は、リンク126、128をそれぞれ介してPE D122およびPE E124に接続されてよい。各PEデバイス112、114、122、124は、プロバイダ構内に位置するルータであってよい。たとえば、PE B112は第1のプロバイダの構内に位置してよく、PE C114は第2のプロバイダの構内に位置してよく、PE D122とPE E124の両方は第3のプロバイダの構内に位置してよい。PEデバイス112、114、122、124の所有および場所のための様々な代替配置は、当業者には明らかであろう。リンク116、118、126、138は、イーサネットであってもよいし、ATMであってもよいし、フレームリレーであってもよいし、他の接続であってもよい。様々な実施形態では、ぺアにされたPEデバイスはさらに、たとえばinterchassis−backup(ICB)pseudowire(PW)(図示せず)を介して直接的に接続されてよい。たとえば、PE B112とPE C114は1つまたは複数のICB PWによって接続されてよく、PE D122とPE E124も1つまたは複数のICB PWによって接続されてよい。そのようなICB PWは、CEデバイスまたは他のデバイスがトラフィックを1つのPEから別のPEに切り替えた直後に、ぺアにされたPEデバイス間のトラフィックをリダイレクトするために使用されてよい。
【0025】
PEデバイス112、114、122、124は、パケットネットワーク130を介したCEデバイス110、120間の通信を可能にすることができる。パケットネットワーク130はバックボーンネットワークであってよく、multiprotocol label switching(MPLS)プロトコルによる通信を可能にすることができる。したがって、パケットネットワーク130は、PEデバイス112、114、122、124間の通信を可能にするために、いくつかの中間デバイス(図示せず)を含んでよい。PEデバイス112、114、122、124は、リンク132、134、136、138を介して互いに通信することができる。リンク132、134、136、138はそれぞれ、パケットネットワーク130全体にわたって経路を構成することができ、例示的なネットワーク100全体にわたってサービスのために確立されたpseudowireを表すことができる。図示のように、PE B112は、リンク132、136をそれぞれ介してPE D122とPE E124の両方と通信することができる。PE Cも、リンク134、138をそれぞれ介してPE D122とPE E124の両方と通信することができる。
【0026】
図示のように、パケットは、複数の異なる経路上でCE A110とCE F120との間で交換され得る。具体的には、CE A110はPE B112またはPE C114のどちらかにパケットを送信することができ、PE B112およびPE C114のそれぞれはPE D122またはPE E124のどちらかにパケットを転送することができ、PE D122およびPE E124のそれぞれはCE F120にパケットを転送することができる。様々な実施形態では、関連するトラフィックが1つのそのような経路のみを横断することが望ましい場合がある。したがって、CE A110は、PEデバイス112、114の1つのみにトラフィックを転送しようと決めることができる。そのような機能性を提供するために、CE A110は、ITU−T G.8031で定義されたイーサネットリニアプロテクション切替を実施することができる。G.8031以外の他の冗長性方法または経路選択方法が用いられてよいことは、当業者には明らかであろう。図示のように、CE A110は、特定の接続140に関して、リンク116をアクティブと見なし、リンク118を非アクティブと見なすことができる。同様に、CE F120は、特定の接続140に関して、リンク126を非アクティブと見なし、リンク128をアクティブと見なすことができる。したがって、接続140はたとえば仮想専用線(VLL)サービスであってよく、リンク116、136、128を横断して、CE A110とCE F120との間にサービスを提供することができる。
【0027】
後で、ネットワーク100に対する何らかの障害または他の変化によって、この経路が切断されたり非効率になったりする場合、接続140により取られる経路は、通信を維持するように変えられてよい。たとえば、障害がリンク116、PE B112、またはリンク132と136の両方で発生する場合、CE A110は、リンク118はアクティブと見なされ、リンク116は非アクティブと見なされるべきであると決定してよい。本明細書における様々な実施形態では、以下で説明されるように、CE A100によるこの決定は、PE B112および/またはPE C114上で実行される別個のプロセスによって駆動され得る。様々な実施形態では、これらのPEプロセスは、CEリンク切替の前に動作し、したがって切替を完全に駆動することができるが、他の実施形態では、PEプロセスとCEリンク切替は並列に動作することができる。その後、接続140は、代わりに、リンク118、138、128を横断することができる。
【0028】
様々な実施形態では、アクティブなリンクおよび非アクティブなリンクは、接続ごとに、または接続グループごとに、選ばれ得ることに留意されたい。たとえば、第2の接続(図示せず)はリンク118、138、128を横断することができるが、接続140は図示のようにリンクを横断する。このようにして、冗長デバイスおよびリンクは負荷分散にも活用され得る。
【0029】
図2は、接続冗長性を可能にするための例示的なネットワーク200を示す。例示的なネットワーク200は、例示的なネットワーク100のCE A110、PE B120、およびPE C130のより詳細な図を示すことができる。CE A210、PE B230、およびPE C250はそれぞれ、CE A110、PE B120、およびPE C130に相当することができる。図示のように、CE A210は、たとえば例示的なネットワーク100のCE F120などの別のCEにVLL Epipeサービスを提供するためのVLL Epipeエンドポイント212を持つように構成され得る。「Epipe」という用語はIP/MPLSネットワーク上でイーサネットフレームを搬送するためのVLLサービスを指し、E−Lineサービスを包含してよいことは、当業者には理解されよう。本明細書において説明される様々な機構はたとえばIpipe、Apipe、Fpipe、および/またはCpipeなどの他のVLLサービスに適用可能であってよいことは、明らかであろう。
【0030】
CE A210はまた、顧客と対面しEpipe212へのユーザデバイスアクセスを提供するサービスアクセスポイント(SAP)214を持つように構成され得る。Epipe212は、ITU−T G.8031 220に従ってPE B230とPE C250との間のイーサネットリニアプロテクション切替サービスを提供するように構成され得る。G.8031サービスの一部として、CE A210は、PE B230およびPE C250への接続のステータスをそれぞれ監視するためのメンテナンスエンドポイント(MEP)224、226を維持することができる。MEP224、226は、当業者に知られている様々なイーサネットoperations,administration,and maintenance(OAM)プロトコルに従って実施されてよい。G.8031サービスは、MEP224、226から取得されたステータス情報を使用して、プロテクション切替に関して判断することができる。たとえば、MEP226が障害を検出したまたは関連するMEPから障害の指示を受信した場合、G.8031は、代わりに、トラフィックをPE B230に向けることができる。
【0031】
PE B230は、Epipeサービス232をサポートするように構成されてよく、SAP240およびMEP242を持つように構成され得る。MEP242は、2つのデバイス間のリンクを監視するために、CE A210上のMEP224とペアにされてよい。PE B230も、たとえば例示的なネットワーク100のPE D122およびPE124などの他の場所にあるプロバイダエッジデバイス(図示せず)とそれぞれ通信するためのpseudowire(PW)サービス236、238を持つように構成されてよい。PE B230上のEpipeサービス232は、Epipeトラフィックを搬送するためにPW236、238を選択し、選択されたPW236、238上ですべてのそのようなトラフィックを転送することができる。この選択は、他のPEまたはCEとの協調に基づいてよい。たとえば、PE B230が、PW238の接続先のPEがEpipeに関してアクティブであることを認識した場合、PE B230は、PW238上ですべてのEpipeトラフィックを転送することができる。
【0032】
PE C250は、PE B230と同様の様式で実施され得る。たとえば、PE Cは、Epipe252およびPW256、258をサポートするように構成され得る。PE C250はまた、SAP260と、CE A210のMEP226とペアにされているMEP262を維持することができる。PE B230およびPE C250はCE A210に冗長サービスを提供するので、PEデバイスは「ペアにされる」と呼ばれることがある。先に説明されたように、PE B230およびPE C250は、CE A210がトラフィックをあるPEから別のPEにリダイレクトした後に、流れている(in−flight)トラフィックをリダイレクトするために、1つまたは複数のICB PW(図示せず)を介して接続され得る。
【0033】
PE B230およびPE C250は、CE A210上でのG.8031サービスの動作に対して何らかの制御を及ぼすことができる。たとえば、PE B230およびPE C250はそれぞれ、この場合SAP240、260などの他の接続とは関わりのない少なくとも2つの接続ポイントとCE A210上のエンドポイントとをそれぞれ制御するように構成されたボーダゲートウェイプロトコル(BGP)マルチホーミング(MH)サービス234、254を動作させるように構成され得る。BGP−MHサービス234、254は、そのプロトコルの詳細により指定されたフォワーダとしてPE B230およびPE C250のうち1つを選定するように2つのPEデバイス230、250間で動作することができる。様々な実施形態では、BGP−MH サービス234、254は、PEデバイス230、250間の追加リンクまたは既存のリンク(図示せず)を介して互いに通信することができる。次に、選定された指定されたフォワーダが、アクティブゲートウェイ(AG)として動作することができる。様々な代替プロトコルは、BGP−MHの代わりに使用されてアクティブゲートウェイを選定するまたはPE B230およびPE C250のうち1つを選択してトラフィックを搬送することができることは明らかであろう。
【0034】
図示のように、PE B230上で実行されているBGP−MHサービス234は、PE B230がEpipeに関する指定されたフォワーダであると決定することができる。それに応答して、BGP−MHサービス234は、MEP242に、CE A210上のMEP224に、障害がCE A210とPE B230との間のリンクと関連して検出されていないことを示させる。この指示としては、インタフェースステータス(ifStatus)型−長さ−値(TLV)フィールドで「障害なし」を示す接続性障害管理(CFM)メッセージ244を肯定的に送信することがあり得る。あるいは、この指示には、MEP242によって送信された前のCFMメッセージが「障害なし」を示すときそのようなメッセージを送信することを抑制し、それによって、CE A210とPE B230との間の接続において障害がないという仮定の下で、CE A210が継続することを可能にすることがあり得る。この指示を行うことによって、PE B230は、トラフィックを受信することが利用可能であることを示すことができる。
【0035】
一方、PE C250上で実行されているBGP−MHサービス254が、PE C250はEpipeに関する指定されたフォワーダとして動作すべきではないという結論に達することがある。この決定を受けて、BGP−MHサービス254は、MEP262に、MEP226に障害を示させることができる。この指示としては、MEP226に障害を通知するCCMメッセージ264を肯定的に送信すること、または以前に送信されたCCMメッセージが障害を示したときにメッセージの送信を抑制することがあり得る。その後、CE A210は、PE C250が到達不可能またはさもなければ使用不可能であると考えるので、CE A210上でのG.8031サービスは、PE C250をEpipe212のために非アクティブと設定する。
【0036】
説明されているシステムによって、BGP−MH実装形態234、254がG.8031サービスの動作の修正を行わずにG.8031サービスの動作を制御することができることは、前述の説明から明らかであろう。具体的には、BGP−MH実装形態234、254は、指定されたフォワーダとして動作するように1つのPE230、250を選択することができ、その後、CFM方法を使用して、アクティブゲートウェイのみが、CE A210への作動している接続を有することを示すことができる。この仮定の下に、CE A210は、図示の例ではPE B230であるアクティブゲートウェイにトラフィックを転送せざるを得ないことがある。
【0037】
本明細書において提供される例はVLL、BGP−MH、G.8031、およびCFMなどの特定のプロトコルに言及しているが、説明されている機能性を提供するためにプロトコルの様々な代替の組み合わせが使用されてよいことも明らかであろう。たとえば、一代替実施形態では、VLLの代わりに仮想プライベートLANサービス(VPLS)を利用することができる。そのようなプロトコルの使用を可能にする様々な修正は、当業者には明らかであろう。
【0038】
様々な実施形態は、ネットワーク200内での特定のイベントの発生時にアクティブゲートウェイを更新することを提供することができる。たとえば、PE B230は、CE A210とPE B230との間のリンクに関連する真の障害を検出することができる。様々な実施形態では、CE A210とPE B230との間のリンクに関連する障害としては、たとえば、PE B230が動作不可能になること、CE A210とPE B230との間のリンク自体がダウンすること、またはCE A210とPE B230との間のリンク上でのトラフィックに影響を与える可能性のある、下流もしくは上流にある他のリンク上で障害が発生することがあり得る。そのような障害は、たとえば、PEデバイス230自体が障害を発見することによって、またはPEデバイス230が、ネットワーク内の他の場所での障害の検出を示すメッセージを別のデバイスから受信することによって、検出され得る。
【0039】
別の例として、PE B230は、PW236と238の両方で現在障害があり、ネットワークの反対側にあるPEと通信するために使用できないと決定することができる。これらの状態のうちどちらによっても、PE B230は、Epipeサービスに関連するトラフィックを搬送するための満足できない選択肢となり得る。どちらかの状態の検出を受けて、PE B230は、そのペアとされたPEであるPE C250に指示を送信し、PE B230が現在障害を受けていることを示すことができる。これは、アクティブゲートウェイ選定手順を再度実行するようにBGP−MH234とBGP−MH254の両方をトリガすることができる。今回は、PE B230に関連する接続性障害の知識に基づいて、BGP−MH254は、PE C250が現在指定されたフォワーダであるべきと決定することができる。次に、BGP−MH254は、PE B230に関して上記で説明されたように、引き続き、MEP262を介して、MEP262とMEP226との間の接続に障害がないと示すことができる。その後、CE A210上でのG.8031サービスは、Epipe212に関連するトラフィックをPE Cに送信することができる。
【0040】
様々な実施形態では、シグナリングおよびステートオーバヘッドを減少するために「死活共有(fate sharing)」をさらに実施することができる。そのような実施形態では、PE B230およびPE C250は、制御装置として働くように既存のEpipeを選択することができる。あるいは、PE B230およびPE C250は、制御装置としてのみ働くように新しいEpipeを確立することができる。次に、BGP−MH234、254の動作が、この制御Epipeに関して上記で説明されたように行われ得る。PE B230およびPE C250はまた、制御Epipeと死活を共有するように構成されたいくつかの追加Epipe(図示せず)をサポートすることができる。そのような死活が共有される各EpipeのためのPE230、250上に構成されたSAPは、制御Epipeのステータスを監視し、監視されたステータスを反映させることができる。したがって、制御Epipeが障害を示す場合、死活が共有される各Epipeに対するSAPはまた、障害を示し、それによって、CE210が、死活が共有されるEpipeのいずれかからのすべてのトラフィックを処理するために同じPE230、250を選ぶことを確実にすることができる。
【0041】
図3は、接続冗長性を可能にするための例示的なプロバイダエッジ(PE)デバイス300を示す。PEデバイス300は、PEデバイス112、114、122、124、230、250のうち1つまたは複数に相当することができる。PEデバイス300は、カスタマエッジインタフェース310、仮想専用線モジュール320、pseudowireモジュール330、バックボーンインタフェース340、接続性障害管理モジュール350、ボーダゲートウェイプロトコルモジュール360、および/またはプロバイダエッジインタフェース370を含むことができる。PEデバイス300の様々な構成要素はある程度抽象化され得、PEデバイス300は本明細書において説明される構成要素を実施またはサポートするいくつかのハードウェア構成要素を含むことができることが理解されよう。たとえば、PEデバイス300は、本明細書において説明する機能性を実施するための1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。本明細書で使用される場合、「プロセッサ」という用語は、プロセッサ、ならびにフィールドプログラマブルゲートアレイおよび/または特定用途向け集積回路などの他の類似のハードウェア構成要素を含むことが理解されよう。
【0042】
カスタマエッジインタフェース310は、CEデバイスなどの少なくとも1つの他のデバイスと通信するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の符号化された実行可能な命令を備える、インタフェースであってよい。様々な実施形態では、カスタマエッジインタフェース310は、イーサネット、フレームリレー、ATM、および/またはPPPなどのプロトコルに従って通信する1つまたは複数のインタフェースを含むことができる。動作中に、カスタマエッジインタフェース310は、1つまたは複数のカスタマエッジデバイスと通信することができる。
【0043】
仮想専用線(VLL)モジュール320は、VLLサービスを提供するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能な命令を含むことができる。VLLモジュール320は、VLLサービスのための1つまたは複数のSAPを持つように構成され、CEデバイスからトラフィックを受信すると、そのトラフィックを適切なSAPと関連付けることができる。受信したトラフィックがVLLサービスのための特定のSAPと関連付けられていると決定した後、VLLモジュール320は、トラフィックを転送する適切なpseudowireを選択することができる。VLLモジュール320は、次に、さらなる処理のために、pseudowireモジュール330にトラフィックおよび選択を渡すことができる。VLLモジュール320はまた、逆方向にもトラフィックを処理するように構成されてもよい。具体的には、VLLモジュール320は、pseudowireモジュール330からトラフィックを受信し、そのトラフィックを特定のVLLサービスと関連付け、そのトラフィックを、カスタマエッジインタフェース310を介して1つまたは複数のカスタマエッジデバイスに転送することができる。VLLサービスの実施についての前述の説明はいくつかの点で簡略化されたものであり得ることは、明らかであろう。VLLサービスを実施するための様々な追加または代替の詳細は、当業者には明らかであろう。
【0044】
pseudowire(PW)モジュール330は、ネットワーク全体にわたって他のPEデバイスへのpseudowireを提供および維持するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能な命令を含むことができる。たとえば、PWモジュール320は、VLLモジュール320からのトラフィックと、トラフィックを送信するPWの指示を受信することができる。PWモジュール330は、次に、たとえばMPLSなどの適切なトンネルプロトコルにおいてトラフィックをカプセル化し、カプセル化されたトラフィックを、バックボーンインタフェース340を介して別のPEデバイスに転送することができる。PWモジュール330はまた、反対方向に流れるトラフィックを処理することができる。たとえば、PWモジュール330は、バックボーンインタフェース340を介してトラフィックを受信し、トラフィックを逆カプセル化し、さらなる処理のためにVLLモジュール320にトラフィックを渡すことができる。PWサービスの実施についての前述の説明はいくつかの点で簡略化されたものであり得ることは、明らかであろう。PWサービスを実施するための様々な追加または代替の詳細は、当業者には明らかであろう。
【0045】
PWモジュール330はまた、確立されたpseudowireに関する様々なメンテナンス機能を提供することができる。たとえば、PWモジュール330は、確立されたPWにおける障害を検出することができ、またはマルチセグメントPWをサポートする他のデバイスから障害の指示を受信することができる。VLLと関連付けられた1つまたは複数のPWが障害を受けていると決定すると、PWモジュール330は、そのような指示をボーダゲートウェイプロトコルモジュール360に送信することができる。いくつかの実施形態では、PWモジュール330は、VLLと関連付けられたすべてのPWが障害を受けているとき、そのような指示を送信することのみができる。
【0046】
バックボーンインタフェース340は、ネットワークバックボーンの一部を形成する少なくとも1つの他のデバイスと通信するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の符号化された実行可能な命令を備える、インタフェースであってよい。様々な実施形態では、バックボーンインタフェース340は、MPLSなどのプロトコルに従って通信する1つまたは複数のインタフェースを含むことができる。
【0047】
接続性障害管理(CFM)モジュール350は、カスタマエッジインタフェース310を介して確立された様々なリンクに関する接続性障害管理を提供するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能な命令を含むことができる。たとえば、CFMモジュール350は、IEEE802.1agに従ってイーサネットOAMを実施することができる。したがって、CFMモジュール350は、カスタマエッジインタフェース310と関連付けられた様々なMEPを確立および維持することができる。動作の過程において、CFMモジュール350は、カスタマエッジインタフェース310と関連付けられた様々なリンク上での障害を発見することができる。そのような障害を発見すると、CFMモジュール350は、その障害をボーダゲートウェイプロトコルモジュール360に報告することができる。イーサネットOAMの代わりに様々な代替の障害管理プロトコルが使用されてよいことが理解されるであろう。したがって、CFMモジュール350は、イーサネットOAMに従って実施されるのか別のプロトコルに従って実施されるのかにかかわらず、任意の障害管理機能を実施するモジュールを指すために、「障害報告モジュール」と呼ばれることがある。
【0048】
通常のCFM動作に加えて、CFMモジュール350は、BGPモジュール360の要求により様々な機能を実行することができる。たとえば、様々な環境の下で、BGPモジュール360は、CFMモジュール350に、CFMメッセージを構築して特定のMEPに送信するように指示することができる。したがって、要求時に、CFMモジュール350は、そのような障害の実際の存在に関係なく障害を示すCFMメッセージを構築および送信することができる。同様に、CFMモジュール350は、BGPモジュール360による要求時に、障害が存在しないことを示すCFMメッセージを構築および送信することができる。
【0049】
ボーダゲートウェイプロトコル(BGP)モジュール360は、ボーダゲートウェイプロトコルの様々な態様を実施するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能な命令を含むことができる。たとえば、BGPモジュール360は、BGPマルチホーミングアプリケーションのために定義された指定されたフォワーダ選定プロセスを実施することができる。この指定されたフォワーダは、次に、アクティブゲートウェイ(AG)として使用され得る。BGPの代わりに様々な代替AG選定方法が用いられてよいことが理解されるであろう。したがって、BGPモジュール360は、BGPに従って実施されるのか何らかの別のプロトコルに従って実施されるのかにかかわらず、AGを選定するように構成されたモジュールを指すために、「AG選定モジュール」と呼ばれることがある。
【0050】
BGPモジュール360は、様々な環境下でAGを選定することができる。たとえば、新しいVLLサービスの確立時に、BGPモジュール360は、AGの初期選定を行うことができる。BGPモジュール360は、変化するネットワーク状態に応じて、選定プロセスを再度実行することができる。たとえば、CFMモジュール350またはPWモジュール330のどちらかがBGPモジュール360に障害を報告した場合、BGPモジュール360は、引き続き新しい情報に基づいてAG選定を実行することができる。
【0051】
BGPモジュール360は、プロバイダエッジインタフェース370を介して、ペアにされた1つまたは複数のPEデバイスと通信するようにさらに構成され得る。CFMモジュール350またはPWモジュール330がBGPモジュール360に障害を報告した場合、BGPモジュール360は、PE300が障害を受けているという指示を、プロバイダエッジインタフェース370を介して、ペアにされた1つまたは複数のPEデバイスに送信することができる。BGPモジュール360はまた、類似の指示を、プロバイダエッジインタフェース370を介して、ペアにされたPEデバイスから受信することができる。BGPモジュール360は、そのような指示を受信したことを受けて、AG選定を再度実行することができる。
【0052】
AG選定プロセスを実行した後、以下で
図6に関してより詳細に説明するように、BGPモジュール360は、PE300がVLLサービスのための指定されたフォワーダになるかどうか決断し終えてもよい。PE300がVLLサービスのための指定されたフォワーダになる場合、BGPモジュールは、適切なCEデバイスに、CEインタフェース310とそのCEデバイスとの間のリンク上に障害がないことを示すことができる。これには、CFMメッセージを構築および送信するようにCFMモジュール350に指示することがあり得る。一方、PE300がVLLサービスのための指定されたフォワーダにならない場合、BGPモジュールは、適切なCEデバイスに、CEインタフェース310とそのCEデバイスとの間のリンク上に障害があることを示すことができる。この場合も、これには、CFMメッセージを構築および送信するようにCFMモジュール350に指示することがあり得る。
【0053】
プロバイダエッジインタフェース370は、ペアにされたPEデバイスなどの少なくとも1つの他のデバイスと通信するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の符号化された実行可能な命令を備える、インタフェースであってよい。様々な実施形態では、プロバイダエッジインタフェース370は、イーサネット、フレームリレー、ATM、および/またはPPPなどのプロトコルに従って通信する1つまたは複数のインタフェースを含むことができる。動作中に、プロバイダエッジインタフェース370は、1つまたは複数のカスタマエッジデバイスと通信することができる。様々な実施形態では、プロバイダエッジインタフェース370は、カスタマエッジインタフェース310と、少なくとも何らかのハードウェアを共有することができる。
【0054】
図4は、プロバイダエッジデバイスの初期選択を制御するための例示的な方法400を示す。方法400は、PEデバイス300などのPEデバイスの構成要素によって実行され得る。たとえば、方法400は、CFMモジュール350および/またはBGPモジュール360によって実行され得る。
【0055】
方法400は、ステップ405で始まり、PEデバイスがCEデバイスに初期CFM信号を送信することができるステップ410に進むことができる。たとえば、PEデバイスは、CEデバイス上の構成された適切なMEPに、障害を示すCFMメッセージを送信することができる。次に、ステップ415では、PEデバイスは、AG選定を実行して、PEデバイスが指定されたフォワーダになるかどうか判定することができる。AG選定プロセスの一例が、以下で
図6に関してより詳細に説明される。
【0056】
ステップ420では、PEデバイスは、AG選定プロセスがPEデバイスを指定されたフォワーダとして選定したかどうか評価することができる。選定していない場合、方法400は、PEデバイスがCEデバイスに障害を示すことができるステップ425に進むことができる。様々な実施形態では、このステップは、追加のCFMメッセージを送信することを単に抑制することを含むことができる。具体的には、障害CFMメッセージがステップ410で先に送信されたので、追加の障害CFMメッセージを送信することが不必要な場合がある。方法400は、次に、ステップ435において終了に進むことができる。
【0057】
一方、ステップ415のAG選定プロセスが、指定されたフォワーダとしてPEを選定した場合、方法400は、代わりに、ステップ420からステップ430に進むことができる。ステップ430では、PEデバイスは、CEデバイスに「障害なし」状態を示すことができる。様々な実施形態では、このステップは、追加のCFMメッセージを送信することを単に抑制することを含むことができる。あるいは、ステップ410において、障害を示す、前のメッセージが送信されたので、PEデバイスは、新しい「障害なし」CFMメッセージを構築して、CEデバイス上の構成された適切なMEPに送信することができる。方法400は、次に、ステップ435において終了に進むことができる。
【0058】
図5は、種々の障害の発生に基づいてプロバイダエッジデバイスの選択を制御するための例示的な方法500を示す。方法500は、PEデバイス300などのPEデバイスの構成要素によって実行され得る。たとえば、方法500は、CFMモジュール350および/またはBGPモジュール360によって実行され得る。
【0059】
方法500は、ステップ505で始まり、ネットワークに影響を与え得る様々なイベントがあるかどうかPEデバイスが監視することができるステップ510に進むことができる。そのようなイベントの指示を受信した後、方法500は、イベントがPEデバイスにおける新しいCFM障害の検出を含んでいたかどうかPEデバイスが判定することができるステップ515に進むことができる。そうである場合、方法500はステップ525に進むことができる。他の場合は、方法500はステップ520に進むことができる。ステップ520では、PEデバイスは、イベントが新しいpseudowire障害の検出を含んでいたかどうか判定することができる。この場合も、そうである場合、方法500はステップ525に進むことができる。他の場合、方法500は、ペアにされたPEが現在障害を受けているという指示を受信することをイベントが含んでいたかどうかPEデバイスが判定することができるステップ530に進むことができる。たとえば、PEデバイスは、ペアにされたPEデバイスがCFM障害またはPW障害を検出したことを示すメッセージを受信することができる。ペアにされたPEデバイスが障害を受けている場合、方法500はステップ535に進むことができる。他の場合、方法500は、ステップ555において終了に進むことができる。
【0060】
ステップ525では、PEデバイスは、PEデバイスが障害を受けているという指示を、ペアにされた任意のPEデバイスに送信することができる。この指示としては、たとえば障害がCFM障害なのかPW障害なのかなどの、障害を説明する具体的な詳細があり得る。ペアにされたPEデバイス間でそのような障害情報を通信する様々な方法は、当業者には明らかであろう。方法500は、次に、ステップ535に進むことができる。ステップ535−550は、方法400のステップ415−430に相当することができる。CEデバイスに「障害」ステータスまたは「障害なし」ステータスを示した後、方法500は、ステップ555において終了に進むことができる。
【0061】
図6は、アクティブゲートウェイを選定するための例示的な方法600を示す。方法600は、PEデバイス300などのPEデバイスの構成要素によって実行され得る。たとえば、方法600は、BGPモジュール360によって実行され得る。方法600はAG選定プロセスの一例であり、代替方法が様々な代替実施形態で有用または適切であり得ることに留意されたい。
【0062】
方法600は、ステップ605で始まり、PEデバイスが現在CFM障害を受けていない唯一のデバイスであるかどうかPEデバイスが判定することができるステップ610に進むことができる。PEデバイスはCFM障害を受けていないが、ペアにされた任意のPEデバイスがCFM障害を受けている場合、方法600は、引き続きステップ630においてPEデバイスをAGに選定することができる。他の場合、方法600はステップ615に進むことができる。
【0063】
ステップ615では、PEデバイスは、そのPEデバイスがCFM障害を現在受けているが少なくとも1つの他のPEデバイスはそのような障害を受けていないかどうか判定することができる。そうである場合、方法600は、引き続きステップ635においてPEデバイスはAGに選定されるべきでないと決定することができる。他の場合、方法600はステップ620に進むことができる。
【0064】
ステップ620では、PEデバイスは、そのPEデバイスがPW障害を現在受けていない唯一のデバイスであるかどうか判定することができる。様々な実施形態では、PW障害は、VLLのためのすべての適切なPWが障害を受けているときのみ存在することができる。PEデバイスがPW障害を受けていないが、ペアにされた任意のPEデバイスがPW障害を受けている場合、方法600は、引き続きステップ630においてPEデバイスをAGに選定することができる。他の場合、方法600はステップ625に進むことができる。
【0065】
ステップ625では、PEデバイスは、そのPEデバイスがPW障害を現在受けているが少なくとも1つの他のPEデバイスはそのような障害を受けていないかどうか判定することができる。そうである場合、方法600は、引き続きステップ635においてPEデバイスがAGに選定されるべきでないと決定することができる。他の場合、方法600はステップ640に進むことができる。
【0066】
ステップ640では、PEデバイスは、引き続き、BGP−MHプロトコルに基づいて選定手順をさらに実行することができる。たとえば、PEデバイスは、局所的な好み、AS−PATH属性、および/またはNEXT−HOP属性に基づいて選定しようとすることができる。様々な修正形態が当業者には明らかであろう。AGが選定されると、方法600は、ステップ645において終了に進むことができる。
【0067】
前述の内容によれば、様々な実施形態によって、MACアドレスの学習を必要としない冗長で複数技術によるポイントツーポイントサービスの提供が可能になる。たとえば、BGP−MHの指定されたフォワーダ選定プロセスを活用して、リニアプロテクション切替を制御することによって、トラフィックは、アドレス学習システムのオーバヘッドを招くことなくバックボーンまたは他のネットワークの全体にわたって確実に搬送可能である。様々な追加の利点は当業者には明らかであろう。
【0068】
本発明の様々な例示的実施形態はハードウェアおよび/またはファームウェアで実施され得ることは、前述の説明から明らかであろう。そのうえ、様々な例示的実施形態は、機械可読記憶媒体上に記憶された命令として実施されてよく、この命令は、少なくとも1つのプロセッサによって読み出され、実行されて、本明細書において詳細に説明する動作を実行することができる。機械可読記憶媒体は、パーソナルコンピュータまたはラップトップコンピュータ、サーバ、または他のコンピューティングデバイスなどの、機械によって読み出し可能な形式で情報を記憶するためのあらゆる機構を含むことができる。したがって、有形の非一時的な機械可読記憶媒体としては、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、および類似の記憶媒体があり得る。
【0069】
本明細書におけるあらゆるブロック図が、本発明の原理を実施する例示的回路の概念図を表すことは、当業者には理解されよう。同様に、あらゆるフローチャート、流れ図、状態遷移図、擬似コードなどは、マシン可読媒体で実質的に表され、その結果、コンピュータまたはプロセッサが明示的に示されていても示されていなくても、そのようなコンピュータまたはプロセッサによって実行され得る様々なプロセスを表すことが理解されるであろう。
【0070】
様々な例示的実施形態がその特定の例示的な態様に特に即して詳細に説明されてきたが、本発明は他の実施形態が可能であり、その詳細は様々な明白な点における修正が可能であることを理解されたい。当業者には容易に明らかであるように、本発明の趣旨および範囲内に留まりながら、変形および修正が遂行可能である。したがって、前述の開示、説明、および図は単なる例示にすぎず、本発明を決して限定するものではなく、本発明は特許請求の範囲のみによって定義される。