(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態を示し、鉄筋コンクリート構造部の柱の鉄筋篭建込体の正面図である。
【
図2】
図2は、
図1のII−II線に沿う、上記鉄筋篭建込体の第1鉄筋篭の平面断面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態における鉄筋篭建込方法を示し、
図3(a)は、第2鉄筋篭を吊り揚げた状態(吊り工程)の正面図であり、
図3(b)は、第2鉄筋篭を第1鉄筋篭の上方に配置した状態(上方配置工程)の正面図であり、
図3(c)は、第1、第2芯筋どうしを接合した状態(芯筋接合工程)の正面図であり、
図3(d)は、第1、第2外周筋どうしを接合した状態(外周筋接合工程)の正面図である。
【
図4】
図4は、本発明の第2実施形態に係る仮固定装置の縦断面図である。
【
図5】
図5は、第2実施形態における鉄筋篭建込方法を示し、
図5(a)は、第2鉄筋篭を吊り揚げた状態(吊り工程)の正面図であり、
図5(b)は、第2鉄筋篭を第1鉄筋篭の上方に配置した状態(上方配置工程)の正面図であり、
図5(c)は、選択した一部の第1、第2外周筋どうしを仮固定した状態(仮固定工程)を示す、
図6のVc−Vc線に沿う正面図である。
【
図6】
図6は、
図5(c)のVI−VI線に沿う平面断面図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態における鉄筋篭建込方法を示し、
図7(a)は、第1、第2芯筋どうしを接合した状態(芯筋接合工程)の正面図であり、
図7(b)は、仮固定装置を撤去する状態(撤去工程)の正面図であり、
図7(c)は、第1、第2外周筋どうしを接合した状態(外周筋接合工程)の正面図である。
【
図8】
図8は、第3実施形態における鉄筋篭建込方法を示し、
図8(a)は、第2鉄筋篭を吊り揚げた状態(吊り工程)の正面図であり、
図8(b)は、第2鉄筋篭を第1鉄筋篭の上方に配置した状態(上方配置工程)の正面図であり、
図8(c)は、選択した一部の第1、第2外周筋どうしを仮固定した状態(仮固定工程)を示す正面図である。
【
図9】
図9は、
図8(a)のIX−IX線に沿う平面断面図である。
【
図10】
図10は、第3実施形態における鉄筋篭建込方法を示し、
図10(a)は、第1、第2芯筋どうしを接合した状態(芯筋接合工程)の正面図であり、
図10(b)は、仮固定装置を撤去する状態(撤去工程)の正面図であり、
図10(c)は、第1、第2外周筋どうしを接合した状態(外周筋接合工程)の正面図である。
【
図11】
図11は、第4実施形態における鉄筋篭建込方法を示し、
図11(a)は、第2鉄筋篭を吊り揚げた状態(吊り工程)の正面図であり、
図11(b)は、第2鉄筋篭を第1鉄筋篭の上方に配置した状態(上方配置工程)の正面図であり、
図11(c)は、選択した一部の第1、第2外周筋どうしを仮固定した状態(仮固定工程)を示す正面図である。
【
図13】
図13は、第4実施形態における鉄筋篭建込方法を示し、
図13(a)は、第1、第2芯筋どうしを接合した状態(芯筋接合工程)の正面図であり、
図13(b)は、仮固定装置を撤去する状態(撤去工程)の正面図であり、
図13(c)は、第1、第2外周筋どうしを接合した状態(外周筋接合工程)の正面図である。
【
図14】
図14は、第5実施形態における鉄筋篭建込方法を示し、
図14(a)は、第2鉄筋篭を吊り揚げた状態(吊り工程)の正面図であり、
図14(b)は、第2鉄筋篭を第1鉄筋篭の上方に配置した状態(上方配置工程)の正面図であり、
図14(c)は、選択した一部の第1、第2外周筋どうしを先に接合した状態(先接合工程)を示す正面図である。
【
図15】
図15は、第5実施形態における鉄筋篭建込方法を示し、
図15(a)は、第1、第2芯筋どうしを接合した状態(芯筋接合工程)の正面図であり、
図15(b)は、第1、第2外周筋どうしを接合した状態(外周筋接合工程)の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態>
図1〜
図3は、本発明の第1実施形態を示したものである。
図1に示すように、鉄筋コンクリート構造物の柱1の鉄筋は、鉄筋篭建込体2にて構成されている。鉄筋篭建込体2は、鉛直方向(上下)に一列に連なる複数の鉄筋篭を含む。以下、鉄筋篭建込体2における上下に隣接する2つの鉄筋篭のうち、下側の鉄筋篭を「第1鉄筋篭10」と称し、上側の鉄筋篭を「第2鉄筋篭20」と称す。
【0015】
図1及び
図2に示すように、第1鉄筋篭10は、複数(
図2では12本)の第1外周筋11と、1又は複数(
図2では4本)の第1芯筋12と、複数の第1剪断補強筋13を有している。第1外周筋11,11…は、それぞれ鉛直に延びるとともに、互いに柱1の周方向に離れて配置されている。これら第1外周筋11の内側に、第1芯筋12が鉛直に延びるようにして配置されている。これら第1外周筋11及び第1芯筋12は、柱1の主筋を構成する。以下、第1外周筋11及び第1芯筋12を総称して「主筋11,12」と称す。
図2に示すように、主筋11,12は、全体として平面視で格子点状に配列されている。
【0016】
各主筋11,12は、ネジ状(螺旋状)のフシ(突起)11a,12aを有する異形鉄筋にて構成されている。すなわち、第1外周筋11の外周には、雄ネジ山11aが形成されている。雄ネジ山11aは、第1外周筋11の周方向に180度離れた2つの領域に、一定のピッチで、第1外周筋11の全長にわたって設けられている。第1外周筋11の外周における上記2つのネジ形成領域間の部分は、ほぼ平らな平坦部11bになっている。
図1の二点鎖線に示すように、一方のネジ形成領域の雄ネジ山11aを平坦部11bへ仮想的に延長すると、該仮想の雄ネジ山11axが他方のネジ形成領域の雄ネジ山11aに連続する。同様に、第1芯筋12の外周の180度離れた2つの領域には雄ネジ山12aが形成されている。これら2つのネジ形成領域の間が平坦部12bになっている。雄ネジ山11a,12aによって、主筋11,12のコンクリートに対する付着力を高めることができる。
【0017】
第1剪断補強筋13,13…は、主筋11,12の周りに環状に巻かれるとともに、互いに主筋11,12の軸方向(鉛直方向)に離れて配置されている。
【0018】
第2鉄筋篭20は、第1鉄筋篭10と実質的に同じ構造になっている。詳述すると、第2鉄筋篭20は、複数(ここでは12本)の第2外周筋21と、1又は複数(ここでは4本)の第2芯筋22と、複数の第2剪断補強筋23を有している。第2外周筋21,21,…は、それぞれ鉛直に延びるとともに、互いに柱1の周方向に離れて配置されている。これら第2外周筋21の内側に、第2芯筋22が鉛直に延びるようにして配置されている。これら第2外周筋21及び第2芯筋22は、柱1の主筋を構成する。以下、第2外周筋21及び第2芯筋22を総称して「主筋21,22」と称す。主筋21,22は、全体として平面視で格子点状に配列されている。
【0019】
各主筋21,22は、ネジ状(螺旋状)のフシ(突起)21a,22aを有する異形鉄筋にて構成されている。すなわち、第2外周筋21の外周の180度離れた2つの領域には雄ネジ山21aが形成されている。これら2つのネジ形成領域の間が平坦部21bになっている。第2芯筋22の外周の180度離れた2つの領域には雄ネジ山22aが形成されている。これら2つのネジ形成領域の間が平坦部22bになっている。雄ネジ山21a,22aによって、主筋21,22のコンクリートに対する付着力を高めることができる。
【0020】
第2剪断補強筋23,23,…は、主筋21,22の周りに環状に巻かれるとともに、互いに主筋21,22の軸方向(鉛直方向)に離れて配置されている。
【0021】
図1に示すように、第1鉄筋篭10の第1外周筋11と、第2鉄筋篭20の第2外周筋21とは、一対一に対応している。対応する外周筋11,21どうしが、外周筋接合手段30を介して一直線に接合されている。外周筋接合手段30は、外周筋継手31と、一対のロックナット32,33とを備えている。外周筋継手31は、筒状になっている。外周筋継手31の内周には、雌ネジ山31aが形成されている。外周筋継手31の例えば中央部にはグラウト孔31cが形成されている。グラウト孔31cは、外周筋継手31の外周から内周に貫通している。
【0022】
外周筋継手31は、対応する外周筋11,21間に跨るように配置されている。外周筋継手31の下側部分の内部に第1外周筋11の上端部が差し入れられ、ネジ山31a,11aどうしが噛み合わされている。外周筋継手31の上側部分の内部に第2外周筋21の下端部が差し入れられ、ネジ山31a,21aどうしが噛み合わされている。詳細な図示は省略するが、雌ネジ山31aと雄ネジ山11a,21aとの間には、軸方向に十分な(例えば数mm程度の)余裕が設定されている。外周筋継手31の内周と外周筋11,21との間には、グラウト(図示省略)がグラウト孔31cを通して充填されて固化されている。
【0023】
第1外周筋11にはロックナット32がねじ込まれている。このロックナット32が、外周筋継手31の下端部に締め付けられている。第2外周筋21にはロックナット33がねじ込まれている。このロックナット33が、外周筋継手31の上端部に締め付けられている。上記グラウトの充填固化及びロックナット32,33の締め付けによって、対応する外周筋11,21どうしが、引っ張り力を確実に伝達可能に連結されている。
【0024】
同様にして、第1鉄筋篭10の第1芯筋12と、第2鉄筋篭20の第2芯筋22とは、一対一に対応している。対応する芯筋12,22どうしが、芯筋接合手段40を介して一直線に接合されている。芯筋接合手段40は、芯筋継手41と、一対のロックナット42,43とを備えている。芯筋継手41は、筒状になっている。芯筋継手41の内周には、雌ネジ山41aが形成されている。芯筋継手41の例えば中央部にはグラウト孔41cが形成されている。グラウト孔41cは、芯筋継手41の外周から内周に貫通している。
【0025】
芯筋継手41は、対応する芯筋12,22間に跨るように配置されている。芯筋継手41の下側部分の内部に第1芯筋12の上端部が差し入れられ、ネジ山41a,12aどうしが噛み合わされている。芯筋継手41の上側部分の内部に第2芯筋22の下端部が差し入れられ、ネジ山41a,22aどうしが噛み合わされている。詳細な図示は省略するが、雌ネジ山41aと雄ネジ山12a,22aとの間には、軸方向に十分な(例えば数mm程度の)余裕が設定されている。芯筋継手41の内周と芯筋12,22との間には、グラウト(図示省略)がグラウト孔41cを通して充填されて固化されている。
【0026】
第1芯筋12にはロックナット42がねじ込まれている。このロックナット42が、芯筋継手41の下端部に締め付けられている。第2芯筋22にはロックナット43がねじ込まれている。このロックナット43が、芯筋継手41の上端部に締め付けられている。上記グラウトの充填固化及びロックナット42,43の締め付けによって、対応する芯筋12,22どうしが、引っ張り力を確実に伝達可能に連結されている。
ひいては、鉄筋篭建込体2の主筋11,12,21,22が、柱1の引っ張り強度を確実に担うことができる。
【0027】
上記の鉄筋篭建込体2は、次のようにして構築される。
各鉄筋篭10,20は、工場などで先組みして、鉄筋コンクリート構造物の施工現場に搬入する。施工現場において先組みを行なってもよい。そして、建て込み済みの第1鉄筋篭10の上方に第2鉄筋篭20を継ぎ足すようにして、複数の鉄筋籠を下段から順次建て込む。
【0028】
第2鉄筋篭20の建て込み方法を更に詳述する。
[前工程]
第2鉄筋篭20の先組みの際に、第2芯筋22を第2外周筋21及び第2剪断補強筋23に対して軸方向(上下)に移動可能にしておく。具体的には、第2外周筋21と第2剪断補強筋23とは、しっかりと結束する一方、第2芯筋22と第2剪断補強筋23とは、緩く結束するか、または結束しないことにする。
なお、これに代えて、第2芯筋22と第2剪断補強筋23をしっかりと結束する一方、第2外周筋21と第2剪断補強筋23を緩く結束するか、結束しないことにしてもよい。
【0029】
また、
図3(a)に示すように、第2鉄筋篭20のための吊り治具50を用意する。吊り治具50は、例えば第2鉄筋篭20の上端部に被さる板形状になっている。吊り治具50の主筋21,22と対応する複数箇所には、挿通孔51が形成されている。各挿通孔51に、対応する主筋21,22の上端部を挿通する。そして、各主筋21,22の吊り治具50よりも上側の部分に、ナット52(ストッパ)をねじ込む。ナット52は、挿通孔51より大径である。このとき、第2外周筋21のナット52を第2芯筋22のナット52よりも深くねじ込むことで、第2外周筋21の最上端からナット52までの距離を、第2芯筋22の最上端からナット52までの距離より大きくする。
【0030】
第2鉄筋篭20の各主筋21,22の下端部には、ナット33,43及び継手31,41を順次ねじ込む。
【0031】
図3(b)に示すように、建て込み済みの第1鉄筋篭10の主筋11,12の上端部は、互いにほぼ同一高さに揃えられている。これら主筋11,12の上端部には、それぞれナット32,42をねじ込む。
【0032】
[吊り工程]
図3(a)に示すように、吊り治具50には、クレーン(図示省略)の吊りロープ3を連結する。そして、上記クレーンで吊り治具50を水平に吊り揚げる。すると、第2鉄筋篭20の各主筋21,22がほぼ鉛直になるとともに、第2外周筋21のナット52が吊り治具50に引っ掛かり、更に第2芯筋22が第2外周筋21に対して降下して、第2芯筋22のナット52が吊り治具50に引っ掛かる。これらの引っ掛かりによって、主筋21,22ひいては第2鉄筋篭20が、吊り治具50から吊り下げられた状態で支持される。このとき、第2外周筋21のナット52が第2芯筋22のナット52よりも深くねじ込まれている分だけ、第2外周筋21が第2芯筋22よりも上方にずれて位置する。ひいては、第2外周筋21の下端部が、第2芯筋22の下端部よりも高所に位置する。
【0033】
[上方配置工程]
図3(b)に示すように、さらに上記クレーンを操作して、上記吊り揚げた第2鉄筋篭20を、建て込み済みの第1鉄筋篭10の上方に配置する。そして、第1鉄筋篭10と第2鉄筋篭20の互いに対応する外周筋11,21どうし、及び互いに対応する芯筋12,22どうしをそれぞれ上下に対向させる。このとき、互いに対応する外周筋11,21どうし間の距離L
1が、互いに対応する芯筋12,22どうし間の距離L
2よりも大きくなる(L
1>L
2)。
【0034】
[芯筋接合工程]
次に、
図3(c)に示すように、対応する芯筋12,22どうしを、芯筋接合手段40を介して接合する。詳しくは、第2芯筋22の下端部の芯筋継手41を下降方向に回して、芯筋継手41の下側の約半分を第1芯筋12の上端部の外周にねじ込むことで、芯筋継手41を第2芯筋22から第1芯筋12に跨らせる。そして、上下一対のロックナット43,42をそれぞれ芯筋継手41に向けて締め付ける。このとき、第1外周筋11の上端部と第2外周筋21の下端部の間が大きく空いているから、外周筋11,21に邪魔されることなく、芯筋12,22の接合作業を簡易に行うことができる。
【0035】
[外周筋接合作業]
次に、
図3(d)に示すように、上記クレーンを操作して、吊り治具50を下降させる。すると、第2芯筋22は、そのままの高さに留まる一方、第2外周筋21及び第2剪断補強筋23は、吊り治具50と一体に降下する。これによって、第2外周筋21と第2芯筋22とを、互いにほぼ同じ高さに揃える。続いて、対応する外周筋11,21どうしを、外周筋接合手段30を介して接合する。詳しくは、第2外周筋21の下端部の外周筋継手31を下降方向に回して、外周筋継手31の下側の約半分を第1外周筋11の上端部の外周にねじ込むことで、外周筋継手31を第2外周筋21から第1外周筋11に跨らせる。そして、上下一対のロックナット33,32をそれぞれ外周筋継手31に向けて締め付ける。このようにして、第2鉄筋篭20を第1鉄筋篭10の上方に建て込むことができる。
【0036】
[後工程]
その後、ナット52を各主筋21,22の上端部から外す。そして、上記クレーンを操作して、吊り治具50を、主筋21,22よりも上昇させることで第2鉄筋篭20から外す。
【0037】
[次段の鉄筋籠の継ぎ足し工程]
次いで、上記第2鉄筋篭20を、建て込み済みの鉄筋籠とし、その上方に新たな鉄筋籠を上記と同様の手順で建て込む。これを反復することによって、柱1の鉄筋篭建込体2を構築できる。
【0038】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を簡略化する。
<第2実施形態>
図4〜
図7は、本発明の第2実施形態を示したものである。
図4に示すように、第2実施形態では、第2鉄筋篭20の建て込みに際して、仮固定装置60を用いる。仮固定装置60は、仮固定継手61(第1連結部)と、棒材62(第2連結部)を備えている。仮固定継手61は、筒状になっている。仮固定継手61の内周には、雌ネジ山61aが形成されている。
【0039】
棒材62は、短い直線状になっている。棒材62は、主筋11,12,21,22よりもかなり短い点を除き、主筋11,12,21,22と同じ形状の異形鉄筋にて構成されている。すなわち、棒材62の外周の180度離れた2つの領域には、雄ネジ山62aが形成されている。これら2つのネジ形成領域間の棒材62の外周は、平坦部62bになっている。
【0040】
図4では、仮固定継手61が棒材62より短いが、これら部材61,62が同程度の長さであってもよく、仮固定継手61が棒材62より長くてもよい。
【0041】
棒材62の下端部が、仮固定継手61の上側部分にねじ込まれている。このねじ込み量によって、仮固定装置60全体の軸長を調節できる。なお、詳細な図示は省略するが、仮固定継手61の雌ネジ山61aと棒材62の雄ネジ山62aとの間には、軸方向に充分な(例えば数mm程度の)余裕が設けられている。
【0042】
第2実施形態において、建て込み済みの第1鉄筋篭10の上方に第2鉄筋篭20を建て込む方法を説明する。
[前工程]
第2鉄筋篭20を先組みする際、第1実施形態(
図3)と同様に、第2剪断補強筋23の結束度合いを加減することで、第2芯筋22を第2外周筋21に対して軸方向(上下)に移動可能にしておく。詳しくは、第2外周筋21と第2剪断補強筋23とは、しっかりと結束する一方、第2芯筋22と第2剪断補強筋23とは、緩く結束するか、または結束しないことにする。なお、これに代えて、第2芯筋22と第2剪断補強筋23をしっかりと結束する一方、第2外周筋21と第2剪断補強筋23を緩く結束するか、結束しないことにしてもよい。
【0043】
また、
図5(a)に示すように、各主筋21,22の上端部を吊り治具50の挿通孔51に通し、かつナット52を各主筋21,22の吊り治具50よりも上側の部分にねじ込む。このとき、第2外周筋21のナット52を第2芯筋22のナット52よりも深くねじ込むことで、第2外周筋21の最上端からナット52までの距離を、第2芯筋22の最上端からナット52までの距離より大きくする。
第2鉄筋篭20の各主筋21,22の下端部には、ナット33,43及び継手31,41を順次ねじ込む。
建て込み済みの第1鉄筋篭10の主筋11,12の上端部には、それぞれナット32,42をねじ込む。
【0044】
[吊り工程]
図5(a)に示すように、クレーンで吊り治具50を水平に吊り揚げる。すると、第2鉄筋篭20の各主筋21,22がほぼ鉛直になるとともに、第2外周筋21のナット52が吊り治具50に引っ掛かり、更に第2芯筋22が第2外周筋21に対して降下して、第2芯筋22のナット52が吊り治具50に引っ掛かる。これらの引っ掛かりによって、主筋21,22ひいては第2鉄筋篭20が、吊り治具50から吊り下げられた状態で支持される。このとき、第2外周筋21のナット52が第2芯筋22のナット52よりも深くねじ込まれている分だけ、第2外周筋21が第2芯筋22よりも上方にずれて位置する。ひいては、第2外周筋21の下端部が、第2芯筋22の下端部よりも高所に位置する。
【0045】
[上方配置工程]
図5(b)に示すように、さらに上記クレーンを操作して、上記吊り揚げた第2鉄筋篭20を、建て込み済みの第1鉄筋篭10の上方に配置する。そして、第1鉄筋篭10と第2鉄筋篭20の互いに対応する外周筋11,21どうし、及び互いに対応する芯筋12,22どうしをそれぞれ上下に対向させる。このとき、互いに対応する外周筋11,21どうし間の距離L
1が、互いに対応する芯筋12,22どうし間の距離L
2よりも大きくなる(L
1>L
2)。
【0046】
[仮固定工程]
次に、
図5(c)に示すように、第1、第2鉄筋篭10,20の互いに対応する第1、第2外周筋11,21の中から一部の外周筋11,21を選択し、これら選択した対応外周筋11,21どうしを仮固定装置60にて仮固定する。好ましくは、
図6に示すように、鉄筋篭10,20の四隅の外周筋11E,21Eを選択して、第2外周筋21Eの下端部を第1外周筋11Eの上端部に仮固定装置60を介して仮固定する。詳しくは、仮固定継手61を下降方向に回して、その下端部を第1外周筋11Eの上端部の外周にねじ込むことで、仮固定継手61を棒材62から第1外周筋11Eに跨らせる。仮固定継手61は、一方の外周筋11と着脱可能に連結される「第1連結部」を構成する。また、第2外周筋21Eの下端部の外周筋継手31を下降方向に回して、該外周筋継手31の下側部分を棒材62の上端部の外周にねじ込むことで、外周筋継手31を第2外周筋21Eから棒材62に跨らせる。棒材62は、外周筋継手31を介して他方の外周筋21と着脱可能に連結される「第2連結部」を構成する。要するに、第2外周筋21Eと、外周筋継手31と、棒材62と、仮固定継手61と、第1外周筋11Eとを上下に一列に連なるようにネジ結合する。これによって、吊り下げ状態の第2鉄筋篭20の揺れを抑制又は防止できる。
【0047】
上記仮固定工程では、ロックナット32,33を締め付ける必要は無い。
また、上述した前工程において、仮固定装置60を第1外周筋11Eの上端部に予め取り付けておき、仮固定工程では第2外周筋21Eと仮固定装置60との連結だけを行なうことにしてもよい。若しくは、前工程において、仮固定装置60を第2外周筋21Eの下端部に予め取り付けておき、仮固定工程では第1外周筋11Eと仮固定装置60との連結だけを行なうことにしてもよい。
【0048】
[芯筋接合工程]
次に、
図7(a)に示すように、対応する芯筋12,22どうしを、芯筋接合手段40を介して接合する。すなわち、第2芯筋22の下端部の芯筋継手41を下降方向に回して、芯筋継手41の下側の約半分を第1芯筋12の上端部の外周にねじ込むことで、芯筋継手41を第2芯筋22から第1芯筋12に跨らせる。そして、上下一対のロックナット42,43をそれぞれ芯筋継手41に向けて締め付ける。このとき、四隅以外の対応する外周筋11,21間が大きく空いているから、外周筋11,21に邪魔されることなく、芯筋12,22の接合作業を簡易に行うことができる。しかも、第2鉄筋篭20が仮固定されることで揺れが抑制又は防止されているから、芯筋12,22の上記接合作業を一層容易に行うことができる。複数の外周筋11,21のうち四隅(一部)の外周筋11E,21Eだけを選択して仮固定装置60にて仮固定することで、仮固定装置60が芯筋12,22どうしの接合作業の邪魔になるのを回避できる。
【0049】
[撤去工程]
次に、
図7(b)に示すように、仮固定装置60を撤去する。詳しくは、第2外周筋21Eの外周筋継手31を上昇方向に回すことで、該外周筋継手31と棒材62とのネジ結合を解除する。かつ、仮固定継手61を上昇方向に回すことで、仮固定継手61と第1外周筋11Eとのネジ結合を解除する。これによって、仮固定装置60全体の軸長(棒材62の上端部から仮固定継手61の下端部まで長さ)が、第2外周筋21Eの下端部と第1外周筋11Eの上端部間の距離より短くなる。したがって、仮固定装置60を外周筋21E,11E間から簡単に撤去することができる。
【0050】
[外周筋接合作業]
次に、
図7(c)に示すように、上記クレーンを操作して、吊り治具50を下降させる。すると、第2芯筋22は、そのままの高さに留まる一方、第2外周筋21及び第2剪断補強筋23は、吊り治具50と一体に降下する。これによって、第2外周筋21と第2芯筋22とを、互いにほぼ同じ高さに揃える。続いて、対応する各外周筋11,21どうし(上記選択した外周筋11E,21Eどうしを含む)を、外周筋接合手段30を介して接合する。すなわち、第2外周筋21の下端部の外周筋継手31を下降方向に回して、外周筋継手31の下側の約半分を第1外周筋11の上端部の外周にねじ込むことで、外周筋継手31を第2外周筋21から第1外周筋11に跨らせる。そして、上下一対のロックナット32,33をそれぞれ外周筋継手31に向けて締め付ける。このようにして、第2鉄筋篭20を第1鉄筋篭10の上方に建て込むことができる。
【0051】
[後工程]
その後、ナット52を各主筋21,22の上端部から外す。そして、上記クレーンを操作して、吊り治具50を、主筋21,22よりも上昇させることで第2鉄筋篭20から外す。
【0052】
[次段の鉄筋籠の継ぎ足し工程]
次いで、上記第2鉄筋篭20を、建て込み済みの鉄筋籠とし、その上方に新たな鉄筋籠を上記と同様の手順で建て込む。これを反復することによって、柱の鉄筋篭建込体2を構築できる。
【0053】
<第3実施形態>
図8〜
図10は、本発明の第3実施形態を示したものである。
図8(a)に示すように、第3実施形態では、吊り治具50にクランプ53が設けられている。このクランプ53で第2外周筋21の上端部を把持する。吊り治具50に挿通孔51を形成する必要は無い。
【0054】
また、
図9に示すように、板状の引掛部材54を用意する。引掛部材54の面積は、第2鉄筋篭20全体の断面より小さく、かつ第2鉄筋篭20の芯筋配置領域の断面よりは大きい。引掛部材54には、複数の挿通孔55が形成されている。これら挿通孔55は、第2芯筋22と一対一に対応している。各第2芯筋22の上端部を対応する挿通孔55に通す。各第2芯筋22の挿通孔55より上側の部分には、ナット52をねじ込む。ナット52は、挿通孔55より大径である。
【0055】
第3実施形態において、
図8(a)に示すように、クレーンにて吊り治具50を水平に吊り揚げると(吊り工程)、第2外周筋21がクランプ53から吊り下げられた状態で支持される。また、
図8(a)の二点鎖線及び
図9に示すように、引掛部材54が、第2外周筋21に結束された第2剪断補強筋23のうち、最上部かつ第2芯筋22の傍を通る中子筋23C(剪断補強筋)に引っ掛かって水平に支持される。さらに、第2芯筋22が第2外周筋21に対して降下して、ナット52が引掛部材54に引っ掛かる。この引っ掛かりによって、第2芯筋22が、吊り下げ状態で支持される。このとき、第2芯筋22の下端が第2外周筋21の下端より下に位置する。したがって、
図8(b)に示すように、第2鉄筋篭20を第1鉄筋篭10の上方に配置すれば、外周筋21,11どうし間の距離が芯筋22,12どうし間の距離より大きくなる(上方配置工程)。
【0056】
次いで、
図8(c)に示すように、四隅(選択した一部)の外周筋21E,11Eどうしを仮固定装置60にて仮固定する(仮固定工程)。これによって、第2鉄筋篭20の揺れを抑制又は防止できる。
【0057】
続いて、
図10(a)に示すように、対応する芯筋22,12どうしを芯筋接合手段40にて接合する(芯筋接合工程)。このとき、四隅以外の対応する外周筋11,21間が大きく空いているから、外周筋11,21に邪魔されることなく、芯筋12,22の接合作業を簡易に行うことができる。しかも、第2鉄筋篭20が仮固定されることで揺れが抑制又は防止されているから、芯筋12,22の上記接合作業を一層容易に行うことができる。複数の外周筋11,21のうち四隅(一部)の外周筋11E,21Eだけを選択して仮固定装置60にて仮固定することで、仮固定装置60が、芯筋12,22どうしの接合作業の邪魔になるのを回避できる。
【0058】
次に、
図10(b)に示すように、仮固定装置60を撤去する(撤去工程)。
【0059】
次に、
図10(c)に示すように、吊り治具50を下降させて、第2外周筋21を下げ、対応する外周筋21,11どうしを外周筋接合手段30にて接合する(外周筋接合工程)。
【0060】
<第4実施形態>
図11〜
図13は、本発明の第4実施形態を示したものである。
図11(a)及び
図12に示すように、第4実施形態では、第2鉄筋篭20の先組みの際に、複数(
図12では4つ)の第2芯筋22の中間部に補助フープ筋26(剪断補強筋)を巻き付ける。第2芯筋22と補助フープ筋26とはきつく結束する。補助フープ筋26は、第2外周筋21より内側に在り、第2外周筋21から切り離されている。第2外周筋21と第2芯筋22とは、既述の実施形態と同様に、結束度合いを加減することによって、軸方向に相対移動可能にする。
【0061】
また、引掛棒56を用意する。引掛棒56は、第2鉄筋篭20の一辺の長さより少し大きな鋼材にて構成されている。この引掛棒56を、第2鉄筋篭20の軸線と直交する方向に向けて、第2鉄筋篭20における補助フープ筋26よりも下側の部分に差し込む。この実施形態では、第2鉄筋篭20の最下段の第2剪断補強筋23とその直ぐ上の第2剪断補強筋23との間に、引掛棒56を差し入れ、最下段の第2剪断補強筋23に引掛棒56の両端部を載せる。
【0062】
第4実施形態において、
図11(a)に示すように、第2外周筋21の上端部を第3実施形態(
図8)と同様のクランプ53で把持した後、クレーンにて吊り治具50を水平に吊り揚げると(吊り工程)、第2外周筋21がクランプ53から吊り下げられた状態で支持される。また、
図11(a)の二点鎖線及び
図12に示すように、第2芯筋22が第2外周筋21に対して降下して、該第2芯筋22と一体の補助フープ筋26が引掛棒56に引っ掛かる。この引っ掛かりによって、第2芯筋22が支持される。このとき、第2芯筋22の下端が第2外周筋21の下端よりも下に位置する。したがって、
図11(b)に示すように、第2鉄筋篭20を第1鉄筋篭10の上方に配置すれば、外周筋21,11どうし間の距離が芯筋22,12どうし間の距離より大きくなる(上方配置工程)。
【0063】
次いで、
図11(c)に示すように、四隅(選択した一部)の外周筋21E,11Eどうしを仮固定装置60にて仮固定する(仮固定工程)。これによって、第2鉄筋篭20の揺れを抑制又は防止できる。
【0064】
続いて、
図13(a)に示すように、対応する芯筋22,12どうしを芯筋接合手段40にて接合する(芯筋接合工程)。このとき、四隅以外の外周筋11,21間が大きく空いているから、外周筋11,21に邪魔されることなく、芯筋12,22の接合作業を簡易に行うことができる。しかも、第2鉄筋篭20が仮固定されることで揺れが抑制又は防止されているから、芯筋12,22の上記接合作業を一層容易に行うことができる。複数の外周筋11,21のうち四隅(一部)の外周筋11E,21Eだけを選択して仮固定装置60にて仮固定することで、仮固定装置60が、芯筋12,22どうしの接合作業の邪魔になるのを回避できる。
【0065】
次に、
図13(b)に示すように、仮固定装置60を撤去する(撤去工程)。また、引掛棒56を第2鉄筋篭20から引き抜いて撤去する。
【0066】
次に、
図13(c)に示すように、吊り治具50を下降させて、第2外周筋21を下げ、対応する外周筋21,11どうしを外周筋接合手段30にて接合する(外周筋接合工程)。
【0067】
<第5実施形態>
図14及び
図15は、本発明の第5実施形態を示したものである。
図14(a)に示すように、第5実施形態では、第2鉄筋篭20の第2外周筋21の長さが第2芯筋22よりも短い。
図15(b)に示すように、鉄筋篭10,20の対応する第1、第2外周筋11,21どうしは、中継筋71を介して連結されている。中継筋71は、第2芯筋22の長さと第2外周筋21の長さの差よりも少し短い。中継筋71は、好ましくは主筋11,21,12,22と同種の鉄筋にて構成され、その外周には雄ネジ山(図示省略)が形成されている。外周継手31を介して、第2外周筋21の下端部と中継筋71の上端部が接合されている。外周継手31の両端部にはロックナット33,73が締め込まれている。さらに、上記外周継手31と同じ構造の外周継手37を介して、中継筋71の下端部と第1外周筋11の上端部が接合されている。外周継手37の両端部にはロックナット72,32が締め込まれている。
【0068】
前工程において、第2鉄筋篭20を先組みする際は、第2外周筋21及び第2芯筋22の上端部の高さを揃えることで、第2芯筋22の下端部を第2外周筋21の下端部よりも下方へ延出させる。また、第2剪断補強筋23を第2外周筋21及び第2芯筋22にしっかりと結束することで、第2鉄筋篭20の先組みの段階から、第2外周筋21と第2芯筋22とが自由に相対移動しないようにする。さらに、各第2外周筋21の下端部にはロックナット33と外周筋継手31を順次ねじ込み、かつ各第2芯筋22の下端部にはロックナット43と芯筋継手41を順次ねじ込む。さらには、建て込み済みの第1鉄筋篭10の各第1外周筋11の上端部に、ロックナット32と外周筋継手37を順次ねじ込む。第1芯筋12の上端部には、ロックナット42だけをねじ込んでおく。さらに、
図14(b)に示すように、中継継手71の両端部には、ロックナット72,73をねじ込んでおく。
なお、外周筋継手37を、外周筋11に代えて、中継継手71にねじ込んでおくことにしてもよい。
【0069】
図14(a)に示すように、第2鉄筋篭20を第1鉄筋篭10の上方に建て込む際は、第3実施形態(
図8)と同様のクランプ53で第2外周筋21の上端部を把持した後、クレーンにて吊り治具50を吊り揚げる(吊り工程)。これによって、第2鉄筋篭20が、吊り治具50から吊り下げられた状態で支持される。このとき、第2外周筋21の長さと第2芯筋22の長さの差分だけ、第2芯筋22の下端が第2外周筋21の下端より下に位置する。したがって、
図14(b)に示すように、第2鉄筋篭20を第1鉄筋篭10の上方に配置すれば(上方配置工程)、対応する外周筋21,11どうし間の距離が、対応する芯筋22,12どうし間の距離より大きくなる。
【0070】
第5実施形態では、外周筋11,21によって接合時期が互いに異なる。
図14(c)に示すように、鉄筋篭10,20の四隅(選択した一部)の外周筋11E,21Eについては、上記上方配置工程の後、かつ芯筋22,12の接合工程よりも先に接合する(先接合工程)。具体的には、中継筋71Eを、対応する外周筋21E,11Eどうし間に差し入れ、第2外周筋21Eと中継筋71Eと第1外周筋11Eを上下に一直線に並べる。続いて、第2外周筋21Eの外周筋継手31を下降方向に回して、第2外周筋21Eから中継筋71Eに跨らせる。また、第1外周筋11Eの外周筋継手37を上昇方向に回して、第1外周筋11Eから中継筋71Eに跨らせる。これによって、第2鉄筋篭20の揺れを抑制又は防止できる。
【0071】
この段階では、第2外周筋21Eの外周筋継手31の両端にロックナット33,73を締め付ける必要はない。また、第1外周筋11Eの外周筋継手37の両端にロックナット72,32を締め付ける必要はない。したがって、外周筋21E,11Eは、仮固定の状態にある。先接合工程は、実質的に既述実施形態の仮固定工程に相当する。
なお、先接合工程において、第2外周筋21Eの外周筋継手31の両端にロックナット33,73を締め付けてもよい。また、第1外周筋11Eの外周筋継手37の両端にロックナット72,32を締め付けてもよい。
【0072】
次に、
図15(a)に示すように、対応する芯筋22,12どうしを芯筋接合手段40にて接合する(芯筋接合工程)。このとき、四隅以外の対応する外周筋11,21間が大きく空いているから、外周筋11,21に邪魔されることなく、芯筋12,22の接合作業を簡易に行うことができる。しかも、四隅の外周筋11E,21Eどうしが接合されていることで、第2鉄筋篭20の揺れが抑制又は防止されているから、芯筋12,22の上記接合作業を一層容易に行うことができる。複数の外周筋11,21のうち四隅(一部)の外周筋11E,21Eだけを選択して中継筋71Eにて先に接合(仮固定)することで、中継筋71Eが、芯筋12,22どうしの接合作業の邪魔になるのを回避できる。
【0073】
次に、
図15(b)に示すように、四隅以外の外周筋21,11どうしを、中継筋71を介して接合する(外周筋接合工程)。具体的には、中継筋71を、対応する外周筋21,11どうし間に差し入れ、第2外周筋21と中継筋71と第1外周筋11を上下に一直線に並べる。続いて、第2外周筋21の外周筋継手31を下降方向に回して、第2外周筋21から中継筋71に跨らせる。そして、四隅の第2外周筋21Eを含むすべての第2外周筋21の外周筋継手31の両端部にロックナット33,73を締め付ける。また、第1外周筋11の外周筋継手37を上昇方向に回して、第1外周筋11から中継筋71に跨らせる。そして、四隅の第1外周筋11Eを含むすべての第1外周筋11の外周筋継手37の両端部にロックナット72,32を締め付ける。
【0074】
第5実施形態においては、本接合用の中継筋71Eを用いて、外周筋11E,21Eどうしを仮固定又は先接合するものであるから、仮固定装置の撤去工程は不要である。
【0075】
本発明は、上記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変をなすことができる。
例えば、仮固定工程(先接合工程)では、四隅の外周筋11E,21Eのすべてを仮固定(先接合)する必要はなく、四隅のうち、1つ〜3つの隅の外周筋11E,21Eどうしだけを仮固定(先接合)してもよい。さらに、仮固定(先接合)する外周筋11,21は、鉄筋篭10,20の四隅のものに限られず、鉄筋篭10,20の各辺の中央寄りの外周筋10,20どうしを仮固定(先接合)してもよい。
【0076】
下側の第1鉄筋篭10の第1外周筋11の上端部を第1芯筋12の上端部より下に位置させることで、外周筋11,21どうし間の距離が芯筋12,22どうし間の距離より大きくなるようにしてもよい。
【0077】
仮固定工程において、仮固定装置60の姿勢を第2〜第4実施形態とは上下逆さまにして、棒材62を外周筋継手31を介して第1外周筋11と連結し、仮固定継手61を第2外周筋21と連結してもよい。この場合、棒材62が「第1連結部」を構成し、仮固定継手61が「第2連結部」を構成する。また、この場合、前工程において、外周筋継手31を第1外周筋11の上端部に取り付けておくことが好ましい。
仮固定装置は、必ずしもネジ部材61,62である必要は無い。例えば、仮固定装置の第1連結部が、第1外周筋11を解放可能に把持する第1クランプであってもよい。第2連結部が、第2外周筋21を解放可能に把持する第2クランプであってもよい。さらに、仮固定装置が、軸線を上下に向けた棒状の本体を有し、前記本体の下端部に前記第1クランプが設けられ、前記本体の上端部に前記第2クランプが設けられていてもよい。