【実施例】
【0090】
以下に、実施例、実験例により本発明の実施性をさらに詳細に述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者には、先行技術の教示によって相応の技術的特徴に対する変更または変換がを依然として本発明の範囲に属することを理解して頂きたい。本発明に用いられる原料の純度は、化学用以上に達すればよく、すべで市場から購入し得る。以下の実施例で得られた化合物はすべて塩の形態であり、これらの塩形態の化合物は、塩基を添加してpHを調整することによって遊離化合物になることができ、そして、対応する酸を添加することによって、容易に他の種類の有機または無機塩に変換することができ、これらの塩形態の化合物は硝酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、硫酸塩、重硫酸塩、亜リン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、イソ酪酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、アルギニン塩、グルクロン酸塩またはガラクトン酸塩であってもよいが、これらに限定されない。以下の実施例に一々説明しない。
【0091】
[実施例1]:シス−ジアンミン(2−(2−メチルアミンエチル)−マロン酸)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: 2−(2−ブロモエチル)−マロン酸ジエチル
【化14】
マロン酸ジエチル 6.02g(0.1mol)及び1,2−ジブロモエタン 47.45g(0.25mol)を150mlの三つ口フラスコに入れ、K
2CO
3 15.203g(0.11mol)及びをテトラブチルアンモニウムブロマイド 153mgを添加し、撹拌してから、油浴加熱で65〜85℃に加熱して16〜24時間反応させた後、吸引濾過して固体を除去し、エーテル(30ml×3回)で洗浄し、濾液を合わせ、水(40ml×3回)で有機層を洗浄した後、MgSO
4で4〜8時間乾燥させ、減圧下で溶媒を蒸発させてから、油ポンプで減圧蒸留して、真空度7mmHg、125℃−143℃の留出物 8.699gを32.7%の収率で回収した。
【0092】
ステップ2: 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸ジエチル
【化15】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 106.91g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.840g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。また、反応液中に凍結保存されたジメチルアミン溶液 31.1g(1.0mol)を加え、油浴でを40〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 85.5gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 41.4gを47.7%の収率で得た。
【0093】
ステップ3: 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化16】
NaOH 213mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸ジエチル 435mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0094】
ステップ4:ジヨードジアンミン白金(II)
【化17】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.075g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.63g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、アンモニア水(アンモニア 5mmol)50mlを反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、淡黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.29gを95.1%の収率で得た。元素分析: H 1.24%(理論値1.21%);N 5.56%(理論値5.797%)。
【0095】
ステップ5:ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩
【化18】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 625mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨードジアンミン白金(II) 0.96g(2mmol)を反応溶液に添加し、水 40mlを入れてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0096】
ステップ6:2−(2−メチルアミンエチル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)リン酸塩。
【化19】
H
3PO
4(1M)で2mmolの2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整しシス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物シス−ジアンミン(2−(2−メチルアミンエチル)−マロン酸)白金(II)リン酸塩 106mgを得た。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が221mg/mlであり、アルカリを添加してpHを調節することにより遊離化合物2−(2−メチルアミンエチル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)を得られる。遊離塩基元素分析:C 18.29%(理論値18.5%)、H 3.84%(理論値3.87%)、N 10.57%(理論値10.82%)。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.60(t,1H),δ2.87(s,3H),δ2.65(t,2H), δ1.75(m,2H)。
【0097】
[実施例2]:シス−ジアンミン(2−2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸)白金(II)白金(II)酢酸塩。
ステップ1:[実施例1]のステップ1と同様である。
【0098】
ステップ2: 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸ジエチル
【化20】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 105.67g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.52g(0.4mol)とアセトニトリル500mlを添加して、撹拌した。また、反応液中に凍結保存されたジメチルアミン溶液45.3g(1.0mol)を加え、油浴でを40〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 91.3gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 45.37gを49.1%の収率で得た。
【0099】
ステップ3: 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化21】
NaOH 213mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸ジエチル 435mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0100】
ステップ4、5: [実施例1]のステップ4、5と同様である。
【0101】
ステップ6: 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)アセテート。
【化22】
CH
3COOH(1M)で2−2ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、シス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物 113mgを得た。
該化合物の遊離塩基と塩は水に溶けやすく、溶解度が198mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 20.57%(理論値20.9%);H 4.41%(理論値4.23%);N 10.52%(理論値10.45%)。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.65(t,1H),δ2.66(s,6H),δ2.55(t,2H),δ1.74(m,2H)。
【0102】
[実施例3]:シス−ジアンミン(2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: 2−(3−ブロモプロピル)−マロン酸ジエチル
【化23】
マロン酸ジエチル 16.17g(0.1mol)及び1,3−ジブロモプロパン 50.6g(0.25mol)を150mlの三つ口フラスコに入れ、K
2CO
3 15.13g(0.11mol)及びテトラブチルアンモニウムブロマイド 153mgを添加し、撹拌してから、油浴加熱で65〜85℃に加熱して16〜24時間反応させた後、吸引濾過して固体を除去し、エーテル(30ml×3回)で洗浄し、濾液を合わせ、水(40ml×3回)で有機層を洗浄した後、MgSO
4で4〜8時間乾燥させ、減圧下で溶媒を蒸発させてから、油ポンプで減圧蒸留して、真空度7mmHg、135℃−148℃の留出物 9.39gを32.9%の収率で回収した。
【0103】
ステップ2: 2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸ジエチル
【化24】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 113.9g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.70g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。また、反応液中に凍結保存されたジメチルアミン溶液45.2g(1.0mol)を加え、油浴でを40〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 97.1gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 34.3gを35.0%の収率で得た。
【0104】
ステップ3: 2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化25】
NaOH 212.6mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸ジエチル 463mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0105】
ステップ4、5: [実施例1]のステップ4、5と同様である。
【0106】
ステップ6: 2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)アセテート。
【化26】
H
3PO
4(1M)で2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、シス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物 115mgを得た。
該化合物の遊離塩基と塩は水に溶けやすく、溶解度が164mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 23.22%(理論値23.08%); H 4.54%(理論値4.57%);N 10.32%(理論値10.10%)。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.75(s,6H),δ2.69(t,2H),δ1.75(m,2H),δ1.49(m,2H)。
【0107】
[実施例4]:シス−ジアンミン(2−(3−アミノプロピル)−マロン酸)白金(II)リン酸塩。
ステップ1:[実施例3]のステップ1と同様である。
【0108】
ステップ2: 2−(3−アミノプロピル)−マロン酸ジエチル
【化27】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 113.7g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.40(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。反応液に過剰のアンモニアガスを入れ、油浴で40〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、吸引濾過で不溶物を濾去し、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質85.9gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物34.9gを40.2%の収率で得た。
【0109】
ステップ3: 2−(3−アミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化28】
NaOH 212mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(3−アミノプロピル))−マロン酸ジエチル 433mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(3−アミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0110】
ステップ4、5: [実施例1]のステップ4、5と同様である。
【0111】
ステップ6: シス−ジアンミン(2−(3−アミノプロピル)−マロン酸)白金(II)リン酸塩。
【化29】
H
3PO
4(1M)で2−(3−アミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整しシス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物 118mgを得た。
該化合物の遊離塩基と塩は水に溶けやすく、溶解度が176mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 18.37%(理論値18.56%); H 3.61%(理論値3.87%);N 10.72%(理論値10.82%)。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.88(t,2H),δ1.78(m,2H),δ1.52(m,2H)。
【0112】
[実施例5]:シス−ジアンミン(2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0113】
ステップ2: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸ジエチル
【化30】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 106.75g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.7g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。また、反応液中にジエチルアミン73.1g(1.0mol)を加え、油浴でを45〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプでにより減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 92.5gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 46.93gを45.3%の収率で得た。
【0114】
ステップ3: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化31】
NaOH 213mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸ジエチル 518mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0115】
ステップ4、5: [実施例1]のステップ4、5と同様である。
【0116】
ステップ6: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)リン酸塩。
【化32】
H
2PO
4(1M)で2−(3−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、シス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で45〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物 118mgを得た。
該化合物の遊離塩基と塩は水に溶けやすく、溶解度が187mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 24.9%(理論値25.12%); H 4.84%(理論値4.88%);N 9.56%(理論値9.77%)。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.60(t,1H),δ2.78(q,4H),δ2.70(t,2H),δ1.70(m,2H),δ1.08(t,6H)。
【0117】
[実施例6]: 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)リン酸塩
ステップ1:[実施例3]のステップ1と同様である。
【0118】
ステップ2: 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸ジエチル
【化33】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 114.1g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.6g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。また、反応液中に凍結保存ジエチルアミン溶液 73.1g(1.0mol)を加え、油浴でを40〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 105.3gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 39.5gを36.2%の収率で得た。
【0119】
ステップ3: 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化34】
NaOH 212.6mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸ジエチル 522mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0120】
ステップ4、5: [実施例1]のステップ4、5と同様である。
【0121】
ステップ6: 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)アセテート。
H
3PO
4(1M)で2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、シス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物 123mgを得た。
【化35】
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.76(q,4H),δ2.69(t,2H),δ1.74(m,2H),δ1.49(m,2H),δ1.07(t,6H)。
該化合物の遊離塩基と塩は水に溶けやすく、溶解度が165mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 26.76%(理論値27.03%); H 4.85%(理論値5.18%);N 9.64%(理論値9.46%)
【0122】
[実施例7]:シス−ジアンミン(2−(3−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0123】
ステップ2: 2−(2−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化36】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 106.6g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.0g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。また、反応液中にジ−n−プロピルアミン 101g(1.0mol)を加え、油浴でを45〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプでにより減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 109.3gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 47.53gを41.4%の収率で得た。
【0124】
ステップ3: 2−(2−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化37】
NaOH 213mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸ジエチル 575mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0125】
ステップ4、5: [実施例1]のステップ4、5と同様である。
【0126】
ステップ6: 2−(2−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸(シス − ジアンミン)白金(II)リン酸塩。
H
2PO
4(1M)で2−(3−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、シス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で45〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物 123mgを得た。
【化38】
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.60(t,1H),δ2.77(t,4H),δ2.70(t,2H),δ1.78(m,2H),δ1.25(m,4H),δ1.05(t,6H)。
該化合物の遊離塩基と塩は水に溶けやすく、溶解度が159mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 28.59%(理論値28.82%); H 5.62%(理論値5.46%);N 9.29%(理論値9.17%)。
【0127】
[実施例8]:シス−ジアンミン(2−(3−ジn−プロピルアミノプロピル)−マロン酸)白金(II)メタンスルホン酸塩。
ステップ1: [実施例3]のステップ1と同様である。
【0128】
ステップ2: 2−(3−ジn−プロピルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化39】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 113g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.2g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。また、反応液中に凍結保存にジ−n−プロピルアミン溶液 101g(1.0mol)を加え、油浴でを40〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 103.5gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 40.1gを33.3%の収率で得た。
【0129】
ステップ3: 2−(3−ジn−プロピルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化40】
NaOH 212.3mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸ジエチル 603mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0130】
ステップ4、5: [実施例1]のステップ4、5と同様である。
【0131】
ステップ6: 2−(3−ジn−プロピルアミノプロピル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)メタンスルホン酸塩
H
3PO
4(1M)で2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、シス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物 125mgを得た。
【化41】
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.77(t,4H),δ2.70(t,2H),δ1.74(m,2H),δ1.49(m,2H),δ1.25(m,4H),δ1.03(t,6H)。
該化合物の遊離塩基と塩は水に溶けやすく、溶解度が148mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 30.28%(理論値30.51%); H 5.83%(理論値5.72%);N 9.16%(理論値8.9%)。
【0132】
[実施例9]:2−(2−アミノエチル)−マロン酸(シス−(トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0133】
ステップ2: 2−(2−アミノエチル)−マロン酸ジエチル
【化42】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 106.5g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。反応液に過剰のアンモニアガスを入れ、油浴で40〜50℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 77.4gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 36.8gを42.7%の収率で得た。
【0134】
ステップ3: 2−(2−アミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化43】
NaOH 215mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(2−アミノエチル))−マロン酸ジエチル 405mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0135】
ステップ4:ジヨード(トランス−シクロヘキサンジアミン)白金(II)
【化44】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.075g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.63g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、トランス−シクロヘキサンジアンミン 571mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.709gを96.2%の収率で得た。元素分析:C 12.68%(理論値12.80%)、H 2.61%(理論値2.51%)、N 4.99%(理論値4.98%)。
【0136】
ステップ5: ジアクア(トランス−シクロヘキサンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化45】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 625mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(トランス−シクロヘキサンジアミン)白金(II) 1.126g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0137】
ステップ6: 2−(2−アミノエチル)−マロン酸(シス−(トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩
【化46】
H
3PO
4(1M)で2−(2−アミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(トランス−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 138mgを得た。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が275mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 29.31%(理論値29.07%); H 4.82%(理論値4.63%);N 9.17%(理論値9.25%)
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.61(t,1H),δ2.78(t,2H),δ2.06(br,2H),δ1.81(m,2H),δ1.74(m,2H),δ1.46(m,2H),δ1.21(br,2H),δ1.01(m,2H)。
【0138】
[実施例10]: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン(シス−(トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)p−トルエンスルホン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0139】
ステップ2、3: [実施例5]のステップ2、3と同様である。
【0140】
ステップ4、5: [実施例9]のステップ4、5と同様である。
【0141】
ステップ6: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−(トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)p−トルエンスルホン酸塩。
【化47】
p−トルエンスルホン酸C
7H
8O
3S(1M)で2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(トランス−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 149mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.63(t,1H),δ2.68(s,6H),δ2.55(t,2H),δ2.06(br,2H),δ1.81(m,2H),δ1.74(m,2H),δ1.46(m,2H),δ1.21(br,2H),δ1.05(m,2H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が233mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 32.34%(理論値32.37%);H 5.42%(理論値5.19%);N 8.47%(理論値8.71%)。
【0142】
[実施例11]: 2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩。
ステップ1、2、3: [実施例5]のステップ1、2、3と同様である。
【0143】
ステップ4、5: [実施例9]のステップ4、5と同様である。
【0144】
ステップ7: 2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩。
【化48】
H
3PO
4(1M)で2−(3−ジメチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(トランス−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 131mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.61(t,1H),δ2.75(s,6H),δ2.69(t,2H),δ2.06(br,2H),δ1.81(m,2H),δ1.74(m,2H),δ1.49(m,2H),δ1.46(m,2H),δ1.21(br,2H),δ1.02(m,2H)
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が200mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 33.54%(理論値33.87%);H 5.29%(理論値5.44%);N 8.26%(理論値8.47%)。
【0145】
[実施例12]:2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−シクロヘキサンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0146】
ステップ2: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸ジエチル
【化49】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 106.2g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.1g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。反応液中に凍結保存されたエチルアミン 44.2g(1.0mol)を加え、油浴でを40〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 85.4gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 36.8gを39.7%収率で得た。
【0147】
ステップ3: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩
【化50】
NaOH 214mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2MのNaOHをもらい、また、2−(2−アミノエチル))−マロン酸ジエチル 465mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液を得た。
【0148】
ステップ4、5: [実施例9]のステップ4、5と同様である。
【0149】
ステップ6:2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−シクロヘキサンジアミン)白金(II)リン酸塩。
【化51】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(トランス−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 137mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.60(t,1H),δ2.78(m,2H),δ2.70(t,2H),2.06(br,2H),1.81(m,2H),δ1.70(m,2H),1.46(m,2H),1.21(br,2H),δ1.08(t,3H)1.00(m,2H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が221mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 32.55%(理論値32.43%);H 5.21%(理論値5.0%);N 8.56%(理論値8.73%)。
【0150】
[実施例13] 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−シクロヘキサンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0151】
ステップ2、3: [実施例5]のステップ2、3と同様である。
【0152】
ステップ4、5: [実施例9]のステップ4、5と同様である。
【0153】
ステップ6: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−(トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)クエン酸塩
【化52】
クエン酸C
6H
8O
7(1M)で2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(トランス−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 155mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.78(m,4H),δ2.70(t,2H),2.06(br,2H),1.81(m,2H),δ1.70(m,2H),1.46(m,2H),1.21(br,2H),δ1.06(t,6H),1.00(m,2H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が180mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 35.01%(理論値35.29%);H 5.43%(理論値5.69%);N 8.51%(理論値8.24%)。
【0154】
[実施例14] 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例3]のステップ1と同様である。
【0155】
ステップ2、3: [実施例6]のステップ2、3と同様である。
【0156】
ステップ4、5: [実施例9]のステップ4、5と同様である。
【0157】
ステップ7: 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩。
【化53】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(トランス−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 145mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.61(t,1H),δ2.78(q,4H),δ2.70(t,2H),δ2.06(br,2H),δ1.81(m,2H),δ1.72(m,2H),δ1.46(m,2H),δ1.49(m,2H),δ1.21(br,2H),δ1.08(t,6H),δ1.02(m,2H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が156mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 36.37%(理論値36.64%);H 6.13%(理論値5.92%);N 8.22%(理論値8.02%)。
【0158】
[実施例15] 2−(2−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸(シス−(1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0159】
ステップ2、3: [実施例7]のステップ2、3と同様である。
【0160】
ステップ4、5: [実施例9]のステップ4、5と同様である。
【0161】
ステップ6: 2−(2−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸(シス−(トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩
【化54】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(トランス−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 151mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.60(t,1H),δ2.77(t,4H),δ2.70(t,2H),δ2.06(br,2H),δ1.81(m,2H),δ1.78(m,2H),δ1.46(m,2H),δ1.25(m,4H),δ1.21(br,2H),δ1.03(t,6H),δ1.00(m,2H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が131mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 37.97%(理論値37.92%);H 6.34%(理論値6.13%);N 7.62%(理論値7.81%)。
【0162】
[実施例16] 2−(3−ジn−プロピルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例3]のステップ1と同様である。
【0163】
ステップ2、3: [実施例8]のステップ2、3と同様である。
【0164】
ステップ4、5: [実施例9]のステップ4、5と同様である。
【0165】
ステップ6: 2−(3−ジn−プロピルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン))白金(II)リン酸塩
【化55】
H
3PO
4(1M)で2−(3−ジn−プロピルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(トランス−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 160mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.77(t,4H),δ2.70(t,2H),δ2.06(br,2H),δ1.81(m,2H),δ1.74(m,2H),δ1.49(m,2H),δ1.46(m,2H),δ1.25(m,4H),δ1.21(br,2H),δ1.03(t,6H),δ1.00(m,2H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が109mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 39.14%(理論値39.13%);H 6.38%(理論値6.34%);N 7.69%(理論値7.61%)。
【0166】
[実施例17] :2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(トランス−1,2−シクロペンタンジアミン))白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例3]のステップ1と同様である。
【0167】
ステップ2、3: [実施例6]のステップ2、3と同様である。
【0168】
合成ステップ4: 1,2−トランス−シクロペンタンジアミン
【化56】
100mlの三つ口フラスコにシクロペンタセン 6.81g(100mmol)を入れ、ジクロロメタン 30mlを加え、撹拌しながら溶解させ、−5〜10℃の条件でBr
2 16.5g(103mmol)を徐々に滴下し、1〜3時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10ml×3回)で洗浄し、有機層をMgSO
4で2〜3時間乾燥させ、水ポンプにより減圧下で溶媒を抽出してから、淡黄色透明な物質1,2−(トランス)−ジブロモシクロブタン 20.56gを90.18%の収率で得た。元素分析:C 26.51%(理論値26.32%);H 3.62%(理論値3.51%)。
1,2−(トランス)−二臭化シクロペンタン 11.5g(50mmol)を取って、100mlの圧力反応器に置き、30%のアンモニアのエタノール溶液を加え、40〜60℃まで加熱して、6〜8時間反応させた後、溶媒を蒸発させて、淡黄色で透明な1,2−トランス−シクロペンタミン 4.015gを79.6%の収率で得た。元素分析:C 60.21%(理論値60%);H 12.12%(理論値12%);N 28.21%(理論値28%)。
【0169】
ステップ5: ジヨード(1,2−トランス−シクロヘキサンジアミン)白金(II)
【化57】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.073g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.64g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、1,2−トランス−シクロヘキサンジアミン 501mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.561gを93.3%の収率で得た。元素分析:C 10.78%(理論値10.93%)、H 2.31%(理論値2.19%)、N 4.98%(理論値5.10%)。
【0170】
ステップ6: ジアクア(トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化58】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 625mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,2−トランス−シクロブタンジアミン)白金(II) 1.10g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0171】
ステップ7: 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(トランス−1,2−シクロペンタンジアミン))白金(II)リン酸塩。
【化59】
H
3PO
4(1M)で2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(1,2−トランス−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 153mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.61(t,1H),δ2.78(q,4H),δ2.70(t,2H),δ2.08(br,2H),δ1.83(m,2H),δ1.72(m,2H),δ1.49(m,2H),δ1.42(m,2H),δ1.20(m,1H),δ1.08(t,6H),δ1.02(m,1H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が178mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 35.58%(理論値35.29%);H 5.61%(理論値5.69%);N 8.37%(理論値8.24%)。
【0172】
[実施例18]:2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(1,2−トランス−シクロブタンジアミン))白金(II)コハク酸。
ステップ1: [実施例3]のステップ1と同様である。
【0173】
ステップ2、3: [実施例6]のステップ2、3と同様である。
【0174】
ステップ4: 1,2−トランス−シクロブタンジアミン
【化60】
100mlの三つ口フラスコにシクロブテン 5.39g(100mmol)を入れ、ジクロロメタン 30mlを加え、撹拌しながら溶解させ、−5〜10℃の条件でBr
2 16.5g(103mmol)を徐々に滴下し、1〜3時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10ml×3回)で洗浄し、有機層をMgSO
4で2〜3時間乾燥させ、水ポンプにより減圧下で溶媒を抽出してから、淡黄色透明な物質1,2−(トランス)−ジブロモシクロブタン 20.37gを95.19%の収率で得た。元素分析:C 22.53%(理論値22.43%);H 2.61%(理論値2.80%)。
1,2−(トランス)−ジブロモブタン 10.65g(50mmol)を取って、100mlの圧力反応器に置き、30%のアンモニアのエタノール溶液を加え、40〜60℃まで加熱して、6〜8時間反応させた後、溶媒を蒸発させて、淡黄色で透明な1,2−トランス−シクロブタンジアミン 3.723gを86.58%の収率で得た。元素分析:C 55.57%(理論値55.81%);H 11.90%(理論値11.63%);N 32.17%(理論値32.56%)。
【0175】
ステップ5: ジヨード(1,2−トランス−シクロブタンジアミン)白金(II)
【化61】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.075g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.64g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、1,2−トランス−シクロブタンジアミン 431mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.429gを90.8%の収率で得た。元素分析:C 8.75%(理論値8.97%);H 1.91%(理論値1.87%);N 5.98%(理論値5.23%)。
【0176】
ステップ6: ジアクア(1,2−(トランス)−シクロブタンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化62】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 627mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,2−トランス−シクロブタンジアミン)白金(II) 1.07g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0177】
ステップ7: 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(1,2−トランス−シクロブタンジアミン))白金(II)コハク酸。
【化63】
コハク酸C
4H
6O
4(1M)で2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(1,2−トランス−シクロブタンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gのシリカゲル(200−300メッシュ)に加えて、15分間撹拌後、排液し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 143mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.78(q,4H),δ2.70(t,2H),δ2.08(br,2H),δ1.85(m,2H),δ1.72(m,2H),δ1.49(m,2H),δ1.44(m,2H),δ1.08(t,6H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が208mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 34.57%(理論値33.87%);H 5.62%(理論値5.44%);N 8.39%(理論値8.47%)。
【0178】
[実施例19]: 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(1,2−(トランス)−シクロプロパンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例3]のステップ1と同様である。
【0179】
ステップ2、3: [実施例6]のステップ2、3と同様である。
【0180】
ステップ4: ジヨード(1,2−(トランス)−シクロプロパンジアミン)白金(II)
【化64】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.075g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.64g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、1,2−(トランス)−シクロプロパンジアミン(市販品) 361mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.391gを91.8%の収率で得た。元素分析:C 6.97%(理論値6.91%);H 1.41%(理論値1.54%);N 5.47%(理論値5.37%)。
【0181】
ステップ5: ジアクア(1,2−(トランス)−シクロプロパンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化65】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 624mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,2−トランス−シクロプロパンジアミン)白金(II) 1.04g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0182】
ステップ7: 2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸(シス−(1,2−トランス−シクロプロパンジアミン)白金(II)リン酸塩。
【化66】
H
3PO
4(1M)で2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(1,2−トランス−シクロプロパンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 137mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.61(t,1H),δ2.78(q,4H),δ2.70(t,2H),2.10(br,2H),1.87(m,1H),δ1.75(m,2H),δ1.48(m,2H),1.43(m,1H),1.09(t,6H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が218mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 32.53%(理論値32.37%);H 5.12%(理論値5.19%);N 8.99%(理論値8.71%)。
【0183】
[実施例20]2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,2−エチレンジアミン)白金(II)p−トルエンスルホン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0184】
ステップ2、3: [実施例2]のステップ2、3と同様である。
【0185】
ステップ4: ジヨード(1,2−エチレンジアミン)白金(II)
【化67】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.076g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.64g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、凍結保存された1,2−エチレンジアミン(市販品) 301mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.254gを89.8%の収率で得た。元素分析:C 4.77%(理論値4.72%);H 1.41%(理論値1.57%);N 5.41%(理論値5.50%)。
【0186】
ステップ5: ジアクア(1,2−エチレンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化68】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 625mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,2−エチレンジアミン)白金(II) 1.020g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0187】
ステップ6: 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,2−エチレンジアミン)白金(II)p−トルエンスルホン酸塩。
【化69】
p−トルエンスルホン酸C
7H
8O
3S(1M)で2−(3−ジエチルアミノプロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(1,2−エチレンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 140mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.63(t,1H),δ2.68(s,6H),δ2.55(t,2H),δ2.24−2.32(br,4H),δ1.74(m,2H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が269mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 24.95%(理論値25.23%);H 4.32%(理論値4.44%);N 9.92%(理論値9.81%)。
【0188】
[実施例21] 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,3−(2,2−(4−オキサシクロヘキシル基))−プロパンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0189】
ステップ2、3: [実施例5]のステップ2、3と同様である。
【0190】
ステップ4: ジヨード(1,3−プロパンジアミン)白金(II)
【化70】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.073g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.64g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、凍結保存された1,3−プロパンジアミン(市販品) 372mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜3時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.281gを87.6%の収率で得た。元素分析:C 6.77%(理論値6.88%);H 1.79%(理論値1.91%);N 5.43%(理論値5.35%)。
【0191】
ステップ5: ジアクア(1,3−プロパンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化71】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 625mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,2−エチレンジアミン)白金(II) 1.043g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0192】
ステップ6: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,3−(2,2−(4−オキサシクロヘキシル基))−プロパンジアミン)白金(II)リン酸塩。
【化72】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(1,2−エチレンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 142mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.60(t,1H),δ2.78(q,4H),δ2.70(m,2H),δ2.26(t,4H),δ1.70(m,2H),δ1.45(m,2H),δ1.08(t,6H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が231mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 30.91%(理論値30.64%);H 5.32%(理論値5.32%);N 8.98%(理論値8.94%)。
【0193】
[実施例22] 2−(2−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−ブタンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0194】
ステップ2、3: [実施例7]のステップ2、3と同様である。
【0195】
ステップ4: ジヨード(1,4−ブタンジアミン)白金(II)
【化73】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.071g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.635g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、凍結保存された1,3−プロパンジアミン(市販品) 431mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜3時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.365gを88.1%の収率で得た。元素分析:C 8.69%(理論値8.94%);H 2.39%(理論値2.23%);N 5.44%(理論値5.21%)。
【0196】
ステップ5: ジアクア(1,4−ブタンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化74】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 624mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,2−エチレンジアミン)白金(II) 1.072g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0197】
ステップ6: 2−(2−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−ブタンジアミン)白金(II)リン酸塩。
【化75】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジn−プロピルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(1,2−エチレンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 149mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.60(t,1H),δ2.72(m,4H),δ2.52(m,4H),δ2.36(t,2H),δ1.82(m,2H),δ1.55(t,4H),δ1.39(m,4H),δ1.05(t,6H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が181mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 34.93%(理論値35.16%);H 6.22%(理論値6.05%);N 8.17%(理論値8.20%)。
【0198】
[実施例23]2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,2−(1,2−ジヒドロキシメチル)−エチレンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0199】
ステップ2、3: [実施例5]のステップ2、3と同様である。
【0200】
ステップ4: ジヨード(1,2−(1,2−ジヒドロキシメチル)−エチレンジアミン)白金(II)
【化76】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.073g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.637g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、1,2−(1,2−ジヒドロキシメチル)−エチレンジアミン 601mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.163gを79.96%の収率で得た。元素分析:C 8.65%(理論値8.44%);H 2.39%(理論値2.11%);N 5.03%(理論値4.92%)。
【0201】
ステップ5:ジアクア(1,2−(1,2−ジヒドロキシメチル)−エチレンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化77】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 624mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,2−(1,2−ジヒドロキシメチル)−エチレンジアミン)白金(II) 1.138g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0202】
ステップ6: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,2−(1,2−ジヒドロキシメチル)−エチレンジアミン)白金(II)リン酸塩。
【化78】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジヨード(1,2−(1,2−ジヒドロキシメチル)−エチレンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 132mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.60(t,1H),δ3.03(d,4H),δ2.77−2.92(m,4H),δ2.67(m,2H),δ2.40(t,2H),δ1.75(t,2H),δ1.08(t,6H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が206mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 30.43%(理論値30.23%);H 5.22%(理論値5.23%);N 8.16%(理論値8.14%)。
【0203】
[実施例24] 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,3−(2,2 −ヒドロキシメチル)−プロパンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0204】
ステップ2、3: [実施例2]のステップ2、3と同様である。
【0205】
ステップ4: ジヨード(1,3−(2,2−ヒドロキシメチル)−プロパンジアミン)白金(II)
【化79】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.074g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.636g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、1,2−(2,2−ヒドロキシメチル)−プロパンジアミン 671mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.163gを79.96%の収率で得た。元素分析:C 10.37%(理論値10.29%)、H 2.49%(理論値2.40%)、N 5.01%(理論値4.80%)。
【0206】
ステップ5: ジアクア(1,3−(2,2−ヒドロキシメチル)−プロパンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化80】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 624mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,3−(2,2−ヒドロキシメチル)−プロパンジアミン)白金(II) 1.162g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0207】
ステップ6: 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,3−(2,2−ヒドロキシメチル)−プロパンジアミン)白金(II)リン酸塩。
【化81】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジヨード(1,3−(2,2−ヒドロキシメチル)−プロパンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 137mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ3.49(s,4H),δ2.75(s,6H),δ2.70(t,2H),δ2.57(s,4H),δ1.70 (m,2H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が231mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 28.49%(理論値28.69%);H 5.20%(理論値4.98%);N 8.19%(理論値8.37%)。
【0208】
[実施例25]: 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−(トランス−2,3−シクロブチル)−ブタンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0209】
ステップ2、3: [実施例2]のステップ2、3と同様である。
【0210】
ステップ4: ジヨード(1,4−(トランス−2,3−シクロブチル)−ブタンジアミン)白金(II)
【化82】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.075g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.64g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、1,4−(トランス−2,3−シクロブチル)−ブタンジアミン 571mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.251gを79.96%の収率で得た。元素分析:C 12.61%(理論値12.79%);H 2.45%(理論値2.49%);N 5.11%(理論値4.97%)。
【0211】
ステップ5: ジアクア(1,4−(トランス−2,3−シクロブチル)−ブタンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化83】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 625mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,3−(2,2−ヒドロキシメチル)−プロパンジアミン)白金(II) 1.122g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0212】
ステップ6: 2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−(トランス−2,3−シクロブチル)−ブタンジアミン)白金(II)リン酸塩。
【化84】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジヨード(1,4−(トランス−2,3−シクロブチル)−ブタンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 151mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.75(s,6H),δ2.70(t,2H),δ2.23(d,4H),δ1.95(m,2H),δ1.70(m,2H),δ1.44(m,4H)
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が185mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 32.49%(理論値32.37%);H 5.36%(理論値5.19%);N 8.75%(理論値8.71%)。
【0213】
[実施例26]:2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−(トランス−2,3−シクロブチル)−ブタンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1:[実施例1]のステップ1と同様である。
【0214】
ステップ2、3: [実施例5]のステップ2、3と同様である。
【0215】
ステップ4、5: [実施例25]のステップ4、5と同様である。
【0216】
【化85】
ステップ6:フマル酸C4H4O4(1M)で2−(2−ジメチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム塩溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(1,4−(トランス−2,3−シクロブチル)−ブタンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gのシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 153mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.78(m,4H),δ2.70(t,2H),δ2.23(d,4H),δ1.89(m,2H),δ1.72(m,2H),δ1.08(t,6H),δ1.44(m,4H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が176mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 35.41%(理論値35.29%);H 5.50%(理論値5.69%);N 8.17%(理論値8.24%)。
【0217】
[実施例27]2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−シクロヘキサンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0218】
ステップ2、3: [実施例5]のステップ2、3と同様である。
【0219】
ステップ4: ジヨード(1,4−シクロヘキサンジアミン)白金(II)
【化86】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.071g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.64g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、1,4−シクロヘキサンジアンミン 572mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.163gを76.84%の収率で得た。元素分析:C 12.74%(理論値12.79%);H 2.45%(理論値2.49%);N 5.17%(理論値4.97%)。
【0220】
ステップ5: ジアクア(1,4−シクロヘキサンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化87】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 623mg(2mmol)を入れ、水 30mlを加え、撹拌し、ジヨード(1,4−シクロヘキサンジアミン)白金(II) 1.125g(2mmol)を反応溶液に添加し、また水 40mlを加えてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0221】
ステップ6: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,4−シクロヘキサンジアミン)白金(II)リン酸塩。
【化88】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(1,4−シクロヘキサンジアンミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 140mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.78(m,4H),δ2.70(t,2H),2.05(m,2H),δ1.72(m,2H),δδ1.53−1.78(m,8H),δ1.08(t,6H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が145mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 35.51%(理論値35.29%);H 5.57%(理論値5.69%);N 8.06%(理論値8.24%)。
【0222】
[実施例28] 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,3−(2,2−(4−オキサシクロヘキシル))−プロパンジアミン)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例1]のステップ1と同様である。
【0223】
ステップ2、3: [実施例5]のステップ2、3と同様である。
【0224】
ステップ4: ジヨード(1,3−(2,2−(4−オキサシクロヘキシル))−プロパンジアミン)白金(II)
【化89】
テトラクロロ白金(II)酸カリウム(K
2PtCl
4) 2.071g(5mmol)を取り、水 50mlを入れて、室温で撹拌しながら溶解させ、水でKI 6.64g(40mmol)を溶解させてから、反応溶液に加え、窒素保護、遮光及び水浴の条件で40〜60℃まで加熱して0.5〜2時間反応させた。また、1,3−(2,2−(4−オキサシクロヘキシル))−プロパンジアミン 722mg(5mmol)を取り、50mlの水で溶解してから、反応溶液に添加し、その反応条件を維持しながら0.5〜2時間反応させた。吸引濾過して、黄色固体生成物を得、水(10ml×3回)、エーテル(10ml×3回)で洗浄し、生成物 2.547gを85.91%の収率で得た。元素分析:C 14.35%(理論値14.17%);H 2.75%(理論値2.70%);N 4.72%(理論値4.72%)。
【0225】
ステップ5: ジアクア(1,3−(2,2−(4−オキサシクロヘキシル))−プロパンジアミン)白金(II)硫酸塩
【化90】
100mlの三つ口フラスコにAg
2SO
4 623mg(2mmol)を取り、水 30mlを入れて、撹拌し、ジヨード(1,3−(2,2−(4−オキサシクロヘキシル))−プロパンジアミン)白金(II) 1.185g(2mmol)を反応溶液に添加し、水 40mlを入れてから、窒素保護、遮光、水浴及び40〜60℃の条件で4〜8時間反応させた。AgIの沈殿物を吸引濾過により除去して、得られたろ液は、生成物の水溶液でした。
【0226】
ステップ6: 2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸(シス−1,3−(2,2−(4−オキサシクロヘキシル))−プロパンジアミン)白金(II)リン酸塩。
【化91】
H
3PO
4(1M)で2−(2−ジエチルアミノエチル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整し、ジアクア(1,3−(2,2−(4−オキサシクロヘキシル))−プロパンジアミン)白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜60℃まで加熱して、4〜8時間反応させた後、反応溶液をカラムクロマトグラフィー用の2.5gシリカゲル(200−300メッシュ)に加え、15分間撹拌後、吸引濾過し、カラムクロマトグラフィー処理を行うと、生成物 159mgを得た。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.70(t,4H),δ3.60(t,1H),δ2.78(m,4H),δ2.70(t,2H),δ2.12(s,4H),δ1.89(m,2H),δ1.52(t,4H),δ1.08(t,6H)。
該化合物は水に溶けやすく、溶解度が178mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 35.27%(理論値35.56%);H 5.51%(理論値5.74%);N 8.04%(理論値7.78%)。
【0227】
[実施例29]:シス−ジアンミン(2−(3−(1−ピペリジニル)−プロピル)−ロン酸)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例3]のステップ1と同様である。
【0228】
ステップ2: 2−(3−(1−ピペリジニル)−プロピル)−マロン酸ジエチル
【化92】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 113.7g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.71g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。また、反応液中にピペリジン溶液 85.0g(1.0mol)を加え、油浴でを40〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 99.3gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 35.57gを31.2%の収率で得た。
【0229】
ステップ3: 2−(3−(1−ピペリジニル)−プロピル)−マロン酸ジエチル二ナトリウム塩
【化93】
NaOH 212.4mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2M NaOHをもらい、また、2−(3−(1−ピペリジニル)−プロピル)−マロン酸ジエチル 572mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(3−(1−ピペリジニル)−マロン酸ジナトリウム溶液を得た。
【0230】
ステップ4、5: [実施例1]のステップ4、5と同様である。
【0231】
ステップ6: 2−(3−(1−ピペリジニル)−プロピル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)リン酸塩。
【化94】
H
3PO
4(1M)で2−(3−(1−ピペリジニル)−プロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整しシス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物 136mgを得た。
該化合物の遊離塩基と塩は水に溶けやすく、溶解度が159mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 28.24%(理論値28.79%);H 4.93%(理論値5.05%);N 9.02%(理論値9.23%)。
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.62(t,1H),δ2.83(m,4H),δ2.70(m,2H),δ1.85(m,2H),δ1.77(m,4H),δ1.52(m,2H),δ1.37(m,2H)。
【0232】
[実施例30]:シス−ジアンミン(2−(3−(1−ピロリジニル)−プロピル)−ロン酸)白金(II)リン酸塩。
ステップ1: [実施例3]のステップ1と同様である。
【0233】
ステップ2: 2−(3−(1−ピロリジニル)−プロピル)−マロン酸ジエチル
【化95】
2−ブロモエチル−マロン酸ジエチル 113.6g(0.4mol)を三つ口フラスコに入れ、無水K
2CO
3 55.73g(0.4mol)とアセトニトリル 500mlを添加して、撹拌した。また、反応液中にピロリジン溶液 71.1g(1.0mol)を加え、油浴でを40〜60℃まで加熱して、2−6時間反応させた後、吸引濾過で不溶物を濾去し、ろ液を排出してから、酢酸エチル 1000mlを加えて溶解させ、飽和食塩水で洗浄し(250ml×3回)、有機層を無水MgSO
4で終夜乾燥させ、水ポンプで減圧下で溶媒を抽出してから、赤みを帯びた黄色の透明な物質 95.9gを得、カラムクロマトグラフィーにより精製した後、純粋な生成物 31.87gを29.4%の収率で得た。
【0234】
ステップ3: 2−(3−(1−ピロリジニル)−プロピル)−マロン酸ジエチル二ナトリウム塩
【化96】
NaOH 212.4mg(5mmol)を取り、水 2.5mLを加えて溶解させると、2M NaOHをもらい、また、2−(3−(1−ピロリジニル)−プロピル)−マロン酸ジエチル 545mg(2mmol)を20mLの三つ口フラスコに入れ、前記NaOH溶液を加え、室温で45〜60時間撹拌してから、2−(3−(1−ピロリジニル)−マロン酸ジナトリウム溶液を得た。
【0235】
ステップ4、5: [実施例1]のステップ4、5と同様である。
【0236】
ステップ6: 2−(3−(1−ピロリジニル)−プロピル)−マロン酸(シス−ジアンミン)白金(II)リン酸塩。
【化97】
H
3PO
4(1M)で2−(3−(1−ピロリジニル)−プロピル)−マロン酸二ナトリウム溶液のpH値を5〜7に調整しシス−ジアンミンジアクア白金(II)硫酸塩溶液を反応混合物に加え、窒素保護で水浴で40〜75℃まで加熱して、4−6時間反応させた後、反応液を吸引濾過し、一定の体積まで濃縮し、静置した後、結晶性生成物 123mgを得た。
該化合物の遊離塩基と塩は水に溶けやすく、溶解度が160mg/mlであり、遊離により、他の種類の有機または無機塩に変換し易い(硫酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩であってもよいが、これらに限定されない)。遊離塩基元素分析:C 26.73%(理論値26.98%);H 4.96%(理論値4.76%);N 9.38%(理論値9.52%)
1HNMR(D
2O)(ppm):δ3.61(t,1H),δ2.85(m,4H),δ2.71(m,2H),δ1.85(m,2H),δ1.79(m,4H),δ1.51(m,2H)。
【0237】
[実験例1]:白金錯体の正常マウスに対する急性毒性
実施例白金化合物を5%グルコース溶液で溶解させ、異なる用量で体重18〜22g、4〜6週齢の昆明マウス(雄と雌がそれぞれ半分である)に単回静脈内投与した後(対照薬はカルボプラチンとシスプラチである)、死亡率及び毒性状況を14日間観察して、死亡率に基づきBliss方法によりLD
50値を計算した。表1を参照してください:
【0238】
【表1】
【0239】
結論:実施例化合物のモル濃度急性毒性はシスプラチンとカルボプラチンよりもはるかに少ないです。
【0240】
[実験例2]:白金化合物の腫瘍細胞に対する細胞毒性
MTTアッセイを使用して、実施例白金化合物の腫瘍細胞に対する細胞毒性を観察した。指数増殖期にある数種類の腫瘍細胞を単一細胞懸濁液調製し、4×10
4/ウェルの密度で96ウェルプレートに接種し、10%ウシ胎児血清を含有する培地(完全培地)を用いて37℃で24時間培養して、培養器壁に接着させ、培養の最終容量は100μlとした。24時間培養した後細胞形態を観察し、白金化合物の投与量については、事前テストによって以下の濃度を決定した:シスプラチンは200、60、20、6、2、0.6μg/mlであり、カルボプラチンは200、60、20、6、2、0.6μg/mlでした。実施例白金化合物については、それらの種々の細胞に対する異なる感度に基づき、適切な調整を行い、結果は以下の表2〜7に示すとおりである。
【0241】
【表2】
【0242】
【表3】
【0243】
【表4】
【0244】
【表5】
【0245】
【表6】
【0246】
【表7】
【0247】
表2〜7から分かるように、実施例1−28の化合物は、カルボプラチンと同等以上のインビトロ細胞毒性を有する。
【0248】
[実験例3]:白金化合物のインビボ抗腫瘍活性の研究
(1)体重17〜20g、4〜6週齢の雄性ヌードマウスを用い、濃度1×10
7/mlの結腸癌SW480細胞系の単一細胞懸濁液 0.2mlを、右脇の下に皮下注射し、接種後24時間後にマウスを無作為にグループに分け(各グループ10匹)、各グループにそれぞれ試薬4mg/kg(陽性対照群、静脈内投与)、等量の生理食塩水(陰性対照群)、実施例における1−8化合物群(連続腹腔内注射、隔日1回、計4回)を投与し、10日後皮下腫瘍を摘出し、秤量し、腫瘍抑制率を計算した(表8を参照)。腫瘍抑制率の計算式:
【数1】
【0249】
【表8】
【0250】
(2)体重17〜20g、4〜6週齢の雄性ヌードマウスを用い、濃度1×10
7/mlの結腸癌SW480細胞系の単一細胞懸濁液50μlを、左前肢に皮下注射し、接種後5日後にマウスを無作為にグループに分け(各グループ10匹)、各グループにそれぞれシスプラチン3、5mg/kg(陽性対照群、静脈内投与)、等量の生理食塩水(陰性対照群)、実施例における1化合物3、5、10、15mg/kg及び実施例における8化合物3、5、10、15mg/kg(3日間連続腹腔内注射)を投与し、投与停止24時間後に皮下腫瘍を摘出し、秤量し、腫瘍抑制率を計算した(表9を参照)。
【0251】
【表9】
【0252】
(3)体重17〜20g、4〜6週齢の雄性ヌードマウスを用い、濃度1×10
8/mlの肺癌H292細胞系の単一細胞懸濁液0.2 mlを、背中の脇の下の近くに皮下注射し、接種後2週間後にマウスを無作為にグループに分け(各グループ10匹)、各グループにそれぞれカルボプラチン15mg/kg(陽性対照群、静脈内投与)、等量の生理食塩水(陰性対照群)、実施例における9−16化合物群15mg/kg(腹腔内注射、隔2日1回、計4回)を投与し、接種後30日後試験を終了し、皮下腫瘍を摘出し、秤量し、腫瘍抑制率を計算した(表10を参照)。
【0253】
【表10】
【0254】
(3)体重17〜20g、4〜6週齢の雄性ヌードマウスを用い、濃度1×10
8/mlの乳癌MCF−7細胞系の単一細胞懸濁液 0.2mlを、背中の脇の下の近くに皮下注射し、接種後2週間後にマウスを無作為にグループに分け(各グループ10匹)、各グループにそれぞれカルボプラチン15mg/kg(陽性対照群、静脈内投与)、等量の生理食塩水(陰性対照群)、実施例における17−24化合物群15mg/kg(腹腔内注射、隔2日1回、計4回)を投与し、接種後30日後試験を終了し、皮下腫瘍を摘出し、秤量し、腫瘍抑制率を計算した(表11を参照)。
【0255】
【表11】
【0256】
(5)体重17〜20g、4〜6週齢の雄性ヌードマウスを用い、濃度1×10
7/mlの肺癌Lewis細胞系の単一細胞懸濁液 0.2mlを、背中の脇の下の近くに皮下注射し、接種後2週間後にマウスを無作為にグループに分け(各グループ10匹)、各グループにそれぞれカルボプラチン15mg/kg(陽性対照群、静脈内投与)、等量の生理食塩水(陰性対照群)、実施例における25−37化合物群 15mg/kg(腹腔内注射、隔2日1回、計4回)を投与し、接種後30日後試験を終了し、皮下腫瘍を摘出し、秤量し、腫瘍抑制率を計算した(表12を参照)。
【0257】
【表12】
【0258】
[調製剤例1]:注射液の調製
処方1
実施例5リン酸化合物 10g
グルコース 50g
注射用水を1000mlまで加えた。 1000ml
1000本に作った。
工程:実施例5化合物リン酸塩 10gとグルコース 50gを2000mlのガラス器具に入れ、室温で注射用水 1000mlを添加して溶解させ、0.22μmの多孔質濾過膜でフィルターしてから、1mlのアンプルに分注すると、10mg/バイアルの仕様を得た。
【0259】
処方2
実施例8メタンスルホン酸塩化合物 10g
グルコース 50g
注射用水を1000mlまで加えた。 1000ml
1000本に作った。
工程:実施例8化合物メタンスルホン酸塩 10gとグルコース 50gを1000mlのガラス器具に入れ、室温で注射用水 1000mlを添加して溶解させ、0.22μmの多孔質濾過膜でフィルターしてから、2mlのバイアルに分注すると、10mg/バイアルの仕様を得た。
【0260】
[製剤例2]:注射用凍結乾燥粉末の調製
処方1
実施例8メタンスルホン酸塩化合物 10g
マンニトール 50g
注射用水を1000mlまで加えた。 1000ml
1000本に作った。
工程:実施例8化合物 10gとマンニトール 50gを1000mlのガラス器具に入れ、室温で注射用水 1000mlを添加して溶解させ、0.22μmの多孔質濾過膜でフィルターしてから、1ml/バイアルの基準で、2mlのバイアルに分注し、凍結乾燥すると、10mg/バイアルの仕様を得た。
【0261】
処方2
実施例15リン酸化合物 20g
マンニトール 50g
注射用水を1000mlまで加えた。 1000ml
1000本に作った。
工程:実施例15の化合物 10gとマンニトール 50gを1000mlのガラス器具に入れ、室温で注射用水 1000mlを添加して溶解させ、0.22μmの多孔質濾過膜でフィルターしてから、1ml/毎バイアルの基準で、2mlのバイアルに分注し、凍結乾燥すると、20mg/毎バイアルの仕様を得た。
【0262】
処方3
実施例20p−トルエンスルホン酸塩化合物 50g
注射用水を1000mlまで加えた。 1000ml
1000本に作った。
工程:実施例20化合物p−トルエンスルホン酸塩 50gを1000mlのガラス器具に入れ、室温で注射用水 1000mlを添加して溶解させ、0.22μmの多孔質濾過膜でフィルターしてから、1ml/バイアルの基準で、2mlのバイアルに分注し、凍結乾燥すると、50mg/バイアルの仕様を得た。