特許第5914675号(P5914675)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ファイヤーストーン インダストリアル プロダクツ カンパニー エルエルシーの特許一覧

特許5914675ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法
<>
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000002
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000003
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000004
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000005
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000006
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000007
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000008
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000009
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000010
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000011
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000012
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000013
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000014
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000015
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000016
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000017
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000018
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000019
  • 特許5914675-ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法 図000020
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5914675
(24)【登録日】2016年4月8日
(45)【発行日】2016年5月11日
(54)【発明の名称】ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリおよび方法
(51)【国際特許分類】
   F16F 9/05 20060101AFI20160422BHJP
   B60G 11/27 20060101ALI20160422BHJP
   B60G 13/10 20060101ALI20160422BHJP
【FI】
   F16F9/05
   B60G11/27
   B60G13/10
【請求項の数】12
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2014-534812(P2014-534812)
(86)(22)【出願日】2012年10月5日
(65)【公表番号】特表2014-534389(P2014-534389A)
(43)【公表日】2014年12月18日
(86)【国際出願番号】US2012059146
(87)【国際公開番号】WO2013052930
(87)【国際公開日】20130411
【審査請求日】2014年6月3日
(31)【優先権主張番号】61/543,632
(32)【優先日】2011年10月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/613,486
(32)【優先日】2012年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509321583
【氏名又は名称】ファイヤーストーン インダストリアル プロダクツ カンパニー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100132045
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 伸
(74)【代理人】
【識別番号】100179947
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 晃太郎
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ エイ バウンズ
【審査官】 岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0115140(US,A1)
【文献】 特開平11−303919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 9/05
B60G 11/27
B60G 13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリであって、
第1の壁部と、
それらの間に長手方向軸が形成されるように、前記第1の壁部に対して離間して配設された第2の壁部と、
第1のチャンバがそれらの間に少なくとも部分的に画定されるように、前記軸の周囲に円周方向に延在し、前記第1および第2の壁部の間に作動可能に結合する、第1の可撓性壁部と、
を含む、ガススプリングアセンブリと、
前記ガススプリングアセンブリの前記第1の壁部に対して長手方向に離間して配設された第3の壁部と、
それらの間に第2のチャンバが少なくとも部分的に画定されるように、前記軸の周囲に円周方向に延在し、前記第2の壁部および前記第3の壁部の間に作動可能に結合すると共に前記第2のチャンバに対向して配置される外縁を有する壁部端部を備える第2の可撓性壁部と、
対向する第1および第2の側面を含み、前記第1および第2の側面の間を通って延在する第1および第2の通路を含む第4の壁部であって、前記第4の壁部の前記第1の側面が、前記第1のチャンバと流体連通し、前記第2の側面が前記第2のチャンバと流体連通しているように配向された、第4の壁部と、
前記第4の壁部の前記第1の通路を通って延在し、前記第3の壁部へ前記第1の壁部を作動可能に結合するダンパーロッドと、
前記外縁および前記第2のチャンバとの間に作動可能に配置され、前記外縁を前記第2のチャンバから流体的に単離する封止要素と、
を含むガスダンパーアセンブリと、を含み、
前記ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリは、
伸張動作中に、加圧ガスが、前記第1のチャンバ中へ、前記第2のチャンバから前記第4の壁の少なくとも前記第2の通路を通して移動され、
圧縮動作時に、加圧ガスが、前記第2のチャンバ中へ、前記第1のチャンバから前記第4の壁部の少なくとも前記第2の通路を通して移動されるように、
伸張および圧縮の動作を受けることが可能である、
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の壁部が第1の端部部材の側壁部であり、前記第2の壁部が第2の端部部材の側壁部であり、前記第3の壁部が少なくとも部分的にピストンを形成し、前記第4の壁部は、前記第2の端部部材の前記側壁部へ作動可能に結合されている前記第2の端部部材の端部壁である、請求項1に記載のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の可撓性壁区分は、前記第2の端部部材の前記側壁部の外面に沿ってローリングローブを形成し、前記第2の可撓性壁部は、前記第2の端部部材の前記側壁部の内面および前記ピストンの間に、ローリングローブを形成する、請求項2に記載のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ。
【請求項4】
前記第1および第2の可撓性壁区分が、単一の可撓性壁の一部である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ。
【請求項5】
前記第1の可撓性壁区分が、少なくとも部分的に、互いに対向する角度で配設された第1および第2の補強プライを有する可撓性壁から形成され、前記第2の可撓性壁区分が、少なくとも部分的に、前記可撓性壁に沿って長手方向に延在する単一の補強プライを有する可撓性壁から少なくとも部分的に形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ
【請求項6】
第1および第2の可撓性壁区分が、互いに軸方向に離間した関係で前記第2の壁区分に沿って固定されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ。
【請求項7】
前記第2の可撓性壁区分前記壁部端部が、保持リングを用いて固定される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ。
【請求項8】
前記保持リングが、環状面と、前記保持リング中に延在し、且つ、前記環状面に対して軸方向に間隔を置いて配置された環状溝とを含み、当該環状溝は、封止要素を受容するような寸法で、前記保持リングは、前記第2の可撓性壁区分の前記壁部端に沿って配置され、前記環状面が当該環状面に沿って配置された前記外縁を有する前記壁部端に当接係合の状態で配置され、前記封止要素が、前記第2の壁部、前記第3の壁部および前記第4の壁部のうちの1つと実質的に流体密の封止を形成するために作動可能な請求項7に記載のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の可撓性壁区分および前記第2の可撓性壁区分のうちの1つが、少なくとも1つの補強プライを含み、前記外縁は、前記第2の可撓性壁区分および前記第1の可撓性壁区分の前記1つを切断することによって、前記少なくとも1つの補強プライが前記外縁に沿って曝されるような切断端部を形成するように形成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ。
【請求項10】
前記第2の壁部は、第1の壁部および当該第1の壁部から半径方向内側に離間した第2の壁区分を、そこの間に延在する連結壁部と共に含み、前記第1の可撓性壁部は、前記第2の壁部の前記第2の壁区分に沿って固定され、前記第2の可撓性壁区分は、前記第2の壁部の前記第1の壁区分に沿って固定されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ。
【請求項11】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリを組み立てる方法であって、
長手方向軸、長尺状のロッド、端部ナットおよび封止要素を含むロッドアセンブリを提供することと、
前記端部ナットが前記内側ピストン要素に対して回転可能であり、実質的に流体密の封止が、前記封止要素および前記内側ピストン要素の間に形成される、第1の位置で、前記端部ナットおよび前記封止要素が前記内側ピストン要素と係合するように、そこを通って延在する通路を有し、前記通路を通って前記長尺状のロッドを延ばす、内側ピストン要素を提供することと、
可撓性壁を提供し、少なくとも部分的にスプリングチャンバを形成するために、前記可撓性壁を前記内側ピストン要素へ固定することと、
前記長尺状のロッドへ作動可能に結合された第1のピボットマウントおよび、前記第1のピボットマウントに対して離間して支持された第2のピボットマウントを提供することと、
前記ピボットマウントが互いに略位置合わせされるように、前記内側ピストン要素に対して少なくとも前記第1のピボットマウント、前記長尺状のロッドおよび前記端部ナットを回転させることにより、互いに対して前記第1および第2のピボットマウントを向けることと、
前記スプリングチャンバ中へ加圧ガスを移送し、それによって、前記内側ピストン要素を軸方向外側方向および、前記端部ナットおよび前記内側ピストン要素が回転不能に互いに固定される第2の位置へ付勢することと、
を含む方法。
【請求項12】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリを組み立てる方法であって、
長手軸を含むロッドアセンブリ、対向する第1および第2の端部を有する長尺状のロッドを提供することと、
第1および第2の壁部を提供すると共に前記第2の壁部を前記第1の壁に対して間隔をおいて位置決めしてそこの間に長手軸が形成されることと、
第1の可撓性壁区分を提供し、前記第1の可撓性壁区分を前記軸の周囲に円周方向に位置決めし、前記第1および第2の壁部の間に前記第1の可撓性壁区分を固定し、そこの間に第1のチャンバが少なくとも部分的に画定されることと、
第3の壁部を提供し、前記第3の壁部を前記第1の壁部に対して長手方向に間隔をおいて位置決めすることと、
第2の可撓性壁区分を提供し、前記第2の可撓性壁区分を前記軸の周囲に円周方向に位置決めし、前期第2の可撓性壁区分を前記第2および第3の壁部に固定し、そこの間に第2のチャンバが少なくとも部分的に画定され、前記第2の可撓性壁区分は、前記第2のチャンバに対向して配置される外縁を有する壁部端を含むことと、
第4の壁部、対向する第1および第2の側部を含んで当該第1および第2の側部の間を通って第1および第2の通路が延在する当該第4の壁部として提供し、前記第4の壁部は、当該第4の壁部の前記第1の側部が前記第1のチャンバと流体連通すると共に、当該第4の壁部の前記第2の側部が前記第2のチャンバと流体連通するように向けられることと、
前記長尺状のロッドを前記第4の壁部の前記第1の通路を通って延在させ、前記長尺状のロッドの前記第1の端部を前記第1の壁部に作動可能に接続すると共に前記長尺状のロッドの前記第2の端部を前記第3の壁部に作動可能に接続することと、
保持リングを提供すると共に前記第2の可撓性壁区分の前記壁部端を前記第2の壁部に沿って作動可能に接続することと、
封止要素を提供すると共に当該封止要素を前記保持リングおよび前記第2の壁部の間に位置決めし、前記第2のチャンバから前記第2の可撓性壁区分の前記壁部端の少なくとも前記外縁を流体的に単離することと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広義には、スプリング装置の技術に関し、より詳細には、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリならびに車両サスペンションシステムと、当該ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリを作動させる方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電動機付車両と接続して使用し得るようなサスペンションシステムは、サスペンションシステムが作動可能に接続されている対応する装置(例えば、電動機付車両)の作動使用に伴う力および負荷を調節するための1つ以上のスプリング要素を含むことがあり得る。このような用途では、ばね定数を下げることで、車両の乗り心地特性や快適性などの特定の性能特性に好都合な影響を及ぼすことから、多くの場合、低いばね定数で作動するスプリング要素を利用することが望ましいと考えられる。すなわち、当技術で一般的に理解されているように、より高いばね定数(すなわちより硬いスプリング)を有するスプリング要素を使用すると、大きな入力(例えば、路面入力)がばね上質量に伝わり、このことが、例えば、動きの激しい、快適性の低い乗り心地をもたらすことなどに因って、ばね上質量に望ましくなく影響を及ぼす可能性がある。一方で、低いばね定数を有するスプリング要素(すなわち軟らかいまたは柔軟性の高いスプリング)を使用すれば、より少ない量の入力がばね上質量に伝わる。
【0003】
こうしたサスペンションシステムは、さらに、通常1つ以上のダンパーすなわち減衰要素を含んでおり、これらは、例えば車両が動的に動作している時に発生する路面入力などの、望ましくないばね上質量の入力および動きに伴うエネルギーを消失させるように作用する。一般的に、こうしたダンパーには液体が充填されており、例えば、車両のボディと車軸の間などの、ばね上質量とばね下質量の間に作動可能に接続される。当該減衰要素の一例には、車両サスペンションシステムで通常使用されている従来型のショックアブソーバーが挙げられる。
【0004】
しかし、他の装置では、ダンパーまたは減衰要素は、作動媒体として液体ではなく気体を利用する型および種類のものもある。この種の周知の構造では、ガスダンパー部は、例えば、米国特許出願公開第2004/0124571号に示されるように、1つ以上の開口部を通して、または例えば、米国特許出願公開第2003/0173723号に示されるように、1つ以上の弁口を通して、2つ以上の体積の加圧ガスの間のガス流動を可能にしている。一般的には、こうした通路またはポートを通る加圧気体の動きに対して、何らかの抵抗力が存在しており、この抵抗力が、ガススプリング部分に関連するエネルギーを消失させるように作用し、これによって、ある程度の減衰を実現している。
【0005】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリのより幅広い採用および使用を制限している可能性がある1つの要因は、ガススプリング装置の可能動程が大きいことに関係している。すなわち、ガススプリング装置は、最小高さすなわち圧縮時の高さと最大高さすなわち伸張時の高さの間で変位することが可能であるので、こうした全高の差は、かなり大きい場合がある。
【0006】
ガスダンパーをガススプリング装置に組み込むことに関するある種の問題は、前述のガススプリング装置の全高の差に関連している。一方の極値では、ガススプリング装置の最小のまたは圧縮時の高さは、ガススプリング装置の中に収容することができる要素の全長を制限するように作用する。他方の極値では、ガススプリング装置の中に収容されるいかなる要素も、その伸張状態のガススプリング装置の対向する端部材の間で作動可能に接続されたままでなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、当技術に貢献し、前述の問題点(例えば、目標ばね定数の達成、目標とされる減衰性能の達成および/または目標とされる移動能力の達成に関する問題)および/または周知の構造に関連する他の問題点(例えば、製造原価、アセンブリ工程および/または設計の頑丈さに関する問題)の1つ以上を解消し得るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリならびにサスペンションシステムと、アセンブリの方法とを開発することが望ましいと考えられている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの一例は、ガススプリングアセンブリおよびガスダンパーアセンブリを含むことができる。ガススプリングアセンブリは、第1の端部材、および、開口端を含んでおり、第1の端部材との間に長手方向軸が形成されるように第1の端部材に対して長手方向に離間して配設された第2の端部材を含むことができる。第1の可撓性壁区分は、軸の周囲に円周方向に延在し、第1の圧延ローブが第2の端部材に沿って形成され、第1のスプリングチャンバを少なくとも部分的に画定するように、第1および第2の端部材の間に作動可能に接続されている。ガスダンパーは、ガススプリングアセンブリの第1の端部材に対して長手方向に離間して配設された第3の端部材を含んでいる。第2の可撓性壁区分は、軸の周囲に円周方向に延在し、第2の圧延ローブが第3の端部材に沿って形成され、第2のスプリングチャンバを少なくとも部分的に画定するように、第2の端部材と第3の端部材の間に作動可能に接続されている。第4の端部材は、対向する第1および第2の側部を含んでいる。第4の端部材は、第1および第2の側部の間を通って延在している、第1および第2の通路をさらに含んでいる。第4の端部材は、第2の端部材の開口端にわたって延在し、第4の端部材の第1の側部が第1のスプリングチャンバと流体連通し、かつ第2の側部が、第2のスプリングチャンバと流体連通しているように、第2の端部材に沿って作動可能に固定されている。ダンパーロッドは、第4の端部材の第1の通路を通って延在し、第3の端部材を第1の端部材に作動可能に接続している。ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリは、伸張および圧縮動作を受けることが可能である。伸張動作の間には、加圧ガスが、少なくとも第4の端部材の第2の通路を通って、第2のスプリングチャンバから前述の第1のスプリングチャンバに移動される。圧縮動作の間には、加圧ガスが、少なくとも第4の端部材の第2の通路を通って、第1のスプリングチャンバから第2のスプリングチャンバに移動される。
【0009】
本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリを組み立てる方法の一例は、長手方向軸、長尺状のロッド、端部ナットおよび密封要素を含むロッドアセンブリを提供することを含むことができる。本方法は、その中に通路が延在している内側ピストン要素を提供することと、端部ナットが内側ピストン要素に対して回転して変位することが可能な状態を保ち、ならびに実質的な流体密の封止が密封要素と内側ピストン要素の間に形成される、第1の位置で、端部ナットおよび密封要素が、内側ピストン要素と係合するように、長尺状のロッドを通路の中に伸張させることと、をさらに含むことができる。本方法は、可撓性壁を提供することと、可撓性壁を内側ピストン要素に固定して、スプリングチャンバを少なくとも部分的に形成することと、をさらに含むことができる。本方法は、長尺状のロッドに作動可能に接続される第1のピボットマウントおよび第1のピボットマウントから離間して支持される第2のピボットマウントを提供することをさらに含むことができる。本方法は、ピボットマウントが互いに略位置合わせされるように、少なくとも第1のピボットマウント、長尺状のロッドおよび端部ナットを内側ピストン要素に対して回転させることによって、第1および第2のピボットマウントを互いの方に向けることをさらに含むことができる。本方法は、加圧ガスをスプリングチャンバに移動させ、それによって、内側ピストン要素を、端部ナットおよび内側ピストン要素が互いに対して回転可能に固定される第2の位置まで、軸方向に外向きの方向に付勢することをさらに含むことができる。
【0010】
本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリを組み立てる方法の別の例は、長手方向軸と、対向する第1および第2の端部を有する長尺状のロッドと、第1の端部に沿って配設される端部ナットおよび第1および第2の端部の間で長尺状のロッドに沿って配設される密封要素と、を含むロッドアセンブリを提供することを含むことができる。本方法は、その中に通路が延在している内側ピストン要素を提供することをさらに含むことができる。本方法は、長尺状のロッドを通路に通して伸張させることと、端部ナットが内側ピストン要素に対して回転して変位することが可能な状態を保つように、かつ実質的な流体密の封止が密封要素と内側ピストン要素の間に形成されるように、端部ナットおよび密封要素を第1の位置で内側ピストン要素と係合させることと、をさらに含むことができる。本方法は、第1の端部を有する第1の可撓性壁区分を提供することと、第1の可撓性壁区分の第1の端部を内側ピストン要素に固定することと、をさらに含むことができる。本方法は、側壁と、開口端および開口端の反対側のピボットマウントとを含む外側ピストン要素を提供することをさらに含むことができる。本方法は、第1の圧延ローブが内側ピストン要素および外側のピストン要素の間に形成されるように、内側ピストン要素および第1の可撓性壁区分の少なくとも一部を外側ピストン要素の内部に配設することをさらに含むことができる。本方法は、通路を含む内側端部要素を提供することと、ロッドアセンブリの長尺状のロッドが通路を通って延在するように、外側ピストン要素の開口端に沿って内側端部要素を配設することと、をさらに含むことができる。本方法は、第1の端部を有する第2の可撓性壁区分を提供することと、第1のスプリングチャンバが第1の可撓性壁区分によって少なくとも部分的に形成されるように、外側ピストン要素の開口端に沿って第1および第2の可撓性壁区分および内側端部要素を固定することと、をさらに含むことができる。本方法は、その中に形成される通路を含む第2の端部要素を提供することをさらに含むことができる。本方法は、長尺状のロッドが通路を通って延在するように、ロッドアセンブリに沿って第2の端部要素を配置することと、第2のスプリングチャンバが第2の可撓性壁区分によって少なくとも部分的に形成されるように、第2の可撓性壁区分の第1の端部を第2の端部要素に固定することと、をさらに含むことができる。第2のスプリングチャンバは、第1のスプリングチャンバと流体連通している。本方法は、その上にピボットマウントが形成された端部ナットを提供することと、端部ナットを長尺状のロッドの第2の端部に沿って固定することと、をさらに含むことができる。本方法は、ピボットマウントが互いに略位置合わせされるように、外側ピストン要素のピボットマウントおよび端部ナットのピボットマウントを互いの方に向けることをさらに含むことができる。本方法は、加圧ガスを第1のスプリングチャンバおよび第2のスプリングチャンバに移動させ、それによって、内側ピストン要素を、端部ナットが内側ピストン要素に対して回転可能に固定される第2の位置まで、軸方向に外向きの方向に付勢することをさらに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリを利用したサスペンションシステムを含む車両の一例の概略図である。
図2】本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの一例の、部分断面図の側面図である。
図3】一部が組み立てられた状態で示されるガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの別の側面図である。
図4図3の線4−4に沿う、図2および図3のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの一部の断面の側面図である。
図5図4で詳細部5として示される、図2図4のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの部分の拡大図である。
図6図4で詳細部6として示される、図2図4のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの部分の拡大図である。
図7図2で詳細部7として示される、図2図4のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの部分の拡大図である。
図8図3で詳細部8として示される、図2図6のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの部分の拡大図である。
図9】本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリを組み立てる方法の一例を示す。
図10】本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの別の例の側面図である。
図11図10の線11−11に沿う図10のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの断面の側面図である。
図12図11で詳細部12として示される、図10および図11のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの部分の拡大図である。
図13図11で詳細部13として示される、図10および図11のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの部分の拡大図である。
図14】本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリのさらに別の例の側面図である。
図15図14の線15−15に沿う図14のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの断面の側面図である。
図16図15で詳細部16として示される、図14および図15のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの部分の拡大図である。
図17】本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリのさらなる例の側面図である。
図18図17の線18−18に沿う図17のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの断面の側面図である。
図19図18で詳細部19として示される、図17および図18のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
これより、図面を参照する。図面は、この新規の概念の例示的実施形態を説明するためであって、当該概念を限定するためではない。図1は、例えば車体102などのばね上質量および例えば車軸104および/または車輪106などのばね下質量を有する車両100を図示する。さらに、車両100は、ばね上質量とばね下質量の間に作動可能に接続されているサスペンションシステム108を含むことができる。サスペンションシステムが関連する可能性のあるばね上質量とばね下質量の別の例は、例えばトラックまたはトラクタなどの、車両の運転席または乗員室、およびその上で運転席または乗員室が支持されているフレームまたは構造を含むことができる。
【0013】
サスペンションシステムは、車両のばね上質量とばね下質量の間に作動可能に接続されている複数のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110を含むことができる。アセンブリ110を、任意の好適な方法、構成および/または構成でばね上質量とばね下質量の間に配設することができる。例えば、アセンブリ110は、図1では、車輪106に隣接して配設されているように示される。所望の性能特性および/または他の要因に応じて、サスペンションシステムは、場合によっては、アセンブリ110から離れて設けられかつ従来の方法でばね上質量とばね下質量の間に固定される、典型的な構造の減衰部材(不図示)を含んでいてもよい。しかし、好適な構成であれば、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110は、別途設けられる追加の減衰部材(例えば、従来型の支柱またはショックアブソーバー)を使用しなくても所望の性能特性を実現するようなサイズや構成で作動する。
【0014】
車両100は、アセンブリ110と連通し、選択的にそれに加圧ガスを供給し、そこから加圧ガスを排出させるように作動する加圧ガスシステム112をさらに含んでいる。加圧ガスシステム112は、加圧ガスソース(例えば圧縮器114)を含むことができ、加圧ガスソースによって生成され得るような加圧ガスを受け入れて蓄える貯蔵容器、例えばリザーバ116などを随意的に含むことができる。システム112は、システムから加圧ガスをガス抜きするまたは他の方法で排気する例えばマフラー118などの適切な排気装置をさらに含むことができる。
【0015】
加圧ガスシステム112は、任意の好適な方法でガススプリングおよびガスダンパーアセンブリと連通していることができる。例えば、システム112は、1つ以上の加圧ガスソース、排気装置、および/またはガススプリングおよびガスダンパーアセンブリに、またはそれらから、および/またはそれらの間に加圧ガスを選択的に分配するために、バルブアセンブリ120、または他の好適な装置または構成を含むことができる。図1の例示的実施形態に示すように、圧縮器114、リザーバ116およびマフラー118は、バルブアセンブリ120と流体連通し、それを通して互いに流体連通するように選択的に配設され得る。さらに、アセンブリ110は、ガス輸送ライン122を経由してバルブアセンブリ120と流体連通し、したがって、それを通して圧縮器、リザーバ、マフラーと、および/または互いに連通するように選択的に配設され得る。
【0016】
理解されるように、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110は、本新概念による、任意の適切な形状、構成および/または構造を取ることができる。図1に示す実施形態では、アセンブリ110はそれぞれが、ガススプリングアセンブリ124と、ガススプリングアセンブリ124の中に実質的に全体が収納されている符号126と図1に図式的に表されているガスダンパーアセンブリと、を含んでいる。ガススプリングアセンブリ124は、スプリングチャンバ(符号なし)を少なくとも部分的に画定する長尺状の可撓性壁を含んでおり、それは、一定量の加圧ガスを受け入れて保持するように作動する。ガスダンパーアセンブリ126は、互いに伸縮自在に相互接続する複数の構成要素を含んでいる。ガスダンパーアセンブリの複数の要素のうちの1つまたはそれ以上は、ガススプリングアセンブリの可撓性壁と作動可能に相互接続して、スプリングチャンバと流体連通している減衰チャンバを少なくとも部分的に画定する。
【0017】
図1に示す例示的実施形態の作動では、バルブアセンブリ120は、選択的に作動されて、加圧ガスを、圧縮器および/またはリザーバから1つ以上のガス輸送ライン122を介して1つ以上のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110に移動させることができる。さらに、バルブアセンブリ120は、選択的に作動されて、加圧ガスを、1つ以上のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリからガス輸送ラインを通してマフラー118または別の適切な装置を経由して排出することができる。理解されるように、前述の加圧ガスシステムおよびその作動は、単に例示的なものであり、本開示の主題から逸脱することなく、任意の他の適切な加圧ガスソース、システムおよび/または作動方法を代替的に使用することができる。
【0018】
車両100は、さらに、性能、またはガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110および/または加圧ガスシステム112などの、1つ以上のサスペンションシステム要素を、選択的に作動させる、調整する、またはそれに影響を及ぼすかもしくはそれを制御するためのサスペンション制御システム128を含んでいる。サスペンション制御システム128は、その選択的な作動および/またはその操作のために、例えば連通ライン132を介するなどして、圧縮器114および/またはバルブアセンブリ120の1つ以上の要素と連通している、電子制御装置130を含むことができる。電子制御装置130は、さらに図1では、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110と関連して随意的に使用することができる適切な高さ感知装置(図1に図示せず)と連通しているように示されている。理解されるように、この種の連通は、例えば連通ライン134を経由するような、任意の好適な方法で実施することができる。さらに、理解されるように、任意の適切な型、種類、構造および/または構成でできた高さセンサまたは任意の他の距離判定装置、例えば機械的連結センサ、超音波センサまたは電磁波センサなどを、使用することができる。さらに、他のセンサ、感知装置および/または他の当該構成要素、例えばプレッシャーセンサ、加速度計および/または温度センサなども、随意的に、サスペンション制御システム128と接続して使用することができる。
【0019】
例えば、図1のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110として使用し得るような、本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ200の一例を、図2から図7に示す。ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ200は、ガススプリングアセンブリ202およびガススプリングアセンブリの中に実質的に全体が収容されているガスダンパーアセンブリ204を含んでいる。ガススプリングアセンブリ202は、任意の型、種類、構造、構成および/または構成であってもよく、図2および図3では、長手方向軸を有し、第1の端部材と、第1の端部材に対して長手方向に離間して配設された対向する第2の端部材と、それらの間に接続されて作動している可撓性壁と、を含む圧延ローブ型構造でできているように示されている。しかし、理解されるように、例えば、図2および図3に示される単一の長尺状の可撓性壁の代わりに、2つ以上の可撓性壁を含む構造のような他のガススプリングアセンブリ構造を代替的に使用することができる。さらに、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ200は、例えば、上部の構造要素USC(例えば、図1の車体102)および下部の構造要素LSC(例えば、図1の車軸104)と一般的には表されるような、対向する構造部材の間に、任意の好適な方法で作動可能に接続することができる。
【0020】
図2および図3に示す例示的な構成では、ガススプリングアセンブリ202は、長手方向に延在する軸AXを有し、端部要素206などの端部材(本明細書では「端部要素」とも呼ばれる場合のある)および端部材(例えば、端部要素206)に対して長手方向に離間して配設されたピストン要素208などの対向する端部材(本明細書では「端部要素」とも呼ばれる場合のある)を含んでいる。可撓性壁、例えば長尺状の可撓性スリーブ210などは、端部材(例えば、端部要素206とピストン要素208)の間に、チャンバ212がそれらの間に少なくとも部分的に形成されるような好適な方法で固定することができる。
【0021】
可撓性スリーブ210は、スリーブ端214とスリーブ端216の間に、中間部218がその間に配設され、略長手方向に延在している。可撓性スリーブ210は、任意の好適な方法でガススプリングアセンブリおよび/またはガススプリングダンパーの構成要素と作動可能に相互接続することができる。例えば、可撓性スリーブの一端または両端は、取り付けビード(不図示)、または例えば補強要素(例えば、ビードワイヤ)もしくは他の適切な構成要素を含んでいてもよいような他の接続機能を随意的に含むことができる。
【0022】
図2および図3に示す例示的な構成では、端部要素206は、軸AXを横断して延在する端部壁220と、外側周辺壁222と、端部壁220を通って延在するダンパー通路(符号なし)を少なくとも部分的に画定するダンパー通路壁224と、を含んでいる。端部壁を通って延在し、例えば、スプリングチャンバ212を加圧ガスシステム112と作動可能に相互接続させるのに使用され得るような、適切なコネクタ嵌め合い金具230を受ける寸法になっている嵌め合い通路228を少なくとも部分的に画定する嵌め合い通路壁226を、さらに設けることもできる。スリーブ端部214は、外縁232で終端している。スリーブ端部214は、図2および図3では、端部キャップ206の外側周辺壁222に沿って配設され、かつ半径方向内側にシボ加工されるかまたは変形されて、端部キャップ206とスリーブ端部214の間に実質的に流体密の封止を形成する止め輪234を通してそれに固定されるように示されている。
【0023】
ピストン要素208は、図2および図3では、軸AXを横断して延在する端部壁236および端部壁236から端部キャップ206に向かう方向に軸方向に延在する外側側壁238を含んでいるように示されている。ピストン要素208は、端部壁236および外側側壁238によって少なくとも部分的に画定される内側チャンバ240を含んでいる。内側チャンバは、端部壁236の反対側に開口端(符号なし)を有している。ピストン要素208は、内側チャンバ240と外部空気EXTの間の流体連通を可能にする1つ以上の通路を含むことができる。図2に示す例示的な構成では、通路壁242は、端部壁236を通って延在し、通路244を少なくとも部分的に画定している。しかし、理解されるように、通路壁の構成は、任意の他の適切なものを代替的に使用することができる。
【0024】
ピストン要素208は、端部壁236から開口端とは反対の方向に突設しているピボットマウント246をさらに含むことができる。ピボットマウント246は、任意の適切な構造および/または構成でできていることができる。図2および図3に示す構成では、ボス248は、端部壁236からこの壁に沿って開口端から離れる方向に、軸方向に外に向かって突設している。ボス248は、ボスを通って、軸AXに対して横方向に延在し、適切なピボットおよび/または軸受要素を受け取るための軸受け通路(符号なし)を少なくとも部分的に画定する通路壁250を含んでいる。ここに示す例示的な構成では、内側スリーブ254を有するエラストマの軸受筒252が、軸受け通路の中で受け取られて示されている。しかし、理解および認められるように、他の構成および/または構造を、代替的に使用することもできる。
【0025】
上記のように、可撓性スリーブ210は、対向する端部214と216の間で長手方向に延在している。中間部218は、可撓性壁区分256および258が、端部214および216にそれぞれ隣接するその向かい合う側部上に形成されるように、対向する端部の間に配設されている。そのように、認められるように、可撓性壁区分256および258は、単一の、統一された長さの材料から形成されている。しかし、理解されるように、2つ以上の別々の可撓性壁区分を代替的に使用することもできる。
【0026】
図2および図3に示すように、可撓性スリーブ210の中間部218は、外側側壁238の端部260に沿って配設されている。中間部218を、外側側壁の端部260上で、またはそれに沿って任意の好適な方法で固定することができる。一例として、ガスダンパーアセンブリ204は、例えば、チャンバ212の中に配置され、チャンバを横断する方向に延在し、対向するチャンバ部分212Aおよび212Bを少なくとも部分的に画定することができる端部要素262などの、端部材(本明細書において、「端部要素」とも呼ぶこともある)を含むことができる。端部要素262は、対向する側部264および266と、軸AXを横断して延在する端部壁268と、外側側壁270と、端部壁268を通って延在する緩衝通路(符号なし)を少なくとも部分的に画定するダンパー通路壁272と、を含むことができる。端部壁を通って延在し、かつチャンバ部分212Aおよび212Bに、またはそれらから、およびそれらの間に加圧ガスを移動することができる寸法になっている、流体連通通路276を少なくとも部分的に画定する通路壁274を、さらに設けることができる。図7に示すように、例えば軸受筒278などの軸受要素は、随意的に、ダンパー通路壁272に沿って、および/またはダンパー通路の中に配設することができる。設けられる場合には、当該軸受要素は、端部要素262上に、またはそれに沿って、例えば保持要素280を使用するなどして、任意の好適な方法で保持することができる。しかし、理解されるように、他の構成を代替的に使用することもできる。
【0027】
さらに図7を参照すると、端部要素262は、さらに、端部要素の最外周辺縁部(符号なし)からある距離だけ半径方向内向きに配置された外側側壁270によって少なくとも部分的に形成される264の反対側に配設される肩部表面284を有する肩部分282を含んでいる。外側側壁270は、外面286を含んでおり、そして、例えば、半径方向内向きに延在する溝288のような、それに沿って形成されたスリーブ係合形状を有している。
【0028】
端部要素262を、ピストン要素208の開口端の上にまたはそれに沿って、任意の好適な方法で固定することができる。さらに、1つ以上の可撓性壁区分を、ピストン要素の開口端の上にまたはそれに沿って、任意の好適な方法で固定することができる。図2図3および図7に示す例示的な構成では、端部要素262は、外側側壁270の少なくとも一部が、可撓性壁区分258と隣接して係合し、肩部分282が、可撓性壁の中間部分218と隣接して係合するように、ピストン要素208の開口端の中で少なくとも部分的に受け取られる。場合によっては、1つ以上の可撓性壁区分、外側側壁238の端部260、および端部要素262の間に実質的な流体密の封止を形成していれば好ましい。理解されるように、当該接続は、任意の好適な方法で形成することができる。例えば、外側側壁238の端部260は、図7の矢印DFMによって表すように、半径方向内向きに変位させて、外側側壁を押しつけるかまたは変形させることができ、それによって、端部要素262と外側側壁238の間で、圧力をかけて可撓性壁区分258の部分258Aと相互係合する。外側側壁、端部要素および1つ以上の可撓性壁区分の間の接続の頑丈さは、外面286を、側部266から側部264に向かう方向で内向きのある角度に、例えば図7で表される参考寸法AG1に、向けることで随意的に改良することができる。理解されるように、例えば約1度から約10度までの範囲の角度などの、任意の適切な角度を用いることができる。
【0029】
ガスダンパーアセンブリ204は、例えば、ガススプリングアセンブリの端部材(例えば、端部要素206)から長手方向に離間されているピストン要素290などの、端部材(本明細書において、「端部要素」とも呼ぶこともある)をさらに含むことができる。さらに、ロッドアセンブリ292は、ピストン要素290を、動的な使用および操作中に、その間に実質的に決まった間隔を維持するのに使用され得るような端部要素206と作動可能に接続することができる。ピストン要素290は、軸AXを横断して配設されている端部壁294、および端部要素262に向かう方向で端部壁294からそれに沿って軸方向に延在している外側側壁296を含むことができる。ピストン要素290は、さらに、ピストン要素を通って長手方向に延在している要素通路(符号なし)を少なくとも部分的に画定する通路壁298を含むことができる。外側側壁296は、ピストン要素290の開口端300(図2)を少なくとも部分的に画定することができる。場合によっては、ピストン要素290は、間に延在し、通路壁298を外側側壁296と作動可能に相互接続している支持壁302(図2)を随意的に含むことができる。
【0030】
上述のように、スリーブ端部216は、図2および図3では、取り付けビードまたは他の接続特徴を有しているのではなく、外縁(符号なし)で終端するように示されている。スリーブ端部216は、端部要素290の外側側壁296に沿って配設され、半径方向内向きに押し付けられるかまたは変形される止め輪304を通してそこに固定されて、端部要素290とスリーブ端部の間に実質的な流体密の封止を形成している。しかし、理解されるように、他の構成または構造を代替的に使用することもできる。
【0031】
ピストン要素290は、軸AXの周りに延在し、かつ端部壁294および通路壁298と軸方向に相互接続している凹所壁306をさらに含むことができる。凹んだ壁306は、端部壁294からそれに沿ってピストン要素290の中に軸方向に延在し、軸を横断して延在する底面310で終端している凹所308(図3および4)を少なくとも部分的に画定している。ピストン要素290は、例えば、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ200の組み立ての間に使用し得るようなロッドアセンブリ292の1つ以上の構成要素と隣接して係合する1つ以上の接触特徴を、随意的に含むことができる。図4および図5に示す例示的な構成では、ピストン要素290は、底面310からそれに沿って延在し、かつ端部壁294から、図8で参考寸法DT1と表されているようなある距離だけ離れたところで終端する複数の突起312を含んでいる。このような場合、突起312は、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの最終組み立ての前に、底面310と離間してロッドアセンブリ292の構成要素を維持する、支持棒として機能することができる。
【0032】
ロッドアセンブリ292は、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ200を通って長手方向に延在し、軸AXに沿っておよび対向する端部316(図3)と318(図8)の間に長手方向に延在するダンパーロッド314を含むことができる。ロッドアセンブリ292は、ダンパーロッド314の端部318に沿って配設されている端部ナット320をさらに含んでいる。理解されるように、端部ナット320は、任意の好適な方法で設けることができる。一例として、端部ナットは、例えば、冷間圧造処理を用いるなどして、ダンパーロッドと一体化して形成することができる。あるいは、図2から図4、および図8に示すように、端部ナット320は、好適な方法でダンパーロッド上、または、それに沿って固定される別個の構成要素として設けることができる。示される例示的な構成では、ダンパーロッド314は、肩部壁322(図8)および軸方向に外向きに肩部壁を越えて延在する複数のねじ山(符号なし)を含んでいる。
【0033】
端部ナット320は、端部ナット320の端部表面326(図8)が肩部壁322と隣接して係合するように、ダンパーロッド314の端部318に沿って複数のねじ山と協働的に相互に係合する寸法になっている複数のねじ山(符号なし)を含む通路壁324(図2)を含んでいる。面取り部328または他の縁部レリーフ特徴は、随意的に、端部ナット隣接端部表面326上で、またはそれに沿って含まれることができる。端部ナット320は、端部表面326からそれに沿って対向端部表面332に向かって軸方向に延在する外側側面330をさらに含んでいる。例えばローレットなどの粗面処理を、端部ナット上、またはそれに沿って含むことができる。示している例示的な構成では、複数のリブ334が、端部ナット320の周囲で互いに離間して円周方向に配設されている。好適な構成では、表面処理部(例えば、リブ334)が、端部表面322からある距離だけ、例えば図8で参考寸法DT2として表されている距離だけ離れて配設されているので、外側側面330が、粗面処理なしで、実質的に滑らかなままであるか、または粗面処理されない他の状態のままであり、表面の粗面区域は、ピストン要素290から切り離された状態のままである。
【0034】
さらに、外側側面330は、凹部308の中で受け取られるような寸法になっていれば好ましく、凹所壁306の内部表面336(図4)の間に間隙を維持している。この場合、端部ナット320は、端部表面326(または面取り部328)が突起312の遠位端部(符号なし)と隣接して係合して、それによって、ピストン要素290に対して回動可能なままであるように、凹部308の中で初期位置(図3および図8に示す)に取り付けることができる。最終組み立ての間に、後述するように、端部ナット320を、粗面処理部(例えば、複数のリブ334)が、凹所壁306および/または突起312と相互に係合して、端部ナットをピストン要素290に対して固定的な回転位置に維持する最終位置(図2に示す)に付勢することができる。そのように、好適な構成では、外側側面330は、図8で参考寸法DT3と表される横断面寸法を有することができ、この寸法は、図8で参考寸法DT4と表される、粗面処理部(例えば、複数のリブ334)を有する領域の横断面寸法より小さい。
【0035】
ダンパーロッド314は、ピストン要素290の通路壁298によって少なくとも部分的に画定される要素通路(符号なし)を通って、端部318からそれに沿って軸方向に延在している。ダンパーロッドは、さらに、ダンパー通路壁272および/または軸受筒278によって少なくとも部分的に画定されるダンパー通路(符号なし)を通って延在している。ダンパーロッド314は、その上さらに、ダンパー通路壁224によって少なくとも部分的に画定されるダンパー通路(符号なし)を通って延在している。ダンパーロッド314の端部316を、任意の好適な方法で、端部要素206上で、または、それに沿って作動可能に相互接続することができる。図2および図3に示す例示的な構成では、ダンパーロッド314は、肩部壁338および軸方向に外向きに肩部壁を越えて延在する複数のねじ山(符号なし)を含むことができる。任意の適切な型、種類および/または構造の取り付け特徴は、ダンパーロッド314の端部316および/または端部要素206を、例えば上部の構造要素USCなどの、関連する取り付け構造と作動可能に相互接続するのに使用することができる。示している例示的な構成では、ピボットナット340は、ナット体342およびそれに固定して取り付けられるピボット要素344を含むことができる。ナット体342は、底面346および複数のねじ山(符号なし)を含む内壁348を含むことができる。ピボットナット340は、ナット体の当該その底面346が、肩部壁338と隣接して係合するように、ダンパーロッドの端部316に沿って螺合的に固定することができる。
【0036】
さらに、ガススプリングダンパー204は、ダンパーロッドと、端部要素(例えば端部要素206および262)およびピストン要素(例えばピストン要素208および290)の1つ以上との間で作動可能に配設される1つ以上の密封要素を含むことができる。示している例示的な構成では、密封要素350は、ダンパーロッド314とダンパー通路壁224の間に作動可能に配設されている。さらに、密封要素352は、ダンパーロッド314とピストン要素290の通路壁298の間に作動可能に配設されている。そのように、実質的な流体密の封止を、ダンパーロッドと端部要素206の間に、およびダンパーロッドとピストン要素290の間に形成することができる。理解されるように、任意の適切な配置または構成を、1つ以上の密封要素をダンパーロッド上に、またはそれに沿って取り付けて保持するために使用することができる。例えば、エンドレスグルーブ(符号なし)は、端部316に向かって半径方向内向きにダンパーロッドの中に延在していることができ、エンドレスグルーブ354(図8)は、端部318に向かって半径方向内向きにダンパーロッド314の中に延在していることができる。エンドレスグルーブ354は、肩部壁322および/または端部表面326からある距離だけ、例えば図8で参考寸法DT5として表されている距離だけ離れて配置されているように示されている。好適な構成では、初期位置(図3および図8に示す)で、密封要素352が、実質的な流体密の封止をその間に形成するようにダンパーロッド314および通路壁298と係合するように、距離DT5は、図8で参考寸法DT1と表される突起312の長さより大きい。
【0037】
可撓性壁区分256および258は、ピストン要素208および290の外側側壁に沿って、圧延ローブ356および358をそれぞれ形成している。認められるように、多種多様な形状、輪郭および/または構造を、ピストン要素208の外側側壁238やピストン要素290の外側側壁296などの、ピストン要素の外側側部壁を形成するのに使用することができ、かつ使用されてきた。したがって、理解されるように、その外側側壁は、任意の適切な形状、輪郭および/または構成から形成されてもよく、図2および図3に示される輪郭は、単に例示的なものである。さらに、理解されるように、端部要素(例えば、端部要素206および262)およびピストン要素(例えば、ピストン要素208および290)は、材料を組み合わせた適切な材料から形成することができる。例として、端部要素206および/またはピストン要素208は、例えば鋼またはアルミニウムなどの金属から形成することができる。別の例として、端部要素262および/またはピストン要素290は、例えば補強ポリアミドまたは非補強ポリアミドなどの高分子材料から形成することができる。
【0038】
理解されるように、ピボットマウント246およびピボットナット340のピボット要素344が、軸AX2(図3)を有しており、これらは、例えば、軸AXを中心とした回転アライメントが、約1/2度以下から約10度までであるように、互いが略位置合わせされて配設されていることが、一般的には望ましい。主題構造の1つの特徴は、構成要素の相対的な位置調整を、最終組み立ての前に成し遂げることができるということである。上述のように、ピストン要素290および端部ナット320は、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリを組み立てる工程の間に初期位置に組み立てられる。この初期位置では、認められるように、ダンパーロッド314および端部ナット320は、ピストン要素290に対して回転可能であり、このピストン要素は、ピストン要素208に対して実質的に固定的な回転位置に組み込まれている。そのように、ピボットナット340、ダンパーロッド314および端部ナット320は、図3で矢印RTによって示されるように、ピストン要素208に対して回転可能であり、したがって、ピボットマウントおよびピボット要素が互いに略位置合わせされる。位置合わせされると、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリは、膨張することができる。チャンバ212内部の加圧ガスは、ピストン要素290を、軸方向に外向きの位置に付勢し、この位置になると、リブ334が、凹所壁306と係合して、突起312を押し潰すまたは変形させ、その結果、端部ナット320、ダンパーロッド314およびピボットナット340は、ピストン要素290に対して、すなわちピストン要素208のピボットマウント246に対して回転可能に固定されるようになる。
【0039】
ガスダンパーアセンブリ204は、図2および図3では、全体が実質的にガススプリングアセンブリ202の中に収納されるように示されている。ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリが、作動されて正常に使用される間に伸張および圧縮を被る際に、端部要素206およびピストン要素290は、同様に一緒に動く端部要素262およびピストン要素208に呼応して同時に動く。伸張中に、チャンバ部分212Bからの加圧ガスは、端部要素262の通路276を通って、チャンバ部分212Aの中に付勢される。圧縮中に、チャンバ部分212Aからの加圧ガスは、通路276を通って、チャンバ部分212Bの中に付勢される。好適な構成では、通路276は、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ上で作用する運動エネルギーを消失させるように構成されている。そのように、理解されるように、任意の好適な寸法、形状および/または構成の通路を任意の好適数だけ使用することができる。さらに、1つ以上の弁または他の流体流量制御装置を、端部要素262上に、またはそれに沿って随意的に含むことができる。
【0040】
上述のように、ピストン要素208および290は、作動されて使用される間、互いに呼応して動く。そのように、バンパー360(図2)または他の緩衝要素を、端部壁236および/または端部壁294上に、またはそれに沿って随意的に配設することができ、構成要素間の直接的な物理的接触の可能性をなくすまたは少なくとも最小に抑える。さらに、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ200は、任意の数または1つ以上の追加の要素、特徴および/または構成要素を随意的に含むことができる。例えば、距離感知装置を、ガススプリングアセンブリまたはガスダンパーアセンブリの構成要素の1つの上に、またはそれに沿って作動可能に接続することができる。
【0041】
本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ、例えばガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ102および/または200を組み立てる方法の一例を、方法400として図9に図示する。この方法は、項目402に示されるように、例えば、ダンパーロッド、端部ナットおよび1つ以上の密封要素を含むロッドアセンブリ292などのロッドアセンブリを提供することを含むことができる。方法は、項目404に示されるように、ピストン要素290などの、通路を有する内側ピストン要素を提供することをさらに含むことができる。方法は、項目406に示されるように、ダンパーロッドを内側ピストン要素の通路を通して伸張させることをさらに含むことができる。
【0042】
方法400は、図9で項目408に示されるように、端部ナットおよび密封要素を初期位置で内側ピストン要素と係合させることをさらに含むことができる。方法400は、項目410に示されるように、例えば第1の端部、第2の端部および中間部分を有する可撓性壁210などの、可撓性壁を提供することをさらに含むことができる。方法400は、項目412に示されるように、可撓性壁の第1の端部を内側ピストン要素に沿って固定することをさらに含むことができる。方法400は、項目414に示されるように、例えば、開口端およびピボット端部を含むピストン要素208などの外側ピストン要素を提供することをさらに含むことができる。方法は、項目416に示されるように、例えば端部要素262などの内側端部要素を提供することをさらに含むことができる。方法400は、項目418に示されるように、可撓性壁の中間部分を内側端部要素と開口端の上に、それに沿って、またはその間に固定することをさらに含むことができる。
【0043】
方法400は、図9で項目420および422にそれぞれ示されるように、例えば端部要素206などの外側端部要素を提供することと、外側端部要素を可撓性壁の第2の端部上に、またはそれに沿って固定することと、をさらに含むことができる。方法400は、項目424および426にそれぞれ示されるように、例えばピボットナット340などの、ピボット端部付きの端部ナットを提供することと、端部ナットをダンパーロッド上に、またはそれに沿って固定することと、をさらに含むことができる。方法は、図9で項目428に示されるように、外側ピストン要素(例えば、ピストン要素208)のピボット端部(例えば、ピボットマウント246)、および端部ナット(例えば、ピボットナット340)のピボット端部(例えば、ピボット要素344)を回転して、または向きを調製して互いが略位置合わせされるようにすることをさらに含むことができる。方法400は、項目430に示されるように、加圧ガスを膨張させるかまたは移動させてガススプリングおよびガスダンパーアセンブリの中に移動させることと、それによって、内側ピストン要素(例えば、ピストン要素290)を軸方向外側の方向に変位させて、内側ピストン要素と回転可能な固定係合状態にすることをさらに含むことができる。
【0044】
例えば、図1のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110として使用してもよいような、本開示の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ600の別の例を、図10から図13に示す。ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ600は、ガススプリングアセンブリ602および全体が実質的にガススプリングアセンブリの中に収容されるガスダンパーアセンブリ604を含んでいる。ガススプリングアセンブリ602は、任意の型、種類、構造、構成および/または配置から形成されもよく、図10および図11では、長手方向軸を有し、かつ第1の端部材と、第1の端部材に対して長手方向に離間して配設された対向する第2の端部材と、それらの間に作動可能に接続されている可撓性壁と、を含む、圧延ローブ型構造でできているように示されている。
【0045】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ600は、例えば、図2で上部の構造要素USC(例えば、図1の車体102)および下部の構造要素LSC(例えば、図1の軸104)と概括的に表されているような、対向する構造要素の間に任意の好適な方法で作動可能に接続することができる。
【0046】
図10および図11に示す例示的な構成では、ガススプリングアセンブリ602は、長手方向に延在する軸AXを有し、端部要素または端部キャップ606などの、例えば端部材(本明細書において「端部要素」とも呼ぶこともある)と、端部材(例えば、端部要素606)に対して長手方向に離間して配設されたピストン要素608などの、例えば対向する端部材(本明細書において、同様に「端部要素」と呼ばれることもある)と、を含んでいる。可撓性壁、例えば長尺状の可撓性スリーブ610などは、チャンバ612が少なくとも部分的に形成されるように、端部材(例えば、端部要素606およびピストン要素608)の間に好適な方法で固定することができる。
【0047】
可撓性スリーブ610は、スリーブ端部614とスリーブ端部616の間に略長手方向に延在している。可撓性スリーブ610は、ガススプリングアセンブリおよび/またはガスダンパーアセンブリの構成要素と、任意の好適な方法で作動可能に相互接続することができる。場合によっては、可撓性スリーブの一方または両方の端部は、例えば、補強要素(例えば、ビードワイヤ)または他の適切な構成要素を含んでいるように、取り付けビード(不図示)または他の接続特徴を随意的に含むことができる。他の場合では、可撓性スリーブの端部は、それに沿って、可撓性スリーブの補強コードが露出している切断端部という形をとることができる。
【0048】
図10および11に図示された例示的な構成において、端部要素606は、軸AXを横断して延在する端部壁618と、外周壁620と、端部壁618内を貫通するダンパー通路(符号なし)を少なくとも一部画定するダンパー通路壁622とを含む。端部壁内を貫通する嵌合通路626を少なくとも一部画定する嵌合通路壁624も設けることができ、嵌合通路壁624は、例えばスプリングチャンバ612を加圧ガスシステム112と作動可能に相互連結させるために用いられ得るように、適切なコネクタ嵌合部628を受け取る寸法になっている。スリーブ端部614は、外部エッジ630で終端している。加えてスリーブ端部614は、図10および11において、端部キャップ606の外周壁620に沿って配設され、保持リング632により端部キャップ606に固定され、端部キャップ606とスリーブ端部614の間に実質的に流体密の封止を形成するように保持リングが半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されているように示される。
【0049】
ピストン要素608が、図10および11において、軸AXを横断して延在する端部壁634と、端部キャップ606から離れる方向に端部壁634から開口端部(符号なし)に向かって軸方向に延在する外側壁636と、を含むように示される。外側壁636は、外向き伸張し開口端部に沿って肩部またはシート640を形成する端部壁634に向かい合って配設された先端638を含む。端部壁642は、開口端部内に受け取られ、シート640に沿って配置される。端部壁642は、任意の適切な手法により外側壁上に、または外側壁に沿って固定することができる。一例として、外側壁636の部分644は、例えば図11において部分644’により示されるように、少なくとも一部が端部壁642の周りにシボ加工されるか、または他の方法で変形され、部分644とシート640の間の端部壁を捉えることができる。
【0050】
ピストン要素608は、端部壁634と、外側壁636と、端部壁642とにより少なくとも一部画定される内部チャンバ646を含む。ピストン要素608は、内部チャンバ646と外部大気EXTの間で流体連通を可能にする1つ以上の通路を含むことができる。図11に図示された例示的な構成において、通路壁648は、端部壁642内を貫通し、通路650を少なくとも一部画定する。しかし通路壁の任意の他の適切な構成が代わりに用いられ得ることは、理解されよう。
【0051】
ピストン要素608は、端部壁642から端部壁634と反対方向に突出したピボットマウント652も含むことができる。ピボットマウント652は、任意の適切な構成、構造および/または構成のものであってもよい。例えば図10および11に図示された構成において、外部環654は、適切な手法により、例えば流動材料のジョイント(例えば、溶接されたジョイント)JNTなどによって、端部壁642に沿って固定される。外部環654は、環壁(符号なし)を含み、環壁は、軸AXに対して長手方向を横断して延在し、適切なピボットおよび/またはベアリング要素を受け取るためのベアリング通路(符号なし)を少なくとも一部画定する。図示された例示的な構成において、内部スリーブ658を有する弾性ブッシング656は、図11に示されるように、ベアリング通路内に受け取られ、取付け通路660を少なくとも一部画定する。しかし他の配置および/または構成が代わりに用いられ得ることは、認識および理解されよう。
【0052】
図11に示すように、可撓性スリーブ610のスリーブ端部616は、端部壁634に隣接する外側壁636の基端662に沿って配設される。スリーブ端部616は、外部エッジ664で終端し、任意の適切な手法により外側壁の基端662上で、または基端662に沿って固定することができる。一例において、スリーブ端部616は、例えば端部壁634に向かう位置などにおいて、外側壁636に沿って配設され、保持リング668によって固定され得て、保持リングは外側壁636とスリーブ端部616の間に実質的に流体密の封止を形成するように半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されている。
【0053】
図11および12に図示された好ましい構成において、端部壁634は、外側壁636に一体として連結されるか、または他の方法で非着脱可能に据え付けられている。端部壁634は、軸AXを横断して延在し、端部壁634内を貫通するダンパー通路(符号なし)を少なくとも一部画定するダンパー通路壁670を含む。端部壁634は、加圧ガスをスプリングチャンバ612の内外へ輸送させる1つ以上の通路も含むことができる。一例として、端部壁634は、通路壁672(図12)を含み得て、通路壁672は、端部壁634内を貫通する連絡通路674(図12)を少なくとも一部画定し、加圧ガスをスプリングチャンバ612の内外へ輸送させる寸法になっている。
【0054】
図11および12に示すように、例えばブッシング676などのベアリング要素は、場合によりダンパー通路壁670に沿って、および/または他の方法でそれにより形成されたダンパー通路内に配設することができる。設けられる場合、そのようなベアリング要素は、任意の適切手法により端部壁634上で、または端部壁634に沿って保持することができる。一例としてブッシング676は、図13に示すように、ダンパー通路壁670に沿って軸方向に延在する側壁678と、側壁678沿いから半径方向外向きに延在するフランジ680と、フランジ680と向かい合う側壁678に沿って配設された保持リッジ682と、を含むことができる。保持リッジは、外部方向に伸張し端部壁634に係合し、ブッシングの軸方向保持をもたらすことができる。場合によっては、1つ以上のスロット684は、場合により側壁678内を貫通して、保持リッジ682の1つ以上の区分の半径方向外向きの伸張を容易にすることができる。しかし他の構成が代わりに用いられ得ることは、理解されよう。
【0055】
ガスダンパーアセンブリ604は、ガススプリングアセンブリ(例えば、端部キャップ606)の端部部材から長手方向に離間した端部部材(本明細書において「端部要素」とも呼ばれる)、例えばピストン要素686を含むことができる。加えてロッドアセンブリ688は、動的使用および動作の間に離間して実質的に固定された状態を保持するために用いられ得るように、ピストン要素686と端部要素606とを作動可能に連結させることができる。ピストン要素686は、軸AXを横断して配設された端部壁690と、端部壁642に向かう方向で端部壁690沿いから軸方向に延在する外側壁692と、を含むことができる。ピストン要素686は、ピストン要素内を長手方向に貫通する要素通路(符号なし)を少なくとも一部画定する通路壁694も含むことができる。外側壁692は、ピストン要素686の端部696を少なくとも一部画定することができる。場合によっては、ピストン要素686は、場合により、バンパー700を受け取る寸法になった空洞698を含むことができる。場合によっては、端部壁690沿いから軸方向に延在し、外側壁692から半径方向内向きに離間したバンパー搭載壁702を、場合により含むことができる。含まれる場合にバンパー搭載壁702は、例えばプレス嵌め接続部、ねじ山接続部、および/または流動材料のジョイントなどにより、バンパー700を受け取り係合するような寸法になることができる。
【0056】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ600は、ピストン要素608とピストン要素686の間に作動可能に連結された可撓性壁も含む。可撓性壁は、図11および13において、軸AXの周りを向かい合う端部706と708の間で長手方向に延在する長尺状の可撓性スリーブ704であるように示される。チャンバ710が端部壁634とピストン要素686の間で少なくとも一部画定されるのに適した手法で、可撓性スリーブ704が端部部材(例えば、端部要素606およびピストン要素686)の間に固定することができる。チャンバ710が、例えば連絡通路674などの1つ以上の連絡通路によりチャンバ612と流体連通していることは、認識および理解されよう。
【0057】
可撓性スリーブ704は、任意の適切な手法により、ガススプリングアセンブリおよび/またはガススプリングダンパーの部品と作動可能に相互連結させることができる。場合によっては、可撓性スリーブの一方または両方の端部は、場合により、例えば補強要素(例えば、ビーズワイヤー)または他の適切な部品を含み得るように、搭載ビーズ(不図示)または他の連結機構を含むことができる。他の例において、可撓性スリーブの端部は、切断または切除された端部で、それに沿って可撓性スリーブの補強コードが露出した形態をとることができる。
【0058】
スリーブ端部706および708は、図11および13において、搭載ビーズまたは他の連結機構を有するというよりむしろそれぞれ外部エッジ712および714で終端するように示される。スリーブ端部706は、端部要素608の外側壁636の内表面(符号なし)に沿って配設され、外側壁636と保持リング716の間で圧縮性の相互連結により端部要素に固定される。場合によっては、外側壁636は、端部要素608とスリーブ端部の間に実質的に流体密の封止を形成するように半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されてもよい。そのような例において、保持リング716は、連結のための内部支持要素として機能し得て、それに対してスリーブ端部が、シボ加工した外側壁により圧縮することができる。しかし他の構成および/または構成が代わりに用いられ得ることは、理解されよう。
【0059】
加えてスリーブ端部708は、ピストン要素686の適切な搭載機構または壁構造に沿って固定される。一例として、ピストン要素686は、端部696と反対方向に端部壁690沿いから軸方向に延在する搭載壁718を含むことができる。スリーブ端部708は、任意の適切な手法により、例えば端部要素686とスリーブ端部の間に実質的に流体密の封止を形成するように半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されている保持リング720によって、搭載壁718に沿って固定することができる。この手法では、可撓性スリーブ704は、外側壁692の外表面と外側壁636の内表面の間にローリングローブ722を形成することができる。
【0060】
ロッドアセンブリ688が、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ600内を長手方向に貫通し、実質的に伸長性でなく軸AXに沿って向かい合う端部726と728の間を長手方向に延在するダンパーロッド724を含むことができる。ロッドアセンブリ688は、端部728に沿って配設されたフランジ730、およびフランジ730の外向きに軸方向にダンパーロッドに沿って配設された固定機構732、例えばねじ溝または突出部などを含む。
【0061】
ピストン要素686は、任意の適切な手法によりダンパーロッド724の端部728上で、または端部728に沿って固定することができる。一例として端部壁690がフランジ730と当接係合して配置され得るように、固定機構732は、通路壁694により形成された要素通路内を貫通させることができる。座金または搭載基部734は、場合により端部壁690と当接係合されて固定機構732上、または固定機構732に沿って受け取ることができる。ねじ山付ボルトまたはねじ山付ナットなどの固定デバイス736は、例えば固定機構732に作動可能に係合されて、ダンパーロッド724の端部728上にピストン要素および任意の基部壁を保持することができる。場合によっては、実質的に流体密の封止が間に形成され得るように、例えば継ぎ目のない環状のシーリングリングなどのシーリング要素738を、フランジ730と端部壁690との間に配設させることができる。図11および13に図示された例示的な構成において、ピストン要素686は、シーリングリング738を少なくとも一部受け取って保持する端部壁690内に形成された環状溝(符号なし)を含む。しかし他の構成が代わりに用いられ得ることは、理解されよう。
【0062】
ダンパーロッド724は、隣接する端部728から、ピストン要素686の通路壁694により少なくとも一部画定された要素通路(符号なし)内を軸方向に貫通する。ダンパーロッドは、ダンピングチャンバ710内、ならびにダンパー通路壁670および/またはブッシング676により少なくとも一部画定されたダンパー通路(符号なし)内を更に貫通する。なおもダンパーロッド724は、チャンバ612内、ならびにダンパー通路壁622により少なくとも一部画定されたダンパー通路(符号なし)内を更に貫通する。
【0063】
ダンパーロッド724の端部726は、任意の適切な手法により端部要素606上で、または端部要素606に沿って作動可能に相互連結させることができる。図10および11に図示された例示的な構成において、ダンパーロッド724は、肩部壁740と、肩部壁を越えて軸方向外向きに延在する複数のねじ山(符号なし)と、を含むことができる。場合によっては、端部要素606は、肩部壁740に対して軸方向に固定された関係で捉えられる、または他の方法で保持されてもよい。あるいは端部要素606は、ダンパーロッド724に沿って摺動可能に支持することができる。任意の適切な型、種類および/または構造の搭載機構を利用して、ダンパーロッド724の端部726および/または端部要素606を、例えば図2に示す上部構造部品USCなどの関連の搭載構造に作動可能に相互連結させることができる。
【0064】
図示された例示的な構成において、ピボットナット724は、ナット本体744と、それに固定的に据え付けられたピボット要素746と、を含むことができる。ナット本体744は、底部表面748と、複数のねじ山(符号なし)を含む内部壁750と、を含むことができる。場合によっては、ナット本体の底部表面748が肩部壁740に当接係合するように、ピボットナット742が、ダンパーロッドの端部726に沿って螺着させることができる。しかし、ピボットマウント652およびピボットナット742のピボット要素746が、例えば軸AXの周りのおよそ1/2°〜およそ10°の回転アライメント(rotational alignment)など、互いに略位置合わせされるように構成された軸を有することが一般に望ましいことは、理解されよう。そのため他の例において、ピボットナット742は、ダンパーロッドの端部726に沿って螺着し得て、ピボットマウントおよびピボット要素が互いに略位置合わせされるように向けることができる。そのような方向づけにおいて、ピボットナット742が任意の適切な手法により、例えばねじ山ゆるみ止めコンパウンドならびに/またはクロスドリルおよびピンの装置を利用することにより、ダンパーロッド724の端部726に回転させて付着させることができる。
【0065】
加えて、ガススプリングダンパー604は、ダンパーロッドと1つ以上の端部要素(例えば、端部要素606)および/またはピストン要素(例えば、ピストン要素608および686)の間に作動可能に配設された1つ以上のシーリング要素を含むことができる。図示された例示的な構成において、シーリング要素752は、ダンパーロッド724とダンパー通路壁622の間に作動可能に配設される。そのため実質的に流体密の封止が、ダンパーロッドと端部要素606の間に形成させることができる。任意の適切な配置または構成を利用して、ダンパーロッド上で、またはダンパーロッドに沿って1つ以上のシーリング要素を搭載および保持し得ることは、理解されよう。例えば、継ぎ目のない環状溝(符号なし)が、端部726に向かってダンパーロッド内に半径方向内向きに延在することができる。
【0066】
可撓性壁610および704は、それぞれピストン要素608および686の外側壁に沿ってローリングローブ754および722を形成する。非常に様々な形状、輪郭および/または構成が可能であり、ピストン要素608の外側壁636およびピストン要素686の外側壁692などのピストン要素の外側壁を形成する上で使用されてきたことは、認識されよう。そのため、その外側壁が任意の適切な形状、輪郭および/または構成になり得ることと、ならびに図11および13に図示された輪郭が単に例示であることは、理解されよう。
【0067】
加えて、端部要素(例えば、端部要素606)およびピストン要素(例えば、ピストン要素608および686)が、適切な材料または材料の組み合わせから形成され得ることは、理解されよう。例として、ピストン要素608は、例えばスチールまたはアルミニウムなどの金属から形成させることができる。更なる例として、端部要素606および/またはピストン要素686は、例えば補強または非補強ポリアミドなどのポリマー材料から形成させることができる。
【0068】
ガスダンパーアセンブリ604は、図10および11において、ガススプリングアセンブリ602内に実質的に全体が含まれているものとして示される。ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリは、正常な使用での動作の間に伸長および圧縮を受けるため、端部要素606およびピストン要素686は、ピストン要素608に対して共に移動する。伸長の間に、チャンバ710からの加圧ガスが、端部壁634の通路674を通り、チャンバ612内に推進される。圧縮の間、チャンバ部分612からの加圧ガスは、通路674の1つ以上を通ってチャンバ部分710内に推進される。好ましい構成において、通路674は、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリで作用する運動エネルギーの消散をもたらすように構成される。そのため、任意の適切なサイズ、形状および/または構成の通路の任意の適切な数が用いられ得ることは、理解されよう。加えて1つ以上のバルブまたは他の流体流制御デバイス(不図示)が、場合により端部壁634上もしくは端部壁634に沿って含まれるか、または他の方法で通路674の1つ以上と流体連通させることができる。
【0069】
前述のように、ピストン要素608および686は、動作での使用の間、互いに対して移動する。そのためバンパー700または他のクッション要素は、場合により、ピストン要素686の端部壁690および/またはピストン要素608の端部壁642上で、または端部壁に沿って配設されて、部品間での直接的な物理的接触の可能性を予防する、または少なくとも最小限に抑えることができる。加えてガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ600は、場合により任意の数または1つ以上の追加の要素、機構および/または部品を含むことができる。例えば距離感知デバイスが、ガススプリングアセンブリまたはガスダンパーアセンブリの一部品上で、または一部品に沿って作動可能に連結させることができる。
【0070】
例えば図1のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110として用いられ得るような、本発明の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ800の別の例が、図14〜16に示される。ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ800は、ガススプリングアセンブリ802と、そのガススプリングアセンブリ内に実質的に全体が収容されたガスダンパーアセンブリ804と、を含む。ガススプリングアセンブリ802は、任意の型、種類、構造、構成および/または構成のものであってもよく、図14〜16において、長手方向軸を有し、第1の端部部材と、第1の端部部材から長手方向に離間した向かい合う第2の端部部材と、それらの間で作動可能に連結された可撓性壁と、を含むローリングローブ型の構造であることが示されている。
【0071】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ800は、任意の適切な手法により、例えば一般的に図2において上部構造部品USC(例えば、図1の車両本体102)および下部構造部品LSC(例えば、図1の車軸104)によって示すように、向かい合う構造部品の間で作動可能に連結させることができる。
【0072】
図14〜16に図示された例示的な構成において、ガススプリングアセンブリ802は、長手方向に延在する軸AXを有し、端部部材(本明細書では「端部要素」とも呼ばれる場合がある)、例えば端部要素または端部キャップ806と、その端部部材(例えば、端部要素806)から長手方向に離間した向かい合う端部部材(本明細書では「端部要素」とも呼ばれる場合がある)、例えばピストン要素808と、を含む。可撓性壁、例えば長尺状の可撓性スリーブ810を、チャンバ812が間に少なくとも一部形成されるのに適した手法により、端部部材(例えば、端部要素806およびピストン要素808)の間に固定することができる。
【0073】
可撓性スリーブ810は、スリーブ端部814とスリーブ端部816の間に一般的に長手方向に延在する。可撓性スリーブ810は、任意の適切な手法により、ガススプリングアセンブリおよび/またはガスダンパーアセンブリの部品と作動可能に相互連結させることができる。場合によっては、可撓性スリーブの一方または両方の端部が、場合により、例えば補強要素(例えば、ビーズワイヤー)または他の適切な部品を含み得るように、搭載ビーズ(不図示)または他の連結機構を含むことができる。他の例において、可撓性スリーブの端部は、切断された端部で、それに沿って可撓性スリーブの補強コードが露出した形態をとることができる。
【0074】
図14〜16に図示された例示的な構成において、端部要素806は、軸AXを横断して延在する端部壁818と、外周壁820と、端部壁818内を貫通するダンパー通路(符号なし)を少なくとも一部画定するダンパー通路壁822と、を含む。端部壁内を貫通する嵌合通路826を少なくとも一部画定する嵌合通路壁824も設けることができ、嵌合通路壁824は、例えばスプリングチャンバ812を加圧ガスシステム112と作動可能に相互連結させるために用いられ得るように、適切なコネクタ嵌合部828を受け取る寸法になっている。スリーブ端部814は、外部エッジ830で終端している。加えてスリーブ端部814は、図14〜16において、端部キャップ806の外周壁820に沿って配設され、保持リング832により端部キャップ806に固定され、端部キャップ806とスリーブ端部814の間に実質的に流体密の封止を形成するように保持リングが半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されているように示される。
【0075】
ピストン要素808が、図14〜16において、軸AXを横断して延在する端部壁834と、端部キャップ806から離れる方向に端部壁834から開口端部(符号なし)に向かって軸方向に延在する外側壁836と、を含むように示される。外側壁836は、開口端部に沿って固定機構840、例えば複数のねじ山を含む端部壁834に向かい合って配設された先端838を含む。端部壁842は、開口端部に沿って固定される。端部壁842は、任意の適切な手法により外側壁上で、または外側壁に沿って固定され得る。一例として、端部壁は、外側壁836の固定機構840と作動可能に相互係合するための対応する固定機構、例えば複数の相補的なねじ山(符号なし)を含む外側壁844を含むことができる。
【0076】
ピストン要素808は、端部壁834と、外側壁836と、端部壁842とにより少なくとも一部画定される内部チャンバ846を含む。ピストン要素808は、内部チャンバ846と外部大気EXTの間で流体連通を可能にする1つ以上の通路を含むことができる。図15に示された例示的な構成において、通路壁848は、端部壁842内を貫通し、通路850を少なくとも一部画定する。しかし通路壁の任意の他の適切な構成が代わりに用いられ得ることは、理解されよう。
【0077】
ピストン要素808は、端部壁842から端部壁834と反対方向に突出したピボットマウント852も含むことができる。ピボットマウント852は、任意の適切な構成、構造および/または配置のものであってもよい。例えば図14〜16に示された構成において、外部環854は、適切な手法により、例えば流動材料のジョイント(例えば、溶接されたジョイント)JNTなどによって、端部壁842に沿って固定される。外部環854は、環壁(符号なし)を含み、環壁は、軸AXを横断して長手方向に延在し、適切なピボットおよび/またはベアリング要素を受け取るためのベアリング通路(符号なし)を少なくとも一部画定する。図示された例示的な構成において、内部スリーブ858を有する弾性ブッシング856は、図15に示されるように、ベアリング通路内に受け取られ、取付け通路860を少なくとも一部画定する。しかし他の配置および/または構成が代わりに用いられ得ることは、認識および理解されよう。
【0078】
図15に示されるように、可撓性スリーブ810のスリーブ端部816は、端部壁834に隣接する外側壁836の基端862に沿って配設される。スリーブ端部816は、外部エッジ864で終端し、任意の適切な手法により外側壁の基端862上で、または基端862に沿って固定することができる。一例において、スリーブ端部816は、例えば端部壁834に向かう位置などにおいて、外側壁836に沿って配設され、保持リング868によって固定され得て、保持リングは外側壁836とスリーブ端部816の間に実質的に流体密の封止を形成するように半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されている。
【0079】
図14〜16に示された好ましい構成において、端部壁834は、外側壁836に一体として連結されるか、または他の方法で非着脱可能に据え付けられている。端部壁834は、軸AXを横断して延在し、端部壁834内を貫通するダンパー通路(符号なし)を少なくとも一部画定するダンパー通路壁870を含む。端部壁834は、加圧ガスをスプリングチャンバ812の内外へ輸送させる1つ以上の通路も含むことができる。一例として、端部壁834は、通路壁872(図15)を含み得て、通路壁872は、端部壁834内を貫通する連絡通路874(図15)を少なくとも一部画定し、加圧ガスをスプリングチャンバ812の内外へ輸送させる寸法になっている。場合によっては、通路壁872は、異なるサイズ、形状および/または構成の通路874を有する嵌合部を設置することにより異なるダンピング性能および/または特性を所与の部品またはアセンブリに提供するのに有用となり得るように、端部壁834上で、または端部壁834に沿って着脱可能に固定された嵌合部の形態をとることができる。
【0080】
図14〜16に示されるように、例えばブッシング876などのベアリング要素は、場合によりダンパー通路壁870に沿って、および/または他の方法でそれにより形成されたダンパー通路内に配設させることができる。設けられる場合、そのようなベアリング要素は、任意の適切手法により端部壁834上で、または端部壁834に沿って保持され得る。ブッシング876は、図14〜16に関連して先に詳細に図示および記載されたブッシング676と実質的に類似している。そのためブッシング676の詳細な記載は、ブッシング876に等しく適用可能である。つまりブッシング876の詳細な議論を、ここで繰り返し記載しない。
【0081】
ガスダンパーアセンブリ804は、ガススプリングアセンブリ(例えば、端部キャップ806)の端部部材から長手方向に離間した端部部材(本明細書において「端部要素」とも呼ばれる)、例えばピストン要素886を含むことができる。加えてロッドアセンブリ888は、動的使用および動作の間に離間して実質的に固定された状態を維持するために用いられ得るように、ピストン要素886と端部要素806とを作動可能に連結させることができる。ピストン要素886は、軸AXを横断して配設された端部壁890と、端部壁842に向かう方向で端部壁890沿いから軸方向に延在する外側壁892と、を含むことができる。外側壁892は、ピストン要素886の端部896を少なくとも一部画定することができる。場合によっては、ピストン要素886は、場合により、バンパー(不図示)を受け取る寸法になった空洞(不図示)を含むことができる。あるいはピストン要素886は、少なくとも特定の動作条件下で、ピストン要素をバンパーまたはバンプストップとして作用させ得る特性および/または特徴を有する材料または材料の組み合わせから形成させることができる。
【0082】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ800は、ピストン要素808とピストン要素886の間に作動可能に連結された可撓性壁も含む。可撓性壁は、図14〜16において、軸AXの周りを向かい合う端部906と908の間で長手方向に延在する長尺状の可撓性スリーブ904であるように示される。チャンバ910が端部壁834とピストン要素886の間で少なくとも一部画定されるのに適した手法により、可撓性スリーブ904が端部部材(例えば、端部要素806およびピストン要素886)の間に固定することができる。チャンバ910が、例えば連絡通路874などの1つ以上の連絡通路によりチャンバ812と流体連通していることは、認識および理解されよう。
【0083】
可撓性スリーブ904は、任意の適切な手法により、ガススプリングアセンブリおよび/またはガススプリングダンパーの部品と作動可能に相互連結され得る。場合によっては、可撓性スリーブの一方または両方の端部は、場合により、例えば補強要素(例えば、ビーズワイヤー)または他の適切な部品を含み得るように、搭載ビーズ(不図示)または他の連結機構を含むことができる。他の例において、可撓性スリーブの端部は、切断または切除された端部で、それに沿って可撓性スリーブの補強コードが露出した形態をとることができる。
【0084】
スリーブ端部906および908は、図15および16において、搭載ビーズまたは他の連結機構を有するというよりむしろそれぞれ外部エッジ912および914で終端するように示される。スリーブ端部906は、端部要素808の外側壁836の内表面(符号なし)に沿って配設され、外側壁836と保持リング916の間で圧縮性の相互連結により端部要素に固定される。場合によっては、外側壁836は、端部要素808とスリーブ端部の間に実質的に流体密の封止を形成するように半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されてもよい。そのような例において、保持リング916は、連結のための内部指示要素として機能し得て、それに対してスリーブ端部を、シボ加工した外側壁により圧縮させることができる。しかし他の構成および/または構成が代わりに用いられ得ることは、理解されよう。
【0085】
加えてスリーブ端部908は、ピストン要素886の適切な搭載機構または壁構造に沿って固定される。一例として、ピストン要素886は、端部896と反対方向に端部壁890沿いから軸方向に延在する搭載壁918を含むことができる。スリーブ端部908は、任意の適切な手法、例えば端部要素886とスリーブ端部の間に実質的に流体密の封止を形成するように半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されている保持リング920によって、搭載壁918に沿って固定することができる。この手法では、可撓性スリーブ904は、外側壁892の外表面と外側壁836の内表面の間にローリングローブ922を形成することができる。
【0086】
ロッドアセンブリ888が、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ800内を長手方向に貫通し、実質的に伸長性でなく軸AXに沿って向かい合う端部926と928の間を長手方向に延在するダンパーロッド924を含むことができる。ロッドアセンブリ888は、端部928に沿って配設されたフランジ930を含む。ピストン要素886は、任意の適切な手法により、ダンパーロッド924の端部928上で、またはそれに沿って固定することができる。一例として、ピストン要素886は、ロッドアセンブリ888のフランジ930を覆って成形され得るか、または他の方法でフランジの周りに形成させることができる。そのような例において、図10〜13を参照して前述したようなシーリング要素および固定機構が省略されてもよい。しかし他の構成が代わりに用いられ得ることが理解されよう。
【0087】
ダンパーロッド924は、ピストン要素886の外側の隣接する端部928から、ダンピングチャンバ910を通り、そしてダンパー通路壁890および/またはブッシング896により少なくとも一部画定されたダンパー通路(符号なし)を通り軸方向に貫通する。ダンパーロッド924は、更にチャンバ812と、ダンパー通路壁822により少なくとも一部確定されたダンパー通路(符号なし)をも貫通する。
【0088】
ダンパーロッド924の端部926は、任意の適切な手法により端部要素806上で、または端部要素806に沿って作動可能に相互連結させることができる。図14〜16に示された例示的な構成において、ダンパーロッド924は、肩部壁940と、肩部壁を越えて軸方向外向きに延在する複数のねじ山(符号なし)と、を含むことができる。場合によっては、端部要素806は、肩部壁940に対して軸方向に固定された関係で捉えられるか、または他の方法で保持されてもよい。あるいは端部要素806は、ダンパーロッド924に沿って摺動可能に支持され得る。任意の適切な型、種類および/または構造の搭載機構を利用して、ダンパーロッド924の端部926および/または端部要素806を、例えば図2に示す上部構造部品USCなどの関連の搭載構造に作動可能に相互連結させることができる。
【0089】
図示された例示的な構成において、ピボットナット942は、ナット本体944と、それに固定的に据え付けられたピボット要素946と、を含むことができる。ナット本体944は、底部表面948と、複数のねじ山(符号なし)を含む内部壁950と、を含むことができる。場合によっては、ナット本体の底部表面948が肩部壁940に当接係合するように、ピボットナット942が、ダンパーロッドの端部926に沿って螺着させることができる。しかし、ピボットマウント852およびピボットナット942のピボット要素946が、例えば軸AXの周りのおよそ1/2°〜およそ10°の回転アライメントなど、互いに略位置合わせされるように配列された軸を有することが一般に望ましいことは、理解されよう。そのため他の例において、ピボットナット942は、ダンパーロッドの端部926に沿って螺着し得て、ピボットマウントおよびピボット要素が互いに略位置合わせされるように向けることができる。そのような方向づけにおいて、ピボットナット942が任意の適切な手法、例えばねじ山ゆるみ止めコンパウンドならびに/またはクロスドリルおよびピンの装置を利用することにより、ダンパーロッド924の端部926に回転させて付着させることができる。
【0090】
加えて、ガススプリングダンパー804は、ダンパーロッドと1つ以上の端部要素(例えば、端部要素806)および/またはピストン要素(例えば、ピストン要素808および886)の間に作動可能に配設された1つ以上のシーリング要素を含むことができる。図示された例示的な構成において、シーリング要素952は、ダンパーロッド924とダンパー通路壁822の間に作動可能に配設されている。そのため実質的に流体密の封止が、ダンパーロッドと端部要素806の間に形成され得る。任意の適切な配置または構成が、ダンパーロッド上またはそれに沿った1つ以上のシーリング要素を搭載および保持するのに用いられ得ることは、理解されよう。例えば、継ぎ目のない環状溝(符号なし)が、端部926に向かってダンパーロッド内に半径方向内向きに延在し得る。
【0091】
可撓性壁810,904は、それぞれピストン要素808,886の外側壁に沿ってローリングローブ954,956を形成する。非常に様々な形状、輪郭および/または構成が、可能であり、ピストン要素808の外側壁836およびピストン要素886の外側壁892などのピストン要素の外側壁を形成する上で使用されてきたことは、認識されよう。そのため、その外側壁が任意の適切な形状、輪郭および/または構成になり得ること、および図14〜16に示された輪郭が単に例示であることは、理解されよう。
【0092】
加えて、端部要素(例えば、端部要素806)およびピストン要素(例えば、ピストン要素808および886)が、適切な材料または材料の組み合わせから形成され得ることが理解されよう。例として、ピストン要素808は、例えばスチールまたはアルミニウムなどの金属から形成することができる。更なる例として、端部要素806および/またはピストン要素886は、例えば補強または非補強ポリアミドなどのポリマー材料から形成させることができる。
【0093】
ガスダンパーアセンブリ804は、図14〜16において、ガススプリングアセンブリ802内に実質的に全体が含まれているものとして示される。ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリは、正常な使用での動作の間に伸長および圧縮を受けるため、端部要素806およびピストン要素886は、ピストン要素808に対して共に移動する。伸長の間に、チャンバ910からの加圧ガスが、端部壁834の通路874を通り、チャンバ812内に推進される。圧縮の間、チャンバ部分812からの加圧ガスは、通路874の1つ以上を通ってチャンバ部分910内に推進される。好ましい構成において、通路874は、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリで作用する運動エネルギーの消散をもたらすように構成される。そのため、任意の適切なサイズ、形状および/または構成の通路の任意の適切な数が用いられ得ることは、理解されよう。加えて1つ以上のバルブまたは他の流体流制御デバイス(不図示)が、場合により端部壁834上で、もしくは端部壁834に沿って含まれるか、または通路874の1つ以上と流体連通させることができる。
【0094】
前述のように、ピストン要素808および886は、動作で使用される間、互いに対して移動する。そのためバンパー900または他のクッション要素は、場合により、ピストン要素886の端部壁890および/またはピストン要素808の端部壁842上で、または端部壁に沿って配設されて、部品間での直接的な物理的接触の可能性を予防する、または少なくとも最小限に抑えることができる。加えてガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ800は、場合により任意の数または1つ以上の追加の要素、機構および/または部品を含むことができる。例えば距離感知デバイスが、ガススプリングアセンブリまたはガスダンパーアセンブリの一部品上で、または一部品に沿って作動可能に連結させることができる。
【0095】
例えば図1のガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ110の1つ以上として用いられ得るような、本発明の主題に係るガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ1000の別の例が図17〜19に示される。ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ1000は、ガススプリングアセンブリ1002と、そのガススプリングアセンブリ内に実質的に全体が収容されたガスダンパーアセンブリ1004とを含む。ガススプリングアセンブリ1002は、任意の型、種類、構造、構成および/または配置のものであってもよく、図17〜19において、長手方向軸を有し、第1の端部部材と、第1の端部部材から長手方向に離間した向かい合う第2の端部部材と、それらの間で作動可能に連結された可撓性壁と、を含むローリングローブ型の構造であることが示されている。
【0096】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ1000は、任意の適切な手法により、例えば一般的に図2において上部構造部品USC(例えば、図1の車両本体102)および下部構造部品LSC(例えば、図1の車軸104)によって示すように、向かい合う構造部品の間で作動可能に連結され得る。
【0097】
図17〜19に示された例示的な構成において、ガススプリングアセンブリ1002は、長手方向に延在する軸AXを有し、端部部材1006(本明細書では「端部要素」とも呼ばれる場合がある)、例えばビーズプレートまたは端部キャップと、その端部部材(例えば、端部要素1006)から長手方向に離間した向かい合う端部部材1008(本明細書では「端部要素」とも呼ばれる場合がある)、例えばピストン要素と、を含む。可撓性壁、例えば長尺状の可撓性スリーブ1010を、チャンバ1012が間に少なくとも一部形成されるのに適した手法により、端部部材(例えば、端部要素1006および端部要素1008)の間に固定することができる。一般に可撓性壁は、本明細書の以後に記載されるように、端部部材1006および1008の1つ以上の壁または壁部分の間に固定される。
【0098】
可撓性スリーブ1010は、スリーブ端部1014と、スリーブ端部1016の間に一般的に長手方向に延在する。可撓性スリーブ1010は、任意の適切な手法により、ガススプリングアセンブリおよび/またはガスダンパーアセンブリの部品と作動可能に相互連結させることができる。場合によっては、可撓性スリーブの一方または両方の端部が、場合により、例えば補強要素(例えば、ビーズワイヤー)または他の適切な部品を含み得るように、搭載ビーズ(不図示)または他の連結機構を含むことができる。他の例において、可撓性スリーブの端部は、切断された端部で、それに沿って可撓性スリーブの補強コードが露出した形態をとることができる。
【0099】
図17〜19に示された例示的な構成において、端部要素1006は、軸AXを横断して延在する端部壁1018と、外周壁1020と、端部壁1018内を貫通するダンパー通路(符号なし)を少なくとも一部画定するダンパー通路壁1022とを含む。端部壁内を貫通する嵌合通路1026を少なくとも一部画定する嵌合通路壁1024も設けられ得て、嵌合通路壁1024は、例えばスプリングチャンバ1012を図1の加圧ガスシステム112と作動可能に相互連結され得るように、適切なコネクタ嵌合部1028を受け取る寸法になっている。スリーブ端部1014は、外部エッジ1030で終端している。加えてスリーブ端部1014は、図17〜19において、端部要素1006の外周壁1020の少なくとも一部に沿って配設され、保持リング1032により端部要素に固定され、端部要素1006とスリーブ端部1014の間に実質的に流体密の封止を形成するように保持リングが半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されているように示される。
【0100】
端部要素1008が、図17〜19において、軸AXを横断して延在する端部壁1034と、端部要素1006から離れる方向に端部壁1034から開口端部(符号なし)に向かって軸方向に延在する外側壁1036と、を含むように示される。外側壁1036は、端部壁1034に向かい合って配設された先端1038を含む。端部キャップ1040は、外側壁1036の開口端部に沿って固定され得て、端部壁1042および外側壁1044を含むことができる。端部キャップ1040が任意の適切な手法により外側壁1036上で、または外側壁1036に沿って固定され得ることは、理解されよう。一例として、端部キャップの外側壁および端部要素の外側壁は、ねじ山による連結が間に形成され得るように互いに相補的な1つ以上のらせんねじ山(不図示)を含むことができる。別の例として、流動材料のジョイントを、用いることができる。
【0101】
更なる例として、端部キャップ1040の外側壁1044は、端部壁1042に向き合って配置され外周エッジ1048に向かって半径方向外向きに延在することで、少なくとも端部キャップの搭載フランジ(符号なし)を形成する遠位壁部分1046を含むことができる。外側壁1036の先端1038は、外向きに伸張し、外側壁の開口端部に沿って肩部またはシート1050を形成させることができる。遠位壁部分1046により少なくとも一部が形成された端部キャップ1040の搭載フランジは、開口端部内に受け取られ得て、シート1050に沿って配置させることができる。遠位壁部分1046が任意の適切な手法により、外側壁1036の遠位端部1038上で、または遠位端部1038に沿って据え付けられ得るか、またはその他の方法で固定させることができる。例えば外側壁1036の部分1052は、例えば図18において矢印CMPによって示すように、遠位壁部分1046の周りの少なくとも一部にシボ加工されるか、またはその他の方法で変形されて、部分1052とシート1050の間の遠位壁部分を捉えることができる。
【0102】
端部要素1008は、端部壁1034と、外側壁1036と、端部壁1042および外側壁1044と、により少なくとも一部画定される内部チャンバ1054を含む。端部要素1008は、内部チャンバ1054と外部大気EXTの間で流体連通を可能にする1つ以上の通路を含むことができる。図18に示された例示的な構成において、通路壁1056は、端部壁1042内を貫通し、通路1058を少なくとも一部画定する。しかし通路壁の任意の他の適切な構成が代わりに用いられ得ることは、理解されよう。
【0103】
ピストン要素1008は、端部壁1042から端部壁1034と反対方向に突出したピボットマウント1060も含むことができる。ピボットマウント1060は、任意の適切な構成、構造および/または配置のものであってもよい。例えば図17〜19に示された構成において、外部環1062は、適切な手法により、例えば流動材料のジョイント(例えば、溶接されたジョイント)JNTなどによって、端部壁1042に沿って固定される。外部環1062は、環壁(符号なし)を含み、環壁は、軸AXを横断して長手方向に延在し、適切なピボットおよび/またはベアリング要素を受け取るためのベアリング通路(符号なし)を少なくとも一部画定する。図示された例示的な構成において、内部スリーブ1066を有する弾性ブッシング1064は、図18に示されるように、ベアリング通路内に受け取られ、取付け通路1068を少なくとも一部画定する。しかし他の配置および/または構成が代わりに用いられ得ることは、認識および理解されよう。
【0104】
図18および19に示すように、可撓性スリーブ1010のスリーブ端部1016は、端部壁1034に隣接する外側壁1036の基端1070に沿って配設させることができる。端部壁1034および/または外側壁1036が基端1070に沿った任意の適切な構成および/または配置であり得ることは、理解されよう。場合によっては、端部要素が長手方向に略均一な断面寸法を有するように、端部壁1034が、外側壁1036内に直接移行することができる。別の例において、端部要素1008は、外側壁1036よりも小さい断面寸法を有する内側壁1072を含むことができる。そのような例において、例えばコネクタ壁部分1074によって、端部壁1034は内側壁1072に移行することができ、内側壁1072は外側壁1036に移行することができる。場合によっては、コネクタ壁部分1074が端部要素1008の内表面1076または外表面1078に沿って形成された肩部もしくはシート(符号なし)を少なくとも一部画定し得ることは、理解されよう。
【0105】
スリーブ端部1016は、外部エッジ1080で終端し、任意の適切な手法により、端部要素1008の外表面1078上で、または外表面1078に沿って、例えば外側壁の基端1070に沿って、固定され得る。好ましい構成において、スリーブ端部1016は、コネクタ壁部分1074により形成される肩部(符号なし)に隣接する内側壁1072の少なくとも一部に沿って配設させることができる。加えてスリーブ端部1016は、任意の適切な手法により、例えば保持リング1082によって内側壁上で、または内側壁に沿って固定され得て、保持リングは内側壁1072とスリーブ端部1016の間に実質的に流体密の封止を形成するように半径方向内向きにシボ加工されるか、または他の方法で変形されている。場合によっては、例えば継ぎ目のない環状溝1084などの、1つ以上のスリーブ係合機構が、スリーブ端部1016と内側壁1072の間に相互係合の効果を増強するのに適し得るように、内側壁上で、または内側壁に沿って形成され得るか、または他の方法で設けることができる。
【0106】
図17〜19に示された好ましい構成において、端部壁1034は、内側壁1072および/または外側壁1036に一体として連結されるか、または他の方法で非着脱可能に据え付けられている。端部壁1034は、軸AXを横断して延在し、端部壁1034内を貫通するダンパー通路(符号なし)を少なくとも一部画定するダンパー通路壁1086を含む。端部壁1034は、加圧ガスをスプリングチャンバ1012の内外へ輸送させる1つ以上の通路も含むことができる。一例として、端部壁1034は、通路壁1088(図19)を含み得て、通路壁1088は、端部壁1034内を貫通する連絡通路1090(図19)を少なくとも一部画定し、加圧ガスをスプリングチャンバ1012の内外へ輸送させる寸法になっている。場合によっては、通路壁1088は、異なるサイズ、形状および/または構成の通路1090を有する嵌合部を設置することにより所与の部品またはアセンブリに異なるダンピング性能および/または特性を提供させるのに有用となり得るように、端部壁1034上で、または端部壁1034に沿って着脱可能に固定された嵌合部の形態をとることができる。
【0107】
図17〜19に示すように、例えばブッシング1092などのベアリング要素は、場合によりダンパー通路壁1086に沿って、および/または他の方法でそれにより形成されたダンパー通路内に配設させることができる。設けられる場合、そのようなベアリング要素は、任意の適切手法により端部壁1034上で、または端部壁1034に沿って保持することができる。ブッシング1092は、図10〜13に関連して先に詳細に図示および記載されたブッシング676と実質的に類似し得る。そのためブッシング676の詳細な記載は、ブッシング1092に等しく適用可能である。つまりブッシング1092の詳細な議論を、ここで繰り返し記載しない。
【0108】
ガスダンパーアセンブリ1004は、例えば、ピストン要素1094などの、端部部材(「端部要素」とも呼ばれ得る)を含むことができ、ガススプリングアセンブリ(例えば、端部要素1006)の端部から長手方向に離間している。さらに、動的な使用および操作中に、それらの間の固定された間隔を維持するために使用することができるように、ロッドアセンブリ1096は、ピストン要素1094および端部要素1006を作動可能に接続することができる。ピストン要素1094は、軸AXに対して横方向に配置されている端部壁1098および、端部キャップ1040に向かう方向に端部壁1098に軸方向に沿って延在する外側壁1100を含むことができる。外側壁1100は、ピストン要素1094の端部1102を少なくとも部分的に画定することができる。場合によっては、ピストン要素1094は、必要に応じて、バンパー(不図示)を受容するような寸法の空洞(不図示)を含むことができる。あるいは、ピストン要素1094は、少なくとも特定の操作の条件下で、ピストン要素がバンパーまたはバンパーストップとして機能できるようにし得る特性および/または特徴を有する材料または材料の組み合わせから形成することができる。
【0109】
ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ1000はまた、端部要素1008およびピストン要素1094の間に作動可能に接続された、可撓性の壁を含む。可撓性の壁は、軸AXの周囲におよび、反対の端部1106および1108の間に延在する、長尺状の可撓性スリーブ1104であるとして、図17〜19に示されている。可撓性スリーブ1104を、それによって端部壁1034およびピストン要素1094の間に少なくとも部分的にチャンバ1110が画定されるような適切な方法で、端部部材(例えば、端部要素1008およびピストン要素1094)の間に、固定することができる。例えば、連絡通路1090などの1つ以上の連絡通路を介して、チャンバ1110は、チャンバ1012と流体連通していることが認識され、理解されるであろう。
【0110】
可撓性スリーブ1104は、任意の適切な方法で、ガススプリングアセンブリおよび/またはガススプリングダンパーの構成要素と、作動可能に相互接続することができる。場合によっては、例えば、補強要素(例えば、ビードワイヤー)または他の適切な構成要素などを含み得るように、可撓性スリーブの一端または両端は、必要に応じて、取付ビード(不図示)または他の接続機能を含むことができる。他の場合において、可撓性スリーブの端部は、それに沿って可撓性スリーブの補強コードが曝される、切られたまたは切断された末端の形態を取ることができる。
【0111】
スリーブ端部1106および1108は、それぞれ、取付ビードまたは他の接続機能を有するのではなく、外側端部1112,1114で終端するように、図18および19に示されている。スリーブ端部1106は、端部要素1008の外側壁1036の内面1076に沿って配置され、外側壁1036および保持リング1116の間の圧縮相互接続によりそこに固定されている。好ましい構成において、スリーブ端部1106は、コネクタ壁部1074によって形成されている肩部に隣接する内面1076に沿って、少なくとも部分的に配置することができる。場合によっては、保持リング1116の少なくとも一部を、コネクタ壁部1074により形成されている肩部と当接係合で配置することができる。その結果、好ましい構成において、圧着リング1082に対して軸方向に間隔を置いて、端部要素1008に沿って保持リング1116を固定することができる。更に、場合によっては、外側壁1036を、端部要素1008およびスリーブ端部の間に、実質的に流体密の封止を形成するために、半径方向内向きにシボ加工または何らかの方法で変形され得る。そのような場合において、保持リング1116は、接続のための内部支持要素として機能することができ、それに対して、スリーブ端部を、シボ加工した外側壁により圧縮することができる。しかしながら、他の配置および/または構成を代わりに使用することができることは、理解されるであろう。
【0112】
場合によっては、スリーブ端部1106および/または1108を、可撓性スリーブ1104の切られたまたは切断された端部が外部雰囲気に曝され、したがって、チャンバ1012,1110内の加圧ガスから流体的に単離されている、構成および/または配置で接続することができる。そのような構成および/または配置は、可撓性スリーブ210、610、704、810、904および/または1010に関連して示され、記載されているように、任意の適切な方法で達成することができることは理解されるであろう。代替的な構成の一例として、スリーブ端部1106は、チャンバ1110に向けて配置された外縁1112を有するように、図18および19に示されている。保持リング1116は、可撓性スリーブ1104の外側壁1036および/またはスリーブ端部1106と当接係合するような寸法の、外面1118を含むことができる。このようにして、上述したように、可撓性スリーブの端部は、外側壁1036の内面上にまたはそれに沿って固定することができる。チャンバ1110からの流体隔離中における、スリーブ端部1106の外縁1112を維持するのを助けるために、例えば、O−リングなどの封止要素1120は、外面1118沿いから保持リング1116中へ内側へ延在する、環状溝1122内に少なくとも部分的に受容され得る。
【0113】
更に、スリーブ端部1108は、適切な取付機構またはピストン要素1094の壁構造に沿って固定されている。一例として、ピストン要素1094は、反対側端部1102の方向で、端部壁1090に沿ってそこから軸方向に延在している、取付壁1124を含むことができる。スリーブ端部1108を、端部要素1094およびスリーブ端部の間に実質的に流体密の封止を形成するために、半径方向内向きに圧着されているまたは何らかの方法で変形されている、保持リング1126によるなど、任意の適切な方法で、取付壁1124に沿って固定することができる。このようにして、可撓性スリーブ1104は、外側壁1100の内面(符号なし)および、外側壁1036の内面1076の間に、ローリングローブ1128を形成することができる。
【0114】
ロッドアセンブリ1096は、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ1000を通って長手方向に延在し、実質的に非伸張性であり、長手方向に軸線AXに沿って、反対端部1132および1134の間で延在しているダンパーロッド1130を含む。ロッドアセンブリ1096は、端部1134に沿って配置されたフランジ1136を含む。ピストン要素1094を、任意の適切な方法で、ダンパーロッド1130の端部1134上にまたはそれに沿って固定することができる。一例として、ピストン要素1094を、ロッドアセンブリ1096のフランジ1136の上に成形することができる、またはフランジ1136の周りに何らかの方法で形成することができる。そのような場合には、例えば、図10〜13に関連して上記に記載されているような密封要素および固定機能を省略することができる。しかしながら、他の構成を交互に使用することができることは、理解されるであろう。
【0115】
ダンパーロッド1130は、ピストン要素1094の外側に隣接する端部1134から軸方向に、ダンピングチャンバ1110のみならず、ダンパー通路壁1086および/またはブッシング1092により少なくとも部分的に画定されているダンパー通路(符号なし)を通って延在している。ダンパーロッド1130は、なお更に、チャンバ1012を通って、且つ、少なくとも部分的にダンパー通路壁1022により画定されているダンパー通路(符号なし)を通って延在している。
【0116】
ダンパーロッド1130の端部1132は、任意の適切な方法で、端部要素1006の上または端部要素1006に沿って作動可能に相互接続することができる。図17〜19において示されている例示的な配置において、ダンパーロッド1130は、肩部壁1138および、肩部壁を超えて軸方向外側に延在している複数のねじ山(符号なし)を含むことができる。場合によっては、端部要素1006は、肩部壁1138に対して軸方向に固定されて捕捉され得るか、何らかの方法で維持され得る。あるいは、端部要素1006は、ダンパーロッド1130に沿って、摺動可能に支持され得る。任意の適切な型、種類および/または構造の取付機能を、例えば、図2における上部構造部品USCなどの関連する取付構造へのダンパーロッド1130の端部1132および/または端部要素1006を、作動可能に相互接続するために使用することができる。
【0117】
図示されている例示的な構成において、ピボットナット1140は、ナット本体1142および、そこへ固定的に取り付けられているピボット要素1144を含むことができる。ナット本体1142は、底面1146および、複数のねじ山(符号なし)を含む内壁1148を含むことができる。場合によっては、ピボットナット1140は、ナット本体の底面1146が肩部壁1138に当接係合するように、ダンパーロッドの端部1132に沿って螺着することができる。しかしながら、例えば、軸線AXについて約1/2度から約10度の回転構成など、ピボットナット1140のピボットマウント1060およびピボット要素1144が、互いに近似整列して配置されている軸を有することが一般的に望ましいことが、理解されるであろう。そのように、他の場合において、ピボットナット1140は、ダンパーロッドの端部1132に沿って螺着され、ピボットマウントおよびピボット要素が互いに近似整列するように配向され得る。例えば、ねじ山ゆるみ止めコンパウンドおよび/またはクロスドリルおよびピンの装置を用いて、任意の適切な方法で、一旦そのような向きで、ピボットナット1140を、ダンパーロッド1130の端部1132へ回転可能に固定することができる。
【0118】
更に、ガススプリングダンパー1004は、ダンパーロッドおよび1つ以上の端部要素(例えば、端部要素1006)および/またはピストン要素(例えば、ピストン要素1008および1086)の間に作動可能に配置された1つ以上の封止要素を含むことができる。図示した例示的な配置において、封止要素1150は、ダンパーロッド1130およびダンパー通路壁1022の間に作動可能に配置されている。このように、実質的に流体密の封止を、ダンパーロッドおよび端部要素1006の間に形成することができる。ダンパーロッドの上またはダンパーロッドに沿って、1つ以上の封止要素を取付または保持するために、任意の適切な配置または構成を使用することができることは理解されるであろう。例えば、無限の環状溝(符号なし)は、端部1132に向けてダンパーロッド中の半径方向内向きへ伸張することができる。
【0119】
可撓性壁1010および1104は、それぞれ、ピストン要素1008および1094の外側壁に沿って、ローリングローブ1152および1128を形成する。様々な構成の形状、プロファイルおよび/または構成を、例えば、ピストン要素1008の外側壁1036およびピストン要素1094の外側壁1100などのピストン要素の外側壁を形成する際に、使用することが可能であり使用されてきたことは、認識されるであろう。このように、その外側壁を、任意の適切な形状、プロファイルおよび/または構成とすることができ、図17〜19に示されているプロファイルは、単に例示的なものであることは、理解されるであろう。
【0120】
さらに、端部要素(例えば、端部要素1006)およびピストン要素(例えば、ピストン要素1008および1086)を、適切な材料または材料の組み合わせから形成することができることは理解されるであろう。例として、ピストン要素1008を、例えば、鋼またはアルミニウムなどの金属から形成することができる。さらなる例として、端部要素1006および/またはピストン要素1094を、例えば、補強されたまたは補強されていないポリアミドなどの、ポリマー材料から形成することができる。
【0121】
ガスダンパーアセンブリ1004は、ガススプリングアセンブリ1002内に実質的に完全に含まれているとして図17〜19に示されている。ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリは、操作中の通常の使用時に伸張および圧縮を受けるため、端部要素1006およびピストン要素1094は、ピストン要素1008に対して一緒に移動する。伸張の間、チャンバ1110からの加圧ガスは、端部壁1034の通路1090を通って、チャンバ1012中へ推進される。圧縮の間、チャンバ部1012からの加圧ガスは、1つ以上の通路1090を通って、チャンバ部1110中へ推進される。好ましい構成において、通路1090は、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリへの運動エネルギー作用の損失につながるように構成される。このように、任意の適切なサイズ、形状および/または構成の任意の適切な数の通路を使用することができることは、理解されるであろう。さらに、1つ以上の弁または他の流体流量制御装置(不図示)は、必要に応じて、端部壁1034上にまたは端部壁1034に沿って含まれ得るか、何らかの方法で、1つ以上の通路1090と流体連通している。
【0122】
上述したように、ピストン要素1008,1094は、操作における使用の間に、相対的に移動する。このように、例えば、バンパー360または700のうちの1つなどのバンパーまたは他の緩衝要素は、必要に応じて、構成要素間の直接的な物理的接触の可能性を防止または少なくとも最小限にするために、ピストン要素1094の端部壁1098および/またはピストン要素1008の端部壁1042の上またはそれに沿って、配設することができる。さらに、ガススプリングおよびガスダンパーアセンブリ1000は、必要に応じて、任意の数または1つ以上の追加の要素、特徴および/または構成要素を含むことができる。例えば、距離感知装置は、ガススプリングアセンブリまたはガスダンパーアセンブリの構成要素のうちの1つの上にまたはそれに沿って、作動可能に接続され得る。
【0123】
可撓性壁210の端部232,303、可撓性壁610の端部630,664、可撓性壁704の端部712,714、可撓性壁810の端部830,864、可撓性壁904の端部912,914、ならびに可撓性壁1010の端部1030,1080は、全て、外部雰囲気EXTに曝されていることは、理解されるであろう。このように、これらの端部は、それらのそれぞれの可撓性壁によって形成された対応するチャンバ内の加圧ガスから、流体的に分離される。このように、可撓性壁の切断されたか、または何らかの方法で開封された端部を使用することができ、ここで内部補強コードは、端部に沿って露出している。
【0124】
さらに、可撓性壁210,610,704,810,904,1010,1104は、任意の適切な構造および/または構成であってもよく、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成することができる。好ましい配置において、しかしながら、可撓性壁610、810および/または1010を、二層の実質的に非伸長性の補強コードが可撓性壁内に埋め込まれ、互いに対して反対の角度で配設されている、従来のゴム構造から形成することができる。可撓性壁704、904および/または1104を、単一層の実質的に非伸長性の補強コードが可撓性壁内に埋め込まれ、軸方向に配向され、したがって、可撓性壁に沿って縦に延在している、ゴムの構造から形成することができる。
【0125】
本明細書で使用されるように、特定の特徴、要素、構成要素および/または構造、序数の数値(例えば、第1、第2、第3、第4など)を参照して、複数のまたはそれ以外の特定の特徴、要素、構成要素および/または構造のうちの異なる1つを特定するために使用することができ、特に請求項の文言によって定義されない限り、いかなる順序または配列を意味するものではない。さらに、用語「横」などは、広く解釈されるべきである。このように、用語「横」などには、相対的な角度配向の広い範囲を含むことができるが、略垂直な角度方向に限定されるものではない。
【0126】
さらに、語句「流入材接合部(flowed−material joint)」などは、流体または他の流動性材料(例えば、溶融金属または溶融金属の組み合わせ)が、隣接する構成部品の間に堆積または何らかの方法で配され、それらの間に固定された実質的に流体密な接続を形成するために作動可能である、任意の接合部または接続を含むと解釈されるべきである。流入材接合部などを形成するために使用することができるプロセスの例は、限定されないが、溶接プロセス、ロウ付け、はんだ付けプロセスを含む。そのような場合において、構成部品自体からの任意の材料に加えて、1種以上の金属材料および/または合金を、流入材接合部を形成するために使用することができる。流入材接合部を形成するために用いることができる方法の別の例は、それらの間が固定され、実質的に流体密接続を形成するように作動可能である、隣接する構成部品の間に接着剤を塗布、堆積または何らかの方法で配することを含む。そのような場合、例えば、1液および/または2液エポキシなどの任意の適切な接着材料または材料の組み合わせを使用することができることが理解されるであろう。
【0127】
さらにまた、「ガス」、「空気圧」および「流体」ならびにそれらの変形などの用語は、広義の意味を有し、任意のガス状または蒸気状の流体を含むように本明細書において使用される。最も一般的には、本明細書に記載するようなガススプリング装置、ならびに、サスペンションシステムおよびそれらの他の構成要素の作動媒体として、空気を用いる。しかしながら、任意の適切なガス状流体を代替として使用することができることが理解されるであろう。
【0128】
多数の異なる特徴および/または構成要素が、本明細書中に示され、記載されている実施形態において提示され、いずれの実施形態も、そのような特徴および構成要素の全てを含むものとして、図示も記載もされていないということが理解されるであろう。しかしながら、本開示の主題は、本明細書中で図示され、記載されている様々な特徴および構成要素の任意のあらゆる組み合わせを包含することが意図されていることと、および、限定することなく、特徴および構成要素の任意の適切な配置を、任意の組み合わせで使用することができることは、理解されるべきである。したがって、特徴および/または構成要素の任意のそのような組み合わせについての特許請求の範囲は、本明細書において具体的に具現化されていようといまいと、本開示においてサポートを見つけることを意図している。
【0129】
このように、本開示の主題を、上述した実施形態を参照して説明し、開示された実施形態の構成部品間の構造および構造的相互関係にかなりの重点が置かれているが、他の実施形態も可能であり、本明細書の原理から逸脱することなく、図示および説明した実施形態において多くの変更を行うことができることが、理解されるであろう。明らかに、修正および変更は、上記の詳細な説明を読み、理解した者には想到されるであろう。したがって、明らかに上記の記述は、単に、本開示の主題の例示的かつ非限定的なものとして解釈されるべきであることを理解すべきである。このように、本開示の主題は、それらが添付の特許請求の範囲およびその任意の均等物の範囲内に入る限り、そのような全ての改良および改変を含むとして解釈されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図9