(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような特典の付与は、対象となるゲームのプレイヤによるプレイ状況を把握したうえで行う必要がある。また、複数のゲーム間での連携が必要な特典の付与は、サーバ側で制御しなければ実現が難しい。そのため、プレイヤがゲームのアプリケーションプログラムを端末にダウンロードしてインストールするタイプのゲーム(いわゆる、ネイティブアプリケーションゲーム)のように、ゲーム処理の少なくとも一部が端末側で実行されるゲームには適用しにくいなどの実情がある。
【0005】
本発明はこうした実情に鑑みて為されたもので、プレイヤに対して新規な方法でゲームをプレイする動機付けを与えることのできるゲームシステム、ゲームの制御方法、及びプログラムを提供することを、その目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、端末と、当該端末に対して通信可能に接続されるサーバ装置とを含むゲームシステムであって、プレイヤに対して複数のゲームをプレイさせるゲーム機能部と、プレイヤが前記複数のゲームをプレイすることで得るプレイ履歴に基づいて、前記端末の特典情報を算出する特典算出部と、前記特典算出部が算出した前記端末の特典情報を、当該端末に提示する特典提示部と、を含み、前記ゲーム機能部は、前記特典算出部が算出した前記端末の特典情報に基づいて、プレイヤによるゲームのプレイを制御することとしたものである。
【0007】
これより、例えば端末に複数のゲームをダウンロードさせるとともに、サーバが当該複数のゲームのプレイ履歴を取得して、当該取得したプレイ履歴に基づいて、端末ごとに、ゲーム中で利用可能な特典情報を算出し、ユーザに付与することが可能になる。この特典情報は、当該複数のゲームのいずれにおいても共通して利用可能となっていてもよい。
【0008】
また、前記特典算出部は、各プレイヤのゲームのプレイ履歴に関するパラメータ情報が所定の条件を満足するか否かに基づいて、端末ごとの特典情報を算出することとしてもよい。
【0009】
これより、ダウンロードしたゲームのやりこみ度によって、特典情報を付与できる。例えば、チュートリアルを突破したとき、初心者用のパネルミッション(後述)の達成、プレイヤがゲーム中で所持し、操作する仮想ユニットであるプレイヤキャラクタのレベルが所定のレベルに達した、などといった条件により特典情報を付与することが可能となる。
【0010】
さらに、前記特典算出部は、各プレイヤのゲームのプレイ履歴に関する複数のパラメータ情報のそれぞれが、パラメータ情報ごとに定められた所定の条件を満足するか否かに基づいて、端末ごとの特典情報を算出することとしてもよい。
【0011】
これより、チュートリアル突破、パネルミッションの達成、等、それぞれの状況に応じた条件で特典情報を付与することが可能となる。
【0012】
また、前記ゲームシステムは、前記端末を操作するプレイヤに対して、前記特典情報に応じて利用可能なゲームに関する複数種類の特典を提示する特典提示部をさらに含み、前記ゲーム機能部は、前記提示される複数種類の特典の中からプレイヤが選択した特典に応じて、当該プレイヤによるゲームのプレイを制御することとしてもよい。
【0013】
例えば、特典情報に応じて、ゲーム内の仮想通貨やアイテム等への交換が可能となっていてもよい。これにより、プレイヤに対して特典情報の取得に対する意欲を与えることが可能となる。
【0014】
また、前記端末は、新たなゲームプログラムをインストールすることで、当該端末を操作するプレイヤに対して前記ゲーム機能部がプレイさせるゲームとして、前記ゲームプログラムに対応する新規ゲームを追加するゲーム機能追加部をさらに備えることとしてもよい。これより特典情報を得る、あるいは利用できるゲームをさらに追加できる。
【0015】
また、前記特典算出部は、前記端末において、前記ゲーム機能追加部により新規ゲームが追加される場合に、当該端末に特典情報を付与することとしてもよい。
【0016】
これにより、新たなゲームにおいても、それまでに付与された特典情報に応じた制御が行われる。例えば、インストール済みのゲームがすでに飽きられてプレイされない状態であったとしても、新たにインストールされたゲームにおいて、特典情報を引き継ぐことが可能になる。
【0017】
また、前記ゲーム機能追加部は、前記ゲームプログラムをインストールする際に、併せて制御プログラムを当該端末にインストールし、前記端末は、前記制御プログラムにより実現され、当該制御プログラムとともにインストールされたゲームプログラム、及び当該ゲームプログラムとは別のゲームプログラムのそれぞれによって実現されるゲームのプレイ履歴に関する情報を取得して、前記サーバ装置に送信するプレイ履歴情報送信部をさらに含み、前記特典算出部は、前記プレイ履歴情報送信部から送信される情報に基づいて、端末ごとの特典情報を算出することとしてもよい。
【0018】
例えば、インストール済みのゲームがすでに飽きられてプレイされない状態であったときに、当該インストール済みのゲームがどの段階まで進められていたかに応じて、新たにインストールされたゲームに付与する特典情報を算出するなどの処理を行う。
【0019】
また、前記ゲーム機能部は、プレイヤに対して第1ゲーム及び第2ゲームをプレイさせるとともに、前記第1ゲームのプレイ状況に応じて、前記第2ゲームのプレイを制御することとしてもよい。これよりあるゲームのプレイ状況を、他のゲームの状況に反映させることが可能となる。
【0020】
また、前記ゲーム機能部は、前記第1ゲームのプレイが所定段階まで進行している場合に、前記第2ゲームの初期段階においてプレイヤにゲームの操作を案内するゲーム処理の少なくとも一部を省略することとしてもよい。
【0021】
例えば、第1ゲームのプレイ状況に応じて、第2ゲームで行われるゲーム操作の案内(いわゆるチュートリアル)を軽くするといった制御を行ってもよい。これにより、例えば類似のゲームにおいて類似のチュートリアルが繰り返されることがないよう制御でき、プレイヤの新規ゲームに対するプレイ意欲を増大させることが可能となる。
【0022】
また特典算出部は、前記第2ゲームにおいてゲーム処理の省略される度合に応じて特典を算出することとしてもよい。これによると、チュートリアルがどの程度軽くなるかによって特典の大きさが制御できる。
【0023】
また、前記ゲーム機能部は、プレイ中のゲームのプレイ履歴に関する情報を出力し、当該ゲームのゲームプログラムが再インストールされた場合、前記プレイ履歴に関する情報を用いてゲームのプレイを制御することとしてもよい。
【0024】
例えば、上述のようにインストール済みのゲームがフリーズするなど、実行できない状態にあったときに、当該インストール済みのゲームを再インストールしたときに、過去どの段階まで進められていたかに応じて、再インストールしたゲームの進行状況を制御して、ゲームの続きを行わせるなどの処理を行う。
【0025】
また前記ゲーム機能部は、プレイヤに対して第1ゲーム及び第2ゲームをプレイさせ、前記特典算出部は、プレイヤが前記第1ゲーム及び第2ゲームにおいてそれぞれ行った操作の頻度の差に基づいて特典を算出することとしてもよい。これによると、例えば古いバージョンのゲームよりも、新しいバージョンのゲームがプレイされるほど、特典が付与される等といった制御が可能となる。
【0026】
さらに前記特典算出部は、前記複数のゲームのプレイヤの数に基づいて、特典を算出することとしてもよい。これにより、比較的人気のない(プレイヤの数が少ない)複数のゲームをプレイするほど特典を付与したり、あるいは人気の高い(プレイヤの数が多い)複数のゲームをプレイするほど特典を付与したり、といった制御が可能となる。また、例えば、第1ゲーム及び第2ゲームにおいて、両方で動いている(ログインしている)同一の仲間プレイヤキャラクタ(プレイヤキャラクタに紐付けられた友達キャラクタ)の割合に応じて特典を付与することが可能となる。
【0027】
さらに前記特典算出部は、前記複数のゲームをそれぞれ複数のカテゴリのいずれかに分類し、カテゴリごとのゲームにおけるプレイ履歴に関する情報を用いて、カテゴリごとの特典を算出することとしてもよい。ここでカテゴリは、例えばゲームの種類(カードゲーム、バトルゲーム、シューティングゲーム等の別)や、提供しているベンダーの別、あるいはゲームのベンダーが任意に設定したものでよい。これにより、例えば古いバージョンのライブラリを利用するゲームと、新しいバージョンのライブラリを利用するゲームとを互いに異なるカテゴリに分類しておき、古いバージョンのライブラリを利用するゲームのプレイ履歴が少ないほど、新しいバージョンのライブラリを利用するゲームで利用可能な特典情報を付与するといった制御が可能となる。また、例えば、あるベンダー(A社とする)の複数のゲームの総プレイ時間(またはログイン日数、レベル等、ゲームのプレイの度合を表す情報であればどのようなものでもよい)と、A社とは異なるベンダー(B社とする)の複数のゲームの総プレイ時間とを比較し、時間比に応じてA社用の特典を付与することが可能となる。さらに、B社のゲームをアンインストールするとA社用の特典をより多く付与するといった制御が可能となり、プレイヤがB社のゲームから離れるほど、A社用の特典をより多く付与するといった制御が可能となる。
【0028】
また本発明の一態様に係るゲームの制御方法は、端末を用いてプレイするゲームの制御方法であって、各プレイヤによるゲームのプレイ履歴に基づいて、端末ごとに特典情報を算出する特典算出工程と、前記特典算出工程で端末ごとに算出された特典情報を、対応する端末に提示する特典提示工程と、前記特典算出工程で端末ごとに算出された特典情報に基づいて、プレイヤによるゲームのプレイを制御する工程と、を含むこととしたものである。
【0029】
また本発明の別の態様は、プログラムであって、端末を用いてゲームをプレイする場合における、プレイヤによるゲームのプレイ履歴に基づいて、端末の特典情報を算出する特典算出手段と、前記特典算出手段が算出した特典情報を、対応する端末に提示する特典提示手段と、前記特典算出手段が算出した特典情報に基づいて、プレイヤによるゲームのプレイを制御するゲーム制御手段と、としてコンピュータを機能させることとしたものである。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、複数のゲームのプレイに応じた特典を端末ごとに付与することで、プレイヤに対して複数のゲームをプレイする動機付けを与えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0033】
[用語定義]
以下の説明において用いる、主な用語の定義をしておく。
(1)プレイヤとは、端末を操作する現実のユーザを指す。
(2)仮想ユニットとは、仮想的なゲームカードやアイテム、ゲーム内でプレイヤにより操作される仮想的なキャラクタ等である。
(3)プレイヤキャラクタとは、仮想ユニットのうち、プレイヤにより操作されるゲーム内の仮想的なキャラクタである。
(4)チュートリアルとは、ゲームの初期段階(プレイヤが当該ゲームを初めてプレイする段階)において、プレイヤにゲームの操作を案内することを目的として実行されるゲーム処理であって、ゲームの操作方法やゲームの内容をプレイヤに提示するプロセスである。
(5)パネルミッションとは、主にゲーム内でプレイヤが実行可能な各種の操作をプレイヤに体験させることを目的として設定された、複数の目標から構成されるゲーム要素である。プレイヤは、ゲーム内でこれらの目標を達成していくことで、ゲーム内で実行可能な操作と、その操作による結果を体験することができる。
(6)ユニット情報は、例えば、仮想ユニットの例であるゲームカードに設定される能力値(攻撃力や防御力等)の数値の他、レアリティや、カードの属性(雷属性、水属性など)、スキルパラメータ等を含む、仮想ユニットに関係するパラメータ情報である。
(7)デッキとは、プレイヤがゲームのために選抜した複数のプレイヤキャラクタの組み合わせをいう。
【0034】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るゲームシステム1は、
図1に示すように、互いにネットワーク等の通信手段を介して通信可能に接続されたサーバ装置10と、複数の端末20a,20b,…とを含む。以下では、端末をそれぞれ区別する必要がない場合は、符号のサフィックスを省いて、「端末20」と表記する。
【0035】
サーバ装置10は、サーバコンピュータであり、本実施の形態において行われるゲームに関する処理を実行するプログラムを動作させている。本実施の形態においてこのサーバ装置10は、互いに異なるプレイヤによって操作される複数の端末20a,20b,…に対してネットワークを介して接続され、複数のプレイヤによってプレイされるゲームのサービスを提供する。なお、本実施の形態におけるゲームは、サーバ装置10を介して複数のプレイヤが参加することのできる複数プレイヤ参加型のゲームであるものとする。また、本実施の形態におけるゲームは、後述するポイント情報に関する処理の対象とされる。このサーバ装置10の構成及び動作については後に述べる。
【0036】
端末20は、例えばパーソナルコンピュータやスマートフォン等であり、サーバ装置10との間で通信を行い、サーバ装置10と連携しながら、プレイヤがプレイするゲームに関する処理を行う。またこの端末20は、プレイヤによるゲームのプレイ履歴(例えば、ゲーム内においてプレイヤが特定の操作を行った総回数)に関する情報をサーバ装置10に対して送出する。この端末20の構成及び動作についても、後に述べる。
【0037】
また本実施の形態の以下の例では、プレイヤは少なくとも一つの仮想ユニットをゲーム内で所持し、一以上の仮想ユニットを一組としたデッキを設定し、この設定したデッキを用いた対戦を行うこととする。もっとも本実施の形態はこのようなゲームだけに限られず、ゲーム全体としては上記対戦を行うバトルゲームのほか、各プレイヤが単独で仮想的なゲーム空間内で予め定められたストーリーを段階的に進行させるクエストゲームや、ゲームに用いるアイテム等を取得するためのいわゆるガチャ(抽選)パートなどを含んでいてもよい。またバトルゲームは、複数のプレイヤ同士がそれぞれに設定したデッキを用いて対戦するゲームのほか、プレイヤが設定したデッキと、コンピュータ(ゲーム)側で用意した仮想敵との対戦を行うものであってもよいし、これら両者を含んでもよい。
【0038】
[構成]
本実施の形態においてサーバ装置10は、
図1に例示しているように、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを含んで構成される。また端末20は、例えばスマートフォン等であり、制御部21と、記憶部22と、操作部23と、表示部24と、通信部25とを含んで構成される。
【0039】
なお、
図1では、サーバ装置10が一台の装置として図示されているが、本実施の形態においてサーバ装置10は、複数台のサーバコンピュータを含む、クラスタサーバであってもよい。この場合、各サーバコンピュータにはそれぞれ記憶部を備えて、それぞれのサーバコンピュータの記憶部に、ゲームに関する処理に必要なデータが分散されて記憶されていてもよい。
【0040】
ここで制御部11は、CPU等のプログラム制御デバイスであり、記憶部12に格納されたプログラムに従って動作する。本実施の形態において制御部11は、複数の端末20との間で通信を行い、各端末20からプレイヤによるゲームのプレイ履歴に関する情報を受信する。さらに制御部11は、受信した情報を用いて各端末20の特典情報としてのポイント情報を算出する処理、算出したポイント情報を各端末20に提示する処理、及び、各プレイヤによるポイント情報の利用結果を反映する処理等を行う。この制御部11の具体的な処理の内容については後に述べる。
【0041】
記憶部12は、メモリデバイスやディスクデバイスを含む。この記憶部12には制御部11により実行される各種プログラム(本発明の実施の形態に係るプログラムを含む)が格納されている。本発明の実施の形態に係るプログラムは、DVD−ROMなどのコンピュータ可読かつ非一時的な記憶媒体に格納されて提供され、この記憶部12に格納されたものであってもよい。また本実施の形態においてこの記憶部12は制御部11のワークメモリとしても動作する。
【0042】
本実施の形態においてこの記憶部12には、
図2(a)に例示するように、端末20ごとに、端末識別子Dと、当該端末識別子Dで識別される端末20に対して付与されるポイントの数値を示すポイント情報Pとを関連付けたエントリーを保持するポイントデータベース121が格納されている。
【0043】
通信部13は、ネットワークインタフェース等であり、ネットワークを介して端末20との間で種々の情報を送受する。具体的にこの通信部13は、ネットワークを介して端末20から受信した情報(プレイヤによるゲームのプレイ履歴に関する情報等を含む)を制御部11に出力する。またこの通信部13は、制御部11から入力される指示に従い、指示された宛先となった端末20に対してゲームに関する情報等を送出する。
【0044】
端末20の制御部21は、CPU等のプログラム制御デバイスであり、記憶部22に格納されたプログラムに従って動作する。本実施の形態の一例においてこの制御部21は、ゲームプログラムを実行することによって、当該ゲームプログラムに係るゲームをプレイヤにプレイさせる。またこの制御部21は、プレイヤが行ったゲームのプレイ履歴に関する情報をサーバ装置10に対して送出するよう通信部25に指示する。この制御部21の動作については後に述べる。
【0045】
記憶部22は、メモリデバイス等を含む。この記憶部22には制御部21により実行されるプログラムが格納されている。このプログラムは、コンピュータ可読かつ非一時的な記憶媒体に格納されて提供され、この記憶部22に格納されたものであってもよいし、ネットワークを介して受信し、この記憶部22に格納したものであってもよい。また本実施の形態においてこの記憶部22は制御部21のワークメモリとしても動作する。
【0046】
操作部23は、例えば表示部24に重ね合わせて配されたタッチパネルであり、利用者の指示操作を受け入れて、当該指示操作の内容を制御部21に出力する。表示部24は、液晶ディスプレイ等であり、制御部21から入力される指示に従い、画像を表示する。
【0047】
通信部25は、ネットワークインタフェース等であり、ネットワークを介してサーバ装置10との間で種々の情報を送受する。具体的にこの通信部25は、ネットワークを介してサーバ装置10から受信した情報を制御部21に出力する。またこの通信部25は、制御部21から入力される指示に従い、指示された宛先となったサーバ装置10に対して操作の情報等を送出する。
【0048】
[機能]
次に本実施の形態に係るゲームシステム1が実現する機能について説明する。本実施の形態では、サーバ装置10の制御部11が記憶部12に格納されたプログラムを実行するとともに、各端末20の制御部21が記憶部22に格納されたプログラムを実行することにより、
図3に例示する各機能ブロックを実現する。つまり、本実施の形態では、制御部11及び制御部21のそれぞれにより、ゲーム機能部30と、プレイ履歴情報送信部32と、ポイント算出部33と、ポイント提示部34と、特典付与部35と、が実現される。ここでは具体的に、ゲーム機能部30、及びプレイ履歴情報送信部32は制御部21によって実現され、ポイント算出部33、ポイント提示部34、及び特典付与部35は制御部11によって実現されるものとする。また、ゲーム機能部30は、複数の個別のゲーム(第1ゲームG1,第2ゲームG2…)をプレイヤにプレイさせる個別ゲーム処理部31a,31b,…を含むものとする。なお、各個別ゲーム処理部31a,31b…を互いに区別する必要がない場合は、これらをまとめて個別ゲーム処理部31と表記する。
【0049】
各端末20のゲーム機能部30は、当該端末20を操作するプレイヤに対してゲームをプレイさせる。特に本実施形態では、ゲーム機能部30は複数の個別ゲーム処理部31を含み、これにより複数のゲームをプレイヤにプレイさせる。
図3では具体例として、ゲーム機能部30は、第1ゲームG1を実現する個別ゲーム処理部31aと第2ゲームG2を実現する個別ゲーム処理部31bとを含むものとする。
【0050】
複数の個別ゲーム処理部31は、それぞれ、本実施の形態においてプレイ可能な一つのゲームに対応する。各個別ゲーム処理部31は、対応するゲームのアプリケーションプログラムが端末20にインストールされ、制御部21が当該アプリケーションプログラムを実行することによって、実現される。なお、以下では端末20にインストールされるゲームのアプリケーションプログラムを、単にゲームプログラムという。
【0051】
具体的に各個別ゲーム処理部31は、対応するゲームの処理を実行し、その処理結果として生成されるゲーム画面を表示部24に表示させる。また、当該ゲーム画面が表示された状態において操作部23に対するプレイヤの指示操作を受け付けて、その指示操作に応じてゲームを進行させ、ゲーム画面を更新する。
【0052】
さらに個別ゲーム処理部31は、必要に応じてゲームの処理結果に関する情報を外部のゲームサーバに対して送信するとともに、当該ゲームサーバから他のプレイヤのゲームプレイ内容に応じた情報を受信して、ゲーム処理に反映させる。これにより、個別ゲーム処理部31は、複数プレイヤが参加するゲームの処理を実現できる。ここで、複数プレイヤ参加型のゲームを実現するために設置される外部のゲームサーバは、サーバ装置10であってもよいし、これとは別のサーバ装置であってもよい。また、ゲームサーバは複数のゲームに共通したものであってもよいし、ゲームごとに独立したゲームサーバが用意されてもよい。
【0053】
さらに本実施形態において、各個別ゲーム処理部31は、対応するゲームをプレイヤがプレイすることによって得られるプレイ履歴情報を出力する。ここでプレイ履歴情報は、
図2(b)に例示するようなプレイヤによるゲームごとのプレイ履歴に関する各種のパラメータ情報である。例えばこのプレイ履歴情報は、
図2(b)に例示するようにプレイヤとゲームとを特定する情報に対して、プレイヤがゲームをプレイした合計時間PTや、一定期間内にゲームをプレイした回数(プレイ頻度)PR、現在までに連続してゲームをプレイした日数(連続プレイ日数)PLなど、プレイヤがそのゲームをどの程度プレイしているかを示す情報を関連付けたものである。
【0054】
また、このプレイ履歴情報にはさらに、ゲーム内においてプレイヤが行った操作に関する情報を含む。この操作に関する情報として具体的に、このプレイ履歴情報にはゲーム内においてプレイヤが特定の操作を行った総回数や、所定期間ごとの、このような特定の操作を行った回数などの情報(所定期間ごとの操作頻度の情報)が含まれてもよい。この場合における特定の操作とは、例えばフレンドとして設定された他のプレイヤキャラクタに対するメッセージの送信や、他のプレイヤキャラクタとの対戦、複数プレイヤキャラクタが参加可能なリアルタイムバトルへの参加などの操作である。
【0055】
さらにプレイ履歴情報には、特定のイベントをクリアしたか否かを表す情報や、特定の目標を達成したか否かを示すフラグ情報を含んでもよい。ここで特定の目標は、例えば、チュートリアルの終了や、パネルミッションのクリアなどであってもよい。
【0056】
そのほかプレイ履歴情報には、ゲーム内でプレイヤが操作するプレイヤキャラクタのレベルやプレイヤが所持する特定のアイテムの数、所持金の額など、ゲーム内で管理される各種の数値情報を含んでもよい。このような数値情報の中には、ゲームの進行度を示す情報も含まれてもよい。ゲームの進行度は、プレイヤがどの程度そのゲームを進行させているかを示す指標であって、一般的に進行度が大きくなるほどプレイヤがゲームを進めていると推定される。具体的にゲームの進行度は、デッキの戦力(デッキに組み入れられるプレイヤキャラクタの特定のパラメータ情報の合計値)や、プレイヤが所持するプレイヤキャラクタの最大レベルなどによって表される。また、複数のステージを順にクリアしていくタイプのゲームの場合、ゲームの進行度はクリアしたステージ数によって表されてもよい。
【0057】
さらに、プレイ履歴情報は、個別ゲーム処理部31によって実行される個々のゲームについてのプレイ履歴だけでなく、プレイヤがプレイする複数のゲーム全体についてのパラメータ情報を含んでもよい。例えばプレイ履歴情報は、プレイヤがプレイしているゲームの数を示す情報を含んでもよい。
図4は、端末20のゲーム機能部30によって出力されるプレイ履歴情報の一例を示している。
【0058】
プレイ履歴情報送信部32は、各個別ゲーム処理部31が出力するプレイ履歴情報を、サーバ装置10のポイント算出部33に対して送信する。例えばプレイ履歴情報送信部32は、一定時間ごとにそれまでに出力されたプレイ履歴情報をサーバ装置10に送信する。あるいは、プレイヤがゲームのプレイを終了するごとに、その時点におけるプレイ履歴情報を送信してもよい。また、個別ゲーム処理部31によってプレイ履歴情報の内容が更新されるごとに、直ちにサーバ装置10に対して更新されたプレイ履歴情報を送信してもよい。ここで、プレイ履歴情報送信部32は、送信元の端末20を特定するための端末識別子Dとともにプレイ履歴情報を送信する。
【0059】
ポイント算出部33は、各端末20のプレイ履歴情報送信部32から送信されるゲームのプレイ履歴情報に基づいて、端末20ごとの特典情報の一例としてのポイント情報Pを算出する。算出されたポイント情報Pは、前述したポイントデータベース121に格納される。
【0060】
ポイント情報Pとは、各端末20について個別に算出され、対応する端末20を操作するプレイヤによって利用可能なポイントの数値を表す情報である。ポイントは、各プレイヤがゲームをプレイすることによって当該プレイヤが操作する端末20に対して付与される。
【0061】
ここで、ポイント算出部33が端末20ごとのポイント情報Pを算出する方法の具体例について、説明する。例えばポイント算出部33は、各端末20から受信したプレイ履歴情報(パラメータ情報)が所定の判定条件を満足するか否かに基づいて、端末20ごとのポイント情報Pを算出する。具体的にポイント算出部33は、プレイ履歴情報が所定の判定条件を満足するか否かを判定し、満足する場合に当該プレイ履歴情報の送信元となった端末20に対して所定のポイントを加算するポイント算出処理を実行する。この場合におけるプレイ履歴情報に対する所定の判定条件は、例えばプレイヤがゲームのチュートリアルを終了する、パネルミッションを達成する、仮想ユニットのレベルが所定のレベルに到達するなどの条件である。
【0062】
また、ポイント算出部33は、端末20から受信した複数のプレイ履歴情報を用いて、当該端末20に対して付与するポイントを算出してもよい。この場合、プレイ履歴情報の種類ごとに、当該プレイ履歴情報が満たすべき所定の判定条件、及び判定条件を満たす場合に付与すべきポイントの数値が定められているものとする。ポイント算出部33は、端末20から受信した複数のプレイ履歴情報のそれぞれについて、対応する判定条件を満足するか否か判定し、満足する場合に当該プレイ履歴情報の送信元となった端末20に対して所定のポイントを加算する。あるいはポイント算出部33は、複数のプレイ履歴情報の全てが所定の判定条件を満足するか否かを判定し、全て満足すると判定された場合に、一括して所定のポイントを送信元の端末20に対して付与してもよい。
【0063】
本実施形態においてポイント算出部33は、各プレイヤが複数のゲームをプレイすることによって得られる複数のプレイ履歴情報に基づいて、端末20ごとに一つのポイント情報Pを算出する。本実施の形態では、このポイント情報Pは端末20ごとに算出されるものであって、特定の一つのゲームに依存しない。例えば端末20aを使用するプレイヤP1が第1ゲームG1及び第2ゲームG2の2つのゲームをプレイしている場合、端末20aのプレイ履歴情報送信部32は、第1ゲームG1のプレイ履歴情報、及び第2ゲームG2のプレイ履歴情報のそれぞれをサーバ装置10に送信する。ポイント算出部33は、この第1ゲームG1のプレイ履歴情報、及び第2ゲームG2のプレイ履歴情報の双方を用いて、端末20aに対して一つのポイント情報Pを算出する。例えば、各プレイヤが、ポイント算出の対象となる複数のゲームのうち、どのゲームをプレイしてもポイントを獲得することができるようポイントを算出してもよい。
【0064】
また、ポイント算出部33は、この第1ゲームG1のプレイ履歴情報に含まれる所定期間ごとの操作頻度の情報、及び第2ゲームG2のプレイ履歴情報に含まれる所定期間ごとの操作頻度の情報の双方を用い、ある期間内(いずれかの所定期間、または複数の所定期間に亘る期間)における、第1ゲームG1の操作頻度の情報と第2ゲームG2プレイ履歴情報に含まれる所定期間ごとの操作頻度の情報との差が、予め定めたしきい値を超えない場合に、端末20aに対して一つのポイント情報Pを算出することとしてもよい。
【0065】
ポイント提示部34は、ポイント算出部33が端末20ごとに算出したポイント情報Pを、対応する端末20に提示する。より具体的に、ポイント提示部34は、端末20から要求があった場合に、要求元の端末20について算出されたポイント情報Pを当該端末20に送信し、その内容を端末20の表示部24に表示させる。これによりプレイヤは、自身に付与されたポイントを確認することができる。
【0066】
本実施形態において、ポイント算出部33によって算出されたポイント情報Pは、プレイヤの指示等に応じて、ゲーム機能部30によるゲームの処理に反映される。すなわち、個別ゲーム処理部31は、ポイント算出部33が算出した端末20ごとのポイント情報Pに基づいて、プレイヤによるゲームのプレイを制御する。
【0067】
具体的には、プレイヤが獲得したポイントの使用を指示すると、この指示に応じて、当該プレイヤが操作する端末20で実行されるゲームにおいて、有利な効果やプレイヤにとって好ましい影響が発生するようにゲーム機能部30がゲーム内容を制御する。これにより、ポイントを獲得するためにゲームをプレイするようプレイヤを動機付けることができる。
【0068】
本実施形態では、このようなポイントの使用の具体例として、ポイントに応じて、ゲーム内で利用可能な特典が端末20を操作するプレイヤに対して付与されることとしてもよい。具体的には、特典付与部35が、ポイント算出部33が算出したポイント情報Pに応じて利用可能なゲームに関する複数種類の特典を、端末20に対して提示する。特典付与部35は、端末20から特典一覧の取得要求を受け付けた場合に、当該要求を行った端末20に対して特典一覧の情報を送信し、端末20の表示部24に特典一覧の情報を表示させることによって、プレイヤに特典の一覧を提示する。
【0069】
図5は、このような特典の一覧を提示する画面の一例である。同図に示されるように、特典付与部35は、複数のゲームに関する特典をまとめて選択候補として提示してもよい。このとき特典付与部35は、特典一覧を要求した端末20で実際にプレイされているゲームで利用可能な特典だけを抽出して、要求元の端末20に送信してもよい。また、特定のゲームを実行する個別ゲーム処理部31から特典一覧の要求があった場合、特典付与部35は、当該ゲーム内で利用可能な特典だけを抽出して、要求元の端末20に提供してもよい。
【0070】
プレイヤは、提示された複数種類の特典の中から所望の特典を選択する操作を行う。端末20は、プレイヤが選択した特典を特定する情報をサーバ装置10に送信する。特典付与部35は、端末20から受信した情報に基づいて、プレイヤが選択した特典を端末20に対して付与する付与処理を行う。
【0071】
具体的に、特典付与部35は、選択された特典に応じて定められた必要ポイントを、ポイントデータベース121に格納されたポイント情報Pから減算する。そして、特典付与部35は、選択された特典を特定する情報を、選択された特典に関連づけられたゲームの処理を実行する個別ゲーム処理部31に対して通知する。
【0072】
この通知を受けた個別ゲーム処理部31は、このプレイヤが選択した特典の情報に応じて、ゲームのプレイを制御する。すなわち、通知を受けた個別ゲーム処理部31は、特典の内容に応じて定められた効果をゲーム内で発生させる処理を実行する。具体的に、例えば特典の内容がゲーム内で使用可能なアイテムの場合、個別ゲーム処理部31は、そのアイテムをプレイヤのゲーム内における所持品やプレイヤに対する贈り物などに追加する。
【0073】
また、特典の内容がゲーム内におけるパラメータの上昇などの効果である場合、個別ゲーム処理部31はその内容に応じてゲーム内で管理されるパラメータを更新する。また、特典の内容がゲーム内で管理される通貨やゲーム専用ポイントなどへの交換である場合、対象となる通貨やポイントに所定値を加算する。この一連の処理によって、プレイヤは、自身がゲームをプレイして獲得したポイントを消費して特典を獲得することができる。
【0074】
ここで、特典付与の対象となるゲームは、必ずしもプレイヤがポイントを取得するためにプレイしているゲームと一致する必要はない。また、プレイヤがポイントを獲得する際にサービスが開始されていないゲームであってもよい。
【0075】
また、ここでは特典情報がポイントを表す数値であるポイント情報として算出され、その後、特典とポイントとを仮想的に交換することで特典を得ることとしていたが、本実施の形態はこれに限られず、特典情報は、特典そのもの(あるいは特典を特定する情報)であってもよい。具体的にこの場合の特典は、各個別ゲーム処理部31において共通して利用可能な仮想的な通貨等である。
【0076】
[動作]
以下、以上のように構成されたゲームシステム1の動作について、説明する。
【0077】
まず、ポイントが付与される際の処理の流れの一例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。端末20においてプレイヤがゲームをプレイすると、ゲーム機能部30がそのプレイ内容に応じたプレイ履歴情報を出力する(S1)。端末20は、このプレイ履歴情報を所定のタイミングでサーバ装置10に送信する(S2)。ここでは具体例として、端末20は、プレイヤが操作する仮想ユニットのレベルを、プレイ履歴情報として送信するものとする。
【0078】
サーバ装置10のポイント算出部33は、S2で送信されたプレイ履歴情報を受信すると、受信したプレイ履歴情報が所定の判定条件を満たすか否か判定する(S3)。ここでは具体例として、所定の判定条件は、仮想ユニットのレベルが初めて所定のレベルを超えるという条件であるものとする。仮想ユニットのレベルが初めて所定のレベルを超えたと判定される場合(S3:Yes)、ポイント算出部33は、このプレイ履歴情報を送信した端末20のポイント情報Pに対して、所定のポイントを加算する(S4)。一方、S3で所定の判定条件を満たさないと判定された場合(S3:No)には、ポイント算出部33はポイント情報Pを更新せずに処理を終了する。このようにして、プレイヤによるゲームのプレイの結果、プレイ履歴情報が所定の判定条件を満足した場合に、当該プレイヤが操作する端末20に対してポイントが加算される。
【0079】
次に、ポイントが使用される際の処理の流れの一例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。例えばゲーム画面内に設けられたリンクボタン等をプレイヤが選択することで、端末20は、特典一覧の取得要求をサーバ装置10に送信する(S11)。サーバ装置10の特典付与部35は、S11の取得要求に応じて、複数の特典それぞれの内容、及び当該特典の取得に必要なポイント数を含んだ特典一覧の情報を端末20に送信する(S12)。端末20では、S12で送信された特典一覧の情報が表示部24の画面に表示される。この状態でプレイヤは、表示された特典一覧の中から所望の特典を選択する操作を行う(S13)。端末20は、選択された特典の情報をサーバ装置10に送信する(S14)。サーバ装置10の特典付与部35は、選択された特典に応じたポイントを端末20のポイント情報Pから減算するとともに(S15)、選択された特典の内容を端末20の個別ゲーム処理部31に通知する(S16)。通知を受けた個別ゲーム処理部31は、特典の内容を反映するゲーム処理を実行する(S17)。
【0080】
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係るゲームシステムについて、説明する。なお、本実施形態に係るゲームシステムは、ハードウェア構成としては第1の実施形態(
図1)と同様である。そのため、その詳細な説明は省略し、同一の構成要素については同一の参照符号を用いて参照する。
【0081】
[機能]
図8は、本実施形態に係るゲームシステムの一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本実施形態に係るゲームシステムは、機能的に、ゲーム機能部30、プレイ履歴情報送信部32、ポイント算出部33、ポイント提示部34、特典付与部35、及びゲーム機能追加部36を含んで構成されている。これらのうち、ゲーム機能追加部36を除く各部は、基本的に第1の実施形態と同様に機能するので、その詳細な説明は省略し、以下では第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0082】
ゲーム機能追加部36は、各端末20において制御部21が記憶部22に格納されたプログラムを実行することによって実現される。ゲーム機能追加部36は、新たなゲームプログラムを端末20にインストールすることで、このゲームプログラムに対応する新規ゲームを、ゲーム機能部30がプレイヤにプレイさせるゲームに追加する。すなわち、ゲーム機能追加部36が新規ゲームのゲームプログラムをインストールすることによって、新規ゲームに対応する個別ゲーム処理部31がゲーム機能部30に追加され、プレイヤはそれまで遊べなかった新規ゲームをプレイできるようになる。
【0083】
さらに本実施形態では、ゲームプログラムに制御プログラムが付属しているものとする。ゲーム機能追加部36は、ゲームプログラムをインストールする際に、この制御プログラムも端末20にインストールする。そして、本実施形態においては、この制御プログラムを制御部21が実行することによって、プレイ履歴情報送信部32が実現されるものとする。
【0084】
この制御プログラムは、複数のゲームプログラムに共通して関連づけられ、この複数のゲームプログラムのうち、最初のゲームプログラムがインストールされる際に端末20にインストールされるものとする。そのため、既に制御プログラムがインストールされた状態でゲーム機能追加部36が別のゲームプログラムをインストールしようとした場合、当該別のゲームプログラムに関連づけられた制御プログラムのインストールは省略される。そして、この一つの制御プログラムによって実現されるプレイ履歴情報送信部32が、複数のゲームプログラムのそれぞれによって実現されるゲームのプレイ履歴情報を取得し、まとめてサーバ装置10に送信する。
【0085】
具体例として、第1ゲームG1及び第2ゲームG2の2つのゲームが、同じベンダーによって提供されているものとする。この場合、ベンダーは、第1ゲームG1及び第2ゲームG2双方のゲームプログラムに対して、同一の制御プログラムを付属させる。各端末20のゲーム機能追加部36は、これら2つのゲームプログラムのうち、いずれかをダウンロードしてインストールする際に、併せて制御プログラムをインストールする。なお、既に制御プログラムをインストール済みの状態で他方のゲームプログラムをダウンロードしてインストールする際には、当該ゲームプログラムに付属している制御プログラムのインストールは省略される。
【0086】
制御プログラムは、第1ゲームG1のゲームプログラムとともにダウンロードされたのか、それとも第2ゲームG2のゲームプログラムとともにダウンロードされたのかとは無関係に、これら2つのゲーム双方のプレイ履歴情報を取得し、サーバ装置10に送信する。
【0087】
サーバ装置10のポイント算出部33は、このプレイ履歴情報送信部32から送信される複数のゲームのプレイ履歴情報に基づいて、端末20ごとのポイント情報Pを算出する。なお、ここでは第1ゲームG1及び第2ゲームG2が同一のベンダーによって提供されることとしたが、これに限らず例えばコラボレーションを行っている複数のベンダーによってそれぞれのゲームが提供されてもよい。
【0088】
また、本実施形態においては、ゲーム機能追加部36によって新規ゲームが追加される場合に、当該端末20のポイント情報Pに対してポイントが加算されることとしてもよい。この場合、プレイ履歴情報送信部32は、ゲーム機能追加部36によって新規ゲームのゲームプログラムがインストールされたことを契機として、新規ゲームが追加されたことを示す情報をサーバ装置10に通知する。この通知を受けてサーバ装置10のポイント算出部33は、通知の送信元となった端末20のポイント情報Pに対して、所定のポイントを加算する。
【0089】
[動作]
以下、ゲーム機能追加部36が新規ゲームを端末20に追加する際の処理の流れの一例について、
図9のフロー図を用いて説明する。まずゲーム機能追加部36は、プレイヤの指示操作に応じて所定のプログラム配信サーバに接続し、当該プログラム配信サーバが提供する複数のゲームプログラムの一覧を要求する(S21)。そして、この要求に応じてプログラム配信サーバが送信するゲームプログラムの一覧を取得し、表示部24に表示する(S22)。その後、ゲーム機能追加部36は、プレイヤによるゲームプログラムの選択を受け付ける(S23)。
【0090】
ゲームプログラムの選択を受け付けたゲーム機能追加部36は、選択されたゲームプログラムをプログラム配信サーバからダウンロードする(S24)。このとき、制御プログラムが併せてダウンロードされる。そして、ゲーム機能追加部36は、ダウンロードしたゲームプログラムを記憶部12内に格納することによってインストールする(S25)。次にゲーム機能追加部36は、制御プログラムが既にインストール済みか否かを判定する(S26)。他のゲームプログラムとともに制御プログラムが既に端末20にインストールされていれば(S26:Yes)、重ねて制御プログラムを導入する必要はないので、ゲーム機能追加部36は処理を終了する。一方、処理S26で制御プログラムがインストール済みではない場合(S26:No)、ゲーム機能追加部36はS24でダウンロードされた制御プログラムを端末20にインストールして(S27)、処理を終了する。
【0091】
[変形例]
以下、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの変形例について説明する。本変形例では、複数のゲームのうち、一方のゲームのプレイ結果を他方のゲームの内容に反映させることとする。
【0092】
まず第1の変形例について、
図10のフロー図を用いて説明する。本変形例では、プレイヤが第1ゲームG1をプレイし、その後、第2ゲームG2のプレイを開始する場合に、第1ゲームG1のプレイ状況に応じて第2ゲームG2の内容を制御する。本変形例では、プレイヤは既に第1ゲームG1をプレイしており、これに伴い、第1ゲームG1に対応する個別ゲーム処理部31aが、当該ゲームのプレイ履歴情報を出力しているものとする。
【0093】
この状況で、プレイヤが第2ゲームG2のゲームプログラムを新たに端末20にインストールして、そのプレイを開始しようとしたとする。このとき第2ゲームG2に対応する個別ゲーム処理部31bは、初回のゲーム起動時(S31)に、第1ゲームG1のプレイ履歴情報が存在するか否かを判定する(S32)。プレイ履歴情報が存在しなければ(S32:No)、個別ゲーム処理部31bは通常通り初期段階からゲーム処理を開始する(S33)。
【0094】
第1ゲームG1のプレイ履歴情報が存在する場合(S32:Yes)、個別ゲーム処理部31bは、その内容が所定の条件を満足しているか否かを判定する(S34)。ここで、第1ゲームG1のプレイ履歴情報が所定の条件を満足していない(S34:No)と判定された場合、処理S33へ移行して、プレイ履歴情報が存在しない場合と同様に、通常通りゲーム処理を開始する(S33)。
【0095】
この処理S34で用いる判定のための所定の条件は、例えば進行度が所定段階以上であるとの条件であってもよいし、特定のイベントを終了しているとの条件や、特定の目標を達成しているとの条件、またはこれら各種の条件の組み合わせであってもよい。
【0096】
また、処理S34で所定の条件を満足していると判定される場合(S34:Yes)、プレイヤは第1ゲームG1をある程度プレイした状態で第2ゲームG2を開始しようとしていると推定される。この場合、個別ゲーム処理部31bは、第2ゲームG2のゲーム内容を変更する(S35)。
【0097】
具体的に、例えば個別ゲーム処理部31bは、ゲームをプレイするうえで有利になる特典を付与した上で第2ゲームG2を開始してもよい。また、第1ゲームG1と第2ゲームG2とが同じ系統のゲームの場合、第2ゲームG2の処理の一部を省略して、途中の段階の進行度から第2ゲームG2を開始することとしてもよい。
【0098】
なお、以上の説明では第1ゲームG1のプレイ履歴情報を参照して第2ゲームG2のゲーム内容を変更することとしたが、第1ゲームG1のプレイ履歴情報を第1ゲームG1に対応する個別ゲーム処理部31a自身が参照してもよい。具体的に、プレイヤが第1ゲームG1を途中までプレイした後、何らかの理由で一旦第1ゲームG1のゲームプログラムをアンインストールするか、あるいは放置し、その後同じ第1ゲームG1のゲームプログラムを再インストールしたものとする。
【0099】
この場合、個別ゲーム処理部31aは、再インストール後の初回の起動時に、過去に出力された第1ゲームG1のプレイ履歴情報が記憶部22内に格納されているか否かを判定する。そして、プレイ履歴情報が格納されている場合、その内容を参照してゲーム内容を変更する。具体的に、例えば個別ゲーム処理部31aは、プレイ履歴情報において終了済みとされているイベントを終了したものとして、その続きからゲーム処理を再開する。こうすれば、たとえゲームプログラムが一旦アンインストールされた場合であっても、プレイヤは当該ゲームプログラムを再インストールして自身がプレイしていたゲームの続きをプレイすることができる。
【0100】
次に第2の変形例として、第1ゲームG1のプレイの進行度に応じて第2ゲームG2のチュートリアルの少なくとも一部を省略する場合の処理例について、
図11のフロー図を用いて説明する。本変形例では、第1ゲームG1と第2ゲームG2とは同系統のゲームであり、いずれか一方のゲームをプレイしていれば他のゲームの基本的な操作内容は把握できるものとする。また、第1の変形例と同様に、プレイヤは既に第1ゲームG1をプレイしており、これに伴い、第1ゲームG1に対応する個別ゲーム処理部31aが、当該ゲームの進行度を示すプレイ履歴情報を出力しているものとする。
【0101】
この状況で、プレイヤが第2ゲームG2のゲームプログラムを新たに端末20にインストールして、そのプレイを開始しようとしたとする。このとき第2ゲームG2に対応する個別ゲーム処理部31bは、初回のゲーム起動時(S41)に、自身と同系統のゲームとして予め設定されたゲーム(ここでは第1ゲームG1)のプレイ履歴情報が存在するか否かを判定する(S42)。ここでプレイ履歴情報が存在しなければ(S42:No)、個別ゲーム処理部31bは通常通りチュートリアルを実行する(S43)。
【0102】
また処理S42において第1ゲームG1のプレイ履歴情報が存在する場合(S42:Yes)、個別ゲーム処理部31bは、当該第1ゲームG1のプレイ履歴情報に含まれる第1ゲームG1の進行度が所定段階以上であるか否か(例えば第1ゲームG1においてチュートリアルが終了しているか否か、あるいはプレイヤが所定の操作を実行したことがあるか否かなど)を判定する(S44)。ここで所定段階に到達していない場合(S44:No)には、プレイ履歴情報が存在しない場合と同様に、通常のチュートリアルを実行する(S43)。
【0103】
一方、処理S44で第1ゲームG1の進行度が所定段階以上の場合(S44:Yes)、プレイヤは既に第1ゲームG1をある程度プレイしているものと判断されるため、同系統のゲームである第2ゲームG2のチュートリアルをプレイヤにプレイさせる必要性は少ない。そこで個別ゲーム処理部31bは、少なくともその一部が省略されたチュートリアルを実行する(S45)。具体的にはチュートリアルが3段階からなる場合、そのうち第2段階目だけを実行する。ここでどの段階のチュートリアルを実行するかは、第2ゲームG2において定めておけばよい。また、第1ゲームG1の進行の度合(例えばプレイヤが操作する仮想ユニットのレベル)に応じて、どの部分のチュートリアルを省略するかを定めておいてもよい。
【0104】
例えば、第1ゲームG1でのプレイヤの操作する仮想ユニットのレベルが「10」であれば、第2ゲームG2のチュートリアルのうち第1段階を省略し、第1ゲームG1でのプレイヤの操作する仮想ユニットのレベルが「20」であれば、第2ゲームG2のチュートリアルのうち第1,第2の段階を省略する、といったように定めてもよい。
【0105】
さらに、第1ゲームG1においてプレイヤが所定の攻撃(例えば第1の魔術攻撃)を行っているときには、第2ゲームG2のチュートリアルのうち第1段階を省略し、第1ゲームG1においてプレイヤが別の所定の攻撃(例えば第2の魔術攻撃)を行っているときには、第2ゲームG2のチュートリアルのうち第2段階を省略し…、というように定められていてもよい。これらの設定は、第2ゲームG2のプログラムにおいて定めておく。
【0106】
なお、以上の例では、同系統のゲームがどのゲームであるかを特定する情報が、予め各ゲームのゲームプログラム内に設定されているものとしていた。しかしながら本実施の形態はこれに限らず、複数のゲームのそれぞれについて、所属するゲームグループが設定され、各ゲームプログラムは自身と同じゲームグループに属するゲームを同系統のゲームと判断してもよい。この場合、各ゲームプログラム内には、所属するゲームグループのグループ識別子が含まれるものとする。
【0107】
またこのように第1ゲームG1の進行度によって第2ゲームG2のチュートリアルの一部を省略する処理を行う場合は、ポイント算出部33は、第2ゲームG2のチュートリアルの省略の度合に応じてポイント情報Pを算出することとしてもよい。
【0108】
具体的には、ポイント算出部33は、第2ゲームG2のチュートリアルの第1段階を省略したときには、ポイント情報PをP1とし、第2ゲームG2のチュートリアルの第1,第2段階を省略したときには、ポイント情報PをP2とする。
【0109】
[個別のゲームをプレイするプレイヤ人数等に応じた処理]
また本発明の第1、第2の実施の形態のゲームシステムにおいて、ポイント算出部33は、ゲームをプレイしているプレイヤの人数に応じてポイント情報を算出してもよい。
【0110】
一例としてポイント算出部33は、ゲームごとの直近の所定期間における各プレイヤの操作頻度等、プレイ履歴情報を参照して、上記直近の所定期間において操作を行ったプレイヤの数を得る。そしてポイント算出部33は、このプレイヤの数に応じたポイント情報Pを、上記直近の所定期間において操作を行った各プレイヤが操作する端末20に対してそれぞれ算出して付与する。
【0111】
一例としてポイント情報Pは、所定のポイントの数値を、上記得られたプレイヤの数で除した値としてもよい。また別の例では、ポイント情報Pは、所定のポイントの数値に、上記得られたプレイヤの数を乗じた値としてもよい。
【0112】
さらに本実施の形態のこの例においては、複数のゲームをプレイしているプレイヤ人数に応じてポイント情報を算出してもよい。この例ではポイント算出部33は、複数の個別のゲームのそれぞれについてのプレイ履歴情報を参照して、直近の所定期間におけるプレイヤごとの操作頻度等の情報を得る。
【0113】
ポイント算出部33は、例えば上記直近の所定期間において複数のゲーム(例えば第1のゲームG1と第2のゲームG2と)の双方にて操作を行ったプレイヤの数をカウントする。そしてポイント算出部33は、このプレイヤの数に応じたポイント情報Pを、上記直近の所定期間において操作を行った各プレイヤが操作する端末20に対してそれぞれ算出して付与する。
【0114】
これによると、第1ゲームG1及び第2ゲームG2の双方で動いているプレイヤの数に応じて特典を付与することが可能となる。
【0115】
さらに、例えばポイント算出部33は、第1ゲームG1及び第2ゲームG2の双方で動いている(ログインしている)、フレンドとして設定された他のプレイヤキャラクタ(フレンドキャラクタと呼ぶ)の数そのもの、またはログイン中のフレンドキャラクタの数を、フレンドキャラクタの全数で除した割合等に応じてポイント情報Pを算出してもよい。
【0116】
[ゲームをカテゴリに分ける例]
またポイント算出部33は、個別のゲームをカテゴリに分け、カテゴリごとに共通のポイント情報を算出することとしてもよい。ここでカテゴリは、例えばゲームの種類(カードゲーム、バトルゲーム、シューティングゲーム等の別)や、提供しているベンダーの別、あるいはゲームのベンダーが任意に設定したものであってもよい。
【0117】
ポイント算出部33は、各カテゴリに属するゲームについて、プレイヤのプレイ履歴情報を参照して、各プレイヤの、カテゴリごとのプレイ時間の総和(当該カテゴリに属するゲームのプレイ時間の総和)や、プレイ日数の平均値や総和、レベルの最大値等、プレイ履歴情報に基づく統計情報(プレイ履歴統計情報と呼ぶ)を求める。
【0118】
そしてポイント算出部33は、あるカテゴリ(仮にカテゴリAとする)についてのプレイ履歴統計情報と、他のカテゴリ(例えばカテゴリBとする)のプレイ履歴統計情報とを比較し、カテゴリAのプレイ履歴統計情報からカテゴリBのプレイ履歴統計情報を差し引いた値が所定のしきい値を超える場合、あるいはカテゴリAのプレイ履歴統計情報をカテゴリBのプレイ履歴統計情報で除した比の値が所定のしきい値を超える場合にカテゴリAのゲームで共通に利用できるポイント情報を付与してもよい。
【0119】
すなわち、この例では、ポイント算出部33はポイント情報をカテゴリごとに算出する。そしてカテゴリごとのポイント情報には、対応するカテゴリを特定する情報が関連付けられる。
【0120】
この例ではポイント提示部34は、ポイント算出部33が端末20ごと、かつカテゴリごとに算出したポイント情報Pを、対応する端末20に提示する。
【0121】
そしてこの例では、ポイント算出部33によって算出されたカテゴリごとのポイント情報Pは、プレイヤの指示等に応じて、ゲーム機能部30によるゲームの処理に反映される。すなわち、個別ゲーム処理部31は、ポイント算出部33が算出した端末20ごとのポイント情報のうち、プレイヤによりプレイされるゲームのカテゴリに対応するポイント情報を用いて、当該ゲームのプレイを制御する。
【0122】
具体的には、プレイヤが、獲得したポイントの使用を指示すると、この指示に応じて、当該プレイヤが操作する端末20で実行されるゲームのカテゴリを参照し、当該カテゴリを特定する情報に関連付けられたポイントを用いて、有利な効果やプレイヤにとって好ましい影響が発生するようにゲーム機能部30がゲーム内容を制御する。
【0123】
本実施形態のこの例では、このようなポイントの使用の具体例として、カテゴリごとのポイントに応じて、ゲーム内で利用可能な特典が端末20を操作するプレイヤに対して付与されることとしてもよい。具体的には、あるゲームのプレイ中に、特典付与部35が、ポイント算出部33が算出したポイント情報のうち、当該プレイ中のゲームのカテゴリに対応するポイント情報に応じて、当該プレイ中のゲームに関する複数種類の特典を、端末20に対して提示する。特典付与部35は、端末20から特典一覧の取得要求を受け付けた場合に、当該要求を行った端末20に対して上記特典一覧の情報を送信し、端末20の表示部24に特典一覧の情報を表示させることによって、プレイヤに特典の一覧を提示する。
【0124】
また端末20においてあるゲームのプログラムのアンインストールが検出できる場合(例えばアンインストール時に端末20がサーバ装置10側にアンインストールしたゲームを特定する情報を送出する場合等)、本実施の形態のカテゴリごとのポイント情報を算出する例を用いると、次のような処理を実現できる。
【0125】
すなわち、カテゴリAに属するゲームが端末20にてアンインストールされたことを検出すると、サーバ装置10のポイント算出部33が、当該端末20に対して、カテゴリAとは異なるカテゴリBのゲームにおいて共通して利用可能なポイント情報を算出してもよい。これによると、例えばあるライブラリAを用いているゲーム群をカテゴリAに分類し、別のライブラリBを用いているゲーム群をカテゴリBに分類しておき、ライブラリAが古くなり、ライブラリBを用いているゲームへの移行を進めたい場合に、カテゴリAに属するゲームがアンインストールされたことを検出してカテゴリBに属するゲームで共通に利用できるポイント情報を算出させることができる。
【0126】
またカテゴリをベンダーの別とすれば、カテゴリAに属する複数のゲーム(仮にベンダーA社のゲームとする)の総プレイ時間やログイン日数、レベル等(これらの組み合わせやこれらから演算される値であってもよい)、ゲームのプレイの度合を表す情報と、A社とは異なるカテゴリBに属する複数のゲーム(ベンダーB社のゲームとする)のプレイ度合を表す情報とを比較し、これらの比や差に応じて、例えばカテゴリBに属するゲームのプレイ度合よりもカテゴリAに属するゲームのプレイ度合が大きい場合に、A社用の特典を付与するといったことが可能となる。さらに、アンインストールが検出できる場合は、カテゴリBに属する、ベンダーB社のゲームをアンインストールするとカテゴリAに属するA社用のゲームの特典をより多く付与するといった制御も可能となり、プレイヤがB社のゲームから離れるほど、A社用の特典をより多く付与するといった制御が可能となる。
【0127】
[ゲームシステムの別の構成方法の例]
本実施の形態のここまでの説明においてサーバ装置10の制御部11が実現するとした機能の少なくとも一部は、端末20の制御部21によって実現されてもよい。逆に、端末20の制御部21が実現するとした機能の少なくとも一部は、サーバ装置10の制御部11によって実現されてもよい。例えば、端末20のゲーム機能部30によって実現されるとしたゲーム処理の一部は、サーバ装置10で実行されてもよい。また、以上の説明でポイント算出部33が実行するとした、プレイ履歴情報が所定の条件を満たすか否か判定する処理は、端末20で実行することとしてもよい。この場合端末20は、プレイ履歴情報が所定の条件を満たすと判定された場合に、その旨をサーバ装置10のポイント算出部33に通知し、ポイント算出部33は当該通知を受けて通知を送信した端末20に対してポイントを付与することとする。
【0128】
[実施形態の効果]
以上の通り、本発明の実施の形態によれば、ゲームのプレイ履歴に応じてゲームに依存しないポイントを端末ごとに付与することで、当該ポイントを利用可能なゲームをプレイするようプレイヤに動機付けることができる。
【解決手段】端末と、当該端末に対して通信可能に接続されるサーバ装置とを含み、プレイヤに対して複数のゲームをプレイさせるゲーム機能部と、プレイヤが複数のゲームをプレイすることで得るプレイ履歴に基づいて、端末の特典情報を算出する特典算出部と、特典算出部が算出した端末の特典情報を、当該端末に提示する特典提示部と、を含み、ゲーム機能部は、特典算出部が算出した端末の特典情報に基づいて、プレイヤによるゲームのプレイを制御するゲームシステムである。