(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
当該フィルタの前記第1の取付具および前記第2の取付具のうちの少なくとも一方が、前記マニホールドの前記第1の取付具および前記第2の取付具のうちの一方を受けるようになっている受け部を備える、請求項1に記載のフィルタ。
前記ハウジングが長手方向軸線を有し、前記リザーバの前記壁がフランジを備え、前記フランジの少なくとも一部が、前記長手方向軸線に対して略垂直な方向で前記ハウジングを越えて外側に延びる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルタ。
前記ハウジングが、前記透過性フィルタメディアを収容する濾過チャンバと、前記ハウジングの前記上側領域から前記濾過チャンバの下側領域に延びる流体チャネルとを有し、当該フィルタの前記第1の取付具および前記第2の取付具のうちの一方が前記流体チャネルに流体的に結合される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルタ。
前記ハウジングが長手方向軸線を有し、前記リザーバの前記壁がフランジを備え、前記フランジの少なくとも一部が、前記長手方向軸線に対して略垂直な方向で前記ハウジングを越えて外側に延び、前記フランジが、前記マニホールドアセンブリと係合して前記フィルタを前記マニホールドアセンブリ上に支持するようになっている、請求項7〜9のいずれか一項に記載のフィルタ装置。
前記フィルタの前記ハウジングが、前記透過性フィルタメディアを収容する濾過チャンバを形成する単一壁圧力容器を含み、前記単一壁圧力容器が、周囲環境に晒される外面と、前記濾過チャンバの外周を規定する内面とを有し、前記単一壁圧力容器が、周囲圧力と濾過されるべき流体の作動圧との間の差に耐えることができる十分な構造的完全性を有する、請求項7〜10のいずれか一項に記載のフィルタ装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0015]発明を具現化するフィルタおよびフィルタ装置は、多種多様な方法で構成されてもよい。一般に、各フィルタ装置10は、
図1に示されるように、マニホールドアセンブリ11と、マニホールドアセンブリ11に装着できるとともにマニホールドアセンブリ11から取り外すことができるフィルタ12とを含んでもよい。マニホールドアセンブリ11およびフィルタ10はそれぞれ、少なくとも第1および第2の取付具13,14;15,16を含んでもよい。マニホールドアセンブリ11の第1および第2の取付具13,14は、フィルタ10の第1および第2の取付具15,16のそれぞれにシール状態で結合され得るとともに第1および第2の取付具15,16のそれぞれから分離され得る。
【0008】
[0016]発明を具現化するフィルタ12の多くの異なる例のうちの1つが
図1−
図3に示される。一般に、フィルタ12は、少なくとも第1および第2の取付具15,16、ハウジング20、透過性フィルタメディア21、および、リザーバ22を備えてもよい。ハウジング20は、第1および第2の取付具15,16間でハウジング20内に流体流路23を形成してもよい。透過性フィルタメディア21は、流体流路23に沿って流れる流体から1つ以上の物質を除去するためにハウジング20内で流体流路23中に配置されてもよい。リザーバ22は、第1および第2の取付具15,16を取り囲む壁24を含んでもよく、リザーバ22は、第1および第2の取付具15,16からの滴り落ちるあるいは漏れる流体を収集する。
【0009】
[0017]フィルタの第1および第2の取付具は様々に構成されてもよい。例えば、フィルタ12が2つの取付具のみを有してもよく、第1の取付具15は、濾過されていない流体、例えばフィード流体またはプロセス流体を受けるための入口取付具を構成し、また、第2の取付具16は、濾過された流体、例えば濾過物または透過物を排出するための出口取付具を構成する。このとき、フィルタ12は、入口取付具15に入る全ての流体が出口取付具16へ行く途中で透過性フィルタメディア21を通過するダイレクトフィルタ、デットエンドフィルタ、または、バリアフィルタとして配置されてもよい。幾つかの実施形態において、フィルタは、異なるおよび/または更なる取付具を含んでもよい。例えば、フィルタは、ハウジングからガスを抜くための通気取付具を含んでもよい。また、フィルタがクロスフローフィルタとして配置されてもよく、このクロスフローフィルタでは、入口取付具に入る流体の一部のみが出口取付具へ向けてフィルタメディアを通過する。流体の残りの部分、例えばリテンテートまたは濃縮物は、更なるリテンテート出口取付具または濃縮物出口取付具を介してフィルタから抜け出る。
【0010】
[0018]フィルタの第1および第2の取付具、並びに、マニホールドアセンブリの第1および第2の取付具は、任意の数の特定のタイプの嵌め合いコネクタとして形成されてもよい。幾つかの実施形態において、フィルタの第1および第2の取付具、並びに、マニホールドアセンブリの第1および第2の取付具は、嵌まり合うノズルおよび受け部として構成されてもよい。ノズルは、受け部内に受けられてもよく、例えばOリング、ガスケット、および/または、フェイスシールによって受け部内で様々にシールされてもよい。ノズルおよび受け部の幾つかの例は、参照により本願に組み入れられる米国特許第7,807,055号に記載される。図示の実施形態では、フィルタ12の第1および第2の取付具15,16がそれぞれ受け部を備えてもよく、一方、マニホールドアセンブリの第1および第2の取付具13,14がそれぞれノズルを備えてもよい。あるいは、フィルタ取付具の一方または両方がノズルを備えてもよく、また、マニホールドアセンブリ取付具の一方または両方が受け部を備えてもよく、あるいは、フィルタ取付具およびマニホールドアセンブリ取付具が任意の他のタイプの取付具を構成してもよい。
【0011】
[0019]フィルタの第1および第2の取付具は、ハウジング上の様々な場所に配置されてもよい。多くの実施形態において、第1および第2の取付具15,16は、ハウジング20の上側領域に、例えばハウジング20の上端に配置されてもよい。各取付具15,16は、最上端部25で終端してもよく、また、ハウジング20の上端よりも上側に延びてもよい。あるいは、取付具の一方または両方がハウジング20の上端内に埋め込まれてもよく、その場合、取付具の最上端部はハウジングの上端にあるいは上端よりも下側にある。
【0012】
[0020]ハウジングは任意の多くの方法で構成されてもよい。例えば、ハウジングは、略円筒形状を含む任意の様々な不規則な形状または規則正しい形状を有してもよい。ハウジングが開放できてもよく、それにより、汚れた透過性フィルタメディアをハウジングの内部から除去して洗浄するあるいは交換することができる。例えば、ハウジングは、ボウルと、任意の様々な方法でボウルに取り外し可能に取り付けられるヘッダ、カバー、および/または、ベースとを含んでもよい。あるいは、ハウジングは、該ハウジングの内側に恒久的にシールされる透過性フィルタメディアを用いて恒久的に閉じられてもよい。フィルタメディアが汚れた時点で、ハウジングおよび透過性フィルタメディアの両方が単一のユニットとして一緒に交換されてもよい。加えて、ハウジングは、ステンレス鋼などの金属およびポリプロピレンまたは高密度ポリエチレン(HDPE)などの高分子を含む様々な不透過性材料から形成されてもよい。
【0013】
[0021]ハウジング20の多くの異なる例のうちの1つが
図1−
図3に示される。ハウジング20は、長手方向軸線Aを含んでもよく、また、任意の多くの方法で構成されてもよい本体30を備えてもよい。幾つかの実施形態において、本体30は、ボウル31とカバー32とを備えてもよい。カバー32は、ボウル31の上端に取り外し可能にあるいは取り外し不能に取り付けられてもよく、また、ハウジング20の上端を形成してもよい。ハウジング20の内部、例えば本体30またはボウル31の内部は、フィルタチャンバ33を形成してもよい。フィルタチャンバ33が流体流路23の一部を備えてもよく、また、透過性フィルタメディア21が例えば流体流路23を横切ってフィルタチャンバ33内に配置されてもよい。幾つかの実施形態において、フィルタ12は、オペレータによるフィルタ12の操作を容易にするためにフィンガホールド34を含んでもよい。
【0014】
[0022]第1および第2の取付具は、流体をフィルタチャンバを通じて流体流路に沿って方向付けるべく様々な方法でフィルタチャンバと流体連通してもよい。例えば、両方の取付具は、本体の上端に、例えばカバー上またはカバー内に配置されてもよく、また、本体を貫通して、例えばカバーを貫通して、フィルタチャンバの上端に通じていてもよい。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの取付具、例えば入口取付具15は、本体30内、例えばボウル31内の流体管路35へ通じるようにハウジング20の上端に配置されてもよい。流体管路35は、流体をハウジング20の上端からハウジング20の底部へ向けてフィルタチャンバ33の外側に方向付けてもよい。流体管路35は、フィルタチャンバ33の底部またはその近傍でフィルタチャンバ33に通じてもよく、一方、出口取付具16は、ハウジング20の上端を貫通して、例えばカバー32を貫通して、フィルタチャンバ33の上端に通じてもよい。この構成は、ハウジングが流体でいっぱいになる際のフィルタチャンバおよび流体流路の残りの部分からの気体、例えば空気、または、事前調整液または保存液の排出を促すことができる。
【0015】
[0023]多くの実施形態において、ハウジングは、ハウジングの外部の周囲圧力とハウジングの内部、例えばフィルタチャンバ内の流体作動圧との間の圧力差に耐えることができる単一壁の圧力容器を含んでもよい。単一壁圧力容器がフィルタチャンバを形成してもよい。例えば、ハウジング20、例えば本体30またはボウル31は、周囲環境をフィルタチャンバから分離して圧力容器としての役目を果たす単一壁40を有してもよい。圧力容器壁40の外面41が周囲環境と接触してもよい。圧力容器壁の内面42は、フィルタチャンバ33の外周の少なくとも一部を規定してもよく、また、フィルタチャンバ33内を流れる流体と接触してもよい。圧力容器壁40が金属または高分子から形成されてもよく、また、壁の厚さは、構成材料や所望の流体作動圧などの因子に応じて異なってもよい。一般に、壁は、周囲圧力と流体作動圧との間の圧力差に耐えることができる十分な構造的完全性を有するようになっている。多くの実施形態において、この圧力差は約100psid(6.9bard)以下であってもよく、また、金属壁に関して厚さは約0.065インチ(1.7mm)以下であってもよく、一方、高分子壁に関して厚さは約0.25インチ(6.4mm)以下であってもよい。
【0016】
[0024]透過性フィルタメディアは任意の多くの方法で構成されてもよい。例えば、透過性フィルタメディアは、フィルタメディア層、1つ以上の排液および/または支持層、および/または、緩衝層を含む1つ以上の層を有する襞のあるあるいは螺旋状に巻回された透過性シートを備えてもよい。あるいは、透過性フィルタメディアは、透過性中空繊維の束、または、透過性マス、例えば中空円筒状の透過性マスを備えてもよい。フィルタメディアは、任意の様々な高分子材料を含むがこれらに限定されない任意の多くの材料から形成されてもよく、また、例えば、織シートまたは不織シート、メッシュ、または、フィラメントあるいは繊維の塊として、あるいは、例えばシートまたは中空繊維の形態を成す透過性膜として作られてもよい。透過性フィルタメディアは様々な濾過特性を有してもよい。例えば、透過性フィルタメディアは、多孔性、透過性、半透過性、または、選択透過性であってもよく、また、除去等級は、微細孔あるいはそれよりも粗い等級から、超多孔質、ナノ多孔質、または、それよりも細かい等級までの範囲内であってもよい。
【0017】
[0025]多くの実施形態において、透過性フィルタメディアは、ハウジング内に、例えばフィルタチャンバ内に取り外し不能にあるいは取り外し可能に装着されてもよいフィルタ要素の一部であってもよい。フィルタ要素は任意の様々な方法で構成されてもよい。例えば、
図1に示されるように、透過性フィルタメディア21は、フィルタメディア21の両側の軸方向端部を閉栓する盲端キャップ44および開放端キャップ45を更に備える中空のフィルタ要素43の一部であってもよい。開放端キャップ45は、フィルタ要素43の中空内部と出口取付具16との間を流体連通させる開口を含んでもよい。径方向に向けられる力に抗してフィルタメディア21を支持するために有孔コア46と有孔ケージ47とが透過性フィルタメディア21の内面および外面の周囲にわたって配置されてもよい。
【0018】
[0026]リザーバは、様々な方法でハウジングの上端の周囲に配置されてもよい。例えば、リザーバは、ハウジングの上側領域、すなわち、ハウジングの本体の上側半分に装着されてもよく、また、ハウジングの上端で上方に軸方向に延びてもよい。更に、リザーバは、リザーバの壁を含めて、任意の多くの方法で構成されてもよい。リザーバの壁が1つ以上の壁を備えてもよく、これらの壁は、フィルタの第1および第2の取付具を個別にあるいはまとめて取り囲むとともに、フィルタの取付具とマニホールドアセンブリの取付具とを互いにシール状態で結合できかつ互いから分離できるようにする1つ以上の開口を形成する。多くの例のうちの1つとして、リザーバの壁は、ハウジングの上端の周囲で上方に軸方向に延びるとともにフィルタの第1および第2の取付具をまとめて取り囲む環状カラーを備えてもよい。フィルタおよびマニホールドアセンブリの取付具は、カラーの最上端部により形成される円形の開口を通じて互いに結合するとともに互いから分離してもよい。
【0019】
[0027]他の例として、図示の実施形態では、リザーバ22の壁24がフランジを備えてもよい。フランジ24は、ハウジング20の上側領域、例えばハウジング20の上端に装着されてもよい。フランジは、任意の不規則な形状または規則正しい形状、例えば略円形、楕円形、または、長方形の形状を有してもよい。フランジ24の少なくとも一部は、横方向で、例えば、ハウジング20の長手方向軸線Aに対して略垂直な方向で、ハウジング20の本体30から外側に延びてもよい。幾つかの実施形態において、フランジ24の外側に延びる部分は、ハウジング20の底部へ向けて軸方向下方に面するとともに例えばハウジング20の両側で長手方向軸線Aに対して略垂直な平面内で延びる1つ以上の張出部50を形成してもよい。このとき、フランジ24は、例えば張出部50をマニホールドアセンブリ11の対応する支持面上に載置することにより、フィルタ12をマニホールドアセンブリ11に対して機械的に装着するとともにフィルタ12をマニホールドアセンブリ11に対して支持するための機構としての役目を果たしてもよい。また、フランジ24は、鉢状部51を形成するとともに、フィルタ12の第1および第2の取付具15,16をまとめて取り囲んでもよく、第1および第2の取付具15,16は、鉢状部51内で、ハウジング20の上端から、例えばカバー32から上方に軸方向に延びる。リザーバ壁24の最上端部52、例えばフランジ24の最上端部52は、フィルタ取付具15,16をマニホールドアセンブリ11の取付具13,14にシール状態で結合させるあるいは取付具13,14から分離させることができるようにする開口53を形成してもよい。
【0020】
[0028]リザーバは、壁を含めて、様々に構成されてもよいが、リザーバ壁の最上端部は、フィルタの第1および第2の取付具のそれぞれの最上端部よりも低くない。言い換えると、フィルタの第1および第2の取付具のそれぞれの最上端部は、リザーバ壁の最上端部よりも高くない、すなわち、リザーバ壁の最上端部にあるあるいはそれよりも下側にある。例えば、
図1および
図3に示されるように、フィルタ12の第1および第2の取付具15,16のそれぞれの最上端部は、リザーバ壁24、例えばフランジの最上端部52よりも高くない、すなわち、最上端部52を越えて軸方向に延びない。第1および第2のフィルタ取付具15,16の最上端部25がリザーバ壁24の最上端部52よりも下側にあってもよいが、図示の実施形態では、各取付具15,16の最上端部25がリザーバ壁24の最上端部52と同じ高さである。リザーバ壁24の最上端部52が各フィルタ取付具15,16の最上端部25またはそれよりも上側にある場合、取付具13,14;15,16がシール状態で結合されるあるいは分離される際にこれらの取付具から漏れるあるいは噴き出す任意の流体は、リザーバ壁24によって遮られてリザーバ22内、例えばフランジ24の鉢状部51内に収集される可能性が高い。
【0021】
[0029]マニホールドアセンブリは多種多様な方法で構成されてもよい。一般に、マニホールドアセンブリは本体を含んでもよく、また、マニホールド本体は、様々に構造化されてもよく、例えば、任意の不規則なあるいは規則正しい形状を有してもよい。マニホールド本体は、マニホールドアセンブリの少なくとも第1および第2の取付具を支持してもよい。全ての実施形態ではない多くの実施形態において、第1のマニホールド取付具は、濾過されない流体、例えばフィード流体またはプロセス流体を大型システムからフィルタの入口取付具に供給するためのフィード流体取付具またはプロセス流体取付具を構成してもよく、一方、第2のマニホールド取付具は、濾過された流体、例えば濾過物または透過物をフィルタの出口取付具から大型システムに戻すための濾過物取付具または透過物取付具を構成してもよい。通気取付具あるいはリテンテート取付具または濃縮物取付具などの異なるおよび/または更なる取付具がマニホールド本体によって支持されてもよい。マニホールドアセンブリの取付具は、前述したように、ノズルと該ノズルを受ける嵌め合い受け部とを含む任意の数の特定のタイプのコネクタとして形成されてもよい。また、取付具を通じた流体の流れを制御するために、バルブがマニホールド取付具の一部または全部と関連付けられてもよい。バルブは、マニホールドアセンブリに対して、例えばマニホールド本体に対して装着されてもよく、あるいは、マニホールドアセンブリの外部にあってもよく、例えば、大型システムの一部であってもよい。
【0022】
[0030]マニホールドアセンブリ11を有するフィルタ装置10の多くの異なる例のうちの1つが
図1に示される。マニホールドアセンブリ11は、第1および第2のマニホールド取付具13,14を支持するマニホールド本体54を含んでもよい。第1および第2のマニホールド取付具13,14は、任意の様々な方法で、第1および第2のフィルタ取付具15,16のそれぞれにシール状態で結合されるとともに第1および第2のフィルタ取付具15,16のそれぞれから分離されてもよい。例えば、マニホールド本体54は、オペレータにより手作業でフィルタ12が持ち上げられてマニホールド本体54に装着されあるいはマニホールド本体54から引き抜かれて取り外される間に、固定されたままであってもよい。フィルタ12がマニホールドアセンブリ11に装着されあるいはマニホールドアセンブリ11から取り外されると同時に、フィルタ12の取付具15,16がマニホールドアセンブリ11の取付具13,14にシール状態で結合されあるいは取付具13,14から分離される。フィルタがマニホールドアセンブリ11に装着される間、任意の様々な方法で、例えばマニホールド本体54から垂れ下がって張出部50下でフィルタ12のフランジ24にクリップ留まりするスプリングクリップ(図示せず)により、フィルタ12がマニホールドアセンブリ11に機械的に固定されてもよい。
【0023】
[0031]他の実施形態において、マニホールドアセンブリは、取付具をシール状態で結合させるあるいは分離させるためにマニホールドアセンブリの第1および第2の取付具とフィルタの第1および第2の取付具とを互いに対して移動させる可動部を含んでもよい。例えば、幾つかの実施形態において、第1および第2のマニホールド取付具は、マニホールドアセンブリの可動部上に支持されてもよく、一方、フィルタは、固定状態に保たれ、例えばマニホールドアセンブリの固定部に装着される。フィルタがマニホールドアセンブリの固定部に装着された状態で、マニホールドアセンブリの可動部は、マニホールド取付具を移動させて固定状態のフィルタ取付具とシール状態で係合させあるいはフィルタ取付具から離脱させてもよく、これによって取付具をシール係合および離脱させる。
【0024】
[0032]幾つかの実施形態において、マニホールドアセンブリの可動部は、フィルタを保持するマニホールドアセンブリの部分であってもよい。フィルタを保持するとともにフィルタ取付具を移動させてマニホールド取付具とシール状態で係合させるあるいはマニホールド取付具から離脱させる可動部を有するマニホールドアセンブリを含むフィルタ装置は、多種多様な方法で構成されてもよい。
図4−
図10に示されるフィルタ装置10は、多くの例のうちの1つにすぎない。
【0025】
[0033]
図4および
図5に示されるように、マニホールド本体54は、少なくとも第1および第2のマニホールド取付具13,14を支持してもよい内側シェル60に接続されるフロントプレート、トッププレート、および、対向するサイドプレート55,56,57を含んでもよい。第1および第2のマニホールド取付具13,14は、内側シェル60を貫通して延びてもよく、また、一端、例えば上端が大型システム(図示せず)に結合されてもよく、他端、例えば下端が第1および第2のフィルタ取付具15,16のそれぞれにシール状態で結合可能であってもよい。内側シェル60およびマニホールド取付具13,14を含むマニホールド本体54は固定されたままでもよい。
【0026】
[0034]マニホールドアセンブリが可動シャトルアセンブリを含んでもよく、また、可動シャトルアセンブリが任意の数の異なる形態を有してもよい。
図1および
図4−
図10に示される実施形態を含む幾つかの実施形態において、シャトルアセンブリ61は、キャリッジアセンブリ62と、キャリッジアセンブリ62に結合されるアクチュエータ機構63とを含んでもよい。キャリッジアセンブリ62およびアクチュエータ機構63のいずれか一方または両方がマニホールド本体54に結合されてもよい。フィルタ12を受けるキャリッジアセンブリ62は、アクチュエータ機構63の動作に応じてフィルタ取付具15,16を移動させてマニホールド取付具13,14とシール状態で係合させおよび/またはマニホールド取付具13,14から離脱させてもよい。他の実施形態において、可動シャトルアセンブリは、アクチュエータ機構を伴うことなくマニホールド本体に結合されるキャリッジアセンブリを備えてもよい。例えば、キャリッジアセンブリがマニホールド本体にヒンジ結合されてもよい。このとき、キャリッジアセンブリは、キャリッジアセンブリを直接に回動させることにより、フィルタ取付具を移動させてマニホールド取付具と係合させおよび/またはマニホールド取付具から離脱させてもよい。
【0027】
[0035]キャリッジアセンブリは様々に構成されてもよい。多くの例のうちの1つとして、キャリッジアセンブリ62は、例えば
図6および
図7に示されるように、キャリッジ64と、キャリッジ64に取り付けられるとともにキャリッジ64を越えて延びる、例えばキャリッジ64から上方へ延びる1つ以上の、例えば2つのリフト65とを含んでもよい。各リフト65は、マニホールド本体54の内側シェル60の内側に沿って長手方向に延びるトラック内に装着されてもよく、トラックは、リフト65の動きをトラックに沿う長手方向の動き、例えば軸方向上下に制限する。キャリッジおよびフィルタは、キャリッジが移動のためにフィルタを受けて支持できるようにするべく任意の多くの方法で構成されてもよい。多くの例のうちの1つとして、図示のキャリッジ64は、フィルタ12を受ける開放端66と、フィルタ12を支持するためにキャリッジ64の内部の両側にある棚70とを有してもよい。ハウジング20上の張出部50は、カートリッジ64の棚70に沿ってスライドして棚70上に載置してもよい。例えば、フィルタ12は、可動シャトルアセンブリ上に様々な方法で配置されてもよい。例えば、フィルタ12は、フランジ24をキャリッジ64の開放端66内にスライドさせることによってキャリッジ64内に挿入されてもよく、フランジ24の張出部50は棚70に沿ってスライドして棚70によって支持される。フィンガホールド34は、キャリッジ64内へのフィルタ12の挿入およびキャリッジ64からのフィルタ12の引き抜きを容易にしてもよい。フランジ24の上端がキャリッジ64の上端の近傍に配置されてもよい。シャトルアセンブリ61がフィルタ取付具15,16を移動させてマニホールド取付具13,14と係合させるあるいはマニホールド取付具13,14から離脱させるときに、キャリッジ64の棚70は、取付具13,14;15,16を係合させるためにフィルタ12の張出部50に対して上向きの力を及ぼしてもよく、また、キャリッジ64の上端は、取付具13,14;15,16を離脱させるためにフランジ24の上端に対して下向きの力を及ぼしてもよい。
【0028】
[0036]フィルタがキャリッジアセンブリ上に配置された時点で、アクチュエータ機構は、キャリッジアセンブリ上でフィルタを移動させてフィルタ取付具とマニホールド取付具とをシール状態で結合させあるいは離脱させるべく作動されてもよい。例えば、アクチュエータ機構が第1の位置から第2の位置に移動されてもよい。この動作に応じて、キャリッジアセンブリおよびキャリッジアセンブリ上の任意のフィルタは、フィルタ取付具がマニホールド取付具から離間されて離脱される第1の位置から、フィルタ取付具がマニホールド取付具とシール状態で係合する第2の位置に移動されてもよい。フィルタおよびマニホールドアセンブリの取付具がシール状態で係合されると、リザーバの壁の最上端部、例えばフランジの最上端部は、マニホールド本体の底部と接触してもよくあるいは接触しなくてもよく、また、マニホールド本体の底部に密着してもよくあるいは密着しなくてもよい。フィルタ取付具をマニホールド取付具から離脱させるために、アクチュエータ機構が第2の位置から第1の位置に移動され、それにより、キャリッジアセンブリおよびフィルタを、フィルタ取付具がマニホールド取付具とシール状態で係合する第2の位置から、フィルタ取付具がマニホールド取付具から離脱されて離間される第1の位置に移動させてもよい。図示の実施形態を含む幾つかの実施形態において、キャリッジアセンブリおよびアクチュエータ機構は、取付具がキャリッジアセンブリの第1の位置と第2の位置との間で移動する距離全体にわたってフィルタ取付具をマニホールド取付具に対して直線的に同軸に移動させるようになっていてもよい。他の実施形態において、フィルタ取付具およびマニホールド取付具は、異なる態様で、例えば弓形態様で、第1の位置と第2の位置との間で互いに対して移動してもよい。
【0029】
[0037]アクチュエータ機構は、キャリッジアセンブリを移動させるように様々に構成されてもよい。例えば、アクチュエータ機構は、アクチュエータ機構の動作に応じてキャリッジアセンブリを第1の位置と第2の位置との間で移動させることができるねじ付き構成またはカム付き構成を備えてもよい。幾つかの実施形態において、アクチュエータ機構は、キャリッジアセンブリを第1の位置と第2の位置との間で移動させるために第1の位置と第2の位置との間で回動され得る回動可能なレバー装置を備えてもよい。
【0030】
[0038]回動可能なレバー装置は多くの方法で構成されてもよい。例えば、アクチュエータ機構63は回動可能なレバー装置71を備えてもよく、該レバー装置71は、
図8−
図10に示されるように、例えばマニホールド本体54に装着される回動可能レバー72と、回動可能レバー72をキャリッジアセンブリ62に連結するリンク73とを含んでもよい。回動可能レバーおよびリンクはいずれも様々な方法で構成されてもよい。図示の実施形態において、回動可能レバー72は、ハンドル、例えばU形状ハンドルを備えてもよい。U形状ハンドル72の各端部は、マニホールド本体54に対して、例えば内側シェル60に対して回動可能に装着されてもよく、また、ハンドル72は、第1の位置、例えば
図8に示される10:30位置と、第2の位置、例えば
図10に示される7:30位置との間で回動軸線Pを中心に回動されてもよい。リンク73は、例えば、マニホールド54の両側で、例えば内側シェル60の両側でハンドル72とキャリッジアセンブリ62との間に結合されるクランクアセンブリ74を備えてもよい。幾つかの実施形態において、各クランクアセンブリ74は、ハンドル72と共に回動するクランクリンク75を含んでもよい。例えば、クランクリンク75は、回動軸線Pでハンドル72の端部に装着固定されてもよく、クランクリンク75は、回動軸線Pを中心に第1の位置と第2の位置との間でハンドル54と共に回動する。ハンドル72は、アクチュエータ機構63の残りの部分と共に、例えば内側シェル60とクランクリンク75との間に装着される戻り止め76a,76bによって第1および第2の位置に保持されてもよい。各クランクアセンブリ74は、一端がリフト65上の所定位置に回転可能に装着されるスライダリンク77を更に含んでもよい。例えば、スライダリンク77の一端は、リフト65の上側領域の開口内に回転可能に装着されてもよい。スライダリンク77の他端は、回動軸線Pからオフセットされたあるいは離間されたクランクリンク75上の所定位置に回転可能に装着されてもよい。
図8−
図10に示されるように、ハンドル72が第1の位置と第2の位置との間で回動すると、内側シェル60の両側のクランクリンク75も第1の位置と第2の位置との間で回動する。クランクリンク75の第1の位置と第2の位置との間での回動はスライダリンク77を移動させ、それにより、スライダリンク77は、内側シェル60のトラックに沿ってリフト65を長手方向に、例えば軸方向の上または下へ駆動させる。それにより、リフト65は、キャリッジ64およびキャリッジ64上の任意のフィルタ12を長手方向に、例えば軸方向の上または下へ移動させ、これにより、フィルタ取付具15,16とマニホールド取付具13,14とをシール状態で結合させあるいは離脱させる。このように、アクチュエータ機構63の第1の位置から第2の位置への移動、例えば、レバーまたはハンドル72の第1の位置から第2の位置への回動は、キャリッジアセンブリ62およびキャリッジアセンブリ62内の任意のフィルタ12を、キャリッジ64がマニホールド本体54から離間されてフィルタ取付具15,16がマニホールド取付具13,14から離脱されて離間される第1の位置から、キャリッジ64がマニホールド本体54に近接して寄り添ってフィルタ取付具15,16がマニホールド取付具13,14とシール状態で係合される第2の位置に移動させる。同様に、アクチュエータ機構63の第2の位置から第1の位置への移動、例えば、レバーまたはハンドル72の第2の位置から第1の位置への回動は、キャリッジアセンブリ62およびキャリッジアセンブリ62上の任意のフィルタ12を、キャリッジ64がマニホールド本体54に近接して寄り添ってフィルタ取付具15,16がマニホールド取付具13,14とシール状態で係合される第2の位置から、キャリッジ64がマニホールド本体54から離間されてフィルタ取付具15,16がマニホールド取付具13,14から離脱されて離間される第1の位置に移動させる。
【0031】
[0039]濾過装置の幾つかの実施形態は、フィルタがマニホールドアセンブリから分離されて除去された時点でリザーバを覆ってリザーバ内またはフィルタ内の任意の流体を隔離するために、フィルタに取り付けられてもよいキャップを含んでもよい。キャップは、例えば不透過性の高分子材料またはエラストマー材料を含む任意の様々な不透過性材料から形成されてもよい。また、キャップは任意の多くの方法で構成されてもよい。リザーバの最上端部、例えばフランジの最上端部がフィルタ取付具の最上端部にあるいはそれよりも上側にあるため、キャップは、フィルタの積み重ねおよび保管を容易にするべく、
図11および
図12に示されるように略平坦であってもよい。キャップは、任意の様々な方法でフィルタのハウジングまたはリザーバに取り付け可能であってもよい。例えば、キャップ78は、リザーバ22に対して、例えばリザーバ22の壁24に対して螺合されあるいはスナップ嵌合されてもよい。幾つかの実施形態において、キャップ78は、リザーバ22の壁24に対して、例えば壁24の開口53でスナップ嵌合されてもよいリップ79をキャップ78の下面に含んでもよく、それにより、任意の流体をより確実にリザーバ22内に収容しあるいは更には密閉する。また、キャップ78は、フィルタ12の取付具15,16と接触して取付具15,16上にわたって強固に嵌合するように配置されてもよく、あるいは、フィルタ12からの任意のこぼれ落ちを非さらにより良好に防止するために取付具内に延びて取付具を閉塞する突起を含んでもよい。幾つかの実施形態において、キャップ78は、キャップ78をフィルタ12から更に容易に取り外すことができるようにするフィンガプル80を含んでもよい。
【0032】
[0040]したがって、本発明は、数えきれない実施形態を包含しており、本明細中に記載され、例示され、および/または、示唆された特定の実施形態に限定されない。むしろ、本発明は、特許請求の範囲内に入り得る全ての実施形態および改変を含む。
【0033】
[0041]本発明を説明する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)用語“1つの(a)”、“1つの(an)”、“その”、“少なくとも1つの”、および、同様の指示対象の使用は、本明細書中で別段に示唆されなければあるいは文脈によって明らかに矛盾しなければ、単数形および複数形の両方を網羅するように解釈されるべきである。1つ以上の項目のリストが後に続く用語“少なくとも1つの”(例えば、“AおよびBのうちの少なくとも1つの”)の使用は、本明細書中で別段に示唆されなければあるいは文脈によって明らかに矛盾しなければ、リストに記載された項目(AまたはB)あるいはリストに記載された項目のうちの2つ以上の任意の組み合わせ(AおよびB)から選択される1つの項目を意味するように解釈されるべきである。用語“備える”、“有する”、“含む”、および、“包含する”は、別段に言及されなければ、非制限的用語(すなわち、“含むがこれらに限定されない”を意味する)として解釈されるべきである。本明細書中の値の範囲の列挙は、本明細書中で別段に示唆されなければ、その範囲内に入るそれぞれの別個の値を個別に参照する省略方法としての役目を果たすように意図されているにすぎず、それぞれの別個の値は、あたかもそれが本明細書中に個別に列挙されたかのように明細書中に組み入れられる。本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で別段に示唆されなければあるいは文脈によって明らかに矛盾しなければ、任意の適した順序で行なうことができる。本明細書中で与えられる任意の全ての例または典型的な言語の(例を挙げると、“例えば”、“など”、および、“例として”)使用は、単に本発明をより良く照らすように意図されているにすぎず、特許請求の範囲に別段に記載されなければ、本発明の範囲に限定をもたらさない。明細書中の言語は、特許請求の範囲に記載されない任意の要素を本発明の実施に不可欠であると示唆するとして解釈されるべきでない。
【0034】
[0042]発明を実施するための発明者等に知られる最良の形態を含めてこの発明の好ましい実施形態が本明細書中に記載される。これらの好ましい実施形態の変形は、前述した説明を読むと当業者に明らかになり得る。発明者等は、当業者がそのような変形を必要に応じて使用することを予期し、また、発明者等は、本明細書中に具体的に記載される方法とは別の方法で本発明が実施されることを意図する。したがって、この発明は、本明細書に添付される特許請求の範囲に記載された主題の全ての改変および等価物を適用可能な法律により許容されるように含む。また、前述した要素のその全ての想定し得る変形における任意の組み合わせは、本明細書中で別段に示唆されなければあるいは文脈によって明らかに矛盾しなければ、本発明によって包含される。