(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも一対のアセンブリテープそれぞれの少なくとも一辺から延びるように、複数の前記サイドパネルを、それぞれの近位端が前記アセンブリテープに取着されるように取り付ける段階と、
少なくとも1つのサイドパネルをそれぞれ取り付けられた前記アセンブリテープの部分を、前記中央体の互いに対向する辺に接続することで、前記サイドパネルを前記中央体に接続する段階と
を備える請求項1に記載の製造方法。
前記アセンブリテープに対して、前記アセンブリテープの少なくとも1つの辺から延びるように、第1の複数の第1のサイドパネルと第2の複数の第2のサイドパネルとを取り付ける段階を備え、
前記第1の複数の第1のサイドパネルは、前記2の複数の第2のサイドパネルとは異なっており、前記第1の複数の第1のサイドパネルおよび前記2の複数の第2のサイドパネルは、それぞれ交互するシーケンスとして、前記アセンブリテープの前記少なくとも1つの辺から延びる請求項1または2に記載の製造方法。
それぞれのウェブ部材の長手方向に対する斜め方向に、少なくとも一部を切断する処理により、それぞれのウェブ部材を分割することで、前記アセンブリテープの少なくとも1つの辺から延び、前記アセンブリテープに取り付けられる少なくとも一群の複数のサイドパネルを形成する段階と、
形成された前記サイドパネルを前記アセンブリテープに取り付ける前に、前記サイドパネルの1つおきに交互に180度の回転処理を行い、前記回転処理の後に、前記少なくとも一群の複数のパネル全てを、前記アセンブリテープへの取り付けのために同じ方向を向かせる請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の製造方法。
前記アセンブリテープへ取り付けられる少なくとも一群の複数のサイドパネルをV字型に折り畳み、前記サイドパネルの遠位端を前記サイドパネルの前記近位端の近くに持ってくる段階を備える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の製造方法。
前記サイドパネルを前記アセンブリテープに取り付け、接着、超音波溶着、熱溶着から選択される処理で前記アセンブリテープを前記中央体に接続する段階を備える請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の記載では、実施形態の深い理解を促すべく様々な詳細を提示する。実施形態は、これら特定の詳細の1以上がなくても製造可能であり、または、他の方法、部材、材料等により製造することもできる。また、実施形態の様々な側面をあいまいにしないように、との配慮から、詳細に図示または記載されない材料および処理もあることに留意されたい。
【0018】
「一実施形態」または「1つの実施形態」といった記載が本記載には見られるが、これらは、その実施形態との関連で記載される特定の構成、構造、または特徴が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。さらに、「一実施形態」または「1つの実施形態」といった言い回しが本記載の様々な箇所で利用されているからといって、必ずしもすべてが1つの同じ実施形態についての説明ではない。さらに、1以上の実施形態で、特定の形状、構造、または特性を適切に組み合わせることもできる。
【0019】
本記載の引例は、便宜上提示されており、実施形態の保護範囲を規定するものではない。
【0020】
特に、本明細書では「接続する、接続された」といった表現は、2つの部材の結合、接続、取り付け、接着等を意味するものとする。本明細書では、2つの部材を接続する、という場合、これら部材同士を永久に直接的または間接的に結合することを意味しており、これには、各部材が直接的にはいくつかの間接的な部材に接続されている場合も含まれる。
【0021】
添付されている図面における
図1は、パンツとして装着可能な衛生製品1の概略図である。これはあくまで参照であり限定ではないが、製品1は、失禁症を患う成人向けに吸収性の製品であってもよい。
【0022】
図1に示す製品1は、平面図として見て開かれ広げられており、本質的に公知である一般的構成に従って、使用者の股領域に略凹の形状で装着することができる中央体2(後に詳述するが、液体吸収性のある上面シートと、吸収性のない背面シートとが、吸収構造を介して結合されている)を含み、この中央体2は、2つの対向する端部を結ぶ長手方向(製品1の主要な長手軸X1)に延び、この長手方向X1を横切る方向に幅Wを有している。2つの(第1の)サイドパネル3が、中央体2の一端から横方向にそれぞれ反対の方向に延び、2つの(第2の)サイドパネル4が、中央体2の他端から横方向にそれぞれ反対の方向に延びている。
【0023】
図15に概略が示されているように、サイドパネル3、4は、中央体2に接続され、パンツとして装着されたときに、製品1のウエストバンド8を画定する。
【0024】
これら部材の特定の特徴の本質は本記載の趣旨および実施形態の理解には重要ではない。
【0025】
まとめると、前に触れたように、様々な実施形態で、中央体2は、体液を浸透し、使用者の体部に接触することを意図する、いわゆる上面シートと、製品の外側にかけて配置させることを想定した(つまり、使用者の下着に接触する)、いわゆる背面シートと、接着剤で接続可能な上面シートと背面シートとの間に設けられる、吸収性を持つ材料(コア)からなる部材とを含んでよい。
【0026】
製品1は、本体または中央体2を使用者の股領域にU字状に巻いて、サイドパネル4の基端である端部を使用者の正面にもってきて、サイドパネル3の基端である端部を使用者の背中の腰部に対応する位置にもってくることで、装着することができる。
【0027】
次にサイドパネル3を、使用者の側面にもってきて、例えば接着構成5またはマジックテープ(登録商標)式ファスナー構成(通常は「Velcro(登録商標)」と称される)を含む留め具システムを介して、サイドパネル4に接続することができる(この特徴については
図15を参照のこと)。
【0028】
様々な実施形態では、サイドパネル4を設けなくてもよく、その場合には、サイドパネル3を、中央体2の正面の端部に直接接続する。
【0029】
ここでもまた、サイドパネル3およびサイドパネル4の相対部分を留保することができ、この観点からは、ここで利用する「正面」「背面」といった用語は、単に2対のサイドパネル3、4(両方が存在している場合)を区別する用途しか有さず、この用語は必ずしも製品1を装着する様式の限定として理解されるべきではない。
【0030】
前述したように、サイドパネル4は設けなくてもよいが、他の案として、サイドパネル3を、使用者の正面側におくべき、中央体の端部に局所的に設けることもできるが、この案は採用される機会が少ない。
【0031】
さらに、予め締めておくタイプの衛生製品の場合には、製品1をパッケージ化しておいて、閉じられた状態で使用者が利用できるようにしておく実施形態が含まれる(つまり、
図15に示すように、サイドパネル3(および存在する場合には4も)を、前もって製品1のウエストバンド8に沿って閉じておく)。
【0032】
同様にして、当業者であれば理解するように、製品1は、前に明示した部材に加えて、いくつも補助部材を含んでよい。補助部材には、例えば、体液を受け止めるための可撓性部材、層(いわゆる「吸収層」)、排泄物を含む横方向の形成物(いわゆる「カフス」)等が含まれる。これは、また、上面シート、背面シート、および、吸収性のコアにもあてはまり、これらは、特許文献を含む文献に数多く記載されている実施可能な実質的に無限の範囲の実施形態に従って製造可能である。
【0033】
本記載では主にサイドパネル3に関して説明するが、そうではないと明示しない限り、サイドパネル3について述べることは、サイドパネル4が存在する場合にはサイドパネル4にも当てはまる。
【0034】
前述したように、サイドパネル3は、可撓性の材料で形成することができ、特に、米国特許第6,572,595号明細書または米国特許第6,994,761号明細書に記載されている「通気性」を有する素材で形成することができる。
【0035】
様々な実施形態で、パネル3は、全体として近位端6から始まり(これは、以下の記載からよりよくわかるように、(間接的に)本体2に接続されており)、近位端6より短い遠位端7にかけてテーパ形状を有することができ、遠位端7は、1以上の閉鎖構成5(例えば、最初に折り畳まれて、サイドパネル3の遠位端7の外側にかけて延びるU字形状を形成することで、中央体2の反対の端部に位置するサイドパネル4と(あるいはパネル4が含まれない場合には、中央体2と)の接続を提供する留め具システムを含む。
【0036】
前述したように、接続構成5は、パネル4と(または、パネル4がない場合には中央体2と)接着する型であってもよいし、マイクロフックまたはマジックテープ(登録商標)式ファスナー(Velcro(登録商標))接続する型であってもよく、この場合には、パネル4上または本体2の表面に補助部が形成されていても(不図示)いなくてもよいし、マイクロフック接続の際には、パネル4の外部層または本体2が提供する線維が構成するループ構成があってもなくてもよい。
【0037】
個々のパネル3は、本体2のそれぞれ対向する辺に「双」の部材対として、製品1の主要な長手軸X1に対して鏡面対称(specular symmetry)となるよう取り付けることもできる。
【0038】
ここで考慮される実施形態の様々な例では、パネル3が、正台形形状であり、近位端6および遠位端7がそれぞれ大辺(major base)および小辺(minor base)を形成している。様々な実施形態で、異なる形状を有するサイドパネルの利用が効を奏するが、このことについては、欧州特許出願1 941 853号明細書または対応する研究レポートに引用されている文書を参照されたい。
【0039】
図2を参照すると、欧州特許出願1 941 853号明細書記載のものに略類似している原理(この原理については本記載を不当に冗長なものにしないために記載を避ける)に基づいてサイドパネル3が、中央軸X30のそれぞれ対向する端部に互いに沿って位置する位置の前にある2つのウェブ部材またはストリップ30から延びるように、形成されている。様々な実施形態では、ストリップ30は、例えば、前に何度か述べた種類の通気性を有する可撓性の材料から形成され、各サイドパネル3の平均的な長さに対応する距離(製品1の長手軸X1の方向に測ったものであり、ウェブ30が前進する(advance)方向X30である)が保たれたそれぞれ対向する端部に対して交互に取り付けることができ、前述した型の(例えば接着剤、マイクロフック手段等)留め具システムまたは「ラベル」5(1つであっても複数であってもよい)であってよい。この構成5の利用法は、本質的に公知である基準に従って自明と思われ、ここでは詳述が不要と思われる。特に、構成5は、各ウェブ30の互いに対向する辺に設けることができる(後で「オンライン」処理が行われる場合であっても、後述する処理による同じ製造方法の場合であっても、後述処理と時間および/または空間の条件の面で、「オフライン」で行われる処理の場合であってもよい)。
【0040】
図2に示されているウェブ30は、左から右に移動することが想定されており、切断ユニット100に向けて供給される。この切断ユニット(例えば、回転刃を有する機械的な切断ユニット、欧州特許出願1 447 068号明細書、または特許出願1 736 278号明細書に記載されている型のレーザ切断ユニットであってよい)は、各ウェブ30の、切断部aおよびbの構成5の間に設定される位置(直線であっても成形されていてもよい(either rectilinear or shaped))で、処理を遂行する。ここで考慮する例は、正台形に形成されたサイドパネル3の製造方法に関しており、切断部aは、ウェブ30の前進方向X30に対して略斜め方向に延びており、切断部bは、方向X30に直交する方向である。他方で、切断部aも方向X30に直交する方向であってもよく(こうすると、例えば
図7よび
図8に見られるパネル4等の矩形のサイドパネルが形成される)、また、切断部bも、方向X30に対して斜めの方向とすることで、パネル3を、二等辺台形または不等辺台形にすることもできる
【0041】
例えば欧州特許出願1 941 853号明細書の
図4および
図5に示されているように、切断部aおよびbを、鏡面対称とするような図示されているものとは異なるが、本明細書の
図3の実施形態においては、2つのウェブ30の切断部aおよびbが全体として互いに対して位置合わせされているものの(つまり、ウェブ30の切断部aが、他のウェブ30の対応する切断部bのものと大体同じ高さである)、正確に対称である切断構成は得られていない。
【0042】
いずれにしても、各ウェブ30の切断ユニット100の出力においては、(
図3に示すように)切断部aおよびbで互いに分離されているが、いずれにしても今の時点では鎖状のサイドパネル3が、支持ドラムまたはベルト(不図示)上の吸引手段により保持されることで、互いに隣り合わせの状態に維持されている。
【0043】
対応する製品1の中央体2に取り付けるために、2つの鎖またはウェブ30に存在するパネル3に、ピッチをつけなおす処理(operation of repitching)を行って、これらを製品1のピッチに対応する距離分(つまり、製品1自体の長さ分)引き離す。
【0044】
切断部aおよびbの少なくとも一方がウェブ30の長さ(軸X30)の方向に対して斜めであり、パネル3が台形である場合には、各ウェブ30内のパネル3の鎖またはシーケンスは、パネル同士が互いに同じではあるが、パネル3の一般平面上において、あるパネルが先行するパネル(および後続するパネルと)と180度回転されている、というように互い違いになっている。
【0045】
前述したシーケンスにおいて、構成5を有する小さいほうの端部(遠位端)7が、他のウェブ/鎖と向き合っており、大きいほうの端部(近位端)6が、他のウェブ/鎖と反対側にあるパネル3と、大きいほうの端部(近位端)6が、他のウェブ/鎖と向き合っており、小さいほうの端部(遠位端)7が、他のウェブ/鎖と反対側にあるパネル3と、が交互に繰り返されていることは、
図3からも分かるだろう。
【0046】
この場合には、対応する製品1の中央体2への取り付けのために、遠位端7を有し、他のウェブ/鎖に対向している構成5を有するパネル3を、配置面で180度回転させる。
【0047】
この180度の回転処理は、各ウェブ/鎖手段内のパネルに1つおきに行われ、回転処理によって各ウェブ/鎖内の全てのパネルに同じ方向を向かせて、その後の中央部2への取り付けでは、パネル3の大きなほうの端部(近位端)を中央部2に取り付け、構成5を有する小さなほうの端部(遠位端)7は外側を向く。
【0048】
最初の段階で、この向きは、切断ユニット100の出力のうち、半分のパネルでのみ達成されている(例えば、
図3の上部における中央のパネル、および、
図3の下部における両側の2つのパネル3)。従い、他のパネル3については(例えば
図3の上部の外側の2つのパネル3と、同じ
図3の下部の中央のパネル)、2つのうち1つのパネル3に対して(つまり1つおきに)、前述した180度の回転処理を行う。
【0049】
図4および
図5の例を参照して記載する実施形態は、ピッチをつけなおす処理を先ず行ってから、回転処理を行うことを含む。
【0050】
処理のシーケンスは、欧州特許出願0 997 123号明細書、欧州特許出願1 179 495号明細書、欧州特許出願1 772 403号明細書等に記載の公知技術による手段で実行することができる。サイドパネルの回転デバイスを利用する別の解決法には、欧州特許出願1 719 484号明細書に記載されているものがある。
【0051】
ピッチをつけなおす処理は、幾つかの連続ステップで行うこともできる。例えば第1ステップでは、パネル3を十分引き離して、2つのうち1つのパネルを回転させ、相互干渉しないようにして、後続するピッチを付け直すステップで、パネルを最終距離にもってくる、または、中央体2への利用に望ましいピッチにもってくる、ということができる。
【0052】
この最終的な取り付けのピッチ(1または複数のステップで得られる)は、いわゆる「フォーマット変更」機能を持たせるために、製品1の特性によって可変とすることができる。
【0053】
2つの鎖30のパネル3に実行されるピッチの付け直し処理は、
図4に示すように、製品のそれぞれ対向する辺に利用されるパネル3の「フェージング」処理を含んでも良い。このフェージング処理では、2つのうち1つのパネルに180度の回転処理を行った後に(
図5参照)、個々のパネル3を、互いに位置合わせして(つまり同相にして)、それぞれの最終用途にとって望ましい鏡面対称になった均一のサイドパネル対へと整える。
【0054】
図4および
図5から分かるように、様々な実施形態では、180度の回転処理に関わらないパネル3は、横方向にずらされ(例えば軸X30から離され)、「双」のパネルの回転動作を妨げないような配慮がなされる。
【0055】
図6は、軸X30に対して鏡面対称なサイドパネル対に整えるためにピッチを付け直され回転されたサイドパネル3を、アプリケーションステーション200側へと供給する様子を描いており、アプリケーションステーション200は、このサイドパネル3の対をアセンブリウェブまたは「サービス」ウェブ1000上に搭載する(例えば、超音波封止、熱封止、または接着等の処理により)。
【0056】
様々な実施形態では、アセンブリウェブ1000の幅Hは、中央体2における同種の幅Wより狭くするとよい。例えば、様々な実施形態で、中央体2は、サイドパネル3のいずれかの幅の約70%の幅Wを有してもよいし、一方で様々な実施形態では、アセンブリウェブが、各サイドパネル3の幅の約半分に等しい幅Hを有してもよい。様々な実施形態では、アセンブリウェブ1000は、32cm未満(好適には8cm未満)の幅Hを有する。
【0057】
様々な実施形態では、アセンブリウェブ1000は、例えば衛生製品分野で幅広く利用されているタイプの不織布等の、可撓性のある積層状の材料から形成される。
【0058】
他方で、以下でより詳しく説明するように、例えばフォーマット変更処理を実行するために、ウェブ1000の幅Hを「操作する(to play)」することもできる。
【0059】
幾つかの連続する対のパネル3を、ウェブ1000の切断処理(後述する)に必要な空間を考慮した距離L1を置いてウェブ1000に適用する。
【0060】
例えば
図6は、連続する対のパネル3を、望ましい個々の製品1の長さに基本的に対応している距離L1でウェブ1000に取り付ける理想的な方法の一例を示している。
【0061】
前述したように、ピッチの値は、パネル3同士が近接している当初の状態から、
図4で示すような単一動作で、または複数の連続ステップで達成することができる。
【0062】
図7はアセンブリウェブ1000自体の互いに対向する辺から延びるサイドパネル3の複数の対が取り付けられたアセンブリウェブ1000が形成する統合体に様々な処理を行う様子を示す概略図である。
【0063】
図7は特に、本質的に公知である基準に従って処理することで、遠位端7を近位端6の実質的な付近に近づけて、パネル3を一般的なV字型に折り畳む様子を示している(ここで「付近」とは、パネル3の横方向の妨害を低減させるよう設計されている上述した折り畳み処理が、必ずしも端部6上に端部7を正確に重畳する必要がないことを示唆している)。
【0064】
他方で、パネル3を参照して前述した処理は、パネル4(存在する場合)にも実行することができ、これは、V字形状を構成するように折りたたむ処理も同様であり、折り畳んだ後で、パネル3および4が全て同じ量で中央体2から突出している(project)。
【0065】
図7では、アセンブリウェブ1000上に矩形のサイドパネル4を取り付ける場合も取り上げられている。これらは、
図3に示す分離処理を参照して説明した、前進軸X30に直交する方向に延びる切断部a、bにより得られたパネルである。従ってこれらパネルは、その性質上、
図5の回転処理を必要としない。回転処理は、(中央体2に最終的に搭載する条件に比して)パネルの近位端と遠位端とが区別される特徴を有する可撓性構造である場合に行われ、製品1の両側に設けるパネルを対称に動作させることを目的として行う。
【0066】
様々な実施形態における利点は(例えば、かなりの大きさの製品1およびパネル3、4の場合であっても)、
図5の回転処理を行わない場合にも生じうる。
【0067】
図7の中央部は、複数対の鏡面対称の部材を搭載したアセンブリウェブ1000において、ステーション200(例えば長手方向のメジアン軸X1000に対応する位置にある)のパネル3(およびパネル4)が、アセンブリウェブ1000に動作する固定刃によって、それぞれが一辺からサイドパネル3および4が突出している2つのサブウェブ1000a、1000bに分割される。
【0068】
2つのアセンブリサブウェブ1000a、1000bは、次に、分割されて、(これもまた本質が公知である接着、超音波封止、熱封止等の処理により)中央体2の鎖の2つの長手方向の辺に搭載される。この処理は、(これも本質が公知である基準に従って)、ステーション300で行われ、ステーション300は、次に、
図1に示す製品1の構造のアセンブリを行う。
【0069】
このようにして形成される製品の鎖は次に、(ここでも本質が広く知られている基準に従って)、製品の鎖の前進方向を横切る方向(矢印X2で表す)に切断されることで、個々の製品1へと分割される。各切断線Aは、このようにして得られた個々の製品1の外側の面の各対のサイドパネル3に隣接した位置にある(ここで取り上げる実施形態においては、ぴったり隣接している一対のサイドパネル3と一対のサイドパネル4との中間の位置である)。
【0070】
ここで例示として提示する記載は、「機械の方向」(MD)タイプの製品1の製造方法に関しており、この方法では、製品1の長手軸X1が、形成中の製品1が前進する方向とされる。しかし、様々な実施形態の基本的理念は、形成中の製品1が前進する方向を横切る方向に製品1の長手方向X1を合わせた、「横方向」(CD)タイプの製品1の製造方法に対しても適用可能である旨を理解されたい。
【0071】
サイドパネル3(および4も)を
図7および
図8に示す様々な処理中に保持することができるように、折り畳まれたV字形状の構成とすることができ、この際に、互いの上に重ねられた端部6と7との間を、いわゆる「技術的な」または「グリーンの」接着剤("technical" or "green" glue)を利用して一時的に接続を行うことが含まれてもよいが、この一時的な接続は使用者が製品1を着用する際にパネル3を広げるときに簡単に破ることができるものであってよく、または、この接続を、前述と同様に熱封止または超音波封止によって行ってもよい(両方とも、吸収剤の製造段階では確実な封止を保証するが、パネルを簡単且つ完全に開封することができる種類の封止であることを特徴としている)。
【0072】
この点に関して、明瞭性を期すために以下を繰り返しておく。つまり、パネル3をV字形状に折り返すと(または例えばZ字形状といった別の形状でもよい)、横方向の妨害を低減させる処理の実行が必須ではなくなる。また、横方向の妨害を低減させるための前述した折り返し処理は、パネル4にも行うことができる。
【0073】
図9以降の図面は、様々な実施形態の様々な側面に焦点を当てている。
【0074】
これら図面に示されている側面は、一般的には互いに自由に組み合わせ可能であり、また、
図1から
図8に示される様々な特徴とも自由に組み合わせ可能である。
【0075】
例えば
図9は、サイドパネル3およびサイドパネル4(存在する場合)を取り付けたアセンブリウェブ1000を、形成後に必ずしも次の中央体2の取り付け工程に送られなくてよい「中間」製品として製造する可能性を示している。特に
図9は、形成された場所および/または時間とは異なる場所および/または時間での後の利用に備えて例えばコイル状に巻いておくことができることを概略している。
【0076】
長手方向の切断200処理を、サイドパネル3(および存在する場合には4も)を取り付ける処理の後ではなく前に行うと、半分のウェブ1000aおよび1000bを、パネル3および(おそらくは4)を取り付ける前に形成することができる。
図10は、この場合に、アセンブリウェブ1000の両辺に複数対のパネル3(および存在する場合には4も)を含む代わりに、2つのアセンブリ(サブ)ウェブ1000aおよび1000bを提供する様子を概略しており、アセンブリ(サブ)ウェブ1000aおよび1000bそれぞれが、片側を基点とするパネル3(および存在する場合には4も)をそれぞれ「右」および「左」に含み、これらが中央体2の両辺に取り付けられる。
【0077】
図11は、例えば両辺を基点とする複数対のパネル等のパネル3を含む第1のアセンブリウェブ1000と、例えば両サイドを基点とする複数対のパネル等のパネル4を含む第2のアセンブリウェブ1000の提供の可能性を示す概略図である。
【0078】
この場合、サイドパネル3および4の取り付けは(ここでも公知の基準に従って)、中央体2の鎖に対して連続して介入ステップを行うことにより得られる。
【0079】
図12は、一部の実施形態として、アセンブリウェブ1000の両辺からパネル3(および/または4)を出す構成の場合に、パネル3を両辺から互い違いに交互に出させる千鳥構成(staggered application)を示している。例えば、
図12に示す「中間製品」は、それぞれパネル3を含む一定の長さで次々に分割して、切断したものを2経路に分けることができる(
図7で2つのウェブ1000aおよび1000bについて示したもののような中央体2の各辺について1つずつ、というように)。後で中央体2の2つの辺に一対の対称のサイドパネル3を取り付けるときには、中央体2の2つの辺に対して、ピッチの付け直し/フェージングのやり直しを行うことができる。
【0080】
図13も、サイドパネル3(およびおそらくは4も)をアセンブリウェブ1000の両辺に取り付けるか、または1つの辺だけに取り付けるか、に関わらず、この部材の幅Hを「操作」して(例えばH2>H1とする)、製品1のサイズに合わせることができる。
【0081】
例えば、
図13の部分a)は、ウェブ1000が比較的「狭い」(H=H1)である場合(さらにウェブ1000aおよび1000bのいずれかであってよい)に関している。それぞれサイドパネル3(および存在する場合には4も)がそれぞれ近位端で接続された中央体2の1200に取り付けられると、アセンブリウェブ1000は実質的に「消失」して、製品1の全体構造の縁の部分にしか見えなくなる。
【0082】
この点において、
図1では、ウェブ/半分のウェブ1000a、1000bの一部を、パネル3と4との間の領域Bに残さないようにする可能性も示しており、この領域は、使用者の脚部の開きの底の部分を画定している。この領域には可撓性を持たせ(図面からは明らかではないが)、使用者の体に対する装着性を向上させる設計となっている。
【0083】
図13の部分b)に概略を示す解決法では、幅HをH2>H1として、製品1のウエストバンド8の一部を構成させるべく、ウェブ1000aおよび1000bが中央体から横方向に突出する長さを選択できるようにしてもよい。
【0084】
図14では、これは、製品1のレベル全体で実現を促進されるが、一部の実施形態では、中央体2の一端(例えば後方端)のサイドパネルで、(半分の)ウェブ1000bが、(長手軸X1に対して直交する方向からみたとき)、パネル3固有の同種の寸法に略等しい幅を有し、例えばこのことによって、(半分の)ウェブ1000bでパネル3(例えば3aの可撓性を有するもの)を折り畳む/ひっくり返し、パッケージしている間の製品の折り畳みを促し、中央体2の他端においては(例えば前方端)、(半分の)ウェブ1000bの幅(これも、長手軸X1に対して直交する方向からみたとき)があることで、(半分の)ウェブ1000bをパネル4の形成に直接寄与可能なものとしている。
【0085】
ここでも、
図9から
図13を参照して特に説明した側面のそれぞれは、お互いに自由に組み合わせ可能であるとともに、
図1から
図8で特に説明した様々な特徴とも自由に組み合わせ可能である点を留意されたい。
【0086】
例えば
図9から
図13は、サイドパネル3(もし存在する場合は4も)向けのピッチを、製品1の長さに対応した最終的に望ましいピッチの値であるL1(
図6参照)よりも小さい、あるいはずっと小さい「暫定」値に調節することができることを示している。値L1への変更(passage)は、例えば欧州特許出願1 864 768号明細書に記載されている種類のユニットによって、中央体2に適用される直前に実行されるピッチ振り直し処理によって行うことができる。
【0087】
この解決法の適用は、二重の利点を生じることができる。一番目の利点は、中間製品(パネル3および/または4が取り付けられたアセンブリウェブ1000)の全体寸法を小さくすることができ(
図9から
図13参照)、格納に役立つということである。二番目の利点は、ウェブ1000またはウェブ1000a、1000bを分割して個々のサイドパネル(そしておそらくは4も)を分離させて各パネル3とするときに、サイドパネル3自身の近位端程度の長さ分がウェブに取り付けられ続ける程度の小さな値に「暫定」値を設定して、
図1のBに示すピッチの付け直しを促進することができる、ということである。
【0088】
言うまでもなく本発明の原理に背くことなく、実装例および実施形態の詳細は、非制限的な例により純粋に記載されるものとは、かなり異なっていても、以下の請求項で定義される本発明の範囲から逸脱しない場合がある。特に、ここに例示した記載は、「展開された」状態で入手され、後で使用者の体に巻かれることで閉じられる(失禁症の成人向け製品の際にはよくある)製品の製造方法を暗示させはするものの、様々な実施形態が、通常(幼児用の製品に関して)「トレーニングパンツ」と称される、「予め閉じられた」状態で入手可能である製品の製造方法に適している。