特許5916017IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

抗体分野の技術に関する。より特定すると、ムチン−1に対する抗体およびこれを用いたがん治療技術

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、がん細胞で高発現する糖鎖構造を有するMUC1細胞に特異性を有する抗体を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

課題は、本発明者らが、STn型糖鎖(化合物番号4)を付加したペプチド(HGVTSAPDTRPAPGSTAPPA(配列番号1)のアミノ酸配列に従ったエピトープを抗原として用いて動物を免疫することによって得られた抗体が、複数の種類からなるがん特異的な糖鎖に特異性を有しており、ひいてはMUC1を発現するがん細胞に対する特異性が従来の抗体よりも顕著に高いことを見出したことによって、解決した。
【発明の効果】
正常細胞にあまり結合せずにがん細胞に対して従来にない高い特異性または選択性で結合する抗体が提供された。この抗体は、さらにがん細胞殺傷能力すら有し得、副作用の少ない抗がん剤として期待される。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1a】MUC1抗体(12D10)とがん細胞で高発現する糖鎖構造(STn(DT*R)−20(表1の化合物番号4)の結合に対する各種MUC1糖ペプチドによる置換曲線を示す。縦軸は、各種MUC1糖ペプチドを添加しない場合の450nmの吸光度を100%とした時の、各種MUC1糖ペプチド添加した場合の450nmの吸光度の割合を示し、横軸は各種MUC1糖ペプチドの濃度を示す。いずれの図においても、黒菱形は、STnを示し、白四角は、ST2−6を示し、黒三角はdSTを示し、白丸は23ST6Lを示し、白三角は2,3ST6SLを示す。

【図1b】MUC1抗体(PankoMab)とがん細胞で高発現する糖鎖構造(STn(DT*R)−20(表1の化合物番号4)の結合に対する各種MUC1糖ペプチドによる置換曲線を示す。縦軸は、各種MUC1糖ペプチドを添加しない場合の450nmの吸光度を100%とした時の、各種MUC1糖ペプチド添加した場合の450nmの吸光度の割合を示し、横軸は各種MUC1糖ペプチドの濃度を示す。いずれの図においても、黒菱形は、STnを示し、白四角は、ST2−6を示し、黒三角はdSTを示し、白丸は23ST6Lを示し、白三角は2,3ST6SLを示す。

【図1c】MUC1抗体(VU−2G7)とがん細胞で高発現する糖鎖構造(STn(DT*R)−20(表1の化合物番号4)の結合に対する各種MUC1糖ペプチドによる置換曲線を示す。縦軸は、各種MUC1糖ペプチドを添加しない場合の450nmの吸光度を100%とした時の、各種MUC1糖ペプチド添加した場合の450nmの吸光度の割合を示し、横軸は各種MUC1糖ペプチドの濃度を示す。いずれの図においても、黒菱形は、STnを示し、白四角は、ST2−6を示し、黒三角はdSTを示し、白丸は23ST6Lを示し、白三角は2,3ST6SLを示す。

【図1d】MUC1抗体(SM3)とがん細胞で高発現する糖鎖構造(STn(DT*R)−20(表1の化合物番号4)の結合に対する各種MUC1糖ペプチドによる置換曲線を示す。縦軸は、各種MUC1糖ペプチドを添加しない場合の450nmの吸光度を100%とした時の、各種MUC1糖ペプチド添加した場合の450nmの吸光度の割合を示し、横軸は各種MUC1糖ペプチドの濃度を示す。いずれの図においても、黒菱形は、STnを示し、白四角は、ST2−6を示し、黒三角はdSTを示し、白丸は23ST6Lを示し、白三角は2,3ST6SLを示す。

【図2】抗体12D10のMUC1タンデムリピート依存性を示す。縦軸は、450nmの吸光度を示し、横軸は、MUC1糖ペプチドの種類を示す。左(白ぬき)からそれぞれ、20マー(STn−20mer)、40マー(STn−40mer)、60マー(STn−60mer)、80マー(STn−80mer)、および100マー(STn−100mer)(右端、黒塗り)を示す。

【図3】がん細胞膜表面に発現するMUC1タンパク質と12D10抗体が結合するかどうかを、FACSにて調べた実験結果を示す。FACSAriaで解析した結果を示す。左は、乳がん細胞T−47Dに対する結果を示し、中央は、ヒト肺がん培養細胞Calu−3細胞を示し、右は、コントロールである乳腺上皮細胞184Aに対する結果を示す。点線はコントロールIgGを示し、実線は、12D10抗体を示す。この結果から、12D10抗体は、乳がん細胞および肺がん細胞と強く反応するが、乳腺上皮細胞とは、ほとんど反応しないことが示された。

【図4】抗体12D10の可変領域のアミノ酸配列(配列番号2および3)を示す。上2列は重鎖(Heavy Chain;配列番号2)を示し、下2列は軽鎖(Light Chain;配列番号3)を示す。下線は各CDR部位を示す。

【図5】抗体12D10を用いたサンドイッチイムノアッセイによるMUC1の定量のための標準曲線を示す。

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