【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明者は、このような事情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、構成成分として(A)薄片状基質表面上に酸化チタンを含有する金属酸化物被覆層が形成されて成るパール顔料の表面を、粒子径200〜400nmの球状有機粉体で2.0〜10.0重量%(パール顔料と球状有機粉体の全重量に対する球状有機粉体の重量百分率)被覆した複合粉体、(B)絹雲母の表面
に、15.0〜25.0重量%(絹雲母とルチル型微粒子酸化チタンの全重量に対するルチル型微粒子酸化チタンの重量百分率)のルチル型微粒子酸化チタンを均一に点在化した複合粉体、及び(C)25℃でペースト状の油性成分を含有する固形粉末化粧料であれば、それを塗布することによって、今まで以上に顔がリフトアップしたように見えて若々しい印象を与えながらも、紫外線防御効果、化粧もちに優れることを見出し、本発明を完成した。
なお、構成成分(B)の製造方法は、(1)ビーズミルを用いて、ルチル型微粒子酸化チタンを水系溶媒又はアルコール系溶媒より選ばれる分散媒体中に均一高分散化する工程、(2)(1)の分散液体中に絹雲母を添加し、さらに均一高分散化する工程、(3)(2)の分散液体を、3流体又は4流体ノズルを用いて100μm以下の液滴とし、噴霧乾燥を行う工程の3つの工程を行い、かつ、この工程において、分散液体中の原料粉体の分散度を下記式
LDLVO≧LWoodcock
(ここで、LDLVOは、分散液体中で作用するvan der Waals引力と、電荷をもつ粒子が接近したときに起こる電気二重層の相互作用に基づく静電反発力との、2つの力によって算出される分散液体中の原料粉体間の平均表面間距離であり、LWoodcockは、分散液体中に含まれる原料粉体の固形分濃度とその粒子径とによって定まる、分散液体中の原料粉体間の平均表面間距離である。)により制御する。
【0017】
すなわち、パール顔料を球状有機粉体で被覆した複合粉体の反射特性である、立体感を生み出す反射光の明るさや高い角度依存性を、絹雲母を
15.0〜25.0重量%のルチル型微粒子酸化チタンで
均一に点在化した紫外線防御複合粉体が弱めることなく、紫外線防御効果を発揮する。さらには、これらの他に25℃でペースト状の油性成分を含む固形粉末化粧料は、塗布時のフィット感に優れ肌のつや感を損なわず立体感の演出と持続に優れることを見出した。
【0018】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】
本発明の構成成分(A)の複合粉体において、薄片状基質表面上に酸化チタンを主成分とする金属酸化物被覆層が形成されて成るパール顔料とは、粒子径が1〜150μm(レーザー回折散乱法による累積粒度分布の微粒側から累積10%と累積90%に相当するD10とD90の数値幅、又は市販品のカタログ値)、厚みが5μm以下で好ましくは1μm以下のマイカ、合成マイカ、ガラスフレーク等の薄片状基質表面に、ルチル型やアナターゼ型等の結晶型を有する酸化チタンが均一に被覆された、真珠光沢を有する顔料である。また、被覆する酸化チタン層の厚みを変えて干渉色を与えるものや、酸化チタンの一部を酸化鉄に換えて被覆したもの、無水ケイ酸等をさらに重ねて被覆したものも、本発明でのパール顔料である。
【0020】
このパール顔料は強い光沢を発する粉体であり、顔を明るく見せる効果を有するが、粒子径の大きなパール顔料では、肌の上で疎らに光り、肌が不均一で粗く見えてしまう。それ故、均一な塗膜で肌のキメが整っているように明るく見せるには、粒子の細かなパール顔料が、本発明の被覆される母粉体として好ましく、パール顔料の粒子径が60μm以下のもの(D90又は市販品のカタログ値で示される最大値が、60μm以下のもの)が中でも良い。
【0021】
例えば市販品として、アルティミカSB−100、アルティミカSD−100(以上、日本光研工業社製)、TIMIRON STARLUSTER MP−115、TIMIRON SUPERSHEEN MP−1001、TIMIRON SUPERSILK MP−1005、TIMIRON SUPER GOLD、TIMIRON SPLENDID GOLD、XIRONA VOLCANIC FIRE、TIMIRON FINE GOLD MP−20、COLORONA RED GOLD、COLORONA BRIGHT GOLD(以上、メルク社製)、TIMICA EXTRA BRIGHT、FLAMENCO SATIN PEARL、FLAMENCO ULTRA SILK、FLAMENCO SATINA、FLAMENCO VELVET、FLAMENCO ULTRA FINE、FLAMENCO PEARL、FLAMENCO SUPER PEARL、FLAMENCO GOLD、FLAMENCO ORANGE、FLAMENCO SATIN GOLD、FLAMENCO SATIN ORANGE、FLAMENCO SUMMIT GOLD、CLOISONNE GOLD、CLOISONNE COPPER、CLOISONNE SATIN COPPER、CLOISONNE SATIN GOLD、CLOISONNE NU−ANTIQUE GOLD、DUOCROME YG、DUOCROME YR、GEMTONE TAN OPAL(以上、BASF社製)等があり、明るさを損なわないよう色調を合わせ、これらのパール顔料を、1種又は2種以上用いることができる。
【0022】
本発明の構成成分(A)の複合粉体において、パール顔料表面に複合化する球状有機粉体とは、例えば、セルロース等の有機天然物からなる球状粒子と、ポリエチレン、ナイロン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチレン、メチルシロキサン網状重合体等の有機合成物を素材とする球状のポリマー粒子である。また、後者の有機合成による球状粉体は、これら有機合成物の単一重合物又は2種以上の共重合物、さらには、異なる有機合成物が2層以上に重なり合ったコアシェル構造の粉体である。本発明では、これらの球状有機粉体を、1種又は2種以上用いることができる。
【0023】
本発明では、顔全体を明るくしながら顔の凸の部分をより輝かせ肌のつや感を上げるために、粉体の複合化において、被覆によるパール顔料の明るさの低下を抑えながら、光を拡散させることなく逆に正反射を相対的に強めることを目的とする。このため、球状有機粉体の粒子径としては、用いるパール顔料の平均長径も考慮しながら、光が散乱や遮光されにくい可視光の波長よりも若干短い波長に相当する200〜400nm(動的光散乱法による平均粒子径)のものを用いる。
【0024】
本発明の構成成分(A)の複合粉体において、パール顔料表面への球状有機粉体の被覆量は、2.0〜10.0重量%である。この範囲内のとき、反射特性を変化させることができ、パールの明るさを損なわない。
【0025】
本発明の構成成分(A)の複合粉体に用いる球状有機粉体として市販のものを使用できる。所望の粒子径を得ることを考慮すれば、乳化重合等で粒子径を制御しやすい、ポリスチレン系の樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系の樹脂、これら2種以上の共重合体又はコアシェル構造の粉体が良い。特に、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチルクロスポリマー、アクリレーツクロスポリマー、アクリレーツコポリマー、(スチレン/DVB)コポリマー(DVB:ジビニルベンゼン)が、様々な粒子径に制御しやすく、粉体や水等への分散物として市販されているものが多い。
【0026】
本発明の構成成分(A)の製造方法は、(1)パール顔料と球状有機粉体を一定の構成比率で混合し、アルコール水溶液中でスラリー化したあと、噴霧乾燥する方法、(2)所望の球状有機粉体をアルコール水溶液に均一に分散した後、パール顔料を加えてスラリー化し、同様に噴霧乾燥する方法、(3)球状有機粉体の分散物を水中へ均一に分散させた後、パール顔料を加えてさらに分散し、同様に噴霧乾燥する方法、(4)球状有機粉体を少量の界面活性剤とともに水中へ均一に分散させた後、パール顔料を加えてさらに分散し、硫酸アルミニウムやポリ塩化アルミニウム等の凝集剤を少量加えて、ろ過、洗浄を行い乾燥する方法、(5)球状有機粉体の分散物を水中へ均一に分散させた後、パール顔料を加えてさらに分散し、硫酸アルミニウムやポリ塩化アルミニウム等の凝集剤を少量加えて、ろ過、洗浄を行い乾燥する方法等が挙げられるが、球状有機粉体がパール顔料に固定化されれば特には限定されない。
【0027】
上記の製造方法で得られた、パール顔料を球状有機粉体で被覆した複合粉体にさらに撥水性や撥油性を付与するために、金属石鹸処理、シリコーン処理、含フッ素化合物処理、アミノ酸処理等、各種表面処理を行って化粧料に配合しても良い。なお、これらの処理は1種又は2種以上組み合わせて用いても良い。
【0028】
また、メイクアップ化粧料に配合するパール顔料を球状有機粉体で被覆した複合粉体の量としては、特に限定しないが、0.5〜15.0重量%が好ましい。この範囲内のとき、顔全体を明るくしながら、顔の凸の部分はより輝かせ、顔の周りの部分は相対的に暗くして顔が膨張して見えることなく顔に立体感を与え、たるみを隠しリフトアップした若々しい印象が得られる。特に、より意識的に明るくしながら、頬がリフトアップしたように見せるならば、1.0重量%以上が良い。15.0重量%を超えて配合した場合は、光沢が強すぎる傾向があり金属的な肌に見える場合がある。
【0029】
本願発明は、絹雲母を
15.0〜25.0重量%のルチル型微粒子酸化チタンで
均一に点在化した紫外線防御複合粉体とペースト状油性成分を組み合わせて、パール顔料を球状有機粉体で被覆した複合粉体の光学的特性と紫外線防御効果を両立させた固形粉末化粧料である。
【0030】
本発明の構成成分(B)の複合粉体において、母粒子となる絹雲母とは、天然に産出する微結晶含水ケイ酸アルミニウムカリウムであり、一般にはセリサイトと呼ばれるマイカの一種である。他のマイカに比べて、粉体に厚みがあり、皮膚に塗布する時よくのび、滑らかな使用感で絹糸様の光沢がある。合成マイカと比べても天然の絹雲母は、柔らかい感触で透明性も高い。本発明では、このような観点から天然の絹雲母を利用するが、特に透明性を重視して、ハンター方式による白色度(JIS Z 8722)が88.0以上のものがより好ましい。さらには、一層の滑らかさやくすみの無さから、愛知県北設楽郡東栄町で産出される振草産絹雲母が好ましく、ハンター方式による白色度が90.0以上のものが最も好ましい。市販品としてはセリサイト FSE、F100、F88、Fine Mica(いずれも三信鉱工株式会社製)等がある。
【0031】
本発明の構成成分(B)の複合粉体に用いる絹雲母の平均粒子径(レーザー回折散乱法による)は、分級により15μm以下のものが好ましい。より好ましくは、7〜12μmであり、さらに好ましくは約10μmである。このとき、より高い滑らかさが得られる。
【0032】
本発明の構成成分(B)の複合粉体において、絹雲母表面に複合化する子粒子は、ルチル型の微粒子酸化チタンである。ルチル型微粒子酸化チタンは、アナターゼ型微粒子酸化チタンよりも光安定性に優れ、化粧料に配合した場合に他の原料に及ぼす影響が少なく、さらに高い紫外線遮断能と透明性を有する。
【0033】
本発明の構成成分(B)の複合粉体に用いるルチル型微粒子酸化チタンの一次粒子径は、高い紫外線遮断能と可視光の透過性を考慮して、10〜50nm(電子顕微鏡下にて実測した長径の平均値)のものが好ましい。
【0034】
本発明では、上記のように優れた特性を有する絹雲母とルチル型微粒子酸化チタンを複合化することにより、高い紫外線遮断能を有しながら、肌の透明感やつやを損なわせない複合粉体を調製することを目的とした。この高い紫外線遮断能を持ちながら、肌の透明感やつやを損なわせない複合粉体とは、外部からの紫外線は遮断し、可視光領域の光である肌内部からの反射光や化粧料中に配合された他の粉体による反射光は透過させる粉体である。
このような粉体を実現するために、本発明ではルチル型微粒子酸化チタンを、予め透明性の高い板状の絹雲母表面に均一に点在化させた。
【0035】
絹雲母上で均一に点在化されるルチル型微粒子酸化チタンの間隔が適当な場合、外部からの紫外線は遮断しながら、肌内部からの反射光や化粧料中に配合された他の粉体による反射光は透過させることができる。一方、ルチル型微粒子酸化チタンが均一に点在化されていても、子粒子の間隔が広すぎる場合は紫外線を十分に遮断することができず、逆に、子粒子の間隔が狭すぎる場合は肌内部からの反射光や化粧料中に配合された他の粉体による反射光を遮ってしまう。
また、ルチル型微粒子酸化チタンが単独で互いに凝集したり、絹雲母上で局在化している場合は、当然ながら十分な紫外線遮断能は望めない。
すなわち、高い紫外線遮断能と良好な可視光透過性を示す複合粉体を調製するには、絹雲母上のルチル型微粒子酸化チタンを均一に点在化させ、さらに子粒子間の間隔を適度に調整することが必要となる。
【0036】
本発明の構成成分(B)の複合粉体は、次の(1)〜(3)の工程に従って調製することができる。
(1)ビーズミルを用いて、ルチル型微粒子酸化チタンを水系溶媒又はアルコール系溶媒より選ばれる分散媒体中に均一高分散化する。(2)(1)の分散液体中に絹雲母を添加し、さらに均一高分散化する。(3)(2)の分散液体を100μm未満の液滴とし、噴霧乾燥を行う。
【0037】
なお、本発明では、上記(1)〜(3)の製造工程において、分散液体中の原料粉体の分散度を下記式
L
DLVO≧L
Woodcock
により制御して、ルチル型微粒子酸化チタンと絹雲母の複合化を行うのが好ましい。
ここで、L
DLVOは、分散液体中で作用するvan der Waals引力と、電荷をもつ粒子が接近したときに起こる電気二重層の相互作用に基づく静電反発力との、2つの力によって算出される分散液体中の原料粉体間の平均表面間距離である。Verwey,E. and J.Th.G.Overbeek 「Theory of the Stability of Lyophobic Colloids」 Elsevier,Amsterdam,Netherlands(1948)に示されるDLVO理論を基に、van der Waals引力と静電反発力の和のポテンシャルが、ボルツマン定数と絶対温度の積よりも10倍大きいときの粒子表面間距離をL
DLVOとした。
L
Woodcockは、分散液体中に含まれる原料粉体の固形分濃度とその粒子径とによって定まる、分散液体中の原料粉体間の平均表面間距離である。Woodcock,L.V.「Proceeding of a workshop held at Zentrum fur interdisziplinare Forschung University Bielefield」 Nov.11〜13(1985),Edited by Th.Dorfmuller and G.Williams より引用した下記式
H=d[{1/(3πF)+5/6}
0.5−1]
(式中、Hは粒子の平均表面間距離、dは粒子径、Fは粒子の体積分率)から算出したHを、L
Woodcockとした。
【0038】
また、本発明では、原料粉体として絹雲母とルチル型微粒子酸化チタンを用いるので、分散液体中において、「L
DLVO≧L
Woodcock」の関係式を満たすには、分散液体中の原料粉体の全固形分濃度を25重量%以下にすることが好ましい。
【0039】
本発明において、ビーズミルを用いる場合、メディアとして用いる微小ビーズは、コンタミネーションを抑えるために、ジルコニアプラズマ溶融ビーズ、特にイットリウム強化型のものが好ましい。また、微小ビーズの平均粒子径は、原料粉体の絹雲母を粉砕しないようにするために100μm以下が好ましい。
【0040】
本発明では、最終的に噴霧乾燥法で、噴霧時の液滴の大きさを100μm以下の液滴径に制御して、液滴から構成成分(B)の複合粉体を製造するが、紫外線遮断能が良好な複合粉体を得るためには、3流体ノズル又は4流体ノズルを用いて約10μmの液滴径に制御することが望ましい。また、この噴霧乾燥工程において、乾燥するための熱風温度は吹き出し口の温度を約250℃以下として制御するため、絹雲母は熱分解されることなく元の滑らかな使用感が維持される。
【0041】
上記製造方法によって製造される、絹雲母をルチル型微粒子酸化チタンで
均一に点在化した複合粉体では、母粒子である絹雲母と子粒子であるルチル型微粒子酸化チタンが、それぞれ単独で凝集することなく、母粒子表面が子粒子によって均一に被覆され
子粒子が点在化した形態・形状又は構造を有する。
【0042】
本発明の構成成分(B)の複合粉体において、絹雲母表面へのルチル型微粒子酸化チタンの被覆量は、15.0〜25.0重量%である。この範囲内であれば、絹雲母表面上に均一に点在化しているルチル型微粒子酸化チタンの粒子間間隔が適度であり、高い紫外線遮断能を発揮しながら、良好な可視光透過性を有することができる。
【0043】
また、メイクアップ化粧料に配合する、絹雲母をルチル型微粒子酸化チタンで被覆した複合粉体の量は、0.5〜25.0重量%が好ましい。この範囲内のとき、紫外線防御効果や使用感等に優れる。
【0044】
本発明の構成成分(C)である25℃でペースト状である油性成分とは、25℃で高い粘性を示す半固形の油性成分であり、医薬部外品原料規格2006(薬事日報社刊)記載の、一般試験法、融点測定法(第2法)によって、融点が25℃よりも高いと測定された油性成分をさす。
【0045】
本発明では、上記ペースト状である油性成分として、通常化粧料に使用されるものであれば、いずれのものも使用することができるが、ワセリン、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)が好ましい。市販品としては、例えば、コスモール168ARV(日清オイリオ社製)、YOFCOMAS(日本精化社製)、Plandool−H(日本精化社製)、Plandool−S(日本精化社製)、Plandool−G(日本精化社製)、ノムコートW(日清オイリオ社製)、クロラータムV(クローダジャパン社製)等が挙げられる。また、これらは必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。
【0046】
本発明の構成成分(C)の油性成分は、固形粉末化粧料の組成中に0.1〜2.0重量%含有することが好ましい。この範囲内で、上記のパール顔料を球状有機粉体で被覆した複合粉体と、絹雲母をルチル型微粒子酸化チタンで被覆した複合粉体とを含有すると、塗布時の肌へのフィット感を高めて、より一層リフトアップした若々しい印象を与えながら、化粧もちと紫外線防御効果ともに良好な固形粉末化粧料を得ることができる。
【0047】
本発明は、上記の構成成分を含有する固形粉末化粧料であり、具体的には、パウダーファンデーション、チークカラー、アイシャドウ等の化粧料である。
【0048】
本発明の固形粉末化粧料は、通常の方法に従って製造することができる。また、本発明の固形粉末化粧料には、前記の構成成分の他に、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、通常の化粧料に配合される成分である水、油脂、ロウ類、炭化水素、脂肪酸、アルコール、アルキルグリセリルエーテル、エステル、シリコーン油、フッ素油、多価アルコール、糖類、高分子、界面活性剤、保湿剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、酸化防止剤、殺菌・防腐剤、染料、香料、色素、可塑剤、有機溶媒、薬剤、動植物抽出物、パール顔料、表面処理粉体、複合顔料、アミノ酸、ペプチド、ビタミン等を適宜配合することができる。