特許第5916265号(P5916265)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5916265
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月11日
(54)【発明の名称】釣用レールキット
(51)【国際特許分類】
   A01K 97/20 20060101AFI20160422BHJP
【FI】
   A01K97/20 501
【請求項の数】10
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2015-244656(P2015-244656)
(22)【出願日】2015年12月15日
【審査請求日】2015年12月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514038568
【氏名又は名称】株式会社ビーエムオージャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100180482
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 将隆
(72)【発明者】
【氏名】竹内 祐典
【審査官】 竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】 実開平7−37938(JP,U)
【文献】 実開昭62−104672(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 97/20 − 97/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱状体の開口部分外周にL字型に折返した引掛溝が形成された汎用工具箱に装着する釣用レールキットであって、

クランプと突起部により挟込むことが可能な長方形断面を有する長尺状の板部材をコの字型に折曲げて形成されたレールであって、折曲げられた両端部に細長いスライド溝がそれぞれ開口したコの字レールと、
前記箱状体の引掛溝を利用して同箱状体の右側壁面および左側壁面にそれぞれ押当てられる、前記コの字レールを水平に架け渡すための2つのレール支持具と、
前記箱状体の左右側壁面に押当てたレール支持具を、同箱状体に対して着脱可能に固着させる固着手段と、
前記固着手段により箱状体の左右側壁面に固着されたレール支持具に対して、前記コの字レールの折曲げられた端部を係留するレール留具と、
を具備してなる釣り用レールキットであり、

前記2つのレール支持具は各々、
同レール支持具の上端に形成された、前記箱状体の引掛溝に差込まれるツメ部と、
前記コの字レール断面と同一形状かつ同一サイズに開口するとともに前記レール支持具の左右側面部を貫通する孔であって、同コの字レールの折曲げられた端部を挿通するためのレール挿通孔と、
を有し、

当該釣用レールキットは、
前記レール支持具に対するコの字レールの係留位置をレール留具により調節することで、奥行サイズの異なる汎用工具箱の箱状体にも対応してコの字レールを架け渡すことができ、
かつ同レール留具をスライド溝に嵌まらないようにすることで、レール支持具のレール挿通孔からコの字レールを抜取ることができる
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【請求項2】
請求項1に記載の釣用レールキットであって、
U字形状ないしはY形状に形成されるとともに、二股に分岐した先端部それぞれに前記ツメ部が形成された前記レール支持具を有する
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【請求項3】
請求項1または2に記載の釣用レールキットであって、

前記固着手段は、
前記箱状体の開口部分ちかくの垂直方向の断面形状と同一の2段の階段形状もしくはコの字形状からなる金具であって、当該開口部分にぶら下げられる吊金具と、
前記吊金具をレール支持具にネジ止めするための留ネジと、
から成り、

(1)前記箱状体の左右側壁面に押当てたレール支持具と、同箱状体の開口部分からぶら下げた吊金具とを留ネジにより締付けることで、レール支持具が箱状体に固着され、
(2)レール支持具と吊金具を締付けた状態にある留ネジを弛めることで、レール支持具が箱状体から取外し可能となる
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【請求項4】
請求項1または2に記載の釣用レールキットであって、

(1)レール支持具においては、磁石からなる前記固着手段が取付けられており、
(2)前記汎用工具箱の箱状体においては、開口部分外周の引掛溝にレール支持具のツメ部を差込みつつ箱状体の左右側壁面にレール支持具を押当てたときの磁石の位置に、磁性金属材料ないしは磁石が取付けられている
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【請求項5】
請求項1または2に記載の釣用レールキットであって、
レール支持具には、吸盤からなる前記固着手段が取付けられている
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【請求項6】
請求項1または2に記載の釣用レールキットであって、
レール支持具には、両面テープないしは面ファスナからなる前記固着手段が取付けられている
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【請求項7】
請求項1または2に記載の釣用レールキットであって、

前記固着手段は、
前記箱状体の開口部分ちかくの垂直方向の断面形状と同一の2段の階段形状もしくはコの字形状からなる金具であって、先端部にオスコネクタが設けられた吊金具と、
前記レール支持具に一体的に成型されたメスコネクタであって、前記吊金具のオスコネクタが嵌合されるメスコネクタと、
から成り、

(1)前記箱状体の左右側壁面に押当てたレール支持具に成型されているメスコネクタに、同箱状体の開口部分からぶら下げた吊金具のオスコネクタを差込むことで、レール支持具が箱状体に固着され、
(2)メスコネクタに差込まれた状態にあるオスコネクタを同メスコネクタから引抜くことで、レール支持具が箱状体から取外し可能となる
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【請求項8】
請求項1または2に記載の釣用レールキットであって、

前記固着手段は、
前記箱状体の開口部分ちかくの垂直方向の断面形状と同一の2段の階段形状もしくはコの字形状からなるクリップと、
前記レール支持具に一体的に成型されるとともに同レール支持具の垂直方向に起立した支持板であって、先端部のヒンジ機構により前記クリップが回動可能に取付けられた支持板と、
から成り、

前記レール支持具を箱状体の左右側壁面に押当てるとともに前記支持板が引掛溝に当接した状態において前記クリップにより同引掛溝を挟込むことにより、レール支持具が箱状体に固着される
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の釣用レールキットであって、
前記コの字レールは、複数の長尺状板材を伸縮自在に継ぎ合せて形成されている
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の釣用レールキットであって、
前記コの字レールを構成する3辺のうち中央レール辺には、任意の釣用アイテムをネジ止めするためのアイテム用ネジ穴ないしは細長い溝状のアイテム装着溝の少なくとも一方が形成されており、

前記釣用アイテムは、
同アイテム用ネジ穴または同アイテム装着溝に係合する雄ネジまたは雌ネジが取付けられた頭頂部と、
前記頭頂部に対してヒンジ機構により開閉可能に取付けられた所定機能部と、
同頭頂部に取付けられた雄ネジまたは雌ネジに対して螺合する雌ネジまたは雄ネジを有する締具と、
を備える
ように構成されたことを特徴とする、釣用レールキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汎用工具箱を改変することなくレールを架け渡すことのできる釣用レールキットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に釣りでは、釣針・うき・おもり・餌入箱をはじめとする様々な小物(細かな各種釣用品)が用いられる。
釣りをする環境は屋外が多く、足場の悪いごつごつした岩場、砂利だらけの川原、所々にゴミが放置された防波堤や路上などで釣りをすることも珍しくない。それゆえに小物や飲料・食料を地面に置くと、汚れや埃が付着したり、容器・包装から飲食物がこぼれたり、吹き飛ばされたり、水に濡れるおそれがあり、それらの置場に悩むことも多い。
【0003】
釣りの最中に小物・飲料・食料を安心して置いておける安定的な置場を簡単に見つけられれば便利なものの、そのような置場に適する環境を釣場の近くで首尾よく見つけることは難しい。
【0004】
上述したような問題を解決するために近年では、本来釣上げた魚を保冷するためのクーラーボックス本体の外部に、釣り目的に特化した様々な釣用アイテム(ロッドホルダ・ドリンクホルダ・フック・小物入れ・餌箱など)を装着したクーラーボックス製品が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
このようなクーラーボックスの市場流通している製品例としては、クーラーボックス本体にレール支持具を装着しておき、同支持具を介して架け渡したレールに上述の釣用アイテムを着脱可能に取付けた製品などがある(例えば、非特許文献1参照。)。
非特許文献1のクーラーボックスによれば、側面部に備え付けられたロッドホルダ・小物入れに加え、正面部に架け渡した水平レールに餌箱・天秤ホルダなどを着脱できるような構造になっている。
これにより、釣場周辺における小物や飲食物の置場の問題解決が図られる。
【0006】
しかしながら釣り用途に特化した様々な利便性を備えるクーラーボックスは往々にして「高価」(数万円程度の販売価格帯)であり、また釣具専門店のように限られた特別な店舗でないと商品(この種のクーラーボックス)を取扱っていないことも多い。
【0007】
また市場流通する製品としては、クーラーボックスに追加的に取付けることが可能な様々な釣用レールキットも考案されている(例えば、非特許文献2・3参照。)。
非特許文献2の技術によれば、クーラーボックス本体にネジ穴を開けておき同ネジ穴にレールをネジ止めすることで、ロッドホルダ・ドリンクホルダ・フック・小物入れ・餌箱といった釣用アイテムのレール装着を実現する。
さらに非特許文献3の技術によれば、クーラーボックスにおけるハンドル(持手)の取付部ちかくに差込孔が空いており、その差込孔の下方から上向きにレール支持具が差込まれている。そして、このレール支持具を介してレールが水平に架け渡されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−276645号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】株式会社シマノ、“製品情報 フィクセル・サーフ キス スペシャル 120 UF−N12N”、[online]、株式会社シマノ、[平成27年10月20日検索]、インターネット〈URL:http://fishing.shimano.co.jp/product/goods/4007〉
【非特許文献2】株式会社シマノ、“製品情報 アクセサリーベース(S・M) AB−012J”、[online]、株式会社シマノ、[平成27年10月20日検索]、インターネット〈URL:http://fishing.shimano.co.jp/product/goods/2686〉
【非特許文献3】株式会社シマノ、“製品情報 クーラーベースFIXCEL用 AB−001N”、[online]、株式会社シマノ、[平成27年10月20日検索]、インターネット〈URL:http://fishing.shimano.co.jp/product/goods/4032〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで釣用品(釣竿・リールなど)を収納・携行するだけであれば必ずしも釣専用のクーラーボックスを使う必要はなく、広く一般に市場流通している「汎用工具箱を代用」することも可能である。
汎用工具箱の場合、釣り目的に特化された利便性の高いクーラーボックスよりも「安価」(数千円程度の販売価格帯)で済み、かつ釣具専門店にわざわざ足を運ばずとも一般的な小売店(例えば、ホームセンター等)で簡単に入手できる。
【0011】
しかしながら手軽に入手可能な汎用工具箱はその汎用性ゆえに、そのままでは釣用アイテム(ロッドホルダ・ドリンクホルダ・フック・小物入れ・餌箱など)を直接取付けることができない構造となっている。
汎用工具箱に釣用アイテムを取付けるには、同工具箱の壁面にネジ穴を空けて釣用アイテム(もしくは釣用アイテムを装着するためのレール)をネジ止めする等の手法を採りうるが、これでは工具箱を傷付けてしまうことになる。
また接着剤などにより釣用アイテムを汎用工具箱に取付ける手法も考えられるが、釣り用アイテムの取外しに手間取ったり、接着剤の接着強度によっては汎用工具箱の表面(釣用アイテムの接着面)が剥がれるおそれもある。
【0012】
さらに釣りの場合、「釣りの態様に応じて、使用する釣用品が変わる」こともある。
例えば、海釣りでは沖合まで仕掛を投込むためにリールが必要とされる一方、川幅の狭い河川で行う渓流釣りではリールなどは必要とされない。
また釣上げる魚種ごとに、使用する仕掛の種類や大きさなどもそれぞれ違ったものになる。
このような場合、荷物の量に応じて釣場に持参する箱のサイズも変更できると便利であるものの、釣用アイテムがあらかじめ装着されたサイズ違いのクーラーボックスを釣りの態様に応じていくつも購入・所有することは甚だ不経済である。
【0013】
上述したような釣りに関する実情に鑑みると、そのときどきの釣りの態様に適合した容器(箱状体)を釣場に持込めることが釣人にとっては望ましい。
そして、その都度、異なるサイズの容器に自在に取付けることのできる釣用レールキットがあれば、そのような製品に対する潜在的なニーズは大きいものと考えられる。
【0014】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、汎用工具箱を損傷させることなく、釣り用途に使用したい場合のみ汎用工具箱に対して釣用アイテムを装着するためのレールを着脱することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
〔第1発明〕
そこで上記の課題を解決するために、本願の第1発明に係る釣用レールキットは、
箱状体の開口部分外周にL字型に折返した引掛溝が形成された汎用工具箱に装着する釣用レールキットであって、

クランプと突起部により挟込むことが可能な長方形断面を有する長尺状の板部材をコの字型に折曲げて形成されたレールであって、折曲げられた両端部に細長いスライド溝がそれぞれ開口したコの字レールと、
前記箱状体の引掛溝を利用して同箱状体の右側壁面および左側壁面にそれぞれ押当てられる、前記コの字レールを水平に架け渡すための2つのレール支持具と、
前記箱状体の左右側壁面に押当てたレール支持具を、同箱状体に対して着脱可能に固着させる固着手段と、
前記固着手段により箱状体の左右側壁面に固着されたレール支持具に対して、前記コの字レールの折曲げられた端部を係留するレール留具と、
を具備してなる釣用レールキットであり、

前記2つのレール支持具は各々、
同レール支持具の上端に形成された、前記箱状体の引掛溝に差込まれるツメ部と、
前記コの字レール断面と同一形状かつ同一サイズに開口するとともに前記レール支持具の左右側面部を貫通する孔であって、同コの字レールの折曲げられた端部を挿通するためのレール挿通孔と、
を有し、

当該釣用レールキットは、
前記レール支持具に対するコの字レールの係留位置をレール留具により調節することで、奥行サイズの異なる汎用工具箱の箱状体にも対応してコの字レールを架け渡すことができ、
かつ同レール留具をスライド溝に嵌まらないようにすることで、レール支持具のレール挿通孔からコの字レールを抜取ることができる構成とした。
【0016】
第1発明に係る釣用レールキットではレール支持具を固着手段により汎用工具箱に固着することで、ネジ穴を開ける等の「損傷を汎用工具箱に与えることなく」釣専用のクーラーボックスよりも安価な汎用工具箱に対して釣用アイテム(ロッドホルダ・ドリンクホルダ・フック・小物入れ・餌箱など)を着脱可能に取付けることができる(図9参照)。
【0017】
なお釣用に作られたクーラーボックス製品では一般的に、使用者が指を引っかけるためのL字型の折返部分(図4の引掛溝GV)が設けられていない。
そのためクーラーボックスにレールを取付けるには、上述した特許文献1のクーラーボックスにも看取されるようにレールを取付けるための専用の取付部品(レール支持具として機能する同特許文献1の取付スリット50)を設けざるを得ない。
しかしながら、このような構成下ではレールを取外してあるときに、クーラーボックス本体から突き出た取付部品(レール支持具)が周囲の物に当たって邪魔になりかねない。
【0018】
一方で汎用工具箱(図4の汎用工具箱TB)ではクーラーボックスとは異なり、使用者が指を引っかけるための「L字型の折返部分(同図4の引掛溝GV)を有する構造の方がむしろ一般的」である。
そこで本願の「釣用レールキット」ではこのような汎用工具箱の実情に着目し、汎用工具箱に設けられているL字型の折返部分(引掛溝GV)に対し、この折返部分に差込むツメ部を有するレール支持具2を汎用工具箱の左右側面に装着し、同支持具2を介してレールを水平に架け渡す構成とした(図8参照)。
このようにすれば同図8のように汎用工具箱の箱状体BXに固着されたコの字レール1に、ロッドホルダ・ドリンクホルダ5A(図9)・フック5B(同図9)・小物入れ・餌箱などの様々な釣用アイテムを使用者の好みに応じて自由に装着することができる。
【0019】
なお本願の釣用レールキットでは図5(b)のように、レール支持具2の厚み(図5(a)のW)を「ひさし状に設けられている引掛溝GVの先端部から、汎用工具箱TBの箱状体BXの左右側壁面RW・LWまでの距離WGVと同一のサイズ」に選定している。
そのためレール支持具2を汎用工具箱TBの左右側壁面RW・LWに装着したときに同支持具2が汎用工具箱TBの周囲にはみ出すことがなく(図5(b))、コの字レール装着用の取付部品(レール支持具2)が周囲の物に当たることを回避できる。
【0020】
さらに本釣用レールキットでは「汎用工具箱に改造(損傷)を加えることなく、釣り用途に必要なときだけ」コの字レール1(ひいては、当該コの字レール1に取付けられる釣用アイテム)を装着することができる(図9)。
また釣りを終えたあとはレール支持具2を外すことで元々の汎用工具箱TBの状態(図4)に戻すことができるため、汎用工具箱として再使用することができる。
【0021】
さらに本願レールキットではコの字レールの位置調節機能により「汎用工具箱の奥行サイズに応じて」奥行方向のレール取付位置(図8に示すごとく、レール支持具2に対するコの字レール1の係留位置)を自在に調節できる。
そのため非特許文献1のクーラーボックスでは生じ得なかった「使用者の好みの奥行位置に自由にレールを架設」できるという効果が生じる。
【0022】
なお本願レールキットではコの字レール1を設置する場合、レール支持具2の左右両側面を貫くレール挿通孔22からコの字レール1をあらかじめ挿通(差込)しておき、コの字レール1と連結されたレール支持具2を汎用工具箱TBの箱状体BXに対し固着させる(図7)だけの簡易な取付作業で済む。
そのため屋外環境においても、汎用工具箱に対し、きわめて容易に且つ短時間で釣用アイテムを設営することができる。
また本願レールキットにおいては釣用アイテム(図9の例では5A・5B)をコの字レール1に対して装着する場合、同レール1を構成する3辺のうち中央レール辺12(左右両端部の各辺と直角をなす真ん中の辺12)に釣用アイテムが装着される。
さらに同レール1は長方形断面の短辺の幅W12図8に示す汎用工具箱の奥行方向における中央レール辺12の幅W12)が十分に薄いため、種々の釣用アイテム(図9のドリンクホルダ5A・フック5Bなど)を同釣用アイテム側に設けられたクランプ51と突起部52により挟込んで容易に着脱することができる。
なおコの字レール1の中央レール辺12の短辺幅W12と、釣用アイテム(図9の5A・5B)のクランプ51と突起部52間の間隔Wを同一サイズにすることで、釣用アイテムをコの字レール1に対して安定的に固着できる。
【0023】
またレールを撤去する際も固着手段3の解除操作により、コの字レール1を差込んだままの状態でレール支持具2を汎用工具箱TBから取外すだけでよいため、きわめて短時間で撤去作業も完了可能である。
釣りは屋外で行われる機会が多いため、天候の急変によりゲリラ豪雨のような突然の降雨に見舞われることもある。また魚の生息する水辺(川や海)では増水(潮位の上昇)による河川の氾濫や高波のおそれもあるため、一刻も早く釣場から離れなければ釣り人が危険な状況に陥ることすら考えられる。
このような釣りの特有事情に鑑みると、本レールキットの撤去に要する作業時間が短いことは使用者にとって大きなメリットをもたらすものと考えられる。
【0024】
〔第2発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第2発明に係る釣用レールキットは、第1発明の釣用レールキットであって、
U字形状ないしはY字形状に形成されるとともに、二股に分岐した先端部それぞれに前記ツメ部が形成された前記レール支持具を有する構成とした。
【0025】
汎用工具箱には運搬時に持上げやすくすることを目的として、持手(把持するためのハンドルHL)が回動可能に取付けられたものも多い(図10)。
第2発明によればレール支持具2の全体形状を「U字形」(図2(a))ないしは「Y字形」(図12)の湾曲形状とすることで、持手の根元部分(箱状体BXに対するハンドルHLの取付位置)にぶつかることなくレール支持具2を取付けることが可能となる(図11)。
【0026】
〔第3発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第3発明に係る釣用レールキットは、第1〜第2発明の釣用レールキットであって、
前記固着手段は、
前記箱状体の開口部分ちかくの垂直方向の断面形状と同一の2段の階段形状もしくはコの字形状からなる金具であって、当該開口部分にぶら下げられる吊金具と、
前記吊金具をレール支持具にネジ止めするための留ネジと、
から成り、
(1)前記箱状体の左右側壁面に押当てたレール支持具と、同箱状体の開口部分からぶら下げた吊金具とを留ネジにより締付けることで、レール支持具が箱状体に固着され、
(2)レール支持具と吊金具を締付けた状態にある留ネジを弛めることで、レール支持具が箱状体から取外し可能となる構成とした。
【0027】
第3発明の釣用レールキットでは「吊金具31と留ネジ33の組合せにより固着手段3」を実現している(図1ないしは図13)。
特に吊金具31の形状を、汎用工具箱の箱状体BXの断面形状と一致させる(同一形状である2段の階段形状もしくはコの字形状にする)ことで、留ネジ33により吊金具31とレール支持具2をネジ止めした際に同支持具2のツメ部21が引掛溝GV(L字型の溝部)に拘束されるため、レール支持具2を箱状体BXの左右側壁面に密着した状態で固着することができる(図6(b)参照)。
【0028】
〔第4発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第4発明に係る釣用レールキットは、第1〜第2発明の釣用レールキットであって、
(1)レール支持具においては、磁石からなる前記固着手段が取付けられており、
(2)前記汎用工具箱の箱状体においては、開口部分外周の引掛溝にレール支持具のツメ部を差込みつつ箱状体の左右側壁面にレール支持具を押当てたときの磁石の位置に、磁性金属材料ないしは磁石が取付けられている構成とした。
【0029】
第4発明によれば図14(a)・図14(b)のごとく磁石や磁性金属材料から構成される「磁力を利用した固着手段3A・3B」を採用しているため、レール支持具の取付手法こそ第3発明と異なるものの、汎用工具箱に改変(物理的損傷)を加えることなくレールを取付できる点で上記第3発明と同様の効果を奏することが可能となる。
【0030】
〔第5発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第5発明に係る釣用レールキットは、第1〜第2発明の釣用レールキットであって、
レール支持具には、吸盤からなる前記固着手段が取付けられている構成とした。
【0031】
第5発明では、図15(a)・図15(b)のごとく吸盤から構成される「負圧による吸着力を利用した固着手段3C」を採用しており、レール支持具の取付手法こそ第3ないしは第4発明と異なるが、汎用工具箱に改変(物理的損傷)を加えることなくレールを取付できる点では上記第3・第4発明と同様の効果を奏することが可能となる。
【0032】
〔第6発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第6発明に係る釣用レールキットは、第1〜第2発明の釣用レールキットであって、
レール支持具には、両面テープないしは面ファスナからなる前記固着手段が取付けられている構成とした。
【0033】
第6発明については、図16のように両面テープないしは面ファスナから構成される「粘着力を利用した固着手段3D」を採用している点でレール支持具の取付手法が第3〜第5発明と異なっているが、汎用工具箱に改変を加えることなくレールを取付できる点では上記第3〜第5発明と同様の効果を奏する。
【0034】
〔第7発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第7発明に係る釣用レールキットは、第1〜第2発明の釣用レールキットであって、
前記固着手段は、
前記箱状体の開口部分ちかくの垂直方向の断面形状と同一の2段の階段形状もしくはコの字形状からなる金具であって、先端部にオスコネクタが設けられた吊金具と、
前記レール支持具に一体的に成型されたメスコネクタであって、前記吊金具のオスコネクタが嵌合されるメスコネクタと、
から成り、

(1)前記箱状体の左右側壁面に押当てたレール支持具に成型されているメスコネクタに、同箱状体の開口部分からぶら下げた吊金具のオスコネクタを差込むことで、レール支持具が箱状体に固着され、
(2)メスコネクタに差込まれた状態にあるオスコネクタを同メスコネクタから引抜くことで、レール支持具が箱状体から取外し可能となる構成とした。
【0035】
第7発明の釣用レールキットでは「吊金具3Eのオスコネクタ34と、レール支持具2側に一体成型されたメスコネクタ35の組合せ」により固着手段を実現している(図17(a)参照)。
これにより上記第3〜第6発明と同様、汎用工具箱に改変を加えることなくレールを取付けることができる。
【0036】
〔第8発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第8発明に係る釣用レールキットは、第1〜第2発明の釣用レールキットであって、
前記固着手段は、
前記箱状体の開口部分ちかくの垂直方向の断面形状と同一の2段の階段形状もしくはコの字形状からなるクリップと、
前記レール支持具に一体的に成型されるとともに同レール支持具の垂直方向に起立した支持板であって、先端部のヒンジ機構により前記クリップが回動可能に取付けられた支持板と、から成り、
前記レール支持具を箱状体の左右側壁面に押当てるとともに前記支持板が引掛溝に当接した状態において前記クリップにより同引掛溝を挟込むことにより、レール支持具が箱状体に固着される構成とした。
【0037】
第8発明の釣用レールキットでは「ヒンジ機構36により回動可能に取付けられたクリップ3G」により固着手段を実現している(図18(a)参照)。
これにより上記第3〜第7発明と同様、汎用工具箱に改変を加えることなくレールを取付けることができる。
【0038】
〔第9発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第7発明に係る釣用レールキットは、第1〜第8発明の釣用レールキットであって、
前記コの字レールは、複数の長尺状板材を伸縮自在に継ぎ合せて形成されている構成とした。
【0039】
第9発明によればコの字レールの中央レール辺(左右両端部の各辺と直角をなす真ん中の辺)を軸方向に伸縮することにより(図20)、コの字レール1Aを装着する「汎用工具箱の横幅に応じて」同工具箱に水平に架け渡すコの字レール1Aの長さを自由に変更できる。
【0040】
〔第10発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第10発明に係る釣用レールキットは、第1〜第9発明の釣用レールキットであって、
前記コの字レールを構成する3辺のうち中央レール辺には、任意の釣用アイテムをネジ止めするためのアイテム用ネジ穴ないしは細長い溝状のアイテム装着溝の少なくとも一方が形成されており、

前記釣用アイテムは、
同アイテム用ネジ穴または同アイテム装着溝に係合する雄ネジまたは雌ネジが取付けられた頭頂部と、
前記頭頂部に対してヒンジ機構により開閉可能に取付けられた所定機能部と、
同頭頂部に取付けられた雄ネジまたは雌ネジに対して螺合する雌ネジまたは雄ネジを有する締具と、
を備える構成とした。
【0041】
第10発明によればコの字レール1(中央レール辺12)に対して、背面にクランプ51が設けられた釣用アイテム(図9の例では5A・5B)をクランプ装着するのみならず、アイテム用ネジ穴13・アイテム装着溝14により釣用アイテム(図21の例では5C・5D)をネジ止め装着することも可能となる。
しかしながら各種の釣用アイテム(図21の5C・5D)を装着できるようコの字レール1にアイテム用ネジ穴13・アイテム装着溝14を設けたとしても、釣用アイテムがかさばった状態(図22(a)・図22(c))ではボルト(雄ネジ53)と締具54(雌ネジ)を締付けて同釣用アイテムを中央レール辺12に装着することは困難となってしまう。
そこで第10発明では「釣用アイテム側にも工夫」を凝らし、釣用アイテム5C・5Dの頭頂部55に対し、所定機能部57(ドリンクホルダ機能を発揮する円筒状の容器保持部57A、フック機能を発揮する湾曲部57B)がヒンジ機構56によって開閉可能に取付けられている(上述の図22(a)・図22(c)参照)。
このように釣用アイテム5C・5Dの所定機能部57を折畳むことにより(図22(b)・図22(d))、雄ネジ53の締付作業をするときの回転半径を小さくでき、ひいては釣用アイテムをネジ止めする際の作業効率の円滑化が図られる。
なおアイテム用ネジ穴13・アイテム装着溝14はともに釣用アイテムのネジ止め装着が可能であるものの、アイテム用ネジ穴13では図21において釣用アイテム5C・5Dの装着位置を変更する際に頭頂部55と締具54を完全に取外さなければ位置変更ができない一方、アイテム装着溝14では釣用アイテム5C・5Dの装着位置を変更する際に頭頂部55と締具54を完全に取外さなくても締付を弛めるだけでスライド移動できる点で異なっている。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】実施形態に係る釣用レールキットの構成要素を示す外観斜視図である。
図2】U字形状のレール支持具を示す図であって、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
図3】レール支持具のレール挿通孔に、コの字レールの折曲げられた端部を挿通させたときの外観斜視図である。
図4】ハンドルのないタイプの蓋付の汎用工具箱の外観斜視図である。
図5】レール支持具の断面図であって、(a)はレール支持具を箱状体の引掛溝に差込む前の状態、(b)はレール支持具を箱状体の引掛溝に差込んだ後の状態である。
図6】吊金具と留ネジから構成された固着手段の断面図であって、(a)は吊金具をかぶせた状態、(b)は吊金具を留ネジで締付けた状態である。
図7】ハンドルのない蓋付の汎用工具箱にレール支持具を取付けるときの外観斜視図である。
図8】ハンドルのない蓋付の汎用工具箱に取付けられた、釣用レールキットの組立完成図である。
図9】組立てた釣用レールキットのコの字レールにドリンクホルダやフックをクランプ装着で取付けるときの模式図である。
図10】ハンドルのあるタイプの蓋付の汎用工具箱の外観斜視図である。
図11】ハンドルのある蓋付の汎用工具箱に対してレール支持具を取付けたときの外観斜視図である。
図12】Y字形状のレール支持具の外観正面図である。
図13】2段の階段形状を有する吊金具と留ネジからなる固定手段によりレール支持具を取付けるときの外観図である。
図14】1対の磁石から構成された固着手段の断面図であって、(a)はレール支持具の内部に磁石を埋込んだときの図、(b)はレール支持具の外表部分に磁石を取付けたときの図である。
図15】吸盤から構成された固着手段の断面図であって、(a)は吸盤を吸着させる前の状態、(b)は吸盤を吸着させた後の状態である。
図16】両面テープから構成された固着手段を箱状体に固着させたときの断面図である。
図17】オスコネクタおよびメスコネクタから構成された固着手段の断面図であって、(a)はオスコネクタとメスコネクタを噛合わせる前の状態、(b)はオスコネクタとメスコネクタを噛合わせた後の状態である。
図18】クリップとヒンジ機構から構成された固着手段の断面図であって、(a)はクリップにより挟み込む前の状態、(b)はクリップにより挟み込んだ後の状態である。
図19】奥行調整孔が穿孔されたコの字レールをボルト具を用いてハンドルのない蓋付の汎用工具箱に取付けるときの外観斜視図である。
図20】伸縮可能に構成された入れ子構造のコの字レールの外観斜視図である。
図21】中央レール辺にアイテム用ネジ穴・アイテム装着溝が設けられたコの字レールを汎用工具箱に装着し、同中央レール辺に釣用アイテムをネジ止め装着した使用状態を示す模式図である。
図22】頭頂部と所定機能部をヒンジ機構で連結した釣用アイテムの模式図であって、(a)は開いた状態のドリンクホルダ、(b)は閉じた状態のドリンクホルダ、(c)は開いた状態のフック、(d)は閉じた状態のフック、である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、図1乃至図22を参照して、本発明の釣用レールキットについて説明する。
[実施形態]
本発明の実施形態は、箱状体BX(図4参照)の開口部分外周にL字型に折返した引掛溝GV(同図4)が形成された汎用工具箱TBに装着する釣用レールキットを構成した例である。
【0044】
図1は、実施形態1に係る釣用レールキット100の構成要素を示す模式図である。
図1において釣用レールキット100は、コの字レール1と、2つのレール支持具2と、固着手段3と、レール留具4と、を具備して構成されている。
【0045】
本釣用レールキット100は、レール留具4により「レール支持具2に対するコの字レール1の係留位置」を調節することで、奥行サイズ(図8に示す奥行方向)の異なる汎用工具箱TBの箱状体BXにも対応してコの字レール1を架け渡すことができるものである。
また釣用レールキット100は、レール留具4(図1のボルト具41とナット具42)がスライド溝11に嵌まっていない状態とすることで、レール支持具2のレール挿通孔22からコの字レール1を抜取ることができる。
以下、この内容について詳しく説明する。
【0046】
コの字レール1は図1に示すように、長尺状の板部材をコの字型に折曲げて形成されている。
本例においてコの字レール1の断面は長方形状に形成されているが、同レール1の断面は正方形を含む任意の多角形状や円形状を選択してもよい。
またコの字レール1の材質は、金属製・合成樹脂製・木製のいずれを選定してもよい。
【0047】
さらに本例では図1のように、コの字レール1の折曲げられた両端部には細長い開口部(スライド溝11)が設けられている。
スライド溝11には、レール支持具2に開けられたレール留孔23A・23Bを介してレール留具4(ボルト具41・ナット具42)が差込まれる。
【0048】
レール支持具2は、コの字レール1を水平に架け渡すための支持具である。
本例においてレール支持具2は、箱状体BXの引掛溝GVを利用して同箱状体BXの右側壁面RWおよび左側壁面LWに密着した状態で押当てられる(図5(a)・図5(b)参照)。
【0049】
本例においてレール支持具2は、図2(a)に示す正面図のように「U字形状」の全体形状からなる。
U字形の湾曲形状とすることによりハンドルHL付の汎用工具箱TB(図10)に対しても、ハンドルHLの根元部分(箱状体BXに対するハンドルHLの取付位置)にぶつかることなくレール支持具2を取付けることが可能となる(図11)。
【0050】
また2つのレール支持具2は各々、同レール支持具2の上端に形成されたツメ部21と、レール挿通孔22と、レール留孔23A・23Bと、ネジ孔24と、を有している。
ツメ部21は、箱状体BXの引掛溝GVに差込まれる
なおツメ部21の奥行は、ツメ部21が前後方向に位置ずれすることのないよう、引掛溝GVの幅と同一にすればよい(図5(b))。
【0051】
レール支持具2に設けられたレール挿通孔22は、コの字レール1の折曲げられた端部を挿通するための孔である(図3)。
同挿通孔22は、コの字レール1断面と同一形状かつ同一サイズに開口するとともに(図2(b)参照)、図2(a)に破線で示すようにレール支持具2の左右側面部を貫通する。なおレール支持具2の右側面・左側面に設けられたレール挿通孔22は、互いに向合うよう左右対称の位置に設けられている。
【0052】
図1のレール留孔23A・23Bは各々、レール支持具2をレール留具4と連結するためにレール支持具2側に設けられた開口部である。
本例におけるレール留孔23Aはレール支持具2の裏側(レール支持具2が箱状体BXの左右側壁面RW・LWに密着する側)に設けられており、ボルト具41が差込まれる。
また本例におけるレール留孔23Bはレール支持具2の表側(箱状体BXの左右側壁面RW・LWに対してレール支持具2が密着する面の反対側)に設けられており、ナット具42が差込まれる。
【0053】
固着手段3は、箱状体BXの右側壁面RW・左側壁面LWに押当てたレール支持具2を、同箱状体BXに対して着脱可能に固着させる。
本例において固着手段3は図1に示すように、吊金具31と、留ネジ33と、から成る。
吊金具31は、箱状体BXの開口部分ちかくの垂直方向の断面形状と同一形状をなす金具である(図6(a)参照)。
吊金具31は、箱状体BXの開口部分にぶら下げられる。
この吊金具31の正面部には、留ネジ33を差込むためのネジ孔32が設けられている。
また留ネジ33は図6(b)のように、吊金具31をレール支持具2にネジ止めするためのネジである。
【0054】
箱状体BXの右側壁面RW・左側壁面LWに押当てたレール支持具2ならびに同箱状体BXの開口部分からぶら下げた吊金具31を留ネジ33により締付けることで、レール支持具2が箱状体BXに固着される(図6(b)・図7)。
【0055】
またレール支持具2と吊金具31とが締付けられた状態(図6(b))において留ネジ33を弛めることにより、レール支持具2が箱状体BXから取外し可能となる。
【0056】
レール留具4は、固着手段3により箱状体BXの左右側壁面LW・RWに固着された各レール支持具2に対して、コの字レール1の折曲げられた端部(スライド溝11が設けられた辺)を係留する(図8)。
本例におけるレール留具4は、1対のボルト具41とナット具42から構成される。
図1のごとく雄ネジ部を有するボルト具41は、レール支持具2の裏側に開けられたレール留孔23Aから差込まれて締付けられることで、レール支持具2内部に挿通されたコの字レール1のスライド溝11まで到達する。
また雌ネジ部を有するナット具42は、レール支持具2の表側に開けられたレール留孔23Bから差込まれ、同支持具2の内部においてスライド溝11を突抜けたボルト具41の雄ネジと螺合する。
ボルト具41とナット具42が緊締されることで、これらの構成要素41・42の間に挟まれたレール支持具2とコの字レール1の端部がしっかりと固定される。
【0057】
レール支持具2により汎用工具箱TBに取付けられたコの字レール1を利用することで図9に示すように、背面にクランプ51が設けられた種々の釣用アイテム(ドリンクホルダ5Aやフック5B、ロッドホルダ(図示略)など)をコの字レール1の中央レール辺12に装着(クランプ51と突起部52による挟込み)することが可能となる。
本例では中央レール辺12の短辺幅W12と、釣用アイテム(図9の5A・5B)のクランプ51と突起部52間の間隔Wが同一サイズに構成されているため、クランプ51と突起部52による挟込により釣用アイテムをコの字レール1に対して安定的に固着できる。
【0058】
なお同図9に示すドリンクホルダ5A・フック5Bには先端部分に爪状の突起部52が設けられている。この突起部52は、クランプ51がコの字レール1に装着された際に、同レール1の下辺に噛合うようになっている(図9におけるドリンクホルダ5Aの装着状態を参照)。
このようにすることでクランプ51によりコの字レール1に装着された釣用アイテムが障害物に衝突した場合でも、その衝撃により位置ずれしたり、落下することを未然防止することができる。
【0059】
以下、上記構成を有する本レールキット100の使用方法を説明する。
釣用レールキット100の組立前は、2つのレール支持具2が汎用工具箱TB(箱状体BXの右側壁面RW・左側壁面LW)から取外された状態(図5(a))になっているとともに本レールキット100も個々の構成要素1〜4に分解された状態にある(図1)。
そのため、まず使用者はレール支持具2の側面にあるレール挿通孔22からコの字レール1の折曲げられた端部(スライド溝11が設けられた辺)を挿通する(図3)。
続いて使用者はレール支持具2裏側のレール留孔23Aにボルト具41を差込み、同支持具2の内部にあるコの字レール1のスライド溝11をボルト具41の雄ネジ部が突抜けるまで同ボルト具41を締付ける。
上記締付作業が完了した時点でコの字レール1のスライド溝11にはボルト具41の雄ネジ部が係合しているため、運搬中にレール支持具2が傾いてもコの字レール1は同支持具2のレール挿通孔22から抜落ちてしまうことはない。
【0060】
つぎに使用者はコの字レール1が差込まれたレール支持具2のツメ部21を、本レールキット100の取付対象とする箱状体BXの引掛溝GVに差込んでから、レール支持具2を右側壁面RWまたは左側壁面LWに密着させる(図5(b))。
なお本例では図5(b)のように、レール支持具2の厚みWを「ひさし状に設けられている引掛溝GVの先端部から、汎用工具箱TBの箱状体BXの左右側壁面RW・LWまでの距離WGVと同一のサイズ」に選定している。
そのためレール支持具2を汎用工具箱TBの左右側面に装着しても同支持具2が汎用工具箱TBの周囲にはみ出すことを回避できる。
【0061】
さらに使用者は、コの字レール1が差込まれた状態のレール支持具2を固着手段3を用いて箱状体BXの左右側壁面RW・LWに固着させる。
図1に例示した吊金具31と留ネジ33からなる固着手段3の例では、レール支持具2が右側壁面RW(または左側壁面LW)に密着して重なり合った状態のまま、これらの上に吊金具31をかぶせる(図6(a))。
続いて吊金具31のネジ孔32を通じて、留ネジ33をレール支持具2のネジ孔24に締付ける(図6(b))。
するとレール支持具2のツメ部21が箱状体BXの引掛溝GV(L字型の2つの面)と右側壁面RW(左側壁面LW)の合計3つの面に当接した状態のまま、レール支持具2が箱状体BXに固着される(図7)。
【0062】
上記のごとくレール支持具2を箱状体BXに取付けると、つぎに使用者はレール支持具2に対するコの字レール1の係合位置を固定する。
レール挿通孔22から差込まれたコの字レール1のスライド溝11にはレール支持具2から抜落ちないようにボルト具41が係合されているものの、同レール1は箱状体BXの奥行方向(箱状体BXの前後方向)に対して依然スライド移動可能なままになっている。
【0063】
そこで使用者は、レール留具4(雌ネジ部を有するナット具42)をレール支持具2表側のレール留孔23Bに差込む。
そしてナット具42がレール支持具2の内部においてスライド溝11を突抜けたボルト具41の雄ネジと螺合するまで、ナット具42を締付ける。
このようにボルト具41とナット具42を緊締することで、これら41・42の間に挟まれたレール支持具2とコの字レール1の端部(スライド溝11が設けられた辺)がしっかりと固定され、コの字レール1の端部が箱状体BXに固着された各レール支持具2に対して係留される(図8)。
これによりコの字レール1が、汎用工具箱TBの箱状体BXに水平に架け渡される(同図8)。
【0064】
なおナット具42の締付操作によりコの字レール1をレール支持具2に対して係留した後であっても、同ナット具42を弛めることにより再度コの字レール1が箱状体BXの奥行方向にスライド移動可能な状態となる。
このような位置調節機能によりレール留具4(ボルト具41およびナット具42)を介したコの字レール1の係留位置を自在に調節することができ、ひいては使用者の好みの位置(汎用工具箱TBの奥行方向)に同レール1を移設することができる。
【0065】
以上説明したように本実施形態の釣用レールキット100によれば、汎用工具箱TBに損傷を加えることなく釣り用途に必要なときだけコの字レール1を装着することができ、さらに釣りを終えたあとにはレール支持具2を外すことで元の状態(図4)に戻して汎用工具箱TBとして再使用することができる。
そのため様々な釣用アイテムがあらかじめ装着された釣専用クーラーボックスを所持していない釣ユーザであっても、汎用工具箱TBに釣用アイテム(図9に例示した5A・5Bなど)を装着して小物・飲料・食料などの安定的な置場を屋外でも確保することができ快適に釣りを楽しむことができる。
【0066】
さらに本願の釣用レールキットによれば高価な釣専用クーラーボックスを購入しなくても、汎用工具箱TBに対して釣用アイテムの装着された釣専用クーラーボックス同等の機能を持たすことができるため、これから釣りを始めようとするユーザの心理的・経済的なハードルを下げることができ、ひいては現状1千万人ちかくと推定されている国内釣人口のさらなる底辺拡充も期待できる。
【0067】
[変形例:Y字形状のレール支持具]
上述したように、汎用工具箱TBには持手(ハンドルHL)が回動可能に取付けられたものも多い(図10)。
このような場合、図12のようにレール支持具2の全体形状を「Y字形」の湾曲形状とすることで、持手の根元部分(箱状体BXに対するハンドルHLの取付位置)にぶつかることなくレール支持具2を取付けることが可能となる。
【0068】
[変形例:固着手段(吊金具)の形状]
上記実施形態の釣用レールキットでは固着手段3が吊金具31と留ネジ33から構成される場合、図13に示すように吊金具31の形状を「2段の階段形状」とすることも可能である。
蓋RDを備えた汎用工具箱TBのなかには蓋RDを閉めたときの位置ずれを防止するために、蓋RDと重なり合う箱状体BXの開口部分に「噛合せ縁BP」(同図13に示す隆起部分)を有するものも少なくない。
このようなケースでは、図1に示したコの字型の吊金具31をそのまま適用してもレール支持具2をしっかりと固定することは難しく、レール支持具2が位置ずれしたり、がたつくおそれがある。
しかしながら箱状体BXの開口部分ちかくの垂直方向の断面形状(図13の例では、噛合せ縁BPと引掛溝GVの段差)と同一形状(2段の階段形状)に吊金具31を構成することで、レール支持具2をがたつくことなく強固に固着できる。
【0069】
[変形例:固着手段(磁石)]
本願発明では固着手段として、異なる複数種類の方式(磁石・吸盤・両面テープなど)を採用することが可能である。
これらのうち磁力を利用した固着手段3A・3Bを、図14(a)・図14(b)に示す。
固着手段3A・3Bは「N極・S極それぞれの極性を有する1対の磁石」ないしは「磁石と磁性金属材料の組合せ」から構成される。
図14(a)の構成例では、固着手段(磁石)3Aがレール支持具2の内部に埋込まれる。
また汎用工具箱TBの箱状体BXにおいては、開口部分外周の引掛溝GVにレール支持具2のツメ部21を差込みつつ箱状体BXの左右側壁面RW・LWにレール支持具2を押当てたときの固着手段(磁石)3Aの位置に、固着手段3B(磁性金属材料ないしは3Aと極性の異なる磁石)が取付けられている。
さらに図14(b)の構成例では、固着手段(磁石)3Aがレール支持具2の外表部に取付けられるとともに、固着手段(磁性金属材料ないしは3Aと極性の異なる磁石)3Bが箱状体BXの外表部に固着手段3Aと向かい合うように取付けられている。
【0070】
[変形例:固着手段(吸盤)]
負圧による吸着力を利用した固着手段3Cを、図15(a)・図15(b)に示す。
固着手段3Cは、レール支持具2の外表部に取付けられた「吸盤」から構成される。一方で箱状体BXについては、吸盤などの取付は一切不要である。
同手段3Cを構成する吸盤は、被吸着面に吸着する吸着面と、吸着面の裏面部分である非吸着面からなる弾性部材(例えば、ゴム・塩化ビニル樹脂など)である。
【0071】
レール支持具2のツメ部21を引掛溝GVに差込んだ上で(図15(a))、同支持具2の取付対象とする被吸着面(箱状体BXの左右側壁面RW・LW)に固着手段3Cを押付けると(図15(b))、吸着面と被吸着面で囲まれた閉空間内から空気が排出されて真空状態になる。
これによりレール支持具2を、固着手段(吸盤)3Cを介して箱状体BXの左右側壁面RW・LWに固着できる(同図15(b))。
【0072】
[変形例:固着手段(両面テープないしは面ファスナ)]
粘着力を利用した固着手段3Dを、図16に示す。
固着手段3Dは、薄膜の表・裏両側に糊が付着されて成る「両面テープ」から構成される。
固着手段3Dの各面をレール支持具2ならびに箱状体BXの左右側壁面RW・LWにそれぞれ付着させることで、レール支持具2を固着手段3Dを介して箱状体BXに固着できる(同図16)。
なお固着手段3Dとしては、両面テープに代えて「面ファスナ」も代用できる。
【0073】
[変形例:固着手段(コネクタ)]
さらに固着手段としては図17(a)に示すように「コネクタ」(オスコネクタ34とメスコネクタ35の組合せ)を利用することも可能である。
図17(a)の構成下における固定手段は、吊金具3Eと、メスコネクタから成る受部3Fから成る。
吊金具3Eは、箱状体BXの開口部分ちかくの垂直方向の断面形状と同一形状(図17(a)の例ではコの字形状)からなる金具であって、同金具3Eの先端部にはオスコネクタ34が設けられている。
またメスコネクタ35は、レール支持具2に一体的に成型されている。このメスコネクタ35には、吊金具3Eのオスコネクタ34が嵌合される(図17(b)参照)。
なお箱状体BXの開口部分に「噛合せ縁BP」(図13)が設けられている場合、図17(a)に示した吊金具3Eの全体形状を「2段の階段形状」とすることによりレール支持具2をがたつくことなく強固に固着できる。
なお本例においてレール支持具2は二股に分岐したU字形状またはY字形状に形成されている。
そのためメスコネクタ3Fは、二股に分岐した先端部それぞれに設けることが望ましい。
【0074】
[変形例:固着手段(クリップ)]
さらに固着手段としては図18(a)に示すように「クリップ」(ヒンジ機構36により回動可能なクリップ3G)を利用することも可能である。
図18(a)の構成下における固定手段は、クリップ3Gと、レール支持具2に一体的に成型された支持板3Hから成る。
上述したクリップ3Gは、箱状体BXの開口部分ちかくの垂直方向の断面形状と同一の2段の階段形状もしくはコの字形状からなる。図18(a)の例では、箱状体BXの開口部分ちかくの垂直方向の断面形状がコの字型であるため、これに応じてクリップ3Gの形状も箱状体BXの断面形状にフィットする同一の形状となっている。
また同図18(a)の支持板3Hはレール支持具2の垂直方向に起立しており、その先端部に設けられたヒンジ機構36にはクリップ3Gが回動可能に取付けられている。
レール支持具2を箱状体BXの左右側壁面RW・LWに押当てるとともに支持板3Hが引掛溝GV(L字型の折返部分)に当接した状態において、クリップ3Gにより同引掛溝GVを挟込む。
すると、レール支持具2が箱状体BXに固着される(図18(b))。
なお本例においてレール支持具2は二股に分岐したU字形状またはY字形状に形成されている。
そのためクリップGは、二股に分岐した先端部それぞれに設けることが望ましい。
【0075】
[変形例:レール留具]
図1ではレール支持具2の裏側にあるレール留孔23Aからボルト具41を差込み、同支持具2の表側にあるレール留孔23Bからナット具42を差込む構造となっている。
しかしながらレール留具4(1対のボルト具41とナット具42)は図1に示した構成例に限らず、ボルト具41とナット具42の取付位置を相互に入替えてもよい。
すなわちレール支持具2の表側にレール留孔23Aを設けてボルト具41を差込み、同支持具2の裏側にレール留孔23Bを設けてナット具42を差込んでもよい。
【0076】
[変形例:奥行調節孔を設けたコの字レール]
上記実施形態の釣用レールキットでは、スライド溝11に代えてレール調節孔11A(円型の開口部)が複数箇所に穿孔されたコの字レール11を採用することもできる(図19)。
上記構成下では必ずしもナット具42を使用する必要はなく、レール留具4として「ボルト具41のみを使用」してレール調節孔11Aを挿通することでレール支持具2に対しコの字レール1を係留することができる。
そのため部品点数を減らすことができ、ひいては本レールキット100の製造コスト削減にも資することができる。
【0077】
[変形例:伸縮自在なレールの採用]
上記実施形態の釣用レールキットではコの字レールとして、相互に大きさが異なる複数の長尺状板部材を伸縮自在に継ぎ合せて形成したものも使用可能である。
図20の例ではコの字レール1Aは、細長で直方体形状の中空箱部材に対して左右からL字型の板部材を差込むことでコの字型の全体形状を形成しており、中央レール辺(左右両端部の各辺と直角をなす真ん中の辺)の軸方向にスライド収納できる伸縮自在なつくりになっている。
上記構成を採用することによりコの字レール1Aを装着する汎用工具箱TBのサイズ(横幅)に応じて、同工具箱TBの左右方向に水平に架け渡すコの字レール1Aの長さを自由に変更できる。
【0078】
[変形例:奥行調節孔を設けたコの字レール]
上記実施形態の釣用レールキットではコの字レール1を構成する3辺のうち中央レール辺12に、任意の釣用アイテムをネジ止めするためのアイテム用ネジ穴13ないしは細長い溝状のアイテム装着溝14を設けることもできる(図21)。
このような構成下ではコの字レール1に対し、釣用アイテム5A・5B(図9)をクランプ装着するだけでなく、アイテム用ネジ穴13・アイテム装着溝14に対して釣用アイテム5C・5Dをネジ止め装着することも可能となる(同図21)。
【0079】
なお釣用アイテム5C・5Dを装着できるようコの字レール1にアイテム用ネジ穴13・アイテム装着溝14を設けても、釣用アイテムがかさばった状態ではボルト(雄ネジ53)とナット(雌ネジ54)を締付けて同釣用アイテムを同レール1に装着することは困難となってしまう。
そこで本例では釣用アイテム5C・5D側にも工夫が為されており、アイテム用ネジ穴13・アイテム装着溝14に係合する雄ネジ53(または雌ネジ)が取付けられた頭頂部55に対し、所定機能部57がヒンジ機構56により開閉可能に取付けられている(図22(a)、図22(c))。
このようにすれば釣用アイテム5C・5Dの所定機能部57を折畳んで収納することができ(図22(b)・図22(d))、雄ネジ53の締付作業における釣用アイテム5C・5Dの回転半径を小さくでき、ひいては同アイテム5C・5Dをネジ止めするときの作業効率の円滑化が図られる。
【0080】
なおこれらのアイテム5C・5Dは、頭頂部55の雄ネジまたは雌ネジ(図21の例では雄ネジ53)と組合せて使用される締具54も具備している。
同締具54は頭頂部55側の雄ネジ53(または雌ネジ)に対して螺合する雌ネジ(または雄ネジ)を有しているため、頭頂部55と締具54を緊締することによりコの字レール1を表側と裏側からきつく挟込んで釣用アイテム5C・5Dをしっかり固着することができる。
【0081】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が理解し得る各種の変形が可能である。
【符号の説明】
【0082】
1 コの字レール
2 レール支持具
3 固着手段
4 レール留具
5A ドリンクホルダ
5B フック
100 釣用レールキット
TB 汎用工具箱
【要約】
【課題】釣り用途に使用したい場合のみ、汎用工具箱にレールを着脱する。
【解決手段】箱状体の開口部分外周にL字型に折返した引掛溝が形成された汎用工具箱に装着する釣用レールキット100は、クランプと突起部により挟込むことが可能な長方形断面を有する長尺状の板部材をコの字型に折曲げたレールであって折曲げられた両端部に細長いスライド溝が開口したコの字レール1と、引掛溝を利用して箱状体の左右側壁面に押当てるコの字レールを架け渡すための2つのレール支持具2と、レール支持具を箱状体に着脱可能に固着させる固着手段3と、固着手段により箱状体の左右側壁面に固着されたレール支持具に対してコの字レールの折曲げられた端部を係留するレール留具4を具備する。各レール支持具2は、その上端に形成された箱状体の引掛溝に差込まれるツメ部21と、コの字レール1の折曲げられた端部を挿通するためのレール挿通孔22とを有する。
【選択図】図1
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