【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明がとりうる第1の態様は、培養すべき細胞および培養液を収容する細胞培養容器に装着される測定ユニットであって、
細胞および培養液に関する情報を非接触で測定する測定部と、
位置、姿勢、衝撃、および振動の少なくとも1つを検出するセンサとを備える。
【0007】
このような構成によれば、細胞の培養状態に影響を与えうる細胞培養容器の姿勢や振動を検出することができ、検出結果を利用した適宜の制御、培養状態の分析・評価が可能となる。
【0008】
例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、衝撃センサ、磁気位置センサ、およびGPSセンサのいずれかを前記センサとして用いることができる。
【0009】
前記測定部は、培養液のpH、培養液の温度、培養液周囲の炭酸ガス濃度、培養液周囲の酸素濃度、培養液周囲の酸素分圧、培養液周囲のアンモニア濃度、培養液のグルコース濃度、および培養液のラクテート濃度の少なくとも1つを、前記情報として測定する構成とすることができる。
【0010】
これにより培養状態を示すこれらの情報の評価を行なう際に、細胞培養容器の変位、姿勢、加わった振動・衝撃の有無と関連付けた分析が可能となる。
【0011】
前記測定ユニットは、前記細胞培養容器に対して着脱可能とすることができる。
【0012】
使用済みの細胞培養容器は破棄されるが、センサを備える測定ユニットは再利用することができるため経済的である。
【0013】
前記センサによる検出結果を示すデータを時刻情報に関連付けて記憶する記憶部をさらに備える構成としてもよい。
【0014】
この場合、培養過程の履歴情報を容易に生成することが可能であり、培養状態の評価に当該履歴情報を利用することができる。
【0015】
上記の目的を達成するために、本発明がとりうる第2の態様は、細胞培養容器であって、
培養すべき細胞および培養液を収容する培養細胞収容部と、
細胞および培養液に関する情報を非接触で測定する測定ユニットを格納する測定ユニット格納部と、
位置、姿勢、衝撃、および振動の少なくとも1つを検出するセンサとを備える。
【0016】
このような構成によれば、培地により近い場所で姿勢や振動を検出でき、より正確な培養過程の把握が可能となる。
【0017】
例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、衝撃センサ、磁気位置センサ、およびGPSセンサのいずれかを前記センサとして用いることができる。
【0018】
前記センサによる検出結果を示すデータを時刻情報に関連付けて記憶する記憶部をさらに備える構成としてもよい。
【0019】
この場合、培養過程の履歴情報を容易に生成することが可能であり、培養状態の評価に当該履歴情報を利用することができる。
【0020】
前記センサによる検出結果を示すデータを無線送信する通信部をさらに備える構成としてもよい。
【0021】
この場合、細胞培養容器に振動を加えることなく検出結果を示すデータを取得することができる。
【0022】
上記の目的を達成するために、本発明がとりうる第3の態様は、培養状態監視システムであって、
培養すべき細胞および培養液を収容する細胞培養容器と、
前記細胞培養容器に装着され、細胞および培養液に関する情報を非接触で測定する測定ユニットと、
前記細胞培養容器と前記測定ユニットのいずれかに設けられ、位置、姿勢、衝撃、および振動の少なくとも1つを検出するセンサと、
前記細胞培養容器と前記測定ユニットのいずれかに設けられ、前記センサによる検出結果を示すデータを無線送信する通信部と、
無線通信により前記通信部より前記データを取得する通信装置とを備える。
【0023】
このような構成によれば、細胞の培養状態に影響を与えうる細胞培養容器の姿勢や振動を検出することができ、検出結果を利用した適宜の制御、培養状態の分析・評価が可能となる。また無線通信を利用するため、細胞培養容器に振動を加えることなく検出結果を示すデータを取得することができる。
【0024】
前記データが所定の条件を充足した場合に、警告を発する警告発生部をさらに備える構成としてもよい。
【0025】
この場合、警告の対象となった細胞培養容器を交換したり姿勢を修正することにより、好ましくない条件で細胞の培養が進行する可能性を排除することができる。
【0026】
前記データに基づいて、培養状態の履歴情報を生成する履歴情報生成部をさらに備える構成としてもよい。
【0027】
この場合、培養状態の評価を行なう際に、培養過程における細胞培養器の姿勢や加わった振動・衝撃の有無と関連付けた分析が可能となる。
【0028】
前記データに基づいて、培養技術の評価情報を生成する評価情報生成部をさらに備える構成としてもよい。
【0029】
この場合、作業者による培地の調製や持ち運び時における細胞培養器の姿勢や加わった振動の検出結果に基づいて、当該作業者の培養技術を評価することができる。
【0030】
前記細胞培養容器を収容するインキュベータをさらに備え、前記通信装置は、前記インキュベータ内に設けられている構成としてもよい。
【0031】
この場合、センサの検出結果を示すデータの取得に際して細胞培養容器に振動が加わるおそれを抑制することができる。
【0032】
前記インキュベータ内の所定の位置へ前記細胞培養容器を自動的に配置する搬送機構と、前記データに基づいて、前記搬送機構の制御情報を生成する制御情報生成部とをさらに備える構成としてもよい。
【0033】
この場合、搬送機構を用いた細胞培養容器の取り扱いを、センサの検出結果に応じて自動化することができる。