特許第5916703号(P5916703)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5916703容器閉鎖装置及びそのような閉鎖装置を有する容器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5916703
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月11日
(54)【発明の名称】容器閉鎖装置及びそのような閉鎖装置を有する容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 17/32 20060101AFI20160422BHJP
【FI】
   B65D17/32
【請求項の数】25
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-503077(P2013-503077)
(86)(22)【出願日】2011年4月4日
(65)【公表番号】特表2013-523548(P2013-523548A)
(43)【公表日】2013年6月17日
(86)【国際出願番号】EP2011055209
(87)【国際公開番号】WO2011124552
(87)【国際公開日】20111013
【審査請求日】2014年3月26日
(31)【優先権主張番号】A545/2010
(32)【優先日】2010年4月6日
(33)【優先権主張国】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】512258894
【氏名又は名称】C2C ベタイリグングス−ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100121120
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100094145
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 由己男
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン シャンドル
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0206083(US,A1)
【文献】 特開2004−291990(JP,A)
【文献】 実開昭59−035335(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0173737(US,A1)
【文献】 特開昭51−059592(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 17/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器用の容器閉鎖装置であって、
上面下面開口部を有すると、
前記開口部を開くことと閉じるための閉鎖部材と、前記閉鎖部材を駆動するための操作装置と有する閉鎖部と、を備え、
前記閉鎖部材は、前記下面において前記下面に実質的に平行に延びる第1軸中心に旋回可能となるように、前記蓋に固定されており、
前記操作装置は、前記閉鎖部材が前記開口部と密封係合を形成する第1位置と、前記閉鎖部材が前記開口部と密封係合を形成しない位置へと移動可能な第2位置との間を、前記閉鎖部材において第2軸中心に前記閉鎖部材に対して前記閉鎖部材と実質的に平行な状態を保ったまま回転可能であり、かつ、前記第1軸を中心に前記閉鎖部材と共に旋回可能とになるように配置されており、
前記開口部は、前記閉鎖部材によって、前記操作装置を前記第2位置へと前記第2軸中心に前記閉鎖部材に対して回転させることで開くことができ、前記閉鎖部材によって前記操作装置を前記第1位置へと前記第2軸中心に前記閉鎖部材に対して回転させることで再び閉じることができる、容器閉鎖装置。
【請求項2】
前記第2軸は、前記第1軸及び/又は前記閉鎖部材に対して実質的に直角に延びている、請求項1に記載の容器閉鎖装置。
【請求項3】
前記閉鎖部材を有しており、前記開口部玉縁によって境界を形成されており、前記玉縁は前記に対して前記閉鎖部の閉鎖状態において係合している、請求項1又は2に記載の容器閉鎖装置
【請求項4】
シール部材が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項5】
前記シール部材は、前記閉鎖部材又は前記蓋に固定されている、請求項4に記載の容器閉鎖装置。
【請求項6】
前記操作装置は、前記操作装置が前記第1位置から前記第2位置に回転するときに前記上面の上方に配置されている第1端部を有している、請求項1〜5のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項7】
前記開口部は円筒状縁部を有しており、前記第1端部は、前記操作装置が前記第1位置から前記第2位置に回転するときに、前記円筒状縁部の外側に配置されている、請求項6に記載の容器閉鎖装置。
【請求項8】
前記操作装置は前記上面の上に載置されている、請求項1〜のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項9】
前記操作装置は、前記第1位置から前記第2位置まで移動するように角度だけ回転させられ、前記角度は角度寸法が概ね90°〜180°である、請求項1〜のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項10】
前記角度は、概ね180°である、請求項9に記載の容器閉鎖装置。
【請求項11】
大気圧に対して前記容器内の流体の圧力を調整するために開くことができるが設けられている、請求項1〜10のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項12】
前記は、前記操作装置を回転することで開かれ、前記操作装置第3位置に回転するときに開かれる、請求項11に記載の容器閉鎖装置。
【請求項13】
前記第3位置は、前記第1位置と前記第2位置との間に配置されている、請求項12に記載の容器閉鎖装置。
【請求項14】
前記は、前記閉鎖部材表面に配置されている、請求項11〜13のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項15】
前記閉鎖部材は少なくとも1つの弁開口を有している、請求項11〜14のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項16】
前記操作装置は、前記第3位置において、前記弁の開口を覆うことで、ユーザを前記容器内の流体の噴出から保護する、請求項12に記載の容器閉鎖装置。
【請求項17】
前記は、弁要素を有しており、前記弁要素は、前記閉鎖部材表面において回転可能に配置されており、前記弁要素は少なくとも1つの通路を有しており、前記操作装置に対して固定的に接続されている、請求項11〜16のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項18】
前記閉鎖部固定部を備えており、前記固定部によって前記閉鎖部材は前記下面の上に旋回可能に配置されている、請求項1〜17のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項19】
前記固定部は、ジョイントを有し、前記ジョイントは前記第1軸を提供している、請求項18に記載の容器閉鎖装置。
【請求項20】
前記ジョイントはヒンジである、請求項19に記載の容器閉鎖装置。
【請求項21】
前記固定部は、前記及び/又は前記閉鎖部材に対して形状によってロックされる方式で接続されている、請求項18〜20のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項22】
前記固定部リングを有し、前記は前記下面の上において前記開口部に沿って配置された固定領域を有し、前記リングは前記固定領域に対して形状によってロックされる方式で接続されている、請求項18〜21のいずれかに記載の容器閉鎖装置。
【請求項23】
前記固定領域は、前記蓋の玉縁によって前記開口部に沿って形成されている、請求項22に記載の容器閉鎖装置。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれかに記載の閉鎖装置を備えた、容器
【請求項25】
請求項1〜23のいずれかに記載の閉鎖装置を備えた、飲料缶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器用の容器閉鎖装置に関し、特に飲料缶用のものに関する。容器閉鎖装置は、上面、下面、及び開口部を有する蓋を備えている。容器閉鎖装置は、さらに、開口部を開閉する閉鎖部材を有する閉鎖部と、閉鎖部を駆動する操作装置とを備えている。
【背景技術】
【0002】
この種の容器閉鎖装置は、文献WO2007/147542A1によって知られている。この公知の容器閉鎖装置は、蓋に固定的に接続されている操作装置を有している。操作装置は、開口部を再閉鎖するために、タブを持ち上げることで閉鎖部を凹ませて、タブを凹ませることで閉鎖部を持ち上げる。この閉鎖装置の欠点は、タブを固定するために固定装置が必要とされることである。
【0003】
別の容器閉鎖装置が、文献WO2009/103817A1から知られている。この公知の容器閉鎖装置は、操作装置によって開けられる再閉鎖可能な開口部を備えている。この操作装置は、容器閉鎖装置と平行に移動させられ、それにより閉鎖部は下方に旋回する。操作装置を反対側に移動させることで、閉鎖部は開口部に向かって旋回して開口部を閉じる。
【0004】
一般的に、容器内の圧力が過剰に高い場合は、容器は冠部を有するかもしれない。その容器の冠部によって、容器閉鎖装置は外側に変形する。最後に述べた公知の容器閉鎖装置では、容器の冠部は、操作装置の駆動を著しく妨害し、その結果、容器閉鎖装置の機能性は極端に制限される。
【0005】
さらなる容器閉鎖装置は、US3,952,914A,GB2331284A,及びUS6,626,314B1から知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、簡単な構成を有しておりしかも操作が容易で再閉鎖可能な閉鎖機構付きの容器閉鎖装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を解決するために、上記の特徴を備えた容器閉鎖装置を提案する。そこでは、閉鎖部は下面上に設けられ、下面に対して実質的に平行に伸びる第1軸回りに旋回可能になっている。操作装置は、第2軸回りに回転可能にかつ第1位置から第2位置に回転可能となるように、閉鎖部上に配置されている。開口部は、操作装置を第1位置に回転させることで閉じることができ、操作装置を第2位置に回転させることで開くことができる。
【0008】
本発明に係る容器閉鎖装置は、平坦なデザインを提供し、そのデザインによって容器閉鎖装置を充填機械に用いるのに最も適するようにできる。再閉鎖可能な閉鎖機構は、容易にかつ直感的に操作可能である。操作装置を第2位置に回転させることで、閉鎖部が下方に移動して開口することができる。必要であれば、このことは操作者が閉鎖部に圧力を加えることでも行われる。もしも操作装置がその後に第1位置に戻れば、閉鎖部は自動的に開口部の近くに移動し、この結果再閉鎖が行われる。もしも増加した圧力が容器内に存在すれば、圧力からの影響で閉鎖部は蓋に対して付勢され、そのために閉鎖部と蓋との間で生じている密閉効果が高まる。この理由により、本発明の容器閉鎖装置は、高圧力の流体が入れられた容器にも適している。本発明のさらなる有利な点としては、その中に液体が入った容器がひっくり返された時に、容器内の液体の重量に起因して閉鎖部が蓋に押しつけられて、それにより液体が容器から漏れるのを防止できることである。
【0009】
本発明の範囲内において、操作装置は駆動装置と呼ぶことができ、閉鎖部は閉鎖装置又は閉鎖手段と呼ぶことができ、開口部は噴出又は飲み口と呼ぶことができる。さらに、第1位置は閉じ位置と呼ぶことができ、第2位置は開き位置と呼ぶことができる。好ましくは、本発明に係る容器閉鎖装置は、再閉鎖可能な缶として、特に、再閉鎖可能な飲料缶として用いることができる。
【0010】
好ましい実施形態では、第2軸は実質的に第1軸及び/又は閉鎖部に対して直角に延びている。さらに好ましくは、第2軸は蓋に対して実質的に直角に延びている。この構造では、有利な点として、操作装置は、第2軸を中心に十分に回転させられることができ、角度寸法360度の角度だけ閉鎖部に対してほとんど平行である。
【0011】
好ましくは、閉鎖部は溝を有しており、開口部は玉縁によって境界を形成されている。玉縁は、閉鎖部の閉鎖状態において、前述の溝に係合している。この構造によって、閉鎖部と蓋の間の密閉機能が改良される。さらには、開口部を閉じるために閉鎖部を蓋に向けてしかも蓋に対して押している間に、閉鎖部は自動的に整列又は芯出しされる。さらには、蓋に押しつけられる閉鎖部は、その場所から滑って外れることが防止される。玉縁は、好ましくは、蓋の上面から離れるようにかつ下方に延びており、好ましくは丸くなった形状である。このようにして飲み口が設けられている。飲み口は、鋭い引き裂き用縁を有していない点で公知の缶の開口部とは異なっており、そのため怪我の危険性を防止している。
【0012】
好ましくは、シール部材が設けられている。このようなシール部材によって、閉鎖部と蓋との間の圧迫の度合いが改良される。
【0013】
さらに好ましい構造では、シール部材は、蓋と閉鎖部との間に配置されている。さらに好ましい構造では、シール部材は、閉鎖部又は蓋に固定されている。さらに好ましくは、シール部材は、玉縁の上に及び/又は溝内に配置可能である。
【0014】
さらに好ましい構造では、シール部材は、被覆によって形成可能である。好ましくは、被覆は下面に施される。この構造の有利な点としては、製造中に、シール部材は、例えばスプレーすることによって、素早くかつ容易に蓋の下面に施すことができる。
【0015】
さらに好ましい構造では、シール部材は、密閉用リップを有している。これは、閉鎖部の閉鎖状態において、下面の上に置かれている。密閉用リップは、例えば、閉鎖部の下面の上に配置されている。
【0016】
好ましくは、閉鎖部は、閉鎖部を下面に圧接した状態又は接触した状態にロックさせるためのロック機構(又はスナップ式機構)を備えている。この構造の有利な点としては、容器がひっくり返されたときに、閉鎖部が下面に圧接された状態を維持して、それにより高い信頼性でもって開口部を閉じている。
【0017】
好ましくは、開口部は概ね楕円形状を有しており、さらに好ましくは、概ね円形状を有している。好ましくは、シール部材は、概ね円形状を有している。好ましくは、シール部材は円錐形状を有している。
【0018】
さらに好ましい構造では、操作装置は、操作装置が第1位置から第2位置にまで回転するときに、上面の上方に配置される第1端部を有している。この構造の有利な点としては、操作装置は、第1位置から第2位置に回転している間に、ユーザによって外側から駆動されることができ、さらにアクセス可能である。他方、もしも操作装置が回転している間又は回転が終わった後に下面の下方に位置していれば又は飲料缶の内部にあれば、ユーザが操作装置にアクセスすることはより困難になっているであろう。
【0019】
さらに好ましい構造では、開口部はリムを有しており、操作装置が第1位置から第2位置にまで回転するときに第1端部はリムの外側に配置されている。この構造の有利な点としては、操作装置が旋回して開口部から完全に缶の内部に入ることができなくなっており、そのために少なくとも前述の第1端部はユーザからアクセス可能な状態に維持されている。
【0020】
好ましくは、操作装置は上面の上に置かれている。さらに好ましくは、操作装置は、上面に対して押圧されながら上面の上に置かれている。これらの構造の有利な点としては、操作装置の支点と回転軸との間にあるレバーアームの結果、操作装置が回転している間に閉鎖部は引っ張られ又は上方に旋回し、第1位置における閉鎖部は蓋の下面に押しつけられる。このようにして、容器の内部に旋回して入り込んでいる閉鎖部は、操作装置を回転させることで、蓋に押しつけられることができる。
【0021】
さらに好ましい構造では、操作装置は、第1位置から第2位置まで移動するようにある角度だけ回転させられ、前述の角度は角度寸法が概ね90°〜180°であり、好ましくは概ね180°である。このような操作装置を回転させることは、指を使うだけで簡単に実行できる。
【0022】
好ましくは、操作装置は、レバー又はタブであり、特にはSOTタブである。SOTタブ(stay on tab)は、飲料缶に普通に使われる操作装置を示すのに、専門家に知られておりしかも用いられている技術用語である。
【0023】
好ましい実施形態では、操作装置は、ロック装置によって固定可能である。このように、操作装置は、蓋に対して固定可能である。好ましくは、ロック装置は、上面の上に配置されている。この構造の有利な点としては、容器が偶然に開けられること、又は操作装置が例えば搬送中に移動した結果、開口部自体が開くことを防止する。
【0024】
好ましい実施形態では、容器の閉鎖装置は、大気圧に対して容器内の流体の圧力を調整するための弁が設けられていることが特徴である。本発明の容器閉鎖装置は、流体を概ね6〜7バールまでの圧力で受けるために設計されている。もしも容器内の圧力がそこまで高ければ、容器を開けるために閉鎖部を凹ませるためにはかなりの努力が必要となる程度まで、閉鎖部は蓋に対して内側から押しつけられる。弁は缶内の過剰な圧力を減らすことを可能にし、その結果閉鎖部はより容易に凹ませることができ又は自動的に下方にフリップし、それにより容器はより容易に開けられる。例えば、弁はリフティング弁、チェック弁等であってもよい。
【0025】
好ましい実施形態では、弁は、弁ボタンを押すことよって開かれる。好ましくは、弁ボタンを押すことで、遮断体が缶の内部に移動し、そのため流体がそこを通って外部に逃げていく抜け口をむき出しにする。好ましくは、弁は、操作装置を持ち上げることで開かれる。好ましくは、操作装置は、レバーとして機能する。レバーは、ロック体に接続されている。ロック体は、容器の内部に保持された流体が通って容器から排出される排出口をさらすために、缶の内部に移動する。
【0026】
好ましくは、弁は、操作装置を回転することによって開かれる。好ましくは、弁は、操作装置が第3位置に回転するときに開かれる。好ましくは、第3位置は、第1位置と第2位置との間に配置されている。この構造の有利な点としては、容器を開くために操作装置を第1位置から第2位置に移動させるために、ユーザは、操作装置を第3位置に移動させることを自動的に要求される。これにより、缶を開く前に、容器内の圧力を大気圧に調整できる。好ましくは、第3位置は第2位置に一致していない。さらに、もしも容器が例えばひっくり返された場合及び/又はもしも圧力が容器の内部で上昇したときには、閉鎖部は蓋に押圧させられることができ、そのため容器は自動的に閉じられる。
【0027】
好ましくは、弁は、閉鎖部の上に配置されている。さらに好ましくは、閉鎖部は1つの弁開口を有している。好ましくは、操作装置は、第3位置において、弁の開口を覆うことで、ユーザを容器内の流体の噴出から保護する。この構造では、操作装置のパーツは、弁の開口を横切って配置されている。この意味は、弁の開口は操作装置のパーツによって気密な方式で密閉されていない。このようにして、容器内の流体が弁の開口から上方に排出されること、及び弁が開かれたときにユーザに対して噴出することを単に防止している。好ましくは、第3位置において、操作装置は弁の開口から離れている。
【0028】
好ましくは、弁は、弁要素を有しており、弁要素は、閉鎖部の上においいて回転可能に配置されている。弁要素は、少なくとも1つの通路を有しており、操作装置に対して固定的に接続されている。通路及び弁の開口が互いに重なったときに又は少なくとも部分的に一致したときに、直ちに弁が開き、圧力調整が行われる。好ましくは、通路は少なくとも1つの穴によって形成でき、さらに好ましくは少なくとも1つの長い穴によって形成できる。この構造によって、操作装置を回転することで操作されるような弁を容易に製造できる。
【0029】
好ましくは、操作装置は、シールを有している。シールは、閉鎖部が初めて開けられるとき及び/又は前記弁が初めて開けられるとき及び/又は操作装置が回転させられるとき及び/又は初めて持ち上げられるとき、損傷を受ける、好ましくは歪められる。この構造の有利な点としては、ユーザは、外から密閉の状態に基づいて、容器の中身の新鮮さ及び/又は完全性が保証されるか否かを確かめることができる。好ましくは、シールは、第2軸に対して第1端部と直径方向反対側に配置された操作装置の第2端部の上に設けられている。
【0030】
さらに好ましい構造では、閉鎖部は1つの隆起部を有している。シールは、閉鎖部が開かれる又は初めて駆動される前は、少なくとも1つの隆起部に当接しており又は少なくとも1つの隆起部に近接している。このように、操作装置が回転するときに、シールは曲げられる。好ましくは、閉鎖部は、回転方向においてシールに近接して配置された2つの隆起部を有している。
【0031】
さらには、閉鎖部は、少なくとも1つの凹みを有しており、閉鎖部が開く又は初めて駆動される前には凹みの中にシールが配置されている。好ましくは、凹みは、操作装置が回転するときにシールを曲げて閉鎖部から離れるように構成されている。
【0032】
好ましくは、閉鎖部は固定部を備えており、固定部によって閉鎖部は下面の上に旋回可能に配置されている。固定部は、閉鎖部に対して別個に又は一体的に形成可能である。
【0033】
好ましくは、固定部は、ジョイント、特にヒンジを形成又は有しており、ジョイントは第1軸を提供している。これにより、閉鎖部を旋回して、容器を何度でも確実に開け閉めできる。
【0034】
好ましくは、ジョイントは、固定部と閉鎖部との間に、薄い壁状の接続領域によって特に弾性変形可能な材料から形成されている。これにより、ジョイントが低コストでしかも確実な方法で設計及び製造可能である。
【0035】
さらに好ましい構造では、蓋及び/又は操作装置及び/又は閉鎖部及び/又は弁は、アルミニウム製である。通常は、前述の構成要素のうちの少なくとも1つは、プラスチック製であってもよい。特に好ましくは、前述の全ての構成要素がアルミニウム製である。
好ましい実施形態では、固定部は、蓋及び/又は閉鎖部に対して材料ロックによる接続で接続されており、具体的には、接着、半田又は溶接である。この構造によって、固定部が蓋に対して、蓋を再設計することなく、つまり、標準設計からさらに逸脱している蓋を用いることなく、接続可能である。これの有利な点としては、蓋は、開口部を除いては、標準の蓋に基づいている。
【0036】
別の例として又は追加の例として、固定部は蓋に対して少なくとも1つのリベットによって固定されている。この構造の有利な点としては、固定部と蓋との間の接続が、確実で、持続的で、耐熱性の方式で実現可能となる。この構造の種類は、特に耐熱性を有する、形状によってロックされた接続をも追加的に実現する。
【0037】
さらに好ましい構造では、リベットは蓋によって形成されている。これの有利な点としは、閉鎖部は、追加のパーツを用いずに蓋に固定されていることである。さらに、蓋の中に形成されたリベットは、有利な点として、蓋によって形成された壁が完全なままであり、しかも閉鎖部を固定するためのリベットを挿入するための穴を蓋に設ける必要がないことである。この構造は、蓋の不浸透性を保証する。
【0038】
さらに好ましい構造では、固定部は、蓋及び/又は閉鎖部に対して形状によってロックされる方式で接続されている。
【0039】
好ましくは、固定部はリングを有し、蓋は下面の上において開口部に沿って配置された固定領域を有し、リングは固定領域に対して形状によってロックされる方式で接続されている。この構造では、有利な点として、リベットを用いること及び材料ロックによる接続を用いることを用いることなしで済ませられる。閉鎖部と蓋部の単純で確実な接続は、このようにして保証される。この結果、このように構成された容器閉鎖装置は特に耐熱性を有しており、固定部と蓋との間の接続の信頼性を妥協することなく容器内の流体を殺菌できるようになっている。
【0040】
さらに好ましい構造では、固定領域は、蓋の玉縁によって開口部に沿って形成されている。好ましくは、固定領域は、前述した開口部の玉縁によって形成されている。この構造の有利な点としては、さらなる部材を追加することなく閉鎖部は信頼性を持って蓋に接続されている。
【0041】
本発明に係る容器、好ましくは、缶、特に飲料缶は、本発明の請求項1〜28のいずれかに係る容器閉鎖装置を備えている。容器は壁及び底を有しており、容器閉鎖装置の蓋は壁に固定されている。壁及び蓋は、好ましくは、アルミニウムを深絞りすることで製造される。
【0042】
本発明に係る容器閉鎖装置の蓋は、技術領域においてはシェルと呼ばれることもあり、好ましくはアルミニウム製である。蓋は、首部サイズ200、202、206、及び209に対して設けられている。閉鎖部又は開口部の蓋は、好ましくは、シール部材が設けられており、さらに操作装置又は復元タブが設けられている。そこでは、前述の復元タブは弁に対して回転可能に設けられている。開口部の蓋及び復元タブ及び弁はどれも好ましくはアルミニウム製である。前述の再閉鎖可能な蓋には、平坦な開口部蓋が組み込まれている。一つの構造では、弁はわずかな圧力を加えるだけで開けることができる。開口部蓋は、復元タブを用いてわずかに左又は右に回転することによって閉じられる。
【0043】
さらなる構造では、開口部の平坦な蓋には、弁、排気口及び従来のタブが設けられている。従来タブを左又は右にわずかに回転させることで又は従来のタブをわずかに押すことで、容器又は缶本体の内圧は逃げることができる。その後に、開口部の蓋は自動的に開かれる。従来のタブをいずれかの側に連続して回転させることで、開口部の蓋は再び閉じることができる。この手続きは何回も繰り返すことができる。
【0044】
本発明に係る容器閉鎖装置の有利な点としては、普通の蓋サイズ200、202、206、及び209を用いることができることである。この閉鎖部のおかげで、容器は、配送中の利便性に関する限りは、競合の飲料容器に匹敵する。蓋がアルミニウム製なので、100%リサイクル可能である。
【0045】
容器内の流体の排出量は、口部角度によって決定され、その中身は完全に排出される。もしも容器又は飲料用缶が飲んだ後に閉じられていない又はそれが不適切に取り扱われることでひっくり返されたときには、蓋は自動的に閉じる。蓋は液体がわずかな量でも密閉しており、内圧6.2バールまでのいかなる冷えた充填物にも適している。製造者の立場における機械変更は不要である。
【0046】
本発明に係る容器閉鎖装置の詳細及び有利な点は、下記の好ましい実施形態の説明から明らかになるであろう。なお、下記の実施形態は添付の図面によって単に概略的に描かれている。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1a図1aは、本発明の第1実施形態に係る容器の概略図であり、そこでは操作装置が第1位置に配置されている図である。
図1b図1bは、本発明の第1実施形態に係る容器の概略図であり、そこでは操作装置が第3位置に配置されている図である。
図1c図1cは、本発明の第1実施形態に係る容器の概略図であり、そこでは操作装置が第2位置に配置されている図である。
図1d図1dは、本発明の第1実施形態に係る容器の図であり、閉鎖部が開き状態になっている図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態に係る容器閉鎖装置の上面図である。
図3図3は、本発明の第1実施形態に係る容器閉鎖装置の側面図である。
図4図4は、本発明の第1実施形態に係る容器閉鎖装置の底面図である。
図5図5は、本発明の第1実施形態に係る容器閉鎖装置の概略図である。
図6図6は、本発明の第1実施形態に係る容器閉鎖装置のさらなる概略図である。
図7図7は、本発明の第1実施形態に係る容器閉鎖装置の閉鎖状態における縦断面図である。
図8図8は、本発明の第1実施形態に係る容器閉鎖装置の開き状態における縦断面図である。
図9図9は、本発明の第1実施形態に係る容器閉鎖装置の分解図である。
図10図10は、第1実施形態の閉鎖部の概略図である。
図11図11は、第1実施形態の閉鎖部の縦断面図である。
図12図12は、第1実施形態のシール部材の概略図である。
図13図13は、第1実施形態に係る弁要素の概略図である。
図14図14は、第1実施形態に係る弁ディスクの概略図である。
図15図15は、第1実施形態に係る操作装置の概略図である。
図16図16は、本発明の第2実施形態に係る容器閉鎖装置の概略図である。
図17図17は、本発明の第2実施形態に係る容器閉鎖装置のさらなる概略図である。
図18図18は、本発明の第2実施形態に係る容器閉鎖装置の底面図である。
図19図19は、本発明の第2実施形態に係る容器閉鎖装置の上面図である。
図20図20は、本発明の第2実施形態に係る容器閉鎖装置の分解図である。
図21図21は、本発明の第3実施形態に係る容器閉鎖装置の蓋である。
図22図22は、本発明の第3実施形態に係る容器閉鎖装置の蓋の断面図である。
図23図23は、本発明の第3実施形態に係る容器閉鎖装置の閉鎖部の概略図である。
図24図24は、本発明の第3実施形態に係る容器閉鎖装置の閉鎖部のさらなる図である。
図25図25は、本発明の第3実施形態に係る容器閉鎖装置の分解図である。
図26図26は、本発明の第3実施形態に係る容器閉鎖装置の縦断面図である。
図27図27は、本発明の第4実施形態に係る容器閉鎖装置の上面図である。
図28図28は、本発明の第4実施形態に係る容器閉鎖装置の閉鎖部の概略図である。
図29図29は、本発明の第4実施形態に係る容器の操作装置の概略図である。
図30図30は、本発明の第4実施形態に係る容器閉鎖装置の操作部材の側面図である。
図31図31は、本発明の第4実施形態に係る容器閉鎖装置の操作部材のさらなる側面図である。
図32図32は、本発明の第4実施形態に係る容器閉鎖装置の操作部材のさらなる概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明の第1実施形態における容器10は、本発明に係る容器閉鎖装置20を備えている。容器閉鎖装置20は、蓋30と、操作装置40及び弁60を有する閉鎖部50とを備えている。蓋30は、上面31と、下面32と、開口部33とを備えている。好ましくは、開口部33は概ね円形である。閉鎖部50は、蓋30の下面32に固定されており、開口部33を下面32側から閉鎖部材51によって覆っている。閉鎖状態では、閉鎖部材51は下面32に対して実質的に平行に延びており、第1軸A中心に旋回するように配置されている。第1軸Aは、下面32又は蓋30に対して実質的に平行に延びている
【0049】
好ましくは、操作装置40は、タブとして設計されており、閉鎖部材51の上において第2軸B中心に回転可能となるように配置されている。第2軸B中心に回転することによって、操作装置40は互いに異なる位置であるS、S、Sへと移動可能である。
【0050】
図1aは、容器閉鎖装置20付きの容器10を示している。そこでは、操作装置40は、第1位置Sに配置されている。図1bに示された容器は、第3位置Sに配置された操作装置40を備えている。図1cは、操作装置40が第2位置Sにある、本発明に係る容器10を示している。第1位置Sでは、容器10は閉鎖部材51によって閉じられており、閉鎖部材51は、蓋30の下面32から開口部33に対して横たわった状態で接触している。この場合、第1位置Sにある操作装置40は、レバーとして機能しており、それにより閉鎖部材が第1軸Aを中心に旋回して容器の内部の中に入ることができるようになっている。そのようにして、容器10が閉じられる。
【0051】
図1cでは、操作装置40は、第2位置Sに配置されている。操作装置40によって形成されているラッチは解放されており、操作装置40は、第1軸Aを中心とする閉鎖部材51の旋回運動の障害にはならない。このようにして、容器は、図1dに示すように、開けられる。
【0052】
図1bは、第3位置Sにある操作装置40を有する容器を示している。好ましい構造では、第3位置Sに移動させられている操作装置40は、弁60を開き、それにより圧力が容器10の内部から逃げることを許容する。
【0053】
各位置S、S、Sにおいて、操作装置40は、蓋30の上面31の上方に配置されている。さらに、操作装置40は、上面31の上に少なくとも部分的に載置されている。操作装置40は、第1端部41を有している。第1端部41は、操作装置40が配置されている位置S、S、Sと無関係に、開口部33のリム36の外側に、配置されている。
【0054】
図2に特に見られるように、操作装置40は、第2軸B中心に回転可能なように配置されている。第1位置Sと第2位置Sとの間に形成された角度αは、好ましい実施形態では、概ね180°である。図2に示す第1実施形態の容器閉鎖装置20の上面図から明らかなように、蓋30に形成されたリベット37は、上面31からも設けられており、固定部54を有する閉鎖部50は、蓋30に対して前述のリベットの補助を得て固定されている。
【0055】
第1実施形態において容器閉鎖装置20の下から見た図面は、図4に示されている。この図は、どのようにして閉鎖部50の固定部54がリベット37に固定されているかを示している。閉鎖部50は、第1軸A中心にジョイント55によって旋回可能になっている。ジョイント55は、第1軸Aに沿って配置されている。接続領域56は、固定部54の上においてジョイント55と閉鎖部材51との間に配置されている。第1実施形態に係る固定部54は、概ね長方形の断面を有している。固定部54は、リベット37が挿入されるリベット穴を有している。
【0056】
本発明の第1実施形態に係る容器閉鎖装置20の弁60は、実質的に、閉鎖部材51の中央に配置されている。特に図10に見られるように、第1実施形態の閉鎖部材51は、弁の開口53を有している。弁60は、弁要素62を有している。弁要素62は、閉鎖部材51の上において回転可能にかつ操作装置40に堅く固定されており、そのために、操作装置40を第2軸B中心に回転させることで、弁要素62も第2軸B中心に回転する。好ましくは、弁ディスク65が弁要素62及び閉鎖部材51の間に配置されている。弁ディスク65は、弁シールとして設計可能で有り、例えばゴム又は金属(特にアルミニウム)から製造されている。好ましくは、弁ディスク65は、開口部66を有している。弁60は、弁要素62に設けられた通路63、弁の開口53及び開口部66が一致している又は少なくとも部分的に一致しているときに、開かれる。別の例としては、開口部66及び/又は弁の開口53及び/又は通路63は、1つの長穴として設計することができる。
【0057】
特に図10及び11において見られるように、容器閉鎖装置20の閉鎖部材51は、溝52を有している。溝52は、実質的には、第2軸Bに対して回転対称に延びている。溝52は、実質的にV字状断面を有しており、さらには閉鎖状態において蓋30の玉縁34を受けることができるようになっている。玉縁34上には、シール部材35を配置可能である。シール部材35は、好ましくは、蓋30に固定されている。他の例としては、シール部材35は、閉鎖部材51又は閉鎖部材51と蓋30の間に固定可能である。
【0058】
特に図7及び8において見られるように、第1軸Aは、蓋30の下面32上で玉縁34に隣接して配置されており、蓋30に平行に延びている。図7及び8では、第1軸Aは、投影面に対して直角に延びている。第2軸Bは、投影面に対して平行に延びており、概ね閉鎖部材51の中央を通っている。第2軸Bに沿って、弁要素62は配置されている。図7では、操作装置40は第1位置Sに配置されており、蓋30の開口部33は閉鎖部材51によって閉じられている。シール部材35は、閉鎖部材51及び玉縁34の間に配置されており、玉縁34に固定されている。蓋30は、リベット37の領域にも一体に形成されている。リベット37は、蓋30の壁によって形成されている。図8は、開き状態の容器10を示している。閉鎖部材51は軸A中心に下方に旋回しており、それにより、流体が開口部33から排出可能になっている。操作装置40は、蓋30の上面31の上に載置されており、第2位置Sに配置されている。操作装置40を第1位置Sに回転させることで、容器10は、図8に示された開き状態から図7に示された閉じ状態に復元される。
【0059】
特に図9において見られるように、シール部材35は、蓋30と閉鎖部材51との間に配置されている。開口部33は、玉縁34によって形成されている。玉縁34は、リム36を形成している。特に図12に示すように、シール部材35は、概ね円形であり、特には円錐形である。シール部材35は、閉鎖部50を蓋に対して密閉させるように、玉縁34上に載置されている。
【0060】
図15は、容器閉鎖装置の操作装置40を示している。本発明の第1実施形態では、前述の操作装置40は、タブにすることでき、又は標準のSOTタブにすることができる。操作装置40は、第1端部41及び第2端部42を有している。第2端部42は、第2軸Bに対して第1端部41の反対側に配置されている。好ましくは、第2端部は、開口部33のリム36内に配置されており、蓋30の上面31上には載置されていない。
【0061】
図16〜20は、本発明に係る容器閉鎖装置20の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、閉鎖部材51は蓋30に対して別の方式として設計された固定部54によって接続されている。この構造では、リベット37を蓋30に設けることは省略されている。接続領域56は、蓋30の輪郭に合致している。接続領域56の一端は、蓋30の下面32の上にその領域全てにおいて載置されており、好ましくは材料ロックによる接続によってそこに接続されている。材料ロックによる接続は、接着又は別の方式として溶接又は半田によって実現される。ジョイント55は、接続領域56と閉鎖部材51との間に設けられている。第2実施形態に係る固定部54は、例えば、薄い壁状のアルミニウム金属シートから製造されている。好ましくは、閉鎖部材51と固定部54との間の接続も、材料ロックによる接続で行われる。この材料ロックによる接続は、接着剤による接続、溶接及び/又は半田による接続であってもよい。
【0062】
しかし、第2実施形態では、操作装置40は、弁要素62に堅く固定されていない。その代わり、弁頭部61は、実質的に、閉鎖部材51の中央に配置されており、弁頭部はロック体64に接続されている。弁頭部61及びロック体64は、実質的には、第2軸Bに対して回転対称にかつ第2軸Bに沿って設けられている。弁頭部61は、容器10の外側から操作可能である。
【0063】
弁頭部61を押すことによって、ロック体64は下方に移動し、つまり、容器10の内部の方に移動する。弁頭部61を押してさらにロック体64を下方に移動させることで、排出口が形成される。排出口は、容器10の内部から環境へ圧力を排出することに特に適している。
【0064】
図21〜26に示された第3の実施形態では、容器閉鎖装置20は、リング57を有する固定部54と、固定領域38を有する蓋30が特徴である。蓋30は、下面32の上に形成されており、好ましくは玉縁34によって形成されている。リング57は、固定領域38に対して、形状によってロックされる方式で接続されている。第2実施形態の蓋30と同じような方式によって、図21に示された第3の実施形態に係る蓋30は、リベット37を有していない。リング57及び固定領域38の形状によってロックされた接続は、閉鎖部50及び蓋30の接続を信頼性がありしかも安価なものにする。特に図22に示すように、固定領域38は、玉縁34によって形成されている。玉縁34は、蓋の下面32の上に開口部33に沿って形成されている。
【0065】
図23及び24に特に見られるように、第3実施形態に係る閉鎖部50は、固定部54の別の構造に特徴を有している。固定部54は、リング57及び接続領域56を有している。ジョイント55は、固定部54を下方に回すことで形成されている。閉鎖部50は、特に固定部54及びジョイント55は、弾性変形可能な材料によって形成されている。閉鎖部50を蓋30に固定するために、リング57は、特に図25に示すように、玉縁34の上に置かれ、シール部材35が取り付けられた後で、玉縁34にロックされている。閉鎖部材51は、この状態で、第1軸A中心に旋回可能なように、ジョイント55に沿うように配置されている。
【0066】
図26に特に見られるように、下面32上の第1軸Aは、ジョイント55によって形成されている。第1軸Aの位置は、閉鎖部50をフリップすることで開く状態において、リング57と閉鎖部材51との距離を異ならせることで、変更可能である。図26に示すように閉鎖部50が設置された状態で、接続領域56、閉鎖部材51及び蓋30が互いに平行に配置されている。
【0067】
図27〜32は、第4の実施形態に係る容器閉鎖装置20を示している。この実施形態では、2つの隆起部58が、閉鎖部材51の上に形成されている。操作装置40は、シール43を備えている。シール43は、第1位置Sにおいて隆起部同士の間に配置されている。シール43は、実質的に長方形であり、閉鎖部材51上の1つの縁によって載置されている。別の例として、シール43は、前述の閉鎖部材51に形成された凹みの内において閉鎖部材に載置されることもできる。例えば、凹みは2つの符号58の間の領域に概ね対応している領域に形成可能である。もしも操作装置40が第1位置Sから離れる方向に回転させられれば、シール43は、閉鎖部材51から引き上げられ、シール43は、折り曲げられ及び/又は破損する。そのようにして、ユーザは、操作装置40がすでに動かされてその結果容器10の中身の完全性がもはや保証されないことを知らされる。
【0068】
好ましくは、シール43は、第2端部42の上に配置されている。特に図29〜32に見られるように、シール43は、蓋30が配置された平面に対して直角ではなく(斜めに)になるように配置されている。特に図30に見られるように、シール43は、第2端部42から閉鎖部材51の上面にまで延びている。
【符号の説明】
【0069】
10 容器
20 容器閉鎖装置
30 蓋
31 上面
32 下面
33 開口部
34 玉縁
35 シール部材
36 リム
37 リベット
38 固定領域
40 操作装置
41 第1端部
42 第2端部
43 シール
50 閉鎖部
51 閉鎖部材
52 溝
53 弁の開口
54 固定部
55 ジョイント
56 接続領域
57 リング
58 隆起部
60 弁
61 弁頭部
62 弁要素
63 通路
64 ロック体
65 弁ディスク
66 開口部
A 第1軸
B 第2軸
第1位置
第2位置
第3位置
α 角度
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32