特許第5916863号(P5916863)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5916863
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月11日
(54)【発明の名称】流水を利用した動力発生装置
(51)【国際特許分類】
   F03B 9/00 20060101AFI20160422BHJP
   F03B 17/06 20060101ALI20160422BHJP
【FI】
   F03B9/00
   F03B17/06
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-527046(P2014-527046)
(86)(22)【出願日】2011年10月21日
(65)【公表番号】特表2014-524545(P2014-524545A)
(43)【公表日】2014年9月22日
(86)【国際出願番号】KR2011007907
(87)【国際公開番号】WO2013027888
(87)【国際公開日】20130228
【審査請求日】2014年10月20日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0082573
(32)【優先日】2011年8月19日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514043252
【氏名又は名称】ハン、ヨン テ
(74)【代理人】
【識別番号】100104721
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 俊明
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ヨン テ
【審査官】 佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−242666(JP,A)
【文献】 米国特許第04163905(US,A)
【文献】 国際公開第2000/045048(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03B 9/00
F03B 17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チェーン循環装置(110)のチェーンに複数のブレード(120)が所定間隔で装着され、チェーン(111)が直線に移動する第1直線区間(S1)及び第2直線区間(S2)がチェーン循環装置(110)に形成されて、チェーン循環装置(110)に装着されたブレード(120)が水に浸ると、水が第1直線区間(S1)のブレード(120a)を通過した後、第2直線区間(S2)のブレード(120b)を通過し、ブレード(120)がチェーン(111)に備えられたストッパー(130)に係止されて、第1直線区間(S1)のブレード(120a)及び第2直線区間(S2)のブレード(120b)がチェーン(111)に対して斜線に配置された状態を保持し、チェーン循環装置(110)のチェーン(111)がスプロケット(115、116)を通過する第1曲線区間(C1)及び第2曲線区間(C2)に第1方向調整装置(140)及び第2方向調整装置(150)が配置され、第1方向調整装置(140)及び第2方向調整装置(150)によって第1直線区間(S1)のブレード(120a)と第2直線区間(S2)のブレード(120b)との斜線方向が互いに反対に配置され、水の流速エネルギーが第1直線区間(S1)のブレード(120a)及び第2直線区間(S2)のブレード(120b)によってチェーン(111)の循環動力に変形され、チェーン(111)によってスプロケット(115、116)が駆動されて、スプロケット(115、116)が回転軸(117、118)を駆動することによって、回転軸(117、118)に回転動力が生成され
前記ブレード(120)は上端及び下端がチェーン(111)のアタッチメント(112)にピン(113)によって回転可能に装着され、何れか一側面がアタッチメント(112)の一端で下部に屈折されたストッパー(130)に係止されて、チェーン(111)(または水の流れ方向)に対して斜線に配置された状態を保持し、上端に装着されたレバー(121)によって配置状態に変更されることを特徴とする流水を利用した動力発生装置。
【請求項2】
前記チェーン循環装置(110)は六面体骨格構造を有するフレーム(160)に設置され、2つの回転軸(117、118)が互いに対向するように立てられ、スプロケット(115、116)が回転軸(117、118)の上端部にそれぞれ装着され、チェーン(111)がスプロケット(115、116)を循環し、回転軸(117、118)の下端部にも上端部にスプロケットとチェーンが装着されるのと同じくスプロケットとチェーンが装着されることを特徴とする請求項1に記載の流水を利用した動力発生装置。
【請求項3】
前記レバー(121)は下部垂直部(122)がブレード(120)の上端に嵌められて固定され、下部垂直部(122)の上端で水平部(123)が屈折されて延長され、水平部(123)で上部垂直部(124)が上方へ屈折されて延長されることを特徴とする請求項に記載の流水を利用した動力発生装置。
【請求項4】
前記第1方向調整装置(140)はフレーム(160)に装着されて、チェーン循環装置(110)の第1曲線区間(C1)に配置され、ブレード(120)が第1曲線区間(C1)を移動する間レバー(121)の回転を案内するガイド溝部(141)が形成されることを特徴とする請求項1に記載の流水を利用した動力発生装置。
【請求項5】
前記第2方向調整装置(150)はフレーム(160)に装着されて、チェーン循環装置(110)の第2曲線区間(C2)に配置され、ブレード(120)が第2曲線区間(C1)を移動する間レバー(121)の回転を案内するガイド湾曲部(151)が形成されることを特徴とする請求項1に記載の流水を利用した動力発生装置。
【請求項6】
フレーム(260)にチェーン循環装置(210)が装着され、ブレード(220)の上端一側部及び下端一側部がチェーン(211)のアタッチメント(212)にピン(213)によって回転可能に装着されて、複数のブレード(220)が所定間隔でチェーン循環装置(210)のチェーン(211)に装着され、チェーン(211)が直線に移動する第1直線区間(D1)及び第2直線区間(D2)がチェーン循環装置(210)に形成されて、チェーン循環装置(210)に装着されたブレード(220)が水に浸ると、水が第1直線区間(D1)のブレード(220)を通過した後、第2直線区間(D2)のブレード(220)を通過し、フレーム(260)に水平案内ロッド(230、240)が装着されて、ブレード(220)が第1直線区間(D1)を通過する時、ブレード(220)の側端が水平案内ロッド(230)に係止されて斜線に傾斜された状態で移動され、ブレード(220)が第2直線区間(D2)を通過する時、ブレード(220)の側端が水平案内ロッド(240)に係止されて逆斜線に傾斜された状態で移動されることによって、水の流速エネルギーが第1直線区間(D1)のブレード(220)及び第2直線区間(D2)のブレード(220)によってチェーン(211)の移動エネルギーに変形され、チェーン(211)によってスプロケット(215、216)が駆動されて、スプロケット(215、216)が回転軸(217、218)を駆動することによって、回転軸(217、218)に回転動力が生成されることを特徴とする流水を利用した動力発生装置。
【請求項7】
前記チェーン循環装置(210)は六面体骨格構造を有するフレーム(260)に設置され、2つの回転軸(217、218)が互いに対向するように立てられ、スプロケット(215、216)が回転軸(217、218)の上端部及び下端部にそれぞれ装着され、2つのチェーン(211)がそれぞれ上部に配置されたスプロケットと下部に配置されたスプロケットを循環させることを特徴とする請求項に記載の流水を利用した動力発生装置。
【請求項8】
前記水平案内ロッド(230、240)とチェーン(211)との間の間隔によってブレード(220)が斜線に傾斜される傾斜角度が変更されることを特徴とする請求項に記載の流水を利用した動力発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発電のために水の流速エネルギーを回転軸の回転動力に変換する流水を利用した動力発生装置に関するもので、より詳しくは、チェーン循環装置の直線区間でブレードが斜線及び逆斜線方向に配置されて、水の流速エネルギーがブレードによってチェーン循環動力に変換され、チェーンの軌道循環運動によってスプロケットが駆動され、スプロケットによって回転軸で回転動力が得られる流水を利用した動力発生装置を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
大韓民国特許公開第10−2009−52309号(2009年5月25日、公開)に「水上及び水中の流速倍力を利用した流速発電装置」が提案されている。
【0003】
上記水上及び水中の流速倍力を利用した流速発電装置は、浮力体の両方末端に側面に所定距離を離間して対向した一対のローラーが配置され、ローラーの前後断面部の辺縁にスプロケット形式のギアがそれぞれ設置され、2つのギアに一対のキャタピラーベルトが連結され、一対のキャタピラーベルトの間に複数の流速フレームが配置されるように、流速フレームの上端及び下端が一対のキャタピラーベルトに装着され、流速フレームに流速板及び均衡ベルトが設置されて、流速板が倍力を受けると広がり、反対側で流速板がヒンジによって折り畳まれる。
【0004】
しかしながら、上記水上及び水中の流速倍力を利用した流速発電装置は、流速フレームが水の流れと同じ方向に動く側のみで水の倍力を受けて、流速エネルギーをシャフトを回転させる回転動力に変換させることができ、流速フレームが水の流れと反対方向に動く箇所は抵抗として作用するだけで、シャフトの回転動力を高めるのに何らの影響を与えない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的はチェーン循環装置の直線区間でブレードが斜線及び逆斜線方向に配置されて、水の流速エネルギーがブレードによってチェーン循環動力に変換され、チェーンの軌道循環運動によってスプロケットが駆動され、スプロケットによって回転軸で回転動力が得られるようにすることによって、流速エネルギーを回転動力に変換する高効率の流水を利用した動力発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記のような目的を達するために、本発明による流水を利用した動力発生装置は、チェーン循環装置のチェーンに複数のブレードが所定間隔で装着され、チェーンが直線に移動する第1直線区間及び第2直線区間がチェーン循環装置に形成されて、チェーン循環装置に装着されたブレードが水に浸ると、水が第1直線区間のブレードを通過した後、第2直線区間のブレードを通過し、ブレードがチェーンに備えられたストッパーに係止されて、第1直線区間のブレード及び第2直線区間のブレードがチェーンに対して斜線に配置された状態を保持し、チェーン循環装置のチェーンがスプロケットを通過する第1曲線区間及び第2曲線区間に第1方向調整装置及び第2方向調整装置が配置され、第1方向調整装置及び第2方向調整装置によって第1直線区間のブレードと第2直線区間のブレードとの斜線方向が互いに反対に配置され、水の流速エネルギーが第1直線区間のブレード及び第2直線区間のブレードによってチェーンの循環動力に変形され、チェーンによってスプロケットが駆動されて、スプロケットが回転軸を駆動することによって、回転軸に回転動力が生成されることを特徴とする。
【0007】
上記チェーン循環装置は六面体骨格構造を有するフレームに設置され、2つの回転軸が互いに対向するように立てられ、2つのスプロケットが二つの回転軸の上端部にそれぞれ装着され、チェーンが2つのスプロケットの間を循環し、回転軸の下端部にも上端部にスプロケットとチェーンが装着されたのと同じくスプロケットとチェーンが装着されることを特徴とする。
【0008】
上記ブレードは上端及び下端がチェーンのアタッチメントにピンによって回転可能に装着され、何れの一側面がアタッチメントの一端で下部に屈折されたストッパーに係止されて、チェーン(または水の流れ方向)に対して斜線に配置された状態を保持し、上端に装着されたレバーによって配置状態に変更されることを特徴とする。
【0009】
上記レバーは下部垂直部がブレードの上端に嵌められて固定され、下部垂直部の上端で水平部が屈折されて延長され、水平部で上部垂直部が上方へ屈折されて延長されることを特徴とする。
【0010】
上記第1方向調整装置はフレームに装着されて、チェーン循環装置の第1曲線区間に配置され、ブレードが第1曲線区間を移動する間レバーの回転を案内するガイド溝部が形成されることを特徴とする。
【0011】
上記第2方向調整装置はフレームに装着されて、チェーン循環装置の第2曲線区間に配置され、ブレードが第2曲線区間を移動する間レバーの回転を案内するガイド湾曲部が形成されることを特徴とする。
【0012】
本発明による流水を利用した動力発生装置のその他の例は、フレームにチェーン循環装置が装着され、ブレードの上端一側部及び下端一側部がチェーンのアタッチメントにピンによって回転可能に装着されて、複数のブレードが所定間隔でチェーン循環装置のチェーンに装着され、チェーンが直線に移動する第1直線区間及び第2直線区間がチェーン循環装置に形成されて、チェーン循環装置に装着されたブレードが水に浸ると、水が第1直線区間のブレードを通過した後、第2直線区間のブレードを通過し、フレームに2つの水平案内ロッドがそれぞれ装着されて、ブレードが第1直線区間を通過する時、ブレードの側端が水平案内ロッドに係止されて斜線に傾斜された状態で移動され、ブレードが第2直線区間を通過する時、ブレードの側端が水平案内ロッドに係止されて逆斜線に傾斜された状態で移動されることによって、水の流速エネルギーが第1直線区間のブレード及び第2直線区間のブレードによってチェーンの移動エネルギーに変形され、チェーンによってスプロケットが駆動されて、スプロケットが回転軸を駆動することによって、回転軸に回転動力が生成されることを特徴とする。
【0013】
上記チェーン循環装置は六面体骨格構造を有するフレームに設置され、2つの回転軸が互いに対向するように立てられ、スプロケットが回転軸の上端部及び下端部にそれぞれ装着され、2つのチェーンがそれぞれ上部に配置されたスプロケットと下部に配置されたスプロケットを循環させることを特徴とする。
【0014】
上記水平案内ロッドとチェーンとの間の間隔によってブレードが斜線に傾斜される傾斜角度が変更されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
従って、本発明による流水を利用した動力発生装置は、流速エネルギーを回転動力に変換する際に、既存の水車に存在する無用運動区間を最小化して、流速エネルギーを回転動力に変換する効率が非常に高く、構造が簡単で、且つ製造費用が低廉であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施例による流水を利用した動力発生装置を示した斜視図である。
図2図1の流水を利用した動力発生装置を示した平面図である。
図3】第1直線区間に配置された何れか一つのブレードに作用する水の外的ベクトルを示した概略図である。
図4】チェーンに何れか一つのブレードが装着される例を概略的に示した斜視図である。
図5】第1方向調整装置を示した平面図である。
図6】第2方向調整装置を示した平面図である。
図7】本発明の第2実施例による流水を利用した動力発生装置を示した斜視図である。
図8図7の流水を利用した動力発生装置を示した平面図である。
図9図8の何れか一つのブレードがチェーンに装着された状態を示した拡大詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して詳しく説明する。
【0018】
図1及び図2によれば、本発明の第1実施例による流水を利用した動力発生装置は、チェーン循環装置110のチェーンに複数のブレード120が所定間隔で装着され、チェーン111が直線に移動する第1直線区間S1及び第2直線区間S2がチェーン循環装置110に形成されて、チェーン循環装置110に装着されたブレード120が水に浸ると、水が第1直線区間S1のブレード120aを通過した後、第2直線区間S2のブレード120bを通過し、ブレード120がチェーン111に備えられたストッパー130に係止されて、第1直線区間S1のブレード120a及び第2直線区間S2のブレード120bがチェーン111に対して斜線に配置された状態を保持し、チェーン循環装置110のチェーン111がスプロケット115、116を通過する第1曲線区間C1及び第2曲線区間C2に第1方向調整装置140及び第2方向調整装置150が配置され、第1方向調整装置140及び第2方向調整装置150によって第1直線区間S1のブレード120aと第2直線区間S2のブレード120bとの斜線方向が互いに反対に配置され、水の流速エネルギーが第1直線区間S1のブレード120a及び第2直線区間S2のブレード120bによってチェーン111の循環動力に変形され、チェーン111によってスプロケット115、116が駆動されて、スプロケット115、116が回転軸117、118を駆動することによって、回転軸117、118に回転動力が生成される。
【0019】
図2及び図3によれば、上記のように構成された本発明の第1実施例による流水を利用した動力発生装置は次のように作用する。
【0020】
図2に示すように、水が前から後に、即ち矢印191の方向に流れる時、水が斜線に配置されたブレードにぶつかって、図3に示すように、ブレード120に水平分力Faが作用し、ブレード120が水平分力Faの方向に移動することによって、第1直線区間S1でチェーン111がブレード120によって左側から右側に移動される。この時、第1直線区間にn個のブレードが設置されてn個の水平分力が合わせられることによって、高出力を得ることができる。
【0021】
また、第2直線区間S2でも流速エネルギーがブレードに作用して、第2直線区間S2のチェーン111がブレード120によって右側から左側に移動される。
【0022】
従って、チェーンの循環運動エネルギーは、第1直線区間でそれぞれのブレードに作用する水平分力の和と第2直線区間でそれぞれのブレードに作用する水平分力の和とを合わせたのと同じになるので、流速エネルギーを回転軸の回転エネルギーに変換する効率が非常に高く、回転軸の回転動力を利用して発電機を駆動することによって、電気エネルギーを出力することができる。
【0023】
図1によれば、上記チェーン循環装置110は六面体骨格構造を有するフレーム160に設置され、2つの回転軸117、118が互いに対向するように立てられ、スプロケット115、116が回転軸117、118の上端部にそれぞれ装着され、チェーン111がスプロケット115、116を循環し、回転軸117、118の下端部にも上端部にスプロケットとチェーンが装着されるのと同じくスプロケットとチェーンが装着される。
【0024】
これによって、チェーン111の循環運動によってスプロケット115、116が駆動され、スプロケット115、116によって2つの回転軸117、118が回転することによって、2つの回転軸117、118の中の何れか一つまたは両方から回転動力が得られる。
【0025】
図3及び図4によれば、上記ブレード120は上端及び下端がチェーン111のアタッチメント112にピン113によって回転可能に装着され、何れか一側面がアタッチメント112の一端で下部に屈折されたストッパー130に係止されて、チェーン111(または水の流れ方向)に対して斜線に配置された状態を保持し、上端に装着されたレバー121によって配置状態に変更される。
【0026】
図4によれば、上記レバー121は下部垂直部122がブレード120の上端に嵌められて固定され、下部垂直部122の上端で水平部123が屈折されて延長され、水平部123で上部垂直部124が上方へ屈折されて延長される。
【0027】
また、上記レバー121は下部垂直部122がアタッチメント112を通じてブレード120の中心からいずれか一側部に偏心されるように上端に固定されて、下部垂直部122の回転がアタッチメント112によって干渉されない。
【0028】
上記ストッパー130の幅Wによって斜線に配置されるブレード120の傾斜度が決まる。従って、水の流速及び流量などを考慮してストッパー130の幅Wを決める。
【0029】
上記アタッチメント112は、図4に示すように、チェーン111のリンクプレート111aにリベット(図示しない)によって固定されるか、製作する時、チェーン111のリンクプレート111aと一体に形成されることができる。
【0030】
図5によれば、上記第1方向調整装置140はフレーム160に装着されて、チェーン循環装置110の第1曲線区間C1に配置され、ブレード120が第1曲線区間C1を移動する間レバー121の回転を案内するガイド溝部141が形成される。
【0031】
これによって、第1直線区間S1を通過したブレード120が第1曲線区間C1の開始点Aに到達されると、レバー121がガイド溝部141に密着され、その後、ブレード120がチェーン111によって第1曲線区間C1を通過する間、レバー121がガイド溝部141に沿って移動されることによって、ブレード120が第1曲線区間C1を通過して第2直線区間S2に出る時、第1直線区間S1の斜線方向と反対される逆斜線方向に配置される。
【0032】
図6によれば、上記第2方向調整装置150はフレーム160に装着されて、チェーン循環装置110の第2曲線区間C2に配置され、ブレード120が第2曲線区間C1を移動する間レバー121の回転を案内するガイド湾曲部151が形成される。
【0033】
これによって、第2直線区間S2を通過したブレード120が第2曲線区間C2の開始点Cに到達されると、レバー121がガイド湾曲部151に密着され、その後、ブレード120がチェーン111によって第2曲線区間C2を通過する間、レバー121がガイド湾曲部151に沿って移動されることによって、ブレード120が第2曲線区間C2を通過して第1直線区間S2に出る時、第2直線区間S1の逆斜線方向と反対される斜線方向に配置される。
【0034】
上記のように構成された本発明の第1実施例による流水を利用した動力発生装置は次のように作動する。
【0035】
水が第1直線区間S1のブレード120aを通過する過程で、水の流速エネルギーがブレード120を左側から右側に押して、第1直線区間S1でチェーン111がブレード120によって左側から右側に移動され、第2直線区間S2のブレード120も水によって右側から左側に移動されて、第2直線区間S2のチェーン111が右側から左側に移動される。これによって、チェーン111が軌道循環運動をすることになり、チェーン111と結合されるスプロケット115、116が回転され、スプロケット115、116の回転によって回転軸117、118に回転エネルギーが生成される。
【0036】
この時、第1直線区間S1のブレード120aが斜線に配置されているが、第1曲線区間C1を通過する過程で第1方向調整装置140によって第2直線区間S2に到達されると、上記ブレードが逆斜線方向に配置され、再び第2直線区間S2のブレード120bが第2方向調整装置150を通過する過程で斜線方向に方向が転換されて第1直線区間S1で再び斜線に配置されることによって、第1直線区間S1及び第2直線区間S2でブレード120が斜線(及び逆斜線)方向に配置される。
【0037】
図7図9によれば、本発明の第2実施例による流水を利用した動力発生装置は、フレーム260にチェーン循環装置210が装着され、ブレード220の上端一側部及び下端一側部がチェーン211のアタッチメント212にピン213によって回転可能に装着されて、複数のブレード220が所定間隔でチェーン循環装置210のチェーン211に装着され、チェーン211が直線に移動する第1直線区間D1及び第2直線区間D2がチェーン循環装置210に形成されて、チェーン循環装置210に装着されたブレード220が水に浸ると、水が第1直線区間D1のブレード220を通過した後第2直線区間D2のブレード220を通過し、フレーム260に水平案内ロッド230、240が装着されて、ブレード220が第1直線区間D1を通過する時、ブレード220の側端が水平案内ロッド230に係止されて斜線に傾斜された状態で移動され、ブレード220が第2直線区間D2を通過する時、ブレード220の側端が水平案内ロッド240に係止されて逆斜線に傾斜された状態で移動される。これによって、水の流速エネルギーが第1直線区間D1のブレード220及び第2直線区間D2のブレード220によってチェーン211の移動エネルギーに変形され、チェーン211によってスプロケット215、216が駆動されて、スプロケット215、216が回転軸217、218を駆動することによって、回転軸217、218に回転動力が生成される。
【0038】
上記のように構成された本発明の第2実施例による流水を利用した動力発生装置は、水が前から後、即ち図8の矢印291の方向へ流れる時、水が斜線に配置されたブレードにぶつかって、図3に示すように、ブレード220に水平分力Faが作用して、ブレード220が水平分力Faの方向に移動することによって、第1直線区間D1でチェーン211がブレード220によって左側から右側に移動される。この時、第1直線区間にn個のブレードが設置されて、n個の水平分力が合わせられることによって、高出力が得られる。
【0039】
また、第2直線区間D2でも流速エネルギーが上述したようにブレードに作用して、第2直線区間D2のチェーン211がブレード220によって右側から左側に移動される。
【0040】
従って、チェーンの循環動力は第1直線区間D1でそれぞれのブレード220に作用する水平分力の和と第2直線区間D2でそれぞれのブレードに作用する水平分力の和を合わせたのと同じくなるので、流速エネルギーを回転軸の回転エネルギーに変換する効率が非常に高く、回転軸の回転動力を利用して発電機を駆動することによって、電気エネルギーを得ることができる。
【0041】
上記チェーン循環装置210は六面体骨格構造を有するフレーム260に設置され、2つの回転軸217、218が互いに対向するように立てられ、スプロケット215、216が回転軸217、218の上端部及び下端部にそれぞれ装着され、2つのチェーン211がそれぞれ上部に配置されたスプロケットと下部に配置されたスプロケットを循環させる。
【0042】
これによって、チェーン211の循環運動によってスプロケット215、216が駆動され、スプロケット215、216によって2つの回転軸217、218が回転することによって、2つの回転軸217、218の中の何れか一つまたは両方から回転動力得られる。
【0043】
上記水平案内ロッド230、240とチェーン211との間の間隔によってブレード220が斜線に傾斜される傾斜角度が変更される。
【0044】
上記のように構成された本発明の第2実施例による流水を利用した動力発生装置は次のように作動する。
【0045】
水が第1直線区間D1のブレード220を通過する過程で、水の流速エネルギーがブレード220を左側から右側に押して、第1直線区間D1でチェーン211がブレード220によって左側から右側に移動され、第2直線区間D2のブレード220も水によって右側から左側に移動されて、第2直線区間D2のチェーン211が右側から左側に移動される。これによって、チェーン211が軌道循環運動をすることになって、チェーン2211と結合されるスプロケット215、216が回転され、スプロケット215、216の回転によって回転軸217、218に回転エネルギーが生成される。
【0046】
この時、第1直線区間D1でブレード220が水平案内ロッド230によって斜線に配置されているが、チェーン211がスプロケット215を通過する時、ブレード220を拘束する要素がなく自由に回転することができるので、ブレード220が水の流れ方向に立てられる。その後、第2直線区間D2でブレード220が水平案内ロッド240によって逆斜線に配置され、チェーン211がスプロケット216を通過する時、ブレード220を拘束する要素がなく自由に回転することができるので、ブレード220が水の流れ方向に立てられる。
【0047】
このように、本発明の第1実施例及び第2実施例による流水を利用した動力発生装置は、流速エネルギーを回転動力に変換する際に、既存の水車に存在する無用運動区間を最小化して、流速エネルギーを回転動力に変換する効率が非常に高いという長所がある。
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