(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5917104
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月11日
(54)【発明の名称】容器内に固形化粧品を詰めるための工程
(51)【国際特許分類】
A61K 8/02 20060101AFI20160422BHJP
【FI】
A61K8/02
【請求項の数】7
【外国語出願】
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2011-255498(P2011-255498)
(22)【出願日】2011年11月22日
(65)【公開番号】特開2012-121884(P2012-121884A)
(43)【公開日】2012年6月28日
【審査請求日】2014年10月14日
(31)【優先権主張番号】MI2010A002194
(32)【優先日】2010年11月26日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】510294900
【氏名又は名称】カラー コズメティックス エッセ.エルレ.エルレ.
【氏名又は名称原語表記】COLOR COSMETICS s.r.l
(74)【代理人】
【識別番号】110001368
【氏名又は名称】清流国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100129252
【弁理士】
【氏名又は名称】昼間 孝良
(74)【代理人】
【識別番号】100066865
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信一
(74)【代理人】
【識別番号】100066854
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 賢照
(74)【代理人】
【識別番号】100117938
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 謙二
(74)【代理人】
【識別番号】100138287
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 功
(74)【代理人】
【識別番号】100155033
【弁理士】
【氏名又は名称】境澤 正夫
(74)【代理人】
【識別番号】100068685
【弁理士】
【氏名又は名称】斎下 和彦
(72)【発明者】
【氏名】グラチア アンナ カプラロッタ
(72)【発明者】
【氏名】マリナ グアンジロリ
【審査官】
山本 吾一
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2003/0121235(US,A1)
【文献】
特開2004−053924(JP,A)
【文献】
特開2009−225866(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00
A61Q
A45D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(4)内への二成分ケイ素樹脂(6)の導入、前記容器(4)内に導入された前記ケイ素樹脂(6)への少なくとも1種の固形化粧品(5)の配置、および結果として前記容器(4)へ前記化粧品(5)を固着させる前記樹脂(6)の重合を含む、容器内に固形化粧品を詰めるための工程。
【請求項2】
前記二成分ケイ素樹脂が修飾ポリビニルジメチルシロキサン系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の工程。
【請求項3】
前記樹脂が、適切に混合した2種の低粘度弾性シリコーン、ポリビニルメチルビニルシロキサンおよびポリメチルハイドロゲンシロキサンから成ることを特徴とする請求項2に記載の工程。
【請求項4】
前記ケイ素樹脂がRTV‐GEL樹脂または弾性RTV樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の工程。
【請求項5】
前記少なくとも1種の化粧品(5)が、前記樹脂(6)のみを含有するスペース(7)により分離される複数の充填部(5’、5’’、5’’’)から成ることを特徴とする請求項1に記載の工程。
【請求項6】
前記充填部(5’、5’’、5’’’)が互いに異なる組成を有することを特徴とする請求項5に記載の工程。
【請求項7】
着色セパレーター(8)を得るために、前記スペース(7)に含まれる前記樹脂(6)を着色することを特徴とする請求項5または6のいずれか1項記載の工程。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は容器内に固形化粧品を詰めるための工程に関する。
【0002】
固形化粧品、特にメイク用製品は、前記化粧品と同一の形、サイズの予め形成された構成部材を備えた適切な包装用容器で市販され、その中で保持性および結着性が確実になるようにそれらは配置され固定されている。
【0003】
公知のとおり、固形化粧品は、容器自体の内部の窪み中に固着した化粧品を保持する接着剤を使用して容器の内側で結合させる場合がある。この固着工程にはいくつかの変形例が挙げられる。
【0004】
例えば前記製品を、例えばプラスチック、金属、展伸材、セラミック化合物等の様々な材料から成る完全に閉鎖された(穴が無い)底部材に予め固着させてもよい。ここでは接着剤は底部材自体と容器内部の窪みの間で作用し、化粧品とは接触しない。
【0005】
あるいは、前記化粧品を、例えばプラスチック、金属、展伸材、セラミック化合物等の様々な材料から成る穴を備えた底部材に予め固着させてもよい。ここでは接着剤は穿孔基部および化粧品の両方に作用し、これによりその両方を容器内部の窪みに固着させる。
【0006】
別の可能性としては、前記化粧品には基部が無く、それ故に容器内部の窪みに前記化粧品は直接、(接着剤で)くっついている。ここでは接着剤は容器と化粧品の間で作用する。
【0007】
固形化粧品を底部材または容器に固着させるために、これまでは熱溶融性接着剤またはビニール接着剤を使用してきたが、これらの接着剤で結合した製品は、衝突試験、すなわち衝撃、落下、回転等に起因するストレスなどの品質試験に合格できないことがしばしばにあった。さらに、ビニール接着剤および熱溶融性接着剤は両者とも完成品において悪臭の問題を引き起こす場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本背景技術を考慮して、容器の内部に化粧品を詰める工程を提供することが本発明の目的であり、容器内では、製品自体に対する見方およびその耐衝撃性が改善されるように、(固定用の)補助物のない化粧品を容器に直接固着させている。
【0009】
本発明に従って、このような目的はRTV‐GELまたはRTVエラストマーなどの接着剤として修飾ポリビニルジメチルシロキサンを使用することにより達成される。ここではRTVは「室温加硫」を意味している。特に、"Bluestar Silicones" Silbione RT GEL 4317およびRT GEL 4320、ならびにWacker SilGel、Dow Corning MG 7-9850 という品名で市販されている接着剤製品が使用される場合がある。
【0010】
これらは2種の低粘度エラストマーシリコーン、ポリビニルメチルビニルシロキサンおよびポリメチルハイドロゲンシロキサンから成る二成分シリコーン樹脂であり、もしこれらが適切に混合されれば、前述の欠点を克服し、品質試験を十分に満たすことができる抵抗性可塑性ゲルになる。
【0011】
本発明により、上で述べたように固形化粧品を収容するための詰める工程は提供できる可能性があり、それにより包装用容器の内側に化粧品を封入するためさらに成分を必要とすることはなく、衝突試験などの品質試験が優れていることになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
接着工程は、添付図面を参照して以下のように行い得る。
【0013】
図1は、選択された樹脂の2種の成分AおよびBが2つのポンプ1および2、ならびに容器4内の静的ミキサー3により同時に添加される工程を示している。
【0014】
前記静的ミキサー3は完全にかつ均一に2種の成分を混合し、2種成分間の可変時間反応(重合)を誘発する。
【0015】
前記樹脂は通常、外界温度で添加するが、前記2種の成分は、架橋時間を短縮するために混合前、混合中または混合後のいずれかで過熱することも可能である。
【0016】
図2および3に示すように、その後、RTV樹脂6が添加された容器4内に固形化粧品5を手動で、または自動ハンドラーを用いて配置する。
【0017】
あるいは、1つ以上の化粧品を同じ容器内で並べて配置してもよい。このような場合、樹脂6を流し入れた後、たとえ異なる組成物であっても、その組成物の単一ブロック5’、5’’、5’’’を容器4内で、前記樹脂上に配置し、1つのブロックとその隣のブロックとの間には樹脂製の分離用スペース7のみが存在するようにする(
図4)。分離用スペース7に含まれた樹脂は着色してもよく、それにより
図5に示す効果が得られ、化粧品の様々なブロックが着色セパレーター8により分離される。
【0018】
温度およびRTV樹脂の種類に従って、時間が変化するにつれて、樹脂が重合し、結果として化粧品は容器に固着する。
【0019】
2つの要素が固着可能である:
・接着手段:ここではRTV‐GEL樹脂を使用することが好ましく、RTV‐GEL樹脂は架橋工程後に粘着性ゲルの稠度および外観をとり、それにより現実的な接着剤として作用するが、しかし弾性RTV樹脂も使用してよい。
・機械的固着手段:ここではRTV‐GEL樹脂を使用してもよいが、稠度の理由から弾性樹脂を使用することが好ましい。この技術により、RTV樹脂を用いて容器内に封入する化粧品の組み込みによって、2成分間の結合が保持される。