特許第5917300号(P5917300)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5917300
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月11日
(54)【発明の名称】回転式電子部品用基板
(51)【国際特許分類】
   H01C 10/32 20060101AFI20160422BHJP
【FI】
   H01C10/32 Z
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-126180(P2012-126180)
(22)【出願日】2012年6月1日
(65)【公開番号】特開2013-251446(P2013-251446A)
(43)【公開日】2013年12月12日
【審査請求日】2015年2月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000215833
【氏名又は名称】帝国通信工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094226
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100087066
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】大平 裕二
(72)【発明者】
【氏名】畠山 和久
(72)【発明者】
【氏名】西脇 弘誠
(72)【発明者】
【氏名】林 直紀
(72)【発明者】
【氏名】大久保 忍
【審査官】 堀 拓也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−117751(JP,A)
【文献】 特開平07−320902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01C 1/14
H01C 10/00
H01C 10/30
H01C 10/32
H05K 1/16
H01H 21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板の上面に摺接パターンを形成すると共に、絶縁基板の外周の一辺から突出させた少なくとも一対の突出部の表面に前記摺接パターンに接続される電極パターンを形成してなる回転式電子部品用基板であって、
前記電極パターンは、少なくとも前記突出部の先端に導電塗料を塗布して端面形成用パターンを形成することで構成されており、
且つ前記絶縁基板の外周辺の隣り合う電極パターンの間であって、隣り合う突出部の間に位置する外周辺の各突出部の付け根部分に、前記端面形成用パターンを形成する際に突出部の側面に付着して余剰となった導電塗料を蓄える余剰塗料保持部を設け、さらに前記各突出部の付け根部分に設けられた一対の余剰塗料保持部の間に位置する絶縁基板の外周辺の部分を、導電塗料非付着確認部としたことを特徴とする回転式電子部品用基板。
【請求項2】
請求項1に記載の回転式電子部品用基板であって、
前記電極パターンは、絶縁基板の突出部の少なくとも上面に導電パターンを形成すると共に、前記導電パターンを前記端面形成用パターンに接続し、さらにこれら導電パターン及び端面形成用パターンの表面にメッキを施すことで構成されていることを特徴とする回転式電子部品用基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半固定可変抵抗器等の回転式電子部品に用いて好適な回転式電子部品用基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、チップ型の半固定可変抵抗器は、例えば特許文献1の図1図2に示すように、基板と摺動子と集電板とを具備し、基板の上面に摺動子を配置すると共に基板の下面に集電板を配置し、集電板に設けた筒状の軸部を基板に設けた貫通孔と摺動子に設けた嵌挿孔に挿入し、軸部の先端をかしめることで摺動子を基板上に回動自在に固定して構成されている。
【0003】
図11は従来の基板300を示す図であり、図11(a)は平面図、図11(b)は図11(a)のa−a断面図である。同図に示すように基板300は、略矩形状の絶縁板301の中央に集電板の軸部を挿入する貫通孔303を設け、またその外周四辺の内の一辺の左右両側部分に突出部305を設け、さらに突出部305の上下面と外周端面とに電極パターン307を形成し、また絶縁板301の上面に円弧状の抵抗体パターン309を形成して構成されている。
【0004】
絶縁板301に電極パターン307等を形成するには、例えば以下の方法が用いられる。即ち図12に示すように、まず絶縁板301の上面と下面に電極パターン307の下地となる銀パターン(上面側の銀パターンを307aで示す)をスクリーン印刷によって形成する。次に一対の突出部305の先端部分に銀塗料を塗布し焼成することで銀パターン307bを形成して前記上下面に形成した銀パターン間を接続する。次に絶縁板301の上面に図11に示す抵抗体パターン309を印刷形成する。このとき上面側の一対の銀パターン307aの上にそれぞれ抵抗体パターン309の両端部を被せるように形成する。そして前記抵抗体パターン309の上のみに図示しないレジスト層を印刷した上で、図11に網掛けで示す電極パターン307となる部分をメッキし、その後前記レジスト層を剥離すれば前記図11に示す基板300が完成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−117751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上記基板300には、以下のような問題があった。即ち、一対の突出部305の先端部分に銀塗料を塗布して銀パターン307bを形成する際に、これら突出部305に付着する銀塗料の量が多かった場合や、または銀塗料を突出部305の根元付近まで深く塗布したような場合は、一対の突出部305間に位置する絶縁基板301の辺311の部分に銀塗料が流れて付着してしまい、両突出部305に形成した銀パターン間(つまりその後メッキによって完成する電極パターン307間)が短絡してしまう恐れがあった。なお塗布する銀塗料はロットによって粘度が変わる場合があり、突出部305の同じ深さまで銀塗料を塗布した場合でも、粘度が低いと流れ易くなって上記問題が生じる場合もあった。
【0007】
これを避けるために突出部305への銀塗料への塗布深さを浅く又は塗布量を少なくすると、逆に突出部305への銀塗料の付着量が不十分となり、予め上下面に印刷した銀パターン間の電気的接触不良が生じてしまう恐れが生じる。
【0008】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電極パターン間の短絡等の電気的不都合が生じることのない回転式電子部品用基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる回転式電子部品用基板は、絶縁基板の上面に摺接パターンを形成すると共に、絶縁基板の外周の一辺から突出させた少なくとも一対の突出部の表面に前記摺接パターンに接続される電極パターンを形成してなる回転式電子部品用基板であって、前記電極パターンは少なくとも前記突出部の先端に導電塗料を塗布して端面形成用パターンを形成することで構成されており、且つ前記絶縁基板の外周辺の隣り合う電極パターン間であって、隣り合う突出部の間に位置する外周辺の各突出部の付け根部分に前記端面形成用パターンを形成する際に突出部の側面に付着して余剰となった導電塗料を蓄える余剰塗料保持部を設け、さらに前記各突出部の付け根部分に設けられた一対の余剰塗料保持部の間に位置する絶縁基板の外周辺の部分を、導電塗料非付着確認部としたことを特徴としている
このように余剰塗料保持部を設けたので、突出部に塗布した導電塗料の量が多くても、または突出部の根元付近まで深く導電塗料を塗布しても、余剰の導電塗料は余剰塗料保持部に蓄えられてそれ以上絶縁基板の外周辺を流れて行かない。このため電極パターン間の短絡を確実に防止できる。
【0010】
また本発明は、前記電極パターンを、絶縁基板の突出部の少なくとも上面に導電パターンを形成すると共に、前記導電パターンを前記端面形成用パターンに接続し、さらにこれら導電パターン及び端面形成用パターンの表面にメッキを施すことで構成している。
前述のように余剰塗料保持部によって短絡が防止できるので、その分突出部に導電塗料を深く塗布して深く端面形成用パターンを形成でき、これによって絶縁基板の少なくとも上面に印刷した導電パターンと端面形成用パターン間を確実に電気的に接続させることができ、良好な電極パターンを形成することができる。
【0011】
また本発明は、上述のように、前記余剰塗料保持部を、隣り合う突出部の間に位置する外周辺の各突出部の付け根部分に設けたので、余剰となった導電塗料が、各突出部の付け根部分に設けた余剰塗料保持部に蓄えられるので、隣接する余剰塗料保持部間の絶縁基板の外周辺の長さ、つまり導電塗料が付着しない外周辺の長さを長く取れ、より効果的に電極パターン間の短絡を防止できる。
【0012】
また本発明は、上述のように、前記各突出部の付け根部分に設けられた一対の余剰塗料保持部の間に位置する絶縁基板の外周辺の部分を、導電塗料非付着確認部としたので、余剰の塗料が溜まる余剰塗料保持部の色彩と、絶縁基板の外周辺自体である導電塗料非付着確認部の色彩とをはっきり異ならせることができるので(又は一対の余剰塗料保持部と導電塗料非付着確認部の間にはっきりとした境界ができるので)、導電塗料非付着確認部の部分に導電塗料(又はその表面に施したメッキ)が付着しているか否かを容易に目視で確認でき、不良品を見分けることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明にかかる回転式電子部品用基板によれば、電極パターン間の短絡等の電気的不具合が生じることのない回転式電子部品用基板を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】回転式電子部品1−1の斜視図である。
図2】回転式電子部品1−1を下側から見た斜視図である。
図3】回転式電子部品1−1の分解斜視図である。
図4】基板10を下側から見た斜視図である。
図5】基板10を示す図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は図5(a)のA−A断面図、図5(c)は裏面図である。
図6】基板10へのパターン形成方法説明図である。
図7】基板10へのパターン形成方法説明図である。
図8】基板10へのパターン形成方法説明図である。
図9】基板10へのパターン形成方法説明図である。
図10】基板10−2,3,4を示す平面図である。
図11】従来の基板300を示す図であり、図11(a)は平面図、図11(b)は図11(a)のa−a断面図である。
図12】基板300へのパターン形成方法説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の1実施形態に係る回転式電子部品用基板(以下単に「基板」という)10を用いて構成した回転式電子部品1−1の斜視図、図2は回転式電子部品1−1を下側から見た斜視図、図3は回転式電子部品1−1の分解斜視図である。これらの図に示すように回転式電子部品1−1は、基板10の上下面にそれぞれ摺動子50と集電板70を設置して構成されている。なお以下の説明において、「上」とは基板10から摺動子50の側を見る方向をいい、「下」とはその反対方向をいうものとする。
【0016】
ここでまず基板10について説明する。図4は基板10を下側から見た斜視図である。また図5(a)は基板10の平面図、図5(b)は図5(a)のA−A断面図、図5(c)は基板10の裏面図である。図1図5に示すように、基板10は略矩形状の絶縁基板(この例ではアルミナ等のセラミックス製)11を具備し、この絶縁基板11の上面に略円弧状の摺接パターン(以下「抵抗体パターン」という)21を形成し、また絶縁基板11の外周四辺の内の一辺の両端部近傍部分から突出させた一対の略四角柱状の突出部13の表面に前記抵抗体パターン21に接続される電極パターン23を形成して構成されている。また絶縁基板11の中央(抵抗体パターン21の中央)には貫通孔15が設けられ、絶縁基板11の下面には集電板70を収納して位置決めする凹部17が設けられている。また突出部13の上下面の中間位置には、その厚みを先端に向けて薄くするために屈曲させる部分に辺13a,13bが形成されている。
【0017】
絶縁基板11の一対の隣り合う突出部13の間の外周辺の各突出部13の付け根部分には、余剰塗料保持部25が形成されている。余剰塗料保持部25は略円弧状の凹部形状となっている。これら余剰塗料保持部25は、電極パターン23の下地となる下記する端面形成用パターン235を形成する際に、突出部13の側面に付着して余剰となった銀塗料を蓄えるために設けられている。
【0018】
また前記一対の余剰塗料保持部25の間に位置する絶縁基板11の直線状の外周辺の部分(その外周側面の面全体)を、導電塗料非付着確認部27としている。
【0019】
図1図3に戻って、摺動子50は本体板51と重畳板63とを連結部61で連結した1枚の薄板状の弾性金属板(例えばステンレス板)で構成されており、連結部61の部分を折り曲げることで本体板51の上に重畳板63を重ね合わせている。重畳板63は略円形であり、中央に調整治具挿入口65を設けている。本体板51は略円形であり、その中央に下方向に突出する略すり鉢状(円形カップ状)の基部53を有し、基部53の底部中央に円形の貫通する嵌挿孔55を設けている。本体板51の外周部分には半円弧状のアーム57が設けられ、その中央には下方向にV字状に折り曲げてなる摺動接点59が形成されている。
【0020】
集電板70は金属板製であり、略矩形状の集電板基部71の所定位置に上方向に突出する筒状突起からなる軸部73を設けて構成されている。
【0021】
回転式電子部品1の組み立ては、基板10の上面に摺動子50を配置し、基板10の下面(凹部17内)に集電板70を配置(収納)し、その際基板10の貫通孔15と摺動子50の嵌挿孔55とを貫通した集電板70の軸部73の先端をかしめることで、摺動子50を基板10上に回動自在に取り付けることによって行われる。
【0022】
以上のように組み立てられた回転式電子部品1において、摺動子50を回転すれば、摺動接点59が抵抗体パターン21上を摺動して両電極パターン23と集電板70間の抵抗値が変化する。
【0023】
図6図9は絶縁基板11に電極パターン23と抵抗体パターン21を形成して基板10を完成させる基板10へのパターン形成方法説明図である。基板10へパターンを形成するには、図6に示すように、まず絶縁基板11の上面の突出部13先端から、後の工程で形成される抵抗体パターン21の端部に至る位置に、上面側の導電パターン(以下「銀パターン」という)231を導電塗料(以下「銀塗料」という)をスクリーン印刷し、その後焼成することによって形成する。
【0024】
次に図7に示すように、絶縁基板11の下面の突出部13の先端から、突出部13の根元付近に至る位置に、下面側の導電パターン(以下「銀パターン」という)233を導電塗料(以下「銀塗料」という)をスクリーン印刷し、その後焼成することによって形成する。
【0025】
次に図8(a),(b)に示すように、一対の突出部13の先端部分に導電塗料(以下「銀塗料」という)を塗布することでこの先端部分に端面形成用パターン235を形成し、焼成することで前記上下面の銀パターン231,233間を接続する。
【0026】
このとき端面形成用パターン235を形成するために塗布した銀塗料の量が多かったり、または突出部13に対して塗布する銀塗料の深さが深かったりすると、塗布した余剰の銀塗料の一部が両突出部13の間の絶縁基板11の外周辺上を流れてもう一方の突出部13の銀パターンと短絡してしまう恐れがある。しかしながらこの基板10の場合は、各突出部13の根元に余剰塗料保持部25を形成しているので、余った銀塗料はこれら余剰塗料保持部25内に入り込んで溜まる。従って両余剰塗料保持部25の間の外周辺である導電塗料非付着確認部27に銀塗料が付着する恐れはない。
【0027】
次に絶縁基板11の上面に図9に示す抵抗体パターン21をスクリーン印刷し、焼成する。そして前記抵抗体パターン21の上のみに図示しないレジスト層を印刷した上で、図5(a),(c)に示す電極パターン23となる部分(網掛け部分)をメッキ(この例ではニッケル下地のスズメッキ)し、その後前記レジスト層を剥離すれば前記図5に示す基板10が完成する。
【0028】
以上のように基板10は、銀塗料を塗布して端面形成用パターン235を形成する際に突出部13の表面(特にその側面)に付着して余剰となった銀塗料を蓄える余剰塗料保持部25を隣り合う突出部13の間に設けたので、突出部13に塗布した銀塗料の量が多くても、または突出部13の根元付近まで深く銀塗料を塗布しても、余剰の銀塗料は余剰塗料保持部25に蓄えられてそれ以上絶縁基板11の外周辺を流れて行かない。
【0029】
以上のことから、電極パターン23間の短絡を確実に防止することができる。また余剰塗料保持部25によって短絡が防止できるので、その分突出部13に銀塗料を深く塗布でき、別途絶縁基板11の上下面に印刷した電極パターン用の銀パターン231,233間を確実に電気的に接続させることもできる。なお突出部13には前述のように屈曲させる部分に辺13a,13bが設けられており、このため銀パターン231,233をスクリーン印刷によって形成した際にこの辺13a,13bの部分に銀パターン231,233が乗りにくくて電気的接続が阻害される恐れがあるので、この点からもこれら辺13a,13bを越える突出部13の根元位置まで深く銀塗料を塗布することが望ましい。
【0030】
またこの基板10の場合、余剰塗料保持部25は、隣り合う突出部13の間に位置する外周辺の各突出部13の付け根部分に設けられているので、隣接する余剰塗料保持部25間の絶縁基板11の外周辺の長さ、つまり銀塗料が付着しない外周辺の長さを長く取れ、より効果的に電極パターン23間の短絡を防止できる。
【0031】
さらにこの基板10においては、前記各突出部13の付け根部分に設けられた一対の余剰塗料保持部25の間に位置する絶縁基板11の外周辺の部分を、導電塗料非付着確認部27としたので、完成した基板10の不良品検査を行う際、余剰の銀塗料が溜まる余剰塗料保持部25の色彩と、絶縁基板11の外周辺自体である導電塗料非付着確認部27の色彩とをはっきり異ならせることができ(又は一対の余剰塗料保持部25と導電塗料非付着確認部27両端の間にはっきりとした境界ができ)、導電塗料非付着確認部27の部分に銀塗料(又はその表面に施したメッキ)が付着しているか否かを容易に目視で確認でき、不良品を見分けることができ、不良品検査を容易且つ確実に行うことができる。
【0032】
図10(a),(b),(c)はそれぞれ本発明の他の実施形態に係る基板10−2,10−3,10−4を示す平面図である。同図において、前記図1図9に示す実施形態にかかる基板10と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1図9に示す実施形態と同じである。
【0033】
これらの基板10−2,3,4において、前記基板10と相違する点は、余剰塗料保持部25の形成位置である。即ち図10(a)に示す基板10−2においては、余剰塗料保持部25を両突出部13が対向する側の突出部13の側辺に設け、図10(b)に示す基板10−3においては、余剰塗料保持部25を両突出部13が対向する側の突出部13の側辺の根元部分に設け、図10(c)に示す基板10−4においては、余剰塗料保持部25を両突出部13が対向する側の突出部13の側辺の根元部分から導電塗料非付着確認部27側の外周辺の部分にわたって設けている。このように構成しても、前記基板10で説明した内容と同様の作用が生じる。
【0034】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、図示はしないが、余剰塗料保持部25の形成位置は上記した以外の位置であっても良く、例えば1か所のみに設けても良く、3か所以上の複数か所に設けても良い。またその形状も上記図示した形状以外の各種形状であっても良い。また上記各例では突出部13が一対の場合について説明したが、3つ以上の複数の突出部13を有する基板にも同様に適用できる。また上記例では、端面形成用パターン235や上下面の銀パターン213,233を形成するための導電塗料として銀塗料を用いたが、銀以外の導電塗料を用いても良い。要は絶縁基板11の外周辺の隣り合う電極パターン23の間に、端面形成用パターン235を形成する際に突出部13の側面に付着して余剰となった導電塗料を蓄える余剰塗料保持部25を設ける構成であれば、どのような構成であっても良い。
【0035】
また上記例では、絶縁基板11に上面側の銀パターン231と下面側の銀パターン233を形成した後に、突出部13の先端部分に導電塗料を塗布することで端面形成用パターン235を形成し、さらにこれらパターンの上にメッキを施して電極パターン23を形成したが、少なくとも突出部13の先端に導電塗料を塗布して端面形成用パターン235を形成することで構成される電極パターン23であれば、他の各種構造の電極パターンであっても良い。また下面側の銀パターン233を省略し、上面側の銀パターン231のみを形成した後に突出部13の先端部分に導電塗料を塗布することで端面形成用パターン235を形成し、これらパターンの上にメッキを施して電極パターン23を形成しても良い。
【0036】
また基板はセラミックス製に限定されず、合成樹脂製等であっても良い。また基板上に形成する摺接パターンは抵抗体パターンに限定されず、スイッチパターン等の他の各種パターンであっても良い。また本発明は半固定可変抵抗器以外の各種回転式電子部品用の基板にも適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0037】
1−1 回転式電子部品
10 基板(回転式電子部品用基板)
11 絶縁基板
13 突出部
15 貫通孔
17 凹部
21 抵抗体パターン(摺接パターン)
23 電極パターン
231 (上面側の)銀パターン(導電パターン)
233 (下面側の)銀パターン(導電パターン)
235 端面形成用パターン
25 余剰塗料保持部
27 導電塗料非付着確認部
50 摺動子
70 集電板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12