(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5917382
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月11日
(54)【発明の名称】多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法およびその作業方法に用いられる多関節型ロボット用ハンド
(51)【国際特許分類】
B25J 13/00 20060101AFI20160422BHJP
【FI】
B25J13/00 Z
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-269072(P2012-269072)
(22)【出願日】2012年12月10日
(65)【公開番号】特開2014-113659(P2014-113659A)
(43)【公開日】2014年6月26日
【審査請求日】2015年1月20日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公開日 平成24年10月17日 公開場所 東京ビッグサイト ロボット大賞特別賞
(73)【特許権者】
【識別番号】591210600
【氏名又は名称】川田工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】特許業務法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 忠弘
(72)【発明者】
【氏名】柴田 大介
【審査官】
佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−241733(JP,A)
【文献】
特開昭61−107404(JP,A)
【文献】
特開平10−244367(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00−21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多関節型ロボットのハンドに保持させた嵌合部品をその多関節型ロボットの作動によって被嵌合部品に精密嵌め合いさせるに際し、
前記ハンドに保持させた嵌合部品を、前記ハンドで嵌合方向に附勢しつつその嵌合方向に対し垂直な面内で8の字状の軌跡に沿って移動させて被嵌合部品に嵌合させることを特徴とする多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法。
【請求項2】
前記嵌合部品を、前記8の字状の軌跡に沿って移動させる際に、前記嵌合部品の先端部がその8の字状の軌跡の内方へ向くように傾動させることを特徴とする、請求項1記載の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法。
【請求項3】
前記ハンドを移動させる前記多関節型ロボットは、前記被嵌合部品への前記嵌合部品の嵌合後の腕部の作動を、その腕部の弾性変形で吸収することを特徴とする、請求項1または2記載の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、多関節型ロボットのハンド(エンドエフェクタ)に保持させた嵌合部品をその多関節型ロボットの作動によって被嵌合部品に精密嵌め合いさせる作業方法およびその作業方法に用いられる多関節型ロボット用ハンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば本願出願人が先に特許文献1にて開示した、多関節型ロボットの一種である双腕ロボットによる作業においては、別々のワークをそれぞれの手で把持し、合体させてねじ止め等で締結するという作業がある。また、多関節型ロボットの一種である通常の単腕の産業用ロボットに関しても、その単腕でワークを把持し、台上の他のワークに装着固定するという作業がある。
【0003】
これらの合体あるいは装着作業においては、一方のワークである嵌合部品を、もう一方のワークである被嵌合部品に精密嵌め合いさせる場合があり、その場合に通常の多関節型ロボットの位置決め制御のみで精密嵌め合いを実施させようとしても、ロボットの位置決め精度が精密嵌め合いに必要な精度にはるかに及ばないため、部品同士の噛み込みや衝突を起こし、作業の実現が困難である。
【0004】
そこで、現状では、精密嵌め合い作業を行うための専用のコンプライアンス機構や、力制御機構をつけたハンドを用いて嵌め合い作業を実現している(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−058202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、製品毎に専用のコンプライアンス機構を搭載したハンドを用いる場合には、その製作時間および、コンプライアンス機構等の設計費用が嵩むことになる。また、力制御で嵌め合い作業を行う場合にも、ロボットの制御機構に高価な力検出センサおよび制御アルゴリズムが必要で、高価なシステム構成となってしまう。
【0007】
それゆえ本発明は、特別なセンサや機構を使用することなく、通常の多関節型ロボットで、安価に精密嵌め合い作業を実施できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、上記課題を有利に解決するものであり、この発明の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法は、多関節型ロボットのハンドに保持させた嵌合部品をその多関節型ロボットの作動によって被嵌合部品に精密嵌め合いさせるに際し、
前記ハンドに保持させた嵌合部品を、前記ハンドで嵌合方向に附勢しつつその嵌合方向に対し垂直な面内で8の字状の軌跡に沿って移動させて被嵌合部品に嵌合させることを特徴とするものである。
【0009】
また、前記多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法に
用いられる多関節型ロボット用ハンドは、
前記嵌合部品を前記嵌合方向へ移動可能に保持する嵌合部品保持手段と、
前記嵌合部品を前記嵌合方向へ向けて附勢する嵌合部品附勢手段と、
前記嵌合部品の前記被嵌合部品への嵌合の成否を検出する嵌合成否検出手段と、
を具えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法によれば、多関節型ロボットのハンドに保持させた嵌合部品をその多関節型ロボットの作動によって被嵌合部品に精密嵌め合いさせるに際し、前記ハンドに保持させた嵌合部品を、前記ハンドで嵌合方向に附勢しつつその嵌合方向に対し垂直な面内で、所定のアプローチ位置である8の字の交点から始めて8の字状の軌跡に沿って移動させて、その移動中、被嵌合部品に対する嵌合位置に来たときに上記附勢力により被嵌合部品に嵌合させることから、被嵌合部品に対し嵌合部品を厳密に位置決めしなくても、特別なセンサや機構を使用することなく、通常の多関節型ロボットで、安価に精密嵌め合い作業を実施することができる。
【0011】
なお、この発明の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法においては、前記嵌合部品を、前記8の字状の軌跡に沿って移動させる際に、前記嵌合部品の先端部がその8の字状の軌跡の内方へ向くように傾動させても良く、このようにすれば、8の字状の軌跡に沿った移動中に嵌合部品の先端部の向きが逐次変化するので、被嵌合部品の嵌合部の向きが本来の向きと多少異なっていても、嵌合部品の先端部を被嵌合部品の嵌合部に嵌合させることができる。
【0012】
また、この発明の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法においては、前記ハンドを移動させる前記多関節型ロボットは、前記被嵌合部品への前記嵌合部品の嵌合後の腕部の作動を、その腕部の弾性変形で吸収することとしてもよく、このようにすれば、複雑なコンプライアンス制御や力制御を行わなくても、嵌合後のハンドの移動し過ぎによる嵌合部品や被嵌合部品等の破損を防止することができる。
【0013】
そして、この発明の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法に用いられる多関節型ロボット用ハンドによれば、嵌合部品保持手段が、嵌合部品を嵌合方向へ移動可能に保持し、嵌合部品附勢手段が、嵌合部品を嵌合方向へ向けて附勢し、嵌合成否検出手段が、被嵌合部品への嵌合部品の嵌合の成否を検出するので、複雑なコンプライアンス制御や力制御を行わなくても、多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】(a),(b)および(c)は、この発明の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法の一実施例に
用いられる多関節型ロボット用ハンドの
一例を示す平面図、正面図および側面図である。
【
図2】(a)および(b)は、
上記例の多関節型ロボット用ハンドを用いた上記実施例の精密嵌め合い作業方法におけるハンドの動作を示す正面図および斜視図である。
【
図3】
上記例の多関節型ロボット用ハンドを用いた上記実施例の精密嵌め合い作業方法におけるハンドの首振り動作を示す説明図である。
【
図4】(a)および(b)は、
上記例の多関節型ロボット用ハンドを用いた上記実施例の精密嵌め合い作業方法における嵌合成功状態を示す正面図および斜視図である。
【
図5】(a)および(b)は、
上記例の多関節型ロボット用ハンドを用いた上記実施例の精密嵌め合い作業方法における嵌合失敗状態を示す正面図および斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づく実施例によって詳細に説明する。ここに、
図1(a),(b)および(c)は、この発明の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法の一実施例に
用いられる多関節型ロボット用ハンドの
一例を示す平面図、正面図および側面図である。
【0016】
この実施例の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法では、例えば本願出願人が先に特開2010−064198号公報(特許文献1)にて開示した如き多関節型双腕ロボットを用いることとし、図中符号1は、その多関節型双腕ロボットの一方の腕部、2はその腕部1の先端部に設けられたハンドをそれぞれ示す。
【0017】
この例の多関節型ロボット用ハンド2は、腕部1の軸線と一致するロール軸線周り並びにそのロール軸線に対し直交するとともに互いに直交するピッチ軸線およびヨー軸線周りに回動する3自由度を持つ手首部2aと、その手首部2aと図示しない通常のツールチェンジャとを介して腕部1の先端部に交換可能に装着されたブラケット2bと、L字状の一対のフィンガ2cを図示しないエアシリンダにより互いに接近および離間移動させる嵌合部品保持手段としてのフィンガ駆動部2dと、ブラケット2bにフィンガ駆動部2dを
図1(b),(c)では上下方向へ移動自在に支持するこれも嵌合部品保持手段としてのリニアガイド2eと、そのブラケット2bとフィンガ駆動部2dとの間に介挿されてブラケット2bに対しフィンガ駆動部2dを
図1(b),(c)では下方へ常時附勢する嵌合部品附勢手段としてのスプリング2fと、フィンガ駆動部2dの
図1(b),(c)では上端部に突設された互いに長さの異なる二本の突起2g,2hをそれぞれ検出する嵌合成否検出手段としての二つの光センサ2i,2jとを具えている。
【0018】
ここで、二つの光センサ2i,2jは各々、互いに対向する発光部と受光部とを有し、光センサ2iは、短い方の突起2gがその発光部と受光部との間に入り込んで受光部が発光部からの光を突起2gで遮られると検出信号を出力し、同様に光センサ2jは、長い方の突起2hがその発光部と受光部との間に入り込んで受光部が発光部からの光を突起2hで遮られると検出信号を出力する。そしてこれらの検出信号は、上記多関節型双腕ロボットの通常の制御装置に入力される。
【0019】
この実施例の精密嵌め合い作業方法では、先ず、上記多関節型双腕ロボットの一方の腕部1の先端部に装着したハンド1のフィンガ駆動部2dを駆動して一対のフィンガ2cを互いに接近移動させ、
図2に示すように、それらのフィンガ2cで嵌合部材3の頭部を挟持して、嵌合部材3の先端部3aをそれらのフィンガ2c間から
図1(b),(c)では下方へ突出させる。なお、この先端部3aの先端面と外周面との間の角部には、図示しないが糸面取りが施されている。
【0020】
そしてこの嵌合部材3の先端部3aを、
図2中に矢印で示すように、図示しない作業テーブル上の概略所定位置に置かれた板状の被嵌合部材4の貫通孔である嵌合部4a内に精密嵌め合いさせる。この嵌合部4aの内周面と被嵌合部材4の表面との間の角部にも、図示しないが糸面取りが施されている。この精密嵌め合い作業を行う際、被嵌合部材4の嵌合部4aの中心位置と、所定の嵌合作業開始位置(アプローチ位置)での嵌合部材3の先端部3aの中心位置とが、図中寸法dで示すように多少程度ずれている場合がある。
【0021】
そこで、この実施例の精密嵌め合い作業方法では、上記多関節型双腕ロボットの制御装置が、あらかじめ与えたプログラムに基づきその多関節型双腕ロボットを作動させることで、ハンド2のフィンガ2c間に保持させた嵌合部品3を、ハンド2のリニアガイド2eによる案内下でスプリング2fにより、
図1(b),(c)では下方の嵌合方向へ常時附勢しつつ、腕部1の作動によりハンド2をこの場合の嵌合方向である下方へ移動させて、その嵌合部品3の先端部3aを被嵌合部材4の表面に当接させた後、
図5に示すように、二つの光センサ2i,2jが二本の突起2g,2hをそれぞれ検出するまで、スプリング2fを引っ張り変形させながらハンド2をさらに下降移動させる。なお、
図5では、被嵌合部材4の嵌合部4aとして、貫通孔に代えてU字状切り欠きを例示している。
【0022】
次いで、この嵌合部品3の先端部3aと被嵌合部材4の表面との当接状態で、腕部1の作動によりハンド2を、
図2(b)にS字状の矢印で示すように水平移動させて、嵌合部品3を、
図3に示すように、嵌合方向と直交する面である水平面内で、所定のアプローチ位置である8の字の交点から始めて、8の字状の軌跡WPに沿って移動させる。
【0023】
さらに、この実施例ではその8の字状の軌跡WPに沿った嵌合部品3の水平移動の間に、手首部2aも併せて作動させることにより、嵌合部品3を、その先端部3aが8の字状の軌跡WPの内方へ向くように傾動させて、嵌合部品3の姿勢を変化させ、その先端部3aの向きを逐次変化させる。
【0024】
これにより嵌合部品3は、その8の字状の軌跡WPに沿った水平移動中、被嵌合部品4の嵌合部4aに対する嵌合位置に来たときにスプリング2fの弾性反発力により被嵌合部品4の嵌合部4aに先端部3aを挿入して精密嵌め合いさせる。このとき
図4に示すように、被嵌合部品4の嵌合部4aに嵌合部品3の先端部3aが入り込むと、嵌合部品3ひいてはフィンガ駆動部2dがブラケット2bに対して先端部3aの嵌合長さ分下降して、短い方の突起2gが光センサ2iの発光部と受光部との間から抜け出すことから、光センサ2iの検出信号がなくなり、その一方で、長い方の突起2hは光センサ2jの発光部と受光部との間に未だ入り込んでいるので、光センサ2jは検出信号を出力し続ける。従って、光センサ2iの検出信号がなくなる一方、光センサ2jが検出信号を出力し続けている場合には、嵌合部品3の先端部3aが被嵌合部品4の嵌合部4aに入り込んでいる蓋然性が高いので、上記多関節型双腕ロボットの制御装置は嵌合成功と判断する。
【0025】
この嵌合成功により、上記多関節型双腕ロボットの制御装置はハンド移動命令を解除するが、モータ等の作動慣性等により腕部1は、嵌合部品3と被嵌合部品4との嵌合後も作動してハンド2をさらに移動させようとする。これに対しこの実施例の精密嵌め合い作業方法では、上記多関節型双腕ロボットは人との共存・協調作業を安全に行うために通常の工業用ロボットよりも低剛性に構成されているので、
図4に示すように、被嵌合部品4への嵌合部品3の嵌合後の腕部1の作動を、その腕部1の弾性変形(撓み)で吸収する。
【0026】
この一方、上記嵌合部品3の、8の字状の軌跡WPに沿った水平移動が終了して当初の位置に戻っても、二つの光センサ2i,2jが何れも検出信号を出力し続けている場合には、
図5に示すように、嵌合部品3の先端部3aが被嵌合部品4の嵌合部4aに入り込まず被嵌合部品4の表面に当接したままになっている蓋然性が高いので、上記多関節型双腕ロボットの制御装置は嵌合失敗と判断し、この場合には上記プログラムに基づき、例えば再度上記作動を繰返すか、信号灯やアラーム等で嵌合失敗を作業者に知らせる。
【0027】
従って、この実施例の精密嵌め合い作業方法によれば、被嵌合部品4に対し嵌合部品3を当初に厳密に位置決めしなくても、特別なセンサや機構を使用することなく、通常の多関節型ロボットで、簡易に構成された安価なハンド2を用いて精密嵌め合い作業を実施することができる。
【0028】
しかも、この実施例の精密嵌め合い作業方法によれば、嵌合部品3を、8の字状の軌跡WPに沿って移動させる際に、嵌合部品3の先端部3aがその8の字状の軌跡WPの内方へ向くように傾動させることから、8の字状の軌跡WPに沿った移動中に嵌合部品3の先端部3aの向きが逐次変化するので、被嵌合部品4の嵌合部4aの向きが本来の向きと多少異なっていても、嵌合部品3の先端部3aを被嵌合部品4の嵌合部4aに嵌合させることができる。
【0029】
さらに、この実施例の精密嵌め合い作業方法によれば、ハンド2を移動させる多関節型ロボットは、被嵌合部品4への嵌合部品3の嵌合後の腕部1の作動を、その腕部1の弾性変形で吸収することから、複雑なコンプライアンス制御や力制御を行わなくても、嵌合後のハンド2の移動し過ぎによる嵌合部品や被嵌合部品等の破損を防止することができる。
【0030】
そして、
この例の多関節型ロボット用のハンド2によれば、リニアガイド2eで案内されるフィンガ駆動部2dにより駆動される一対のフィンガ2cが、嵌合部品3を嵌合方向へ移動可能に保持し、スプリング2fが、嵌合部品3を嵌合方向へ向けて常時附勢し、二つの光センサ2i,2jが、被嵌合部品4への嵌合部品3の嵌合の成否を検出するので、複雑なコンプライアンス制御や力制御を行わなくても、多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業を行うことができる。
【0031】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更し得るものであり、例えば、嵌合部品附勢手段はエアシリンダとしても良く、また、嵌合部材3は、水平面内で移動させる代わりに、嵌合方向に対し垂直に交差する球面等の曲面に沿って8の字状に移動させても良い。
【産業上の利用可能性】
【0032】
かくしてこの発明の多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法によれば、被嵌合部品に対し嵌合部品を厳密に位置決めしなくても、特別なセンサや機構を使用することなく、通常の多関節型ロボットで、安価に精密嵌め合い作業を実施することができる。
【0033】
そしてこの発明の多関節型ロボットによる多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業方法に用いられる多関節型ロボット用ハンドによれば、複雑なコンプライアンス制御や力制御を行わなくても、多関節型ロボットによる精密嵌め合い作業を行うことができる。
【符号の説明】
【0034】
1 腕部
2 ハンド
2a 手首部
2b ブラケット
2c フィンガ
2d フィンガ駆動部
2e リニアガイド
2f スプリング
2g,2h 突起
2i,2j 光センサ
3 嵌合部品
3a 先端部
4 被嵌合部品
4a 嵌合部
WP 軌跡