特許第5917400号(P5917400)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ デルタ ティー コーポレーションの特許一覧

<>
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000002
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000003
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000004
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000005
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000006
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000007
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000008
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000009
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000010
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000011
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000012
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000013
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000014
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000015
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000016
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000017
  • 特許5917400-ファンブレード用のエアフェンス 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5917400
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月11日
(54)【発明の名称】ファンブレード用のエアフェンス
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/38 20060101AFI20160422BHJP
   F04D 25/08 20060101ALI20160422BHJP
【FI】
   F04D29/38 B
   F04D25/08 304A
【請求項の数】14
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-532207(P2012-532207)
(86)(22)【出願日】2010年9月24日
(65)【公表番号】特表2013-506785(P2013-506785A)
(43)【公表日】2013年2月28日
(86)【国際出願番号】US2010050125
(87)【国際公開番号】WO2011041220
(87)【国際公開日】20110407
【審査請求日】2013年9月12日
(31)【優先権主張番号】61/248,158
(32)【優先日】2009年10月2日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504216963
【氏名又は名称】デルタ ティー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】エインズレー・リチャード
(72)【発明者】
【氏名】オルソン・リチャード
【審査官】 田谷 宗隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−215248(JP,A)
【文献】 特開昭63−167097(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0014090(US,A1)
【文献】 米国特許第05193983(US,A)
【文献】 実開昭58−002398(JP,U)
【文献】 実公昭29−010168(JP,Y1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0018759(US,A1)
【文献】 特開2008−121552(JP,A)
【文献】 特開2007−247573(JP,A)
【文献】 特開2009−250190(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0213097(US,A1)
【文献】 米国特許第02110621(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/38
F04D 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンであって、
(a)回転可能なハブと、
(b)複数のファンブレードであって、各ファンブレードが、
(i)上面、
(ii)下面、
(iii)前記ハブに固定された第1端部、
(iv)第2端部、
(v)前縁部、及び
(vi)後縁部を含む、ファンブレードと、
(c)複数のエアフェンスと、を含み、各エアフェンスが、フィン及びファンブレード係合部分を含み、前記複数のファンブレードのうちの対応するファンブレードに、該対応するファンブレードの前記第1端部と前記第2端部との間の位置で取り外し可能に固定され、
前記ファンブレード係合部分は、開口部を画定し、前記対応するファンブレードは前記開口部を通じて配置される、ファン。
【請求項2】
前記エアフェンスのうち少なくともいくつかの前記フィンは、前記対応するファンブレードの前記下面に対して下向きに延在する、請求項1に記載のファン。
【請求項3】
各エアフェンスは基部を更に含み、各ファンブレードの前記下面は輪郭を有し、前記基部は前記対応するファンブレードの前記下面の前記輪郭を実質的に補完する、請求項2に記載のファン。
【請求項4】
前記フィンは、前記対応するファンブレードの前記後縁部に向かって先細になる、請求項1に記載のファン。
【請求項5】
前記ファンブレードは水平面に沿って延在し、前記フィンは略垂直に延在する、請求項1に記載のファン。
【請求項6】
各ファンブレードは、対応する上面、下面、前縁部、及び後縁部によって画定される輪郭外周を有し、前記ファンブレード係合部分は、前記対応するファンブレードの前記輪郭外周を完全に包囲する、請求項に記載のファン。
【請求項7】
各エアフェンスは、
(i)前記対応するファンブレードの前記前縁部に関連する前側領域、前記対応するファンブレードの前記後縁部に関連する後側領域、及び前記前側領域と前記後側領域との間に延在する一対の横縁部を有する本体と、
(ii)前記横縁部のうちの1つから延在するフィンと、を含む、請求項1に記載のファン。
【請求項8】
各ファンブレードは翼形状を画定する、請求項1に記載のファン。
【請求項9】
各エアフェンスは、前記対応するファンブレードの前記翼形状を補完するように構成される、請求項14に記載のファン。
【請求項10】
各ファンブレードは、前記複数のエアフェンスのうち、2つ以上の固定されたエアフェンスを有する、請求項1に記載のファン。
【請求項11】
エアフェンスであって、
(a)本体であって、前記本体は、
(i)上面であって、該上面は、翼形状のファンブレードの下面を補完するように構成される、上面、
(ii)下面、
(iii)前記翼形状のファンブレードの前縁部に係合するように構成された前縁係合部分、及び
(iv)前記翼形状ファンブレードの後縁部に係合するように構成された後縁係合部分を含む、本体と、
(b)前記本体の前記下面から下向きに延在するフィンと、を含み、
前記本体は、第1の開口端および第2の開口端を有する開口部を備える、エアフェンス。
【請求項12】
エアフェンスであって、
(a)本体であって、前記本体は上面及び下面を含み、前記本体は、第1の開口端および第2の開口端を有してファンブレードの翼形状を補完するような形状の開口部を画定し、前記開口部内に前記ファンブレードを配置する、本体と、
(b)前記本体の前記下面から下向きに延在するフィンと、を含む、エアフェンス。
【請求項13】
ファンであって、
(a)回転可能なハブと、
(b)複数のファンブレードであって、各ファンブレードが、
(i)上面、
(ii)下面、
(iii)前記ハブに固定された第1端部、
(iv)第2端部、
(v)前縁部、
(vi)後縁部を含む、ファンブレードと、
(c)複数のエアフェンスと、を含み、各エアフェンスが、前記複数のファンブレードのうちの対応するファンブレードに、該対応するファンブレードの前記第1端部と前記第2端部との間の位置で固定され、
前記各エアフェンスは、フィン及びファンブレード係合部分を含み、
前記ファンブレード係合部分は、開口部を画定し、
前記対応するファンブレードは、前記開口部を通じて配置される、ファン。
【請求項14】
各ファンブレードは、対応する上面、下面、前縁部、及び後縁部によって画定される輪郭外周を有する、請求項13に記載のファン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2009年10月2日出願の米国特許仮出願第61/248,158号、発明の名称「Air Fence for Fan Blade」に対する優先権を主張するものであり、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する。
【背景技術】
【0002】
様々なファンシステムが様々な状況で長年にわたって作製され、使用されてきた。例えば、様々なシーリングファンが、米国特許第7,284,960号、発明の名称「Fan Blades」(2007年10月23日発行)、同第6,244,821号、発明の名称「Low Speed Cooling Fan」(2001年6月12日発行)、同第6,939,108号、発明の名称「Cooling Fan with Reinforced Blade」(2005年9月6日発行)、及び米国特許D607,988号、発明の名称「Ceiling Fan」(2010年1月12日発行)に開示されている。これらの米国特許それぞれの開示内容を、参照することにより本明細書に援用する。更に代表的なファンが、米国特許出願公開第2008/0008596号、発明の名称「Fan Blades」(2008年1月10日公開)、同第2009/0208333号、発明の名称「Ceiling Fan System with Brushless Motor」(2009年8月20日公開)、及び米国特許出願第12/773,094号、発明の名称「Ceiling Fan with Variable Blade Pitch and Variable Speed Control」(2010年5月4日出願)に開示され、これらの開示内容を参照することにより本明細書に援用する。本明細書の教示は、上記の参照特許、刊行物、又は特許出願のいずれかに記載されているファンのいずれかに組み込まれ得るということが理解されるべきである。
【0003】
ファンブレードは、モジュール方式でその構成を変化することができるいくつかの構成要素から形成され得る。モジュール式ファンブレードの実施例は、米国特許出願公開第2010/0104461号、発明の名称「Multi−Part Modular Airfoil Section and Method of Attachment between Parts」(2010年4月29日公開)に開示されており、その開示内容は参照することにより本明細書に援用する。ファンブレード又は翼は、ファンのハブに対して追加の補強も含んでもよい。単なる例示のファンブレード補強構成要素及び構成は、米国特許仮出願第61/369,953号、発明の名称「Fan Blade Retention System」(2010年8月2日出願)に記載されており、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する。あるいは、任意の他の好適なタイプの構成要素又は機能が、ファンブレードとファンハブとの結合を強化するために使用されてもよく、あるいは、かかる構成要素又は機能は単に省略されてもよい。
【0004】
ファンブレード又は翼の外側先端部は、空気力学先端部、すなわちウィングレットの追加によって仕上げられてもよい。単なる例示のウィングレットは、米国特許第7,252,478号、発明の名称「Fan Blade Modifications」(2007年8月7日発行)に記載され、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する。更なるウィングレットは米国特許出願公開第2008/0014090号、発明の名称「Cuffed Fan Blade Modifications」(2008年1月17日公開、2007年9月25日出願)に開示されており、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する。更に他の例示のウィングレットは米国意匠特許D587,799号、発明の名称「Winglet for a Fan Blade」(2009年3月2日発行)に記載されており、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する。いくつかの設定では、かかるウィングレットはファンブレードの先端部において、空気の外向きの流れを遮断することができ、流れの向きを変えて、空気がファンブレードの上で垂直方向に通過するようにし、気流全体が確実にファンブレードの後縁部の上に存在するようにし、並びに先端渦の形成を低減させる。一部の設定では、これはファンブレードの先端部の領域における動作の効率を増加させることになり得る。他の変形例において、角度の付いた延長部がファンブレード又は翼に追加されてもよい(例えば、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する2008年9月4日公開の米国特許出願公開第2008/0213097号、発明の名称「Angled Airfoil Extension for Fan Blade」に記載されている角度の付いた翼延長部など)。翼又はファンブレードの外側先端部に関連し得る他の好適な構造は、当業者には明らかであろう。あるいは、翼又はファンブレードの外側先端部は、単に閉鎖されてもよく(例えばキャップ若しくは別の方法等で)、又はいずれか同様な構造を全く欠いていてもよい。
【0005】
ファンブレード及びファンハブの境界面はまた、種々の方法で提供され得る。例えば、境界面の構成要素は米国特許出願公開第2009/0081045号、発明の名称「Aerodynamic Interface Component for Fan Blade」(2009年3月26日公開)に記載されており、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する。あるいは、ファンブレード及びファンハブの境界面は任意の他の構成要素を含んでもよく、又はいずれか同様な構造を全く欠いていてもよい。
【0006】
ファンはまた、様々な取り付け構造を含んでもよい。例えば、ファン取り付け構造は米国特許出願公開第2009/0072108号、発明の名称「Ceiling Fan with Angled Mounting」(2009年3月19日公開)に開示されており、その開示内容を本明細書に援用する。当然、ファンは天井又は他の頭上の構造に取り付けられる必要はなく、代わりに壁又は地面に取り付けられてもよい。例えば、ファンは、地面から上向きに延在する支柱の頂部の上で支持されてもよい。あるいは、任意の他の好適な取り付け構造及び/又は取り付け技法が、本明細書に記載の実施形態と併せて使用されてもよい。
【0007】
ファンは、ファンシステムの操作を少なくとも一部分において制御するために使用されるセンサー又は他の機能を含み得ることも理解されるべきである。例えば、かかるファンシステムは、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する米国特許出願公開第2009/0097975号、発明の名称「Ceiling Fan with Concentric Stationary Tube and Power−Down Features」(2009年4月16日公開)、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する同第2009/0162197号、発明の名称「Automatic Control System and Method to Minimize Oscillation in Ceiling Fans」(2009年6月25日公開)、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する世界知的所有権機関公開WO/2009/100052号、発明の名称「Automatic Control System for Ceiling Fan Based on Temperature Differentials」(2009年8月13日公開)、及び、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する米国特許仮出願第61/165,582号、発明の名称「Fan with Impact Avoidance System Using Infrared」(2009年4月1日出願)に開示されている。あるいは、任意の他の好適な制御システム/機能が本明細書に記載の実施形態と併せて使用されてもよい。
【0008】
いくつかの設定では、ファンブレードの自由端以外のファンブレード上の位置に配置され得る構成要素において、ウィングレットの機能を複製すること、又はこれに近づけることが望ましい場合がある。かかる構成要素は、ファンブレードの1つ又は2つ以上の追加の領域であるが、ウィングレットによってもたらされる効果と類似の効果をファン効率にもたらすことができる。特に、かかる構成要素又はアクセサリは、空気力学ガイド又はエアフェンスとして機能することができ、ファンブレードの長さ又は長手方向軸に沿って空気の滑りを遮断し、気流をファンブレードの長手方向軸に垂直に、ファンブレードの上、及び/又はこれの下に向け直す。
【0009】
各種の構成要素がファン及びファンシステムと共に含まれているが、本発明者らに先だって本明細書に記載されているような発明を製造又は使用した者はいないものと考えられる。
【0010】
本明細書は、本発明を具体的に指摘すると共に発明の権利を明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするものであるが、本発明は、以下の特定の実施例の説明を添付の図面と併せ読むことによってより深い理解がなされるものであると考えられる。図面において同様の参照符号は同様の要素を示すものとする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】例示のエアフェンスをファンブレード上に備えるファンの上部斜視図。
図2図1のファンの下部斜視図。
図3図1のファンの上部の部分的斜視図。
図4図1のファンの下部の部分的な斜視図。
図5図1のファンの別の下部の部分的な斜視図。
図6図1のファンのエアフェンスを備えるファンブレードの正面平面図。
図7図6のファンブレードの上部の斜視図。
図8図7のファンブレードの下部の斜視図。
図9】ファンブレードのハブ端部から、ファンの自由端の方を見た、図6のファンブレードの断面図。
図10】ファンブレードのハブ端部から、ファンブレードの自由端の方を見た、上部エアフェンスが省略されている状態の図6のファンブレードの断面図。
図11図1のファンの上部エアフェンスの斜視図。
図12図1のファンの上部エアフェンスの別の斜視図。
図13図1のファンの下部エアフェンスの斜視図。
図14図1のファンの下部エアフェンスの別の斜視図。
図15】例示の代替のエアフェンスの斜視図。
図16図15のエアフェンスの正面図。
図17図15のエアフェンスの側面図。
【0012】
上記の図面はいかなる意味でも限定的なものではなく、本発明の様々な実施形態は必ずしも図に示されていないものも含めて他の様々な方法で実施することが可能であることは認識されよう。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付図面は、本発明のいくつかの態様を例示しており、説明文と共に本発明の原理を説明する役割を果たすものであるが、本発明は図に示される構成に厳密に限定されるものではない点は理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の発明の特定の実施例の説明は、本発明の範囲を限定するために用いられるべきものではない。本発明の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、以下の説明文から当業者には明らかとなろう。以下の説明文は、一例として本発明を実施するうえで考えられる最良の形態の1つである。認識されるように、本発明には、いずれも本発明から逸脱しない他の様々な明らかな態様が可能である。したがって、図面及び説明文は、例示的な性質のものであり、非限定的なものとして見なされるべきである。
【0014】
図1〜5に示されるように、例示のファン(10)は、支持部(12)、モーター(14)、ハブ(16)、及び複数のファンブレード(18)を含む。支持部(12)は、ファン(10)が天井から吊るされ得るように、シーリング構造体と連結するように構成される。支持部(12)は、本明細書に引用されているいずれかの特許、公開特許、又は特許出願の教示に従って構築され得る、及び/又は動作可能であり得る。ファンブレード(18)は、ハブ(16)から外側に、放射状に延在し、モーター(14)は、ファンブレード(18)と共にハブ(16)を回転させるように動作可能である。ウィングレット(20)は、各ファンブレード(18)の自由端と連結されている。ファン(10)が所望により有し得る構成要素の中でとりわけ、これらの構成要素のいずれかが、本明細書に引用されているいずれかの特許、公開特許、又は特許出願の教示に従って構築され得る、及び/又は動作可能であり得る。実際に、本明細書に引用されているいずれかの特許、公開特許、又は特許出願の教示を、本願の教示と組み合わせることができる様々な方法が当業者にとって明らかであろう。単に例として、ハブ(16)及びファンブレード(18)は、ファン(10)が約2.4m(約8フィート)の直径を有するように構成されてもよい。他の変形例において、ファン(10)は約1.8m(約6フィート)以上約7.3m(約24フィート)以下の直径を有する。あるいは、ファン(10)は、いずれか他の好適な寸法を有してもよい。
【0015】
図1〜10に示されるように、各ファンブレード(18)は、上部エアフェンス(50)、及びそれに固定された下部エアフェンス(70)を含む。各ファンブレード(18)は、1つの上部エアフェンス(50)及び1つの下部エアフェンス(70)のみを含むように示されているが、各ファンブレード(18)は、いずれか所望の数のエアフェンス(50、70)を有し得るということが理解されるべきである。例えば、各ファンブレード(18)は、1つ若しくは2つ以上の上部エアフェンス(50)のみを、又は1つ若しくは2つ以上の下部エアフェンス(70)のみを有してもよい。エアフェンス(50、70)はそれぞれ、ハブ(16)に対して各ファンブレード(18)の約2/3の長さに対応する位置に配置されているように示されているが、エアフェンス(50、70)は、各ファンブレード(18)の長さに沿って任意の他の好適な位置に配置されてもよいということが理解されるべきである。同様に、上部エアフェンス(50)及び下部エアフェンス(70)は、ファンブレード(18)の長さに沿って実質的に近位の場所に配置されているように示されているが、上部エアフェンス(50)及び下部エアフェンス(70)は、互いに対して任意の他の好適な関係で配置されてもよいことが理解されるべきである。
【0016】
本発明の実施例の各上部エアフェンス(50)は、垂直フィン(52)及び基部(54)を含む。基部(54)は、上部エアフェンス(50)が、ファンブレード(18)の上面に取り外し可能に固定されるのを許容するように構成される。本発明の実施例では、垂直フィン(52)及び基部(54)は、弾性プラスチック材料の単一片として、単一に一緒に形成される。例えば、フィン(52)及び基部(54)は一緒に成形されてもよい。あるいは、フィン(52)及び基部(54)は、別個に形成されて、次いで、後に任意の好適な装置又は技法を使用して一緒に結合されてもよい。同様に、フィン(52)及び基部(54)は、任意の望ましい材料又は材料の組み合わせで形成されてもよく(例えば金属フィン(52)を備えるプラスチック基部(54)、等)、弾力特性を有することに加えて、又はこれを有する代わりに任意の所望の特性を有してもよい。
【0017】
本実施例では、上部エアフェンス(50)の弾性は、それがファンブレード(18)上でスナップ嵌めされるのを可能にする。特に、材料の弾性は、基部(54)が変形し、ファンブレード(18)の縁部の上を通過し、次いでその初めの形状に戻ってそれを所定位置に固定するのを可能にする。図11〜12に最もよく示されるように、基部(54)はクリップ端部(56、58)を有し、これらはファンブレード(18)の後縁部及び前縁部(19、17)に対してぴったりした適合を提供する。上部エアフェンス(50)をファンブレードに固定する1つの単なる例示の方法では、後縁クリップ端部(56)は、まずファンブレード(18)の後縁部(19)に係合される。上部エアフェンス(50)は次いで、前縁クリップ端部(58)が前縁部(17)から離れるように変形し、ファンブレード(18)の前縁部(17)をクリアするまで、ファンブレード(18)の前縁部(17)の方へ回転される。ファンブレード(18)の前縁部(17)をクリアすると、前縁クリップ端部(58)は、ファンブレード(18)の前縁部(17)をしっかりと把持するために戻って嵌まる。上部エアフェンス(50)の弾性、並びに上部エアフェンス(50)及びファンブレード(18)の相対的で補完的な断面は、ファン(10)の操作中に、ファンブレード(18)の長さに沿って、上部エアフェンス(50)が摺動するのを実質的に防ぐことができる。すなわち、いったん上部エアフェンス(50)がファンブレード(18)上に設置されると、上部エアフェンス(50)の弾性付勢は、上部エアフェンス(50)とファンブレード(18)との間の摩擦を増加させ得る。かかる「スナップ」嵌めの代わりに、又はこれに加えて、上部エアフェンス(50)は、接着剤、機械締結具、及び/又はいずれか他の好適な構成要素、装置若しくは技法を使用して、ファンブレード(18)に固定されてもよい。
【0018】
他の変形例では、各上部エアフェンス(50)は実質的に剛性であり、基部(54)はファンブレード(18)の端部上に摺動される。例えば、ファンブレード(18)がハブ(16)に連結される前に、上部エアフェンス(50)は、ファンブレード(18)のハブ端部上に摺動されてもよい。あるいは、上部エアフェンス(50)は、ウィングレット(20)がファンブレード(18)の自由端に固定される前に、ファンブレード(18)の自由端上に摺動されてもよい。上部エアフェンス(50)が剛性であるか、又は弾性であるかにかかわらず、いくつかのバーションでは、上部エアフェンス(50)の取り外しは、上部エアフェンス(50)を摺動させて、ファンブレード(18)のいずれかの端部から外すことによって達成され得る。弾性の上部エアフェンス(50)は、あるいは、いくつかの設定において、例えばファンブレード(18)の前縁部(17)から前縁クリップ端部(58)を取り外す又は剥離することによって、又は任意の他の好適な方式で、ファンブレード(18)から「スナップ外し」されてもよい。
【0019】
本実施例では、基部(54)の上部内面は、ファンブレード(18)の対応する輪郭に近似の輪郭を有し、よって基部(54)は、ファンブレード(18)の横方向幅にわたって、ファンブレード(18)と実質的に連続して係合する。更に、垂直フィン(52)はファンブレード(18)の輪郭を補完する輪郭を有する。しかしながら、基部(54)及びフィン(52)は、それぞれ任意の他の所望の輪郭を有してもよいということが理解されるべきである。かかる代替的な輪郭は、互いに、及び/又はファンブレード(18)の輪郭と任意の好適な関係を有してもよく、又はこれと全く関係を有さなくてもよい。例えば、本実施例では、フィン(52)は、基部(54)からのその垂直高さが、後縁クリップ端部(56)付近の基部(54)からのフィン(52)の垂直高さよりも、前縁クリップ端部(58)付近で大きいように構成される。すなわち、フィン(52)は、ファンブレード(18)の後縁部(19)に向かって先細になる。いくつかの他の変形例では、フィン(52)は、基部(54)からのその垂直高さが、前縁クリップ端部(58)付近の基部(54)からのフィン(52)の垂直高さよりも、後縁クリップ端部(56)付近で大きいように構成される。かかる変形例では、フィン(52)は、ファンブレード(18)の前縁部(17)に向かって先細になってもよい。フィン(52)に関して、更に他の好適な構成は、本明細書の教示に鑑みれば、当業者には明らかとなろう。
【0020】
図示されるように、基部(54)は、間隙がクリップ端部(56、58)間で画定されるように、クリップ端部(56、58)で終端する。他の変形例では、クリップ端部(56、58)は省略され、基部(54)は、ファンブレード(18)が内部に摺動するための開口部又は穴を連続して画定する。かかる開口部は、ファンブレード(18)の断面を補完する断面、又は他の任意の好適な断面を有してもよい。かかる構成の実施例は、図15〜17を参照して、以下に詳述されている。
【0021】
図6及び11〜12に示されるように、前縁クリップ端部(58)は、後縁クリップ端部(56)よりも狭い。すなわち、後縁クリップ端部(56)は、前縁クリップ端部(58)が沿って延在するファンブレード(18)の長さよりも大きいファンブレード(18)の長さに沿って延在する。しかしながら、クリップ端部(56、58)はあるいは略同じ幅を有してもよいことが理解されるべきである。あるいは、前縁クリップ端部(58)は、後縁クリップ端部(56)よりも広くてもよい。
【0022】
また図示されているように、フィン(52)は、基部(54)の外側横縁部の間に配置される。いくつか他の変形例では、フィン(52)は基部(54)の外側横縁部に配置される。例えば、上部エアフェンス(50)は、上部エアフェンス(50)がファンブレード(18)上に設置されたとき、基部(54)がウィングレット(20)に向かって延在している状態で、フィン(52)がハブ(16)により近く配置されるように構成されてもよい。あるいは、上部エアフェンス(50)がファンブレード(18)上に設置されたとき、基部(54)がハブ(16)に向かって延在している状態で、フィン(52)は、それがウィングレット(20)により近く配置されるように配置されてもよい。更に他の単なる例示の変形例として、フィン(52)はある角度で延在してもよい。例えば、フィン(52)は、それが前縁部(17)付近でハブ(16)により近くなるが、後縁部(19)付近でウィングレット(20)により近くなるように(又はその逆)角度が付けられてもよい。同様に、本実施例では、フィン(52)が基部(54)と略直角を画定するが、フィン(52)は、代わりに、基部(54)と鋭角又は鈍角を画定し得るということが理解されるべきである。本明細書の教示に鑑みれば、フィン(52)が配置され得る、及び/又は方向付けられ得る更に他の好適な方法は当業者に明らかであろう。
【0023】
本実施例の各下部エアフェンス(70)は、垂直フィン(72)及び基部(74)を含む。基部(74)は、下部エアフェンス(70)が、ファンブレード(18)の下面に取り外し可能に固定できるように構成される。本発明の実施例では、垂直フィン(72)及び基部(74)は、弾性プラスチック材料の単一片として、単一に一緒に形成される。例えば、フィン(72)及び基部(74)は一緒に成形されてもよい。あるいは、フィン(72)及び基部(74)は、別個に形成されて、次いで、後に任意の好適な装置又は技法を使用して一緒に結合されてもよい。同様に、フィン(72)及び基部(74)は、任意の望ましい材料又は材料の組み合わせで形成されてもよく(例えば金属フィン(72)を備えるプラスチック基部(74)、等)、弾力特性を有することに加えて、又はこれを有する代わりに任意の所望の特性を有してもよい。
【0024】
本実施例では、下方エアフェンス(70)の弾性は、それがファンブレード(18)上でスナップ嵌めされるのを可能にする。特に、材料の弾性は、基部(74)が変形し、ファンブレード(18)の縁部の上を通過し、次いでその初めの形状に戻ってそれを所定位置に固定するのを可能にする。図13〜14に最もよく示されるように、基部(74)はクリップ端部(76、78)を有し、これらはファンブレード(18)の後縁部及び前縁部(19、17)に対してぴったりした適合を提供する。下部エアフェンス(70)をファンブレードに固定する1つの単なる例示の方法では、後縁クリップ端部(76)は、まずファンブレード(18)の後縁部(19)に係合する。下部エアフェンス(70)は次いで、前縁クリップ端部(78)が前縁部(17)から離れるように変形し、ファンブレード(18)の前縁部(17)をクリアするまで、ファンブレード(18)の前縁部(17)の方へ回転される。ファンブレード(18)の前縁部(17)をクリアすると、前縁クリップ端部(78)は、ファンブレード(18)の前縁部(17)をしっかりと把持するために戻って嵌まる。下部エアフェンス(70)の弾性、並びに下部エアフェンス(70)及びファンブレード(18)の相対的、補完的断面は、ファン(10)の操作中に、ファンブレード(18)の長さに沿って、下部エアフェンス(70)が摺動するのを実質的に防ぐことができる。すなわち、いったん下部エアフェンス(70)がファンブレード(18)上に設置されると、下部エアフェンス(70)の弾性付勢は、下部エアフェンス(70)とファンブレード(18)との間の摩擦を増加させ得る。かかる「スナップ」嵌めの代わりに、又はこれに加えて、下部エアフェンス(70)は、接着剤、機械締結具、及び/又はいずれか他の好適な構成要素、装置若しくは技法を使用して、ファンブレード(18)に固定されてもよい。
【0025】
他の変形例では、各下部エアフェンス(70)は実質的に剛性であり、基部(74)はファンブレード(18)の端部上に摺動される。例えば、ファンブレード(18)がハブ(16)に連結される前に、下部エアフェンス(70)は、ファンブレード(18)のハブ端部上で摺動されてもよい。あるいは、下部エアフェンス(70)は、ウィングレット(20)がファンブレード(18)の自由端に固定される前に、ファンブレード(18)の自由端上に摺動されてもよい。下部エアフェンス(70)が剛性であるか、又は弾性であるかにかかわらず、いくつかの変形例では、下部エアフェンス(70)の取り外しは、下部エアフェンス(70)を摺動させて、ファンブレード(18)のいずれかの端部から外すことによって達成され得る。弾性の下部エアフェンス(70)は、あるいは、いくつかの設定において、例えばファンブレード(18)の前縁部(17)から前縁クリップ端部(78)を取り外す又は剥離することによって、又は任意の他の好適な方式で、ファンブレード(18)から「スナップ外し」されてもよい。
【0026】
本実施例では、基部(74)の内面は、ファンブレード(18)の対応する輪郭に近似の輪郭を有し、よって、基部(74)は、ファンブレード(18)の横方向幅にわたって、ファンブレード(18)と実質的に連続して係合する。更に、垂直フィン(72)は、ファンブレード(18)の輪郭を補完する輪郭を有する。しかしながら、基部(74)及びフィン(72)は、それぞれ任意の他の所望の輪郭を有してもよいということが理解されるべきである。かかる代替的な輪郭は、互いに、及び/又はファンブレード(18)の輪郭と任意の好適な関係を有してもよく、又はこれと全く関係を有さなくてもよい。例えば、本実施例では、フィン(72)は、基部(74)からのその垂直高さが、後縁クリップ端部(76)付近の基部(74)からのフィン(72)の垂直高さよりも、前縁クリップ端部(78)付近で大きいように構成される。すなわち、フィン(72)は、ファンブレード(18)の後縁部(19)に向かって先細になる。いくつかの他の変形例では、フィン(72)は、基部(74)からのその垂直高さが、前縁クリップ端部(78)付近の基部(74)からのフィン(72)の垂直高さよりも、後縁クリップ端部(76)付近で大きいように構成される。かかる変形例では、フィン(72)は、ファンブレード(18)の前縁部(17)に向かって先細になってもよい。フィン(72)に関して、更に他の好適な構成は、本明細書の教示に鑑みれば、当業者には明らかとなろう。
【0027】
図示されるように、基部(74)は、間隙がクリップ端部(76、78)間で画定されるように、クリップ端部(76、78)で終端する。他の変形例では、クリップ端部(76、78)は省略され、基部(74)は、ファンブレード(18)が内部に摺動するための開口部又は穴を連続して画定する。かかる開口部は、ファンブレード(18)の断面を補完する断面、又は他の任意の好適な断面を有してもよい。
【0028】
また図示されているように、フィン(72)は、基部(74)の外側横縁部から下向きに延在する。いくつかの変形例では、下部エアフェンス(70)は、基部(74)がウィングレット(20)に向かって延在している状態で、フィン(72)がハブ(16)により近く配置されるように、ファンブレード(18)上に設置される。あるいは、下部エアフェンス(70)がファンブレード(18)上に設置されたとき、基部(74)がハブ(16)に向かって延在している状態で、フィン(72)は、それがウィングレット(20)により近く配置されるように配置されてもよい。いくつかの他の変形例では、フィン(72)は基部(74)の幅の中心に配置され、ないしは別の方法で、基部(74)の外側縁部間に配置されてもよい。更に他の単なる例示の変形例として、フィン(72)は、ある角度で延在してもよい。例えば、フィン(72)は、それが前縁部(17)付近でハブ(16)により近くなるが、後縁部(19)付近でウィングレット(20)により近くなるように(又はその逆)角度が付けられてもよい。同様に、本実施例では、フィン(72)が基部(74)と略直角を画定するが、フィン(72)は、代わりに、基部(74)と鋭角又は鈍角を画定し得るということが理解されるべきである。本明細書の教示に鑑みれば、フィン(72)が配置され得る、及び/又は方向付けられ得る更に他の好適な方法は当業者に明らかであろう。
【0029】
ファン(10)のいくつかの変形例では、上部エアフェンス(50)のみが提供され、下部エアフェンス(70)は全体的に省略される。ファン(10)の他の変形例では、上部エアフェンス(50)及び下部エアフェンス(70)が提供される。ファン(10)の更に他の変形例では、下部エアフェンス(70)のみが提供され、上部エアフェンス(50)は全体的に省略される。上部エアフェンス(50)及び下部エアフェンス(70)が提供されている変形例では、上方及び下部エアフェンス(50、70)は分離されたまま保持されてもよく、一緒に形成されてもよく、ファンブレード(18)上に設置された後、一緒に固定されてもよく、又はいずれか他の好適な関係を互いに有してもよいことが理解されるべきである。
【0030】
例示の代替のエアフェンス(100)が図15〜17に示されている。この実施例では、エアフェンス(100)は、開口部(104)を画定し、かつ下方に延在するフィン(106)を有する本体(102)を含む。本体(102)は、この実施例では単一の、一体型の片として形成される。開口部(104)は、ファンブレード(18)の断面形状を補完するような大きさである。したがって、エアフェンス(100)は、ファンブレード(18)の自由端部を、開口部(104)を通して挿入し、次いで、ファンブレード(18)の長さに沿ってエアフェンス(100)が所望の位置に到達するまで、エアフェンス(100)をファンブレード(18)の長さに沿って摺動することによって、ファンブレード(18)に連結され得る。エアフェンス(100)がそのように配置されると、本体(102)は、ファンブレード(18)の輪郭の外周部を完全に包囲し得る。例えば、ファンブレード(18)がハブ(16)に連結される前に、エアフェンス(100)は、ファンブレード(18)のハブ端部上で摺動されてもよいということが理解されるべきである。あるいは、エアフェンス(100)は、ウィングレット(20)がファンブレード(18)の自由端に固定される前に、ファンブレード(18)の自由端上に摺動されてもよい。
【0031】
ファンブレード(18)が開口部(104)を通じて挿入された後、ファンブレード(18)の長さに沿ったエアフェンス(100)の位置は、その後、様々な方法で実質的に維持され得る。例えば、エアフェンス(100)とファンブレード(18)との間の適合が締まり嵌めであるように、本体(102)は、開口部(104)の寸法がファンブレード(18)の断面の寸法よりもわずかに小さいように構成されてもよい。更に、又は代替で、開口部(104)の内部は、少なくとも部分的に弾性材料で裏打ちされてもよく、かつ/又はエアフェンス(100)によるファンブレード(18)の把持を促進するために摩擦を増加させるいくつかの他のタイプの表面/機能が提供されてもよい。更に他の単なる実例の変形例として、接着剤、クリップ、クランプ、止めねじ、ボルト、及び/又はいずれか他の好適な構造、装置又は技法が、エアフェンス(100)の位置をファンブレード(18)の長さに沿って実質的に維持するのに使用され得る。
【0032】
フィン(106)が本実施例において、本体(102)の下面(108)から下向きに延在する一方で、フィン(106)は代わりに、必要に応じて、本体(102)の上面(110)から上向きに延在してもよいということが理解されるべきである。フィン(106)が、本実施例では本体(102)の横縁部間に配置される一方で、フィン(106)は代わりに、本体(102)のいずれかの横縁部に配置されてもよいということも理解されるべきである。同様に、フィン(106)は、下面(108)に対して略垂直に方向付けられている一方で、フィン(106)は代わりに、下面(108)に対して斜めに方向付けられてもよい。更に他の好適な構成では、フィン(106)の位置及び方向が、本明細書の教示を鑑みれば、当業者には明らかとなろう。同様に、本明細書の教示に鑑みれば、エアフェンス(100)の他の好適な構成要素、機構、構成、操作性は、当業者には明白となるであろう。
【0033】
フィン(52、72、106)は、全体的に2つの側面及び1つの縁部によって形成され、フィン(52、72、106)に、薄く、平坦でプレート様の輪郭を与えているように示されているが、フィン(52、72、106)は、曲線的な側面/面、楔型形状等を有することを含むがこれらに限定されない、様々な他の構成を有してもよいということが理解されるべきである。
【0034】
ちょうどエアフェンス(50、70)ように、エアフェンス(100)は、本明細書に引用され、参照により援用される任意の参照文献に記載のいずれかのファンブレードを含むがこれに限定されない、任意の好適なファンブレードと連結されてもよいということが理解されるべきである。単に例として、エアフェンス(70)は、その開示内容を参照することにより本明細書に援用する、米国特許出願公開第2010/0104461号、発明の名称「Multi−Part Modular Airfoil Section and Method of Attachment between Parts」(2010年4月29日公開)に開示されるいずれかのファンブレードと共に使用されてもよい。エアフェンス(50、70、100)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示に鑑みれば当業者には明らかとなろう。
【0035】
本実施例では、各エアフェンス(50、70、100)は、ファンブレード(18)のための取り外し可能なアクセサリとして提供される。しかしながら、エアフェンス(50、70、100)は別の方法としては、ファンブレード(18)の一体化した、取り外し不可能な構成要素として提供されてもよい。例えば、ファンブレード(18)は、そこから延在する1つ又は2つ以上の一体化エアフェンス(50、70、100)と共に形成されてもよい。
【0036】
以上、本発明の様々な実施形態について図示及び説明してきたが、本願で述べた方法及びシステムは当業者による適切な変更によって本発明の範囲を逸脱することなく更に適合させることが可能である。このような可能な改変の内の幾つかについて述べたが、他のものも当業者にとっては明白である。例えば、上記に述べた実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、工程などは例示的なものであって必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲から考慮されるべきであり、本明細書及び図面に示し説明した構造及び操作の細部に限定されると解釈されるものではない。
【0037】
〔実施の態様〕
(1) ファンであって、
(a)回転可能なハブと、
(b)複数のファンブレードであって、各ファンブレードが、
(i)上面、
(ii)下面、
(iii)前記ハブに固定された第1端部、
(iv)第2端部、
(v)前縁部、及び
(vi)後縁部を含む、ファンブレードと、
(c)複数のエアフェンスと、を含み、各エアフェンスが、前記複数のファンブレードのうちの対応するファンブレードに、該対応するファンブレードの前記第1端部と前記第2端部との間の位置で固定される、ファン。
(2) 各エアフェンスはフィン及びファンブレード係合部分を含む、実施態様1に記載のファン。
(3) 前記エアフェンスのうち少なくともいくつかの前記フィンは、前記対応するファンブレードの前記下面に対して下向きに延在する、実施態様2に記載のファン。
(4) 各エアフェンスは基部を更に含み、各ファンブレードの前記下面は輪郭を有し、前記基部は前記対応するファンブレードの前記下面の前記輪郭を実質的に補完する、実施態様3に記載のファン。
(5) 前記ファンブレード係合部分は、一対のクリップ端部を含む、実施態様2に記載のファン。
【0038】
(6) 前記一対のクリップ端部は、前縁クリップ端部及び後縁クリップ端部を含み、前記前縁クリップ端部は、前記対応するファンブレードの前記前縁部を係合するように構成され、前記後縁クリップ端部は、前記対応するファンブレードの前記後縁部を係合するように構成される、実施態様5に記載のファン。
(7) 各エアフェンスは、前記前縁クリップ端部と前記後縁クリップ端部との間に及ぶ間隙を画定する、実施態様6に記載のファン。
(8) 各エアフェンスは、弾性材料から形成され、前記エアフェンスを曲げることにより、前記間隙の寸法が変えられるようにする、実施態様7に記載のファン。
(9) 前記フィンは、前記対応するファンブレードの前記後縁部に向かって先細になる、実施態様2に記載のファン。
(10) 前記ファンブレードは水平面に沿って延在し、前記フィンは略垂直に延在する、実施態様2に記載のファン。
【0039】
(11) 前記ファンブレード係合部分は、開口部を画定し、前記対応するファンブレードは前記開口部を通じて配置される、実施態様2に記載のファン。
(12) 各ファンブレードは、対応する上面、下面、前縁部、及び後縁部によって画定される輪郭外周を有し、前記ファンブレード係合部分は、前記対応するファンブレードの前記輪郭外周を完全に包囲する、実施態様11に記載のファン。
(13) 各エアフェンスは、スナップ嵌めによって前記対応するファンブレードに連結される、実施態様1に記載のファン。
(14) 各エアフェンスは、前記対応するファンブレードを弾性的に把持するように構成される、実施態様1に記載のファン。
(15) 各エアフェンスは、
(i)前記対応するファンブレードの前記前縁部に関連する前側領域、前記対応するファンブレードの前記後縁部に関連する後側領域、及び前記前側領域と前記後側領域との間に延在する一対の横縁部を有する本体と、
(ii)前記横縁部のうちの1つから延在するフィンと、を含む、実施態様1に記載のファン。
【0040】
(16) 各ファンブレードは翼形状を画定する、実施態様1に記載のファン。
(17) 各エアフェンスは、前記対応するファンブレードの前記翼形状を補完するように構成される、実施態様16に記載のファン。
(18) 各ファンブレードは、前記複数のエアフェンスのうち、2つ以上の固定されたエアフェンスを有する、実施態様1に記載のファン。
(19) エアフェンスであって、
(a)本体であって、前記本体は、
(i)上面であって、該上面は、翼形状のファンブレードの下面を補完するように構成される、上面、
(ii)下面、
(iii)前記翼形状のファンブレードの前縁部に係合するように構成された前縁係合部分、及び
(iv)前記翼形状ファンブレードの後縁部に係合するように構成された後縁係合部分を含む、本体と、
(b)前記本体の前記下面から下向きに延在するフィンと、を含む、エアフェンス。
(20) エアフェンスであって、
(a)本体であって、前記本体は上面及び下面を含み、前記本体は、ファンブレードの翼形状を補完するような形状の開口部を画定し、前記開口部内に前記ファンブレードを配置する、本体と、
(b)前記本体の前記下面から下向きに延在するフィンと、を含む、エアフェンス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17