(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
クレジットサーバとの信用照会で得られた承認情報を含む、クレジットカード決済の取引内容を示す取引データを、外部装置の各々から受信するサーバ装置のコンピュータを、
前記外部装置から、前記承認情報の格納欄を空欄とした前記取引データを仮取引データとして受信する受信手段と、
前記取引データ及び前記仮取引データを記憶装置に記憶管理する制御手段と、
前記記憶装置に記憶された前記仮取引データに含まれるクレジットカードのカード情報に基づいて、前記クレジットサーバに信用照会を自動で行う照会手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る情報処理装置、サーバ装置及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0008】
図1は、本実施形態に係る決済システムの構成を概略的に示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る決済システム1は、情報処理装置であるPOS端末10と、クレジットサーバ20と、サーバ装置である精査サーバ30とを有する。なお、決済システム1を構成するPOS端末10及びクレジットサーバ20の個数は、
図1の例に限らないものとする。
【0009】
POS端末10は、ユニークな端末番号を割り振られて精算場所に配設されており、キャッシャが売上処理を行うための端末である。POS端末10は、クレジットサーバ20との間で信用照会を行うための決済装置10aを備える。なお、決済装置10aは、POS端末10に内蔵される形態としてもよいし、外付けされる形態としてもよい。
【0010】
決済装置10aは、カードリーダを備え(図示せず)、当該カードリーダを用いて、顧客が提示するクレジットカードから顧客情報(カード情報)読み取る。また、決済装置10aは、読み取ったカード情報等を、専用線等の回線N1を介してクレジットサーバ20に送信することで信用照会を行う。
【0011】
POS端末10では、クレジットサーバ20から信用照会への応答として、クレジットカード決済を承認する承認情報としての承認番号が得られると、この承認番号を含んだ取引内容を示す取引データを生成する。そして、POS端末10は、生成した取引データを、専用線等の回線N2を介して精査サーバ30に送信することで、一取引分のクレジットカード決済を完了する。
【0012】
クレジットサーバ20は、クレジットカード会社が管理する信用照会を処理するためのサーバ装置である。クレジットサーバ20は、回線N1を介して決済装置10aから信用照会を受け付けると、カード情報等に基づきクレジットカード決済を承認するか否を判定する。クレジットカード決済を承認する場合、クレジットサーバ20は、ユニークな承認番号を承認情報として発行し、回線N1を介して決済装置10aに返送する。なお、信用照会の判定に係る処理は、公知の技術を用いるものとする。
【0013】
精査サーバ30は、POS端末10の各々で生成された取引データを管理するサーバ装置である。精査サーバ30は、回線N2を介してPOS端末10から送信された取引データを受信し、当該取引データをデータベース等に記憶管理する。また、精査サーバ30は、オペレータからの指示に応じて、取引データの出力やデータの抽出等を行う。また、本実施形態の精査サーバ30は、専用線等の回線N3を介して、クレジットサーバ20に接続することが可能となっている。
【0014】
次に、POS端末10の構成について説明する。
図2は、POS端末10の構成例を示す図である。
【0015】
図2に示すように、POS端末10は、上述した決済装置10aとともに、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、表示部14、入力部15、記憶部16、印字部17、第1通信部18及び第2通信部19を備えている。また、POS端末10の各部は、バスB1を介して接続されている。
【0016】
CPU11は、POS端末10の動作を制御するプロセッサである。CPU11は、ROM12又は記憶部16に記憶されたプログラムと協働することで、POS端末10の各部の動作を統括的に制御する。
【0017】
また、CPU11は、入力部15を介して、オペレータからクレジットカード決済の実行が指示されると、クレジットカード決済処理を行う。具体的に、CPU11は、決済装置10aが送信した信用照会への応答として、クレジットサーバ20から承認番号を受信する。CPU11は、承認番号を取得すると、承認番号を含んだ取引内容を示す取引データを生成する。そして、CPU11は、生成した取引データを、専用線等の回線N2を介して精査サーバ30に送信することで、この取引(クレジットカード決済)を完了する。
【0018】
ここで、取引データは、取引が行われた取引日、この取引を識別するための伝票番号、クレジットカードの運営会社名(クレジット会社)、クレジット番号(カード情報)、自店舗に予め割り当てられた店舗番号、自装置(POS端末10)の端末番号、決済金額及び承認番号等を含む(
図4参照)。
【0019】
ROM12は、CPU11が実行するための各種プログラムや各種データを予め記憶する。RAM13は、CPU11が各種プログラムを実行する際のワークエリア等として機能する。
【0020】
表示部14は、LCD等の表示デバイスである。表示部14は、CPU11の制御の下、各種の情報を表示する。入力部15は、各種キーやタッチパネル等の入力デバイスである。入力部15は、POS端末10のオペレータからの操作を受け付け、CPU11に出力する。
【0021】
記憶部16は、HDDやSSD等の記憶装置である。記憶部16は、CPU11が実行するための各種プログラムや各種データを予め記憶する。また、記憶部16は、CPU11が生成した取引データ等を記憶する。
【0022】
印字部17は、サーマルプリンタ等の印字装置である。印字部17は、CPU11の制御の下、取引(決済)内容を示すレシート等を印字する。
【0023】
第1通信部18は、回線N1に接続するための通信インタフェースである。また、第2通信部19は、回線N2に接続するための通信インタフェースである。決済装置10aは、第1通信部18を用いて、クレジットサーバ20との間で通信を行う。CPU11は、第2通信部19を用いて、精査サーバ30との間で通信を行う。なお、同一の通信インタフェースを用いて、第1通信部18及び第2通信部19を構成してもよい。
【0024】
一方、精査サーバ30は、
図3に示す構成を備えている。ここで、
図3は、精査サーバ30の構成例を示す図である。
【0025】
図3に示すように、精査サーバ30は、CPU31、ROM32、RAM33、表示部34、入力部35、記憶部36、第1通信部37及び第2通信部38を備える。また、精査サーバ30の各部は、バスB2を介して接続されている。
【0026】
CPU31は、精査サーバ30の動作を制御するプロセッサである。CPU31は、ROM32又は記憶部36に記憶されたプログラムと協働することで、精査サーバ30の各部の動作を統括的に制御する。
【0027】
ROM32は、CPU31が実行するための各種プログラムや各種データを予め記憶する。RAM33は、CPU31が各種プログラムを実行する際のワークエリア等として機能する。
【0028】
表示部34は、LCD等の表示デバイスである。表示部34は、CPU31の制御の下、各種の情報を表示する。入力部35は、各種キーやタッチパネル等の入力デバイスである。入力部35は、精査サーバ30のオペレータからの操作を受け付け、CPU31に出力する。
【0029】
記憶部36は、HDDやSSD等の記憶装置である。記憶部36は、CPU31が実行するための各種プログラムや各種データを予め記憶する。また、記憶部36は、POS端末10から送信された取引データ等を記憶・蓄積するためのデータベース等の取引データ記憶領域361を有する。
【0030】
第1通信部37は、回線N2に接続するための通信インタフェースである。また、第2通信部38は、クレジットサーバ20が接続された回線N3に接続するための通信インタフェースである。CPU31は、第1通信部37を用いて、POS端末10との間で通信を行う。また、CPU31は、第2通信部38を用いて、クレジットサーバ20との間で通信を行う。なお、精査サーバ30が、決済装置10aを備えてもよく、この場合、決済装置10aを用いてクレジットサーバ20と通信する形態としてもよい。
【0031】
上記した精査サーバ30の構成において、CPU31は、POS端末10が送信した取引データを受信すると、当該取引データを記憶部36の取引データ記憶領域361に記憶する。
【0032】
ここで、
図4は、記憶部36の取引データ記憶領域361に記憶された取引データの状態例を模式的に示す図である。同図に示すように、取引データ記憶領域361は、各店舗(店舗番号)のPOS端末10から送信された取引データを記憶・管理する。ここで、取引データは、上述したように、取引日、伝票番号、クレジット会社、クレジット番号、店舗番号、端末番号、決済金額及び承認番号等を含む。なお、承認番号欄が空欄の取引データは、後述する仮取引データである。
【0033】
また、CPU31は、入力部35を介した所定の操作に応じて、記憶部36に記憶された取引データを精査する。なお、精査の方法や手法は特に問わないものとする。
【0034】
ところで、POS端末10(決済端末10a)では、通信障害の発生によりクレジットサーバ20との通信が途絶えると、信用照会を行うことができなくなる。この場合、クレジットサーバから承認情報を得ることはできないが、店舗側での判断により、承認されたと見なして取引(仮取引)を進めることがある。
【0035】
しかしながら、従来構成のPOS端末10では、この仮取引を行った場合、クレジットサーバから承認情報が得られていないため、取引データを生成することができない。そのため、この仮取引に係る取引データを精査サーバで管理することができず、処理の効率化の観点において改善の余地があった。
【0036】
そこで、本実施形態のPOS端末10及び精査サーバ30では、上記の問題を解決するため、
図5に示す各機能を実現する。
【0037】
図5は、POS端末10及び精査サーバ30が有する機能部の構成を模式的に示す図である。POS端末10のCPU11は、ROM12や記憶部16に記憶されたプログラムと協働することで、障害検知部41、仮取引データ生成部42、仮取引データ送信部43を実現する。
【0038】
障害検知部41は、信用照会の送信状況に基づいて、クレジットサーバ20との間で発生した通信障害を検知する。なお、通信障害の検知方法は特に問わないものとする。例えば、信用照会を送信してから所定時間以内に応答がない場合に、通信障害が発生したと判定してもよい。また、決済装置10aや他のネットワーク機器(図示せず)からエラーが送信された場合に通信障害が発生したと判定してもよい。
【0039】
仮取引データ生成部42は、障害検知部41が通信障害の発生を検知した場合に、承認番号を空欄とした取引データを仮取引データとして生成する。また、仮取引データ生成部42は、生成した仮取引データを記憶部16に記憶する。なお、仮取引データの生成は、入力部15を介して、オペレータからクレジットカード決済や仮取引の実行が指示された場合に行う形態としてもよい。
【0040】
仮取引データ送信部43は、仮取引データ生成部42が生成した仮取引データを、精査サーバ30に送信する。また、仮取引データ送信部43は、入力部15を介してオペレータから仮取引データの再送信が指示されると、記憶部16に記憶された仮取引データを読み出し、精査サーバ30に再送信する。
【0041】
なお、再送信の対象となった仮取引データには、そのことを示す再送情報を付加して送信を行うものとする。また、仮取引データを再送信する際には、記憶部16に記憶された全ての仮取引データを送信してもよいし、オペレータから選択指示された仮取引データを送信してもよい。
【0042】
一方、精査サーバ30のCPU31は、ROM32や記憶部36に記憶されたプログラムと協働することで、仮取引データ受信部51、記憶制御部52、仮取引データ抽出部53、リカバリ処理部54を実現する。
【0043】
仮取引データ受信部51は、POS端末10の仮取引データ送信部43から送信された仮取引データを受信する。
【0044】
記憶制御部52は、仮取引データ受信部51が受信した仮取引データを、取引データとともに記憶部36の取引データ記憶領域361に記憶する。
【0045】
また、記憶制御部52は、再送情報が付加された再送分の仮取引データのうち、取引データ記憶領域361に記憶されていない未記憶分の仮取引データを、取引データ記憶領域361に記憶する。具体的に、仮取引データ受信部51は、仮取引データに含まれた伝票番号等に基づいて、取引データ記憶領域361に記憶された仮取引データと重複するものを再送分の仮取引データから除外する。そして、記憶制御部52は、残りの再送分の仮取引データ、つまり非重複の仮取引データを取引データ記憶領域361に記憶する。
【0046】
仮取引データ抽出部53は、入力部35を介したオペレータからの操作指示に応じて、取引データ記憶領域361から仮取引データを抽出する。また、仮取引データ抽出部53は、抽出した仮取引データを表示部34に出力する。
【0047】
ここで、
図6は、精査サーバ30の表示部34に出力された仮取引データの一例を示す図である。同図に示すように、仮取引データは、通常の取引データと同様のデータ構成を有し、承認番号欄が空欄となっている。この承認番号欄が空欄か否かに基づき、取引データか仮取引データかを識別することができる。
【0048】
図5に戻り、リカバリ処理部54は、取引データ記憶領域361に記憶された仮取引データに対し、承認番号を追加するリカバリ処理を実行する。具体的に、リカバリ処理部54は、処理対処の仮取引データに含まれたクレジット会社のクレジットサーバ20に、クレジット番号を送信することで信用照会を行う。また、リカバリ処理部54は、クレジットサーバ20から承認番号を取得すると、この承認番号を仮取引データの承認番号欄に格納することで取引データへのリカバリを行う。なお、処理の対象とする仮取引データはリカバリ処理部54が自動的に選択する形態としてもよい。また、仮取引データ抽出部53により表示部34への出力結果に基づき、オペレータから選択指示された仮取引データを処理の対象とする形態としてもよい。
【0049】
以下、POS端末10及び精査サーバ30で実行される処理について説明する。
【0050】
まず、
図7を参照して、POS端末10及び精査サーバ30で実行される仮取引データ送受信処理について説明する。ここで、
図7は、POS端末10及び精査サーバ30で実行される仮取引データ送受信処理の一例を示すフローチャートである。なお、本処理は、クレジットカード決済処理のバックグラウンドで実行されるものである。
【0051】
まず、POS端末10の障害検知部41は、クレジットサーバ20との間で通信障害が発生したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、クレジットサーバ20から承認番号を受信した場合、障害検知部41は、通信障害は発生していないと判定し(ステップS11;No)、本処理を終了する。
【0052】
一方、ステップS11において通信障害の発生が検知された場合(ステップS11;Yes)、仮取引データ生成部42は、承認番号欄を空欄とした仮取引データを生成する(ステップS12)。次いで、仮取引データ生成部42は、生成した仮取引データを記憶部16に記憶する(ステップS13)。
【0053】
続いて、仮取引データ送信部43は、ステップS12で生成された仮取引データを精査サーバ30に送信し(ステップS14)、POS端末10での処理を終了する。
【0054】
一方、精査サーバ30では、仮取引データ受信部51が、POS端末10から送信された仮取引データを受信する(ステップS21)。続いて、記憶制御部52は、ステップS21で受信された仮取引データを、記憶部36の取引データ記憶領域361に記憶し(ステップS22)、精査サーバ30での処理を終了する。
【0055】
このように、本処理によれば、クレジットサーバ20との通信障害により仮取引を行った場合であっても、当該仮取引の取引内容を示す仮取引データを自動で生成し、精査サーバ30に送信することができる。これにより、仮取引に係る取引データ(仮取引データ)を精査サーバで管理させることができる。また、仮取引データの生成や送信を自動で行うことができため、クレジットカード決済に係る処理の効率化を図ることができる。
【0056】
次に、
図8を参照して、POS端末10及び精査サーバ30で実行される仮取引データ再送処理について説明する。ここで、
図8は、POS端末10及び精査サーバ30で実行される仮取引データ再送処理の一例を示すフローチャートである。
【0057】
まず、POS端末10の仮取引データ送信部43は、仮取引データの再送信が指示されるまで待機する(ステップS31;No)。仮取引データの再送指示を受け付けると(ステップS31;Yes)、仮取引データ送信部43は、記憶部16に記憶された仮取引データを読み出す(ステップS32)。そして、POS端末10の仮取引データ送信部43は、読み出した仮取引データを精査サーバ30に送信(再送信)し(ステップS33)、POS端末10での処理を終了する。
【0058】
一方、精査サーバ30では、仮取引データ受信部51が、POS端末10から再送信された仮取引データを受信する(ステップS41)。続いて、記憶制御部52は、ステップS41で受信された再送分の仮取引データと、記憶部36の取引データ記憶領域361に記憶された仮取引データとの重複確認を行う(ステップS42)。そして、記憶制御部52は、再送信された仮取引データのうち、非重複の仮取引データを記憶部36の取引データ記憶領域361に記憶し(ステップS43)、精査サーバ30での処理を終了する。
【0059】
このように、本処理によれば、POS端末10から仮取引データを再送信し、精査サーバ30に記憶させることができる。これにより、精査サーバ30が記憶する仮取引データに抜けが存在した場合であっても、POS端末10から再送信された仮取引データにより補完することができるため、データの完全性を高めることができる。
【0060】
なお、仮取引データの再送信の指示は、POS端末10のローカルで行われるに限らず、精査サーバ30等の外部装置から指示する形態としてもよい。
【0061】
次に、
図9を参照して、精査サーバ30で実行される仮取引データ出力処理について説明する。ここで、
図9は、精査サーバ30で実行される仮取引データ出力処理の一例を示すフローチャートである。
【0062】
まず、精査サーバ30の仮取引データ抽出部53は、仮取引データの出力が指示されるまで待機する(ステップS51;No)。仮取引データの出力指示を受け付けると(ステップS51;Yes)、仮取引データ抽出部53は、記憶部36の取引データ記憶領域361から仮取引データを抽出する(ステップS52)。そして、仮取引データ抽出部53は、ステップS52で抽出した仮取引データを表示部34に表示(出力)し(ステップS53)、本処理を終了する。
【0063】
このように、本処理によれば、精査サーバ30が取引データ記憶領域361に記憶管理する仮取引データを、表示部34に一覧表示することができる。これにより、精査サーバ30のオペレータは、承認番号の取得(リカバリ)が必要な仮取引データを容易に把握することができるため、仮取引データを精査する際の利便性を向上させることができる。
【0064】
なお、上記処理では、仮取引データを表示部34に表示出力する形態としたが、出力先はこれに問わないものとする。例えば、精査サーバ30が、印字装置を備える場合には、この印字装置を用いて、抽出した仮取引データの一覧を印字出力してもよい。また、回線N2等を介して、抽出した仮取引データの一覧を他の装置に送信出力してもよい。
【0065】
次に、
図10を参照して、精査サーバ30で実行されるリカバリ処理について説明する。ここで、
図10は、精査サーバ30で実行されるリカバリ処理の一例を示すフローチャートである。
【0066】
まず、精査サーバ30のリカバリ処理部54は、リカバリ処理の実行が指示されるまで待機する(ステップS61;No)。リカバリ処理の実行指示を受け付けると(ステップS61;Yes)、リカバリ処理部54は、処理の対象とする仮取引データを記憶部36の取引データ記憶領域361から読み出す(ステップS62)。
【0067】
続いて、リカバリ処理部54は、仮取引データに含まれたクレジット会社のクレジットサーバ20に、当該仮取引データのクレジット番号(カード情報)を送信することで信用照会を行う(ステップS63)。そして、リカバリ処理部54は、クレジットサーバ20から取得した承認番号を、処理対象の仮取引データの承認番号欄に格納し(ステップS64)、本処理を終了する。
【0068】
このように、本処理によれば、POS端末10から送信された仮取引データを、承認番号を入力した仮取引データ、つまり通常の取引データに自動でリカバリすることができる。これにより、仮取引データのリカバリを手動で行う手間を省くことができため、クレジットカード決済に係る処理の効率化を図ることができる。
【0069】
なお、クレジットサーバ20から承認が得られなかった場合には、運用規則に基づき所定の手続きを行うものとする。
【0070】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0071】
例えば、上記実施形態では、精査サーバ30において、取引データへのリカバリを、リカバリ処理部54により自動で行う形態としたが、これに限らず手動で行ってもよい。例えば、カード会社に電話や書面等で信用照会を行い、これにより得られた承認番号を仮取引データの承認番号欄に手動で入力してもよい。なお、手動でリカバリを行う場合、クレジットサーバ20と精査サーバ30とを繋ぐ回線N3は不要としてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、オペレータから指示された場合には、無条件で仮取引を行う形態としたが、これに限らず、仮取引の実行を許可する条件を設定してもよい。例えば、クレジットカード決済での決済金額に上限値を設けておき、その上限値を超えた場合には、仮取引の実行を制限する形態としてもよい。
【0073】
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、ROMや記憶部等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。また、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0074】
また、上記プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。