(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)中に一般式(1)で示す反応性ケイ素基を有し100gあたりのケイ素原子含有量が0.04〜0.10molであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の接着構造体。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳しく説明する。なお、本明細書中において、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基のことを「反応性ケイ素基」ともいう。
【0011】
本発明の(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)は、炭素数が1〜20のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体単位および/またはメタクリル酸アルキルエステル単量体単位を有する重合体であり、一般式(1)で表されるシロキサン結合を形成することによって架橋しうる反応性ケイ素基を含有するアクリル系重合体である。また、本発明において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸を表すこととする。
−SiX
3 (1)
(式中、Xは水酸基または加水分解性基を示す。)。
【0012】
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)が有する反応性ケイ素基は、一般式(1)で表される、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シラノール縮合用触媒によって加速される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。
【0013】
一般式(1)中Xで表される加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点からアルコキシ基が好ましい。
【0014】
一般式(1)で表される反応性ケイ素基の具体的な例としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、メトキシジエトキシシリル基、エトキシジメトキシシリル基が挙げられる。これらのうち強度の高い硬化物が得られることから、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基がより好ましく、トリメトキシシリル基が特に好ましい。
【0015】
ケイ素原子は(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)100g中に0.04mol以上0.20mol以下、より好ましくは0.05mol以上0.10mol以下、更に好ましくは0.06mol以上0.09mol以下含有するのが好ましい。0.04mmol以下の場合得られる硬化物の強度が低下する傾向にあり、逆に0.20mmolを越すような場合では貯蔵安定性が低下する傾向にあり好ましくない。上記ケイ素原子の計算方法は、使用した反応性ケイ素基含有物質のモル数をモノマーと連鎖移動剤の総重量で割ることにより求められる。
【0016】
反応性ケイ素基は(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)1分子中に1.0個以上5.0個以下あることが好ましく、より好ましくは1.1個以上3.0個以下、さらに好ましくは1.2個以上2.0個以下、特に好ましくは1.3個以上2.0個以下含有するのが好ましい。1.0個以下の場合得られる硬化物の強度が低下する傾向にあり、逆に5.0個を越すような場合では貯蔵安定性が低下する傾向にあり好ましくない。上記一分子中のケイ素基の計算方法は、GPCにより求められる数平均分子量と使用したモノマー単位により求められる。
【0017】
本発明に用いるアクリル酸アルキルエステル単量体単位としては、従来公知のものが広く使用でき、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ミリスチル、アクリル酸セチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベヘニル、アクリル酸ビフェニル、等を挙げることができる。またメタクリル酸アルキルエステル単量体単位としては、従来公知のものが広く使用でき、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ミリスチル、メタクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ベヘニル、メタクリル酸ビフェニル、等を挙げることができる。上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位が、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)中に50重量%以上存在するのが好ましく、70重量%以上存在することがさらに好ましい。
【0018】
好ましくは、分子鎖が実質的に炭素数1〜2のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体単位および/またはメタクリル酸アルキルエステル単量体単位(a−1)と、炭素数7〜9のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体単位および/またはメタクリル酸アルキルエステル単量体単位(a−2)を有するアクリル系共重合体であることが、(B)成分との相溶性のバランスの観点から好ましい。上記の単量体単位(a−1)(a−2)が、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)中に70重量%以上存在することが好ましい。また、(a−1)と(a−2)の比は任意の比で混合可能であるが、強度と接着性のバランスから、(a−1)/(a−2)の重量比は40/60〜90/10であることが好ましい。炭素数1〜2のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体単位および/またはメタクリル酸アルキルエステル単量体単位(a−1)としては、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチルが好ましい。炭素数7〜9のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体単位および/またはメタクリル酸アルキルエステル単量体単位(a−2)としては、アクリル酸2−エチルヘキシルやメタクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。
【0019】
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)にはアクリル酸アルキルエステル単量体単位および/またはメタクリル酸アルキル単量体単位の他に、これらと共重合性を有する単量体単位が含有されていてもよい。たとえばアクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアミド基、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノエチルビニルエーテル等のアミノ基を含む単量体;γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジイソプロポキシメチルシラン等の一般式(1)以外の反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリレート;ポリオキシエチレンアクリレート、ポリオキシエチレンメタクリレート等が挙げられる。ポリオキシエチレンアクリレート、ポリオキシエチレンメタクリレートは、湿分硬化性、内部硬化性の点で共重合効果が期待できる。その他アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン等に起因する単量体単位などがあげられる。
【0020】
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)の単量体組成は、用途、目的により選択するのが当業者の間では一般的であるが、強度を必要とする用途では、軟化点Tgが比較的高いものが好ましく、0℃以上200℃以下、より好ましくは20℃以上100℃以下の軟化点を有するものがよい。軟化点が0℃未満であると、強度向上効果が低く好ましくない。尚Tgは下記Foxの式より求めた。
【0021】
Foxの式:
1/(Tg(K))=Σ(Mi/Tgi)
(式中、Miは重合体を構成する単量体i成分の重量分率、Tgiは単量体iのホモポリマーのガラス転移温度(K)を表す。)。
【0022】
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)の主鎖構造は特に限定されず、直鎖状、または分岐状をしていてもよい。
【0023】
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)の分子量には特に制限はないが、GPCにおけるポリスチレン換算での重量平均分子量が500から100,000であるものが重合時の難易度の点から好ましい。さらには1,000〜30,000のものが強度、粘度のバランスより好ましく、1,500〜10,000のものが、作業性等取り扱いの容易さと接着性の点から好ましい。分子量が低すぎると硬化物が脆くなる傾向にあり好ましくなく、分子量が高すぎると硬化性組成物の粘度が高くなる傾向にあり好ましくない。
【0024】
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)の合成法としては、特に限定されず、公知の方法で行えばよい。但し、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを用いる通常のフリーラジカル重合法で得られる重合体は、分子量分布の値が一般に2以上と大きく、粘度が高くなるという問題を有している。従って、分子量分布が狭く、粘度の低い(メタ)アクリル酸エステル系重合体であって、高い割合で分子鎖末端に架橋性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を得るためには、リビングラジカル重合法を用いることが好ましい。
【0025】
「リビングラジカル重合法」の中でも、有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒として(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを重合する「原子移動ラジカル重合法」は、上記の「リビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変換反応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法としてはさらに好ましい。この原子移動ラジカル重合法としては例えば、Matyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁などが挙げられる。
【0026】
反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製法としては、たとえば、特公平3−14068号公報、特公平4−55444号公報、特開平6−211922号公報等に、連鎖移動剤を用いたフリーラジカル重合法を用いた製法が開示されている。また、特開平9−272714号公報等に、原子移動ラジカル重合法を用いた製法が開示されているが、特にこれらに限定されるものではない。
【0027】
前記フリーラジカル重合法としては、たとえば、ラジカル反応による溶液重合法や塊状重合法などによって重合させることで得ることができるが、特にこれらの方法に限定されるものではない。反応は、通常前記単量体およびラジカル開始剤や連鎖移動剤、溶剤などを加えて50〜150℃で反応させることにより行われる。
【0028】
前記ラジカル開始剤の例としては、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイドなど、連鎖移動剤の例としては、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなどのメルカプタン類や含ハロゲン化合物などがあげられる。溶剤としては、たとえばエーテル類、炭化水素類、エステル類のごとき非反応性の溶剤を使用するのが好ましい。
【0029】
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)に反応性ケイ素基を導入する方法には種々の方法があるが、たとえば、(I)重合性不飽和結合と反応性ケイ素基を有する化合物を、単量体とともに共重合させる方法、(II)連鎖移動剤として反応性ケイ素基を含有するメルカプタンの存在下、共重合させる方法、(I)と(II)の組み合わせとして、連鎖移動剤として反応性ケイ素基を含有するメルカプタンの存在下、重合性不飽和結合と反応性ケイ素基を有する化合物を、単量体とともに共重合させる方法をとることも可能である。
【0030】
(I)記載の重合性不飽和結合と反応性ケイ素基を有する化合物としては、たとえば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等があげられる。
【0031】
(II)記載の反応性ケイ素基を含有するメルカプタン化合物としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシランのようなメルカプト基含有シラン類が挙げられる。
【0032】
上記の反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
【0033】
本発明の(B)成分は、一般式(2)に示す反応性ケイ素基を1分子あたり平均0.5個以上3.0個以下有し、GPCによって求められる数平均分子量が3,000以上60,000以下であるポリオキシアルキレン系重合体である。
【0034】
本発明の(B)成分における重合主鎖を構成するオキシアルキレン系重合体としては、一般式(3):
−(−R
3−O−)
n− (3)
(式中、R
3は炭素数1〜4の2価のアルキレン基)で表わされるものが使用でき、例えば−CH
2O−、−CH
2CH
2O−、−CH
2CH(CH
3)O−、−CH
2CH(C
2H
5)O−、−CH
2C(CH
3)
2O−、−CH
2CH
2CH
2CH
2O−などを挙げることができる。入手容易の点からオキシプロピレン重合体が好ましい。
【0035】
上記一般式(3)に表わされる単量体単位が、重合体中に50重量%以上、好ましくは80重量%以上存在することが好ましい。
【0036】
本発明の(B)成分である重合体の分子量は、3,000〜500,000が好ましく、さらに5,000から40,000である方が作業性の点から好ましく、特に10,000から35,000が好ましい。分子量分布は小さい方が粘度の点から好ましく、1.5以下が良い。
【0037】
本発明の(B)成分を得る方法としては、公知の方法を用いることができ、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、メタリルアルコール、水素化ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール、ポリブタジエンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコール又は水酸基を有する各種の重合体を開始剤として触媒の存在下プロピレンオキサイドを開環重合させる方法が挙げられ、生成物の貯蔵安定性の観点からも、この製法が好ましい。
【0038】
粘度、接着性等の特性から、高分子量で分子量分布が狭く官能基を有するオキシアルキレン系重合体が分子設計上有利な場合が多く、特殊な重合法であるセシウム金属触媒、特開昭61−197631号、特開昭61−215622号、特開昭61−215623号、特開昭61−218632号に例示されるポルフィリン/アルミ錯体触媒、特公昭46−27250号及び特公昭59−15336号等に例示される複合金属シアン化錯体触媒、特開平10−273512に例示されるポリフォスファゼン塩からなる触媒を用いた方法等により得ることができる。実用上、複合金属シアン化物錯体触媒を用いる方法が好ましい。
【0039】
複合金属シアン化物錯体触媒としては、Zn
3[Fe(CN)
6]
2、Zn
3[Co(CN)
6]
2、Fe[Fe(CN)
6]、Fe[Co(CN)
6]などが挙げられる。より好ましくはZn
3[Co(CN)
6]
2(すなわち、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体)を触媒骨格として、有機配位子が配位した構造を有するものが好ましい。
【0040】
このような触媒は、例えば水中でハロゲン化金属塩とアルカリ金属シアノメタレートとを反応させて得られる反応生成物に有機配位子を配位させて製造できる。ハロゲン化金属塩の金属としては、Zn(II)又はFe(II)が好ましく、Zn(II)が特に好ましい。ハロゲン化金属塩としては特に塩化亜鉛が好ましい。アルカリ金属シアノメタレートのシアノメタレートを構成する金属としては、Co(III)又はFe(III)が好ましく、Co(III)が特に好ましい。アルカリ金属シアノメタレートとしては、カリウムヘキサシアノコバルテートが好ましい。有機配位子としては、アルコール及び/又はエーテルが好ましい。tert−ブチルアルコール、エタノ−ル、sec−ブチルアルコ−ル、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール及びイソプロピルアルコールなどのアルコール、並びに、エチレングリコールジメチルエーテル(以下、グライム)、ジグライム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、トリグライム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)、ジオキサン、及び数平均分子量が150〜5,000のポリエーテルなどのエーテルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。なかでもtert−ブチルアルコール、及びまたはグライムが特に好ましい。
【0041】
ポリオキシアルキレン系重合体を得るためのアルキレンオキシドとしては、アルキレンオキシドであれば構わず、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、メチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルへキシレングリシジルエーテル、トリフルオロプロピレンオキシドなどが挙げられる。これらは、単独で使用しても2種以上併用してもよい。これらのうちプロピレンオキシドが、重合活性および得られる重合体の物性の点から特に好ましい。
【0042】
本発明のポリオキシアルキレン系重合体(B)が有する反応性ケイ素基は、一般式(2)で表される、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基、もしくは炭化水素基を有し、シラノール縮合用触媒によって加速される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。
−SiR
13-bY
b (2)
(式中、R
1は炭素数1から10のアルキル基、炭素数6から10のアリール基または炭素数7から10のアラルキル基を示し、Yは水酸基または加水分解性基を示す。bは1、2または3を示す。R
1またはYが2個以上ある場合は、それぞれ同一であってもよく異なっていても良い。)。
【0043】
一般式(2)中Yで表される加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点からアルコキシ基が好ましく、特に、得られる室温硬化性組成物の硬化性の点からメトキシ基が好ましい。また、R
1は炭素数1から10のアルキル基、炭素数6から10のアリール基または炭素数7から10のアラルキル基であれば特に限定されず、従来公知のものであれば良いが、合成の観点からメチル基、エチル基が好ましい。
【0044】
一般式(2)で表される反応性ケイ素基の具体的な例としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、メトキシジエトキシシリル基、エトキシジメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基が挙げられる。活性が高く良好な硬化性が得られることから、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基がより好ましく、トリメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基が特に好ましい。
【0045】
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン系重合体(B)は、得られる硬化物の強度の点から、1本以上の分岐鎖を有することが好ましい。高強度で、耐水性に優れる室温硬化性組成物を得るためには、ポリオキシアルキレン系重合体(B)に含有される反応性ケイ素基は重合体1分子中に平均して1〜4個存在するのが好ましく、1.1〜3個がより好ましく、1.3〜2.5個がさらに好ましく、1.5〜2.3個が特に好ましい。分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が平均して1個未満になると、硬化性が不充分になり、高強度を発現しにくくなる。分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が平均して4個より大きくなると硬化物の伸び特性の点で不都合な傾向がある。
【0046】
一般式(2)中のケイ素原子に結合する置換基として、加水分解性基または水酸基とともに、1位から3位までの炭素原子上の少なくとも1個の水素原子が電子吸引性基に置換された炭化水素基を有するケイ素基(以後、「電子吸引性反応性ケイ素基」という)を用いれば、メチル基などの非置換の炭化水素基を有する反応性ケイ素基(例えば、ジメトキシメチルシリル基など)を有する有機重合体と比較して速硬化性を示し、せん断強度の立ち上がりが早い硬化性組成物が得られる。
【0047】
具体的には一般式(2)中のR
1が、下記一般式(4)で表わされる置換基であることが、高い硬化性を示し、せん断強度の発現速度が早くなる。
【0048】
−CR
43-cW
c (4)
(式中、Wは電子吸引性基を示す。R
4は水素原子または炭素数1〜19のアルキル基を示す。cは1,2または3を示す。W,R
4のそれぞれについて、それらが複数存在するとき、それらは同じでもよく、異なっていてもよい。)。
【0049】
なお、一般式(4)で表わされる置換基は、一般式(2)中のR
1の1種であり、1位に電子吸引性基を有する炭化水素基を示している。
【0050】
電子吸引性基(一般式(4)ではWと記載)としては、特に限定されず、例えば、ハロゲン原子;アルコキシ基、アシロキシ基などの酸素系置換基;アミノ基、アルキルアミノ基、ウレイド基などの窒素系置換基;アシル基;アルコキシカルボニル基;ニトロ基;シアノ基;スルホニル基;ペルフルオロアルキル基;電子吸引性アリール基などがあげられる。
【0051】
より具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、1−プロポキシ基、2−プロポキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、tert−ブチルオキシ基、オクトキシ基、ラウリルオキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアルコキシ基;アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基などのアシロキシ基;アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの置換アミノ基;ウレイド基、カルバメート基などのウレタン結合やウレア結合で結合した基;アセチル基、プロパノイル基、オクタノイル基、ラウリロイル基、ベンゾイル基などのアシル基;メトキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基;ニトロ基;シアノ基;イソシアナト基;メチルスルホニル基、トルエンスルホニル基などのスルホニル基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロオクチル基などのペルフルオロアルキル基;ジフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基などの電子吸引性アリール基などがあげられる。これらの中では、得られる重合体が高い硬化性を示すことからハロゲン原子、アルコキシ基、置換あるいは非置換のアミノ基、トリフルオロメチル基が好ましく、ハロゲン原子、アルコキシ基、置換あるいは非置換のアミノ基がより好ましく、ハロゲン原子、置換あるいは非置換のアミノ基がさらに好ましい。特に、塩素原子やメトキシ基はアミン系化合物の硬化触媒により高い硬化性を示し、せん断強度の発現速度が早くなることから好ましい。
【0052】
本発明の(B)成分である反応性ケイ素基含有オキシアルキレン系重合体は、官能基を有するオキシアルキレン系重合体に反応性ケイ素基を導入することによって得るのが好ましい。
【0053】
上記反応性ケイ素基の導入は公知の方法で行なえばよい。すなわち、例えば、以下の方法が挙げられる。
(i)末端に水酸基等の官能基を有するオキシアルキレン系重合体と、この官能基に対して反応性を示す活性基及び不飽和基を有する有機化合物を反応させるか、もしくは不飽和基含有エポキシ化合物との共重合により、不飽和基含有オキシアルキレン系重合体を得る。次いで、得られた反応生成物に一般式(5)で表される反応性ケイ素基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する方法。
HSiR
13-bY
b (5)
(式中、R
1は炭素数1から10のアルキル基、炭素数6から10のアリール基または炭素数7から10のアラルキル基を示し、Yは水酸基または加水分解性基を示す。bは1、2または3を示す。R
1またはYが2個以上ある場合は、それぞれ同一であってもよく異なっていても良い。)。
(ii)(i)法と同様にして得られた不飽和基を含有するポリエーテル系重合体にメルカプト基及び反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法。
(iii)末端に水酸基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基(以下、Z官能基という)を有するオキシアルキレン系重合体に、このZ官能基に対して反応性を示す官能基(以下、Z′官能基という)及び反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法。
【0054】
(i)に示す反応性ケイ素基を有するヒドロシランとしては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシランなどのようなアルコキシシラン類、トリクロルシランなどのようなハロゲン化シラン類、トリアセトキシシランのようなアシロキシシラン類、トリイソプロペニルオキシシランのようなアルケニルオキシシラン類等が挙げられる。
【0055】
(ii)に示すメルカプト基及び反応性ケイ素基を有する化合物としてはγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランのようなメルカプト基含有シラン類が挙げられる。
【0056】
(iii)に示すZ′官能基を有するケイ素化合物としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのようなアミノ基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのようなエポキシシラン類;ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなどのようなビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシランなどのような塩素原子含有シラン類;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのようなイソシアネート含有シラン類などが具体的に例示されうるが、これらに限定されるものではない。
【0057】
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン系重合体としては、貯蔵安定性の点から(i)の方法で得られたトリメトキシシリル基もしくはメチルジメトキシシリル基を有する反応性ケイ素基含有オキシアルキレン系重合体が特に好ましい。
【0058】
(i)の方法で、トリメトキシシリル基を有する反応性ケイ素基含有オキシアルキレン系重合体を得るためにはトリメトキシシランを用いる方法が有るが、トリメトキシシランは安全性上の問題があるため、トリメトキシシランより安全性の高いトリエトキシシランを反応させた後、触媒存在下、メタノールを添加し、エトキシ基をメトキシ基に変換する方法が好ましい。
【0059】
エトキシ基をメトキシ基に変換するための触媒としては、一般的に酸、塩基、金属アルコキシドなどが知られており、具体例としては、塩化水素、臭化水素などのブレンステッド酸、トリエチルアミンなどの低級アミンなどの塩基などが挙げられるが、これらに限定されない。高活性であり副反応が少ないという点から、好ましくは塩化水素、臭化水素などのハロゲン化水素であり、特に好ましくは塩化水素である。
【0060】
塩化水素の添加量は、量が多くなると反応中にポリマーが硬化したり、得られたポリマーが貯蔵中に増粘したりするため、1ppmから100ppmが好ましく、2ppmから30ppmがより好ましい。メタノールの使用量は、目的とするトリメトキシシリル基を末端に有する有機重合体のメトキシ交換率に応じて任意に変量することが可能である。すなわち、メトキシ交換率の高いトリメトキシシリル基を末端に有する有機重合体を得るには、多くのメタノールを使用し、メトキシ交換率の低いトリメトキシシリル基を末端に有する有機重合体を得るには、メタノールの使用量を減量すればよい。メタノールの使用量は特に限定はないが例えば、メトキシ交換反応中の粘性および/またはメトキシ交換後のメタノール回収時間および/またはメトキシ交換反応速度の点から、メタノールの使用量は有機重合体100重量部に対して、3部から30部が好ましく、より好ましくは5部から25部、さらに好ましくは10部から20部である。また、メトキシ交換反応速度の安定化および/またはトリメトキシシリル基を末端に有する有機重合体の貯蔵中の粘度上昇を抑えるためにメタノールの変量に応じて用いる触媒量を変量することも可能である。
【0061】
本発明においては、エトキシ基を末端に有するオキシアルキレン系重合体とメタノールを反応させた後、触媒を除去および/または中和することが必須である。触媒の残存量が多いと貯蔵安定性が悪くなるため、触媒を除去および/または中和して残存量を低減する必要がある。
【0062】
触媒を有機重合体から除去する方法の具体例としては減圧脱揮や、加熱により気相部へ揮散した触媒蒸気を気相部で中和するなどの方法が挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】
触媒を中和する方法の具体例としてはエポキシ化合物との反応、塩基との反応などが挙げられるが、これらに限定されない。メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ加水分解性基が1つの珪素ケイ素原子に3つ結合したケイ素珪素基を末端に有する有機重合体を製造する工程および該有機重合体とメタノールとを反応させる工程を同一反応器中で行う場合、加水分解性基含有珪素基を末端に有する有機重合体製造時に用いるVIII族遷移金属を失活させないという点から、エポキシ化合物との反応により中和することが好ましい。
【0064】
一方、本発明の(B)成分である反応性ケイ素基含有オキシアルキレン系重合体の主鎖骨格中には本発明の効果を大きく損なわない範囲でウレタン結合成分等の他の成分を含んでいてもよい。
【0065】
前記ウレタン結合成分としては特に限定されないが、イソシアネート基と活性水素基との反応により生成する基(以下、アミドセグメントともいう)を挙げることができる。
【0066】
前記アミドセグメントは一般式(6):
−NR
5−C(=O)− (6)
(R
5は水素原子または1価の有機基であり、好ましくは炭素原子数1から20の置換あるいは非置換の1価の炭化水素基であり、より好ましくは炭素原子数1から8の置換あるいは非置換の1価の炭化水素基である)で表される基である。
【0067】
前記アミドセグメントとしては、具体的には、イソシアネート基と水酸基との反応により生成するウレタン基;イソシアネート基とアミノ基との反応により生成する尿素基;イソシアネート基とメルカプト基との反応により生成するチオウレタン基などを挙げることができる。また、本発明では、上記ウレタン基、尿素基、及び、チオウレタン基中の活性水素が、更にイソシアネート基と反応して生成する基も、一般式(6)の基に含まれる。
【0068】
アミドセグメントと反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン系重合体の工業的に容易な製造方法を例示すると、末端に活性水素含有基を有するオキシアルキレン系重合体に、過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて、ポリウレタン系主鎖の末端にイソシアネート基を有する重合体とした後、あるいは同時に、該イソシアネート基の全部または一部に一般式(7)
A−R
6−SiR
13-bY
b (7)
(ただし、式中、R
1、Y、bは前記と同じ。R
6は、2価の有機基であり、より好ましくは炭素原子数1から20の置換もしくは非置換の2価の炭化水素基である。Aは水酸基、カルボキシル基、メルカプト基およびアミノ基(1級または2級)から選ばれた活性水素含有基である。)で表されるケイ素化合物のA基を反応させる方法により製造されるものを挙げることができる。この製造方法に関連した、オキシアルキレン系重合体の公知の製造法を例示すると、特公昭46−12154号(米国特許3632557号)、特開昭58−109529号(米国特許4374237号)、特開昭62−13430号(米国特許4645816号)、特開平8−53528号(EP0676403)、特開平10−204144号(EP0831108)、特表2003−508561(米国特許6197912号)、特開平6−211879号(米国特許5364955号)、特開平10−53637号(米国特許5756751号)、特開平11−100427号、特開2000−169544号、特開2000−169545号、特開2002−212415号、特許第3313360号、米国特許4067844号、米国特許3711445号、特開2001−323040号、などが挙げられる。
【0069】
また、末端に活性水素含有基を有するオキシアルキレン系重合体に一般式(8)
O=C=N−R
6−SiR
13-bY
b (8)
(ただし、式中R
1、R
6、Y、bは前記に同じ。)で示される反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物とを反応させることにより製造されるものを挙げることができる。この製造方法に関連した、オキシアルキレン系重合体の公知の製造法を例示すると、特開平11−279249号(米国特許5990257号)、特開2000−119365号(米国特許6046270号)、特開昭58−29818号(米国特許4345053号)、特開平3−47825号(米国特許5068304号)、特開平11−60724号、特開2002−155145号、特開2002−249538号、WO03/018658、WO03/059981、などが挙げられる。
【0070】
末端に活性水素含有基を有するオキシアルキレン重合体としては、末端に水酸基を有するオキシアルキレン重合体(ポリエーテルポリオール)、末端にチオール基を有するオキシアルキレン重合体、末端にアミノ基を有するオキシアルキレン重合体などが挙げられる。特に、ポリエーテルポリオールは、得られる室温硬化性組成物の粘度が低く作業性が良好である為に特に好ましい。
【0071】
末端に水酸基を有するオキシアルキレン系重合体と、一般式(8)で示される反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物との反応により得られる一般式(9):
−O−C(=O)−NH−R
6−SiR
13-bY
b (9)
(ただし、式中R
1、R
6、Y、bは前記に同じ。)で示される基を主鎖の末端に有するオキシアルキレン系重合体は、得られる室温硬化性組成物の作業性と硬化性に優れることから好ましい。一般式(9)のbが3の場合には、得られる硬化性組成物は、硬化性と復元性に特に優れることからより好ましい。
【0072】
前記−R
6−を具体的に例示すると、−CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2−、等が挙げられ、入手性の点から−CH
2CH
2CH
2−がより好ましい。
【0073】
ポリエーテルポリオールとしては、いかなる製造方法において製造されたものでも使用することが出来るが、全分子平均で分子末端当り少なくとも0.7個の水酸基を末端に有するものが好ましい。具体的には、従来のアルカリ金属触媒を使用して製造したオキシアルキレン重合体や、複合金属シアン化物錯体やセシウムの存在下、少なくとも2つの水酸基を有するポリヒドロキシ化合物などの開始剤に、アルキレンオキシドを反応させて製造されるオキシアルキレン重合体などが挙げられる。
【0074】
上記の各重合法の中でも、複合金属シアン化物錯体を使用する重合法は、より低不飽和度で、Mw/Mnが狭く、より低粘度でかつ、高耐酸性、高耐候性のオキシアルキレン重合体を得ることが可能であるため好ましい。
【0075】
前記ポリイソシアネート化合物の具体例としては、トルエン(トリレン)ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート;イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネートなどを挙げることができる。
【0076】
一般式(7)のケイ素化合物としては特に限定はないが、具体的に例示すると、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルジエトキシメチルシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、等のアミノ基含有シラン類;γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン等のヒドロキシ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;等が挙げられる。また、特開平6−211879号(米国特許5364955号)、特開平10−53637号(米国特許5756751号)、特開平10−204144号(EP0831108)、特開2000−169544号、特開2000−169545号に記載されている様に、各種のα,β−不飽和カルボニル化合物と一級アミノ基含有シランとのMichael付加反応物、または、各種の(メタ)アクリロイル基含有シランと一級アミノ基含有化合物とのMichael付加反応物もまた、一般式(7)のケイ素化合物として用いることができる。
【0077】
一般式(8)の反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物としては特に限定はないが、具体的に例示すると、γ−トリメトキシシリルプロピルイソシアネート、γ−トリエキシシリルプロピルイソシアネート、γ−メチルジメトキシシリルプロピルイソシアネート、γ−メチルジエトキシシリルプロピルイソシアネート、トリメトキシシリルメチルイソシアネート、トリエトキシメチルシリルメチルイソシアネート、ジメトキシメチルシリルメチルイソシアネート、ジエトキシメチルシリルメチルイソシアネート等が挙げられる。また、特開2000−119365号(米国特許6046270号)に記載されている様に、一般式(7)のケイ素化合物と、過剰の前記ポリイソシアネート化合物を反応させて得られる化合物もまた、一般式(8)の反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物として用いることができる。
【0078】
本発明の(B)成分であるオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格中にアミドセグメントが多いと、(B)成分の粘度が高くなり、作業性の悪い組成物となる場合がある。一方、(B)成分の主鎖骨格中のアミドセグメントによって、本発明の組成物の硬化性が向上する傾向がある。従って、(B)成分の主鎖骨格中にアミドセグメントを含む場合、アミドセグメントは1分子あたり平均で、1〜10個が好ましく、1.5〜7個がより好ましく、2〜5個が特に好ましい。1個よりも少ない場合には、硬化性が十分ではない場合があり、10個よりも大きい場合には、(B)成分が高粘度となり作業性の悪い組成物となる場合がある。
【0079】
上記の反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
【0080】
本発明の室温硬化性組成物における(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)とオキシアルキレン系重合体(B)との比率は、相溶性、粘度、硬化物の強度の観点から(A)/(B)の重量比が10/90〜80/20の範囲であることが好ましい。より好ましくは20/80〜70/30であり、さらに好ましくは30/70〜60/40であり、特に好ましくは40/60〜50/50である。
【0081】
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン系重合体と反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体をブレンドしてなる有機重合体の製造方法は、特開昭59−122541号、特開昭63−112642号、特開平6−172631号、特開平11−116763号公報等に提案されているが、特にこれらに限定されるものではない。
【0082】
さらに、反応性ケイ素官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体をブレンドしてなる有機重合体の製造方法としては、他にも、反応性ケイ素基を有する有機重合体の存在下で(メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合を行う方法が利用できる。この製造方法は、特開昭59−78223号、特開昭59−168014号、特開昭60−228516号、特開昭60−228517号等の各公報に具体的に開示されているが、これらに限定されるものではない。
【0083】
本発明の硬化性組成物に硬度を向上させるような添加剤を加えることで、耐煮沸水接着性が更に改善される。硬度を向上させるような添加剤としては具体的に、エポキシ樹脂やイソシアヌレート基含有シランカップリング剤、シリカなどが挙げられる。
【0084】
エポキシ樹脂(C)としては、従来公知のものを広く使用でき、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂やこれらを水添したエポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ウレタン結合を有するウレタン変性エポキシ樹脂、フッ素化エポキシ樹脂、ポリブタジエンあるいはNBRを含有するゴム変性エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテル等の難燃型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポキシ樹脂(C)は単独で用いてもよく2種類以上併用しても良い。その中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂が強度の観点から好ましい。
【0085】
エポキシ樹脂は強度の観点から、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)及びポリオキシアルキレン系重合体(B)の総和100重量部に対して3〜50重量部が好ましく、5〜20重量部が特に好ましい。エポキシ樹脂の添加量が多くなりすぎると貯蔵安定性の面から好ましくなく、逆に少なすぎると耐煮沸水接着性改善の効果が小さくなる傾向にあり好ましくない。
【0086】
エポキシ樹脂の硬化剤としては従来公知のものを広く用いることができるが、具体的には、例えば、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペリジン、m−キシリレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、アミン末端ポリエーテル等の一級、二級アミン類;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリプロピルアミンのような三級アミン類、及び、これら三級アミン類の塩類;ポリアミド樹脂類;イミダゾール類;ジシアンジアミド類;三弗化硼素錯化合物類;無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ドデシニル無水琥珀酸、無水ピロメリット酸、無水クロレン酸等のような無水カルボン酸類;アルコール類;フェノール類;カルボン酸類;アルミニウム又はジルコニウムのジケトン錯化合物等の化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、硬化剤も単独でも2種以上併用してもよい。
【0087】
1液型の硬化性組成物が得られることより、エポキシ樹脂の硬化剤としてケチミン化合物(D)を用いることが好ましい。ケチミン化合物(D)は、水分のない状態では安定に存在し、水分によって一級アミンとケトンに分解され、生じた一級アミンがエポキシ樹脂の室温硬化性の硬化剤となる性質を有する。ケチミン化合物(D)としては、アミン化合物とカルボニル化合物との縮合反応により得られる化合物が挙げられる。
【0088】
ケチミンの合成には公知のアミン化合物、カルボニル化合物を用いればよいが、たとえばアミン化合物としてはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、1,3−ジアミノブタン、2,3−ジアミノブタン、ペンタメチレンジアミン、2,4−ジアミノペンタン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、p,p’−ビフェニレンジアミンなどのジアミン;1,2,3−トリアミノプロパン、トリアミノベンゼン、トリス(2−アミノエチル)アミン、テトラキス(アミノメチル)メタンなどの多価アミン;ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミンなどのポリアルキレンポリアミン;ポリオキシアルキレン系ポリアミン;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノシラン;などが使用されうる。また、カルボニル化合物としてはアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ジエチルアセトアルデヒド、グリオキサール、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類;シクロペンタノン、トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、トリメチルシクロヘキサノン等の環状ケトン類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジブチルケトン、ジイソブチルケトン等の脂肪族ケトン類;アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸メチルエチル、ジベンゾイルメタン等のβ−ジカルボニル化合物;などが使用できる。
【0089】
ケチミン中にイミノ基が存在する場合には、イミノ基をスチレンオキサイド;ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル;グリシジルエステルなどと反応させてもよい。これらのケチミンは、単独で用いてもよく、二種類以上を併用して用いてもよい。
【0090】
エポキシ樹脂の硬化剤を使用する場合、その使用量はエポキシ樹脂100重量部に対し、0.1〜300重量部が好ましく、0.2〜100重量部がより好ましく、0.5〜50重量部が更に好ましく、1〜30重量部が特に好ましい。その使用量はエポキシ樹脂および硬化剤の種類によって異なる。
【0091】
本発明の組成物には、(E)成分としてシランカップリング剤を添加することができる。(E)成分の添加により、室温硬化性組成物と木材とを接着することで得られる接着構造体の接着強度がより向上する。具体例としては、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、(イソシアネートメチル)トリメトキシシラン、(イソシアネートメチル)ジメトキシメチルシラン、(イソシアネートメチル)トリエトキシシラン、(イソシアネートメチル)ジエトキシメチルシラン等のイソシアネート基含有シラン類;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−エチルアミノ)−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルジエトキシメチルシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、(2−アミノエチル)アミノメチルトリメトキシシラン、N,N‘−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン等のアミノ基含有シラン類;N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン等のケチミン型シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルトリメトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類等を挙げることができる。また、反応性ケイ素基を1分子中に2個以上含有するシランカップリング剤は、得られる接着構造体の耐煮沸試験後の接着強度の改善効果がより高いために好ましい。
【0092】
前記の反応性ケイ素基を1分子中に2個以上含有するシランカップリング剤としては、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート基含有シランカップリング剤、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリルメチル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメトキシシリルプロピル)ベンゼン、4,4’−ビス(トリエトキシシリル)ビフェニル、4,4’−ビス(トリメトキシシリル)ビフェニル、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)エチレン、ビス(トリメトキシシリル)エチレン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)チオウレア、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ウレア、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)カーボネート、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)−N−メチルアミン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ポリエチレンオキシド、N,N’−ビス[(3−トリメトキシシリルプロピル)アミノカルボニル]ポリエチレンオキシド、ビス(トリメトキシシリルメチル)アミン、ビス(トリメトキシシリルメチル)エチレンジアミン、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、1,8−ビス(トリメトキシシリル)オクタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)デカン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、シランカップリング剤の反応物(前記いずれかのアミノシランと前記いずれかのエポキシシランの反応物、前記いずれかのアミノシランと前記いずれかのイソシアネートシランの反応物など)などが挙げられる。これらの中でも、イソシアヌレート基含有シランカップリング剤は、得られる接着構造体の耐煮沸試験後の接着強度の改善効果が高いために特に好ましい。
【0093】
イソシアヌレート基含有シランカップリング剤としては、1,3−ビス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、1,3−ビス(トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、1,3−ビス(トリイソプロポキシシリルプロピル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(トリイソプロポキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリス(3−メトキシシリルプロピル)シクロトリイソシアヌレートが挙げられ、硬化性、硬度の観点から1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートが特に好ましい。
【0094】
更に前記の各種シランカップリング剤の部分縮合体等もシランカップリング剤として使用する事ができる。
【0095】
本用途で使用されるシランカップリング剤は耐沸騰水接着性の観点から非水溶性のシランカップリング剤を使用することが望ましい。ここでいう水溶性とは、中性の水に10%以上溶解する物質のことを指し、水溶性のシランカップリング剤を使用した場合、煮沸試験などで水に接触させることでシランカップリング剤が溶出したり、被着体とシランカップリング剤との相互作用力が低下するために、せん断強度が低下する。一方で非水溶性のシランカップリング剤を使用することで、煮沸試験後にもせん断強度の良好な接着構造体が得られる。
非水溶性のシランカップリング剤としては、アミノ基含有シラン類以外のシランカップリング剤を挙げることができ、上記のイソシアネート基含有シラン類、ケチミン型シラン類、メルカプト基含有シラン類、エポキシ基含有シラン類、カルボキシシラン類、ビニル型不飽和基含有シラン類、ハロゲン含有シラン類、反応性ケイ素基を1分子中に2個以上含有するシランカップリング剤などである。
シランカップリング剤(E)を使用する場合、その使用量は、硬化物の強度の点から、反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対し、0.1〜15重量部が好ましく、0.2〜10重量部がより好ましく、0.5〜7重量部が更に好ましく、1〜5重量部が特に好ましい。
【0096】
本発明の無機充填剤(F)としては、特に限定されず、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、カーボンブラック、けいそう土、白土、カオリン、クレー、タルク、木粉、クルミ殻粉、もみ殻粉、無水ケイ酸、石英粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスビーズ、アルミナ、ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素などが挙げられる。無機充填剤は、1種類のみを添加してもよく、複数種を組み合わせて添加してもよい。
【0097】
シリカとしては、フュームシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカなどの各種が使用できるが、強度の観点からフュームシリカが特に好ましい。
無機充填剤は(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)及びポリオキシアルキレン系重合体(B)の総和100重量部に対して5〜200重量部用いることが好ましく、10〜50重量部が特に好ましい。
【0098】
本発明の硬化性組成物は、上記以外にシリケート、縮合触媒、有機充填剤、チクソ性付与剤、可塑剤、及び安定剤などを添加することができる。
【0099】
このような添加物の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号の各明細書などに記載されている。
【0100】
本発明の組成物には、シリケートを用いることができる。このシリケートは、架橋剤として作用し、本発明の(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)およびポリエーテル系重合体(B)からなる反応性シリル基を有する有機重合体成分(以下、「有機重合体」ともいう。)の耐クリープ性、耐水接着性、および、低吸水性を改善する機能を有する。また更に、接着性および高温高湿条件での接着耐久性を改善する効果も有する。シリケートとしてはテトラアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物が使用できる。シリケートを使用する場合、その使用量は有機重合体の総量100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。シリケートの配合量がこの範囲を下回ると耐クリープ性、耐水接着性、および、低吸水性の改善効果が十分でない場合があり、シリケートの配合量がこの範囲を上回ると硬化物の伸びが小さくなり、また、硬化速度が遅くなる場合がある。
【0101】
シリケートの具体例としては、たとえばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、エトキシトリメトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、メトキシトリエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン(テトラアルキルシリケート)、および、それらの部分加水分解縮合物があげられる。
【0102】
テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物は、本発明の耐クリープ性の改善効果がテトラアルコキシシランよりも大きい為により好ましい。
【0103】
前記テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物としては、たとえば通常の方法でテトラアルコキシシランに水を添加し、部分加水分解させて縮合させたものがあげられる。また、オルガノシリケート化合物の部分加水分解縮合物は、市販のものを用いることができる。このような縮合物としては、例えば、メチルシリケート51、エチルシリケート40(いずれもコルコート(株)製)等が挙げられる。
【0104】
上記シリケートは1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。
【0105】
シリケートは、本発明の室温硬化性組成物に添加することによって、良好な耐クリープ性、耐水接着性、および、低吸水性を得ることができる。
【0106】
縮合触媒としては、特に限定されず、通常使用される加水分解性ケイ素基の反応を促進するシラノール縮合触媒が挙げられ、例えば、テトラn−ブチルチタネート、テトラt−ブチルチタネート、テトラn−プロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、チタンテトラアセチルアセトナート、ビスエチルアセトアセテートジイソプロポキシチタン、ビスアセチルアセトナトジイソプロポキシチタンなどのチタン化合物;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫フタレート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジエチルヘキサノレート、ジブチル錫ジメチルマレエート、ジブチル錫ジエチルマレエート、ジブチル錫ジブチルマレエート、ジブチル錫ジオクチルマレエート、ジブチル錫ジトリデシルマレエート、ジブチル錫ジベンジルマレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジエチルマレエート、ジオクチル錫ジオクチルマレエート、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫ジノニルフェノキサイド、ジブテニル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫ジエチルアセトアセトナート、ジブチル錫オキサイドとシリケート化合物との反応物、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物などの4価の有機錫化合物;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリsec−ブトキシド、アルミニウムトリn−ブトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、イソプロポキシアルミニウムビスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナートなどのジルコニウム化合物類;2−エチルヘキサン酸錫、2−エチルヘキサン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸チタン、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム、2−エチルヘキサン酸鉄、ネオデカン酸錫、ネオデカン酸ビスマス、ネオデカン酸鉄、ネオデカン酸チタン、ネオデカン酸ジルコニウムなどの各種カルボン酸金属塩類;2−エチルヘキサン酸、ネオデカン酸などの各種カルボン酸類;ラウリルアミン、ステアリルアミン、ジオクチルアミン、オレイルアミン、トリエチレンテトラミン、3−ラウリルオキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアミン類;ピリミジン、2−アミノピリミジン、6−アミノ−2,4−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン(以下DTP)、1−エチル−2−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,2−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−n−プロピル−2−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルピリミジン、1,3−ジアザナフタレン、2−ヒドロキシ−4−アミノピリミジン等のピリミジン化合物;2−イミダゾリン、2−メチル−2−イミダゾリン、2−エチル−2−イミダゾリン、2−プロピル−2−イミダゾリン、2−ビニル−2−イミダゾリン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−2−イミダゾリン、1,3−ジメチル−2−イミノイミダゾリジン、1−メチル−2−イミノイミダゾリジン−4−オン等のイミダゾリン化合物;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(以下DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、2,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−1,3,5,7−テトラエン、6−(ジブチルアミノ)−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下DBA−DBU)等のアミジン化合物;グアニジン、ジシアンジアミド、1−メチルグアニジン、1−エチルグアニジン、1−シクロヘキシルグアニジン、1−フェニルグアニジン(以下PhG)、1,1−ジメチルグアニジン、1,3−ジメチルグアニジン、1,2−ジフェニルグアニジン、1,1,3−トリメチルグアニジン、1,2,3−トリメチルグアニジン、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、1,1,2,3,3−ペンタメチルグアニジン(以下PMG)、3−エチル−1,1,2,2−テトラメチルグアニジン、1,1,2,2−テトラメチル−3−n−プロピルグアニジン、1,1,2,2−テトラメチル−3−イソプロピルグアニジン、3−n−ブチル−1,1,2,2−テトラメチルグアニジン、3−tert−ブチル−1,1,2,2−テトラメチルグアニジン、1,2,3−トリシクロヘキシルグアニジン、1−ベンジル−2,3−ジメチルグアニジン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−5−デセン(以下TBD)、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−5−デセン(以下MTBD)、7−エチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−n−プロピル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−イソプロピル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−n−ブチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−シクロヘキシル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−n−オクチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−5−デセン等のグアニジン化合物;ビグアニド、1−メチルビグアニド、1−エチルビグアニド、1−n−ブチルビグアニド、1−(2−エチルヘキシル)ビグアニド、1−n−オクタデシルビグアニド、1,1−ジメチルビグアニド、1,1−ジエチルビグアニド、1−シクロヘキシルビグアニド、1−アリルビグアニド、1−フェニルビグアニド、1−(o−トリル)ビグアニド(以下TBG)、1−モルホリノビグアニド、1−n−ブチル−N2−エチルビグアニド、1,1’−エチレンビスビグアニド、1,5−エチレンビグアニド、1−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]ビグアニド、1−[3−(ジブチルアミノ)プロピル]ビグアニド、N’,N’’−ジヘキシル−3,12−ジイミノ−2,4,11,13−テトラアザテトラデカンジアミジン等のビグアニド化合物、等が挙げられる。
【0107】
また、前記の化合物に加えてアミン化合物、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルとアミン化合物との反応物、飽和または不飽和の多価カルボン酸またはその酸無水物、カルボン酸化合物とアミン化合物との塩など反応物、オクチル酸鉛などが挙げられる。
【0108】
縮合触媒の配合量は、反応性ケイ素基含有有機重合体合計量100重量部に対して0.1〜20重量部である必要がある。配合量が0.1重量部未満では硬化速度が遅くなり、一方、20重量部以上では可使時間が短くなりすぎて、作業性が低下する傾向がある。適切な硬化速度を得る為には、配合量は0.3〜8重量部がより好ましく、0.5〜5重量部が特に好ましい。
【0109】
有機充填剤としては、特に限定されず、例えば、パルプ、木綿チップなどの木質充填剤、粉末ゴム、再生ゴム、熱可塑性あるいは熱硬化性樹脂の微粉末、ポリエチレンなどの中空体などが挙げられる。平均粒径が5〜200μmの範囲にあり、真比重が0.01〜0.5の範囲にある無機微粉末表面処理プラスチックマイクロバルーンが好ましい。組成物にマイクロバルーンを均一に分散させる製造方法としては、特開2001−131428号公報に記載の振動式攪拌機を用いる方法などが挙げられる。有機充填剤は、1種類のみを添加してもよく、複数種を組み合わせて添加してもよい。
【0110】
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて垂れを防止し、作業性を良くするためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を添加しても良い。垂れ防止剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類;水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類等が挙げられる。また、特開平11−349916号公報に記載されているような粒子径10〜500μmのゴム粉末や、特開2003−155389号公報に記載されているような有機質繊維を用いると、チクソ性が高く作業性の良好な組成物が得られる。これらチクソ性付与剤(垂れ防止剤)は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。チクソ性付与剤は反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲で使用される。
【0111】
本発明の組成物においては1分子中にエポキシ基を含有する化合物を使用できる。エポキシ基を有する化合物を使用すると硬化物の復元性を高めることができる。エポキシ基を有する化合物としてはエポキシ化不飽和油脂類、エポキシ化不飽和脂肪酸エステル類、脂環族エポキシ化合物類、エピクロルヒドリン誘導体に示す化合物及びそれらの混合物等が例示できる。具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、ビス(2−エチルヘキシル)−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカーボキシレート(E−PS)、エポキシオクチルステアレ−ト、エポキシブチルステアレ−ト等があげられる。これらのなかではE−PSが特に好ましい。エポキシ化合物は反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して0.5〜50重量部の範囲で使用するのがよい。
【0112】
本発明の組成物には本発明の接着構造体の接着強度を著しく低下させない程度に可塑剤を添加することができる。可塑剤の添加により、室温硬化性組成物の粘度やスランプ性および組成物を硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性が調整できる。しかしながら、前述のように、本発明の室温硬化性組成物に可塑剤を添加すると得られる接着構造体の接着強度を著しく低下させる傾向がある。その為、可塑剤の使用量は、少ないことが好ましく、可塑剤を含有しない事が特に好ましい。
【0113】
可塑剤の使用量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して20重量部以下、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下、更に好ましくは1重量部以下であり、可塑剤を含有しない事が特に好ましい。20重量部を越えると得られる接着構造体の接着強度が不足する。
【0114】
可塑剤の例としては、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸イソデシル等の非芳香族二塩基酸エステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシリノール酸メチル等の脂肪族エステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;塩素化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル、等の炭化水素系油;プロセスオイル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類をあげることができる。
【0115】
また、高分子可塑剤を使用することができる。高分子可塑剤を使用すると重合体成分を分子中に含まない可塑剤である低分子可塑剤を使用した場合に比較して、初期の物性を長期にわたり維持する。更に、該硬化物にアルキド塗料を塗布した場合の乾燥性(塗装性ともいう)を改良できる。高分子可塑剤の具体例としては、ビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤;分子量500以上、さらには1000以上のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールあるいはこれらポリエーテルポリオールの水酸基をエステル基、エーテル基などに変換した誘導体等のポリエーテル類;ポリスチレンやポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0116】
これらの高分子可塑剤のうちで、反応性ケイ素基を有する有機重合体と相溶するものが好ましい。この点から、ポリエーテル類やビニル系重合体が好ましい。また、ポリエーテル類を可塑剤として使用すると、表面硬化性および深部硬化性が改善され、貯蔵後の硬化遅延も起こらないことから好ましく、中でもポリプロピレングリコールがより好ましい。また、相溶性および耐候性、耐熱性の点からビニル系重合体が好ましい。ビニル系重合体の中でもアクリル系重合体および/又はメタクリル系重合体が好ましく、ポリアクリル酸アルキルエステルなどアクリル系重合体がさらに好ましい。この重合体の合成法は、分子量分布が狭く、低粘度化が可能なことからリビングラジカル重合法が好ましく、原子移動ラジカル重合法がさらに好ましい。また、特開2001−207157号公報に記載されているアクリル酸アルキルエステル系単量体を高温、高圧で連続塊状重合によって得た、いわゆるSGOプロセスによる重合体を用いるのが好ましい。
【0117】
高分子可塑剤の数平均分子量は、好ましくは500〜15000であるが、より好ましくは800〜10000であり、さらに好ましくは1000〜8000、特に好ましくは1000〜5000である。最も好ましくは1000〜3000である。分子量が低すぎると熱や降雨により可塑剤が経時的に流出し、初期の物性を長期にわたり維持できず、アルキド塗装性が改善できない。また、分子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性が悪くなる。高分子可塑剤の分子量分布は特に限定されないが、狭いことが好ましく、1.80未満が好ましい。1.70以下がより好ましく、1.60以下がなお好ましく、1.50以下がさらに好ましく、1.40以下が特に好ましく、1.30以下が最も好ましい。
【0118】
数平均分子量はビニル系重合体の場合はGPC法で、ポリエーテル系重合体の場合は末端基分析法で測定される。また、分子量分布(Mw/Mn)GPC法(ポリスチレン換算)で測定される。
【0119】
また、高分子可塑剤は、反応性ケイ素基を有しないものでよいが、反応性ケイ素基を有してもよい。反応性ケイ素基を有する場合、反応性可塑剤として作用し、硬化物からの可塑剤の移行を防止できる。反応性ケイ素基を有する場合、1分子あたり平均して1個以下、さらには0.8個以下が好ましい。反応性ケイ素基を有する可塑剤、特に反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体を使用する場合、その数平均分子量は反応性ケイ素基を有する有機重合体より低いことが必要である。
【0120】
可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また低分子可塑剤と高分子可塑剤を併用してもよい。なおこれら可塑剤は、重合体製造時に配合することも可能である。
【0121】
本発明の組成物には粘着性付与剤を添加することができる。粘着性付与樹脂としては、特に限定されないが、常温で固体、液体を問わず通常使用されるものを使用することができる。具体例としては、スチレン系ブロック共重合体、その水素添加物、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂(例えば、カシューオイル変性フェノール樹脂、トール油変性フェノール樹脂等)、テルペンフェノール樹脂、キシレン−フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、スチレン共重合体樹脂、石油樹脂(例えば、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂、C5C9炭化水素共重合樹脂等)、水添石油樹脂、テルペン系樹脂、DCPD樹脂石油樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。スチレン系ブロック共重合体及びその水素添加物としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレンプロピレ−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)等が挙げられる。上記粘着性付与樹脂は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0122】
粘着性付与樹脂は有機重合体100重量部に対して、5〜1,000重量部、好ましくは10〜100重量部の範囲で使用される。
【0123】
本発明の組成物には熱可塑性エラストマーを添加することができる。熱可塑性エラストマーとしては、特に限定されず、具体例としては、スチレン系ブロック共重合体、その水素添加物、等が挙げられる。スチレン系ブロック共重合体及びその水素添加物としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレンプロピレ−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、変性スチレン−エチレン-ブチレンブロック共重合体などが挙げられる。上記熱可塑性エラストマーは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0124】
熱可塑性エラストマーを多量添加すると相溶性の悪い不均一な組成物になる傾向があり、貯蔵安定性および復元性の観点から、その添加量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して20重量部以下の範囲で使用することが好ましい。10重量部以下の範囲で使用することがより好ましく、5重量部以下の範囲で使用することが更に好ましく、熱可塑性エラストマーを含有しないことが特に好ましい。
【0125】
本発明の組成物には液状ポリイソプレン系重合体を添加することができる。液状ポリイソプレン系重合体としては、特に限定されず、具体例としては、液状のポリイソプレンホモポリマー、イソプレンとスチレンの共重合体、イソプレンとブタジエンの共重合体、無水マレイン酸変性ポリイソプレン、水素化されたポリイソプレン等があげられる。液状ポリイソプレン系重合体中のイソプレン単量体単位の割合は特に限定されないが、50重量%以上であることが好ましい。また、水素化されたポリイソプレンの場合には、水素化される前のポリマー中のイソプレン単量体単位の割合で示すことができ、ポリマー中のイソプレン単量体単位の割合が50重量%以上であることが好ましい。具体的な商品としては、例えば、クラレのLIRがあげられる。上記液状ポリイソプレン系重合体は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0126】
液状ポリイソプレン系重合体を多量添加すると相溶性の悪い不均一な組成物になる傾向があり、貯蔵安定性および復元性の観点から、その添加量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して20重量部以下の範囲で使用することが好ましい。10重量部以下の範囲で使用することがより好ましく、4重量部以下の範囲で使用することが更に好ましく、液状ポリイソプレン系重合体を含有しないことが特に好ましい。
【0127】
本発明の室温硬化性組成物には、必要に応じて、加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物を添加しても良い。この化合物は硬化物の表面のべたつきを悪化させずに硬化物のモジュラスを低下させる作用を有する。特にトリメチルシラノールを生成する化合物が好ましい。加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物としては、特開平5−117521号公報に記載されている化合物をあげることができる。また、ヘキサノール、オクタノール、デカノールなどのアルキルアルコールの誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのR
3SiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物、特開平11−241029号公報に記載されているトリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールあるいはソルビトールなどの水酸基数が3以上の多価アルコールの誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのR
3SiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物をあげることができる。
【0128】
また、特開平7−258534号公報に記載されているようなオキシプロピレン重合体の誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのR3SiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物もあげることができる。さらに特開平6−279693号公報に記載されている架橋可能な加水分解性ケイ素含有基と加水分解によりモノシラノール含有化合物となりうるケイ素含有基を有する重合体を使用することもできる。
【0129】
加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物は、反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲で使用される。
【0130】
本発明の組成物には光硬化性物質を使用できる。光硬化性物資を使用すると硬化物表面に光硬化性物質の皮膜が形成され、硬化物のべたつきや耐候性を改善できる。光硬化性物質とは、光の作用によってかなり短時間に分子構造が化学変化をおこし、硬化などの物性的変化を生ずるものである。この種の化合物には有機単量体、オリゴマー、樹脂或いはそれらを含む組成物等多くのものが知られており、市販の任意のものを採用し得る。代表的なものとしては、不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂等が使用できる。不飽和アクリル系化合物としては、アクリル系又はメタクリル系不飽和基を1ないし数個有するモノマー、オリゴマー或いはそれ等の混合物であって、プロピレン(又はブチレン、エチレン)グリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の単量体又は分子量10,000以下のオリゴエステルが例示される。具体的には、例えば特殊アクリレート(2官能)のアロニックスM−210,アロニックスM−215,アロニックスM−220,アロニックスM−233,アロニックスM−240,アロニックスM−245;(3官能)のアロニックスM−305,アロニックスM−309,アロニックスM−310,アロニックスM−315,アロニックスM−320,アロニックスM−325,及び(多官能)のアロニックスM−400などが例示できるが、特にアクリル官能基を含有する化合物が好ましく、また1分子中に平均して3個以上の同官能基を含有する化合物が好ましい。(以上アロニックスはいずれも東亜合成化学工業株式会社の製品である。)。
【0131】
ポリケイ皮酸ビニル類としては、シンナモイル基を感光基とする感光性樹脂でありポリビニルアルコールをケイ皮酸でエステル化したものの他、多くのポリケイ皮酸ビニル誘導体が例示される。アジド化樹脂は、アジド基を感光基とする感光性樹脂として知られており、通常はジアジド化合物を感光剤として加えたゴム感光液の他、「感光性樹脂」(昭和47年3月17日出版、印刷学会出版部発行、第93頁〜、第106頁〜、第117頁〜)に詳細な例示があり、これらを単独又は混合し、必要に応じて増感剤を加えて使用することができる。なお、ケトン類、ニトロ化合物などの増感剤やアミン類などの促進剤を添加すると、効果が高められる場合がある。光硬化性物質は反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲で使用するのがよく、0.1重量部以下では耐候性を高める効果はなく、20重量部以上では硬化物が硬くなりすぎて、ヒビ割れを生じる傾向がある。
【0132】
本発明の組成物には酸素硬化性物質を使用することができる。酸素硬化性物質には空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物を例示でき、空気中の酸素と反応して硬化物の表面付近に硬化皮膜を形成し表面のべたつきや硬化物表面へのゴミやホコリの付着を防止するなどの作用をする。酸素硬化性物質の具体例には、キリ油、アマニ油などで代表される乾性油や、該化合物を変性してえられる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコン樹脂;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどのジエン系化合物を重合または共重合させてえられる1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン、C5〜C8ジエンの重合体などの液状重合体や、これらジエン系化合物と共重合性を有するアクリロニトリル、スチレンなどの単量体とをジエン系化合物が主体となるように共重合させてえられるNBR、SBRなどの液状共重合体や、さらにはそれらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。これらのうちではキリ油や液状ジエン系重合体がとくに好ましい。又、酸化硬化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果が高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸ジルコニウム等の金属塩や、アミン化合物等が例示される。酸素硬化性物質の使用量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。前記使用量が0.1重量部未満になると汚染性の改善が充分でなくなり、20重量部をこえると硬化物の引張り特性などが損なわれる傾向が生ずる。特開平3−160053号公報に記載されているように酸素硬化性物質は光硬化性物質と併用して使用するのがよい。
【0133】
安定剤の具体例としては、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などがあげられる。
【0134】
本発明の組成物には酸化防止剤(老化防止剤)を使用することができる。酸化防止剤を使用すると硬化物の耐熱性を高めることができる。酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系が例示できるが、特にヒンダードフェノール系が好ましい。同様に、チヌビン622LD,チヌビン144,CHIMASSORB944LD,CHIMASSORB119FL(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製);MARK LA−57,MARK LA−62,MARK LA−67,MARK LA−63,MARK LA−68(以上いずれも旭電化工業株式会社製);サノールLS−770,サノールLS−765,サノールLS−292,サノールLS−2626,サノールLS−1114,サノールLS−744(以上いずれも三共株式会社製)に示されたヒンダードアミン系光安定剤を使用することもできる。酸化防止剤の具体例は特開平4−283259号公報や特開平9−194731号公報にも記載されている。酸化防止剤の使用量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.2〜5重量部である。
【0135】
本発明の組成物には光安定剤を使用することができる。光安定剤を使用すると硬化物の光酸化劣化を防止できる。光安定剤としてベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系化合物等が例示できるが、特にヒンダードアミン系が好ましい。光安定剤の使用量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.2〜5重量部である。光安定剤の具体例は特開平9−194731号公報にも記載されている。
【0136】
本発明の組成物に光硬化性物質を併用する場合、特に不飽和アクリル系化合物を用いる場合、特開平5−70531号公報に記載されているようにヒンダードアミン系光安定剤として3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤を用いるのが組成物の保存安定性改良のために好ましい。3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤としてはチヌビン622LD,チヌビン144,CHIMASSORB119FL(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製);MARK LA−57,LA−62,LA−67,LA−63(以上いずれも旭電化工業株式会社製);サノールLS−765,LS−292,LS−2626,LS−1114,LS−744(以上いずれも三共株式会社製)などの光安定剤が例示できる。
【0137】
本発明の組成物には紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤を使用すると硬化物の表面耐候性を高めることができる。紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、置換トリル系及び金属キレート系化合物等が例示できるが、特にベンゾトリアゾール系が好ましい。紫外線吸収剤の使用量は、反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.2〜5重量部である。フェノール系やヒンダードフェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系光安定剤とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用して使用するのが好ましい。
【0138】
さらに、本発明の室温硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、例えば、表面タック改良剤、硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、滑剤、顔料、発泡剤、溶剤、防かび剤などがあげられる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0139】
このような添加物の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号の各明細書などに記載されている。
【0140】
本発明の組成物には表面タックを改良する目的で、1分子中に二つ以上のアミノ基を含有する化合物を使用することができる。具体的には、4,4’−メチレンビス(シクロへキシルアミン)、ビスヘキサメチレントリアミン、N−オクタデシル−1,3−プロパンジアミン、などが挙げられる。
【0141】
本発明の組成物には保存安定性を改良する目的で、硬化性調整剤を使用することができる。硬化性調整剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらを併用してもかまわない。脂肪族不飽和結合を含有する化合物として、プロパギルアルコール類、エン−イン化合物類、マレイン酸エステル類等が例示される。有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類等が例示される。有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示される。窒素含有化合物としては、アンモニア、1〜3級アルキルアミン類、アリールアミン類、尿素、ヒドラジン等が例示される。スズ系化合物としては、ハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示される。有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル等が例示される。
【0142】
これらの硬化性調整剤のうち、調整効果が良好で原料入手性がよいという観点からは、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチン、1−エチニル−1−シクロヘキサノールが好ましい。
【0143】
ラジカル禁止剤としては、たとえば2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタンなどのフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N'−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系ラジカル禁止剤などが挙げられる。
【0144】
滑剤としては、エステル系滑剤、ポリエチレン系滑剤、ポリプロピレン系滑剤、炭化水素系滑剤、及びシリコーンオイルが好ましいものとして挙げられるが、特に限定はなく、さらに、モンタン酸系ワックス、ステアリン酸などの有機脂肪酸、ステアリン酸アミドなどの有機酸アミド、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウムなどの有機酸金属塩が例示できる。これらは単独で用いてもよく、複数を組合せて用いてもよい。ここでいうポリエチレン系滑剤、ポリプロピレン系滑剤には、それぞれ、酸化ポリエチレン系滑剤、酸化ポリプロピレン系滑剤が含まれる。
【0145】
以下、滑剤およびシリコーンオイルの例を挙げるが、もちろんこれらに限定されることなく使用できる。
【0146】
エステル系滑剤としては、牛脂45硬化油(融点45℃;日本油脂(株)製、以下同じ)、牛脂51硬化油(融点51℃)、牛脂54硬化油(融点54℃)、牛脂極度硬化油(融点60℃)、LicowaxE(滴点79〜85℃;クラリアントジャパン(株)製、滴点は同社カタログより引用、以下同じ)、LicowaxF(滴点77〜83℃)、LicowaxKP(滴点81〜87℃)、LicowaxKP303(滴点86〜92℃)、LicowaxKPS(滴点80〜85℃)、LicowaxKSL(滴点79〜85℃)、LicowaxKFO(滴点86〜92℃)、LicowaxKST(滴点56〜63℃)、LicowaxWE4(滴点78〜85℃)、LicowaxWE40(滴点73〜79℃)、LicowaxBJ(滴点72〜78℃)、LicowaxRT(滴点77〜83℃)、LicowaxKPE(滴点79〜85℃)、LicowaxKLE(滴点82〜88℃)、LicowaxNE(滴点74〜82℃)、LicowaxX102(滴点81〜87℃)などを挙げることが出来る。この中では、牛脂極度硬化油が好ましい。
【0147】
ポリエチレン系滑剤としては、LicowaxPE520(クラリアントジャパン(株)製、以下同じ)、LicowaxPE130、LicowaxPE190、LicowaxPE810、LicowaxPE820、LicowaxPE830、LicowaxPE840、Ceridust130、Ceridust3620、Ceridust3615など、さらに酸化ポリエチレン系滑剤としては、LicolubH12、LicolubH22、LicowaxPED521、LicowaxPED522、LicowaxPED121、LicowaxPED136、LicowaxPED153、LicowaxPED191、LicowaxPED192、LicowaxPED1101、LicowaxPED821、LicowaxPED822、Ceridust3715、Ceridust3719などを挙げることが出来る。
【0148】
ポリプロピレン系滑剤としては、LicowaxPP230(クラリアントジャパン(株)製、以下同じ)、LicowaxVP−PP220、CeridustVP6071など、さらに酸化ポリプロピレン系滑剤としては、LicomontAR504を挙げることが出来る。
【0149】
炭化水素系滑剤としては、LicowaxR21(クラリアントジャパン(株)製、以下同じ)、LicolubH4を挙げることが出来る。
【0150】
シリコーンオイルとしては、例えば、TSF451(ジメチルシリコーンオイル;GE東芝シリコーン(株)製、以下同じ)、TSF410(高級脂肪酸変性シリコーンオイル)、TSF4427(アルキルアラルキル変性シリコーンオイル)、TSF4421(アルキル変性シリコーンオイル)、TSF484(メチルハイドロジェンシリコーンオイル)、TSF431(メチルフェニルシリコーンオイル)、アミノ基変性シリコーンオイル、エポキシ基変性シリコーンオイル、アルコキシ基変性シリコーンオイルなど、ポリエーテル基を有する変性ポリオルガノシロキサン(B)以外のシリコーンオイルを用いることが出来る。アミノ基変性シリコーンオイルとしては、TSF4700、TSF4701、TSF4702、TSF4703、TSF4704、TSF4705、TSF4706、TSF4707、TSF4708、TSF4709(以上、GE東芝シリコーン(株)製)、KF−393、KF−859、KF−860、KF−861、KF−867、KF−869、KF−880、KF−8002、KF−8004、KF−8005、KF−858、KF−864、KF−865、KF−868、KF−8003(以上、側鎖タイプ、信越シリコーン製)、KF−8010、X−22−161A、X−22−161B、X−22−1660B−3、KF−8008、KF−8012(以上、末端タイプ、信越シリコーン製)、FZ−3501、FZ−3504、FZ−3508、FZ−3705、FZ−3707、FZ−3710、FZ−3750、FZ−3760、FZ−3785、FZ−3789(以上、側鎖タイプ、日本ユニカー(株)製)があげられる。エポキシ基変性シリコーンオイルとしては、TSF4730(以上、GE東芝シリコーン(株)製)、KF−1001、KF−101、KF−22−2000、KF−102(以上、側鎖タイプ、信越シリコーン製)、KF−105、X−22−163A、X−22−163B、X−22−163C、X−22−169AS、X−22−169B、X−22−173DX(以上、末端タイプ、信越シリコーン製)、L−9300、FZ−3720、FZ−3736、Y−7499(以上、側鎖タイプ、日本ユニカー(株)製)があげられる。アルコキシ基変性シリコーンオイルとしては、FZ−3704(以上、末端タイプ、日本ユニカー(株)製)があげられる。この中では、コストや取り扱いやすさの観点から、ジメチルシリコーンオイルが好ましい。
【0151】
顔料としては、希望する色彩によって通常用いられる各種顔料を使用することができ、例えば、酸化チタン、群青、紺青、亜鉛華、ベンガラ、黄鉛、鉛白、カーボンブラック、透明酸化鉄、アルミニウム粉等の無機顔料;アゾ系顔料、トリフェニルメタン系顔料、キノリン系顔料、アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機顔料等の顔料が挙げられる。
【0152】
発泡剤としては、通常、ポリウレタン、フェノール、ポリスチレン、ポリオレフィン等の有機発泡体に用いられるものを適宜選択して用いることが可能である。
【0153】
上記発泡剤の種類は作業性と安全性との面から、炭化水素、ケトン系化合物、フロン、エーテルなどの有機化合物などから選ばれる化合物を単独あるいは2種以上併用して用いることが好ましい。
【0154】
炭化水素の例としては、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、シクロペンタン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
【0155】
ケトン系化合物の例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等が挙げられる。
【0156】
フロン類の例としては、トリクロロフルオロメタン(R11)、ジクロロジフルオロメタン(R12)、クロロトリフルオロメタン(R13)、ブロモトリフルオロメタン(R13B1)、テトラフルオロメタン(R14)、ジクロロフルオロメタン(R21)、クロロジフルオロメタン(R22)、トリフルオロメタン(R23)、ジフルオロメタン(R32)、フルオロメタン(R41)、テトラクロロジフルオロエタン(R112)、トリクロロトリフルオロエタン(R113)、ジクロロテトラフルオロエタン(R114)、ジブロモテトラフルオロエタン(R114B2)、クロロペンタフルオロエタン(R115)、ヘキサフルオロエタン(R116)、クロロトリフルオロエタン(R123)、テトラフルオロエタン(R134a)、ジクロロフルオロエタン(R141b)、クロロジフルオロエタン(R142b)ジフルオロエタン(R152a)、オクタフルオロプロパン(R218)、ジクロロペンタフルオロプロパン(R225)、ヘキサフルオロプロパン(R236ea)、ペンタフルオロプロパン(R245fa)、オクタフルオロシクロブタン(RC318)、ヘキサフルオロブタン(R356mffm)、ペンタフルオロブタン(R365mfc)、デカフルオロペンタン(R4310mee)等が挙げられる。
【0157】
環境問題などを考慮すると、クロロフルオロカーボン(CFC)よりは、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、いわゆる代替フロンが好ましく、更にハイドロフルオロカーボン(HFC)を使用するのが特に好ましい。すなわち、テトラフルオロエタン、ジフルオロエタン、オクタフルオロプロパン、ヘキサフルオロプロパン、ペンタフルオロプロパン、オクタフルオロシクロブタン、ヘキサフルオロブタン、ペンタフルオロブタンが特に優れている。
【0158】
エーテル類としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、ブチルエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、tert−ブチルエチルエーテル、1,1−ジメチルプロピルメチルエーテル、メチルペンタフルオロエチルエーテル、2,2,2−トリフルオロエチルエーテル、メチル(トリフルオロメチル)テトラフルオロエチルエーテル、メチル−n−ノナフルオロブチルエーテル及びエチル−n−ノナフルオロブチルエーテル等が挙げられる。
【0159】
本発明の室温硬化性組成物には、ポリリン酸アンモニウム、トリクレジルホスフェートなどのリン系可塑剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、メラミン、および、熱膨張性黒鉛などの難燃剤を添加することができる。上記難燃剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0160】
難燃剤は反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して、5〜200質量部、好ましくは10〜100質量部の範囲で使用される。
【0161】
本発明の組成物には、組成物の粘度を低減し、チクソ性を高め、作業性を改善する目的で、本発明の接着構造体の接着強度を著しく低下させない程度に、溶剤を使用することができる。溶剤としては、特に限定は無く、各種の化合物を使用することができる。具体例としては、トルエン、キシレン、ヘプタン、ヘキサン、石油系溶媒等の炭化水素系溶剤、トリクロロエチレン等のハロゲン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、エーテル系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン系溶剤が例示される。溶剤を使用する場合、組成物を屋内で使用した時の空気への汚染の問題から、溶剤の沸点は、150℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましく、250℃以上が特に好ましい。これらの溶剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0162】
但し、溶剤の配合量が多い場合には、人体への毒性が高くなる場合があり、また、硬化物の体積収縮などが見られる場合がある。さらに、前述のように、本発明の室温硬化性組成物に溶剤を添加すると得られる接着構造体の接着強度を著しく低下させる傾向がある。従って、溶剤の配合量は、有機重合体100重量部に対して、3重量部以下であることが好ましく、1重量部以下であることがより好ましく、溶剤を含まないことが最も好ましい。
【0163】
防カビ剤としては、バイナジン、プリベントール、チアベンダゾールなどの防カビ剤などがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0164】
本発明の室温硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製しても良く、反応性ケイ素基を有する有機重合体とその硬化剤・硬化触媒を別々にして、別途、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材を使用前に混合する2成分型または多成分型として調整しても良い。
【0165】
1成分型にすると、施工の際に混合・混練する手間が不要となり、同時にその際に生じる計量ミス(混合比の間違い)もなくなるため、硬化不良等のミスを防ぐことができる。
【0166】
2成分型にすると、一方の組成物に水分を添加することが可能になる為、得られる硬化物は深部まで均一に硬化し、硬度の立ち上がりの速い硬化性組成物が得られる。
【0167】
前記硬化性組成物が1成分型の場合、すべての配合成分が予め配合されるため、水分を含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用するか、また配合混練中に減圧などにより脱水するのが好ましい。前記硬化性組成物が2成分型の場合、反応性ケイ素基を有する重合体を含有する主剤に硬化触媒を配合する必要がないので配合剤中には若干の水分が含有されていてもゲル化の心配は少ないが、長期間の貯蔵安定性を必要とする場合には脱水乾燥するのが好ましい。脱水、乾燥方法としては粉状などの固状物の場合は加熱乾燥法、液状物の場合は減圧脱水法または合成ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル、生石灰、酸化マグネシウムなどを使用した脱水法が好適である。また、イソシアネート化合物を少量配合してイソシアネート基と水とを反応させて脱水してもよい。また、3−エチル−2−メチル−2−(3−メチルブチル)−1,3−オキサゾリジンなどのオキサゾリジン化合物を配合して水と反応させて脱水してもよい。かかる脱水乾燥法に加えてメタノール、エタノールなどの低級アルコールを添加することにより、さらに貯蔵安定性は向上する。
【0168】
脱水剤、特にビニルトリメトキシシランやビニルトリエトキシシランなどの水と反応し得るケイ素化合物の使用量は反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲が好ましい。
【0169】
本発明の室温硬化性組成物の調製法には特に限定はなく、例えば上記した成分を配合し、ミキサーやロールやニーダーなどを用いて常温または加熱下で混練したり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法が採用されうる。
【0170】
本発明の室温硬化性組成物は、大気中に暴露されると水分の作用により、三次元的に網状組織を形成し、ゴム状弾性を有する固体へと硬化する。
【0171】
本発明に使用される木材の種類としてはいかようなものでもよいが、好ましくはヒバ、コウヤマキ、イヌマキ、スダジイ、ビャクシン、イスノキ、タブノキ、カヤ、ベニヒ、タイワンスギペリコプシス、クルイン、アゾベ、マンソニア、ブビンガ、ドウシエ、イロコ、カバ、コチベ、マコレモバンギ、タウン、ターミナリア、モンキーポット、タウキャン、チンベン、ニオベ、コクロジュア、ローズウッド、シャシャンポ、ヨン、シタン、メラワン、チーク、マラス、インツィア、ランラン、アンジェリュク、ヒノキ、スギ、ツガ、ブナ、カラマツ、ベイヒ、クスノキ、イタヤカエデ、カツラ、ケヤキ、トチノキ、イチイガシ、アカガシ、フラミレ、レッドメランチ、イェローメランチ、ナトー、カメレレ、クイラ、ラミンシポ、ブラックウォールナット、シルバービーチ、ブラックビーン、モミなどであるこれらの中でもブナ、カバ、トウヒ、カラマツ、ダグラスモミ、マツおよびニセアカシアが好ましい。
【0172】
<<用途>>
本願の接着構造体は、木材同士を接着する用途に広く用いることができ、特に限定されないが、例えば、寺社、船等の建築物、タンス、イス、テーブル等の家具、集成材、合板、パーティクルボード、ファイバーボード等に好適に使用することができる。本発明の接着構造体は耐沸騰水接着性が良好なため、プールやシャワー室など屋内で水に頻繁に接触する場所や、屋外に晒されている部位などに用いることができる。
【0173】
本発明の室温硬化性組成物は、木材の接着剤として使用することが適しているが、木材の接着剤以外に、以下の様々な用途に利用可能である。限定はされないが、建築用弾性シーリング剤、サイディングボード用シーリング剤、複層ガラス用シーリング剤、車両用シーリング剤等建築用および工業用のシーリング剤、太陽電池裏面封止剤などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、粘着剤、接着剤、弾性接着剤、コンタクト接着剤、タイル用接着剤、反応性ホットメルト接着剤、塗料、粉体塗料、コーティング材、発泡体、缶蓋等のシール材、放熱シート、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、マリンデッキコーキング、注型材料、各種成形材料、人工大理石、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、自動車や船舶、家電等に使用される防振・制振・防音・免震材料、自動車部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール剤、建物の外壁下地・開口部周辺・屋根の透湿性液状塗膜防水材、コンクリート保護コーティング材、遮熱・断熱用屋根コーティング材、石材用接着剤、コンクリートのクラック補修剤、プライマー、モルタル・タイルなどの浮きの補修工法用注入剤、防水剤等の様々な用途に利用可能である。
【0174】
また、太陽電池モジュールの以下の部位に使用すると有用である。(1)上部透光性基板と下部保護膜の間に太陽電池素子を挟んで接着・封入する際の充填剤、(2)太陽電池モジュール端部の保護コート剤、(3)太陽電池モジュールの端子箱用封止材、(4)太陽電池モジュールの端子箱を接着させるための接着剤、(5)太陽電池モジュールの強度を補強する為に太陽電池の裏面に取り付ける補強桟を接着させるための接着剤。
【0175】
更に、本発明の室温硬化性組成物から得られたゴム弾性を示す成形体は、ガスケット、パッキン類を中心に広く使用することができる。例えば自動車分野ではボディ部品として、気密保持のためのシール材、ガラスの振動防止材、車体部位の防振材、特にウインドシールガスケット、ドアガラス用ガスケットに使用することができる。シャーシ部品として、防振、防音用のエンジンおよびサスペンジョンゴム、特にエンジンマウントラバーに使用することができる。エンジン部品としては、冷却用、燃料供給用、排気制御用などのホース類、エンジンオイル用シール材などに使用することができる。また、排ガス清浄装置部品、ブレーキ部品にも使用できる。家電分野では、パッキン、Oリング、ベルトなどに使用できる。具体的には、照明器具用の飾り類、防水パッキン類、防振ゴム類、防虫パッキン類、クリーナ用の防振・吸音と空気シール材、電気温水器用の防滴カバー、防水パッキン、ヒータ部パッキン、電極部パッキン、安全弁ダイアフラム、酒かん器用のホース類、防水パッキン、電磁弁、スチームオーブンレンジ及びジャー炊飯器用の防水パッキン、給水タンクパッキン、吸水バルブ、水受けパッキン、接続ホース、ベルト、保温ヒータ部パッキン、蒸気吹き出し口シールなど燃焼機器用のオイルパッキン、Oリング、ドレインパッキン、加圧チューブ、送風チューブ、送・吸気パッキン、防振ゴム、給油口パッキン、油量計パッキン、送油管、ダイアフラム弁、送気管など、音響機器用のスピーカーガスケット、スピーカーエッジ、ターンテーブルシート、ベルト、プーリー等が挙げられる。建築分野では、構造用ガスケット(ジッパーガスケット)、空気膜構造屋根材、防水材、定形シーリング材、防振材、防音材、セッティングブロック、摺動材等に使用できる。スポ―ツ分野では、スポーツ床として全天候型舗装材、体育館床等、スポーツシューズとして靴底材、中底材等、球技用ボールとしてゴルフボール等に使用できる。防振ゴム分野では、自動車用防振ゴム、鉄道車両用防振ゴム、航空機用防振ゴム、防舷材等に使用できる。海洋・土木分野では、構造用材料として、ゴム伸縮継手、支承、止水板、防水シート、ラバーダム、弾性舗装、防振パット、防護体等、工事副材料としてゴム型枠、ゴムパッカー、ゴムスカート、スポンジマット、モルタルホース、モルタルストレーナ等、工事補助材料としてゴムシート類、エアホース等、安全対策商品としてゴムブイ、消波材等、環境保全商品としてオイルフェンス、シルトフェンス、防汚材、マリンホース、ドレッジングホース、オイルスキマー等に使用できる。その他、板ゴム、マット、フォーム板等にも使用できる。
【実施例】
【0176】
本発明の硬化性組成物を実施例に基づいて説明する。以下合成例、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの合成例、実施例に限定されるものではない。
【0177】
尚、下記合成例中の分子量はGPC(送液システムとして東ソー製HLC−8120GPCを用い、カラムは東ソー製TSK−GEL Hタイプを用い、溶媒はTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量)によりもとめ、ケイ素基数については、
1H−NMR(日本電子製JNM−LA400)により求められるケイ素基の量から算出した。
【0178】
(合成例1)
105℃に加熱したIBA(イソブチルアルコール)200g中に、メチルメタクリレート300g、2−エチルヘキシルアクリレート115g、γ−メタクリオキシプロピルトリメトキシシラン46g、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン37g、およびIBA200gからなる混合物に重合開始剤としてアゾビス−2−メチルブチロニトリル11.6gを溶かした溶液を4時間かけて滴下した後、2時間後重合を行ない、転化率約98%で、100gあたりケイ素原子を0.075mmol含有しており、固形分濃度60%である(メタ)アクリル酸エステル系重合体(ポリマーA)を得た。得られたポリマーの分子量は2,200であった。1分子中に含まれるトリメトキシシリル基の個数は1.6個であった。
【0179】
(合成例2)
数平均分子量が約2,000のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキサイドの重合を行い、分子量28,500のポリオキシプロピレングリコールを得た。続いてこの水酸基末端ポリオキシプロピレングリコールの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに3−クロロ−1−プロペンを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。次に得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン500g に対し白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3重量% のイソプロパノール溶液)50μlを加え、撹拌しながら、TES(トリエトキシシラン)6.0gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で2時間反応させた後、未反応のTESを減圧下留去した。
【0180】
さらにメタノール100g、HCl12ppmを添加して末端のエトキシ基をメトキシ基に変換する事により、末端がトリメトキシシリル基であり1分子あたりのケイ素基が平均1.3個である反応性ケイ素基含有ポリオキシプロピレン重合体(B−1)を得た。
【0181】
(合成例3)
数平均分子量が約2,000のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキサイドの重合を行い、分子量14,000のポリオキシプロピレングリコールを得た。続いてこの水酸基末端ポリオキシプロピレングリコールの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに3−クロロ−1−プロペンを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。次に得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン500gに対し白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3重量%のイソプロパノール溶液)50μlを加え、撹拌しながら、TES(トリエトキシシラン)11.5gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で2時間反応させた後、未反応のTESを減圧下留去した。さらにメタノール100g、HCl12ppmを添加して末端のエトキシ基をメトキシ基に変換する事により、末端がトリメトキシシリル基であり1分子あたりのケイ素基が平均1.3個である反応性ケイ素基含有ポリオキシプロピレン重合体(B−2)を得た。
【0182】
(合成例4)
数平均分子量が約3,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキサイドの重合を行い、分子量26,000のポリオキシプロピレングリコールを得た。続いてこの水酸基末端ポリオキシプロピレントリオールの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに3−クロロ−1−プロペンを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。次に得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン500gに対して白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3重量%のイソプロパノール溶液)50μlを加え、撹拌しながら、TES(トリエトキシシラン)8.5gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で2時間反応させた後、未反応のTESを減圧下留去した。さらにメタノール100g、HCl12ppmを添加して末端のエトキシ基をメトキシ基に変換する事により、末端がトリメトキシシリル基であり1分子あたりのケイ素基が平均2.0個である反応性ケイ素基含有ポリオキシプロピレン重合体(B−3)を得た。
【0183】
(合成例5)
数平均分子量が約2,000のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキサイドの重合を行い、分子量28,500のポリオキシプロピレングリコールを得た。続いてこの水酸基末端ポリオキシプロピレングリコールの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに3−クロロ−1−プロペンを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。次に得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン500gに対し白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3重量%のイソプロパノール溶液)50μlを加え、撹拌しながら、TES(トリエトキシシラン)7.4gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で2時間反応させた後、未反応のTESを減圧下留去した。さらにメタノール100g、HCl12ppm添加して末端のエトキシ基をメトキシ基に変換する事により、末端がトリメトキシシリル基であり1分子あたりのケイ素基が平均1.6個である反応性ケイ素基含有ポリオキシプロピレン重合体(B−4)を得た。
【0184】
(合成例6)
分子量約3,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドを重合させて得られた数平均分子量約26,000の水酸基末端ポリプロピレンオキシドを用い、アリル末端ポリプロピレンオキシドを得た。次に得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン500gに対し白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3重量%のイソプロパノール溶液)50μlを加え、撹拌しながら、DMS(メチルジメトキシシラン)7gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で2時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去することにより、末端がメチルジメトキシシリル基であり1分子あたりのケイ素基が平均2.0個である反応性ケイ素基含有ポリオキシプロピレン重合体(B−5)を得た。
【0185】
(合成例7)
合成例1で得られた(メタ)アクリル酸エステル系重合体溶液(ポリマーA)を(メタ)アクリル酸エステル系重合体が40部になるように、B−1〜5の反応性シリル基含有ポリオキシプロピレン60部に混合し、均一に混合した後、ロータリーエバポレーターでIBAを留去し反応性ケイ素基含有有機重合体(ポリマーC−1〜5)を得た。
以下に硬化成組成物の製造例を示す。
【0186】
〔実施例1〕合成例7で得られたポリマーC−1、100重量部に、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製)2重量部、ビニルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製)2重量部、錫系硬化触媒(日東化成(株)製、ネオスタンS−1)1重量部を添加し、よく混練して硬化性組成物を得た。
【0187】
〔実施例2〜36〕および〔比較例1〜8〕
実施例1と同じ方法で表1、2、3に記載の配合剤と使用量に従って調製し、硬化性組成物を得た。ここで使用した配合剤について以下に示す。
【0188】
【表1】
【0189】
【表2】
【0190】
【表3】
【0191】
・γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(株)製、商品名:A−187)
・3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(株)製、商品名:A−LINK35)
・ケチミノシラン(信越化学(株)製、商品名:KBE−9103)
・1,3,5−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(株)製、商品名:A−LINK597)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、商品名:JER−828)
・ケチミン(三菱化学(株)製、商品名:H−30)
・水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(共栄社化学(株)製、商品名:エポライト4000)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、商品名:JER−806)
・フュームシリカ(アエロジル製、商品名:R972)
・膠質炭酸カルシウム(RHONE−POULENC CHEMICALS製、商品名:Calfort S)
・重質炭酸カルシウム(OMYA製、商品名:2T−AV)
・タルク(竹原化学製、商品名:ハイミクロンHE−5)
・酸化チタン(石原産業製、商品名:タイペークR820)
・セラミックバルーン(太平洋セメント製、商品名:SL−150)
・カーボンブラック(旭サーマル製、商品名:#55)
・スチレン系タッキファイヤー(三井化学(株)製FTR8120)
・ネオスタンU−810(日東化成(株)製)
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)(マツモトファインケミカル(株)製TC−750)
・ネオスタンU−50(日東化成(株)製)
・バーサチック酸(ヘキシオン(株)製、商品名:バーサチック10)
・三フッ化ホウ素モノエチルアミン(和光純薬(株)製)
・フェニルグアニジン(日本カーバイド工業(株)製)
・エクソールD110(エクソンモービル社製)
・IRGANOX1010(チバジャパン製)
・水添ひまし油(楠本化成(株)製、商品名:ディスパロン308)
・アマイドワックス(楠本化成(株)製、商品名:ディスパロン6500)。
【0192】
上記で得られた硬化性組成物については、下記の方法で物性測定を行った。
(ダンベル引っ張り物性)
23℃50%RH条件下にて、上記硬化性組成物を厚さ3mmのシート状にして3日間置き、更に50℃で4日間置いて養生を行った。JIS K 6253に準拠して、硬化物をダンベル状3号形に打ち抜いた後、島津(株)製のオートグラフを用いて引張速度200mm/分で引張試験を行い、50%伸長時モジュラス、破断強度、破断伸びを測定した。
(せん断試験)
23℃50%RH条件下にて、ブナ材(3.0×25×100mm)に硬化性組成物をヘラで塗布し、手で圧着した試験サンプルをJIS K 6850に基づき測定した。
(強度保持率)
煮沸試験後のせん断強度を室温養生後のせん断強度で割ることにより、煮沸試験前後でのせん断強度の保持率を算出した。
(煮沸水試験)
23℃50%RH条件下にて、ブナ材(3.0×25×100mm)又はカバ材(3.0×25×100mm)に硬化性組成物をヘラで塗布し、手で圧着した試験サンプルを作成し、23℃50%RH条件下で7日間養生を行った。このサンプルを100度の沸騰水中に6時間浸漬させ、続いて23度の水に2時間浸漬させた後、JIS K 6850に基づき測定した。