特許第5917650号(P5917650)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5917650治療薬剤としての、S−ニトロソグルタチオンレダクターゼの新規ピロール阻害剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5917650
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月18日
(54)【発明の名称】治療薬剤としての、S−ニトロソグルタチオンレダクターゼの新規ピロール阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 207/337 20060101AFI20160428BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20160428BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20160428BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20160428BHJP
   A61P 7/02 20060101ALI20160428BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20160428BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20160428BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20160428BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20160428BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20160428BHJP
   C07D 403/10 20060101ALI20160428BHJP
   A61K 31/4178 20060101ALI20160428BHJP
   C07D 409/14 20060101ALI20160428BHJP
   A61K 31/40 20060101ALI20160428BHJP
   C07D 409/04 20060101ALI20160428BHJP
   A61K 31/4025 20060101ALI20160428BHJP
【FI】
   C07D207/337CSP
   A61P43/00 111
   A61P9/12
   A61P9/10
   A61P7/02
   A61P11/06
   A61P1/04
   A61P29/00
   A61P35/00
   A61P35/02
   C07D403/10
   A61K31/4178
   C07D409/14
   A61K31/40
   C07D409/04
   A61K31/4025
【請求項の数】25
【全頁数】69
(21)【出願番号】特願2014-213744(P2014-213744)
(22)【出願日】2014年10月20日
(62)【分割の表示】特願2011-523205(P2011-523205)の分割
【原出願日】2009年8月14日
(65)【公開番号】特開2015-38133(P2015-38133A)
(43)【公開日】2015年2月26日
【審査請求日】2014年10月24日
(31)【優先権主張番号】61/089,313
(32)【優先日】2008年8月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/116,982
(32)【優先日】2008年11月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511038606
【氏名又は名称】ニヴァリス・セラピューティクス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100126985
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 充利
(72)【発明者】
【氏名】ウォズレイ,ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンタール,ゲーリー・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】サン,シーチェン
(72)【発明者】
【氏名】ストロング,サラ
(72)【発明者】
【氏名】チゥ,ジァン
【審査官】 井上 千弥子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−500216(JP,A)
【文献】 米国特許第06355812(US,B1)
【文献】 米国特許第03427305(US,A)
【文献】 特表2011−507811(JP,A)
【文献】 特表2012−500218(JP,A)
【文献】 特表2012−500217(JP,A)
【文献】 特開2015−038132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物又はその医薬的に許容される塩:
【化1】
[式中:
Arは、フェニル及びチオフェンイルからなる群より選択され;
は、未置換イミダゾリル、置換イミダゾリル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヒドロキシ、及びメトキシからなる群より選択され;
は、水素、メチル、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、カルバモイル、ジメチルアミノ、アミノ、ホルムアミド、及びトリフルオロメチルからなる群より選択され;そして
Xは、CO及びSOからなる群より選択される]。
【請求項2】
が、未置換イミダゾリル及び置換イミダゾリルからなる群より選択される、請求項1の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項3】
置換イミダゾリル基がC−Cアルキルで置換される、請求項2の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項4】
ArRが、
【化2】
[式中、Rは、H、メチル、及びエチルより選択される]
からなる群より選択される、請求項2の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項5】
3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(5−(1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−(2−エチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(5−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(3−フルオロ−4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(3−フルオロ−4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(2−メトキシ−4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)−2−メトキシフェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(5−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−3−イル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(5−(2−エチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;及び
3−(5−(5−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1−(2−メチル−4−スルファモイルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
からなる群より選択される、請求項2の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項6】
ArRが、4−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−クロロチオフェン−2−イル、5−クロロチオフェン−2−イル、3−ブロモチオフェン−2−イル、4−ブロモチオフェン−2−イル、5−ブロモチオフェン−2−イル、及び5−ブロモチオフェン−3−イルからなる群より選択される、請求項1の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項7】
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−ブロモフェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(3−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−アミノ−3−クロロフェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(3,4−ジフルオロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−ブロモチオフェン−2−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−カルバモイル−3−フルオロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(2−クロロ−4−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(2−エトキシ−4−フルオロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ−2−エトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(5−ブロモ−2−メトキシフェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(5−ブロモチオフェン−3−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(2−カルバモイル−4−クロロフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(2−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(2,4−ジメトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ−2−プロポキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ−2−(ジメチルアミノ)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ−2−ホルムアミドフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(3−クロロチオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−ホルムアミド−2−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(3−ブロモ−5−メトキシチオフェン−2−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロチオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(5−ブロモ−4−クロロチオフェン−2−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;及び
3−(5−(4−ブロモチオフェン−2−イル)−1−(2−メチル−4−スルファモイルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
からなる群より選択される、請求項1の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩の治療有効量を医薬的に許容される担体又は賦形剤と一緒に含んでなる医薬組成物。
【請求項9】
肺の障害を治療する方法において用いられる、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
嚢胞性線維症を治療する方法において用いられる、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項11】
医薬の製造における、請求項1〜7のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩の使用。
【請求項12】
前記医薬が肺の障害の治療用である、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
前記医薬が嚢胞性線維症の治療用である、請求項11に記載の使用。
【請求項14】
請求項1〜7のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩を医薬的に許容される担体又は賦形剤と混合することを含む、請求項8〜10のいずれかに記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項15】
式IIの化合物又はその医薬的に許容される塩:
【化3】
[式中:
Arは、フェニル及びチオフェンイルからなる群より選択され;
は、未置換イミダゾリル及び置換イミダゾリルからなる群より選択され;
は、水素、フルオロ、ヒドロキシ、及びメトキシからなる群より選択され;
は、水素、クロロ、ブロモ、及びフルオロからなる群より選択され;
は、水素及びメチルからなる群より選択され;そして
は、CONH、SONH、及びNHSOCHからなる群より選択される]。
【請求項16】
置換イミダゾリル基がC−Cアルキルで置換される、請求項15の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項17】
ArRが、
【化4】
[式中、Rは、H、メチル、及びエチルより選択される]
からなる群より選択される、請求項15の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項18】
3−(5−(5−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1−(4−スルファモイルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(5−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1−(2−メチル−4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(2−メチル−4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(2−メチル−4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1−(2−メチル−4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(5−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1−(2−メチル−4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)チオフェン−2−イル)−1−(4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
3−(5−(2−メトキシ−4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;及び
3−(5−(4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸;
からなる群より選択される、請求項15の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項19】
請求項15〜18のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩の治療有効量を医薬的に許容される担体又は賦形剤と一緒に含んでなる医薬組成物。
【請求項20】
肺の障害を治療する方法において用いられる、請求項19に記載の医薬組成物。
【請求項21】
嚢胞性線維症を治療する方法において用いられる、請求項19に記載の医薬組成物。
【請求項22】
医薬の製造における、請求項15〜18のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩の使用。
【請求項23】
前記医薬が肺の障害の治療用である、請求項22に記載の使用。
【請求項24】
前記医薬が嚢胞性線維症の治療用である、請求項22に記載の使用。
【請求項25】
請求項15〜18のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩を医薬的に許容される担体又は賦形剤と混合することを含む、請求項19〜21のいずれかに記載の医薬組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001] 本出願は、米国仮特許出願シリアル番号第61/089,313号(2008年8月15日出願)及び米国仮特許出願シリアル番号第61/116,982号(2008年11月21日出願)の利益を請求する。上記出願のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
[0002] 本発明は、S−ニトロソグルタチオンレダクターゼの新規ピロール阻害剤、そのような阻害剤を含んでなる医薬組成物、及びそれらを作製して使用する方法へ向けられる。
【背景技術】
【0003】
[0003] 化学化合物の一酸化窒素は、化学式:NOの気体である。NOは、生体系において知られている数少ない気体シグナル伝達分子の1つであり、様々な生体事象を制御するのに重要な役割を担っている。例えば、内皮は、NOを使用して、細動脈壁の周囲にある平滑筋へ弛緩するシグナルを伝達して、血管拡張と低酸素組織への血流増加をもたらす。NOは、平滑筋増殖、血小板機能、神経伝達を調節することにも関与して、宿主防御においてある役割を担っている。一酸化窒素はきわめて反応性で、数秒の存続時間を有するが、膜を通って自由に拡散することも、多くの分子標的へ結合することもできる。これらの特性により、NOは、隣接細胞間と細胞内部の生体事象を制御することが可能な理想のシグナル伝達分子となっている。
【0004】
[0004] NOは、フリーラジカルの気体であり、それにより反応性で不安定となるので、NOは、in vivo で短命で、生理学的条件下では3〜5秒の半減期を有する。酸素の存在時に、NOは、チオールと結合して、S−ニトロソチオール(SNO)と呼ばれる安定なNO付加物の生物学的に重要な群を産生することができる。この安定したNOのプールは、生理活性NOの供給源として作用すると仮定されて、細胞のホメオスタシスにおけるNOの中心性があるとすれば、それ自体として、健康や病気において決定的に重要であるらしい(Stamler et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:7674-7677 (1992))。タン
パク質−SNOは、心臓血管、呼吸、代謝、胃腸、免疫、及び中枢神経系の機能において広汎な役割を担う(Foster et al., 2003, Trends in Molecular Medicine 第9巻、第4号、2003年4月、160-168 頁)。生体系において最も研究されているSNOの1つは、S−
ニトロソグルタチオン(GSNO)であり(Gaston et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:10957-10961 (1993))、効率的なトランスニトロソ化剤であって、細胞内の他のS
−ニトロソ化タンパク質と平衡状態を維持しているらしい(Liu et al., 2001)ので、NOシグナル伝達において新興の主要な調節因子である。NO−SNO連続性におけるこのきわめて重要な位置があるとすれば、GSNOは、NO調節が薬理学的に正当化されるときに考慮すべき療法上有望な標的を提供する。
【0005】
[0005] NOホメオスタシスと細胞SNOレベルの主要な調節因子としてのGSNOのこの理解の観点から、一酸化窒素シンターゼ(NOS)酵素によるNOラジカルの産生より下流で生じる、GSNO及びSNOタンパク質の内因性の産生を検証することに諸研究が集中してきた。より最近になって、利用可能なGSNOの濃度と、必然的に利用可能なNOとSNOを制御するのに重要な役割を有する、GSNOの酵素的異化についての理解が増してきた。
【0006】
[0006] このGSNO異化反応の理解にとって重要なことに、研究者は、最近、高度に保存されたS−ニトロソグルタチオンレダクターゼ(GSNOR)を同定した(Jensen et al., Biochem J., 331:659-668 (1998); Liu et al., Nature, 410:490-494 (2001))
。GSNORは、グルタチオン依存型ホルムアルデヒドデヒドロゲナーゼ(GS−FDH)、アルコールデヒドロゲナーゼ3(ADH−3)(Uotila and Koivusalo,「補酵素と
補因子(Coenzymes and Cofactors)」D. Dolphin 監修、517-551 頁(ニューヨーク、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ、1989))、及びアルコールデヒドロゲナーゼ5(AD
H−5)としても知られている。重要にも、GSNORは、他の基質よりもGSNOに対してより大きな活性を示し(Jensen et al., 1998; Liu et al., 2001)、細菌、植物、
及び動物において、重要なタンパク質及びペプチド脱ニトロソ化活性に媒介するようである。GSNORは、真核生物において主要なGSNO代謝酵素であるらしい(Liu et al., 2001)。従って、GSNOR活性が低いか又は非存在である生体コンパートメント(例、気道被覆液)では、GSNOが蓄積する可能性がある(Gaston et al., 1993)。
【0007】
[0007] GSNORが欠乏している酵母では、この酵素の基質ではないS−ニトロシル化タンパク質が蓄積するが、このことは、GSNOがSNO−タンパク質と平衡して存在することを強く示唆する(Liu et al., 2001)。GSNOと、従ってSNO−タンパク質の周囲レベルに対する正確な酵素的制御があることは、生理学的要求を超過してNOが産生されるニトロソ化ストレスに抗する保護が含まれる、一群の生理学的及び病理学的機能にわたって、GSNO/GSNORが種々の役割を担い得るとする可能性を提起する。実際、GSNOは、呼吸の促進(Lipton et al., Nature, 413:171-174 (2001))から、嚢
胞性線維症の膜貫通調節因子の調節(Zaman et al., Biochem Biophys Res Commun, 284:65-70 (2001))、血管緊張、血栓症、及び血小板機能の調節(de Belder et al., Cardiovasc Res. 1994 May; 28(5):691-4. (1994);Z. Kaposzta, A et al., Circulation; 106(24): 3057 - 3062, 2002)、並びに宿主防御(de Jesus-Berrios et al., Curr. Biol.,
13:1963-1968 (2003))に及ぶ生理学的プロセスへの関与が特に示唆されている。他の研究は、GSNORが酵母細胞をニトロソ化ストレスに対して in vitro(Liu et al., 2001)と in vivo(de Jesus-Berrios et al., 2003)の両方で保護することを見出した。
【0008】
[0008] まとめると、これまでのデータは、GSNORが、GSNOを異化して、必然的に、生体系において利用可能なSNO及びNOを低下させる、酵素:ニトロソグルタチオンレダクターゼ(GSNOR)の主要な生理学的リガンドであることを示唆している(Liu et al., 2001)、(Liu et al., Cell, (2004), 116(4), 617-628)、及び(Que et al., Science, 2005, 308, (5728):1618-1621)。それ自体として、この酵素は、局所及
び全身の生理活性NOを調節することに中心的な役割を担っている。NOバイオアベイラビリティの混乱は、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、血栓症、喘息、胃腸障害、炎症、及び癌が含まれる数多くの疾患状態の病理発生に関連付けられてきたので、GSNOR活性を調節する薬剤は、一酸化窒素の不均衡に関連した疾患を治療するための候補療法剤となる。
【0009】
[0009] 現在、当該技術分野では、増加したNO合成及び/又は増加したNO生理活性に関連する医学的状態への診断薬、予防法、改善手段、及び治療法への大きなニーズがある。さらに、他のNO関連障害を予防する、改善する、又は逆転させるための新規な化合物、組成物、及び方法への有意なニーズがある。本発明は、上記のニーズを満足させる。
【発明の概要】
【0010】
[0010] 本発明は、S−ニトロソグルタチオンレダクターゼ(「GSNOR」)阻害剤として有用な新規ピロール化合物を提供する。本発明には、記載のGSNOR阻害剤の医薬的に許容される塩、プロドラッグ、及び代謝産物が含まれる。また本発明に含まれるの
は、少なくとも1つのGSNOR阻害剤と少なくとも1つの医薬的に許容される担体を含んでなる医薬組成物である。
【0011】
[0011] 本発明の組成物は、どの好適な医薬的に許容される剤形でも製造することができる。
【0012】
[0012] 本発明は、S−ニトロソグルタチオンレダクターゼを阻害することを必要とする被検者においてそれをするための方法を提供する。そのような方法は、少なくとも1つのGSNOR阻害剤又はその医薬的に許容される塩、そのプロドラッグ又は代謝産物を少なくとも1つの医薬的に許容される担体と組み合わせて含んでなる医薬組成物の治療有効量を投与することを含む。GSNOR阻害剤は、本発明による新規化合物であっても、GSNORの阻害剤であることがこれまで知られていなかった既知の化合物であってもよい。
【0013】
[0013] 本発明はまた、NOドナー療法によって改善される障害を治療することを必要とする被検者においてそれをする方法を提供する。そのような方法は、少なくとも1つのGSNOR阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、又はその代謝産物を少なくとも1つの医薬的に許容される担体と組み合わせて含んでなる医薬組成物の治療有効量を投与することを含む。GSNOR阻害剤は、本発明による新規化合物であっても、GSNORの阻害剤であることがこれまで知られていなかった既知の化合物であってもよい。
【0014】
[0014] 本発明はまた、細胞増殖性障害を治療することを必要とする被検者においてそれをする方法を提供する。そのような方法は、少なくとも1つのGSNOR阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、プロドラッグ、又はその代謝産物を少なくとも1つの医薬的に許容される担体と組み合わせて含んでなる医薬組成物の治療有効量を投与することを含む。GSNOR阻害剤は、本発明による新規化合物であっても、GSNORの阻害剤であることがこれまで知られていなかった既知の化合物であってもよい。
【0015】
[0015] 本発明の方法には、1以上の第二の活性薬剤での投与が含まれる。そのような投与は、連続的であるか又は組合せ組成物中であり得る。
【0016】
[0016] 本発明の実施又は検証には、本明細書での記載に類似しているか又は同等である方法及び材料を使用することができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。本明細書に言及するすべての公的に利用可能な出版物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。抵触がある場合は、種々の定義が含まれる本明細書が基準となる。
【0017】
[0017] 以上の要約と以下の詳細な記載はともに例示的で説明的なものであり、特許請求されるような組成物及び方法のさらなる詳細を提供することを企図している。当業者には、以下の詳細な記載から、他の目的、利点、及び新規の特徴が容易に明らかになろう。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0018] A.発明の概説
[0019] 最近まで、S−ニトロソグルタチオンレダクターゼ(GSNOR)は、ホルムアルデヒドグルタチオン付加物、S−ヒドロキシメチルグルタチオンを酸化することが知られていた。これまでGSNORは、様々な細菌、酵母、植物、及び動物において確認されて、十分に保存されている。大腸菌(E. oli)、パン酵母(S. cerevisiae)、及びマ
ウスマクロファージからのこのタンパク質は、60%以上のアミノ酸配列同一性を共有する。GSNORの活性(即ち、NADHが必須補因子として存在するときのS−ニトロソ
グルタチオンの分解)は、大腸菌、マウスマクロファージ、マウス内皮細胞、マウス平滑筋細胞、酵母、及びヒトのヒーラ細胞、上皮細胞、及び単球細胞において検出されてきた。ヒトGSNORのヌクレオチド及びアミノ酸配列の情報は、米国立生物工学情報センター(NCBI)データベースより、登録番号M29872,NM_000671の項目で入手することができる。マウスGSNORのヌクレオチド及びアミノ酸配列の情報は、NCBIデータベースより、登録番号NM_007410の項目で入手することができる。ヌクレオチド配列の場合は、開始部位と終結部位に下線が施されている。CDSは、コーディング配列を意味する。SNPは、一塩基多型を意味する。他の関連したGSNORのヌクレオチド及びアミノ酸の配列は、他の種のそれを含めて、米国特許出願:2005/0014697に見出すことができる。
【0019】
[0020] 本発明により、GSNORは、in vitro と in vivo で、S−ニトロソグルタチオン(GSNO)及びタンパク質S−ニトロソチオール(SNO)を代謝して、少量のNOドナー化合物の細胞内レベルを制御してタンパク質のニトロシル化が中毒レベルに達することを防ぐことによって、NO生理活性を調節するように機能することが示された。
【0020】
[0021] このことに基づけば、この酵素の阻害により、NOドナー療法が適用されるすべての疾患において生理活性が増強され、病理学的に増殖している細胞の増殖が阻害され、そしてそのことが有益である疾患においてNO生理活性が高められることになる。
【0021】
[0022] 本発明は、GSNORの強力な阻害剤である医薬品を提供する。特に提供されるのは、以下に図示される構造(式I及びII)を有する、GSNORの阻害剤である置換ピロール類似体、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、又はプロドラッグである。
【0022】
【化1】
【0023】
[0023] 三置換ピロール類似体は、GSNORの強力な阻害剤である。本文脈で使用するように、「類似体」という用語は、ピロール環を保持する式I〜IIの化合物と同様の化学構造及び機能を有する化合物を意味する。
【0024】
[0024] 本発明のいくつかのピロール類似体は、配置異性体、幾何異性体、及び配座異
性体が含まれる、様々な異性型でも存在し得て、並びに、様々な互変異性型、特に水素原子の付加点が異なるものでも存在し得る。本明細書に使用するように、「異性体」という用語には、化合物の互変異性型を含めて、化合物のすべての異性型が含まれると企図される。
【0025】
[0025] 不斉中心を有する例示化合物は、異なるエナンチオマー及びジアステレオマーの形態で存在し得る。化合物は、光学異性体又はジアステレオマーの形態で存在し得る。従って、本発明には、化合物がその光学異性体、ジアステレオマー、及びそれらの混合物(ラセミ混合物が含まれる)の形態で含まれる。
【0026】
[0026] 図示した構造とその構造へ付与した名称との間に矛盾があるならば、図示した構造が基準となることを銘記されたい。さらに、ある構造又は構造の一部の立体化学が、例えば、実線、楔形線、又は破線で示されていなければ、その構造又は構造の一部には、記載の化合物のすべての立体異性体が含まれると解釈されるべきである。
【0027】
[0027] 本発明によれば、S−ニトロソグルタチオンレダクターゼの生体試料中のレベルは、米国特許出願公開公報番号2005/0014697に記載の方法によって定量することができる。「生体試料」という用語には、限定されないが、血液(例、血清、血漿、又は全血)、尿、唾液、汗、母乳、膣分泌物、精液、毛包、皮膚、歯、骨、爪、又は他の分泌物、体液、組織、又は細胞の試料が含まれる。
【0028】
[0028] B.定義
[0029] 本明細書に使用するように、「約」は、当業者によって理解されて、それが使用される文脈に依ってある程度変化する可能性がある。それが使用される文脈があっても、当業者に明らかでないこの用語の使用があるならば、「約」は、その特定用語のプラス又はマイナス10%までを意味する。
【0029】
[0030] 「アシル」という用語には、直鎖又は分岐鎖の低級アルキル残基が付いたアセチル残基(CHCO−)又はカルボニル基を含有する化合物及び部分が含まれる。
【0030】
[0031] 本明細書に使用する「アルキル」という用語は、指定数の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素を意味する。例えば、(C−C)アルキルには、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、及びネオヘキシルが含まれることになる。アルキル基は、未置換であっても、本明細書に記載の1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0031】
[0032] 本明細書に使用する「アルケニル」という用語は、指定数の炭素原子と少なくとも1つの二重結合を有する直鎖又は分岐鎖の不飽和炭化水素を意味する。(C−C)アルケニル基の例には、限定されないが、エチレン、プロピレン、1−ブチレン、2−ブチレン、イソブチレン、sec−ブチレン、1−ペンテン、2−ペンテン、イソペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、イソヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、3−ヘプテン、イソヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、3−オクテン、4−オクテン、及びイソオクテンが含まれる。アルケニル基は、未置換であっても、本明細書に記載の1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0032】
[0033] 本明細書に使用する「アルキニル」という用語は、指定数の炭素原子と少なくとも1つの三重結合を有する直鎖又は分岐鎖の不飽和炭化水素を意味する。(C−C)アルキニル基の例には、限定されないが、アセチレン、プロピン、1−ブチン、2−ブチン、1−ペンチン、2−ペンチン、1−ヘキシン、2−ヘキシン、3−ヘキシン、1−
ヘプチン、2−ヘプチン、3−ヘプチン、1−オクチン、2−オクチン、3−オクチン、及び4−オクチンが含まれる。アルキニル基は、未置換であっても、本明細書に記載の1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0033】
[0034] 本明細書に使用する「アルコキシ」という用語は、指定数の炭素原子を有する−O−アルキル基を意味する。例えば、(C−C)アルコキシ基には、−O−メチル、−O−エチル、−O−プロピル、−O−イソプロピル、−O−ブチル、−O−sec−ブチル、−O−tert−ブチル、−O−ペンチル、−O−イソペンチル、−O−ネオペンチル、−O−ヘキシル、−O−イソヘキシル、及び−O−ネオヘキシルが含まれる。
【0034】
[0035] 本明細書に使用する「アミノアルキル」という用語は、C−Cアルキル基の水素原子の1以上が式:−N(Rのアミンに置き換わっているアルキル基(典型的には、1〜6の炭素原子)を意味し、ここでRのそれぞれの出現は、独立して、−H又は(C−C)アルキルである。アミノアルキル基の例には、限定されないが、−CHNH、−CHCHNH−、−CHCHCHNH、−CHCHCHCHNH、−CHCHCHCHCHNH、−CHCHCHCHCHCHNH、−CHCHCHN(CH、t−ブチルアミノメチル、イソプロピルアミノメチル、等が含まれる。
【0035】
[0036] 本明細書に使用する「アリール」という用語は、5〜14員の単環系、二環系、又は三環系の芳香族環系を意味する。アリール基の例には、フェニル及びナフチルが含まれる。アリール基は、未置換であっても、本明細書に記載の1以上の置換基で置換されていてもよい。アリール基の例には、フェニル、又は、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、及びピリミジンのようなアリール複素環、等が含まれる。
【0036】
[0037] 本明細書に使用するように、「生理活性」という用語は、生理学的又は病態生理学的プロセスに影響を及ぼし得る1以上の細胞又は細胞外プロセス(例えば、結合、シグナル伝達、等による)に対する効果を示す。
【0037】
[0038] 「カルボニル」又は「カルボキシ」又は「カルボキシル」という用語には、酸素原子へ二重結合で結合した炭素を含有する化合物及び部分が含まれる。カルボニルを含有する部分の例には、限定されないが、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、アミド、エステル、無水物、等が含まれる。
【0038】
[0039] 「C−C」という用語は、「m」個の炭素原子〜「n」個の炭素原子を意味する。例えば、「C−C」という用語は、1〜6の炭素原子(C、C、C、C、C又はC)を意味する。「C−C」という用語には、2〜6の炭素原子(C、C、C、C又はC)が含まれる。「C−C」という用語には、3〜6の炭素原子(C、C、C又はC)が含まれる。
【0039】
[0040] 本明細書に使用する「シクロアルキル」という用語は、3〜14員の飽和又は不飽和で非芳香族の単環系、二環系、又は三環系の炭化水素環系を意味する。この群に含まれるのは、ベンゼン環へ縮合したシクロアルキル基である。代表的なシクロアルキル基には、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、1,3−シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、1,3−シクロヘプタジエニル、1,4−シクロヘプタジエニル、1,3,5−シクロヘプタトリエニル、シクロオクチル、シクロオクテニル、1,3−シクロオクタジエニル、1,4−シクロオク
タジエニル、1,3,5−シクロオクタトリエニル、デカヒドロナフタレン、オクタヒドロナフタレン、ヘキサヒドロナフタレン、オクタヒドロインデン、ヘキサヒドロインデン、テトラヒドロインデン、デカヒドロベンゾシクロヘプテン、オクタヒドロベンゾシクロヘプテン、ヘキサヒドロベンゾシクロヘプテン、テトラヒドロベンゾシクロヘプテン、ドデカヒドロヘプタレン、デカヒドロヘプタレン、オクタヒドロヘプタレン、ヘキサヒドロヘプタレン、及びテトラヒドロヘプタレン、(1s,3s)−ビシクロ[1.1.0]ブタン、ビシクロ[1.1.1]ペンタン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、ビシクロ[3.3.2]デカン、ビシクロ[3.3.]ウンデカン、ビシクロ[4.2.2]デカン、ビシクロ[4.3.1]デカンが含まれる。シクロアルキル基は、未置換であっても、本明細書で以下に記載の1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0040】
[0041] 「ハロゲン」という用語には、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素、等が含まれる。
【0041】
[0042] 本明細書に使用する「ハロアルキル」という用語は、C−Cアルキル基の水素原子の1以上が、同じであっても異なっていてもよいハロゲン原子に置き換わっているC−Cアルキル基を意味する。ハロアルキル基の例には、限定されないが、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、4−クロロブチル、3−ブロモプロピル、ペンタクロロエチル、及び1,1,1−トリフルオロ−2−ブロモ−2−クロロエチルが含まれる。
【0042】
[0043] 「ヘテロアルキル」という用語は、それ自体で、又は別の用語との組合せにおいて、他に述べなければ、炭素原子と、O、N及びSからなる群より選択される1〜3のヘテロ原子からなる、安定した直鎖又は分岐鎖のアルキル又はその組合せを意味して、そしてここで窒素原子とイオウ原子は、酸化されていてもよく、そして窒素ヘテロ原子は、四級化していてもよい。ヘテロ原子(複数)のO、N及びSは、ヘテロアルキル基のどの位置にも配置され得る。例には、−CH−CH−O−CH、−CH−CH−NH−CH、−CH−CH−N(CH)−CH、−CH−S−CH−CH、−CH−CH−S(O)−CH、−CH−CH−S(O)−CH、及び−CH−CH=N−OCHが含まれる。例えば、−CH−NH−OCHのように、2までのヘテロ原子が連続的であり得る。ヘテロアルキル基に言及するのに(C−C)のような接頭語が使用される場合、炭素の数(この例では、2〜8)には、ヘテロ原子も同様に含まれることになる。例えば、C−ヘテロアルキル基には、例えば、−CHOH(1つの炭素原子と炭素原子に置き換わった1つのヘテロ原子)と−CHSHが含まれることになる。
【0043】
[0044] ヘテロ原子が酸素であるヘテロアルキル基の定義をさらに例示すれば、ヘテロアルキル基は、オキシアルキル基であり得る。例えば、(C−C)オキシアルキルには、例えば、−CH−O−CH(2つの炭素原子と、炭素原子に置き換わった1つの酸素があるC−オキシアルキル基)、−CHCHCHCHOH、−OCHCHOCHCHOH、−OCHCH(OH)CHOH、等が含まれることになる。
【0044】
[0045] 本明細書に使用する「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素、及びイオウより選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有して、少なくとも1つの炭素原子を含有する5〜14員の芳香族の複素環を意味して、単環系、二環系、及び三環系の環系が含まれる。代表的なヘテロアリールは、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、ピリジル、フリル、ベンゾフラニル、チエニル(チオフェニル)、ベンゾチエニル、キノリニル、ピロリル、インドリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イミダゾリル、ベ
ンゾイミダゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ピリミジル、アゼピニル、オキセピニル、キノキサリニル、及びオキサゾリルである。ヘテロアリール基は、未置換であっても、本明細書で以下に記載の1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0045】
[0046] 本明細書に使用するように、「ヘテロ原子」という用語には、酸素(O)、窒素(N)、及びイオウ(S)が含まれることになる。
【0046】
[0047] 本明細書に使用するように、「複素環」という用語は、飽和、不飽和、又は芳香族のいずれかであり、窒素、酸素、及びイオウより独立して選択される1〜4ヘテロ原子を含有する3〜14員の環系を意味して、そしてここで窒素及びイオウのヘテロ原子は、酸化されていてもよく、そして窒素ヘテロ原子は、四級化していてもよく、単環系、二環系、及び三環系の環系が含まれる。二環系及び三環系の環系には、ベンゼン環へ縮合した複素環又はヘテロアリールを含めてよい。複素環は、化学的に許容される場合、どのヘテロ原子又は炭素原子を介しても付くことができる。複素環には、上記に定義したようなヘテロアリールが含まれる。代表的な複素環の例には、限定されないが、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、トリアゾリル、テトラゾリル、アジリニル、ジアジリジニル、ジアジリニル、オキサジリジニル、アゼチジニル、アゼチジノニル、オキセタニル、チエタニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリル、オキサジニル、チアジニル、ジアジニル、ジオキサニル、トリアジニル、テトラジニル、イミダゾリル、テトラゾリル、ピロリジニル、イソオキサゾリル、フラニル、フラザニル、ピリジニル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、チアゾリル、ベンズチアゾリル、チエニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、プリニル、インドリル、イソキノリニル、キノリニル、及びキナゾリニルが含まれる。複素環基は、未置換であっても、本明細書で以下に記載の1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0047】
[0048] 「ヘテロシクロアルキル」という用語は、それ自体で、又は他の用語との組合せにおいて、他に述べなければ、「ヘテロアルキル」の環式バージョンを表す。さらに、ヘテロ原子には、その複素環が分子の残り部分へ付く位置を占める可能性がある。ヘテロシクロアルキルの例には、1−(1,2,5,6−テトラヒドロピリジル)、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−モルホリニル、3−モルホリニル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロチエン−2−イル、テトラヒドロチエン−3−イル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、等が含まれる。
【0048】
[0049] 本明細書に使用する「ヒドロキシアルキル」という用語は、指定数の炭素原子を有して、該アルキル基中の水素原子の1以上が−OH基に置き換わっているアルキル基を意味する。ヒドロキシアルキル基の例には、限定されないが、−CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、−CHCHCHCHOH、−CHCHCHCHCHOH、−CHCHCHCHCHCHOH、及びこれらの分岐鎖バージョンが含まれる。
【0049】
[0050] 「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」という用語には、−OH又は−Oのある基が含まれる。
【0050】
[0051] 本明細書に使用するように、そして他に示さなければ、「立体異性体」という用語は、化合物の他の立体異性体を実質的に含まない、該化合物の1つの立体異性体を意
味する。例えば、1つのキラル中心を有する立体異性体的に純粋な化合物は、該化合物の対掌エナンチオマーを実質的に含まない。2つのキラル中心を有する立体異性体的に純粋な化合物は、該化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まない。いくつかの態様において、立体異性体的に純粋な化合物は、該化合物の約80重量%以上の1つの立体異性体と該化合物の約20重量%未満の他の立体異性体、例えば、該化合物の約90重量%以上の1つの立体異性体と該化合物の約10重量%未満の他の立体異性体、又は該化合物の約95重量%以上の1つの立体異性体と該化合物の約5重量%未満の他の立体異性体、又は該化合物の約97重量%以上の1つの立体異性体と該化合物の約3重量%未満の他の立体異性体を含む。
【0051】
[0052] 本明細書に使用するように、「タンパク質」は、「ペプチド」、「ポリペプチド」、又は「ペプチド断片」と同義で使用される。「精製された」ポリペプチド、タンパク質、ペプチド、又はペプチド断片は、細胞材料又は、そのアミノ酸配列が得られる細胞、組織、又は無細胞供給源からの他の混在タンパク質を実質的に含まないか、又は化学的に合成されるときは、化学前駆体又は他の化学品を実質的に含まない。
【0052】
[0053] 本明細書に使用するように、「調節する」は、ペプチド又はポリペプチドのレベルを増加又は減少させること、あるいはペプチド又はポリペプチドの安定性又は活性を増加又は減少させることを意味することになる。「阻害する」という用語は、ペプチド又はポリペプチドのレベルの減少、あるいはペプチド又はポリペプチドの安定性又は活性の減少を意味することになる。好ましい態様において、調節されるか又は阻害されるペプチドは、S−ニトロソグルタチオン(GSNO)又はタンパク質S−ニトロソチオール(SNO)である。
【0053】
[0054] 本明細書に使用するように、「一酸化窒素」及び「NO」という用語には、無電荷の一酸化窒素と有電荷の一酸化窒素の種が含まれ、特に、ニトロソニウムイオン(NO)とニトロキシルイオン(NO)が含まれる。一酸化窒素の反応型は、気体の一酸化窒素によって提供され得る。構造:X−NO(ここでXは、一酸化窒素を放出、送達、又は移送する部分であり、yは1又は2である)を有する化合物には、一酸化窒素をその企図される作用部位へその企図される目的のために活性な形態で提供するありとあらゆるそのような化合物が含まれる。
【0054】
[0055] 本明細書に利用するように、「医薬的に許容される」という用語は、動物、より特別にはヒトでの使用のために、連邦又は州政府の規制当局によって承認されているか又は米国薬局方又は他の一般的に認知されている薬局方に収載されていることを意味する。「担体」という用語は、治療薬剤とともに投与される希釈剤、アジュバント、賦形剤、又は運搬体を意味して、限定されないが、水及び油剤のような無菌の液剤が含まれる。
【0055】
[0056] GSNOR阻害剤の「医薬的に許容される塩」又は「塩」は、イオン結合を含有して、典型的には、酸又は塩基のいずれかと開示化合物を反応させることによって生成される、被検者への投与に適した、開示化合物の生成物である。医薬的に許容される塩には、限定されないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、アルキルスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、アリールアルキルスルホン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、及び酒石酸塩が含まれる酸付加塩;Li、Na、Kのようなアルカリ金属カチオン、Mg又はCaのようなアルカリ土類金属の塩、又は有機アミン塩を含めることができる。
【0056】
[0057] 「医薬組成物」は、被検者への投与に適した形態で開示化合物を含んでなる製剤である。本発明の医薬組成物は、好ましくは、その企図される投与経路と適合するように製剤化される。投与経路の例には、限定されないが、経口及び非経口、例えば、静脈内
、皮内、皮下、吸入、局所、経皮、経粘膜、及び直腸の投与が含まれる。
【0057】
[0058] 本明細書に使用する「置換(された)」という用語は、指定される原子上の1以上の水素が、示される群からの選択物に置き換わっていることを意味するが、但し、指定される原子の通常の原子価を超えず、そしてその置換は安定した化合物をもたらすものとする。置換基がケト(即ち、=O)であるときは、原子上の2つの水素が置き換わる。環の二重結合は、本明細書に使用するように、2つの隣接した環原子の間で形成される二重結合(例、C=C、C=N、又はN=N)である。
【0058】
[0059] アルキル、ヘテロアルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、及びヘテロシクロアルケニルと呼ばれる基への置換基は、−OR’、=O、=NR’、=N−OR’、−NR’R’’、−SR’、−ハロ、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−CO’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’’C(O)NR’R’’、−NR’’’SONR’R’’、−NR’’CO’、−NHC(NH)=NH、−NR’C(NH)=NH、−NHC(NH)=NR’、−S(O)R’、−SO’、−SONR’R’’、−NR’’SO’、−CN、及び−NOが含まれる様々な基より、0〜3に及ぶ数で選択することができて、0、1、又は2の置換基を有するこれらの基は、例示である。
【0059】
[0060] R’、R’’、及びR’’’は、それぞれ独立して、水素、未置換(C−C)アルキル、未置換ヘテロ(C−C)アルキル、未置換アリール、並びに、−ハロ、未置換アルキル、未置換アルコキシ、未置換チオアルコキシ、及び未置換アリール(C−C)アルキルより選択される1〜3の置換基で置換されたアリールを意味する。R’とR’’が同じ窒素原子へ付くとき、それらは、該窒素原子と組み合って、5、6又は7員環を形成することができる。例えば、−NR’R’’は、1−ピロリジニル又は4−モルホリニルを表すことができる。
【0060】
[0061] 典型的には、アルキル又はヘテロアルキル基は、0〜3の置換基を有するものであり、2以下の置換基を有するこれらの基は、本発明の例示である。アルキル又はヘテロアルキル残基は、未置換であってもモノ置換であってもよい。いくつかの態様において、アルキル又はヘテロアルキル残基は、未置換であろう。
【0061】
[0062] アルキル及びヘテロアルキル残基の例示の置換基には、限定されないが、−OR’、=O、=NR’、=N−OR’、−NR’R’’、−SR’、−ハロ、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−CO’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’’C(O)NR’R’’、−NR’’’SONR’R’’、−NR’’CO’、−NHC(NH)=NH、−NR’C(NH)=NH、−NHC(NH)=NR’、−S(O)R’、−SO’、−SONR’R’’、−NR’’SO’、−CN、及び−NO(ここでR’、R’’及びR’’’は、上記に定義される通りである)が含まれる。典型的な置換基は、−OR’、=O、−NR’R’’、−ハロ、−OC(O)R’、−CO’、−C(O)NR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’CO’、−NR’’’SONR’R’’、−SO’、−SONR’R’’、−NR’’SO’−CN、及び−NOより選択され得る。
【0062】
[0063] 同様に、アリール及びヘテロアリール基の置換基は、多様であり、−ハロ、−
OR’、−OC(O)R’、−NR’R’’、−SR’、−R’、−CN、−NO、−CO’、−C(O)NR’R’’、−C(O)R’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’CO’、−NR’’’C(O)NR’R’’、−NR’’’SONR’R’’、−NHC(NH)=NH、−NR’C(NH)=NH、−NH−C(NH)=NR’、−S(O)R’、−SO’、−SONR’R’’、−NR’’SO’、−N、−CH(Ph)、ペルフルオロアルコキシ、及びペルフルオロ(C−C)アルキルより、0〜芳香族環系上の自由原子価の総数に及ぶ数において選択される。
【0063】
[0064] R’、R’’及びR’’’は、水素、未置換(C−C)アルキル、未置換ヘテロ(C−C)アルキル、未置換アリール、未置換ヘテロアリール、未置換アリール(C−C)アルキル、及び未置換アリールオキシ(C−C)アルキルより独立して選択される。典型的には、アリール又はヘテロアリール基は、0〜3の置換基を有するものであり、2以下の置換基を有するこれらの基は、本発明の例示である。本発明の1つの態様において、アリール又はヘテロアリール基は、未置換又はモノ置換であろう。別の態様において、アリール又はヘテロアリール基は、未置換であろう。
【0064】
[0065] 本明細書に記載のアリール又はヘテロアリール基中のアリール又はヘテロアリール環の隣接原子上の置換基の2つは、式:−T−C(O)−(CH−U−(ここでTとUは、独立して、−NH−、−O−、−CH−、又は単結合であり、qは0〜2の整数である)の置換基に置き換わってもよい。あるいは、アリール又はヘテロアリール環の隣接原子上の置換基の2つは、式:−J−(CH−K−(ここでJとKは、独立して、−CH−、−O−、−NH−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)NR’又は単結合であり、rは1〜3の整数である)の置換基に置き換わってもよい。このように形成される新しい環の単結合の1つは、二重結合に置き換わってもよい。あるいは、アリール又はヘテロアリール環の隣接原子上の置換基の2つは、式:−(CH−X−(CH−(ここでsとtは、独立して、0〜3の整数であり、そしてXは、−O−、−NR’−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、又は−S(O)NR’−である)の置換基に置き換わってもよい。−NR’−及び−S(O)NR’−中の置換基:R’は、水素又は未置換(C−C)アルキルより選択される。
【0065】
[0066] 「安定な化合物」と「安定な構造」は、反応混合物からの有用な純度の度合いまでの単離と、有効な治療薬剤への製剤化に耐えるほどに十分に頑丈である化合物を示すものである。
【0066】
[0067] 本明細書に使用するように、「治療有効量」という用語は、一般に、本明細書に記載のように予防、抑制、又は治療されるべき障害の少なくとも1つの症状を改善するのに必要な量を意味する。「治療有効量」という句は、本発明のGSNOR阻害剤に関する場合、そのような治療を必要とする有意数の被検者においてGSNOR阻害剤が投与されるための特定の薬理学的応答をもたらすGSNOR阻害剤の投与量を意味する。特別な例において特別な被検者へ投与されるGSNOR阻害剤の治療有効量は、たとえそのような投与量が当業者によって治療有効量であるとみなされるとしても、本明細書に記載の状態/疾患を治療するのにいつでも有効であるわけではないことが重要である。
【0067】
[0068] C.S−ニトロソグルタチオンレダクターゼ阻害剤
[0069] 1.本発明の化合物
[0070] その側面の1つにおいて、本発明は、式I:
【0068】
【化2】
【0069】
[式中:
Arは、フェニル及びチオフェニルからなる群より選択され;
は、未置換イミダゾリル、置換イミダゾリル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヒドロキシ、及びメトキシからなる群より選択され;
は、水素、メチル、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、カルバモイル、ジメチルアミノ、アミノ、ホルムアミド、及びトリフルオロメチルからなる群より選択され;そして
Xは、CO及びSOからなる群より選択される]に示す構造を有する化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、又はプロドラッグを提供する。
【0070】
[0071] 本発明のさらなる側面において、Rに適した同一物には、限定されないが、未置換イミダゾリル及び置換イミダゾリルが含まれる。置換イミダゾリル基に適した置換基には、限定されないが、C−Cアルキルが含まれる。
【0071】
[0072] 本発明のさらなる側面において、ArRの同一物には、限定されないが:
【0072】
【化3】
【0073】
[式中、Rは、H、メチル、及びエチルより選択される]が含まれる。
【0074】
[0073] 本発明のさらなる側面において、ArRの同一物には、限定されないが、4−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−クロロチオフェン−2−イル、5−クロロチオフェン−2−イル、3−ブロモチオフェン−2−イル、4−ブロモチオフェン−2−イル、5−ブロモチオフェン−2−イル、及び5−ブロモチオフェン−3−イルが含まれる。
【0075】
[0074] その側面の1つにおいて、本発明は、式II:
【0076】
【化4】
【0077】
[式中:
Arは、フェニル及びチオフェニルからなる群より選択され;
は、未置換イミダゾリル及び置換イミダゾリルからなる群より選択され;
は、水素、フルオロ、ヒドロキシ、及びメトキシからなる群より選択され;
は、水素、クロロ、ブロモ、及びフルオロからなる群より選択され;
は、水素及びメチルからなる群より選択され;そして
は、CONH、SONH、及びNHSOCHからなる群より選択される]に示す構造を有する化合物、又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、又はプロドラッグを提供する。
【0078】
[0075] 本発明のさらなる側面において、ArRに適した同一物には、限定されないが:
【0079】
【化5】
【0080】
[式中、Rは、H、メチル、及びエチルより選択される]が含まれる。
【0081】
[0076] ある置換基への結合が環中の2つの原子を連結する結合に交差するように示されるとき、このときそのような置換基は、環中のどの原子へも結合してよい。置換基が、所与の式の化合物の残り部分へそのような置換基が結合する原子を示さずに収載されるとき、このときそのような置換基は、そのような置換基中のどの原子を介しても結合してよい。置換基及び/又は可変基(variables)の組合せは、そのような組合せが安定な化合
物をもたらしさえすれば、許容される。
【0082】
[0077] 本明細書に記載の化合物は、不斉中心を有する場合がある。不斉的に置換された原子を含有する本発明の化合物は、光学活性型又はラセミ型で単離することができる。当該技術分野では、ラセミ型の分割によるか又は光学活性の出発材料からの合成によるといった、光学活性型を製造する方法がよく知られている。本明細書に記載の化合物には、オレフィン、C=N二重結合、等の多くの幾何異性体も存在し得て、本発明では、そのようなすべての安定な異性体が考慮される。本発明の化合物のシス及びトランス幾何異性体
が記載されて、異性体の混合物として、又は分離した異性型として単離され得る。特定の立体化学又は異性型が具体的に示されなければ、ある構造のすべてのキラル、ジアステレオマー、ラセミ、及び幾何異性型が企図される。示されるか又は記載される化合物のすべての互変異性体も、本発明の一部であるとみなされる。
【0083】
[0078] 他に示さなければ、そのような非対称性より生じる異性体(例、すべてのエナンチオマー及びジアステレオマー)が本発明の範囲内に含まれると理解されたい。そのような異性体は、模範的な分離技術によるか又は立体化学的に制御された合成によって、実質的に純粋な形態で入手することができる。さらに、本出願において考察される構造と他の化合物及び部分には、それらのすべての互変異性体も含まれる。アルケンには、E又はZのいずれかのジオメトリーを適宜含めることができる。
【0084】
[0079] 2.代表的なGSNOR阻害剤
[0080] 以下の表1は、本発明のGSNOR阻害剤として有用な式I及び式IIの代表的な新規ピロール類似体を収載する。表1に特定する、各化合物を製造するために使用し得る合成法(即ち、スキーム1、スキーム2、等)については、以下に詳述する。いくつかの事例において、あるスキームの出発材料又は中間体が市販されていなければ、対応する方法(即ち、方法1、方法2、等)によりその出発材料又は中間体の合成について記載する。表1は、スキーム番号を提供し、スキームに示す出発材料を規定して、必要な場合は、中間体又は出発材料の詳細な合成に対応する方法の番号を提供する。表1には、各化合物の裏付けとなる質量分析法のデータも含まれる。実施例2に記載のアッセイによってGSNOR阻害剤の活性を定量して、IC50値を入手した。表1のGSNOR阻害剤、化合物1〜70は、約15μM未満のIC50を有した。表1のGSNOR阻害剤、化合物1〜12、14〜15、17〜19、22〜36、38〜42、44〜56、58〜69は、約1.0μM未満のIC50を有した。
【0085】
表1
【0086】
【表1-1】
【0087】
【表1-2】
【0088】
【表1-3】
【0089】
【表1-4】
【0090】
【表1-5】
【0091】
【表1-6】
【0092】
【表1-7】
【0093】
【表1-8】
【0094】
【表1-9】
【0095】
【表1-10】
【0096】
【表1-11】
【0097】
[0081] D.GSNOR阻害剤を含んでなる医薬組成物
[0082] 本発明には、本明細書に記載の少なくとも1つのGSNOR阻害剤と少なくとも1つの医薬的に許容される担体を含んでなる医薬組成物が含まれる。好適な担体については、参照により本明細書に組み込まれる「レミントン:科学と実践(Remington: The Science and Practice)」第20版(出版元:リッピンコット・ウィリアムズ・アンド・
ウィルキンス)に記載されている。本発明による医薬組成物は、1以上の非GSNOR阻害活性薬剤も含んでよい。
【0098】
[0083] 本発明の医薬組成物は、本明細書に記載の新規GSNOR阻害剤を含むことができて、該医薬組成物は、GSNOR阻害剤の活性を有することがこれまで知られていなかった既知の化合物、又はその組合せを含むことができる。
【0099】
[0084] GSNOR阻害剤は、限定されないが、注射可能な剤形、分散液剤、ゲル剤、エアゾール剤、軟膏剤、クリーム剤、凍結乾燥製剤、乾燥散剤、錠剤、カプセル剤、制御放出製剤、迅速溶解製剤、遅延放出製剤、延長放出製剤、パルス放出製剤、即時放出及び制御放出混合製剤、等が含まれる、どの医薬的に許容される剤形でも利用することができる。具体的には、本明細書に記載のGSNOR阻害剤は:(a)経口、肺、静脈内、動脈内、鞘内、関節内、直腸、眼、結腸、非経口、槽内、膣内、腹腔内、局所、頬内、経鼻、及び局部投与からなる群より選択される投与用に;(b)分散液剤、ゲル剤、エアゾール剤、軟膏剤、クリーム剤、錠剤、サシェ剤、及びカプセル剤からなる群より選択される剤形へ;(c)凍結乾燥製剤、乾燥散剤、迅速溶解製剤、制御放出製剤、遅延放出製剤、延長放出製剤、パルス放出製剤、並びに即時放出及び制御放出混合製剤より選択される剤形へ;又は(d)これらのあらゆる組合せへ製剤化することができる。
【0100】
[0085] 呼吸器感染症では、吸入製剤を使用して、高い局所濃度を達成することができる。吸入に適した製剤には、上気道及び下気道の細菌感染症を治療するために吸入器又はネブライザーによって被感染患者の気管支内腔又は鼻腔へ分散させることが可能である、乾燥散剤又はエアゾール化又は気化させた溶液剤、分散液剤、又は懸濁液剤が含まれる。
【0101】
[0086] 非経口、皮内、又は皮下の適用に使用される溶液剤又は懸濁液剤は、以下の成分の1以上を含むことができる:(1)注射用水、生理食塩水溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、又は他の合成溶媒のような無菌希釈剤;(2)ベンジルアルコール又はメチルパラベンのような抗菌剤;(3)アスコルビン酸又は重亜硫酸ナトリウムのような抗酸化剤;(4)エチレンジアミン四酢酸のようなキレート形成剤;(5)酢酸塩、クエン酸塩、又はリン酸塩のような緩衝剤;及び(5)塩化ナトリウム又はデキストロースのような浸透圧の調整用の薬剤。pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムのような酸又は塩基で調整することができる。非経口調製品は、ガラス又はプラスチックで作製される、アンプル、使い捨てシリンジ、又は多用量バイアルに密封することができる。
【0102】
[0087] 注射可能な使用に適した医薬組成物は、無菌水溶液剤(水溶性である場合)、
又は無菌の注射可能な溶液剤又は分散液剤の用時調製用の分散剤及び無菌散剤を含み得る。静脈内投与に好適な担体には、生理食塩水溶液、静菌水、Cremophor EL(BASF、ニュージャージー州パルシッパニー)、又はリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)が含まれる。すべての事例において、組成物は、無菌でなければならず、容易な注入可能性(syringability)が存在する程度まで流動的であるべきである。医薬組成物は、製
造及び保存の条件下で安定であるべきで、細菌及び真菌のような微生物の汚染作用に抗して保存されるべきである。
【0103】
[0088] 担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコール、等)、及びこれらの好適な混合物を含んでなる、溶媒又は分散溶媒であり得る。適正な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティング剤の使用によって、(分散液の場合は)必要とされる粒径の維持によって、及び界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール、等によって達成することができる。多くの場合において、等張剤、例えば、糖、マンニトール又はソルビトールのようなポリアルコール、及び塩化ナトリウムのような無機塩類を組成物に含めることが好ましいであろう。注射可能な組成物の長期化吸収は、吸収を遅らせる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを組成物に含めることによってもたらすことができる。
【0104】
[0089] 無菌の注射可能な溶液剤は、必要とされる量の活性試薬(例、GSNOR阻害剤)を、必要に応じて、上記に列挙した成分の1つ又は組合せとともに適正な溶媒に取り込むこと、それに続く濾過滅菌によって調製することができる。一般に、分散液剤は、基本の分散媒体と他の必要とされるあらゆる成分を含有する無菌担体へ少なくとも1つのGSNOR阻害剤を取り込むことによって調製する。無菌の注射可能な溶液剤の調製用の無菌散剤の場合、例示の調製法には、真空乾燥と凍結乾燥が含まれ、そのいずれも、先に無菌濾過したその溶液より、GSNOR阻害剤+所望される追加成分の散剤を産生する。
【0105】
[0090] 一般に、経口組成物には、不活性希釈剤又は食用担体が含まれる。それらは、例えば、ゼラチンカプセルに被包するか又は錠剤へ圧縮することができる。経口療法上の投与の目的では、GSNOR阻害剤を賦形剤とともに取り込んで、錠剤、トローチ剤、又はカプセル剤の形態で使用することができる。経口組成物はまた、洗口液としての使用のための液状担体を使用して調製し得て、ここでは液状担体中の化合物が経口的に適用されて口中で転がされて喀痰されるか、又は嚥下される。この組成物の一部として、医薬的に適合した結合剤、及び/又はアジュバント材料を含めることができる。
【0106】
[0091] 吸入による投与では、化合物は、好適なデバイス由来の好適な推進剤(例、二酸化炭素のような気体、噴霧化液剤、気化溶液剤、又は乾燥散剤)を含有する加圧容器又はディスペンサーからのエアゾールスプレー剤の形態で送達される。経粘膜又は経皮投与では、浸透すべきバリアに適正な浸透剤を製剤中に使用する。当該技術分野では、そのような浸透剤が一般的に知られていて、例えば、経粘膜投与用の、洗浄剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体が含まれる。経粘膜投与は、鼻腔スプレー剤又は坐剤の使用により達成することができる。経皮投与では、活性試薬を、当該技術分野で一般的に知られているような軟膏剤、軟膏、ゲル剤、又はクリーム剤へ製剤化する。この試薬はまた、坐剤(例えば、ココア脂や他のグリセリドのような慣用の坐剤基剤とともに)又は直腸送達用の停留浣腸剤の形態で調製することができる。
【0107】
[0092] 1つの態様において、GSNOR阻害剤は、身体からの速やかな消失に抗して保護する担体とともに調製される。例えば、インプラントやマイクロカプセル化送達システムが含まれる、制御放出製剤を使用することができる。エチレンビニルアセテート、ポ
リ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸のような生分解性、生体適合性のポリマーを使用することができる。このような製剤の製造の方法は、当業者に明らかであろう。
【0108】
[0093] リポソーム懸濁液剤(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体が付いた、被感染細胞へ標的指向されるリポソーム剤が含まれる)も医薬的に許容される担体として使用することができる。これらは、例えば、米国特許第4,522,811号に記載されるように、当業者に知られた方法に従って製造することができる。
【0109】
[0094] さらに、GSNOR阻害剤の懸濁液剤は、適正な油性の注射懸濁液剤として調製してよい。好適な脂溶性の溶媒又は担体には、ゴマ油のような脂肪オイル、又はオレイン酸エチル、トリグリセリドのような合成脂肪酸エステル、又はリポソームが含まれる。非脂質ポリカチオン性アミノポリマーも送達用に使用してよい。この懸濁液剤には、化合物の溶解性を高めて高濃度溶液剤の調製を可能にするのに適した安定化剤又は薬剤を含めてもよい。
【0110】
[0095] 経口又は非経口の組成物を単位剤形で製剤化することは、投与の容易さと投与量の均一性のために特に有利である。本明細書に使用する単位剤形は、治療される被検者への単位投与量として適した、物理的に別個の単位を意味して、各単位は、所望の治療効果をもたらすように計算された所定量のGSNOR阻害剤を必要とされる医薬担体とともに含有する。本発明の単位剤形への仕様は、GSNOR阻害剤の独自の特徴と達成すべき特別な治療効果、並びに、そのような活性薬剤を個体の治療のために調合することの当該技術分野に固有の限界によって支配されて、直接的に依存する。
【0111】
[0096] 少なくとも1つのGSNOR阻害剤を含んでなる、本発明による医薬組成物は、1以上の医薬賦形剤を含むことができる。そのような賦形剤の例には、限定されないが、結合剤、充填剤、滑沢剤、懸濁剤、甘味剤、香味剤、保存剤、緩衝剤、湿潤剤、崩壊剤、発泡剤、及び他の賦形剤が含まれる。そのような賦形剤は、当該技術分野で知られている。例示の賦形剤には:(1)様々なセルロース及び架橋ポリビニルピロリドン、Avicel(登録商標)PH101及びAvicel(登録商標)PH102のような微結晶性セルロース、珪化微結晶性セルロース(ProSolv SMCCTM)、トラガカントゴム、及びゼラチンが含まれる、結合剤;(2)様々なデンプン、乳糖、乳糖一水和物、及び無水乳糖のような充填剤;(3)アルギン酸、Primogel、コーンスターチ、軽度架橋ポリビニルピロリドン、ジャガイモデンプン、とうもろこしデンプン、及び加工デンプン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びこれらの混合物のような崩壊剤;(4)圧縮される散剤の流動可能性に作用する薬剤が含まれる滑沢剤。ステアリン酸マグネシウム、Aerosil(登録商標)200のようなコロイド状二酸化シリコン、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、及びシリカゲルが含まれる;(5)コロイド状二酸化シリコンのような滑り剤;(6)ソルビン酸カリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸とその塩、ブチルパラベンのような他のパラヒドロキシ安息香酸エステル、エチル又はベンジルアルコールのようなアルコール類、フェノールのようなフェノール性化合物、又は塩化ベンザルコニウムのような四級化合物といった、保存剤;(7)微結晶性セルロース、乳糖、二塩基性リン酸カルシウム、サッカライド、及び/又は上記のいずれもの混合物といった医薬的に許容される不活性充填剤のような希釈剤;希釈剤の例には、Avicel(登録商標)PH101及びAvicel(登録商標)PH102のような微結晶性セルロース;乳糖一水和物、無水乳糖、及びPharmatose(登録商標)DCL21のような乳糖;Emcompress(登録商標)のような二塩基性リン酸カルシウム;マンニトール;デンプン;ソルビトール;ショ糖;及びブドウ糖が含まれる;(8)ショ糖、サッカリンショ糖、キシリトール、サッカリンナトリウム、シクラメート、アスパルテーム、及びア
セスルフェームのような、あらゆる天然又は人工甘味料が含まれる、甘味剤;(9)ペパーミント、サリチル酸メチル、オレンジフレーバリング、Magnasweet(登録商標)(MAFCOの商標)、バブルガムフレーバー、フルーツフレーバー、等のような香味剤;並びに(10)有機酸と炭酸塩又は重炭酸塩のような発泡性のカップルが含まれる、発泡剤。好適な有機酸には、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、アジピン酸、コハク酸、及びアルギン酸と無水物、及び酸塩が含まれる。好適な炭酸塩及び重炭酸塩には、例えば、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、グリシン炭酸ナトリウム、炭酸L−リジン、及び炭酸アルギニンが含まれる。あるいは、発泡性カップルの重炭酸ナトリウム成分だけが存在してよい。
【0112】
[0097] E.本発明の組成物を含んでなるキット
[0098] 本発明には、本発明の組成物を含んでなるキットも含まれる。そのようなキットは、例えば、(1)少なくとも1つのGSNOR阻害剤;及び(2)溶媒又は溶液のような、少なくとも1つの医薬的に許容される担体を含むことができる。追加のキット成分には、例えば:(1)安定化剤、緩衝剤、等のような、本明細書において明確化した医薬的に許容される賦形剤のあらゆるもの、(2)キット成分を保持及び/又は混合するための少なくとも1つの容器、バイアル、又は同様の器具;及び(3)吸入器、ネブライザー、シリンジ、等のような送達器具が含まれてもよい。
【0113】
[0099] F.GSNOR阻害剤を製造する方法
[00100] 本発明のGSNOR阻害剤は、既知の合成の方法論を使用して、又は既知の
合成の方法論の変更により、容易に合成することができる。当業者に容易に認められるように、以下に記載の方法論は、多様な置換基を有するピロールの合成を可能にする。以下の実施例において、例示の合成法を記載する。
【0114】
[00101] 1つの合成プロトコールに従って、適正に置換されたアセトフェノンと2−
フルアルデヒドの反応に続く強酸での処理によって、適正に置換された1,4,7−トリオンを得る。このトリオンの対応する1,2,5−三置換ピロールへの環化は、p−トルエンスルホン酸の存在下に該トリオンを一級アミンと反応させることによって容易に達成される。本発明の1つの態様では、このピロールのC5でのフェニル環のさらなる誘導化が、例えば、様々なクロスカップリング反応によって容易に達成される。例えば、1−(4−クロロフェニル)エタノンと2−フルアルデヒドを反応させることによる三置換ピロールの合成によって、4−クロロフェニル基がC5にある標的ピロールを得る。この塩化アリールは、Suzuki カップリング条件下でのボロン酸との反応によって誘導化すること
ができる。このような定型的な誘導化の方法論によって、in vitro でのGSNOR阻害
試験用の化合物ライブラリーの速やかな産生が可能になる。本文書の実施例1では、様々な追加の方法について記載する。
【0115】
[00102] 必要とされるならば、当該技術分野で知られた定型的な手段によって、エナ
ンチオマー及びジアステレオマーのさらなる精製及び分離を達成することができる。このように、例えば、化合物のエナンチオマーの分離は、キラルHPLCと関連のクロマトグラフィー技術の使用によって達成することができる。ジアステレオマーも同様に分離することができる。しかしながら、いくつかの事例では、例えば、制御された沈殿化又は結晶化によるように、ジアステレオマーを物理的に簡便に分離させることができる。
【0116】
[00103] 本発明の方法は、本明細書に記載のように行なわれるとき、簡便にも、当該
技術分野で定型的に利用できる温度で実施することができる。1つの態様において、この方法は、約25℃〜約110℃の範囲の温度で実施する。別の態様において、温度は、約40℃〜約100℃の範囲にある。なお別の態様において、温度は、約50℃〜約95℃の範囲にある。
【0117】
[00104] 塩基を必要とする合成工程は、簡便な有機又は無機塩基を使用して行う。典
型的には、この塩基は、求核性ではない。このように、1つの態様において、塩基は、炭酸塩、リン酸塩、水酸化物、アルコキシド、ジシラザンの塩、及び三級アミンより選択される。
【0118】
[00105] 本発明の方法は、本明細書に記載のように実施されるとき、反応体の性質及
び量と反応温度に依存して、数分後〜数時間後に実質的には完了している可能性がある。反応が実質的に完了しているときの決定は、簡便には、例えば、HPLC、LCMS、TLC、及びH NMRのような、当該技術分野で知られた通常の技術によって評価することができる。
【0119】
[00106] G. 治療の方法
[00107] 本発明には、開示される化合物の1以上の使用を通して医学的状態を予防す
るか又は治療する(例えば、その1以上の症状を軽減する)方法が含まれる。この方法は、治療有効量のGSNOR阻害剤を必要とする患者へそれを投与することを含む。本発明の組成物は、予防療法へも使用することができる。
【0120】
[00108] 本発明による治療の方法に使用されるGSNOR阻害剤は、(1)本明細書
に記載の新規GSNOR阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、そのプロドラッグ、又はその代謝産物;(2)本発明に先立って知られていたが、GSNOR阻害剤であることは知られていなかった化合物、又はその医薬的に許容される塩、そのプロドラッグ、又はその代謝産物;又は(3)本発明に先立って知られていて、GSNOR阻害剤であることが知られていたが、その化合物が本明細書に記載の治療の方法に有用であることは知られていなかった化合物、又はその医薬的に許容される塩、そのプロドラッグ、又はその代謝産物であり得る。
【0121】
[00109] 患者は、どの動物、家畜動物、酪農動物、野生動物でもよく、限定されない
が、ネコ、イヌ、ウマ、ブタ、及びウシと、好ましくはヒト患者が含まれる。本明細書に使用されるように、「患者」及び「被検者」という用語は、交換可能的に使用してよい。
【0122】
[00110] 有害なほどに高いレベルのGSNOR又はGSNOR活性がある被検者にお
いて、調節は、例えば、GSNOR機能を壊すか又はダウンレギュレートする、又はGSNORレベルを減少させる開示化合物の1以上を投与することによって達成され得る。これらの化合物は、抗GSNOR抗体又は抗体断片、GSNORアンチセンス、iRNA、又は低分子のような他のGSNOR阻害剤、又は他の阻害剤とともに、単独で、又は本明細書に詳しく記載されるような他の薬剤と組み合わせて投与してよい。
【0123】
[00111] 本発明は、NOドナー療法によって改善される障害に罹患した被検者を治療
する方法を提供する。このような方法は、治療有効量のGSNOR阻害剤を被検者へ投与することを含む。
【0124】
[00112] 本明細書に使用されるように、「治療すること」は、疾患、状態、又は障害
を克服する目的のための患者の管理及び看護について記載して、症状又は合併症の発現を防ぐための本発明の化合物の投与、症状又は合併症を軽減すること、又は疾患、状態、又は障害を消失させることが含まれる。より具体的には、「治療すること」には、疾患(障害)状態の少なくとも1つの有害な症状又は影響、疾患の進行、疾患の原因体(例、細菌又はウイルス)、又は他の異常な状態を逆転させること、弱めること、軽減すること、最小化すること、抑制すること、又は休止させることが含まれる。治療は、症状及び/又は病態が改善する間は続けられる。
【0125】
[00113] 障害には、肺中の低酸素血症及び/又は平滑筋狭窄及び/又は肺感染及び/
又は肺損傷に関連した肺の障害(例、肺性高血圧、ARDS、喘息、肺炎、肺線維症/間質性肺疾患、嚢胞性線維症、COPD)、高血圧、虚血性冠症候群、アテローム性動脈硬化症、心不全、緑内障といった状態が含まれる心臓血管系疾患及び心疾患、血管新生を特徴とする疾患(例、冠動脈疾患)、血栓症発生のリスクがある障害、再狭窄発生のリスクがある障害、慢性炎症性疾患(例、AID認知症及び乾癬)、アポトーシス発生のリスクがある疾患(例、心不全、アテローム性動脈硬化症、神経変性障害、関節炎、及び肝損傷(虚血性又はアルコール性))、インポテンツ、食物への渇望に応じた摂食に起因する肥満、卒中、再灌流損傷(例、心臓又は肺における外傷性筋肉損傷、又は圧挫損傷)、並びに後続の虚血性イベントに抗するNO保護への心臓又は脳のプレコンディショニングが有益である障害を含めることができる。
【0126】
[00114] 1つの態様において、本発明の化合物、又はその医薬的に許容される塩、又
はそのプロドラッグ又は代謝産物は、NOドナーと組み合わせて投与することができる。NOドナーは、一酸化窒素又は関連レドックス種を供与して、より一般的には、一酸化窒素の生理活性、即ち、一酸化窒素を用いて確認される活性、例えば、血管弛緩、又は受容体タンパク質(例、rasタンパク質、アドレナリン作用性受容体、NFκB)の刺激又は阻害を提供する。S−ニトロソ、O−ニトロソ、C−ニトロソ、及びN−ニトロソ化合物とそのニトロ誘導体、及び金属NO錯体が含まれるが、他のNO生理活性産生化合物も除外されない、本発明に有用なNOドナーについては、参照により本明細書に組み込まれる「一酸化窒素研究の方法(Methods in Nitric Oxide Research)」Feelisch et al.監修、71〜115 頁(J.S.,ジョン・ウィリー・アンド・サンズ、ニューヨーク、1996)に記載されている。ニトロソが三級炭素へ付いているC−ニトロソ化合物である、本発明に有用であるNOドナーには、米国特許第6,359,182号とWO02/34705に記載されるものが含まれる。S−ニトロソ化合物の例には、本発明に有用なS−ニトロソチオールを含めて、例えば、S−ニトロソグルタチオン、S−ニトロソ−N−アセチルペニシラミン、S−ニトロソ−システインとそのエチルエステル、S−ニトロソシステイニルグリシン、S−ニトロソ−γ−メチル−L−ホモシステイン、S−ニトロソ−L−ホモシステイン、S−ニトロソ−γ−チオ−L−ロイシン、S−ニトロソ−δ−チオ−L−ロイシン、及びS−ニトロソアルブミンが含まれる。本発明に有用な他のNOドナーの例は、ナトリウムニトロプルシド(ニプリド)、亜硝酸エチル、イソソルビド、ニトログリセリン、モルシドミンであるSIN 1、フロキサミン、N−ヒドロキシ(N−ニトロサミン)、及びNO又は疎水性NOドナーで飽和されたペルフルオロカーボンである。
【0127】
[00115] 既知のNO放出剤、アムロジピンのR(+)エナンチオマー(Zhang X. P et
al. 2002 J. Cardiovascular Pharmacology 39, 208-214)とGSNOR阻害剤の組合せも、本発明の態様である。
【0128】
[00116] 本発明はまた、病理学的に増殖する細胞に罹患した被検者を治療する方法を
提供し、ここで該方法は、GSNORの阻害剤の治療有効量を前記被検者へ投与することを含む。GSNORの阻害剤は、医薬的に許容される担体との組合せにおける、上記に定義されるような化合物、又はその医薬的に許容される塩、又はそのプロドラッグ又は代謝産物である。治療は、症状及び/又は病態が改善する間は続けられる。
【0129】
[00117] 別の態様において、病理学的に増殖する細胞は、病理学的に増殖する微生物
であり得る。関与する微生物は、該微生物がニトロソ化ストレスから保護されるようにGSNORが発現されるもの、又は該微生物に感染された宿主細胞がこの酵素を発現することによってニトロソ化ストレスから保護されるものであり得る。「病理学的に増殖する微生物」という用語は、本明細書において、病理学的微生物を意味するために使用されて、
限定されないが、病理学的細菌、病理学的ウイルス、病理学的クラミジア、病理学的原生動物、病理学的リケッチア、病理学的真菌、及び病理学的マイコプラズマが含まれる。適用可能な微生物に関するさらなる詳細は、米国特許第6,057,367号のカラム11及び12に説明されている。「病理学的微生物に感染された宿主細胞」という用語には、病理学的ウイルスに感染された哺乳動物細胞だけでなく、細胞内の細菌又は原生動物を含有する哺乳動物細胞(例、結核菌、ライ菌(ライ病)、又は腸チフス菌(腸チフス)を含有するマクロファージ)も含まれる。
【0130】
[00118] 別の態様において、病理学的に増殖する細胞は、病理学的蠕虫であり得る。
「病理学的蠕虫」という用語は、本明細書において、病理学的線虫、病理学的吸虫、及び病理学的条虫を意味するために使用される。適用可能な蠕虫に関するさらなる詳細は、米国特許第6,057,367号のカラム12に説明されている。
【0131】
[00119] 別の態様において、病理学的に増殖する細胞は、病理学的に増殖する哺乳動
物細胞であり得る。本明細書に使用される「病理学的に増殖する哺乳動物細胞」という用語は、前記哺乳動物において、その哺乳動物又はその臓器に有害な効果を引き起こすほどに大きさ又は数が増大する、哺乳動物の細胞を意味する。この用語には、例えば、病理学的に増殖するか又は拡大して再狭窄を引き起こす細胞、病理学的に増殖するか又は拡大して良性前立腺肥大を引き起こす細胞、病理学的に増殖して心筋肥大を引き起こす細胞、関節炎の滑膜細胞のように炎症部位で増殖する細胞、又は細胞増殖性障害に関連した細胞が含まれる。
【0132】
[00120] 本明細書に使用されるように、「細胞増殖性障害」という用語は、細胞の非
調節及び/又は異常な増殖が癌性又は非癌性であり得る望まれない状態又は疾患(例えば、乾癬状態)の発症をもたらし得る状態を意味する。本明細書に使用されるように、「乾癬状態」という用語は、角化細胞の過剰増殖、炎症性の細胞浸潤、及びサイトカインの変化が関与する障害を意味する。細胞増殖性障害は、前癌状態又は癌であり得る。癌は、原発性癌又は転移性癌、又はその両方であり得る。
【0133】
[00121] 本明細書に使用されるように、「癌」という用語には、肺癌、乳癌、結腸癌
、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腺癌、扁平上皮癌、肉腫、悪性膠腫、横紋筋肉腫、肝細胞癌、頭頚部癌、悪性メラノーマ、非メラノーマ皮膚癌のような固形腫瘍、並びに、白血病、小児白血病及びリンパ腫、多発性骨髄腫、ホジキン病、リンパ球及び皮膚起源のリンパ腫、急性及び慢性白血病(急性リンパ芽球性、急性骨髄芽球性、又は慢性骨髄芽球性白血病のような)、形質細胞性新生物、リンパ性新生物、及びAIDSに関連した癌のような、造血系腫瘍及び/又は悪性腫瘍が含まれる。
【0134】
[00122] 乾癬状態に加えて、本発明の組成物を使用して治療され得る増殖性疾患の種
類は、表皮及び類皮嚢胞、脂肪腫、腺腫、毛細及び皮膚血管腫、リンパ管腫、母斑病変、奇形腫、腎腫、筋線維腫症、骨形成性腫瘍、及び他の形成異常塊、等である。1つの態様において、増殖性疾患には、形成異常と類似の障害が含まれる。
【0135】
[00123] 1つの態様において、癌を治療することは、腫瘍サイズの低下、腫瘍数の減
少、腫瘍増殖の遅延、原発腫瘍部位から離れた他の組織又は臓器における転移性病巣の減少、患者生存率の改善、又は患者の生命の質の改善、又は上記の少なくとも2つを含む。
【0136】
[00124] 別の態様において、細胞増殖性障害を治療することは、細胞増殖の速度の低
下、増殖性細胞の比率の低下、細胞増殖の領域又は範囲の大きさの減少、又は異常な外観又は形態を有する細胞の数又は比率の減少、又は上記の少なくとも2つを含む。
【0137】
[00125] なお別の態様において、本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩、又
はそのプロドラッグ、又はその代謝産物は、第二の化学療法剤と組み合わせて投与することができる。さらなる態様において、第二の化学療法剤は、タモキシフェン、ラロキシフェン、アナストロゾール、エクセメスタン、レトロゾール、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセル、シクロホスファミド、ロバスタチン、ミノシン、ゲンシタビン、araC、5−フルオロウラシル、メトトレキセート、ドセタキセル、ゴセレリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ノコダゾール、テニポシド、エトポシド、エポチロン、ナベルビン、カンプトテシン、ダウノニビシン、ダクチノマイシン、ミトザントロン、アムサクリン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、イマチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ソラフェニブ、マレイン酸スニチニブ、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、及びベバシズマブからなる群より選択される。
【0138】
[00126] 1つの態様において、本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩、その
プロドラッグ、又はその代謝産物は、ニトロソ化又は酸化ストレスをかける薬剤と組み合わせて投与することができる。本発明のGSNOR阻害剤との組合せ療法においてニトロソ化ストレスを選択的にかけて病理学的に増殖する細胞の増殖を阻害する薬剤とその投与量及び投与経路には、本明細書に組み込まれる米国特許第6,057,367号に開示されるものが含まれる。本明細書のGS−FDH阻害剤との組合せ療法において酸化ストレスをかける補助薬剤(即ち、GSH(グルタチオン)に対するGSSG(酸化グルタチオン)の比、又はNAD(P)Hに対するNAD(P)の比を高める薬剤、又はチオバルビツール酸誘導体を増加させる薬剤)には、例えば,L−ブチオニン−S−スルホキシミン(BSO)、グルタチオンレダクターゼ阻害剤(例、BCNU)、ミトコンドリア呼吸の阻害剤又は脱共役剤、及び反応性酸素種(ROS)を高める薬物(例、アドリアマイシン)が標準の投与経路での標準投与量で含まれる。
【0139】
[00127] GSNOR阻害剤は、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例、ロリプラム、シロ
ミラスト、ロフルミラスト、Viagra(登録商標)(クエン酸シルデニフィル)、Cialis(登録商標)(タダラフィル)、Levitra(登録商標)(バルデニフィル)、等)、β−アゴニスト、ステロイド、又はロイコトリエンアンタゴニスト(LTD4)とも同時投与してよい。当業者は、改善すべき障害に依って、適正な治療有効量を容易に決定することができる。
【0140】
[00128] GSNOR阻害剤は、β−アドレナリン作用性のシグナル伝達を改善するた
めの手段として使用してよい。特に、GSNORの阻害剤は、単独で、又はβ−アゴニストとの組合せにおいて、心不全、又は高血圧症及び喘息のような他の血管系障害を治療するか又はそれらに対して保護するために使用し得る。GSNOR阻害剤はまた、平滑筋(例、気道及び血管)弛緩をもたらすGs G−タンパク質を増強することによって、並びに、Gq G−タンパク質を減弱させることによって、それにより平滑筋収縮を(例えば、気道及び血管において)妨げる、Gタンパク質共役受容体(GPCR)を調節するために使用することができる。
【0141】
[00129] NOドナー療法によって改善される障害に罹患した被検者の治療のための治
療有効量とは、治療される障害の改善を引き起こすか又はその障害に関連したリスクに対して保護する、in vivo でのGSNOR阻害量である。例えば、喘息では、治療有効量は、気管支拡張に有効な量であり;嚢胞性線維症では、治療有効量は、気道閉塞改善に有効な量であり;ARDSでは、治療有効量は、低酸素血症改善に有効な量であり;心疾患では、治療有効量は、アンギナ緩和又は血管新生誘導に有効な量であり;高血圧症では、治療有効量は、血圧低下に有効な量であり;虚血性冠動脈障害では、治療有効量は、血流増加に有効な量であり;アテローム性動脈硬化症では、治療有効量は、内皮機能不全の逆転に有効な量であり;緑内障では、治療有効量は、眼内圧低下に有効な量であり;血管新生
を特徴とする疾患では、治療有効量は、血管新生阻害に有効な量であり;血栓発生のリスクがある障害では、治療有効量は、血栓予防に有効な量であり;再狭窄発生のリスクがある障害では、治療有効量は、再狭窄阻害に有効な量であり;慢性炎症性疾患では、治療有効量は、炎症抑制に有効な量であり;アポトーシス発生のリスクがある障害では、治療有効量は、アポトーシス予防に有効な量であり;インポテンスでは、治療有効量は、勃起の達成又は持続に有効な量であり;肥満では、治療有効量は、満腹感を引き起こすのに有効な量であり;卒中では、治療有効量は、血流増加又はTIA保護に有効な量であり;再灌流損傷では、治療有効量は、機能向上に有効な量であり;心臓及び脳のプレコンディショニングでは、治療有効量は、細胞保護に有効な量(例えば、トリポニン又はCPKによって測定されるような)である。
【0142】
[00130] 病理学的に増殖する細胞に罹患した被検者の治療のための治療有効量は、抗
増殖に有効な量である、in vivo でのGSNOR阻害量を意味する。本明細書に使用される、このような抗増殖に有効な量は、少なくとも約20%、少なくとも約10%、少なくとも約5%、又は少なくとも約1%の増殖速度の抑制を引き起こす量を意味する。
【0143】
[00131] 一般に、投与量、即ち治療有効量は、治療される被検者の体重1kgにつき
、1日あたり、1μg〜10gの範囲に及び、そしてしばしば、10μg〜1g又は10μg〜100mgの範囲に及ぶ。
【0144】
[00132] H.他の使用
[00133] 本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩、又はそのプロドラッグ又は
代謝産物は、そのような化合物の存在が有益であり得る状況において、様々な器具へ適用することができる。そのような器具は、どのデバイス又は容器であってもよい(例えば、患者への埋め込みに先立って外科用メッシュ又は心臓血管ステントをコートするのにGSNOR阻害剤を使用し得る埋め込みデバイス)。本発明のGSNOR阻害剤はまた、in vitro アッセイ目的又は細胞を培養するための様々な器具へ適用することができる。
【0145】
[00134] 本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩、又はそのプロドラッグ又は
代謝産物はまた、抗体、天然リガンド、等のような、GSNOR阻害化合物への結合パートナーの開発、単離、又は精製のための薬剤として使用することができる。当業者は、本発明の化合物に関連した使用を容易に決定することができる。
【実施例】
【0146】
[00135] 以下の実施例は、本発明を例解するために示す。しかしながら、本発明は、
これらの実施例に記載される特定の条件又は詳細に限定されないことを理解されたい。本出願を通して、米国特許が含まれる公的に利用可能な文書へのありとあらゆる参考文献が参照により具体的に組み込まれる。
【0147】
[00136] 実施例1:新規GSNORピロール阻害剤を製造する一般的な方法と特定の
方法
[00137] 本実施例は、表1に図示するGSNOR阻害剤を製造するための「スキーム
」について記載する。特別な化合物に特定であるスキームもあれば、代表的な化合物を製造するための例示の方法が含まれる一般的なスキームもある。このスキームに続く方法では、選択スキームで使用した中間体の製造について記載する。
【0148】
[00138] スキーム1:構造1DがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般的なス
キーム
【0149】
【化6】
【0150】
[00139] スキーム1の代表的な手順:3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−
フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロパン酸の合成。
【0151】
[00140] 工程1:(E)−3−フラン−2−イル−1−(4−メトキシ−フェニル)
−プロペノンの合成。2−フルアルデヒド(5.85g,60.92ミリモル)の溶液を4−メトキシアセトフェノン(8.5g,56.6ミリモル)のメタノール溶液(120mL)へ加えて、ナトリウムメトキシド(3.1g,56.6ミリモル)の添加を続けた。この反応混合物を室温で16時間撹拌し、溶媒の真空での除去を続けた。得られる混合物を水(130mL)で希釈して、酢酸エチル(350mL)で抽出した。水層を酢酸エチル(100mL)で再抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、溶媒を真空で除去して、生成物:(E)−3−フラン−2−イル−1−(4−メトキシ−フェニル)−プロペノン(12.6g,97%)を橙色の固形物として得た。
【0152】
[00141] 工程2:1−(4−メトキシ−フェニル)−デカン−1,4,7−トリオン
の合成。(E)−3−フラン−2−イル−1−(4−メトキシ−フェニル)−プロペノン(12.6g,55.2ミリモル)のエタノール(237mL)溶液へ濃HCl(59mL)を加えた。この反応混合物を還流下に16時間加熱し、濃縮し、ジクロロメタン(250mL)で希釈して、得られる有機層を水(25mL)で洗浄した。相分離の後で、有機層を無水NaSOで乾燥させ、溶媒を真空で除去して粗製の混合物を得て、これをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、1−(4−メトキシ−フェニル)−デカン−1,4,7−トリオン(6.89g,43%)を得た。
【0153】
[00142] 工程3:3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(
4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]プロパン酸エチルエステルの合成。1−(4−メトキシ−フェニル)−デカン−1,4,7−トリオン(350mg,1.2ミリモル)のエタノール(6mL)溶液へ4−アミノ−3−メチルベンズアミド(180mg,1.2ミリモル)を加えて、p−トルエンスルホン酸一水和物(23mg,0.12ミリモル)の添加を続けた。この反応混合物を還流下に16時間加熱し、溶媒を真空で除去して粗生成物を得て、これをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]プロパン酸エチルエステル(147mg,30%)を得た。
【0154】
[00143] 工程4:3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(
4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロパン酸の合成。3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−1
H−ピロール−2−イル]プロパン酸エチルエステル(86mg,0.216ミリモル)をエタノール(4mL)に溶かした。このエタノール溶液へ水(0.5mL)を加えて、1N NaOH(0.51mL,0.51ミリモル)の添加を続けた。この反応混合物を室温で1時間、次いで45℃でさらに1時間撹拌した。溶媒の真空での除去後、残渣を水(6mL)で希釈して、酢酸エチル(2x6mL)で抽出した。水層のpHを1N HClで2へ調整してから、酢酸エチル(6mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、溶媒を真空で除去して、3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロパン酸(68mg,85%)を生成物として得た。
【0155】
[00144] スキーム1A:代替条件
【0156】
【化7】
【0157】
[00145] スキーム1A代替条件の代表的な手順:3−[1−(4−カルバモイル−チ
アゾール−2−イル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸の合成。
【0158】
[00146] 工程3:3−[1−(4−カルバモイル−チアゾール−2−イル)−5−(
4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(1C,R1=4−カルバモイル−チアゾール−2−イル、R2=4−メトキシ−フェニル)の合成。7−(4−メトキシ−フェニル)−4,7−ジオキソ−ヘプタン酸エチルエステル(0.5ミリモル)(スキーム1を参照のこと)のエタノール(2mL)溶液へ上記アミン(1.5当量)とp−トルエンスルホン酸一水和物(0.5当量)を加えた。Biotage Microwave Initiator を150℃で1〜3時間使用して反応を実行した。溶媒を真空で除去して粗製の混合物を得て、これを分取用シリカゲルプレートによって精製して、最終生成物(70mg,38%)を得た。
【0159】
[00147] 工程4:3−[1−(4−カルバモイル−チアゾール−2−イル)−5−(
4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸(1D,R1=4−カルバモイル−チアゾール−2−イル、R2=4−メトキシ−フェニル)の合成。メタノール/THFの2:1混合物中の3−[1−(4−カルバモイル−チアゾール−2−イル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(0.15ミリモル)へ2M LiOH(0.30ミリモル)を加えた。この反応混合物を24時間撹拌した。溶媒を真空で除去した。残渣を水(2mL)で希釈して、エチルエーテルで抽出した。水層のpHを1N HClで2へ調整した。得られる懸濁液を濾過して;固形物を水で洗浄して乾燥させて、最終化合物を得た。収量:36mg,69%。
【0160】
[00148] スキーム2〜スキーム4:意図的に省略。
【0161】
[00149] スキーム5:構造5EがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般的なス
キーム
【0162】
【化8】
【0163】
[00150] スキーム5の代表的な手順:3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−
イル)フェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(5E,Ar1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル、R=H)の合成。
【0164】
[00151] 工程1:1−(4−ブロモフェニル)−3−(フラン−2−イル)プロプ−
2−エン−1−オン(5A)の合成。4−ブロモフェニルエタノン(112.6g,570ミリモル)及びフラン−2−カルバルデヒド(58.5g,610ミリモル)のメタノール(1.5L)溶液へCHONa(31g,570ミリモル)を10分にわたり加えて、この反応溶液を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を濃HClでpH=7へ中和して、溶媒を減圧で除去した。得られる残渣へEAと水を加えた。水層をEAで3回抽出した。合わせた層を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)によって精製して、1−(4−ブロモフェニル)−3−(フラン−2−イル)プロプ−2−エン−1−オン(5A)(90.2g,65%)を黄色の固形物として得た。
【0165】
[00152] 工程2:7−(4−ブロモフェニル)−4,7−ジオキソヘプタン酸エチル
(5B)の合成。化合物:1−(4−ブロモフェニル)−3−(フラン−2−イル)プロプ−2−エン−1−オン(5A)(20.0g,72.2ミリモル)のエタノール(160mL)溶液へHBr(水中48%,40mL)を加えた。得られる混合物を還流下に8時間撹拌してから、この反応溶液を真空で濃縮した。残渣へ飽和NaHCOをpH=7まで加えて、EAで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)によって精製して、7−(4−ブロモフェニル)−4,7−ジオキソヘプタン酸エチル(5B)(7.0g,28%)を黄色の固形物として得た。
【0166】
[00153] 工程3:3−(5−(4−ブロモフェニル)−1−(4−カルバモイル−2
−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチルの合成。7−(4−ブロモフェニル)−4,7−ジオキソヘプタン酸エチル(5B)(3.41g,10ミリモル)及び4−アミノ−3−メチルベンズアミド(1.65g,11ミリモル)の50mLのエタノール溶液へTsOH・HO(570mg,3ミリモル)を加えた。この反応溶液を還流下に一晩撹拌してから、真空で濃縮した。得られる残渣を飽和NaHCOで中和して、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:PE=1:1)によって精製して、7−(4−ブロモフェニ
ル)−4,7−ジオキソヘプタン酸エチル(2.80g,61%)を青白色の固形物として得た。
【0167】
[00154] 工程4:3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−
1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチルの合成。DMSO(50mL)中の7−(4−ブロモフェニル)−4,7−ジオキソヘプタン酸エチル(4.54g,10ミリモル)及びイミダゾール(2.04g,30ミリモル)の混合物へL−プロリン(0.345g,3ミリモル)、CuI(1.14g,6ミリモル)、及びKCO(2.76g,20ミリモル)を加えた。得られる混合物をN下に100℃で一晩撹拌し、室温へ冷やし、濾過して、真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶かして、飽和NaHCO水溶液をpH=8.5まで加えた。この混合物を濾過して、得られる水層をEA(5回)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=30:1〜20:1)によって精製して、3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(1.6g,36%)を青白色の固形物として得た。
【0168】
[00155] 工程5:3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−
1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸の合成。化合物:3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(22.0g,48.3ミリモル)のTHF/HO(v/v=1/1,220mL)溶液へLiOH・HO(4.15g,96.6ミリモル)を加えた。この反応溶液を室温で5時間撹拌した。THFを減圧で除去して、この水溶液を10% HClでpH=5へ酸性化した。固形物を濾過し、THF及び水[1:1(v/v)]より再結晶させて、3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(11.35g,55%)を黄色の固形物として得た。
【0169】
[00156] スキーム6:構造6HがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般的なス
キーム
【0170】
【化9】
【0171】
[00157] スキーム6の代表的な手順:3−(5−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソ
ール−5−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸の合成。
【0172】
[00158] 工程1:3−メチル−4−(1H−ピロール−1−イル)ベンズアミド(6
A)の合成。4−アミノ−3−メチルベンズアミド(100g,66.7ミリモル)のAcOH(300mL)溶液へ2,5−ジメトキシ−テトラヒドロフラン(106g,80ミリモル)を加えた。この混合物を80℃で約1.5時間撹拌してから、室温へ冷やした。NaCOの溶液を0℃で滴下して、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、石油エーテルで洗浄した。得られる固形物を濾過して乾燥させて、3−メチル−4−(1H−ピロール−1−イル)ベンズアミド(89.7g,収率67%)を青白色の固形物として得た。
【0173】
[00159] 工程2:4−(2−ホルミル−1H−ピロール−1−イル)−3−メチルベ
ンゾニトリル(6B)の合成。DMF(34mL)へPOCl(65g,427ミリモル)を0℃で30分間加えた。添加後、この混合物を室温で1.5時間撹拌してから、0℃へ冷やした。3−メチル−4−(1H−ピロール−1−イル)ベンズアミド(6A)(42.7g,213.5ミリモル)のDMF(150mL)溶液を0℃で加えて、得られる混合物を室温で20分間撹拌してから、80℃まで1時間加熱した。この溶液を室温へ冷やしてから、飽和NaCOを0℃でpH=8まで加えた。この混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCOと塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)によって精製して、4−(2−ホルミル−1H−ピロール−1−イル)−3−メチルベンゾニトリル(30.5g,収率68%)を黄色の固形物として得た。
【0174】
[00160] 工程3:3−(1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール
−2−イル)アクリル酸エチル(6C)の合成。
【0175】
[00161] 方法A:トルエン中の4−(2−ホルミル−1H−ピロール−1−イル)−
3−メチルベンゾニトリル(15g,71.4ミリモル)及び(カルベトキシメチレン)−トリフェニルホスホラン(27.5g,78.6ミリモル)の混合物を100℃まで一晩加熱した。次いで、これを室温へ冷やし、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)によって精製して、3−(1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)アクリル酸エチル(19.8g,98%)を黄色のオイルとして得た。
【0176】
[00162] 方法B:DMF(600mL)中の4−(2−ホルミル−1H−ピロール−
1−イル)−3−メチルベンゾニトリル(24.5g,116.7ミリモル)、DMAP(2.9g,23.3ミリモル)、及びマロン酸モノエチルカリウム(99.2g,583.3ミリモル)の混合物へAcOH(35.0g,583.3ミリモル)とピペリジン(29.8g,350ミリモル)を加えた。得られる混合物を80℃まで加熱して、48時間撹拌した。この反応混合物を冷却水へ注いで、酢酸エチル(800mLx3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCOと塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)によって精製して、3−(1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)アクリル酸エチル(21.8g,67%)を黄色のオイルとして得た。
【0177】
[00163] 工程4:3−(1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール
−2−イル)プロパン酸エチル(6D)の合成。3−(1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)アクリル酸エチル(6C)(8.0g,28.6ミリモル)のエタノール溶液へ10% Pd/C(0.8g)を加えた。この混合物を1気圧のH下に室温で30分間撹拌して、濾過した。得られる濾液を濃縮乾固させて、3−(1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(7.5g)の粗生成物を得て、さらに精製せずに次の工程に使用した:LC-MS m/z 283.0 [M+H]+,純度68%。
【0178】
[00164] 工程5:3−(5−ブロモ−1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1
H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(6E)の合成。3−(1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチルのDMF溶液へNBS(4.76g,1当量)を0℃で45分間、少量ずつ加えた。添加後、この混合物を室温で30分間撹拌してから、水へ注いで、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=15:1)によって精製して、3−(5−ブロモ−1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチルを白色の固形物として得た。
【0179】
[00165] 工程6:3−(5−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−
1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチルの合成。3−(5−ブロモ−1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(400mg,0.665ミリモル)、3,4−メチレンジオキシルフェニルホウ酸(143mg,0.864ミリモル)、重炭酸ナトリウム(560mg,5.32ミリモル)の溶媒(4mL)懸濁液へPd(PPh(60mg,0.199ミリモル)を加えた。この反応物を脱気して、加熱して5時間還流させた。TLCは、この反応が完了していることを示した。水(4mL)を加えて、この混合物を酢酸エチル(5mLx3)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して蒸発させて茶褐色のオイルを得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、3−(5−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−
1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(308mg,69%)を無色のオイルとして得た。
【0180】
[00166] 工程7及び工程8:3−(5−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5
−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸の合成。DMSO(1mL)中の3−(5−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(100mg,0.249ミリモル)及び炭酸カリウム(52mg,0.373ミリモル)の混合物へ30% H水溶液(28.2mg,0.249ミリモル)を加えた。得られる混合物を室温で2時間撹拌した。TLCは、この反応が完了していることを示した。水(7mL)を加えると、白色の固形物が沈殿した。この懸濁液を遠心分離して、水相を捨てた。得られる固形物を真空で乾燥させて、アミド中間体(85mg,収率81%)を白色の固形物として得た。HO(0.6mL)及びTHF(0.6mL)中のこの中間体の混合物へLiOH・HO(10mg,0.238ミリモル)を加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。THFを真空で蒸発させた。残渣を5%塩酸でpH=4へ酸性化し、遠心分離し、乾燥させて、3−(5−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(46mg,全体収率47%)を白色の固形物として得た。
【0181】
[00167] スキーム7〜スキーム8:意図的に省略。
【0182】
[00168] スキーム9a:構造9a−CがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般
的なスキーム
【0183】
【化10】
【0184】
[00169] スキーム9aの代表的な手順:3−(5−(4−(1H−ピラゾール−1−
イル)フェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸の合成。
【0185】
[00170] 3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(4−ピラ
ゾール−1−イル−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(9a−B,Ar=1H−ピラゾール−1−イル)の合成。N,N−ジメチル−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(11mg,0.08ミリモル)をDMSOに溶かして、この溶液にアルゴンを通して2分間泡立てることによって脱気した。次いで、得られる溶液を3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(4−ヨード−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(8A)(これは、スキーム1の最初の3工程に従って製造した;R=4−ヨード−フェニル、及びR=4−カルバモイル−2−メチルフェニル)(150mg,0.29ミリモル)、ピラゾール(500mg,7.5ミリモル)、ヨウ化銅(11mg,0.06ミリモル)、及び炭酸カリウム(86mg(0.61ミリモル)の混合物へ加えて、得られる反応混合物を、この溶液にアルゴンガスを通して2分間泡立てることによって再び脱気した。次いで、この反応混合物をマイクロ波照射へ120℃で30分間処した。次いで、この反応混合物を
水(10mL)へ加え、酢酸エチル(3x10mL)へ抽出した。この酢酸エチル抽出物を合わせ、水(5mL)に次いで塩水(5mL)で洗浄した。次いで、有機層をMgSOで乾燥させた。ジクロロメタンに次いでジクロロメタン中1%メタノールでのクロマトグラフィー(5gシリカ sep-pak カートリッジ)によって、純粋な中間体:3−[1[
(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(4−ピラゾール−1−イル)−1Hピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(26mg,20%)を得た。
【0186】
[00171] 3−(5−(4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−1−(4−
カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(9a−C,Ar=1H−ピラゾール−1−イル)の合成。3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(4−ピラゾール−1−イル−フェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(24mg,0.06ミリモル)をスキーム4の最終工程において上記に記載した手順を使用して加水分解して、表題化合物:3−[1[(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(4−ピラゾール−1−イル)−1Hピロール−2−イル]−プロピオン酸(18mg,75%)を得た。
【0187】
[00172] スキーム9b:構造9b−CがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般
的なスキーム
【0188】
【化11】
【0189】
[00173] スキーム9bの代表的な手順:3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル
−フェニル)−5−(5−イミダゾール−1−イル−チオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸の合成。
【0190】
[00174] 3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(5−イミ
ダゾール−1−イル−チオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステルの合成。3−(5−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(これは、スキーム1の最初の3工程に従って製造した;R=5−ブロモチオフェン−2−イル、そしてR=4−カルバモイル−2−メチルフェニル)より出発すること以外は、スキーム9aの工程1と同じプロトコールを使用して製造した。
【0191】
[00175] 3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(5−イミ
ダゾール−1−イル−チオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸の合成。3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(5−イミダゾール−1−イル−チオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステルをスキーム1の最終工程に記載の手順に従って加水分解して、表題化合物:3−[1−(4−カルバモイル−2−メチル−フェニル)−5−(5−イミダゾール−1−イル−チオフェン−2−イル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸を得た。
【0192】
[00176] スキーム10〜スキーム18:意図的に省略。
【0193】
スキーム19:構造19FがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般的なスキーム
【0194】
【化12】
【0195】
[00177] スキーム19の代表的な手順:3−[5−ベンゾチアゾール−6−イル−1
−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸(19F,Ar2=ベンゾチアゾール−6−イル)の合成。
【0196】
[00178] 塩化ベンゾチアゾール−6−カルボニル(19A,Ar2=ベンゾチアゾー
ル−6−イル)の合成。窒素雰囲気下に、ベンゾチアゾール−6−カルボン酸(1.014g,5.6ミリモル)を塩化メチレン(25mL)に溶かした。5滴のN,N−ジメチルホルムアミドを加えた。塩化オキサリル(0.5mL,5.6ミリモル)をゆっくり加えた。2時間後、この反応物を30℃まで16時間加熱した。この反応物を真空で濃縮して、塩化ベンゾチアゾール−6−カルボニル(1.665g,定量的、淡黄色の粉末)を得た。
【0197】
[00179] 7−(ベンゾチアゾール−6−カルボニル)−1,4−ジオキサ−スピロ[
4.5]デカン−8−オン(19B,Ar2=ベンゾチアゾール−6−イル)の合成。窒素雰囲気下に、リチウムヘキサメチルジシラジド(2.4mL,2.4ミリモル)をTHF(5mL)と混合した。この反応物を−78℃へ冷やした。THF(2mL)に溶かした1,4−シクロヘキサン−ジオンモノエチレンアセタール(374mg,2.4ミリモル)を滴下漏斗よりゆっくり加えた。この反応物を−78℃で20分間撹拌した。次いでこれを、THF(5mL)に溶かした塩化ベンゾチアゾール−6−カルボニル(498mg,2.52ミリモル)を含有する、−78℃に冷やしたフラスコへカニューレ導入した。この添加の後で、この反応物を−78℃で1時間撹拌してから、そのまま室温へ温めた。12時間後、水(30mL)を加えて、酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層を10%クエン酸(20mL)、水(20mL)、重炭酸ナトリウム水溶液(
bicarb)(20mL)、及び塩水(20mL)で洗浄した。次いで、これをNaSOで乾燥させ、濾過して、真空で濃縮した。この粗製材料をシリカゲルカラム(1:1 EtOAc/ヘキサン)によって精製して、7−(ベンゾチアゾール−6−カルボニル)−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オン(271mg,35%,淡黄色の固形物)を得た。
【0198】
[00180] 3−[2−(3−ベンゾチアゾール−6−イル−3−オキソ−プロピル)−
[1,3]ジオキソラン−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(19C,Ar2=ベンゾチアゾール−6−イル)の合成。窒素雰囲気下に、7−(ベンゾチアゾール−6−カルボニル)−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オン(271mg,0.85ミリモル)をエタノール(1mL)に溶かした。2.43Mナトリウムエトキシド溶液(0.01mL,0.03ミリモル)を加えた。12時間後、反応物を真空で濃縮した。残渣を10mL EtOAc/5mL 10%クエン酸で希釈した。層が分離した。水層をEtOAc(3x3mL)でさらに抽出した。合わせた有機層を水(5mL)と塩水(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して、真空で濃縮した。この粗製材料をシリカゲルカラム(40% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、3−[2−(3−ベンゾチアゾール−6−イル−3−オキソ−プロピル)−[1,3]ジオキソラン−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(100mg,38%,淡黄色のオイル)を得た。
【0199】
[00181] 7−ベンゾチアオール−6−イル−4,7−ジオキソ−ヘプタン酸エチルエ
ステル(19D,Ar2=ベンゾチアゾール−6−イル)の合成。窒素雰囲気下に、3−[2−(3−ベンゾチアゾール−6−イル−3−オキソ−プロピル)−[1,3]ジオキソラン−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(19C)(100mg,0.28ミリモル)をTHF(1mL)に溶かした。3N HClを加えて、室温で撹拌した。12時間後、この反応物を水で希釈して、EtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して真空で濃縮して、7−ベンゾチアオール−6−イル−4,7−ジオキソ−ヘプタン酸エチルエステル(52mg,58%,濃赤色の固形物;エチルエステルとして2/3、カルボン酸として1/3)を得た。
【0200】
[00182] 3−[5−ベンゾチアゾール−6−イル−1−(4−カルバモイル−2−メ
チルフェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(19E,Ar2=ベンゾチアゾール−6−イル)の合成。窒素でパージした4mLバイアルにおいて、7−ベンゾチアゾール−6−イル−4,7−ジオキソ−ヘプタン酸エチルエステル(52mg,0.16ミリモル)を2mLのエタノールに溶かした。p−トルエンスルホン酸(9.9mg,0.05ミリモル)と4−アミノ−3−メチルベンズアミド(37mg,0.24ミリモル)を加えた。このバイアルにしっかり蓋をして、油浴において80℃まで加熱した。12時間後、この反応物を冷やして、真空で濃縮した。この粗製材料をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶かした。炭酸カリウム(44mg,0.32ミリモル)を加えた。次いで、ヨードエタン(0.01mL,0.17ミリモル)を加えた。この反応物を室温で12時間撹拌した。この反応物を水で希釈して、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水、塩水で洗浄して、NaSOで乾燥させ、濾過して、真空で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルカラム(5% IPA/CHCl)によって精製して、3−[5−ベンゾチアゾール−6−イル−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(19E,Ar2=ベンゾチアゾール−6−イル)(42mg,2工程で73%,赤色の固形物)を得た。
【0201】
[00183] 3−[5−ベンゾチアゾール−6−イル−1−(4−カルバモイル−2−メ
チルフェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸(19F,Ar2=ベンゾ
チアゾール−6−イル)の合成。3−[5−ベンゾチアゾール−6−イル−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル(19E)(42mg,0.10ミリモル)をスキーム4の最終工程において上記に記載の手順に従って加水分解して、表題化合物:3−[5−ベンゾチアゾール−6−イル−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル]−プロピオン酸(19F,Ar2=ベンゾチアゾール−6−イル)(23mg,59%,淡褐色の粉末)を得た。
【0202】
[00184] スキーム20:構造20CがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般的
なスキーム
【0203】
【化13】
【0204】
[00185] スキーム20の代表的な手順:3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1
−イル)フェニル)−1−(2−メチル−4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(20C,Ar2=4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニルの合成。
【0205】
[00186] 3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(4
−アミノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(20B,Ar2=4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)の合成。3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(20A,スキーム5に従って製造。Ar2=4−カルバモイル−2−メチルフェニル)(3.88g,9.37ミリモル)をNaOH水溶液(4.12g,103.09ミリモルを50mLに溶かす)へ加えた。次いで、11% NaClO水溶液(28.83g,42.17ミリモル)を滴下した。得られる混合物を0〜10℃に1時間、35℃に1時間、そして75℃に30分間保った。室温へ冷却後、この反応物を10%塩酸でpH=7.0へ酸性化し、濾過して、固形の不純物を除去した。この濾液を10%塩酸でpH=5.0へさらに酸性化すると、新たな沈殿が現れた。この沈殿を濾過して乾燥させて、(20B,Ar2=4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)(3.20g,88%)を灰色の粉末として得た。
【0206】
[00187] 3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(2
−メチル−4−(メチルスルホンアミド)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(20C,Ar2=4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)の合成。ピリジン(2mL)及びCHSOCl/DCM(v/v=1/100,5mL)の溶液へ3−(5−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(4−アミノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(20B)(250mg,0.74ミリモル)のピリジン(2mL)溶液を0℃で加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧で除去して、得られる固形物を10%塩酸でpH=5.0へ酸性化した。得られる沈殿を遠心分離によって単離し、水で濯ぎ、減圧で乾燥させて、(20C,Ar2=4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)(40mg,13%)
を茶褐色の粉末として得た。
【0207】
[00188] スキーム21〜スキーム32:意図的に省略。
【0208】
[00189] スキーム33:構造33CがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般的
なスキーム
【0209】
【化14】
【0210】
[00190] スキーム33の代表的な手順:3−(1−(4−カルバモイル−2−メチル
フェニル)−5−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(33C,R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル、R2=4−クロロ、R3=メチル)の合成
[00191] 3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ
−2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(33A,R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル、R2=4−クロロ)の合成。(1C)までのスキーム1(R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル、R2=4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)に従って製造した。
【0211】
[00192] 3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ
−2−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(33B,R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル、R2=4−クロロ、R3=メチル)の合成。3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(300mg,0.704ミリモル)をアセトンに溶かした。炭酸カリウム(146mg,1.056ミリモル)とヨウ化メチル(299mg,2.112ミリモル)を加えて、室温で一晩撹拌した。TLCがこの反応の完了していることを示したときに、この混合物を濾過し、真空で蒸発させた。残渣を酢酸エチル(20mL)と水(5mL)の間で分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して濃縮して、(33B,R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル、R2=4−クロロ、R3=メチル)(295mg,収率95%)を黄色のオイルとして得た。
【0212】
[00193] 3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ
−2−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(33C,R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル、R2=4−クロロ、R3=メチル)の合成。スキーム5の最終工程に従って、加水分解を完了させて、表題化合物を得た。
【0213】
[00194] スキーム34:構造34CがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般的
なスキーム
【0214】
【化15】
【0215】
[00195] スキーム34の代表的な手順:3−(1−(4−カルバモイル−2−メチル
フェニル)−5−(4−(2−シクロプロピル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(34C,Ar1−X=4−ブロモフェニル、Ar2は、2−シクロプロピル−1H−イミダゾール−1−イルであり、R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル)の合成。
【0216】
[00196] 3−(5−(4−ブロモフェニル)−1−(4−カルバモイル−2−メチル
フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(34A,R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル、Ar1−X=4−ブロモフェニル)の合成。スキーム1、工程1〜3によって製造した。
【0217】
[00197] 3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−(2−
シクロプロピル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(34B,Ar1−X=4−ブロモフェニル、Ar2は、2−シクロプロピル−1H−イミダゾール−1−イルであり、R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル)の合成。NMP(4mL)中の(34A,Ar2=4−ブロモフェニル)(455mg,1.0ミリモル)及び2−シクロプロピル−1H−イミダゾール(合成については方法14を参照のこと)(324mg,3.0ミリモル、3.0当量)の混合物へ8−ヒドロキシキノリン(22mg,0.15ミリモル、0.15当量)、CuO(282mg,0.1ミリモル)、KCO(166mg,1.2ミリモル)、及びPEG−2000(50mg)を加えた。得られる混合物をN下にマイクロ波で、128℃で6.0時間照射し、室温へ冷やして、THF(10mL)と水(10mL)で希釈した。この混合物を濾過して、得られる水層をEA(30mLx5)で抽出した。合わせた有機層を塩水(20mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:15)によって精製して、所望の化合物(190mg,収率39%)を黄色の固形物として得た。
【0218】
[00198] 3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−(2−
シクロプロピル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(34C,Ar1−X=4−ブロモフェニル、Ar2は、2−シクロプロピル−1H−イミダゾール−1−イルであり、R1=4−カルバモイル−2−メチルフェニル)の合成。スキーム5の最終工程に従って加水分解を完了させて、表題化合物を得た。
【0219】
[00199] スキーム35:意図的に省略。
【0220】
[00200] スキーム36:構造36DがあるGSNOR阻害剤を製造するための一般的
なスキーム
【0221】
【化16】
【0222】
[00201] スキーム36の代表的な手順:3−(1−(4−カルバモイル−2−メチル
フェニル)−5−(4−(2−オキソオキサゾリジン−3−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸。
【0223】
[00202] 4,7−ジオキソ−7−(4−(2−オキソオキサゾリジン−3−イル)フ
ェニル)ヘプタン酸エチルの合成。ジオキサン(5mL)中の7−(4−ブロモフェニル)−4,7−ジオキソヘプタン酸エチル(36A,ここでAr1−Br=4−ブロモフェニル、化合物5B,スキーム5も参照のこと)(1.50g,4.4ミリモル)及びオキサゾリジン−2−オン(575mg,6.6ミリモル)の混合物へL−プロリン(50mg,0.44ミリモル)、CuI(42mg,0.22ミリモル)、及びKCO(1.22g,8.8ミリモル)を加えた。得られる混合物をN下に110℃で48時間撹拌してから、蒸発させた。残渣をEA/水(40mL/40mL)で希釈した。この混合物を濾過して、得られる水層をEA(30mLx5)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(純粋なDCM〜DCM:MeOH=30:1)によって精製して、表題化合物(158mg,収率10%)を白色の固形物として得た。
【0224】
[00203] 3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−(2−
オキソオキサゾリジン−3−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチルの合成。4,7−ジオキソ−7−(4−(2−オキソオキサゾリジン−3−イル)フェニル)ヘプタン酸エチル(158mg,0.43ミリモル)及び4−アミノ−3−メチルベンズアミド(130mg,0.68ミリモル)のEtOH(1mL)溶液へZn(OTf)(313mg,0.86ミリモル)を加えた。この混合物をマイクロ波で120℃まで2時間加熱した。減圧での蒸発後、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)によって精製して、表題化合物(77mg,収率39%)を黄色の固形物として得た。
【0225】
[00204] 3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−(2−
オキソオキサゾリジン−3−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸の合成。3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−(2−オキソオキサゾリジン−3−イル)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(67mg,0.15ミリモル)のTHF/HO(1mL,v/v=1/1)溶液へ水酸化リチウム一水和物(7mg,0.15ミリモル)を加えた。この混合物を室温で6時間撹拌した。THFを真空で蒸発させた。残渣を5%塩酸でpH=5へ酸性化し、濃縮し、分取用TLCによって精製して、表題化合物(24mg,収率39%)を茶褐色の固形物として得た。
【0226】
[00205] スキーム36A:化合物36B型の中間体(上記のスキーム36)を作製す
るための代替条件。
【0227】
【化17】
【0228】
[00206] スキーム36Aの代表的な手順:7−(3−フルオロ−4−(1H−イミダ
ゾール−1−イル)フェニル)−4,7−ジオキソヘプタン酸エチル(R=H)の合成。7−(3,4−ジフルオロフェニル)−4,7−ジオキソヘプタン酸エチル(351mg)をDMSO(3mL)中のイミダゾール(241mg)及びピリジン(395mg)で、マイクロ波加熱しながら150℃で7時間にわたり処理した。得られる混合物を水(12mL)で希釈して、EtOAc(20mLx3)で抽出した。溶媒の除去後、この混合物をEtOAcで溶出させるフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物:7−(3−フルオロ−4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−4,7−ジオキソヘプタン酸エチル(279mg,68%)を淡褐色の固形物として得た。
【0229】
[00207] スキーム37〜スキーム38:意図的に省略。
【0230】
[00208] スキーム39:3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5
−(4−クロロ−2−(ジメチルアミノ)フェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸の合成
【0231】
【化18】
【0232】
[00209] (39A)の合成。CHCN(5mL)中の(16−4)(方法16)(
200mg,0.419ミリモル)、NaBHCN(53mg,0.838ミリモル)、37% HCHO(1.5mL,2.095ミリモル)の混合物へAcOH(0.5mL)を加えた。室温で一晩撹拌後、この溶液を濃縮して水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(10mLx4)で抽出した。有機相を分離させて乾燥させ、分取用TLC(PE:EA=1:1)で精製して、(39b−A)(97mg,49%)を黄色のオイルとして得た。
【0233】
[00210] (39B)の合成。スキーム6の最後の2工程(工程7及び8)に記載の手
順に従って、最終生成物を分取用HPLCで精製した。
【0234】
[00211] スキーム40:3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5
−(4−クロロ−2−ホルムアミドフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸の合成
【0235】
【化19】
【0236】
[00212] 3−(5−(4−クロロ−2−ホルムアミドフェニル)−1−(4−シアノ
−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル(40A)の合成:AcO(301mg,2.948ミリモル)及びHCOH(226mg,4.914ミリモル)の混合物を55℃で5分間撹拌した。この混合物を(16−4)(合成には方法16を参照のこと)(300mg,0.737ミリモル)のTHF(6mL)溶液へ加えて、55℃で10分間撹拌した。TLCは、この反応が完了していることを示した。揮発物質を減圧下に除去して、残渣をEA(50mL)に溶かし、飽和NaHCO(10mLx3)と塩水(10mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過して濃縮して、粗生成物(320mg,収率99%)を黄色の固形物として得て、これを次の工程に直接使用した。
【0237】
[00213] 3−(1−(4−カルバモイル−2−メチルフェニル)−5−(4−クロロ
−2−ホルムアミドフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸(40B)の合成:スキーム6の最後の工程(6F→6H)に記載の方法論を参照のこと。
【0238】
[00214] 以下の方法を使用して、「表」に注記される、上記の「スキーム」に使用す
る中間体を製造した。
【0239】
[00215] 方法1〜方法11:意図的に省略。
【0240】
[00216] 方法12:2−クロロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2
−ジオキサボロラン−2−イル)アニリンの合成
【0241】
【化20】
【0242】
[00217] 化合物(12−2)。(12−1)(12.3g,0.06ミリモル)、ビ
ス(ピナコラート)ジボロン(18.3g,0.072モル)、KOAc(11.75g,0.12ミリモル)、及びPd(dppf)Cl・DCM(2.0g,2.45ミリモル)のジオキサン/HO(v/v=9/1,100mL)溶液を80℃で一晩撹拌した。TLCは、この反応が完了していることを示した。この混合物を蒸発させて、茶褐
色のオイルを得た。水(60mL)を加えて、この混合物を酢酸エチル(60mLx3)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)によって精製して、(12−2)(9.1g,60%)を黄色の固形物として得た。
【0243】
[00218] 方法13〜方法14:意図的に省略。
【0244】
[00219] 方法15:1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)エタノンの合成
【0245】
【化21】
【0246】
[00220] 化合物(15−1)。ピリジン(200mL)及びジクロロメタン(100
mL)中の3−ブロモフェノール(50g,0.29モル)の撹拌懸濁液へ塩化アセチル(25mL,0.35モル)を0℃で滴下して、この混合物を室温で18時間撹拌した。LC−MSは、この反応が完了していることを示した。ピリジンとジクロロメタンを真空で蒸発させた。水(600mL)を加えて、塩酸でpH2に酸性化した。この反応混合物を酢酸エチル(500mLx3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE:EA=60:1)によって精製して、化合物(15−1)(46g,74%)を無色の液体として得た。
【0247】
[00221] 化合物(15−2)。化合物(15−1)(46g,0.0.21モル)及
び無水塩化アルミニウム粉末(57g,0.42モル)の撹拌懸濁液を160℃まで3時間加熱した。この反応混合物を室温へ冷やして、氷(200g)と水(800mL)を注いで、塩酸でpH7に調整した。この反応物を酢酸エチル(500mLx3)で抽出し、有機相を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE:EA=60:1)によって精製して、化合物(15−2)(35.1g,76%)を淡緑色の固形物として得た。
【0248】
[00222] 化合物(15−3)。化合物(15−2)(25g,0.12モル)及び炭
酸カリウム(24g,0.18モル)の無水DMF(20mL)懸濁液へMeI(22.6mL,0.23モル)を加えて、この反応混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSは、この反応が完了していることを示した。次いで、水(300mL)を注いで、この混合物を酢酸エチル(200mLx3)で抽出して、有機相を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物(15−3)(26.1g,98%)を無色の固形物として得た。
【0249】
[00223] 方法16:3−(5−(2−アミノ−4−クロロフェニル)−1−(4−シ
アノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチルの合成
【0250】
【化22】
【0251】
[00224] 化合物(16−2)。(16−1)(6.50g,27.66ミリモル)及
びNiCl(7.80g,55.3ミリモル)のEtOH(50mL)溶液へNaBH(5.60g,138.3ミリモル)をゆっくり加えた。得られる混合物を0℃で2時間撹拌し、濾過して、減圧で濃縮した。残渣を酢酸エチル(200mL)で溶かし、水(50mLx3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラム(PE:EA=5:1)によって精製して、(16−2)(3.778g,収率67%)を黒ずんだ固形物として得た。
【0252】
[00225] 化合物(16−3)。(16−2)(3.778g,18.43ミリモル)
、ビス(ピナコラート)ジボロン(8.5g,33.17モル)、KOAc(3.2g,36.86ミリモル)、及びPd(dppf)Cl・DCM(500mg,0.92ミリモル)のDMSO(50mL)溶液を85℃で2.5時間撹拌した。TLCは、この反応が完了していることを示した。水(60mL)を加えて、この混合物を酢酸エチル(60mLx3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(PE:EA=10:1)によって精製して、(16−3)(5.0g,収率100%)を黄色の固形物として得た。
【0253】
[00226] 化合物(16−4)。(16−3)(7.0g,27.7ミリモル)、Na
CO(11.75g,110.8ミリモル)、及び(6E)(3−(5−ブロモ−1−(4−シアノ−2−メチルフェニル)−1H−ピロール−2−イル)プロパン酸エチル、合成にはスキーム6を参照のこと)(10g,21.4ミリモル)のDMSO(30mL)溶液へPd(PPh(3.0g,8.31ミリモル)を加えた。脱気して、窒素で再充填した後で、この反応混合物を80℃で一晩撹拌した。TLCは、この反応が完了していることを示した。室温へ冷却後、水(50mL)を加えて、酢酸エチル(50mLx4)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=3:1)によって精製して、(16−4)(3.10g,収率27%)を黄色の固形物として得た。
【0254】
[00227] 方法17:意図的に省略。
【0255】
[00228] 方法18:3−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,
2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノールの合成
【0256】
【化23】
【0257】
[00229] 化合物(18−2)。方法13の第一工程の記載と同じ手順に従って製造し
、(PE:EA=5:1)の異なる溶媒系を使用するカラム精製によって、収率35%の所望化合物を得た。
【0258】
[00230] 方法19:1−(5−ブロモチオフェン−3−イル)エタノンの合成
【0259】
【化24】
【0260】
[00231] 化合物(19−2)。3−アセチルチオフェン(2.52g,20ミリモル
、1.0当量)のHOAc(50mL)溶液へNaOAc(2.46g,30ミリモル、1.5当量)に続いて臭素(3.2g,20ミリモル、1.0当量)を30分にわたり滴下した。この混合物をそのまま室温で一晩撹拌した。水(150mL)を加えて、この反応混合物を2時間撹拌した。得られる固形物を濾過によって採取し、水(10mL)とPE(20mL)で濯ぎ、乾燥させて、(19−2)(1.52g,収率37%)を茶褐色の固形物として得た。
【0261】
[00232] 方法20〜方法22:意図的に省略。
【0262】
[00233] 方法23:N−(4−アミノフェニル)メタンスルホンアミド(23−3,
R=H)及びN−(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタンスルホンアミド(23−3,R=CH)の合成
【0263】
【化25】
【0264】
[00234] 方法23の代表的な実施例:N−(4−アミノフェニル)メタンスルホンア
ミド(23−3,R=H)の合成。
【0265】
[00235] 化合物(23−2,R=H)。ピリジン(50mL)及びMsCl(15.
86g,139.13ミリモル)のDCM(150mL)溶液へ4−ニトロベンゼンアミン(16.0g,115.94ミリモル)のピリジン(100mL)溶液を0℃で加えた。この混合物を室温で4時間撹拌した。揮発物質を減圧で除去した。残渣を水(200mLx3)で濯ぎ、減圧で乾燥させて、表題化合物(23.20g,収率95%)を黄色の粉末として得た。
【0266】
[00236] 化合物(23−3,R=H)。(23−2,R=H)(23.0g,106
.48ミリモル)のMeOH(100mL)溶液へ10% Pd/C(3.0g)を加えて、Nでパージした。次いで、HCONH(67.0g,1.06モル)のMeOH(500mL)溶液を氷水浴下で5分の間徐々に加えた。添加後、この混合物を45℃へ温めて、一晩撹拌して濾過した。濾液を減圧で蒸発させて黄色の固形物を得て、これを
EA(500mLx3)で洗浄した。合わせた有機層を減圧で蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:2)によって精製して、N−(4−アミノフェニル)メタンスルホンアミド(9.80g,収率49%)を黄色の固形物として得た。
【0267】
[00237] 方法24:1−(3−クロロチオフェン−2−イル)エタノンの合成
【0268】
【化26】
【0269】
[00238] 化合物(24−1)。3−クロロチオフェン(4.80g,40.48ミリ
モル)のTHF(50mL)溶液へBuLi(ヘキサン中2.5N,17.9mL)を−30℃で加えた。添加後、この混合物を−10℃で30分間撹拌してから、−45℃へ冷やした。N−メトキシ−N−メチルアセトアミド(55.0g,48.8ミリモル)を加えて、そのまま室温へ40分の間温めて、さらに20分間維持した。塩水(80mL)を加えてこの反応物を冷まし、EA(60mLx3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、(24−1)(約80%純粋)(6.80g)を黄色のオイルとして得て、これを次の工程に直接使用した。
【0270】
[00239] 方法25:1−(3−ブロモ−5−メトキシチオフェン−2−イル)エタノ
ンの合成
【0271】
【化27】
【0272】
[00240] 化合物(25−1)。N,O−ジメチルヒドロアミン塩酸塩(100g,1
026ミリモル)のDCM(1000mL)懸濁液へトリエチルアミン(300mL,2052ミリモル)を0℃で加えた。この懸濁液へ塩化アセチルを0℃で2時間滴下した。添加が完了したときに、この混合物をそのまま室温へ温めて、2時間撹拌した。この混合物を塩水(1L)、1N HCl(500mL)、塩水(200mL)でそれぞれ洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して茶褐色のオイルを得て、これを蒸留によって精製して、(25−1)(65g,61%)を無色の液体として得た。
【0273】
[00241] 化合物(25−2)。チオフェン(84g,1.0モル)のクロロホルム(
34mL)溶液へ臭素を室温で3時間滴下した。添加が完了したときに、この混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物を50℃まで3時間加熱した。この反応混合物を1M NaOH(水溶液、100mL)、塩水(100mLx2)でそれぞれ洗浄した。有機相を
無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮して淡黄色のオイルを得て、これをメタノール(100mL)中で固化させた。この固形物を濾過して真空で乾燥させて、(25−2)(89g,56%)を得た。
【0274】
[00242] 化合物(25−3)。(25−2)(9.5g,30ミリモル)を無水TH
F(100mL)に溶かして、−78℃へ冷やした。上記の溶液へn−BuLi(8mL,21ミリモル)を30分間滴下して、30分間撹拌した。(25−1)を−78℃で滴下し、30分間撹拌して、そのまま室温へ温めた後で、飽和塩化アンモニウムで冷ました。有機相を分離させて塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過して濃縮して黄色のオイルを得て、これをカラムクロマトグラフィー(溶出:PE/EA=10/1)によって精製して、(25−3)(2.3g,28%)を黄色の固形物として得た。
【0275】
[00243] 化合物(25−4)。(25−3)(2.4g,8.5ミリモル)のメタノ
ール(35mL)溶液へオルトギ酸トリメチル(15mL)とTsOH(300mg,1.7ミリモル)を加えた。この溶液を加熱して10時間還流させた。メタノールを真空で蒸発させて、残渣をEA(300mL)と5%重炭酸ナトリウム(100mL)の間で分配した。有機相を分離させ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮して(25−4)(2.3g,82%)を黄色のオイルとして得て、これを次の工程に直接使用した。
【0276】
[00244] 化合物(25−5)。(25−4)(6.0g,18.3ミリモル)のDM
F(75mL)溶液へナトリウムメトキシド(9.9g,183ミリモル)、酸化第一銅(1.5g,18.3ミリモル)、及びヨウ化ナトリウム(2.8g,18.3ミリモル)を加えた。この混合物を100℃まで4時間加熱した。TLCがこの反応の完了していることを示したので、この反応物を塩水(250mL)で冷ました。固形物を濾過して、濾液を酢酸エチル(100mLx3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮して茶褐色のオイルを得て、これをカラムクロマトグラフィー(溶出:PE/EA=3/1)によって精製して、(25−5)(1.2g,23%)を淡黄色のオイルとして得た。
【0277】
[00245] 化合物(25−6)。(25−5)(1.2g,4.29ミリモル)のDC
M(8mL)及び水(10mL)溶液へトリフルオロ酢酸(10mL)を加えた。この反応混合物を室温で4時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム(10mL)を加えて、有機相を分離させ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮して茶褐色のオイルを得て、これをカラムクロマトグラフィー(溶出:PE/EA=10/1)によって精製して、(25−6)(750g,74%)を淡黄色の固形物として得た。
【0278】
[00246] 方法26:意図的に省略。
【0279】
[00247] 方法27:4−アミノ−3−メチルベンゼンスルホンアミドの合成
【0280】
【化28】
【0281】
[00248] 化合物(27−2):(27−1)(20g,0.107モル)の80mL
のピリジン溶液へAcO(16ml,0.16モル)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、EtOH(40ml)を加えて、固形物を濾過によって単離して、EtOHで洗浄して、(27−2)(10.3g,収率56%)を茶褐色の固形物として得た。
【0282】
[00249] 化合物(27−3):1N NaOH(36ml)を含有するフラスコへ化
合物(27−2)(10g,43.6ミリモル)へ加えて、この混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を除去して、残渣をEtOHで洗浄した。(27−3)(8.8g,収率88%)を濾過によって青白色の固形物として単離した。
【0283】
[00250] 化合物(27−4):化合物(27−3)(16g,63.7ミリモル)と
DMF(20ml)をフラスコへ加えてから、SOCl(18.4g,155モル)を−30〜−40℃で滴下した。添加が完了したときに、この混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、この混合物を氷へゆっくり加えると、固形物が出現した。この固形物を濾過によって単離して乾燥させて、(27−4)(6.0g,収率38%)を青白色の固形物として得た。
【0284】
[00251] 化合物(27−5):50mLのNHOHへ(27−4)(6.0g,2
4.2ミリモル)の50mLのTHF溶液を0℃で滴下した。この混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧で除去して、残渣をEA(30mlx4)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させて濾過し、濃縮して、(27−5)(5.1g,収率93%)を青白色の固形物として得た。
【0285】
[00252] 化合物(27−6):(27−5)(5.1g,22.3ミリモル)、HC
l(2N,76.5ml)及びEtOH(100ml)の混合物を一晩還流させた。次いで、この混合物をNaCO(水溶液)でpH=8へ中和した。この混合物をEA(80mlx4)で抽出し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、(27−6)(4.9g,収率100%)を青白色の固形物として得た。
【0286】
[00253] 方法28:1−(5−ブロモ−4−クロロチオフェン−2−イル)エタノン
(28−2)及び1−(4−クロロチオフェン−2−イル)エタノン(28−3)の合成
【0287】
【化29】
【0288】
[00254] 化合物(28−1)。3−クロロチオフェン(6.52g,55ミリモル)
のCHCl(30mL)及びAcOH(30mL)溶液へNBS(9.80g,55ミリモル)を加えた。この混合物を還流で1.5時間加熱してから、室温へ冷やした。水(70mL)を加えて、この混合物をCHCl(30mLx2)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO(40mL)と塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、(28−1)(10.02g,定量的な収率)を茶褐色のオイルとして得て、これを次の工程に直接使用した。
【0289】
[00255] 1−(5−ブロモ−4−クロロチオフェン−2−イル)エタノン(28−2
)の合成。DCM(120mL)中の(28−1)(10.0g,50.6ミリモル)及びAlCl(8.09g,60.7ミリモル)の混合物へ塩化アセチル(4.76g,60.7ミリモル)を0℃で5分の間滴下した。添加後、この混合物を室温で一晩撹拌し、希塩酸(1.2N,150mL)と塩水(150mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=20/1〜3/1)によって精製して、(28−2)(8.0mg,収率66%)を茶褐色の固形物として得た。
【0290】
[00256] 1−(4−クロロチオフェン−2−イル)エタノン(28−3)の合成。(
28−2)(3.20mg,13.36ミリモル)のEtOH(70mL)溶液へ10%
Pd/C(2.50g)とAcONa(1.10g,13.36ミリモル)を加えた。この反応混合物を水素雰囲気下に室温で3時間撹拌し、濾過して、濾液を濃縮した。得られる残渣をEA(100mL)に溶かし、飽和NaHCO(40mL)と塩水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=30/1〜5/1)によって精製して、(28−3)(1.32g,収率62%)を黄色のオイルとして得た。
【0291】
[00257] 方法29〜方法32:意図的に省略。
【0292】
[00258] 方法33:N−(3−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1
,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ホルムアミドの合成
【0293】
【化30】
【0294】
[00259] 化合物(33−2)の合成:HCOH(644mg,14ミリモル)及び
AcO(1.16g,11.4ミリモル)の混合物を55℃まで2時間加熱してから、室温へ冷やした。THF(1mL)とTHF(1mL)中の(33−1)(880mg,4.38ミリモル)を段階的に加えて、得られる混合物を室温で3時間、連続的に撹拌した。蒸発後、残渣をEA(5mLx3)で抽出した。有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶
液(10mL)と塩化ナトリウム(10mL)で順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮して、(33−2)(845mg,収率85%)を液体として得て、これを次の工程に直接使用した。
【0295】
[00260] 化合物(33−3)の合成:(33−2)(845mg,4.38ミリモル
)、KOAc(726mg,7.4ミリモル)、B(pin)(1.41g,5.6ミリモル)、及びジオキサンの混合物へPd(dppf)Cl(20mg,0.02ミリモル)を加えた。脱気して、窒素で再充填した後で、この混合物を90℃で一晩還流させた。TLCは、この反応が完了していることを示した。水(10mL)を加えて、この混合物を酢酸エチル(10mLx3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=4:1)によって精製して、(33−3)(220mg,収率29%)を無色の固形物として得た。
【0296】
[00261] 方法34:意図的に省略。
【0297】
[00262] 方法35:4−アミノ−ベンゼンスルホンアミドの合成
方法27、4−アミノ−3−メチルベンゼンスルホンアミドの合成に記載の手順/スキームに従った。
【0298】
[00263] 方法36〜40:意図的に省略。
【0299】
[00264] 方法41:1−(5−ブロモ−2−メトキシフェニル)エタノンの合成。
【0300】
【化31】
【0301】
[00265] 化合物(41−2)。(41−1)(2.0g,13.32ミリモル)のア
セトン(25mL)溶液へNBS(2.37g,13.32ミリモル)と1M HCl水溶液(0.13mL,0.13ミリモル)を加えた。この反応混合物を室温で3時間撹拌してから、減圧で濃縮乾固させた。残渣をPE(40mL)で溶かし、得られる沈殿を濾過して真空で乾燥させて、(41−2)(2.90g,収率95%)を白色の固形物として得た。
【0302】
[00266] 実施例2.GSNORアッセイ
[00267] 様々な化合物について、GSNOR活性を阻害するその能力を in vitro で
試験した。代表的な化合物とその対応するGSNOR活性について、上記の表1の前のパラグラフに記載する。GSNORの発現及び精製については、Biochemistry 2000, 39, 10720-10729 に記載されている。
【0303】
[00268] GSNORの発酵処理:100μg/mlのアンピシリンを含有する2XY
T培地中のGSNORグリセロールストックの穿刺物より、37℃で一晩のインキュベーション後にプレ培養物を増殖させた。次いで、アンピシリンを含有する新鮮な2XYT(4L)へ細胞を加えて、37℃で0.6〜0.9のOD(A600)にまで増殖させた後で誘導した。20℃で一晩のインキュベーションにおいて、GSNOR発現を0.1%アラビノースで誘導した。
【0304】
[00269] GSNORの精製:大腸菌細胞ペーストを窒素キャビテーションによって溶
解させて、澄明化した溶解物をAKTA FPLC(アマーシャム・ファルマシア)でのNiアフィニティークロマトグラフィーによって精製した。このカラムを、20mMトリス(pH8.0)/250mM NaClにおいて0〜500mMのイミダゾールで溶出させた。Smt−GSNOR融合物を含有する溶出GSNOR画分をUlp−1で、4℃で一晩消化させて、アフィニティータグを外してから、同じ条件下にNiカラムで再処理した。GSNORをフロースルー画分に回収して、結晶解析のためには、20mMトリス(pH8.0)、1mM DTT、10μM ZnSO中のQ−セファロース及びヘパリンフロースルークロマトグラフィーによってさらに精製する。
【0305】
[00270] GSNORアッセイ:GSNO溶液と酵素/NADH溶液は、それぞれの日
に用時作製する。これらの溶液は、濾過して、そのまま室温へ温める。GSNO溶液:100mM NaPO(pH7.4)、0.480mM GSNO。396μLのGSNO溶液に続いて、DMSO中の試験化合物(又は、完全な反応対照ではDMSOのみ)の8μLをキュベットへ加えて、ピペット先端で混合する。試験すべき化合物は、100%
DMSO中10mMのストック濃度で作製する。2倍の系列希釈を100% DMSOで行う。アッセイ液中のDMSOの最終濃度が1%となるように、各希釈液の8μLをアッセイ液へ加える。試験する化合物の濃度は、100〜0.003μMの範囲に及ぶ。酵素/NADH溶液:100mM NaPO(pH7.4)、0.600mM NADH、1.0μg/mL GSNOレダクターゼ。396μLの酵素/NADH溶液を先のキュベットへ加えて、この反応を開始させる。キュベットを Cary 3E UV/可視分光光度計に入れて、340nm吸光度/分の変化を25℃で3分間記録する。アッセイは、各化合物濃度について同一3検体で行う。SigmaPlot の酵素反応速度分析モジュールでの標準曲線解析を使用して、各化合物のIC50を計算する。
【0306】
[00271] 最終アッセイ条件:100mM NaPO(pH7.4)、0.240m
M GSNO、0.300mM NADH、0.5μg/mL GSNOレダクターゼ、及び1% DMSO。最終容量:800μL/キュベット。
【0307】
[00272] 実施例3.in vivo 動物モデルでのGSNOR阻害アッセイ
[00273] GSNOR阻害の影響を実証するために、GSNOレダクターゼと生体利用
可能なSNOによって影響を受けることがかつて示されたモデル(Que et al., Science,
2005)に類似した、マウス喘息モデルを使用した。Que et al. は、気管支反応性を示す野生型では、卵白アルブミン(OVA)チャレンジに続いてGSNORのレベルが上昇して、肺のSNOが枯渇することを実証した。Que et al. は、野生型マウスとは対照的に
、GSNORが遺伝的に欠失したマウスでは、肺のSNOが増加して、OVA誘発性の気道の過剰反応から保護されることを実証した。
【0308】
[00274] GSNORがGSNOR阻害剤によって薬理学的に阻害される場合に同様の
観察事実が顕現されるかどうかを決定する努力において、OVAマウスモデル(即ち、Que et al. の野生型モデル)を使用した。この試験では、OVA感作マウスに1mg/k
g、10mg/kg、又は30mg/kgの化合物1を静脈内投与して、24時間後に全身プレチスモグラフ(Buxco Research Systems,ノースカロライナ州ウィルミントン)に入れて、新鮮な空気を与えた。
【0309】
[00275] 次いで、被検動物を、気管支収縮剤、メタコリン(実験被検者における気管
支過敏反応の度合いを判定するのに通常使用される薬理剤)の増加投与量のエアゾール剤でチャレンジした。この試験では、増加濃度のメタコリンへマウスを曝露して、各用量を3分間提供して、その時間の間に読取りを行った。メタコリンの用量は、0mg/ml、
5mg/ml、20mg/ml、及び50mg/mlであった。気管支過敏反応性の度合いは、気道過敏反応性の無単位指標である「向上休止(Enhanced Pause)」(Penh)(Dohi et al., Lab Invest. 79(12):1559-1571, 1999)として測定した。
【0310】
[00276] 化合物1の投与は、上記の試験動物において、担体のみ投薬の動物と比較し
て、より低い気管支収縮反応をもたらした。これらの結果は、気管支収縮性のメタコリンチャレンジに対抗するのに利用可能な生理活性SNOのレベルの増加と矛盾しない。
【0311】
[00277] 実施例4.実験喘息におけるGSNORiの効力
[00278] 実験喘息モデル
[00279] 卵白アルブミン(OVA)誘発喘息のマウスモデルを使用して、GSNOR
阻害剤について、メタコリン(MCh)誘発性気管支収縮/気道過敏反応に対する効力をスクリーニングした。これは、ヒトの喘息に類似した急性アレルギー喘息の表現型を提示する、広く使用されていて、十分に特徴づけられたモデルである。MChでのチャレンジに先立ってGSNOR阻害剤を投与する予防プロトコールを使用して、GSNOR阻害剤の効力について評価した。全身プレチスモグラフィー(Penh;Buxco)を使用して、
増加用量のMChでのチャレンジに応じた気管支収縮応答を評価した。肺炎症の尺度として気管支肺胞洗浄液(BALF)への好酸球浸潤物の量も定量した。GSNOR阻害剤の効果を担体と陽性対照としてのコンビベント(吸入;IH)と比較した。
【0312】
[00280] 材料と方法
[00281] アレルゲン感作及びチャレンジのプロトコール
[00282] PBS中のOVA(500μg/ml)を等量の蒸留水中10%(w/v)
硫酸アルミニウムカリウムと混合して、10N NaOHを使用してpH6.5へ調整後、室温で60分間インキュベートした。750xgで5分間の遠心分離後、OVA/ミョウバンペレットを蒸留水中の元の容量へ再懸濁させた。0日目に、ミョウバンと複合させた100μg OVA(生理食塩水中500μg/mLの0.2mL)の腹腔内(IP)注射液をマウスに与えた。生理食塩水中のケタミン及びキシラジン(それぞれ、0.44及び6.3mg/mL)の0.2mL混合物のIP注射によってマウスを麻酔して、ボード上に背臥位で置いた。各動物の舌の裏側に250マイクログラム(2.5mg/mlの100μl)のOVA(8日目)と125μg(2.5mg/mlの50μl)のOVA(15、18、及び21日目)を入れた。
【0313】
[00283] 肺機能検査(Penh)
[00284] 有意識で自由に動き、自発的に呼吸するマウスにおける最後のOVAチャレ
ンジから24時間後に、Buxco チャンバ(ノースカロライナ州ウィルミントン)を使用する全身プレチスモグラフィーで、メタコリンへの in vivo 気道反応性を測定した。2分
間の超音波ネブライザーによって産生する、エアゾール化した生理食塩水又は増加用量のメタコリン(5、20、及び50mg/mL)でマウスをチャレンジした。気管支収縮の度合いは、同一マウスの気道抵抗性、インピーダンス、及び胸腔内圧の測定と相関する、無次元の計算値である向上休止(Penh)として表した。それぞれの噴霧化チャレンジ後4分間のPenh読取り値を取って、平均化した。Penhは、以下のように計算した:Penh=[(T/T−1)x(PEF/PIF)](ここでTは無効化時間であり、Tは弛緩時間であり、PEFはピーク呼気流量であり、PIFはピーク吸気流量x0.67係数である)。最大値からユーザー定義の最大値百分率へ変化させるボックス圧力の時間が弛緩時間を表す。T測定は、最大ボックス圧力で始めて、40%で終える。
【0314】
[00285] BALF中の好酸球浸潤
[00286] 気道過敏反応性の測定の後で、マウスを心臓穿刺によって失血させてから、
両肺より、又は左肺を主気管支で結紮後に右肺より、BALFを採取した。0.05mLアリコートより全BALF細胞を計数し、残る体液を4℃、200xgで10分間遠心分離した。細胞ペレットを10% BSA含有生理食塩水に再懸濁させて、スライドガラス上に塗抹標本を作製した。好酸球を0.05%エオジン水溶液と蒸留水中5%アセトンで5分間染色し、蒸留水で濯いで、0.07%メチレンブルーで対比染色した。
【0315】
[00287] GSNOR阻害剤と対照
[00288] GSNOR阻害剤をリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)(pH7.4)にお
いて0.00005〜3mg/mLに及ぶ濃度で再構成した。GSNOR阻害剤をマウスへ単回用量(10mL/kg)として、静脈内(IV)又は経口ガバージュのいずれかにより投与した。投薬は、MChチャレンジの30分〜24時間前に実施した。GSNOR阻害剤の効果を、同じやり方で投薬したPBS担体と比較した。
【0316】
[00289] すべての試験において、陽性対照としてコンビベントを使用した。コンビベ
ント(ベーリンガー・インゲルハイム)は、その生成物が供給される吸入器デバイスを使用して肺へ投与されるが、マウスへの投与には、ピペット先端を使用して適用した。コンビベントは、MChチャレンジの48時間、24時間、及び1時間前に投与した。コンビベントのそれぞれのパフ(又は用量)は、18μgの臭化イパトロピウム(IpBr)と103μgの硫酸アルブテロール、又はほぼ0.9mg/kgのIpBrと5mg/kgのアルブテロールの用量を提供した。
【0317】
統計分析
[00290] ベースライン、生理食塩水、及び増加用量のMChチャレンジに対するP
nhの曲線下面積値を、GraphPad Prism 5.0(カリフォルニア州サンディエゴ)を使用して計算して、それぞれの(IV又は経口投与)担体対照のパーセントとして表した。片側ANOVA,Dunnetts(JMP 8.0,SAS研究所、ノースカロライナ州キャリー)を使用して、各試験内の処置群とそれぞれの担体対照群の間の統計学的な差を計算した。処置群とそれぞれの担体対照群の間のp値が0.05未満であれば、有意差があるとみなした。
【0318】
[00291] 結果:
[00292] 化合物1の結果
[00293] 静脈内(IV)投与した化合物1は、メタコリン(MCh)誘発性の気管支
収縮及び肺炎症の減弱化によって認められるように、実験喘息に対して有効であった。化合物1での有意な効力は、MChの24時間前での0.01mg/kgの単回IV用量で観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、42.1±2.8%(p<0.0001)であった。気管支肺胞洗浄液(BALF)への好酸球浸潤は、98%(p<0.0001)抑制された。化合物1での有意な効力はまた、0.1mg/kgの単回IV用量で、MCh前の早くも1時間(AUC=76.4±6.6;p=0.0082)から48時間まで(AUC=64.4±55;p=<0.0001)観察された。ED50(Penh応答の50%抑制を示す化合物1の濃度)は、0.011±0.003mg/kgであった。
【0319】
[00294] 化合物2の結果
[00295] 静脈内(IV)投与した化合物2は、メタコリン(MCh)誘発性気管支収
縮の減弱化によって認められるように、実験喘息に対して有効であった。化合物2での有意な効力は、MChの24時間前での0.01、0.1、及び1mg/kgの単回IV用量で観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、0.01、0.1、及び1mg/kgの化合物2で、それぞれ65.3±6.5%(p=0.0002);50.5±6.3%(p<0
.0001);及び41.7±5.2%(p<0.0001)であった。
【0320】
[00296] 化合物3の結果
[00297] 静脈内(IV)投与した化合物3は、メタコリン(MCh)誘発性の気管支
収縮及び肺炎症の減弱化によって認められるように、実験喘息に対して有効であった。化合物3での有意な効力は、MChの24時間前での1mg/kgの単回IV用量で観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、71.0±8.6%(p=0.0051)であった。気管支肺胞洗浄液(BALF)への好酸球浸潤は、46%(p=0.0002)抑制された。
【0321】
[00298] 化合物6の結果
[00299] 静脈内(IV)投与した化合物6は、メタコリン(MCh)誘発性の気管支
収縮及び肺炎症の減弱化によって認められるように、実験喘息に対して有効であった。化合物6での有意な効力は、MChの24時間前での1mg/kgの単回IV用量で観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、65.3±5.9%(p=0.0001)であった。気管支肺胞洗浄液(BALF)への好酸球浸潤は、92%(p<0.0001)抑制された。化合物6での有意な効力は、MChの24時間前での30mg/kgの単回経口用量でも観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、24.6±3.0%(p<0.0001)であった。気管支肺胞洗浄液(BALF)への好酸球浸潤は、100%(p=0.0004)抑制された。
【0322】
[00300] 化合物7の結果
[00301] 静脈内(IV)投与した化合物7は、メタコリン(MCh)誘発性気管支収
縮の減弱化によって認められるように、実験喘息に対して有効であった。化合物7での有意な効力は、MChの24時間前での0.1及び1mg/kgの単回IV用量で観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、0.1及び1mg/kgの化合物7で、それぞれ56.1±2.2%(p<0.0001)と50.4±3.7%(p<0.0001)であった。
【0323】
[00302] 化合物26の結果
[00303] 静脈内(IV)又は経口投与した化合物26は、メタコリン(MCh)誘発
性の気管支収縮及び肺炎症の減弱化によって認められるように、実験喘息に対して有効であった。化合物26での有意な効力は、MChの24時間前での0.1、1、及び10mg/kgの単回IV用量で観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、0.1mg/kg、1mg/kg、及び10mg/kgの化合物26で、それぞれ64.2±7.6%(p=0.0007);60.2±7.9%(p=0.0002);及び40.7±2.4%(p<0.0001)であった。気管支肺胞洗浄液(BALF)への好酸球浸潤は、0.1mg/kg、1mg/kg、及び10mg/kgの化合物116で、それぞれ79%(p=0.0064);100%(p=0.0007);及び100%(p=0.0007)抑制された。化合物26での有意な効力はまた、10mg/kgの単回IV用量で、MCh前の早くも30分(AUC=35.2±9.3;p<0.0001)で観察された。BALFへの好酸球浸潤は、94%(p<0.0001)抑制された。化合物26での有意な効力は、MChの24時間前での30mg/kgの単回経口用量でも観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、26.7±1.4%(p<0.0001)であった。気管支肺胞洗浄液(BALF)への好酸球浸潤は、100%(p=0.0019)抑制された。
【0324】
[00304] 化合物33の結果
[00305] 静脈内投与した化合物33は、メタコリン(MCh)誘発性の気管支収縮及
び肺炎症の減弱化によって認められるように、実験喘息に対して有効であった。化合物33での有意な効力は、MChの24時間前での1mg/kgの単回IV用量で観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、72.9±8.7%(p=0.0089)であった。気管支肺胞洗浄液(BALF)への好酸球浸潤は、61%(p<0.0001)抑制された。
【0325】
[00306] 化合物67の結果
[00307] 静脈内(IV)投与した化合物67は、メタコリン(MCh)誘発性の気管
支収縮及び肺炎症の減弱化によって認められるように、実験喘息に対して有効であった。化合物67での有意な効力は、MChの24時間前での1mg/kgの単回IV用量で観察された。担体対照(AUC=100%)のパーセントとして報告されるPenh応答についての曲線下面積(AUC)は、78.7±8.1%(p=0.0323)であった。気管支肺胞洗浄液(BALF)への好酸球浸潤は、63%(p<0.0001)抑制された。
【0326】
[00308] 当業者には、本発明の精神及び範囲より逸脱することなく、本発明の方法及
び組成物において様々な変更態様(modifications)及び変形態様(variations)を作製
することができることが明らかであろう。