特許第5917700号(P5917700)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5917700マルチチャネルを利用するRTS/CTSシステム用の、送信およびリカバリモードのための装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5917700
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月18日
(54)【発明の名称】マルチチャネルを利用するRTS/CTSシステム用の、送信およびリカバリモードのための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/02 20090101AFI20160428BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20160428BHJP
【FI】
   H04W74/02
   H04W72/04 111
【請求項の数】26
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-530927(P2014-530927)
(86)(22)【出願日】2012年9月17日
(65)【公表番号】特表2014-526845(P2014-526845A)
(43)【公表日】2014年10月6日
(86)【国際出願番号】US2012055766
(87)【国際公開番号】WO2013040560
(87)【国際公開日】20130321
【審査請求日】2014年3月24日
(31)【優先権主張番号】13/235,078
(32)【優先日】2011年9月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】シモーネ・メルリン
(72)【発明者】
【氏名】グイド・ロバート・フレデリクス
(72)【発明者】
【氏名】スリニヴァス・カンダラ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンセント・ノウルズ・ジョーンズ・フォース
【審査官】 石田 紀之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/099791(WO,A2)
【文献】 特開2004−364069(JP,A)
【文献】 特表2009−523371(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0194644(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0201401(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用するシステム内で動作可能であり、データ転送のために複数のチャネルを利用する方法であって、
第1のデバイスによって、前記複数のチャネルを介してRTSフレームを送信するステップと、
第2のデバイスによって前記RTSフレームを受信して、前記RTSフレームの受信に基づいてCTSフレームを前記第1のデバイスに出力するステップであって、前記CTSフレームが、前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して出力されるステップと、
前記RTSフレームを受信するネットワーク内の各デバイスによって、前記RTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にネットワーク割当てベクトル(NAV)を設定するステップであって、前記NAVは、最小帯域幅の値、および前記最小帯域幅を介して前記第1のデバイスによって前記第2のデバイスに送信されるデータの量に基づいて計算された時間の量に設定される、ステップと、
前記第1のデバイスによって、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを使用して、前記NAVによって設定された前記期間内に前記第2のデバイスにデータを送信するステップと、
前記第1のデバイスが、前記NAVに対応する前記期間内に前記第2のデバイスへのデータの送信を完了すると、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つが、前記ネットワーク上の他のデバイスによって使用するために利用可能であることを示すために、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介してデータ完了信号を出力するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記NAVが、データ送信フレーム時間+CTSフレーム時間+確認フレーム時間+(3*フレーム間の間隔時間)と等しい期間に設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のチャネルがワイヤレスチャネルである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記最小帯域幅が、前記複数のチャネルのうちの1つの帯域幅に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記データ完了信号を受信する前記ネットワーク上の前記他のデバイスの各々が、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つのための任意の残留NAVを消去する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ネットワークを介して別の装置にデータを送信するために、送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用する装置であって、
複数のチャネルを介して前記別の装置にRTSフレームを作成するように構成されたプロセッサであって、前記複数のチャネルが、データがそれによって前記装置から前記別の装置に送信されることが望まれるチャネルに対応するプロセッサと、
前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して前記別の装置によって送信されたCTSフレームを受信するように構成された受信機と
を備え、
前記装置が、前記RTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にネットワーク割当てベクトル(NAV)を設定し、前記NAVは、最小帯域幅の値、および前記最小帯域幅を介して前記装置によって前記別の装置に送信されるデータの量に基づいて計算された時間の量に設定され、前記装置が、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを使用して、前記NAVによって設定された期間内にデータを前記別の装置に送信し、前記装置が、前記NAVに対応する前記期間内に前記別の装置へのデータの送信を完了すると、前記プロセッサが、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つが、前記ネットワーク上の他の装置によって使用するために利用可能であることを示すために、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介してデータ完了信号を出力するように構成される、装置。
【請求項7】
前記NAVが、データ送信フレーム時間+CTSフレーム時間+確認フレーム時間+(3*フレーム間の間隔時間)と等しい期間に設定される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記複数のチャネルがワイヤレスチャネルである、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記最小帯域幅が、前記複数のチャネルのうちの1つの帯域幅に対応する、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記データ完了信号を受信する前記ネットワーク上の前記他のデバイスの各々が、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つのための任意の残留NAVを消去する、請求項6に記載の装置。
【請求項11】
コンピュータプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読記録媒体であって、送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用するシステム内で動作可能であり、データ転送のために複数のチャネルを利用する、少なくとも1つのコンピュータによって実行されると、前記少なくとも1つのコンピュータに、
前記複数のチャネルを介して、別のデバイスにRTSフレームを送信する機能と、
前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して前記別のデバイスによって送信されたCTSフレームを受信する機能と、
前記少なくとも1つのコンピュータを含むネットワーク上の各デバイスによって、前記RTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にネットワーク割当てベクトル(NAV)を設定する機能であって、前記NAVは、最小帯域幅の値、および前記最小帯域幅を介して前記デバイスによって前記別のデバイスに送信されるデータの量に基づいて計算された時間の量に設定される、機能と、
前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを使用して、前記NAVによって設定された前記期間内に前記別のデバイスにデータを送信する機能と、
前記NAVに対応する前記期間内に前記別のデバイスへのデータの送信を完了すると、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つが、前記ネットワーク上の他のデバイスによって使用するために利用可能であることを示すために、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介してデータ完了信号を出力する機能と
を実行させる、非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項12】
前記複数のチャネルがワイヤレスチャネルである、請求項11に記載のコンピュータ可読記録媒体。
【請求項13】
送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用するシステム内で動作可能であり、データ転送のために複数のチャネルを利用する方法であって、
第1のデバイスによって、前記複数のチャネルを介して第1のRTSフレームを送信するステップであって、前記第1のRTSフレームが、少なくとも第2のRTSフレームおよび第2のCTSフレームを含む期間に設定された第1のネットワーク割当てベクトル(NAV)を含むステップと、
第2のデバイスによって前記第1のRTSフレームを受信して、前記第1のRTSフレームの受信に基づいて第1のCTSフレームを前記第1のデバイスに出力するステップであって、前記第1のCTSフレームが、前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して出力されるステップと、
前記第1のデバイスによって、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介する前記第1のCTSフレームの受信に基づいて、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介して第2のRTSフレームを送信するステップであって、前記第2のRTSフレームが第2のNAVを含むステップと、
前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介して、前記第1のデバイスによって、前記第2のデバイスが前記第2のRTSフレームを受信したことに基づいて前記第2のデバイスによって出力された第2のCTSフレームを受信するステップと、
前記第2のRTSフレームおよび前記第2のCTSフレームを受信するネットワーク内の各デバイスによって、前記第2のRTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にNAVを設定するステップと、
前記第1のデバイスによって、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを使用して、前記第2のNAVによって設定された前記期間内に前記第2のデバイスにデータを送信するステップと
を含む、方法。
【請求項14】
前記第1のデバイスによって前記第2のデバイスに前記データが送信される前記期間が、前記第1のCTSフレームが前記第1のデバイスによって受信される、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つの帯域幅に基づいて決定される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のNAVが、第2のRTSフレーム時間+第2のCTSフレーム時間+データ送信フレーム時間+確認フレーム時間+(3*フレーム間の間隔時間)と等しい期間に設定される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記複数のチャネルがワイヤレスチャネルである、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
コンピュータプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読記録媒体であって、送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用するシステム内で動作可能であり、データ転送のために複数のチャネルを利用する少なくとも1つのコンピュータによって実行されると、前記少なくとも1つのコンピュータに、
前記複数のチャネルを介して第1のRTSフレームを送信する機能と、
別のデバイスによる前記第1のRTSフレームの受信に基づいて、別のデバイスによって送信された第1のCTSフレームを受信する機能であって、前記第1のCTSフレームが前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して受信される機能と、
前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介する前記第1のCTSフレームの受信に基づいて、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介して第2のRTSフレームを送信する機能と、
第2のデバイスが前記第2のRTSフレームを受信したことに基づいて前記第2のデバイスによって出力された第2のCTSフレームを受信する機能と、
前記第2のRTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にネットワーク割当てベクトル(NAV)を設定する機能と、
前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを使用して、前記NAVによって設定された前記期間内に前記第2のデバイスにデータを送信する機能と
を実行させる、非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項18】
前記複数のチャネルがワイヤレスチャネルである、請求項17に記載のコンピュータ可読記録媒体。
【請求項19】
ネットワークを介して別の装置にデータを送信するために送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用する装置であって、
複数のチャネルを介してRTSフレームを送信するための手段と、
前記RTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にネットワーク割当てベクトル(NAV)を設定するための手段であって、前記NAVは、最小帯域幅の値、および前記最小帯域幅を介して前記装置によって前記別の装置に送信されるデータの量に基づいて計算された時間の量に設定される、手段と、
前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介してCTSフレームを受信するための手段と、
前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを使用して、前記NAVによって設定された前記期間内に別の装置にデータを送信するための手段と、
前記装置が、前記NAVに対応する前記期間内に前記別の装置へのデータの送信を完了すると、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つが、前記ネットワーク上の他の装置によって使用するために利用可能であることを示すために、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介してデータ完了信号を出力するための手段と
を備える、装置。
【請求項20】
前記NAVが、データ送信フレーム時間+CTSフレーム時間+確認フレーム時間+(3*フレーム間の間隔時間)と等しい期間に設定される、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記複数のチャネルがワイヤレスチャネルである、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記最小帯域幅が、前記複数のチャネルのうちの1つの帯域幅に対応する、請求項19に記載の装置。
【請求項23】
ネットワークを介して別の装置にデータを送信するために送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用する装置であって、
複数のチャネルを介して第1のRTSフレームを送信するための手段であって、前記第1のRTSフレームが、少なくとも1つの第2のRTSフレームおよび1つの第2のCTSフレームを含む期間に設定された第1のネットワーク割当てベクトル(NAV)を含む手段と、
前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して第1のCTSフレームを受信するための手段と、
前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介する前記第1のCTSフレームの受信に基づいて、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介して第2のRTSフレームを送信するための手段であって、前記第2のRTSフレームが第2のNAVを含む手段と、
前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを介して第2のCTSフレームを受信するための手段と、
前記第2のRTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にNAVを設定するための手段と、
前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つを使用して、前記第2のNAVによって設定された前記期間内に別の装置にデータを送信するための手段と
を備える、装置。
【請求項24】
前記装置によって前記別の装置に前記データが送信される前記期間が、前記第1のCTSフレームが前記装置によって受信される、前記複数のチャネルのうちの前記少なくとも1つの帯域幅に基づいて決定される、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記第2のNAVが、第2のRTSフレーム時間+第2のCTSフレーム時間+データ送信フレーム時間+確認フレーム時間+(3*フレーム間の間隔時間)と等しい期間に設定される、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記複数のチャネルがワイヤレスチャネルである、請求項23に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にRTS/CTSプロトコルを利用するワイヤレスシステムのための装置および方法に関する。より具体的には、本開示は、マルチチャネルを利用するRTS/CTSシステム用の、送信およびリカバリモードのための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレスシステムの1つのタイプに、RTS/CTSプロトコルシステムがある。このシステムでは、通信チャネルを介してデータを宛先ノードに送信することを望む起点ノードが、通信チャネルを介して送信要求フレーム(RTS)を宛先ノードに送信する。RTSフレームは、送信ノードの近くのシステム内の他のノードによっても受信され、それらの他のノードは、所与の時間にわたってデータを送信することを控えなければならず、この期間はネットワーク割当てベクトル(NAV)期間と呼ばれる。データを受信するために宛先ノードが利用可能な場合、宛先ノードは送信ノードに送信許可フレーム(CTS)を返送する。チャネルへのアクセスを試みる前にノードが待たなければならない時間の量(NAV期間)は、RTSフレームとCTSフレームの両方に含まれる。
【0003】
マルチチャネルワイヤレスシステム用のRTS/CTSプロトコルには、CTS帯域幅がRTS帯域幅よりも小さく、それに応じてNAV期間を再設定する必要があるという問題がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
様々な実施形態は、データ転送のために複数のチャネルを利用するRTS/CTSシステム用の方法を提供する情報を対象とする。いくつかの実施形態では、本方法は、第1のデバイスによって、複数のチャネルを介してRTSフレームを送信するステップと、第2のデバイスによってRTSフレームを受信して、RTSフレームの受信に基づいてCTSフレームを第1のデバイスに出力するステップであって、CTSフレームが複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して出力されるステップと、RTSフレームを受信するネットワーク内の各デバイスによって、RTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にネットワーク割当てベクトル(NAV)を設定するステップと、第1のデバイスによって、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを使用して、NAVによって設定された期間内に第2のデバイスにデータを送信するステップとを含む。
【0005】
他の様々な実施形態では、本方法は、第1のデバイスによって、複数のチャネルを介して第1のRTSフレームを送信するステップであって、第1のRTSフレームが、少なくとも第2のRTSフレームおよび第2のCTSフレームを含む期間に設定された第1のネットワーク割当てベクトル(NAV)を含むステップと、第2のデバイスによって第1のRTSフレームを受信して、第1のRTSフレームの受信に基づいて第1のCTSフレームを第1のデバイスに出力するステップであって、第1のCTSフレームが複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して出力されるステップと、第1のデバイスによって、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介する第1のCTSフレームの受信に基づいて、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して第2のRTSフレームを送信するステップであって、第2のRTSフレームが第2のNAVを含むステップと、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して、第1のデバイスによって、第2のRTSフレームを受信する第2のデバイスに基づいて、第2のデバイスによって出力された第2のCTSフレームを受信するステップと、第2のRTSフレームおよび第2のCTSフレームを受信するネットワーク内の各デバイスによって、第2のRTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にNAVを設定するステップと、第1のデバイスによって、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを使用して、第2のNAVによって設定された期間内に第2のデバイスにデータを送信するステップとを含む。
【0006】
他の様々な実施形態では、非一時的コンピュータ可読記録媒体は、データ転送のために複数のチャネルを利用するRTS/CTSシステム用のコンピュータプログラムを格納し、少なくとも1つのコンピュータに、第1のデバイスによって、複数のチャネルを介してRTSフレームを送信する機能と、第2のデバイスによってRTSフレームを受信して、RTSフレームの受信に基づいてCTSフレームを第1のデバイスに出力する機能であって、CTSフレームが複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して出力される機能と、RTSフレームを受信するネットワーク内の各デバイスによって、RTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にネットワーク割当てベクトル(NAV)を設定する機能と、第1のデバイスによって、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを使用して、NAVによって設定された期間内に第2のデバイスにデータを送信する機能とを実行させる。
【0007】
他の様々な実施形態では、装置は、ネットワークを介して別の装置にデータを送信するために、送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用する。本装置は、複数のチャネルを介して別の装置にRTSフレームを作成するように構成されたプロセッサであって、複数のチャネルは、データがそれによって装置から別の装置に送信されることが望まれるチャネルに対応するプロセッサを含む。また、本装置は、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して別の装置によって送信されたCTSフレームを受信するように構成された受信機を含む。本装置は、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを使用して、RTSフレーム内に含まれる情報に部分的に基づいて設定された期間内にデータを別の装置に送信する。
【0008】
他の様々な実施形態では、装置は、ネットワークを介して別の装置にデータを送信するために送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用して、複数のチャネルを介してRTSフレームを送信するための手段を含む。また、本装置は、RTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にネットワーク割当てベクトル(NAV)を設定するための手段を含む。本装置は、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介してCTSフレームを受信するための手段をさらに含む。本装置は、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを使用して、NAVによって設定された期間内に別の装置にデータを送信するための手段をさらに含む。
【0009】
他の様々な実施形態では、装置は、ネットワークを介して別の装置にデータを送信するために送信要求/送信許可(RTS/CTS)プロトコルを利用して、複数のチャネルを介して第1のRTSフレームを送信するための手段であって、第1のRTSフレームが、少なくとも1つの第2のRTSフレームおよび1つの第2のCTSフレームを含む期間に設定された第1のネットワーク割当てベクトル(NAV)を含む手段を含む。また、本装置は、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して第1のCTSフレームを受信するための手段を含む。本装置は、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介する第1のCTSフレームの受信に基づいて、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して第2のRTSフレームを送信するための手段であって、第2のRTSフレームが第2のNAVを含む手段をさらに含む。本装置は、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを介して第2のCTSフレームを受信するための手段をさらに含む。また、本装置は、第2のRTSフレームに含まれる情報に部分的に基づく期間にNAVを設定するための手段を含む。本装置は、複数のチャネルのうちの少なくとも1つを使用して、第2のNAVによって設定された期間内に別の装置にデータを送信するための手段をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ノード間のデータ転送のためにRTS/CTSプロトコルを利用するワイヤレスネットワーク内の複数のノードを示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態による、RTS/CTSプロトコルを使用するデータ転送の特徴を示す図である。
図3】本発明の第2の実施形態による、RTS/CTSプロトコルを使用するデータ転送の特徴を示す図である。
図4】本発明の第3の実施形態による、RTS/CTSプロトコルを使用するデータ転送の特徴を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態、第2の実施形態、および第3の実施形態のいずれかによる、ノードを構成する要素を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下で添付の図面とともに説明する発明を実施するための形態は、本開示の様々な態様の説明を意図するものであり、本開示を実施することができる態様だけを表すことを意図するものではない。本開示において説明される各態様は、本開示の例または実例として提供されるにすぎず、必ずしも他の態様よりも好ましい、または有利であると見なされるべきではない。発明を実施するための形態は、本開示の完全な理解を提供するための特定の詳細を含む。しかしながら、これらの特定の詳細なしに本開示を実施することができることが、当業者には明らかであろう。いくつかの例では、よく知られている構造およびデバイスは、本開示の概念を曖昧にすることを回避するためにブロック図の形式で示されている。頭字語および他の記述的用語は、便宜上および明確にするために使用され得るにすぎず、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0012】
説明を簡単にするために、方法論は一連の動作として図示および説明されているが、方法論は動作の順序によって限定されず、いくつかの動作は、1つまたは複数の態様によって、本明細書に図示および説明されている順序とは異なる順序で、および/または他の動作と同時に発生し得ることが理解および認識されるべきである。たとえば、当業者は、方法論を、一連の相互に関係する状態またはイベントとして、状態図などで代替的に表すことができることが理解および認識できるであろう。さらに、1つまたは複数の態様による方法論を実装するために、図示されたすべての動作が必要なわけではない。
【0013】
以下で、RTS/CTSプロトコルを利用するワイヤレスシステムの様々な実施形態について説明する。
【0014】
RTSフレームは複数のチャネルを介して送信されるが、CTSフレームは、RTSフレームが送信されたチャネルのサブセット上のみで返送されるマルチチャネルワイヤレスシステムにおいて、このアプリケーションの発明者は、CTS帯域幅がRTS帯域幅と比較するとより小さいために、それに応じてNAV期間が再設定されるべきであると判断した。これは、起点ノードから宛先ノードに送信されるデータが、RTSフレーム内で使用されるように要求された帯域幅よりも小さい帯域幅を介するためであり、宛先ノードから起点ノードに送信されたCTSフレーム内では、より小さい帯域幅が設定される。このように、起点ノード、宛先ノード、およびRTSフレームおよびCTSフレームを受信したワイヤレスネットワーク内の他のすべてのノードのためのNAV期間は、起点ノードと宛先ノードとの間のデータ送信のために提供されるより小さい帯域幅に基づいて、それぞれのNAV期間を再設定しなければならない。
【0015】
本発明の第1の実施形態では、図1および図2に示されるように、起点ノード100が、送信を対象としたすべてのチャネル上でRTSフレームを送信する。第1の実施形態と一致する一実装形態では、RTSフレームが、11aプリアンブルとともに重複モードで送信され、帯域幅情報が含まれる。図1に示されるように、RTSフレームが、CH1、CH2、CH3、およびCH4の4つのチャネルを介して送信される。RTSフレームを受信する宛先ノード110がCTSフレームを返送して、4つのチャネルのうちのCH1およびCH2の2つだけが、宛先ノードによってデータを受信するために利用可能であると表示される。
【0016】
図1のノード120、130、および140などの、RTSフレームおよびCTSフレームを受信するワイヤレスネットワーク内のノードが、RTSフレーム内で提供された情報に基づいて、それぞれのチャネルCH1およびCH2について、最初にそれぞれのNAV期間を設定する。特に、NAV期間は、RTSフレームによって、最大タイムアウト制限(TXOP)を条件として、RTSフレームによって使用される帯域幅、および送信されるデータの量に基づいて計算された期間に設定される。
【0017】
より詳細には、NAV期間は、以下の式と等しく設定される:
NAV期間=データTxフレーム時間+CTSフレーム時間+Ackフレーム時間+3 *SIFS
上式で、CTSフレーム時間、Ackフレーム時間、およびフレーム間時間SIFSは、すべてワイヤレスネットワーク内の各ノードによって事前に知られている時間であり、デフォルトの時間値に対応する。フレーム間時間SIFSは、RTSフレーム、CTSフレーム、データフレーム、およびAckフレームの間のフレーム間時間に対応するので、3を掛けられる。例として、SIFSは16μ秒と等しい。Ackフレーム時間は、エラーなしのデータの受信を確認するための時間に対応し、NAV期間計算のために、知られているデフォルトの値に設定される。
【0018】
データTxフレーム時間は、RTS帯域幅に基づいて各ノードによって計算され、図2に示される例では、チャネルCH1、CH2、CH3、およびCH4の合計帯域幅に対応する。例として、各チャネルが20MHz幅の場合、データTxフレーム時間は、80MHzのRTS帯域幅に基づいて計算される。80MHzの帯域幅、およびRTSフレーム内に記載されたような4つのチャネルを介して起点ノードから宛先ノードに転送されるように要求されたデータの量(たとえば、1ギガバイトのデータ)を使用して、各ノードはデータTxフレーム時間を容易に計算することができる。
【0019】
第1の実施形態を使用する一例では、図2に示されるように、CTSフレームが、RTS帯域幅(たとえば、80MHz)よりも小さい帯域幅(たとえば、40MHz)であるCH1およびCH2のチャネル上だけで送信されるので、データがCTSフレームによって示されるより小さい帯域幅上で起点ノードによって送信され、起点ノード100から宛先ノード110に送信され得るデータの量が、RTSフレーム、およびCTSフレーム内で提供されるような新しくより小さい帯域幅によって元々設定されたNAVに基づいて、RTSフレームおよびCTSフレームを受信する各ノードによって再計算される。すなわち、図2に示される例では、NAV期間がRTSフレームに基づいて設定されるので、NAV期間は同じままであるため、送信され得るデータの量が半分(たとえば、1GHzから500MHz)になる。一旦NAV期間が終了すると、RTS/CTSプロトコルは、ネットワーク上のどのノードも、当業者に知られている方法で、1つまたは複数のチャネルを介してネットワーク上の宛先ノードに送信することを要求できるようにする。
【0020】
以下で、本発明の第2の実施形態を図1および図3を参照して説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、送信を対象としたすべてのチャネル上で、起点ノード100によって宛先ノード110にRTSフレームが送信される。第2の実施形態の一実装形態では、RTSフレームが、11aプリアンブルとともに重複モードで送信され、帯域幅情報が含まれる。図3に示されるように、RTSフレームが、CH1、CH2、CH3、およびCH4の4つのチャネルを介して送信される。RTSフレームを受信する宛先ノード110がCTSフレームを返送して、4つのチャネルのうちのCH1およびCH2の2つだけが、宛先ノードによってデータを受信するために利用可能であると表示される。
【0021】
第2の実施形態と一致する第1の実装形態では、第1の実施形態とは異なり、NAV期間は、一定の時間値に基づいてRTSフレームを受信するすべてのノードによって設定され、送信されるデータの量、およびデータ送信のために使用される帯域幅とは無関係である。例として、一定の時間値はタイムアウト期間、すなわちRTS/CTSプロトコル(たとえば、デフォルトの値)によって設定されたタイムアウト期間であるTXOP期間に設定される。
【0022】
第2の実施形態と一致する第2の実装形態では、NAV期間は、最小帯域幅、および起点ノード100から宛先ノード110に送信されるデータの量に基づいて計算され、最小帯域幅は、マルチチャネルワイヤレス環境内の1つのチャネルだけの帯域幅に対応し得る。例として、この最小帯域幅は20MHzであり、1つのチャネルの帯域幅である。他の最小帯域幅の値は、たとえば1MHzまたは500MHzの最小チャネル値などの、特定のネットワークのチャネル要件に基づいて利用され得る。他の実装形態では、最小帯域幅は、本明細書に記載の例における5MHz(チャネルの1/4)などの、単一のチャネルの一部に対応し得る。
【0023】
第2の実施形態と一致する第2の実装形態では、NAV期間は、以下の式に基づく値に設定される:
NAV期間=データTxフレーム時間+CTSフレーム時間+Ackフレーム時間+3*SIFS
上式で、CTSフレーム時間、Ackフレーム時間、およびフレーム間時間SIFSは、すべてワイヤレスネットワーク内の各ノードによって事前に知られている時間であり、デフォルトの時間値に対応し、またデータTxフレーム時間は、RTS帯域幅(たとえば、80MHz)ではなく、最小帯域幅(たとえば、20MHz)に基づいて計算される。
【0024】
RTSフレームの帯域幅よりも小さい帯域幅上で、CTSフレームが宛先ノード110から起点ノード100に返送される場合、利用可能なデータが完了するか、NAV期間の制限のどちらか早い方まで、データは起点ノード100から宛先ノード110に送信される。図3に示される例では、CTSがCH1およびCH2の帯域幅(チャネルごとに20MHz)に対応する40MHzの帯域幅上で送信されるので、データは、単一の20MHzチャネルに基づいて計算されたNAV期間に基づいて送信され、したがって、データの全体量は、NAV期間に到達する前に起点ノード100から宛先ノード110に送信される。
【0025】
図3に示される例では、起点ノード100から宛先ノード110へのデータの転送に実際に利用されるのはNAV期間の約半分だけであり、第2の実施形態でも、宛先ノード110への完全なデータ転送を完了すると、起点ノード100によって、すべて消去/終了(CF-END)信号が出力される。CF-END信号を受信するネットワーク上のノードは、RTS/CTSプロトコルを使用して、起点ノード100から宛先ノード110へのデータ転送のために使用されるチャネル(図3に示される例では、CH1およびCH2)が、ネットワーク上の任意のノードによって使用するために現在利用可能であることを通知される。
【0026】
以下で、本発明の第3の実施形態を図1および図4を参照して説明する。第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態とは異なり、起点ノード100と宛先ノード110との間で第1のRTS/CTSハンドシェークが行われ、以下で説明するように、NAV期間の値を再設定するために第2のRTS/CTSハンドシェークが必要な場合もある。
【0027】
第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、送信を対象としたすべてのチャネル上で、起点ノード100によって宛先ノード110にRTS1フレームが送信される。第3の実施形態の一実装形態では、RTS1フレームが、11aプリアンブルとともに重複モードで送信され、帯域幅情報が含まれる。図4に示されるように、RTS1フレームが、CH1、CH2、CH3、およびCH4の4つのチャネルを介して送信される。RTS1フレームを受信する宛先ノード110がCTS1フレームを返送して、4つのチャネルのうちのCH1およびCH2の2つだけが、宛先ノードによってデータを受信するために利用可能であると表示される。
【0028】
第3の実施形態では、NAV期間が、最大タイムアウト制限(TXOP)を条件として、RTSフレームによって使用される帯域幅(たとえば、結合されたCH1、CH2、CH3、およびCH4の帯域幅)、および送信されるデータの量に基づいて計算される。より詳細には、NAV期間は以下と等しい値に設定される:
NAV期間=RTS1フレーム時間+データTxフレーム時間+CTS1フレーム時間+Ackフレーム時間+3SIFS
【0029】
第3の実施形態では、フリーチャネル上で、宛先ノード110から起点ノード100にCTS1フレームが返送され、帯域幅情報が含まれる。CTS1フレームは、11aプリアンブルとともに重複モードで送信されることが好ましい。
【0030】
CTS1フレームが、RTS1フレームに含まれる帯域幅よりも小さい帯域幅上で送信される場合、起点ノード100と宛先ノード110との間で第2のRTS2/CTS2交換が実行されて、新しいNAV期間が、最大タイムアウト制限(TXOP)を条件として、RTS2フレームによって使用される帯域幅、および送信されるデータの量に基づく値に設定される。
【0031】
より詳細には、新しいNAV期間は以下と等しい値に設定される:
新しいNAV期間=データTxフレーム時間+CTS2フレーム時間+Ackフレーム時間+3SIFS
上式で、データTxフレーム時間は、CTS1帯域幅に基づいて計算される。図4に示される例では、データTxフレーム時間は、40MHzのCTS1帯域幅に基づいて計算され、結合されたCH1およびCH2の帯域幅に対応する。第3の実施形態では、RTS1/CTS1フレームを使用して第1のNAV期間を計算するために必要な時間は一般的に短く、したがってRTS2/CTS2フレームを有することによって第2のハンドシェークを行う必要があるために失われた時間は、起点ノード100と宛先ノード110との間のデータ転送のためのチャネルの利用によって影響を受けるネットワーク上のすべてのノードによって正確に計算されたNAV期間の利点を有することによるオフセットを上回る。
【0032】
図5は、本発明の第1の実施形態、第2の実施形態、および第3の実施形態のいずれかによるノード500を構成する要素を、ブロック図形式で示している。プロセッサ510が、宛先ノードにデータを送信する必要があると判断して、データを送信したいすべてのチャネルを介してRTSフレームを出力する。RTSフレームが、送信されるデータの量、およびプロセッサ510に知られている他のデフォルト値に基づいて計算されて、出力ユニット520を通じて出力される。ノード500は、RTSフレームおよびCTSフレーム用のネットワーク上の各チャネルを監視するモニタリングユニット530を含み、その情報をプロセッサ510に提供する。RTSフレームがモニタリングユニット530によって検出されて、ノード500がRTSフレーム内に記載されたような所望の宛先ノードの場合、プロセッサ510はRTSフレームに含まれるチャネルがもしある場合、そのうちのどのチャネルがデータを受信するために利用可能かを判断して、それに応じてCTSフレームを出力する。ノード500がRTSフレーム内に記載されたような所望の宛先ノードではない場合、ノード500は、RTSフレーム内に記載された情報に基づいてそのNAV期間を設定する。モニタリングユニット530は、以前にデータ転送のために割り当てられた1つまたは複数のチャネルが、ネットワーク上のノードによって行われる将来の要求のために現在解放されていることを示すCF-ENDフレームなどの、他のフレームのためのチャネルも監視する。記憶ユニット540はノード500によって転送されるデータを格納し、また記憶ユニット540は、ノード500がネットワーク内の少なくとも1つのチャネルを介してデータを送信することを許可された場合、宛先ノードへのデータ転送を可能にするために、プロセッサ510によってアクセス可能である。
【0033】
当業者は、情報および信号は、任意の様々な異なる技術および技法を使用して表すことができることが理解できるであろう。たとえば、上記の説明を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光場または光粒子、またはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0034】
当業者は、本明細書に開示された実施形態に関連して記載された、様々な例示的論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組合せとして実装することができることをさらに理解できるであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に説明するために、上記で様々な例示的構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、それらの機能の観点から一般的に説明してきた。そのような機能が、ハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、システム全体に課された特定のアプリケーションおよび設計制約に依存する。当業者は、上述した機能を特定のアプリケーションごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装決定は、本開示の範囲から逸脱させるものとして解釈されるべきではない。
【0035】
本明細書に開示された実施形態と関連して記載された、様々な例示的論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいは本明細書に記述された機能を実行するために設計された、それらの任意の組合せを用いて実装または実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでよいが、代替で、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンでよい。また、プロセッサは、たとえばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに接続された1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは他の任意のそのような構成などの、コンピューティングデバイスの組合せとして実装されてもよい。
【0036】
本明細書に開示された実施形態に関連して説明された方法やアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接的に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはその2つの組合せで具現化することができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、あるいは当該技術分野で知られている他の任意の形式の記憶媒体に常駐することができる。例示的記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、またそこに情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替では、記憶媒体はプロセッサと一体であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に常駐することができる。ASICは、ユーザ端末内に常駐することができる。代替では、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内にディスクリートコンポーネントとして常駐することができる。
【0037】
1つまたは複数の例示的実施形態では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せに実装することができる。ソフトウェアに実装される場合、機能は1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読記録媒体に格納されてもよく、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読記録媒体を介して送信されてもよい。コンピュータ可読記録媒体は、ある場所から他の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体でよい。例として、これに限定されないが、そのようなコンピュータ可読記録媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは所望のプログラムコードを命令またはデータ構造の形式で搬送または格納するために使用することができ、コンピュータによってアクセス可能な、他の任意の媒体を備え得る。さらに、任意の接続が、適切にコンピュータ可読記録媒体と呼ばれる。たとえば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア線、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア線、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は通常データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーでデータを光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読記録媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0038】
開示された実施形態の上記の説明は、当業者の誰もが本開示を製造または使用できるようにするために提供される。これらの実施形態への様々な修正は当業者にとって容易に明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなしに他の実施形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書に示された実施形態に限定することは意図されておらず、本明細書に開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【符号の説明】
【0039】
100 起点ノード
110 宛先ノード
120 ノード
130 ノード
140 ノード
500 ノード
510 プロセッサ
520 出力ユニット
530 モニタリングユニット
540 記憶ユニット
図1
図5
図2
図3
図4