(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記切断装置は、剛性のあるナイフ、レーザー、ロータリーナイフ、弾力性のあるナイフ、裁断機、又は刀身からなる群より選択される切断器具を有する、請求項1に記載の方法。
引抜用コードを作成するために前記展開されたコードの供給物を切断する工程は、回転軸に接続されたナイフを用いて、前記流体の流れを二分する工程を更に含む、請求項1及び2のいずれか1項に記載の方法。
前記引抜用コードを作成するために前記展開されたコードの供給物が切断されるより前に、前記取付システムが、1つ〜4つの縫い目を用いて、前記展開されたコードの供給物を前記基体に取り付ける、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の諸定義は、本開示を理解するのに有益であろう。
【0009】
本明細書において、「圧縮された」という用語は、膣内に挿入可能な形状を有する、一般に細長い形状の吸収性部材を得るために、押圧すること、絞り合わせること、又はその他のやり方で、大きさ、形状、及び体積を操作すること、を指す。
【0010】
本明細書において、「横方向」(CD)という用語は、機械方向に平行ではなく、普通は垂直な方向を指す。
【0011】
本明細書において、「流体の流れ」という用語は、媒体の流れを指す。媒体が採る経路が流体の流路を定義する。
【0012】
本明細書において、「機械方向」(MD)という用語は、プロセスを貫流する材料の方向を指す。加えて、材料の相対的配置及び動きは、プロセスの上流からプロセスの下流へと、プロセス全体で機械方向に流れるものとして記述され得る。
【0013】
本明細書において用いられる場合、「負」圧という用語は、大気圧未満の圧力を指す。
【0014】
本明細書において、「プレジット」及び「タンポンプレジット」という用語は、以下に説明するように圧縮してタンポンに成形される前の、吸収性材料の構造物を指す。プレジットは、山形をしていてもよい。
【0015】
タンポンプレジットは、タンポン「半加工品」又は「ソフト巻」と呼ばれる場合があり、また、「プレジット」という用語が、そのような用語も含むように意図されている。
【0016】
本明細書において、「正」圧という用語は、大気圧よりも高い圧力を指す。
【0017】
本明細書において、「基体」という用語は、例えば、プレジット、板、シート状のガラス、シート状の材料等のような、第1面と、第1面に対向する第2面とを作る材料又は複数の材料の組み合わせに関連するものである。基体は、例えば、セルロース系材料、繊維質の材料、金属、ガラス、ケイ酸塩系材料、熱可塑性プラスチック、及び熱硬化性プラスチックが含まれる。
【0018】
本明細書において、「タンポン」という用語は、膣腔又はその他の体腔に、そこからの流体を吸収するために挿入される任意のタイプの吸収性部材を指す。通常、タンポンは、膣内に挿入可能な形状に圧縮されるか又は形成された一般的に細長い吸収性部材から作られる。
【0019】
本明細書において、「膣腔」という用語は、ヒトの女性の体の外陰部内の内生殖器を指す。本明細書において、「膣腔」という用語は、膣の入口(膣の括約筋と呼ばれる時もある)と子宮頚部との間に位置する空間を指すように意図され、膣前庭床部を含む陰唇間の空間を含むようには意図されていない。外性器として見える部位については一般に、本明細書において用いられる「膣腔」には含まれない。
【0020】
本明細書において、「体積」という用語は、繊維の体積及びプレジット内部の隙間空間を指す。体積は、プレジットの長さと幅と厚みを乗算して求められる。
【0021】
本開示は、移送部材に、供給路内の流体の流れを用いて引抜用コードを繰り出すための方法に関する。ひとたび引抜用のコードが移送部材に繰り出されると、移送部材上のオリフィスが、流体の流れから外れるように移動し、引抜用コードを取付システムに繰り出すことができるようになっている。引抜用コードは、例えばプレジットのような基体上に取り付けられてよい。装置は、引抜用コードのそれぞれが1つのプレジットに対して繰り出されるように、プレジットを繰り出すコンベアとタイミングを合わされていてよい。
【0022】
1つの例示的構成においては、計量されたコードの供給器が、展開されたコードの供給物を供給路へ前進させることができる。供給路は、計量されたコードの供給器に流体接続され、且つ、移送部材と、移送管と、切断装置と、を含む。移送部材は、第1面と、第2面と、移送部材の第1面のオリフィスと、を含む。供給路は、展開されたコードの供給物を運ぶことが可能な流体の流れを包含する。流体の流れは、正圧、負圧、又はそれらの組み合わせによって生成されることができる。流体の流れは、切断装置に隣接する移送部材に、展開されたコードの供給物を繰り出すように方向づけられている。次に移送部材は、展開されたコードの供給物を取付システムに移動させるが、当該取付システムは、展開されたコードの供給物の端部を基体に接続する。そのような1つの例示的構成においては、ひとたび展開されたコードの供給物が基体に接続されると、切断装置が所定の量のコードを切断するように構成されていてよい。展開されたコードの供給物を切断することで、引抜用コードが作られる。引抜用コードの少なくとも一部分は、移送部材のオリフィス内にある。
【0023】
1つの例示的構成においては、計量されたコードの供給器が、展開されたコードの供給物を供給路へ前進させる。供給路は、計量されたコードの供給器に流体接続され、且つ、移送部材と、移送管と、切断装置と、を含む。移送部材は、第1面と、第2面と、窓部と、を有し、当該窓部は、移送部材を貫通して、第1面と第2面とを接続する。供給路は、展開されたコードの供給物を運ぶことが可能な流体の流れを包含する。流体の流れは、正圧、負圧、又はそれらの組み合わせによって生成されることができる。流体の流れは、切断装置に隣接している移送部材の第1面に、展開されたコードの供給物を繰り出すように方向づけられる。次に移送部材は、展開されたコードの供給物を取付システムに移動するが、当該取付システムは、展開されたコードの供給物の端部を基体に接続する。そのような1つの例示的構成においては、移送部材の第2面に隣接する受容室内の真空源からの負圧によって、流体の流れが生成される。切断装置は、展開されたコードの供給物が基体に接続されると、あらかじめ定められた量のコードを切断するように構成されていてよい。展開されたコードの供給物を切断することで、引抜用コードが作られる。引抜用コードの少なくとも一部分は、移送部材の窓部内にある。
【0024】
1つの例示的構成においては、計量されたコードの供給器が、展開されたコードの供給物を供給路へ前進させる。供給路は、計量されたコードの供給器に流体接続され、且つ、移送部材と、移送管と、切断装置と、を含む。移送部材は、第1面と、第2面と、窓部と、を有し、当該窓部は、移送部材を貫通して、第1面と第2面とを接続する。供給路は、展開されたコードの供給物を運ぶことが可能な流体の流れを包含する。移送部材の第2面に隣接する受容室内の真空源からの負圧によって、流体の流れが生成される。流体の流れは、切断装置に隣接する移送部材の第1面に、計量されたコードの供給物を繰り出すように方向づけられている。展開されたコードの供給物は、移送部材の窓部に入る。次に移送部材は、展開されたコードの供給物を取付システムに移動させるが、当該取付システムは、展開されたコードの供給物の端部を基体に接続する。ひとたび展開されたコードの供給物が基体に接触すると、切断装置が展開されたコードの供給物を切断して、引抜用コードが形成される。移送部材の窓部は、引抜用コードを運びながら、流体の流れから外れるように動く。
【0025】
受容室の第2端部壁は、出口及びトンネルを有してよい。受容室の出口は、展開されたコードの供給物を偏向させ、その結果、コードは移送部材の第2面上に押しつけられる。
【0026】
移送部材、切断装置、取付システム、及び計量システムは、引抜用コードを移送部材のそれぞれのオリフィスに繰り出すために、協調して動作することができる。移送部材、切断装置、及び計量システムが協調して動作して、任意の長さの引抜用コードを繰り出すことができる。あるいは、移送部材、切断装置、及び計量システムが協調して動作して、引抜用コードを所定の速度で繰り出すように設定することができる。例えば、展開されたコードを、任意の所望のパターンのオリフィス、例えば、1つおきのオリフィスに繰り出すように設定することができる。あるいは、移送部材、切断装置、及び計量システムは、それぞれ個別の単位として制御されて、1つまたは2つのユニットの速度を、他のユニットの速度を一定に保ちつつ上下することで、引抜用コードを繰り出すように制御されてもよい。1つの構成においては、装置の最高速度は、例えば、縫い付け用マシンが引抜用コードを縫い付けることができる速度のような、取付システムが引抜用コードを基体に取り付ける速度によって制限され得る。
【0027】
コードを繰り出すためのシステムは、コードの供給物と計量システムとを備えていてよい。計量システムは、展開されたコードの供給物の一端部を供給路に方向づける。計量システムは、コードを、例えば、エプロンロール又はオメガロールのようなシステムにフィードするのに好適な任意の計量システムを備えていてよい。計量システムは、コードを供給路に方向づけるために協調して動作する2つのロールを備えていてもよい。計量システムは、展開されたコードの供給物の、切断装置に対して繰り出される長さを制御する。計量システムは、引抜用コードの位置を制御するための整相器として用いられてもよい。当該装置においては、コードは、例えば、始紡糸又は色の変化のような識別できる特徴を有している。
【0028】
装置は、切断装置に接続された移送部材を備える。切断装置は移送管に接続されている。移送管は、コードを繰り出すためのシステムに接続されている。移送部材、切断装置、及び移送管が、コードを繰り出すためのシステムから展開されたコードの供給物を供給するための供給路を形成する。
【0029】
供給路は、移送部材に向けて方向づけられた流体の流れを作り出す圧力源を包含してもよい。流体の流れは、コードを運ぶことができる。流体の流れは、コードを運ぶことができる、例えば空気のような任意の媒体を含んでいてよい。流体の流れは、流体の動きを生成する1つ以上の圧力源によって生成されることができる。そのような圧力源の例としては、容積型ポンプ、ブロワー、羽根ポンプ、及びベンチュリ装置がある。
【0030】
流体の流れは、正圧、負圧、及びそれらの組み合わせによって作り出すことができる。正圧は、移送管の入口で供給路に導入されてよい。計量システムが流体の流路の一部をなす場合には、正圧は、計量システムの前に導入されてよい。圧力の変化は、その圧力が流体の流れの方向に矛盾しない限りにおいて、供給路に沿った任意の点で導入されてよい。
【0031】
負圧は、移送部材の第2面に隣接する受容室に接続された真空源により作り出すことができる。流体の流れの速度は、供給路内で必要とされるコードの速度より速くなければならない。必要とされるコードの速度は、引抜用コードの所望の長さによって決定される。必要とされる流体の流れの速度は、コードの材料、引抜用コードの所望の長さ、及び流体の流れのロス又は供給路内の制約によって異なる。流体の流れの速度は、供給されるコードにダメージを与えることができないようなものでなければならない。
【0032】
負圧下においては、移送部材内の窓部によって、又は、1つの窓部をなす、穴と移送部材本体内の窓部との組み合わせによって、真空源とコードを繰り出すためのシステムとの間で、流体の流れの速度が供給路内のコードの速度を上回るように流体の流れの速度は維持され得る。負圧下においてのみであるが、真空度は少なくとも2.5kPa(10水柱インチ)であるべきである。
【0033】
流体の流れの速度を維持するために、供給路は、屈曲部の数、制約、及び圧力の漏れを最小化すべきである。供給路内の屈曲部は、圧力の低下を招き、供給路の特定の部分での乱流を増加させ得るが、それにより流体の流れは減速することになる。同様に、供給路内のいかなる漏れも、流体の流れの減速につながるであろう。切断装置への開口部と移送部材との間、及び移送部材と受容室との間がシールされているように、適切な材料を選ぶことにより、漏れは排除できないまでも減らすことが可能である。相性の良い材料であれば、一定のシールを可能にしつつ、なおかつ、好ましくない摩擦を生成することなく、移送部材が流体の流れを二分することを可能にする。1つの非制限的構成においては、移送部材はステンレス鋼からなり、切断装置の開口部及び受容室の開口部はナイロンからなる。同様に、移送管と切断装置との間は、密封度の高いシールが施されているべきである。
【0034】
理論に縛られずに言うと、流体の流れを用いることで、コードの供給物が、正圧又は負圧によって生成される流体の流れに従って、移送部材のオリフィスへと動くことが可能になると思われる。これは、供給路内のオリフィスの位置に適応する流体の流れを考慮している。コードの供給物は、供給路内部で流体の流れにしたがってオリフィスに動く弾力性のあるコードを含む。理論に縛られずに言うと、弾力性のあるコードが流体の流れに従って動くのを可能にすれば、引抜用コードを生産する速度を速められると思われる。弾力性のあるコードが流体の流れに従って動くのを可能にすれば、移送部材内のオリフィスを動かしつつ、コードが移送部材内のオリフィスに入ることができるようになる。これにより、引抜用コードの移送部材へのスループットを上げることができる。
【0035】
移送部材は、展開されたコードの供給物の1つの端部を受容することが可能で、展開されたコードの供給物を移動することが可能で、引抜用コードを移動することが可能で、且つ流体の流れの速度を抑制させない任意の接触可能体を含み得る。移送部材は、展開されたコードの供給物の第1端部を受容する1つ以上のオリフィスを、第1面に有する。1つ以上のオリフィスは、例えば、移送部材の第1面を移送部材の第2面に接続する窓部であってよく、又は展開されたコードの供給物の第1端部を制約しながら流体の流れを制約しない追加的な流体のチャンネルを有する空洞であってよい。1つの非制限的構成においては、1つ以上の窓部がそれぞれ、展開されたコードの供給物が、流体の流れの速度を減速させることなく移送部材の第2面を横切るのを妨げる障害物を包含し得る。
【0036】
1つの非制限的構成においては、移送部材は、移送部材の周囲に隣接しているリムに沿って等間隔で配置された複数のオリフィスを有するリング形状の一体の部材、それぞれのセグメントが1つのオリフィスを有する複数のセグメントの閉じた連鎖、又は1つのオリフィスと1つの穴とを有する部材、を含み得る。1つの非制限的構成においては、移送部材の第1面は切断装置に近く、且つ選択的に設けられる受容室からは遠い。1つの非制限的構成においては、移送部材の第2面は、選択的に設けられる受容室に近く、切断装置からは遠い。
【0037】
移送部材は、位相部材の周囲に隣接しているリムに沿って等間隔で配置された、窓部形状の複数のオリフィスを有するリング形状の一体の部材を含み得る。リングは中心軸を有する。移送部材の中心軸は、垂直または水平であってもなくてもよい。移送部材の剛体は、中心軸に1つ以上のスポークによって接続されていてよい。
【0038】
あるいは、移送部材は、複数のセグメントの閉じた連鎖を含んでいてよく、それぞれのセグメントは、窓部形状のオリフィスを有する。閉じた連鎖は、互いに接続された、1つの共通な軸に接続された、又はそれらを組み合わせた、2つ以上のセグメントを含む。移送部材のセグメントは、それぞれのオリフィスを、流体の流れを通るように移動し、引抜用コードを受容して取付システムに繰り出す。
【0039】
セグメントは、第1面と、第2面と、前端部と、後端部と、第1面と第2面との間の距離により定義される幅と、高さと、長さと、を有する。セグメントの高さ及び長さは、セグメントの第1面上の第1面の面積を規定し、且つセグメントの第2面上の第2面の面積を規定する。第2面の高さは、第1面の高さと異なっていてよく、第1面の面積を、第2面の面積と異なる面積としてよい。複数のセグメントは、例えばリングのような、剛性のある閉じた構造になるように接続されていてよく、又は、例えば閉じたサーペンタインチェーンのような、剛性のない閉じた構造になるように接続されていてもよい。2つ以上のセグメントが、1つのセグメントの前端部が他のセグメントの後端部に接続されるように接続されている。剛体においては、1つ以上のセグメントがセグメントの第1面のエリア及び第2面のエリアによって定義されるリムを含む。セグメントは、第1面と第2面とを接続する窓部を有する。
【0040】
移送部材は、1つの窓部を有する本体を含んでいてよい。1つの窓部を有する本体は、その長さが、少なくとも、窓部の幅に、本体の第1面及び第2面に隣接している2つの開口部のうちの大きい方の幅を加えた長さである。1つの窓部を有する本体は、流体の流れを通って窓部を移動させる直線又は円弧にそって往復運動する。1つの窓部を有する本体は、本体の第1面を本体の第2面に接続する追加的な穴を有していてもよい。追加的な穴は、窓部が流体の流れから外れている際に、コードの供給物と受容室との間の流体の流れを維持するように機能する。
【0041】
1つの窓部を有する本体である移送部材は、流体の流れを通って窓部を移動させる直線又は円弧にそって往復運動する。窓部は、窓部が流体の流れ内にある任意の点で、コードの供給物を受容しうる。切断装置は、コードの供給物を切断し、引抜用コードを作り出す。窓部は流体の流れから外れるように移動し、引抜用コードを取付システムに繰り出す。追加的な穴は、窓部が流体の流れから外れている間、流体の流れを維持することができる。
【0042】
移送部材は、第1面と第2面との間の移送部材の幅から延びる突起を有していてもよい。突起はいずれの幅から延びてもよい。
【0043】
窓部は、約4mm
2〜100mm
2であってよい。例えば50mm
2、40mm
2、30mm
2、20mm
2、及び10mm
2であってよい。窓部は、第1面側のより大きな開口部から第2面側のより小さい開口部に向けてテーパ形状を有していてよい。第1面側の大きな開口部は、展開されたコードの供給物により大きな的を用意する。第2面側の小さな開口部は、引抜用コードの第1端部の位置制御を向上させる。テーパ形状にすることで、窓部の大端部側に比べ小端部側の窓部を通る空気の流速を高めることができる。
【0044】
取付システムが移送部材の第2面上にある1つの非制限的構成においては、移送部材の幅は、引抜用コードの長さ以下であってよい。1つの非制限的構成においては、移送部材の幅は、縫い付けられていないコードの長さと移送部材内の複数の窓部のピッチとの差の半分以上であってよい。移送部材の幅がコード長から移送部材内の複数の窓部のピッチを引いた長さ以下の場合には、引抜用コードの第2端部が、引抜用コードの第1端部を包含する窓部に続く窓部を通って受容室に入ることができる。これにより、同一の引抜用コードが、2つのプレジットに縫い付けられる。
【0045】
移送部材が、剛体の中心軸の周りを回転する複数のセグメントからなる剛体を含む1つの非制限的構成においては、移送部材は、3つ以上の支持ホイールによって保持され得る。3つの支持ホイールは、三角形の構成になっていてよい。あるいは、移送部材は、正方形の構成になっている4つの支持ホイールによって保持され得る。1つの非制限的構成においては、セグメントの剛性のあるリングが、駆動ホイールに接続されたベルトによって回転させられ得る。
【0046】
切断装置は、引抜用コードを形成するために、展開されたコードの供給物を切断することが可能な切断器具を備える。切断器具は、例えば、剛性のあるナイフ、レーザー、ロータリーナイフ、弾力性のあるナイフ、裁断機、又は刀身のようなものであってよい。1つの例示的構成においては、ナイフが回転軸に取り付けられているが、当該回転軸は、ナイフを供給路を通るように回転させる。例えば回転式アンビルのような押圧面が、ナイフに対向するように配置されていてよい。ナイフは押圧面に接触することが可能で、コードの供給物を切断する。
【0047】
1つの非制限的構成においては、切断装置は、ナイフが供給路と移送部材とを横切る地点に繋がる3次元空間を有する。3次元空間は、断面積の増加を最小限にして流体の流れの速度を維持するような、供給路をナイフが横切る地点と移送部材に隣接する開口部との間の円滑な移行を可能にする。
【0048】
開口部は、第1縁部と、第2縁部と、第1縁部を第2縁部に接続する上部壁と、第1縁部を第2縁部に接続する下部壁と、により形成される。
【0049】
開口部の長さが、移送部材の窓部のピッチに窓部の幅1つ分を加えた長さより大きい場合には、第1の引抜用コードの終端が第2のコードのための窓部に入ってしまい、及び/又は第2のコードの始端が第1の引抜用コードのための窓部に入ってしまう場合がある。
【0050】
切断装置は、ナイフが供給路を横切って回転する時のための、代替的な流体の流路を有していてよい。代替的な流体の流路は、展開されたコードの供給物が採る流体の流路をナイフが二分する際に、流体の流れが存在するように確保する。代替的な流体の流路は、ナイフのための回転軸とナイフのためのケースとの間の隙間によって形成されてもよい。展開されたコードの供給物用の流体の流路を、ナイフが二分しない場合には、この代替的な流体の流路がナイフによりブロックされている。
【0051】
移送部材が1つ以上のセグメントを含むか、又は剛性のあるリングである場合、切断装置の開口部は、隣接しているセグメント移送部材の第1面のエリア、又は剛性のあるリングのピッチよりも小さくてよく、且つ切断装置の開口部は、移送部材の窓部の動きの線に沿って動く。切断装置の開口部の長さは、セグメントの長さよりも大きくなければならない。
【0052】
あるいは、単一の窓部を有する移送部材本体が使われる場合、切断装置の開口部は、移送部材本体の第1面のエリアよりも小さくてよい。切断装置の開口部の長さは、穴の幅に穴と窓部との間の距離を加えたものよりも大きくなければならない。
【0053】
移送管は、コードを繰り出すためのシステムの計量システムの近傍にあるか又はそれらに隣接している入口と、切断装置に直接接触している出口とを有していてよい。移送管は、例えばステンレス鋼及びポリカーボネートのような、必要量の負圧、正圧、又はそれらの組み合わせの下で管形状が維持できるような任意の材料からなっていてよい。
【0054】
移送管は、例えば1mm〜20mmの範囲の任意の好適な直径を有していてよい。例えば、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、又は15mmであってよい。移送管内での空気の速度のロスを減らすために、移送管の有する屈曲部の数は可能な限り少なくするべきである。
【0055】
計量されたコードの供給器は、計量システム及びコードの供給物を含む。計量システムは、例えばオメガロール、エプロンロール、又は2つのロールで挟む装置のような任意の好適なフィード機構を含んでいてよい。計量システムは、コードの供給物が供給路に展開される速度を制御する。1つの例示的構成においては、計量システムはエプロンロール及び駆動ホイールを含む。
【0056】
コードの供給物は、例えば、綿、セルロース、レーヨン、例えばポリエチレン若しくはポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロン、絹、ポリテトラフルオロエチレン、ワックス、テフロン、又は任意の他の好適な材料を含む、任意の好適な材料からなることができる。
【0057】
コードの供給物は、少なくともプレジットに取り付けられる位置にわたって、非吸収性のものであってよい。本明細書において、「非吸収性」という用語は、その内部に溜まった流体の大きな部分を保持しない構造物を指す。必要であれば、コード全体が非吸収性であってよい。コードの材料は、本質的に非可湿性の又は疎水性のものであってよく、又は、そのような属性を持つように処理されていてもよい。例えば、吸収性を減少させる又は喪失させるために、ワックスのコーティングがコードに施されていてもよい。コードは、非吸収性のものであることが望ましいが、必ずしも湿り気を吸い上げないものでなくてもよい。
【0058】
コードの供給物は、任意の適した形成方法によって、並びに任意の適した形状、例えば1つ以上のコード、糸、指用カバー、リボン、装置の材料の延長部、又はこれらの組み合わせにおいて形成されてもよい。
【0059】
コードの供給物は、識別できる特徴部分とある長さの普通のコードとが交互に現れるようになっていてよい。1本の引抜用コードは、1つの識別できる特徴部分と、普通のコードがそれの1本分以上の長さとからなっていてよい。識別できる特徴部分は、スラブであってよい。スラブは、プレジット上に取り付けられてよい。普通のコードの長さは、プレジットを超えて延びていてもよい。コードの供給物の中のスラブの長さ及び普通のコードの長さは、あらかじめ決められている。コードの供給物は、スラブと、非スラブ部すなわち普通のコードの長さ部分とが交互に現れる1本の連続するコードを含んでいてよい。
【0060】
引抜用コードは、任意の好適な長さであってよい。例えば、200mm以下、150mm以下、又は100mm以下であってよく。100mm以下では、例えば、90mm、80mm、70mm、60mm、50mm、40mm、30mm、20mm、10mm、9mm、8mm、7mm、6mm、5mm、4mm、3mm、2mm、又は1mmであってよい。スラブは、例えば、100mm以下の任意の好適な長さであってよい。100mm以下では、例えば、50mm、45mm、40mm、35mm、30mm、25mm、20mm、15mm、10mm、5mm、4mm、3mm、2mm、又は1mmであってよい。スラブは、引抜用コードの全長の一定の割合であってよい。例えば、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、又は5%であってよい。
【0061】
コードの供給物は、例えば、円すい形、糸巻き形、円筒形、又はボビン形のような任意の3次元形状に巻回されていてよいが、コードがそのような形状の外側の表面を形成する。コードの供給物は、1つの接触可能な形状の、2つの固定された端部の周りに巻回されていてよい。あるいは、コードの供給物は、自ら自身の上に乗るように層をなしていてもよい。
【0062】
1つの非制限的構成においては、展開されたコードの供給物は、1つ以上の物理的制約物、1つ以上の非接触の制約物、又はそれらの組み合わせによって、移送部材に接触させられる。理論に縛られずに言うと、展開されたコードの供給物を移送部材に接触させることにより、引抜用コードの制御を向上させることができると思われる。引抜用コードを移送部材に接触させることにより、移送部材は、引抜用コードを流体の流れから外れさせて、取付システムへと移送することができるようになる。物理的又は接触不可能な制約のタイプは、移送部材によってカバーされ得る距離を決定することができる。
【0063】
1つの非制限的構成においては、展開されたコードの供給物を移送部材に接触させるために1つ以上の追加的圧力源を含む、接触不可能な制約が用いられる場合があり、展開されたコードの供給物又は引抜用コードと移送部材との間の摩擦を生み出す。1つの例示的構成においては、接触不可能な制約は、移送部材内部の真空源を含み、それにより、第1面に対して、第2面に対して、又は移送部材のオリフィス内に真空を作り出す。
【0064】
1つの非制限的構成においては、移送部材は、展開されたコードの供給物又は引抜用コードを、移送部材のオリフィス内部で掴むように構成されている能動的クランプ具を備えていてもよい。能動的クランプ具は、ばねで付勢されていてよい。能動的クランプ具は、引抜用コードの一部分をオリフィスの内表面に接触させるようになっていてよい。能動的クランプ具は、引抜用コードが取付システムに到達すると、引抜用コードをリリースするために縮退するようになっていてよい。
【0065】
装置は受容室を備えていてもよい。受容室は、任意の好適な3次元空間を含んでいてよく、当該3次元空間は、当該3次元空間に通じる少なくとも2つの開口部を有する。1つの非制限的構成においては、受容室は1つの開口部を有し、当該開口部は、第1端部壁、第2端部壁、第1端部壁と第2端部壁とを接続する下部壁、及び、第1端部壁と第2端部壁とを接続する上部壁を備える。受容室は、テーパ形状であってよい。
【0066】
真空化する場合には、受容室は、受容室を密閉する後部壁と、真空源に通じる開口部とを有する。真空源に通じる開口部は、受容室のどこに配置されてもよい。受容室の開口部は、第1端部壁と、第2端部壁と、下部壁と、上部壁とにより形成されている。受容室の開口部は、移送部材を通る連続的な一本の流体の流れを可能にするエリアとなるべきである。開口部が、連続的な一本の流体の流れを可能とできない場合には、流体の流れはパルス状になり得る。
【0067】
あるいは、真空化される場合には、受容室に通じる開口部が、第1端部壁と第2端部壁とを有する円弧形状のスロットを有する開口部からなり、且つその半径がリング形状の移送部材のリム上の複数の開口部の中心を通る半径と同心であり且つ等しい限り、受容室は任意の3次元形状を有していてよい。円弧形状のスロットは、その長さが、移送部材上の複数の窓部の1ピッチに窓部1つ分の幅を加えた長さ、又は当該1ピッチから当該幅を引いた長さと等しくてよい。
【0068】
第2端部壁は、移送部材に隣接する出口を有していてよい。出口は、その断面積が0.5mm
2〜30mm
2であってよい。出口は、受容室から出ようとする引抜用コードを移送部材の第2面のリムに接触させることで、挟んでよい。
【0069】
トンネルが、上記出口で受容室に接続してよい。あるいは、トンネルは、上記出口で受容室と一体になってもよい。一体のトンネルは、受容室開口部に接続し、移送部材と接触する別体のピースであってよく、また、第2端部壁の出口にトンネルを有する受容室へ通じる開口部として機能する。トンネルは、例えば1mm〜40mmのような、任意の好適な長さを有することができる。
【0070】
受容室は真空源を有していてよい。真空源は、約2.5kPa(10水柱インチ)〜約20kPa(80水柱インチ)の圧力に減圧してよい。例えば、当該減圧された圧力は、7.5kPa(30水柱インチ)、8.7kPa(35水柱インチ)、10kPa(40水柱インチ)、11kPa(45水柱インチ)、12kPa(50水柱インチ)、14kPa(55水柱インチ)、15kPa(60水柱インチ)、16kPa(65水柱インチ)、17kPa(70水柱インチ)、又は19kPa(75水柱インチ)であってよい。
【0071】
取付システムは、展開されたコードの供給物を基体に接合することが可能な任意のシステムであってよい。取付システムは、供給路の下流に配置される。しかしながら、取付システムと切断装置との間の距離は、引抜用コードの所望の長さ以下である。取付システムは、移送部材の第1面又は第2面に隣接していてよい。取付システムは、供給路に隣接していてよい。取付システムは、例えば、縫い付け装置、接着剤、超音波装置、熱装置、ステープル止め装置、又はそれらの組み合わせのような、任意の周知の取付手段を備えていてよい。
【0072】
取付システムは、縫い付け装置であってよい。基体は、スターホイールによって、移送部材のリム上の突起のセットによって、縫い付け装置によって、及びそれらの組み合わせによって縫合板に沿って移動させられる。縫い付け装置は、引抜用コードの長さに対して任意の数の所望の縫い目で、引抜用コードを基体に縫い付けるように構成されていてよい。
【0073】
基体は、プレジットであってよい。プレジットは、レーヨン、綿、又は両材料を組み合わせたものであってよい。これらの材料については、人の体内において用いることが好適であるという検証記録がある。吸収性材料内に用いられるレーヨンは、通常、生体内での使用を意図された、使い捨ての吸収性物品に用いられる任意の好適なタイプのものであってよい。そのような好ましいタイプのレーヨンには、ギャラクシーレーヨン(GALAXY Rayon)(三葉のレーヨン構造体)が含まれ、当該レーヨンは、6140レーヨン(6140 Rayon)として、英国のハリーウォール(Hollywall)の、アコーディスファイバー社(Acordis Fibers Ltd.)から入手できる。また、アコーディスファイバー社から入手できる、サリルLレーヨン(SARILLE L Rayon)(丸い繊維のレーヨン)もまた好適である。任意の好適な綿材料が、吸収性材料に用いられてよい。好適な綿材料には、長繊維の綿と、短繊維の綿と、コットンリンターと、T繊維の綿と、けば立てた細長い条片と、綿コーマーと、が含まれる。綿は、グリセリン仕上げ、又はその他の好適な仕上げを施した、洗浄漂白済脱脂綿であってよい。
【0074】
プレジットは、第1端部、中央区間部、及び第2端部を、その長手方向の軸線に沿って有していてよい。第1端部はまた、引抜用コードが取り付けられていてよい引抜側端部に対応していてよい。第2端部はまた、挿入側端部に対応していてよい。プレジットは、吸収性のある繊維材料からなる吸収層を有していてよい。
【0075】
プレジットは、任意の好適な形状及び大きさであり、任意の好適な材料からなり、又は膣内に挿入可能な形状膣内に挿入可能な形状を有するタンポンに圧縮されるか又は形成されるための、任意の好適な構造を有していてよい。プレジットは、一般に正方形若しくは長方形、又は、台形、三角形、半球形、山形、又は砂時計のようにくびれた形のような他の形状をとってもよい。
【0076】
プレジットは一体の又は別個の層からなる積層構造体であってよい。吸収性材料は、レーヨン繊維100%、又は綿繊維100%であってよい。吸収性材料は、レーヨン繊維と綿繊維とを、任意の好適な混合率で混合したものからなっていてよい。吸収性材料は、約25%、約30%、又は約40%より多くのレーヨン繊維を含んでいてよく、吸収性材料の残りの部分を綿繊維を含むものとしてよい。吸収性材料は、約50%より多くのレーヨン繊維を含んでいてよく、吸収性材料の残りの部分を綿繊維を含むものとしてよい。吸収性材料は、約60%、約70%、約75%、約80%、又は約90%より多くのレーヨン繊維を含んでいてよく、吸収性材料の残りの部分を綿繊維を含むものとしてよい。1つの層状構成においては、各層はそれぞれ、基本的に100%の同一の材料からなっていてよい。例えば、外側層は100%レーヨンで、中間層は100%綿というようになっていてよい。スーパープラス吸収型タンポンは、約100%のレーヨン繊維からなるプレジットから作られていてよい。スーパー吸収型又は通常吸収型タンポンは、約25%の綿繊維と約75%のレーヨン繊維とからなるプレジットから作られていてよい。ジュニア吸収型タンポンは、約50%の綿と約50%のレーヨン繊維とからなるプレジットから作られていてよい。
【0077】
プレジットは、レーヨン(三葉型及び従来型のレーヨン繊維を含む)、綿、又は、一般にエアフェルトと呼ばれる、細かく粉砕したウッドパルプのような、吸収性物品に広く用いられる、広範な種類の液体を吸収できる材料、から製作されていてよい。他の好適な吸収性材料の例としては、クレープセルロースの詰め綿、コフォームを含むメルトブローポリマー、化学的に硬化、修飾、又は架橋されたセルロース繊維、けん縮ポリエステル繊維などの合成繊維、ピートモス、発泡材、ティッシュラップ及びティッシュラミネートを含むティッシュ、又は任意の同等の材料若しくは材料の組み合わせ、あるいはこれらの混合物が挙げられるが、それらに限られない。
【0078】
典型的な吸収性材料には、綿、レーヨンを折り畳んだティッシュ、織物材料、不織布、合成及び天然繊維、又は薄布が含まれ得る。プレジット及びその任意の構成要素は、単一の材料からなっていてよく、又は複数の材料を組み合わせたものからなっていてもよい。また、超吸収性ポリマー又は吸収性ゲル、及び開放セル型発泡材料のような超吸収性材料が、タンポンに組み込まれていてもよい。
【0079】
吸収層用の吸収性繊維材料の例としては、綿、レーヨン、及び合成繊維、のような親水性の繊維があげられる。不織布又は織布であれ、単一の繊維からなる又は複数の繊維からなる布、好ましくはその重量が、150g/m
2〜1,500g/m
2であり、且つ厚みが実質的に0.1mm〜0.9mmである布が、他の吸収性繊維材料の上に重ねられ、その厚みが1.0mm〜15mm、及び好ましくはその厚みが2.0mm〜10mmである吸収層を形成し、それが上記の吸収層として用いられる。
【0080】
繊維の織布及び不織布は、合成繊維のシートのようなベース上に、カードウェビング、エアレイイング法、ウェットレイド法等により形成され得る。疎水性の繊維又は親水性の属性を有する疎水性の繊維が、親水性の繊維を有する吸収層に含まれていてよい。加えて、高い吸水性を有するポリマーのような吸水性を有する化合物が、吸収層に含まれていてよい。
【0081】
液体浸透性を有する表面材料は、メッシュ処理が施された、疎水性の繊維により形成される不織布又はメッシュフィルムからなる。表面材料に用いる不織布のタイプは、特に限定されない。例としては、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、及びサーマルボンド不織布があげられる。
【0082】
不織布をなす疎水性の繊維は特に限定されないが、例としては、ポリエステルの繊維、ポリプロピレン、及びポリエチレンがあげられる。不織布の重量は、8g/m
2〜40g/m
2である。
【0083】
通常、圧縮前、プレジットの大きさは、長さが約30又は40mm〜約60、70、80、90又は100mmで、幅が約40又は50mm〜約70、75、80、85、又は90mmであってよい。全体的ベースとなる重量の典型的な範囲としては、約150、200、又は250gsm〜約600、800、1000又は1100gsmであってよい。
【0084】
1つの非制限的構成においては、プレジットは、機械方向に、コンベアの流れに沿って、引抜用コードに関わる縫い付け装置に向かって進むことができる。プレジットは、その第1端部が機械方向に垂直になるように配向されてよい。そのような非制限的構成においては、引抜用コードの縫い付け装置は、1本の引抜用コードの一部分をプレジットに縫い付けるように構成されていてよい。1本の引抜用コードの縫い付けられる部分は、プレジットの長手方向の軸線に沿って、プレジットの第1端部に縫い付けられてもよい。あるいは、1本の引抜用コードの縫い付けられる部分は、プレジットの長手方向の軸線に沿って、プレジットの中央区間に縫い付けられてもよい。1本の引抜用コードは、プレジットを越えて延びていてもよい。引抜用コードは、例えば1〜20個の縫い目のような、1個以上の縫い目によって、プレジット上に縫い付けられてよい。縫い目の数は、例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個であってよい。1つの非制限的構成においては、取付システムは、引抜用コードを形成するために展開されたコードの供給物が切断される前に、1個〜4個の縫い目を用いて、展開されたコードの供給物を基体に取り付ける。
【0085】
コンベアは、プレジットのような基体をコンベア上に配置するインフィードを備えていてもよい。コンベア及びインフィードは、引抜用コードの配置に基いて、複数のプレジットをそれぞれから離して置くように調整されていてよい。コンベアは、プレジットを縫い付け装置にフィードすることができる。それぞれ1つの引抜用コードに対して1つのプレジットが与えられるようにするために、引抜用コードの数と、プレジットの数を合わせるように、コンベアのタイミングが調整されていてよい。
【0086】
1本の引抜用コードを1つの基体に繰り出すために、計量システム、移送部材、切断装置、及びコンベアが協調して動作するようにすることができる。複数の引抜用コードを1つの基体に繰り出すために、計量システム、移送部材、切断装置、及びコンベアが協調して動作するようにすることができる。1つの非制限的構成においては、基体上の引抜用コードの位置を制御するために、計量システム、移送部材、切断装置、及びコンベアの位相が調整されてよい。計量システム、切断装置、移送部材、及びコンベアの位相を調製することで、引抜用コードをプレジットに、プレジットの所定の位置から許容範囲内の誤差で取り付けることができるようになる。
【0087】
本開示は引抜用コードをプレジットに繰り出すための装置を論じているが、本明細書において開示される方法及び装置を、引抜用コードが取り付けられる任意の形態の基体にコードを繰り出すために用いてもよいということは理解されるべきである。
【0088】
図1は、装置100の簡略化したフローチャートを示す。装置100は、計量されたコードの供給器200及び供給路300を備える。計量されたコードの供給器200は、コードの供給物210及び計量システム220を含む。供給路300は、切断装置500及び移送部材400を備える。装置100は、受容室700をさらに備える。
図1に示されるように、圧力源205が、計量されたコードの供給器200と供給路300との間、受容室700の後、又はその両方の位置に配置されていてよい。移送部材400は、供給路300を外れて、取付システム800に向かって移動する。
【0089】
図2A及び2Bは、装置100の1つの例示的構成を示す。装置100は、切断装置500に接続された移送部材400を備える。切断装置500は、移送管600に接続されている。移送管600は、計量システム220に接続されている。移送部材400は、中心軸450の周りを回転する。受容室700は、移送部材400に隣接する。
【0090】
移送部材400は、移送部材の第1面420を移送部材の第2面430に接続する、窓部410の形状の複数のオリフィス412を有する。第1面420と第2面430との間の距離は、移送部材400の幅425と等しくてよい。窓部410は、移送部材400のリム440内に位置している。移送部材の窓部410は等間隔に配置されている。移送部材400は、リム440の外周を超えて延びる、1つ以上の突起490を有していてよい。突起490は、基体を動かすのを助けるために、基体と係合してもよい。
【0091】
移送部材400は、移送部材のリム440を中心軸450と接続している1つ以上のスポーク470を備えていてよい。移送部材400は、時計回り又は反時計回りに回転してよい。
【0092】
移送管600は、計量システム220に接続された1つの入口610と、切断装置500の入口575に直接的に接触している1つの出口620(
図2Aには図示せず)を有する。移送管600の入口610は、部分的に大気に開放されていてよい。展開されたコードの供給物230は、移送管600に入口610から入る。
【0093】
図3A〜3Dは、
図2Aの3−3線で切り開いて得られる、複数の段階の進行を示した断面図である。
図3A〜3Dは、切断装置500、移送部材400、及び受容室700を示す。移送部材400は、第1面420と、第2面430と、リム440内に等間隔で設けた窓部410の形状のオリフィス412と、を有する。切断装置500は、第1縁部520と、第2縁部530と、第1縁部520を第2縁部530に接続する下部壁525と、第1縁部520を第2縁部530に接続する上部壁(不図示)と、からなる開口部540を有する。切断装置500は、展開されたコードの供給物230の一部分を切断し、引抜用コード900を作るように構成されているナイフ510を備える。ナイフ510は、ナイフ510の回転軸550とナイフ510用ケース560との間の隙間によって形成される代替的な流体の流路555に沿って回転する。ナイフ510は回転軸550の周りに回転させられて、押圧面515に接触する間に、展開されたコードの供給物230の流体の流れ310を二分する。代替的流体の流路555は、ナイフ510が展開されたコードの供給物230を二分している間、流体の流れ310を維持する。切断装置500への開口部540は、移送部材400の第1面420に直接接触している。
【0094】
受容室700は、第1端部壁720と、第2端部壁730と、第1端部壁720を第2端部壁730に接続する下部壁725と、第1端部壁720を第2端部壁730に接続する上部壁(不図示)と、を備える。1つの受容室は、移送部材400の第2面430と直接接触している1つの開口部740を有する。受容室700の第2端部壁730は、移送部材400に隣接する出口750を有する。受容室700は、出口750を有してよい。
【0095】
図3A〜3Cは、引抜用コード900をいかにして作り、繰り出すかを描いた3枚のスナップ図を示す。
図3A〜3Cに示すように、1本の引抜用コード900が流体の流れ310を通じて機械方向に動くにつれて、移送部材400の1つの窓部410が、当該引抜用コード900を受容する。
【0096】
引抜用コード900は、あらかじめ定められた長さである。引抜用コード900は、第1端部910及び第2端部920を有する。上記のあらかじめ定められた長さの中には、スラブ930及び非スラブ部940が含まれてよい。あるいは、コードの供給物は、非スラブ部940のみからなる連続するコードを含んでいてよい。スラブ930は、コードの残りの部分と同じ材料でできていてもよく、又は異なる材料でできていてもよい。
【0097】
図3Aに示すように、移送部材の1つの窓部410が流体の流れ310に入る一方で、移送部材の別の窓部410が、1本の引抜用コード900とともに、流体の流れ310から出る。入ってくる方の移送部材の窓部410は、流体の流れ310を維持し、展開されたコードの供給物230用の経路を創出する。針820を象徴する十字線により同図に描かれている取付システムは、受容室の出口750のすぐ隣に位置している。
【0098】
図3Bに示すように、引抜用コード900の第1端部910は、移送部材の窓部410を横切り、受容室700に入る。引抜用コード900の第1端部910は、受容室700内の出口750により、移送部材400の第2面430に向かって偏向される。引抜用コード900の第1端部910は、受容室の出口750のすぐ隣に位置する針820によって、基体(不図示)に取り付けられる。移送部材の窓部410は、切断装置500と受容室700との間を、流体の流れ310を通って動く。ナイフ510は、流体の流れ310を二分し、展開されたコードの供給物230は、切断装置500の代替的流体の流路555に従って動いてよい。
【0099】
図3Cに示すように、引抜用コード900は、第1端部910及び第2端部920を有する。移送部材の窓部410は、基体(不図示)に取り付けられている引抜用コード900とともに、流体の流れ310から出始めた。1つの窓部410が、流体の流れ310に入った。ナイフ510は、ナイフ510の回転軸550とナイフ510用ケース560との間の隙間によって形成される代替的な流体の流路555に沿って回転する。
図3A〜3Cは、複数の等間隔で設けた窓部を有してよい1つの移送部材の1部分を図示しているということ、あるいは、第1のセグメントが、移送部材の最後のセグメントの後に、再度システムに導入されるように、閉じた連鎖状に接続された複数の窓部を有する複数のセグメントを図示しているということを、当業者は理解するであろう。
【0100】
図4A〜4Eは、移送部材400の例示的図を示す。
図4A〜4Cに示すように、移送部材400は、移送部材のリム440の第1面420を通って、移送部材のリム440の第2面430に至る、窓部410の形状の複数のオリフィス412を有する。第1面420と第2面430との間の距離は、移送部材400の幅425と等しくてよい。突起490は、移送部材のリム440の外周を超えて延びていてよい。移送部材400は、中心軸450の周りを回転する。
【0101】
図4Aに示すように、移送部材400は、移送部材のリム440を中心軸450と接続している1つ以上のスポーク470を備えていてよい。
図4Bに示すように、移送部材400は、3つ以上の支持ホイール480によって保持されている中心軸450を有するリム440を含んでいてよい。4つの支持ホイール480が、移送部材を、正方形の構成になっている所定の位置に保持してよい。3つの支持ホイール480が、移送部材400を、三角形の構成(不図示)になっている所定の位置に保持してよい。
【0102】
図4Cは、複数のセグメント405を有する移送部材400を示す。それぞれのセグメント405は、窓部410の形の1つのオリフィス412を有する。移送部材400は、移送部材のリム440を中心軸450と接続している1つ以上のスポーク470を備える。閉じた連鎖415は、リング形状であってよい。あるいは、閉じた連鎖415は、サーペンタイン形状(不図示)であってもよいということは理解されるであろう。
【0103】
図4Dは、
図4Cに図示された移送部材のセグメント405を拡大した斜視図を示す。セグメント405は、第1面420と、第2面430と、前端部422と、後端部424と、第1面420から第2面430への距離により定義される幅425と、高さ426と、長さ428と、を有する。セグメント405は、第1面420を第2面430と接続している、窓部410の形のオリフィス412を有する。セグメント405は、セグメント405から径方向に外側に延びる突起490を有していてよい。
【0104】
図4Eは、1つの窓部410を有する本体402を含む移送部材400を示す。本体402は、第1面420と、第2面430と、前端部442と、後端部444と、第1面420から第2面430への距離により定義される幅425と、高さ446と、長さ448と、を有する。本体402は、第1面420を第2面430と接続している、窓部410の形のオリフィス412を有する。本体402は、第1面420を第2面430と接続する穴436を有していてよい。本体402は、本体402から径方向に外側に延びる突起490を有していてよい。
【0105】
図5A及び5Bは、切断装置500の、1つの例示的構成を示す。
図5Aは、切断装置500の斜視図である。
図5Bは、切断装置500の
図5Aの5−5線に沿った断面図である。
図5A及び5Bの切断装置500は、ハウジング505内の回転軸550を備える。ハウジング505は、入口575と、切断装置500に通じる開口部540とを有する。切断装置500に通じる開口部540は、下部壁525と上部壁535とによって接続されている、第1縁部520(
図5Bには不図示)と第2縁部530とを有する。
【0106】
図5Bは、切断装置500の
図5Aの5−5線に沿った断面図である。切断装置500は、ナイフ510がその周りを回転する回転軸550を備える。切断装置500は、押圧面515をさらに備える。切断装置500に通じる開口部540は、その全表面積に関して、受容室に通じる開口部と一致する。
【0107】
図6は、1つの例示的受容室6の、
図2Aの6−6線に沿った断面図を示す。受容室700は、流体の流れ310を作り出す開口部740及び真空源を有する。開口部は、第2端部壁730と、第1端部壁(不図示)を第2端部壁730に接続する上部壁735と、第1端部壁(図中には不図示)を第2端部壁730に接続する下部壁725と、を有する。受容室700の第2端部壁730は、出口750を有する。受容室700と一体のトンネル760は、第2端部壁730を超えて延びる。
【0108】
図7は、計量システム220の側部立面図を示す。計量システム220は、エプロンロールであってよい。エプロンロールは、駆動ホイール222と、ベルト224と、ラップホイール226と、アイドラーホイール228と、を備える。
【0109】
図8は、縫い付け装置810の形の、取付システム800を示す。縫い付け装置810は、縫い付け針820及び、機械方向に沿って動く縫合板840を有する。フィードホイール830は、基体と係合するように構成された縫合板840の上方に位置する。フィードホイール830は、スターホイール形状でもよい。縫合板840は、縫い付け針820の真下にある。
【0110】
図9は、平らに伸ばした、圧縮されていない状態のタンポンプレジット1000を例示的に示す。吸収性材料1010は、タンポンプレジット1000を形成することができる。タンポンプレジット1000は、挿入側端部1020と、引抜側端部1030、第1長手方向縁部1040と、第2長手方向縁部1050と、を有する。タンポンプレジット1000を圧縮することで、圧縮された吸収性部材を形成することができる。プレジット1000は、上包1060と、追加的選択的に設けられる第2上包1070と、を有することができる。
【0111】
図10は、潜在的な工程1100を模式的に図示したものである。当該模式的図は、コンベア1110と、プレジット1000をコンベア1110上に載置することが可能なコンベアインフィード1120と、コードの供給物210及び計量システム220を含む計量されたコードの供給器200と、切断装置500と、移送部材400と、受容室700と、取付システム800と、を図示している。
図10に示すように、コンベアインフィード1120は、山形のプレジット1000をコンベア1110上に配置する。プレジット1000は、機械方向(MD)に、コンベア1110上を、移送部材400に向かって動く。移送部材400は、展開されたコードの供給物230を受容し、取付システム800又は縫い付け装置810に向かって移動する。展開されたコードの供給物230の第1端部は、基体1000に取り付けられる。次に展開されたコードの供給物230は切断されて、引抜用コード900が作られる。それぞれのプレジット1000は、1本の引抜用コード900を受容する。
【0112】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0113】
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全てを本明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0114】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。