特許第5918208号(P5918208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5918208
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月18日
(54)【発明の名称】通信装置、及び通信装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20160428BHJP
   H04N 1/32 20060101ALI20160428BHJP
【FI】
   H04M11/00 303
   H04N1/32 J
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-266981(P2013-266981)
(22)【出願日】2013年12月25日
(65)【公開番号】特開2015-122714(P2015-122714A)
(43)【公開日】2015年7月2日
【審査請求日】2015年4月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】下山 敦
【審査官】 須藤 竜也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−207182(JP,A)
【文献】 特開平09−083664(JP,A)
【文献】 特開2005−236920(JP,A)
【文献】 特開2012−089970(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 11/00
H04N 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者の操作に基づき、所定の通信装置を示す保守センターとの保守関連の通信を示すサービスモード通信を行う指示を出力し、ファクシミリ通信を行う指示を出力する操作部と、
収容している電話回線の直流電圧を測定して測定結果を出力し、前記所定の通信装置との間で前記電話回線を接続して通信を行い、通信相手装置との間で前記電話回線を接続して通信を行い、前記指示に基づき、前記保守センターとの間で前記電話回線を接続して通信を行い、前記指示に基づき、前記通信相手装置との間で前記電話回線を接続して通信を行う網制御部と、
前記操作部から前記サービスモード通信指示を受けた場合、前記保守センターとの間で前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力し、前記網制御部を介して前記サービスモード通信が成立したときに測定した前記測定結果を前記網制御部から受けて回線接続電圧情報として格納し、前記操作部から前記ファクシミリ通信指示を受けた場合、前記通信相手装置との間で前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力し、前記網制御部を介して前記ファクシミリ通信を行う前後の回線閉結時ならびに回線開放時に前記網制御部が測定した電話回線の直流電圧と前記回線接続電圧情報との照合を行い、回線交換動作における回線の閉結もしくは開放状態を判定する主制御部と、
を備えたことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記主制御部は、前記測定結果が前記回線接続電圧情報と略同じであった場合に、前記電話回線が使用されていると判定し、前記測定結果が前記回線接続電圧情報と略同じでなかった場合に、前記電話回線が未使用であると判定することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記主制御部は、前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力した後に、前記網制御部が測定した前記測定結果を前記網制御部から受け、この受けた測定結果と前記回線接続電圧情報とが、略同じであった場合に、前記網制御部を介して前記ファクシミリ通信を行う、ことを特徴とする請求項2記載の通信装置。
【請求項4】
前記主制御部は、前記ファクシミリ通信を終了した後に前記電話回線を開放する指示を前記網制御部に出力し、前記網制御部から受けた前記電話回線の前記直流電圧と前記回線接続電圧情報とが略同じでなかった場合に、前記電話回線の開放が行われたと判断する、
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の通信装置。
【請求項5】
前記網制御部が収容する前記電話回線は、自身の通信装置以外に電話装置を含む他の通信装置も使用する、ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の通信装置。
【請求項6】
前記回線接続電圧情報は、前記主制御部が、前記保守センターとの間で前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力した後に、前記保守センターとの間で前記サービスモード通信が成立するタイミングで前記網制御部が測定した前記測定結果である、ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の通信装置。
【請求項7】
サービスモード通信指示を受けた場合、所定の通信装置を示す保守センターとの間で電話回線を接続してサービスモード通信が成立したとき測定した測定結果を回線接続電圧情報として格納し、
ファクシミリ通信指示を受けた場合、通信相手装置との間で前記電話回線を接続して前記ファクシミリ通信を行う前後の回線閉結時ならびに回線開放時に測定した電話回線の直流電圧と前記回線接続電圧情報との照合を行い、回線交換動作における回線の閉結もしくは開放状態を判定する
ことを特徴とする通信装置の制御方法。
【請求項8】
前記電話回線の直流電圧が前記回線接続電圧情報と略同じであった場合に、前記電話回線が使用されていると判定し、前記電話回線の直流電圧が前記回線接続電圧情報と略同じでなかった場合に、前記電話回線が未使用であると判定する、ことを特徴とする請求項7記載の通信装置の制御方法。
【請求項9】
前記電話回線を接続し、接続した後に測定した前記と前記回線接続電圧情報とが、略同じであった場合に前記ファクシミリ通信を行う、ことを特徴とする請求項8記載の通信装置の制御方法。
【請求項10】
前記ファクシミリ通信を終了した後に前記電話回線を開放する指示を出力し、前記電話回線の前記直流電圧と前記回線接続電圧情報とが略同じでなかった場合に、前記電話回線の開放が行われたと判断する、
ことを特徴とする請求項7、8又は9記載の通信装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、及び通信装置の制御方法に関し、電話回線の状態を誤認識せずに正しく通信することができる通信装置、及び通信装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アナログ電話回線の直流ループを監視し、直流ループが検出されなかった場合に、この電話回線が他の電話装置等の通話等に使用されていないとしてファクシミリ通信を開始するファクシミリ装置が普及している。
【0003】
直流ループを監視し、電話回線の未使用を確認後この電話回線を使用するようにしたファクシミリ装置の技術が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示のファクシミリ装置は、図7に示すように、スキャナ、操作表示部、網制御部、通信制御部を有する。スキャナは、ファクシミリ送信する原稿を読み取る。操作表示部は、使用者の操作に基づいて、ファクシミリ送信の送信宛先の指定、ファクシミリ送信開始の指示等を入力する。網制御部は、加入者回線である電話回線を介して電話網に接続される。また、ローカル回線を介してPCに接続されている。加入者回線には電話網の加入者交換機から48Vの直流電圧が供給されている。網制御部は、電話回線の直流ループの検出を行う。通信制御部は、電話回線の直流ループの検出/未検出に基づいて、電話回線の開放/閉結を判断し、電話回線が開放の場合にファクシミリ送信処理を開始する。
【0004】
ここで、使用者の操作に基づいて、スキャナに原稿がセットされ操作表示部を介して送信宛先が指定されファクシミリ送信開始が指示されると、通信制御部がこれを検知する。そして、通信制御部は、網制御部が電話回線の直流ループを検出した場合には、電話回線が閉結状態であると判断し、すなわち、電話回線がPCにより使用されていると判断し、ファクシミリ送信処理を行わない。また、通信制御部は、網制御部が電話回線の直流ループを検出しなかった場合には、電話回線が開放状態であると判断し、すなわち、電話回線がPCにより使用されていないと判断し、ファクシミリ送信処理を行う。
【0005】
すなわち、特許文献1に開示のファクシミリ装置は、電話回線の直流ループの検出/未検出に基づいて、電話回線の開放/閉結を判断し、電話回線が開放の場合にファクシミリ送信処理を開始している。一方、この直流ループ(電流ループ)は、通常、発光ダイオードとフォトトランジスタの組を備えたフォトカプラにより検出している。すなわち、電話回線に発光ダイオードを挿入し、直流ループがあるときに発光ダイオードの発光をフォトトランジスタで検出することにより、直流ループを検出している。
【0006】
このように、特許文献1に開示のファクシミリ装置は、電話回線の開放/閉結を電話回線の直流ループの検出/未検出に基づいて判断するために、フォトカプラが必要になる。このため、フォトカプラならびにフォトカプラの駆動回路等のファクシミリ装置への組み込み、フォトカプラの接続異常の管理、保守等のためにファクシミリ装置のコストアップにつながる。
【0007】
このコストを低減するために、現在、電話回線の開放を検出し電話回線に接続して通信する際に、ダイレクトアクセスアレンジメント(データアクセスアレンジメント:DAA:data access arrangement)と呼ばれる集積回路(IC:integrated circuit)をファクシミリ装置に使用するのが一般的になっている。このDAAは、電話回線の直流電圧を検出する電圧検出回路、電話回線の開放/閉結を行う開放接続回路、通信データ等を変調したモデム信号を電話回線に流す回路等を集積化したものである。電話回線の直流電圧とは、電話回線に例えば電話局で印加されて供給され、電話機等のこの電話回線を使用する側に到達した直流電圧である。このDAAを使用することにより、ファクシミリ装置のコスト低減や品質の向上が図られている。このため、ファクシミリ装置において、電話回線の開放/閉結を、DAAの電圧検出回路を使用して電話回線の直流電圧を測定することにより判断する方法が、現在、一般的になっている。
【0008】
このDAAの電圧検出回路を使用して電話回線の開放/閉結を判断する方法を、特許文献1に開示のファクシミリ装置に適用した方法が、以下のように現在一般的になっている。すなわち、DAAを使用した網制御部が、電話網の加入者交換機から電話回線に供給されている所定の直流電圧(例えば、48V)を測定する。そして、電話回線に供給されている所定の直流電圧の例えば半分(25V)を閾値とし、通信制御部が、この測定結果とこの閾値とを比較し、測定結果がこの閾値以上の場合、電話回線が開放状態であると判断する。そして、この電話回線が他の電話装置等の通話等に使用されていないと判断して、ファクシミリ送信処理を受け付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000―151845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述のように、現在一般的に行われている特許文献1に開示のファクシミリ装置にDAAの電圧検出回路を適用した方法は、電話回線の直流電圧をDAAの電圧検出回路により測定する。そして、この測定結果が、電話回線への供給電圧の例えば半分を示す閾値以上の場合、電話回線が開放状態である判断し、この電話回線が他の電話装置等の通話等に使用されていないと判断して、ファクシミリ送信を行うようにしている。
【0011】
一方、近年、デジタル通信網、ひかり電話等が普及している。そして、この普及に伴い、NTT(日本電信電話株式会社)等の電話局からのデジタル通信網やひかり網を例えばターミナルアダプタ端末、ゲートウエイ端末等でアナログの電話回線に変換してファクシミリ装置に接続するシステムが増加している。ターミナルアダプタ端末、ゲートウエイ端末等は回線交換動作(電話回線への給電と開放/閉結動作の受付)を行う端末である。電話局とファクシミリ装置との間に回線交換動作を行う端末が介在する場合には、これらの端末から所定の直流電圧(例えば、48V)がアナログの電話回線に供給されている。そして、これらターミナルアダプタ端末、ゲートウエイ端末等が回線交換動作を行う際に、電話回線にノイズや電圧が不定になる不定電圧区間が発生する場合がある。
【0012】
回線交換動作時に電話回線にノイズや不定電圧が発生した場合に、上述した、電話回線の直流電圧の測定結果により電話回線の開放/閉結を判断する方法によると、次のような問題が発生する。すなわち、この方法によると、電話回線への供給電圧の例えば半分(25V)を示す閾値により、電話回線の開放/閉結を判断している。このため、回線交換動作時にノイズや不定電圧が発生した場合に、電話回線の直流電圧にこのノイズや不定電圧がのり、回線を閉結した後の電圧が下っていない、回線を開放した後の電圧が上がっていないといった電話回線の状態(開放又は閉結)を誤認識する問題がある。また、ノイズや不定電圧の影響を受け正しく通信できなくなる問題がある。
【0013】
本発明の目的は、上記課題を解決して、電話局とファクシミリ装置を含む通信装置との間に回線交換動作を行う端末等が接続されていても、電話回線の状態を誤認識せずに正しく通信することができる通信装置、及び通信装置の制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の通信装置は、操作者の操作に基づき、前記所定の通信装置を示す保守センターとの保守関連の通信を示すサービスモード通信を行う指示を出力し、ファクシミリ通信を行う指示を出力する操作部と、収容している電話回線の直流電圧を測定して測定結果を出力し、所定の通信装置との間で前記電話回線を接続して通信を行い、通信相手装置との間で前記電話回線を接続して通信を行い、前記指示に基づき、前記保守センターとの間で前記電話回線を接続して通信を行い、前記指示に基づき、前記通信相手装置との間で前記電話回線を接続して通信を行う網制御部と、前記操作部から前記サービスモード通信指示を受けた場合、前記保守センターとの間で前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力し、前記網制御部を介して前記サービスモード通信が成立したときに測定した前記測定結果を前記網制御部から受けて回線接続電圧情報として格納し、前記操作部から前記ファクシミリ通信指示を受けた場合、前記通信相手装置との間で前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力し、前記網制御部を介して前記ファクシミリ通信を行う前後の回線閉結時ならびに回線開放時に前記網制御部が測定した電話回線の直流電圧と前記回線接続電圧情報との照合を行い、回線交換動作における回線の閉結もしくは開放状態を判定する主制御部と、を備えている。
【0015】
本発明の通信装置の制御方法は、サービスモード通信指示を受けた場合、所定の通信装置を示す保守センターとの間で電話回線を接続してサービスモード通信が成立したとき測定した測定結果を回線接続電圧情報として格納し、前記電話回線の直流電圧の測定結果と前記格納した前記回線接続電圧情報との照合結果に基づき、定期的に前記電話回線の使用状況を判定し、ファクシミリ通信指示を受けた場合、通信相手装置との間で前記電話回線を接続し、ファクシミリ通信に係る前後の回線交換動作において電話回線の直流電圧と前記回線接続電圧情報との照合を行い、この照合結果に基づき回線の閉結もしくは開放状態を判定し前記ファクシミリ通信を行うようにしている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、電話回線の状態を誤認識せずに正しく通信することができる通信装置、及び通信装置の制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態に係る通信装置の一例を示す図である。
図2】本発明の実施の形態に係る通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施の形態に係る通信装置の動作のうちのサービスモード通信処理の一例を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施の形態に係る通信装置の動作のうちのファクシミリ通信処理の一例を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施の形態に係る通信装置と電話局との間に回線交換動作を行う端末等が接続されているときの、本通信装置がサービスモード通信動作を行う折に本通信装置が収容する電話回線の直流電圧の時間変化の一例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態に係る通信装置と電話局との間に回線交換動作を行う端末等が接続されているときの、本通信装置がファクシミリ通信動作を行う折に本通信装置が収容する電話回線の直流電圧の時間変化の他の例一例を示す図である。
図7】関連技術におけるファクシミリ装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係る通信装置の一例を示す図である。
【0020】
本実施の形態に係る通信装置4(ファクシミリ装置6)は、網制御部9と、操作部8と、主制御部7とにより構成される。ファクシミリ装置6は、ターミナルアダプタ端末、ゲートウエイ端末等の回線交換動作(電話回線への給電と開放/閉結動作の受付)を行う端末を介して電話局に接続される。すなわち、これらの端末は、電話局からのデジタル通信網やひかり網をアナログの電話回線に変換してファクシミリ装置6に接続する回線交換動作を行う端末である。電話局とファクシミリ装置6との間に回線交換動作を行うターミナルアダプタ端末、ゲートウエイ端末等が介在する場合には、これらの端末から所定の直流電圧(例えば、48V)が供給されている。
【0021】
網制御部9は、電話回線5を収容し、この収容している電話回線5の直流電圧を、例えば、周期的に測定して測定結果を出力する。そして、操作部8が出力した指示に基づき、保守センター等との間で電話回線5を接続して保守センター等と通信を行う。また、指示に基づき、他のファクシミリ装置等の通信相手装置との間で電話回線5を接続して通信相手装置と通信を行う。
【0022】
操作部8は、操作者の操作に基づき、自身のファクシミリ装置6を保守する保守センター等との保守関連の通信を示すサービスモード通信を行う指示を出力する。また、操作者の操作に基づき、ファクシミリ通信を行う指示を出力する。サービスモード通信とは、ファクシミリ装置6の設置、保守、運用等のために保守情報を保守センターへ伝送するための通信であり、サービスマン等の保守担当者が利用しうるサービスモードに設けている。サービスモードへは、サービスマン等の保守担当者が操作部8に対し所定の操作を行うことにより入ることができる。所定の操作とは、本ファクシミリ装置6のユーザがファクシミリ送信等を行う場合の通常の操作とは異なる、特殊な操作である。サービスモード通信は、ファクシミリ装置6の調整、故障診断、利用状況の収集(消耗品交換の見通し等)等に使用する。また、ファクシミリ通信とは、本ファクシミリ装置6のユーザが原稿等のファクシミリ送信等を行う場合の通常の通信である。
【0023】
そして、主制御部7は、操作部8からサービスモード通信指示を受けた場合、保守センターとの間で電話回線5を接続する指示を網制御部9に出力し、網制御部9を介してサービスモード通信を開始する。そして、サービスモード通信の成立を、例えば、保守情報のデータ通信が執り行われることで判断し、サービスモード通信の成立時に測定した測定結果を網制御部9から受けて回線接続電圧情報として格納部(不図示)に格納する。この回線接続電圧情報は、サービスモード通信が成立し保守情報のデータ通信が執り行われているときの、すなわち、電話回線5が使用されているときの電話回線5の直流電圧値である。サービスモード通信が執り行われサービスモードを終了した後、主制御部7は格納した回線接続電圧情報を閾値に利用する。すなわち、周期的に網制御部9が測定した回線の直流電圧と格納した回線接続電圧情報を照合することで回線が使用中であるか否かを判定し、未使用中はファクシミリ通信の受付を可能とする。
【0024】
そして、操作部8からファクシミリ通信指示を受けた場合、主制御部7はファクシミリ通信の前後にて網制御部9が測定した電話回線5の直流電圧の測定結果を網制御部9から受ける。そして、この測定結果と、回線接続電圧情報とをその都度照合する。この照合結果に基づき、主制御部7は電話回線5が閉結状態にあるか開放状態にあるかを判定し通信を行う。
【0025】
次に、本実施の形態に係る通信装置の動作を図2図3図4図5及び図6を参照して説明する。
【0026】
図2は、本実施の形態に係る通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【0027】
図3は、本実施の形態に係る通信装置の動作のうちのサービスモード通信処理の一例を示すフローチャートである。
【0028】
図4は、本実施の形態に係る通信装置の動作のうちのファクシミリ通信処理の一例を示すフローチャートである。
【0029】
図5は、本実施の形態に係る通信装置と電話局との間に回線交換動作を行う端末等が接続されているときの、本通信装置がサービスモード通信動作を行う折に本通信装置が収容する電話回線の直流電圧の時間変化の一例を示す図である。本図は、主制御部7がサービスモード通信を行う指示を受けてから、網制御部9が電話回線5を接続し、その後、網制御部9により電話回線5が開放されるまでの、電話回線5の直流電圧の時間変化を示している。
【0030】
電話回線5に、本ファクシミリ装置6や、本ファクシミリ装置6以外の例えば他の電話機等の電話端末装置が未接続の場合の電話回線5の直流電圧は、所定の第一の電圧である。主制御部7がサービスモード通信を行う指示を受けて網制御部9が電話回線5を接続し、サービスモード通信を開始するときの電話回線5の直流電圧は、第二の電圧(不定の電圧)である。この第二の電圧の発生する区間を不定電圧発生区間として記載してある。この第二の電圧(不定の電圧)は、網制御部9が電話回線5を接続したときに、本ファクシミリ装置6と電話局との間にある回線交換動作を行う端末が、回線交換動作を行うことにより発生する。サービスモード通信成立中の電話回線5の直流電圧は、所定の第三の電圧(回線接続電圧)である。このとき、電話回線5を介して正常な通信がなされる。そして、網制御部9により電話回線5が開放されると、第二の電圧(不定の電圧)になる。この第二の電圧(不定の電圧)も、回線交換動作を行う端末が、回線交換動作を行うことにより発生する。そして、所定時間経過後、所定の第一の電圧となる。所定の第一の電圧、及び所定の第三の電圧は、ファクシミリ装置6と電話局との間に接続する回線交換動作を行う端末によりそれぞれ異なりこの端末に基づいて適宜定められている。
【0031】
図6は、本実施の形態に係る通信装置と電話局との間に回線交換動作を行う端末等が接続されているときの、本通信装置がファクシミリ通信動作を行う折に本通信装置が収容する電話回線の直流電圧の時間変化の一例を示す図である。本図は、主制御部7がファクシミリ通信を行う指示を受けてから、網制御部9が電話回線5を接続し、その後、網制御部9により電話回線5が開放されるまでの、電話回線5の直流電圧の時間変化を示している。
【0032】
電話回線5に、本ファクシミリ装置6や、本ファクシミリ装置6以外の例えば他の電話機等の電話端末装置が未接続の場合の電話回線5の直流電圧は、所定の第一の電圧である。主制御部7がファクシミリ通信を行う指示を受けて網制御部9が電話回線5を接続したときの電話回線5の直流電圧は、第二の電圧(不定の電圧)である。この第二の電圧の発生する区間を不定電圧発生区間として記載してある。この第二の電圧(不定の電圧)も、回線交換動作を行う端末が、回線交換動作を行うことにより発生する。ファクシミリ送信開始後の電話回線5の直流電圧は、所定の第三の電圧(回線接続電圧)である。そして、ファクシミリ送信が終了し、網制御部9により電話回線5が開放されると、第二の電圧(不定の電圧)になる。この第二の電圧(不定の電圧)も、回線交換動作を行う端末が、回線交換動作を行うことにより発生する。そして、所定時間経過後、所定の第一の電圧となる。
【0033】
ここで、図2図3及び図4の各フローチャートを使用してファクシミリ装置6の動作を説明する。
【0034】
図2のステップS1では、主制御部7は、操作部8からサービスモード通信指示を受けたか否かを調べる。すなわち、操作者が、操作部8への特殊な操作(例えば、同時に所定の複数のボタンを押す等)を行うことにより、サービスモードへの移行の指示を行ったか否かを調べる。操作部8は、操作部8へのこの特殊な操作により、サービスモード通信指示を主制御部7に出力する。この特殊な操作は、通常、サービスマン等の保守担当者が行う。サービスモード通信指示を受けていない場合には、ステップS2へ進む。サービスモード通信指示を受けた場合には、図3で示すサービスモード通信処理へ進む。そして、サービスモード通信処理の終了でステップS1へ戻る。
【0035】
最初は、本ファクシミリ装置6がユーザの所に設置されるときに、サービスマン等の保守担当者が、このファクシミリ装置6の製造番号、各種設定値情報、消耗品情報などの保守情報を本ファクシミリ装置6を介して保守センターのサーバーに登録する。保守担当者は、保守情報を保守センターに登録するときに、操作部8へこの特殊な操作を行いサービスモードへ移行する。したがって、最初は、主制御部7は、操作部8からサービスモード通信指示を受け、図3で示すサービスモード通信処理へ進む。
【0036】
図2のステップS2では、主制御部7は、回線状態を監視し、回線が未接続であるか否かを調べる。すなわち、網制御部9が測定した電話回線5の直流電圧の測定結果(回線電圧情報)を網制御部9から受け、この回線電圧情報が、図3で示すサービスモード通信処理のステップA5で格納した回線接続電圧情報と略同じか否かを調べる。略同じである場合、回線が未接続であると判定し、略同じでない場合、回線が接続されていると判定する。回線が未接続の場合にはステップS3へ進む。回線が接続されている場合にはステップS1へ戻る。
【0037】
図2のステップS3では、主制御部7は、操作部8が操作者のファクシミリ通信ボタンの押下を検出して出力したファクシミリ通信指示を受けたか否かを調べる。すなわち、主制御部7は、操作者が、ファクシミリ通信指示を示す、例えば、ファクシミリ通信ボタンを押下したか否かを調べる。ファクシミリ通信指示を受けていない場合には、ステップS1へ戻る。ファクシミリ通信指示を受けた場合には、図5で示すファクシミリ通信処理へ進む。そして、ファクシミリ通信処理の終了でステップS1へ戻る。このファクシミリ通信指示を受けたときは、例えば、本ファクシミリ装置6のユーザが、操作部8に対し、原稿等のファクシミリ送信等を行う通常の操作を行っているときである。
【0038】
次に、サービスモード通信処理を説明する。
【0039】
図3のステップA1では、主制御部7は、保守センターとの間で電話回線5を接続するために、電話回線5を接続する指示を網制御部9に出力する。
【0040】
図3のステップA2では、網制御部9は、電話回線5を接続する指示を受け、例えば、電話回線5を接続するスイッチの接点を閉じる等により電話回線5を接続する。このときの電話回線5の直流電圧は、図6に示すように、第二の電圧(不定の電圧)である。この第二の電圧(不定の電圧)は、網制御部9が電話回線5を接続したときに、本ファクシミリ装置6と電話局との間にある回線交換動作を行う端末が、回線交換動作を行うことにより発生する。
【0041】
図3のステップA3では、主制御部7は、各種保守情報を保守センターに登録するためのサービスモード画面を表示部(不図示)に表示する。そして、サービスモード画面と操作部8とを使用して操作者により入力された保守情報を、所定のプロトコルにより網制御部9を介して保守センターに登録するためのサービスモード通信を開始する。このときの電話回線5の直流電圧は、図6に示すように、第二の電圧(不定の電圧)である。所定のプロトコルとは、ファクシミリ装置6のメーカ各社独自の手順信号やデータフォーマットである。サービスモード通信はサービスマン等の保守担当者が装置を操作しているため例えば第二の電圧(不定の電圧)区間を避けつつ通信を成立させるような固有の対応が可能となる。
【0042】
図3のステップA4では、主制御部7は、所定のプロトコルにより、サービスモード通信を開始したのち、例えば、保守情報が送信できるようになるまで、待機する。保守情報の送信ができるようになったか否かの判定は、例えば、保守情報の送信に対し、保守センターから受信確認信号等を受けたか否かによる。そして、サービスモード通信の正常通信終了を以て通信が成立したとして、ステップA5へ進む。
【0043】
図3のステップA5では、主制御部7は、サービスモード通信成立後に網制御部9が測定した電話回線5の直流電圧の測定結果を、網制御部9から受け、この測定結果を回線接続電圧情報として格納部(不図示)に格納する。このときの電話回線5の直流電圧は、図6に示すように、所定の第三の電圧(回線接続電圧)であり、電話回線5を介して保守情報の正常な送信がなされる。
【0044】
図3のステップA6では、主制御部7は、サービスモード通信の終了を確認して、電話回線5を開放する指示を網制御部9に出力する。サービスモード通信の終了は、例えば、保守センターから受信確認信号等を受けた後の規定された終了手順を以て執り行われる。
【0045】
図3のステップA7では、網制御部9は、電話回線5を開放する指示を受け、例えば、電話回線5を接続するスイッチの接点を開ける等により電話回線5を開放し、本処理を終了する。
【0046】
次に、ファクシミリ通信処理を説明する。
【0047】
図4のステップB1では、主制御部7は、通信相手となる他のファクシミリ装置等の通信相手装置との間で電話回線5を接続するために、電話回線5を接続する指示を網制御部9に出力する。
【0048】
図4のステップB2では、網制御部9は、電話回線5を接続する指示を受け、例えば、スイッチの接点を閉じる等により電話回線5を接続する。このときの電話回線5の直流電圧は、図6に示すように、第二の電圧(不定の電圧)である。この第二の電圧(不定の電圧)は、網制御部9が電話回線5を接続したときに、本ファクシミリ装置6と電話局との間にある回線交換動作を行う端末が、回線交換動作を行うことにより発生する。
【0049】
図4のステップB3では、主制御部7は、網制御部9が電話回線5を接続した後に、網制御部9が測定した電話回線5の直流電圧の測定結果(回線電圧情報)を網制御部9から受ける。すなわち、この回線電圧情報は現在の電話回線5の直流電圧値である。
【0050】
図4のステップB4では、主制御部7は、この回線電圧情報が図3のステップA5で格納した回線接続電圧情報と略同じか否かを調べる。調べた結果が略同じでなかった場合、ステップB3へ戻る。調べた結果が略同じであった場合、ステップB5に進む。このときの電話回線5の直流電圧は、図6に示すように、所定の第三の電圧である。このとき、主制御部7は、網制御部9が電話回線5を接続してから所定時間経過後に、網制御部9が測定した電話回線5の直流電圧の測定結果(回線電圧情報)を網制御部9から受けても良い。このようにすることによっても、網制御部9が電話回線5を接続したときに、本ファクシミリ装置6と電話局との間にある回線交換動作を行う端末が、回線交換動作を行うことにより発生する不定電圧区間やノイズ等を回避することができる。
【0051】
図4のステップB5では、主制御部7は、例えば、スキャナ(不図示)により送信する原稿等を読み取り、この読み取った原稿等の画像データのファクシミリ送信を開始する。
【0052】
図4のステップB6では、主制御部7は、例えば、ステップB5で開始した画像データのファクシミリ送信が終了したときに、電話回線5を開放する指示を網制御部9に出力する。
【0053】
図4のステップB7では、網制御部9は、主制御部7から電話回線5を開放する指示を受け、例えば、スイッチの接点を開放する等により電話回線5を開放する。このときの電話回線5の直流電圧は、図6に示すように、第二の電圧(不定の電圧)である。この第二の電圧(不定の電圧)は、本ファクシミリ装置6と電話局との間にある回線交換動作を行う端末が、回線交換動作を行う過程で発生する。
【0054】
図4のステップB8では、主制御部7は、網制御部9が電話回線5を開放した後に、網制御部9が測定した電話回線5の直流電圧の測定結果(回線電圧情報)を網制御部9から受ける。
【0055】
図4のステップB9では、主制御部7は、この受けた回線電圧情報が図3のステップA5で格納した回線接続電圧情報と不一致(略同じでない)か否かを調べる。調べた結果が不一致でないことを示す場合、ステップB8へ戻る。調べた結果が不一致であることを示す場合、電話回線5の開放が行われたと判断して本処理を終了する。
【0056】
このように、本実施の形態によれば、サービスモード通信が成立したときに測定した電話回線5の直流電圧の測定結果(回線接続電圧情報)を格納しておく。この回線接続電圧情報は、確実に通信ができており確実に電話回線5が使用されているときの電話回線5の直流電圧値である。そして、網制御部9が測定した電話回線5の直流電圧の測定結果(現在の電話回線5の直流電圧値)を取得し、この取得した現在の電話回線5の直流電圧値と、回線接続電圧情報とを比較する。この回線接続電圧情報は、確実に通信ができており確実に電話回線5が使用されているときの、電話回線5の直流電圧値である。そして、現在の電話回線5の直流電圧値と回線接続電圧情報とが略同じになったときに、ファクシミリ通信指示を受けて、画像データのファクシミリ送信を開始する。またファクシミリ送信終了後に電話回線5を開放した後にも網制御部9が測定した電話回線5の直流電圧の測定結果(現在の電話回線5の直流電圧値)を取得し、回線接続電圧情報との不一致を確認することで回線の開放状態を判定し一連の通信動作を終了する。
【0057】
すなわち、本実施の形態によれば、網制御部9が電話回線5を接続したときに本ファクシミリ装置6と電話局との間にある回線交換動作を行う端末が発生する不定の電圧を回避する。そして、電話回線5が、確実に電話回線5が使用できるときの直流電圧値になったときに、画像データのファクシミリ送信を開始する。またファクシミリ送信終了後も回線交換動作を行う端末が発生する不定の電圧を同様に回避し、ファクシミリ装置6の誤動作を防止する。
【0058】
このように、本実施の形態によれば、網制御部9が電話回線5を接続もしくは開放する折に回線電圧の照合を行い、更に、電話回線5の直流電圧が、確実に電話回線5が使用できるときの直流電圧値になる時点でファクシミリ通信を行うようにした。このため、本実施の形態によれば、電話局とファクシミリ装置との間に回線交換動作を行う端末等が接続されていても、電話回線の状態を誤認識せずに正しく通信を行うことができる。
【0059】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
操作者の操作に基づき、前記所定の通信装置を示す保守センターとの保守関連の通信を示すサービスモード通信を行う指示を出力し、ファクシミリ通信を行う指示を出力する操作部と、
収容している電話回線の直流電圧を測定して測定結果を出力し、所定の通信装置との間で前記電話回線を接続して通信を行い、通信相手装置との間で前記電話回線を接続して通信を行い、前記指示に基づき、前記保守センターとの間で前記電話回線を接続して通信を行い、前記指示に基づき、前記通信相手装置との間で前記電話回線を接続して通信を行う網制御部と、
前記操作部から前記サービスモード通信指示を受けた場合、前記保守センターとの間で前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力し、前記網制御部を介して前記サービスモード通信が成立したときに測定した前記測定結果を前記網制御部から受けて回線接続電圧情報として格納し、前記操作部から前記ファクシミリ通信指示を受けた場合、前記通信相手装置との間で前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力し、前記網制御部を介して前記ファクシミリ通信を行う前後の回線閉結時ならびに回線開放時に前記網制御部が測定した電話回線の直流電圧と前記回線接続電圧情報との照合を行い、回線交換動作における回線の閉結もしくは開放状態を判定する主制御部と、を備えたことを特徴とする通信装置。
(付記2)
前記主制御部は、前記測定結果が前記回線接続電圧情報と略同じであった場合に、前記電話回線が使用されていると判定し、前記測定結果が前記回線接続電圧情報と略同じでなかった場合に、前記電話回線が未使用であると判定することを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記3)
前記主制御部は、前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力した後に、前記網制御部が測定した前記測定結果を前記網制御部から受け、この受けた測定結果と前記回線接続電圧情報とが、略同じであった場合に、前記網制御部を介して前記ファクシミリ通信を行う、ことを特徴とする付記2記載の通信装置。
(付記4)
前記主制御部は、前記ファクシミリ通信を終了した後に前記電話回線を開放する指示を前記網制御部に出力し、前記網制御部から受けた前記電話回線の前記直流電圧と前記回線接続電圧情報とが略同じでなかった場合に、前記電話回線の開放が行われたと判断する、
ことを特徴とする付記1、2又は3記載の通信装置。
(付記5)
前記網制御部が収容する前記電話回線は、自身の通信装置以外に電話装置を含む他の通信装置も使用する、ことを特徴とする付記1、2、3又は4記載の通信装置。
(付記6)
前記回線接続電圧情報は、前記主制御部が、前記保守センターとの間で前記電話回線を接続する指示を前記網制御部に出力した後に、前記保守センターとの間で前記サービスモード通信が成立するタイミングで前記網制御部が測定した前記測定結果である、ことを特徴とする付記1、2、3、4又は5記載の通信装置。
(付記7)
サービスモード通信指示を受けた場合、所定の通信装置を示す保守センターとの間で電話回線を接続してサービスモード通信が成立したとき測定した測定結果を回線接続電圧情報として格納し、
ファクシミリ通信指示を受けた場合、通信相手装置との間で前記電話回線を接続して前記ファクシミリ通信を行う前後の回線閉結時ならびに回線開放時に前記網制御部が測定した電話回線の直流電圧と前記回線接続電圧情報との照合を行い、回線交換動作における回線の閉結もしくは開放状態を判定する
ことを特徴とする通信装置の制御方法。
(付記8)
前記電話回線の直流電圧が前記回線接続電圧情報と略同じであった場合に、前記電話回線が使用されていると判定し、前記電話回線の直流電圧が前記回線接続電圧情報と略同じでなかった場合に、前記電話回線が未使用であると判定する、ことを特徴とする付記7記載の通信装置の制御方法。
(付記9)
前記電話回線を接続し、接続した後に測定した前記と前記回線接続電圧情報とが、略同じであった場合に前記ファクシミリ通信を行う、ことを特徴とする付記8記載の通信装置の制御方法。
(付記10)
前記ファクシミリ通信を終了した後に前記電話回線を開放する指示を出力し、前記電話回線の前記直流電圧と前記回線接続電圧情報とが略同じでなかった場合に、前記電話回線の開放が行われたと判断する、
ことを特徴とする付記7、8又は9記載の通信装置の制御方法。
(付記11)
前記電話回線は、自身の通信装置以外に電話装置を含む他の通信装置も使用する、ことを特徴とする付記7、8、9又は10記載の通信装置の制御方法。
(付記12)
前記回線接続電圧情報は、前記保守センターとの間で前記電話回線が接続され前記サービスモード通信が成立するタイミングで測定した前記測定結果である、ことを特徴とする付記7、8、9、10又は11記載の通信装置の制御方法。
【符号の説明】
【0060】
4 通信装置
5 電話回線
6 ファクシミリ装置
7 主制御部
9 網制御部
8 操作部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7