特許第5918247号(P5918247)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5918247コンピュータボードに接続可能な交換可能拡張モジュール用ヒートシンク
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5918247
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月18日
(54)【発明の名称】コンピュータボードに接続可能な交換可能拡張モジュール用ヒートシンク
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20160428BHJP
   H01L 23/40 20060101ALI20160428BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20160428BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20160428BHJP
   G06F 1/20 20060101ALI20160428BHJP
【FI】
   H01L23/36 C
   H01L23/36 D
   H01L23/40 A
   H01L23/40 D
   H01L23/46 Z
   H05K7/20 N
   G06F1/20 A
   G06F1/20 C
【請求項の数】13
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-533253(P2013-533253)
(86)(22)【出願日】2011年9月28日
(65)【公表番号】特表2013-542604(P2013-542604A)
(43)【公表日】2013年11月21日
(86)【国際出願番号】FR2011052265
(87)【国際公開番号】WO2012049395
(87)【国際公開日】20120419
【審査請求日】2013年8月7日
(31)【優先権主張番号】1058352
(32)【優先日】2010年10月13日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】512033279
【氏名又は名称】ブル・エス・アー・エス
(74)【代理人】
【識別番号】100126572
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 智史
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100175488
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 香巳由
(72)【発明者】
【氏名】ドウマンジユ,フアビアン
(72)【発明者】
【氏名】ドウプレ,ニコラ
【審査官】 多田 幸司
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2006/0056154(US,A1)
【文献】 登録実用新案第3086946(JP,U)
【文献】 特開2006−053914(JP,A)
【文献】 特開2010−040886(JP,A)
【文献】 特開2000−138485(JP,A)
【文献】 特開2006−221912(JP,A)
【文献】 実開昭63−167796(JP,U)
【文献】 特開昭55−134952(JP,A)
【文献】 特開平01−125896(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/36
G06F 1/20
H01L 23/40
H01L 23/473
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータボードに接続可能な交換可能拡張モジュール用ヒートシンクであって、前記ボード(1)は、冷却流体が内部を通る少なくとも1つの冷却モジュール(3)と、少なくとも1つの第一電気コネクタ(12)とを有し、前記拡張モジュール(4;104)は、前記ボード(1)の前記少なくとも1つの第一電気コネクタ(12)に接続されるように構成された少なくとも1つの第二電気コネクタ(13)と、少なくとも1つの熱交換面(18、19;118、119)とを有し、前記ヒートシンク(20;120)は、前記拡張モジュール(4;104)の前記交換面(18、19;118、119)に対して取り外し可能に配置されるように構成された少なくとも1つの熱伝達装置(21;121)を含み、この少なくとも1つの前記装置(21;121)はさらに、前記ボード(1)の前記冷却モジュール(3)と熱的接触し、前記拡張モジュール(4;104)が前記ボード(1)に接続されているときに前記少なくとも1つの熱伝達装置(21;121)の一部を前記冷却モジュール(3)に取り付ける締結手段により前記ボード(1)の前記冷却モジュール(3)に機械的に取り外し可能に締結されるように構成されていることを特徴とする、ヒートシンク。
【請求項2】
前記熱伝達装置(21;121)と前記拡張モジュール(4;104)の前記熱交換面(18、19;118、119)との間に挟まれた熱界面(51、52;180)をさらに含む、請求項1に記載のヒートシンク。
【請求項3】
少なくとも1つの前記交換可能拡張モジュール(4;104)を挟むように構成された2つの前記熱伝達装置(21;121)を含み、2つの前記熱伝達装置(21;121)のうちの1つは、前記少なくとも1つの拡張モジュール(4;104)の前記交換面(18、19;118、119)に対して取り外し可能に配置され、または前記ボード(1)の前記冷却モジュール(3)と熱的接触し、前記少なくとも1つの拡張モジュール(4;104)が前記ボード(1)に接続されているときに前記ボード(1)に機械的に取り外し可能に締結されるように構成されており、2つの前記熱伝達装置(21;121)のうちの他方は、前記ボード(1)の前記冷却モジュール(3)と熱的接触し、前記少なくとも1つの拡張モジュール(4;104)が前記ボード(1)に接続されているときに前記ボード(1)に機械的に取り外し可能に締結されるか、または前記少なくとも1つの拡張モジュール(4;104)の前記交換面(18、19:118、119)に対して取り外し可能に配置されるように構成されている、請求項1または2のいずれかに記載のヒートシンク。
【請求項4】
2つの前記熱伝達装置(21;121)と、2つの前記熱伝達装置(21;121)が互いに対して所定の一定距離を空けて位置するように構成された連結部品(23、24、25、33;123、124、125)と、を含む、請求項1から3のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項5】
前記少なくとも1つの熱伝達装置(21;121)が、前記拡張モジュール(4;104)の高さ以下の所定の高さである、請求項1から4のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項6】
2つの前記熱伝達装置(21;121)と、前記少なくとも1つの拡張モジュール(4;104)を受容するようになっている空間を形成するように構成された位置決め手段(33)と、を含み、前記空間は、少なくとも部分的に2つの前記熱伝達装置(21;121)によって、および前記位置決め手段(33)によって形成された区切り外郭を有する、請求項1から5のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項7】
互いに対向して配置されるように構成された2つの前記熱伝達装置(21;121)を含み、前記2つの熱伝達装置(21;121)は同一である、請求項1から6のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項8】
各々に少なくとも1つの連結ラグ(37、42)が設けられた2つの前記熱伝達装置(21;121)を含み、この連結ラグ(37、42)は、互いに連結され、前記冷却モジュール(3)と熱的接触し、前記少なくとも1つの拡張モジュール(4;104)が前記ボード(1)に接続されているときに前記コンピュータボード(1)に一緒に機械的に取り外し可能に締結されるように構成されており、前記連結ラグ(37、42)の少なくとも1つは前記冷却モジュール(3)に対して配置されるように構成されている、請求項1から7のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項9】
冷却流体が内部を通る少なくとも1つの冷却モジュール(3)と、少なくとも1つの第一電気コネクタ(12)と、前記ボード(1)の前記少なくとも1つの第一電気コネクタ(12)に接続されるように構成された少なくとも1つの第二電気コネクタ(13)を有する少なくとも1つの交換可能拡張モジュール(4;104)と、請求項1から8のいずれか1つに記載の少なくとも1つのヒートシンク(20;120)と、を含む、コンピュータボード。
【請求項10】
少なくとも1つの第三電気コネクタと、前記ボード(1)の前記少なくとも1つの第三電気コネクタに接続されるように構成された少なくとも1つの第四電気コネクタおよび少なくとも1つの熱交換面(69)を有する少なくとも1つのプロセッサ(55)と、前記少なくとも1つのプロセッサ(55)専用の少なくとももう1つのヒートシンク(15)と、を含み、前記少なくとももう1つのヒートシンク(15)は、同時に前記プロセッサ(55)の熱交換面(69)に対して取り外し可能に配置され、前記冷却モジュール(3)と熱的接触し、前記少なくとも1つのプロセッサ(55)が前記ボード(1)に接続されているときに前記ボード(1)に機械的に取り外し可能に締結されるように構成されている、請求項9に記載のボード。
【請求項11】
各々に少なくとも1つの連結ラグ(37、42)が設けられた2つの前記熱伝達装置(21;121)を含み、この連結ラグ(37、42)は、前記締結手段を用いて互いに連結され、前記冷却モジュール(3)と熱的接触し、前記少なくとも1つの拡張モジュール(4;104)が前記ボード(1)に接続されているときに前記コンピュータボード(1)に一緒に機械的に取り外し可能に締結されるように構成されており、前記連結ラグ(37、42)の少なくとも1つは前記冷却モジュール(3)に対して配置されるように構成されている、請求項1から7のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項12】
前記締結手段がネジである、請求項1から請求項8及び請求項11のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項13】
前記位置決め手段は、前記2つの熱伝達装置のうちの1つに設けられた突起を含む、請求項11に記載のヒートシンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータボードに接続可能な交換可能拡張モジュール用ヒートシンクに関する。
【0002】
本発明はまた、少なくとも1つの交換可能拡張モジュールと、前記少なくとも1つの交換可能拡張モジュールに結合された少なくとも1つのヒートシンクとを含む、コンピュータボードにも関する。
【背景技術】
【0003】
一般的なコンピュータシステムの分野において、ケースに挿入されたブレードとも称されるコンピュータボードに基づくアーキテクチャを有するシステムが知られており、ケースはラックとも称される。各コンピュータボードは、メモリモジュールおよび/またはネットワークカードなどの入出力インターフェースなどの交換可能拡張モジュールなど、所定数のコンピュータ部品を担持する。
【0004】
これらの交換可能拡張モジュールには動作中に加熱する電子部品が設けられているので、これらのモジュールは、その適切な動作および耐久性を保証するために、冷却される必要がある。
【0005】
交換可能拡張モジュールのいくつかの製造者によって提案された1つの解決法は、単体モジュール、すなわちヒートシンクが一体化されていないものを提供するよりむしろ、これらモジュールの各々にいわゆる一体型空冷式ヒートシンクを配置することである。問題は、これら一体型空冷式ヒートシンクは強制空気対流を有する環境になければならず、しかもこれらのモジュールの冷却には不十分である可能性があることである。
【0006】
交換可能拡張モジュールの周りに液冷式ヒートシンクが配置されている解決法も知られており、これらのヒートシンクはほとんどの場合、モジュールに恒久的に実装されており、さらに冷却液の流入および流出導管を有しており、これらの導管は拡張モジュールの上縁に配置されている。これら液冷式ヒートシンクの問題は、特に流入および流出導管のせいで、これらがモジュールよりも嵩張ることである。その結果、これらのモジュールの1つおよびこれに結合された液冷式ヒートシンクによって形成されたアセンブリは、コンピュータシステムの分野においてますます厳しくなっている、小型化の制約に準拠しないサイズ、特に高さとなる。
【0007】
一群の交換可能拡張モジュールにおいて、一旦コンピュータボードに接続されたら特定数のモジュールが動作しない場合が頻繁にある、または日常的でさえあることが、さらに知られている。そのような場合には、これらは通常保証されているので、不合格モジュールと称されるこれらのモジュールはその製造者に送り返されてもよい。しかし、これらのモジュールが、関連するモジュールに恒久的に実装された空冷式または液冷式ヒートシンクに結合されている場合、これらはもはや納品時と同じ構成ではないので、返送することは不可能である。したがってこれは、メンテナンス性の問題を呈する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
優れた性能を提供し、嵩が小さく、誤動作の場合、特にまだ保証されているときに、交換可能拡張モジュールがその製造者に送り返されることを可能にする、交換可能拡張モジュール用のヒートシンクを提供する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第一の態様によれば、本発明はこのようにコンピュータボードに接続可能な交換可能拡張モジュール用ヒートシンクに関し、前記ボードは、冷却流体が内部を通る少なくとも1つの冷却モジュール、および少なくとも1つの第一電気コネクタを有し、前記拡張モジュールは、前記ボードの前記少なくとも1つの第一電気コネクタに接続されるように構成された少なくとも1つの第二電気コネクタ、および少なくとも1つの熱交換面を有し、前記ヒートシンクは、前記拡張モジュールの前記交換面に対して取り外し可能に配置されるように構成された少なくとも1つの熱伝達装置を含み、この少なくとも1つの前記装置はさらに、前記ボードの前記冷却モジュールと熱的接触し、前記拡張モジュールが前記ボードに接続されているときに前記ボードの前記冷却モジュールに機械的に取り外し可能に締結されるように構成されている。
【0010】
本発明によるヒートシンクの熱伝達装置は、交換可能拡張モジュールの交換面に対して配置されるようになっているので、この交換面においてこの拡張モジュールの電子部品によって生成された大量の熱の捕捉を可能にする。さらに、この熱伝達装置は拡張モジュール自体がこのボードに接続されているときにコンピュータボードの冷却モジュールと熱的接触するようになっているので、熱伝達装置によって捕捉された熱は、この熱伝達装置を通じてコンピュータボードの冷却モジュールに伝達されてもよい。このため、本発明によるヒートシンクの熱伝達装置は、特に優れた性能を提供し、このモジュールの優れた耐久性を保証するために、拡張モジュールの冷却を保証するのにそれ自体で十分であるかも知れない。
【0011】
さらに、本発明によるヒートシンクの熱伝達装置が前記交換面に対して配置されるようになっており、コンピュータボードの冷却モジュールと熱的接触するようになっているということは、最新技術のいくつかの解決法とは対照的に、ヒートシンクが拡張モジュールの周り全体に冷却液を通過させるシステムを必要としないことを、可能にする。このため、たとえば周知の解決法の液体の流入および流出導管に連結される嵩の問題が、回避される。
【0012】
本発明によるヒートシンクの熱伝達装置は、拡張モジュールの交換面に対して取り外し可能に配置され、またコンピュータボードに取り外し可能に締結されるようにもなっていることにも気付く。このため、少なくとも1つの拡張モジュールに結合されるようになっている、本発明によるヒートシンクは、拡張モジュールおよびコンピュータボードの両方に対して、完全に分離可能、言い換えると取り外し可能である。このように、一旦コンピュータボードに接続されてから交換可能拡張モジュールが機能しないことに気づいた場合でも、(単体であれ一体型空冷式ヒートシンクを備えるものであれ)元の構成に容易に戻ることができ、こうして保証の下でその製造者に送り返されることが可能である。
【0013】
本発明によるヒートシンクはこのように、特に便利で経済的なレベルのメンテナンス性を同時に提供しながら、小型化の制約を遵守する嵩において、それが結合されるようになっている1つまたは複数の交換可能拡張モジュールの有効な冷却を、いずれも可能にする。
【0014】
好ましくは、本発明によるヒートシンクは、前記熱伝達装置と前記拡張モジュールの前記熱交換面との間に挟まれた熱界面を、さらに含む。熱伝達装置または交換可能拡張モジュールに適合する形状であってもよいこの熱界面は、拡張モジュールの電子部品から熱伝達装置へのさらに良い効率での熱伝達を可能にする。
【0015】
本発明の特に好適な例示的実施形態によれば、ヒートシンクは、少なくとも1つの前記交換可能拡張モジュールを挟むように構成された2つの前記熱伝達装置を含み、2つの前記熱伝達装置のうちの1つは、前記少なくとも1つの拡張モジュールの前記交換面に対して取り外し可能に配置されるか、または前記ボードの前記冷却モジュールと熱的接触し、前記少なくとも1つの拡張モジュールが前記ボードに接続されているときに前記ボードに機械的に取り外し可能に締結されるように構成されており、2つの前記熱伝達装置のうちの他方は、前記ボードの前記冷却モジュールと熱的接触し、前記少なくとも1つの拡張モジュールが前記ボードに接続されているときに前記ボードに機械的に取り外し可能に締結され、あるいは前記少なくとも1つの拡張モジュールの前記交換面に対して取り外し可能に配置されるように、構成されている。
【0016】
1つ以上の交換可能拡張モジュールがヒートシンクの2つの熱伝達装置の間に挟まれてもよいことは、特筆すべきである。
【0017】
本発明によるヒートシンクの好適で単純、便利、および経済的な特徴によれば、ヒートシンクは、2つの前記熱伝達装置と、2つの前記熱伝達装置が互いに対して所定の一定距離を空けて位置するように構成された、連結部品とを含む。
【0018】
このため、2つの熱伝達装置は標準的であり、すなわちこれらは1つ以上の交換可能拡張モジュールを挟んでもよく、これらは異なるサイズ、特に異なる厚さであってもよい。これら2つの熱伝達装置の間には、特定のタイプ、たとえば単体の交換可能拡張モジュール、または別のタイプ、たとえば一体型空冷式ヒートシンクを備える交換可能拡張モジュールも、存在してもよい。サイズ、特に厚みのばらつきは、熱伝達装置と熱交換面との間に設けられた熱界面のサイズ、特に厚みによって、補償される。
【0019】
特に本発明によるヒートシンクが小型化の制約に準拠するために最小限の嵩を有することを可能にする好適な特徴によれば、前記少なくとも1つの熱伝達装置は、前記拡張モジュールの高さ以下の所定の高さである。
【0020】
本発明によるヒートシンクのさらに別の好適で単純、便利、および経済的な特徴によれば:
−ヒートシンクは、2つの前記熱伝達装置と、少なくとも1つの前記拡張モジュールを受容するようになっている空間を形成するよう構成された位置決め手段とを含み、前記空間は、少なくとも部分的に2つの前記熱伝達装置によって、および前記位置決め手段によって形成された区切り外郭を有し、
−ヒートシンクは、互いに対向して配置されるよう構成された2つの前記熱伝達装置を含み、前記2つの熱伝達装置は同一であり、
−ヒートシンクは、各々に少なくとも1つの連結ラグが設けられた2つの前記熱伝達装置を含み、連結ラグは、互いに連結され、前記冷却モジュールと熱的接触し、前記少なくとも1つの拡張モジュールが前記ボードに接続されているときに前記コンピュータボードに機械的に取り外し可能に締結されるように構成されており、前記連結ラグの少なくとも1つは、前記冷却モジュールに対して配置されるように構成されている。
【0021】
第二の態様によれば、本発明は、冷却流体が内部を通る少なくとも1つの冷却モジュールと、少なくとも1つの第一電気コネクタと、前記ボードの前記少なくとも1つの第一電気コネクタに接続されるように構成された少なくとも1つの第二電気コネクタを有する少なくとも1つの交換可能拡張モジュールと、上述のような少なくとも1つのヒートシンクと、を含む、コンピュータボードを提供することを目指す。
【0022】
本発明によるボードの好適で単純、便利、および経済的な特徴によれば、ボードは、少なくとも1つの第三電気コネクタと、前記ボードの前記少なくとも1つの第三電気コネクタに接続されるように構成された少なくとも1つの第四電気コネクタおよび少なくとも1つの熱交換面を有する少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサ専用の少なくとももう1つのヒートシンクと、を含み、前記少なくとももう1つのヒートシンクは、同時に前記プロセッサの熱交換面に対して取り外し可能に配置され、前記冷却モジュールと熱的接触し、前記少なくとも1つのプロセッサが前記ボードに接続されているときに前記ボードに機械的に取り外し可能に締結されるように構成されている。
【0023】
このため、本発明によるコンピュータボードは、コンピュータボードの交換可能拡張モジュール専用のヒートシンクのみならず、この同じボードのプロセッサ専用の別のヒートシンクも含む。これらヒートシンクの各々は、簡単なメンテナンス性を可能にするために、これが結合された部品(交換可能拡張モジュールまたはプロセッサ)に対して取り外し可能である。
【0024】
以下、本発明の開示は、以下の添付図面を参照して、説明的かつ非限定的な例によって後述される、実施形態の説明を続ける。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第一の実施形態によるコンピュータボードの斜視図である。
図2】コンピュータボードに接続された交換可能拡張モジュール用ヒートシンクを部分的におよび分解して示す、斜視図である。
図3】組み立て前状態の、交換可能拡張モジュールに結合されたヒートシンクの斜視図である。
図4】組み立て状態の、交換可能拡張モジュールに結合されたヒートシンクの斜視図である。
図5】交換可能拡張モジュールを備えないコンピュータボードの部分平面図である。
図6】ボードに接続された交換可能拡張モジュールを備えるコンピュータボードの部分平面図である。
図7】コンピュータボードに接続されたプロセッサ専用のヒートシンクの分解斜視図である。
図8】交換可能拡張モジュールを備えず、ボードおよびプロセッサに結合されたヒートシンクに接続されたプロセッサを備える、コンピュータボードの部分斜視図である。
図9】組み立て前状態の、本発明の第二の実施形態による、別の交換可能拡張モジュールに結合されたヒートシンクの斜視図である。
図10】組み立て状態の、本発明の第二の実施形態による、別の交換可能拡張モジュールに結合されたヒートシンクの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1により具体的に見られるように、コンピュータシステム用の、ブレードとも称される、本発明によるコンピュータボード1は、コンピュータシステムケース(図示せず)に挿入されるサイズになっている。
【0027】
このコンピュータボード1は、プリント回路2と、プリント回路2の大部分にわたって延在する全体的として板状を有する冷却モジュール3と、ここでは交換可能拡張モジュールによって形成される部品、具体的にはメモリモジュール4と、プロセッサ(同図には示されず)とを含む。
【0028】
コンピュータボード1は、このボード1の片側に設けられた2つの電気コネクタ5および6を、さらに含む。これら電気コネクタ5および6は、電気的接続を提供するために、コンピュータシステムケース内に設けられた補完的な電気コネクタ(いずれも図示せず)と協働するようになっている。
【0029】
冷却板3とも称される冷却モジュールは、プリント回路2にしっかりと実装されており、それぞれ冷却流体の流入および流出のための流入および流出導管7および8に向かって開放している、液体または気体冷却流体の通過のためのチャネル(図示せず)を含み、この流体は、プリント回路2およびこれに接続された部品の両方の冷却のために冷却板3のチャネル内を流れるようになっている。
【0030】
冷却板3はさらに、その厚みを通る開口部10および11を有し、結果これら開口部10および11がこの冷却板3の両側に開放する。
【0031】
開口部10は、冷却板3の外郭上および中心位置にあり、プリント回路2上の所定位置に置かれるメモリモジュール4を受容するようになっている。
【0032】
冷却板3の開口部11は、冷却板3の外郭に位置する開口部10と、対照的に中央にある開口部10との間に設けられており、プリント回路2上の所定位置に置かれるプロセッサを受容するようになっている。
【0033】
プリント回路2は、これらモジュール4の接続ラグ13を通じてメモリモジュール4に電気的に接続されるようになっている、電気コネクタ12を含む。
【0034】
コンピュータボード1は、各々がメモリモジュール4に結合されたヒートシンク20、ならびに各々がプロセッサ55(図8に見られる)に結合されたヒートシンク15を、さらに含む。
【0035】
図2は、メモリモジュール4に結合されたヒートシンク20を図解する。
【0036】
このヒートシンク20には、2つの側方の金属熱伝達板21が設けられ、冷却板3にこれら金属板21を締結するための2つの締結手段22(このうち1つだけが図2に示されている)、および2つの金属板21を結合するための3つの連結部品23から25を備えている。
【0037】
熱伝達板21は、ここでは銅製であり、一体に形成されている。
【0038】
熱伝達板21は、各々が外面26および内面27を備える全体として矩形である。
【0039】
これら熱伝達金属板21は各々、ここではこの板の大部分を形成する第一部分28と、その末端で第一部分28を伸長させる第二および第三部分それぞれ29および30を、有する。
【0040】
各熱伝達板21は、第一部分28とそれぞれの部分29および30との間の接続の箇所でその熱伝達板21の下縁上に、凹入部31および38を有する。
【0041】
各第一部分28には、たとえば熱伝達板21のこれら第一部分28をプレス成形することによって形成された、変形部32がさらに設けられている。
【0042】
これら変形部32は、実質的にこれら第一部分28の長さに沿った中央に形成され、これら熱伝達板21の上縁に向かって開放しているU字形状を有している。
【0043】
より具体的には、これらの変形部は、各板21の外面26に凹部を、各板21の内面27に凸部を形成するように、形成されている。
【0044】
第一部分28はまた、板21を結合するための部分を形成する突起33、およびこれら板21の間にメモリモジュール4を位置決めする手段も含む。
【0045】
これら突起33は、各板21の上縁の箇所に、および各第二部分29の近傍にある。これら突起33は、各熱伝達板21から所定長さのL字型切り欠きによって形成され、これら突起はその後、各熱伝達板21の全体的な方向に対して直角な方向に位置するように曲げられる。
【0046】
さらに、突起33は、その自由末端に刻み目34を有する。
【0047】
各第一部分28には、各第三部分30の近傍で各熱伝達板21の上縁に形成されたスロット35も設けられている。
【0048】
これらのスロットは、これらが反対側に位置する突起33の末端を受容できるように形成されており、各切り欠き35の底部はそれぞれの突起33の縁を支持するのに役立ち、縁はそれぞれの刻み目34のために形成される。
【0049】
各第二部分29には、熱伝達板21の全体的な方向に対して横断するように延在する溝36が設けられており、この溝は、各板21の上縁、および第二部分29に形成された穴45の両方に対して開放している。
【0050】
各第二部分29はさらに、その中心に開口39を有する連結ラグ37を有する。各ラグ37はそれぞれの第二部分29の延在部を形成し、この延在部は、各熱伝達板21の全体的な方向に対して水平および直角に、延在する。
【0051】
第三部分30には各々、第三部分30に形成された溝36と類似の、すなわち各板21の上縁および第三部分30に形成された穴68の両方に対して開放されている、溝41が設けられている。
【0052】
第三部分30には各々、その中央に開口43を有する連結ラグ42がさらに設けられており、これらラグ42は第二部分29から延在する連結ラグ37と類似しており、唯一の違いは、各ラグ42がさらにストップを形成する突起部44を含むことである。
【0053】
各熱伝達板21に形成された連結ラグ37および42は、凹入部31および38が同一ではないということのせいで、水平面内でずれている。正確には、凹入部38は、各板21の連結ラグ42が、各板21の連結ラグ37が内部に位置している第二水平面上に位置する第一水平面内にあるように、凹入部31よりも大きい。
【0054】
締結手段22は、頭、頭から延在する軸、軸が受容されるスリーブ、および頭とスリーブとの間に介在して軸の周りに配置されたバネが設けられた、周知のバネ締結ネジによって形成される。これらの締結ネジ22は、連結ラグ42上に設けられるようになっており、これらは以下により詳細に示されるように、対向する熱伝達板21の連結ラグ37によって支持され、連結ラグ37は連結ラグ42の下に位置し、開口39および43は心合わせされる。
【0055】
連結部品23および24は同一であって3つの分枝を備える矩形のサークリップの形態を取り、そのうち2つの分枝46はそれぞれ第二および第三部分29および30の溝36および41に挿入されるようになっており、他方の分枝47は、以下により詳細に示されるように板21の上縁の位置で2つの分枝46と合流する。これらサークリップ23はさらに、分枝46の自由末端に2つの先端50を有し、これら先端50は、互いに対向する2つの板21のそれぞれ第二および第三部分29および30の穴45および68内に保持されるようになっている。
【0056】
中央にある連結部品25は、2つのU字型分枝48、および2つの分枝48の対になった上端に合流するもう2つの分枝49を有する。後により詳細に示されるように、この連結部品25は、2つの熱伝達板21の変形部32内に挿入されるようになっている。
【0057】
連結部品23、24、および25は、一旦ヒートシンク20がメモリモジュール4に結合されてしまうと、ヒートシンクが各板21の間に一定の所定距離を呈するように、実質的に同一の間隔を有する。
【0058】
図3は、ヒートシンク20全体およびメモリモジュール4を図解し、2つとも組み立て前の状態である。
【0059】
メモリモジュール4には、その側面のうちの少なくとも1つに電子部品が埋め込まれた、回路16が設けられている。
【0060】
図3に示されるモジュールには、この回路16を少なくとも部分的に包囲する一体型空冷式ヒートシンク17が、さらに設けられている。
【0061】
このメモリモジュール4は、図3に示される状態でその製造者によって納品される。
【0062】
このメモリモジュール4に実装された電子部品は動作中に加熱するので、メモリモジュール4は2つの対向する熱交換面18および19を有する。
【0063】
メモリモジュール4は、図6においてより詳細に記載されるように、プリント回路2上にその保持手段14を含む。
【0064】
ヒートシンク20は、図2に記載された部品に加えて、可撓性の熱伝導性パテのブロックから各々が形成された熱界面51および52を含み、このパテは、圧縮可能なままで、その開始形状を実質的に維持するために、少なくとも部分的に硬化される。
【0065】
熱伝導性パテのブロック51は、矩形形状であり、それぞれメモリモジュール4の熱交換面18の下部と熱伝達板21の内面27の上部との間、およびメモリモジュール4の熱交換面19の下部と別の熱伝達板21の内面の下部との間に挟まれるようになっている。
【0066】
同じように、熱伝導性パテのそれぞれのブロック52は、正方形型矩形形状であり、それぞれメモリモジュール4の熱交換面18の上部と板21の内面の上部であってこの上部はU字型変形部32内に実際に押し込まれている上部との間、およびメモリモジュール4の熱交換面19の上部と他方の板21の内面27の上部であって、この上部はこの板21のU字型変形部32内に実際に押し込まれている上部との間に、挟まれるようになっている。
【0067】
このため図3の板21はいずれも、メモリモジュール4と熱伝導性パテのそれぞれのブロック51および52との間に挟まれるまで、互いに向かって近づけられる。
【0068】
熱伝導性パテのこれらブロック51および52は各々、これらブロック51および52の十分な圧縮度を伴って、2つの板21の間にアセンブリが挟まれるために、メモリモジュール4の厚みに連結された所定の厚みになっている。
【0069】
図4に示されるこの位置で、各板21の突起33の末端はこれら板21のそれぞれのスロットに受容され、連結ラグ42および37は互いに重ね合わせられ、各ラグ42は、それぞれの開口39および43のアライメントを保証するために、それぞれのラグ37の側縁に対してラグ42の突起部44が隣接する位置にある各ラグ37の上方に位置する。
【0070】
スロット35と突起33との間の協働は、その外郭が各板21の突起33および部分28によって区切られる空間が形成されることを可能にし、それによってメモリモジュール4が所定の位置決めを有してその空間内にしっかりと保持されることを保証する。
【0071】
やはりこの位置において、サークリップ23および24は各々、サークリップ23および24の分枝46がそれぞれの溝36および41に挿入され、先端50がそれぞれの穴45および68内に導入されるように、板21の各々に組み付けられる。
【0072】
このため、第二および第三のそれぞれの部分29および30は、対になって互いに対向して位置し、互いに所定の一定距離を置いて位置し、その保持が保証される。
【0073】
連結部品25もまた、U字型部分48が板21のそれぞれの変形部32に挿入されるように、およびこの連結部品25の部分49がメモリモジュール4の上縁に配置された状態で、板21の各々に実装され、これによりその外郭が区切られている空間内にこれを保持している。
【0074】
U字型部分48はさらに、熱伝導性パテのブロック51および52を通じてメモリモジュール4から金属板21までの最適な熱伝達を保証するために、メモリモジュール4と板21との間に挟まれたそれぞれの熱伝導性パテのブロック51および52の圧縮下での保持を容易にする。
【0075】
組み立てられた状態で、2つの熱伝達板21の間の一定の間隔は、突起33、サークリップ23および24、ならびに連結部品25の全てによって保証される。
【0076】
この組み立てられた状態で、締結ネジ22は、それぞれ第二および第三部分29および30の間に挿入される。
【0077】
この組み立てられた状態において、同一な2つの熱伝達板21が、メモリモジュール4の高さよりもある程度低いかまたは等しい、所定の高さであることにも気付き得る。
【0078】
図5および図6は、それぞれメモリモジュール4および関連するヒートシンク20を備えない、ならびにメモリモジュール4および関連するヒートシンク20を備える、部分的に平面図で見た、コンピュータボードを図解する。
【0079】
図5には、プリント回路2にメモリモジュール4をスナップ留めするための部材53が図解されており、これら部材53は、一旦このモジュールが、プリント回路2の電気コネクタ12内に挿入されるその電気コネクタ13を通じて電気的に接続されると、メモリモジュール4上に形成された保持手段14と協働する。
【0080】
このアセンブリのため、メモリモジュール4およびこのメモリモジュール4に結合されたヒートシンク20によって形成されたアセンブリは、図5に示される開口部10に挿入される。
【0081】
一旦メモリモジュールが電気的に接続されると、各熱伝達板21の連結ラグ37は、熱の伝達をさらに促進するために、間に熱伝導性パテの追加ブロック(図示せず)を備えてまたは備えずに、冷却板3に対して配置されるように位置する。
【0082】
ヒートシンク20および関連するメモリモジュール4によって形成されたアセンブリはその後、各締結ネジ22から来る各軸を通じてこの冷却板3に締結される。各連結ラグ37と冷却板3との間に挟まれた熱伝導性パテの追加ブロックがある場合、この追加ブロックは、締結ネジ22の軸の通過のためにその中心に穿孔される。
【0083】
ヒートシンク20およびメモリモジュール4によって構成される同じアセンブリが形成され、図1に見える16個のメモリモジュール4に対して同じ締結が実行され、これらアセンブリの各々は、一定の長さおよび厚み、言い換えると等しい嵩を、有する。
【0084】
図7および図8はそれぞれ、分解された、プロセッサ55専用のヒートシンク15、ならびにコンピュータボード1を示し、メモリモジュールもこのメモリモジュールに結合されたヒートシンクも備えないが、しかしプリント回路2に実装され、冷却板3によって部分的に包囲され、そのヒートシンク15に結合された、プロセッサ55を備える。
【0085】
プロセッサ55は、冷却板3に形成された開口部11に挿入される。
【0086】
このプロセッサ55は、ボード1の別の電気コネクタ(図示せず)に接続されるようになっている電気コネクタ(図示せず)を含む。このプロセッサ55は動作中に加熱し、そのため上部に熱交換面69を有する。
【0087】
このプロセッサ55専用のヒートシンク15は、プロセッサ55の上部で、その熱交換面69上に実装され、冷却板3の上面と同一面になるまで開口部11内に完全に受容される。
【0088】
このヒートシンク15は、実質的に平行六面体であって矩形形状の金属板54を含む。切り欠き56が、板54が把持されるように板54の2つの長辺に形成される。
【0089】
さらに、この板54は上面57および下面58を有し、この下面58には、冷却板3の壁61に対して配置されるようになっている下縁60を形成する2つの凹入部59が設けられている。
【0090】
板54は、この板54の内部に実装された4つのヒートパイプ62をさらに含み、このヒートパイプ62は、各々が板54の中心よりに位置する、言い換えるとプロセッサ55の高温部の位置にある末端63、ならびに末端63の反対側の末端である別の末端64を有するように、板54内に設けられており、これらは各々板54の角部の位置、言い換えると冷却板3の近傍にある。
【0091】
このため、ヒートパイプ62のそれぞれの末端63は、ヒートシンク15に結合されたプロセッサ55によって発生した熱を捕捉するようになっており、この熱は、冷却板3に向かって熱を伝達するためにそれぞれのヒートパイプ62のそれぞれの末端64に伝達される。
【0092】
ヒートシンク15は、公知のバネ締結ネジによって形成された4つの締結手段65をさらに含み(ヒートシンク20に使用されるものと類似)、これらの手段65はプロセッサ55の支持体に直接締結されており、この支持体はプリント回路2上に配置されている。
【0093】
図9および図10は、本発明によるヒートシンクの第二の実施形態を図解する。
【0094】
全体として、類似の部品には同じ参照符号が使用されるが、しかし100が加えられている。
【0095】
図1から図8に示されるヒートシンク20およびメモリモジュール4によって形成されたアセンブリとは対照的に、図9および図10に示されるメモリモジュール104はむき出しであり、つまりいずれの一体型空冷式ヒートシンクも欠如している。このメモリモジュール104は、その回路116の両側に電子部品170を有し、こうして2つの対向する熱交換面118および119を形成する。
【0096】
ここでメモリモジュール104は、メモリモジュール4よりも薄くなっている。
【0097】
ヒートシンク120は、あらゆる点で第一の実施形態の金属熱伝達板21と同一の、銅製の金属熱伝達板121を含む。
【0098】
このヒートシンク120は、図1から図8に示される連結部品23、24、および25とあらゆる点で同一の、連結部品123、124、および125をさらに含む。
【0099】
このため、ヒートシンク20および120のそれぞれの嵩は同一であり、具体的には2つのそれぞれの熱伝達板21および121の間の距離、言い換えると間隔は、これらそれぞれのヒートシンク20および121ならびにそれぞれのメモリモジュール4および104によって形成されたアセンブリが、図4および図10にそれぞれ見られるように組み立てられたときに、同一である。
【0100】
ヒートシンク120は、熱伝導性パテの単一ブロック180によって形成された熱界面を含み、このブロック180は図3に示される熱伝導性パテのブロック51および52よりも厚くなっており、これはメモリモジュール4に対するメモリモジュール104の厚みの差を補償するためである。
【0101】
当然ながら、熱界面180はいくつかのブロックで形成されてもよい。
【0102】
図3に示される熱伝導性ペーストのブロック51および52と同様に、図9に示される熱伝導性ペーストのブロック180も、2つの板121のそれぞれの内面127とそれぞれの熱交換面118および119との間の高圧縮を可能にするように、比較的可撓性である。
【0103】
図1から図8に示されるヒートシンク20と同様に、ヒートシンク120は、バネ締結ネジによって形成された締結手段122をさらに含む。
【0104】
ヒートシンク120およびメモリモジュール104によって形成されたアセンブリは、ヒートシンク20およびメモリモジュール4によって形成されたアセンブリと同様に、図1に示されるコンピュータボード1と類似のコンピュータボード(図示せず)に実装されるようになっている。
【0105】
ヒートシンク120およびメモリモジュール104のアセンブリは、メモリモジュール4を備えるヒートシンク20のアセンブリと同じように実現される。
【0106】
さらに、コンピュータボード上、具体的には冷却板上の、メモリモジュール104および装置120のアセンブリは、第一の実施形態と同じように実行される。
【0107】
図示されない変形例において:
−熱伝達板は、たとえばアルミニウムなど、銅以外の材料であり、
−パテの形態の代わりに、熱界面はグリースの形態であり、
−これらの熱界面は、異なるタイプのメモリモジュールに使用されるのに適した、標準的な形状およびサイズを有する。たとえば、これらの熱界面は、たとえばおよそ1mmからおよそ3mmまでの異なる厚みを有する、実質的に全体として矩形であり、これらの熱界面で許容可能な圧縮度合いは、一旦熱伝達板とメモリモジュールとの間に挟まれると、およそ1%からおよそ55%程度である。
【0108】
図示されないさらに別の変形例において、ヒートシンクはいくつかのメモリモジュールを挟み、メモリモジュールが1つまたは2つの熱交換面を有しているか否かに応じて(つまり1つまたは2つの面に電子部品を有しているか否かに応じて)、各メモリモジュールの間に介在する熱界面が存在するかまたは存在しない。たとえば、ヒートシンクは、具体的には2つ以上のメモリモジュールを挟む2つの熱伝達装置を含み、各々が1つの面に電子部品を有し、結果的に各々が単一の熱交換面を有し、これら2つ以上のモジュールは、互いに対して「ヘッドトゥテイル」で、間に熱界面を介在させずに、配置される。またたとえば、ヒートシンクは具体的には、2つのメモリモジュールを挟む2つの熱伝達装置、またはそれ以上を含み、各々が2つの面に電子部品を有し、結果的に各々が2つの熱交換面を有し、2つの付加的な熱界面が2つのモジュールの間に介在し、これら付加的な界面はそれぞれのモジュールの交換面に対して配置され、少なくとも1つの中間熱伝達板がこれら2つの付加的な熱界面の間に介在し、この中間板は、冷却板と熱接触するために2つの熱伝達装置のうちの少なくとも1つに連結される。
【0109】
図示されないさらに別の変形例において、コンピュータボードは、交換可能拡張モジュール、および入出力インターフェースに結合されるように構成されたヒートシンクの代わりに、またはこれらに加えて、たとえばネットワークボードなどの入出力インターフェースを含む。
【0110】
より一般的には、本発明は説明および提示された例に限定されるものではないことに、注意すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10