(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポリマーが、少なくとも69.9重量%のグループaからのモノマー単位、少なくとも0.1重量%のグループbからのモノマー単位、少なくとも0.3重量%のグループcからのモノマー単位、及び少なくとも0.5重量%のグループdからのモノマー単位を含む、請求項1に記載の組成物。
水性キャリア及び界面活性剤を更に含み、前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、双極性界面活性剤、両性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される請求項1に記載の組成物。
シクロデキストリン、モノ、ジ、トリ、及びポリアクリル酸を含むカルボン酸、並びにこれらの混合物からなる群から選択される悪臭中和剤を更に含む請求項1に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0008】
「数平均分子量」は、本明細書で使用するとき、Colloids and Surfaces A.Physico Chemical & Engineering Aspects,Vol.162,2000,pg.107〜121にみられるプロトコルに従ってゲル透過クロマトグラフィーを用いて測定したときの数平均分子量M
nを意味する。
【0009】
「重量平均分子量」は、本明細書で使用するとき、Colloids and Surfaces A.Physico Chemical & Engineering Aspects,Vol.162,2000,pg.107〜121にみられるプロトコルに従ってゲル透過クロマトグラフィーを用いて測定したときの重量平均分子量M
wを意味する。
【0010】
「多分散指数」PDIは、本明細書で使用するとき、ゲル透過クロマトグラフィーを用いて測定したときの重量平均分子量の数平均分子量に対する比M
w/M
nを意味する。
【0011】
「モノマー単位」とは、本明細書で使用するとき、ポリマーの構成単位(構造単位と呼ばれることもある)である。
【0012】
「非イオン性モノマー単位」とは、本明細書で使用するとき、pH 4.5で正味電荷を示さない及び/又は本明細書で非イオン性モノマー単位として分類されるモノマー単位を意味する。非イオン性モノマー単位は、非イオン性モノマーに由来し得る。
【0013】
「非イオン性モノマー」とは、本明細書で使用するとき、pH 4.5で正味電荷を示さない及び/又は本明細書で非イオン性モノマーとして分類されるモノマーを意味する。
【0014】
「アニオン性モノマー単位」とは、本明細書で使用するとき、pH 4.5及び/若しくはpH 6で正味の負電荷を示す並びに/又は本明細書でアニオン性モノマー単位として分類されるモノマー単位を意味する。アニオン性モノマー単位は、アニオン性モノマーに由来し得る。アニオン性モノマー単位は、一般的に、アンモニウム等のカチオン性基のアルカリ金属又はアルカリ土類金属、例えば、ナトリウムのカチオン等の1以上のカチオンに結合している。
【0015】
「アニオン性モノマー」とは、本明細書で使用するとき、pH 4.5及び/若しくはpH 6で正味の負電荷を示す並びに/又は本明細書でアニオン性モノマーとして分類されるモノマーを意味する。アニオン性モノマーは、一般的に、アンモニウム等のカチオン性基のアルカリ金属又はアルカリ土類金属、例えば、ナトリウムのカチオン等の1以上のカチオンに結合している。
【0016】
「カチオン性モノマー単位」とは、本明細書で使用するとき、pH 4.5で正味の正電荷を示す及び/又は本明細書でカチオン性モノマー単位として分類されるモノマー単位を意味する。カチオン性モノマー単位は、カチオン性モノマーに由来してよい。カチオン性モノマー単位は、一般的に、塩化物イオン、臭化物イオン、スルホネート基、及び/又はメチルスルフェート基等の1以上のアニオンと結合している。
【0017】
「カチオン性モノマー」とは、本明細書で使用するとき、pH 4.5で正味の正電荷を示す及び/又は本明細書でカチオン性モノマーとして分類されるモノマーを意味する。カチオン性モノマーは、一般的に、塩化物イオン、臭化物イオン、スルホネート基、及び/又はメチルスルフェート基等の1以上のアニオンと結合している。
【0018】
「真の悪臭除去効果」は、分析的に測定可能な悪臭低減として定義される。したがって、組成物が真の悪臭除去効果をもたらす場合、その組成物は、単に臭気を隠す又はマスキングするために香料を用いることによって機能するものではない。
【0019】
「双極性モノマー単位」は、本明細書で使用するとき、pH 4.5で同じモノマー単位において負電荷及び正電荷の両方を示す及び/又は本明細書で双極性モノマー単位として分類されるモノマー単位を意味する。双極性モノマー単位は、双極性モノマーに由来し得る。双極性モノマー単位は、一般的に、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属、例えばナトリウムのカチオン、又はアンモニウム等のカチオン性基等の1以上のカチオンと、塩化物イオン、臭化物イオン、スルホネート基、及び/又はメチルスルフェート基等の1以上のアニオンとに結合している。
【0020】
「双極性モノマー」は、本明細書で使用するとき、pH 4.5で同じモノマーにおいて負電荷及び正電荷の両方を示す及び/又は本明細書で双極性モノマー単位として分類されるモノマーを意味する。双極性モノマーは、一般的に、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属、例えばナトリウムのカチオン、又はアンモニウム等のカチオン性基等の1以上のカチオンと、塩化物イオン、臭化物イオン、スルホネート基、及び/又はメチルスルフェート基等の1以上のアニオンとに結合している。
【0021】
「坪量」とは、本明細書で使用するとき、lbs/3000ft
2又はg/m
2で報告されるサンプルの単位面積当たりの重量であり、本明細書に記載する坪量試験方法に従って測定される。
【0022】
明瞭にする目的のために、合計「重量%」値は、100重量%を超えない。
【0023】
本発明の組成物は、空気中の粒子を低減するための汚れ吸着ポリマーを含む。粒子の低減は、汚れ吸着ポリマーを有する物理的表面(例えば、基材)上に空気中の粒子を吸着させることによって、又は汚れ吸着ポリマーを有する組成物を空気中に分散させて空気中の粒子を凝集させることによって、行うことができる。
【0024】
本発明の組成物は、スピンドル1(60RPM)を用いて21℃にてBrookfield Synchro−Lectric粘度計(モデルLVF)で測定したとき、約0.1cps〜約8cps、あるいは約1〜約6cps、あるいは約1〜約4cps、あるいは約2.5〜4cps、あるいは約3.5cpsの粘度を有し得る。
【0025】
本明細書の組成物のpHは、約1〜約10、あるいは約1〜約8、あるいは約3〜8、あるいは約4〜8、あるいは約4〜7であってよい。したがって、本明細書の組成物は、適宜pHを調整するために酸又は塩基を更に含んでもよい。
【0026】
本明細書で用いるのに好適な酸は、有機及び/又は無機酸である。本明細書で用いるのに好ましい有機酸は、約6未満のpKaを有する。好適な有機酸は、クエン酸、乳酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、安息香酸、グルタル酸、及びアジピン酸、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。好適な無機酸は、塩酸、スルフェート、ホスフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択される。存在する場合、このような酸の典型的な濃度は、組成物の約0.01重量%〜5.0重量%、あるいは約0.01重量%〜約3.0重量%、あるいは約0.01重量%〜約1.5重量%、あるいは約0.1重量%である。
【0027】
幾つかの実施形態では、組成物は、圧縮ガス噴射剤を含む水性組成物であってよい。幾つかの実施形態では、組成物は、一貫した香料放出プロファイルを送達する香料を含み得る(例えば、最初に送達される知覚可能な香料強度、及び少なくとも10分間以上維持される同程度の強度)。また、組成物は、真の悪臭除去効果をもたらす悪臭中和剤を含んでもよい。
【0028】
本明細書に記載する組成物には多くの実施形態が存在し、その全ては、非限定的な例であることを意図する。
【0029】
1.ポリマー
本発明の組成物は、組成物の約0.001重量%〜約1重量%、あるいは約0.001重量%〜約0.5重量%、あるいは約0.001重量%〜約0.2重量%、あるいは約0.001重量%〜約0.1重量%、あるいは約0.001重量%〜約0.05重量%、あるいは約0.001重量%〜約0.2重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.1重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.05重量%の濃度で存在し得る汚れ吸着ポリマーを含む。
【0030】
本発明の汚れ吸着ポリマーは、2以上の異なる種類のモノマー単位を含む。結果として、本発明のポリマーは、1種のモノマー単位からなるホモポリマーではない、ターポリマー以上を含むコポリマーと称され得る。本発明のポリマーは、ターポリマー(3種の異なるモノマー単位)であってよい。本発明のポリマーは、ランダムコポリマーであってもよい。一例では、本発明のポリマーは、水溶性及び/又は水分散性であり、これは、前記ポリマーが、少なくとも特定のpH及び濃度範囲にわたって、23℃±2.2℃及び相対湿度50%±10%で、水中にて二相組成物を形成しないことを意味する。
【0031】
一例では、本発明のポリマーは、2,000,000g/モル未満及び/又は1,750,000g/モル未満及び/又は1,700,000g/モル未満及び/又は1,500,000g/モル未満及び/又は500,000g/モル超及び/又は900,000g/モル超の数平均分子量を示す。別の例では、ポリマーは、約500,000〜2,000,000g/モル及び/又は約900,000〜1,700,000g/モルの数平均分子量を示す。
【0032】
別の例では、本発明のポリマーは、本明細書に記載する汚れ吸着試験方法に従って測定したとき、少なくとも38mg及び/又は少なくとも40mg及び/又は少なくとも42mg及び/又は少なくとも45mg及び/又は少なくとも47mg及び/又は少なくとも50mg及び/又は少なくとも53mg及び/又は少なくとも55mg及び/又は少なくとも57mg及び/又は少なくとも60mg及び/又は少なくとも62mgの汚れ吸着値を示す。
【0033】
更に別の例では、本発明のポリマーは、本明細書に記載する電荷密度試験方法に従って測定したとき、約−0.1meq/g及び/又は約−0.05meq/g及び/又は約−0.02meq/g及び/又は約0meq/gから約+0.1meq/g及び/又は約+0.09meq/g及び/又は約+0.08meq/g及び/又は約+0.06meq/g及び/又は約+0.05meq/g及び/又は約+0.02meq/gの(pH 4.5における)電荷密度を示す。更に別の例では、本発明のポリマーは、本明細書に記載する電荷密度試験方法に従って測定したとき、約−0.1meq/g〜約+0.1meq/g及び/又は−0.05meq/g〜約+0.1meq/g及び/又は約0から+0.1meq/g未満及び/又は+0.09meq/g未満及び/又は+0.08meq/g未満及び/又は+0.06meq/g未満及び/又は+0.05meq/g未満の電荷密度を示す。
【0034】
別の例では、ポリマーは、2.5未満及び/又は2.0未満及び/又は1.7未満及び/又は1.5未満及び/又は1.3未満の多分散指数を示す。
【0035】
一例では、本発明のポリマーは、a.非イオン性モノマー単位、b.アニオン性モノマー単位、c.カチオン性モノマー単位、d.双極性モノマー単位、及びe.これらの混合物からなる群から選択される2以上のモノマー単位を含む。
【0036】
本発明のポリマーは、本明細書に記載する汚れ吸着試験方法に従って測定したとき、少なくとも38mgの汚れ吸着値を示し得る。
【0037】
a.非イオン性モノマー単位
非イオン性モノマー単位は、非イオン性親水性モノマー単位、非イオン性疎水性モノマー単位、及びこれらの混合物からなる群から選択してよい。
【0038】
本発明に好適な非イオン性親水性モノマー単位の非限定的な例としては、以下からなる群から選択される非イオン性親水性モノマーに由来する非イオン性親水性モノマー単位が挙げられる:α,β−エチレン性不飽和酸のヒドロキシアルキルエステル、例えば、ヒドロキシエチル又はヒドロキシプロピルアクリレート及びメタクリレート、グリセリルモノメタクリレート、α,β−エチレン性不飽和アミド、例えば、アクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ポリ(エチレンオキシド)タイプの水溶性ポリオキシアルキレンセグメントを有するα,β−エチレン性不飽和モノマー、例えば、ポリ(エチレンオキシド)α−メタクリレート(Bisomer S20W,S10W等、Laporte製)又はα,ω−ジメタクリレート、Sipomer BEM(Rhodia製、ω−ベヘニルポリオキシエチレンメタクリレート)、Sipomer SEM−25(Rhodia製、ω−トリスチリルフェニルポリオキシエチレンメタクリレート)、酢酸ビニル等の親水性単位又はセグメントの前駆体であるα,β−エチレン性不飽和モノマー
であって、いったん重合されるとビニルアルコール単位又はポリビニルアルコールセグメントを生じさせるために加水分解され得るもの、ビニルピロリドン、ウレイドタイプのα,β−エチレン性不飽和モノマー、特に、2−イミダゾリジノン−エチルメタクリルアミド(Sipomer WAM II、Rhodia製)、及びそれらの混合物。一例では、非イオン性親水性モノマー単位は、アクリルアミドに由来する。
【0039】
本発明に好適な非イオン性疎水性モノマー単位の非限定的な例としては、以下からなる群から選択される非イオン性疎水性モノマーに由来する非イオン性疎水性モノマー単位が挙げられる:ビニル芳香族モノマー、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルハライド又はビニリデンハライド、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、α,β−モノ
エチレン性不飽和酸のC
1〜C
12アルキルエステル、例えば、メチル、エチル、又はブチルアクリレート及びメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、飽和カルボン酸のビニルエステル又はアリルエステル、例えば、酢酸、プロピオン酸、バーサチック酸(versatates)、ステアリン酸ビニル又はアリル、3〜12個の炭素原子を含有するα,β−モノエチレン性不飽和ニトリル、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−オレフィン、例えば、エチレン、共役ジエン、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、並びにこれらの混合物。
【0040】
b.アニオン性モノマー単位
本発明に好適なアニオン性モノマー単位の非限定的な例としては、少なくとも1つのカルボン酸官能基を有するモノマー、例えば、α,β−エチレン不飽和性カルボン酸又は対応する無水物、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、若しくはマレイン酸、又は無水物、フマル酸、イタコン酸、N−メタクロイルアラニン、N−アクリロイルグリシン、及びこれらの水溶性塩、重合後に加水分解によってカルボン酸官能基を生じさせるt−ブチルアクリレート等のカルボキシレート官能基の前駆体であるモノマー、少なくとも1つのスルフェート又はスルホネート官能基を有するモノマー、例えば、2−スルホオキシエチルメタクリレート、ビニルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、スルホエチルアクリレート又はメタクリレート、スルホプロピルアクリレート又はメタクリレート、及びこれらの水溶性塩、少なくとも1つのホスホネート又はホスフェート官能基を有するモノマー、例えば、ビニルホスホン酸等、エチレン性不飽和ホスフェートエステル、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレートに由来するホスフェートエステル(Empicryl 6835、Rhodia製)、及びポリオキシアルキレンメタクリレートに由来するもの、及びこれらの水溶性塩、及び2−カルボキシエチルアクリレート(CEA)、並びにこれらの混合物からなる群から選択されるアニオン性モノマーに由来するアニオン性モノマー単位が挙げられる。一例では、アニオン性モノマー単位は、アクリル酸、AMPS、CEA、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアニオン性モノマーに由来する。別の例では、アニオン性モノマー単位は、アクリル酸に由来する。
【0041】
c.カチオン性モノマー単位
本発明に好適なカチオン性モノマー単位の非限定的な例としては、以下からなる群から選択されるカチオン性モノマーに由来するカチオン性モノマー単位が挙げられる:α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のN,N−(ジアルキルアミノ−ω−アルキル)アミド、例えば、N,N−ジメチルアミノメチルアクリルアミド又は−メタクリルアミド、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリルアミド又は−メタクリルアミド、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド又は−メタクリルアミド、及び4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチルアクリルアミド又は−メタクリルアミド、α,β−モノエチレン性不飽和アミノエステル、例えば、2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート(DMAA)、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAM)、3−(ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート、2−(t−ブチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(ジペンチルアミノ)エチルメタクリレート、及び2(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート、ビニルピリジン、ビニルアミン、ビニルイミダゾリン、単純な酸又は塩基の加水分解によって一級アミン官能基を生じさせるアミン官能基の前駆体であるモノマー、例えば、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイル−又はアクリロイルオキシアンモニウムモノマー、例えば、
トリメチルアンモニウムプロピルメタクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチルアクリルアミド又は−メタクリルアミドクロリド又はブロミド、トリメチルアンモニウムブチルアクリルアミド又は−メタクリルアミドメチルスルファート、トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドメチルスルファート、(3−メタクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド(MAPTAC)、(3−メタクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムメチルスルファート(MAPTA−MES)、(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド(APTAC)、メタクリロイルオキシエチル−トリメチルアンモニウムクロリド又はメチルスルファート、及びアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド;1−エチル−2−ビニルピリジウム又は1−エチル−4−ビニルピリジウムブロミド、クロリド、又はメチルスルファート;N,N−ジアルキルジアリルアミンモノマー、例えば、N,N−ジメチルジアリルアンモニウムクロリド(DADMAC);ポリ四級化モノマー、例えば、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドクロリド、及びN−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウム(DIQUAT又はDQ)及び2−ヒドロキシ−N
1−(3−(2((3−メタクリルアミドプロピル)ジメチルアミノ)−アセトアミド)プロピル)−N
1,N
1,N
3,N
3,N
3−ペンタメチルプロパン−1,3−ジアミニウムクロリド(TRIQUAT又はTQ)、並びにこれらの混合物。一例では、カチオン性モノマー単位は、四級化アンモニウムモノマー単位、例えば、モノ四級化アンモニウムモノマー単位、ジ四級化アンモニウムモノマー単位、及びトリ四級化アンモニウムモノマー単位を含む。一例では、カチオン性モノマー単位は、MAPTACに由来する。別の例では、カチオン性モノマー単位は、DADMACに由来する。更に別の例では、カチオン性モノマー単位は、TQに由来する。
【0042】
一例では、カチオン性モノマー単位は、以下からなる群から選択されるカチオン性モノマーに由来する:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジ−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、エチレンイミン、ビニルアミン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、及びビニルイミダゾール、並びにこれらの混合物。
【0043】
別の例では、カチオン性モノマー単位は、以下からなる群から選択されるカチオン性モノマーに由来する:トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートブロミド、クロリド、又はメチルスルフェート、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートブロミド、クロリド、又はメチルスルフェート、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートブロミド、クロリド、又はメチルスルフェート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートベンジルクロリド、4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートブロミド、クロリド、又はメチルスルフェート、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリルアミドブロミド、クロリド、又はメチルスルフェート、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドブロミド、クロリド、又はメチルスルフェート、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、クロリド、又はメチルスルフェート、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、1−エチル−2−ビニルピリジニウムブロミド、クロリド、又はメチルスルフェート、4−ビニルピリジニウムブロミド、クロリド、又はメチルスルフェート、及びこれらの混合物。
【0044】
d.双極性モノマー単位
本発明に好適な双極性モノマー単位の非限定的な例としては、スルホベタインモノマー、例えば、スルホプロピルジメチルアンモニウムエチルメタクリレート(SPE、Raschig製)、スルホプロピルジメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミド(SPP、Raschig製)、及びスルホプロピル−2−ビニルピリジニウム(SPV、Raschig製)、ホスホベタインモノマー、例えば、ホスファトエチルトリメチルアンモニウムエチルメタクリレート、カルボキシベタインモノマー、N−(カルボキシメチル)−3−メタクリルアミド−N,N−ジメチルプロパン−1−アミニウムクロリド(CZ)、3−((3−メタクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ)プロパン−1−スルホネート(SZ)からなる群から選択される双極性モノマーに由来する双極性モノマー単位が挙げられる。一例では、双極性モノマー単位は、CZ、SZ、及びこれらの混合物に由来する。
【0045】
一例では、本発明のポリマーは、グループa(非イオン性モノマー単位)及びb(アニオン性モノマー単位)から選択される少なくとも1つのモノマー単位と、グループc(カチオン性モノマー単位)及びd(双極性モノマー単位)からなる群から選択される少なくとも1つのモノマー単位とを含んでよい。
【0046】
一例では、ポリマーは、少なくとも69.9重量%及び/又は少なくとも70重量%及び/又は少なくとも75重量%及び/又は少なくとも80重量%及び/又は少なくとも85重量%及び/又は少なくとも90重量%及び/又は少なくとも95重量%及び/又は少なくとも98重量%及び/又は少なくとも99重量%及び/又は少なくとも99.5重量%のグループaからのモノマー単位を含む。ポリマーの残部(合計30.1重量%以下及び/又は30重量%以下及び/又は25重量%以下及び/又は20重量%以下及び/又は15重量%以下及び/又は10重量%以下及び/又は5重量%以下及び/又は2重量%以下及び/又は1重量%以下及び/又は0.5重量%以下)は、グループb、c、及びdから選択される1以上のモノマー単位を含む。
【0047】
一例では、ポリマーは、少なくとも0.1重量%及び/又は少なくとも1%及び/又は少なくとも5重量%及び/又は少なくとも7重量%及び/又は少なくとも10重量%から約25重量%及び/又は約20重量%及び/又は約15重量%のグループbからのモノマー単位を含む。
【0048】
一例では、ポリマーは、少なくとも0.1重量%及び/又は少なくとも0.3重量%及び/又は少なくとも1%及び/又は少なくとも5重量%及び/又は少なくとも7重量%及び/又は少なくとも10重量%から約75重量%及び/又は約70重量%及び/又は約65重量%及び/又は約55重量%及び/又は約40重量%及び/又は約30重量%及び/又は約25重量%及び/又は約20重量%及び/又は約15重量%のグループcからのモノマー単位を含む。
【0049】
一例では、ポリマーは、少なくとも0.1重量%及び/又は少なくとも0.3重量%及び/又は少なくとも1%及び/又は少なくとも5重量%及び/又は少なくとも7重量%及び/又は少なくとも10重量%から約75重量%及び/又は約70重量%及び/又は約65重量%及び/又は約55重量%及び/又は約40重量%及び/又は約30重量%及び/又は約25重量%及び/又は約20重量%及び/又は約15重量%のグループdからのモノマー単位を含む。
【0050】
別の例では、ポリマーは、30.1重量%以下の、グループb、グループc、グループd、及びこれらの混合物からなる群から選択されるモノマー単位を含む。
【0051】
一例では、ポリマーは、グループaからのモノマー単位とグループbからのモノマー単位とを含んでよい。
【0052】
一例では、ポリマーは、グループaからのモノマー単位とグループcからのモノマー単位とを含んでよい。
【0053】
別の例では、本発明のポリマーは、グループからaのモノマー単位とグループdからのモノマー単位とを含んでよい。
【0054】
更に別の例では、本発明のポリマーは、グループbからのモノマー単位とグループcからのモノマー単位とを含んでよい。
【0055】
更に別の例では、本発明のポリマーは、グループbからのモノマー単位とグループdからのモノマー単位とを含んでよい。
【0056】
更に別の例では、本発明のポリマーは、グループcからのモノマー単位とグループdからのモノマー単位とを含んでよい。
【0057】
更に別の例では、本発明のポリマーは、グループaからのモノマー単位、グループbからのモノマー単位、及びグループcからのモノマー単位を含んでよい。
【0058】
更に別の例では、本発明のポリマーは、グループaからのモノマー単位、グループbからのモノマー単位、及びグループdからのモノマー単位を含んでよい。
【0059】
更に別の例では、本発明のポリマーは、グループaからのモノマー単位、グループcからのモノマー単位、及びグループdからのモノマー単位を含んでよい。
【0060】
別の例では、本発明のポリマーは、グループbからのモノマー単位、グループcからのモノマー単位、及びグループdからのモノマー単位を含んでよい。
【0061】
更に別の例では、本発明のポリマーは、グループaからのモノマー単位、グループbからのモノマー単位、グループcからのモノマー単位、及びグループdからのモノマー単位を含んでよい。
【0062】
一例では、ポリマー中に存在する場合、グループbからのモノマー単位及びグループcからのモノマー単位は、約3:1〜1:3及び/又は約2:1〜1:2及び/又は約1.3:1〜1:1.3及び/又は約1:1かそれ以下、又は約1:1かそれ以上のモル比でポリマー中に存在する。
【0063】
別の例では、ポリマー中に存在する場合、グループbからのモノマー単位及びグループdからのモノマー単位は、約3:1〜1:3及び/又は約2:1〜1:2及び/又は約1.3:1〜1:1.3及び/又は約1:1かそれ以下、又は約1:1かそれ以上のモル比でポリマー中に存在する。
【0064】
別の例では、ポリマー中に存在する場合、グループcからのモノマー単位及びグループdからのモノマー単位は、約3:1〜1:3及び/又は約2:1〜1:2及び/又は約1.3:1〜1:1.3及び/又は約1:1かそれ以下、又は約1:1かそれ以上のモル比でポリマー中に存在する。
【0065】
更に別の例では、ポリマーは、グループaからのモノマー単位とグループcからのモノマー単位とを含む。例えば、ポリマーは、アクリルアミドモノマー単位と四級化アンモニウムモノマー単位とを含んでよい。四級化モノマー単位は、モノ四級化アンモニウムモノマー単位、ジ四級化アンモニウムモノマー単位、及びトリ四級化アンモニウムモノマー単位からなる群から選択してよい。一例では、ポリマーは、少なくとも69.9重量%のグループaからのモノマー単位と、30.1重量%以下のグループcからのモノマー単位とを含んでよい。
【0066】
更に別の例では、ポリマーは、グループaからのモノマー単位とグループbからのモノマー単位とを含む。例えば、ポリマーは、アクリルアミドモノマー単位とアクリル酸モノマー単位とを含んでよい。一例では、ポリマーは、少なくとも69.9重量%のグループaからのモノマー単位と、30.1重量%以下のグループbからのモノマー単位とを含んでよい。
【0067】
更に別の例では、ポリマーは、グループbからのモノマー単位とグループcからのモノマー単位とを含む。例えば、ポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、カルボキシエチルアクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアニオン性モノマーに由来するアニオン性モノマー単位と、四級アンモニウムモノマー単位とを含んでよい。四級化アンモニウムモノマー単位は、モノ四級化アンモニウムモノマー単位、ジ四級化アンモニウムモノマー単位、トリ四級化アンモニウムモノマー単位、及びこれらの混合物からなる群から選択される四級化モノマーに由来してよい。一例では、ポリマーは、アクリル酸に由来するアニオン性モノマー単位と、MAPTACに由来する四級化アンモニウムモノマー単位とを含む。一例では、ポリマーは、25重量%以下のグループbからのモノマー単位と、75重量%以下のグループcからのモノマー単位とを含んでよい。
【0068】
更に別の例では、ポリマーは、グループaからのモノマー単位、グループbからのモノマー単位、及びグループcからのモノマー単位を含む。例えば、ポリマーは、アクリルアミドモノマー単位と、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、カルボキシエチルアクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアニオン性モノマーに由来するアニオン性モノマー単位と、四級アンモニウムモノマー単位とを含んでよい。四級化アンモニウムモノマー単位は、モノ四級化アンモニウムモノマー単位、ジ四級化アンモニウムモノマー単位、トリ四級化アンモニウムモノマー単位、及びこれらの混合物からなる群から選択される四級化モノマーに由来してよい。一例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、アクリル酸に由来するアニオン性モノマー単位と、MAPTACに由来するカチオン性モノマー単位とを含む。別の例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、アクリル酸に由来するアニオン性モノマー単位と、DADMACに由来するカチオン性モノマー単位とを含む。更に別の例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、アクリル酸に由来するアニオン性モノマー単位と、TQに由来するカチオン性モノマー単位とを含む。別の例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、CEAに由来するアニオン性モノマー単位と、MAPTACに由来するカチオン性モノマー単位とを含む。更に別の例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、AMPSに由来するアニオン性モノマー単位と、MAPTACに由来するカチオン性モノマー単位とを含む。一例では、ポリマーは、少なくとも69.9重量%のグループaからのモノマー単位と、合計30.1重量%以下のグループb及びcからのモノマー単位とを含んでよい。別の例では、ポリマーは、約70重量%〜約99.5重量%のグループaからのモノマー単位と、0.1重量%〜約30重量%のグループbからのモノマー単位と、約0.1重量%〜約30重量%のグループcからのモノマー単位とを含んでよい。更に別の例では、ポリマーは、約70重量%〜約99.5重量%のグループaからのモノマー単位と、合計約0.5重量%〜30重量%のグループb及びcからのモノマー単位とを含んでよい。
【0069】
更に別の例では、ポリマーは、グループaからのモノマー単位と、グループcからのモノマー単位と、グループdからのモノマー単位とを含む。例えば、ポリマーは、アクリルアミドモノマー単位と、四級化アンモニウムモノマー単位と、CZ、SZ、及びこれらの混合物からなる群から選択される双極性モノマー単位とを含んでよい。四級化アンモニウムモノマー単位は、モノ四級化アンモニウムモノマー単位、ジ四級化アンモニウムモノマー単位、トリ四級化アンモニウムモノマー単位、及びこれらの混合物からなる群から選択される四級化モノマーに由来してよい。一例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、MAPTACに由来するカチオン性モノマー単位と、CZに由来する双極性モノマー単位とを含む。別の例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、MAPTACに由来するカチオン性モノマー単位と、SZに由来する双極性モノマー単位とを含む。一例では、ポリマーは、少なくとも69.9重量%のグループaからのモノマー単位と、合計30.1重量%のグループc及びdからのモノマー単位とを含んでよい。別の例では、ポリマーは、約70%〜約99.5重量%のグループaからのモノマー単位と、0.1%〜約30重量%のグループcからのモノマー単位と、約0.1%〜約30重量%のグループdからのモノマー単位とを含んでよい。更に別の例では、ポリマーは、約70%〜約99.5重量%のグループaからのモノマー単位と、合計約0.5%〜30重量%のグループc及びdからのモノマー単位とを含んでよい。
【0070】
更に別の例では、ポリマーは、グループaからのモノマー単位と、グループbからのモノマー単位と、グループdからのモノマー単位とを含む。例えば、ポリマーは、アクリルアミドモノマー単位と、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、カルボキシエチルアクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアニオン性モノマーに由来するアニオン性モノマー単位と、CZ、SZ、及びこれらの混合物からなる群から選択される双極性モノマー単位とを含んでよい。一例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、アクリル酸に由来するアニオン性モノマー単位と、CZに由来する双極性モノマー単位とを含む。別の例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、アクリル酸に由来するアニオン性モノマー単位と、SZに由来する双極性モノマー単位とを含む。一例では、ポリマーは、少なくとも69.9重量%のグループaからのモノマー単位と、合計30.1重量%のグループb及びdからのモノマー単位とを含んでよい。別の例では、ポリマーは、約70%〜約99.5重量%のグループaからのモノマー単位と、0.1%〜約30重量%のグループbからのモノマー単位と、約0.1%〜約30重量%のグループdからのモノマー単位とを含んでよい。更に別の例では、ポリマーは、約70%〜約99.5重量%のグループaからのモノマー単位と、合計約0.5%〜30重量%のグループb及びdからのモノマー単位とを含んでよい。
【0071】
更に別の例では、ポリマーは、グループaからのモノマー単位と、グループdからのモノマー単位とを含む。例えば、ポリマーは、アクリルアミドモノマー単位と、CZ、SZ、及びこれらの混合物からなる群から選択される双極性モノマー単位とを含んでよい。一例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、CZに由来する双極性モノマー単位とを含む。別の例では、ポリマーは、アクリルアミドに由来する非イオン性モノマー単位と、SZに由来する双極性モノマー単位とを含む。一例では、ポリマーは、少なくとも69.9重量%のグループaからのモノマー単位と、30.1重量%以下のグループdからのモノマー単位とを含んでよい。別の例では、ポリマーは、約70%〜約99.5重量%のグループaからのモノマー単位と、約0.5%〜約30重量%のグループdからのモノマー単位とを含んでよい。
【0072】
一例では、本発明のポリマーは、非イオン性親水性モノマー単位を含む。好適な親水性モノマー単位の非限定的な例は、以下からなる群から選択される非イオン性親水性モノマーに由来する:α,β−エチレン性不飽和酸のヒドロキシアルキルエステル、α,β−エチレン性不飽和アミド、α,β−エチレン性不飽和モノアルキルアミド、α,β−エチレン性不飽和ジアルキルアミド、ポリ(エチレンオキシド)タイプの水溶性ポリオキシアルキレン部分を有するα,β−エチレン性不飽和モノマー、親水性モノマー又はセグメントの前駆体であるα,β−エチレン性不飽和モノマー、ビニルピロリドン、ウレイドタイプのα,β−エチレン性不飽和モノマー、及びこれらの混合物。一例では、非イオン性親水性モノマー単位は、アクリルアミドに由来する。
【0073】
別の例では、本発明のポリマーは、非イオン性疎水性モノマー単位を含む。好適な非イオン性疎水性モノマー単位の非限定的な例は、ビニル芳香族モノマー、ビニルハライド、ビニリデンハライド、α,β−モノエチレン性不飽和酸のC
1〜C
12アルキルエステル、飽和カルボン酸のビニルエステル、飽和カルボン酸のアリルエステル、3〜12個の炭素原子を含有するα,β−モノエチレン性不飽和ニトリル、α−オレフィン、共役ジエン、及びこれらの混合物からなる群から選択される非イオン性親水性モノマーに由来する。
【0074】
一例では、ポリマーは、アニオン性モノマー単位を含む。好適なアニオン性モノマー単位の非限定的な例は、以下からなる群から選択されるアニオン性モノマーに由来する:少なくとも1つのカルボン酸官能基を有するモノマー、例えば、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸又は対応する無水物、カルボキシレート官能基の前駆体であるモノマー、少なくとも1つのスルファート又はスルホナート官能基を有するモノマー、少なくとも1つのホスホナート又はホスファート官能基を有するモノマー、エチレン性不飽和ホスファートエステル、及びこれらの混合物。一例では、アニオン性モノマー単位は、以下からなる群から選択されるアニオン性モノマーに由来する:アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸、カルボキシエチルアクリレート、及びこれらの混合物。
【0075】
一例では、ポリマーは、カチオン性モノマー単位を含む。好適なカチオン性モノマー単位の非限定的な例は、以下からなる群から選択されるカチオン性モノマーに由来する:アクリロイル−又はアクリロイルオキシアンモニウムモノマー、1−エチル−2−ビニルピリジニウム又は1−エチル−4−ビニルピリジニウムブロミド、クロリド、メチルスルフェート、N,N−ジアルキルジアリルモノマー、ポリ四級化モノマー、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のN,N−(ジアルキルアミノ−ω−アルキル)アミド、α,β−モノエチレン性不飽和アミノエステル、ビニルピリジン、ビニルアミン、ビニルイミダゾリン、単純な酸又は塩基の加水分解によって一級アミン官能基を生じさせるアミン官能基の前駆体であるモノマー、及びこれらの混合物。一例では、カチオン性モノマー単位は、MAPTACに由来する。別の例では、カチオン性モノマー単位は、DADMACに由来する。更に別の例では、カチオン性モノマー単位は、2−ヒドロキシ−N
1−(3−(2((3−メタクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ)−アセトアミド)プロピル)−N
1,N
1,N
3,N
3,N
3−ペンタメチルプロパン−1,3−ジアミニウムクロリドに由来する。
【0076】
非限定的な合成例
試料調製
反応開始剤溶液の調製
10mLの水を、1グラムの2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド(Wako Chemicalsから入手可能)(本明細書ではV−50と呼ぶ)と共にフラスコに添加する。この溶液をアルゴンガスでスパージして、酸素を除去する。
【0077】
モノマーの調製
2−ヒドロキシ−N
1−(3−(2−((3−メタクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ)−アセトアミド)プロピル)−N
1,N
1,N
3,N
3,N
3−ペンタメチルプロパン−1,3−ジアミニウムクロリド(本明細書ではTQと呼ぶ)の合成。
機械的撹拌機、ガス注入口、冷却器、及び温度計を備えるジャケット付丸底フラスコに、340.6グラムのジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMA、Sigma−Aldrichから入手可能)、238.8グラムのメチルクロロアセテート(Sigma−Aldrichから入手可能)、0.5gの4−メトキシフェノール(Sigm−Aldrichから入手可能)、及び423グラムのメタノール(Sigma−Aldrichから入手可能)を添加する。丸底フラスコを70℃で5時間加熱する。この反応物を室温まで冷却し、次いで、0.5グラムの4−メトキシフェノール(Sigma−Aldrichから入手可能)及び225グラムのジメチルアミノプロピルアミン(Sigma−Aldrichから入手可能)を2時間かけて均等に添加する。2時間後、反応物を2時間かけて65℃まで加熱し、その後、真空下で50℃にてメタノールを留去する。これに、690グラムの(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロライド(Sigma−Aldrichから60%水溶液として入手可能)を添加する。温度を2時間、65〜70℃で維持する。これら2時間の間、メタノールを除去し、水を添加して、55重量%水溶液を作製する。更に1時間65〜70℃の水中で反応を継続して、TQモノマーを得る。
【0078】
3−((3−メタクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ)プロパン−1−スルホネート(本明細書ではSZと呼ぶ)の合成。
丸底フラスコに、26.4グラムの無水アセトニトリル(Sigma−Aldrichから入手可能)及び15.5グラムのプロパンスルトン(Sigma−Aldrichから入手可能)を添加し、これを30分間撹拌する。30分間後、56.5グラムのアセトニトリル中25.6グラムのDMAPMA溶液を添加する。混合物を撹拌し、35℃まで加温する。白色の沈殿物が速やかに形成される。白色の沈殿物がバルクの体積を占めたら、液体をデカントする。固体をアセトニトリルで1回洗浄し、再度、デカントによって液体を除去する。次いで、固体を2x体積のジエチルエーテルで洗浄する。次いで、これらを漏斗で濾過し、大量のジエチルエーテルで洗浄する(濾過を介する)。NMR構造は、標的分子であるSZと一致する。
【0079】
N−(カルボキシメチル)−3−メタクリルアミド−N,N−ジメチルプロパン−1−アミニウムクロリド(本明細書ではCZと呼ぶ)の合成。
丸底フラスコに、16.5グラムのメチルブロモアセテート(Sigma−Aldrichから入手可能)、74グラムのテトラヒドロフラン(THF、Sigma−Aldrichから入手可能)、及び16.5グラムのDMAPMAを添加する。溶液を25℃で16時間撹拌し、次いで、撹拌を止める。沈降後、THFの上層を廃棄する。下層を50mLのヘキサン(Sigma−Aldrichから入手可能)で2回洗浄すると、粘稠な物質になる。次いで、物質を15mLのメタノール(Sigma−Aldrichから入手可能)に溶解させ、150mLのジエチルエーテル(Sigma−Aldrichから入手可能)に沈殿させる。粘稠な半固体になるまで、沈殿物をジエチルエーテルで数回洗浄する。次いで、それを室温で高真空下で一晩乾燥させる。NMR解析用に少量取り出す。中間体の残部を、次の工程まで、塩化カルシウムを収容しているガラス製のデシケータに入れる。
【0080】
上記で得られた3.3グラムの中間体を10mLの脱イオン水に溶解させ、2.7mL/分で直径2.5cmのガラスカラム中の50mLのDowex Marathon A水酸化物交換樹脂(VWR Scientificから入手可能)からなるカラムに通す。溶出液を回収し、13mLの1N塩酸(Sigma−Aldrichから入手可能)を添加する。室温で真空下にて水を乾燥させる。次いで、サンプルを室温で高真空下にて一晩乾燥させる。物質を真空から除去し、NMR解析用に少量を取り出す。2.71gの脱イオン水を物質に添加して、最終生成物であるCZを形成し、これを水溶液として保存する。
【0081】
ポリマーの調製
反応容器に、以下の表1の実施例に記載の量のモノマーと456gの水とを添加する。モノマー、アクリルアミド(本明細書ではAAMと呼ぶ)、アクリル酸(本明細書ではAAと呼ぶ)、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(本明細書ではDADMACと呼ぶ)、2−カルボキシエチルアクリレート(本明細書ではCEAと呼ぶ)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(本明細書ではAMPSと呼ぶ)及び[3−(
メタクリロイルアミノ)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリド(本明細書ではMAPTACと呼ぶ)は、全てSigma Aldrichから入手可能である。MAPTACは、50% w/w溶液として用いられる。TQ、SZ、及びCZは、上記で調製した通り用いられる。反応容器を窒素でスパージして系から酸素を除去し、窒素雰囲気を容器内で維持する。反応容器及び内容物を60℃の温度まで加熱する。
【0082】
内容物が60℃に達したら、上記の通り調製したV−50の反応開始剤溶液1mLを10%溶液として添加する(0.0562gのV−50(未希釈)を用いる実施例1.17を除いて)。反応を48時間、60℃で維持する。
【0083】
Mirapol(登録商標)HSC 300は、Rhodia S.A.(Paris,France)より入手した。
【0084】
以下の表は、製造される本発明のポリマーの非限定的な実施例について記載する。
【0088】
試験方法
固形分パーセントの測定
空の計量鍋(タブ付のVWR使い捨てアルミニウム波状皿、VWRカタログ番号25433−010;又は等価な鍋)を±0.1mg以内まで計量する(重量
鍋)。上記で調製したポリマー溶液のアリコート、2.5±0.5グラムを鍋に入れ、±0.1mg以内まで計量する(重量
鍋+ホ゜リマー溶液)。鍋及びポリマー溶液を、蓋をしていない80℃の換気オーブンに12時間入れる。室温に冷却した後、次いで、鍋及びポリマー固体を±0.1mg以内まで計量する(重量
鍋+ホ゜リマー固体)。固形分パーセントを以下の通り計算する:
【0090】
0.02%ポリマー溶液の調製
表2に記載の量を用いて、上で調製したポリマー溶液を脱イオン水で0.02%に希釈する。希釈溶液を保持するのに十分な大きさの受容容器の風袋をはかる。所望の量の元のポリマー溶液を受容容器に添加し、(溶液のみの)重量を±1mg以内まで記録する(重量
ホ゜リマー溶液)。次いで、ポリマー溶液を脱イオン水で0.02%に希釈し、その重量を±0.01g以内までを記録する(重量
ホ゜リマー溶液+水)。希釈溶液に蓋をし、使用前に時々撹拌しながら24時間放置して、ポリマーを確実に溶解させる。濃度を以下の通り計算する:
【0092】
ポリマー分子量の決定
ポリマーの分子量は、GPC SEC/MALSによって求める。HPLCは、室温で2つの線状μStyragel HTカラムのバンクを備える自動注入器を有するWaters Alliance 2695 HPLCである。流速は、1.0mL/分であり、移動相は、0.1%(重量/体積)LiBrを含むジメチルスルホキシド(DMSO)である。検出器は、トルエンで較正し、移動相において25Kデキストランを用いて正規化したWyatt Dawn EOS光散乱検出器、及び30℃のWyatt Optilab rEX屈折率検出器である。
【0093】
分析用のサンプルを1〜5mg/mLの範囲の既知の濃度で調製する。サンプルを、0.2μmのポリプロピレンメンブレンフィルタを用いて濾過する。注入体積は、100μLである。データは、ASTRA 5.3.4.14を用いて収集し、分析する。dn/dcの値を、100%の質量回復を想定したRI追跡から計算する。数平均分子量及び多分散指数を計算し、報告する。
【0094】
汚れ吸着試験
下記の通り調製し、処理した直線状の7cm×10cm(3.00インチ×4.00インチ)のハンドシート片を、必要に応じて、7cm×10cm(3インチ×4インチ)のダイカッターを用いて切断して、19g/m
2〜33g/m
2の坪量を有するサンプル部分を提供する(この範囲外のサンプル部分は廃棄する)。全ての試料を、任意の縁部から少なくとも1.2cm(0.5インチ)の試験材料の一部から得る。ハンドシートに、ボールペン又は同等のマーカーを用いて試料名を記載する。ハンドシートを21℃(70°F)±−17℃(2°F)及び相対湿度50%±2%のコンディショニングされた室内で少なくとも2時間(好ましくは一晩)コンディショニングした後、コンディショニング条件を維持しながら、ハンドシートを±10mg以内まで計量する(重量
基材)。残りの作業は、23℃(73°F)±−16℃(3.5°F)の温度及び相対湿度<70℃の実験室にて行う。次いで、ハンドシートを格子(60.32cm×121.29cm(23.75”×47.75”)ポリスチレン軽量パネル、Plaskolite,Inc.,Columbus,Ohio製、Home Depotからモデル番号1425005Aとして入手可能;又は同等の格子)上に置く。次いで、各ハンドシートを、上記の通り調製した0.02%希釈ポリマー溶液合計3.8mL(必要に応じて過飽和を避けるために1〜4回に分けて)で処理する。0.02%ポリマー溶液をハンドシートの上面(処理した面)にのみ塗布する。ハンドシートを少なくとも部分的に乾燥させるために、塗布と塗布との間に少なくとも1.5時間置く。ポリマー溶液を全て塗布した後、ハンドシートを格子上で少なくとも4時間放置して空気乾燥させる。
【0095】
ハンドシートが乾燥したら、ハンドシートが3.9cm×10cm(1.5”×4”)の試験ストリップを形成するように、処理した面を対向させて半分に折り畳む。次いで、アコーディオン(扇子)型の折り畳み技術を用いて試験ストリップを5回折り畳み、それぞれ幅約0.7cm(2/3”)の6つのセグメントを含む試験ストリップを作製する。
【0096】
ペトリ皿(VWR滅菌ペトリ皿、Simport plastics、60mm×15mm、体積28mL、VWRカタログ番号60872−306)にハンドシート名を記載し、±1mg以内まで計量する(重量
皿)。
【0097】
次いで、下記汚れ溶液の調製に従って調製したモデル汚れ及び水を収容している蓋付遠心管を撹拌/振盪させて、モデル汚れを水に分散させ、汚れ分散液を形成する。次いで、遠心管の蓋を開けて、試験ストリップの折り畳み部が遠心管の長さに平行になるように、試験ストリップを汚れ分散液に完全に浸漬させる。次いで、直ちに遠心管に再度蓋をし、60±1秒間WS 180°振盪器内で振盪した。WS 180°振盪器(Glas−Col番号099AWS18012)を、1秒毎に試料を160〜170°反転させるように50%の速度に設定する。
【0098】
振盪後、試験ストリップを、実験室用ピンセットを用いてペトリ皿上で慎重に取り除く。汚れ分散液が全て、元の遠心管又は対応するペトリ皿のいずれかに確実に維持されるように注意しなければならない。「絞り」動作を用いて試験ストリップから汚れ分散液を搾り取り、ペトリ皿に回収する(≧85%の汚れ分散液を回収しなければならない)。汚れ分散液が試験ストリップから除去されたら、試験ストリップを廃棄する。混合物を回旋させてモデル汚れを水に再分散させた後、残りの汚れ分散液を遠心管からペトリ皿に注いで、不注意でモデル汚れが遠心管に残らないようにする。汚れ分散液を収容しているペトリ皿を、±1mg以内まで計量する(重量
皿+排水)。次いで、サンプルが乾燥するまで、好ましくは一晩、60℃のベント式実験室用乾燥オーブンにペトリ皿を入れる。試料が乾燥したら、ペトリ皿をオーブンから取り出し、23℃(73°F)±−16℃(4°F)まで冷却する。次いで、ペトリ皿を±1mg以内まで再計量する(重量
皿+乾燥シタ汚レ)。
【0099】
汚れ溶液の調製−遠心管(VWRブランドの、平坦な蓋を備える50mL超透明超高性能自立遠心管、VWRカタログ番号82018−052;又は等価な管)に試料名を記載し、±1mg以内まで計量する(重量
ハ゛イアル+蓋)。次に、0.1784g±0.0005gのモデル汚れ(Empirical Manufacturing Co.,7616 Reinhold Drive,Cincinnati,Ohio 45237−3208から入手可能なBlack Todd Clay)を計量し(重量
添加シタ汚レ)、次に遠心管に入れる。脱イオン水、25.0mL±0.2mLを、好適なディスペンサーを用いて遠心管にゆっくり添加する。脱イオン水を、モデル汚れから埃が舞い上がるのを防ぐために慎重に遠心管に入れる。埃が舞い上がった場合、遠心管を廃棄し、新たな遠心管を準備する。次いで、遠心管を±1mg以内まで再計量する(重量
ハ゛イアル+蓋+分散液)。
【0100】
ハンドシートの調製−ポリマー等の材料の汚れ吸着特性を試験するために、ハンドシートを以下のように調製し、次いで、上記汚れ吸着試験方法において用いる。
【0101】
ハンドシートは、繊維性構造体の手製の試料である。ハンドシートは、以下の手順を用いて、標的坪量は26.8g/m
2であるが、19g/m
2以上且つ33g/m
2以下で調製される。
【0102】
a.パルプの調製−Northern Softwood Kraft(NSK)パルプのパルプスラリーを以下の通り調製する。±0.0002gまで計量できる化学天秤を用いて、30gのNSK乾燥ラップ(パルプ)を量り分ける。NSK乾燥ラップの重量を記録する。このパルプについて、完全乾燥パルプの割合又は稠度を記録する。23℃±2℃のCity of Cincinnati,Ohio Water(又は以下の特性を有する等価物:合計硬度=CaCO
3として155mg/L;カルシウム含量=33.2mg/L;マグネシウム含量=17.5mg/L;ホスフェート含量=0.0462)500mLを2000mLのポリプロピレンビーカーに入れる。水をビーカーに添加した直後、ビーカー内の水に、計量したNSK乾燥ラップを添加する。NSK乾燥ラップを完全に湿らせた後(約50〜60秒間)、濡れたNSK乾燥ラップを取り出し、濡れたNSK乾燥ラップを約2cm
2かそれ以下の片の小片に手で引き裂く。濡れたNSK乾燥ラップの小片をビーカー内の水に戻す。濡れたNSK乾燥ラップを水に少なくとも1時間、典型的には1〜2時間浸漬する。浸漬期間の最後に、商品名73−18パルプ粉砕機としてTesting Machines,Inc.から市販されているパルプ粉砕機又はその等価物の粉砕機タンクに、ビーカーの内容物(水及びパルプ)を移す。必要に応じて、粉砕機を維持、較正、及び洗浄するために製造業者の説明書に従う。粉砕機は、TAPPI規格T−205を満たさなければならない。ポリエチレン製の洗浄瓶によって送達される更なるCity of Cincinnati,Ohio water(又は上記の通り等価な水)を用いて、ビーカーに付着している任意の残りのパルプを洗浄し、粉砕機タンクに取り除く。更なるCity of Cincinnati,Ohio water(又は上記の通り等価な水)を粉砕機タンクに添加して、粉砕機タンク中の総体積を合計1500mLという結果にする。
次に、パルプ及びCity of Cincinnati,Ohio water(又は上記の通り等価な水)(23℃±2℃)を収容している粉砕機タンクを、粉砕機の台に置き、粉砕機のシャフト及び羽根の下に配置する。粉砕機タンクを、粉砕機の台上の所定の位置にしっかりと固定する。羽根を製造業者の説明書に従って所定の位置まで下げ、固定する。粉砕機タンクの蓋を粉砕機タンクの所定の位置に置く。時限付のスイッチ出口を備える間隔タイマを正確に10分間に設定する。粉砕機を作動させ、正確に10分間動作した後自動的にアラームが鳴り、粉砕機が停止するように設定したアラームを備えるタイマーをスタートさせる。アラームを切る。10分間の動作が終了した後、1時間以内に粉砕機内でパルプスラリー(pulp slurry)(パルププラスCity of Cincinnati,Ohio water(又は上記の通り等価な水))を用いる。ハンドシートを作製するために用いる前に、パルプスラリーを1時間超放置してはならない。
【0103】
b.パルプの調合処理−パルプスラリーを上記の通り粉砕機タンク内で調製した後、パルプスラリーを、以下の通りAdirondack Machine Corporationから市販されている、Noble and Woodハンドシート形成機又はプロポーショナー及びハンドシート形成機等のプロポーショナーにおいて調合処理する。
19〜21Lのステンレス鋼タンクを有するプロポーショナーに、City of Cincinnati,Ohio water(又は上記の通り等価な水)を添加して、タンクを約半分(約9〜10L)まで充填する。プロポーショナーの撹拌機を作動させ、撹拌機の速度を23rpm±2rpmに調整して、パルプスラリーを添加した時点で良好な混合を提供する。タンクに添加されるCity of Cincinnati,Ohio water(又は上記の通り等価な水)とパルプスラリーとが均一に混合されることを確認することによって、良好な混合であると定めることができる。次に、タンクに、上で製造したパルプスラリーの完全乾燥パルプ30gの等価物を添加する。パルプスラリーをタンクに添加した後、プロポーショナーの体積目盛を19Lマークに設定する。更にCity of Cincinnati,Ohio water(又は上記の通り等価な水)を添加して、液面をプロポーショナーの溶液指示計器のフックの頂部とほぼ等しくする。
【0104】
c.ハンドシートの形成−以下の通り、上記プロポーショナー内に存在するパルプスラリーからハンドシートを作製する。
ハンドシートは、Adirondack Machine Corporationから市販されている30cm×30cm(12”×12”)のステンレス鋼シート成形型を用いて作製する。まず、シート成形型のデックルボックス(deckle box)における排水弁を開き、デックルボックスから完全に排水する。デックルボックスを洗浄し、混入物のないようにする必要がある。排水弁を閉じ、デックルボックスを開ける。City of Cincinnati,Ohio water(又は上記の通り等価な水)の給水を始め、デックルボックスをあふれさせる。フォーミングワイヤ下に任意の気泡を捕捉しないように、粗いデックルボックスワイヤ上に清浄なフォーミングワイヤ(84M 35.6cm×35.6cm(14”×14”)のポリエステルモノフィラメントプラスチック布、Appleton Wire Co.から市販)を置く。気泡が残っている場合、デックルボックスを閉じる前に手で穏やかにワイヤをこすることによって除去する。フォーミングワイヤ下の気泡は、除去されていない場合、ハンドシートに穴を開けたり、ハンドシートを本明細書に記載する試験において用いるのに受容できないものにしたりする。
【0105】
フォーミングワイヤを水によって完全に濡らした後、デックルボックスを閉じ、鍵をかけ、デックルボックス内のフォーミングワイヤから水を21.6cm(8 1/2”)まで上げる。デックルボックスの内側のマークは、この体積を常に示すために用いなければならない。プロポーショナーのサンプル容器を用いて、2543mLのパルプスラリーをプロポーショナーからデックルボックス内の水に添加する。穿孔された金属のデックルボックスプランジャを用いて、パルプスラリーの頂部付近からデックルボックス内のパルプスラリーの底部にプランジャを移動させ、3周期完全に上下させることによってパルプスラリーを均一に分布させる。下方に動かす際、フォーミングワイヤに触れてはいけない。3回目の周期後、プランジャを上げ、(波作用をなくすために)パルプスラリー表面の直下にプランジャプレートを保持しながら2秒間一時停止させ、次いで、ゆっくりと引く。パルプスラリーがデックルボックス内で乱れていないことを確認する。
【0106】
デックルボックスのドロップ弁の時限付開放を作動させるためにスイッチを押し下げる。ドロップ弁は、デックルボックスが完全に排水された後自動的に閉まる。大部分のユニットは、約20〜25秒で完全に排水される。ドロップ弁を閉じた後、デックルボックスを開け、デックルボックスから繊維マット側を上にしたフォーミングワイヤを慎重に取り出す。直ちに、繊維マットを備えるフォーミングワイヤがその上を通過する真空スロット(33cm×0.15cm(13”×1/16”)90°フレア)に表面を有する真空ボックスの表面(真空ボックステーブル)上に、繊維マット側を上にしたフォーミングワイヤを置く。デックルボックスから真空ボックステーブルへのこの移動中、操作者に隣接するフォーミングワイヤの縁部を同じ相対位置に維持する。
【0107】
Ashcroft Inc.から市販されているAshcroft Vacuum Gauge Model(範囲0〜51kPa(0〜15”Hg))に従って、13±2Kpa(4.0±0.5”Hg)の低レベルの真空ピーク(予真空)、及び34±2kPa(10.0±0.5”Hg)の高レベルの真空ピークになるように、真空ボックステーブルの真空弁を設定する。
【0108】
真空ボックステーブルに結合している真空ポンプ(3m
3/分(106cfm)で引くNash H4ポンプ、モータ−10HP、1745rpm、3Ph、60Hz、ECM Inc.から入手可能)を作動させる。低レベルの真空にする(予真空)。フォーミングワイヤの前縁部(操作者に隣接する縁部)が、真空スロット上に約0.63〜1.3cm(1/4”〜1/2”)延在するように、繊維マット側を上にしたフォーミングワイヤを真空ボックステーブル上に置く。繊維マットを備えるフォーミングワイヤを均一な速度で1±0.3秒真空スロットを横断して引っ張る。真空ゲージは、13±2kPa(4.0±0.5”Hg)をピークとしなければならない。この工程を予真空工程と呼ぶ。
【0109】
次に、低レベルの真空を作動させ、高レベル側の真空系を開く。真空スロットの後ろの真空ボックステーブル上に、トランスファーワイヤ(44M 41cm×35.5cm(16”×14”)ポリエステルモノフィラメントプラスチック布、Appleton Wire Co.から市販、機械方向を示す矢印で印をつけた節玉のある(knobby)側面(シート側)を有する)の節玉のある側を上にして置く。41cm(16”)の長さが真空スロットに対して垂直になるように、トランスファーワイヤを真空ボックステーブル上に置く。操作者に隣接しているフォーミングワイヤの縁部を同じ相対位置に維持しながら、慎重に繊維マットを備えるフォーミングワイヤをひっくり返す。トランスファーワイヤの中心に繊維マットを備えるフォーミングワイヤをそっと置いて、トランスファーワイヤの前縁部(操作者に隣接する縁部)が真空スロット上に約0.63cm〜1.3cm(1/4”〜1/2”)延在するように「サンドイッチ」を形成する。真空スロット上の繊維マットの移動方向は、上記予真空工程中の繊維マットを備えるフォーミングワイヤの移動方向と同一でなければならない。「サンドイッチ」を、均一な速度で1±0.3秒真空スロットを横断して引っ張る。真空ゲージは34±2kPa(10.0±0.5”Hg)をピークとしなければならない。フォーミングワイヤからトランスファーワイヤまで繊維マットを移動させるこの工程を、移動真空工程と呼ぶ。
【0110】
高レベルの真空を閉じ、真空系全体を停止させる。この時点までに、繊維マットはハンドシートになっている。次に、「サンドイッチ」を真空ボックステーブル上に置く。フォーミングワイヤの1つの角部を穏やかに持ち上げ、それを取り除くことによって、ハンドシート及びトランスファーワイヤからフォーミングワイヤを分離して、トランスファーワイヤに付着しているハンドシートを残す。移動真空工程中であるとき、操作者に隣接する布地の縁部をハンドシートと同じ相対位置に維持する。真空スロットを横断する移動方向を示すために、ハンドシートの角部に消えないペン(Dick Blick Art Suppliesから市販されている水性ペン)で矢印を書く。これは、ハンドシートの機械方向を特定する。
【0111】
次に、トランスファーワイヤがドラム乾燥機に隣接し、且つ操作者に隣接するように維持された縁部が最後にはドラム乾燥機に行き着くように、Adirondack Machine Corporationから市販されているE−100ドラム乾燥機に、ハンドシートが付着しているトランスファーワイヤを通過させる。ハンドシートがドラム乾燥機に隣接する状態で、ドラム乾燥機にハンドシートが付着しているトランスファーワイヤを再度通過させる。
【0112】
乾燥機ドラムを2回目に出た直後、まだ温かい間に、ハンドシートを取り出す。
【0113】
形成されるハンドシートの標的坪量は、26.8g/m
2であるが、19g/m
2以上且つ33g/m
2以下が試験に好適である。坪量が19g/m
2未満又は33g/m
2超である場合、パルプの量が少なくなりすぎるか又は多くなりすぎるため、標的坪量は26.8g/m
2であり、19g/m
2以上且つ33g/m
2以下であるハンドシートを製造するためにプロセスを適宜調整する必要がある。
【0114】
計算
ペトリ皿に残る残留モデル汚れの量(質量
残留汚レ)を計算するために、以下の等式を用いる:
【0115】
【数3】
残留モデル汚れは、mgで報告する。
【0116】
試料に吸着した汚れ(保持された汚れ)の量を計算するために、以下の等式を用いる:
【0117】
【数4】
吸着した汚れの量は、mgで報告する。
【0118】
保持された汚れの割合(保持された汚れ%)を計算するために、以下の等式を用いる:
【0120】
4つの複製において試験を実施し、材料について、吸着した汚れの平均量(汚れ吸着値としても知られている)及び保持された汚れの平均割合(保持された汚れ
平均%)を計算する。
【0121】
電荷密度試験方法
汚れ吸着ポリマー等のポリマーの電荷密度は、BTGから入手可能なMutek PCD−04粒子電荷検出器又は等価な機器を用いて測定することができる。BTGによって提供される以下の指針が用いられる。
【0122】
0.1%溶液(0.1gポリマー+99.9g脱イオン水)(サンプル)で開始する。滴定剤の消費に応じて、必要な場合はポリマー含量を増加又は減少させる。多くのポリマー及び/又は添加剤の電荷密度は、溶液のpHに依存するので、最後の希釈前に溶液のpHを調整する。ここでは、pH 4.5を用いる。
1.サンプル20mLをPCD測定セル及び挿入ピストンに入れる。
2.測定セルをピストンで押して、サンプルをPCDに入れ、電極を背面に対向させる。それが背面に接触するまで、ガイドに沿ってセルをスライドさせる。
3.ピストンを上方に引き、逆時計回りに回してピストンを所定の位置に固定する。
4.モータのスイッチを入れる。流動電位がタッチパネル上に示される。信号が安定するまで2分間待つ。
5.逆帯電した滴定剤を用いる(例えば、陽性流動電位を有するカチオン性サンプルの場合、アニオン性滴定剤を用いる)。滴定剤は、0.001N PVSK又は0.001N PolyDADMACからなり、BTGから入手可能である。
6.BTGから入手可能な自動滴定装置を利用する。適切な滴定剤を選択した後、滴定装置を設定して、全ての気泡を確実に一掃するために10mLを分配することによって管をすすぐ。
7.サンプルの表面の下に管の先端を配置し、滴定を開始する。電位が0mVに達したときに自動的に停止するよう、自動滴定装置を設定する。
8.滴定剤の消費を記録する。理想的には、滴定剤の消費は、0.2mL〜10mLでなければならず、そうでない場合は、ポリマー含量を減少又は増加させる。
9.ポリマーサンプルの第2の20mLのアリコートで滴定を繰り返す。
10.電荷要求量(溶液)又は電荷要求量(固体)を計算する;
【0123】
【数6】
ポリマーの電荷要求量(電荷密度)をmeq/g単位で報告する。
【0124】
坪量試験方法
汚れ吸着試験方法において上記の通り切断した試料の直線状の7cm×10cm(3.00インチ×4.00インチ)の片を、21℃(70°F)±−17℃(2°F)及び相対湿度50%±2%のコンディショニングされた室内で、少なくとも2時間、典型的には一晩コンディショニングする。コンディショニング条件を維持しながら、試料を±10mg以内まで計量する(重量
基材)。次いで、試料の坪量を以下の通り計算する:
【0126】
2.バッファ
本発明の組成物は、汚れ吸着ポリマーが組成物中の他の成分と相互作用するのを防ぐためにバッファを含んでもよい。バッファは、約0.01%〜約5.0%、あるいは約0.01%〜約2.0%、あるいは約0.01%〜約2.0%、あるいは約0.01%〜約0.2%、あるいは約0.1の量で存在し得る。
【0127】
本明細書で好適なバッファは、弱酸、有機及び/又は無機塩である。一実施形態では、有機塩は、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ホスフェートナトリウム、塩化カリウム、ホスフェートカリウム等の一価、二価、若しくは三価の塩、又はこれらの混合物から選択される。
【0128】
3.界面活性剤
本発明の組成物は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤は、組成物の約0.001重量%超〜約10重量%、あるいは約0.5重量%〜約3、あるいは約0.7重量%〜約3重量%、あるいは約1重量%〜約3重量%、あるいは約1重量%〜約2重量%、あるいは1重量%超の濃度で存在し得る。組成物中の界面活性剤の正確な濃度は、界面活性剤の種類、部類、及び鎖長、粘度に対する界面活性剤の寄与、及び組成物中のポリマーの所望の濃度を含む多数の要因に依存する。
【0129】
好適な界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双極性界面活性剤、両性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである。好適な界面活性剤の例は、McCutcheon’s Vol.1:Emulsifiers and Detergents,North American Ed.,McCutcheon Division,MC Publishing Co.,2002に記載されている。
【0130】
一実施形態では、組成物は、非イオン性界面活性剤を含む。好適な非イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルコールアルコキシレート、アルキル多糖類、アミンオキシド、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロックコポリマー、ヒマシ油誘導体、フルオロ界面活性剤、及びケイ素系界面活性剤が挙げられる。用いることができる他の非イオン性界面活性剤としては、糖類等の天然源に由来するものを挙げることができ、また、C
8〜C
16 N−アルキルグルコースアミド界面活性剤が挙げられる。
【0131】
また、本発明で用いるのに好適なのは、フッ素化非イオン性界面活性剤である。1つの特に好適なフッ素化非イオン性界面活性剤は、Fluorad F170(3M Corporation,3M Center,St.Paul,MN,USA)である。Fluorad F170は、式C
8F
17SO
2N(CH
2−CH
3)(CH
2CH
2O)
xを有する。また、本発明で用いるのに好適なのは、ケイ素系界面活性剤である。これら種類の界面活性剤の一例は、Silwet L7604(Dow Chemical(1691 N.Swede Road,Midland,Michigan,USA)から入手可能)である。
【0132】
a.可溶化剤
幾つかの実施形態では、本発明の組成物は、透明な溶液を形成するために、組成物に容易には溶解しない、任意の過剰な疎水性有機物質、特に任意の香料物質を可溶化するための可溶化界面活性剤、また、組成物に添加することができる任意成分(例えば、昆虫忌避剤、酸化防止剤等)を含んでよい。好適な可溶化界面活性剤は、非発泡性又は低発泡性界面活性剤である。一実施形態では、組成物は、硬化ヒマシ油を含有する。本組成物中で用いることができる1つの好適な硬化ヒマシ油は、Basophor(商標)(BASFから入手可能)である。
【0133】
アニオン性界面活性剤及び/又は洗浄性界面活性剤を含有する組成物は、白亜質の残渣を発生させ得る。幾つかの実施形態では、組成物は、アニオン性界面活性剤及び/又は洗浄性界面活性剤を含まない。
【0134】
b.湿潤剤
幾つかの実施形態では、本発明の組成物は、組成物を容易に且つより均一に広げることができる低表面張力を提供する湿潤剤を含み得る。このような湿潤剤を含まない水性組成物は、十分に広がることができないことが見出されている。組成物の広がりは、また、組成物が表面と接触したときにより速やかに乾燥させることを可能にする。
【0135】
湿潤剤の非限定的な例としては、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロックコポリマーが挙げられる。好適なブロックポリオキシエチレン−ポリプロピレンポリマー界面活性剤としては、初期反応性水素化合物として、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、及びエチレンジアミンに基づくものが挙げられる。初期化合物とC
12〜18脂肪族アルコール等の単一の反応性水素原子との連続的エトキシル化及びプロポキシル化によって作製されるポリマー化合物は、一般に、シクロデキストリンと相溶性ではない。BASF−Wyandotte Corp.,Wyandotte,MichiganによってPluronic(登録商標)及びTetronic(登録商標)と命名された特定のブロックポリマー界面活性剤化合物は、容易に入手可能である。
【0136】
この種の湿潤剤の非限定的な例は、米国特許第5,714,137号に記載されており、例えば、Silwet(登録商標)界面活性剤(Momentive Performance Chemical,Albany,New Yorkから入手可能)が挙げられる。代表的なSilwet界面活性剤は、以下の通りである:
【0138】
4.香料成分
本発明の組成物は、香料混合物を含み得る。香料混合物は、香料成分を組成物の約0.01重量%〜約10重量%、あるいは約0.01重量%〜約5重量%、あるいは約0.01重量%〜約3重量%、あるいは約2.5重量%の量で含み得る。
【0139】
香料成分は、様々な揮発性及び臭気検出閾値を有することが多い。一般に、香料成分の特徴及び揮発性は、その沸点(「BP」)及びそのオクタノール/水分配係数(又は「P」)の観点で記載される場合がある。本明細書で称される沸点は、101kPa(760mmHg)の正常標準圧力下で測定される。標準的な101kPa(760mmHg)における多くの香料成分の沸点は、例えば、「Perfume and Flavor Chemicals(Aroma Chemicals)」、Steffen Arctander著及び発行、1969年に記載されている。
【0140】
香料成分のオクタノール/水分配係数は、オクタノール中の平衡濃度と水中における平衡濃度との比である。本発明の組成物で用いられる香料成分の分配係数は、その常用対数10、logPの形態でより便利に求めることができる。多くの香料成分のlogP値が報告されている;例えば、Pomona92データベース(Daylight Chemical Information Systems,Inc.(Daylight CIS),Irvine,Californiaから入手可能)を参照されたい。しかし、logP値は、これもDaylight CISから入手可能な「CLOGP」プログラムによって最も便利に計算される。また、このプログラムは、Pomona92データベースにおいて入手可能であるとき実験的logP値も列挙する。「計算logP」(ClogP)は、Hansch及びLeo(A.Leo,in Comprehensive Medicinal Chemistry,Vol.4,C.Hansch,P.G.Sammens,J.B.Taylor and C.A.Ramsden,Eds.,p.295,Pergamon Press,1990を参照されたい)のフラグメントアプローチによって求められる。フラグメントアプローチは、各香料成分の化学構造に基づいており、原子の数及び種類、原子の連結性、並びに化学結合を考慮する。この物理化学的特性の最も信頼性が高く且つ広く用いられている推定値であるClogP値は、組成物の香料成分の選択において、実験的logP値の代わりに用いられる。
【0141】
香料混合物は、成分の1以上の群から選択される香料成分を含み得る。成分の第1の群は、約250℃以下の沸点及び約3以下のClogPを有する香料成分を含む。あるいは、第1の香料成分は、240℃以下、あるいは235℃以下の沸点を有し、あるいは、第1の香料成分は、3.0未満、あるいは2.5以下のClogP値を有する。香料成分の第1の群の1以上の成分は、香料混合物中に任意の好適な量で存在し得る。特定の実施形態では、第1の香料成分は、香料混合物の少なくとも1.0重量%、あるいは香料混合物の少なくとも3.5重量%、あるいは少なくとも7.0重量%の濃度で存在する。
【0142】
香料成分の第2の群は、250℃以下の沸点及び3.0以上のClogPを有する香料成分を含み、あるいは、第2の香料成分は、240℃以下、あるいは235℃以下の沸点を有し、あるいは、第2の香料成分は、3.0超、あるいは3.2超のClogP値を有する。香料成分の第2の群の1以上の成分は、香料混合物中に任意の好適な量で存在し得る。特定の実施形態では、第2の香料成分は、香料混合物の少なくとも1.0重量%、あるいは香料混合物の少なくとも3.5重量%、あるいは少なくとも7.0重量%の濃度で存在する。
【0143】
香料成分の第3の群は、250℃以上の沸点及び3.0以下のClogPを有する香料成分を含み、あるいは、第3の香料成分は、255℃以下、あるいは260℃以下の沸点を有する。あるいは、この更なる香料成分は、3.0未満、あるいは2.5以下のClogP値を有する。香料成分の第3の群の1以上の成分は、香料混合物中に任意の好適な量で存在し得る。特定の実施形態では、第3の香料成分は、香料混合物の少なくとも10重量%、あるいは少なくとも25重量%、あるいは香料混合物の40重量%超、あるいは50重量%超の濃度で存在する。
【0144】
香料成分の第4の群は、250℃以上の沸点及び3.0以上のClogPを有する香料成分を含み、あるいは、この更なる香料成分は、255℃以上、あるいは260℃以上の沸点を有し、あるいは、更なる香料成分は、3.0超、あるいは更には3.2超のClogP値を有する。香料成分の第4の群の1以上の成分は、香料混合物中に任意の好適な量で存在し得る。特定の実施形態では、第4の香料成分は、香料混合物の少なくとも10重量%、あるいは少なくとも25重量%、あるいは香料混合物の40重量%超、あるいは50重量%超の濃度で存在する。
【0145】
また、香料混合物は、上記香料群の任意の好適な組合せを含み得る。例えば、香料混合物は、群3及び4の香料成分を少なくとも50%含んでよく、香料混合物の残部は、第1及び/又は第2の群の香料成分に由来する。
【0146】
組成物で有用な香料混合物は、臭気検出範囲(ODR)内に留まりながら、臭気検出閾値(ODT)を達成するための濃度の香料成分を含み得る。ODTは、一貫して知覚されて個体において嗅覚反応を生じさせる香料成分の最低濃度である。香料の濃度が上昇するにつれて、香料の臭気強度及び個体の嗅覚反応も上昇する。これは、香料の濃度が最高に達するまで生じ、その時点で臭気強度は、それを超えると個体によるそれ以上の嗅覚反応が起こらなくなるプラトーに達する。個体が一貫して臭気を知覚するこの範囲の香料濃度は、ODRとして知られている。
【0147】
幾つかの状況では、香料成分の少なくとも幾つかのODRを超えることが望ましい場合がある。一実施形態では、少なくとも1つの香料成分は、ODRの50%過剰、あるいはODRの150%過剰の濃度で存在する。匂いを長持ちさせるために、少なくとも1つの香料成分をODRの300%超の濃度で添加してよい。
【0148】
ODTは、炎イオン化及びスニッフポートを備える市販のガスクロマトグラフ(「GC」)を用いて求められる。ガスクロマトグラフは、シリンジによって注入される物質の正確な体積、正確なスプリット比、並びに既知の濃度及び鎖長分布の炭化水素標準を用いる炭化水素応答を求めるために較正する。空気流量を正確に測定し、ヒトの吸息の時間が12秒間持続すると仮定して、サンプリングした体積を計算する。任意の時点における検出器での正確な濃度は既知であるので、吸息された体積当たりの質量も既知であり、物質の濃度を計算することができる。物質が50十億分率(ppb)未満の閾値を有するかどうかを求めるために、逆算された濃度でスニッフポートに溶液を送達する。パネリストは、GC溶出液の臭いを嗅ぎ、臭気が認められる保持時間を決定する。全てのパネリストの平均により、認識性の閾値を決定する。
【0149】
必要量の分析物をカラムに注入して、検出器における濃度を50ppbにする。ODTを求めるための典型的なGCパラメータを以下に記載する。機器に添付されている指針に従って試験を実施する。
【0150】
機器:
GC:FID検出器を備える5890シリーズ(Agilent Technologies,Ind.,Palo Alto,California,USA)
7673オートサンプラー(Agilent Technologies,Ind.,Palo Alto,California,USA)
カラム:DB−1(Agilent Technologies,Ind.,Palo Alto,California,USA)
長さ30メートル、ID 0.25mm、フィルム厚1マイクロメートル(分離させるための選択的分割を提供する毛細管の内壁上のポリマー層)
【0151】
方法パラメータ:
分割注入:17/1スプリット比
オートサンプラー:1.13マイクロリットル/注入
カラム流量:1.10mL/分
空気流:345mL/分
入口温度245℃
検出器温度285℃
温度情報
初期温度:50℃
速度:5℃/分
最終温度:280℃
最終時間:6分
有力な仮定:(i)臭い嗅ぎ1回当たり12秒
(ii)GC空気をサンプル希釈に添加
【0152】
特定の実施形態では、組成物は、ディスペンサーから分配されて、組成物のより大きな液滴を提供し得る(複数の小さな液滴に比べてより小さな合計表面積を有する)。これは、揮発性の高いトップノートが揮発する速度を低下させ得る。液滴は、空気中に懸濁したときに香料混合物を放出することができるだけではなく、表面(例えば、テーブル又は調理台、家具、及び床、カーペット等)と接触するまで落ちることもできる。これら表面に落ちる液滴は、香料混合物の容器として機能して、このような表面上に落ちた後に香料混合物を放出することができる。この方式では、消費者によって元々知覚されている香気を継続的に再生することができ、これは、長時間にわたって液滴から放出される分子によって補給される。
【0153】
5.悪臭中和剤
本発明の組成物は、真の悪臭除去効果をもたらす悪臭中和剤を含んでもよい。組成物は、化学反応又は中和を介して空気中の悪臭を緩和する悪臭中和剤として定義される蒸気相技術を介して悪臭を中和することができる。このような実施形態では、悪臭中和剤は、1以上のどんな布地にも使える脂肪族アルデヒド及び/又は1以上のエノン類(不飽和二重結合を含むケトン類)を含み得る。
【0154】
以下の表は、布地の黄変を避けるためのアルデヒド類及びエノン類の適切な選択の重要性を示す。
【0156】
好適な脂肪族アルデヒドの例は、R−COH(式中、Rは、2以下の二重結合を有する飽和C
7〜C
22直鎖及び/又は分枝鎖である)である。脂肪族アルデヒドの更なる例は、リラール、メチルジヒドロジャスモネート、リグストラール、メロナール、オクチルアルデヒド、シトラール、サイマール、ノニルアルデヒド、ボージュナール、P.T.ブシナール、デシルアルデヒド、ラウリン酸アルデヒド、及びこれらの混合物である。
【0157】
蒸気相技術を利用する悪臭中和剤は、香料混合物中に任意の好適な量で存在し得る。特定の実施形態では、悪臭中和剤は、香料混合物の約1重量%以上約50重量%未満の量で存在し得る。他の実施形態では、悪臭中和剤は、香料混合物の約3重量%以上約30重量%未満の量で存在し得る。他の実施形態では、悪臭中和剤は、香料混合物の約8重量%以上約15重量%未満の量で存在し得る。
【0158】
また、悪臭中和剤は、組成物が空気中に懸濁している霧である場合、悪臭を中和するためにシクロデキストリンを含み得る。シクロデキストリンは、様々な有機分子と錯体を形成して、それらの揮発性を低下させる。幾つかの実施形態では、本発明の組成物は、可溶化された水溶性の非錯体化型シクロデキストリンを含み得る。シクロデキストリン分子は、米国特許第5,714,137号及び同第5,942,217号に記載されている。好適な濃度のシクロデキストリンは、組成物の約0.01重量%〜約3重量%、あるいは約0.01重量%〜約2重量%、あるいは約0.05重量%〜約1重量%、あるいは約0.05重量%〜約0.5重量%である。
【0159】
幾つかの種類の悪臭中和剤は、臭気に曝露されるものの感覚を変化させることによって機能する。臭気の感覚認知を変化させる少なくとも2つの方法が存在する。1つの方法は、臭気に曝露されるヒトが臭気よりも香料の匂いを嗅ぐように香料を用いて臭気をマスキングすることである。他の方法は、悪臭に対するヒトの感受性を低下させることである。イオノン類は、卵、タマネギ、ニンニク等によって引き起こされる硫黄臭等の特定の望ましくない臭気の存在に対するヒトの嗅覚系の感受性を低下させることができる組成物である。好適なイオノン類の例は、イオノンアルファ、イオノンベータ、イオノンガンマメチル、及びこれらの混合物である。
【0160】
6.噴射剤
本発明の組成物は、組成物を空気中に噴霧するのを補助するために噴射剤を含み得る。組成物は、主に非炭化水素噴射剤である噴射剤を含み得る(すなわち、炭化水素噴射剤よりも大きい体積、すなわち、噴射剤の体積の約50%以上の非炭化水素噴射剤で構成される噴射剤)。幾つかの実施形態では、噴射剤は、イソブテン、ブタン、イソプロパン、及びジメチルエーテル等の炭化水素を実質的に含まなくてよい。他の実施形態では、噴射剤は、炭化水素であり得る。組成物が非炭化水素噴射剤を用いる実施形態では、このような噴射剤は、圧縮ガスを含み得る。一部の圧縮ガスは、炭化水素噴射剤よりも環境に優しい場合があるので、空気を新鮮にする塵埃低減組成物に好適なものになり得る。好適な圧縮ガスとしては、圧縮空気、窒素、亜酸化窒素、不活性ガス、二酸化炭素等、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0161】
組成物中の噴射剤の好適な量は、組成物の約20重量%〜約80重量%、あるいは約30重量%〜約60重量%、あるいは約30重量%〜約50重量%である。
【0162】
スプレーディスペンサー
本発明の組成物は、当該技術分野において公知である任意の好適なスプレーディスペンサーにパッケージ化してよい。1つの好適なディスペンサーは、プラスチック製のエアゾール噴霧機である。ディスペンサーは、高密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)、酢酸ビニル、ゴムエラストマー、及びこれらの組合せで構築し得る。一実施形態では、スプレーディスペンサーは、透明なPETで作製される。
【0163】
スプレーディスペンサーは、組成物の約1〜約300グラム、あるいは約275グラム、あるいは約250グラム、あるいは約150グラムを保持し得る。
【0164】
スプレーディスペンサーは、約345kPa(50p.s.i.g.)〜約965kPa(140psig)、あるいは約552kPa(80)〜約896kPa(130p.s.i.g.)の範囲の内圧に耐えることができる。
【0165】
圧縮ガス系は炭化水素系よりも比較的大きな粒子を生成し、より優れた粒子低減及びより望ましい香料放出プロファイルを提供することができるが、これら同じ粒子は、より重く、地面に落ちるので、床及び他の表面を湿らせ得る。本発明の一実施形態では、合計組成物出力及びスプレー液滴/粒径分布は、粒子除去効率を支持するが、表面が湿るという問題を回避するように選択される。合計出力は、スプレーディスペンサーから放出されるときの組成物の流量によって決定される。表面の湿りを最小化するスプレープロファイルを達成するためには、流量を少なく且つスプレー液滴を小さくすることが望ましい。流量は、1.2グラム/秒未満であってよく、液滴は、地上から1.5m(5フィート)の高さで分配されるとき、液滴の40%未満しか地上に落ちないようにするのに十分な程度小さい。
【0166】
流量は、弁、送達管及び/又はノズルを介して少なくすることができるが、ノズルの改変は、詰まりの問題を受けにくいことが証明されている。流量は、最初の60秒間の使用中に満杯の容器から放出される組成物の量を測定することによって求められる。一実施形態では、スプレーディスペンサーから放出される組成物の平均流量は、約0.0001グラム/秒〜約2.0グラム/秒である。あるいは、平均流量は、約0.001グラム/秒〜約1.5グラム/秒、あるいは約0.01グラム/秒〜約1.5グラム/秒、あるいは約0.01グラム/秒〜約1.3グラム/秒、あるいは約0.5グラム/秒〜約1.3グラム/秒、あるいは約0.7グラム/秒〜約1.3グラム/秒である。別の実施形態では、平均流量は、約0.8グラム/秒〜約1.3グラム/秒である。
【0167】
スプレー液滴の平均粒径は、約10μm〜約100μm、あるいは約20μm〜約60μmの範囲であり得る。このような実施形態の1つの形態では、スプレー液滴の少なくとも一部が、少なくとも約10分間、場合によっては、少なくとも約15分間、又は少なくとも約30分間空気中に懸濁するのに十分小さな大きさである。
【0168】
一実施形態では、エアゾールディスペンサーは、容器の基部に平行である角度とそれに垂直な角度との間の角度で組成物を噴霧するようになっていてよい。他の実施形態では、スプレー液滴の望ましい大きさは、狭い範囲の液滴サイズを提供するように設定することができる他の種類の装置によってもたらされ得る。このような他の装置としては、噴霧器、超音波ネブライザー、静電噴霧機、及び回転盤噴霧機が挙げられるが、これらに限定されない。
【0169】
本発明の組成物は、任意の好適な方式で作製され得る。成分の全てを単に混合してよい。特定の実施形態では、汚れ吸着ポリマーを添加する前に酸性成分を溶媒と合わせる。別の実施形態では、濃縮製品として成分の混合物を使用する(そして、噴霧等によってこのような濃縮製品を分配する)ことが望ましい場合がある。他の実施形態では、成分の混合物は、それを幾つかの好適な担体に添加することによって希釈してよく、その組成物を同様の方法で分配してよい。
【実施例】
【0170】
代表的な処方
表4は、本発明に係る粒子低減組成物の非限定的な例を含む。
【0171】
【表6】
【0172】
塵埃粒子低減試験
空気中の粒子を低減するために、一実施形態では、組成物が粒子と接触する時間は、約30秒未満である。本発明に係る組成物で処理するとき、浮遊している塵埃粒子のプロファイルを決定するために、以下からなる試験設計を利用してよい:
・閉鎖環境チャンバ体積0.35立方メートル(12.2立方フィート)(100cm(39.25”)W×63.5cm(25.”)D×55cm(21.5”)H)、10cm(4インチ)3.1m
3/分(110cfm)のファンを備える;
・気流を増加させるために導入される2つの更なるファンは、11.9cm×11.9cm×3.8cm及び2.5m3/分(90cfm)である;
・静電気及び粒子の接着力が低い管によって接続されているチャンバの内側に配置されるサンプルプローブ;
・Solair(商標)3100laser粒子カウンターを用いる;
・既知の濃度及び粒径分布の塵埃粒子;
全ての利用可能なチャネルは、試験するための粒子カウンターに基づいて選択しなければならない。タイミングコントロールは、粒子カウンターの限度内で必要に応じて調整しなければならない。必要な試験量を喪失させるために、必要に応じて、経時的に既知の量の塵埃粒子を環境チャンバに導入する。所望の平衡に達するまでサンプリングを継続する。エアゾールによる処理が必要な場合、チャンバに製品を噴霧し、関連時間が得られるまでサンプリングを続ける。
【0173】
本明細書全体を通して記載される全ての最大数値限定は、このようなより低い数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように、全てのより低い数値限定を含む。本明細書全体を通して記載される全ての最小数値限定は、このようなより高い数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように、全てのより高い数値限定を含む。本明細書全体を通して記載される全ての数値範囲は、このようなより狭い数値範囲が本明細書に明示的に記載されているかのように、このようなより広い数値範囲内の全てのより狭い数値範囲を含む。
【0174】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40ミリメートル」として開示される寸法は、「約40ミリメートル」を意味するものである。
【0175】
任意の相互参照又は関連特許又は出願を含む本明細書に引用した全ての文書は、明示的に除外されるか又は限定されない限り、参照により全文が本明細書に援用される。任意の文書の引用は、それが開示又は請求される任意の発明に関する先行技術であること、又は単独で、若しくは任意の他の参照文献と組合せて、任意のこのような発明を参照、教示、示唆、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0176】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。