(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の伸縮装置の一実施の形態を
図1ないし
図8を参照して説明する。
【0017】
図7において、11は、被支持物(図示せず)を支持する支持装置としての一脚(モノポッド)である。被支持物は、例えばカメラ等の光学機器である。
【0018】
一脚11は、上下方向に長手方向を有する長手状でその長手方向に沿って伸縮可能な1本の伸縮装置である脚体12と、この脚体12の上端部に取り付けられ、被支持物を支持する支持体13とを具備している。
【0019】
支持体13は、カメラ等の被支持物(図示せず)を支持する円板状の支持板14を備え、この支持板14の中央部には取付用ねじ15が設けられている。
【0020】
脚体12は、少なくとも、上段管状体21と、この上段管状体21内に上下方向(軸方向)に移動可能に挿入され、上段管状体21に対する移動によりその上段管状体21の下端からの突出長さを調整可能な下段管状体22と、この下段管状体22を上段管状体21に対して解除可能に固定する固定手段31とを備えている。
【0021】
つまり、例えば
図7に示す例では、脚体12は、複数段、例えば6段式のもので、それぞれ径寸法が少しずつ異なる複数本、例えば6本の円筒状(略円筒状を含む。以下同様)の第1ないし第6の管状体21〜26と、管状体21〜25の下端側に設けられた複数、例えば5つの第1ないし第5の固定手段31〜35とを備えている。
【0022】
なお、最上段の管状体21の上端部には支持体13が取り付けられ、最下段の管状体26の下端部には石突30が取り付けられている。また、最上段の管状体21の外周側には、円筒状の発砲ゴム製のグリップ29が嵌着されている。
【0023】
ここで、上段管状体21は、
図1、
図3ないし
図6に示されるように、円筒状の上段管状部材41と、この上段管状部材41の下端部の外周側に上部が嵌合固着された円筒状の筒状部材(筒状部)42とを有している。なお、例えば上段管状部材41と筒状部材42とを一体に構成してもよい。
【0024】
上段管状部材41の内周面には、互いに離間対向する2本の上下方向長手状の回り止め用の突出部43が形成されている。
【0025】
筒状部材42の上部外周面における1箇所には、上下方向に長手方向を有する略楕円形状の当接受部である凸部45が形成されている。凸部45は、筒状部材42の上部外周側に筒状部材42の上端部近傍から筒状部材42の上下方向中央部近傍にわたって形成されている。凸部45は、上下方向長手状の当接受面46を上下方向に沿った一方の面(固定方向aの前面)に有している(
図6参照)。なお、凸部45のうち当接受面46とは反対側の面、つまり上下方向に沿った他方の面(固定解除方向bの前面)が対向面50となっている。
【0026】
筒状部材42の下部外周面には、螺旋状の溝からなる外周ねじ部47が形成されている。筒状部材42の上下方向中央部の内周面には、筒状部材42の周方向に沿った円形環状の内方突出部48が形成されている。
【0027】
下段管状体22は、
図1、
図3ないし
図6に示されるように、上段管状部材41に比べて径寸法が小さい円筒状の下段管状部材51と、この下段管状部材51の上端部の外周側に嵌合固着され、下段管状体22が上段管状体21内から抜け出るのを防止する円筒状の抜止部材(抜止部)52とを有している。なお、例えば下段管状部材51と抜止部材52とを一体に構成してもよい。
【0028】
下段管状部材51の内周面には、互いに離間対向する2本の上下方向長手状の回り止め用の突出部53が形成されている。なお、下段管状部材51の下端部外周側には、筒状部材42と同様の筒状部材(図示せず)が固着されている。
【0029】
抜止部材52は、この抜止部材52に周方向に分割された複数、例えば2つの湾曲板状の分割部材54にて構成されている。各分割部材54は、円形状の嵌入凸部55を内面側に有し、この嵌入凸部55が下段管状部材51の上端部の孔部56に嵌入されている。なお、両分割部材54の対向端部間に、上段管状部材41の突出部43が挿入されている。
【0030】
固定手段31は、
図1ないし
図6に示されるように、上段管状体21の下端部の外周側、つまり筒状部材42の外周ねじ部47に螺着され、その筒状部材42に対して上下方向回動中心軸線を中心として回動操作可能な円筒状の操作体61と、上段管状体21の下端部内周面(筒状部材42の内周面)と下段管状体22の外周面との間に配設され、操作体61の回動操作に基づいて下段管状体22を上段管状体21に対して解除可能に固定する円筒状の固定体62とを有している。なお、固定体62は、筒状部材42の内方突出部48と操作体61の内方突出状の環状板部69との間で挟持されている。
【0031】
操作体61は、例えば上段管状体21の筒状部材42の外周ねじ部47に螺着された円筒状のロックナットである螺着部材64と、この螺着部材64の外周側にスプライン嵌合により装着された円筒状の操作部材65と、この操作部材65の外周側に嵌着され、操作部材65および螺着部材64を覆うゴム製の円筒状のカバー部材66とに構成されている。
【0032】
螺着部材64は、
図3等に示されるように、円筒状の筒状部68を有し、この筒状部68の下端部内周面から円形環状の環状板部69が内方に向かって一体に突出している。なお、固定体62は、筒状部材42の内方突出部48と操作体61の内方突出状の環状板部69との間で挟持されている。
【0033】
また、筒状部68の内周面には、筒状部材42の外周ねじ部47と螺合する内周ねじ部70が形成されている。筒状部68の外周面には、軸方向に沿った複数の外周溝71が形成されている(
図1参照)。そして、操作部材65の下部内周面には、螺着部材64の外周溝71と対応する複数の内周溝72が軸方向に沿って形成されている。
【0034】
また、操作部材65の上部内周面の所定部位には、窪み状の凹部75が上端面から切り欠かれるように形成されている。つまり、凹部75は、操作部材65の上部内周側に操作部材65の上端面から操作部材65の上下方向中央部にわたって形成されている。この凹部75には、筒状部材42の外周側の凸部45がその凹部75に対して操作部材65の周方向に移動可能に挿入されて収納されている。
【0035】
そして、
図4および
図6等に示されるように、操作部材65の凹部75のうちその操作部材65の径方向に沿って位置する上下方向長手状の一方の面が、凸部45の当接受面46に当接する当接面76となっている。また、操作部材65の凹部75のうちその操作部材65の径方向に沿って位置する上下方向長手状の他方の面が、凸部45の対向面50と離間対向する対向面77となっている。さらに、操作部材65の凹部75のうちその操作部材65の周方向に沿って位置する円弧面状の面が、筒状部材42の外周面と対向する円弧面78となっている。
【0036】
なお、操作体61の固定解除方向bへの回動の際に凹部75の当接面76は凸部45の当接受面46に当接するが、操作体61の固定方向aへの回動の際に凹部75の対向面77は凸部45の対向面50に当接しない。
【0037】
さらに、カバー部材66は、
図3等に示されるように、操作部材65の外周面全体を覆う円筒状の筒状部81を有している。筒状部81の上端部内周面から円形環状の上環状板部82が内方に向かって一体に突出し、この上環状板部82の内周面が筒状部材42の上端部外周面に接触している。また、筒状部81の下端部内周面から円形環状の下環状板部83が内方に向かって一体に突出し、この下環状板部83にて螺着部材64の下面が覆われている。
【0038】
なお、カバー部材66の下環状板部83の内周面と下段管状体22の外周面との間には第1隙間84が存在する。また同様に、螺着部材64の環状板部69の内周面と下段管状体22の外周面との間には第1隙間84に連通する第2隙間85が存在し、この第2隙間85の上面が後述の被押圧面98にて閉鎖されている。
【0039】
固定体62は、
図2および
図3等に示されるように、例えば上方に向かって徐々に拡径する截頭円錐状の複数(例えば5つ)の内周上向傾斜面86を上部内周側に有しかつ下方に向かって徐々に拡径する截頭円錐状の複数(例えば5つ)の内周下向傾斜面87を下部内周側に有する円筒状の外側部材88と、内周上向傾斜面86と面状に接触する複数(例えば5つ)の外周下向傾斜面91を外周側に有する円筒状の上内側部材92と、内周下向傾斜面87と面状に接触する複数(例えば5つ)の外周上向傾斜面93を外周側に有する円筒状の下内側部材94とにて構成されている。
【0040】
なお、筒状部材42の内周面と下段管状体22の外周面との間の空間部における外周側部分に外側部材88が配設され、その空間部における内周側部分に上内側部材92および下内側部材94が配設されている。つまり、1つの外側部材88の内周側に上下2つの内側部材92,94がその外側部材88の内周面に接触して配設されている。これら上下対をなす内側部材92,94は互いに接触しないように配設され、上内側部材92の下端面と下内側部材94の上端面とが隙間90を介して互いに離間対向している。
【0041】
そして、操作体61が一方向である固定方向aに回動操作(例えば90度以下の所定角度θの回動操作)されると、外側部材88から受ける径方向内方への力に基づいて上内側部材92および下内側部材94が弾性的に縮径変形して下段管状体22の外周面に圧着されることによって、下段管状体22が上段管状体21に対して固定される。
【0042】
また、操作体61が一方向とは反対の他方向である固定解除方向bに回動操作(例えば90度以下の所定角度θの回動操作)されると、弾性復元力に基づいて両内側部材92,94が元の形状に復帰して下段管状体22の外周面に対する上内側部材92および下内側部材94の圧着が解除されることによって、下段管状体22の上段管状体21に対する固定が解除される。この固定解除により、下段管状体22は上段管状体21に対して軸方向に移動可能な状態となる。
【0043】
なお、筒状部材42に対して操作体61を回動操作する際の所定角度θは、360度以下、例えば120〜90度以下であり、好ましくは40度〜60度の範囲内の角度、例えば50度である。
図6中、点Pは操作体61の回動中心軸線上の点であり、また、固定位置に位置した操作体61の当接面76と点Pとを通る線L1と、筒状部材42の当接受面46と点Pとを通る線L2とがなす角度が所定角度θである。
【0044】
ここで、外側部材88は、この外側部材88の周方向に分割された複数、例えば2つの分割部材95にて構成されている。一方の分割部材95の上端面が階段状に形成され、他方の分割部材95の下端面が階段状に形成されている。そして、各分割部材95の上部内周面には上下に並ぶ互いに平行な複数の内周上向傾斜面86が形成され、各分割部材95の下部内周面には上下に並ぶ互いに平行な複数の内周下向傾斜面87が形成されている。つまり、外側部材88は、互いに向きの異なる鋸状の山を内周側に有している。なお、外側部材88および下内側部材94は、操作体61の回動操作に基づいて、上段管状体21に対して若干量だけ上下方向に移動可能となっている。
【0045】
また、上内側部材92は、縮径変形し易いように切欠部96を有したC字状をなすものであり、この上内側部材92の外周面には、内周上向傾斜面86に対応して上下に並ぶ互いに平行な複数の外周下向傾斜面91が形成されている。つまり、上内側部材92は、鋸状の山を外周側に有している。なお、上内側部材92の上端面は、筒状部材42の内方突出部48に常時接触している。また、上内側部材92の上端面と抜止部材52の下端面との当接により、下段管状体22の上段管状体21内からの抜けが防止される。
【0046】
さらに、下内側部材94も、上内側部材92と同様、縮径変形し易いように切欠部97を有したC字状をなすものであり、この下内側部材94の外周面には、内周下向傾斜面87に対応して上下に並ぶ互いに平行な複数の外周上向傾斜面93が形成されている。つまり、下内側部材94は、上内側部材92の鋸状の山とは向きが異なる鋸状の山を外周側に有している。
【0047】
また、下内側部材94は、下段管状体22の軸方向に直交する方向に沿った水平状の被押圧面98を下端面に有している。そして、被押圧面98は、操作体61の固定方向への回動操作に基づいて、螺着部材64の押圧面99によって上方へ押圧される。この押圧面99は、螺着部材64の環状板部69の上面、つまり螺着部材64の軸方向に直交する方向に沿った環状板部69の上面の内周部分に平面状に形成され、被押圧面98と常時接触している。
【0048】
なお、第1、第2の管状体21,22および第1の固定手段31について説明したが、他の管状体23〜26および固定手段32〜35も同様の構成である。
【0049】
またここで、
図8は、筒状部材42の製造方法を説明するための図であり、この図を参照して筒状部材42の製法方法を説明する。
【0050】
図8(a)に示す円筒部材101は、アルミニウム等の金属製のもので、内周面および外周面がいずれも円筒面状に形成されている。
【0051】
まず、
図8(b)に示すように、プレス機によるプレス加工によって、円筒部材101の外周面に略楕円形状の凸部45を外方に向けて突出形成する。このプレス加工の際、円筒部材101の内周面には、略楕円形状の凹部102が形成される。
【0052】
その後、
図8(c)に示すように、旋盤による切削加工によって、円筒部材101の外周面に外周ねじ部47を形成するとともに、円筒部材101の内周面に円形環状の内方突出部48を形成する。
【0053】
このようにして、凸部45、外周ねじ部47および内方突出部48を有する筒状部材42が完成する。この完成した筒状部材42を上段管状部材41に取り付ける際には、上段管状部材41の下端面が筒状部材42の内方突出部48に当接するまで、上段管状部材41の下端部を筒状部材42内に嵌入する。
【0054】
なお、例えばカーボン三脚と、ねじ部をパイプとは別部品にて形成し接合により一体化させる手法においては、ねじ部の素管はとても肉厚である。よって、素管のうちに形成されたエンボス(凸部)は重複部が十分にとれ外力を受けてももげることはない。
【0055】
なお、筒状部材42、各管状部材41,51、抜止部材52、螺着部材64および操作部材65は例えばアルミニウム等の金属製(カーボン製でもよい)であり、固定体62を構成する外側部材88、上内側部材92および下内側部材94は例えばPOM等の合成樹脂製である。
【0056】
次に、上記一実施の形態の作用等を説明する。
【0057】
例えば一脚11の脚体12の長さを所望長さに調整した後、下段管状体22を上段管状体21に対して固定手段31で固定する場合、その一脚11の使用者は、操作体61を90度以下の所定角度θだけ固定方向aに向けて回動操作する。つまり、操作体61を筒状部材42に対して締め付け方向に所定角度θだけ回動させる。
【0058】
すると、
図5および
図6に示すように、固定体62の上内側部材92および下内側部材94が下段管状体22の外周面に圧着され、この圧着により下段管状体22が上段管状体21に対して固定される。
【0059】
すなわち、操作体61が固定方向aへの回動に応じて少し上動すると、下内側部材94の被押圧面98が操作体61の押圧面99にて上方へ押圧される。
【0060】
その結果、上内側部材92および下内側部材94が、外側部材88の傾斜面86,87から受ける径方向内方への力に基づいて弾性的に縮径変形し、それら両内側部材92,94の内周面が下段管状体22の外周面に押し付けられて圧着固定される。なおこのとき、下内側部材94および外側部材88が筒状部材42に対して若干量だけ上方へ移動する。上内側部材92は、内方突出部48に当接しているため、上方へ移動しない。
【0061】
こうして、固定手段31によって下段管状体(下段パイプ)22が上段管状体(上段パイプ)21に対して固定される。そして、この固定手段31による固定時において、下段管状体22は、上下2つの両内側部材92,94による十分な固定力によって、上段管状体21に対して強固に固定されているため、ガタつくことがなく、上段管状体21に対して首を振るようなことがない。すなわち例えば
図7(b)に示すように、一脚11の脚体12を最大長さまで伸ばして固定手段31〜35で固定した場合であっても、互いに隣り合う両管状体21〜26同士の接続部(関節部)が屈曲せず、脚体12の真っ直ぐに伸びた状態が維持される。
【0062】
また、例えば外周ねじ部47に対して内周ねじ部70がガタつく場合であっても、操作体61の押圧面99が下内側部材94の被押圧面98に対して摺動するため、両内側部材92,94による十分な固定力が維持される。
【0063】
次いで、例えば固定手段31による固定を解除する場合、一脚11の使用者は、操作体61を90度以下の所定角度θだけ固定解除方向bに向けて回動操作する。つまり、操作体61を筒状部材42に対して緩め方向に所定角度θだけ回動させる。
【0064】
すると、
図3および
図4に示すように、下段管状体22の外周面に対する上内側部材92および下内側部材94の圧着が解除され、この圧着解除により下段管状体22の上段管状体21に対する固定が解除される。
【0065】
すなわち、操作体61が固定解除方向bへの回動に応じて少し下動すると、操作体61の押圧面99による被押圧面98の押圧が解除される。
【0066】
その結果、上内側部材92および下内側部材94が、弾性復元力に基づいて元の形状に復帰し、それら両内側部材92,94の内周面が下段管状体22の外周面から僅かに離れた状態となり、その外周面に対する両内側部材92,94の圧着が解除される。なおこのとき、下内側部材94および外側部材88が筒状部材42に対して若干量だけ下方へ移動する。
【0067】
また、操作体61を固定解除方向bに回動操作して下段管状体22の上段管状体21に対する固定を解除する際に、操作体61の凹部75の当接面76が上段管状体21の凸部45の当接受面46に当接し、この当接により操作体61の固定解除方向bへの回動操作が規制される。
【0068】
つまり、凹部75の当接面76が凸部45の当接受面46に当接するため、使用者は、操作体61を固定解除方向bに向けて必要以上に回し過ぎることがなく、操作体61を上下方向の回動中心軸線を中心として所定角度θだけ固定解除方向bへ回動操作することとなる。
【0069】
こうして、固定手段31による下段管状体22の上段管状体21に対する固定が解除される。そして、この固定手段31による固定解除時において、下段管状体22を上段管状体21に対して移動させることにより、一脚11の脚体12の長さを調整することが可能である。
【0070】
そして、上記一実施の形態によれば、固定手段31〜35の固定体62による固定時における管状体22〜26のガタつきを防止でき、よって、例えば一脚11を使用してカメラによる安定的な撮影を行うことができる。
【0071】
また、固定体62は外側部材88、上内側部材92および下内側部材94にて構成され、外側部材88が複数の内周上向傾斜面86および複数の内周下向傾斜面87を有し、上内側部材92が複数の外周下向傾斜面91を有し、下内側部材94が複数の外周上向傾斜面93を有するため、固定手段31〜35による固定時における管状体22〜26のガタつきを適切に防止できる。
【0072】
さらに、下内側部材94は下段管状体22の軸方向に直交する方向に沿った被押圧面98を下端面に有し、操作体61は下内側部材94の被押圧面98を押圧する押圧面99を有するため、上段管状体21の外周ねじ部47に対する操作体61の内周ねじ部70のガタつきの影響を受けず、固定手段31〜35による固定時における管状体22〜26のガタつきをより一層適切に防止できる。
【0073】
また、常に操作体61の360度(好ましくは120度、さらに好ましくは90度)以下の所定角度θの回動操作によって、下段管状体22の上段管状体21に対する固定およびその解除が行われるため、操作性が良好である。
【0074】
さらに、操作体61を回動操作して下段管状体22の上段管状体21に対する固定を解除する際に、当接面76と当接受面46との当接により操作体61の固定解除方向への回動操作が規制されるため、操作体61を固定解除方向へ回し過ぎることを適切に防止できる。
【0075】
なお、上記一実施の形態では、伸縮装置は一脚11の脚体12である場合について説明したが、例えば三脚の脚体でもよく、また支持装置の脚体以外でもよい。
【0076】
また、伸縮装置は、6本の管状体21〜26および5つの固定手段31〜35を備える構成には限定されず、少なくとも2本の管状体21,22および1つの固定手段31を備える構成であればよい。
【0077】
さらに、固定体62の内周上向傾斜面86、内周下向傾斜面87、外周下向傾斜面91および外周上向傾斜面93の数は、いずれも任意であり、複数でもよく、1つでもよい。
【0078】
また、例えば操作体61の回動操作により下段管状体22を上段管状体21に対して固定する際に、筒状部材42の凸部45の対向面50と操作体61の凹部75の対向面77との当接により、操作体61の固定方向aへの回動操作が規制される構成でもよい。