(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
一般的に愛玩動物を戸外に連れて行く時は愛玩動物の排便を処理するための排便袋と愛玩動物の足や肛門を清掃するためのウェット・ティッシュを携帯して持ち歩く。ウェット・ティッシュは愛玩動物の肛門に付いた排便や足に付いた汚物などを家に入る前に、または室内に連れて入る前に拭くために持ち歩くものであり、排便袋は愛玩動物が室外に排便した場合、排便を回収するために持ち歩くものである。
通常、排便袋とウェット・ティッシュは別の鞄や服に保管する。ところが、万一愛玩動物が室外で排便すると、これを処理するために鞄や服に収納している排便袋を取り出して排便を処理しなければならない。しかし、通常愛玩動物を戸外に連れて行く時は愛玩動物の首にベルトまたはストラップを装着した後ベルトまたはストラップに引き紐を連結し、これを片手で握る。したがって愛玩動物の排便を処理するためには引き紐を握っていないもう一方の手だけを用いるため、排便処理が非常に不便である。また排便を処理して排便を回収した場合にもその回収した排便を収納する場所が設けられていない。
また、愛玩動物を自動車の内部や室内に移す場合にも片手で愛玩動物を捕まえた状態で残りの片手だけを用いてウェット・ティッシュを取り出して愛玩動物に対する清掃動作を行わなければならないので非常に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、愛玩動物の排便処理などのための用品、例えば、ウェット・ティッシュや排便袋などを効果的に収納すると共に、非常に簡便に携帯できるようにした愛玩動物の排便処理のための携帯型手提げ鞄を提供することにある。
また、本発明の他の目的は片手だけを用いて愛玩動物の排便を容易に処理でき、愛玩動物に対する清掃動作を容易に行うことができる愛玩動物の排便処理のための携帯型手提げ鞄を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述の目的を達成するための本発明の好ましい実施形態に係る愛玩動物の排便処理のための携帯型手提げ鞄は、
ウェット・ティッシュを収納するための収納部と、前記収納部の上側を開閉するための収納蓋と、前記収納蓋の外側に設けられると共に排便袋を収納する排便袋ポケットと、愛玩動物の排便を回収したビニール袋を収納するための補助収納部と、を備え、手提げ鞄の一側上端部に設けられたストラップと、前記ストラップの下側
に設けられた第1のフックと、前記ストラップに対向する手提げ鞄の他側上端部に設けられた輪を
備えて構成され、前記輪の下側には第2のフックが更に設けられた、愛玩動物の排便処理のための用品を収納するための手提げ鞄において、
前記手提げ鞄の第1のフックに最大に近接して位置し、ユーザーが手で握るための取っ手、及び前記取っ手に一体に形成され、引き紐の一側が引き出し可能な構造にその内部に設けられるハウジングを含み、
前記ストラップは、前記取っ手と前記ハウジングとの間の空間を貫通して再び前記第1のフックに固定され、
前記引き紐の他側は、前記第2のフックを貫通して位置し、前記引き紐の他端部にはフックが設けられ、
前記引き紐は、加えられる引張力によって前記ハウジングから引き出され、
前記収納部の前面はプラスチック板で構成され、このプラスチック板には前記収納部の内部に収納されるウェット・ティッシュを外部から引き出すための孔が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
前述した本発明によれば、愛玩動物との外出時、愛玩動物の排便処理用品などを効率的に収納できる携帯型手提げ鞄が提供される。また、この手提げ鞄は愛玩動物の引き紐に容易で、且つ堅く結合されるので、排便処理用品の携帯が簡便であると共に、用品を非常に便利に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付した図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。但し、後述する実施形態は、本発明の一つの好ましい具現例を例示的に示したものに過ぎず、このような実施形態の例示は本発明の権利範囲を制限するためのものではない。本発明は当業者に明白であるように、その技術的思想の範囲内において多様な変形が可能である。
図1及び
図2はそれぞれ、本発明の第1実施形態に係る愛玩動物の排便処理のための携帯型手提げ鞄の外観形状を示す斜視図であり、
図3は
図1に示す手提げ鞄の正面図である。
これらの図面において、本発明の第1実施形態に係る愛玩動物の排便処理のための携帯型手提げ鞄は、ウェット・ティッシュを収納するための収納部10と、収納部10の上部を開閉するための収納蓋10bと、排便袋及びその他物品を収納するために収納蓋10bの外部に形成された排便袋ポケット10cを備える。
【0011】
収納部10は内部にウェット・ティッシュを受け入れて維持するための空間を有する。収納部10の一側上端部には手提げ鞄を手首等に巻いて固定するためのストラップ12が設けられ、ストラップ12の下側には愛玩動物の首に連結された紐を固定するための第1のフック11が設けられる。
ストラップ12に対向する収納部10の他側上端部には愛玩動物の首に連結された紐を挿入して装着するための輪13が形成される。この輪13の一側は収納部10に固定結合され、輪13の他側には接着テープ(例えば、ベルクロ(登録商標)・ファスナー)bが設けられて、収納部10に着脱可能に結合される。
前述した輪13は例えば、ベルクロ・ファスナーを接着して形成される。したがって、ユーザーは所要の直径のベルクロ・ファスナーを適切に形成することによって、輪13のサイズを調節できる。
【0012】
収納部10の前面はプラスチック板10dで構成される。このプラスチック板10dには収納部10の内部に収納されるウェット・ティッシュを外部から引き出すための孔10aが形成される。ウェット・ティッシュは特に限定されず、現在商業的に販売している全ての種類のウェット・ティッシュを用いることができる。
しかし、ウェット・ティッシュの役割を考慮して、前面に開閉用ステッカーが設けられてステッカーを分離した後ウェット・ティッシュを引き出し、またウェット・ティッシュを付着させて内部のウェット・ティッシュが乾燥することを防止するようになったウェット・ティッシュを用いることが好ましい。
好ましくは、プラスチック板10dはプラスチックフィルムまたはプラスチックシートで形成される。プラスチック板10dの材質は特に限定されない。ただし、ステッカーを備えたウェット・ティッシュを用いることを考慮して、プラスチック板10dの材質としてはステッカーを容易に着脱できるものを用いることが好ましい。
この場合に、ウェット・ティッシュのケースに着脱自在に固定されたステッカーによって孔10aを開閉できる。すなわち、ウェット・ティッシュのケースに設けられたステッカーをケースから除去した後、ステッカーを孔10a近辺のプラスチック板10dの外側前面に着脱可能に固定する。したがって、ステッカーは選択的にウェット・ティッシュを引き出すために孔10aを開閉するためのカバーとして用いることができる。
【0013】
収納部10はその後面に付着した雄ベルクロ・ファスナーbを備える。収納部10はその上側を覆うためにそれに結合された収納蓋10bを備える。収納蓋10bの一側は収納部10の一側面上端に固定結合され、収納蓋10bの他側は雌ベルクロ・ファスナーbによって収納部10に着脱自在に結合される。雌ベルクロ・ファスナーbは収納部10の雄ベルクロ・ファスナーbに対応して収納蓋10bの内部に固定される。収納蓋10bの固定手段としては他の任意のものを用いることができる。
収納蓋10bの外面には排便袋ポケット10cと間隔をおいて補助収納部10eが設けられる。収納蓋10bの外面上端中央部分には雄ベルクロ・ファスナーbが付着して、これに対応する補助収納部10eの内面にも雌ベルクロ・ファスナーbが設けられる。補助収納部10eの上部はこれらのベルクロ・ファスナーbによって開閉される。勿論、補助収納部10eの開閉手段としてはベルクロ・ファスナー以外に、任意の他の手段を採用できる。補助収納部10eは愛玩動物の排便を入れた排便回収用ビニールを収納するのに用いることができる。
前述したとおり、本発明の愛玩動物の携帯型手提げ鞄は、補助収納部10eの外側に形成された排便袋ポケット10cを有する。排便袋ポケット10cは愛玩動物の排便を回収するための排便回収用ビニール袋が積層されている通常の排便袋を収納するためのものである。
【0014】
本実施形態において、排便袋ポケット10cは補助収納部10eの外側に位置するとしているが、排便袋ポケット10cの位置は特定の場所に限定されない。例えば、排便袋ポケット10cは収納部10の左側または右側に適切に配置することができる。
本発明に係る愛玩動物の排便処理のための携帯型手提げ鞄は、ユーザーが直接携帯する代わりに愛玩動物の引き紐に簡便に結合して携帯するようになる。
図5ないし
図7は本発明に係る携帯型手提げ鞄を愛玩動物の引き紐に結合する方法を説明するための使用状態図である。
愛玩動物用引き紐は一般式と自動引き出し式に大別できる。一般式引き紐20は
図5及び
図6に示すとおり、一端に愛玩動物の首に装着するベルトまたはストラップに結合されるフック21が設けられ、他端にはユーザーが引き紐を手で握ることができる環状取っ手22が設けられる。
【0015】
また、自動引き出し式引き紐30は
図7に示すとおり、一端にフック31が設けられ、他端には引き紐の引張力によって引き紐30を引き出したり収納したりするハウジング32が設けられる。そして、ハウジング32にはユーザーがこれを簡便に手で握ることができるように取っ手321が設けられる。
図5及び
図6は一般式引き紐20に本発明に係る手提げ鞄を装着した状態を示す斜視図である。
図5において、一般式引き紐20の取っ手22が手提げ鞄の一側に設けられた第1のフック11に締結され、引き紐20は再び手提げ鞄の他側に設けられた輪13に締結される。
図6に示すとおり、引き紐取っ手22の下側部分が第1のフック11に締結され、
図5に示すとおり、引き紐20は再び手提げ鞄の他側に設けられた輪13に締結される。
【0016】
図5及び
図6において、ユーザーが片手で手提げ鞄の第1のフック11と輪13部分との間の引き紐20を手で握れば、引き紐20に手提げ鞄が堅く装着される。
したがって、この状態でもう一方の手で手提げ鞄の排便袋ポケット10cから排便回収用ビニール袋を引き出して愛玩動物の排便を処理し、排便の処理後にビニール袋を補助収納部10eに容易に収納できる。
また、この状態で引き紐20を握っている手で愛玩動物を捕まえた後、他の手で収納部10の孔10aを通じてウェット・ティッシュを引き出すことがき、使用後のウェット・ティッシュは再び補助収納部10eに収納する動作を容易に実行できる。
【0017】
図7は自動引き出し式引き紐30に本発明に係る手提げ鞄を装着した状態を示す状態図である。
図7において、手提げ鞄のストラップ12を自動引き出し式引き紐30のハウジング32に設けられた取っ手321に貫通した後、その末端を第1のフック11に締結する。すなわち、引き紐30はハウジング32を通じて手提げ鞄の一側に固定する。
そして、
図5及び
図6と同様に引き紐30に輪13を結合することによって、手提げ鞄の他側が引き紐30に装着される。したがって、この場合にもユーザーが自動引き出し式引き紐30の取っ手321を手で握れば、手提げ鞄が引き紐30に堅く結合される。
【0018】
また、この時引き紐30は輪13を通じて円滑に引き入れ及び引き出されるので、自動引き出し式引き紐30の本来の動作には全く影響を及ぼさない。
そして、この状態で排便回収用ビニール袋とウェット・ティッシュの使用方式は前述した説明と実質的に同様であるので、その具体的な説明は省略する。
図8は本発明の第2実施形態に係る愛玩動物の排便処理のための携帯型手提げ鞄の正面図であり、
図9はその断面図である。
本実施形態に係る携帯型手提げ鞄は、ウェット・ティッシュを引き出すために収納部10の前面に形成した孔10aを備え、孔10aを覆うためのウェット・ティッシュ蓋14が設けられる。ウェット・ティッシュ蓋14は孔10aの周縁部に沿って結合されるフレーム14aと、孔10aを開閉するためにフレーム14aと収納部10との間に狭持される蓋14bを備える。
本実施形態において、ユーザーが蓋14bを開閉して孔10aを通じてウェット・ティッシュを引き出すので、ウェット・ティッシュの引き出し動作をより容易に行うことができる。
【0019】
図10は本発明の第3実施形態に係る愛玩動物の排便処理のための携帯型手提げ鞄の正面図である。
本実施形態に係る携帯型鞄は輪13の下側に第2のフック11が設けられる。ユーザーは必要によって愛玩動物の引き紐を輪13や第2のフック11に選択的に締結できる。勿論、状況によって、輪13を除去し、第2のフック11だけを採用することも可能である。
【0020】
すなわち、手提げ鞄を愛玩動物引き紐に締結するための手段は特に限定されない。そして、それ以外の構成は前述した実施形態と実質的に同様であるので、それについての具体的な説明は省略する。
図11は本発明の第4実施形態に係る愛玩動物の排便処理のための携帯型手提げ鞄の正面図である。
本実施形態に係る携帯型鞄は分離型に構成した排便袋ポケット10cを備える。また、収納部10の外側には雄ベルクロ・ファスナーbが付着され、排便袋ポケット10cの一側には雌ベルクロ・ファスナーbが付着される。したがって、排便袋ポケット10cはこれらのベルクロ・ファスナーbにより手提げ鞄の一側に着脱可能に結合される。
【0021】
一方、本明細書内で本発明をいくつかの好ましい実施形態によって記述したが、当業者ならば、添付の特許請求範囲に開示した本発明の範疇及び思想から外れずに、多くの変形及び修正がなされ得ることがわかるはずである。