【0020】
本発明に使用する共押出層20は、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルを芯材13とすることができる。
シーラント樹脂層11、15は、ヒートシール性を有していればよく、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂等から選択される。
熱接着樹脂層12、14は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体等のポリオレフィン樹脂をカルボニル基によって、変性させた樹脂が使用される。この樹脂は、他のポリオレフィン樹脂、ポリアミド系樹脂との相溶性が非常によく、強固な熱接着性を有する。
共押出層20は、落下時の耐破袋性の観点から、全体の厚みが90μm以上であることが望ましい。より望ましくは全体の厚みが150μm以上である。
最内面のシーラント樹脂層11の厚みは、落下時の耐破袋性の観点から、50μm以上であることが望ましい。より望ましくは最内面のシーラント樹脂層11の厚みは60μm以上である。
【実施例】
【0026】
本発明の実施形態の包装材について、実施例によりさらに具体的に説明する。
(1)略号
PET:ポリエチレンテレフタレート
Ny:ポリアミド
AL:アルミニウム箔
カルボニル基変性PE:カルボニル基変性ポリエチレン
LLDE:直鎖状低密度ポリエチレン
[実施例1]
PET//AL//LLDPE/カルボニル基変性PE/Ny/カルボニル基変性PE/LLDPE
ポリアミドフィルム(厚さ20μm)の両側に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム(厚さ65
μm)を、カルボニル基によって変性させたポリエチレン樹脂を介して共押出層を作製した。その後、表面保護層のポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)を基材として、バリア層としてアルミニウム箔(厚さ7μm)、共押出層とをウレタン化ポリエステル接着剤を使用してドライラミネートし、実施例1を作製した。
[実施例2]
PET//AL//Ny//LLDPE/カルボニル基変性PE/Ny/カルボニル基変性PE/LLDPE
ポリアミドフィルム(厚さ20μm)の両側に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム(厚さ65
μm)を、カルボニル基によって変性させたポリエチレン樹脂を介して共押出層を作製した。その後、表面保護層のポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)を基材として、バリア層としてアルミニウム箔(厚さ7μm)、強化樹脂層としてポリアミドフィルム(厚さ15μm)、共押出層とをウレタン化ポリエステル接着剤を使用してドライラミネートし、実施例2を作製した。
[実施例3]
PET//AL//LLDPE/カルボニル基変性PE/Ny/カルボニル基変性PE/LLDPE
ポリアミドフィルム(厚さ20μm)の両側に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム(厚さ65
μm)を、カルボニル基によって変性させたポリエチレン樹脂を介して共押出層を作製した。その際、外側の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルムにカーボンを含有させて、着色することにより紫外線遮蔽層とした。その後、表面保護層のポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)を基材として、バリア層としてアルミニウム箔(厚さ7μm)、共押出層とをウレタン化ポリエステル接着剤を使用してドライラミネートし、実施例3を作製した。
[実施例4]
PET//AL//LLDPE/カルボニル基変性PE/Ny/カルボニル基変性PE/LLDPE
ポリアミドフィルム(厚さ20μm)の両側に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム(厚さ65
μm)を、カルボニル基によって変性させたポリエチレン樹脂を介して共押出層を作製した。その際、内側の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルムにカーボンを含有させて、着色することにより紫外線遮蔽層とした。その後、表面保護層のポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)を基材として、バリア層としてアルミニウム箔(厚さ7μm)、共押出層とをウレタン化ポリエステル接着剤を使用してドライラミネートし、実施例4を作製した。
[比較例1]
PET//AL//Ny//LLDPE
ポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)、アルミニウム箔(厚さ9μm)、ポリアミドフィルム(厚さ15μm)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム(厚さ20μm)それぞれをウレタン化ポリエステル接着剤を使用してドライラミネートし、比較例1を作製した。
[比較例2]
Ny//AL//LLDPE
ポリアミドフィルム(厚さ15
μm)、アルミニウム箔(厚さ9
μm)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム(厚さ85μm)それぞれをウレタン化ポリエステル接着剤を使用してドライラミネートし、比較例2を作製した。
【0027】
<ラミネート強度測定>
実施例1及び比較例1、2の包装材をそれぞれ直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルムが内側にくるようにヒートシールによってパウチ化し、シアン系(インクa)、マゼンダ系(インクb)の溶剤系インク、及び一般紫外線硬化型インク(インクc)、速硬化性紫外線硬化型インク(インクd)を30cc充填し、60℃の恒温槽に4日間放置し、包装材の劣化状態を観察した。
その後、包装袋から幅15mmの短冊状に試験片を切断して採取し、最内層の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂とその外層との間のラミネート強度をオートグラフを用いて測定した。その結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
表1に示すように、本願発明による実施例1は溶剤系インク、紫外線硬化型インクを収容してもアルミの腐食、ラミネート強度の劣化は認められなかった。他方比較例1、2は共にアルミの腐食、ラミネート強度の劣化が認められた。
【0030】
<落下強度試験>
落下強度試験はJISZ0238に準じて行った。まず、実施例1、2及び比較例1、2の包装材をそれぞれ直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルムが内側にくるように、表裏2枚のフィルムと左右2枚のフィルムをヒートシールして注出口付きサイドガゼットパウチを作製し、マゼンダ系の溶剤系インク(インクb)を1000cc、2000cc、3000cc充填し、60℃の恒温槽に4日間放置した。
その後2mの高さから落下させて、袋の状態を観察した。袋の底面を面落下させ、試験サンプル数は各n=3とした。その結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
表2に示すように、本願発明による実施例1、2は落下による破袋は見られなかった。他方比較例1、2は共に破袋が生じた。
【0033】
<重量測定>
実施例1及び比較例1、2の包装材をそれぞれ直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルムが内側にくるように、表裏2枚のフィルムと左右2枚のフィルムをヒートシールして注出口付きサイドガゼットパウチを作製し、シアン系の溶剤系インク(インクa)を2000cc充填し、60℃の恒温槽に所定期間放置した。
その後重量測定を行うことによって、バリア性を求めた。その結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】
表3に示すように、本願発明による実施例1は重量変化がなく、バリア性の低下がみられなかった。
【0036】
次に最内層シーラント樹脂層の必要な厚さを求めるため、最内層のシーラント樹脂層の厚さのみを変えた包装材によって包装袋を作製し、JISZ0238に準じて落下強度試験を行った。試験サンプルはサイドガゼットパウチであり、水を2000cc充填し、所定の高さより落下させ、袋の状態を観察した。袋の胴部正面を面落下させ、試験サンプル数は各n=3とした。その結果を表4に示した。
包装材は、ポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)、アルミニウム箔(厚さ9μm)、ポリアミドフィルム(厚さ15μm)と所定厚さの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルムそれぞれをウレタン化ポリエステル接着剤を使用しドライラミネートし、試験サンプルA〜Dを作製した。
【0037】
【表4】
【0038】
シーラント樹脂層の厚さが40μmでは、1.0m以上の高さからの落下で破袋した。シーラント樹脂層の厚さが50μmでは、1.0mの高さからの落下では破袋しなかった。しかしながら、1.5mの高さからの落下で破袋するサンプルも発生し、2.0mでは全数破袋した。シーラント樹脂層の厚さが60μm以上では、2.0mの高さからの落下でも破袋しなかった。
【0039】
<紫外線硬化試験>
実施例1、3、4及び比較例2の包装材をそれぞれ直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルムが内側にくるように、表裏2枚のフィルムと左右2枚のフィルムをヒートシールして注出口付きサイドガゼットパウチを作製し、一般紫外線硬化型インク(インクc)、速硬化性紫外線硬化型インク(インクd)、を2000cc充填した後、太陽光下で30日間暴露し、紫外線硬化型インクの硬化状態を観察した。
【0040】
【表5】
【0041】
表5に示すように、一般紫外線硬化型インクcでは実施例1、3、4において、インクの硬化物は見られなかった。速硬化性紫外線硬化型インクdでは、実施例4は硬化物が見られず、実施例1、3は僅かに硬化物が確認された。比較例2はインクc、インクdともに包装袋のシール部近辺でインクの硬化物が顕著に見られた。