【文献】
乙幡 啓子,プチプチに絵の具詰めてドット絵を描く,[online],日本,2009年 1月13日,URL,http://portal.nifty.com/2009/01/13/a/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも、中空状に膨出する多数の突起が成形されたキャップフィルムと、前記突起の開口側に積層されて前記突起内に空気を封入するバックフィルムとを備えた気泡シートの、前記突起の内部に着色剤を注入して、該突起を順次着色し、複数の前記突起を着色することによって、文字、図形、記号、模様及び色彩の少なくとも一つを表示する着色気泡シートの製造方法であって、
各前記突起の位置及び該突起を着色する色の情報にもとづいて着色情報を作成する着色情報作成工程と、
前記着色情報にもとづいて、前記気泡シートの前記突起の平面位置を検出する突起位置検出工程と、
前記着色情報にもとづいて、着色剤注入針を前記突起の平面位置に相対的に移動させる移動工程と、
前記着色情報にもとづいて、前記着色剤注入針を降下させ、前記突起の内部に着色剤を注入し、該着色剤注入針を上昇させ、該突起を着色する着色工程と
を有することを特徴とする着色気泡シートの製造方法。
前記移動工程において、搬送手段が、前記気泡シートを長手方向に移動させ、一軸ロボットが、前記着色剤注入針を前記気泡シートの幅方向に移動させ、昇降手段が、前記着色剤注入針を昇降させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の着色気泡シートの製造方法。
少なくとも、中空状に膨出する多数の突起が成形されたキャップフィルムと、前記突起の開口側に積層されて前記突起内に空気を封入するバックフィルムとを備えた気泡シートの、前記突起の内部に着色剤を注入して、該突起を順次着色し、複数の前記突起を着色することによって、文字、図形、記号、模様及び色彩の少なくとも一つを表示する着色気泡シートの製造装置であって、
各前記突起の位置及び該突起を着色する色の情報にもとづいて着色情報を作成する着色情報作成手段と、
前記着色情報にもとづいて、前記気泡シートの前記突起の平面位置を検出する突起位置検出手段と、
前記着色情報にもとづいて、着色剤注入針を前記突起の平面位置に相対的に移動させる移動手段と、
前記着色情報にもとづいて、前記着色剤注入針を降下させ、前記突起の内部に着色剤を注入し、該着色剤注入針を上昇させ、該突起を着色する着色手段と、
前記突起位置検出手段、移動手段及び着色手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする着色気泡シートの製造装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[着色気泡シート、その製造方法及びその製造装置の実施形態]
(着色気泡シート製造装置)
図1は、本発明の実施形態にかかる着色気泡シートの製造装置の概略正面図を示している。
また、
図2は、本発明の実施形態にかかる着色気泡シートの製造装置の概略右側面図を示している。
図1、2において、本実施形態の着色気泡シート製造装置1は、情報処理装置21及び表示装置22、CCDカメラ3、搬送手段4、一軸ロボット5、昇降手段6、並びに、着色剤注入針71などを備えた構成としてある。この着色気泡シート製造装置1は、後述するように、気泡シート11の突起14の内部に着色剤73を注入して、該突起14を順次着色し、複数の突起14を着色することによって、文字、図形、記号、模様及び色彩の少なくとも一つを表示する。
【0015】
通常、情報処理装置21はコンピュータであり、表示装置22は液晶ディスプレイであり、これら情報処理装置21及び表示装置22は、制御手段及び着色情報作成手段として機能する。この情報処理装置21は、制御手段として、後述するように、突起位置検出手段、移動手段及び着色手段などを制御する。また、情報処理装置21は、着色情報作成手段として、後述するように、各突起14の位置及び該突起14を着色する色の情報にもとづいて着色情報を作成する。
なお、図示してないが、情報処理装置21及び表示装置22を二組備え、一組の情報処理装置21及び表示装置22を制御手段として用い、もう一組の情報処理装置21及び表示装置22を着色情報作成手段として用いてもよい。
【0016】
CCDカメラ3は、ヘッド70に取り付けられており、照明や画像処理手段(図示せず)などと共に用いられ、突起位置検出手段として機能する。この突起位置検出手段は、着色情報にもとづいて、気泡シート11の突起14の平面位置を検出し、具体的には、上方から撮像した気泡シート11の画像データから、突起14の外形(通常はほぼ円形であるが、他の形状、例えば、ハート型としてもよい。)を検出し、突起14の平面位置を情報処理装置21に出力する。
なお、着色気泡シート製造装置1は、図示してないが、着色状態を確認するためのCCDカメラなどを有していてもよい。
また、突起14の平面位置とは、上方から見た際の平面上の突起14の位置といった意味である。
【0017】
着色気泡シート製造装置1は、着色剤注入針71を突起14に移動させる移動手段として、搬送手段4、一軸ロボット5及び昇降手段6などを有している。この移動手段は、着色情報にもとづいて、着色剤注入針71を突起14の平面位置に相対的に移動させる。
搬送手段4は、ロール状に巻き取られた気泡シート11の両端部が掛けられる円板41、円板41を回転させる駆動手段42(通常、モータである。)、気泡シート11を円板41に押圧するローラ43、及び、気泡シート11の中央部を受ける湾曲した板からなる帯状部材44などを有しており、気泡シート11を長手方向(
図4においては、列方向)に移動させる。また、一軸ロボット5は、たとえば、ガイドレール及びタイミングベルトなどを有しており、着色剤注入針71を幅方向(
図4においては、行方向)に移動させる。また、昇降手段6は、通常、エアシリンダや電磁ソレノイドであり、着色剤注入針71を昇降させる。
この移動手段は、ロール状に巻き取られた気泡シート11を上方に搬送し、着色後、下方に搬送するので、省スペース化を図ることができる。
なお、着色剤注入針71を突起14に相対的に移動させる移動手段は、上記構成に限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、三軸ロボットや三軸テーブルなどでもよい。
【0018】
着色気泡シート製造装置1は、着色剤73を突起14の内部に注入し突起14を着色する着色手段として、三本の着色剤注入針71、三つのタンク72、並びに、図示してないが、タンク72内の着色剤73を着色剤注入針71に供給するためのホース、電磁弁及び加圧手段などを有している。この着色手段は、着色情報にもとづいて、着色剤注入針71を降下させ、突起14の内部に着色剤73を注入し、着色剤注入針71を上昇させ、突起14を着色する。また、三本の着色剤注入針71は、列方向の突起14のピッチに対応するように配設されている。
なお、本実施形態では、後述する三種類の着色剤73を使用しているが、一種類、二種類又は四種類以上の着色剤73を使用してもよい。
また、一つのヘッド70及び一つの昇降手段6を用いて、三本の着色剤注入針71を同時に昇降させているが、これに限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、三本の着色剤注入針71を独立して昇降させてもよい。
【0019】
次に、着色気泡シート製造装置1の動作、及び、本実施形態の着色気泡シートの製造方法について説明する。
なお、本実施形態の着色気泡シートの製造方法は、着色気泡シート製造装置1を好適に利用して実施することができる。ただし、本発明の着色気泡シートの製造方法に用いられる製造装置は、着色気泡シート製造装置1に限定されるものではない。
【0020】
(着色気泡シートの製造方法)
本実施形態の着色気泡シートの製造方法は、中空状に膨出する多数の突起14が成形されたキャップフィルム13と、突起14の開口側に積層されて突起14の内部に空気を封入するバックフィルム12とを備えた気泡シート11に着色する(
図6参照)。すなわち、気泡シート11の突起14の内部に着色剤73を注入して、突起14を順次着色し、複数の突起14を着色することによって、文字、図形、記号、模様及び色彩の少なくとも一つを表示する。
このようにすると、立体的な突起14の内部に着色するので、見た者に強いインパクトを与えつつ、美観を向上させることができ、また、従来にないユニークな表示用部材を提供することができる。
次に、各工程などについて、図面を参照して説明する。
【0021】
図3は、本発明の実施形態にかかる着色気泡シートの製造方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
図3において、着色気泡シートの製造方法によれば、まず、着色情報作成工程として、各突起14の位置及び該突起14を着色する色の情報にもとづいて着色情報を作成する(ステップS1)。この着色情報は、通常、作図プログラムあるいは作画プログラムなどがインストールされた情報処理装置21によって、作成される。
このようにすると、写真や絵などを読み込んだ画像データを各突起14と対応させることによって、効率よく、着色情報を作成することができる。
なお、着色情報とは、n行m列(n、mは自然数。)の突起14の設定位置情報と、n行m列の突起14を着色する色の情報とを少なくとも有する情報をいう。
また、設定位置情報とは、突起位置検出手段によって測定された位置情報ではなく、通常、気泡シート11の仕様(たとえば、突起14の配置状態に関する仕様)にもとづいて設定された位置情報をいう。
【0022】
一例として、
図4に示すように、たとえば、花を表示する場合、ユーザは、情報処理装置21及び表示装置22などを利用して、表示装置22に表示された気泡シート11に、写真などから読み込んだ花の画像を重ねて表示しデザインを決める。この例では、緑色の背景に、赤色の花びらと黄色の中央部といったデザインとしてある。
次に、情報処理装置21は、着色領域内のn行m列(n、mは自然数。)の突起14がデザインのどの部分(すなわち、緑色の背景、赤色の花びら又は黄色の中央部)と対応しているかを検出し、突起14の位置情報と該突起14を着色する色の情報とにもとづいて、着色情報、すなわち、たとえば、「1行3列:緑色」、「4行18列:赤色」といった情報を着色領域内の各突起14について作成する。
なお、ユーザは、写真などから読み込んだ花の画像を利用する代わりに、表示装置22に表示された気泡シート11に、自ら花の絵を描き、デザインを決めてもよい。
【0023】
次に、突起位置検出工程として、着色情報にもとづいて、気泡シート11の突起14の平面位置を検出する(ステップS2)。
ここで、突起位置検出工程において、「前記着色情報にもとづいて、」とは、CCDカメラ3が、n行m列の突起14の設定位置情報にもとづいて、設定位置に移動し、n行m列の突起14を撮像し、該突起14の平面位置を検出することをいう。
【0024】
通常、CCDカメラ3が、まず、着色領域の1行1列の突起14を撮像し、画像処理手段が、該突起14の外形を認識し、中心点の平面位置(通常、X座標(行方向の座標)及びY座標(列方向の座標))を測定する。たとえば、1行1列の突起14の中心点の平面位置は、理想的には、X座標=0.0mm及びY座標=0.0mmであるが、測定すると、X座標=ΔX
1mm及びY座標=ΔY
1mmであり、設定位置情報から微小距離だけずれている。
そして、情報処理装置21は、測定したX座標及びY座標にもとづいて、着色剤注入針71が突起14の中心点に移動するように、一軸ロボット5及び搬送手段4を制御する。このようにすると、着色剤注入針71を突起14のほぼ中心に突き刺すことができる。
また、情報処理装置21は、測定したX座標及びY座標にもとづいて、n行m列の突起14の設定位置情報に対して、上記のずれを修正してもよい。このようにすると、n行m列の突起14を撮像するために、CCDカメラ3が移動した際、CCDカメラ3の撮像領域に、位置測定の対象となっている突起14を確実に収めることができる。
【0025】
次に、移動工程として、着色情報にもとづいて、着色剤注入針71を突起14の平面位置に相対的に移動させる(ステップS3)。
ここで、移動工程において、「前記着色情報にもとづいて、」とは、通常、着色する突起14の順番の情報にもとづいて、着色剤注入針71を次の突起14の平面位置に移動させることをいう。なお、突起14を着色する順番としては、まず、行方向に並んだ突起14に対して順に着色し、続いて、次の列の突起14に対して、同様に順に着色する。
また、本実施形態では、CCDカメラ3が、着色する突起14を撮像し、該突起14の平面位置(測定したX座標及びY座標の位置)を検出し、この検出データにもとづいて、突起14の設定位置情報を修正した後に、着色剤注入針71を突起14の平面位置に移動させている。
【0026】
また、本実施形態では、上述したように、着色気泡シート製造装置1が、搬送手段4、一軸ロボット5及び昇降手段6などを備え、搬送手段4が、気泡シート11を長手方向に移動させ、一軸ロボット5が、着色剤注入針71を幅方向に移動させ、昇降手段6が、着色剤注入針71を昇降させる。
このようにすると、気泡シート11の長さが、たとえば、数mを超える場合であっても、連続的に製造することができ、生産性を向上させることができる。
【0027】
ここで、
図5に示すように、搬送手段4は、一対の回転可能な円板41、各円板41を回転させる駆動手段42、複数のローラ43、及び、帯状部材44などを有している。
各円板41は、気泡シート11の端部がそれぞれ掛けられ、所定の領域(上方に向かって約120°の領域)において、気泡シート11の端部に突き刺さるピン411が外周面に配設されている。なお、ピン411は、カム機構(図示せず)によって、所定の領域において、円板41の外周面から突き出る。
複数のローラ43は、円板41の外周面に気泡シート11を押し付け、また、帯状部材44は、前記所定の領域又はその近傍に設けられ、気泡シート11の両端部を除く部分を支持する。
好ましくは、気泡シート11を搬送するときに、気泡シート11の両端部が、前記所定の領域において互いに離れるように移動し、気泡シート11が張られるとよく、本実施形態では、左側の円板41が左側に傾いた状態で設けられ、かつ、右側の円板41が右側に傾いた状態で設けられている。
このようにすると、前記所定の領域において気泡シート11を左右方向に張った状態で搬送することができるので、突起14の平面位置が安定し、突起14に対して着色剤注入針71の位置決めを精度よく行うことができる。
【0028】
次に、着色工程として、着色情報にもとづいて、着色剤注入針71を降下させ、突起14の内部に着色剤73を注入し、該着色剤注入針71を上昇させ、該突起14を着色する(ステップS4)。
ここで、着色工程において、「前記着色情報にもとづいて、」とは、通常、突起14に着色する色の情報にもとづいて、前記色となるように、突起14の内部に着色剤を注入し、該突起14を着色することをいう。
【0029】
本実施形態では、着色剤73の色として、印刷の三原色となるシアン、マゼンタ及びイエローの少なくとも一つを用いている。すなわち、三つのタンク72に、それぞれシアンインク、マゼンタインク及びイエローインクを入れ、三本の着色剤注入針71からそれぞれシアンインク、マゼンタインク及びイエローインクを突起14に注入する。
このようにすると、各インクの注入量を制御することによって、多数の色を表示することができる。
【0030】
ここで、本実施形態では、着色剤73をインクとしてあり、一般的に、インクとは、顔料や染料を含んだ液体であり、表面に色付けするために用いられるものをいう。また、インクには、油性、水性、ジェルなどの様々な種類があるが、着色剤73として、様々な種類のインクを用いることができる。
さらに、着色剤73として、突起14の内部に注入可能な形態を有し、かつ、着色された材料を用いてもよい。このような材料として、たとえば、保冷剤、不凍液、流動性を有するプラスチック製の着色微粒子、着色粘土、着色された発泡樹脂(突起14の内部に注入後、発泡させる。)などが挙げられ、気泡シート11にユニークな機能を付加し、新たな用途を開拓することができる。
【0031】
図6に示すように、突起14は、左側から右側に向かって、順に着色されている。すなわち、
図6に示す状態から三本の着色剤注入針71が同時に降下し、着色剤73が注入される。
たとえば、右側の着色剤注入針71がイエローインクに対応し、中央の着色剤注入針71がマゼンタインクに対応し、左側の着色剤注入針71がシアンインクに対応する場合、上記の一例において、突起14を緑色に着色するには、まず、右側の着色剤注入針71からイエローインクの着色剤73が注入され、次に、中央の着色剤注入針71は突起14に刺さるものの、マゼンタインクの着色剤73は注入されず、続いて、左側の着色剤注入針71からシアンインクが注入される。
また、突起14を赤色に着色するには、まず、右側の着色剤注入針71からイエローインクの着色剤73が注入され、次に、中央の着色剤注入針71からマゼンタインクの着色剤73は注入され、続いて、左側の着色剤注入針71は突起14に刺さるものの、シアンインクの着色剤73は注入されない。
さらに、突起14を黄色に着色するには、まず、右側の着色剤注入針71からイエローインクの着色剤73が注入され、次に、中央の着色剤注入針71は突起14に刺さるものの、マゼンタインクの着色剤73は注入されず、続いて、左側の着色剤注入針71は突起14に刺さるものの、シアンインクの着色剤73は注入されない。
なお、各着色剤73の注入量は、突起14を着色する色の情報(通常、色値)に応じて、所定の量が注入される。このように、シアンインク、マゼンタインク及びイエローインクの少なくとも一つが所定の量だけ突起14に注入されることで、多色及び多階調の色を生成することができる。
【0032】
本実施形態では、まず、1行1列の突起14に対して着色し、次に、右側の突起14に対して順に着色し、最終列(m列とする。)の突起14に対して着色する。続いて、2行2列の突起14に対して着色し、次に、右側の突起14に対して順に着色し、最終列(m−1列とする。)の突起14に対して着色する。上記の各動作を繰り返すことによって、着色領域に花の模様を表示することができる。
なお、各突起14に対しては、上述したように、突起位置検出工程S2、移動工程S3及び着色工程S4が行われている。
また、本実施形態では、各行において、左側から右側に向かって着色しているが、これに限定されるものではなく、たとえば、奇数の行において、左側から右側に向かって着色し、偶数の行において、右側から左側に向かって着色してもよく、このようにすると、生産時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。
【0033】
ここで、着色剤73の色は、上記に限定されるものではなく、たとえば、ブラックインク及び無色透明な水(あるいは、白色の水)を利用して、白から黒までの
明暗だけで着色してもよい。さらに、たとえば、ブラックインク及びマゼンタインクの二色で着色してもよく、また、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクの少なくとも一つで着色してもよい。
また、本実施形態では、三本の着色剤注入針71を、列方向に突起14のピッチに合わせて一つのヘッドに配設してあるが、ヘッドは一つに限定されるものではなく、たとえば、複数ヘッド化によって、高速化も可能である。
さらに、着色剤73の注入量は、適宜、設定される。
【0034】
次に、密閉工程として、着色剤73を注入した注入孔(図示せず)を密閉する(ステップS5)。
本実施形態では、被覆シート15を用いて注入孔を密閉している。被覆シート15は、透明な粘着剤が塗布されたシートであり、容易に、かつ、確実に注入孔を密閉することができる。
また、この着色気泡シート10は、通常、無色透明な樹脂製のシートであるが、これに限定されるものではなく、たとえば、厚さ、色、材質などは、適宜、設定されてもよい。
また、着色気泡シート10(
図7参照)は、被覆シート15及び/又はバックフィルム12を表示面とすることができる。さらに、有色の被覆シート15を使用する場合、通常、バックフィルム12が表示面となる。
【0035】
また、本実施形態では、被覆シート15を用いて注入孔を密閉しているが、被覆シート15の代わりに、接着剤、UV硬化性インク、又は、ワニス(ニスとも呼ばれる。)などを用いてもよい。
上記の接着剤は、通常、無色透明であり、突起14の上部に塗布される。また、接着剤を用いる場合、図示してないが、着色気泡シート製造装置1は、この接着剤を塗布する塗布手段を着色剤注入針71の下流側に備えていてもよい。このようにすると、自動的に接着剤を塗布することができ、生産性などを向上させることができる。
また、UV硬化性インクを用いる場合、図示してないが、着色気泡シート製造装置1は、このUV硬化性インクを硬化させる紫外線照射手段を着色剤注入針71の下流側に備えていてもよく、このようにすると、自動的にUV硬化性インクを硬化させることができ、生産性などを向上させることができる。
また、ワニスは、通常、透明で硬い上塗り剤(塗料)であり、塗布したあと溶剤を蒸発させるか、化学反応等によって硬化する。ワニスを用いる場合、図示してないが、着色気泡シート製造装置1は、ワニスの塗布手段、及び、ワニスを迅速に硬化させるための加熱手段や光照射手段などを着色剤注入針71の下流側に備えていてもよく、このようにすると、自動的にワニスを塗布し、迅速に硬化させることができ、生産性などを向上させることができる。
【0036】
さらに、被覆シート15、接着剤、UV硬化性インク、又は、ワニスなどを用いる代わりに、注入孔を溶解によって密閉してもよい。すなわち、ライナーフィルムのような樹脂製のシート(図示せず)を、加熱した状態で突起14の上部に積層し、該シートを突起14の上部のキャップフィルム13に溶着することによって、注入孔を密閉してもよい。
【0037】
以上説明したように、本実施形態の着色気泡シート製造装置1及び着色気泡シートの製造方法によれば、気泡シート11の突起14内に着色することによって、容易に、かつ、自動的に、希望する模様などを気泡シート11に表示することができ、生産性などを向上させることができる。
【0038】
(着色気泡シート)
図7は、本発明の実施形態にかかる着色気泡シートを説明するための概略図であり、(a)は、平面図を示しており、(b)は、拡大断面図を示している。
図7において、本実施形態の着色気泡シート10は、中空状に膨出する多数の突起14が成形されたキャップフィルム13と、突起14の開口側に積層されて突起14の内部に空気を封入するバックフィルム12とを備えており、突起14の内部に着色剤73を注入することによって該突起14を着色し、その後、着色剤73を注入した注入孔(図示せず)を密閉してある。
本実施形態の着色気泡シート10は、上述した着色気泡シートの製造方法によって製造され、複数の突起14を着色することによって、文字、図形、記号、模様及び色彩の少なくとも一つを表示することを特徴としており、一例として、
図7に示すように、花を表示してある。
【0039】
すなわち、着色気泡シート10は、赤色の花びら(
図7(a)においては、黒塗りされた突起14)、花の黄色の中央部(
図7(a)においては、ハッチングされた突起14)、及び、緑色の背景(
図7(a)においては、白塗りされた突起14)からなる模様を表示している。
【0040】
また、着色剤73を注入した注入孔は、被覆シート15によって密閉してある。これにより、注入孔から着色剤73が漏れ出るといった不具合を防止することができる。
なお、被覆シート15の代わりに、上述したように、接着剤、UV硬化性インク、ワニス又は溶解によって密閉してもよい。
【0041】
また、本実施形態の着色気泡シート10は、上述したように、三つの着色剤73(シアンインク、マゼンタインク及びイエローインク)を使用しているので、多数の色を表示することができる。
なお、着色は、印刷の三原色によるカラーに限定されるものではなく、たとえば、黒色、灰色、黒色と灰色の中間の薄黒色を利用したグレースケールや、三色印刷のような、たとえば、黒色、赤色、青色などであってもよい。
【0042】
以上説明したように、着色気泡シート10は、従来の気泡シート11と比べると、突起14の内部が立体的に着色されているので、見た者に強いインパクトを与えつつ、美観を向上させることができる。また、イベントなどにおいて、着色気泡シート10をユニークな表示部材として使用できる。さらに、文字や記号などを表示することができるので、注意を喚起することができる。すなわち、着色気泡シート10は、商品としての付加価を向上させることができる。
【0043】
以上、本発明の着色気泡シート及びその製造方法について、好ましい実施形態などを示して説明したが、本発明に係る着色気泡シート及びその製造方法は、上述した実施形態などにのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、バックフィルム12及びキャップフィルム13からなる気泡シート11に着色しているが、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、さらにライナーフィルムを有する気泡シートに着色したり、あるいは、少なくとも二層からなり、複数の中空部を有するシートに着色してもよい。
【0044】
また、図示してないが、二層又は三層の着色気泡シート10を、二枚又は三枚以上重ねてもよく、このようにすると、より立体的に、文字、図形、記号、模様及び色彩の少なくとも一つを表示することができ、見た者にさらに強いインパクトを与えつつ、美観を向上させることができる。