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特許5918785金融商品と連係した実物資産販売システム及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5918785
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月18日
(54)【発明の名称】金融商品と連係した実物資産販売システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/06 20120101AFI20160428BHJP
【FI】
   G06Q40/06
【請求項の数】12
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-556532(P2013-556532)
(86)(22)【出願日】2011年9月27日
(65)【公表番号】特表2014-507039(P2014-507039A)
(43)【公表日】2014年3月20日
(86)【国際出願番号】KR2011007107
(87)【国際公開番号】WO2012118255
(87)【国際公開日】20120907
【審査請求日】2013年9月3日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0018970
(32)【優先日】2011年3月3日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】511277353
【氏名又は名称】ヒョンデ−モーター カンパニー
(73)【特許権者】
【識別番号】513222924
【氏名又は名称】キア モーターズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】KIA MOTORS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジュン ヨン
【審査官】 小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−030449(JP,A)
【文献】 特開2002−318967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
実物資産に対する購入代金を、基準指数が設定されたファンドに顧客別に予め設定された運用期間の間投資することにより、前記顧客は前記実物資産を得ること以外に追加収益を上げることができ、前記実物資産の販売者は投資金の一部に損失が発生するとしても、全体的に前記実物資産の販売率を高めることができる金融商品と連係した実物資産販売システムであって、
該実物資産販売システムは、
前記顧客から廃車の引渡しの約束を受け、前記顧客から入力された顧客情報、廃車情報及び新車情報を利用して廃車の価格を策定し、前記ファンド投資の継続の可否を判断するための、前記廃車の価格に相応した損失率を決め、併せて、前記新車情報に基づき前記顧客が購入しようとする自動車の価格を前記ファンド投資への投資金額に設定する自動車販売サーバーと、
該自動車販売サーバーに登録され、前記新車購入顧客の前記顧客情報、廃車情報及び新車情報を入力するための端末と、
ファンド取り扱い業者が所有し、前記自動車販売サーバーにより許可された顧客を対象に、当該顧客がファンド加入を要請する場合、特定のファンドに加入させるファンド加入サーバーと、
金融業者が所有し、前記新車購入顧客が加入した前記特定のファンドを管理するためのファンド管理サーバーと、を有し、
前記自動車販売サーバー、前記端末、前記ファンド加入サーバー及び前記ファンド管理サーバーは、相互に有無線通信網を介して通信可能であり、
前記自動車販売サーバーは、
前記端末の接続に伴い所定の認証過程を行い、前記端末に自動車の種類別にその諸元(Specification)と価格情報を提供し、前記端末からの入力により、前記新車購入顧客の顧客情報、前記新車購入顧客が所有している車両の廃車情報、及び前記新車購入顧客が購入しようとする自動車の新車情報を入手する情報収集部と、
前記廃車の価格の基本損失率及び前記廃車の価格の増加に伴う基本損失率の増加分を表す損失率テーブルを格納する情報格納部と、
前記新車購入顧客からの前記廃車情報に基づき、備えている価格テーブルを用いて前記廃車の価格を策定する価格策定部と、
前記情報格納部に格納された前記廃車の価格の基本損失率及び損失率テーブルを用いて、前記ファンド投資の継続の可否を判断するための、前記価格策定部が策定した前記廃車の価格に相応した損失率を設定する制御部と、
前記ファンド加入サーバー及びファンド管理サーバーとの各種情報の送/受信を行うためのサーバー連動部と、
収益金額情報及び新車引渡日を顧客へ通知するための結果通知部と、を有し、
前記制御部は、
前記新車購入顧客が購入しようとする新車の価格を投資金額とし、前記設定した損失率、前記新車購入顧客の前記顧客情報と共に、前記サーバー連動部を介して前記ファンド加入サーバーへ伝送し、
前記新車購入顧客が加入した前記特定ファンドの運用期間が終了すれば、前記サーバー連動部を介して前記ファンド管理サーバーより、前記特定ファンドによる収益又は損失の通知を受け、
前記特定ファンドにより収益が発生した場合には、前記結果通知部を介して前記新車購入顧客に、収益金額情報とともに新車引渡日を通知し、
前記ファンドにより損失が発生した場合には、前記結果通知部を介して前記新車購入顧客に、損失が発生したので収益金はなく、約定通り更なる払込金なく新車を引き渡す予定であるとの内容とともに新車引渡日を通知することを特徴とする金融商品と連係した実物資産販売システム。
【請求項2】
前記特定のファンドは、
前記自動車販売サーバーの事業者と前記ファンド加入サーバーの事業者とが予め協議して構成したファンドであることを特徴とする請求項に記載の金融商品と連係した実物資産販売システム。
【請求項3】
前記ファンド管理サーバーが管理する特定のファンドを運用するファンド運用サーバーをさらに含むことを特徴とした請求項に記載の金融商品と連係した実物資産販売システム。
【請求項4】
前記価格策定部は、
車種、排気量、年式、走行距離、事故有無のうち少なくとも1つ以上を利用して価格テーブルを生成し、廃車価格を策定したあと、策定された廃車の価格に相応した前記損失率を決めることを特徴とする請求項に記載の金融商品と連係した実物資産販売システム。
【請求項5】
前記情報収集部は、
前記特定のファンドに対する投資同意を受ける入力窓を前記端末に提供し、前記顧客の意思を確認することを特徴とする請求項に記載の金融商品と連係した実物資産販売システム。
【請求項6】
前記ファンド加入サーバーは、
前記自動車販売サーバーから顧客情報と損失率情報及び投資金額情報を受信した場合、当該顧客の特定ファンドへの加入を許可することを特徴とする請求項1に記載の金融商品と連係した実物資産販売システム。
【請求項7】
前記ファンド加入サーバーは、
端末の接続に伴い所定の認証過程を行ったあと、正常に認証された端末を対象に、ファンド加入約款情報と、ファンド加入のための情報入力画面とを提供してファンド加入の申込みを受ける加入者処理部と、
前記自動車販売サーバーと連動して提供された顧客情報と損失率情報、投資金額情報、及び前記加入者処理部を介し獲得した顧客のファンド加入情報を前記ファンド管理サーバーと共有するサーバー連動部と、
前記顧客情報に基づき顧客のファンド加入を許可する制御部と、
前記制御部の制御に従い、前記顧客情報と損失率情報及び投資金額情報を前記ファンド加入情報とマッチングさせて格納する情報格納部と
を含む請求項に記載の金融商品と連係した実物資産販売システム。
【請求項8】
前記ファンド管理サーバーは、
前記ファンド加入サーバーと連動して顧客情報と損失率情報、投資金額情報及びファンド加入情報を獲得するサーバー連動部と、
顧客別にファンド運用期間を検査し、運用期間が完了するか、顧客別の投資金額の損失が当該損失率を達成すれば、ファンドを買い戻して受益率又は損失率を算出し、前記自動車販売サーバーへ通知するファンド管理部と
を含む請求項に記載の金融商品と連係した実物資産販売システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の金融商品と連係した実物資産販売システムにおいて、
自動車販売サーバーの制御部が、顧客が購入しようとする新車の価格を前記顧客のファンド投資の投資金額とし、前記ファンド投資の継続の可否を判断するために、前記顧客が引き渡す予定の廃車の価格に相応した損失率を決める決定ステップと、
前記制御部が、サーバー連動部を介して前記投資金額及び損失率とともに顧客情報をファンド加入サーバーへ伝送するステップと、
前記制御部が、サーバー連動部を介しファンド管理サーバーから前記顧客の投資終了の通知を受け、前記顧客に投資結果の提供とともに新車の引渡日を知らせるように結果通知部を制御する通知ステップと、
を含む金融商品と連係した実物資産販売方法。
【請求項10】
前記決定ステップは、
情報収集部が端末から顧客情報、廃車情報及び新車情報の入力を受けるステップと、
価格策定部が入力された廃車情報を利用して廃車価格を策定したあと、前記制御部が、前記廃車価格に相応した損失率を決めるステップと、
を含む請求項に記載の金融商品と連係した実物資産販売方法。
【請求項11】
前記決定ステップは、
車種、排気量、年式、走行距離、事故有無のうち少なくとも1つ以上を利用して価格テーブルを作成し、前記価格策定部が廃車価格を策定したあと、前記制御部が策定された廃車価格に相応した前記損失率を決めることを特徴とする請求項に記載の金融商品と連係した実物資産販売方法。
【請求項12】
前記通知ステップは、
収益が発生した場合、結果通知部がその収益金額情報とともに新車引渡日を顧客に通知するステップと、
損失が発生した場合、前記結果通知部が、損失が発生したので収益金はなく、約定通り更なる払込金なく新車を引き渡す予定であるとの内容とともに新車引渡日を顧客に通知するステップと
を含む請求項に記載の金融商品と連係した実物資産販売方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金融商品と連係した実物資産販売システム及びその方法に関し、さらに詳しくは、顧客が振り込んだ実物資産に対する購入代金を、基準指数が設定されたファンドに一定期間投資することにより、顧客は実物資産を得ること以外に追加収益を上げることができ、実物資産の販売者は投資金に一部の損失が発生するとしても、全体的に実物資産の販売率が高くなるので結局利益を創出することができる、金融商品と連係した実物資産販売システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在までの自動車販売方式は、購入者が自動車販売代理店に直接訪問し、購入しようとする自動車を几帳面に察してみたあと購入代金を支払うと、販売者が所定期間の経過後当該自動車を購入者に引き渡す方式で行われていた。
【0003】
自動車製造社の立場では、購入者の自動車購入サイクルを短縮させ、自動車の販売量を高めなければさらに多くの収益を上げることができないため、多様な購入誘導方案を模索している。
【0004】
代表的な例として、自動車の値段を引き下げる価格政策が最も実効性が高いが、これは製造社の収益と直結される政策で、引下率が低過ぎれば販売率を高めることができず、引下率が高過ぎれば収益率を高めることができないとの限界性を持っている。
【0005】
ここに、顧客はもちろん、自動車製造社が全てウィンウィン(Win-Win)できる自動車販売方式が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のような要求に応えるため、本発明は顧客の実物資産(一例として、廃車)を引き渡され、顧客が振り込んだ実物資産(一例として、新車)に対する購入代金を基準指数が設定されたファンドに一定期間の間投資したあと、その結果に応じて当該実物資産と収益金を提供するか当該実物資産のみを提供することにより、顧客は実物資産を得ること以外に追加収益を上げることができ、実物資産の販売者は投資金に一部の損失が発生するとしても、全体的に実物資産の販売率が高くなるので結局利益を創出することができる、金融商品と連係した実物資産販売システム及びその方法を提供することにその目的がある。
【0007】
本発明で、金融商品は金融ファンド及び原材料ファンドを含み、実物資産は土地、商店街、アパートなどのような不動産はもちろん、金、自動車、電子製品、原材料などを含む。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る装置は、顧客が購入しようとする新車の価格を前記顧客の投資金額に決め、前記顧客が引き渡す予定の廃車の価格に基づき前記投資金額に対する損失率を決め、前記決められた投資金額及び損失率とともに顧客情報をファンド加入サーバーへ伝送する自動車販売サーバーと、前記自動車販売サーバーにより許可された顧客等を対象に当該顧客がファンド加入を要請する場合、特定のファンドに加入させる前記ファンド加入サーバーと、前記ファンド加入サーバーと連動して前記特定のファンドを管理し、但し、顧客投資金の損金が当該損失率を超過するか既に設定された運用期間が終了すれば、前記特定のファンドを買い戻したあと、その結果を前記自動車販売サーバーへ通知する前記ファンド管理サーバーとを含む。
【0009】
さらに、本発明に係る方法は、自動車販売サーバーが、顧客が購入しようとする新車の価格を前記顧客の投資金額に決め、前記顧客が引き渡す予定の廃車の価格に基づき前記投資金額に対する損失率を決める決定ステップと、前記自動車販売サーバーが前記投資金額及び損失率とともに顧客情報をファンド加入サーバーへ伝送するステップと、前記ファンド加入サーバーが前記自動車販売サーバーにより許可された顧客等を対象に当該顧客がファンド加入を要請する場合、特定のファンドに加入させるステップと、ファンド管理サーバーが前記ファンド加入サーバーと連動して前記特定のファンドを管理し、但し、顧客投資金の損金が当該損失率を超過するか既に設定された運用期間が終了すれば、前記特定のファンドを買い戻したあと、その結果を前記自動車販売サーバーへ通知する通知ステップとを含む。
【発明の効果】
【0010】
前記のような本発明は、顧客の実物資産(一例として、廃車)を引き渡され、顧客が振り込んだ実物資産(一例として、新車)に対する購入代金を、基準指数が設定されたファンドに一定期間投資したあと、その結果に応じて当該実物資産と収益金を提供するか当該実物資産のみを提供することにより、顧客をして実物資産を得ること以外に追加収益を上げることができるようにする効果がある。
【0011】
さらに、本発明は、顧客の実物資産(一例として、廃車)を引き渡され、顧客が振り込んだ実物資産(一例として、新車)に対する購入代金を、基準指数が設定されたファンドに一定期間投資したあと、その結果に応じて当該実物資産と収益金を提供するか当該実物資産のみを提供することにより、実物資産販売者をして投資金に一部の損失が発生するとしても、全体的に実物資産の販売率が高くなるので結局利益を創出することができるようにする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る金融商品と連係した実物資産販売システムの一実施形態の構成を示す図である。
図2】本発明に係る自動車販売サーバーの一実施形態の詳細な構成を示す図である。
図3】本発明に係るファンド加入サーバーの一実施形態の詳細な構成を示す図である。
図4】本発明に係るファンド管理サーバーの一実施形態の詳細な構成を示す図である。
図5】本発明に係るファンド運用サーバーの一実施形態の詳細な構成を示す図である。
図6】本発明に係る金融商品と連係した実物資産販売方法に対する一実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図を参照しつつ、本発明に係る好ましい実施形態を詳しく説明する。
【0014】
本発明で、廃車は新車を購入しようとする顧客が所有している車両を称する用語であって、中古車の概念を含む意味として用いる。
【0015】
図1は、本発明に係る金融商品と連係した実物資産販売システムの一実施形態の構成を示す図である。本発明の一実施形態では、実物資産のうち自動車を例に挙げて説明する。
【0016】
図1に示す通り、本発明に係る金融商品と連係した実物資産販売システムは、端末10、自動車販売サーバー20、ファンド加入サーバー30、ファンド管理サーバー40及びファンド運用サーバー50を含む。
【0017】
前記各構成要素に対し詳しく検討してみれば、先ず、端末10は自動車販売サーバー20に登録された自動車販売代理店の端末が好ましく、スマートフォン及びPCなどを含む。
【0018】
自動車販売サーバー20は、端末10を介し顧客から廃車の引渡しの約束を受け、端末10を介し顧客から入力された顧客情報と廃車情報及び新車情報を利用して廃車の価格を策定し、それに基づく損失率を決め、併せて、新車情報に基づき顧客が購入しようとする自動車の価格を投資金額に設定する。このとき、新車情報は、顧客が購入しようとする自動車の種類及び排気量を含み、自動車販売サーバー20は自動車の種類及び排気量に応じた価格情報を格納している。
【0019】
さらに、自動車販売サーバー20は、顧客の廃車価格に従い決められた損失率情報と投資金額情報及び顧客情報をファンド加入サーバー30へ伝送する。
【0020】
さらに、自動車販売サーバー20は、ファンド管理サーバー40から特定顧客の投資終了の通知を受けると、当該顧客への投資結果の通知において、収益が発生した場合、その収益金額情報とともに新車引渡日を通知し、損失が発生した場合、損失が発生したので収益金はなく、約定通り更なる払込金なく新車を引き渡す予定であるとの内容とともに新車引渡日を通知する。このとき、通知方式は、顧客に電子メールで通知してもよく、販売担当者に電子メールで通知して直接電話で顧客に知らせるようにしてもよく、端末10の画面に当該情報を表示して販売担当者が顧客に知らせるようにしてもよい。
【0021】
一方、ファンド加入サーバー30は好ましくは証券会社のサーバーであって、自動車販売サーバー20によりファンド加入が許可された顧客を対象に特定のファンドに加入させる。
【0022】
即ち、ファンド加入サーバー30は、自動車販売サーバー20から顧客情報と損失率情報及び投資金額情報を受信した場合、当該顧客の特定ファンドへの加入を許可する。
【0023】
結局、ファンド加入サーバー30は、自動車販売サーバー20と予め協約された特定のファンドを特定の条件で特定の顧客に販売する役割を果たす。
【0024】
一方、ファンド管理サーバー40は好ましくは銀行のサーバーであって、ファンド加入サーバー30及びファンド運用サーバー50と連動してファンドを管理する。
【0025】
即ち、ファンド管理サーバー40は、ファンド加入サーバー30と連動して顧客情報と損失率情報及び投資金額情報を獲得し、ファンド運用サーバー50からのファンド運用指示(売買指示など)に従い顧客が加入したファンドを運用する。
【0026】
さらに、ファンド管理サーバー40は、顧客の投資金に損失が発生し、その損金が既に設定された損失率を超過するか既に設定された運用期間が終了すれば、ファンドを買い戻したあと、その結果を自動車販売サーバー20へ通知する。
【0027】
一方、ファンド運用サーバー50は資産運用社のサーバーであって、ファンドマネージャーから入力されたファンドの運用指示をファンド管理サーバー40へ伝送して実質的にファンドを運用する。
【0028】
以下、図2を参照しつつ、自動車販売サーバー20に対しさらに詳しく検討する。
【0029】
図2に示す通り、本発明に係る自動車販売サーバー20は、情報収集部21、情報格納部22、価格策定部23、サーバー連動部24、制御部25及び結果通知部26を含む。
【0030】
先ず、情報収集部21は、端末10の接続に伴い所定の認証過程を行ったあと、正常に認証された端末10を対象に、顧客情報入力窓と廃車情報入力窓及び新車情報入力窓を含む入力画面を提供する。このとき、認証過程は公認認証書又は汎用認証書又は所定の認証過程を介し安全に行われ、顧客情報入力窓と廃車情報入力窓及び新車情報入力窓はそれぞれの画面で端末10に提供されてもよく、1つの画面で端末10に提供されてもよい。
【0031】
さらに、情報収集部21は、端末10に新車情報入力窓を提供する前に、自動車の種類別にその諸元(Specifcation)と価格情報を先ず提供して顧客の車種選択を助けることもできる。勿論、前記端末10が自動車販売代理店に備えられた端末の場合、実際に自動車が売場に備えられており、販売員の詳しい説明を聞くことができるため、諸元と価格情報が付加的な助けを与えるが、前記端末10が顧客の個人端末の場合は、諸元と価格情報が顧客の車種選択に実質的な助けを与える。
【0032】
さらに、情報収集部21は、端末10に提供した顧客情報入力窓を介し、顧客の氏名、住民登録番号、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの提供を受ける。即ち、顧客は、端末10の画面に出力された顧客情報入力窓の各項目に自分の個人情報を入力する。
【0033】
さらに、情報収集部21は、端末10に提供した廃車情報入力窓を介し、顧客の所有している自動車の種類(車種)、排気量、年式、走行距離、事故有無などの入力を受ける。これは自動車販売サーバー20で廃車の価格を策定するのに用いられる情報である。即ち、顧客は、端末10の画面に出力された廃車情報入力窓の各項目に自分が乗っていた自動車の情報を入力する。このとき、顧客は、自分の廃車を自動車販売サーバー20に引き渡すことを約定する意味で廃車情報を入力する。
【0034】
さらに、情報収集部21は、端末10に提供した新車情報入力窓を介し、購入しようとする自動車情報の入力を受ける。即ち、顧客は、端末10の画面に出力された新車情報入力窓に新車情報(購入しようとする自動車の種類及び排気量)を入力する。
【0035】
前記説明では、顧客情報、廃車情報、新車情報を顧客が直接入力する方式を説明したが、顧客が文書又は口頭(word of mouth)で提供した情報を自動車販売代理店の販売員が入力することもできる。
【0036】
付加的に、情報収集部21は、本発明に係るファンド投資に対する同意有無の確認を受ける入力窓を端末10に提供して顧客の意思を確認することもできる。
【0037】
一方、情報格納部22は、基準指数として基本の廃車価格(策定価格30万ウォン)に対応する投資金額に対する基本損失率(一例として、投資金の5%)を格納しており、併せて、廃車価格の増加に伴う基本損失率の増加分を表す損失率テーブルを格納している。例えば、損失率テーブルは、廃車価格が基本であれば損失率が5%であり、廃車価格が増加する金額に従い一定の割合で損失率を増加させる。このとき、損失率が増加するほど、顧客の立場ではさらに多くの恩恵を被ることができる。
【0038】
価格策定部23は、情報収集部21が収集した廃車情報を、制御部25を介し伝えられて廃車価格を策定する。即ち、価格策定部23は、備えている価格テーブルを利用して廃車価格を策定する。例えば、年式を基準に所定の割合で自動車の初期価格を削減し、但し、走行距離、事故有無などに従い当該年式で策定された価格を更に削減する方式で価格テーブルを生成することができる。このとき、自動車の種類及び排気量によって削減の割合を異にすることができる。
【0039】
さらに、価格策定部23は、一層正確な廃車価格を策定するため、中古車売買社の端末と連動し、中古車ディーラーが直接自動車を点検したあと入力した廃車価格を利用することもできる。
【0040】
サーバー連動部24は、ファンド加入サーバー30及びファンド管理サーバー40と連動して各種の情報を送/受信する。
【0041】
制御部25は、情報格納部22に格納されている損失率テーブルに基づき価格策定部23が策定した廃車価格に相応する損失率を設定する。
【0042】
さらに、制御部25は、サーバー連動部24を介し、ファンド加入サーバー30と連動してファンド加入を許可した顧客の個人情報と投資金額(新車価格と同一)情報及び損失率情報を提供する。
【0043】
このとき、自動車販売サーバー20の事業者は、予めファンド加入サーバー30の事業者と協約を結び、自動車販売サーバー20を介して許可された顧客のみを対象に加入が可能なファンドを構成し、その運用期間を顧客別に固定された期間に設定させる。ここで、加入可能なファンドの数は少なくとも1つ以上が好ましく、ファンドの数が多数の場合は顧客が選択することができるようにする。
【0044】
さらに、制御部25は、サーバー連動部24を介しファンド管理サーバー40から特定顧客の投資終了の通知を受けると、当該顧客に投資結果の提供とともに新車の引渡日を知らせるよう結果通知部26を制御する。
【0045】
結果通知部26は、制御部25から特定顧客の投資終了を伝えられるに伴い当該顧客に投資結果を通知することにおいて、投資結果収益が発生した場合、その収益金額情報課とともに新車引渡日を通知し、損失が発生した場合、損失が発生したので収益金はなく、約定通り更なる払込金なく新車を引き渡す予定であるとの内容とともに新車引渡日を通知する。
【0046】
以下、図3を参照しつつ、ファンド加入サーバー30に対しさらに詳しく検討する。
【0047】
図3に示す通り、本発明に係るファンド加入サーバー30は、サーバー連動部31、加入者処理部32、制御部33及び情報格納部34を含む。
【0048】
先ず、サーバー連動部31は、自動車販売サーバー20と連動して顧客情報と損失率情報及び投資金額情報の提供を受ける。即ち、サーバー連動部31は、自動車販売サーバー20から特定顧客の個人情報と前記特定顧客の損失率情報及び前記特定顧客の投資金額情報の提供を受ける。
【0049】
さらに、サーバー連動部31は、自動車販売サーバー20と連動して提供された顧客情報と損失率情報及び投資金額情報をファンド管理サーバー40と共有する。
【0050】
加入者処理部32は、端末10の接続に伴い所定の認証過程を行ったあと、正常に認証された端末10を対象に、ファンド加入約款情報と、ファンド加入のための情報入力画面とを提供してファンド加入の申込みを受ける。このとき、サーバー連動部31は、加入者処理部32を介し獲得した顧客のファンド加入情報をファンド管理サーバー40と共有する。
【0051】
制御部33は、サーバー連動部31が獲得した顧客情報と損失率情報及び投資金額情報を情報格納部34へ格納する。
【0052】
さらに、制御部33は、加入者処理部32を介し獲得したファンド加入情報を情報格納部34へ格納する。
【0053】
さらに、制御部33は、情報格納部34に格納されている顧客情報を利用し、加入者処理部32を介してファンド加入を申し込んだ顧客のファンド加入許可有無を判断したあと、許可された顧客であればファンドに加入させ、許可されていない顧客であればファンドに加入させない。
【0054】
情報格納部34は、制御部33の制御に従い顧客情報と損失率情報及び投資金額情報をファンド加入情報とマッチングさせて格納する。このとき、ファンド加入情報は、ファンドに加入した顧客氏名、加入日、買戻し日、加入したファンド名などを含む。
【0055】
付加的に、情報格納部34は、ファンド商品の信託財産運用方法、買戻し手数料の計算方法、信託報酬の計算方法、会計期間、買戻し方式などを含む金融ファンド商品情報を格納している。
【0056】
以下、図4を参照しつつ、ファンド管理サーバー40に対しさらに詳しく検討する。
【0057】
図4に示す通り、本発明に係るファンド管理サーバー40は、サーバー連動部41、ファンド管理部42及び情報格納部43を含む。
【0058】
先ず、サーバー連動部41は、ファンド加入サーバー30と連動して顧客情報と損失率情報、投資金額情報及びファンド加入情報を獲得する。
【0059】
さらに、サーバー連動部41は、ファンド運用サーバー50からのファンド運用指示(売買指示など)を受ける。
【0060】
ファンド管理部42は、ファンド運用サーバー50からの運用指示に従いファンドを運用し、ファンド運用時に発生する変更情報を情報格納部43に格納する。
【0061】
ファンド管理部42は、顧客別にファンド運用期間を検査し、運用期間が完了すればファンドを買い戻し、受益率又は損失率を算出して自動車販売サーバー20へ通知する。
【0062】
ファンド管理部42は、顧客別に設定された損失率を検査し、投資金額の損失が当該損失率を達成すればファンドを買い戻し、これを自動車販売サーバー20へ通知する。
【0063】
以下、図5を参照しつつ、ファンド運用サーバー50に対しさらに詳しく検討する。
【0064】
図5に示す通り、本発明に係るファンド運用サーバー50は、情報入力部51、制御部52及びサーバー連動部53を含む。
【0065】
先ず、情報入力部51はファンドマネージャーからファンドの運用指示の入力を受ける。
【0066】
制御部52は、情報入力部51を介し入力された運用指示をサーバー連動部53へ伝える。
【0067】
サーバー連動部53は、制御部52から伝えられた運用指示をファンド管理サーバー40へ伝送する。
【0068】
図6は、本発明に係る金融商品と連係した実物資産販売方法に対する一実施形態のフローチャートである。
【0069】
先ず、自動車販売サーバー20が端末10から顧客情報と廃車情報及び新車情報の入力を受ける(601)。即ち、顧客は端末10を介し自分の個人情報と、自分が所有している廃車情報及び購入しようとする新車情報とを入力する。
【0070】
その後、自動車販売サーバー20が入力された廃車情報を利用して廃車価格を策定したあと、それに基づく損失率を決める(602)。
【0071】
その後、自動車販売サーバー20が入力された新車情報に基づき、顧客が購入しようとする自動車の価格を投資金額に設定する(603)。
【0072】
その後、自動車販売サーバー20は、顧客の廃車価格に従い決められた損失率情報と投資金額情報及び顧客情報をファンド加入サーバー30へ伝送する(604)。
【0073】
その後、ファンド加入サーバー30が自動車販売サーバー20から受信した顧客情報に基づき顧客等のファンド加入を許可する(605)。
【0074】
その後、ファンド管理サーバー40は、ファンド加入サーバー30を介しファンドに加入した顧客のファンドを管理し、但し、顧客投資金の損金が当該損失率を超過するか既に設定された運用期間が終了すれば、ファンドを買い戻したあと、その結果を自動車販売サーバー20へ通知する(606)。
【0075】
その後、自動車販売サーバー20は、ファンド管理サーバー40から特定顧客の投資終了の通知を受けると、当該顧客への投資結果の通知において、収益が発生した場合、その収益金額情報とともに新車引渡日を通知し、損失が発生した場合、損失が発生したので収益金はなく、約定通り更なる払込金なく新車を引き渡す予定であるとの内容とともに新車引渡日を通知する(607)。
【0076】
このような過程を介し、顧客は実物資産を得ること以外に追加収益を上げることができ、実物資産販売者は投資金に一部の損失が発生するとしても、全体的に実物資産の販売率が高くなるので、結局利益を創出することができる。
【0077】
以上で説明した本発明は、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者において、本発明の技術的思想を外れない範囲内で多様な置換え、変形及び変更が可能なので、前述の実施形態及び図により限定されるものではない。
【符号の説明】
【0078】
10 端末
20 自動車販売サーバー
30 ファンド加入サーバー
40 ファンド管理サーバー
50 ファンド運用サーバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6