特許第5918839号(P5918839)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5918839蒸気を凝縮及び循環させることができるドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5918839
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月18日
(54)【発明の名称】蒸気を凝縮及び循環させることができるドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置
(51)【国際特許分類】
   B09B 3/00 20060101AFI20160428BHJP
   B01D 5/00 20060101ALI20160428BHJP
【FI】
   B09B3/00 303M
   B01D5/00 BZAB
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-249884(P2014-249884)
(22)【出願日】2014年12月10日
(65)【公開番号】特開2016-59918(P2016-59918A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2014年12月10日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0122529
(32)【優先日】2014年9月16日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514256634
【氏名又は名称】スピンズ イノベーション カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ノウ−ヒョン パク
(72)【発明者】
【氏名】ビョン−サム キム
【審査官】 関根 崇
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−186949(JP,A)
【文献】 特開2002−186801(JP,A)
【文献】 特開平10−085700(JP,A)
【文献】 特開2010−088967(JP,A)
【文献】 特表2013−531217(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 5/00
B09B 3/00
B01D 53/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入された生ごみを乾燥する乾燥ドラムと、
前記乾燥ドラムで生ごみが乾燥される時に発生する蒸気の伝達を受けて凝縮させて排出するドラムトラップと、
を含み、
前記ドラムトラップは、
上面は開放され、一側面には下水管側に水を排出するための排出部が形成され、前記排出部の下側の内部には水が格納されるハウジングと、
前記ハウジングの開放された上端面に結合され、一側及び他側が前記乾燥ドラムの一側及び他側と各々連通された第1冷却板、前記第1冷却板の下面から下側に延長形成されて前記ハウジングの内部に位置し、下側部位は前記排出部より下側に位置して前記ハウジングに格納された水に浸る第2冷却板、及び前記第1冷却板の中央部側から下側に延長形成され、水を前記ハウジングの内部に流入させる流入管、を有し、前記ハウジングに流入した蒸気を凝縮させる冷却板と、
を有し、
前記第1冷却板の一側には、前記乾燥ドラムの一側と連通されて、生ごみの乾燥時に発生した蒸気が流入する流入孔が形成され、
前記第1冷却板の他側には、前記乾燥ドラムの他側と連通されて、前記流入孔を通じて前記ハウジングの内部に流入した蒸気のうち、凝縮されていない蒸気が前記乾燥ドラムに排出されるように案内する排出孔が形成されたことを特徴とする、
生ごみ処理処置。
【請求項2】
前記冷却板は金属材であり、前記ハウジングは合成樹脂材であり、
前記第2冷却板は前記ハウジングの内面に接触結合されたことを特徴とする、
請求項に記載の生ごみ処理処置。
【請求項3】
前記第1冷却板の下面一側には下側に延長されて前記第2冷却板と前記流入管との間に位置した区切り板が形成され、
前記区切り板は、前記第1冷却板、前記第2冷却板及び前記流入管と一体に形成され、前記排出部が形成された前記ハウジングの一側面と前記排出部と対向する前記ハウジングの他側面との間に位置し、
前記区切り板の下側部位及び前記流入管の下側部位は、各々前記排出部より下側に位置して前記ハウジングに格納された水に浸り、
前記ハウジングに格納された水の上側の前記ハウジングの空間のうち、前記区切り板が位置した前記ハウジングの空間は、前記区切り板、前記第2冷却板及び前記流入管により区切られたことを特徴とする、
請求項に記載の生ごみ処理処置。
【請求項4】
前記流入孔は、前記区切り板と、前記排出部と対向する前記ハウジングの他側面との間に位置した前記第1冷却板の部位に形成され、
前記排出孔は、前記区切り板と、前記排出部が形成された前記ハウジングの一側面との間に位置した前記第1冷却板の部位に形成されたことを特徴とする、
請求項に記載の生ごみ処理処置。
【請求項5】
前記排出部は、
前記ハウジングの一側面に形成された貫通孔と、
前記貫通孔と連通されて前記ハウジングの内側に突出し、下側部位は前記貫通孔より下側に位置して前記ハウジングに格納された水に浸るエルボ管と、
前記エルボ管と連通されて前記ハウジングの外側に突出し、下水管側と連通される排出管と、
を含むことを特徴とする、
請求項に記載の生ごみ処理処置。
【請求項6】
前記ハウジングの内部には前記流入孔及び前記排出孔を開閉するバルブが各々設置されたことを特徴とする、
請求項に記載の生ごみ処理処置。
【請求項7】
前記流入孔側の前記第1冷却板の下面及び前記排出孔側の前記第1冷却板の下面には支持片が各々結合され、
各々の前記支持片に前記バルブの一側が各々連結支持され、
前記バルブは、前記支持片に支持された部位を基準に回転可能に設置され、前記ハウジング内部の水位によって回転及び昇降しながら前記流入孔及び前記排出孔を開閉することを特徴とする、
請求項に記載の生ごみ処理処置。
【請求項8】
生ごみを脱水して前記乾燥ユニットに投入する脱水ユニットがさらに設けられ、
前記流入管には、前記脱水ユニット側及び流し台の洗い桶のオーバーフロー防止用排出孔側と各々連通された第1分岐管及び第2分岐管を有する連結管が連通結合されたことを特徴とする、
請求項に記載の生ごみ処理処置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、悪臭が含まれた蒸気を凝縮させて排出し、凝縮されていない悪臭が含まれた蒸気は循環させるドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生ごみは環境を汚染させる要因の1つであって、毎年排出量が増加する趨勢である。このような生ごみを親環境的に処理するための多様な形態の生ごみ処理処置に対する研究開発が盛んに進行中である。
【0003】
生ごみ処理処置は切断及び破砕された生ごみを乾燥させて処理する乾燥方式と切断及び破砕された生ごみを一定期間保管しながら発酵させて処理する発酵方式とに大別できる。
【0004】
乾燥方式の生ごみ処理処置は、切断及び破砕された生ごみを脱水した後、脱水された生ごみに含まれた水分を乾燥するので、生ごみの排出量が急激に減少する長所がある。
【0005】
しかしながら、乾燥方式の生ごみ処理処置は、生ごみの乾燥時、悪臭が発生するので、悪臭を除去するためのフィルタなどを設置しなければならず、一定周期でフィルタを取替してくれなければならない。したがって、コスト高の短所がある。
【0006】
生ごみ処理処置の乾燥ユニットと関連した先行技術は、韓国公開特許第10−2009−0089834号公報に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2009−0089834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、上記のような従来技術の全ての問題点を解決できるドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、生ごみの乾燥時に発生する悪臭が含まれた蒸気を凝縮させて排出すると共に、凝縮されず残存する悪臭が含まれた蒸気を循環させることによって、コストが低減できるドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための本発明に係るドラムトラップは、上面は開放され、一側面には水が排出される排出部が形成され、上記排出部の下側の内部には水が格納されるハウジングと、上記ハウジングに結合されて上記ハウジングに流入した蒸気を凝縮させる冷却板と、を含み、上記冷却板は、上記ハウジングの開放された上端面に結合された第1冷却板と、上記第1冷却板の下面から下側に延長形成されて上記ハウジングの内部に位置し、下側部位は上記排出部より下側に位置して上記ハウジングに格納された水に浸る第2冷却板と、上記第1冷却板の中央部側から下側に延長形成され、上記ハウジングの内部に水を流入させるための流入管と、を有し、上記第1冷却板の一側部位及び他側部位には、蒸気が流入する流入孔と、上記流入孔を通じて上記ハウジングの内部に流入した蒸気のうち、凝縮されていない蒸気が排出される排出孔と、が形成できる。
【0011】
また、上記の目的を達成するための本発明に係る生ごみ処理処置は、投入された生ごみを乾燥する乾燥ドラムと、上記乾燥ドラムで生ごみが乾燥される時に発生する蒸気の伝達を受けて凝縮させて排出するドラムトラップと、を含み、上記ドラムトラップは、上面は開放され、一側面には下水管側に水を排出するための排出部が形成され、上記排出部の下側の内部には水が格納されるハウジングと、上記ハウジングの開放された上端面に結合され、一側及び他側が上記乾燥ドラムの一側及び他側と各々連通された第1冷却板、上記第1冷却板の下面から下側に延長形成されて上記ハウジングの内部に位置し、下側部位は上記排出部より下側に位置して上記ハウジングに格納された水に浸る第2冷却板、及び上記第1冷却板の中央部側から下側に延長形成され、水を上記ハウジングの内部に流入させる流入管、を有し、上記ハウジングに流入した蒸気を凝縮させる冷却板と、を有し、上記第1冷却板の一側には、上記乾燥ドラムの一側と連通されて、生ごみの乾燥時に発生した蒸気が流入する流入孔が形成され、上記第1冷却板の他側には、上記乾燥ドラムの他側と連通されて、上記流入孔を通じて上記ハウジングの内部に流入した蒸気のうち、凝縮されていない蒸気が上記乾燥ドラムに排出されるように案内する排出孔が形成できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置は、乾燥ユニットなどで生ごみが乾燥される時に発生する悪臭が含まれた蒸気などがドラムトラップに流入した後、凝縮されて下水管側に排出される。そして、凝縮されず残存する悪臭が含まれた蒸気は、乾燥ユニットなどに再流入する。即ち、生ごみの乾燥時に発生する悪臭が含まれた蒸気が外部に漏洩されないので、悪臭が含まれた蒸気の悪臭を除去するための別途のフィルタを必要としない。したがって、コストが低減される効果が得られる。
【0013】
また、生ごみの乾燥時に発生する蒸気などは、ドラムトラップの内部で凝縮されるので、ドラムトラップの外側に蒸気を凝縮させるための冷却管を設置する必要がない。したがって、ドラムトラップを生ごみ処理処置に容易に設置することができ、ドラムトラップを生ごみ処理処置から容易に分離することができる。したがって、メインテナンスが便利な効果が得られる。
【0014】
また、ドラムトラップの冷却板の下側部位はドラムトラップに格納された水に浸るので、冷却板は常に低温状態を維持する。したがって、ドラムトラップに流入した蒸気の大部分は冷却板により凝縮されて排出できるので、凝縮効率が向上する効果が得られる。
【0015】
また、ドラムトラップの内部は蒸気が流入する流入孔側と蒸気が排出される排出孔側とが区切りされ、流入孔を通じてドラムトラップに流入した蒸気はドラムトラップを巡回した後、排出孔に排出されるので、蒸気の凝縮効率がより向上する効果が得られる。
【0016】
また、ドラムトラップの排出部のエルボ管の下側部位がドラムトラップに格納された水に浸っているので、ドラムトラップに流入した高温の蒸気が下水管側に排出できない。したがって、排出部の排出管及び排出管と下水管側とを連結する連結管が蒸気により損傷されることを防止できる効果が得られる。
【0017】
また、ドラムトラップの排出部のエルボ管の下側部位がドラムトラップに格納された水に浸っているので、下水管側で発生する悪臭のドラムトラップへの流入を防止できる効果が得られる。
【0018】
また、ドラムトラップの排出孔を通じて乾燥ユニットに再流入される蒸気は、相対的に水分を少なく含有した乾燥した蒸気であるので、乾燥ユニットに投入された生ごみの水分を速かに吸収することができる。したがって、乾燥効率が向上する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態に係る生ごみ処理処置の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る生ごみ処理処置の乾燥ユニット及びドラムトラップ部位の斜視図である。
図3図2に図示された乾燥ユニット及びドラムトラップ部位を右側から見た斜視図である。
図4図3に図示されたドラムトラップ部位の分解斜視図である。
図5図4に図示されたドラムトラップ部位を他の方向から見た底面斜視図である。
図6図4の“A−A”線断面図である。
図7図4の“B−B”線結合断面図である。
図8図7に図示されたバルブの正面図である。
図9図4の“C−C”線結合断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付した図面を参照して本発明の一実施形態に係るドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置を詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明の一実施形態に係る生ごみ処理処置の斜視図であり、図2は本発明の一実施形態に係る生ごみ処理処置の乾燥ユニット及びドラムトラップ部位の斜視図であり、図3図2に図示された乾燥ユニット及びドラムトラップ部位を右側から見た斜視図である。
【0022】
図示したように、本実施形態に係る生ごみ処理処置は、流し台(図示せず)の洗い桶(図示せず)の下側に設置されることができ、外観を形成するケーシング110を含むことができる。ケーシング110は、上部ケーシング、中間ケーシング、及び下部ケーシングが相互結合されて形成できる。
【0023】
以下、ケーシング110を含んだ他の構成要素の面及び方向を称するにおいて、ケーシング110の上面側に向ける面及び方向を“上面及び上側”、ケーシング110の下面側に向ける面及び方向を“下面及び下側”という。
【0024】
ケーシング110の上面側には流し台(図示せず)の洗い桶(図示せず)に結合支持される連結ホルダー121が設置できる。連結ホルダー121は、上記洗い桶の下面に形成された排水孔(図示せず)に挿入され、連結ホルダー121の上端部側の外周面に形成された係止縁121aが上記排水孔を形成する上記洗い桶の下面にかかって支持できる。
【0025】
連結ホルダー121の外周面には支持プレート123が支持設置できる。連結ホルダー121が上記洗い桶に挿入結合されれば、支持プレート123の枠部側は上記洗い桶の下面に接触支持できる。
【0026】
ケーシング110の上面と支持プレート123との間には生ごみ処理処置の振動を緩衝して支持プレート123に伝達すると共に、上記流し台に対するケーシング110の水平を調節するための緩衝/水平調節手段125が設置できる。
【0027】
ケーシング110の内部後面上側には上記洗い桶の上記排水孔を通じて連結ホルダー121に投入された生ごみを切断及び破砕する切断/破砕ユニット(図示せず)が設置されることができ、上記切断/破砕ユニットの下側には切断及び破砕された生ごみの伝達を受けて脱水する脱水ユニット(図示せず)が設置できる。
【0028】
上記脱水ユニットは排水孔(図示せず)を含み、上記脱水ユニットの上記排水孔を通じて排出される水は後述するドラムトラップ160に流入できる。
【0029】
上記切断/破砕ユニット及び上記脱水ユニットの構成は、本出願の発明者である“朴魯亨(パク、ノヒョン)”が出願して登録を受けた韓国登録特許公報第10−1104573号に開示された生ごみ処理処置の構成と同一または類似している。
【0030】
上記脱水ユニットは遠心力を用いて生ごみを脱水することができ、遠心力を用いて脱水された生ごみを排出することができる。即ち、脱水された生ごみは上記脱水ユニットの遠心力が最も大きい部位を通じて乾燥ユニット140に排出されることができ、乾燥ユニット140は脱水された生ごみを乾燥することができる。
【0031】
図2及び図3に示すように、乾燥ユニット140は乾燥ドラム141を含むことができる。
【0032】
乾燥ドラム141の上面には上記脱水ユニットで脱水された生ごみが流入する流入口141aが形成されることができ、流入口141aは回転可能に設置された開閉部材143により開閉できる。開閉部材143により流入口141aが開放されれば、上記脱水ユニットから吐出される生ごみが流入口141aを通じて乾燥ドラム141の内部に投入できる。
【0033】
乾燥ドラム141の下面には乾燥された生ごみが排出される排出口(図示せず)が形成されることができ、乾燥ドラム141の上記排出口も開閉部材143と類似な開閉部材(図示せず)により開閉できる。そして、乾燥ドラム141の外面または乾燥ドラム141の内部には脱水された生ごみを加熱するためのヒーター、熱風、またはマイクロ波などの加熱部(図示せず)が設置できる。
【0034】
乾燥ドラム141の内部には、乾燥ドラム141の内部で生ごみが乾燥される時、生ごみを攪拌するための攪拌スクリュー(図示せず)が回転可能に設置できる。上記攪拌スクリューは生ごみを攪拌して乾燥効率を向上させると共に、くっ付いて石くれのように堅くなる生ごみを破砕することができる。
【0035】
生ごみの乾燥時には悪臭が含まれた蒸気が発生する。ところが、悪臭が含まれた蒸気が外部に排出されれば、ユーザに不快感を与えて、環境を汚染させることがある。
【0036】
本実施形態に係るドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置は、生ごみの乾燥時に発生する悪臭が含まれた蒸気を凝縮させて下水管側に排出し、凝縮されず残存する悪臭が含まれた蒸気は乾燥ドラム141に再流入させることができるように構成できる。
【0037】
より詳しくは、乾燥ドラム141の上面の一側及び他側には第1案内管151及び第2案内管155の一端部側が各々連通設置されることができ、第1案内管151及び第2案内管155の他端部側は各々後述するドラムトラップ(Drum Trap)160の内部の一側及び他側と各々連通設置できる。
【0038】
乾燥ドラム141で生ごみが乾燥される時に発生する悪臭が含まれた蒸気は、第1案内管151を通じてドラムトラップ160の内部に流入し、凝縮されずドラムトラップ160の内部に残存する悪臭が含まれた蒸気は第2案内管155を通じて乾燥ドラム141に再流入できる。
【0039】
乾燥ドラム141の蒸気が速かに第1案内管151に流入できるように、乾燥ドラム141と隣接した第1案内管151の一側内部には乾燥ドラム141の内部の蒸気を強制的に第1案内管151に吸入するためのファン153が設置できる。
【0040】
ドラムトラップ160の内部一側は上記下水管側と連通することができ、ドラムトラップ160の内部に流入して凝縮された水は上記下水管側に排出できる。
【0041】
ドラムトラップ160について、図2から図6を参照して説明する。図4図3に図示されたドラムトラップ部位の分解斜視図であり、図5図4に図示されたドラムトラップ部位を他の方向から見た底面斜視図であり、図6図4の“A−A”線断面図である。
【0042】
図示したように、ドラムトラップ160は内部に空間が形成されたケース形状に形成されることができ、合成樹脂材で形成されたハウジング170と、ハウジング170の上面に結合され、熱伝導性に優れるアルミニウムなどの金属材で形成された冷却板180を含むことができる。
【0043】
ハウジング170は上面が開放されることができ、一側面には水が排出される排出部172が形成できる。ハウジング170の内部には水が格納されるが、排出部172の下側のハウジング170の内部のみに水が格納できる。即ち、ハウジング170に水が流入した時、排出部172の下側に位置した水はハウジング170に格納され、排出部172の上側に位置する水は排出部172を通じて上記下水管側に排出できる。
【0044】
排出部172は、図6に示すように、貫通孔172a、エルボ管172b、及び排出管172cを含むことができる。
【0045】
貫通孔172aは、ハウジング170の一側面に形成されてハウジング170の内外側を連通させることができる。エルボ管172bは、貫通孔172aと連通されてハウジング170の内側に突出し、下側部位は貫通孔172aより下側に位置してハウジング170に格納された水に浸ることができる。そして、排出管172cはエルボ管172bと連通されてハウジング170の外側に突出し、下水管(図4及び図5の“P”方向)側と連通できる。
【0046】
エルボ管172bの下側部位が水に浸ることによって、ドラムトラップ160のハウジング170に流入した蒸気の上記下水管側への排出が防止される。したがって、高温の蒸気により排出管172c、排出管172cと上記下水管側とを連結する連結管(図示せず)が損傷されることを防止することができる。
【0047】
冷却板180は、第1冷却板181、第2冷却板183、及び流入管185を含むことができ、ハウジング170に流入した蒸気を凝縮させることができる。
【0048】
第1冷却板181は、ハウジング170の上面と対応する形状に形成されて、ハウジング170の開放された上端面に下面が接触結合できる。そして、第1冷却板181の一側部位には乾燥ドラム141と連通された第1案内管151の他側部位が連通される流入孔181aが形成されることができ、他側部位には乾燥ドラム141と連通された第2案内管155の他側部位が連通される排出孔181bが形成できる。
【0049】
したがって、乾燥ドラム141の悪臭が含まれた蒸気は第1案内管151と流入孔181aを通じてドラムトラップ160の内部に流入し、凝縮されず残存する悪臭が含まれた蒸気は排出孔181bと第2案内管155を通じて乾燥ドラム141に再流入できる。したがって、生ごみの乾燥時に発生する悪臭が含まれた蒸気は外部に排出されず、乾燥ドラム141とドラムトラップ160を循環することができる。
【0050】
流入孔181a及び排出孔181bには連結管191、193の下側部位が各々連通設置されることができ、連結管191、193の上側部位に第1案内管151及び第2案内管155の他側部位が各々連通結合できる。
【0051】
第2冷却板183は、第1冷却板181の枠部側の下面から下側に延長形成され、下側部位は排出部172の貫通孔172aより下側に位置してハウジング170に格納された水に浸ることができる。第2冷却板183の下側部位が水に浸るので、第2冷却板183と第1冷却板181は、水の温度と類似な低温状態を維持することができる。すると、ドラムトラップ160に流入した蒸気は低温状態の冷却板180と熱交換するので、速かに凝縮できる。
【0052】
第2冷却板183は、ハウジング170の内面と接触してハウジング170の内面に挿入結合できる。合成樹脂材のハウジング170の内面に金属材の第2冷却板183が挿入接触されて結合されるので、ハウジング170の剛性が補強できる。
【0053】
流入管185は、第1冷却板181の中央部側部位から下側に延長形成されることができ、流入管185を通じてハウジング170の内部に水を供給することができる。この際、流入管185の下側部位も排出部172の貫通孔172aより下側に位置してハウジング170に格納された水に浸ることができる。すると、流入管185により第1冷却板181がより速かに冷却できるので、ハウジング170に流入した蒸気がより速かに凝縮できる。
【0054】
流入管185を通じてハウジング170に流入する水は、上記脱水ユニットの上記排水孔から排出された水及び上記流し台の洗い桶の側面に形成されたオーバーフロー防止用排出孔(図示せず)から排出された水でありうる。
【0055】
上記脱水ユニットの上記排水孔から排出された水及び上記オーバーフロー防止用排出孔から排出された水がハウジング170に流入できるように、流入管185の上端部側には 連結管195の下側部位が連通設置できる。連結管195の上側部位には第1分岐管195a及び第2分岐管195bが形成されることができ、第1分岐管195a及び第2分岐管195bは上記脱水ユニットの上記排水孔(図4及び図5の“Q”方向)側及び上記オーバーフロー防止用排出孔(図4及び図5の“R”方向)側と各々連通できる。
【0056】
上記下水管側の水がドラムトラップ160の内部に逆流するか、または上記下水管側が詰まった時、ドラムトラップ160の水が乾燥ユニット140側に流入できる。これを防止するために、本実施形態に係るドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理装置にはドラムトラップ160の水の乾燥ユニット140側への流入を防止するバルブ187が設置できる。
【0057】
バルブ187について、図7及び図8を参照して説明する。図7図4の“B−B”線結合断面図であり、図8図7に図示されたバルブの正面図である。
【0058】
図示したように、流入孔181a側の第1冷却板181の下面及び排出孔181b側の第1冷却板181の下面には支持片188が各々結合され、各支持片188の端部側にはバルブ187の上端部側の外周面が各々連結支持できる。そして、バルブ187は支持片188に支持された部位を基準に回転可能に設置できる。
【0059】
したがって、バルブ187はハウジング170に流入した水の水位によって回転及び昇降しながら流入孔181a及び排出孔181bを各々開閉することができる。ハウジング170の水位によって、バルブ187が容易に回転及び昇降できるようにバルブ187は中空体に形成できる。そして、バルブ187が流入孔181a及び排出孔181bを堅く閉鎖できるように、バルブ187の上面側部位は流入孔181a及び排出孔181bの外側を覆いかぶせる形態に設置されて第1冷却板181の下面に密着することができ、流入孔181a及び排出孔181bの内部に挿入できる。ハウジング170の水位が上昇すれば、バルブ187の上側部位は第1冷却板181に一層密着するか、または流入孔181a及び排出孔181bの内部に一層挿入されるので、流入孔181a及び排出孔181bはさらに密閉できる。
【0060】
すると、上記下水管側の水がハウジング170に逆流するなどにより、ハウジング170の水位が上昇しても、バルブ187が昇降及び回転しながら流入孔181a及び排出孔181bを閉鎖するので、ハウジング170の水の乾燥ユニット140側への流入が防止できる。
【0061】
流入孔181aを通じてハウジング170に流入した蒸気がハウジング170の内部に留まる時間が長ければ、冷却板180と蒸気の熱交換時間が長くなるので、蒸気がより多く凝縮できる。
【0062】
本実施形態に係るドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置は、流入孔181a側のハウジング170の空間と排出孔181b側のハウジング170の空間とを区切りして、流入孔181aを通じて流入した蒸気がハウジング170を巡回した後、排出孔181bを通じて排出されるようにすることで、ハウジング170に流入した蒸気がハウジング170の内部に長時間留まるように構成することができる。
【0063】
流入孔181aに流入した蒸気がハウジング170を巡回した後、排出孔181bに排出される構成に対し、図7及び図9を参照して説明する。図9図4の“C−C”線結合断面図である。
【0064】
図示したように、第1冷却板181の下面には下側に延長された区切り板182が形成できる。この際、区切り板182は第2冷却板183の一側部位と流入管185の一側部位との間に位置し、第1冷却板181と第2冷却板183及び流入管185と一体に形成できる。そして、区切り板182は排出部172が形成されたハウジング170の一側面と排出部172と対向するハウジング170の他側面との間に位置することができ、区切り板182の下側部位は排出部172より下側に位置してハウジング170に格納された水に浸ることができる。
【0065】
すると、ハウジング170に格納された水の上側のハウジング170の空間のうち、区切り板182が位置したハウジング170の空間は区切り板182と流入管185により区切りできる。この際、流入孔181aは区切り板182と排出部172と対向するハウジング170の他側面との間に位置した第1冷却板181の部位に形成され、排出孔181bは区切り板182と排出部172が形成されたハウジング170の一側面との間に位置した第1冷却板181の部位に形成できる。
【0066】
これによって、流入孔181aを通じてハウジング170に流入した蒸気は、図9に矢印で図示したように、区切り板182が形成されていない流入管185側に移動した後、排出孔181bを通じて排出される。したがって、流入孔181aを通じてハウジング170に流入した蒸気がハウジング170を巡回した後、排出孔181bに排出できる。
【0067】
区切り板182の下側部位が水に浸るので、第1冷却板181はより速かに冷却できる。これによって、ドラムトラップ160に流入した蒸気は速かに凝縮できる。
【0068】
本実施形態に係るハウジング170と冷却板180を含むドラムトラップ160は、生ごみ処理処置だけでなく、悪臭が含まれた蒸気を発生する他の装置にも設置して使用できることは当然である。
【0069】
そして、本実施形態に係る生ごみ処理処置は、生ごみが粉砕及び脱水されていない状態で乾燥ユニット140に直接投入されて乾燥できる。この時には、乾燥ユニット140の上記攪拌スクリューにより生ごみが粉砕できる。
【0070】
本実施形態に係るドラムトラップ及びこれを使用した生ごみ処理処置は、乾燥ユニット140で生ごみが乾燥される時に発生する悪臭が含まれた蒸気がドラムトラップ160に流入した後、凝縮されて上記下水管側に排出される。そして、凝縮されず残存する悪臭が含まれた蒸気は、乾燥ユニット140に再流入される。即ち、生ごみの乾燥時に発生する悪臭が含まれた蒸気が外部に漏洩されないので、蒸気に含まれた悪臭を除去するための別途のフィルタを必要としない。したがって、コストが低減できる。
【0071】
また、生ごみの乾燥時に発生した蒸気は、ドラムトラップ160の内部で凝縮されるので、ドラムトラップ160の外側に蒸気を凝縮させるための冷却管を設置する必要がない。したがって、ドラムトラップ160を生ごみ処理処置に容易に設置することができ、ドラムトラップ160を生ごみ処理処置から容易に分離することができる。したがって、メインテナンスが便利である。
【0072】
また、ドラムトラップ160の下側部位はハウジング170に格納された水に浸るので、冷却板180は常に低温状態を維持する。したがって、ハウジング170に流入した蒸気の大部分は冷却板180により凝縮されて排出できる。
【0073】
また、ドラムトラップ160のハウジング170の内部は流入孔181a側と排出孔181b側が区切りされ、流入孔181aを通じてハウジング170に流入した蒸気はハウジング170を巡回した後、排出孔181bに排出されるので蒸気の凝縮効率が向上できる。
【0074】
また、ドラムトラップ160の排出部172のエルボ管172bの下側部位がハウジング170に格納された水に浸っているので、ハウジング170に流入した高温の蒸気が上記下水管側に排出できない。したがって、排出部172の排出管172c及び排出管172cと上記下水管側とを連結する上記連結管が蒸気により損傷されることを防止することができる。
【0075】
また、ドラムトラップ160の排出部172のエルボ管172bの下側部位がハウジング170に格納された水に浸っているので、上記下水管側で発生する悪臭のドラムトラップ160への流入を防止することができる。
【0076】
また、ドラムトラップ160の排出孔181bを通じて乾燥ユニット140に再流入する蒸気は相対的に水分を少なく含有した乾燥した蒸気であるので、乾燥ユニット140に投入された生ごみの水分を速かに吸収することができる。したがって、乾燥効率が向上できる。
【0077】
図1の未説明符号127は、上記流し台の上側に露出した連結ホルダー121を開閉する栓であり、栓127は生ごみ処理処置をオン/オフさせるスイッチの機能もすることができる。そして、図1の未説明符号130は、乾燥ユニット140の上記排出口を通じて排出される生ごみを格納する生ごみ箱である。
【符号の説明】
【0078】
110 ケーシング
140 乾燥ユニット
160 ドラムトラップ
170 ハウジング
180 冷却板。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9