特許第5918897号(P5918897)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5918897
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月18日
(54)【発明の名称】抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤。
(51)【国際特許分類】
   A23L 27/00 20160101AFI20160428BHJP
   A23L 27/20 20160101ALI20160428BHJP
   A23F 3/40 20060101ALI20160428BHJP
【FI】
   A23L1/22 Z
   A23L1/22 C
   A23L1/226 D
   A23F3/40
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-213466(P2015-213466)
(22)【出願日】2015年10月29日
【審査請求日】2015年12月4日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000214537
【氏名又は名称】長谷川香料株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山田 晴久
(72)【発明者】
【氏名】稲永 俊介
【審査官】 渡邉 潤也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−171906(JP,A)
【文献】 特開2002−136259(JP,A)
【文献】 特開2004−329094(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23F 3/40
A23L 27/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(E)−6−ノネナールを有効成分とする抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤。
【請求項2】
請求項1に記載の抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤を(E)−6−ノネナール濃度として20ppt〜5ppm含んでなる抹茶用の又は抹茶を含有する飲食物用の香料組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤を(E)−6−ノネナール濃度として0.1ppt〜5ppb含んでなる抹茶又は抹茶を含有する飲食物。
【請求項4】
請求項1に記載の抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤を(E)−6−ノネナール濃度として0.1ppt〜5ppb含有させる、抹茶又は抹茶を含有する飲食物の抹茶風味付与乃至改善方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抹茶特有の濃厚な茶葉感を付与する抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤に関し、更に詳しくは、(E)−6−ノネナールを抹茶を含有する飲食物に極微量添加することにより、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与する抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤に関する。
【背景技術】
【0002】
抹茶は玉露と同様に茶樹を葭簀(よしず)や藁(わら)等で直射日光を遮り栽培した茶葉を摘採後、直ちに蒸熱し、碾茶機で揉捻せずに乾燥し、葉、茎などを取り除き真の葉の部分だけを石臼で粉末にしたものである。
【0003】
茶道では、この粉末に少量の湯を注ぎ茶筅で練ったものを飲用として供しているが、近年では消費者の嗜好性の多様化、健康志向の高まりとともに、抹茶の機能性や抹茶の爽やかな苦味と甘味との相性のよさにより、飲用としただけではなく、大福、羊羹、あんみつ、最中、かき氷シロップ等の和菓子の他に、ケーキ、アイスクリーム、クッキー、プリン等の洋菓子、温めた牛乳と混ぜ合わせた抹茶ラテ等の乳飲料などに幅広く用いられ、消費者に親しまれている。また、日本のみならず海外においても抹茶は注目され、日本を訪れた外国人観光客が抹茶風味の菓子類をこぞって買い求めている。
【0004】
このように茶道の飲用用途の抹茶以外に加工用の抹茶の需要が伸びていることから、抹茶の原料である碾茶の生産量が増加傾向であるが、碾茶の栽培には、遮光を必要なことから資材と栽培に手間がかかり、また、碾茶から抹茶への加工が必要なため製造コストがかかり、その分価格が通常の煎茶の倍以上となる場合がある。このようなことから飲食物に抹茶風味を付与するには、コストを考慮すると多量の抹茶を配合することができない。
【0005】
また、抹茶は光、熱、酸などの影響により変色したり、香気、香味が失われることが知られており、特に加工食品の製造過程において香気、香味の減少または損失により、抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味が失われることがある。これら減少または損失した香気、香味を補うために抹茶用香料が用いられているが、その主成分はジメチルサルファイドやβ-イオノンであることから、ともすれば、賦香された抹茶風味飲食品が海苔様、フローラル様の香気香味が強く出てしまい、本来の抹茶が持つ自然な風味とは大きく異なってしまう。
【0006】
このようなことから、抹茶の使用量を減らしながらも、抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かで、自然な風味を有する加工食品が求められている。
【0007】
これまで、抹茶の加工食品における風味の維持向上として以下のような提案が行われている。緑茶素材を油脂で被覆する方法(特許文献1)、抹茶と乳原料を別々に溶解・殺菌後混合する抹茶アイスクリームの製造方法(特許文献2)、抹茶に抗酸化物質であるビタミンCとビタミンEを添加する方法(特許文献3)、抹茶に抗酸化物質であるローズマリー抽出物を添加する方法(特許文献4)、微粒子化した抹茶とグリセロ糖脂質を混合する方法(特許文献5)、茶抽出液に抹茶を添加し抹茶エキスを製造後抹茶固形分を除く方法(特許文献6)、抹茶をスラリー状にした後SCC(スピニングコーンカラム)にて抽出する方法(特許文献7)。
【0008】
これらは、抹茶の風味、発色の賦与または増強を目的とした提案であるが、さらに良質な抹茶の風味またはコク味の賦与または増強を行える提案が求められている。
【0009】
一方、(E)−6−ノネナールは公知化合物であり、例えば、ルイボスティーの香気成分(非特許文献1)、雄ヤギ頭皮の香気成分(非特許文献2)、粉乳製造時に発生するオフフレーバー(非特許文献3)などから見出されたことが報告されている。また、柑橘香味増強剤としての提案もされている(特許文献8)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2011−50364号公報
【特許文献2】特開2008−253173号公報
【特許文献3】特開2006−217856号公報
【特許文献4】特開2002−95414号公報
【特許文献5】特開2014−68636号公報
【特許文献6】特許第4008135号公報
【特許文献7】特許第4679362号公報
【特許文献8】特開2009−203438号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】J.Agric.Food Chem.,41,633−636(1993)
【非特許文献2】J.Dairy Sci.,67(4),794−801(1984)
【非特許文献3】J.Dairy Sci.,52(7),953−956(1969)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は抹茶を含有する飲食物に極微量添加することにより、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与する抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究を行った結果、全く意外なことに(E)−6−ノネナールを抹茶を含有する飲食物の香料組成物中に20ppt〜5ppmという極微量添加することにより、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与または増強することを見いだし、さらにその抹茶を含有する飲食物の香料組成物を飲食品に有効量添加することにより従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与または増強することができることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0014】
(E)−6−ノネナールは、前記非特許文献1〜3には、ヤギのような香気、腐った脂肪のような香気、メロン的ムスク香気を有することが、前記非特許文献3には粉乳製造時に発生するオフフレーバーとして開示されているが、(E)−6−ノネナールを飲食品、または香料に極微量を添加することにより、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与または増強することは記載も示唆もされておらず、全く意外なことである。従って本発明は、(E)−6−ノネナールを有効成分とする抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤を提供するものである。また、本発明は前記の抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤を(E)−6−ノネナール濃度として20ppt〜5ppm含んでなる抹茶風味香料組成物を提供するものである。さらに本発明は前記の抹茶風味香料組成物を(E)−6−ノネナール濃度として0.1ppt〜5ppb含んでなる飲食品を提供するものである。
【0015】
本発明の抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤は、抹茶風味を有する物質に配合して使用される。配合の対象となる物質は抹茶風味を有すればその種類を問わない。当該物質としては、香料、飲食品が例示される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の(E)−6−ノネナールを有効成分とする抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤を20ppt〜5ppm含んでなる香料組成物を、抹茶を含有する飲食物に(E)−6−ノネナールとして0.1ppt〜5ppb配合することで、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与または増強することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の態様について更に詳しく説明する。本発明で使用される(E)−6−ノネナールは、公知文献による方法で合成することができる。例えば、(E)−3−ヘキセニルクロリドと2−(2−ブロモエチル)−1,3―ジオキソランとのカップリング反応により合成できる(特開昭56−95142号公報参照)。
【0018】
(E)−6−ノネナールは、抹茶特有の濃厚なコクや茶葉感を有する飲食品に対して単独で使用しても良いが、好ましくは抹茶を含有する飲食物の香料組成物に(E)−6−ノネナールを極微量配合して香料組成物を得、それを飲食品に配合することで、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与または増強することができる。かかる抹茶を含有する飲食物の香料成分としては、各種の合成香料、天然香料、天然精油、植物エキスなどを挙げることができる。例えば、「特許庁、周知慣用技術集(香料)第II部食品香料、P88−131、平成12年1月14日発行」に記載されている天然精油、天然香料、合成香料を挙げることができる。
【0019】
このような香料としては例えばオシメン、リモネン、β−カリオフィレン、α−ファルネセン、αあるいはβ−ピネン、α,βあるいはγ−テルピネン、カンフェン、α−セドレン、ミルセン、αあるいはβ−フェランドレン、p−サイメン、αあるいはβ−カジネン、1あるいは2−メチルナフタレンおよび1−イソプロピル−4−メチルベンゼン、1,4−ジメチルベンゼン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、エチルメチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ジメチルスチレン、t−ブチルベンゼン、ジエチルベンゼン、メチルプロピルベンゼン、テトラヒドロナフタレン、1,1−ジメチルナフタレン、トリメチルジヒドロナフタレン、1,6−ジメチル−4−メチルナフタレン、2,4−[8−p−メンタジエン]、Δ−3−カレンなどの炭化水素類;プロパノール、イソブタノール、ブタノール、イソアミルアルコール、アミルアルコール、ヘキサノール、(Z)−2−ペンテン−1−オール、1−ペンテン−3−オール、(E)−2−ヘキセン−1−オール、(Z)あるいは(E)−3−ヘキセン−1−オール、2−エチル−1−ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2−オクテン−1−オール、1−オクテン−3−オール、1,5−オクタジエン−3−オール、ノナノール、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、1あるいは2−フェニルエチルアルコール、2,4−ジメトキシベンゼンメタノール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、ファルネソール、ネロリドール、α−テルピネオール、1あるいは4−テルピネオール、αあるいはδ−カジノール、クベノール、β−エデスモール、セドロール、カルベオール、ミルテノール、イソフィトール、3,7−ジメチル−1,5,7−オクタトリエン−3−オール、3,7−ジメチル−1,5−オクタジエン−3,7−ジオールおよびメントール、2−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−3−ブテン−2−オール、1−ペンテン−3−オール、4−ペンテン−1−オール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチルブタン−1−オール、1−ヘキセン−3−オール、2−メチル−1−ペンテン−3−オール、2−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、(E)−4−ヘプテノール、2−メチルヘキサノール、2,5−オクタジエノール、(E,E)−3,5−オクタジエン−3−オール、(E)−2−オクテノール、5−ウンデカノール、p−メンタ−1,4−ジエン−7−オール、4−テルピノール、1−テルピネオール、ボルネオール、ジヒドロカルベオール、E,E−フアルネソール、フィトールなどのアルコール類;アセトアルデヒド、プロパナール、イソブタナール、ブタナール、バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、(E)−2−ヘプテナール、(Z)−4−ヘプテナール、(E)−2−ペンテナール、(Z)−3−ペンテナール、2−メチルブタナール、ヘキサナール、(E)−2−ヘキセナール、(Z)−3−ヘキセナール、(E,E)−2,4−ヘキサジエナール、(E,Z)−2,4−ヘキサジエナール、ヘプタナール、(E,Z)−2,4−ヘプタジエナール、(E,E)−2,4−ヘプタジエナール、オクタナール、(E)−2−オクテナール、(E,E)−2,4−オクタジエナール、(E,Z)−2,4−オクタジエナール、ノナナール、(E)−2−ノネナール、(E,E)あるいは(E,Z)−2,4−ノナジエナール、(E,Z)−2,6−ノナジエナール、デカナール、(E)−2−デセナール、(E)−4,5−エポキシ−2−デセナール、(E,E)−2,4−デカジエナール、(E)−2−ウンデカナール、サリチルアルデヒド、p−ヒドロキシベンツアルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、バニリン、ペリラアルデヒド、シンナミルアルデヒド、サフラナール、ゲラニアール、ネラール、β−シクロシトラール、アニスアルデヒトド、ベンズアルデヒド、2−フェニルブタナール、2−メチル−2−ペンテナール、4−メチル−2−ペンテナール、2−メチルペンタナール、3−メチルペンタナール、2,4−ジメチル−2,4−ヘプタジエナール、2,4,6−デカトリエナール、(E)−2−トリデセナール、4−エチル−7,11−ジメチル−(2E,6,10E)−ドデカトリエナール、ベンズアルデヒド、2あるいは4−メチルベンズアルデヒド、4−エチルベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシベンズアルデヒド、4−メチル−2−フェニル−2−ペンテナール、5−メチル−2−フェニル−2−ヘキサナールなどのアルデヒド類。
【0020】
エチルメチルケトン、アセトイン、ジアセチル、(Z)あるいは(E)−3−ペンテン−2−オン、4−メチル−3−ペンテン−2−オン、3−ヘキセン−2−オン、2−ヘプタノン、3,5−ヘプタジエン−2−オン、6−メチル−3,5−ヘプタジエン−2−オン、1−オクテン−3−オン、3−オクテン−2−オン、4−オクテン−2−オン、(E,Z)、(E,E)あるいは(Z,E)−3,5−オクタジエン−2−オン、(Z)−1,5−オクタジエン−3−オン、3−メチル−2,4−ノナンジオン、2−デカノン、2,6,10−トリメチルヘプタデカノン、シクロヘキサノン、シス−ジャスモン、2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、αあるいはβ−ダマセノン、αあるいはβ−ダマスコン、4−オキソ−β−イオノン、αあるいはβ−イオノン、5,6−エポキシ−β−イオノン、3,4−ジヒドロ−β−イオノン、7,8−ジヒドロ−α−イオノン、5,6−ジヒドロキシ−β−イオノンおよびゲラニルアセトン2,3−ペンタンジオン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、4−メチル−3−ペンテン−2−オン、2−ヘプタノン、(3E,5E)−6−メチルヘプタジエン−2−オン、2−メチル−2−ヘプテン−6−オン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、5−エチル−6−メチル−2−ヘプタノン、2−デカノン、6,10−ジメチル−2−ウンデカノン、メチルテトラデカン−3−オン、6,10,14−トリメチル−2−ペンタデカノン、2,3−ジメチルシクロヘキサノン、3−ヒドロキシシクロヘキサノン、イソホロン、2,6,6−トリメチルシクロヘキサノン、2,2,6−トリメチル−6−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,2,6−トリメチル−4−ヒドロキシクロヘキサノン、2−ヒドロキシアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、1,3あるいは1,4−ジアセチルベンゼン、4−エチルアセトフェノン、3,4−ジメチルアセトフェノン、ベンジルエチルケトン、2−メトキシメチルアセトフェノン、1−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−プロパノン、カンファー、フェンコン、プレゴン、4−(1−ヒドロキシ−4−オキソ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン、1,5,5,9−テトラメチルビシクロ−[4.3.0]−8−ノネン−7−オン、1,2−スレオ−1,2−ジヒドロキシ−β−イオノンなどのケトン類;酢酸、プロピオン酸、吉草酸、4−メチル吉草酸、(E)−2−ヘキセン酸、(Z)−3−ヘキセン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、デセン酸、(E)−2−デセン酸、(Z)あるいは(E)−ゲラン酸、シトロネリル酸、安息香酸、フェニル酢酸およびサリチル酸、ギ酸、2−オキソブタン酸、2−ヒドロキシブタン酸、3−メチル−2−ブテン酸、2あるいは3−メチルブタン酸、Z−2−ヘキセン酸、E−3−ヘキセン酸、4−メチル−4−ヘプテン酸、2,3あるいは4−メチルペンタン酸、ヘキサン酸、(2E,4Z)あるいは(E,4E)−ヘプタジエン酸、Z−2−ヘプテン酸、ZあるいはE−4−ヘプテン酸、2,3あるいは5−メチルヘキサン酸、(E)−2−オクテン酸、(Z)−3あるいは4−オクテン酸、2−エチルヘキサン酸、2,3あるいは6−メチルペンタン酸、(E)−4−ノネン酸、7−メチルオクタン酸、2−エチルヘプタン酸、(E)−4−ノネン酸、7−メチルノナン酸、2−エチルヘプタン酸、2あるいは8−メチルノナン酸、ZあるいはE−3−ウンデセン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸およびオクタデカン酸などの酸類。
【0021】
ギ酸エチル、イソアミル、(Z)−3−ヘキセニルおよび(E)−2−ヘキセニル、フェニルエチルおよびゲラニル、酢酸メチル、ブチル、イソブチル、3−メチルブチル、(Z)あるいは(E)−3−ヘキセニル、(E)−2−ヘキセニル、ヘキシル、フェニル、フェニルエチル、ベンジル、ゲラニル、α−テルピニル、ネリル、リナリルおよびボルニル、プロピオン酸(Z)あるいは(E)−3−ヘキセニル、(E)−ヘキセニルおよびネリル、酪酸メチル、(Z)−3−ヘキセニル、(E)−2−ヘキセニル、ベンジル、フェニルエチルおよびヘキシル、2−メチル酪酸(Z)−3−ヘキセニル、3−ヒドロキシ酪酸エチル、吉草酸メチルおよびイソブチル、吉草酸のメチル、エチル、イソブチルおよび(Z)−3−ヘキセニル、ヘキサン酸の(Z)あるいは(E)−2−ペンテニル、(E)−2−ヘキセニル、(Z)−3−ヘキセニル、フェニルエチルおよびヘキシル(Z)−3−ヘキセン酸メチル、(E)−2−ヘキセン酸メチル、(E)−2−ヘキセン酸(Z)−3−ヘキセニルおよび(Z)−3−ヘキセン酸(E)−3−ヘキセニル、オクタン酸エチル、ヘキシルおよび(Z)−3−ヘキセニル、デカン酸エチル、プロピル、ヘキシルおよび(Z)−3−ヘキセニル、フェニル酢酸メチル、エチルおよびヘキシル、安息香酸エチル、ヘキシル、ベンジルおよび(Z)−3−ヘキセニル、2−メトキシ安息香酸メチル、4−メトキシ安息香酸メチル、ジャスモン酸メチル、エピジャスモン酸メチル、(Z)−ジヒドロジャスモン酸メチルおよびメチルプロピオン酸ネリル、ギ酸ヘキシル、酢酸エチル、酢酸1−ヒドロキシ−2−プロパノン、コハク酸メチル、ペンタン酸メチル、オクタン酸メチル、4−オキソノナン酸メチル、酪酸2−ヘキシル、テトラデカン酸メチル、ペンタデカン酸メチルおよびエチル、11−ヘキサデセン酸メチル、ペンタデカン酸エチルおよびメチル、ヘキサデカン酸メチルおよびエチル、安息香酸メチルなどのエステル類;δ−ヘキサラクトン、δ−ヘプタラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、2−メチル−γ−ブチロラクトン、2−ヘキセン−4−オリド、4−メチル−5−ヘキセン−4−オリド、5−オクテン−4−オリド、2−ノネン−4−オリド、7−デセン−4−オリドおよびロリオライド、2−メチチルブタノリド、γ−ペンタラクトン、δ−オクタラクトン、3,7−デカジエン−5−オリド、シス−ジャスミンラクトン、γ−デカラクトン、ジヒドロアクチニジオライド、ボボライド(bovolide)、ジヒドロボボライド(dihydrobovolide)、4−テトラデカノリドなどのラクトン類;メチルアミン、エチルアミン、ジフェニルアミン、1−エチルピロール、2−ホルミルピロール、1−エチル−2−ホルミルピロール、2−アセチルピロール、2−アセチル−1−エチルピロール、インドール、3−メチルインドール、ピラジン、メチルピラジン、エチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジン、2−エチル−3−メチルピラジン、2−エチル−5−メチルピラジン、2−エチル−6−メチルピラジン、2−(2'−フリル)−5あるいは6−メチルピラジン、2,5−ジエチルピラジン、2,6−ジエチルピラジン、トリメチルピラジン、3−エチル−2,5−ジメチルピラジン、2,5−ジエチル−3−メチルピラジン、3,5−ジエチル−2−メチルピラジン、テトラメチルピラジン、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピラジン、6,7−ジヒドロ−2−メチル−5H−シクロペンタピラジン、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピラジン、2−(2'−フリル)ピラジン、2−メチルピリジン、アセチルピリジン、3−メトキシピリジン、3−メチルブタンニトリル、フェニルニトリル、キノリン、2−メチルキノリン、6あるいは7−メチルキノリン、2,4−ジメチルキノリン、2,6−ジメチルキノリン、4,8−ジメチルキノリン、ジフェニルアミンおよび3−プロピルキノリン、2,6−ジメチルピリジン、ピロール、1−メチル−2−ホルミルピロール、1−アセチルピロール、2,5−ジメチルピロール、1−メチル−2−アセチルピロール、1−メチル−プロピオニルピロール、2−アセチル−3−フルフリルピロール、ピリジン、3または4−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−ビニルピリジン、2または3−エチルピリジン、2,5−ジメチルピリジン、2−エチル−6−メチルピリジン、5−エチル−2−メチルピリジン、プロピルピラジン、2,6−ジエチルピラジン、2,4,5−トリメチルオキサゾールなどの含窒素化合物類。
【0022】
メチルメルカプタン、エタンチオール、1−プロパンチオール、ジメチルスルフィド、チオフェン、テトラハイドロチオフェン、2−メチルチオフェン、3−メチルチオフェン、3−メチルチオフェン−2−アルデヒド、ベンゾチアゾール、2−プロピオニルチオフェン、ビス(2−メチル−3−フリル)ジスルフィド、4−メトキシ−2−メチル−2−ブタンチオールおよび4−メルカプト−2−ペンタノンなどの含硫化合物類;o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、エチルフェノール、4−ビニルフェノール、2,3−ジメチルフェノール、チモール、1,3−ジ−tert−ブチル−2−メトキシ−5−メチルベンゼン、アネトール、グアイアコール、4−エチルグアイアコール、1,4−ジメトキシベンゼン、ジフェニルエーテル、サフロール、オイゲノール、カルバクロールなどのフェノール類;リナロールオキサイド(EあるいはZ体の5員環およびEあるいはZ体の6員環)、2−エチルフラン、2−ペンチルフラン、2,3−ジヒドロフラン、フルフラール、5−メチルフルフラール、ソトロン、フラネオール、3,4−ジメチル−5−ペンチル−2(5H)−フラノン、3,4−ジメチル−5−ペンチリデン−2(5H)−フラノン、2−アセチルフラン、クマリン、マルトール、エチルマルトール、テアスピロン、(Z)あるいは(E)−テアスピロン、(E)−テアスピラン、(E)−6,7−エポキシジヒドロテアスピラン、(E)−6−ヒドロキシジヒドロテアスピランおよびフルフリルアルコールなどフランおよびピラン類;天然香料類としては、例えば、メース、バイオレット、カシー、ゼラニウム、ナッツメグ、ダバナ、ジャスミン、メリオタス、緑茶、紅茶、ウーロン茶、セージ、ヘイ、オークモス、オスマンサス、コリアンダー、クミン、タイム、オールスパイス、ベイ・ローレル、バーチ、カルダモン、セロリ、クローブ、ディル、ジンジャー、フェニグリーク、パセリ、オレガノ、オリガナム、ウインターグリーン、イランイラン、アボカド、アルファルファ、パルマローザなどを挙げることができる。
【0023】
本発明の(E)−6−ノネナールの配合量は、重要であり、その目的あるいは抹茶風味香料組成物の種類によっても異なるが、例えば、抹茶風味香料組成物の全体重量に対して20ppt〜5ppm、好ましくは、50ppt〜1ppm、より好ましくは0.1ppb〜100ppbの範囲を例示することができる。これらの範囲内では、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与する優れた効果を有する。一方、抹茶風味香料組成物に対する(E)−6−ノネナールの配合量が5ppmを越える場合には、(E)−6−ノネナール特有の油っぽいウリ様の異臭としての香気・香味特性が出てしまい好ましくない。また、抹茶風味香料組成物に対する(E)−6−ノネナールの配合量が20pptを下回る場合は本発明特有の香気・香味付与効果が得られない。
【0024】
本発明の(E)−6−ノネナールを含んでなる抹茶風味香料組成物には、必要に応じて、香料組成物において通常使用されている、例えば、水、エタノール等の溶剤;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ヘキシルグリコール、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ジエチルフタレート、ハーコリン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸ジグリセライド等の香料保留剤を含有することができる。
【0025】
本発明の(E)−6−ノネナールからなる抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤又は(E)−6−ノネナールを含んでなる抹茶風味香料組成物によって従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与又は増強することができる。付与又は増強できる飲食品の具体例としては何ら限定されるものではなく、かかる飲食品としては特に制限はなく、抹茶風味を有するものであればよく、広い分野の各種飲食品に配合し利用することができる。
【0026】
このような飲食品としては、例えば、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓、ヨーグルト、プリン、ゼリー、デイリーデザートなどのデザート類;乳飲料、乳酸菌飲料、豆乳、茶、清涼飲料、栄養飲料などの嗜好性飲料・ドリンク剤;キャラメル、キャンディー、錠菓、クラッカー、ビスケット、クッキー、パイ、チョコレート、スナックなどの菓子類;パン、ケーキミックス、デザートミックス、スープ、各種インスタント食品、バター、マーガリン、ショートニング、スナック、チーズ、プロセスチーズ、デイリースプレッドなどの乳加工製品;ハム、ソーセージなどの魚肉・畜肉製品、などの飲食品をあげることができる。
【0027】
また、本発明の(E)−6−ノネナールの抹茶風味を有する飲食品への配合量は、その目的あるいは飲食品の種類によっても異なるが、前記抹茶風味香料組成物を有効量添加することにより従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与又は増強することができる。その際の飲食品の(E)−6−ノネナール含有量は、例えば、飲食品の全体重量に対して0.1ppt〜5ppb、好ましくは、0.2ppt〜1ppb、より好ましくは0.5ppt〜100pptの範囲を例示することができる。一方、飲食品の全体重量に対する(E)−6−ノネナールの配合量が5ppbを越える場合には、(E)−6−ノネナール特有の油っぽいウリ様の異臭としての香気・香味特性が出てしまい好ましくない。また、飲食品の全体重量に対する(E)−6−ノネナールの配合量が0.1pptを下回る場合は本発明特有の香気・香味付与効果が得られない。
【0028】
以下に実施例、比較例および参考例をあげて本発明を詳しく説明する。
【実施例】
【0029】
実施例1(抹茶風味香料組成物の調合)
抹茶風味香料組成物として下記の各成分(重量部)を調合した(比較品1)。
【0030】
【表1】
【0031】
上記抹茶風味香料組成物(比較品1)に対し、(E)−6−ノネナールの添加量をさまざまに変えて添加したものを本発明品1〜4および比較品2、3とした。それぞれの発明品および比較品の調製に当たっては、表2に示した濃度の(E)−6−ノネナールのエタノール希釈液を調製し、表2に示した量を添加した。それぞれの調合香料は、専門のパネリスト10名により、官能評価を行った。その平均的な香気評価結果を表2に示す。なお本評価でいう「茶葉感」とは抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な香気のことをいう。
【0032】
【表2】
【0033】
表2に示した通り、抹茶風味香料組成物に対し、(E)−6−ノネナールを0.1ppb、1ppb、10ppb、100ppb、1ppm添加した本発明品1〜5は従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感が強調されているとの評価であり、香料組成物中に僅か0.1ppb存在するだけでも香気に茶葉感が付与されるという結果であった。一方、10pptの添加では無添加と大差なく、10ppmの添加ではウリ様の香気が出てしまい、良好ではなかった。
【0034】
比較例1((Z)−6−ノネナールとの比較)
実施例1で使用した抹茶風味香料組成物(比較品1)に実施例1の(E)−6−ノネナールに替えて(Z)−6−ノネナールを下記表3に示す濃度を添加し比較品4〜9とした。それぞれの調合香料は、専門のパネリスト10名により、官能評価を行った。香気評価結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
表3に示したとおり、(Z)−6−ノネナールの添加では抹茶風味香料組成物に対し
10ppbでもコントロールと大差がなく、また1ppm以上添加した場合の香気も、(E)−6−ノネナールを同量添加した場合と質的に異なり、いかなる濃度でも(E)−6−ノネナールを添加した場合の様に、抹茶特有の濃厚な茶葉感が付与されることはなかった。
【0037】
実施例2(抹茶への調合)
市販の抹茶(宇治産、業務用・製菓用、中級グレード)2gに約80℃のお湯70
ccを加えながら、ゆっくりと茶筅で撹拌し飲用抹茶を得た(比較品10)。
【0038】
得られた飲用抹茶に(E)−6−ノネナールの添加量をさまざまに変えて添加したものを本発明品6〜10および比較品11、12とした。それぞれの発明品および比較品の調製に当たっては、表4に示した濃度の(E)−6−ノネナールのエタノール希釈液を調製し、表4に示した量を添加した。それぞれの調合飲用抹茶は、専門のパネリスト10名により、官能評価を行った。その平均的な香気評価結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】
表4に示した通り、飲用抹茶に対し、(E)−6−ノネナールを0.5ppt、1ppt、10ppt、100ppt、1ppb添加した本発明品6〜10は従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感が強調されているとの評価であり、飲用抹茶中に僅か0.5ppt存在するだけでも香気に茶葉感が付与されるという結果であった。一方、0.05pptの添加では無添加と大差なく、10ppbの添加ではウリ様の香気が出てしまい、良好ではなかった。
【0041】
実施例3(抹茶風味アイスクリームへの添加)
全乳50kg、脱脂粉乳7kg、生クリーム(40%脂肪)30kg、砂糖15kgを混合溶解し、乳化安定剤500gを添加し、ベースミックスを予備調合した。
これに市販抹茶(宇治産、業務用・製菓用、中級グレード)500gおよび実施例1で得られた抹茶風味香料組成物(本発明品2又は比較品1)を添加率0.1%になるようにベースミックスに添加し、均質化、殺菌、冷却、エージングしたアイスクリームミックスを連続フリーザーで−3.5〜−5.0℃でフリージングし、50%のオーバーランの抹茶風味アイスクリームを得た。この抹茶風味アイスクリームを、専門パネリスト10名により評価をおこなった。その結果、10名のパネリスト全員が本発明品2を添加した抹茶風味アイスクリームは比較品1を添加した抹茶風味アイスクリームに較べて、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感が強調されているとの評価であった。
【0042】
実施例4(抹茶ラテへの添加)
市販抹茶(宇治産、業務用・製菓用、中級グレード)5gを、少量のお湯で溶かしたのち、温めた牛乳150mlを加え撹拌した後、実施例1で得られた抹茶風味香料組成物(本発明品3又は比較品1)を添加率0.1%になるように添加し抹茶ラテを得た。これらの抹茶ラテを、専門パネリスト10名により評価をおこなった。その結果、10名のパネリスト全員が本発明品3を添加した抹茶ラテは比較品1を添加した抹茶ラテに較べて、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感が強調されているとの評価であった。
【0043】
実施例5(抹茶風味チョコレートへの添加)
カカオバター45g、砂糖40g、粉乳4.5g、レシチン0.5g、市販抹茶(宇治産、業務用・製菓用、中級グレード)5g、実施例1で得られた抹茶風味香料組成物(本発明品3又は比較品1、添加率0.1%)を原料とし、通常のチョコレ−トの製法どおりに、混合、微粒化、精練を行い、抹茶風味チョコレートを製造した。これらの抹茶風味チョコレートを、専門パネリスト10名により評価をおこなった。その結果、10名のパネリスト全員が本発明品3を添加した抹茶風味チョコレートは比較品1を添加した抹茶風味チョコレートに較べて、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感が強調されているとの評価であった。
実施例6(抹茶風味クッキーへの添加)
マーガリン55g、砂糖30g、全卵20g、食塩0.5g、重曹0.3g、水5gをよく混合したのち、市販抹茶(宇治産、業務用・製菓用、中級グレード)3gおよび実施例1で得られた抹茶風味香料組成物(本発明品3又は比較品1、添加率0.1%)を添加しさらに混合し、抹茶風味クッキー生地とした。この生地を適量に分けたあと、180℃で20分間焼成し、抹茶風味クッキーを得た。これらの抹茶風味クッキーを、専門パネリスト10名により評価をおこなった。その結果、10名のパネリスト全員が本発明品3を添加した抹茶風味クッキーは比較品1を添加した抹茶風味クッキーに較べて、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感が強調されているとの評価であった。
【要約】
【課題】抹茶を含有する飲食物に極微量添加することにより、従来にない抹茶独自の爽快な苦味・甘さ・香ばしさのある豊かな風味、じんわりと拡がる旨味とお濃茶を点てた時の様な濃厚な茶葉感を付与する抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤を提供する。
【解決手段】(E)−6−ノネナールを有効成分とする抹茶風味付与乃至抹茶風味改善剤および0.1ppt〜5ppb含有させる抹茶及び抹茶を含有する飲食物。
【選択図】なし