(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
[第1実施形態]
(電子時計の概観構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る電子時計の概観を示す図である。
この
図1に示すように、本実施形態の電子時計1は、本体ケース21を備え、この本体ケース21の正面側には、4隅が面取りされた方形状の風防ガラス等の透明板22の下に、LCD(液晶ディスプレイ)133及びソーラパネル2を有している。LCD133は透明板22の中央に設けられる。ソーラパネル2は、平面視においてLCD133を囲むように、透明板22の周辺部に配置される。
【0015】
また、本体ケース21の側面に、使用者が操作可能な操作ボタンAと、操作ボタンBと、操作ボタンCと、操作ボタンDとが設けられている。また、本体ケース21の表面に、操作ボタンEが設けられている。
操作ボタンAは、電子時計1の動作モードを変更するための信号であるモードチェンジ信号を出力する。この操作ボタンAを押すごとに、モードチェンジ信号が、後述するCPU101内のモード制御部104(
図2を参照)に出力される。モード制御部104は、
図1(B)に示すように、上記モードチェンジ信号に応答して、電子時計1を、順次、時刻表示モード、クロノグラフモード、タイマモード、アラームモードに移行させる、また、モード制御部104は、後述する所定の条件下で、電子時計1を省電力モードに移行させる。
【0016】
ここで、時刻表示モードは、通常の時刻表示を行うモードであり、例えば、
図1(A)に示すように、LCD133に、日付と、現在時刻と、曜日とを表示する。
クロノグラフモードは、スポーツ競技等における記録の時間計測と表示に使用されるモードであり、例えば、ラップタイムやスプリットタイムを計測して表示するモードである。
タイマモードは、予めタイマにタイマ時間を設定し、このタイマに設定された時間をカウントダウンすることにより時間を計測し、カウントゼロでアラーム音を鳴らすモードである。また、アラームモードは、予め時刻を設定し、計時時刻が設定した時刻になるとアラーム音を鳴らすモードである。
【0017】
省電力モード(「パワーセーブモード」とも呼ばれる)は、ソーラパネル2に光があたらない状態が一定時間以上続いた場合に、二次電池の無駄な電量消費を防ぐために、LCD133の表示を消すモードである。この省電力モードにおいて、電子時計1は、
図1(C)に示すようにLCD133に「PS」の表示のみを行う。なお、上記動作モードは、上述した動作モードの他に、例えば、ワールドタイム表示モード(世界の主要都市の時刻を表示するモード)や、リコールモード(計測したデータを呼び出す機能)等が含まれる場合がある。
【0018】
操作ボタンBは、表示の切替ボタンであり、例えば、クロノグラフモード(時間計測モード)において、ラップタイム(LAP)とスプリットタイム(SPL)の表示の切り替えを行うボタンである。
操作ボタンCは、スタート/ストップボタンであり、例えば、クロノグラフモードにおいて、時間計測動作の開始と終了を指示するボタンである。
操作ボタンDは、ライト(内部照明)の点滅ボタンであり、操作ボタンEは、例えば、クロノグラフモードにおいて、ラップタイム(LAP)を保存するとともに、計測値をリセットするボタンである。
【0019】
また、LCD133には、電池残量表示133Aが表示される。この電池残量表示133Aは、電池残量(より正確には二次電池電圧)に応じて表示態様が変化する。この電池残量表示133Aは、例えば、
図6に示すように、電池残量がH(十分)の場合と、電池残量がM(中)の場合と、電池残量がL(少)の場合と、電池残量がLL1(極小)の場合のそれぞれの場合に応じて、表示態様が変化する。そして、電池残量がLL1(極小)の場合は、
図1(D)に示すように、二次電池の充電が必要(或いは現在充電中)であることを示す充電表示「CHARGE」が行われる。
なお、この二次電池の充電が必要であることを示す充電表示「CHARGE」は、第1実施形態の電子時計では行われず、後述する第2実施形態の電子時計において行われるものである。
【0020】
(電子時計の内部構成)
図2は、本発明の実施の形態に係る電子時計の内部構成を示すブロック図であり、ソーラパネル2を備える電子時計の例を示している。なお、
図2に示す電子時計1の構成は、本第1実施形態と、後述する第2実施形態とにおいて共通であり、第1実施形態と第2実施形態とでは、表示部131において表示される内容(充電表示「CHARGE」の有無)だけが異なるだけのものである。
【0021】
この
図2に示すように、電子時計1は、集積回路10(Integrated Circuit;IC)内に設けられる電子回路と、複数の太陽電池セルから構成されるソーラパネル2と、ダイオードD1と、二次電池3と、を備えている。また、電子時計1は、LCD133と、操作部4とを備えている。
また、集積回路10は、CPU(Central Processing Unit)101、過充電保護回路111、照度検出回路112、電池電圧検出回路113、BOR回路114、発振回路115、分周回路116、記憶部117、電源回路121、及び表示部131を含んで構成されている。
【0022】
この電子時計1は、ソーラパネル2から二次電池3を介して供給される電力により駆動されるとともに、二次電池3が未充電状態から通常充電状態に復帰する際に、確実に起動して正常動作に復帰できるように構成されている(詳細については後述する)。
【0023】
以下、電子時計1を構成する各部分について詳細に説明する。
ソーラパネル2は、複数の太陽電池セルから構成されており、このソーラパネル2の起電圧Vsc(出力電圧)により二次電池3を充電する。電子時計1は、二次電池3から二次電池電圧Vdd(単に、「電池電圧Vdd」とも呼ぶ)の供給を受けて各部が動作するとともに、LCD133に時刻表示等の各種の表示を行う。
【0024】
過充電保護回路111は、二次電池3が過充電となり所定の電圧、例えば、2.6V以上になったときに、不図示のスイッチによりソーラパネル2の両端をショート状態にする。これにより、ソーラパネル2から出力される起電力は、二次電池3に充電されなくなり、二次電池3への過充電が防止される。また、電子時計1は、ソーラパネル2の両端をショート状態にした場合、及びソーラパネル2に光があたっていない場合に、逆流防止ダイオードD1により、二次電池3からソーラパネル2に電流が逆流することを防いでいる。
【0025】
照度検出回路112は、ソーラパネル2の起電圧Vscが十分な電圧であるか否かを判定する。照度検出回路112は、ソーラパネル2の起電圧Vscが十分な電圧ではなく、所定の閾値電圧以下の場合に、ソーラパネル2を構成するソーラセルが遮光されており、受光照度なし(入射光なし)と判定する。
また、照度検出回路112は、ソーラパネル2の起電圧Vscが十分な電圧であり、所定の閾値電圧以上の場合に、ソーラパネル2を構成するソーラセルが遮光されておらず、受光照度あり(入射光あり)と判定する。照度検出回路112は、「照度有り」または「照度無し」を示す照度有無信号を、CPU101内の無照度時間検出部106に出力する。
【0026】
電池電圧検出回路113は、二次電池3の電池電圧Vddを検出するための回路であり、二次電池3の電池電圧Vddの電圧値をデジタル信号に変換し、電池電圧信号としてCPU101内のモード制御部104に出力する。CPU101内のモード制御部104では、この電池電圧信号を基に、表示部131に時刻表示を行うか、または、時刻表示を消した状態(省電力モード)にするかを判定する。
【0027】
BOR回路114は、ブラウンアウトリセット回路であり、二次電池電圧Vddがあらかじめ定められた電圧以下になると、リセット信号RSTを生成してCPU101に出力する回路である。このBOR回路は、後述するように二次電池電圧Vddが1.2V(第2電圧)以下の場合に、CPU101に対してリセット信号RSTを出力して、CPU101をリセット状態にし、二次電池電圧Vddが1.2Vを超えるとリセット信号RSTの出力を停止して、CPU101のリセット状態を解除する。
【0028】
発振回路115は、CPU101の動作クロック信号になるとともに各部の動作基準となる信号であるクロック信号CLKを発生する。分周回路116はクロック信号CLKを分周して、時刻計時動作および時間計測動作(クロノグラフ計測動作)において時間を計測するための基準信号である計時信号を発生する。この計時信号は、計時部105、及び無照度時間検出部106に出力される。
【0029】
操作部4は、使用者が操作可能な複数の操作ボタン(
図1(A)を参照)から構成されている。この操作部4において、使用者によりボタン操作が行われることにより、ボタン操作に応じた信号がCPU101内の入力受付部103に入力される。使用者は、この操作部4の操作ボタンを操作することにより、電子時計1における動作モードの切り替え、表示内容の切り替え、時刻合わせ、及びその他の各種の設定を行うことができる。
【0030】
記憶部117は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等で構成されている。ROMには、電子時計1で行われる処理に関する過程がプログラムの形式で記憶されており、CPU101がこのプログラムを読み出して実行することによって、電子時計1において必要な処理が行われる。また、RAMは、CPU101が処理を実行する際の作業用のメモリとして使用される。また、記憶部117には、電子時計で計測された各種の計測データが記憶されて保存される。例えば、記憶部117は、クロノグラフモードの時間計測動作により計測されたラップタイムやスプリットタイムなどのデータを記憶する。
また、この記憶部117は、その内部に、予め定められた移行時間(省電力モードに移行する際の判定時間、例えば、30分)の情報を記憶している。なお、この移行時間は、使用者が操作部4の操作ボタンを操作することにより手動で設定することも可能である。
【0031】
電源回路121は、二次電池電圧Vddを基に、各部の動作に必要な電源を供給する回路である。この電源回路121は、降圧回路122、発振定電圧回路123、ロジック定電圧回路124、及びLCD昇圧電源回路125を有して構成される。
降圧回路122は、電池電圧Vddを所定の電圧まで一旦降圧させるための回路である。
【0032】
発振定電圧回路123は、発振回路115を駆動するために必要な電源を生成する回路であり、降圧回路122から出力される電圧を、発振回路115を駆動するために必要な一定の電圧に変換して出力する。なお、この発振回路115は、後述するように、二次電池電圧Vddが0.9V(第1電圧)以上の場合に、発振定電圧回路123から電力の供給を受けて発振を開始し、クロック信号CLKを出力する。
【0033】
ロジック定電圧回路124は、電子時計1内のCPU101を含むロジック回路(論理演算を行う電子回路)を駆動するために必要な電源を生成する回路であり、降圧回路122から出力される電圧を、ロジック回路を駆動するために必要な一定の電圧に変換して出力する。
LCD昇圧電源回路125は、LCD133を駆動するため必要な電源を生成する回路であり、降圧回路122から出力される電圧を、LCD133を駆動するため必要な一定の電圧に変換して出力する。
【0034】
表示部131は、表示駆動回路132とLCD133とで構成される。
表示駆動回路132は、CPU101内のモード制御部104から、各動作モード(例えば、時刻表示モードやクロノグラフモード)に応じた表示データ信号を入力し、LCD133に出力する。例えば、表示駆動回路132は、時刻表示モードのときに、時刻計時データに対応する表示データ信号をモード制御部104から入力し、LCD133に表示する。また例えば、クロノグラフモードのときに、表示駆動回路132は、クロノグラフ計測データに対応する表示データ信号をモード制御部104から入力し、LCD133に表示する。
【0035】
また、表示駆動回路132は、電子時計1が省電力モードに移行し、モード制御部104から省電力モードであることを示す表示データ信号が出力されるときに、LCD133の表示を消すようにする。なお、省電力モードにおいてLCD133の表示を消す場合に、表示駆動回路132は、省電力モードの状態であることを示す表示(例えば、表示「PS」)をLCD133に表示する。
【0036】
また、モード制御部104において二次電池3の電池残量が低下していると判定され、モード制御部104から二次電池3の充電が必要であることを示す表示データ信号が出力されるときに、表示駆動回路132は、充電表示(例えば、充電表示「CHARGE」)をLCD133に表示させる。なお、この充電表示「CHARGE」は、後述する第2実施形態で行われるものである。
液晶ディスプレイにより構成されるLCD133は、表示駆動回路132から出力される表示データに応じた表示、例えば、各動作モードの表示、時刻表示、及び電池残量等の表示等を行う。
【0037】
また、CPU101内のCPU内リセット回路102は、BOR回路114からリセット信号RSTを入力した場合に、CPU101の動作を停止させるとともに、CPU101内の各部の状態(例えば、レジスタやカウンタ等の計数値)を初期化する。
入力受付部103は、操作部4から入力されるボタン操作の信号を外部割り込み要求信号として受け付け、操作部4においてボタン操作が行われたこととその内容をレジスタ(不図示)に保持するとともに、ボタン操作の内容に応じた操作信号をCPU101内の各部に出力する。
例えば、入力受付部103は、電子時計1の動作モードを変更するため、操作部4からのモードチェンジ信号を操作信号としてモード制御部104に出力する。また、入力受付部103は、計時部105において時刻合わせや、その他の各種の設定を行うための操作信号を、計時部105に対して出力する。
【0038】
モード制御部104は、電子時計1の動作モードを設定するとともに、計時部105及び無照度時間検出部106の動作を制御する。このモード制御部104は、操作部4から出力される操作信号(例えば、操作部4からのモードチェンジ信号に対応する操作信号)に応答して、電子時計1における動作モードを設定する。また、モード制御部104は、動作モードに応じた表示データをLCD133で表示するために、表示データ信号を生成して表示駆動回路132に出力する。
【0039】
また、モード制御部104は、無照度時間検出部106から、無照度継続時間NIL(ソーラパネル2への入射光が得られない状態が継続する時間)を表す信号を入力して、所定の移行時間と比較する。そして、モード制御部104は、無照度継続時間NILが所定の移行時間(例えば、30分)を経過したときに、電子時計1を省電力モードに移行させる。この省電力モードに移行した場合に、モード制御部104は、LCD133における時刻表示を消すとともに、省電力モードに対応した表示(例えば、「PS」)を行わせるための表示データ信号を生成して、表示駆動回路132に対して出力する。
【0040】
また、モード制御部104は、電池残量判定部104Aにより、電池電圧検出回路113から入力した電圧信号を基に、二次電池3の電池残量(より正確には二次電池電圧Vddの大きさ)を判定する。
モード制御部104は、二次電池電圧Vddが所定の電圧値(例えば、2.2V)以下の場合に、電子時計1を省電力モードに移行させる。
この電池残量低下により省電力モードに移行した場合に、モード制御部104は、電池残量低下したこと示す表示データ信号を表示駆動回路132に対して出力する。
【0041】
電池残量低下したこと示す表示データ信号を入力した表示駆動回路132は、LCD133の時刻表示を消すとともに、所望の場合(例えば、後述する第2実施形態の場合)に、二次電池3への充電が必要であることを示す表示(例えば、充電表示「CHARGE」の点滅)を行う。
なお、この場合に、表示駆動回路132は、LCD133の時刻表示を消すとともに、省電力モードを示す表示「PS」を表示するようにしてもよい。
【0042】
計時部105は、分周回路116から入力した計時信号を計数して時刻計時を行い、時刻を表す信号である時刻計時データを生成する。また、計時部105は、クロノグラフモードにおいて、分周回路116から入力した計時信号を計数して時間計測動作を行い、時間計測データを生成する。計時部105で生成された時刻計時データおよび時間計測データは、モード制御部104に出力される。
【0043】
無照度時間検出部106は、照度検出回路112から照度有無信号を入力する。無照度時間検出部106は、ソーラパネルへの入射光が得られない状態が継続する無照度継続時間NILを計測する。この無照度継続時間NILの計測は、分周回路116から入力した計時信号を基に生成される周期信号(例えば、1分ごとの周期信号)をパワーセーブカウンタ(PSC)107により計数することより行われる。そして、無照度時間検出部106は、計測した無照度継続時間NILを表す信号をモード制御部104に出力する。
【0044】
以上のように構成された電子時計1では、使用者が操作部4を操作、例えば、操作ボタンA(
図1を参照)を操作することにより、電子時計1における動作モードを変更するための操作信号(この場合は、操作部143からのモードチェンジ信号に対応する操作信号)が、モード制御部104に出力される。モード制御部104は、モードチェンジ信号に応答して、電子時計1の動作モードを変更する。この電子時計1の動作モードには、例えば、前述の
図1(B)に示すように、時刻表示モード、クロノグラフモード、タイマモード、アラームモードがある。
【0045】
計時部105は、時刻表示モードにおいて、分周回路116から出力される計時信号を計数して時刻を表す時刻計時データを生成し、この時刻計時データをモード制御部104に出力する。また、計時部105は、クロノグラフモードにおいて、分周回路116から出力される計時信号を計数して時間計測データを生成し、この時間計測データをモード制御部104に出力する。
【0046】
モード制御部104は、電子時計1が時刻表示モードに設定されている場合に、時刻計時データを含む表示データ信号を表示駆動回路132に出力する。表示駆動回路132は、時刻計時データを表示に適した形態に変換しLCD133に出力し、LCD133は、時刻計時データに対応する時刻をデジタルで表示する。
また、モード制御部104は、電子時計1がクロノグラフモードに設定されている場合に、時間計測データを含む表示データ信号を表示駆動回路132に出力する。表示駆動回路132は、時間計測データを表示に適した形態に変換しLCD133に出力し、LCD133は、時間計測データに対応する時間をデジタルで表示する。
【0047】
無照度時間検出部106は、照度検出回路112から照度有無信号を入力し、ソーラパネルへの入射光が得られない状態が継続する無照度継続時間NILをパワーセーブカウンタ(PSC)107により計測する。無照度時間検出部106は、計測した無照度継続時間NILをモード制御部104に対して出力する。
【0048】
モード制御部104は、上記無照度時間検出部106から、無照度継続時間NILを表す信号を入力する。
そして、モード制御部104は、上記無照度継続時間NILが所定の移行時間(例えば、30分)を経過したときに、電子時計1を省電力モードに移行させる。この省電力モードに移行した場合に、モード制御部104は、省電力モードに対応した表示を行わせるための表示データ信号を生成して、表示駆動回路132に対して出力する。表示駆動回路132は、モード制御部104から省電力モードに対応した表示データ信号を入力すると、LCD133の時刻表示を消すとともに、パワーセーブ状態であることを示す表示(例えば、「PS」)を表示する。
【0049】
また、モード制御部104は、電池残量判定部104Aにより、電池電圧検出回路113から入力した電圧信号を基に、二次電池3の電池残量(より正確には電池電圧の大きさ)を判定する。例えば、
図4に示すように、電池残量が、H(十分)、M(中)、L(小)、LL1、またはLL2のいずれかであるかを判定する。モード制御部104は、電池残量が、H(十分)、M(中)、L(小)の場合に、時刻表示と電池残量表示を行うための表示データ信号を生成して表示駆動回路132に出力する。
【0050】
表示駆動回路132は、モード制御部104から時刻表示と電池残量表示を行うための表示データ信号を入力すると、LCD133に時刻表示と電池残量表示を行う。この電池残量表示は、例えば、
図4に示すように、H(十分)、M(中)、L(小)で区分される二次電池3の充電状態に応じた電池残量表示となる。
【0051】
(二次電池の未充電状態から充電状態への復帰動作についての説明)
また、上記構成の電子時計1は、当該電子時計1が蛍光灯下にあるなど、ソーラパネル2が低照度下にあり発電電流が少ない場合においても、未充電状態(空の状態)にある二次電池3を円滑に充電復帰させることができ、電子時計1を動作停止状態から通常動作状態に確実に復帰できるように構成されている。このために、電子時計1は、充電復帰時に
図3に示す手順に従い起動する。
【0052】
図3は、電子時計1における電池電圧の復帰時の起動動作の流れを示す図である。以下、
図3を参照して、未充電状態の二次電池3がソーラパネル2の発電電流により再充電され、電子時計1が起動して動作を開始する手順について説明する。
最初に、電子時計1が、蛍光灯などの低照度下におかれ、未充電状態の二次電池3への充電が開始される(ステップS1)。
そして、二次電池3がソーラパネル2の発電電流により次第に充電され、二次電池電圧Vddが、0,9V付近に至ると、電源回路121から発振回路115へ発振動作に必要な電源が供給されるようになり、発振回路115からクロック信号CLKの出力が開始される(ステップS2)。
【0053】
その後、さらにソーラパネル2から二次電池3への充電が進み、二次電池電圧Vddが、1.2V付近に至ると、CPU101のリセット状態が解除される(ステップS3)。
その後、さらにソーラパネル2から二次電池3への充電が進み、二次電池電圧Vddが、2.2V付近に至ると、表示部131のLCD133における時刻表示が開始される(ステップS4)。
このように、本実施形態の電子時計1では、CPU101のリセット解除が行われても、すぐには時刻表示を開始せず、二次電池電圧Vddが、2.2Vに至るのを待ってから時刻表示を行う。このため、電子時計1は、ソーラパネル2が低照度下にあり発電電流が少ない場合においても、未充電状態(空の状態)にある二次電池3を円滑に通常充電状態に復帰させることができ、電子時計1は、動作停止状態から通常動作状態に確実に復帰できる。
【0054】
また、
図4は、第1実施形態における二次電池3の充電状態に応じた各部の動作状態を説明するための図である。この
図4は、二次電池3の充電状態を、H(十分)、M(中)、L(小)、LL1(極小)、LL2、LL3、LL3、及びLL4の7つの状態に区分し、それぞれの充電状態に応じた、表示駆動回路132、発振回路115、BOR回路114、CPU101の動作状態を表で示したものである。
【0055】
この
図4に示す表において、二次電池3への充電が開始されると、時間の経過とともに、二次電池3への充電が進行し、二次電池3の充電状態は、最初は、最下段に示すLL4の状態になる。その後、二次電池3への充電が進むにつれて、二次電池3の充電状態は、「LL4→LL3→LL2→LL1→L→M→H」の順に、それぞれの充電状態へと進行する。
【0056】
最下段に示されるLL4の状態は、二次電池電圧Vddが「0〜0.9V」の低レベル状態である。このLL4の状態において、表示駆動回路132には、LCD133を駆動するために必要な電源電圧が電源回路121から供給されず、LCD133は動作不能状態にあり、LCD133は消灯した状態にある。
また、発振回路115についても、発振動作を行うために必要な電源電圧が電源回路121から供給されず、発振回路115は、クロック信号CLKの出力を停止した状態にある。
また、BOR回路はリセット信号RSTを出力し、CPU101はリセットされた状態にある。このため、LL4の状態において、電子時計1は、動作不能な状態にある。
【0057】
続いて、時間の経過とともに、二次電池3への充電が進み、二次電池3は、LL3の状態になる。このLL3の状態は、二次電池電圧Vddが「0.9〜1.2V」の状態である。このLL3の状態において、表示駆動回路132には、LCD133を駆動するために必要な電源電圧が電源回路121から供給されず、LCD133は動作不能状態にあり、LCD133は消灯した状態にある。
一方、発振回路115は、発振動作を行うために必要な電源電圧が電源回路121から供給されるようになり、発振回路115は、クロック信号CLKの出力を開始する。
しかしながら、BOR回路はリセット信号RSTを出力しており、CPU101はリセットされた状態のままである。このため、LL3の状態において、電子時計1は、動作不能な状態にある。
上述したLL4及びLL3の状態において、CPU101はリセットされた状態にあり、LL4及びLL3の状態における動作は、全てハードウェア制御による行われる動作である。
【0058】
続いて、時間の経過とともに、二次電池3への充電が進み、二次電池3は、LL2の状態になる。このLL2の状態は、二次電池電圧Vddが「1.2〜1.7V」の状態である。このLL2の状態において、発振回路115は、クロック信号CLKを出力し、BOR回路はリセット信号RSTの出力を解除し、CPU101はリセット解除されて動作を開始する。
従って、このLL2の状態において、電子時計1は、ソフト処理によって表示駆動回路132にLCD133を駆動するために必要な電源電圧を電源回路121から供給すると時刻表示が可能な状態になるが、二次電池3の充電電圧はまだ低く、二次電池3の消費電力を低減するために、CPU101は省電力モードに移行し、LCD133を消灯した状態にする。
このLL2状態における省電力モードへの移行は、モード制御部104内の電池残量判定部104Aにより二次電池電圧Vddの電圧値を判定することにより行われる。モード制御部104は、二次電池電圧Vddが「1.2〜1.7V」の状態にある場合に、電子時計1を省電力モードに移行させる。
【0059】
続いて、時間の経過とともに、二次電池3への充電が進み、二次電池3は、LL1の状態になる。このLL1の状態は、二次電池電圧Vddが「1.7〜2.2V」の状態である。このLL1の状態において、表示駆動回路132には、ソフト処理によってLCD133を駆動するために必要な電源電圧が電源回路121から供給される、
また、発振回路115は、クロック信号CLKを出力し、BOR回路はリセット信号の出力を解除し、CPU101はリセット解除され動作を行っている。
従って、このLL1の状態において、電子時計1は、時刻表示が可能な状態になるが、二次電池3の充電電圧はまだ低く、LL2の状態の場合と同様に、二次電池3の消費電力を低減するために、CPU101は省電力モードに移行し、LCD133を消灯した状態にする。
【0060】
続いて、時間の経過とともに、二次電池3への充電が進み、二次電池3は、L(小)の状態になる。このLの状態は、二次電池電圧Vddが「2.2〜2.3V」の状態である。このLの状態において、表示駆動回路132には、LCD133を駆動するために十分な電源電圧が電源回路121から供給される。
また、発振回路115は、クロック信号CLKを出力し、CPU101は動作している。
このL(小)の状態において、二次電池電圧Vddは、2.2V以上に上昇しており、LCD133を駆動して時刻表示を行うことができるので、モード制御部104は、電子時計1を通常モードに移行させ、表示駆動回路132に対して時刻表示と電池残量を示す表示データ信号を出力する。表示駆動回路132は、表示LCD133を駆動して時刻表示と電池残量表示を行う。
【0061】
続いて、時間の経過とともに、二次電池3への充電が進み、二次電池3は、M(中)の状態になる。このMの状態は、二次電池電圧Vddが「2.3〜2.5V」の状態である。
このM(小)の状態において、二次電池電圧Vddは、2.3V以上に上昇しており、L(小)の場合と同様に、表示駆動回路132は、LCD133に時刻表示と電池残量表示を行う。
【0062】
続いて、時間の経過とともに、二次電池3への充電が進み、二次電池3は、H(十分)の状態になる。このHの状態は、二次電池電圧Vddが「2.5〜2.6V(満充電)」の状態である。
このH(十分)の状態において、二次電池電圧Vddは、2.5V以上に上昇しており、M(中)の場合と同様に、表示駆動回路132は、LCD133に時刻表示と電池残量表示を行う。
【0063】
なお、上記2.6Vは、過充電保護回路111が保護動作を開始する電圧であり、二次電池3の充電電圧Vddは、2.6V以上にならないように制限される。
また、上記H状態、M状態、及びL状態において、電子時計1は、ソーラパネル2に光が当たらない状態が継続した場合に、この継続時間を無照度時間検出部106により無照度継続時間NILとして検出する。そして、電子時計1は、モード制御部104により、無照度継続時間NILを所定の移行時間(例えば、30分)と比較し、この無照度継続時間NILが上記移行時間(例えば、30分)を経過した場合に、省電力モードに移行して、LCD133の時刻表示を停止する。
【0064】
以上説明したように、本実施形態の電子時計1では、電子時計1が起動して動作を開始する動作開始電圧(1.2V)を、表示部131における表示動作を開始する表示開始電圧(2,2V)よりも低くなるように設定する。これにより、電子時計1が蛍光灯下にあるなど、ソーラパネル2の発電電流が少ない場合においても、未充電状態或いは低充電状態にある二次電池3を通常の充電状態に円滑に復帰させ、動作停止状態から正常動作状態に確実に復帰することができる電子時計1を提供することができる。
【0065】
[第2実施形態]
上述した第1実施形態の電子時計1では、未充電状態の二次電池3へ充電を開始した後、二次電池電圧Vddが、2.2Vまで回復するのを待ち、その後に、時刻表示を行うようにしている。
すなわち、第1実施形態の電子時計1では、二次電池3への充電を開始した後、二次電池電圧Vddが2.2Vに至るまで、LCD133には何も表示されない状態が長く続くことになる。このため、電子時計1の使用者は、充電を開始してもLCDに長時間何も表示されないことにより、電子時計1が故障しているのではないかと誤解する可能性がある。
【0066】
このため、本発明の第2実施形態では、二次電池3の充電電圧Vddが1.7V〜2.2Vの間で、充電表示(例えば、充電表示「CHARGE」)を行う例について説明する。
【0067】
図5は、第2実施形態の電子時計における電池電圧の復帰時の起動動作の流れを示す図である。この
図5は、
図3に示す第1実施形態における起動動作の流れと比較して、新たに、ステップS3Aの処理(楕円で囲まれた部分)を追加した点だけが異なる。このため、
図5おいて、
図3と同じ処理内容のステップについては、同じステップ番号を付し、重複する説明は省略する。
この
図5に示すように、二次電池3への充電を開始した後、二次電池3の充電電圧Vddが1.7V〜2.2Vの間で、充電表示「CHARGE」を点滅表示させる。
【0068】
また、
図6は、第2実施形態における二次電池3の充電状態に応じた各部の動作状態を説明するための図である。この
図6は、
図4に示す第1実施形態における動作状態の表と比較して、新たに、LL1の状態の電池残量表示において、充電表示(楕円で囲まれた部分)を追加した点だけが異なる。他の部分は、
図4に示す第1実施形態における動作状態表と同じである。
この
図6に示すように、二次電池3への充電を開始した後、二次電池3の充電電圧Vddが1.7V〜2.2Vの間で、充電表示「CHARGE」を点滅表示させる。
このように、第2実施形態では、二次電池3への充電電圧Vddが1.7V〜2.2Vの間で、充電表示「CHARGE」を点滅表示させることにより、使用者に電子時計1が充電中であることを告知することができるので、使用者は、電子時計1が故障していないことを確認することができる。
【0069】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、ここで、本発明と上述した実施形態との対応関係について補足して説明する。
上記実施形態において、本発明における電子時計は、電子時計1が対応し、本発明におけるCPUは、CPU101が対応する。また、本発明における所定の動作開始電圧は、例えば、1.2Vが対応し、本発明における所定の表示開始電圧は、上述した第1実施形態では、時刻表示を開始する電圧(2.2V)が対応し、上述した第2実施形態では、充電表示「CHARGE」を開始する電圧(1.7V)が対応する。
【0070】
また、本発明における発振回路は、発振回路115が対応し、本発明におけるリセット回路は、BOR回路114が対応し、本発明における表示部は、表示部131が対応し、本発明における電池電圧検出回路は、電池電圧検出回路113が対応する。
また、本発明における第1電圧は、0,9Vが対応し、本発明における第2電圧は、1.2Vが対応し、本発明における第3電圧は、2.2Vが対応し、本発明における第4電圧は、1.7Vが対応する。
【0071】
そして、上記実施形態において、電子時計1は、光を受けて発電を行なうソーラパネル2の起電圧により充電される二次電池3から供給される電力により動作する電子時計1であって、二次電池3の電池電圧Vddに応じて、当該電子時計1が起動して動作を開始する所定の動作開始電圧(1.2V)と、表示部131における表示動作を開始する所定の表示開始電圧(1.7Vまたは2.2V)とを有し、動作開始電圧(1.2V)が表示開始電圧(1.7Vまたは2.2V)よりも低くなるように設定される。
このような構成の電子時計1では、電子時計1が起動して動作を開始する電池電圧Vddを1.2Vとし、電子時計1が表示部131に時刻表示を開始する電池電圧Vddを1.7Vまたは2.2Vとする。すなわち、電子時計1では、二次電池3の充電復帰時に、二次電池3の充電電圧が十分に回復した後に、電力消費が大きい表示部131における表示動作を開始する。
これにより、電子時計1が蛍光灯下にあるなど、ソーラパネル2の発電電流が少ない場合においても、未充電状態或いは低充電状態にある二次電池3を通常の充電状態に円滑に復帰させることができる。このため、電子時計1を動作停止状態から正常動作状態に確実に復帰させることができる。
【0072】
また、上記実施形態において、電子時計1は、当該電子時計1の計時及び表示動作を制御するCPU101と、二次電池電圧Vddが所定の第1電圧(0,9V)以上においてクロック信号CLKを発生してCPU101に供給する発振回路115と、二次電池電圧Vddが第1電圧(0.9V)よりも高い所定の第2電圧(1.2V)以下においてCPU101をリセットするとともに、二次電池電圧Vddが第2電圧(1.2V)を超える場合に、CPU101のリセットを解除するBOR回路114と、二次電池3から電力の供給を受けて表示を行う表示部131と、二次電池電圧Vddの電圧値を検出してCPU101に出力する電池電圧検出回路113と、を備え、CPU101は、二次電池電圧Vddが第2電圧(1.2V)を超えてリセットが解除された場合に動作を開始するとともに、二次電池電圧Vddが第2電圧(1.2V)よりも高い所定の第3電圧(2.2V)以上の場合に、表示部131に時刻表示を行う。
【0073】
このような構成の電子時計1では、例えば、未充電状態の二次電池3への充電が開始された場合に、電池電圧Vddが第1電圧(0.9V)に至ると発振回路115からクロック信号CLKの出力が開始され、二次電池電圧Vddが、第2電圧(1.2V)に至ると、CPU101のリセット状態が解除される。その後、二次電池電圧Vddが、第3電圧(2.2V)に至ると、表示部131における時刻表示が開始される。
このように、本実施形態の電子時計1では、二次電池電圧Vddが第2電圧(1.2V)となり、CPU101のリセット解除が行われても、すぐには時刻表示を開始せず、二次電池電圧Vddが、第3電圧(2.2V)に至るのを待ってから時刻表示を行う。このため、電子時計1は、ソーラパネル2が低照度下にあり発電電流が少ない場合においても、未充電状態(空の状態)にある二次電池3を円滑に充電復帰させ、動作停止状態から正常動作状態に確実に復帰することができる。
【0074】
また、上記実施形態において、CPU101は、二次電池電圧Vddが、第2電圧(1.2V)と第3電圧(2.2V)の間の電圧である所定の第4電圧(1,7V)以上であり、かつ第3電圧(2.2V)未満の場合に、表示部131における時刻表示を消すとともに、表示部131に二次電池3への充電が必要であることを示す表示(例えば、充電表示「CHARGE」)を行う。
【0075】
このような構成の電子時計1では、未充電状態の二次電池3への充電が開始された場合に、電池電圧Vddが第4電圧(1.7V)から第3電圧(2.2V)までの間に、表示部131に二次電池3への充電が必要であることを示す表示(例えば、充電表示「CHARGE」)を行う。すなわち、電子時計1では、電池電圧Vddが2.2Vに至り表示部131に時刻表示が行われる前の段階で、充電表示(「CHARGE」)を行う。
これにより、電子時計1の使用者が、電子時計1への充電を開始した後に長時間何もLCD133に表示されないことにより、電子時計1が故障しているのではないかと誤解することを回避できる。
【0076】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の電子時計は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。