(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記影響情報出力手段は、前記注目レース単位について取得される前記第2特徴情報により示される前記拘束時間を、該注目レース単位の前記順番よりも後の順番に属する複数の前記レース単位について取得される複数の前記第1特徴情報により示される複数の前記経過時間の総和に基づく該注目レース単位の拘束時間が超えるか否かに基づいて、該注目レース単位に関する前記影響情報を出力する、
ことを特徴とする請求項2に記載のレース情報出力システム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と呼ぶ)の例を、図面に従って説明する。なお、本明細書の各図について、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0015】
[1.第1の実施形態]
[1−1.全体構成]
図1は、第1の実施形態に係るレース情報提供システムの全体構成図である。同図に示すように、レース情報提供システム10は、将来行われるレースの情報を出力するサービス提供者側のレース情報出力装置2と、本システムの利用者が操作するクライアント装置3と、公営競技を主催または運営する主催者側の主催元装置4と、を含んでいる。レース情報出力装置2とクライアント装置3と主催元装置4とは、バスやネットワークを介して接続され、相互にデータの授受が可能である。
【0016】
レース情報出力装置2は、例えば、サーバコンピュータなどであり、マイクロプロセッサなどの制御部や、RAMやハードディスクドライブなどの記憶媒体により構成される記憶部、ネットワークに接続される他の装置とのデータの授受を実現する通信インタフェース、利用者の入力を受け付ける入力デバイスなどを備える。ここで、レース情報出力装置2は、本実施形態に係るレース情報出力システム1を内蔵する。より具体的には、レース情報出力装置2の記憶部には、将来行われる公営競技のレースの情報を出力するためのプログラムや、この情報を出力するために必要なデータなどが記憶される。また、レース情報出力装置2の制御部は、レース情報出力装置2に記憶されるプログラムに従って、レースの情報を出力するなどの各種情報処理を実行する。
【0017】
クライアント装置3は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどである。クライアント装置3は、レース情報出力装置2と同様に、制御部や記憶部、通信インタフェース、入力デバイスを備える他、ディスプレイやプロジェクターなどの表示デバイス、スピーカーなどを備える。クライアント装置3の制御部は、クライアント装置3の記憶部に記憶されるプログラムに従って、各種情報処理を実行する。
【0018】
主催元装置4は、例えば、レース情報出力装置2と同様のサーバコンピュータなどであり、制御部や記憶部、通信インタフェースなどを備える。主催元装置4の記憶部には、将来行われるレースに関する情報や、終了したレースの結果に関する情報などが記憶される。また、主催元装置4の制御部は、主催元装置4の記憶部に記憶されるプログラムに従って動作し、上記レースに関する情報を、レース情報出力装置2へ送信するなどの情報処理を実行する。
【0019】
なお、レース情報出力装置2、クライアント装置3、主催元装置4のそれぞれに記憶されるプログラムは、フラッシュメモリなどの情報記憶媒体を介して、または、ローカルエリアネットワークやインターネットなどの電気通信網を介して供給されることとしてもよい。
【0020】
レース情報出力装置2は、レースに出場する競争馬、或いは競争馬と騎手の組み合わせといったレース単位に関する情報を出力する。本実施形態では、レース情報出力装置2が、将来行われる競馬のレースに出場する競争馬(以降、出走馬とも呼ぶ)に関する影響情報を出力する場合について説明する。
【0021】
[1−2.機能ブロック]
図2は、本実施形態に係るレース情報出力システム1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように、レース情報出力システム1は、機能的には、レース結果情報取得部110と、戦績情報記憶部120と、出走馬特定部130と、処理対象設定部140と、影響情報生成部150とを含む。これらの機能は、レース情報出力装置2の記憶部に記憶されるプログラムを、レース情報出力装置2の制御部が実行することにより実現される。以下、レース情報出力装置2に備えられる各機能の詳細について説明する。
【0022】
[1−2−1.レース結果情報取得部]
レース結果情報取得部110は、出走馬のレース結果を示すレース結果情報を取得する。レース結果情報取得部110は、例えば、主催元装置4からレースの結果を示すデータを受信して、このデータに含まれるレース結果情報を取得する。他にも例えば、レース結果情報取得部110は、レース情報出力装置2の入力デバイスを介してサービス提供者により入力される情報を取得して、上記レース結果情報を取得することとしてもよい。
【0023】
レース結果情報取得部110により取得されるレース結果情報は、レースを特定するための情報と、このレースに出走した出走馬に関する情報及びそれらのレース結果とを含む。ここで、レースを特定するための情報とは、例えば、レースの種類や条件、レース場の名称、開催日時やその日の何番目のレースかなどを示す情報である。また、出走馬に関する情報とは、例えば、出走馬の数、出走馬の馬番及び馬名などである。また、出走馬のレース結果とは、例えば、レースの着順、完走するまでの所要時間である走破タイム、1ハロン(1ハロンは、約200メートル)ごとの所要時間であるハロンタイム、レースの中間地点における中間順位などである。
【0024】
また、本実施形態に係るレース結果情報は、そのレースにおいて、出走馬がレース場に備えられるゲートの中に入るまでの経過時間、又は、各競走馬がゲート内に入ることを嫌がったか否かを示す情報と、出走馬がゲート内に拘束された時間に関する情報とを含むこととする。また本実施形態に係るレース結果情報は、ゲート内での出走馬の様子を示す情報と、レースの開始時に出走馬が出遅れた時間に関する情報とを含むこととする。
【0025】
なお、レース結果情報は、他にも例えば、レースの名称や一般競争か特別競走か(又は、重賞競争か)を示す情報、天候、競争距離、レース場の馬場の状態やダートか芝かを示す情報を含むこととしてもよい。この他にも、レース結果情報は、各出走馬のレースにおける枠番、年齢、毛色、馬主名、生産牧場、斤量、馬体重及びその増減、騎手に関する情報などを含むこととしてもよい。
【0026】
[1−2−2.戦績情報記憶部]
戦績情報記憶部120は、過去に行われたレースにおける出走馬の戦績を記憶する。より具体的には、戦績情報記憶部120は、レース結果情報取得部110により示される各出走馬のレース結果を、これらの出走馬の戦績に係る戦績情報として記憶する。なお、戦績情報記憶部120は、主催元装置4から受信したレースの結果を示すデータをそのまま記憶することとしてよいし、このデータから適宜変更されたデータを記憶することとしてもよい。また、戦績情報記憶部120は、レース情報出力装置2の記憶部により構成されることとしてよい。
【0027】
[1−2−3.出走馬特定部]
出走馬特定部130は、将来行われるレースに出走する複数の出走馬を特定する。出走馬特定部130は、例えば、主催元装置4から、将来行われるレースに関する出走馬情報を受信して取得することにより、そのレースに出走する出走馬を特定する。他にも例えば、出走馬特定部130は、レース情報出力装置2の入力デバイスを介してサービス提供者により入力される出走馬情報から、上記出走馬情報を特定することとしてもよい。
【0028】
ここで、上記取得される出走馬情報には、将来の開催が予定されるレースに出走する出走馬の数と、各出走馬の馬番及び馬名などが含まれる。なお、上記出走馬情報には、レース結果情報と同様に、レースを特定するための情報や、天候、レース場に関する情報、各出走馬に関する枠番、斤量、馬体重及びその増減、騎手に関する情報などが含まれることとしてもよい。
【0029】
[1−2−4.処理対象設定部]
処理対象設定部140は、将来行われるレースに出走する複数の出走馬の中から、少なくとも1の出走馬を処理対象に設定する。処理対象設定部140は、例えば、予め利用者により選択された出走馬を処理対象に設定することとしてよいし、予め定められた条件を充足する出走馬を処理対象に設定することとしてもよい。なお、以下では、処理対象設定部140により処理対象に設定される出走馬を、単に処理対象の出走馬と呼ぶこともある。
【0030】
[1−2−5.影響情報生成部]
影響情報生成部150は、処理対象として設定される少なくとも1の出走馬が、他の出走馬から受ける影響を示す影響情報を生成する。より具体的には、影響情報生成部150は、レースに出走する複数の出走馬のうち少なくとも一部の出走馬がそれぞれ有する第1特徴と、処理対象の出走馬が有する第2特徴とを踏まえた影響情報を生成する。
【0031】
図3は、影響情報生成部150により生成される影響情報の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る影響情報は、将来行われるレースを特定するための情報として、例えば、レースや開催日時、その日の何番目のレースかを示す情報であるレースナンバーと、そのレースに出走する各出走馬の馬番及び馬名、処理対象か否かを示す情報、ゲート嫌がり度、ゲート入り順番、ゲート内拘束時間、ゲート待ち嫌がり特性、及び、影響度とを含むこととする。
【0032】
また、本実施形態に係る影響情報生成部150は、
図2に示すように、ゲート嫌がり度取得部151と、ゲート待ち嫌がり特性取得部152と、ゲート入り順番取得部153と、ゲート内拘束時間推定部154と、影響度設定部155と、影響情報出力部159とを含む。以下、影響情報生成部150に含まれる各部の詳細について説明する。
【0033】
[1−2−5(1).ゲート嫌がり度取得部]
ゲート嫌がり度取得部151は、将来行われるレースに出走する複数の出走馬のうち少なくとも一部の出走馬について、所定の第1特徴に係る情報として、ゲート嫌がり度を取得する。ここで、ゲート嫌がり度とは、各出走馬がゲート内に到達するまでの経過時間として推定される時間に関する情報である。
【0034】
ゲート嫌がり度取得部151は、例えば、
図3に示すように、戦績情報記憶部120に記憶される各出走馬の戦績(即ち、過去のレース結果)に基づいて、「馬A」から「馬K」までの各出走馬のゲート嫌がり度を取得する。
【0035】
例えば、戦績情報記憶部120に、出走馬がゲート内に入るまでの経過時間が記憶される場合、ゲート嫌がり度取得部151は、この出走馬が出走したレースごとに累積的に記憶されている複数の経過時間に基づいて、ゲート嫌がり度を取得することとしてよい。より具体的には、ゲート嫌がり度取得部151は、複数の経過時間の平均値又は中央値、最大値などといった代表値をゲート嫌がり度として取得してよいし、この代表値が所定の条件を充足するか否か(例えば、予め定められた閾値の範囲内であるか否か)に応じて予め定められた値をゲート嫌がり度として取得してもよい。
【0036】
また例えば、戦績情報記憶部120に、出走馬がゲート内に入ることを嫌がったか否かを示す情報が記憶される場合、ゲート嫌がり度取得部151は、この出走馬がゲート内に入ることを嫌がった回数や頻度などに応じて予め定められた値をゲート嫌がり度として取得してもよい。
【0037】
なお、戦績情報記憶部120は、ゲート内に入ることを嫌がる出走馬の一覧を記憶することとしてもよい。この場合、ゲート嫌がり度取得部151は、将来行われるレースに出走する各出走馬のうち、上記一覧に含まれる一部の出走馬について、ゲート内への移動に時間がかかるか否か、又は、その度合を示す情報をゲート嫌がり度として取得することとしてもよい。
【0038】
[1−2−5(2).ゲート待ち嫌がり特性取得部]
ゲート待ち嫌がり特性取得部152は、処理対象に設定される少なくとも1の出走馬について、第1特徴を有する他の出走馬から受ける影響を示す所定の第2特徴に係る情報として、ゲート待ち嫌がり特性を取得する。ここで、ゲート待ち嫌がり特性は、処理対象の出走馬がゲート内に拘束される時間に応じた、この出走馬の調子の変化を示す特性である。換言すると、ゲート待ち嫌がり特性は、ゲート内に到着するまでの経過時間に関する特徴を有する、他の出走馬から受ける影響を示す特性である。
【0039】
ゲート待ち嫌がり特性取得部152は、例えば、
図3に示すように、処理対象の出走馬に係るゲート待ち嫌がり特性として、この出走馬がゲート内に拘束される時間(以下、ゲート内拘束時間とも呼ぶ)の条件に関連付けられる複数の数値情報を取得する。
【0040】
より具体的には、ゲート待ち嫌がり特性取得部152は、戦績情報記憶部120に記憶される各出走馬の戦績に基づいて、ゲート待ち嫌がり特性を取得する。ゲート待ち嫌がり特性取得部152は、例えば、処理対象の出走馬がゲート内で落ち着きを無くす頻度や、スタート時に出遅れる頻度又はその時間などから、この出走馬のゲート待ち嫌がり特性を取得することとしてよい。
【0041】
[1−2−5(3).ゲート入り順番取得部]
ところで、競馬のレースにおいては、各出走馬がゲート内に移動する順番(以降、ゲート入り順番とも呼ぶ)は、それらの出走馬の馬番に応じて予め決まっている。
【0042】
図4は、各出走馬のゲート入り順番の一例を示す図である。同図に示すように、レースが開始される際、始めに、馬番が奇数の出走馬が馬番の小さい順にゲート内へ移動し、その後、馬番が偶数の各出走馬が馬番の小さい順にゲート内へ移動する。ただし、馬番が奇数であるか偶数であるかに関わらず、馬番が最も大きい出走馬(いわゆる、大外枠の出走馬)は、最後にゲート内に移動する。例えば、レースにおける出走馬の数が11頭である場合、馬番が1、3、5、7、9、2、4、6、8、10、11となる順番で、各出走馬はゲート内へ移動する。
【0043】
また、レースの開始前に各出走馬がゲート内に拘束される時間は、それぞれのゲート入り順番に応じて異なるものとなる。そこで、ゲート入り順番取得部153は、各出走馬のそれぞれがゲート内に移動する順番であるゲート入り順番を取得する。
【0044】
なお、ゲート入り順番取得部153は、例えば、所与のアルゴリズムを用いて各出走馬のゲート入り順番を取得することとしてよいし、他にも例えば、各出走馬の馬番ごとに予め記憶されているゲート入り順番を取得することとしてもよい。
【0045】
[1−2−5(4).ゲート内拘束時間推定部]
ゲート内拘束時間推定部154は、処理対象に設定される少なくとも1の出走馬のゲート入り順番に基づいて、この出走馬がゲート内に拘束される時間(以降、ゲート内拘束時間とも呼ぶ)を推定する。より具体的には、ゲート内拘束時間推定部154は、ゲート入り順番が早い場合に(即ち、出走馬の馬番が奇数の若い番号である場合に)、長時間となるゲート内拘束時間を推定する。
【0046】
ゲート内拘束時間推定部154は、例えば、処理対象の出走馬のゲート入り順番よりも後の順番に属する出走馬に係るゲート嫌がり度の総和から、この出走馬のゲート内拘束時間を推定することとしてよい。以下、この場合におけるゲート内拘束時間推定部154の詳細を、
図5に示した影響情報の一例に基づいて説明する。
【0047】
図5は、各出走馬のゲート内拘束時間の推定と、影響度の設定とが行われた後の、影響情報の一例を示す図である。なお、同図に示す例は、各出走馬のゲート入り順番で各情報を昇順に並び替えた例となっている。
【0048】
図5に示すように、例えば、出走馬「馬D」は、ゲートに移動してからレースが開始されるまで、即ち、「馬F」「馬H」「馬J」「馬K」のそれぞれがゲートに移動するまで、ゲート内に拘束されることになる。そこで、ゲート内拘束時間推定部154は、「馬D」に係るゲート内拘束時間を、「馬F」「馬H」「馬J」「馬K」のそれぞれのゲート嫌がり度{15,10,10,10}の総和から、「45」であると推定する。
【0049】
なお、
図5に示す例において、「馬D」は、他の出走馬に比べゲート嫌がり度が大きく、ゲートへの移動に比較的時間がかかるという特徴を有する出走馬である。このため、ゲート入り順番が「馬D」よりも前の処理対象の出走馬である、「馬A」「馬C」「馬E」「馬B」は、少なくとも「馬D」がゲート内に移動するまでの時間ゲート内に拘束されることとなる。このため、「馬A」「馬C」「馬E」「馬B」について推定されるゲート内拘束時間は、比較的長い時間となる。
【0050】
また、
図5に示す例において、「馬K」はゲート入り順番が最後となる出走馬である。このため、「馬K」がゲート内に移動した後は、その他の出走馬の移動に影響されることなく、遅滞なくレースが開始される。そこで、ゲート内拘束時間推定部154は、例えば、「馬K」に係るゲート内拘束時間を「0」と推定する。
【0051】
また、ゲート嫌がり度取得部151により、一部の出走馬について、ゲート内への移動に時間がかかることを示すゲート嫌がり度が取得される場合、ゲート内拘束時間推定部154は、これらのゲート嫌がり度から推定される経過時間の総和から、処理対象の出走馬のゲート内拘束時間を推定することとしてもよい。ゲート内拘束時間推定部154は、例えば、ゲート嫌がり度が取得される出走馬について、この出走馬がゲートに到達するまでの経過時間を「60」と推定し、それ以外の出走馬の経過時間を「10」とした推定した上で、これらの経過時間の総和から、処理対象の出走馬に係るゲート内拘束時間を推定することとしてもよい。
【0052】
[1−2−5(5).影響度設定部]
影響度設定部155は、第1特徴情報及び第2特徴情報に基づいて、処理対象に設定される少なくとも1の出走馬が他の出走馬から受ける影響を示す影響度を設定する。より具体的には、影響度設定部155は、処理対象の出走馬について取得されるゲート待ち嫌がり特性から、この出走馬のゲート内拘束時間に関連付けられた数値情報を、この出走馬の調子の変化を示す情報、即ち、影響度として設定する。
【0053】
図5に示す例において、「馬A」のゲート内拘束時間は「185」であるため、影響度設定部155は、ゲート内拘束時間が180以上の条件に関連付けられる数値情報「−15」を、「馬A」の影響度として設定する。また、影響度設定部155は、「馬B」に対し、ゲート内拘束時間が120以上かつ180未満の条件に関連付けられる数値情報「−5」を、「馬B」の影響度として設定する。
【0054】
なお、「馬D」「馬F」「馬J」「馬K」のように、ゲート内拘束時間がいずれの条件も充足しない場合、影響度設定部155は、例えば、影響度に「0」を設定することとしてよい。
【0055】
以上のように、本実施形態に係る影響情報生成部150により生成される影響情報には、処理対象の出走馬が他の出走馬から受ける影響を示す影響度として、この出走馬がゲート内に拘束される時間に応じた調子の変化を示す数値情報が含まれることとなる。
【0056】
[1−2−5(6).影響情報出力部]
影響情報出力部159は、複数の出走馬のうち少なくとも一部の出走馬についての第1特徴を示すゲート嫌がり度と、処理対象に設定される少なくとも1の出走馬の第2特徴を示すゲート待ち嫌がり特性とに基づいて、処理対象の出走馬が他の出走馬から受ける影響を示す影響情報を出力する。また、影響情報出力部159は、処理対象に設定される少なくとも1のゲート入り順番よりも後の順番に属する出走馬のゲート嫌がり度に基づいて、処理対象の出走馬に関する影響情報を出力する。
【0057】
影響情報出力部159は、例えば、処理対象の出走馬について影響情報生成部150により生成される影響情報をクライアント装置3に向けて出力することとしてよい。他にも例えば、影響情報出力部159は、生成される影響情報に基づいて、処理対象の出走馬が他の出走馬から受ける影響を踏まえた着順予想や出走馬の能力を示す数値情報、レースの展開などを示す画像情報や文字情報といった情報を、影響情報として出力することとしてもよい。
【0058】
そうすると、クライアント装置3の制御部は、例えば、
図6に示す影響情報表示画面を、クライアント装置3の表示デバイスに表示させる。
【0059】
図6は、影響情報表示画面の一例を示す図である。同図に示すように、クライアント装置3の表示デバイスには、処理対象の出走馬が他の出走馬から受ける影響を踏まえたレースの着順予想や、この出走馬のレース展開に関するメッセージ21などを表した影響情報表示画面20が表示されるようになる。
【0060】
なお、クライアント装置3の制御部は、例えば、クライアント装置3のスピーカーに、影響情報の内容を説明する音声情報を出力させることとしてもよい。他にも例えば、クライアント装置3の制御部は、クライアント装置3に接続される印刷機に、影響情報の内容を表した画像や文章情報を印刷させることとしてもよい。
【0061】
[1−3.フローチャート]
以下では、本実施形態に係るレース情報出力システム1において実行される処理の一例を、
図7〜
図10に示したフローチャートに基づいて説明する。
【0062】
[1−3−1.全体処理(1)]
図7は、本実施形態に係るレース情報出力システム1において実行される処理の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、レース情報出力システム1の出走馬特定部130は、将来行われるレースに出走する複数の出走馬を特定する(ステップS101)。処理対象設定部140は、特定された複数の出走馬の中から、少なくとも1の出走馬を処理対象に設定する(ステップS102)。
【0063】
ゲート嫌がり度取得部151は、特定された複数の出走馬のうち少なくとも一部の出走馬について、ゲート内に到達するまでの経過時間を示すゲート嫌がり度を取得する(ステップS103)。ゲート待ち嫌がり特性取得部152は、処理対象の出走馬について、調子の変化を示すゲート待ち嫌がり特性を取得する(ステップS104)。ゲート待ち嫌がり特性取得部152は、例えば、
図3に示すように、ゲート内拘束時間の条件に関連付けられる複数の数値情報を、ゲート待ち嫌がり特性として取得する。
【0064】
ゲート入り順番取得部153は、各出走馬について、ゲート入り順番取得処理を実行する(ステップS105)。以下、ステップS105で実行される処理の詳細について、
図8に示すフローチャートに基づき説明する。
【0065】
[1−3−2.ゲート入り順番取得処理]
図8は、ゲート入り順番取得処理の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、ゲート入り順番取得部153は、例えば、馬番が奇数となるように変数iの値を2ずつ加算しながら変数tを1ずつ加算して、この変数tの値から、馬番が奇数の出走馬に係るゲート入り順番を取得する(ステップS201〜ステップS204)。ゲート入り順番取得部153は、同様の処理により、馬番が偶数の出走馬に係るゲート入り順番を取得する(ステップS205〜ステップS208)。最後に、ゲート入り順番取得部153は、最大の馬番(即ち、大外枠となる馬番)のゲート入り順番として、出走馬の数を取得して(ステップS209)、ゲート入り順番取得処理を終了する。
【0066】
例えば、レースにおける出走馬の数が11頭である場合、ゲート入り順番取得部153は、馬番が1、3、5、7、9の各出走馬に係るゲート入り順番として「1」〜「5」を取得し、馬番が2、4、6、8、10の各出走馬に係るゲート入り順番として「6」〜「10」を取得するとともに、馬番が11の出走馬に係るゲート入り順番として「11」を取得し、ゲート入り順番取得処理を終了する。ここで、
図7に示したフローチャートに戻り説明を続ける。
【0067】
[1−3−3.全体処理(2)]
図7に戻り、ゲート内拘束時間推定部154は、処理対象の出走馬について、ゲート内拘束時間推定処理を実行する(ステップS106)。以下、ステップS106において実行されるゲート内拘束時間推定処理の詳細について、
図9のフローチャートに基づき説明する。
【0068】
[1−3−4.ゲート内拘束時間推定処理]
図9は、ゲート内拘束時間推定処理の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、ゲート内拘束時間推定部154は、変数yの値を0に、変数iの値をレースに出走する出走馬の数に初期化する(ステップS301)。ここで、ゲート入り順番がiの出走馬が処理対象に設定される場合(ステップS302:Y)、ゲート内拘束時間推定部154は、変数yの値から、ゲート入り順番がiの出走馬に係るゲート内拘束時間を推定する(ステップS303)。ゲート内拘束時間推定部154は、例えば、変数yの値をそのままゲート内拘束時間として推定することとしてよいし、変数yに対し所定の処理を施して得られる値をゲート内拘束時間として推定することとしてよい。
【0069】
ゲート内拘束時間推定部154は、変数yの値に、ゲート入り順番がiの出走馬に係るゲート嫌がり度に応じて、この出走馬がゲートに到達するまでの経過時間を加算するとともに(ステップS304)、変数iから1を減算する(ステップS305)。ステップS305では、ゲート内拘束時間推定部154は、変数yに対し、例えば、ゲート嫌がり度の値そのものを経過時間として加算することとしてよいし、ゲート嫌がり度に対し所定の処理を施して得られる経過時間(即ち、推定される経過時間)を加算することとしてよい。
【0070】
ここで、変数iの値が1以上である場合(ステップS306:Y)、ゲート内拘束時間推定部154は、ゲート入り順番がiの出走馬に対してのゲート内拘束時間を推定する処理を繰り返す(ステップS302〜S304)。また、変数iの値が1未満である場合(ステップS306:N)、ゲート内拘束時間推定部154はゲート内拘束時間推定処理を終了する。
【0071】
ゲート内拘束時間推定部154は、例えば、
図5に示すように、処理対象の出走馬に係るゲート内拘束時間を推定する。ここで、
図7に示したフローチャートに戻り説明を続ける。
【0072】
[1−3−5.全体処理(3)]
図7に戻り、影響度設定部155は、処理対象の出走馬が他の出走馬から受ける影響を示す影響度を設定する(ステップS107)。影響度設定部155は、例えば、
図5に示すように、処理対象の出走馬について、ステップS104において取得されるゲート待ち嫌がり特性から、ステップS106において推定されるゲート内拘束時間を推定に関連付けられた調子の変化を示す数値情報を、この出走馬の影響度として設定する。影響情報生成部150は、上記ステップS103〜S107までの処理を実行することにより、処理対象の出走馬に関する影響情報を生成する。
【0073】
影響情報出力部159は、処理対象の出走馬について生成される影響情報をクライアント装置3に向けて出力する(ステップS107)。そうすると、例えば、クライアント装置3の表示デバイスには、
図6に示す影響情報表示画面20が表示されるようになる。
【0074】
以上説明したレース情報出力システム1は、将来行われるレースに出走する各出走馬の第1特徴に係るゲート嫌がり度と、ゲート入り順番と、処理対象の出走馬の第2特徴に係るゲート待ち嫌がり特性と、に基づいて、この処理対象の出走馬に関する影響情報を出力する。このため、レース情報出力システム1は、出走馬の特徴に従って有用な情報を出力することが可能となる。
【0075】
[2.第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係るレース情報出力システムについて説明する。本実施形態では、出走馬がゲート内に到達するまでの経過時間を示す第1特徴の他に、出走馬の脚質を示す第1特徴に係る情報と、この脚質を有する他の出走馬から受ける影響を示す第2特徴に係る情報とに基づいて、処理対象の出走馬に関する影響情報が出力される点で、第1の実施形態とは異なっている。
【0076】
なお、本実施形態に係る情報処理システムのシステム構成、ハードウェア構成は、第1の実施形態と同様である。以下では、本実施形態について、第1の実施形態とは異なる点を中心に説明する。
【0077】
[2−2.機能ブロック]
図10は、第2の実施形態に係るレース情報出力システム1の機能的構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る影響情報生成部160は、ゲート嫌がり度取得部161と、ゲート待ち嫌がり特性取得部162と、ゲート入り順番取得部163と、ゲート内拘束時間推定部164と、第1影響度設定部165と、脚質情報取得部166と、ペース影響特性取得部167と、第2影響度設定部168と、影響情報出力部169とを含む。これらの機能のうち、ゲート嫌がり度取得部161、ゲート待ち嫌がり特性取得部162、ゲート入り順番取得部163、ゲート内拘束時間推定部164、第1影響度設定部165は、第1の実施形態に係る影響情報生成部150に含まれる機能と同様のため、説明は省略する。以下では、脚質情報取得部166、ペース影響特性取得部167、第2影響度設定部168、影響情報出力部169のそれぞれの詳細について説明する。
【0078】
[2−2(1).脚質情報取得部]
脚質情報取得部166は、将来行われるレースに出走する各出走馬についての所定の第1特徴に係る情報として、各出走馬の脚質に関する脚質情報を取得する。ここで、脚質とは、例えば、「逃げ」「先行」「差し」「追い込み」などの各出走馬が得意とする走り方である。
【0079】
図11は、本実施形態に係る影響情報生成部160により生成される影響情報の一例を示す図である。同図に示すように、脚質情報取得部166は、戦績情報記憶部120に記憶される各出走馬の戦績(即ち、過去のレース結果)に基づいて、各出走馬「馬A」〜「馬K」のそれぞれに関する脚質情報を取得する。
【0080】
より具体的には、脚質情報取得部166は、戦績情報記憶部120に記憶される、過去のレースにおけるハロンタイムや、レースの中間地点における中間順位などから、各出走馬の脚質情報を取得する。脚質情報取得部166は、例えば、レースの進行に応じてハロンタイムや中間順位が落ちてくる傾向にある出走馬について、脚質が「逃げ」又は「先行」であることを示す脚質情報を取得し、その逆にレースの進行に応じてハロンタイムや中間順位が上がってくる傾向にある出走馬について、脚質が「差し」又は「追い込み」であることを示す脚質情報を取得する。
【0081】
[2−2(2).ペース影響特性取得部]
ところで、将来行われるレースのペースは、このレースに出走する各出走馬の脚質がいずれであるかにより予想することが可能である。例えば、脚質が「逃げ」の馬が多数出走するレースでは、各出走馬は先行して逃げる出走馬に追い付こうとするため、レースのペースは速いものになると予想される。
【0082】
また、レースに出走する出走馬の中には、レースのペースの速いと調子を落とす者と調子を上げる者、ペースが遅いと調子を落とす者と調子を上げる者が含まれる場合がある。
【0083】
そこで、ペース影響特性取得部167は、処理対象に設定される少なくとも1の出走馬について、脚質に関する特徴を有する他の出走馬から受ける影響を示す所定の第2特徴として、レースのペースに応じた調子の変化を示すペース影響特性を取得する。
【0084】
ペース影響特性取得部167は、例えば、
図11に示すように、処理対象の出走馬について、各出走馬の脚質の条件に関連付けられた複数の数値情報を、ペース影響特性として取得する。より具体的には、ペース影響特性取得部167は、戦績情報記憶部120に記憶される処理対象の出走馬の戦績に基づいて、ペース影響特性を取得することとしてよい。ペース影響特性取得部167は、例えば、ペースが速い(又は、遅い)と判定されるレースにおける出走馬の着順や走破タイムなどから、この出走馬に係るペース影響特性を取得することとしてよい。
【0085】
[2−2(3).第2影響度設定部]
第2影響度設定部168は、処理対象に設定される少なくとも1の出走馬が、脚質に関する特徴を有する他の出走馬から受ける影響を示す第2影響度を設定する。より具体的には、第2影響度設定部168は、処理対象の出走馬について取得されるペース影響特性から、各出走馬の脚質の条件に関連付けられた数値情報を、この判定対象の出走馬の調子の変化を示す情報、即ち、第2影響度として設定する。
【0086】
例えば、
図11に示す例において、脚質が「逃げ」の出走馬の数は2であるため、第2影響度設定部168は、「馬D」に対し、脚質が「逃げ」の出走馬数≧2の条件に関連付けられる数値情報である「−10」を第2影響度として設定する。また例えば、第2影響度設定部168は、「馬K」に対し、「10」を第2影響度として設定する。なお、「馬D」はレースのペースが速いと調子を落とす特徴を有する出走馬であり、「馬K」はレースのペースが速いと調子を上げる特徴を有する出走馬である。
【0087】
以上のように、本実施形態に係る影響情報生成部160により生成される影響情報には、処理対象の出走馬がゲート内に拘束される時間に応じた調子の変化を示す第1影響度が含まれるとともに、各出走馬の脚質に応じた調子の変化を示す第2影響度が含まれることとなる。
【0088】
[2−2(4).影響情報出力部]
本実施形態に係る影響情報出力部169は、各出走馬がゲートに到達するまでの経過時間に関するゲート嫌がり度のみならず、これらの脚質に応じた調子の変化を示す、処理対象の出走馬に関する影響情報を、クライアント装置3に向けて出力する。
【0089】
そうすると、クライアント装置3の表示デバイスには、例えば、各出走馬のゲート嫌がり度及び/又は脚質に応じた、処理対象の出走馬の着順予想やメッセージ21などを表した影響情報表示画面20が表示されるようになる。
【0090】
[2−3.フローチャート]
以下では、本実施形態に係るレース情報出力システム1において実行される処理の一例を、
図12に示したフローチャートに基づいて説明する。
【0091】
図12は、本実施形態に係るレース情報出力システム1において実行される処理の一例を示すフローチャートである。なお、同図に示すステップS501〜S507における処理の内容は、第1の実施形態において説明したステップS101〜S107(
図7参照)の処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0092】
本実施形態では、脚質情報取得部166は、例えば、「逃げ」や「追い込み」などの各出走馬の脚質を示す脚質情報を取得する(ステップS508)。ペース影響特性取得部167は、処理対象とする出走馬について、レースのペース(即ち、各出走馬の脚質)に応じた調子の変化を示す複数の数値情報を、ペース影響特性として取得する(ステップS509)。
【0093】
第2影響度設定部168は、ステップS509において取得されるペース影響特性から、ステップS508において取得される脚質情報が充足する脚質の条件に関連付けられた数値情報を、第2影響度として設定する(ステップS510)。第2影響度設定部168は、例えば、
図11に示すように、「馬D」に係るペース影響特性の中から、脚質が「逃げ」の出走馬数が2以上の条件に対応する数値情報「−10」を、「馬D」に係る第2影響度として設定する。本実施形態に係る影響情報生成部160は、ステップS503〜S510までの処理を実行することにより、処理対象の出走馬に関する影響情報を生成する。
【0094】
影響情報出力部169は、処理対象の出走馬について生成される影響情報をクライアント装置3に向けて出力する(ステップS511)。そうすると、例えば、クライアント装置3の表示デバイスには、ゲート嫌がり度及び/又は脚質に関する特徴を有する他の出走馬から受ける影響を踏まえた、処理対象の出走馬の着順予想やレース展開などを表した影響情報表示画面20が表示されるようになる。
【0095】
以上説明した第2の実施形態に係るレース情報出力システム1は、将来行われるレースに出走する各出走馬の第1特徴として、各出走馬がそれぞれゲートに到達するまでの経過時間のみならず、各出走馬の脚質に関する脚質情報に基づいて、処理対象の出走馬に関する影響情報を出力する。このようにすることで、レース情報出力システム1は、各出走馬が有する、ゲートに到達するまでの経過時間とは異なる特徴に従って、有用な情報を出力することが可能となる。
【0096】
[3.変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。以下、本発明の実施形態を変形した一例(変形例)について説明する。
【0097】
(1)実施形態においては、レース情報出力システム1が、出走馬の第1及び第2特徴に関する情報として、ゲート嫌がり度やゲート待ち嫌がり特性を取得して、影響情報を出力する場合について説明したが、レース情報出力システム1は、出走馬とこの出走馬に騎乗した騎手との組み合わせごとに取得される情報に基づいて、影響情報を出力することとしてもよい。
【0098】
より具体的には、レース情報出力システム1のゲート嫌がり度取得部151(及び、ゲート嫌がり度取得部161)は、戦績情報記憶部120に記憶される戦績情報から、将来行われるレースの出走馬と騎手との組み合わせと一致する戦績情報に基づいて、上記組み合わせごとのゲート嫌がり度を取得することとしてもよい。また、ゲート待ち嫌がり特性取得部152(及び、ゲート待ち嫌がり特性取得部162)は、処理対象の出走馬と騎手との組み合わせに係る戦績情報に基づいて、この組み合わせがゲートに拘束される時間に応じた調子の変化を示すゲート待ち嫌がり特性を取得することとしてもよい。
【0099】
また、脚質情報取得部166は、出走馬と騎手との組み合わせに係る戦績情報に基づいて脚質情報を取得することとしてよく、また、ペース影響特性取得部167は、上記組み合わせに係る戦績情報に基づいて、レースのペースに応じた調子の変化を示すペース影響特性を取得することとしてよい。
【0100】
(2)実施形態においては、レース情報出力システム1の戦績情報記憶部120が、出走馬の過去の戦績に係る戦績情報を記憶する場合について説明したが、レース情報出力装置2の記憶部は、上記戦績情報の代わりに、出走馬及び騎手の能力や性格、特徴を示す個体情報を記憶することとしてもよい。
【0101】
この場合、ゲート嫌がり度取得部151(及び、ゲート嫌がり度取得部161)は、個体情報により示される、出走馬がゲートへの移動を嫌がる、又は、時間がかかるなどの特徴に基づいて、将来開催されるレースに出走する各出走馬のゲート嫌がり度を取得することとしてよい。また、ゲート待ち嫌がり特性取得部152(及び、ゲート待ち嫌がり特性取得部162)は、個体情報により示される、ゲート内に比較的長時間拘束される場合の処理対象の出走馬の能力に基づいて、ゲート嫌がり特性を取得することとしてよい。
【0102】
また、この場合、脚質情報取得部166は、個体情報により示される出走馬の脚質に係る特徴に基づいて脚質情報を取得することとしてよく、また、ペース影響特性取得部167は、上記個体情報により示される、レースのペースが速い場合(又は、遅い場合)の出走馬の能力に基づいて、ペース影響特性を取得することとしてよい。
【0103】
(3)実施形態においては、レース情報出力システム1が、レース情報出力装置2に内蔵される場合について説明したが、レース情報出力システム1は、レース情報出力装置2の他に、クライアント装置3や主催元装置4を含んで構成されることとしてもよく、それ以外の装置を含んで構成されることとしてもよい。
【0104】
(4)実施形態においては、レース情報出力装置2と、クライアント装置3と、主催元装置4とが協同して、レース情報提供システム10を実現する場合について説明したが、レース情報提供システム10は、1の情報処理装置により実現されることとしてもよい。より具体的には、情報処理装置は、クライアント装置3と同様の入力デバイス、表示デバイスなどを備え、将来行われるレースについて、情報処理装置の入力デバイスを用いて利用者により選択された出走馬を処理対象に設定し、処理対象の出走馬に関する影響情報を情報処理装置の表示デバイスに出力することにより、利用者にとって有用な影響情報表示画面を表示させることとしてもよい。
【0105】
(5)実施形態においては、レース情報出力システム1が、第1特徴を示すゲート嫌がり度と第2特徴を示すゲート待ち嫌がり特性とに基づいて影響情報を出力する場合、及び、第1特徴を示す脚質情報と第2特徴を示すペース影響特性とに基づいて影響情報を出力する場合について説明したが、第1特徴は、上記の経過時間や脚質のみならず他の性質を示す特徴としてよく、また、第2特徴は、第1特徴を有する他の出走馬から受ける影響を示す特徴であれば、如何なる性質であっても適用可能である。
【0106】
(6)このため、レース情報出力システム1は、競馬のレースに関する影響情報のみならず、例えば、競輪や競艇、オートレースなどの公営競技に関する影響情報を出力することとしてもよい。また、レース情報出力システム1は、上記公営競技のみならず、陸上競技、ドッグレース、カーレースなどの種々の競争競技に関する影響情報を出力することとしてもよい。