特許第5919435号(P5919435)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5919435
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月18日
(54)【発明の名称】光データ伝送システム
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/275 20130101AFI20160428BHJP
   H04B 10/2581 20130101ALI20160428BHJP
   H04B 10/29 20130101ALI20160428BHJP
   H04J 14/00 20060101ALI20160428BHJP
   H04J 14/04 20060101ALI20160428BHJP
   H04J 14/06 20060101ALI20160428BHJP
   H04L 12/931 20130101ALI20160428BHJP
   H04L 12/42 20060101ALI20160428BHJP
【FI】
   H04B9/00 275
   H04B9/00 268
   H04B9/00 290
   H04B9/00 F
   H04L12/931
   H04L12/42 B
【請求項の数】14
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2015-511974(P2015-511974)
(86)(22)【出願日】2013年4月24日
(65)【公表番号】特表2015-522984(P2015-522984A)
(43)【公表日】2015年8月6日
(86)【国際出願番号】EP2013058425
(87)【国際公開番号】WO2013171042
(87)【国際公開日】20131121
【審査請求日】2015年1月13日
(31)【優先権主張番号】12305545.1
(32)【優先日】2012年5月16日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シモノー,クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ポワンチュリエ,イバン
【審査官】 前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−545347(JP,A)
【文献】 特表2002−510159(JP,A)
【文献】 国際公開第97/005725(WO,A1)
【文献】 CHIARONI Dominique et al.,Packet OADMS for the next generation of ring networks,Bell Labs Technical Journal,米国,2010年,Vol.14, Issue.4,pages.265-283
【文献】 CHIARONI Dominique,New generation metro networks: Challenges and opportunities,2010 36th European Conference and Exhibition on Optical Communication (ECOC),フランス,IEEE,2010年 9月19日,pages.1-12
【文献】 CHIARONI D. et al.,Optical Packet Add/Drop Systems,2010 Conference on Optical Fiber Communication (OFC), collocated National Fiber Optic Engineers Conference (OFC/NFOEC),米国,IEEE,2010年 3月21日,pages.1-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/275
H04B 10/2581
H04B 10/29
H04J 14/00
H04J 14/04
H04J 14/06
H04L 12/42
H04L 12/931
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の別々のパケット伝送チャネルを備えた透過的な主光パケットリング(201)と、
前記主光パケットリングを通じて相互接続された複数の透過的な二次光パケットリング(202)であって、各々が複数のノード(400)を備えた二次光パケットリング(202)と
を備えるデータ伝送システム(200)であって、
主光パケットリング(201)の前記パケット伝送チャネルの各々が、それぞれ、各二次光パケットリング(202)の異なるノードに接続され、
各ノードが、
それぞれ主光パケットリング(201)のパケット伝送チャネルに接続された第1の送信機ユニット(401)および第1の受信機ユニット(402)と、
それぞれ二次光パケットリング(202)に接続された第2の送信機ユニット(404)および第2の受信機ユニット(405)と、
少なくとも1つのデータ処理ユニット(408)に接続可能なデータインターフェース(407)と、
第1の送信機ユニット(401)、第1の受信機ユニット(402)、第2の送信機ユニット(404)、第2の受信機ユニット(405)およびデータインターフェース(407)に接続され、第1の受信機ユニット(402)もしくは第2の受信機ユニット(405)と第1の送信機ユニット(401)もしくは第2の送信機ユニット(404)との間、または第1の受信機ユニット(402)、第2の受信機ユニット(405)、第1の送信機ユニット(401)、もしくは第2の送信機ユニット(404)の1つとデータインターフェース(407)との間に選択的に接続経路を確立するように構成されたスイッチングユニット(409)と
主光パケットリング(201)に結合された第1の光パケットブロッカ(605)であって、主光パケットリング(201)上を伝達される光パケットを選択的にブロックするかまたは通過させるように構成された第1の光パケットブロッカ(605)および/または二次光パケットリング(202)に結合された第2の光パケットブロッカ(608)であって、二次光パケットリング(202)上を伝達される光パケットを選択的にブロックするかまたは通過させるように構成された第2の光パケットブロッカ(608)とを備える、データ伝送システム(200)。
【請求項2】
各パケット伝送チャネルが別個の光信号を使用する、請求項1に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項3】
前記パケット伝送チャネルが多重化伝送チャネルであり、前記主光パケットリング(201)が、
主光パケットリング(201)のパケット伝送チャネルを分離するようになされたデマルチプレクサ(603)と、
主光パケットリング(201)上にパケット伝送チャネルを多重化するようになされたマルチプレクサ(604)とを備える、請求項1に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項4】
前記主光パケットリング(201)のパケット伝送チャネルが、
異なる光モードで信号の同時伝搬を可能にするためにマルチモード光ファイバ内に空間的に多重化されたモードのチャネルと、
各コアが少なくとも1つの光信号の伝搬を可能にする、マルチコア光ファイバのファイバコアと、
異なる波長の信号の同時伝搬を可能にする光ファイバ内の波長チャネルと、
各光ファイバが少なくとも1つの光信号の伝搬を可能にする、マルチファイバケーブル内の光ファイバとのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項5】
各ノード(400)が主光パケットリング(201)の1つのパケット伝送チャネルと1つの二次光パケットリング(202)とに接続される、請求項1に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項6】
各ノード(400)が、
主光パケットリング(201)に結合された第1の光パケットブロッカ(605)に接続された第1の光パケット制御インターフェース(410)であって、ノード(400)が第1の光パケット制御インターフェース(410)を通じて第1の光パケットブロッカ(605)に第1のブロッキング情報を転送するように構成され、第1のブロッキング情報が、主光パケットリング(201)上を伝達される光パケットが第1の光パケットブロッカ(605)によってブロックされるか、それとも通過されるかを示す、第1の光パケット制御インターフェース(410)、および/または
ノード(400)の二次光パケットリング(202)に結合された第2の光パケットブロッカ(608)に接続された第2の光パケット制御インターフェース(411)であって、ノード(400)が第2の光パケット制御インターフェース(411)を通じて第2の光パケットブロッカ(608)に第2のブロッキング情報を転送するように構成され、第2のブロッキング情報が、二次光パケットリング(202)上を伝達される光パケットが第2の光パケットブロッカ(608)によってブロックされるか、それとも通過されるかを示す、第2の光パケット制御インターフェース(411)を備える、請求項1に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項7】
スイッチングユニット(409)が主光パケットリング(201)に接続された第1の制御情報インターフェース(412)を備え、スイッチングユニットが第1の制御情報インターフェースを介して主光パケットリング(201)から/に制御情報を受信/送信するように構成され、
スイッチングユニット(409)がノード(400)の二次光パケットリング(202)に接続された第2の制御情報インターフェース(413)を備え、スイッチングユニットが第2の制御情報インターフェースを介して二次光パケットリング(202)から/に制御情報を受信/送信するように構成され、
スイッチングユニット(409)が第1の制御情報インターフェース(412)を介してまたは第2の制御情報インターフェース(413)を介して受信した制御情報に基づいて第1の受信機ユニットもしくは第2の受信機ユニットと第1の送信機ユニットもしくは第2の送信機ユニットとの間、または第1の受信機ユニット、第2の受信機ユニット、第1の送信機ユニット、もしくは第2の送信機ユニットの1つとデータインターフェースとの間に選択的に接続経路を確立するように構成される、請求項1に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項8】
スイッチングユニット(409)が主光パケットリング(201)に接続された第1の制御情報インターフェース(412)を備え、スイッチングユニットが第1の制御情報インターフェースを介して主光パケットリング(201)から/に制御情報を受信/送信するように構成され、
スイッチングユニット(409)がノード(400)の二次光パケットリング(202)に接続された第2の制御情報インターフェース(413)を備え、スイッチングユニットが第2の制御情報インターフェースを介して二次光パケットリング(202)から/に制御情報を受信/送信するように構成され、
主光パケットリング(201)に結合された第1の光パケットブロッカ(605)および二次光パケットリング(202)に結合された第2の光パケットブロッカ(608)を制御するための第1のブロッキング情報および第2のブロッキング情報が、第1の制御情報インターフェース(412)を介してまたは第2の制御情報インターフェース(413)を介して受信した制御情報に基づいて生成される、請求項1に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項9】
二次光パケットリング(202)上を伝搬する信号をそれぞれ増幅する複数の増幅器(602)が二次光パケットリング(202)中に設置され、増幅器の数が二次光パケットリング(202)に接続されたノード(400)の数より少ない、請求項1に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項10】
各々が主光パケットリング(201)の1つのパケット伝送チャネルを搬送する複数の第1の光ファイバ(403)と、
それぞれ主光パケットリング(201)のパケット伝送チャネルに対応する信号を増幅する、第1の光ファイバ(403)中に設置された複数の増幅器(620)とをさらに備える、請求項3に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項11】
二次光パケットリング(202)に接続されたノード(400)が主光パケットリング(201)に結合された共通制御ユニット(610)を有し、共通制御ユニット(610)が主光パケットリング(201)に結合された第1の光パケットブロッカ(605)を選択的に制御するように構成され、第1の光パケットブロッカ(605)が主光パケットリング(201)上を伝達される光パケットを選択的にブロックするかまたは通過させる、請求項1に記載のデータ伝送システム(200)。
【請求項12】
データ伝送システム(200)におけるネットワークノードを相互接続する方法であって、
複数の別々のパケット伝送チャネルを備えた透過的な主光パケットリング(201)を提供するステップと、
各々が複数のノード(400)を備えた複数の透過的な二次光パケットリング(202)を提供するステップと、
主光パケットリング(201)の前記パケット伝送チャネルの各々を、それぞれ、各二次光パケットリング(202)の異なるノードに接続することによって前記主光パケットリングを通じて前記複数の二次光パケットリング(202)を相互接続するステップとを含み、
各ノード(400)が、
それぞれ主光パケットリング(201)のパケット伝送チャネルに接続された第1の送信機ユニット(401)および第1の受信機ユニット(402)と、
それぞれ二次光パケットリング(202)に接続された第2の送信機ユニット(404)および第2の受信機ユニット(405)と、
少なくとも1つのデータ処理ユニット(408)に接続可能なデータインターフェース(407)と、
第1の送信機ユニット(401)、第1の受信機ユニット(402)、第2の送信機ユニット(404)、第2の受信機ユニット(405)およびデータインターフェース(407)に接続され、第1の受信機ユニット(402)もしくは第2の受信機ユニット(405)と第1の送信機ユニット(401)もしくは第2の送信機ユニット(404)との間、または第1の受信機ユニット(402)、第2の受信機ユニット(405)、第1の送信機ユニット(401)、もしくは第2の送信機ユニット(404)の1つとデータインターフェース(407)との間に選択的に接続経路を確立するスイッチングユニット(409)と
主光パケットリング(201)に結合された第1の光パケットブロッカ(605)であって、主光パケットリング(201)上を伝達される光パケットを選択的にブロックするかまたは通過させるように構成された第1の光パケットブロッカ(605)および/または二次光パケットリング(202)に結合された第2の光パケットブロッカ(608)であって、二次光パケットリング(202)上を伝達される光パケットを選択的にブロックするかまたは通過させるように構成された第2の光パケットブロッカ(608)とを備える、方法。
【請求項13】
主光パケットリング(201)のパケット伝送チャネル上の宛先ノード(400)にアドレス指定された光データパケットを第1のノード(400)に伝送するステップであって、宛先ノード(400)がデータパケットを搬送するパケット伝送チャネルに接続されていない、伝送するステップと、受信した光データパケットを二次光パケットリング(202)を介して第1のノード(400)から宛先ノード(400)に転送するステップであって、二次光パケットリング(202)が第1のノード(400)と宛先ノード(400)とを相互接続する、転送するステップとをさらに備える、または
光データパケットをソースノード(400)から二次光パケットリング(202)に沿って第2のノード(400)に伝送するステップであって、二次光パケットリング(202)がソースノード(400)と第2のノード(400)とを相互接続する、伝送するステップと、受信した光データパケットを第2のノード(400)から主光パケットリング(201)のパケット伝送チャネル上のその宛先に転送するステップとをさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
制御情報が対応する光データパケットに同期して主光パケットリング(201)および/または二次光パケットリング(202)を通じて伝搬する、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信システムにおける光パケット交換の技術分野に関する。本発明は、光パケット交換を使用してデータセンタにおいてデータを格納/提供するためのネットワークノードおよびデータ伝送システムならびにそれぞれの方法にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、データセンタの使用がますます普及している。従来のデータセンタの問題の1つは、データセンタの多数の構成部品により、構成部品間に多数のデータ接続部が必要であることである。データセンタのための従来のネットワークアーキテクチャは、データ接続部としてイーサネット(登録商標)ケーブルを介して接続されたイーサネットスイッチを一般に使用する。この結果、以下に説明するように、ネットワーク構造が複雑になる。
【0003】
図1は、3つのレイヤ(レイヤ2および3のみを図示)を有するデータセンタの従来のネットワークアーキテクチャ100の一例を示す。図1から分かるように、ネットワークレイヤ2において、複数のトップオブラック(ToR)スイッチが複数のスイッチSに接続される。スイッチSは、アグリゲーションスイッチASに接続される。アグリゲーションスイッチASは、レイヤ3に配置されたアクセスルータARに接続される。次いでアクセスルータARは、レイヤ3に配置されたコアルータCRに接続される。コアルータCRは、インターネットなどの外部通信ネットワークに接続される。
【0004】
このアーキテクチャにおいて、データがデータセンタネットワークを通ってスイッチ階層の上方に(トップオブラックスイッチからインターネットに向かって)流れるので、データボトルネックが起き、結果としてレイテンシーへの影響がより大きくなることがある。より多くのハードウェアをデータセンタに追加することにより、すなわち、データセンタのハードウェアの費用を増大させるという犠牲(「過剰設備」)により、ネットワークにおけるデータボトルネックを除去することが可能である。過剰設備の量は、データセンタネットワークにおける最大データトラヒック需要/ハードウェア資源需要に対してどのくらいのハードウェア能力が用意されるかを実質的に示す「オーバーサブスクリプション比」によって規定することができる。
【0005】
図1に示すアーキテクチャ100は、データセンタの構成部品を互いに接続するために多数のインターフェースおよびケーブルを必要とする。さらに、ケーブルは、しばしば互いに交差する。これにより、データセンタを維持するために多大な費用と努力が伴うことになる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、データ伝送システムが提供される。データ伝送システムは、複数のパケット伝送チャネルを有する主光パケットリングと、主光パケットリングを通じて相互接続された複数の二次光パケットリングとを備える。二次光パケットリングの各々は、複数のノードを備える。主光パケットリングのパケット伝送チャネルの各々は、それぞれ、各二次光パケットリングの異なるノードに接続される。したがって、各ノードは、主光パケットリングのパケット伝送チャネルおよび二次光パケットリングに接続される。二次光パケットリングに接続されたノードは、典型的には、主光パケットリングの異なるパケット伝送チャネルに接続される。一実施形態において、各ノードは、主光パケットリングの1つのパケット伝送チャネルと、1つの二次光パケットリングとに接続することができる。したがって、すべてのノードがいかなるボトルネックもなく接続される、完全に相互接続されたネットワークアーキテクチャが提供される。
【0007】
一実施形態において、各ノードは、少なくとも1つのデータ処理ユニット、例えば、データセンタにおけるサーバコンピュータに接続可能なデータインターフェースを備えることができる。各データインターフェースは、主光パケットリングおよびノードの二次光パケットリングに選択的に接続可能でよい。ノードは、主光パケットリングのパケット伝送チャネル上を伝搬し、データパケットを搬送するパケット伝送チャネルに接続されていない宛先ノードのデータインターフェースにアドレス指定された光データパケットが、データパケットを搬送するパケット伝送チャネルに接続されているノードによって受信されるように構成することができる。次いで、パケットは、二次光パケットリングを介して宛先ノードに転送され得る。あるいはまたはさらに、ノードは、二次光パケットリングを介してソースノードから、二次光パケットリングにも接続されている別のノードに光データパケットを転送し、別のノードに接続された主光パケットリングのパケット伝送チャネルを介して宛先ノードに光データパケットを送信するように構成することができる。したがって、各ノードは、二次光パケットリング上の1つのデータ転送を介しておよび主光パケットリング上の1つのデータ転送を介して各ノードに通信することができる。
【0008】
したがって、ネットワークのすべてのノードおよびデータ処理ユニットの間で完全な接続性が達成される。ノード間のネットワークトラヒックは、主光パケットリングの複数の光パケット伝送チャネルによって搬送される。各々特定の組のノードに割り当てられた複数の二次パケットリングにより、例えばソースノードの二次パケットリングにおいて、宛先ノードの二次パケットリングにおいて、または主光パケットリングの中間ノードの任意の二次パケットリングにおいてチャネル切り替えが可能になる。
【0009】
一実施形態において、主光パケットリングの各パケット伝送チャネルは、別個の物理的チャネルでよく、別個の光信号を使用してよい。パケット伝送チャネルは、多重化伝送チャネルでよい。一実施形態において、主光パケットリングは、次のうちの少なくとも1つを備える:すなわち、異なる光モードで信号の同時伝搬を可能にするためのマルチモード光ファイバ内の空間的多重化モードチャネルと、各コアが少なくとも1つの光信号の伝搬を可能にするマルチコア光ファイバのファイバコアと、異なる波長の信号の同時伝搬を可能にする光ファイバ内の波長チャネルと、各光ファイバが少なくとも1つの光信号の伝搬を可能にするマルチファイバケーブル内の光ファイバとである。言い換えれば、主光パケットリングは、異なる光モードの信号の同時伝搬を可能にするマルチモード光ファイバを備えることができ、または各コアが少なくとも1つの光信号の伝搬を可能にするマルチコア光ファイバを備えることができる。あるいは、主光パケットリングは、各光ファイバが少なくとも1つの光信号の伝搬を可能にする1束の光ファイバを備えたマルチファイバケーブルを備えることができる。さらに、主光パケットリングは、異なる波長の信号の同時伝搬を可能にする多波長光ファイバを備えることができる。
【0010】
一実施形態において、主光パケットリングは、主光パケットリングのパケット伝送チャネルを分離または 多重分離するようになされた少なくとも1つのデマルチプレクサと、主光パケットリング上へのパケット伝送チャネルを組み合わせるまたは多重化するようになされた少なくとも1つのマルチプレクサとを備えることができる。データ伝送システムは、複数の第1の光ファイバを備えることができる。各第1の光ファイバは、主光パケットリングの1つのパケット伝送チャネルを搬送することができる。第1の光ファイバは、典型的には、デマルチプレクサとマルチプレクサとの間に設置され、分離された主光パケットリングの光パケットを個々のパケット伝送チャネル中に搬送する。複数の増幅器は、第1の光ファイバ中に設置することができる。増幅器は、それぞれ、主光パケットリングのパケット伝送チャネルに対応し、第1の光ファイバ上を伝搬する信号を増幅する。あるいは、主光パケットリングのすべてのパケット伝送チャネルを合同で増幅するために共通の増幅器を主光パケットリング中に設置することができる。増幅器は、例えば、マルチモードファイバ用のマルチモード増幅器、マルチコアファイバ用のマルチコア増幅器、ファイバ束用およびマルチコア/モードファイバ兼用モノモード増幅器でよい(この場合、増幅器は多重分離化手段の後に配置することができる)。
【0011】
一実施形態において、各ノードは、それぞれ主光パケットリングのパケット伝送チャネルに接続された第1の送信機ユニットと第1の受信機ユニットとを備えることができる。第1の送信機ユニットおよび第1の受信機ユニットは、主光パケットリングに関連した第1の光ファイバに接続することができる。ノードは、それぞれ二次光パケットリングに接続された第2の送信機ユニットと第2の受信機ユニットとをさらに備えることができる。第2の送信機ユニットおよび第2の受信機ユニットは、二次光パケットリングに関連した第2の光ファイバに接続することができる。ノードは、データ処理ユニットに接続可能なデータインターフェースと、第1の送信機ユニット、第1の受信機ユニット、第2の送信機ユニット、第2の受信機ユニット、およびデータインターフェースに接続されたスイッチングユニットとをさらに備えることができる。スイッチングユニットは、第1の受信機ユニットもしくは第2の受信機ユニットと第1の送信機ユニットもしくは第2の送信機ユニットとの間、または第1の受信機ユニット、第2の受信機ユニット、第1の送信機ユニット、もしくは第2の送信機ユニットの1つとデータインターフェースとの間に選択的に接続経路を確立するように構成することができる。データ処理ユニット間の高いネットワーク性能および完全な接続性が、本実施形態により達成され得る一方で、構成部品間の接続部の数が大幅に低減される。したがって、大規模なデータセンタに効率的なデータ伝送システムを提供することができる。
【0012】
一実施形態において、主光パケットリングおよび二次光パケットリングは透過的である。主光パケットリングおよび二次光パケットリングからの転送は、光電子変換を介する。例えば、第1および/または第2の送信機ユニット(複数可)は、パケットを送出し、各パケットの波長を潜在的に変更する高速波長可変送信機(複数可)でよい。同様に、第1および/または第2の受信機ユニット(複数可)は、パケットを受信し、各パケットの波長を潜在的に変更する高速波長可変受信機ユニットでよい。
【0013】
一実施形態において、各ノードは、主光パケットリングに結合された第1の光パケットブロッカに接続可能な第1の光パケット制御インターフェースを備えることができる。ノードは、第1の光パケット制御インターフェースを通じて第1の光パケットブロッカに第1のブロッキング情報を転送するように構成することができる。第1のブロッキング情報は、主光パケットリング上を伝達される光パケットが第1の光パケットブロッカによってブロックされるか、それとも通過されるかを示す。
【0014】
一実施形態において、各ノードは、ノードの二次光パケットリングに結合された第2の光パケットブロッカに接続可能な第2の光パケット制御インターフェースを備えることができる。ノードは、第2の光パケット制御インターフェースを通じて第2の光パケットブロッカに第2のブロッキング情報を伝送するように構成することができる。第2のブロッキング情報は、二次光パケットリング上を伝達される光パケットが第2の光パケットブロッカによってブロックされるか、それとも通過されるかを示す。
【0015】
光パケットブロッカは、例えば、それぞれの光パケットリング上のパケットトラヒックを制御する、すなわち、パケットをドロップまたは置換するために光パケットを通過させるまたはパケットタイムスロットを解除させる集積化パケットブロッカでよい。例えば、シリコン集積フォトニクスパケットブロッカを使用することができる。このようなパケットブロッカは、波長デマルチプレクサと、光ゲートと、マルチプレクサとを備えることができる。ブロッキング機能は、個々の構成部品を使用して実装することができる(光ゲートは、SOA(半導体光増幅器)またはR−SOA(反射SOA)または任意の1:1高速光スイッチであり得る)。このブロッキング機能は、他の技術を使用して実装することもできる:例えば、III−V族半導体技術、シリコンフォトニクス技術、またはシリコンフォトニクス上のハイブリッドIII−V族半導体、または他の任意の技術(平面形シリカなど)。
【0016】
一実施形態において、スイッチングユニットは、主光パケットリングに接続可能な第1の制御情報インターフェースを備えることができる。スイッチングユニットは、制御情報を第1の制御情報インターフェースを介して主光パケットリンから/に受信/送信するように構成することができる。スイッチングユニットは、ノードの二次光パケットリングに接続可能な第2の制御情報インターフェースをさらに備えることができる。スイッチングユニットは、制御情報を第2の制御情報インターフェースを介して二次光パケットリングから/に受信/送信するように構成することができる。
【0017】
一実施形態において、スイッチングユニットは、第1の制御情報インターフェースを介して、または第2の制御情報インターフェースを介して受信した制御情報に基づいて第1の受信機ユニットもしくは第2の受信機ユニットと第1の送信機ユニットもしくは第2の送信機ユニットとの間、または第1の受信機ユニット、第2の受信機ユニット、第1の送信機ユニット、もしくは第2の送信機ユニットの1つとデータインターフェースとの間に選択的に接続経路を確立するように構成することができる。これにより、スイッチングユニットを効率的に制御できることが可能になる。
【0018】
一実施形態において、第1の光パケットブロッカおよび第2の光パケットブロッカを制御するための第1のブロッキング情報および第2のブロッキング情報は、第1の制御情報インターフェースを介して、または第2の制御情報インターフェースを介して受信した制御情報に基づいて生成することができる。したがって、パケットブロッカの動作は効率的に制御され得る。
【0019】
一実施形態において、二次光パケットリングは、シングルモード/シングルコアのファイバリングでよい。複数の増幅器を二次光パケットリング中に設置することができる。増幅器は、それぞれ、二次光パケットリングを通じて伝搬する信号を増幅する。典型的には、増幅器の数は、二次光パケットリングに接続されたノード(またはデータ処理ユニット)の数より少ない。例えば、nのノード毎にのみ、増幅器が光パケットリング内に配列される(設置される)。これは、典型的には、ノード(の受信機と送信機との)間の距離が小さく、したがって、ファイバ損失が小さいので、可能である。また、小さな色分散により、より低いデジタル信号処理能力(長距離伝送システムに使用される従来のコヒーレント受信機より)を必要とし、電力消費が少ない受信機ユニットを使用することができる。この実施形態の1つの効果は、ハードウェアの作業がさらに減ることである。
【0020】
一実施形態において、二次光パケットリングに接続されたノードは、主光パケットリングに結合された共通制御ユニットを有する。共通制御ユニットは、主光パケットリングに結合された第1の光パケットブロッカを選択的に制御するように構成することができる。第1の光パケットブロッカは、共通制御ユニットの制御の下で主光パケットリング上を伝達される光パケットを選択的にブロックするまたは選択的に通過させるように使用することができる。
【0021】
一実施形態において、第1の送信機ユニットおよび第1の受信機ユニットならびに/または第2の送信機ユニットおよび第2の受信機ユニットは、それぞれ多重波長で動作するように構成することができる。したがって、主パケットリングの動作は、波長分割多重方式(WDM)に基づくことができる。例えば、各ファイバまたはコアまたはモード上の80の異なる波長を、主光リング上でパケットを伝送するのに使用することができる。諸実施形態において、複数の波長の特定の波長が特定のノードまたはデータインターフェース(またはデータ処理ユニット)に割り当てられる。したがって、ノード間、したがってデータインターフェース(またはデータ処理ユニット)間の接続部の数をさらにもっと低減しながら、高いネットワーク性能を達成することができる。
【0022】
一実施形態において、ノードに接続されたデータ処理ユニットは、データ格納および取出し機能性を提供するサーバユニットでよい。したがって、提案されたネットワークアーキテクチャに基づいて非常に効率的なデータセンタを実装することができる。
【0023】
一実施形態において、制御情報は、対応する光データパケットに同期して主光パケットリングおよび/または二次光パケットリングを通じて伝搬することができる。このようにして、リング上のすべてのノードは、容易に互いに同期することができ、パケットを主および/または二次光リング上のタイムスロットで伝送することができる同期光ネットワークが提供される。典型的には、主光パケットリングの同期は、二次光パケットリングの同期とは独立している。
【0024】
一実施形態において、制御情報は、専用制御チャネルを使用して主光パケットリングおよび/または二次光パケットリングを通じて伝搬することができる。各ファイバ/コア/モードにおいて、専用波長(例えば2.5Gビット/秒で変調された)を制御チャネルに割り当てることができ、あるいは1つのファイバ、モードまたはコアが、すべての波長およびすべてのコア/モード上で搬送されるすべてのパケットのための制御データを、専ら搬送することもできる。このようにして、制御情報は、すべてのノードにおいて透過的に抽出することができる。
【0025】
一実施形態において、複数のノードを備えるスーパーノードが提供される。スーパーノード内のノードの第1の送信機ユニットおよび第1の受信機ユニットは、マルチモード光ファイバの同じモードまたはマルチコア光ファイバの同じコアまたはファイバ束の同じファイバに接続することができる。異なるノードの第1の送信機ユニットは、それぞれ、マルチモード光ファイバの異なるモードまたはマルチコア光ファイバの異なるコアに接続することができる。異なるノードの第1の受信機ユニットは、それぞれ、マルチモード光ファイバの異なるモードまたはマルチコア光ファイバの異なるコアまたはファイバ束の同じファイバに接続することができる。この実施形態の効果は、多数のノードに対して非常に効率的なシステムが得られることである。複数のスーパーノードを備えるシステムは、データ処理ユニットを接続するために非常に多数のデータインターフェースを提供することができ、それによって大型データセンタに効率的なフルメッシュのネットワークインフラストラクチャを提供することができる。
【0026】
一実施形態において、スーパーノードの各ノードの第2の送信機ユニットおよび第2の受信機ユニットは、共通の二次光パケットリングに接続される。したがって、最小量のケーブルによって接続された複数の完全に接続されたノードの小型システムが得られる。
【0027】
一実施形態において、各スーパーノードは、マルチモード光ファイバ(主光パケットリングの)のモードを第1の光ファイバに分離するために、またはマルチコア光ファイバ(主光パケットリングの)のコアを第1の光ファイバに結合するために、光(空間)多重分離化手段を備えることができる。スーパーノードは、モードをマルチモード光ファイバ(主光パケットリングの)上に多重化するために光多重化手段をさらに備えることができる。モードに対応する光信号は、第1の光ファイバ上で搬送され得る。多重化手段は、第1の光ファイバをマルチコア光ファイバ(主光パケットリングの)のコアに結合するためにも使用することができる。これらの多重(分離)化手段により、個々のノードは主光パケットリングのマルチモード/コアファイバに効率的に結合することが可能になる。主光パケットリングが複数の光ファイバを有するケーブルを備える場合、束の各光ファイバを個々の第1の受信機/第1の送信機に接続することができ、したがって信号の重畳が必要とされないので、多重(分離)化手段は、必要とされない。
【0028】
一実施形態において、データ伝送システムにおいてネットワークノードを相互接続する方法が提供される。方法は、複数の別々のパケット伝送チャネルを備える主光パケットリングを提供するステップと、各々が複数のノードを備える複数の二次光パケットリングを提供するステップと、主光パケットリングの前記パケット伝送チャネルの各々を、それぞれ、各二次光パケットリングの異なるノードに接続することによって前記複数の二次光パケットリングを前記主光パケットリングを通じて相互接続するステップとを含むことができる。
【0029】
したがって、データ伝送システムは、複数のパケット伝送チャネルを備えた主光パケットリングと、複数の二次光パケットリングと、主光パケットリングに沿って位置した複数のノードとを備えることができる。各ノードは、主光パケットリングのパケット伝送チャネルおよび二次光パケットリングに接続することができる。ネットワークノードは、1つまたは複数のデータ格納/取出しユニットに接続可能なデータインターフェースを備えることができる。ノードのデータインターフェースは、第1の受信機ユニットまたは第1の送信機ユニットを介して主光パケットリングに接続可能であることができる。ノードのデータインターフェースは、第2の受信機ユニットまたは第2の送信機ユニットを介して二次光パケットリングにも接続可能であることができる。
【0030】
方法は、主光パケットリングのパケット伝送チャネル上の宛先ノードにアドレス指定された光データパケットを第1のノードに伝送するステップであって、宛先ノードがデータパケットを搬送するパケット伝送チャネルに接続されない、伝送するステップと、受信された光データパケットを二次光パケットリングを介して第1のノードから宛先ノードに転送するステップとをさらに含むことができる。二次光パケットリングは、第1のノードと宛先ノードとを相互接続する。
【0031】
方法は、ソースノードから二次光パケットリングに沿って第2のノードに光データパケットを伝送するステップであって、二次光パケットリングがソースノードと第2のノードとを相互接続する伝送するステップと、受信した光データパケットを第2のノードから主光パケットリングのパケット伝送チャネル上のその宛先に転送するステップとを含むことができる。
【0032】
データ伝送システムおよびシステムのノードの上述の態様は、提案された方法にも適用可能であることに留意されたい。したがって、システムおよびノードの諸実施形態に開示されたすべての態様は、提案された方法に組み合わせて同様の効果および利点を達成することができる。
【0033】
本発明のこれらのおよび他の態様は、例示として、図面を参照し、以下に説明する諸実施形態から明らかであり諸実施形態に関して明瞭であろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】従来のデータセンタのネットワークアーキテクチャを概略的に示す図である。
図2】一実施形態によるデータ伝送システムを概略的に示す図である。
図3】一実施形態によるデータ伝送システムを概略的に示す図である。
図3a】一実施形態によるデータ伝送システムの一部を概略的に示す図である。
図4図3に示すデータ伝送システムに使用することができる、一実施形態によるノードを概略的に示す図である。
図4a】一実施形態によるデータ伝送システムを概略的に示す図である。
図5図3に示すデータ伝送システムの一部の可能な実現を概略的に示す図である。
図6】一実施形態によるデータ伝送システムを概略的に示す図である。
図7】一実施形態によるデータ伝送システムを概略的に示す図である。
図8】一実施形態によるデータ伝送システムを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
複数の実施形態を以下に説明するが、1つを超える実施形態からの個々の特徴を組み合わせることができ、本明細書の開示が諸実施形態に関連して説明された特徴のあらゆる可能な組合せに及ぶことが当業者には明確であろう。具体的には、一方法例に組み合わせて開示された特徴は、一システム例に関する諸実施形態に組み合わせることもでき、逆も同様である。
【0036】
図2は、トーラストポロジに基づくデータセンタ用の光データ伝送システム200の一実施形態を概略的に示す。データ伝送システム200は、数Nの別々のパケット伝送チャネルを備えた主光パケットリング201を備える。各パケット伝送チャネルは、例えば、マルチファイバケーブルの別個のファイバ、マルチコアファイバのコア、マルチモードファイバのモード、または多波長分割ファイバの波長として実装することができる。マルチファイバケーブル、マルチコアファイバ、またはマルチモードファイバの場合、各ファイバ/コア/モードは、多重波長(例えば、Wの波長)を搬送するために波長分割多重でさらに使用することができる。
【0037】
主光パケットリング201に沿って、POADM(パケット光追加ドロップ多重)ノード400が配列される。各ノード400は、主光パケットリング201の1つのパケット伝送チャネルに結合される。各々異なるパケット伝送チャネルに結合されたN個のノード400が、二次光パケットリング202によって接続される。二次光パケットリング202によって結合されたノード400の組は、スーパーノード500と呼ばれる。したがって、主光パケットリング201は、スーパーノード500を接続し、二次光パケットリング202は、スーパーノード500内のノード400の接続性をもたらし、各ノード400が主光パケットリング201の1つのパケット伝送チャネルだけに接続されるので、チャネル間接続性をもたらす。
【0038】
一例において、各々がN個のノード400を備える、W個までの二次光パケットリング202が提供される。この配列により、ボトルネックなしでおよびいかなる集中制御もなしでNxW個のノード400を完全に相互接続することが可能になる。イーサネットスイッチを含むデータインターフェースは、各ノード400に接続することができる。これにより、いくつかの(例えば10個または20個の)サーバコンピュータをデータ伝送システム200の各ノード400に接続することが可能になり、サーバ間のデータトラヒックを支持するための完全に接続されたネットワークアーキテクチャが提供される。
【0039】
一実施形態において、データ伝送システムは、主光パケットリング201と、主光パケットリング201に沿って位置し、二次光パケットリング202によって部分的に相互接続された複数のノード400とを備える。ノード400は、主光パケットリング201のパケット伝送チャネル上を伝搬し、宛先ノードのデータインターフェース(すなわち、データ格納/取出しユニット)に向けてアドレス指定された光データパケットが二次光パケットリング202を介してパケット伝送チャネルおよび宛先ノードに接続された少なくとも1つのノードによって受信することができるように構成される。すでに上述したように、主光パケットリング201は、マルチモード/マルチコアリングでよい。一実施形態において、二次光パケットリングはシングルモード/コアファイバリングでよい。
【0040】
このようにして、たとえデータ格納/取出しユニット(例えば、データ格納/取出し機能性を備えたサーバユニット)および対応する宛先ノードが、主光パケットリングのファイバまたはコアまたはモード(これを介して宛先データ格納/取出しユニットに向けられた光パケットが送信されるのだが)に直接接続されていなくてもに直接接続されていなくても、光パケットは、それにもかかわらず、主光パケットリングのそれぞれのファイバ/コア/モード(これを介して宛先データ格納/取出しユニットに向けられた光パケットが送信されるのだが)に接続された別のノードによって受け取られることができる。光パケットは、次いで、二次光パケットリングを介して宛先ノードおよびデータ格納/取出しユニットにルーティングされる。同様に、ソースノードのデータ格納/取出しユニットが光パケットをソースノードに直接接続されていない主光パケットリングの特定のファイバ/コア/モードに送信したい場合(すなわち、ソースノードの第1の受信機/送信機がこのファイバ/コア/モードに接続されていない場合)、光パケットは、まず、ソースノードの二次光パケットリングを介して主光パケットリングの特定のファイバ/コア/モードに直接接続されている(その第1の受信機/送信機を介して)異なるノードにルーティングすることができる。光パケットは次いでこのノードから主光パケットリングの特定のファイバ/コア/モードに送信され、続いて、その宛先ノードにおいて受信される(主光パケットリングの特定のファイバ/コア/モードに接続されたそれぞれのノードを介して)。したがって、ネットワークのすべてのデータ格納/取出しユニット間の完全な接続性が達成される。
【0041】
図4は、図3に示すデータ伝送システム200に使用することができるノード400(以下において光パケットスイッチング装置または「ToR」とも称する)の一実施形態であって以下を備える一実施形態を示す:すなわち、それぞれ第1の(主)光パケットリング201の第1の光ファイバ403に接続可能な第1の送信機ユニット401および第1の受信機ユニット402と、それぞれ二次光パケットリング202の第2の光ファイバ406に接続可能な第2の送信機ユニット404および第2の受信機ユニット405と、少なくとも1つのデータ処理ユニット408(例えば各々がデータ格納ユニットを備える1組の接続されたサーバ。以下ではデータ格納/取出しユニット408とも称される)に接続可能なデータインターフェース407と、第1の送信機ユニット401、第1の受信機ユニット402、第2の送信機ユニット404、第2の受信機ユニット405、およびデータインターフェース407に接続されたスイッチングユニット409とである。第1の光ファイバ403は、第1の送信機ユニット401および第1の受信機ユニット402が主光パケットリング201の特定のパケット伝送チャネルに結合されるように主光パケットリング201に結合される。
【0042】
光パケットスイッチング装置(ノード)400は、第1の受信機ユニット402または第2の受信機ユニット405と第1の送信機ユニット401または第2の送信機ユニット404との間に選択的に接続経路を確立するように構成することができる(例えば、光パケットスイッチング装置400において受信した光データパケットが他の光パケットスイッチング装置にルーティングされる場合)。光パケットスイッチング装置400は、第1の受信機ユニット402、第2の受信機ユニット405、第1の送信機ユニット401、または第2の送信機ユニット404の1つとデータインターフェース407との間に選択的に接続経路を確立するようにさらに構成することができる(例えば、光パケットスイッチング装置400において受信した光データパケットがデータ処理ユニット408にルーティングされる場合、または光データパケットがデータ処理ユニット408から取り出され別のデータ処理ユニット408に伝送される場合)。
【0043】
主光パケットリング201は、複数の別々の(物理的)パケット伝送チャネルを提供するように構成される。典型的には、各パケット伝送チャネルは、光パケットの伝送のために別個の光信号を使用する。例えば、主光パケットリング201は、異なる光モードの信号の同時伝搬を可能にするように構成されたマルチモード光ファイバを備える。あるいは、主光パケットリングは、各コアが少なくとも1つの光信号の伝搬を可能にするように構成されたマルチコア光ファイバを備えることができる。さらにあるいは、主光パケットリングは、各光ファイバが少なくとも1つの光信号の伝搬を可能にするように構成された1束の光ファイバを備えたマルチファイバケーブルを備えることができる。さらに、主光パケットリングは、異なる波長の信号の同時伝搬を可能にするように構成された多波長光ファイバを備えることができる。
【0044】
送信機ユニット401、404および受信機ユニット402、405は、高速波長可変でよく、光パケットを送信および受信することができる。送信機ユニット401、404および受信機ユニット402、405は、各光パケットの処理のために波長を変更することができる。光データパケットが主光パケットリングから二次光パケットリングにルーティングされ、逆も同様である場合、光電子変換が対応する光パケットスイッチング装置400において実行される。
【0045】
一実施形態において、光パケットスイッチング装置400は、第1の光ファイバ403中に結合された第1の光パケットブロッカ605に接続可能な第1の光パケット制御インターフェース410を備える。スイッチングユニット409は、第1のブロッキング情報を第1の光パケット制御インターフェース410を通じて第1の光パケットブロッカ605に送信するように構成される。第1のブロッキング情報は、第1の光ファイバ403を通じて(したがって、主光パケットリングを通じて)導かれた光パケットが第1の光パケットブロッカ605によってブロックされるか、それとも通過される(伝送される)かを示す。光パケットスイッチング装置400は、第2の光ファイバ406中に結合された第2の光パケットブロッカ608に接続可能な第2の光パケット制御インターフェース411をさらに備えることができる。スイッチングユニット409は、第2のブロッキング情報を第2の光パケット制御インターフェース411を通じて第2の光パケットブロッカ608に送信するように構成される。第2のブロッキング情報は、第2の光ファイバ406(および二次光パケットリング)を通じて導かれた光パケットが、第2の光パケットブロッカによってブロックされるか、それとも通過される(または伝送される)かを示す。第1の光パケット制御インターフェース410および/または第2の光パケット制御インターフェース411、したがって第1の光パケットブロッカ605および第2の光パケットブロッカ608の制御は、それぞれ光パケットスイッチング装置400の外側に、例えば、複数のノード用の、典型的には特定の二次パケットリングに接続されたノード用の集中制御ユニット内に配置することができる。
【0046】
一実施形態において、光パケットスイッチング装置400は、第1の光ファイバ403に接続可能な第1の制御情報インターフェース412を備える。スイッチングユニット409は、第1の制御情報インターフェース412を介して第1の光ファイバ403、したがって主光パケットリングから/に制御情報を受信/送信するように構成される。スイッチングユニット409は、第2の光ファイバ406に接続可能な第2の制御情報インターフェース413を、したがって二次光パケットリングをさらに備える。スイッチングユニット409は、第2の制御情報インターフェース413を介して第2の光ファイバ406から/に制御情報を受信/送信するように構成される。第1の受信機ユニット402もしくは第2の受信機ユニット405と第1の送信機ユニット401もしくは第2の送信機ユニット404との間、または第1の受信機ユニット402、第2の受信機ユニット405、第1の送信機ユニット401、もしくは第2の送信機ユニット401の1つとデータインターフェース407との間の接続経路の選択的確立は、第1の制御情報インターフェース412を介してまたは第2の制御情報インターフェース413を介して(すなわち、主光パケットリングを介してまたは二次光パケットリングを介して)受信した制御情報に基づいて実行される。
【0047】
図4aに概略的に示すように、光パケットスイッチング装置またはノード400のいくつかは、互いに組み合わせてスーパーノード500を形成することができる。スーパーノード500は、スーパーノード500を互いに接続する主光パケットリング201に沿って配列される。主光パケットリング201に接続されるスーパーノード500の部分は、エンドオブロウ(EoR)パケット光追加ドロップマルチプレクサ(POADM)502と呼ばれ、二次光パケットリング202に接続されるスーパーノード500の部分は、トップオブラック(ToR)POADM503と呼ばれる。EoRおよびToR POADMは、図5に部分的に概略的に示すように標準POADMノードの変形として実装することができる。したがって、主光パケットリング201には、EoR POADM502が設置される。二次光パケットリング202には、ToR POADM503が設置される。
【0048】
図2に示すネットワーク概念の可能な実現が図3に例示される。図3は、以下を備えるデータ伝送システム200を示す:すなわち、主光パケットリング201と、主光パケットリング201に沿って位置した複数のスーパーノード500(1つのスーパーノード500のみが図3に示される)とである。主光パケットリング201は、典型的には、複数の別々のパケット伝送チャネル、例えばマルチコアまたはモードファイバまたはファイバの束を備え、波長分割多重方式(WDM)で動作される。各スーパーノード500は、それぞれデータ処理ユニット408(例えば、データセンタ内でのデータの格納/取出し用の)に接続された複数のデータインターフェース407(図4に示すように)と、多重波長で動作する複数の第1の波長可変受信機ユニット402と、多重波長で動作する複数の第1の波長可変送信機ユニット401と、スーパーノード500のデータ処理ユニット408を互いに接続する(すなわち、対応するデータインターフェースを互いに接続する)内部光データ接続部406とを備える。典型的には、スーパーノード500の内部光データ接続部406は、二次光パケットリング202である。各データ格納/取出しユニット408は、それぞれ、第1の受信機ユニット402の1つを介しておよび第1の送信機ユニット401の1つを介して主光パケットリング201に接続される。スーパーノード500は、主光パケットリング201内を伝搬し、スーパーノード500のデータ格納/取出しユニット408に向けてアドレス指定された光データパケットがスーパーノード500に割り当てられた第1の受信機ユニット402の少なくとも1つによって受信することができるように構成される。
【0049】
図3aは、複数のノード400を備えるスーパーノード500の可能な一実施形態をより詳細に示す。各スーパーノード500は、複数の第2の波長可変受信機ユニット405と、複数の第2の波長可変送信機ユニット404と、スーパーノード500の内部データ接続部406として、スーパーノード500に割り当てられたすべてのノード400(したがって、すべてのデータ格納/取出しユニット408)を互いに接続する、二次光パケットリング202とを備える。各ノード(したがって、各データ格納/取出しユニット408)は、それぞれ第2の受信機ユニット405の1つを介しておよび第2の送信機ユニット404の1つを介して二次光パケットリング202に接続される。
【0050】
このようにして、たとえデータ格納/取出しユニット408(例えば、データ格納/取出し機能性を備えたサーバユニット)、すなわち、対応するノード400が主光パケットリング201のファイバ/コア/モード(これを介してデータ格納/取出しユニット408に向けられた光パケットが送信されるのだが)に直接接続されていない場合でも、それにもかかわらず、主光パケットリング201のファイバ/コア/モード(これを介してデータ格納/取出しユニット408に向けられた光パケットが送信されるのだが)に接続されたスーパーノード500の異なるノード400によって受け取られ、次いで二次光パケットリング202を介して所望のデータ格納/取出しユニット408にルーティングすることができる。同様に、データ格納/取出しユニット408、すなわち、ノード400が光パケットをノード400に直接接続されていない主光パケットリング201の特定のファイバ/コア/モードに送信したい場合、光パケットは、まず、二次光パケットリング202を介して主光パケットリング201の特定のファイバ/コア/モードに直接接続されたスーパーノード500の異なるノード400にルーティングし、次いで、このノード400から主光パケットリング201の特定のファイバ/コア/モードに送信することができる。
【0051】
データ伝送システム200は、例えば、データセンタ内の多数のサーバ(データ処理ユニット408に対応する各サーバまたは各組のサーバ)を相互接続するためのネットワークインフラストラクチャとして使用することができる。サーバは、主光パケットリング201および複数の内部光データ接続部406(それぞれスーパーノード500に割り当てられた二次光パケットリング202)を使用して互いの間でデータを交換することができる。各サーバは、主光パケットリング201および最大で2つ(典型的には1つのみ)の二次光パケットリング202のみによって別のサーバに接続される。これは完全な接続性を達成するのに必要なケーブルの数が非常に少ないことを意味する。
【0052】
例えば、データは、データセンタサーバ(データ格納/取出しユニット408)から第1のToR POADM503に(すなわち、データインターフェース407に)送信することができる。そこで、データは光パケットにカプセル化され、第1のEoR POADM502に送信され、次いで第1のEoR POADM502は光パケットを主光パケットリング201を介して第2のEoR POADM502に送信する。第2のEoR POADM502は、光パケットを第2のToR POADM503に転送し、次いで、第2のToR POADM503は、二次光パケットリング202を使用して光パケットを宛先ToR POADM503に送信する。EoR−EoR接続部は、主光パケットリング201を通る。ToR−ToR接続部は、二次光パケットリング202を通る。EoR−ToR接続部は、スーパーノード500内の専用リング(例えば、図6−8における1200、1200)を通る。
【0053】
二次光パケットリング202は、シングルモードのファイバリングでよい。複数の増幅器602をシングルモードのファイバリング中に設置することができ、増幅器602は、それぞれ、シングルモードのファイバリングを通じて伝搬する信号を増幅する。二次光パケットリング202におけるファイバの長さが短いことにより、増幅器602の数は、シングルモードのファイバリングに接続されたノード400の数より少なくてよい。
【0054】
主光パケットリング201は、異なる光モードの信号の同時伝送を可能にするように構成された単一のファイバコアを使用することによって実装することができる複数の物理的パケット伝送チャネルを備える。あるいは、主光ファイバリング201は、各コアが1つの光モードの信号の伝搬を可能にするように、または異なる光モードの信号の同時伝搬を可能にするように構成された、複数のファイバコアを備えることができる。あるいは、主光ファイバリング201は、1束のファイバコアを備えたマルチファイバケーブルを備えることができる。
【0055】
図3を再び参照すると、各スーパーノード500は、空間デマルチプレクサ603と、空間マルチプレクサ604と、それぞれ空間デマルチプレクサ603の個々のチャネルを空間マルチプレクサ604に接続する複数の第1の光ファイバ403とを備える。さらに、第1の光ファイバ403を第1の送信機401および/または第1の受信機402に接続するために、追加/ドロップ手段が提供される。空間デマルチプレクサ603は、主光パケットリング201を通じて伝搬するパケット伝送チャネルをそれぞれ空間マルチプレクサ604に向かって第1の光ファイバ403の1つを通じて伝搬するいくつかの信号中に多重分離化するために主光パケットリング201中に設置される。空間マルチプレクサ604は、主光パケットリング201に接続され、それぞれ第1の光ファイバ403の1つ(個々のパケット伝送チャネルに対応する)を通じて伝搬する受信した信号および/または第1の送信機(複数可)401によって生成された1つまたは複数の信号を主光パケットリング201中に多重化する。典型的には、第1の受信機ユニット402の各々は、異なる第1の光ファイバ403に接続される。さらに、第1の送信機ユニット401の各々は、異なる光ファイバ403に接続される。
【0056】
図3は、それぞれパケット伝送チャネルの別々の光信号を増幅するために第1の光ファイバ403中に設置された1組の任意選択の増幅器620も示す。あるいはまたはさらに、共通増幅器625を合同ですべてのパケット伝送チャネルを増幅するのに使用することができる。共通増幅器625は、パケット伝送チャネルがWDMまたはマルチモード伝送を介して実装される場合、多波長またはマルチモード増幅器でよい。
【0057】
各スーパーノード500は、複数の第1の光パケットブロッカ605をさらに備える。第1の光パケットブロッカ605は、第1の受信機ユニット402が主光パケットリング201に結合される第1の(減)結合領域606と、第1の送信機ユニット401が主光パケットリング201に結合される第2の結合領域607との間の第1の光ファイバ403中に設置される。第1の光パケットブロッカは、制御情報に応じて、対応する第1の光ファイバ403を通じて伝搬する光データパケットの伝送を選択的にブロックする。第1の光パケットブロッカ605は、シリコンフォトニクスパケットブロッカでよく、1つの波長当たりまたは1つのコア当たりまたは(主光パケットリング201がマルチファイバリングである場合)1つのファイバ当たり1つのゲートを備えることができるマルチファイバ。
【0058】
各スーパーノード500は、複数の第2の光パケットブロッカ608をさらに備える。各第2の光パケットブロッカ608は、異なるノード400またはそのそれぞれのデータ格納/取出しユニット408に割り当てられ、ノード400に割り当てられた第2の受信機405が二次光パケットリング202に結合される第1の結合領域609と、ノード400に割り当てられた第2の送信機404が二次光パケットリング202に結合される第2の結合領域610との間の二次光パケットリング202内に設置される。第2の光パケットブロッカ608は、制御情報に応じて、二次光パケットリング202上の光データパケットの伝送をブロックする。
【0059】
制御情報は、対応する光データパケットに同期して主光パケットリング201を通じて伝搬することができる。例えば、制御情報は、専用の制御チャネルを使用して主光パケットリング201を通じて伝搬する。あるいは、1つまたは複数のファイバ/コア/モードが、すべての波長およびファイバ/コア/モード上で搬送されるすべての光パケットの制御情報を専ら搬送することもできる。制御情報は、対応する光データパケットに同期して二次光パケットリング202を通じてさらに伝搬することができる。第1のブロッキング情報および第2のブロッキング情報の生成は、第1の制御情報インターフェース412を介して主光パケットリング201からまたは第2の制御情報インターフェース413を介して二次光パケットリング202から受信した制御情報に基づくことができる。
【0060】
第1の送信機ユニット401および第1の受信機ユニット402ならびに/または第2の送信機ユニット404および第2の受信機ユニット405は、可変波長で動作するように構成することができる。例えば、M個の異なる波長(例えばM=80)の光信号を使用することができ、すなわち、第1の送信機ユニット401および第1の受信機ユニット402ならびに/または第2の送信機ユニット404および第2の受信機ユニット405は、M個の異なる波長(波長分割多重方式)でも動作することできなければならない。光ファイバ403、406の各々は、多重波長または単一波長の信号を搬送することができる。
【0061】
以下において、光パケットスイッチング装置またはノードの可能な実装のためのアーキテクチャの一例を示す。典型的には、光リングネットワーク(図4a参照)は、パケット光追加−ドロップマルチプレクサ(POADM)と、光リンク、例えば光ファイバによって接続されたハブノード(図示せず)とを備える。リングは、光パケットの単一方向の伝搬を有することができる。あるいは、リングは双方向であり得る。典型的には、リングネットワークは、データが光リンクにわたって固定持続時間パケット内で伝送されるタイムスロット式ネットワークである。データは、N個の波長チャネル上で搬送される光パケット内で伝送される。光パケットは、光リンクにわたってWDM多重化される。パケットの制御データを含むヘッダは、経路情報、例えば宛先と、書式情報、例えばカプセル化されるクライアントプロトコルとを含む各光パケットに関連する。この情報は、イーサタイプと同様の数値符号の形で提供することができる。パケットは、すべての波長チャネルにわたって同期して伝送される。パケット持続時間は、スロットと呼ばれる。各スロットに対して、そのスロットの間伝送されるすべてのパケットのヘッダを制御チャネルλcと呼ばれる別個の波長チャネルを介して別個の光パケットとして伝送することができる。したがって、データチャネルλ1からλNは、光パケットを搬送する一方、制御チャネルλcは、そのパケットのヘッダを搬送する。データチャネルλ1からλN上で、各光パケットがパケット間保護帯域によって先行するパケットから分離される。制御チャネルλc上で、トラヒックの構造は、データチャネルと同様でもよいし、または異なってもよい。すなわち、制御チャネルλc上の保護帯域の持続時間は、パケット間保護帯域の持続時間と等しくても、または異なってもよい。あるいは、制御チャネルは、保護帯域がまったくない連続信号として実装することもできる。
【0062】
POADMは、1つまたは複数の高速波長可変レーザにより送信機401および404を介して任意の波長上でトラヒックを挿入または追加することができ、再構成可能なバーストモード受信機402、405により特定の波長上でトラヒックを受信またはドロップすることができる。POADMは、電気領域に変換せずにノードを通じてトラヒックを透過的に通過させることもできる。ハブノード(任意選択の)は、一方の側のすべての着信光パケットを電気領域に変換する異なる種類のノードであり、すべての波長上のすべてのスロットを光で、すなわち、他方の側のデータパケットまたはダミーパケットのいずれかで埋める。ハブノードは、知られているやり方で別のネットワークとインターフェースすることができる。
【0063】
光パケットスイッチングネットワークにおいて、第1のPOADMは、同じ書式、例えば1つまたは複数のクライアントデバイスから送られてくるデータフレームを有する複数のデータフレームをカプセル化するペイロードを備えた光パケットを生成することができる。同時に、POADMは、光パケットに関連した制御データを生成する。生成された制御データは、カプセル化されたデータフレームの書式を示す書式データを備える。宛先ノードにおいて、光パケットは、ペイロードを備えた電気信号を得るために受信され復調される。関連する制御データは、電子信号からデータフレームを回復するようになされた選択された抽出モジュールに電子信号を転送するように電子スイッチを書式データに応じて構成するために受信され使用される。
【0064】
図5を参照すると、スーパーノード500の実装のための可能なPOADMアーキテクチャ(具体的にはエンドオブロウPOADM502)が示される。図5は、第1の光パケットブロッカ605を含む光学構成部品を示す。これらの構成部品の間の相互作用が説明される。同様のアーキテクチャも第2の光パケットブロッカ608およびノード400(の部分)を実現するために使用され得る。
【0065】
図5を参照すると、光スイッチング構造720が光領域で動作する構成部品のほとんどを備える。入力ファイバ721(例えば第1の結合領域606内のファイバ403に対応する)が、主光パケットリング201の上流に配置されたノード400からWDM(波長分割多重方式)トラヒックを受信する働きをし、出力ファイバ722(例えば第2の結合領域607内のファイバ403に対応する)が主光パケットリング201の下流に配置されたノード400にWDMトラヒックを伝送する働きをする。図5において、光受信機402は、1つのシングルファイバ721に接続されるものする。しかし、光受信機402の各々は、図3に示すように、異なるファイバ403に接続することができる。同じように、各光送信機401は、図3に示すように、異なるファイバ403に接続することができる。
【0066】
一実施形態において、制御チャネルは、以下のようの処理される:すなわち、制御チャネルは、まず、光学スプリッタまたはデマルチプレクサ723と、光回線724と、波長固有フィルタを有する光トランスポンダ725とを使用して入力ファイバ721から抽出される。受信後、復調された制御データは、固定波長トランスポンダ726を使用して制御チャネル上で発信制御パケットを生成する働きもするノード制御器729によって処理される。発信制御チャネルは、結合器またはマルチプレクサ727を通じて出力ファイバ722に注入され、そこで発信データパケットにより多重化される。この例では、制御チャネルは、不透明であり、すなわち、制御チャネルは、各ノードにおける光/電気および電気/光変換を受ける。
【0067】
データチャネルは、以下のように処理される:すなわち、光パケットは、光入力ファイバ721に到着し、M個の波長にわたって多重化されている。ノードのモジュラリティおよびアップグレード可能性を改善するために、入力ファイバ721に接続されたコースデマルチプレクサ730がM個の波長のスペクトルを各々M’個の波長のK=M/M’個の帯域に分割する。ここで、K、MおよびM’は、1より大きい整数である。したがって、M個の着信波長チャネルは、まず帯域多重分離化される。M’個のチャネルの各帯域は、次いで、光回線732を通じてM個のチャネルの各々の上の光パケットを独立して切り替えることができる集積化光スイッチングブロック731に送信される。受信機402は、電力スプリッタ749および739を通じて入力ファイバ721から着信光パケットを受信する。
【0068】
集積化光スイッチングブロック731は、通過トラヒックを処理する働きをする。スイッチングブロック731は、帯域のすべてのM個の波長チャネルを分離するための1:M個のデマルチプレクサ733と、M個のSOA(半導体光増幅器)ゲート734のアレイ(他の種類のゲートも使用可能である)と、M:1のマルチプレクサ735とを備える。各SOAゲート734は、パケットをブロックするためにまたは通過させるために(制御器729から送られてくる制御信号770に基づいて)パケット持続時間粒度において作動させることができる。さらに各SOAゲート734は、任意選択で、バーストモード受信機の動作要件であるパケットの出力を等化するように増幅器として働くことができる。通過することが可能とされたパケットは、次いで、M:1のマルチプレクサ735を通じて波長が多重化される。スイッチングブロック731のこの設計により、PIC(フォトニクス集積回路)への集積化が可能となり、それによって製造費が減少し、POADMの空間設置面積が低減する。さらに、ノードの容量をブロック731の追加によりアップグレードすることができる。
【0069】
POADMの出力において、光回線737を通じてK個の集積化光スイッチングブロック731から送られてくる光パケットは、コースマルチプレクサ736によって多重化される。送信機401から送られてくる追加のパケットは、コンバイナ738および748を通じて出力ファイバ722に挿入される。
【0070】
スイッチング構造720は、光データパケットが通過している間、処理される制御データのための十分な遅延を生成するために光通過経路内の異なる配置にいくつかの光バッファ機構を含むことができる。例えば、図5に概略的に示すようにファイバ遅延回線747をその目的のために各光回線737上および/または各光回線732上に設けることができる。このようなファイバ遅延回線は、コースデマルチプレクサ730の直前またはコースマルチプレクサ736の直後に配列することもできる。
【0071】
制御器729は、波長チャネルにわたるパケット間の同期を扱い、コースマルチプレクサ736およびコンバイナ738の後に、パケット間保護帯域に対応する波長を除いてどの波長上にも空きがないように、追加のパケットが通過パケットに相反する時および波長で挿入されないこと、および光ゲート734によって排除されたすべてのタイムスロットが追加のパケットによって実際に埋められることを確実にする。POADMの出力において、各波長チャネル上には各タイムスロットに光パケットがある。空きスロットに挿入するのに有効なデータが何も利用可能でないとき、ダミーパケットを追加モジュールによって挿入することができる。ダミーパケットは、物理レイヤに関連した目的に使用される意味のあるコンテンツが何もない、すなわち、光増幅器によって受信した電力を時間と共に概ね一定であるよう維持する光パケットである。あるいは、入力ファイバ721においてそのスロットを占有する光パケットは、たとえ任意の下流のノードを意図していなくても、POADM中を通過させるようにすることができる。このような場合も、光パケットは、制御チャネル上で「ダミー」と標識されるが、SOAゲートによって物理的に消去はされない。
【0072】
図6は、図3に示すネットワーク概念の他の可能な実現を示す。図6に示すデータ伝送システム200’のアーキテクチャは、図3に示すデータ伝送システム200のアーキテクチャに基本的に対応する(図4に示す要素407、409、410、および411は、図6において参照符号420にまとめられている)。しかし、ノード400の第1の送信機401および第1の受信機402は、光学的接続部1100(例えば波長分割多重方式(WDM)光学的接続部)を介してそれぞれの第1の光ファイバ403に接続される。これにより、共にノード400内に配列された第1の送信機401および第1の受信機402を介して主光パケットリング201におけるトラヒックのコヒーレントな送信および受信(TRX)が可能となる。光学的接続部1100(ファイバ)の長さは、例えば、ファイバの1mがおよそ4.83nsの遅延に相当するとみなすことによって、および対応する遅延ユニット/回線を提供することによって、主光パケットリング201に同期させることができる。したがって、主光パケットリング201におけるトラヒックおよびノード400内/から/中のトラヒックは、同期状態に維持される。
【0073】
この実施形態において、第1の光パケット制御インターフェース610は、それぞれのノード400の外側のスーパーノード500のすべてのノード400に対して集中的に配列される。すなわち、第1の光パケットブロッカ605の制御は、ノード400の外側で提供される。この実施形態において、1つの制御チャネルがすべてのコア/モード/波長/ファイバに使用される。あるいは、1つのコア/モード/波長/ファイバ当たり1つの制御チャネルを使用することができる。この場合、各制御チャネルは、関連するコア/モード/波長/ファイバによって運ばれるパケットに関する情報を搬送することができる。すべてのコアおよびすべての波長の(経路)情報は、コアおよび波長の全体にわたって任意に広げることができる。第2の光パケットブロッカ608の制御は、ノード400内に配置することができるが、ノード400の外側に配置することもできる第2の光パケット制御インターフェース411(図示せず)によって行われる。各データ格納/取出しユニット408は、1つのみのパケット伝送チャネル(例えばファイバ/コア/モード)に一意に接続することができる。データ格納/取出しユニット408は、例えば、データインターフェース407内に配列されたイーサネットスイッチによってアクセス可能な10から40のサーバコンピュータの1組でよい。
【0074】
図7は、図3に示すネットワーク概念の他の可能な実現を示す。図6に示すデータ伝送システム200”のアーキテクチャは、図6に示すデータ伝送システム200’のアーキテクチャに基本的に対応する。しかし、第1の送信機401および第1の受信機402(共にコヒーレントTRXのための)は、すべてEoRノード502内に配置され、ケーブル接続部1200を介してそれらのそれぞれのToRノード503に結合される。これにより、主光パケットリング201のマルチモード/コア機器を二次光パケットリング202のシングルモード機器(ならびにデータインターフェース407および場合によりデータ格納/取出しユニット408)から分離することが可能になる。例えば、すべてのノード400の第1の送信機401および第1の受信機402は、EoRノード502のマルチモード/コア機器の筐体内に設置することができる。光学的(単一波長の)または電気的接続部1200を第1の送信機401、第1の受信機402と対応するToRノード503との間に設けることができる。さらに、ケーブル接続部1200にインターフェースするために適合レイヤがToRノード503に設けられる。この実施形態において、すべてのコア/モードに1つの制御チャネルを使用することができる。あるいは、1つのコア/モード当たり1つの制御チャネルを使用することができる。各データ格納/取出しユニット408は、1つのみのコア/モードに一意に接続することができる。
【0075】
図8は、図3に示すネットワーク概念の他の可能な実現を示す。図8に示すデータ伝送システム200’’’のアーキテクチャは、図7に示すデータ伝送システム200”のアーキテクチャに基本的に対応する。しかし、ノード400の第1の送信機401および第1の受信機402は、スイッチ1300を用いて互いに接続される。スイッチにより、各データ格納/取出しユニット408が主光パケットリング201の各コア/モードに直接接続することが可能になる。この実施形態において、すべてのコア/モードに1つの制御チャネルを使用することができる。あるいは、1つのコア/モード当たり1つの制御チャネルを使用することができる。1つのモード/コア当たり1つの制御チャネル/ノード制御器を使用することができる。第1の光パケットブロッカ605を制御するために使用される制御器610は、第2の光パケットブロッカ608を制御するための制御器と異なる。
【0076】
以下において、諸実施形態の他の態様および利点が説明される。
【0077】
提案されたデータ伝送システム200により、(論理的)フルメッシュのやり方で(物理的ファイバリングの上のオーバレイとして)データセンタのすべてのToRを(データインターフェース407を介して)接続することが可能になる。多(ファイバ/コア/モード)ファイバにより、接続されるToRの数をN倍だけ増加させることが可能になる。Nはファイバまたはコアまたはモードの数(したがって二次パケットリング内のノードの数)である。データ伝送システム200は、非常に容易にスケーリングすることができる。
【0078】
データ伝送システムにおいて、1つのToRスイッチに1つの波長を使用することができる。例えば、主光パケットリング201が1つのファイバ/コア/モード当たり6つのファイバ/コア/モードと80の波長とを備える場合、480のToRスイッチを使用/接続することができる。ToR(すなわちデータインターフェース407)は、例えば、6つのToRからなる群に分けることができ、各群は、対応するEORノード502と共に、主光パケットリング201のスーパーノード500に対応する。主光パケットリング201は、データセンタに広帯域幅および完全接続性を提供するようになされた同期光パケットリング(OPR)でよい。資源は非常に高速に再割り当てすることできる(静的または準静的である回線交換解決策による場合と異なり)。また、同期光パケットリングを採用することにより、従来の方式における場合のように集中ネットワークノードを通るトラヒックを必要とせずに、フルメッシュ(どこからどこへでも)のトラヒックも支持する。
【0079】
光データは、時分割および波長多重化される固定持続時間スロットで搬送することができる。制御チャネルは、すべての波長上のすべての同期タイムスロットの経路情報を搬送することができる。光パケットは、ノードが所望の宛先ノードでない場合、ノードを透過的に通ることができる。ノード400は、そのタイムスロットが別の光データパケットによって再使用することができるように光データパケットを消去することができる。各送出体ユニット(第1/第2の送信機ユニット401、404)は、任意の波長で光データパケットを送出することが可能であり得る。
【0080】
受信機ユニット402、405は、コヒーレント技術に基づくことができ、それらの局部発振器は、各タイムスロットの任意の波長上の光データパケットを受信することができるように任意の波長に高速で同調させることができる。送信機ユニット401、404も高速チューニング可能であり得る。パケットブロッカ605は、任意の波長上の任意のタイムスロットを選択的にブロックすることができる。各ファイバ/コア/モードにおいて、専用の波長(例えば2.5Gビット/秒で変調された)は、制御チャネル専用でよく、あるいは、1つのファイバまたはモードまたはコアが、すべての波長およびファイバ/コア/モード上で搬送されるすべてのパケットの制御データを専ら搬送することもできる(この事例は図3に示される)。スーパーノード500において、光信号のネットワークノード損失を補償するための小型のEDFA620(エルビウムドープファイバ増幅器)またはマルチコア/モード増幅器625のどちらかを使用することができる。ノード間の距離は、典型的には無視でき(距離は1−100メートルの範囲にあると推測され)、したがって、関連する損失および色分散は小さい(約0)。したがって、ノード損失のみをアンプレット620によって補償しなければならない。受信機ユニット402、405において色分散を補償しなくてよいので、関連するハードウェア(例えばDSP(デジタル信号プロセッサ))は必要なく、したがってノードは、典型的なコヒーレント受信機ユニットより少ない費用および電力消費で製造することがでる。ノード損失は低く、例えば10dB未満である。
【0081】
各ToRは、データチャネルおよび制御チャネルが減結合されたスロット式に働く本質的に光パケットリングであるシングルモード分散型POADMリングを介して主マルチコアファイバに接続することができる。シングルモードPOADMパケットリングとマルチモード/コアファイバパケットリングとの間の接続も図3に示される。シングルモードリングにおいて、ノード損失は極めて限定されるので、各リング区域に光増幅器を使用することは必要とされない。
【0082】
波長(ノード)の数は、マルチファイバ/コア/モードファイバのファイバ/コア/モードの数に対応することができる。シングルおよびマルチモードリングの両方において良好なOSNRが達成可能と考えれば、200Gb/sにおいてコヒーレント送信機を使用することができる。その構成において、1つの送信機がオーバーサブスクリプションがない20個のサーバ(10G)を有する1つのToRからトラヒックを集めることができる。各モードがM個の波長を有するN個のモードをマルチモードファイバが搬送すると考えれば(Nはシングルモードパケットリング内の波長の数にも対応する)、フルメッシュのやり方で接続され得るTORの数は、NxMである。図2の例において、80個の波長を有するモードが使用され、560個のToR(すなわち11200個のサーバ)を接続することができる。20個のモードの場合、状況は以下の通りである:すなわち、1600個のToR(32000個のサーバ)を接続することができる。80個のモードの場合、状況は以下の通りである:すなわち、6400個のToR(128000個のサーバ)を接続することができる。
【0083】
上記のおよびマルチファイバ/コア/モード光パケットリングネットワークに基づくアーキテクチャにより、フルメッシュのやり方で数百または数千のToRを接続することが可能になる。低いオーバーサブスクリプションを達成することができる。非常に大きな数のサーバ(すなわち高いスケーラビリティ)であってもケーブルの容易な敷設が可能である。アーキテクチャは、高容量のデータセンタであっても極めて高い密度の電子ハードウェアに依存しない。
【0084】
説明および図面は、単に提案された方法およびシステムの原理を例示するにすぎないことに留意されたい。したがって、当業者は、本明細書に明示的に説明されていないまたは示されていないが、本発明の原理を実施し、その精神および範囲内に含まれる様々な配列を考案できることが理解されるであろう。さらに本明細書に記述されたすべての例は、技術の促進に本発明者らによって寄与される提案された方法およびシステムの原理ならびに概念を理解する上で読者を手助けするために教育上の目的だけに主に明示的に意図されており、このような具体的に記述された例および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態を記述する本明細書におけるすべての陳述、ならびにその具体的な例は、その均等物を包含することが意図されている。
【0085】
さらに、様々な上記の方法のステップおよび説明されたシステムの構成部品は、プログラムされたコンピュータによって実行できることに留意されたい。本明細書において、一部の実施形態は、機械またはコンピュータ可読であり、命令の機械実行可能またはコンピュータ実行可能プログラムを符号化するプログラム記憶デバイス、例えば、デジタルデータ記憶媒体を包含することも意図されており、前記命令は前記上記の方法のステップの一部または全部を実行する。プログラム記憶デバイスは、例えば、デジタルメモリ、磁気ディスクや磁気テープなどの磁気記憶媒体、ハードドライブ、または光学的に読取可能なデジタルデータ記憶媒体でよい。諸実施形態は、上記方法の前記ステップを実行するようにプログラムされたコンピュータを包含することも意図されている。
【0086】
さらに、本特許文献に説明された様々な要素の機能が専用ハードウェアならびに適当なソフトウェアに関連してソフトウェアを実行することができるハードウェアの使用により提供できることに留意されたい。プロセッサによって提供されるとき、機能は、単一の専用プロセッサによって、単一の共用プロセッサによって、またはその一部が共用され得る複数の個々のプロセッサによって提供することができる。さらに、「プロセッサ」または「制御器」という用語の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に表していると解釈すべきでなく、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプルグラマブルゲートアレイ(FPGA)、ソフトウェアを格納するための読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および不揮発性記憶装置を限定はされないが黙示的に含むことができる。従来のおよび/またはカスタムの他のハードウェアも含むことができる。
【0087】
最後に、本明細書におけるどんな構成図も本発明の原理を実施する例示的な回路の概念的な図を表すことに留意されたい。同様に、どんなフローチャート、フロー図、状態遷移図、擬似コードなども実質的にコンピュータ可読媒体に表され、コンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているかいないかにかかわらず、そのようなコンピュータまたはプロセッサによってそのように実行され得る様々なプロセスを表すことを理解されたい。
図1
図2
図3
図3a
図4
図4a
図5
図6
図7
図8