特許第5919443号(P5919443)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5919443
(24)【登録日】2016年4月15日
(45)【発行日】2016年5月18日
(54)【発明の名称】照明ソケットで使用するための電灯
(51)【国際特許分類】
   F21S 10/04 20060101AFI20160428BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20160428BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20160428BHJP
【FI】
   F21S10/04 200
   F21S10/04 110
   F21V33/00 450
   F21Y101:02
【請求項の数】36
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-537688(P2015-537688)
(86)(22)【出願日】2013年4月15日
(65)【公表番号】特表2015-536531(P2015-536531A)
(43)【公表日】2015年12月21日
(86)【国際出願番号】US2013033733
(87)【国際公開番号】WO2014062231
(87)【国際公開日】20140424
【審査請求日】2015年4月30日
(31)【優先権主張番号】61/714,635
(32)【優先日】2012年10月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/850,011
(32)【優先日】2013年3月25日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513013447
【氏名又は名称】ルミナラ ワールドワイド,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Luminara Worldwide, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】パットン、ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン、ジェフ
【審査官】 柿崎 拓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−323866(JP,A)
【文献】 特開平06−052709(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 6/00−19/00
A47G 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
揺れ動く炎効果をシミュレートする電灯であって、前記電灯は、
照明用ソケットに電気的に連結するように構成された基部と、
前記基部に連結されたハウジングと、
炎要素であって、前記炎要素の少なくとも一部が前記ハウジングから延びるように前記ハウジングに連結された炎要素と、
前記炎要素の外面へ光を放出するように構成された光源と、を含み、
前記基部が前記照明用ソケットに電気的に連結されて、前記照明用ソケットに対して所定の位置を維持する間に前記炎要素の前面が再度方向付けられるように、前記ハウジングが前記基部に対して回転することができる、電灯。
【請求項2】
前記ハウジングに対して前記炎要素の動きを引き起こすように構成された駆動機構をさらに含む、請求項1に記載の電灯。
【請求項3】
前記駆動機構が電線コイルと前記コイルに時変電流を与えて時変電磁場を生成させる信号発生器とを含み、前記炎要素が磁気材料を含み、動力学的運動が前記炎要素に付与されるように、前記コイルが前記炎要素に対してハウジング内に配置されている、請求項2に記載の電灯。
【請求項4】
前記駆動機構がファンを含み、前記ファンからの気流が前記炎要素の動きを引き起こすように、前記ファンが前記炎要素に対して前記ハウジング内に配置されている、請求項2に記載の電灯。
【請求項5】
前記炎要素の前記外面の第1の部分へ光を放出するように構成された第2の光源をさらに含む、請求項1に記載の電灯。
【請求項6】
前記光源は、前記外面の第2の部分に光を放出するように構成されており、かつ前記第1の部分及び前記第2の部分が少なくとも一部重複している、請求項5に記載の電灯。
【請求項7】
前記光源は、前記前面の少なくとも一部に光を放出するように構成されており、かつ前記第2の光源は前記炎要素の背面に光を放出するように構成されている、請求項5に記載の電灯。
【請求項8】
前記ハウジング内に配置され、前記炎要素の内面へ放出するように構成された第2の光源をさらに含む、請求項1に記載の電灯。
【請求項9】
ハウジング内に配置された第2の光源をさらに含み、前記第2の光源が前記光源よりも大量の可視光を集合的に生じるライトのセットを含む、請求項1に記載の電灯。
【請求項10】
前記第2の光源が前記ハウジングの外部の周囲に配置された複数のLEDを含む、請求項9に記載の電灯。
【請求項11】
前記第2の光源が前記ハウジング内に配置された複数のLEDを含む、請求項9に記載の電灯。
【請求項12】
可変輝度を有する第2の光源をさらに含む、請求項1に記載の電灯。
【請求項13】
前記ハウジングが前記基部に取り外し可能に連結されている、請求項1に記載の電灯。
【請求項14】
前記炎要素が前記ハウジング内に少なくとも部分的に配置され、前記炎要素が前記ハウジングに対して枢動できるように同炎要素が前記ハウジングに連結された支持ワイヤに取り付けられている、請求項1に記載の電灯。
【請求項15】
前記炎要素が開口部を含み、前記支持ワイヤが同開口部を貫通して延びる、請求項14に記載の電灯。
【請求項16】
前記ハウジング内に配置された、使用者が交換可能な芳香モジュールをさらに含む、請求項1に記載の電灯。
【請求項17】
前記ハウジング内に配置された、使用者が交換可能な芳香モジュールをさらに含み、前記駆動機構が前記芳香モジュールからの芳香の放出を促進する、請求項2に記載の電灯。
【請求項18】
前記基部が標準照明用ソケットと嵌め合うように構成されている、請求項1に記載の電灯。
【請求項19】
前記ハウジングが長尺状キャンドル本体を含む、請求項1に記載の電灯。
【請求項20】
電灯であって、前記電灯は、
ハウジングと、
炎要素であって、前記炎要素の少なくとも一部が前記ハウジングから延びるように前記ハウジングに連結された炎要素と、
前記炎要素の表面へ光を放出するように構成された第1の光源と、
光が前記ハウジングの側壁に放出されるように前記ハウジングに対して配置された第2の光源と、
を含み、
前記第2の光源が可変輝度を有する、電灯。
【請求項21】
光が前記ハウジングの内面へ放出されるように前記第2の光源が前記ハウジング内に配置されている、請求項20に記載の電灯。
【請求項22】
前記第2の光源が前記ハウジングの外側に配置されている、請求項20に記載の電灯。
【請求項23】
前記第2の光源が前記ハウジングに連結された外部リングの周囲に配置されている、請求項22に記載の電灯。
【請求項24】
前記第2の光源を含むライトのセットをさらに含み、前記ライトのセットが前記第1の光源よりも大きい量の可視光を集合的に生成する、請求項20に記載の電灯。
【請求項25】
散光器をさらに備え、前記散光器が前記第2の光源の輝度を変化させるように、前記第2の光源が散光器に対して配置されている、請求項20に記載の電灯。
【請求項26】
請求項20に記載の電灯は、前記ハウジングに連結されるとともに照明用ソケットに電気的に連結するように構成されている基部を更に含み、前記炎要素の前面が前記基部に対して再度方向付けられるように、前記ハウジングが前記基部に対して回転することができる、電灯。
【請求項27】
前記基部が標準照明用ソケットと嵌め合うように構成されている、請求項26に記載の電灯。
【請求項28】
前記ハウジング内に配置された、使用者が交換可能な芳香モジュールをさらに含む、請求項20に記載の電灯。
【請求項29】
前記ハウジングに対して前記炎要素の動きを引き起こすように構成された駆動機構をさらに含む、請求項20に記載の電灯。
【請求項30】
前記ハウジングの少なくとも一部が半透明である、請求項20に記載の電灯。
【請求項31】
前記ハウジングがガラス、金属、ろうまたはプラスチックより成る、請求項20に記載の電灯。
【請求項32】
電灯であって、前記電灯は、
ハウジングと、
炎要素であって、前記炎要素の少なくとも一部が前記ハウジングから延びるように前記ハウジングに連結された炎要素と、
前記炎要素の表面へ集合的に光を放出するように構成された第1の光源セットと、
光が前記ハウジングの内面へ放出されるように前記ハウジング内に配置された第2の光源のセットと、
を含み、
前記第2の光源のセットが前記第1の光源のセットよりも大きい量の可視光を集合的に生成する、電灯。
【請求項33】
前記ハウジングに連結された基部をさらに含み、前記ハウジングが前記基部に対して回転することができる、請求項32に記載の電灯。
【請求項34】
電灯であって、前記電灯は、
基部を備えたハウジングと、
炎要素であって、前記炎要素の少なくとも一部が前記ハウジングから延びるように前記ハウジングに連結された炎要素と、
前記ハウジングに対して前記炎要素の動きを引き起こすように構成された駆動機構と、
前記炎要素の表面へ光を放出するように構成された第1の光源と、を含み、
前記基部が前記ハウジングに連結されている間に前記炎要素の第1の表面が再度方向付けされるように、前記ハウジングが前記基部に対して回転することができる、電灯。
【請求項35】
光が前記ハウジングの側壁に放出されるように前記ハウジングに対して配置された第2の光源をさらに含む、請求項34に記載の電灯。
【請求項36】
光が前記側壁の内面へ放出されるように前記第2の光源が前記ハウジング内に配置されている、請求項35に記載の電灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、電灯である。
【背景技術】
【0002】
以下の背景技術の説明は、本発明を理解する上で有用であり得る情報を含む。その説明は、本明細書において与えられる情報がいずれも、本願において特許請求される発明の従来技術若しくは関連技術であるか、又は、具体的に若しくは非明示的に言及される公報がいずれも従来技術であることを認めるものではない。
【0003】
多種多様の電灯が当該技術分野で公知であるが、より最近では、電灯を用いてキャンドルを、具体的には、照明用ソケットに挿入可能であるか、または独立型装置であるかにかかわらず、キャンドルの揺れ動く炎効果をシミュレートする取り組みが行われている。
【0004】
照明用ソケットから電力供給が可能な無炎キャンドル装置の例は、Abeへの特許文献1、Abelらへの特許文献2、Lauerへの特許文献3、WM.B.Coleman Co.,Inc.への特許文献4およびHauらへの特許文献5(2012年11月公開)に記載されている。しかしながら、このような装置は、現実的な炎効果を生じることができず、たとえば現実的な炎要素がないことおよび装置を照明用ソケットに挿入している間に炎要素の面を方向付けする機能がないことを含む、1つ以上の欠点を被っている。
【0005】
これらの課題のいくつかに対処する試みにおいて、現実的な炎効果を生じる多様な方式が探求されている。たとえばSchnuckleらへの特許文献6、Schnuckleらへの特許文献7、Disney Enterprises,Inc.への特許文献8(2006年2月公開)、Schnuckleへの特許文献9、Schnuckleらへの特許文献10、Pattonらへの特許文献11およびPattonらへの特許文献12を参照のこと。しかしながら他の制限の中でも、このような装置にも、装置が照明用ソケットに挿入されている間に炎要素の外面を方向付ける機能がない。
【0006】
文脈が逆のことを指示しない限り、本明細書に示すすべての範囲は、その終点を含むとして解釈すべきであり、限度を設定しない範囲は、商業的に実用的な値を含むとして解釈すべきである。同様に、値のすべてのリストは、文脈が逆のことを指摘しない限り中間の値を含むとして解釈すべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第4328534号明細書
【特許文献2】独国実用新案第202011109285号明細書
【特許文献3】米国特許第8235558号明細書
【特許文献4】国際公開第2012/162538号パンフレット
【特許文献5】米国特許出願公開第2012/0300459号明細書
【特許文献6】米国特許第7159994明細書
【特許文献7】米国特許第7261455明細書
【特許文献8】国際公開第2006/020839号パンフレット
【特許文献9】米国特許第7837355号明細書
【特許文献10】米国特許第8070319号明細書
【特許文献11】米国特許第8132936号明細書
【特許文献12】米国特許第8342712号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ゆえに、装置が照明用ソケットに挿入されている間に使用者に対向するように方向付けできる現実的な炎効果を提供する電気照明装置への要求がなお存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の主題は、揺れ動く炎効果をシミュレートする電灯(electric lights)の実施形態のための装置、システムおよび方法を提供する。好ましい電灯は、照明用ソケットに電気的に連結できる基部を含む。照明用ソケットは、標準照明用ソケット、たとえばエジソン型スクリューソケットであり得る、またはたとえばバイピンレシーバー、バヨネットマウントおよびウェッジベースを含む他の商業的に使用されている照明用ソケットであり得ることが考えられる。
【0010】
電灯は、基部に連結されたハウジングおよびハウジングから少なくとも部分的に延びる炎要素をさらに含むことができる。光源を使用して炎要素の外面へ光を放出することができる。光源をハウジング内に配置することが好ましいが、光源がハウジングから少なくとも一部または全体が出るように配置され得ることが考えられる。
【0011】
ハウジングが基部に対して回転できるように同ハウジングを基部に回転自在に連結することと同時に基部が照明用ソケットに連結されることがとりわけ好ましい。このようにして、基部が照明用ソケットに電気的に連結されている間に(すなわち基部を回転する必要なしに)炎要素の面または前面を方向付けることが可能であり、このことにより使用者は好都合に、装置の揺れ動く炎効果を所望の位置から見られるように炎要素を位置決めすることができる。
【0012】
例示的な電灯は、4インチ(10.2cm)または8インチ(20.3cm)型で形成することができるが、具体的な用途に応じて電球の具体的な長さを変更することができる。
【0013】
いくつかの考えられる実施形態において、ハウジングは基部への電気コネクタを有することができ、電気コネクタは基部へ差し込むようにならびに充電ステーションとして構成され得る。ハウジングが、電源に接続されていないときに電灯に電力供給できるようにするバッテリを含み得ることがさらに考えられる。ゆえにこの方式において、電気キャンドルは、電源から切り離されたときに自動的に照明するような非常用光源として作用し得る。
【0014】
いくつかの考えられる実施形態において、光源は、少なくとも50nm異なる第1および第2の光の波長を主に放出し得る。本明細書で使用する場合、「主な(predominant)」および「主に(predominantly)」という用語は、光源が放出する波長の帯域のピーク強度を示す。特徴的な色の波長を放出することが好都合であるのは、照明が放出する光の多様な色が集合的により現実的な実際の炎の色を模倣できるためである。加えて、異なる色のライトの使用を用いると炎要素の照度が変更され得て、外部信号、たとえばリモートコンピュータの外部信号に応じて、またはたとえば使用者、流体、音楽もしくは他の音声もしくはそのいずれかの組合せの検出を含む、1つ以上のトリガ事象の発生に応じて、光源がランダムに定期的に変化するように指向され得る。
【0015】
本発明の主題の多様な目的、特徴、態様および利点は、同様の番号が同様の構成要素を表す添付図面と共に、好ましい実施形態の以下の詳細な説明からより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A】電灯の一実施形態の斜視図であり、第1の光源が消灯している。
図1B】電灯の一実施形態の斜視図であり、第1の光源が点灯している。
図1C】電灯の一実施形態の斜視図であり、第2の光源が点灯している。
図1D】電灯の一実施形態の斜視図であり、第2の光源が点灯している。
図2A】電灯の別の実施形態の側面図である。
図2B】電灯の別の実施形態の分解組立図である。
図3A】電灯の別の実施形態の分解組立図である。
図3B】電灯の別の実施形態の側面図である。
図4】電灯の追加の実施形態の側面図である。
図5】電灯の追加の実施形態の側面図である。
図6A】外部リング上に配置された第2の光源を有する、電灯のまた別の実施形態の側面図である。
図6B】外部リング上に配置された第2の光源を有する、電灯のまた別の実施形態の側面図である。
図7A】ファンおよび芳香モジュールを有する、電灯の別の実施形態の側面図である。
図7B】ファンおよび芳香モジュールを有する、電灯の別の実施形態の側面図である。
図8A】電灯の別の実施形態の縦断面図である。
図8B】電灯の別の実施形態の分解組立図である。
図9A】電灯の別の実施形態の縦断面図である。
図9B】電灯の別の実施形態の、図9Aの一部の拡大図である。
図9C】電灯の別の実施形態の分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の主題は、サーバー、インタフェース、システム、データベース、エージェント、ピア、エンジン、コントローラまたは個別にもしくは集合的に動作する他の種類のコンピューティング装置を含む、多様なコンピューティング装置を用いてよいことに留意されたい。コンピューティング装置が具体的な非一過性コンピュータ読取可能記憶媒体(たとえばハードドライブ、ソリッド・ステート・ドライブ、RAM、フラッシュ、ROMなど)に記憶されたソフトウェア命令を実行するように構成されたプロセッサを含むことを認識すべきである。ソフトウェア命令は、好ましくは開示される器具に関して以下で論じるような役割、責務または他の機能を提供するようにコンピューティング装置を構成する。とりわけ好ましい実施形態において、多様なサーバー、システム、データベースまたはインタフェースは、おそらくHTTP、HTTPS、AES、公開秘密鍵交換、ウェブサービスAPI、公知の金融取引プロトコルまたは他の電子情報交換方法に基づく標準化プロトコルまたはアルゴリズムを使用してデータを交換する。データ交換は、好ましくはパケット交換ネットワーク、インターネット、LAN、WAN、VPNまたは他の種類のパケット交換ネットワークを介して行われる。
【0018】
以下の議論は、本発明の主題の多くの実施形態例を提供する。各実施形態は発明要素の単一の組合せを示すが、本発明の主題は、開示した要素の考えられるすべての組合せを含むと見なされる。ゆえに一実施形態が要素A、BおよびCを含み、第2の実施形態が要素BおよびDを含む場合、ここで本発明の主題は、明示的に開示されていなくても、A、B、CまたはDの他の残りの組合せも含むと見なされる。
【0019】
図1A−1Dにおいて、照明用ソケット(図示せず)中に収容されて、照明用ソケットに電気的に連結されるように構成された基部104を一端に有する、丈高く、細い長尺状ハウジング102を有する、電灯100の実施形態を示す。基部104がエジソン型ねじソケットと嵌め合せできるように、基部の外面にらせん状ねじ106を有する基部104が示されているが、基部104がたとえばバイピンレシーバー、バヨネットマウントおよびウェッジベースを含む他の商業的に好適な任意の照明用ソケットとも嵌め合いされ得ることが考えられる。
【0020】
対向する端部において、電灯100は炎要素110を含んでいてもよく、図1Bに示すように、光源(図示せず)から光を放出して同炎要素の少なくとも一部を照らす。炎要素110は、ハウジング102に対して動くことができても、できなくてもよい。炎要素110が動くことができる実施形態において、たとえば電磁コイル、ファンまたは空気もしくはその他の流体を動かす他の装置およびモータを含む1つ以上の駆動機構を使用して炎要素110を動かし得ることが考えられる。揺れ動く炎効果を生じさせる別の様式は、Schnuckleらへの特許文献6、Schnuckleらへの特許文献7、Disney Enterprises,Inc.への特許文献8(2006年2月公開)、Schnuckleへの特許文献9、Schnuckleらへの特許文献10、Pattonらへの特許文献11およびPattonらへの特許文献12で論じられている。
【0021】
光源は好ましくは、炎要素110の少なくとも一部に光を放出するように配置される。光源は、1個以上の、いくつかの実施形態においては2個以上のライト(lights)を含むことができ、同ライトはそれぞれ炎要素110の少なくとも一部に独立してまたは同時に光を放出する。
【0022】
図1C−1Dに示す好ましい実施形態において、電灯100は、特徴的であり光源から独立して操作可能であるとともに電灯100から追加の光を生じるように選択される第2の光源120を含むこともできる。ゆえに、たとえば光源を使用して揺れ動く炎効果を生じ得て、所望ならば同時に第2の光源120を使用して追加の光を生じ得る。第2の光源120が減光可能であることがとりわけ好ましい。たとえば第2の光源120は、壁加減抵抗器によって制御されて、第2の光源120から放出される光の量を変更し得る。たとえば、第2の光源120の1個以上のライトを個別にまたはセットで連続的に減光または消灯することによって、第2の光源がゆっくりと暗くなって自然な照明効果を提供するように構成され得ることが考えられる。
【0023】
第2の光源120が1個のライトまたは1セットのライトを含み得ることが考えられる。第2の光源120は、ハウジング102内に配置されて示されるが、ハウジング102の外部に配置され得ることが考えられる。
【0024】
ハウジング102は好ましくはすりガラスを含むが、金属または金属複合材、プラスチックおよび他のポリカーボネート、ワックスなどを含む、いずれの商業的に好適な材料も使用され得る。第2の光源120がハウジング102内に配置される場合、ハウジング102の少なくとも一部が半透明であり、第2の光源120からの光はハウジング102から放出されることが好ましい。
【0025】
図2A−2Bは、揺れ動く炎効果をシミュレートするように構成された電灯200の別の実施形態を示す。電灯200は、基部204に連結されたハウジング202を含み、基部204は、基部204を標準照明用ソケットに挿入できるように基部204の外面上にらせん状ねじ206を有する。代替的に、基部204は、たとえば上で論じたものを含む、他の種類の照明用ソケットと連結するように構成され得る。
【0026】
電灯200は好ましくは、ハウジング202から少なくとも部分的に延びる炎要素210を含む。炎要素は、図2A−2Bでは左に対面するように示された面を有する。1個以上の光源からの光は、炎要素210の少なくとも一部へ、好ましくは炎要素210の面の少なくとも一部へ放出することができる。
【0027】
基部204が照明用ソケットに挿入される(電気的に接続される)間にハウジング202が基部204に対して回転できるように、ハウジング202が基部204と回転可能に連結されることがとりわけ好ましい。このようにして、ハウジング202は基部204を回転させる必要なしに回転することができ、これにより炎要素の面の方向も再度方向付けされ得る。これが好都合なのは、炎要素210の面が正しく方向付けられて最適な揺れ動く炎効果を提供するためである。図2Aに示す実施形態において、炎要素の面は、見る人に、または見る人が電灯およびその揺れ動く炎効果を最も見ると思われる場所に対向することが望ましい。
【0028】
好都合には、ハウジング202は、電灯200の炎要素210が所望の方向に方向付けられるように、基部204に対しておよそ350度、一部の実施形態では360度回転させることができる。電灯200は、基部204に対するハウジング202の回転を制限するために使用できる止め具をさらに含むことができ、止め具に達したときにハウジング202の回転によって、電灯200を照明用ソケットに挿入または照明ソケットから取り外しできるようになる。いくつかの考えられる実施形態において、止め具は、基部に対してハウジング202の回転度をおよそ270度に制限することができる。
【0029】
ハウジング202は、図2Bに示すように、基部204の少なくとも一部209を収容するように構成された空洞208または他の中空区域を含むことができる。好ましくは、基部204は、ハウジング202内に配置されたコネクタと電気的に連結して照明用ソケットからの電力により電灯200に電力供給する、電気コネクタ211を含む。代替的に又は付随的に、ハウジング202の一部が基部204内に挿入されて、基部204がハウジング202に連結され得る。いくつかの実施形態において、ハウジング202が電気コネクタ211内へ回転して、および/またはスナップ止めされて、ハウジング202が基部204と電気的に連結できることが考えられる。
【0030】
他の考えられる実施形態において、電灯200は、導電性でもあると同時に、好ましくは少なくとも部分的に圧縮可能である電気的連結部を含むことができる。ゆえにたとえば、基部204の底部は、電灯200を照明用ソケットに電気的に連結するために電灯200を完全に照明用ソケット内にねじ込む必要がないように、少なくとも部分的に圧縮可能な材料で構成され得る。むしろ、電灯200は照明用ソケット内で回転するので、基部204の圧縮可能な材料は、基部204を通じて電気を伝導して電灯200に電力供給する間に圧縮され得る。このようにして、炎要素210が室内でのその配置に対して正しく方向付けられるように、電灯200を所望するように回転させることができる。
【0031】
基部204およびハウジング202は、スナップ嵌め、プレス嵌め、ねじ込み構成、磁石もしくは他の商業的に好適な(複数の)締結具またはその組合せによって連結され得ることが考えられる。
【0032】
図3A−3Bは、図2A−2Bに示す電灯よりも大きい高さを有する電灯300の別の実施形態を示す。図3A−3Bにおけるそれぞれの残りの番号に関して、図2Bの同様の番号を有する同様の構成要素には同様の考慮事項が適用される。
【0033】
図4には、ハウジング402の上部から延びる炎要素410を有する電灯400の別の実施形態が示されている。好ましくは、炎要素410はハウジング402に枢動可能に連結され、これにより炎要素はハウジング402に対して動くことができる。炎要素410は、ハウジング402の上部の開口部を通じて延出可能であることが考えられる。
【0034】
電灯400は、PCB基板424上の信号発生器に連結されて、電気がコイルを通過する際に経時的に変化可能な電磁場を発生させる、電線コイル422を含むことができる。炎要素410は磁石426を含むことができ、磁石426は電磁場と相互作用して、ハウジング402に対する炎要素410の動力学的運動(動き)を引き起こす。代替的に又は付随的に、炎要素410は、電磁場と相互作用することができる鉄製タグまたは磁気材料を含み得る。
【0035】
他の考えられる実施形態において、電灯400は、ハウジング402に対して炎要素410を動かすのに十分な、たとえばファンおよびモータを含む代わりの駆動機構を含み得る。図4におけるそれぞれの残りの番号に関して、図2Bの同様の番号を有する同様の構成要素には同様の考慮事項が適用される。
【0036】
図5は、図4に示すものと同様の電灯500の別の実施形態を示すが、ただし電灯500は、好ましくは複数のLEDまたは他のライトを含む、ハウジング502内に配置された第2の光源530を含む。いくつかの考えられる実施形態において、第2の光源530は8個のLEDを含むが、LEDまたは他の光源の具体的な数は、キャンドルの寸法、具体的な用途、キャンドル本体の透明度および所望の光量に応じて変更することができる。第2の光源が第1の光源の輝度より大きい輝度を集合的に有するライトのセットを含むことが、とりわけ好ましい。
【0037】
ライトをハウジング502の一部内にまとめて示しているが、第2の光源530を構成するライトは隔設されて、ハウジング502の長さに沿って配置され得ることが考えられる。光路を干渉、中断もしくは変更する散光器もしくは他の装置を第2の光源のライトのいくつかもしくはすべての付近に配置して、またはハウジング502の少なくとも一部内に配置して、第2の光源530が生成する照明効果を変更可能であることもさらに考えられる。
【0038】
他の考えられる実施形態において、第2の光源530は、ハウジング502の上部に、好ましくは電線コイル522または駆動機構の上に、第2の光源530が電灯500の上部からの追加の光を供給できるように配置され得る。
【0039】
電灯500は、PCB基板524上の信号発生器に連結されて、電気がコイルを通過する際に経時的に変化可能な電磁場を発生させる、電線コイル522を含むことができる。炎要素510は磁石526または他の磁気材料を含むことができ、磁石526または他の磁気材料は電磁場と相互作用して、ハウジング502に対する炎要素510の動力学的運動(動き)を引き起こす。図5におけるそれぞれの残りの番号に関して、図2Bの同様の番号を有する同様の構成要素には同様の考慮事項が適用される。
【0040】
図6A−6Bは、ハウジング602の少なくとも一部の付近に外部リング640を有して、伝統的なろうキャンドルでよく使用されるろう受けまたはドリッププロテクタ(drip protector)の外観を提供する、電灯600のまた別の実施形態を示す。いくつかの考えられる実施形態において、外部リング640は、図6Bに示すように、複数のLEDまたは他のライトを含む第2の光源630を含むことができる。使用者が第2の光源630によって提供される光量を変更できるように、第2の光源630が減光可能であることがとりわけ好ましい。図6A−6Bにおけるそれぞれの残りの番号に関して、図2Bの同様の番号を有する同様の構成要素には同様の考慮事項が適用される。
【0041】
図7A−7Bは、ハウジング702の上部から延びる炎要素710を有する電灯700のなお別の実施形態を示す。好ましくは、炎要素710はハウジング702に枢動可能に連結され、これにより炎要素710はハウジング702に対して動くことができる。いくつかの考えられる実施形態において、炎要素710は開口部712を有することができ、開口部712を通じて支持ワイヤ711が延びていてもよい。好ましくは、開口部712の直径は、ハウジング702および支持ワイヤ711に対して炎要素710を無秩序かつランダムにさらに動かすために、支持ワイヤ711の直径より大きい。直線状のワイヤとして示しているが、支持ワイヤは代替的に、V字形状を有し得る。
【0042】
電灯700は、ハウジング702内に配置されたファン722をさらに含むことができ、ファン722は、ファン722の回転によって、ファン722の上にまたはファン722を出る空気の下流に配置された炎要素710の動きが生じるように構成されている。回路724またはコントローラを使用してファン722への電圧を経時的に変化させて、炎要素710の無秩序な動きを生じさせ、炎要素710を使用した揺れ動く炎効果を生じさせ得ることが、さらに考えられる。このような変更は、経時的にファン速度を変化させることおよび/または経時的にファンを作動・停止させることを含んでいてもよい。
【0043】
ファン722が生じる気流により芳香モジュール750から芳香の放出が促進されるように、1個以上の芳香モジュール750がハウジング702内に配置され得ることも考えられる。好ましくは、芳香モジュールは、たとえばハウジング702を基部704から取り外すことによって、使用者が交換できる。電灯が電磁場を利用して揺れ動く炎効果を生じさせる場合、芳香モジュールを電線コイルの近くに配置して、芳香モジュールを温め、芳香を雰囲気中に放出させ得る。
【0044】
場合により、ファン722は、底部またはそのブレードのうち1枚におもりを包含して、ブレードの回転効果を変化させることができる。図7A−7Bにおけるそれぞれの残りの番号に関して、図2Bの同様の番号を有する同様の構成要素には同様の考慮事項が適用される。
【0045】
図8A−8Bは、ハウジング802の上部から開口部を通じて延びる炎要素810を有する電灯800のなお別の実施形態を示す。炎要素810は、好ましくは支持ワイヤ811に取り付けられ、支持ワイヤ811は炎要素810の開口部を通じて延出する。電線コイル822は、炎要素810の端部に近接して配置することができ、これにより電磁場が発生して、磁石による炎要素810の動きが引き起こされる。
【0046】
図8Bに示すように、炎要素810は好ましくは凹所を有し、したがって非対称である。このために、揺れ動く炎効果は、見る人に対する炎要素810の面の向きに応じて変わる。好都合には、ハウジング802は、基部804が照明用ソケットに連結されている間にハウジングが回転できるように、基部804に回転可能に連結することができる。このようにして、電灯800が照明用ソケットに正しく挿入された後に炎要素810の向きを変えることができ、ゆえに見る人に対して炎効果が最大限となるように炎要素を方向付けることができる。図8A−8Bにおけるそれぞれの残りの番号に関して、図2Bの同様の番号を有する同様の構成要素には同様の考慮事項が適用される。
【0047】
図9A−9Cには、ハウジング902が基部904に対して回転できるように、ハウジング902が基部904に連結された電灯900の別の実施形態が示されている。基部904は、くぼみ960を含むことができ、くぼみ960にハウジング902の突起962が挿入されると、ハウジング902が基部904に固定され、ハウジング902がなお所望通りに回転されて炎要素を正しい位置に方向付ける。
【0048】
代替的に又は付随的に、ハウジングは、基部904に回転可能に連結されて、基部904に対して第1の方向にハウジングを回転させることによって基部904に固定され得る。このような実施形態において、基部904は、ハウジング902の一部が止め具に接触したときに、ハウジング902が第1の方向にさらに回転することによってハウジングが、したがって炎要素が回転されるように1個以上の止め具を含み得る。止め具は、ハウジング902の完全な回転を例えば360度未満となるように制限することもできる。止め具が回転を300度に制限し得ることが考えられる。
【0049】
このような実施形態において、ハウジング902を基部904から取り外すために、ハウジング902の一部が止め具に接触するまで、ハウジングは第1の方向と反対の第2の方向に回転され得ることが考えられる。止め具との接触時に、基部904に対してハウジング902をさらに回転することによって、たとえばハウジングが基部904から離れ始めることが考えられる。図9A−9Cにおけるそれぞれの残りの番号に関して、図2Bの同様の番号を有する同様の構成要素には同様の考慮事項が適用される。
【0050】
本明細書の説明においておよび続いての特許請求の範囲を通じて使用する場合、「a」、「an」および「the」の意味は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書の説明において使用する場合、「in」の意味は、文脈が別途明確に指示しない限り、「in」および「on」を含む。
【0051】
本明細書での値の範囲の引用は、範囲内に含まれる別個の値それぞれに個別に言及する省略法としての役割を果たすことを企図しているに過ぎない。本明細書で別途指摘しない限り、個別の値それぞれは、本明細書で個別に引用されているかのように、本明細書に援用されている。本明細書に記載するすべての方法は、別途指摘しない限りまたは文脈により明らかに矛盾しない限り、いずれの適切な順序でも実施できる。本明細書中である実施形態に関して提供するあらゆる実施例または例示的文言(たとえば「such as(など)」)の使用は、単に本発明をより良く解明するように意図されているにすぎず、別途請求されない限り、本発明の範囲に限定を与えるものではない。明細書中のいずれの文言も、請求されていないいずれの要素も本発明の実施にとって不可欠であると指摘しているとして解釈すべきではない。
【0052】
本明細書で開示する本発明の代替的要素または実施形態のグループ分けは制限として解釈すべきではない。各グループのメンバは、個別にまたは群の他のメンバもしくは本明細書で見出される他の要素とのいずれの組合せにおいても、言及および請求することができる。グループの1つ以上のメンバは、便宜上および/または特許性の理由で、グループに包含またはグループから削除することができる。このようないずれの包含または削除も行われる場合、本明細書はここでグループを修正されたものとして含有し、ゆえに添付の特許請求の範囲で使用されるすべてのマーカッシュグループの記載要件を満たすと見なされる。
【0053】
本明細書で使用する場合、文脈が別途指示しない限り、「に連結された」という用語は、直接連結(相互に連結された2個の要素が相互に接触している)および間接連結(少なくとも1個の追加の要素が2個の要素の間に位置する)の両方を含むことを企図する。したがって、「に連結された(coupled to)」および「と連結される(coupled with)」という用語は、同意語として使用される。
【0054】
当業者には、本明細書の発明の概念から逸脱することなく、すでに記載したことに加えてより多くの修正を行えることが明らかであるべきである。したがって本発明の主題は、添付の特許請求の範囲を除いて、限定されるものではない。さらに、明細書および特許請求の範囲の両方を解釈する際に、すべての用語は、文脈と一致する、考えられる最も広い様式で解釈されるべきである。特に、「含む(comprise)」および「含んでいる(comprising)」という用語は、非排他的な様式で要素、構成要素またはステップに言及し、言及された要素、構成要素またはステップが存在してよい、または利用されてよい、または明示的に言及されない他の要素、構成要素またはステップと組み合わされてよいことを示すとして解釈すべきである。明細書の特許請求の範囲がA、B、C・・・およびNから成る群より選択されるものの少なくとも1つに言及する場合、テキストが、AおよびNまたはBおよびNではなく、群の1つの要素のみを要求するとして解釈すべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C