【実施例】
【0068】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0069】
実施例で用いた特性の測定方法を以下に示す。
<固形分濃度>
試料のポリアミック酸溶液(その質量をw1とする)を、熱風乾燥機中120℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で30分間加熱処理して、加熱処理後の質量(その質量をw2とする)を測定した。
固形分濃度[質量%]は、次式によって算出した。
固形分濃度[質量%]=(w2/w1)×100
【0070】
<対数粘度>
試料のポリアミック酸溶液を、固形分濃度に基づいて濃度が0.5g/dl(溶媒はNMP)になるように希釈した。この希釈液を、30℃にて、キャノンフェンスケNo.100を用いて流下時間(T
1)を測定した。対数粘度は、ブランクのNMPの流下時間(T
0)を用いて、次式から算出した。
対数粘度={ln(T
1/T
0)}/0.5
【0071】
<溶液粘度(回転粘度)>
トキメック社製E型粘度計を用いて30℃でローターの回転数を1rpmで測定した。
【0072】
<粘度比(チキソトロピー性)>
トキメック社製E型粘度計を用いて30℃でローターの回転数を0.5rpm及び5rpmで測定した粘度の値から次式により算出した。
チキソ比=粘度(0.5rpm)/粘度(5rpm)
【0073】
<溶液安定性>
ポリイミド前駆体組成物を、25℃の温度に調整された雰囲気中に保管し、1ヶ月後の溶液粘度変化が±10%以内のものを○、±10%を超えたものを×とした。
【0074】
<膨潤試験>
ポリイミド前駆体組成物から得られたポリイミドフィルムを5cm角(厚さ:50μm)に切り出したものを試料として用いた。60℃で24時間真空乾燥後の質量を乾燥質量(Wd)とし、ジメチルカーボネート溶液、或いはメトキシリチウムの10質量%メタノール溶液に、25℃で24時間浸漬後の質量を膨潤質量(Ww)とし、それぞれ次式により膨潤度Sを計算した。
膨潤度S[質量%]=(Ww−Wd)/Ww×100
【0075】
<印刷性評価>
ポリイミド前駆体組成物にケイ素粉末を混合した電極合剤ペーストを銅箔上に塗布し、塗布後のダレ、滲み出しがないかを目視で確認した。
【0076】
以下の例で使用した化合物の略号について説明する。
ODPA:4,4’−オキシジフタル酸二無水物、
s−BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
PMDA:ピロメリット酸二無水物、
PPD:p−フェニレンジアミン、
ODA:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
BAPP:2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
【0077】
〔実施例1〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSTN(コープケミカル社製、アルキルアンモニウムがインターカレートされたスメクタイト)の15.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの12.93g(0.120モル)及びODAの23.93g(0.120モル)と、ODPAの37.07g(0.120モル)及びPMDAの26.07g(0.120モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度19.7質量%、溶液粘度7.8Pa・s、チキソ比3.4、対数粘度0.69のポリイミド前駆体組成物を得た。
【0078】
得られたポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmの樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表1に示した。
【0079】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.06g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分、300℃で10分、350℃で10分加熱することにより、活物質層の厚みが100μmの電極を好適に作成することができた。
【0080】
〔実施例2〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSPN(コープケミカル社製、アルキルアンモニウムがインターカレートされたスメクタイト)の15.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの12.93g(0.120モル)及びODAの23.93g(0.120モル)と、ODPAの37.07g(0.120モル)及びPMDAの26.07g(0.120モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度19.6質量%、溶液粘度6.9Pa・s、チキソ比3.0、対数粘度0.67のポリイミド前駆体組成物を得た。
【0081】
得られたポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmの樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表1に示した。
【0082】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.08g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分、300℃で10分、350℃で10分加熱することにより、活物質層の厚みが100μmの電極を好適に作成することができた。
【0083】
〔実施例3〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSTNの10.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの11.85g(0.110モル)及びODAの21.94g(0.110モル)と、ODPAの33.98g(0.110モル)及びs−BPDAの32.23g(0.110モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度19.1質量%、溶液粘度5.9Pa・s、チキソ比2.7、対数粘度0.68のポリイミド前駆体組成物を得た。
【0084】
得られたポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmの樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表1に示した。
【0085】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.19g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分、300℃で10分、350℃で10分加熱することにより、活物質層の厚みが100μmの電極を好適に作成することができた。
【0086】
〔実施例4〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとスメクトンSA(クニミネ工業社製、アルキルアンモニウムがインターカレートされたスメクタイト)の15.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの11.85g(0.110モル)及びODAの21.94g(0.110モル)と、ODPAの33.98g(0.110モル)及びs−BPDAの32.23g(0.110モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度19.9質量%、溶液粘度5.5Pa・s、チキソ比1.8、対数粘度0.68のポリイミド前駆体組成物を得た。
【0087】
得られたポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmの樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表1に示した。
【0088】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.02g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分加熱することにより、活物質層の厚みが100μmの電極を好適に作成することができた。
【0089】
〔実施例5〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSTNの10.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの6.88g(0.064モル)及びODAの29.72g(0.148モル)と、ODPAの19.73g(0.064モル)及びs−BPDAの43.67g(0.148モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度19.3質量%、溶液粘度6.3Pa・s、チキソ比2.5、対数粘度0.68のポリイミド前駆体組成物を得た。
【0090】
得られたポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmの樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表1に示した。
【0091】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.15g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、樹脂ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分、300℃で10分、350℃で10分加熱することにより、活物質層の厚みが100μmの電極を好適に作成することができた。
【0092】
〔実施例6〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSPNの15.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの6.88g(0.064モル)及びODAの29.72g(0.148モル)と、ODPAの19.73g(0.064モル)及びs−BPDAの43.67g(0.148モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度20.0質量%、溶液粘度8.5Pa・s、チキソ比3.5、対数粘度0.68のポリイミド前駆体組成物を得た。
【0093】
得られたポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmの樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表1に示した。
【0094】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.00g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分加熱することにより、活物質層の厚みが100μmの電極を好適に作成することができた。
【0095】
〔実施例7〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSTN(コープケミカル社製、アルキルアンモニウムがインターカレートされたスメクタイト)の10.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにODAの39.23g(0.196モル)と、ODPAの60.77g(0.196モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度19.2質量%、溶液粘度6.0Pa・s、チキソ比2.6、対数粘度0.75の電極用バインダー樹脂組成物を得た。
【0096】
得られたポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmのバインダー樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表1に示した。
【0097】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.17g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分、300℃で10分、350℃で10分加熱することにより、活物質層の厚みが100μmの電極を好適に作成することができた。
【0098】
〔実施例8〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSTNの10.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、を加え、これにBAPPの56.96g(0.139モル)と、ODPAの43.04g(0.139モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度19.3質量%、溶液粘度6.2Pa・s、チキソ比2.6、対数粘度0.71のポリイミド前駆体組成物を得た。
【0099】
得られたポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmのバインダー樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表1に示した。
【0100】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.15g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分、300℃で10分、350℃で10分加熱することにより、活物質層の厚みが100μmの電極を好適に作成することができた。
【0101】
〔実施例9〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSTNの10.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの26.36g(0.244モル)と、ODPAの37.80g(0.122モル)及びs−BPDAの35.85g(0.122モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度19.2質量%、溶液粘度6.3Pa・s、チキソ比2.7、対数粘度0.75のポリイミド前駆体組成物を得た。
【0102】
得られたポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで400℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmのバインダー樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表1に示した。
【0103】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.17g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分、300℃で10分、350℃で10分加熱することにより、活物質層の厚みが100μmの電極を好適に作成することができた。
【0104】
〔比較例1〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSTNの5.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの12.93g(0.120モル)及びODAの23.93g(0.120モル)と、ODPAの37.07g(0.120モル)及びPMDAの26.07g(0.120モル)とを加え、50℃で10時間撹拌して、固形分濃度18.4質量%、溶液粘度5.0Pa・s、チキソ比1.1、対数粘度0.67のポリイミド前駆体組成物を得た。
【0105】
得られた電極用バインダー樹脂組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で10分間加熱処理して、厚さが50μmのバインダー樹脂フィルムを形成した。
得られたフィルムの特性を表2に示した。
【0106】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.35g(イミド化後の固形分質量0.8g)と300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このとき僅かに滲み出しが見られた。
【0107】
〔比較例2〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとクニピアF(クニミネ工業社製、モンモリロナイト)の15.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの11.85g(0.110モル)及びODAの21.94g(0.110モル)と、ODPAの33.98g(0.110モル)及びs−BPDAの32.23g(0.110モル)とを加え、50℃で10時間撹拌したが、分散不良であり、均一なポリイミド前駆体組成物を得ることができなかった。
【0108】
均一な溶液は得られなかったが、不均一な状態のポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で10分間加熱処理して、バインダー樹脂フィルムを形成しようとしたが、割れが生じてフィルムが得られなかった。
【0109】
また、得られた不均一な状態のポリイミド前駆体組成物4.00gと300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しが見られた。
【0110】
〔比較例3〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとAEROSIL、R972(日本アエロジル社製、疎水性アエロジル)の15.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの11.85g(0.110モル)及びODAの21.94g(0.110モル)と、ODPAの33.98g(0.110モル)及びs−BPDAの32.23g(0.110モル)とを加え、50℃で10時間撹拌したが、分散不良であり、均一な電極用バインダー樹脂組成物を得ることができなかった。
【0111】
均一な溶液は得られなかったが、不均一な状態のポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、減圧下25℃で30分間、脱泡及び予備乾燥した後で、常圧下、窒素ガス雰囲気下に熱風乾燥器に入れて、120℃で30分間、150℃で10分間、200℃で10分間、250℃で10分間、次いで350℃で10分間加熱処理して、バインダー樹脂フィルムを形成しようとしたが、割れが生じてフィルムが得られなかった。
【0112】
また、得られた不均一な状態のポリイミド前駆体組成物4.00gと300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しが見られた。
【0113】
〔比較例4〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mLのガラス製の反応容器に、溶媒としてNMPの400gとルーセンタイトSTNの40.0gを加え、25℃で4時間攪拌後、これにPPDの11.85g(0.110モル)及びODAの21.94g(0.110モル)と、ODPAの33.98g(0.110モル)及びs−BPDAの32.23g(0.110モル)とを加え、50℃で10時間撹拌したが、分散不良であり、均一なポリイミド前駆体組成物を得ることができなかった。
【0114】
均一な溶液は得られなかったが、不均一な状態のポリイミド前駆体組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布しようとしたが、流動性がないため塗布ができなかった。
【0115】
また、得られたポリイミド前駆体組成物4.00gと300メッシュのケイ素粉末9.2gを乳鉢中で磨り潰すように混練し、電極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、ガラス棒で銅箔上に塗布した。このときダレ、滲み出しなどは見られなかった。ペーストを塗布した銅箔を基板上に固定し、窒素雰囲気下で、120℃で1時間、200℃で10分、220℃で10分、250℃で10分、300℃で10分、350℃で10分加熱を行ったが、活物質の脱落などが見られ、電極を作成することができなかった。
【0116】
【表1】
【0117】
【表2】
【0118】
以上のとおり、ポリアミック酸溶液に、ポリアミック酸に起因する固形分に対して6〜30質量%の有機化した層状粘土鉱物を必須成分として加えることによって、塗布の際のダレや滲み出しを抑制して印刷性が改良されると共に一定条件下での膨潤性が改良されたポリイミド前駆体組成物を提供することができた。