【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明におけるコンバインの特徴構成を列挙する。
〔1〕運転キャビン内に運転座席の横側部にサイドパネルボックスを配備し、
前記サイドパネルボックスに、走行用の変速レバーが配設されたボックス主部と、前記ボックス主部の前端側に位置して電装品が配設された電装品配置部とを備え、
前記運転キャビンのフロントガラスを前記運転キャビンの屋根部から前記電装品配置部よりも下方にわたって設け、
前記ボックス主部と前記フロントガラスとの間に、前記電装品配置部を前記ボックス主部から前方に片持ち支持し、
前記電装品配置部の下方に、前記運転座席から前記運転キャビンの前方側下方を見通し可能な空間部を形成し、
前記サイドパネルボックスの前側部分に、平面視で前記運転座席から離れる方向に凹入する形状の凹入部が形成され、平面視で前記凹入部に位置する状態で駐車ブレーキペダルが配設されている普通型コンバイン。
〔2〕運転キャビン内に運転座席の横側部にサイドパネルボックスを配備し、
前記サイドパネルボックスに、走行用の変速レバーが配設されたボックス主部と、前記ボックス主部の前端側に位置して電装品が配設された電装品配置部とを備え、
前記運転キャビンのフロントガラスを前記運転キャビンの屋根部から床面にわたって設け、
前記ボックス主部と前記フロントガラスとの間に、前記電装品配置部を前記ボックス主部から前方に片持ち支持し、
前記電装品配置部と前記床面との間に、前記運転座席から前記運転キャビンの前方側下方を見通し可能な空間部を形成し、
前記サイドパネルボックスの前側部分に、平面視で前記運転座席から離れる方向に凹入する形状の凹入部が形成され、平面視で前記凹入部に位置する状態で駐車ブレーキペダルが配設されている普通型コンバイン。
〔3〕運転キャビン内に運転座席の横側部にサイドパネルボックスを配備し、
前記サイドパネルボックスに、走行用の変速レバーが配設されたボックス主部と、前記ボックス主部の前端側に位置して電装品が配設された電装品配置部とを備え、
前記運転キャビンのフロントガラスを前記運転キャビンの屋根部から前記電装品配置部よりも下方にわたって設け、
前記ボックス主部と前記フロントガラスとの間に、前記電装品配置部を前記ボックス主部から前方に片持ち支持し、
前記電装品配置部の下方に、前記運転座席から前記運転キャビンの前方側下方を見通し可能な空間部を形成し、
前記ボックス主部には、機体左右方向で、前記運転座席から遠い外側部分に走行用の変速レバーが配設され、前記運転座席に近い内側部分にスイッチ操作具が配設されているとともに、前記スイッチ操作具が配設された運転座席に近い内側部分の下部に、前記運転座席から離れる方向に凹入する凹入空間が設けられている普通型コンバイン。
〔4〕運転キャビン内に運転座席の横側部にサイドパネルボックスを配備し、
前記サイドパネルボックスに、走行用の変速レバーが配設されたボックス主部と、前記ボックス主部の前端側に位置して電装品が配設された電装品配置部とを備え、
前記運転キャビンのフロントガラスを前記運転キャビンの屋根部から床面にわたって設け、
前記ボックス主部と前記フロントガラスとの間に、前記電装品配置部を前記ボックス主部から前方に片持ち支持し、
前記電装品配置部と前記床面との間に、前記運転座席から前記運転キャビンの前方側下方を見通し可能な空間部を形成し、
前記ボックス主部には、機体左右方向で、前記運転座席から遠い外側部分に走行用の変速レバーが配設され、前記運転座席に近い内側部分にスイッチ操作具が配設されているとともに、前記スイッチ操作具が配設された運転座席に近い内側部分の下部に、前記運転座席から離れる方向に凹入する凹入空間が設けられている普通型コンバイン。
〔5〕運転キャビン内に運転座席の横側部にサイドパネルボックスを配備し、
前記サイドパネルボックスに、走行用の変速レバーが配設されたボックス主部と、前記ボックス主部の前端側に位置して電装品が配設された電装品配置部とを備え、
前記運転キャビンのフロントガラスを前記運転キャビンの屋根部から前記電装品配置部よりも下方にわたって設け、
前記ボックス主部と前記フロントガラスとの間に、前記電装品配置部を前記ボックス主部から前方に片持ち支持し、
前記電装品配置部の下方に、前記運転座席から前記運転キャビンの前方側下方を見通し可能な空間部を形成し、
前記運転キャビンの前部に左右一対のフロントピラーが設けられ、
操縦操作用のステアリングレバーを前記フロントピラーよりも後側に配置し
、
前記電装品配置部は、平面視で前記電装品配置部の前端縁が前記ステアリングレバーの握り部よりも前方に位置するように配置されている普通型コンバイン。
〔6〕運転キャビン内に運転座席の横側部にサイドパネルボックスを配備し、
前記サイドパネルボックスに、走行用の変速レバーが配設されたボックス主部と、前記ボックス主部の前端側に位置して電装品が配設された電装品配置部とを備え、
前記運転キャビンのフロントガラスを前記運転キャビンの屋根部から床面にわたって設け、
前記ボックス主部と前記フロントガラスとの間に、前記電装品配置部を前記ボックス主部から前方に片持ち支持し、
前記電装品配置部と前記床面との間に、前記運転座席から前記運転キャビンの前方側下方を見通し可能な空間部を形成し、
前記運転キャビンの前部に左右一対のフロントピラーが設けられ、
操縦操作用のステアリングレバーを前記フロントピラーよりも後側に配置し
、
前記電装品配置部は、平面視で前記電装品配置部の前端縁が前記ステアリングレバーの握り部よりも前方に位置するように配置されている普通型コンバイン。
〔7〕運転キャビン内に運転座席の横側部にサイドパネルボックスを配備し、
前記サイドパネルボックスに、走行用の変速レバーが配設されたボックス主部と、前記ボックス主部の前端側に位置して電装品が配設された電装品配置部とを備え、
前記運転キャビンのフロントガラスを前記運転キャビンの屋根部から前記電装品配置部よりも下方にわたって設け、
前記ボックス主部と前記フロントガラスとの間に、前記電装品配置部を前記ボックス主部から前方に片持ち支持し、
前記電装品配置部の下方に、前記運転座席から前記運転キャビンの前方側下方を見通し可能な空間部を形成し、
前記運転キャビンの前部に左右一対のフロントピラーが設けられ、
ステアリングレバーが、一方の前記フロントピラーから前記運転座席に向かって片持ち支持されている普通型コンバイン。
〔8〕運転キャビン内に運転座席の横側部にサイドパネルボックスを配備し、
前記サイドパネルボックスに、走行用の変速レバーが配設されたボックス主部と、前記ボックス主部の前端側に位置して電装品が配設された電装品配置部とを備え、
前記運転キャビンのフロントガラスを前記運転キャビンの屋根部から床面にわたって設け、
前記ボックス主部と前記フロントガラスとの間に、前記電装品配置部を前記ボックス主部から前方に片持ち支持し、
前記電装品配置部と前記床面との間に、前記運転座席から前記運転キャビンの前方側下方を見通し可能な空間部を形成し、
前記運転キャビンの前部に左右一対のフロントピラーが設けられ、
ステアリングレバーが、一方の前記フロントピラーから前記運転座席に向かって片持ち支持されている普通型コンバイン。
【0008】
上記
〔1〕〜〔8〕で示した特徴構成によると、サイドパネルボックスのうち、走行用の変速レバーが配設されるボックス主部は走行用の変速装置に対するリンク機構等を配設する必要からボックス状に形成しているが、電装品配置部ではリンク機構等の、他の装置との機械的な連係機構を配設する必要がなくハーネスを配設するだけでよいので、この電装品配置部の下方には空間を形成することが可能である。
そこ
で、サイドパネルボックスのうち、電装品が配設された電装品配置部が、運転座席に搭座する操縦者が視認し易いところのサイドパネルボックスの前端側に位置するものでありながら、ボックス主部から前方に片持ち支持された電装品配置部の下方に、又は電装品配置部と床面との間に、運転座席から運転キャビンの前方側下方を見通し可能な空間部を形成している。
これによって、サイドパネルボックスに設ける変速レバー等の配設に制約を受けるような構造上の複雑化を招くことなく、運転座席側から、電装品配置部の視認性が良好な状態を維持しながら前記空間部を通して運転キャビンの前方側下方を目視することが可能となる利点がある。
【0009】
【0010】
〔9〕前記
サイドパネルボックスの前側部分に、平面視で前記運転座席から離れる方向に凹入する形状の凹入部が形成され、
平面視で前記凹入部に位置する状態で駐車ブレーキペダルが配設されている。
【0011】
〔10〕前記ボックス主部には、機体左右方向で、前記運転座席から遠い外側部分に走行用の変速レバーが配設され、前記運転座席に近い内側部分にスイッチ操作具が配設されているとともに、前記スイッチ操作具が配設された運転座席に近い内側部分の下部に、前記運転座席から離れる方向に凹入する凹入空間が設けられている。
【0012】
上記
〔10〕で示した構成によると、走行用の変速レバーが配設されるボックス主部は走行用の変速装置に対するリンク機構等を配設する必要からボックス状に形成しているが、スイッチ操作具が配設されている内側部分では、リンク機構等の他の装置との機械的な連係機構を配設する必要がなくハーネスを配設するだけでよいので、前記スイッチ操作具が配設されている内側部分の下方には空間を形成することが可能である。
そこ
で、スイッチ操作具が配設されている内側部分を、走行用の変速レバー等が配設されるボックス主部よりも運転座席に近い側に位置させて、その内側部分の下部に運転座席から離れる方向に凹入する凹入空間を設けることにより、運転キャビン内の床面を少しでも広げて、運転座席に搭座する操縦者の脚元をできるだけ広く確保し得る利点がある。
【0013】
〔11〕前記ボックス主部のうち、前記スイッチ操作具が配設された内側部分の前端部は、前記電装品配置部との接続箇所よりも後方側寄りの位置に形成してある。
【0014】
上記〔11〕によると、運転座席に近い側の内側部分の前端が電装品配置部との接続箇所よりも後方側寄り位置に形成されているので、この内側部分の前端部が電装品配置部との接続箇所と同じ位置、あるいは、電装品配置部との接続箇所よりも前方側寄りの位置に形成された場合に比べて、運転座席側から前方側部下方に対する視野を広く形成し易い点で有利である。
〔12〕前記運転キャビンの前部に左右一対のフロントピラーが設けられ
、
前記フロントガラスの横側端縁を平面視で前記フロントピラーよりも前方側に膨出させてある
〔13〕前記運転キャビンの前部に左右一対のフロントピラーが設けられ、
ステアリングレバーが、一方の前記フロントピラーから前記運転座席に向かって片持ち支持されている。
〔14〕前記フロントガラスを、その上側が前方側へ傾斜する傾斜面に形成し、
前記電装品配置部の上面に設けた計器表示部の前端縁を、前記運転キャビンの床面の前端縁よりも前方に突出させてある。
〔15〕前記ボックス主部における前記電装品配置部の後方にスイッチ操作具が配設され、
前記電装品配置部の前記運転座席側の側端縁を、前記スイッチ操作具の前記運転座席側の側端縁よりも左右方向内側に突出させてある。
〔16〕前記運転キャビンの前部に左右一対のフロントピラーが設けられ、
前記電装品配置部が平面視で前記ボックス主部から、前記運転座席の座面の中央位置と前記電装品配置部側のフロントピラーとを結ぶ線に略直交に突出している。
〔17〕前記電装品配置部を機体左右方向における一方側に配設し、
前記機体左右方向における他方側に操縦操作用のステアリングレバーを配設し、
前記電装品配置部と前記ステアリングレバーとの間に、前記運転座席から運転キャビン前方への見通し空間を形成してある。
〔18〕前記ボックス主部の前端縁が、側面視で前記フロントガラスの傾斜面に沿った形状に形成されている。
【0015】
〔19〕前記ボックス主部に走行用の変速レバーが設けられ、前記走行用の変速レバーの握り部側を基端部側よりも前記運転座席が存在する側へ近づくように傾斜させてある。
【0016】
上記
〔19〕によると、サイドパネルボックスを運転キャビンの横側面箇所に近接させて配設しても、そのサイドパネルボックスに装備される走行用の変速レバーの握り部側が基端部側よりも運転座席が存在する側へ近づくように傾斜しているので、運転座席側から遠くに手を伸ばしてレバー操作を行うような不便さや、変速レバーを把持する操縦者の手や腕が運転キャビンの横側面箇所の他物との接触で阻害されるというような不具合を生じる虞が少ない。
〔20〕前記電装品が、作業車速を表示する作業速度計、エンジン回転数からの負荷を表示する負荷表示メータ、エンジン回転計又は燃料計である。