特許第5921206号(P5921206)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5921206
(24)【登録日】2016年4月22日
(45)【発行日】2016年5月24日
(54)【発明の名称】作業車用ステップユニット
(51)【国際特許分類】
   B60R 3/00 20060101AFI20160510BHJP
   E02F 9/16 20060101ALI20160510BHJP
   B62D 25/22 20060101ALI20160510BHJP
【FI】
   B60R3/00
   E02F9/16
   B62D25/22
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-8747(P2012-8747)
(22)【出願日】2012年1月19日
(65)【公開番号】特開2013-147132(P2013-147132A)
(43)【公開日】2013年8月1日
【審査請求日】2014年3月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100137590
【弁理士】
【氏名又は名称】音野 太陽
(72)【発明者】
【氏名】増田 亮
(72)【発明者】
【氏名】中村 正
(72)【発明者】
【氏名】問口 努
(72)【発明者】
【氏名】森岡 保光
(72)【発明者】
【氏名】福西 悦治
(72)【発明者】
【氏名】西野 邦彦
【審査官】 川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭55−131847(JP,U)
【文献】 実開昭57−137577(JP,U)
【文献】 実開昭61−191949(JP,U)
【文献】 特開平06−156147(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 3/00
B62D 25/22
E02F 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前輪と後輪とによって支持された機体フレームと、前記機体フレームに設けられた運転部とを備えた作業車に設けられる作業車用ステップユニットであって、
前記機体フレームの側方に水平配置される上面部材と、前記上面部材の前縁から下方に折り曲げられた前方側面部材とからなるステップ本体と、
前記上面部材の下方で前記上面部材の前縁と後縁との間に位置する枢支軸周りで上下揺動するペダル操作アームの揺動限界を規定するストッパ部材と、
から構成され、
前記ストッパ部材は、前記枢支軸よりも高い位置に位置する状態で前記前方側面部材の後面に取り付けられ、かつ、前記前方側面部材よりも前下方に延出され、
前記ストッパ部材の遊端部が前記ペダルアームに接当して前記揺動限界を規定する作業車用ステップユニット。
【請求項2】
前記ステップ本体に、前記上面部材の後縁から下方に折り曲げられた後方側面部材を備え、
前記ステップ本体から折り曲げ形成されるとともに前記機体フレームと連結される連結部材が備えられ、前記連結部材は、前記上面部材の内側縁から折り曲げられた第1連結部材と、前記前方側面部材の内側縁から折り曲げられた第2連結部材と、前記後方側面部材の内側縁から折り曲げられた第3連結部材とからなる請求項1に記載の作業車用ステップユニット。
【請求項3】
前記ストッパ部材は前記ペダル操作アームと接当する折り曲げ部を有する請求項1または2に記載の作業車用ステップユニット。
【請求項4】
前記ステップ本体は、さらに前記上面部材の外側縁から下方に折り曲げられた外方側面部材を有する請求項1からのいずれか一項の作業車用ステップユニット。
【請求項5】
前記ステップ本体とフェンダとを連結するフェンダ連結部材が備えられている請求項1からのいずれか一項の作業車用ステップユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前輪と後輪とによって支持された機体フレームと、前記機体フレームに設けられた運転部とを備えた作業車に設けられる作業車用ステップユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のように構成された作業車用ステップユニットの従来例として、特許文献1には、機体フレームから横側方に固定延設した支持フレームに複数の防振用弾性体を介して運転部ステップを取付け支持してある作業車の運転部ステップ取付構造が記載されている。この運転部ステップ取付構造では、帯板形状の鋼体から平面視コの字状に屈曲成形されたステップ支持フレームが、延設方向中間部を前後方向に沿う連結部を用いて機体フレームに連結され、このステップ支持フレームに対して前後夫々2箇所において4個の防振ゴムを仲介させて、運転部ステップを載置している。この防振ゴムは、ステップ支持フレームに水平方向に形成した挿通孔に嵌まり込んで外れ止め支持する頭付き軸部と、挿通孔の上方側箇所においてステップ支持フレームの上面に形成した段差係合部に嵌まり込み上方側からの荷重を支持フレームの上面で受け止め支持する上部支持部と、運転部ステップに形成した嵌合孔が上下方向に抜け止め可能並びに荷重受け止め支持可能に嵌まり込む支持係合部とを有し、これらがゴムで一体成型されている。つまり、機体フレームを構成するミッションケースから左右両側に横外方に向けてステップ支持フレームを延設し、このステップ支持フレームに運転部ステップが防振ゴムを仲介させて防振支持されている。また、運転部に設けられる主クラッチペダル、ブレーキペダル等の操作ペダルを非操作位置で接当規制する緩衝用ゴムも同様に、ステップ支持フレームに形成した前後向き挿通孔に弾性変形しながら差し込み装着される頭部付き軸部により抜け止め支持するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6‐156147号公報(段落番号〔0007−0009〕、図1図2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたような作業車用ステップユニットでは、ステップ支持フレームと運転部ステップとの間に防振ゴムを係合連結させた三体構造であるので、製造コスト及び組み立てコストがかさむという問題点があった。また、ゴム材料を多用していることから、耐久性に関する問題が生じやすい。
上記実情に鑑み、本発明の目的は、製造及び組み立てが簡単な構造でありながらも、剛性に優れた作業車用ステップユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前輪と後輪とによって支持された機体フレームと、前記機体フレームに設けられた運転部とを備えた作業車に設けられる作業車用ステップユニットは、上記課題を解決するため、本発明では、前記機体フレームの側方に水平配置される上面部材と、前記上面部材の前縁から下方に折り曲げられた前方側面部材とからなるステップ本体と、前記上面部材の下方で前記上面部材の前縁と後縁との間に位置する枢支軸周りで上下揺動するペダル操作アームの揺動限界を規定するストッパ部材とから構成され、前記ストッパ部材は、前記枢支軸よりも高い位置に位置する状態で前記前方側面部材の後面に取り付けられ、かつ、前記前方側面部材よりも前下方に延出され、前記ストッパ部材の遊端部が前記ペダルアームに接当して前記揺動限界を規定する。
【0006】
このステップユニットは、実質的には運転者の足載せ面となる上面部材と、この上面部材の剛性を補強する前方側面部材及び後方側面部材と、連結部材とから構成され、しかもステップ本体を構成する上面部と両側面部材とは、1枚のプレート材から折り曲げ加工に
より製作することが可能である。これにより、製造及び組み立てが簡単な構造でありながらも、剛性に優れた作業車用ステップユニットが実現できる。さらに、上面部材と両側面部材によって境界付けられた、上面部材の下方スペースをデッドスペースとしないために、ここにブレーキペダルやアクセルペダルなどの揺動式のペダル操作アームを配置するとともにその揺動限界を規定するストッパの役割を果たすストッパ部材をステップ本体に連結させている。ここでの、ストッパ部材のステップ本体への連結という用語には、ストッパ部材をステップ本体の延長部として形成することも含まれている。
【0007】
ステップユニットを機体フレームに強固に取り付けるためには、複数の連結部材を互いに間隔をあけて配置することが好ましい。この目的のため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記ステップ本体に、前記上面部材の後縁から下方に折り曲げられた後方側面部材を備え、前記ステップ本体から折り曲げ形成されるとともに前記機体フレームと連結される連結部材が備えられ、当該連結部材は、前記上面部材の内側縁から折り曲げられた第1連結部材と、前記前方側面部材の内側縁から折り曲げられた第2連結部材と、前記後方側面部材の内側縁から折り曲げられた第3連結部材とからなる。これにより、1枚のプレート材から折り曲げ加工で作り上げることが可能な、簡単な構造であっても十分な剛性と機体フレームへの取り付け強度を有するステップユニットが実現可能となる。
【0008】
ペダル操作アームの揺動限界を規定するストッパ部材がペダル操作アームとスムーズに接当するために、本発明の好適な実施形態では、前記ストッパ部材は前記ペダル操作アームと接当する折り曲げ部を有するように構成されている。
【0009】
ステップ本体の剛性をさらに高くするためには、上述した両側面部材以外に、追加的に前記上面部材の外側縁から下方に折り曲げられた外方側面部材を備えることが好適である。
【0010】
【0011】
本発明のステップユニット、つまりステップ本体の取り付け強度をさらに高くするためには、前記ステップ本体とフェンダとをフェンダ連結部材を用いて連結することが好適である。この構成により、フェンダとステップユニットと機体フレームが一体連結されることになり、ステップユニットのみならず、フェンダの取り付け強度も向上し、全体的な剛性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明による作業車用ステップユニットの基本構成を図解する上方斜めからの斜視図である。
図2】本発明による作業車用ステップユニットの基本構成を図解する下方斜めからの斜視図である。
図3】本発明による作業車用ステップユニットの実施形態の1つを装備したトラクタの側面図である。
図4図3によるトラクタの前半領域の平面図である。
図5】ステップユニットが配置されている領域の側面図である。
図6】運転操作領域の下部を示す正面図である。
図7】運転操作領域の下部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明による作業車用ステップユニットの具体的な実施の形態を説明する前に、図1図2の模式図を用いて、その基本構成を説明する。
例示されているステップユニット5は、ここでは明示されていない作業車の機体フレーム1の側壁にボルト連結されている。図面では機体フレーム1の左側壁に連結されたステップユニット5が示されているだけであるが、実質的に同様なステップユニット5が機体フレーム1の右側壁にも連結されている。もちろん、作業車の仕様により、片側だけにステップユニット5を装備してもよい。ステップユニット5の基本構成要素は、ほぼ四角形断面のボックスをひっくり返したような形態を有するステップ本体50と、このステップ本体50を機体フレーム1に連結するためにステップ本体50から折り曲げ形成されている連結部材55である。ステップ本体50は、機体フレーム1の側方に水平配置される上面部材51と、上面部材51の前縁から下方に折り曲げられた前方側面部材52と、上面部材の後縁から下方に折り曲げられた後方側面部材53とからなる。なお、図示された例では、さらに追加的に上面部材51の外側縁から下方に折り曲げられた外方側面部材54が含まれている。この明細書では、位置関係を表す「前」と「後」は、作業車の走行方向に沿って前側と後側を意味しており、「内」や「外」は作業車の横断方向における車両中心に対する内側と外側を意味している。前方側面部材52と後方側面部材53と外方側面部材54といずれも上面部材51から折り曲げられた形態であるので、このステップ本体50は1枚のプレート材から製作することができる。
【0014】
さらに、連結部材55も、上面部材51の内側縁から上方に折り曲げられた第1連結部材55aと、前方側面部材52の内側縁から折り曲げられた第2連結部材55bと、後方側面部材53の内側縁から折り曲げられた第3連結部材55cとから構成されている。このことから、ステップ本体50だけでなく連結部材55も含めて1枚のプレート材から製作することができる。第1連結部材55aと第2連結部材55bと第3連結部材55cは、共通面上の連結面を有しており、機体フレーム1の平坦な側壁に簡単にボルト連結することができる。さらに、図1図2から明らかなように、このステップユニット5は、部分的にしか図示されていないフェンダ24と、後方側面部材53の外端領域に形成されたボルト連結部を通じて連結されている。つまり、ここでは、後方側面部材53はフェンダ連結部材55dとしても機能している。
【0015】
上面部材51は前側の外コーナ部が丸み付けられているが、実質的には四角形であり、その表面には、滑り止めの突起部51aが形成されている。この突起部51aはプレス孔加工を通じて形成されているが、単なる押し出し加工による突起でもよい。
【0016】
ステップ本体50の下方には、ブレーキペダルやアクセルペダルなどの揺動式の操作ペダル3の枢支軸を支持するアーム支持体60が配置されている。この枢支軸から操作ペダル3を構成するペダル操作アーム31がステップ本体50の前側から上方に延びている。ステップ本体50の前方側面部材52からさらに下方前側に折り曲げられて延びている折り曲げ部材がストッパ部材56として設けられている。このストッパ部材56は操作ペダル3のペダル操作アーム上方揺動限界を規定する上限ストッパとして機能する。このストッパ部材56は前方側面部材52と一体的に形成してもよいし、別体で形成してもよい。
【0017】
さらに、ステップ本体50の下方を、配管部材35として油圧ホースが車体前後方向に延びており、この油圧ホースの振れ止めを行う配管保持体70は裏面に取り付けられている。また、上面部材51の前方側面部材52の裏面に取り付けられたストッパ部材56の下端に形成された開口の縁部を配管保持体70としても利用してもよい。
【0018】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面に基づいて説明する。ここでは、本発明に係る作業車用ステップユニット5は、図3で示すような、前輪21と後輪22とによって支持された機体フレーム1と、この機体フレーム1に設けられた運転部23とを備えた作業車としてのトラクタに装備されている。機体フレーム1は、エンジン10、このエンジン10の後部に連結されているクラッチハウジング11、ミッションケース12を含む一体構造体である。機体フレーム1には、エンジンと連結されている前側フレーム1a、クラッチハウジング11とミッションケース12とを接続する主フレーム1bが含まれているが、本発明における機体フレーム1はこの実施形態では主フレーム1bを意味している。この主フレーム1bは左右の側壁とこの側壁を接続する天壁とからなるチャンネル状構造体である。後輪22はフェンダ24によりその上方が覆われている。
【0019】
主フレーム1bとミッションケース12との上方空間には運転部23が形成されている。運転部23には、ステアリングポスト42とステアリングホイール40を含むステアリングユニット4、及び運転座席25が配置されている。
【0020】
ステップユニット5は、図4図5図7とから明らかなように、主フレーム1b(機体フレーム1)の左右の側壁から、水平に延びるようにこの側壁にボルト連結されている。左右一対のステップユニット5は、実質的に鏡対称な形状であり、平面視でほぼ四角形であるがフェンダ24との面当たりの箇所でフェンダ24の形状に沿って湾曲状にカットされた形状となっている。
【0021】
ステップユニット5の基本構成要素であるステップ本体50は、四角形の上面部材51と、上面部材51の前辺から下方90°に折り曲げるように形成された前方側面部材52と、上面部材51の後辺から下方90°に折り曲げるように形成された後方側面部材53と、上面部材51の外辺から下方90°に折り曲げるように形成された外方側面部材54とを含む。さらに、このステップ本体50は、連結部材55として、上面部材51の内側辺から上方90°に折り曲げるように形成された第1連結部材55a、前方側面部材52内側辺から主フレーム1bの側壁に面するように90°折り曲げるように形成された第2連結部材55b、後方側面部材53の内側辺から主フレーム1bの側壁に面するように90°折り曲げるように形成された第3連結部材55cが含まれている。また、後方側面部材53はフェンダ24の形状に沿って湾曲状に形成されているが、この後方側面部材53はフェンダ24とステップ本体50とを連結するためのフェンダ連結部材55dとして機能するように、ボルト連結用のボルト孔が形成されている。第1連結部材55aと第2連結部材55bと第3連結部材55cにも、主フレーム1bの側壁とボルト連結するためのボルト孔が形成されている。つまり、ステップ本体50は、第1連結部材55aの2つのボルト孔と、第2連結部材55b及び第3連結部材55cの1つのボルト孔を用いて主フレーム1bとボルト連結されるとともに、後方側面部材53(フェンダ連結部材55d)の1つのボルト孔を用いてフェンダ24と連結されている。
【0022】
ブレーキペダルやクラッチペダルとして機能する操作ペダル3のペダル操作アーム31を上下揺動させる枢支軸32を支持するアーム支持体60は、模式的にしか図示されていないが、ステップ本体50の下方に配置され、ここでは、主フレーム1bに支持されている。この操作ペダル3の踏み込み操作を検知するセンサS1を固定しているセンサブラケット61は上面部材51の裏面に取り付けられている。アーム支持体60の操作変位は操作リンク33を介して対応する被操作機構に伝達される。操作ペダル3のホームホジションを規定する上方揺動限界位置は、前方側面部材52の裏面に取り付けられ、下方前方に折り曲げられた折り曲げ部を有するストッパ部材56とペダル操作アーム31との接当によって決定される。
【0023】
ステアリングユニット4は、図5図6に示すように、ステアリングホイール40によって左右の前輪21を操向操作する際に、ステアリングポスト内に収納されたステアリング軸(図示しない)を通じてパワーステアリング装置43に伝達された操舵変位を、さらにピットマンアーム44とドラッグリンク45とを介して左右の前輪21に伝達する。
【0024】
パワーステアリング装置43は、機体フレーム1である主フレーム1bの両側壁に連結された取り付けステー(固定ブラケット)13によって主フレーム1bの上方位置に支持されている。パワーステアリング装置43は、機体横断方向に延びており、その外側端部に突き出した出力軸にピットマンアーム44の一端が前後揺動可能に連結されており、ピットマンアーム44の他端には、ドラッグリンク45が連結している。
【0025】
取り付けステー13には、さらに門型のセンターピラー14が取り付けられている。図6から理解できるように、センターピラー14の下方で主フレーム1bの一方側には、ピットマンアーム44が配置されおり、他方側には、アクセルレバー38のリンク式操作変位伝達機構39が配置されている。さらに、センターピラー14は、運転部23の操作パネルの支持体としても機能するものであり、図5から理解できるように、操作パネルのカバー16及び仕切り板15が固定されている。
【0026】
図6に示すように、センターピラー14の左右の側部の、下側寄りの部分には、左右のウインカー91が左右のウインカー用ステー17を介して支持されている。ウインカー用ステー17は、板材からなり、センターピラー14の左右の側部に、機体横外側向きに延出するように固定されており、左右のウインカー91がウインカー用ステー17の前面の先端部に取り付けられている。なお、このウインカー用ステー17の上部は後方に折り曲げられたフットレスト部17aが形成されており、運転者は、運転座席25に座った状態でステップユニット5の上面部材51から足を機体前方に伸ばすことで、フットレスト部17aに足を載せることができる。
【0027】
一方のウインカー用ステー17のフットレスト部17aには、機体上方向きに延出する支持棒18が溶接固定されており、その先端部にバックミラー92が取り付けられている。
【0028】
〔別実施形態〕
〔1〕
上述した実施形態では、ステップ本体50の足載せ面としての上面部材51の形状は基本的には四辺形状であったが、もちろんそれ以外の多辺形状であってもよいし、半円形状のような湾曲形状であってもよい。本発明の重要な点は、そのような上面部材51から折り曲げられた側面部材によってステップ本体50の剛性が高められていることである。つまり、折り曲げ加工を通じて高い剛性を有するステップ構造が1枚の板材から作り出されている。
【0029】
〔2〕
上述した実施形態では、ステップユニット5は、機体フレーム1の両側の側壁部に連結されていたが、どちらか片方の側壁部にだけ連結されてもよい。また、ステップユニット5を機体フレーム1の側壁部に直接連結するのではなく、何らかな構成要素を介して、間接的に機体フレーム1に連結してもよい。
【0030】
〔3〕
ステップ本体50の下方空間は、上述した実施形態で述べたようなペダル操作アー31ムや配管部材35だけではなく、その他の機構や機器の配置場所としても利用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、機体フレームによってステップユニットを支持する作業機全般に適用できる。
【符号の説明】
【0032】
1:機体フレーム
1a:前側フレーム
10:エンジン
11:クラッチハウジング
12:ミッションケース
21:前輪
22:後輪
23:運転部
24:フェンダ
3:操作ペダル
31:ペダル操作アーム
32:枢支軸
33:操作リンク
35:配管部材(油圧ホース)
4:ステアリングユニット
40:ステアリングホイール
5:ステップユニット
50:ステップ本体
51:上面部材
52:前方側面部材
53:後方側面部材
54:外方側面部材
55:連結部材
55a:第1連結部材
55b:第2連結部材
55c:第3連結部材
55d:フェンダ連結部材
56:ストッパ部材(折り曲げ部)
60:アーム支持体
70:配管保持体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7