(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
空調対象室内に冷却空気を吹き出す吹出口、空調対象室内の空気を吸い込む吸込口、気化用空気により揮発性液体を気化させるときの気化熱で冷却対象空気を冷却する間接気化冷却手段、外気を取り込む外気取入口、及び、前記間接気化冷却手段から排出された気化用空気を屋外に排出する排気口が設けられ、
前記間接気化冷却手段が、気化用空気を通風させると共にその気化用空気の通風により気化可能な状態で揮発性液体が供給される気化用流路と冷却対象空気を通風させる冷却用流路とを熱交換可能に備えて構成され、
冷却対象空気を前記冷却用流路を通風させて冷却空気として前記吹出口に送出する給気ファン、及び、気化用空気を前記気化用流路を通風させて前記排気口に送出する排気ファンが設けられ、
前記給気ファンを前記外気取入口に吸込作用させて、外気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させる外気取入冷房モードと、前記給気ファンを前記吸込口に吸込作用させて前記空調対象室内の空気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させる室内気循環冷房モードとに運転モードを択一的に設定可能な運転モード切換手段が設けられ、
前記運転モード切換手段が、前記室内気循環冷房モードにおいて、前記排気ファンを前記外気取入口に吸込作用させて外気を気化用空気として前記気化用流路を通風させるように構成されている間接気化冷却式の冷房システム。
前記運転モード切換手段が、前記室内気循環冷房モードとしての、前記給気ファンを前記第1吸込口に吸込作用させて前記第1空調対象室内の空気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させ且つ前記排気ファンを前記第2吸込口に吸込作用させて前記第2空調対象室内の空気を気化用空気として前記気化用流路を通風させる第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モードと、前記給気ファンを前記第2吸込口に吸込作用させて前記第2空調対象室内の空気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させ且つ前記排気ファンを前記第1吸込口に吸込作用させて前記第1空調対象室内の空気を気化用空気として前記気化用流路を通風させる第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードとの2種の運転モードを加えた6種の運転モードを択一的に設定可能なように構成されている請求項2に記載の間接気化冷却式の冷房システム。
前記外気取入口から取り込む外気の温度を検出する外気温度検出手段、前記第1空調対象室内の温度を検出する第1室温度検出手段、前記第2空調対象室内の温度を検出する第2室温度検出手段が設けられ、
運転を制御する制御手段が、前記外気温度検出手段、前記第1室温度検出手段及び前記第2室温度検出手段夫々の検出情報に基づいて、外気、前記第1空調対象室内の空気及び前記第2空調対象室内の空気のうちで温度が最低の空気を冷却対象空気とする運転モードに設定すべく、前記運転モード切換手段の作動を制御するように構成されている請求項2又は3に記載の間接気化冷却式の冷房システム。
前記外気取入口から取り込む外気の湿度を検出する外気湿度検出手段、前記第1空調対象室内の湿度を検出する第1室湿度検出手段、前記第2空調対象室内の湿度を検出する第2室湿度検出手段が設けられ、
前記制御手段が、外気、前記第1空調対象室内の空気及び前記第2空調対象室内の空気のうちで温度が最低の空気を冷却対象空気とする運転モードが複数種ある場合は、前記外気湿度検出手段、前記第1室湿度検出手段及び前記第2室湿度検出手段夫々の検出情報に基づいて、外気、前記第1空調対象室内の空気及び前記第2空調対象室内の空気において温度が最低の空気を除いたうちで、湿度が最低の空気を気化用空気とする運転モードに設定すべく、前記運転モード切換手段の作動を制御するように構成されている請求項4に記載の間接気化冷却式の冷房システム。
前記第1吸込口から吸い込んだ空気を前記第1吹出口から吹き出すように通風作用する循環ファン、及び、当該循環ファンにより通風される空気を加熱する暖房用加熱手段が設けられ、
前記制御手段が、前記循環ファンを作動させると共に、前記暖房用加熱手段を加熱作動させる暖房運転モードを実行可能なように構成されている請求項2〜5のいずれか1項に記載の間接気化冷却式の冷房システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の間接気化冷却式の冷房システムでは、外気を冷却対象空気とするので、夏季等、外気温度が高い時期では、冷却対象空気の温度が高いため、空調対象室を冷房するのに適応した低温の冷却空気を得ることができない場合があった。
従って、間接気化冷却式の冷房システムの冷房能力を向上する上で、改善の余地があった。
【0006】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷房能力を向上し得る間接気化冷却式の冷房システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る間接気化冷却式の冷房システムの第1特徴構成は、
空調対象室内に冷却空気を吹き出す吹出口、空調対象室内の空気を吸い込む吸込口、気化用空気により揮発性液体を気化させるときの気化熱で冷却対象空気を冷却する間接気化冷却手段、外気を取り込む外気取入口、及び、前記間接気化冷却手段から排出された気化用空気を屋外に排出する排気口が設けられ、
前記間接気化冷却手段が、気化用空気を通風させると共にその気化用空気の通風により気化可能な状態で揮発性液体が供給される気化用流路と冷却対象空気を通風させる冷却用流路とを熱交換可能に備えて構成され、
冷却対象空気を前記冷却用流路を通風させて冷却空気として前記吹出口に送出する給気ファン、及び、気化用空気を前記気化用流路を通風させて前記排気口に送出する排気ファンが設けられ、
前記給気ファンを前記外気取入口に吸込作用させて、外気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させる外気取入冷房モードと、前記給気ファンを前記吸込口に吸込作用させて前記空調対象室内の空気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させる室内気循環冷房モードとに運転モードを択一的に設定可能な運転モード切換手段が設けられ
、
前記運転モード切換手段が、前記室内気循環冷房モードにおいて、前記排気ファンを前記外気取入口に吸込作用させて外気を気化用空気として前記気化用流路を通風させるように構成されている点にある。
【0008】
上記特徴構成によれば、外気よりも空調対象室内の空気の方が温度が低い場合は、運転モード切換手段により運転モードを室内気循環冷房モードに設定し、一方、空調対象室内の空気よりも外気の方が温度が低い場合は、運転モード切換手段により運転モードを外気取入冷房モードに設定して運転することができる。
例えば、夏季の日中等、外気よりも空調対象室内の空気の方が温度が低いときは、室内気循環冷房モードに設定して運転する。一方、例えば、夏季の夜間や早朝等、空調対象室の空気よりも外気の方が温度が低いときは、外気取入冷房モードに設定して運転する。
つまり、外気と空調対象室内の空気で、温度が低い方の空気を冷却対象空気として運転することができるので、空調対象室を冷房するのに適応した低温の冷却空気を得ることができる。
従って、冷房能力を向上し得る間接気化冷却式の冷房システムを提供することができるようになった。
【0009】
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記空調対象室として、第1空調対象室と第2空調対象室とが対象にされ、
前記吹出口として、前記第1空調対象室に対応する第1吹出口、及び、前記第2空調対象室に対応する第2吹出口が設けられ、前記吸込口として、第1空調対象室に対応する第1吸込口、及び、前記第2空調対象室に対応する第2吸込口が設けられ、
前記給気ファンの通風作用により前記冷却用流路から送出された冷却空気を前記第1吹出口に送出する状態と前記第2吹出口に送出する状態とに切り換え自在な吹出口切換手段が設けられ、
前記運転モード切換手段が、前記外気取入冷房モードとしての、前記排気ファンを前記第1吸込口に吸込作用させて前記第1空調対象室内の空気を気化用空気として前記気化用流路を通風させる第1室内気放出式の外気取入冷房モード、及び、前記排気ファンを前記第2吸込口に吸込作用させて前記第2空調対象室内の空気を気化用空気として前記気化用流路を通風させる第2室内気放出式の外気取入冷房モード、並びに、前記室内気循環冷房モードとしての、前記給気ファンを前記第1吸込口に吸込作用させて前記第1空調対象室内の空気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させ且つ前記排気ファンを前記外気取入口に吸込作用させて外気を気化用空気として前記気化用流路を通風させる外気放出式の第1室内気循環冷房モードと、前記給気ファンを前記第2吸込口に吸込作用させて前記第2空調対象室内の空気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させ且つ前記排気ファンを前記外気取入口に吸込作用させて外気を気化用空気として前記気化用流路を通風させる外気放出式の第2室内気循環冷房モードの4種の運転モードを択一的に設定可能なように構成されている点にある。
【0010】
上記特徴構成によれば、外気、第1空調対象室内の空気、第2空調対象室内の空気のうちで、第1空調対象室内の空気の温度が最低の場合は、運転モード切換手段により外気放出式の第1室内気循環冷房モードに設定し、第2空調対象室内の空気の温度が最低の場合は、運転モード切換手段により外気放出式の第2室内気循環冷房モードに設定し、外気の温度が最低の場合は、運転モード切換手段により第1室内気放出式の外気取入冷房モードか第2室内気放出式の外気取入冷房モードのいずれかに設定して運転することができる。
又、外気取入冷房モードでも気化用空気の温度が高いほど、又は、湿度が低いほど、揮発性液体の気化を促進させて、冷却対象空気を冷却する能力を向上することができる。
そこで、外気、第1空調対象室内の空気、第2空調対象室内の空気のうちで外気の温度が最低の場合は、第1空調対象室内の空気と第2空調対象室内の空気とを比較して、第1空調対象室内の空気の方が温度が高い又は湿度が低い場合は、運転モード切換手段により第1室内気放出式の外気取入冷房モードに設定して運転し、一方、第2空調対象室内の空気の方が温度が高い又は湿度が低い場合は、運転モード切換手段により第2室内気放出式の外気取入冷房モードに設定して運転することができる。
従って、冷却対象空気として用いる空気を外気、第1空調対象室内の空気及び第2空調対象室内の空気の3種の空気から選ぶことができて、より一層温度が低い空気を冷却対象空気として用いて運転することができるので、冷房能力をより一層向上することができる。
【0011】
第3特徴構成は、上記第2特徴構成に加えて、
前記運転モード切換手段が、前記室内気循環冷房モードとしての、前記給気ファンを前記第1吸込口に吸込作用させて前記第1空調対象室内の空気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させ
且つ前記排気ファンを前記第2吸込口に吸込作用させて前記第2空調対象室内の空気を気化用空気として前記気化用流路を通風させる第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モードと、前記給気ファンを前記第2吸込口に吸込作用させて前記第2空調対象室内の空気を冷却対象空気として前記冷却用流路を通風させ
且つ前記排気ファンを前記第1吸込口に吸込作用させて前記第1空調対象室内の空気を気化用空気として前記気化用流路を通風させる第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードとの2種の運転モードを加えた6種の運転モードを択一的に設定可能なように構成されている点にある。
【0012】
上記特徴構成によれば、外気、第1空調対象室内の空気、第2空調対象室内の空気のうちで、第1空調対象室内の空気の温度が最低の場合は、更に、外気と第2空調対象室内の空気とを比較して、外気の方が温度が高い又は湿度が低い場合は、運転モード切換手段により運転モードを外気放出式の第1室内気循環冷房モードに設定し、一方、第2空調対象室内の空気の方が温度が高い又は湿度が低い場合は、運転モード切換手段により運転モードを第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モードに設定することができる。
又、外気、第1空調対象室内の空気、第2空調対象室内の空気のうちで、第2空調対象室内の空気の温度が最低の場合は、更に、外気と第1空調対象室内の空気とを比較して、外気の方が温度が高い又は湿度が低い場合は、運転モード切換手段により運転モードを外気放出式の第2室内気循環冷房モードに設定し、一方、第1空調対象室内の空気の方が温度が高い又は湿度が低い場合は、運転モード切換手段により運転モードを第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードに設定する。
又、外気、第1空調対象室内の空気、第2空調対象室内の空気のうちで、外気の空気の温度が最低の場合は、更に、第1空調対象室の空気と第2空調対象室内の空気とを比較して、第1空調対象室の空気の方が温度が高い又は湿度が低い場合は、運転モード切換手段により運転モードを第1室内気放出式の外気取入冷房モードに設定し、一方、第2空調対象室内の空気の方が温度が高い又は湿度が低い場合は、運転モード切換手段により運転モードを第2室内気放出式の外気取入冷房モードに設定することができる。
【0013】
つまり、冷却対象空気として用いる空気を外気、第1空調対象室内の空気及び第2空調対象室内の空気の3種の空気から選ぶことができ、更に、気化用空気として用いる空気を、外気、第1空調対象室内の空気及び第2空調対象室内の空気のうちの冷却対象空気として選んだ以外の2種の空気から選ぶことができることから、より一層温度が低い空気を冷却対象空気として用い、且つ、より一層温度が高い又は湿度が低い空気を気化用空気として用いて運転することができるのでので、冷房能力を更に向上することができる。
【0014】
第4特徴構成は、上記第
2又は第3特徴構
成に加えて、
前記外気取入口から取り込む外気の温度を検出する外気温度検出手段、前記第1空調対象室内の温度を検出する第1室温度検出手段、前記第2空調対象室内の温度を検出する第2室温度検出手段が設けられ、
運転を制御する制御手段が、前記外気温度検出手段、前記第1室温
度検出手段及び前記第2室温
度検出手段夫々の検出情報に基づいて、外気、前記第1空調対象室内の空気及び前記第2空調対象室内の空気のうちで温度が最低の空気を冷却対象空気とする運転モードに設定すべく、前記運転モード切換手段の作動を制御するように構成されている点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、外気、第1空調対象室内の空気及び第2空調対象室内の空気のうちで温度が最低の空気を冷却対象空気とする運転モードに自動的に設定されて、間接気化冷却手段を用いた冷房システムが運転される。
従って、使い勝手を向上しながら、冷房能力をより一層向上することができる。
【0016】
第5特徴構成は、上記第4特徴構成に加えて、
前記外気取入口から取り込む外気の湿度を検出する外気湿度検出手段、前記第1空調対象室内の湿度を検出する第1室湿度検出手段、前記第2空調対象室内の湿度を検出する第2室湿度検出手段が設けられ、
前記制御手段が、外気、前記第1空調対象室内の空気及び前記第2空調対象室内の空気のうちで温度が最低の空気を冷却対象空気とする運転モードが複数種ある場合は、前記外気湿度検出手段、前記第1室湿度検出手段及び前記第2室湿度検出手段夫々の検出情報に基づいて、外気、前記第1空調対象室内の空気及び前記第2空調対象室内の空気において温度が最低の空気を除いたうちで、湿度が最低の空気を気化用空気とする運転モードに設定すべく、前記運転モード切換手段の作動を制御するように構成されている点にある。
【0017】
上記特徴構成によれば、外気、第1空調対象室内の空気及び第2空調対象室内の空気のうちで温度が最低の空気を冷却対象空気とし、且つ、第1空調対象室内の空気及び第2空調対象室内の空気から冷却対象空気とする空気を除いたうちで湿度が最低の空気を気化用空気とする運転モードに自動的に設定されて、間接気化冷却手段を用いた冷房システムが運転される。
従って、使い勝手を向上しながら、冷房能力を更に向上することができる。
【0018】
第6特徴構成は、上記第
2〜第5特徴構成のいずれか1つに加えて、
前記第1吸込口から吸い込んだ空気を前記第1吹出口から吹き出すように通風作用する循環ファン、及び、当該循環ファンにより通風される空気を加熱する暖房用加熱手段が設けられ、
前記制御手段が、前記循環ファンを作動させると共に、前記暖房用加熱手段を加熱作動させる暖房運転モードを実行可能なように構成されている点にある。
【0019】
即ち、暖房運転モードでは、循環ファンの通風作用により、第1空調対象室内の空気が第1吸込口から吸い込まれて暖房用加熱手段により加熱された後、第1吹出口から吹き出される形態で循環されるので、第1空調対象室が暖房される。
ところで、上述のような暖房機能を有する装置として、例えば、浴室暖房乾燥機が知られている。
そこで、例えば、このような浴室暖房乾燥機を用いて本発明を実施することにより、冷房機能に加えて暖房機能を備え、しかも、冷房能力を向上し得る間接気化冷却式の冷房システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、間接気化冷却式の冷房システムの一例の間接気化冷却式の空調システム(以下、単に空調システムと記載する場合がある)の全体構成を示す図であり、この空調システムは、空調対象室を冷房する機能に加えて、空調対象室を暖房する機能及び換気する機能も備えている。
この実施形態では、空調対象室として、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2の2室が対象にされている。
そして、この実施形態では、第1空調対象室R1の具体例として浴室を適用し、第2空調対象室R2の具体例として浴室に隣接する脱衣室を適用した場合について説明する。
【0022】
図1に示すように、この空調システムは、気化用空気により揮発性液体としての水を気化させるときの気化熱で冷却対象空気を冷却する間接気化冷却部C(間接気化冷却手段に相当する)、第1空調対象室R1や第2空調対象室R2を暖房する暖房部H、冷却対象空気を間接気化冷却部Cを通風させて冷却して冷却空気として第1空調対象室R1や第2空調対象室R2に供給する給気ファン1、気化用空気を間接気化冷却部Cを通風させて排気として排気口4から屋外に排出する排気ファン2、この空調システムの運転を制御する制御部9(制御手段に相当する)、及び、その制御部9に各種制御情報を指令する操作部10等を備えて構成されている。
【0023】
図2に示すように、間接気化冷却部Cは、気化用空気をA1通風させると共にその気化用空気A1の通風により気化可能な状態で揮発性液体としての水が供給される複数の気化用流路11と冷却対象空気A2を通風させる複数の冷却用流路12とを互いに熱交換可能に交互に並ぶ状態で備えて構成されている。
又、間接気化冷却部Cには、詳細な図示を省略するが、複数の気化用流路11全ての一端に連通するように、気化用流路11の入口11i(
図1参照)が設けられ、複数の気化用流路11全ての他端に連通するように、気化用流路11の出口11e(
図1参照)が設けられ、更に、複数の冷却用流路12全ての一端に連通するように、冷却用流路12の入口12i(
図1参照)が設けられ、複数の冷却用流路12全ての他端に連通するように、冷却用流路12の出口12e(
図1参照)が設けられている。
【0024】
更に、
図1に示すように、間接気化冷却部Cには、複数の気化用流路11へ水を供給する給水路13と、その給水路13を開閉して複数の気化用流路11への水の供給を断続する給水断続弁14とが備えられている。
気化用空気の通風により気化可能な状態で各気化用流路11へ水を供給する構成は、公知の構成を用いるので、詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、例えば、各気化用流路11へ噴霧手段により水を噴霧する構成を採用することができる。
あるいは、各気化用流路11に、毛管現象により含水可能で且つ通気可能な含水体を設ける構成を採用することができる。
【0025】
つまり、複数の気化用流路11に水を供給しつつ気化用空気を通風させ、並びに、複数の冷却用流路12に冷却対象空気を通風させると、複数の気化用流路11では、夫々に隣接する冷却用流路12から気化熱を奪取しながら水が気化され、複数の冷却用流路12夫々を通流する冷却対象空気が冷却されて、冷却空気として第1空調対象室R1や第2空調対象室R2に供給される。
【0026】
図1に示すように、空調システムには、間接気化冷却部Cから排出された気化用空気を屋外に排出するための前述した排気口4に加えて、外気を取り込む外気取入口3、第1空調対象室R1内に冷却空気を吹き出す第1吹出口5、第1空調対象室R1内の空気を吸い込む第1吸込口6、第2空調対象室R2内に冷却空気を吹き出す第2吹出口7、及び、第2空調対象室R2内の空気を吸い込む第2吸込口8が設けられている。
そして、給気ファン1は、そのファン吸込口1iが外気取入路15を介して外気取入口3に連通接続され且つファン吐出口1eが間接気化冷却部Cの冷却用流路12の入口12iに連通接続されて、ファン吸込口1iから吸い込んだ外気を冷却対象空気として冷却用流路12を通風させて冷却し、冷却空気として冷却用流路12の出口12eから送出するように設けられている。
又、排気ファン2は、そのファン吸込口2iが間接気化冷却部Cの気化用流路11の出口11eに連通接続され且つファン吐出口2eが排気路16を介して排気口4に連通接続されて、排気ファン2を気化用流路11の出口11eに吸い込み作用させることにより、気化用空気を気化用流路11を通風させて排気口4から排出するように設けられている。
【0027】
更に、空調システムには、給気ファン1の通風作用により間接気化冷却部Cの冷却用流路12の出口12eから送出された冷却空気を第1吹出口5に送出する状態と第2吹出口7に送出する状態とに切り換え自在な吹出口切換手段としての吹出口切換三方ダンパ20が設けられている。
具体的には、この吹出口切換三方ダンパ20には、上流端が間接気化冷却部Cの冷却用流路12の出口12eに連通された冷却空気送出路17の下流端、下流端が第1吹出口5に連通接続された第1分岐送出路18の上流端、及び、下流端が第2吹出口7に連通接続された第2分岐送出路19の上流端が接続されている。
ちなみに、この吹出口切換三方ダンパ20は、冷却空気送出路17を第1分岐送出路18に連通させる第1吹出状態と、冷却空気送出路17を第2分岐送出路19に連通させる第2吹出状態と、冷却空気送出路17を第1分岐送出路18及び第2分岐送出路19に連通させる両口吹出状態との3状態に択一的に切り換え自在に構成されている。
【0028】
本発明では、給気ファン1を外気取入口3に吸込作用させて(即ち、給気ファン1のファン吸込口1iが外気取入口3に連通されて)、外気を冷却対象空気として間接気化冷却部Cの冷却用流路12を通風させる外気取入冷房モードと、給気ファン1を第1吸込口6及び第2吸込口8のいずれか一方に吸込作用させて(即ち、給気ファン1のファン吸込口1iが第1吸込口6及び第2吸込口8のいずれか一方に連通されて)、第1空調対象室R1内及び第2空調対象室R2内のいずれか一方の空気を冷却対象空気として間接気化冷却部Cの冷却用流路12に通風させる室内気循環冷房モードとに冷房運転モードを択一的に設定可能な運転モード切換手段Vが設けられている。
【0029】
この実施形態では、運転モード切換手段Vが、外気取入冷房モードとしての、排気ファン2を第1吸込口6に吸込作用させて第1空調対象室R1内の空気を気化用空気として気化用流路11を通風させる第1室内気放出式の外気取入冷房モード、及び、排気ファン2を第2吸込口8に吸込作用させて第2空調対象室R2内の空気を気化用空気として気化用流路11を通風させる第2室内気放出式の外気取入冷房モード、並びに、室内気循環冷房モードとしての、給気ファン1を第1吸込口6に吸込作用させて第1空調対象室R1内の空気を冷却対象空気として冷却用流路12を通風させ且つ排気ファン2を外気取入口3に吸込作用させて外気を気化用空気として気化用流路11を通風させる外気放出式の第1室内気循環冷房モードと、給気ファン1を第2吸込口8に吸込作用させて第2空調対象室R2内の空気を冷却対象空気として冷却用流路12を通風させ且つ排気ファン2を外気取入口3に吸込作用させて外気を気化用空気として気化用流路11を通風させる外気放出式の第2室内気循環冷房モードの4種の運転モードを択一的に設定可能なように構成されている。
【0030】
更に、この実施形態では、運転モード切換手段Vが、室内気循環冷房モードとしての、給気ファン1を第1吸込口6に吸込作用させて第1空調対象室R1内の空気を冷却対象空気として冷却用流路12を通風させ且つ且つ排気ファン2を第2吸込口8に吸込作用させて第2空調対象室R2内の空気を気化用空気として気化用流路11を通風させる第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モードと、給気ファン1を第2吸込口8に吸込作用させて第2空調対象室R2内の空気を冷却対象空気として冷却用流路12を通風させ且つ且つ排気ファン2を第1吸込口6に吸込作用させて第1空調対象室R1内の空気を気化用空気として気化用流路11を通風させる第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードとの2種の運転モードを加えた6種の運転モードを択一的に設定可能なように構成されている。
【0031】
図1に基づいて、運転モード切換手段Vについて説明を加えると、上流端が第1吸込口6に連通接続された第1吸込支流路21の下流端、上流端が第2吸込口8に連通接続された第2吸込支流路22の下流端、及び、下流端が間接気化冷却部Cの気化用流路11の入口11iに連通接続された吸込路23の上流端が主吸込口切換三方ダンパ24を介して接続されている。
又、上流端が第1吸込支流路21の中間に連通接続された第1吸込分岐路25の下流端、上流端が第2吸込支流路22の中間に連通接続された第2吸込分岐路26の下流端、及び、下流端が吸込路23の中間に連通接続された副吸込路27の上流端が副吸込口切換三方ダンパ28を介して接続されている。
【0032】
又、給気路15の途中に、外気用途切換三方ダンパ29がその2つのポートを用いて介装され、その外気用途切換三方ダンパ29の残りのポートに下流端が連通接続された外気用途切換路30の上流端が、吸込路23の中間に連通接続されている。
吸込路23における副吸込路27の接続箇所及び外気用途切換路30の接続箇所よりも上流端側(主吸込口切換三方ダンパ24側)の流路部分に、室内気用途切換三方ダンパ31がその2つのポートを用いて介装され、その室内気用途切換用三方ダンパ31の残りのポートに上流端が連通接続された室内気用途切換路32の下流端が、外気取入路15における外気用途切換三方ダンパ29の介装箇所よりも下流端側(給気ファン1側)の流路部分に連通接続されている。
【0033】
暖房部Hは、公知の浴室暖房乾燥機を用いて構成されているので、詳細な説明及び図示を省略して、簡単に説明する。
暖房部Hは、下方が略全体にわたって開口した箱状のケーシング33内に、各種機器を装備して構成され、本体ケーシング33の下部に、第1吸込口6及び第1吹出口5を備えたグリル34が着脱自在に備えられている。
【0034】
第1吸込分岐路25における第1吸込口6側の部分、及び、第1分岐送出路18における第1吹出口5側の部分は、ケーシング33内を通過するように設けられている。
ケーシング33内には、第1吸込分岐路25と第1分岐送出路18とを連通接続する循環路35、第1吸込口6から吸い込んだ第1空調対象室R1内の空気を循環路35を通して通風させて第1吹出口5から送出するように通風作用する循環ファン36、及び、循環路35を通風される空気を加熱する暖房用加熱手段(図示省略)が設けられている。更に、循環路35を遮断可能な循環遮断ダンパ37も設けられている。暖房用加熱手段は、例えば、熱源機から加熱された熱媒が循環供給される熱交換器にて構成される。
そして、上述のように構成された暖房部Hは、グリル34にて空調対象室R1の天井の一部を形成する状態で、空調対象室R1の天井裏に配設される。
【0035】
尚、
図1、
図3〜
図9の各図では、吹出口切換三方ダンパ20、主吸込口切換三方ダンパ24、副吸込口切換三方ダンパ28、外気用途切換三方ダンパ29及び室内気用途切換三方ダンパ31の各三方ダンパにおいて、開き状態のポートを黒塗りで示し、閉じ状態のポートを白抜き状態で示す。又、給水断続弁14や循環遮断ダンパ37において、開き状態を黒塗りで示し、閉じ状態を白抜きで示す。
【0036】
主吸込口切換三方ダンパ24は、
図1、
図3及び
図8等に示すように、第1吸込支流路21を吸込路23に連通させる第1吸込状態(
図1参照)、第2吸込支流路22を吸込路23に連通させる第2吸込状態(
図3参照)、及び、第1吸込支流路21と第2吸込支流路22とを吸込路23に連通させる両口吸込状態(
図8参照)の3状態に択一的に切り換え自在に構成されている。
副吸込口切換三方ダンパ28は、
図1、
図6及び
図7等に示すように、第1吸込分岐路25を副吸込路27に連通させる第1吸込状態(
図7参照)、第2吸込分岐路26を副吸込路27に連通させる第2吸込状態(
図6参照)、及び、第1吸込分岐路25と第2吸込分岐路26と副吸込路27とを遮断する遮断状態(
図1参照)の3状態に択一的に切り換え自在に構成されている。
【0037】
外気用途切換三方ダンパ29は、
図1、
図4及び
図6等に示すように、外気取入路15の外気取入口3に連通接続される上流側部分と給気ファン1の吸込口1iに連通接続される下流側部分とを連通させる外気給気状態(
図1参照)、外気取入路15の上流側部分と外気用途切換路30とを連通させる外気放出状態(
図4参照)、及び、外気取入口3の上流側部分と下流側部分と外気用途切換路30との連通を遮断する遮断状態(
図6参照)との3状態に択一的に切り換え自在に構成されている。
室内気用途切換三方ダンパ31は、
図1及び
図4等に示すように、吸込路23の主吸込口切換三方ダンパ24に連通接続される上流側部分と間接気化冷却部Cの気化用流路11の入口11iに連通接続される下流側部分とを連通させる室内気放出状態と(
図1参照)、吸込路23の上流側部分と室内気用途切換路32とを連通させる室内気循環状態(
図4参照)との2状態に切り換え自在に構成されている。
【0038】
次に、
図1〜
図7及び
図10に基づいて、上記の6種の運転モードのいずれか一つを設定するための、上記の主吸込口切換三方ダンパ24、副吸込口切換三方ダンパ28、外気用途切換三方ダンパ29及び室内気用途切換三方ダンパ31の各三方ダンパの作動状態を説明する。
図1及び
図10に示すように、主吸込口切換三方ダンパ24を第1吸込状態に、室内気用途切換三方ダンパ31を室内気放出状態に、副吸込口切換三方ダンパ28を遮断状態に、外気用途切換三方ダンパ29を外気給気状態に夫々切り換えると、給気ファン1のファン吸込口1iが外気取入口3に連通され(即ち、給気ファン1を外気取入口3に吸込作用させ)、且つ、気化用流路11の入口11iが第1吸込口6に連通される(即ち、排気ファン2を第1吸込口6に吸込作用させる)第1室内気放出式の外気取入冷房モードに切り換えられる。
図1に示すように、この第1室内気放出式の外気取入冷房モードでは、排気ファン2の通風作用により、第1空調対象室R1内の空気RAが気化用空気として間接気化冷却部Cの気化用流路11を通流し、排気EAとして排気口4から排出され、並びに、給気ファン1の通風作用により、外気OAが冷却対象空気として間接気化冷却部Cの冷却用流路12を通流して冷却され、冷却空気SAとして第1空調対象室R1、第2空調対象室R2、又は、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2の両室に供給される。尚、冷却空気SAの供給先、即ち、第1空調対象室R1、第2空調対象室R2、又は、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2の両室の切り換えは、吹出口切換三方ダンパ20を第1吹出状態、第2吹出状態、両口吹出状態のいずれかに作動することにより行われ、以下の説明でも同様である。
【0039】
又、
図3及び
図10に示すように、主吸込口切換三方ダンパ24を第2吸込状態に、室内気用途切換三方ダンパ31を室内気放出状態に、副吸込口切換三方ダンパ28を遮断状態に、外気用途切換三方ダンパ29を外気給気状態に夫々切り換えると、給気ファン1のファン吸込口1iが外気取入口3に連通され(即ち、給気ファン1を外気取入口3に吸込作用させ)、且つ、気化用流路11の入口11iが第2吸込口8に連通される(即ち、排気ファン2を第2吸込口8に吸込作用させる)第2室内気放出式の外気取入冷房モードに切り換えられる。
図3に示すように、この第2室内気放出式の外気取入冷房モードでの空気の通風状態は、第2空調対象室R2内の空気RAが気化用空気として間接気化冷却部Cの気化用流路11を通流する以外は、上記の第1室内気放出式の外気取入冷房モードと同様であるので、説明を省略する。
【0040】
又、
図4及び
図10に示すように、主吸込口切換三方ダンパ24を第1吸込状態に、室内気用途切換三方ダンパ31を室内気循環状態に、副吸込口切換三方ダンパ28を遮断状態に、外気用途切換三方ダンパ29を外気放出状態に夫々切り換えると、給気ファン1のファン吸込口1iが第1吸込口6に連通され(即ち、給気ファン1を第1吸込口6に吸込作用させ)且つ気化用流路11の入口11iが外気取入口3に連通される(即ち、排気ファン2を外気取入口3に吸込作用させる)外気放出式の第1室内気循環冷房モードに切り換えられる。
図4に示すように、この外気放出式の第1室内気循環冷房モードでは、排気ファン2の通風作用により、外気OAが気化用空気として間接気化冷却部Cの気化用流路11を通流し、排気EAとして排気口4から排出され、並びに、給気ファン1の通風作用により、第1空調対象室R1内の空気RAが冷却対象空気として間接気化冷却部Cの冷却用流路12を通流して冷却され、冷却空気SAとして第1空調対象室R1、第2空調対象室R2、又は、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2の両室に供給される。
【0041】
又、
図5及び
図10に示すように、主吸込口切換三方ダンパ24を第2吸込状態に、室内気用途切換三方ダンパ31を室内気循環状態に、副吸込口切換三方ダンパ28を遮断状態に、外気用途切換三方ダンパ29を外気放出状態に夫々切り換えると、給気ファン1のファン吸込口1iが第2吸込口8に連通され(即ち、給気ファン1を第2吸込口8に吸込作用させ)且つ気化用流路11の入口11iが外気取入口3に連通される(即ち、排気ファン2を外気取入口3に吸込作用させる)外気放出式の第2室内気循環冷房モードに切り換えられる。
図5に示すように、この外気放出式の第2室内気循環冷房モードでの空気の通風状態は、給気ファン1の通風作用により、第2空調対象室R2内の空気RAが冷却対象空気として間接気化冷却部Cの冷却用流路12を通流する以外は、上記の外気放出式の第1室内気循環冷房モードと同様であるので、説明を省略する。
【0042】
又、
図6及び
図10に示すように、主吸込口切換三方ダンパ24を第1吸込状態に、室内気用途切換三方ダンパ31を室内気循環状態に、副吸込口切換三方ダンパ28を第2吸込状態に、外気用途切換三方ダンパ29を遮断状態に夫々切り換えると、給気ファン1のファン吸込口1iが第1吸込口6に連通され(即ち、給気ファン1を第1吸込口6に吸込作用させ)且つ気化用流路11の入口11iが第2吸込口8に連通される(即ち、排気ファン2を第2吸込口8に吸込作用させる)第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モードに切り換えられる。
図6に示すように、この第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モードでは、排気ファン2の通風作用により、第2空調対象室R2内の空気RAが気化用空気として間接気化冷却部Cの気化用流路11を通流し、排気EAとして排気口4から排出され、並びに、給気ファン1の通風作用により、第1空調対象室R1内の空気RAが冷却対象空気として間接気化冷却部Cの冷却用流路12を通流して冷却され、冷却空気SAとして第1空調対象室R1、第2空調対象室R2、又は、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2の両室に供給される。
【0043】
又、
図7及び
図10に示すように、主吸込口切換三方ダンパ24を第2吸込状態に、室内気用途切換三方ダンパ31を室内気循環状態に、副吸込口切換三方ダンパ28を第1吸込状態に、外気用途切換三方ダンパ29を遮断状態に夫々切り換えると、給気ファン1のファン吸込口1iが第2吸込口8に連通され(即ち、給気ファン1を第2吸込口8に吸込作用させ)且つ気化用流路11の入口11iが第1吸込口6に連通される(即ち、排気ファン2を第1吸込口6に吸込作用させる)第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モード切り換えられる。
図7に示すように、この第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードでは、排気ファン2の通風作用により、第1空調対象室R1内の空気RAが気化用空気として間接気化冷却部Cの気化用流路11を通流し、排気EAとして排気口4から排出され、並びに、給気ファン1の通風作用により、第2空調対象室R2内の空気RAが冷却対象空気として間接気化冷却部Cの冷却用流路12を通流して冷却され、冷却空気SAとして第1空調対象室R1、第2空調対象室R2、又は、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2の両室に供給される。
【0044】
つまり、運転モード切換手段Vが、主吸込口切換三方ダンパ24、吸込路23、第1吸込支流路21、第2吸込支流路22、副吸込路27、第1吸込分岐路25、第2吸込分岐路26、副吸込口切換三方ダンパ28、外気取入路15、外気用途切換三方ダンパ29、外気用途切換路30、室内気用途切換三方ダンパ31、及び、室内気用途切換路32を用いて構成されている。
【0045】
図1に示すように、この空調システムには、更に、外気取入口3から取り込む外気の温度(以下、外気温度と記載する場合がある)Toを検出する外気温度センサ41(外気温度検出手段に相当する)、第1空調対象室R1内の温度(以下、第1室温度と記載する場合がある)T1を検出する第1室温度センサ42(第1室温度検出手段に相当する)、及び、第2空調対象室R2内の温度(以下、第2室温度と記載する場合がある)T2を検出する第2室温度センサ43(第2室温度検出手段に相当する)が設けられている。
更に、外気取入口3から取り込む外気の相対湿度(以下、外気湿度と記載する場合がある)Hoを検出する外気湿度センサ44(外気湿度検出手段に相当する)、第1空調対象室R1内の相対湿度(以下、第1室湿度と記載する場合がある)H1を検出する第1室湿度センサ45(第1室湿度検出手段に相当する)、及び、第2空調対象室R2内の相対湿度(以下、第2室湿度と記載する場合がある)H2を検出する第2室湿度センサ46(第2室湿度検出手段に相当する)が設けられている。
【0046】
次に、制御部9の制御動作について説明する。
操作部10には、図示を省略するが、第1室通常冷房運転、第1室入浴中冷房運転、第2室通常冷房運転、第2室入浴後冷房運転、両室通常冷房運転、換気運転、暖房乾燥運転及び暖房運転の8種の運転を択一的に選択する運転切換スイッチが設けられ、制御部9は、その運転切換スイッチにて設定された運転を実行するように構成されている。
ちなみに、第1室入浴中冷房運転は、第1空調対象室R1(本実施形態では、浴室)を入浴で使用するときに冷房する運転であり、第1室通常冷房運転は、第1空調対象室R1を入浴で使用するとき以外に冷房する運転である。
第2室入浴後冷房運転は、第1空調対象室R1を入浴で使用した直後に第2空調対象室R2(本実施形態では、脱衣室)を使用しているとき(所謂、湯上り使用時)に、第2空調対象室R2を冷房する運転であり、第2室通常冷房運転は、第2空調対象室R2を湯上りで使用するとき以外に、第2空調対象室R2を冷房する運転である。
【0047】
換気運転は、第1空調対象室R1や第2空調対象室R2を換気する運転である。図示を省略するが、操作部10には、第1空調対象室R1のみを換気する第1室換気モードと、第2空調対象室R2のみを換気する第2室換気モードと、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2を換気する両室換気モードとに、換気運転のモードを択一的に切り換える換気運転モード選択スイッチも設けられている。
暖房乾燥運転は、第1空調対象室R1内を暖房乾燥する運転である。図示を省略するが、操作部10には、第1空調対象室R1のみを暖房乾燥する第1室暖房乾燥モードと、第2空調対象室R2を暖房しつつ第1空調対象室R1を暖房乾燥する両室暖房乾燥モードとに、暖房乾燥運転を択一的に切り換える暖房乾燥モード切り換えスイッチも設けられている。
暖房運転は、第1空調対象室R1を暖房する運転であり、図示を省略するが、操作部10には、第1空調対象室R1のみを暖房する第1室暖房モードと、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2を暖房する両室暖房モードとに、暖房運転を択一的に切り換える暖房モード切り換えスイッチも設けられている。
【0048】
以下、各運転における制御部9の制御動作について説明を加える。
尚、第1室通常冷房運転、第1室入浴中冷房運転、第2室通常冷房運転、第2室入浴後冷房運転及両室通常冷房運転のいずれの運転でも、給水断続弁14を開くと共に、循環遮断ダンパ37を閉じ、並びに、給気ファン1及び排気ファン2を作動させるので、各運転の制御動作の説明では、給水断続弁14、循環遮断ダンパ37、給気ファン1及び排気ファン2の制御の説明を省略する。
【0049】
制御部9は、操作部10の運転切換スイッチにより、第1室通常冷房運転、第2室通常冷房運転及び両室通常冷房運転のいずれかが指令されると、外気温度センサ41、第1室温度センサ42、第2室温度センサ43にて夫々検出された外気温度To、第1室温度T1、第2室温度T2、並びに、外気湿度センサ44、第1室湿度センサ45、第2室湿度センサ46にて夫々検出された外気湿度Ho、第1室湿度H1、第2室湿度H2に基づいて、第1室内気放出式の外気取入冷房モード、第2室内気放出式の外気取入冷房モード、外気放出式の第1室内気循環冷房モード、外気放出式の第2室内気循環冷房モード、第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モード及び第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードの6種の冷房運転モードから1種の冷房運転モードを設定する通常運転モード設定処理を実行する。
【0050】
そして、制御部9は、冷房運転モードを通常運転モード設定処理にて設定したモードに設定すべく、運転モード切換手段Vの作動を制御すると共に、第1室通常冷房運転が指令された場合は、吹出口切換三方ダンパ20を第1吹出状態に切り換え、第2室通常冷房運転が指令された場合は、吹出口切換三方ダンパ20を第2吹出状態に切り換え、両室通常冷房運転が指令された場合は、吹出口切換三方ダンパ20を両口吹出状態に切り換える。
【0051】
図11に示すフローチャートに基づいて、制御部9の通常運転モード設定処理における制御動作を説明する。
先ず、ステップ#1で、外気温度To、第1室温度T1及び第2室温度T2のうち最低はどれかを判定して、第2室温度T2が最低と判定した場合は、ステップ#2で、第1室湿度H1と外気湿度Hoで低い方はどちらかを判定して、第1室湿度H1の方が低い場合は、ステップ#3で冷房運転モードを第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードに設定し、外気湿度Hoの方が低い場合は、ステップ#4で、冷房運転モードを外気放出式の第2室内気循環冷房モードに設定する。
【0052】
又、ステップ#1で第1室温度T1が最低と判定した場合は、ステップ#5で、第2室湿度H2と外気湿度Hoで低い方はどちらかを判定して、第2室湿度H2の方が低い場合は、ステップ#6で冷房運転モードを第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モードに設定し、外気湿度Hoの方が低い場合は、ステップ#7で、冷房運転モードを外気放出式の第1室内気循環冷房モードに設定する。
【0053】
又、ステップ#1で外気温度Toが最低と判定した場合は、ステップ#8で、第1室湿度H1と第2室湿度H2で低い方はどちらかを判定して、第2室湿度H2の方が低い場合は、ステップ#9で冷房運転モードを第2室内気放出式の外気取入冷房モードに設定し、第1室湿度H1の方が低い場合は、ステップ#10で、冷房運転モードを第1室内気放出式の外気取入冷房モードに設定する。
【0054】
つまり、外気温度To、第1室温度T1及び第2室温度T2のうちで第2室温度T2が最低である、即ち、第1空調対象室R1内の空気RA、第2空調対象室R2内の空気RA及び外気OAのうちで第2空調対象室R2内の空気RAが最低の場合は、冷房運転モードとしては、第2空調対象室R2内の空気RAを冷却対象空気として用いる第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードと外気放出式の第2室内気循環冷房モードとの2種が設定対象になる。更に、それら2種の冷房運転モードは、気化用空気として一方が第1空調対象室R1内の空気RAを用い、他方が外気OAを用いるものであるので、第1空調対象室R1内の空気RAと外気OAのうち相対湿度が低い方が気化用空気として用いられる冷房運転モード、例えば、第1空調対象室R1内の空気RAの方が相対湿度が低い場合は、第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードが運転対象のモードとして設定される。
【0055】
又、第1空調対象室R1内の空気RA、第2空調対象室R2内の空気RA及び外気OAのうちで、温度が最低なのは第1空調対象室R1内の空気RAの場合は、冷房運転モードとしては、第1空調対象室R1内の空気RAを冷却対象空気として用いる第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モードと外気放出式の第1室内気循環冷房モードとの2種が設定対象になる。更に、それら2種の冷房運転モードのうち、気化用空気として用いる空気の相対湿度が低い方の冷房運転モード、例えば、第2空調対象室R2内の空気RAの方が相対湿度が低い場合は、第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モードが運転対象のモードとして設定される。
【0056】
又、第1空調対象室R1内の空気RA、第2空調対象室R2内の空気RA及び外気OAのうちで、温度が最低なのは外気OAの場合は、冷房運転モードとしては、外気OAを冷却対象空気として用いる第2室内気放出式の外気取入冷房モードと第1室内気放出式の外気取入冷房モードとの2種が設定対象になる。更に、それら2種の冷房運転モードのうち、気化用空気として用いる空気の相対湿度が低い方の冷房運転モード、例えば、第2空調対象室R2内の空気RAの方が相対湿度が低い場合は、第2室内気放出式の外気取入冷房モードが運転対象のモードとして設定される。
【0057】
つまり、この実施形態では、制御部9が、外気温度センサ41、第1室温センサ42及び第2室温センサ43夫々の検出情報に基づいて、外気OA、第1空調対象室R1内の空気RA及び第2空調対象室R2内の空気RAのうちで温度が最低の空気を冷却対象空気とする冷房運転モードに設定すべく、運転モード切換手段Vの作動を制御するように構成されていることになる。
更に、制御部9が、外気OA、第1空調対象室R1内の空気RA及び第2空調対象室R2内の空気RAのうちで温度が最低の空気を冷却対象空気とする冷房運転モードが複数種ある場合は、外気湿度センサ44、第1室湿度センサ45及び第2室湿度センサ46夫々の検出情報に基づいて、外気OA、第1空調対象室R1内の空気RA及び第2空調対象室R2内の空気RAにおいて温度が最低の空気を除いたうちで、相対湿度が最低の空気を気化用空気とする冷房運転モードに設定すべく、運転モード切換手段Vの作動を制御するように構成されていることになる。
【0058】
制御部9は、操作部10の運転切換スイッチにより、第2室入浴後冷房運転が指令されると、外気温度センサ41にて検出された外気温度To、第2室温度センサ43にて検出された第2室温度T2に基づいて、運転モードを外気放出式の第2室内気循環冷房モードと第2室内気放出式の外気取入冷房モードとのいずれかに設定する入浴後運転モード設定処理を実行する。
制御部9は、入浴後運転モード設定処理では、外気温度Toと第2室温度T2で、第2室温度T2の方が低い場合は、運転モードを外気放出式の第2室内気循環冷房モードに設定し、外気温度Toの方が低い場合は、運転モードを第2室内気放出式の外気取入冷房モードに設定する。
そして、制御部9は、冷房運転モードを入浴後運転モード設定処理にて設定したモードに設定すべく、運転モード切換手段Vの作動を制御すると共に、吹出口切換三方ダンパ20を第2吹出状態に切り換える。
【0059】
制御部9は、操作部10の運転切換スイッチにより、第1室入浴中冷房運転が指令されると、外気温度センサ41にて検出された外気温度To、第2室温度センサ43にて検出された第2室温度T2に基づいて、運転モードを外気放出式の第2室内気循環冷房モードと第2室内気放出式の外気取入冷房モードとのいずれかに設定する入浴中運転モード設定処理を実行する。
制御部9は、入浴中運転モード設定処理では、外気温度Toと第2室温度T2で、第2室温度T2の方が低い場合は、運転モードを外気放出式の第2室内気循環冷房モードに設定し、外気温度Toの方が低い場合は、運転モードを第2室内気放出式の外気取入冷房モードに設定する。
そして、制御部9は、冷房運転モードを入浴中運転モード設定処理にて設定したモードに設定すべく、運転モード切換手段Vの作動を制御すると共に、吹出口切換三方ダンパ20を第1吹出状態に切り換える。
【0060】
つまり、第1空調対象室R1を入浴で使用している間やその直後は、第1空調対象室R1内の空気RAは、高温高湿であるので、冷却対象空気や気化用空気としては適さない。
そこで、第1室入浴中冷房運転や第2室入浴後冷房運転の冷房運転モードとしては、冷却対象空気として第2空調対象室R2内の空気RAや外気OAを用いる外気放出式の第2室内気循環冷房モードや第2室内気放出式の外気取入冷房モードが設定対象となり、それらの運転モードのうちで、冷却対象空気として用いる空気の温度が低い方、例えば、第2空調対象室R2内の空気RAの方が温度が低い場合は、外気放出式の第2室内気循環冷房モードが運転対象のモードとして設定される。
【0061】
制御部9は、操作部10の運転切換スイッチにより、換気運転が指令されると、
図8及び
図10に示すように、室内気用途切換三方ダンパ31を室内気放出状態に、外気用途切換三方ダンパ29を外気給気状態に、副吸込口切換三方ダンパ28を遮断状態に、給水断続弁14を閉じ状態に、循環遮断ダンパ37を閉じ状態に夫々切り換えると共に、給気ファン1及び排気ファン2を作動させる。
並びに、制御部9は、換気運転モード選択スイッチによる指令に基づき、指令された換気運転モードに設定すべく、主吸込口切換三方ダンパ24及び吹出口切換三方ダンパ20夫々の作動を制御する。例えば、両室換気モードが指令されている場合は、
図8及び
図10に示すように、主吸込口切換三方ダンパ24を両口吸込状態に、吹出口切換三方ダンパ20を両口吹出状態に夫々切り換える。
【0062】
例えば、両室換気モードにて換気運転が実行されると、
図8に示すように、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2の両室の空気RAが排気口4から排出されると共に、外気OAが第1吹出口5及び第2吹出口7から送出されて、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2が換気される。
【0063】
制御部9は、操作部10の運転切換スイッチにより、暖房乾燥運転が指令されると、
図9及び
図10に示すように、循環遮断ダンパ37を開き状態に、主吸込口切換三方ダンパ24を第1室吸込状態に、室内気用途切換三方ダンパ31を室内気放出状態に、外気用途切換三方ダンパ29を遮断状態に、副吸込口切換三方ダンパ28を遮断状態に、給水断続弁14を閉じ状態に夫々切り換え、循環ファン36及び排気ファン2を作動させ、暖房用加熱手段を加熱作動させる。但し、排気ファン2は、その送風量が各種の冷房運転時や換気運転時よりも少なく、しかも、循環ファン36の送風量よりも少なくなるように回転速度が調整される。
並びに、制御部9は、暖房乾燥モード切り換えスイッチにより、両室暖房乾燥モードが指令されている場合は、
図9及び
図10に示すように、吹出口切換三方ダンパ20を両口吹出状態に夫々切り換え、第1室暖房乾燥モードが指令されている場合は、図示を省略するが、吹出口切換三方ダンパ20を第2室吹出状態に切り換える。
【0064】
例えば、両室暖房乾燥モードにて暖房乾燥運転が実行されると、
図9に示すように、第1空調対象室R1内の空気が第1吸込口6から吸い込まれて、その一部が排気口4から排気されつつ、残部が暖房加熱手段により加熱された後、第1吹出口5及び第2吹出口7から送出されることになり、第1空調対象室R1内の温度が上昇すると共に、相対湿度が低下し、並びに、第2空調対象室R2内の温度が上昇する。
【0065】
暖房運転における制御動作は、主吸込口切換三方ダンパ24を第2室吸込状態に切り換える以外は、上記の暖房乾燥運転時の制御動作と同様であるので、説明及び図示を省略する。
例えば、両室暖房モードにて暖房モードが実行されると、第1空調対象室R1内の空気が第1吸込口6から吸い込まれて、暖房加熱手段により加熱された後、第1吹出口5及び第2吹出口7から送出されることになり、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2両室内の温度が上昇する。
【0066】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 運転モード切換手段Vの具体構成は、上記の実施形態において例示した構成、即ち、第1室内気放出式の外気取入冷房モード、第2室内気放出式の外気取入冷房モード、外気放出式の第1室内気循環冷房モード、外気放出式の第2室内気循環冷房モード、第2室内気放出式の第1室内気循環冷房モード及び第1室内気放出式の第2室内気循環冷房モードの6種の冷房運転モードを択一的に設定自在な構成に限定されるものではない。
例えば、外気取入冷房モードとしての第1室内気放出式の外気取入冷房モード、室内気循環冷房モードとしての外気放出式の第2室内気循環冷房モードの2種の運転モードを択一的に設定可能に構成しても良い。
又、第1室内気放出式の外気取入冷房モード、第2室内気放出式の外気取入冷房モード、外気放出式の第1室内気循環冷房モード及び外気放出式の第2室内気循環冷房モードの4種の運転モードを択一的に設定可能に構成しても良い。
上記のいずれの別実施形態でも、運転モード切換手段Vは、上記の実施形態における副吸込口切換三方ダンパ28、第1吸込分岐路25、第2吸込分岐路26及び副吸込路27を省略して、主吸込口切換三方ダンパ24、第1吸込支流路21、第2吸込支流路22、外気用途切換三方ダンパ29、外気用途切換路30、室内気用途切換三方ダンパ31及び室内気用途切換路32を用いて構成することができる。
【0067】
(ロ) 上記の実施形態では、空調対象室として、第1空調対象室R1及び第2空調対象室R2の2室を対象にしたが、1室のみを対象にしても良い。
この場合、運転モード切換手段Vは、上記の実施形態における主吸込口切換三方ダンパ24、第2吸込支流路22、副吸込口切換三方ダンパ28、第1吸込分岐路25、第2吸込分岐路26及び副吸込路27を省略して、第1吸込支流路21、外気用途切換三方ダンパ29、外気用途切換路30、室内気用途切換三方ダンパ31及び室内気用途切換路32を用いて構成することができる。
又、吹出口切換三方ダンパ20も省略する。
【0068】
(ハ) 上記の実施形態において、外気湿度センサ44、第1室湿度センサ45及び第2室湿度センサ46を省略して、制御部9の制御動作において、それら外気湿度センサ44、第1室湿度センサ45及び第2室湿度センサ46夫々の検出情報に基づいて運転モード選択する処理を省略しても良い。
この場合、外気、第1空調対象室R1内の空気及び第2空調対象室R2内の空気のうちで温度が最低の空気が給気ファン1のファン吸込口1iに吸い込まれる運転モードが複数種ある場合は、外気温度センサ41、第1室温度センサ42及び第2室温度センサ43夫々の検出情報に基づいて、外気、第1空調対象室R1内の空気及び第2空調対象室R2内の空気において温度が最低の空気を除いたうちで、温度が最高の空気が気化用流路11の入口11iに吸い込まれる運転モードに設定するように構成しても良い。
この場合は、気化用空気として、高温の空気を用いることにより、間接気化冷却部Cの気化用流路11における水の気化を促進することができるので、間接気化冷却部Cでの冷却対象空気の冷却能力を向上して、冷房能力を向上することができる。
【0069】
(ニ) 第1空調対象室R1や第2空調対象室R2の具体例は、上記の実施形態において例示した例、即ち、第1空調対象室R1が浴室で、第2空調対象室R2が脱衣室の例に限定されるものではない。
【0070】
(ホ) 給気ファン1や排気ファン2の設置形態は、上記の実施形態において例示した形態に限定されるものではない。例えば、給気ファン1の設置形態は、そのファン吸込口1iが間接気化冷却部Cの冷却用流路12の出口12eに連通接続され且つファン吐出口1eが冷却空気送出路17の上流端に連通接続された形態でも良い。
又、排気ファン2の設置形態は、そのファン吸込口2iが吸込路23の下流端に連通接続され且つファン吐出口2eが間接気化冷却部Cの気化用流路11の入口11iに連通接続された形態でも良い。
【0071】
(ヘ) 上記の実施形態における暖房部Hを省略して、冷房機能及び換気機能を備えた間接気化冷却式の空調システムに構成しても良い。