(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5921301
(24)【登録日】2016年4月22日
(45)【発行日】2016年5月24日
(54)【発明の名称】FRP製タンクのAE発生位置標定装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01N 29/14 20060101AFI20160510BHJP
【FI】
G01N29/14
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-92131(P2012-92131)
(22)【出願日】2012年4月13日
(65)【公開番号】特開2013-221794(P2013-221794A)
(43)【公開日】2013年10月28日
【審査請求日】2015年4月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】500302552
【氏名又は名称】株式会社IHIエアロスペース
(74)【代理人】
【識別番号】100097515
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 実
(74)【代理人】
【識別番号】100136700
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 俊博
(72)【発明者】
【氏名】寺田 和正
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 明良
(72)【発明者】
【氏名】廣島 敬之
【審査官】
田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−014624(JP,A)
【文献】
特開2003−066015(JP,A)
【文献】
特開平09−010576(JP,A)
【文献】
特開2010−271093(JP,A)
【文献】
特開2006−250823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 29/00−29/52
G01B 17/00−17/08
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体であるFRP製タンクの開口を液密に閉鎖可能な密封蓋と、
前記密封蓋から前記FRP製タンクに充填された液体の内部まで延び内側が液密に設けられた取付部材と、
前記液体の内部であって前記取付部材の前記内側に互いに間隔を隔てて設置される3以上のAEセンサと、
前記液体の内部で前記密封蓋と前記AEセンサとの間に介在する弾性体と、
AEセンサで受信したAE波に基づき、AE波の発生位置を算出する演算装置とを備え、
前記AEセンサは、前記弾性体が前記FRP製タンクの外殻から直接伝搬されるAE波を遮断することにより前記液体のみを介してAE波を受信する、ことを特徴とするFRP製タンクのAE発生位置標定装置。
【請求項2】
前記取付部材は、前記密封蓋から前記液体の内部まで延びる中空管と、
前記液体の内部で、該液体と前記中空管の内側とを仕切る中空管蓋と、を有し、
前記AEセンサは、前記中空管蓋の内側に取り付けられ、
前記弾性体は、前記中空管と前記中空管蓋との間に介在し、前記中空管の内側を液密に保つ、ことを特徴とする請求項1に記載のFRP製タンクのAE発生位置標定装置。
【請求項3】
前記3以上のAEセンサは、多角形の各頂点に設置されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のFRP製タンクのAE発生位置標定装置。
【請求項4】
被検体であるFRP製タンクの開口を密封蓋で液密に閉鎖し、
3以上のAEセンサを、前記密封蓋から前記FRP製タンクに充填される液体の内部となる位置まで延びる液密に設けられた取付部材の内側であって該液体の内部に位置するように互いに間隔を隔てて設置し、前記密封蓋とAEセンサとの間に前記液体の内部に位置するように弾性体を介在させ、
FRP製タンク内に前記液体を充填し、該液体の圧力を加圧しながらAEセンサでAE波を受信し、
演算装置により、AEセンサで受信したAE波に基づき、AE波の発生位置を算出し、
前記AEセンサは、前記弾性体が前記FRP製タンクの外殻から直接伝搬されるAE波を遮断することにより前記液体のみを介してAE波を受信する、ことを特徴とするFRP製タンクのAE発生位置標定方法。
【請求項5】
前記3以上のAEセンサを、多角形の各頂点に設置する、ことを特徴とする請求項4に記載のFRP製タンクのAE発生位置標定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐圧試験時にAE発生位置を測定するFRP製タンクのAE発生位置標定装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
AE(アコースティックエミッション:音響発生)とは、材料の変形又は破損に伴い材料から発生する弾性波を意味する。また、AE信号とは、AE波を電気信号に変換して得られる物理量を意味し、AEセンサとはAE信号を受信又は検出するセンサを意味する。さらにAE試験又はAE法は、AE信号に基づき材料の変形又は破損の程度やその位置を特定する試験又は試験方法を意味する。
【0003】
金属製又は繊維強化プラスチック(FRP)製の圧力タンクに、AEセンサを取り付け、圧力タンクの破壊の兆候を検出することが、特許文献1,2に開示されている。
また、金属製のタンクに複数のAEセンサを取り付け、タンクの底板等に発生するAE信号を検出して、AE発生位置を標定することが特許文献3に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2009/008515号、「高圧タンクの損傷検知方法、及びそのための装置」
【特許文献2】特開2010−14624号公報、「圧力タンク及び圧力タンクにおける内部欠陥検出方法」
【特許文献3】特開2005−17089号公報、「タンク検査方法およびタンク検査装置」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2の手段は、圧力タンクの破壊の兆候を検出できるが、その破壊位置、すなわちAE発生位置を標定することはできない。
一方、特許文献3の手段は、AE発生位置の標定ができるが、金属製タンクではなく、FRP製タンクに適用した場合、以下の問題点があった。
【0006】
FRP製タンクは、強化材に金属繊維、炭素繊維、セラミック繊維、高分子繊維などが用いられ、母材に高分子、ゴム、セラミック、金属などが用いられている。そのため、FRP製タンクは、強化材と母材とでAE波の伝播速度が異なるため、伝播速度が繊維の方向に依存する異方性がある。
また、FRP製タンクから発生するAE信号は、母材と強化材とで相違し、低周波数(例えば25kHz)から高周波数(例えば1MHz)までの広域である。
さらに、FRP製タンクの外殻を伝播するAE波は伝播速度(音速)が違う縦波、横波および、板波が混在している。
【0007】
従って、金属製タンクを対象とした従来のAE発生位置測定手段をそのままFRP製タンクに適用すると、FRP製タンクの外殻を伝播する混在したAE波と、タンク内の液中を伝播するAE波(「縦波」)とが混在しその識別が困難であった。その結果、従来の手段では、AE発生位置の標定誤差が大きかった。
【0008】
また、FRP製タンク(例えば、FRP製ロケットモータケース)の耐圧試験を実施する際には、FRP製タンクの外面に、歪測定用センサや、変位測定用センサを多数取り付ける必要があり、AEセンサの取り付けスペースが不足する問題点があった。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の第1の目的は、FRP製タンクに適用することができ、耐圧試験時にFRP製タンクのAE発生位置を正確に標定することができるFRP製タンクのAE発生位置標定装置及び方法を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、FRP製タンクの耐圧試験時に、歪測定用センサや変位測定用センサの設置位置にかかわらず、AEセンサの取り付けスペースを確実に確保できるFRP製タンクのAE発生位置標定装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、被検体であるFRP製タンクの開口を液密に閉鎖可能な密封蓋と、
前記密封蓋から前記FRP製タンクに充填された液体の内部まで延び内側が液密に設けられた取付部材と、
前記液体の内部であって前記取付部材の
前記内側に互いに間隔を隔てて設置され
る3以上のAEセンサと、
前記液体の内部で前記密封蓋と前記AEセンサとの間に介在する弾性体と、
AEセンサで受信したAE波に基づき、AE波の発生位置を算出する演算装置とを備え
、
前記AEセンサは、前記弾性体が前記FRP製タンクの外殻から直接伝搬されるAE波を遮断することにより前記液体のみを介してAE波を受信する、ことを特徴とするFRP製タンクのAE発生位置標定装置が提供される。
【0011】
また本発明によれば、被検体であるFRP製タンクの開口を密封蓋で液密に閉鎖し、
3以上のAEセンサを、
前記密封蓋から前記FRP製タンクに充填される液体の内部となる位置まで延びる液密に設けられた取付部材の内側であって該液体の内部に位置するように互いに間隔を隔てて設置し、
前記密封蓋とAEセンサとの間に前記液体の内部に位置するように弾性体を介在させ、
FRP製タンク内に
前記液体を充填し、
該液体の圧力を加圧しながらAEセンサでAE波を受信し、
演算装置により、AEセンサで受信したAE波に基づき、AE波の発生位置を算出
し、
前記AEセンサは、前記弾性体が前記FRP製タンクの外殻から直接伝搬されるAE波を遮断することにより前記液体のみを介してAE波を受信する、ことを特徴とするFRP製タンクのAE発生位置標定方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
上記本発明の装置及び方法によれば、FRP製タンクに充填された液体のみを介してAE波を受信する3以上のAEセンサが、密封蓋の内側に互いに間隔を隔てて設置されるので、FRP製タンクの液圧による耐圧試験時において、FRP製タンクの外殻で発生したAE波は、液体のみを介してAEセンサに伝播される。
従って、AEセンサはタンク内の液中を伝播するAE波(「縦波」)のみを受信し、液中の音速は一定と見なせることから、3以上のAEセンサで受信したAE波に基づき、AE波の発生位置を正確に標定することができる。
【0013】
また、本発明によれば、3以上のAEセンサが、密封蓋の内側に設置されるので、FRP製タンクの耐圧試験時に、歪測定用センサや変位測定用センサの設置位置にかかわらず、AEセンサの取り付けスペースを確実に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明のAE発生位置標定装置の全体構成図である。
【
図3】本発明のAE発生位置標定方法の全体フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0016】
図1は、本発明のAE発生位置標定装置10の全体構成図である。
【0017】
本発明の試験対象であるFRP製タンク1は、例えばFRPやCFRPなどの複合材料からなるタンクである。なお、FRP製タンク1は、FRP、CFRP以外の複合材料からなるタンクであってもよい。
FRP製タンク1は、内部に液体2を充填し、加圧装置11により液体2の圧力をステップ状に上昇させて加圧するように構成されている。FRP製タンク1の形状は、この例では円筒形であるが、球形、その他の形状であってもよい。
FRP製タンク1の外殻1aの形状は、この例では外側に膨らんだ凸面であるが、平面であっても、内側にへこんだ凹面であってもよい。
【0018】
FRP製タンク1は、1又は複数の開口1bを有する。開口1bは、この例では、円筒形タンクの対象軸上に、上下2つが設けられている。なお、開口1bは1つでも3以上であってもよい。
また、FRP製タンク1の姿勢は、この例では対象軸を鉛直に示しているが、本発明はこれに限定されず、任意の姿勢であってもよい。
【0019】
内部に充填する液体2は、好ましくは加圧水(淡水)であるが、その他の液体(例えば海水、作動油、グリセリン、等)であってもよい。
【0020】
図1において、本発明のAE発生位置標定装置10は、密封蓋12、AEセンサ14、演算装置16及び出力装置18を備える。
【0021】
密封蓋12は、FRP製タンク1の開口1bを液密に閉鎖可能であり、その内側に、AEセンサ14を取り付ける取付部材13を有する。なおこの例で、密封蓋12は、図で上部の開口1bを閉鎖する上部密封蓋12aと、図で下部の開口1bを閉鎖する下部密封蓋12bとからなる。
なお、開口1bが複数ある場合には、そのすべてに密封蓋12を設け、FRP製タンク1の内部を密閉空間とする必要がある。
【0022】
取付部材13は、この例では上部密封蓋12aに設けられ、密封蓋12(上部密封蓋12a)を貫通して液密に延びる中空管13aと、中空管13aの内方端に位置するセンサ取付部13bとからなる。
なお、取付部材13の取り付けは、単一の密封蓋12に限定されず、複数の密封蓋12に分散させて取り付けてもよい。
【0023】
取付部材13は、FRP製タンク1の外殻1aからAEセンサ14へ直接伝播するAE波3aを遮断するように、好ましくはAE波3aが伝播し難い材料で構成され、かつAEセンサ14を液体2の内部に確実に埋没させるように寸法が設定されている。AE波3aは、伝播速度(音速)が異なる縦波、横波、板波が混在しているAE波である。
【0024】
図2は、取付部材13の詳細を示す図である。この図において(A)は取付部材13の詳細図、(B)は(A)のB部詳細図である。
図2(A)に示すように、センサ取付部13bは中空管であり、その内側にAEセンサ14が収容され、AEセンサ14にFRP製タンク1内の圧力が作用しないようになっている。
また、
図2(B)に示すように、センサ取付部13bの下端にはOリング19を介して中空管蓋20がボルト21で固定され、FRP製タンク1内の液体2がセンサ取付部13b内に侵入しないようになっている。
【0025】
なおOリング19は、他のシール材で置き換えてもよい。Oリング19又はその他のシール材は、例えばニトリルゴム、シリコンゴム等の弾性体である。このような弾性体を用いることにより、FRP製タンク1の外殻1aからAEセンサ14へ直接伝播するAE波3aを遮断することができる。
【0026】
なお、液体2と接触する中空管13a、センサ取付部13b、中空管蓋20、ボルト21は、耐食性のある材料、例えばステンレス材であるのがよい。
【0027】
3以上のAEセンサ14は、密封蓋12の内側のセンサ取付部13bに互いに間隔を隔てて設置され、FRP製タンク1に充填された液体2のみを介してAE波3を受信するようになっている。
また、AEセンサ14の配置は、少なくとも3つのAEセンサ14で、AE波3の発生位置を特定できるように、好ましくは多角形の各頂点に設置されている。この多角形は、AEセンサ14が3つの場合は正三角形、AEセンサ14がN個の場合は正N角形であるのが好ましいが、これに限定されない。
【0028】
さらにAEセンサ14をセンサ取付部13bに設置した状態において、AEセンサ14のセンサケーブル14aは、中空管13aの内側を通してFRP製タンク1の外側に取り出され、その出力信号を演算装置16に入力するようになっている。
また、AEセンサ14を設置した状態において、中空管13aの内方端は液密にシールされる。
【0029】
AEセンサ14は、FRP製タンク1の耐圧試験時における最大圧力に耐える耐圧性能と防水性能を有する必要がある。またAEセンサ14は、液中を伝
播するAE波3bの帯域を持つセンサである必要がある。
【0030】
図1において、演算装置16は、例えばコンピュータであり、3以上のAEセンサ14で受信したAE波3(縦波3b)に基づき、AE波3の発生位置(すなわち、AE発生源4の位置)を算出する。この算出には、3次元位置標定を行う周知のソフトウェアを用いる。
【0031】
なお、AEセンサ14又は演算装置16に閾値を設け、FRP製タンク1の外殻1aから取付部13に伝播したわずかなAE波3aを含むノイズを除去する。
【0032】
上述したように、FRP製タンク1の外殻1aを伝播するAE波3aは、縦波、横波、板波が混在しているAE波であり、その伝播速度(音速)がそれぞれの波により異なるため位置標定が難しい。
一方、液中を伝播するAE波3(縦波3b)は縦波であり、その液中伝播速度は温度、圧力が一定の場合、一定(例えば水の場合、約1500m/s)である。
従って、3以上のAEセンサ14の3次元位置が既知であれば、単一のAE発生源4から各AEセンサ14までの縦波3bの伝播時間を求めることにより、各AEセンサ14からAE発生源4までの距離が求まり、AE発生源4の3次元位置を算出することができる。
【0033】
図1において、出力装置18は、例えば表示装置(コンピュータ用のディスプレイ)、プリンタ、又は外部装置への出力デバイスであり、算出したAE発生源4の3次元位置を表示、印刷、又は出力する。
【0034】
図3は、本発明のAE発生位置標定方法の全体フロー図である。
この図に示すように、本発明のAE発生位置標定方法は、S1〜S7の各ステップ(工程)からなる。
【0035】
S1では、被検体であるFRP製タンク1と、FRP製タンク1の開口を液密に閉鎖可能な密封蓋12を準備する。
またこの準備において、FRP製タンク1の内部に加圧装置11により液体2を充填し、液体2の圧力をステップ状に上昇又は下降させるように構成する。
【0036】
S2では、3以上のAEセンサ14を、FRP製タンク1に充填された液体2のみを介してAE波3を受信するように、密封蓋12の内側に互いに間隔を隔てて設置する。この際、3以上のAEセンサ14を、好ましくはそれぞれ多角形の各頂点に設置する。
また、各AEセンサ14の3次元位置を、演算装置16に設けられた記憶装置(図示せず)に記憶させる。
【0037】
S3では、FRP製タンク1の開口を密封蓋12で液密に閉鎖する。
【0038】
S4では、耐圧試験を実施する。この耐圧試験では、FRP製タンク1に充填された液体2の圧力を、ステップ状に上昇させて加圧するのが好ましい。
【0039】
S5では、耐圧試験中に3以上のAEセンサ14でAE波3を検出する。
耐圧試験中に、検出されたすべてのAE波3は、演算装置16に設けられた記憶装置(図示せず)に、時系列的に記憶する。
なお耐圧試験中に発生するAE波3は、FRP製タンク1の外殻1aのどこで発生するかは不明である。
【0040】
S6では、3以上のAEセンサ14で受信したAE波3(縦波3b)に基づき、AE波3の発生位置(すなわち、AE発生源4の位置)を算出する。
【0041】
上述したように、3以上のAEセンサ14の3次元位置が既知であれば、単一のAE発生源4から各AEセンサ14までの縦波3bの伝播時間を求めることにより、各AEセンサ14からAE発生源4までの距離が求まり、AE発生源4の3次元位置を算出することができる。
【0042】
S7では、出力装置18により、算出したAE発生源4の3次元位置を表示、印刷、又は出力する。
【0043】
上述した本発明の装置及び方法によれば、FRP製タンク1に充填された液体2のみを介してAE波3を受信する3以上のAEセンサ14が、密封蓋12の内側に互いに間隔を隔てて設置されるので、FRP製タンク1の液圧による耐圧試験時において、FRP製タンク1の外殻1aで発生したAE波3は、液体2のみを介してAEセンサ14に伝播される。
従って、AEセンサ14はタンク内の液中を伝播するAE波3(縦波3b)のみを受信し、液中の音速は一定と見なせることから、3以上のAEセンサ14で受信したAE波3に基づき、AE波3の発生位置(AE発生源4)を正確に標定することができる。
【0044】
また、本発明によれば、3以上のAEセンサ14が、密封蓋12の内側に設置されるので、FRP製タンク1の耐圧試験時に、歪測定用センサや変位測定用センサの設置位置にかかわらず、AEセンサ14の取り付けスペースを確実に確保できる。
【0045】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0046】
1 FRP製タンク、1a 外殻、1b 開口、2 液体、3 AE波、
3a AE波(縦波、横波、板波)、3b 縦波、4 AE発生源、
10 AE発生位置標定装置、11 加圧装置、
12 密封蓋、12a 上部密封蓋、12b 下部密封蓋、
13 取付部材、13a 中空管、13b センサ取付部、
14 AEセンサ、14a センサケーブル、
16 演算装置、18 出力装置、
19 Oリング、20 中空管蓋、21 ボルト