【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、総務省、電波資源拡大のための研究開発委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【文献】
Ibrahim Habib, Mahmoud Sherif, Mahmoud Naghshineh, Parviz Kermani,"An adaptive quality of service channel borrowing algorithm for cellular networks",International Journal of Communication Systems,2003年10月,Volume 16, Issue 8,pages 759-777,URL,http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/dac.616/abstract?systemMessage=Wiley+Online+Library+will+be+unavailable+on+Saturday+27th+February+from+09%3A00-14%3A00+GMT+%2F+04%3A00-09%3A00+EST+%2F+17%3A00-22%3A00+SGT+for+essential+maintenance.++Apologie
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
無線通信端末を収容するセルを1又は複数のチャネルを利用して構成する複数の基地局と、複数の基地局の夫々が利用可能な予備チャネルに関する情報を管理する管理装置と、を備えたマルチチャネル無線通信システムであって、
前記管理装置は、一の基地局が利用可能な予備チャネルの内に、当該一の基地局のセルに隣接するセルを構成する他の基地局が運用していないチャネルがあるかを判定し、当該運用していないチャネルが1つ以上ある場合は、所定のエチケットに従って、当該運用していないチャネルの1つを当該一の基地局の運用チャネルとし、当該運用していないチャネルがない場合は、セル内における発生通信量と、基地局と無線通信端末との間の伝搬環境に依存する伝送レートと、現に割り当てられている運用チャネル数との関数として定まる満足度に基づいて、当該他の基地局の中から運用チャネルの開放を求める基地局を選択し、当該選択した基地局とチャネル交渉を行うことを特徴とするマルチチャネル無線通信システム。
【背景技術】
【0002】
近年の情報化社会の進展は実に目覚しく、多くの情報通信機器やサービスにおける通信方法として、有線通信のほかに、無線通信が利用されることも多くなっている。
これに伴い、有限な資源である無線周波数の需要も増加の一途をたどっており、割当て可能な周波数の枯渇が世界各国で大きな問題となってきている。一般に、周波数は国がライセンス管理を行い、ライセンスを割当てられた者だけが、特定の場所および時間において、厳格な管理の下、その周波数を利用することができる。
しかしながら、今後も増え続けるであろう周波数需要に対応するためには、これまでの利用方法にとらわれない、新しい周波数の利用方法が求められている。
【0003】
そこで近年、周波数の枯渇問題を解決するための新たな周波数の利用方法として、既に割当てられているにも関わらず、空間的、時間的に使用されない周波数帯(ホワイトスペース)を利用する方法が研究されている。
例えば、ライセンスを受けている利用者(以下、「一次利用者」という)の既存システムの周波数使用への影響を十分回避しつつ、ライセンスを受けていない利用者(以下、「二次利用者」という)が柔軟にホワイトスペースを利用するコグニティブ無線通信システムなどの研究開発が行われている(非特許文献1参照)。
【0004】
例えば、IEEE802.22で標準化が行われている、ホワイトスペースを利用する無線通信システムでは、各無線局は、IPネットワーク上のデータベース(DB:Data Base)にアクセスすることで、自局の位置情報に基づく送信可能チャネルリスト(周波数リスト)と最大送信可能電力とを取得する。送信可能チャネルリストは、基地局(BS:Base Stati
on)内のスペクトルマネージャ(SM:Spe ctrum Manager)によって、随時更新をしながら一括管理されている。そして、BSはこの送信可能チャネルリストに基づき通信に利用可能なチャネルを、運用チャネルとして決定し、BSのサービス範囲(セル)内の、戸別に設置される子局や携帯電話等の無線通信端末(CPE:Customer Premises Equipment)と通信を行う。
【0005】
また、SMはスペクトルセンシング情報の管理を行う。各無線局(BSおよびCPE。以下同様。)はスペクトルセンシング機能を具備している。各無線局は、スペクトルセンシングによって、決定された運用チャネルが既存システム(一次利用者のシステム)によって使用されていることを検知すると、その情報をSMに通知する。すると、SMはDBに検知情報を通知した上で、送信可能チャネルリストからこのチャネルを除外する。
ホワイトスペースを利用する無線通信システムは、このようにして時々刻々と更新される情報に基づきダイナミックなスペクトルアクセスを行うことで、一次利用者のチャネル使用への影響を回避すると同時に、二次利用者の通信も実現する。
【0006】
SMに具備されているこの他の機能としては運用しているチャネル(OPE)のリストや、予備チャネル(BAK)のリストを隣接BS間で共有する機能があり、この情報に基づき、地理的に近接するIEEE802.22セル(隣接セル)間で干渉を起こさないよう、チャネルを排他的に選択できる。また、排他利用不可能な場合には、隣接するセル間でチャネルを時分割で共用するSelf Co-existence 機能(SC)を備える。(非特許文献2参照)
【0007】
図8は、非特許文献2における、自セルの利用可能チャネルリストと、全隣接セルのチャネルリスト取得後の、運用チャネル(Operating Channel)決定の流れを示すフローチャートである。
【0008】
非特許文献2では、チャネルの状態として、例えば以下の状態がある。
AVA(Available):DBによりホワイトスペースとして利用可能と通知されたチャネル。
OPE(Operation):セル内で運用しているチャネル。
BAK(Backup):AVAであり、かつ、センシング結果からも運用可能と判断した運用候補チャネル。
LP1(Local priority1):BAKの中で、隣接セルのOPEでもBAKでもないチャネル。
LP2(Local priority2):BAKの中で、隣接セルのOPEではないチャネル。
LP3(Local priority3):BAKの中で、隣接セルのOPEチャネル。
【0009】
また、前提として、隣接セルからのSCH(Superframe Control Header)やCBP(Co-existence Beacon Protocol)の受信を行うことで、各BSは隣接セルのOPE、BAKチャネルのリストを取得可能である。そして、隣接セルのチャネルの運用状態に基づき、隣接セル間で干渉を起こさないようなチャネルの選択を行う。
【0010】
SCHは16フレームを1つの制御周期とするスーパーフレームの先頭フレームにおいて送信されるフレームヘッダであり、BSを固有に識別するためのIDや利用候補チャネルの情報を含む。
【0011】
また、CBPは上りサブフレームの最後に割当てられるSCW(Self Co-existence Window)と呼ばれる期間に送信され、SCHと同様、BSを固有に識別するためのIDやBAKチャネル番号の情報などを含み、さらにはSelf Co-existence モードにおいて用いられる、ODFC(On-Demand Frame Contention)(
図8、S104)のためのフレーム開放要求(FC−REQ)、応答(FC−RSP)、応答確認(FC−ACK)、開放通知(FC−REL)などといった情報要素(IE:Information Element)を含む。
【0012】
まず始めに、SMは隣接セルの運用チャネル情報を基に、排他的に利用可能なチャネル、すなわちLP1またはLP2の状態のチャネルがあるかどうかを判定する(ステップS101)。
そして、排他利用可能なチャネルが存在し、LP1が存在する場合には、LP1の中からOPEとするチャネルを選択し、LP1が存在しない場合には、LP2の中からOPEとするチャネルを選択する(ステップS102)。さらに、このとき、チャネル利用の優先順位などシステム規定の基準にしたがい、チャネルを選択し、そのチャネルを運用チャネルとして決定してもよい。優先順位には、CINR(搬送波電力対干渉雑音電力比;Carrier power to Interference and Noise power Ratio)などのチャネルの品質や国の定める無線通信規制やネットワークの運用ルールやネットワークオペレータの指示にしたがう方法などがある。
【0013】
他方、排他的に利用可能なチャネルが無い場合には、SMはSC(Self Co-existence)モードを実行可能かどうか判断する(ステップS103)。
LP3が存在しない場合や、国の定める無線通信規制やネットワークの運用ルールやネットワークオペレータの指示などによりSCモードを実行できない場合には、運用チャネルを取得せず、BSの動作を停止するか、排他利用可能なチャネルが現れるまで待機することとなる。
SCモードを実行できる場合には、LP3の中から任意のチャネルを選択し、ODFCと呼ばれるランダムアルゴリズムよって隣接セルのOPEからフレーム単位でチャネル運用権を取得し、時分割でセル間のチャネル共用を実現するか、下り送受信期間(down stream subframe)と上り送受信期間(up stream subframe)をセル間で同期させることによって干渉回避可能な場合には、これによりチャネル共用を実現する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
IEEE802.22システムは、無線ブロードバンド通信サービスをCPEに対して提供することを目的としているため、より高速な通信サービスを提供するために、複数のチャネル(マルチチャネル)を同時に利用することは当然に考えられる。
しかしながら、非特許文献2の運用チャネル決定手段は、複数のチャネルを運用チャネルとして用いることは想定していない。このため、仮に非特許文献2の方法によって複数の運用チャネルを取得しようとする場合には、先にチャネルの取得を試みたセルが多くのチャネルを占有してしまうため、後から起動したBSが構成・管理するセルや、トラヒックなどに応じて後からチャネルを追加して取得したい場合などには、既に排他的に運用可能なチャネルが残されておらず、セル間のサービスに不公平が生じてしまう。
【0017】
なお、IEEE802.22システムを具体的な例の1つにあげて説明したが、IEEE802.22システムに限らず、加入者局を収容するエリアをそれぞれ複数のチャネルを利用して構成する複数のBSを備えたコグニティブ無線通信システムにおいては、同様な不公平が生じてしまう。
【0018】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、無線通信端末(CPE)を収容するセルをそれぞれ複数のチャネルを利用して構成する複数の基地局(BS)を備えたマルチチャネル無線通信システムにおいて、複数チャネルをセル間で公平利用可能にし、各セルの顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)の向上を実現することを目的とする。
また、本発明は、マルチチャネル無線通信システムにおいて、公平性をもって、ホワイトスペースの有効利用を実現することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明に係るチャネル利用方法は、複数のチャネルを利用して無線通信端末を収容するセルを構成する基地局が実行する方法であって、自己が利用可能な予備チャネルの内に、自己のセルに隣接するセルを構成する他の基地局の運用チャネルでないチャネルがあるかを判定する判定処理と、前記他の基地局の運用チャネルでないチャネルが1つ以上ある場合は、所定のエチケットに従って、当該チャネルの1つを自己の運用チャネルとする公平化処理と、前記他の基地局の運用チャネルでないチャネルがない場合は、セル内における発生通信量と、基地局と無線通信端末との間の伝搬環境に依存する伝送レートと、現に割り当てられている運用チャネル数との関数として規定される満足度に基づいて、当該他の基地局の中から運用チャネルの開放を求める基地局を決定し、当該決定した基地局に運用チャネルを開放させる交渉処理と、を含むことを特徴とする。
【0020】
上記のようにLP1、LP2、LP3を定義したシステムを例にすれば、自己の基地局が利用可能な予備チャネル(BAK)の内に、自己のセルに隣接するセルを構成する他の基地局の運用チャネル(OPE)でないチャネル(すなわち、LP1又はLP2)があるかを判定し、このようなチャネルがある場合は、スペクトルエチケットが許す限り当該チャネルを自己の運用チャネル(OPE)とし、他方、このようなチャネルがない場合(すなわち、LP3)は、満足度に基づく交渉処理によって、当該他の基地局に運用チャネル(OPE)を開放させるという一連の処理が繰り返される。
【0021】
本発明に係るチャネル利用方法では、前記公平化処理は、例えば、自己が利用可能な予備チャネルの内に、前記他の基地局の運用チャネルでないチャネルがある場合、更に、当該チャネルが当該他の基地局が利用可能な予備チャネルでないかを判定し、前記他の基地局の予備チャネルでない場合は、前記チャネルを自己の運用チャネルとし、前記他の基地局の予備チャネルである場合は、自己の満足度が当該他の基地局の満足度より小さいか又は前記判定処理以降の一連の処理の繰り返しによって当該他の基地局の満足度が不変であることを条件に、前記チャネルを自己の運用チャネルとする、ことができる。
【0022】
すなわち、上記例によれば、自己の基地局がBAKの中のチャネルをOPEとしようとする場合、LP1であれば、当該チャネルをOPEとすることができ、LP2であれば、満足度のバランスを考慮して、他の基地局のBAKを自己の基地局のOPEとする。
したがって、隣接セルの基地局と公平性をもって、自己の基地局がBAKの中のチャネルをOPEとすることができる。
【0023】
本発明に係るチャネル利用方法では、前記交渉処理は、例えば、自己の満足度が前記他の基地局の満足度に比べて最小である(他の基地局のいずれの満足度より小さいか等しい)か又は前記判定処理以降の一連の処理の繰り返しによって当該他の基地局の満足度が不変であること、かつ、当該他の基地局に運用チャネルを開放させたことにより両者の満足度が逆転しないことを条件に、当該他の基地局に運用チャネルを開放させることができる。
【0024】
すなわち、上記例によれば、自己の基地局がBAKの中のチャネルをOPEとしようとする場合、LP3(他の基地局のOPE)であれば、当該チャネルをそのままOPEとすると通信干渉を生じてしまうので、満足度のバランスを考慮して、他の基地局のOPEを開放させ、当該チャネルを自己の基地局のOPEとすることを可能にする。
したがって、隣接セルの基地局と通信干渉を生ずることなく、かつ、公平性をもって、自己の基地局がBAKの中のチャネルをOPEとすることができる。
【0025】
本発明に係るマルチチャネル無線通信システムは、無線通信端末を収容するセルを1又は複数のチャネルを利用して構成する複数の基地局と、複数の基地局の夫々が利用可能な予備チャネルに関する情報を管理する管理装置と、を備えて、前記管理装置は、当該一の基地局が利用可能な予備チャネルの内に、当該位置の基地局のセルに隣接するセルを構成する他の基地局が運用していないチャネルがあるかを判定し、当該運用していないチャネルが1つ以上ある場合は、所定のエチケットに従って、当該運用していないチャネルの1つを自己の運用チャネルとし、当該運用していないチャネルがない場合は、セル内における発生通信量と、基地局と無線通信端末との間の伝搬環境に依存する伝送レートと、現に割り当てられている運用チャネル数との関数として定まる満足度に基づいて、当該他の基地局の中から運用チャネルの開放を求める基地局を選択し、当該選択した基地局とチャネル交渉を行うことを特徴とする。
【0026】
ここで、マルチチャネル無線通信システムにおける管理装置は、各基地局を集中管理するネットワーク上のサーバーなどの形態で設けることや、或いは、各基地局が管理装置の機能を備える形態で設けることが可能である。
したがって、このマルチチャネル無線通信システムは、上記本発明に係るチャネル利用方法を実施する。
【0027】
本発明に係る基地局は、ホワイトスペースの周波数のチャネルを複数利用して無線通信端末を収容するセルを構成する基地局であって、スペクトルセンシングにより把握した自己が利用可能な予備チャネルの内に、自己のセルに隣接するセルを構成する他の基地局が運用していないチャネルがあるかを判定し、当該運用していないチャネルが1つ以上ある場合は、所定のエチケットに従って、当該チャネルの1つを自己の運用チャネルとし、当該運用していないチャネルがない場合は、セル内における発生通信量と、基地局と無線通信端末との間の伝搬環境に依存する伝送レートと、現に割り当てられている運用チャネル数との関数として自己及び他の基地局の夫々に対して算出される満足度に基づいて、当該他の基地局の中から運用チャネルの開放を求める基地局を決定し、当該決定した基地局に運用チャネルを開放させるチャネル管理手段を有することを特徴とする。
したがって、この基地局は、上記本発明に係るチャネル利用方法を実施する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によると、ホワイトスペースを利用するマルチチャネル無線通信システムにおいて、セル間で公平なチャネル利用が可能となり、無線通信端末を使用するユーザの帯域要求に対し、公平にサービスを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示される。
【0031】
〈マルチチャネル無線通信システムの概要〉
図1は、本実施形態に係るマルチチャネル無線通信システムの全体構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、本例のシステムは、セル1(Cell1)と、セル2(Cell2)と、Cell1のバックホール回線51と、Cell2のバックホール回線52と、インターネット5と、ホワイトスペースの情報を提供する管理装置のDB6から構成される。このDB6を備えた管理装置は、後述するように、各セルを構成する各基地局(BS)に割り当てられた排他的に使用する運用チャネル(OPE)等に関する情報を管理する。
【0032】
Cell1は、図示の例では、戸別に設置される子局や携帯電話等の無線通信端末であるCPE11及びCPE12と、これらの無線通信端末が接続する基地局であるBS10とを含んでおり、CPE11とCPE12とBS10を囲む円はBS10のサービス範囲、すなわちCell1の範囲を示している。
また、Cell2は、図示の例では、CPE21、CPE22、CPE23及びCPE24と、BS20とを含んでおり、CPE21、CPE22、CPE23、CPE24とBS20を囲む円はBS20のサービス範囲、すなわちCell2の範囲を示している。
【0033】
また、例えば国から周波数使用のライセンスを受けている一次利用者の無線通信システム(以下、「既存システム」という)3は、送信局30を含んで構成されている。また、送信局30を囲む円は既存システム3のサービス範囲を示しており、ライセンスを受けているチャネルf3を利用してサービスを行っている。
また、既存システム4は、送信局40を含んで構成されている。また、送信局40を囲む円は既存システム4のサービス範囲を示しており、ライセンスを受けているチャネルf5を用いてサービスを行っている。
【0034】
ここで、
図1に示されるように、Cell1のサービス範囲と既存システム3のサービス範囲は、地理的に近い位置に存在し、さらにオーバーラップしているため、Cell1がチャネルf3をOPEチャネルとしてしまうと、既存システム3に干渉を与えてしまう。よって、Cell1はチャネルf3をホワイトスペースとして利用することができない。
【0035】
チャネルf3を利用できない事実は、BS10がDB6にアクセスすることによって取得可能である。また、仮にDB6の情報が古く、不正確で、チャネルf3をAVAチャネルとしてBS10に通知したとしても、CPE11がスペクトルセンシングを行い、検出結果として既存システム3の検出情報をBS10に通知することで、使用不可であることを認識可能である。
このような手段により、Cell1はチャネルf1、f2、f4、f5をBAKチャネルとして認識している。さらに、後述するように、これらのチャネルの中からSMを用いて各セルの顧客満足度(CS)が公平となるように、OPEチャネルが決定される。
【0036】
同様に、Cell2は既存システム4が近隣に存在するため、DB6へのアクセスによって、チャネルf1、f2、f3、f4をホワイトスペースとして利用することができるAVAであることを認識し、さらにCPE24によるスペクトルセンシングによって、既存システムの不在を確認することで、該チャネルがBAKチャネルであることを認識している。
本例における、各セル(各BS)の顧客満足度CSの定義は、(式1a)又はの(式1b)通りである。
【0037】
CS=N
OPE/Max
CPE(W×λ/(R/N
CPE))・・・(式1a)
CS=N
OPE/Sigma
CPE(W×λ/R)・・・(式1b)
【0038】
ここで、CSは値が大きいほどセル内の満足度が高いことを意味し、N
OPE はセル内の運用チャネル数(ただし、本例では、SCモードのチャネルは含まない)、λはセル内のCPEごとの発生通信量(トラヒック)、Rはセル内のBSとCPEとの間の距離や伝搬環境などに依存して決定するCPEごとの最大伝送レートまたは通信路容量、Wはセル内のCPEごとの重み、N
CPEはセル内のCPEの数を表し、Sigma
CPEはセル内の全てのCPEに対する総和演算を表す。N
OPEが0のときはCSも0になる。
また、Wは、例えば、加入者の会員資格などでその値が決まり、高額料金プランの加入者や、自治体、プラントなどの重要インフラなどに対して、大きな値を割当てる。
【0039】
式1aは、全てのチャネルの伝送容量Rが等しいと仮定し、R/N
CPEはセル内の全CPEに均等に通信機会を割当てた場合の各CPEのチャネルあたりの伝送容量を表し、λ/(R/N
CPE)はそのCPEが必要とするチャネル数を表し、重み(W)を付けた必要チャネル数の最大値をセル内の必要チャネル数としたときに、CS値は現に割当てられたチャネル数がセル内の必要チャネル数に対して何倍の余裕があるかを示す値とも解せる。
一方、式1bは、各CPEにとって、他のCPEも自己と同じRだと仮定して、BSの全伝送容量(N
OPE・R。このRは1チャネル当りのレートとする)が自己のトラフィック(λ)に対して何倍の余裕があるかを示す値を、重み(W)付きで足し合わせたものとも解せる。CS値は通常、N
OPEやRについての単調増加関数であり、N
CPEやλについての単調減少関数である。なおRが常に変動しうるため、CS値は比較可能な程度の精度を有した概算値でよい。
本例では、後述するように、このCS値を基準値とし、例えば、隣接セルと比較したときに相対的にCS値が小さいと判断したセルが、優先的にOPEチャネルを選択したり、OPEチャネルの獲得交渉を行ったりする。
【0040】
〈基地局(BS)の具体的構成例〉
図2には、BS10やBS20となるBSの構成例を示す。
BSは、アンテナ101と、ベースバンド(BB)から無線周波数(RF)帯への周波数変換や無線周波数帯からベースバンドへの周波数変換や信号増幅などを行うRF部102と、誤り訂正符号化/復号処理や変復調処理を行う送受信信号処理部103と、使用するチャネルや送受信のタイミング制御やパケットに無線機を識別するためのIDの付加や送信元無線機の認識などを行うMAC(Medium Access Control;メディアアクセス制御)処理部104と、バックホール回線やパソコンやルーターなどとのインターフェースとなるI/F部105と、チャネルを利用する無線システムが存在するかどうかを判断すべくスペクトラムセンシングの信号処理を行うセンシング部106と、ホワイトスペースとして利用可能なチャネルを記憶・管理する周波数管理部(SM)107と、無線機全体を管理制御する主制御部108と、バックホール回線やパソコンやルーターなどの外部機器や外部ネットワークに接続するための接続端子109を備えている。
【0041】
主制御部108は、例えば、プロセッサとメモリ上に定義されたデータ記憶領域とソフトウェアで構成することが可能であり、送受信信号処理部103、MAC処理部104、センシング部106、周波数管理部107は、主制御部108が実行するプログラムに置き換えることも可能である。
【0042】
周波数管理部107は、利用可能なチャネルの記憶・管理の他に、近隣のセルのチャネルの運用状況の管理を行い、
図2に示すようなセル内で運用するOPEチャネルの決定処理を行う機能が含まれる。さらに、本発明においては、近隣のBSに対して、チャネルの開放要求・応答を行うチャネル交渉機能を具備する。
すなわち、周波数管理部107は、自己が利用可能な予備チャネル(BAK)の内に、自己のセルに隣接するセルを構成する他の基地局の運用チャネル(OPE)でないチャネルがあるかを判定し、当該他の基地局の運用チャネルでないチャネルがある場合は、上記顧客満足度(CS)に基づいて、当該チャネルを自己が排他的に使用する運用チャネル(OPE)とするチャネル管理手段を構成している。
【0043】
〈無線通信端末(CPE)の具体的構成例〉
図3には、CPE11,CPE12,CPE21,CPE22等となるCPEの構成例を示す。
CPEは、アンテナ201と、BBからRF帯への周波数変換やRF帯からBBへの周波数変換や信号増幅などを行うRF部202と、誤り訂正符号化/復号処理や変復調処理を行う送受信信号処理部203と、使用するチャネルや送受信のタイミング制御やパケットに無線機を識別するためのIDの付加や送信元無線機の認識などを行うMAC処理部204と、パソコンやルーターなどとのインターフェースとなるI/F部205と、チャネルを利用する無線システムが存在するかどうかを判断すべくスペクトラムセンシングの信号処理を行うセンシング部206と、無線機全体を管理制御する主制御部207と、パソコンやルーターなどの外部機器や外部ネットワークに接続するための接続端子208を備えている。
【0044】
主制御部207は、例えば、プロセッサとメモリ上に定義されたデータ記憶領域とソフトウェアで構成することが可能であり、送受信信号処理部203、MAC処理部204、センシング部206は、主制御部207が実行するプログラムに置き換えることも可能である。
【0045】
〈マルチチャネル無線通信システムの動作〉
以下、本実施形態に係るマルチチャネル無線通信システムの動作について説明する。
ここで、本例では、初期状態として、BS10とBS20のそれぞれに含まれる周波数管理部107は、IPネットワーク上のDB6にアクセスして利用可能チャネルリストを取得しているものとし、BS10は自己が構成・管理するCell1でチャネルf1、f2、f4、f5が利用可能である(BAKである)ことを認識しており、BS20は自己が構成・管理するCell2でチャネルf1、f2、f3、f4がBAKであることを認識しているものとする。また、IEEE802.22が規定する手段、すなわち、隣接セルのBSが定期的に送信するSCHの受信や、隣接セルのBSまたはCPEが送信するCBPの受信にことにより、BS10とBS20のそれぞれに含まれる周波数管理部107は、隣接セルのチャネルの運用状態として、BAKチャネルとOPEチャネルを認識しているものとする。
【0046】
なお、本例のCBPでは、IEEE802.22規定の情報要素に加え、隣接セルが運用するチャネルを自BSが運用するための手続きに用いられるメッセージとして、チャネル開放要求(CN−REQ:Channel Negotiation Request)、応答(CN−RSP: CN Response)、応答確認(CN−ACK:CN Acknowledgement)、開放通知(CN−REL:CN Release)、OPEチャネル数(N
OPE)、運用チャネル番号、CS値などといった情報要素を含む。
【0047】
図4は、各BSが行なうOPEチャネル決定フローである。
まず始めに、隣接セル(複数存在しうる)のチャネルの利用状況を収集するために、システム規定の時間、待機する(ステップS201)。この間、センシングなどを行い、新たに既存システムがBAKチャネルの利用を開始していないかについても確認を行う。
また、CS値やOPEチャネル数(N
OPE)が大きいほど待機時間を長くとってもよく、これにより、OPEチャネルを取得しようとするBS間で優先順位を設けることも可能である。
【0048】
そして、待機時間の経過後に、自己の予備チャネル(BAK)の内に、排他利用可能なチャネルLP1またはLP2の状態のチャネルがあるかどうかを判定する(ステップS202)。
この判断の結果、排他利用可能なチャネルが存在する場合には、
図5を参照して後述するように、公平性を考慮したスペクトルエチケットに従ってチャネル選択処理を行う(ステップS203)。
【0049】
他方、排他利用可能なチャネルが存在しない場合は、自己のセル内のサービス品質が満足されたかの判定を行う(ステップS204)。本例では、例えば判定指標として、式2を用いる。
【0050】
N
sat=Countif
CPE〔N
OPE/N
CPE×R>αλ〕・・・(式2)
【0051】
ここで、Countif
CPE〔 〕はカッコ〔 〕内の条件式が一致するCPEの数を表し、N
CPE はセル内のCPEの数、αは会員資格に応じて決まる、トラヒックλに対する余裕度を表す。また、式1と同様、N
OPE は運用チャネル数、Rは各CPEの最大伝送レートを表す。
したがって、式2のN
satは、セル内の全CPEに対して均等に帯域を割当てた場合に、帯域要求(トラヒック処理速度)を満足できるCPEの数を表す。
【0052】
そして、N
sat=N
CPEである場合にセル内のCSが満足したとしてOPEチャネルの取得を終了する。
なお、式2に表す指標は、セル内の全CPEに対して均等に帯域を割当てるようなBSを用いる場合の例に過ぎず、条件式は、セル内の帯域割当基準(アルゴリズム)に基づき割当てた場合に、該CPEが帯域要求を満足するかどうかを判定の条件式とすべきである。
また、上記の指標は、CSと同様に、セル内における発生通信量に対する運用チャネルの必要数と現に割り当てられている運用チャネル数との比に応じた満足度を表す指標ということもできるので、CS値に対する閾値を設ける方法が簡易な手段として考えられる。
【0053】
上記ステップS204の判定がN
sat<N
CPEの場合は、チャネル交渉後のCS値が自セルより大きい隣接セルが存在するかの判定を行う(ステップS205)。
この結果、チャネル交渉後のCS値が自セルより大きい隣接セルが存在する場合には、
図6及び
図7を参照して後述するように、隣接セルのBSに対してチャネル交渉処理を行なって、隣接セルのBSに対してOPEチャネルの開放要求を行い、交渉結果によりOPEチャネルの追加取得を行う(ステップS206)。
【0054】
上記判定の結果、チャネル交渉後のCS値が自セルより大きい隣接セルが存在しない場合には、N
OPE =0、かつ、SCモード(Self Co-existence mode)を実行可能であるかの判定を行う(ステップS207)。
SCモードを実行可能な場合には、IEEE802.22で規定されているSelf Co-existenceを実行する(ステップS208)。すなわち、LP3の中から任意のチャネルを選択し、ODFCと呼ばれるランダムアルゴリズムよってフレーム単位でのチャネル運用権を取得し、時分割でセル間のチャネル共用を実現するか、下り送受信期間(DS:Down Stream)と上り送受信期間(US:Up Stream)をセル間で同期させることによって干渉回避可能な場合には、これによりチャネル共用を実現する。
【0055】
なお、本例では、後述するように、チャネル交渉処理では、必ずしも、隣接セルがチャネルを開放して、これを自己の排他利用可能なチャネルとして取得できるとは限らないので、自己のOPEチャネルが1つもない場合には、SCモードにより隣接セルとチャネルを共用する処理を行なう。
【0056】
図5は、ステップS203(公平化処理)の詳細な動作を示すフローチャートである。
まず始めに、隣接セルのOPEチャネルでなく、かつ、BAKチャネルでないチャネルLP1が存在するかどうかの判定を行う(ステップS301)。
この結果、LP1が存在する場合には、隣接セルによって該チャネルを使用されることはないので、自己のOPEチャネルとしてLP1の中から1チャネルを選択する(ステップS302)。
【0057】
他方、上記の判定の結果、LP1が存在しない場合(すなわち、LP2の場合)には、隣接BSと比較して自BSのCS値が最小であるか、あるいは、運用チャネル取得プロセス(
図4)において、N回連続でステップS203に分岐し、その都度ステップS303が実行され、さらにこの間、隣接セルのCS値が不変であるかどうかの判定を行う(ステップS303)。
連続回数Nは、簡単のためシステム規定の定数であってもよいが、隣接セルのCS値の順位に基づき公平にチャネル選択を行うために、CS値の昇順順位とする手段(CS値が最小の場合に、N=1)を用いることもできる。各隣接BSのCS値はこの判定をする都度、ステップS201等で取得された値で更新されていることが望ましいが、それが困難であれば、その時点で最新のCS値、或いは過去に取得できた複数個のCS値の最小値(最悪値)等を用いることができる。
【0058】
そして、ステップS303でYesと判定された場合には、自セルと同じCS値のセルが存在するかどうかの判定を行い(ステップS304)、Noと判定された場合には、公平化処理(ステップS203)を終了する。
次いで、自セルと同じCS値のセルが存在する(つまりS303において最小値が複数存在し、その1つが自セルのCSだった)と判定された場合には、自セルと同じCS値のセルに比べて、自セルのBAKチャネル数が最小であるかどうかの判定を行う(ステップS305)。
【0059】
そして、自セルと同じCS値のセルが存在しない場合(ステップS304)とBAKチャネル数が該同じCS値のセルと比べ最小である場合(ステップS305)には、BAKチャネルの中から任意の1チャネルをOPEチャネルとして選択する(ステップS306)。
他方、ステップS305でNoと判定された場合には、今回はOPEチャネルを新たに選択しない。
【0060】
すなわち、上記の公平化処理では、LP1については、自己のBAKチャネルの内からOPEチャネルを選択し、LP2については、隣接セルとのCSのバランスやBAKチャネル数のバランスに基づいて、自セルのOPEチャネルの選択により、これらバランスが一方に不公平とならないようにしている。
なお、
図5の公平化処理において、ステップS303〜S305の一部を省略してもよい。
【0061】
図6は、ステップS206(交渉処理)の詳細な動作を示すフローチャートである。
まず始めに、隣接セルのBSと比較して自BSのCS値が最小であるか、あるいは、運用チャネル取得プロセス(
図4)においてM回連続でステップS206が実行され、さらにこの間、隣接セルのCS値が不変であるかどうかの判定を行う(ステップS401)。
連続回数Mは、簡単のためシステム規定の定数であってもよいが、隣接セルのCS値の順位に基づき公平かつ効率的にチャネル交渉を行うために、CS値の昇順順位とする手段(CS値が最小の場合に、M=1)としてもよい。
【0062】
そして、ステップS401でYesと判定された場合、チャネル交渉を行った場合のCS値が最大となる隣接セルを交渉先(DST)として選択する(ステップS402)。
チャネル交渉を行った場合の、交渉後のDSTのCS値(CS
DST)は、現在のDSTの運用チャネル数とCS値を元に、式3によって計算できる。
【0063】
CS
DST=CS×(N
OPE−1)/N
OPE・・・(式3)
【0064】
そして、DSTとのチャネル交渉によって、CS値が逆転しないかどうかの判定を行う(ステップS403)。
これは、例えば、1チャネルしか運用していないDSTに対しては、チャネル交渉を行わないようにするためである(そのようなDSTでは、CS
DSTは0になる。また自セルのCS
DSTはλ、Rが不明ではあるが0より大きな値となる)。また、チャネルを相互に奪い合う(交渉を繰り返す)ことを避けるためである。
【0065】
そして、DSTとのチャネル交渉によって、CS値が逆転しない場合は、選択したDSTのOPEチャネルの中で、自BSの隣セルによって運用されている数が最も少ないチャネルを交渉チャネルとして1つ選択する(ステップS404)。
次いで、交渉チャネルを運用している全隣接セルをDSTとし、全隣接セルに対して、チャネル交渉を実行し、自セルのOPEチャネルを獲得する(ステップS405)。
なお、ステップS401やS403でNoと判定された場合には、交渉処理を終了する。
【0066】
すなわち、交渉処理では、隣接セルとのCSのバランスに基づいて、自セルのOPEチャネルの選択により、これらバランスが一方に不公平とならないようにしている。
【0067】
図7は、ステップS405の詳細な動作を示すシーケンス図であり、ここでは、BS1が交渉元(SRC)、BS2が交渉相手(DST)である場合について示している。
まず始めに、ステップS501として、SRCは、CBPの情報要素であるチャネル交渉要求(CN−REQ)を送信する。CN−REQは、情報要素がCN−REQであることを識別するためのID、交渉相手であるDST(BS2)のID、現在のSRC(BS1)のCS値、交渉成立後のCS値、運用チャネル数、交渉チャネル番号などを含む。
【0068】
次いで、ステップS502として、CN−REQを受信したDST(BS2)は、CBPの情報要素であるチャネル交渉応答(CN−RSP)をSRC(BS1)に返送する。
CN−RSPは、情報要素がCN−RSPであることを識別するためのID、交渉元であるSRC(BS1)のID、現在のDST(BS2)のCS値、交渉成立後のCS値、運用チャネル数、開放するチャネル番号(交渉チャネル番号)、チャネル開放時刻などを含む。
【0069】
ステップS503として、SRC(BS1)は、全てのDSTからCN−RSPを受信した後、CBPの情報要素であるチャネル交渉応答確認(CN−ACK)をSRC(BS1)に対して返送する。
CN−ACKは、情報要素がCN−ACKであることを識別するためのID、交渉元であるSRC(BS1)のID、現在のDST(BS2)のCS値、交渉成立後のCS値、運用チャネル数、開放するチャネル番号(交渉チャネル番号)、チャネル開放時刻などを含む。
【0070】
ステップS504として、DSTは、チャネル開放時刻経過後チャネルの開放をIEEE802.22規定の1スーパーフレーム以内に行うことをSRC及びDSTの隣接セルに通知するため、CBPの情報要素であるチャネル開放(CN−REL)を送信する。
CN−RELは、情報要素がCN−RSPであることを識別するためのID、交渉元であるSRC(BS1)のID、チャネル開放後のCS値、運用チャネル数、開放するチャネル番号(交渉チャネル番号)などを含む。
【0071】
上記のように、本発明によって、IEEE802.22システムにおいて、複数チャネルをセル間で公平利用可能にし、各セルの顧客満足度(CS)の向上を実現できる。
なお、上記したCS値は一例に過ぎず、本発明は、例えば、CS=N
OPEとするなど、セル内における運用チャネルの必要性に対する現に割り当てられている運用チャネル数を表す種々な指標を用いることができる。
また、上記実施例では簡単のため、(チャネル交渉で獲得しようとするチャネルも含め)全チャネルの伝送容量Rが等しいことを仮定したが、実際には、現に割当てられている運用チャネルの最大送信可能電力や他のシステムなどからの干渉や伝送路の状態はチャネルごとに異なるため、CS=N
OPE/Max
CPE(W×λ/(Sigma
OPE(R)/N
CPE))としてチャネルごとの伝送容量を用いた式としても良い。Sigma
OPEは現に割当てられている運用チャネルに関する総和を表す。
また、セル内のサービス品質が満足されたかの判定指標もN
sat=Countif
CPE〔(Sigma
OPE×R/N
CPE)>αλ〕としても良い。
【0072】
また、本発明の範囲は、上記例で示したBS間の通信による実施例に限定されるものではなく、例えば、上記例では基地局のSMが行なっている処理を、インターネット上に配置された、サーバー、マネージャーなどによって集中制御を行ってもよい。すなわち、各BSのチャネルの運用状態をサーバー、マネージャーが監視し、制御を行ってもよく、各BSがサーバーに対してチャネル要求をしても、本発明の目的と均等な効果をもたらすことが可能である。