特許第5921485号(P5921485)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5921485コンテンツ通知装置、コンテンツ通知方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5921485
(24)【登録日】2016年4月22日
(45)【発行日】2016年5月24日
(54)【発明の名称】コンテンツ通知装置、コンテンツ通知方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20160510BHJP
【FI】
   G06F17/30 340A
   G06F17/30 220Z
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-98213(P2013-98213)
(22)【出願日】2013年5月8日
(65)【公開番号】特開2014-219825(P2014-219825A)
(43)【公開日】2014年11月20日
【審査請求日】2014年6月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】306029774
【氏名又は名称】ビッグローブ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084250
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】近藤 研二
【審査官】 加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−216082(JP,A)
【文献】 特開2012−014595(JP,A)
【文献】 特開2007−122513(JP,A)
【文献】 特開2013−003727(JP,A)
【文献】 特開2010−113489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の操作に基づいて通信端末から発信された発信情報を収集する発信情報収集部と、
前記発信情報収集部が収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する第1の文字列抽出部と、
配信されるコンテンツから、前記第1の文字列抽出部が抽出した文字列を含むコンテンツを検索する検索部と、
前記第1の文字列抽出部が抽出したすべての文字列の数に対する、前記文字列ごとの出現回数の割合を示す出現割合を算出する出現割合算出部と、
前記出現割合算出部が算出した文字列の出現割合に応じて、前記検索部が検索した文字列が含まれるコンテンツのうち、通知するコンテンツの数を決定し、前記決定した数のコンテンツを、通知するコンテンツに決定するコンテンツ決定部と、
前記コンテンツ決定部が決定したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信するコンテンツ通知部とを有するコンテンツ通知装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ通知装置において、
前記コンテンツ決定部は、前記出現割合算出部が算出した文字列の出現割合を、前記コンテンツ通知に示されるコンテンツの全数に占めるそれぞれの文字列を含むコンテンツの数の割合として、前記コンテンツ通知に示されるそれぞれの文字列を含むコンテンツの数を算出することを特徴とするコンテンツ通知装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のコンテンツ通知装置において、
前記コンテンツへのアクセス数を取得する評判数取得部を有し、
前記コンテンツ決定部は、既存のコンテンツ配信数のうち、前記出現割合算出部が算出した文字列の出現割合に応じて、前記検索部が検索した文字列が含まれるコンテンツごとのコンテンツの数を決定し、前記評判数取得部が取得したアクセス数が多いものから順に、前記決定した数のコンテンツを、通知するコンテンツに決定することを特徴とするコンテンツ通知装置。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項に記載のコンテンツ通知装置において、
前記コンテンツ通知部は、前記利用者を識別する利用者識別子を含めたコンテンツのアドレスを、前記コンテンツ通知として通知し、
前記出現割合算出部は、前記利用者識別子を含めたコンテンツのアドレスにアクセスがあった場合、当該コンテンツと対応付けられている文字列の前記出現割合に反映することを特徴とするコンテンツ通知装置。
【請求項5】
請求項1からの何れか1項に記載のコンテンツ通知装置において、
前記配信されるコンテンツから、所定の単位の文字列を抽出する第2の文字列抽出部を有し、
前記検索部は、前記第1の文字列抽出部が抽出した文字列と、前記第2の文字列抽出部が抽出した文字列とを比較することで、前記コンテンツを検索することを特徴とするコンテンツ通知装置。
【請求項6】
請求項に記載のコンテンツ通知装置において、
前記第2の文字列抽出部は、
前記コンテンツが、ニュース記事である場合、該ニュース記事から文字列を抽出し、前記コンテンツが画像データである場合、該画像データに応じた文字列を抽出し、または、前記コンテンツが音声データである場合、該音声データに応じた前記文字列を抽出する
ことを特徴とするコンテンツ通知装置。
【請求項7】
請求項1からのいずれか1項に記載のコンテンツ通知装置において、
前記コンテンツ通知部は、前記コンテンツ通知を既定の日時に予め記憶されている前記利用者の電子アドレスへ送信し、
前記検索部は、既定の期間に配信されるコンテンツから、前記第1の文字列抽出部が抽出した文字列を含むコンテンツを検索することを特徴とするコンテンツ通知装置。
【請求項8】
コンテンツ通知装置が行うコンテンツ通知方法であって、
利用者の操作に基づいて通信端末から発信された発信情報を収集する処理と、
前記収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する処理と、
配信されるコンテンツから、前記抽出した文字列を含むコンテンツを検索する処理と、
前記抽出したすべての文字列の数に対する、前記文字列ごとの出現回数の割合を示す出現割合を算出する処理と、
前記算出した文字列の出現割合に応じて、前記検索した文字列が含まれるコンテンツのうち、通知するコンテンツの数を決定し、前記決定した数のコンテンツを、通知するコンテンツに決定する処理と、
前記決定したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信する処理とを含むコンテンツ通知方法。
【請求項9】
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
利用者の操作に基づいて通信端末から発信された発信情報を収集する手順と、
前記収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する手順と、
配信されるコンテンツから、前記抽出した文字列を含むコンテンツを検索する手順と、
前記抽出したすべての文字列の数に対する、前記文字列ごとの出現回数の割合を示す出現割合を算出する手順と、
前記算出した文字列の出現割合に応じて、前記検索した文字列が含まれるコンテンツのうち、通知するコンテンツの数を決定し、前記決定した数のコンテンツを、通知するコンテンツに決定する手順と、
前記決定したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信する手順とを含むプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを通知するコンテンツ通知装置、コンテンツ通知方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報社会では、通信ネットワークから様々な情報(コンテンツ)を容易に取得することができる。例えば、利用者が通信端末を操作して、通信ネットワーク上のニュースを配信しているサイトに接続すれば、当該サイトから最新のニュース記事を取得し、閲覧することができる。
【0003】
このようにサイトから配信される情報は、様々なジャンルに関する情報である。そのため、利用者がその中から関心のある情報のみを閲覧しようとする場合、配信された情報について表示されているタイトル等から閲覧したい情報を選択しなければならなく、その選択をするための操作を行う手間がかかってしまう。
【0004】
そこで、利用者の視聴履歴に基づいて、当該利用者へ推薦するコンテンツを選択する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−216636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されたような技術を用いた場合、コンテンツの視聴履歴がない初期段階においては、利用者へ推薦するコンテンツを選択することができず、当該利用者へ関心のあるコンテンツを通知することができないという問題点がある。
【0007】
本発明の目的は、上述した課題を解決するコンテンツ通知装置、コンテンツ通知方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のコンテンツ通知装置は、
利用者の操作に基づいて通信端末から発信された発信情報を収集する発信情報収集部と、
前記発信情報収集部が収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する第1の文字列抽出部と、
配信されるコンテンツから、前記第1の文字列抽出部が抽出した文字列を含むコンテンツを検索する検索部と、
前記第1の文字列抽出部が抽出したすべての文字列の数に対する、前記文字列ごとの出現回数の割合を示す出現割合を算出する出現割合算出部と、
前記出現割合算出部が算出した文字列の出現割合に応じて、前記検索部が検索した文字列が含まれるコンテンツのうち、通知するコンテンツの数を決定し、前記決定した数のコンテンツを、通知するコンテンツに決定するコンテンツ決定部と、
前記コンテンツ決定部が決定したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信するコンテンツ通知部とを有する。
【0010】
また、本発明のコンテンツ通知方法は、
コンテンツ通知装置が行うコンテンツ通知方法であって、
利用者の操作に基づいて通信端末から発信された発信情報を収集する処理と、
前記収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する処理と、
配信されるコンテンツから、前記抽出した文字列を含むコンテンツを検索する処理と、
前記抽出したすべての文字列の数に対する、前記文字列ごとの出現回数の割合を示す出現割合を算出する処理と、
前記算出した文字列の出現割合に応じて、前記検索した文字列が含まれるコンテンツのうち、通知するコンテンツの数を決定し、前記決定した数のコンテンツを、通知するコンテンツに決定する処理と、
前記決定したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信する処理とを含む
【0011】
また、本発明のプログラムは、
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
利用者の操作に基づいて通信端末から発信された発信情報を収集する手順と、
前記収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する手順と、
配信されるコンテンツから、前記抽出した文字列を含むコンテンツを検索する手順と、
前記抽出したすべての文字列の数に対する、前記文字列ごとの出現回数の割合を示す出現割合を算出する手順と、
前記算出した文字列の出現割合に応じて、前記検索した文字列が含まれるコンテンツのうち、通知するコンテンツの数を決定し、前記決定した数のコンテンツを、通知するコンテンツに決定する手順と、
前記決定したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信する手順とを含む
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明においては、コンテンツの視聴履歴がない場合であっても、利用者の関心のあるコンテンツを通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のコンテンツ通知システムの実施の一形態を示す図である。
図2図1に示したコンテンツ通知装置の内部構成の一例を示す図である。
図3図1に示した形態において利用者情報を登録する処理を説明するためのシーケンス図である。
図4図2に示した記憶部に記憶された利用者情報テーブルの一例を示す図である。
図5図1に示した形態において利用者が利用しているコミュニケーションサービスで使用しているアカウントを登録する処理を説明するためのシーケンス図である。
図6図2に示した記憶部に記憶されたアカウント情報テーブルの一例を示す図である。
図7】コミュニケーションサービスがあらかじめ既定されている場合に、図2に示した記憶部に記憶されたアカウント情報テーブルの一例を示す図である。
図8】コミュニケーションサービスが既定されている場合に、図2に示した記憶部に記憶された接続先情報テーブルの一例を示す図である。
図9図1に示した形態におけるコンテンツ通知方法のうち、前述した事前準備が行われた後にコンテンツ通知装置が行う処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図10】Oコミュニケーションサービスに発信されている発信情報の一例を示す図である。
図11図2に示した記憶部に記憶されている発信情報テーブルの一例を示す図である。
図12図2に示した記憶部に記憶されている文字列出現回数テーブルの一例を示す図である。
図13図2に示した記憶部に記憶されている文字列出現割合テーブルの一例を示す図である。
図14図2に示した記憶部に記憶されているコンテンツ接続先テーブルの一例を示す図である。
図15】QQQニュースサービスで配信されているコンテンツの一例を示す図である。
図16図2に示した記憶部に記憶されているコンテンツ情報テーブルの一例を示す図である。
図17図2に示した記憶部に記憶された重み付けテーブルの一例を示す図である。
図18図2に示した記憶部に記憶されたコンテンツ文字列テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明のコンテンツ通知システムの実施の一形態を示す図である。
【0016】
本形態は図1に示すように、コンテンツ通知装置100と、コミュニケーションサービス提供装置200と、コンテンツ配信装置300と、通信端末400−1〜400−3とが、互いに通信ネットワークであるネットワーク500を介して接続された形態となっている。なお、図1に示した形態においては、通信端末が3台である場合を例に挙げて示しているが、その数は規定しない。
【0017】
通信端末400−1〜400−3は、各々の利用者が所持、操作する通信装置である。通信端末400−1〜400−3は、例えば、携帯電話機、携帯端末、デスクトップ型やタブレット型、あるいはノート型のPC(Personal Computer)、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)、ゲーム機等の電子通信機器である。
【0018】
コミュニケーションサービス提供装置200は、ブログや掲示板、SNS(Social Networking Service)等の利用者間のコミュニケーションサービスを提供するサーバである。
【0019】
コンテンツ配信装置300は、通信端末400−1〜400−3へ、ニュース記事等のコンテンツを配信する配信サーバである。
【0020】
コンテンツ通知装置100は、利用者の操作に基づいて通信端末400−1〜400−3から発信された発信情報に基づいて、コンテンツの通知を行う。
【0021】
図2は、図1に示したコンテンツ通知装置100の内部構成の一例を示す図である。
【0022】
図1に示したコンテンツ通知装置100には図2に示すように、発信情報収集部110と、文字列抽出部120,121と、出現割合算出部130と、コンテンツ収集部140と、評判数取得部150と、検索部160と、コンテンツ決定部170と、コンテンツ通知部180と、記憶部190とが設けられている。なお、図2には、図1に示したコンテンツ通知装置100に設けられた構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な構成要素の一例を示す。
【0023】
発信情報収集部110は、利用者の操作に基づいて通信端末400−1〜400−3から発信された発信情報をコミュニケーションサービス提供装置200から収集する。この発信情報は、利用者が、コミュニケーションサービス提供装置200から提供されたサービスを利用しているとき、利用者が通信端末400−1〜400−3に入力してコミュニケーションサービス提供装置200へ送信された文章等の情報である。例えば、発信情報は、利用者が通信端末400−1〜400−3を用いて、提供されているサービスにおけるブログや掲示板に書き込んだ文章等の情報である。また、発信情報は、利用者自身が書き込んだ文章等の情報のほかにも、コミュニケーションサービス提供装置200にて、利用者が「良いね」を示した他の利用者が書き込んだ文章等の情報や、利用者が「お気に入り」として設定した他の利用者が書き込んだ文章等の情報を対象にするものであっても良い。また、発信情報収集部110が、発信情報を収するタイミングは、あらかじめ設定された時刻であっても良いし、あらかじめ設定された周期を用いるものであっても良い。
【0024】
文字列抽出部120(第1の文字列抽出部)は、発信情報収集部110が収集した発信情報から、形態素解析等を用いて、所定の単位の文字列を抽出する。この所定の単位は、名詞(複合語を含む)等の語句である。
【0025】
出現割合算出部130は、文字列抽出部120が抽出したすべての文字列の数に対して、その文字列ごとの出現回数の割合を示す出現割合を算出する。例えば、文字列抽出部120が抽出したすべての文字列の数が「10」であり、その中で「ケータイ」という文字列の出現回数が「5」である場合、出現割合算出部130は、「ケータイ」という文字列の出現割合を「0.5(50%)」と算出する。
【0026】
コンテンツ収集部140は、コンテンツ配信装置300から配信されるコンテンツを収集する。このコンテンツは、例えば、ニュース記事や電子書籍であっても良い。また、このコンテンツは、テキストデータだけではなく、画像(静止画や動画)データや音声データも含まれる。また、コンテンツ収集部140が、コンテンツを収するタイミングは、あらかじめ設定された時刻であっても良いし、あらかじめ設定された周期を用いるものであっても良い。
【0027】
文字列抽出部121(第2の文字列抽出部)は、コンテンツ収集部140が収集したコンテンツから、形態素解析等を用いて、所定の単位の文字列を抽出する。この所定の単位は、名詞(複合語を含む)等の語句である。また、コンテンツ収集部140が収集したコンテンツが画像データである場合、文字列抽出部121は、当該画像データに対して画像解析を行い、当該画像データが何を示しているかという文字列を抽出する。また、コンテンツ収集部140が収集したコンテンツが音声データである場合、文字列抽出部121は、当該音声データに対して音声解析を行い、当該音声データをテキストデータへ変換して文字列を抽出する。
【0028】
評判数取得部150は、コンテンツ配信装置300から配信されたコンテンツへの評判の数(評判数)をコンテンツ配信装置300、または、他のコミュニケーションサービスを提供するサーバ装置、検索サービスを提供するサーバ装置などから取得する。この評判数は、コンテンツ配信装置300にコンテンツごとに保持されている、コンテンツ配信装置300の各利用者からの当該コンテンツへのアクセス数や、他のコミュニケーションサービスで当該コンテンツのURL(Uniform Resource Locator)が引用されている引用数、コンテンツ配信装置300にて、当該コンテンツに対して「良いね」が選択されることで、コンテンツ配信装置300または他のコミュニケーションサービスでカウントされて保持される「良いね」を示す数、他の検索サービスで当該コンテンツが検索されて表示やクリックされた数をカウントした検索数などの数のうち、少なくとも1つを用いた値である。評判数取得部150は、この評判数を保持するWebサイトやサーバ装置から、例えば、WebAPIや表示数をカウントするなどを用いて、取得するものであっても良い。以下、評判数がアクセス数である場合を例に挙げて説明する。
【0029】
検索部160は、コンテンツ収集部140が収集したコンテンツから、文字列抽出部120が抽出した文字列を含むコンテンツを検索する。具体的には、検索部160は、文字列抽出部120が抽出した文字列と、文字列抽出部121が抽出した文字列とを比較し、一致した文字列を含むコンテンツを検索する。
【0030】
コンテンツ決定部170は、出現割合算出部130が算出した出現割合と、評判数取得部150が取得したアクセス数とに基づいて、コンテンツ通知部180が送信するコンテンツ通知が示すコンテンツを決定する。具体的には、コンテンツ決定部170は、出現割合算出部130が算出した文字列の出現割合に応じて、その文字列が含まれるコンテンツのうち、コンテンツ通知が示すコンテンツの数を決定し、評判数取得部150が取得したアクセス数が多いものから順に、決定した数のコンテンツを、コンテンツ通知が示すコンテンツに決定する。
【0031】
コンテンツ通知部180は、検索部160が検索したコンテンツのうち、コンテンツ決定部170が決定したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信する。所定の宛先については、後述する。
【0032】
記憶部190は、様々な情報を対応付けた複数のテーブルを記憶する。それぞれのテーブルの詳細については、後述する。
【0033】
以下に、図1に示した形態におけるコンテンツ通知方法について説明する。
【0034】
まずは、利用者情報を登録する処理および利用者が利用しているコミュニケーションサービスで用いているアカウントを登録する処理について説明する。これらの処理は、コンテンツを通知する処理に必要な処理であって、事前準備である。
【0035】
図3は、図1に示した形態において利用者情報を登録する処理を説明するためのシーケンス図である。ここでは、利用者が通信端末400−1を用いて利用者情報を登録する場合を例に挙げて説明する。
【0036】
利用者が通信端末400−1を操作することで、コンテンツ通知の送信先および配信数の入力を通信端末400−1が受け付けると(ステップS1)、通信端末400−1は、これらの情報に、利用者を識別するための利用者識別子を加えた利用者情報を、ネットワーク500を介してコンテンツ通知装置100へ送信する(ステップS2)。ここで、コンテンツ通知の送信先は、通信端末400−1、または当該利用者が利用する他の通信端末、または発信情報の発信に用いた通信端末等の、電子メールアドレスや、IP(Internet Protocol)アドレス、電話番号等で良い。また、利用者識別子は、図1に示したコンテンツ通知システムが提供するサービスに加入した際に付与されたユーザIDや、利用者が通信端末400−1を用いてコンテンツ通知装置100にログインした後の接続期間に付与される接続識別子、WEBブラウザのクッキー情報等、利用者を識別できる情報であれば良く、利用者の操作に基づいて入力されるものであっても良い。また、これらの送信される情報は、通信端末400−1のメモリにあらかじめ記憶されているものであっても良い。
【0037】
通信端末400−1から利用者情報が送信されてくると、コンテンツ通知装置100は、送信されてきた利用者情報を記憶部190の利用者情報テーブルに登録する(ステップS3)。
【0038】
図4は、図2に示した記憶部190に記憶された利用者情報テーブルの一例を示す図である。
【0039】
図2に示した記憶部190には図4に示すような、利用者識別子と、コンテンツ通知先と、配信数とが対応付けられた利用者情報テーブルが記憶される。それぞれの情報は、通信端末400−1から送信されてきたものである。なお、配信数は、通信端末400−1から送信されてきたものではなく、システムとしてあらかじめ決められているものであっても良い。また、これらの対応付けに、さらに、利用者の氏名や、課金情報等が対応付けられているものであっても良い。
【0040】
図5は、図1に示した形態において利用者が利用しているコミュニケーションサービスで使用しているアカウントを登録する処理を説明するためのシーケンス図である。ここでは、利用者が通信端末400−1を用いてアカウントを登録する場合を例に挙げて説明する。
【0041】
利用者が通信端末400−1を操作することで、利用者が利用しているコミュニケーションサービスで用いているアカウント情報および当該コミュニケーションサービスを提供している装置の接続先の情報の入力を通信端末400−1が受け付けると(ステップS11)、通信端末400−1は、当該アカウント情報と、当該接続先情報と、利用者を識別するための利用者識別子とを、ネットワーク500を介してコンテンツ通知装置100へ送信する(ステップS12)。ここで、アカウント情報は、IDまたはハンドルネームなどのコミュニケーションサービス上での利用者を特定できるものであっても良いし、認証用のパスワードを含めても良い。また、複数のコミュニケーションサービスのアカウント情報であっても良い。また、接続先情報は、例えば、図1に示したコミュニケーションサービス提供装置200へ接続するためのURLであっても良い。また、これらの送信される情報は、通信端末400−1のメモリにあらかじめ記憶されているものであっても良い。
【0042】
通信端末400−1からアカウント情報と接続先情報と利用者識別情報とが送信されてくると、コンテンツ通知装置100は、送信されてきたこれらの情報を互いに対応付けて記憶部190のアカウント情報テーブルに登録する(ステップS13)。
【0043】
図6は、図2に示した記憶部190に記憶されたアカウント情報テーブルの一例を示す図である。
【0044】
図2に示した記憶部190には図6に示すように、利用者識別子と、アカウント情報と、接続先とが対応付けられたアカウント情報テーブルが記憶される。それぞれの情報は、通信端末400−1から送信されてきたものである。
【0045】
また、利用者が発信情報を発信するために利用するコミュニケーションサービスが、コンテンツ通知装置100にてあらかじめ既定されているものであっても良い。
【0046】
図7は、コミュニケーションサービスがあらかじめ既定されている場合に、図2に示した記憶部190に記憶されたアカウント情報テーブルの一例を示す図である。
【0047】
図2に示した記憶部190には図7に示すように、利用者識別子と、それぞれのコミュニケーションサービスで使用されているアカウント情報とが対応付けられたアカウント情報テーブルが記憶される。
【0048】
図8は、コミュニケーションサービスが既定されている場合に、図2に示した記憶部190に記憶された接続先情報テーブルの一例を示す図である。
【0049】
図2に示した記憶部190には図8に示すように、コミュニケーションサービスを示すコミュニケーションサービス名と、その接続先とが対応付けられた接続先情報テーブルが記憶される。
【0050】
図9は、図1に示した形態におけるコンテンツ通知方法のうち、前述した事前準備が行われた後にコンテンツ通知装置100が行う処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【0051】
まず、発信情報収集部110が、コミュニケーションサービス提供装置200から、利用者が通信端末400−1〜400−3を用いて発信した発信情報を所定のタイミングで収集する(ステップS21)。このとき、発信情報収集部110は、アカウント情報テーブルや接続先情報テーブルに記憶されている接続先に接続し、それぞれの利用者がアカウントを用いて発信した発信情報を収集する。
【0052】
図10は、Oコミュニケーションサービスに発信されている発信情報の一例を示す図である。
【0053】
図10に示すように、Oコミュニケーションサービスにおいて、OAAAというアカウントを持つ利用者から、2013年1月3日14時31分および2013年1月4日1時43分に発信情報が発信されている。また、Oコミュニケーションサービスにおいて、CCCというアカウントを持つ利用者から、2013年1月3日14時33分に発信情報が発信されている。発信情報収集部110は、これらの発信情報を収集する。
【0054】
続いて、発信情報収集部110は、収集した発信情報を利用者ごとに記憶部190の発信情報テーブルに記憶させる。
【0055】
図11は、図2に示した記憶部190に記憶されている発信情報テーブルの一例を示す図である。
【0056】
図2に示した記憶部190には図11に示すように、利用者識別子と、発信情報とが対応付けられた発信情報テーブルが記憶されている。ここで、発信情報収集部110は、発信情報を収集した際、アカウントおよび発信情報を認識し、その後、認識したアカウント情報と、前述したアカウント情報テーブルとから、利用者識別子を認識し、当該利用者識別子と発信情報とを対応付けて発信情報テーブルに記憶させる。また、発信情報収集部110は、発信情報を収集した日時も発信情報とともに発信情報テーブルに記憶させる。
【0057】
続いて、文字列抽出部120は、記憶部190の発信情報テーブルに記憶されている発信情報から、形態素解析等を用いて、所定の単位の文字列を抽出する(ステップS22)。また、文字列抽出部120は、抽出した文字列ごとの出現回数(抽出回数)をカウントする。文字列抽出部120は、抽出した文字列と、その出現回数とを、利用者識別子と対応付けて記憶部190の文字列出現回数テーブルに記憶させる。
【0058】
図12は、図2に示した記憶部190に記憶されている文字列出現回数テーブルの一例を示す図である。
【0059】
図2に示した記憶部190には図12に示すように、利用者識別子と、発信情報から抽出された文字列と、その文字列の出現回数とが、発信情報を収集した日時ごとに対応付けられた文字列出現回数テーブルが記憶されている。図12に示した例では、2013年1月3日13時に発信情報収集部110が収集した、利用者識別子AAAの発信情報から文字列が5回(2種類)抽出され、「ケータイ」という文字列が3回抽出され、「英語学習」という文字列が2回抽出されていることを示している。また、2013年1月4日2時に発信情報収集部110が収集した、利用者識別子AAAの発信情報から文字列が5回(4種類)抽出され、「ケータイ」という文字列が2回抽出され、「英語学習」という文字列が1回抽出され、「海外サッカー」という文字列が1回抽出され、「ギター」という文字列が1回抽出されていることを示している。
【0060】
続いて、出現割合算出部130は、所定の期間(例えば、既定の日時から既定の日時までや、1日間、1週間等)において、文字列抽出部120が抽出したすべての文字列の数に対して、その文字列ごとの出現回数の割合を示す出現割合を算出する(ステップS23)。また、出現割合算出部130は、算出した出現割合を記憶部190の文字列出現割合テーブルに記憶させる。
【0061】
図13は、図2に示した記憶部190に記憶されている文字列出現割合テーブルの一例を示す図である。
【0062】
図2に示した記憶部190には図13に示すように、利用者識別子と、発信情報から抽出された文字列と、出現割合とが対応付けられた文字列出現回数テーブルが記憶されている。図13に示した例では、2013年1月3日13時から2013年1月4日2時までの期間において抽出された、図12に示した文字列とその出現回数について、算出され、記憶された出現割合を示している。図12に示すように、この期間において抽出された文字列の数は「(3+2+2+1+1+1=)10」であり、そのうち「ケータイ」の出現回数は「(3+2=)5」であるため、その出現割合は図13に示すように「50(%)」となる。また、「英語学習」の出現回数は「(2+1=)3」であるため、抽出されたすべての文字列の数に対する出現割合は図13に示すように「30(%)」となる。また、「海外サッカー」の出現回数は「1」であるため、抽出されたすべての文字列の数に対する出現割合は図13に示すように「10(%)」となる。また、「ギター」の出現回数は「1」であるため、抽出されたすべての文字列の数に対する出現割合は図13に示すように「10(%)」となる。
【0063】
また、コンテンツ収集部140は、コンテンツ配信装置300と接続し、コンテンツ配信装置300から配信されるコンテンツを所定のタイミングで収集する(ステップS24)。このタイミングは、ステップS21の発信情報収集部110が発信情報を収集するタイミングと同じであっても良い。また、ステップS21の発信情報収集部110が発信情報を収集するタイミングおよびステップS24のコンテンツ収集部140がコンテンツを収集するタイミングが周期的なものである場合、ステップS21の発信情報収集部110が発信情報を収集する周期は、ステップS24のコンテンツ収集部140がコンテンツを収集する周期よりも短いものであっても良い。また、コンテンツ通知装置100がコンテンツ配信を行っている場合は、コンテンツ収集部140は、自身からコンテンツを収集する。
【0064】
図14は、図2に示した記憶部190に記憶されているコンテンツ接続先テーブルの一例を示す図である。
【0065】
図2に示した記憶部190には図14に示すように、コンテンツ配信サービスを識別するためのコンテンツ配信サービス識別子と、そのコンテンツの配信を受けるために接続する接続先(例えば、URL等)とが対応付けられたコンテンツ接続先テーブルが記憶されている。コンテンツ収集部140は、このコンテンツ接続先テーブルに記憶されている接続先に接続することで、コンテンツを収集する。ここでコンテンツ収集部140が収集するコンテンツは、前回接続してコンテンツを収集した後に追加や更新されたコンテンツである。例えば、コンテンツ収集部140は、RSS(Rich Site Summary/RDF Site Summary)リーダを用いて記述されたコンテンツの更新情報を参照し、追加や更新の状況を判定する。
【0066】
続いて、評判数取得部150は、コンテンツ収集部140が収集したコンテンツそれぞれへのアクセス数を取得する(ステップS25)。
【0067】
図15は、QQQニュースサービスで配信されているコンテンツの一例を示す図である。
【0068】
図15に示すように、QQQニュースサービスにおいて、ニュースAおよびニュースBが配信されている。また、ニュースAへのアクセス数は「1223」であり、ニュースBへのアクセス数は「512」である。評判数取得部150は、このように画面表示されたアクセス数をコンテンツごとに取得するものであっても良い。
【0069】
また、評判数取得部150は、当該コンテンツに対して「良いね」と示した数や、他のコミュニケーションサービスで当該コンテンツのURLが引用されている数などをアクセス数として取得するものであっても良い。また、評判数取得部150は、WebAPIを用いたものや、検索数をカウントした値などを、アクセス数として取得するものであっても良い。
【0070】
また、評判数取得部150は、取得したアクセス数と、そのコンテンツを識別するためのコンテンツ識別子と、コンテンツデータと、URL等のコンテンツの格納場所と、アクセス数を取得した日時と、コンテンツ配信サービス識別子とを対応付けて、記憶部190のコンテンツ情報テーブルに記憶させる。ここでコンテンツ識別子は、コンテンツ固有の数字や文字の組み合わせであって、日時とシーケンシャルな番号とを組み合わせたものであっても良い。
【0071】
図16は、図2に示した記憶部190に記憶されているコンテンツ情報テーブルの一例を示す図である。
【0072】
図2に示した記憶部190には図16に示すように、コンテンツ識別子と、コンテンツデータと、コンテンツ格納場所と、アクセス数と、アクセス数の取得日時と、コンテンツ配信サービス識別子とが対応付けられたコンテンツ情報テーブルが記憶されている。
【0073】
また、評判数取得部150は、取得したアクセス数に基づいて、それぞれのコンテンツに重み付けを付与するものであっても良い。例えば、評判数取得部150は、アクセス数が多いコンテンツに対して、高い係数の重み付けを付与し、アクセス数の少ないコンテンツに対しては、低い係数の重み付けを付与するものであっても良い。また、この重み付けは、取得したすべてのコンテンツの総アクセス数に対して、そのコンテンツのアクセス数の割合であっても良い。また、評判数取得部150は、付与した重み付けを記憶部190の重み付けテーブルに記憶させても良い。
【0074】
図17は、図2に示した記憶部190に記憶された重み付けテーブルの一例を示す図である。
【0075】
図2に示した記憶部190には図17に示すように、コンテンツ識別子と、そのコンテンツ識別子が示すコンテンツに付与された重み付けとが対応付けられた重み付けテーブルが記憶されている。
【0076】
また、文字列抽出部121が、コンテンツ収集部140が収集したコンテンツから、形態素解析等を用いて、所定の単位の文字列を抽出する(ステップS26)。抽出方法は、ステップS22の文字列抽出部120が文字列を抽出する方法と同じであっても良い。また、文字列抽出部121は、抽出した文字列を、抽出元のコンテンツのコンテンツ識別子と対応付けて記憶部190のコンテンツ文字列テーブルに記憶させる。
【0077】
図18は、図2に示した記憶部190に記憶されたコンテンツ文字列テーブルの一例を示す図である。
【0078】
図2に示した記憶部190には図18に示すように、コンテンツ識別子と、そのコンテンツ識別子のコンテンツから抽出された文字列とが対応付けられたコンテンツ文字列テーブルが記憶されている。
【0079】
続いて、検索部160は、文字列抽出部120が抽出した文字列と、文字列抽出部121が抽出した文字列とを比較し、一致した文字列が抽出されたコンテンツを検索する(ステップS27)。具体的には、検索部160は、記憶部190の文字列出現割合テーブルに記憶されている文字列と、記憶部190のコンテンツ文字列テーブルに記憶されている文字列とを比較し、一致した文字列と対応付けられているコンテンツ識別子をコンテンツ文字列テーブルから取得する。検索部160は、検索した結果として、利用者識別子と、一致した文字列と、取得したコンテンツ識別子とを対応付けておく。
【0080】
続いて、コンテンツ決定部170は、出現割合算出部130が算出した出現割合と、評判数取得部150が取得したアクセス数とに基づいて、検索部160が検索したコンテンツのうち、コンテンツ通知部180が送信するコンテンツ通知が示すコンテンツを決定する(ステップS28)。この決定方法について、以下に具体的に説明する。ここでは、利用者識別子がAAAであり、図13に示した出現割合の文字列が抽出・算出された発信情報を送信した利用者(コンテンツの配信数は、図4に示したように「10」)へ、コンテンツ通知部180がコンテンツ通知を送信する場合を例に挙げる。
【0081】
コンテンツ決定部170は、記憶部190の文字列出現割合テーブルにて、利用者識別子「AAA」と対応付けられている出現割合と、記憶部190の利用者情報テーブルにて、利用者識別子「AAA」と対応付けられている配信数とに基づいて、それぞれの文字列を含むコンテンツの配信数(コンテンツ通知に示されるコンテンツの数)を決定する。例えば、記憶部190の利用者情報テーブルにて、利用者識別子「AAA」と対応付けられている配信数が図4に示すように「10」であり、記憶部190の文字列出現割合テーブルにて、利用者識別子「AAA」と対応付けられている出現割合が図13に示すように、文字列「ケータイ」が「50%」、文字列「英語学習」が「30%」、文字列「海外サッカー」が「10%」、文字列「ギター」が「10%」である場合、コンテンツ決定部170は、文字列「ケータイ」が抽出されたコンテンツの配信数を5本(10本×50%)とし、文字列「英語学習」が抽出されたコンテンツの配信数を3本とし、文字列「海外サッカー」が抽出されたコンテンツの配信数を1本とし、文字列「ギター」が抽出されたコンテンツの配信数を1本と決定する。また、コンテンツ決定部170は、それぞれの文字列が抽出されたコンテンツについて、アクセス数の多いものから順に、利用者へ配信(通知)するコンテンツとして決定する。つまり、コンテンツ決定部170は、文字列「ケータイ」が抽出されたコンテンツのうち、アクセス数の多いものから順に5つのコンテンツを、利用者へ配信(通知)するコンテンツとして決定する。また、コンテンツ決定部170は、文字列「英語学習」が抽出されたコンテンツのうち、アクセス数の多いものから順に3つのコンテンツを、利用者へ配信(通知)するコンテンツとして決定する。このとき、すでに決定されている5つのコンテンツに含まれているコンテンツが、この3つのコンテンツに含まれる場合、つまり、コンテンツの重複がある場合、コンテンツ決定部170は、重複したコンテンツを除いて、3つのコンテンツを決定する。また、コンテンツ決定部170は、文字列「海外サッカー」が抽出されたコンテンツのうち、アクセス数の最も多いコンテンツを、利用者へ配信(通知)するコンテンツとして決定する。このとき、前述したようなコンテンツの重複がある場合、コンテンツ決定部170は、重複したコンテンツを除いて、1つのコンテンツを決定する。また、文字列「ギター」が抽出されたコンテンツのうち、アクセス数の最も多いコンテンツを、利用者へ配信(通知)するコンテンツとして決定する。このとき、前述したようなコンテンツの重複がある場合、コンテンツ決定部170は、重複したコンテンツを除いて、1つのコンテンツを決定する。
【0082】
コンテンツ決定部170が、利用者へ配信(通知)するコンテンツを決定すると、コンテンツ通知部180は、コンテンツ決定部170が決定したコンテンツを示すコンテンツ通知を送信する(ステップS29)。ここで、コンテンツ通知の送信先は、記憶部190の利用者情報テーブルに記憶されているコンテンツ通知先となる。また、このコンテンツ通知には、決定されたコンテンツのコンテンツデータそのものが含まれるものであっても良いし、当該コンテンツの格納場所を示すURL等の情報を記憶部190のコンテンツ情報テーブルから読み出して、読み出した格納場所を示す情報が含まれるものであっても良い。例えば、コンテンツ通知部180が土曜の朝にコンテンツ通知を送信する場合、ステップS21にて、発信情報収集部110がその週の水曜日から木曜日までに発信された発信情報を収集して、ステップS24にて、コンテンツ収集部140が前の週の土曜日からその週の金曜日までの1週間で配信されたコンテンツを収集し、ステップS25以降の処理が行われるものであっても良い。このように、ステップS21の発信情報収集部110が発信情報を収集するタイミングは、連続するものでなくても良い。
【0083】
なお、コンテンツ通知部180がコンテンツ通知を送信した後、送信先におけるそのコンテンツ通知に含まれるコンテンツの利用状況をコンテンツ通知装置100が解析し、その解析結果をコンテンツ決定部170におけるコンテンツの決定基準に追加するものでも良い。例えば、コンテンツ通知部180がコンテンツ通知を送信する際、コンテンツ通知に含まれるコンテンツのURL内に、送信先の利用者識別子を埋め込んでおき、コンテンツ通知装置100がそのURLおよび利用者識別子を用いて、当該利用者がそのURLにアクセスしたかどうかの利用状況を解析する。具体的な処理について1つの例を挙げると、「http://yahoo.co.jp」というURLを利用者識別子がAAAである利用者へ送信する場合、「http://(コンテンツ通知装置のURL)?user=AAA&url=http://yahoo.co.jp」をコンテンツ通知部180が送信する。その後、コンテンツ通知装置100は、当該利用者の通信端末へ送信したコンテンツ通知に含まれるコンテンツのURLに対し、利用者がアクセスしたかどうかの利用状況を解析することで、その利用者がどのようなジャンルに興味を持ったのかを類推する。例えば、コンテンツ識別子が「kon001」であるコンテンツにアクセスしたことが解析されれば、コンテンツ通知装置100は、記憶部190のコンテンツ文字列テーブルにてコンテンツ識別子「kon001」と対応付けられている文字列に興味があったと類推する。そして、出現割合算出部130は、この興味があったと類推された文字列を出現割合の算出に追加(反映)する。これにより、利用者の興味関心のジャンルの判定の精度を高めることができる。
【0084】
以上の説明では、各種の情報がテーブル形式で記憶されている場合を例に挙げたが、テーブル形式でなく、データベース形式やテキスト形式など、他の形式で記憶されているものであっても構わない。
【0085】
このように、利用者が発信した発信情報に含まれる文字列に基づいて、当該利用者へ配信するコンテンツを決定して通知するため、当該利用者へのコンテンツの視聴履歴がない場合であっても、利用者の関心のあるコンテンツを通知することができる。また、利用者の関心事が時間の経過に伴って変化した場合であっても、利用者が最近発信した発信情報を用いることにより、その時に利用者の関心のあるコンテンツを通知することができる。
【0086】
上述したコンテンツ通知装置100に設けられた各構成要素が行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を手順として記述したコンピュータプログラム(以下、プログラムと称する)をコンテンツ通知装置100にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをコンテンツ通知装置100に読み込ませ、実行するものであっても良い。コンテンツ通知装置100にて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、コンテンツ通知装置100に内蔵されたROM、RAM等のメモリやHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、コンテンツ通知装置100に設けられたCPU(不図示)にて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【0087】
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)利用者の操作に基づいて通信端末から発信された発信情報を収集する発信情報収集部と、
前記発信情報収集部が収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する第1の文字列抽出部と、
配信されるコンテンツから、前記第1の文字列抽出部が抽出した文字列を含むコンテンツを検索する検索部と、
前記検索部が検索したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信するコンテンツ通知部とを有するコンテンツ通知装置。
(付記2)前記配信されるコンテンツから、所定の単位の文字列を抽出する第2の文字列抽出部を有し、
前記検索部は、前記第1の文字列抽出部が抽出した文字列と、前記第2の文字列抽出部が抽出した文字列とを比較することで、前記コンテンツを検索することを特徴とする、付記1に記載のコンテンツ通知装置。
(付記3)前記第2の文字列抽出部は、前記コンテンツが画像データである場合、該画像データに応じた文字列を抽出することを特徴とする、付記2に記載のコンテンツ通知装置。
(付記4)前記第2の文字列抽出部は、前記コンテンツが音声データである場合、該音声データに応じた前記文字列を抽出することを特徴とする、付記2または付記3に記載のコンテンツ通知装置。
(付記5)前記第1の文字列抽出部が抽出したすべての文字列の数に対する、前記文字列ごとの出現回数の割合を示す出現割合を算出する出現割合算出部と、
前記コンテンツへのアクセス数を取得する評判数取得部と、
前記出現割合算出部が算出した出現割合と、前記評判数取得部が取得したアクセス数とに基づいて、前記検索部が検索したコンテンツのうち、前記コンテンツ通知が示すコンテンツを決定するコンテンツ決定部とを有し、
前記コンテンツ通知部は、前記コンテンツ決定部が決定したコンテンツを示すコンテンツ通知を送信することを特徴とする、付記1から4のいずれか1項に記載のコンテンツ通知装置。
(付記6)コンテンツ通知装置において、
前記コンテンツ決定部は、前記出現割合算出部が算出した文字列の出現割合に応じて、該文字列が含まれるコンテンツのうち、前記コンテンツ通知が示すコンテンツの数を決定し、前記評判数取得部が取得したアクセス数が多いものから順に、前記決定した数のコンテンツを、前記コンテンツ通知が示すコンテンツに決定することを特徴とする、付記5に記載のコンテンツ通知装置。
(付記7)前記コンテンツ通知部は、前記コンテンツ通知を前記通信端末へ送信することを特徴とする、付記1から6のいずれか1項に記載のコンテンツ通知装置。
(付記8)前記コンテンツは、ニュース記事であることを特徴とする、付記1から7のいずれか1項に記載のコンテンツ通知装置。
(付記9)利用者が操作する通信端末と、コンテンツを配信するコンテンツ配信装置と、コンテンツ通知装置とを有するコンテンツ通知システムにおいて、
前記コンテンツ通知装置は、
利用者の操作に基づいて前記通信端末から発信された発信情報を収集する発信情報収集部と、
前記発信情報収集部が収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する第1の文字列抽出部と、
前記コンテンツ配信装置から配信されるコンテンツから、前記第1の文字列抽出部が抽出した文字列を含むコンテンツを検索する検索部と、
前記検索部が検索したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信するコンテンツ通知部とを有するコンテンツ通知システム。
(付記10)利用者の操作に基づいて通信端末から発信された発信情報を収集する処理と、
前記収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する処理と、
配信されるコンテンツから、前記抽出した文字列を含むコンテンツを検索する処理と、
前記検索したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信する処理とを行うコンテンツ通知方法。
(付記11)コンピュータに、
利用者の操作に基づいて通信端末から発信された発信情報を収集する手順と、
前記収集した発信情報から、所定の単位の文字列を抽出する手順と、
配信されるコンテンツから、前記抽出した文字列を含むコンテンツを検索する手順と、
前記検索したコンテンツを示すコンテンツ通知を、所定の宛先へ送信する手順とを実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0088】
100 コンテンツ通知装置
110 発信情報収集部
120,121 文字列抽出部
130 出現割合算出部
140 コンテンツ収集部
150 評判数取得部
160 検索部
170 コンテンツ決定部
180 コンテンツ通知部
190 記憶部
200 コミュニケーションサービス提供装置
300 コンテンツ配信装置
400−1〜400−3 通信端末
500 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18