特許第5921764号(P5921764)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5921764
(24)【登録日】2016年4月22日
(45)【発行日】2016年5月24日
(54)【発明の名称】車両座席の座席部材
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/68 20060101AFI20160510BHJP
   B60N 2/16 20060101ALI20160510BHJP
【FI】
   B60N2/68
   B60N2/16
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-510889(P2015-510889)
(86)(22)【出願日】2013年5月7日
(65)【公表番号】特表2015-517427(P2015-517427A)
(43)【公表日】2015年6月22日
(86)【国際出願番号】IB2013001403
(87)【国際公開番号】WO2013167975
(87)【国際公開日】20131114
【審査請求日】2014年12月24日
(31)【優先権主張番号】61/643,587
(32)【優先日】2012年5月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】1020120132085
(32)【優先日】2012年7月4日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】598147400
【氏名又は名称】ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Johnson Controls Technology Company
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(72)【発明者】
【氏名】リネンブリンク、 イェルク
(72)【発明者】
【氏名】キーンケ、 インゴ
(72)【発明者】
【氏名】ロススタイン、 ゲルハルト
【審査官】 永安 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−006038(JP,A)
【文献】 特開平04−189635(JP,A)
【文献】 特公昭57−35648(JP,B2)
【文献】 特開2001−105949(JP,A)
【文献】 特開昭60−008121(JP,A)
【文献】 特開平07−205690(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/68
B60N 2/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
座面(15)及び二つの側面部材(14)を含む座席部材(2)を備える車両座席(1)であって、
座面(15)二つの側面部材(14)の間に、これら二つの側面部材(14)に一体化して設けられ
二つの側面部材(14)には座面(15)の高さを調整する高さ調整機(16)も設けられ、
二つの側面部材(14)には高さ調整機(16)による高さ調整の間に形状が変化する凹部(18)も設けられることを特徴とする車両座席(1)。
【請求項2】
少なくとも一つの弾性要素(4、5、19)が、側面部材に一体化して設けられることを特徴とする請求項1記載の車両座席(1)。
【請求項3】
少なくとも二つの弾性要素(4、5、19)が各側面部材に設けられることを特徴とする請求項又は記載の車両座席(1)。
【請求項4】
弾性要素(4、5)は異なる線形弾性特性及び/又は異なる非線形弾性特性を有することを特徴とする請求項3記載の車両座席(1)。
【請求項5】
側面部材(14)は、背もたれ結合部(3)に結合される性リンク(19)を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両座席(1)。
【請求項6】
前記高さ調整機は周囲が弾性的に変化される駆動要素(7)を有することを特徴とする請求項記載の車両座席(1)。
【請求項7】
駆動要素(7)は凹部(18)と協同し、かつ凹部(18)の形状を変化することを特徴とする請求項記載の車両座席(1)。
【請求項8】
駆動要素(7)は側面部材に設けられる突起手段(21)と協同することを特徴とする請求項記載の車両座席(1)。
【請求項9】
前記高さ調整には第2の弾性要素()の形状を変化する第2の駆動要素(8、9、10)が用いられることを特徴とする請求項又は記載の車両座席(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、座面(seat face)及び二つの側面部材を有する座席部材を備える車両座席に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような車両座席は従来から十分に知られているが、比較的に複雑な構造及び/又はかなりの重量を有するという不利な点を有していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、従来からの不利な点を有さない車両座席を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、座面及び二つの側面部材が一体化された仕様にて提供される座席部材を有する車両座席によって達成される。
【0005】
本発明の主題に関してなされたステートメントは本発明の主題の他の態様にも同様の仕様で適用されるし、その逆の場合も同様である。
【0006】
本発明は車両座席に関する。そのような車両座席は一人以上にスペースを提供する。本発明に係る車両座席は、必然的に、ベンチタイプ座席であってもよい。背もたれは、特に回転仕様にて、座席部材上に、好ましくは支持される。この車両座席は、詰め物及び/又はカバーが通常提供される座面を有する。座面の右及び左には、長手方向調整装置の上部レールが通常配置される側面部材がある。一体化仕様にて提供される座面及び二つの側面部材のために本発明は対策をしている。本発明に係る座席装置のアセンブリは、かなりシンプルとされる。例えば、二つの側面部材と座面との間の、結合、溶接、リベット及び/又はスクリュー結合は省略される。長手方向の調整装置の上部レール及び/又は背もたれの座席部材への背もたれ結合部も好ましくは側面部材へ一体化して結合される。
【0007】
座面及び二つの側面部材及び任意的に上部レール及び/又は背もたれ結合部は好ましくはプラスチック材料、好ましくは繊維補強されたプラスチック材料から製造される。座席部材は、例えば、射出又は射出モールディングのようなモールド充填方法による成形又は一次成形、例えば、ファイバー材料、好ましくはモールドの中に挿入される繊維材料のような補強材料によって製造される。
【0008】
発明又は好ましい例に対応する本発明の手段の他の態様は、二つの側面部材によって接合される座面を有する座席部材を備える車両座席であり、少なくとも一つの弾性要素が特に一体化される仕様にて各側面部材に設けられる。座面はこのため、弾力的に、及び/又は車両の車体に対する座席部材の結合について可動される。特に、繊維補強されたプラスチック材料のようなプラスチック材料の少なくとも一つの弾性要素が、側面部材に一体的に形成される。好ましくは、少なくとも一つの弾性要素が側面部材及び/又は座面に一体的に形成される。
【0009】
本発明の主題に関してなされたステートメントは本発明の主題の他の態様にも同様の仕様で適用されるし、その逆の場合も同様である。
【0010】
弾性要素は、好ましくはリーフ(leaf)又はレッグ(leg)スプリング(spring)として形成される。弾性要素は、例えば、V形状、U形状、S形状、W形状、概ね円形又は長円である。
【0011】
前部弾性要素は好ましくは座席部材の太腿サポート領域に配置され、特に好ましい仕様にあって、後部弾性要素は座席部材の臀部サポート領域に配置される。特に、著しく好ましい仕様にあって、これらの弾性要素は異なる弾性の特徴的軌道(characteristic lines)及び/又は異なる弾性の偏位(excursions)を有する。好ましくは、臀部領域における弾性要素の変形のため、太腿サポート領域における弾性要素の変形よりも、大きな力が提供されなければならない。特に好ましい仕様にあって、後部弾性要素の弾性の偏位は長い。少なくとも一つの、好ましくは後部スプリングに、座席占有者による負荷なしでの予めの張力がかけられ、座面の弾性は例えば、硬くなる。
【0012】
好ましくは、本発明によれば、特に一体化仕様にて、側面部材に車両座席の背もたれの座席部材への結合が実行される、弾性リングのアレンジメントがある。特に、弾性リンクは、この例では、背もたれ用の回転のアーティキュレーション(articulation)として作用する。好ましくは、この弾性リンクは、一本のレッグは座席部材に結合され、一本のレッグは背もたれ結合部に結合され、及び/又は一体化仕様にて設けられる、レッグスプリングとして形成される。二つのレッグの間の平行運動は背もたれ結合部/背もたれ用の好ましくはロータリーベアリング/ロータリーアーティキュレーションとなる。車両座席の背もたれは、背もたれ結合部に設けられ、つまり背もたれは背もたれ結合部に結合されるか、又は背もたれ結合部に一体的に設けられる。
【0013】
本発明の手段についてのステートメントは本発明の主題の他の態様にも同様の仕様で適用されるし、その逆の場合も同様である。
【0014】
本発明の車両座席は、背もたれの座席部材に対する傾斜が調整される傾斜調整機を有する。
【0015】
本発明についての好ましい発明の手段の他の態様によれば、少なくとも一つの部品、好ましくはポジティブロッキング閉鎖手段、特に歯が、車両座席の側面部材に一体的に設けられる。調整及び/又はポジティブ及び/又は非ポジティブロッキング仕様にて、側面部材状上のポジティブロッキング閉鎖手段と協同する固定手段が背もたれ及び/又は背もたれ結合部に好ましくは設けられ、それによって座席部材に対する傾斜という点で背もたれを調整し、及び背もたれを所望の位置に固定する。調整は、連続的又は断続的な仕様にて実行される。
【0016】
本発明の手段についてのステートメントは本発明の主題の他の態様にも同様の仕様で適用されるし、その逆の場合も同様である。
【0017】
本発明の他の実施形態によれば、座面は高さが調整されるように設けられ、高さ調整機は二つの側面部材に一体化される。
【0018】
本発明の手段についてのステートメントは本発明の主題の他の態様にも同様の仕様で適用されるし、その逆の場合も同様である。
【0019】
高さ調整は垂直な仕様にて実行される。しかし、傾斜調整も高さ調整と共に可能である。
【0020】
好ましくは、高さ調整機は、二つの側面部材の垂直範囲における、外形を変える。
【0021】
好ましくは、側面部材は、高さ調整の間に形状が変化する凹部を有する。
【0022】
好ましくは、高さ調整機は周囲(periphery)が弾性的に変化される駆動要素を有する。駆動要素の周囲は例えば凹部の周囲の部分と協同し、結果的に、凹部の形状及び結果的に車両座席の座面の高さを変化する。
【0023】
駆動要素は、好ましくは、螺旋状スロットを有するロータを備える螺旋状要素である。それらは座席部材の側面部材上に好ましくは設けられ、特に一体化仕様における突起、例えば、螺旋状スロットとポジティブロッキング仕様にて協同する複数の歯である。回転の間、複数の歯は互いに離間されて動かされるか、又は相互に向かって動かされるので、座面の高さの調整が実行される。
【0024】
好ましくは、高さ調整の駆動要素は、セルフロッキングされるように設けられるので、座面の高さの独立した調整は行われない。
【0025】
駆動要素は、好ましくは凹部と協同する。例えば、回転及び/又は平行運動のような駆動要素の動きにあって、凹部の形状が変化される。
【0026】
好ましくは、高さ調整は第2の弾性要素の特に形状を変化する第2の駆動要素を有する。特に好ましい仕様にあって、第1の駆動要素は第2の駆動要素に直接的又は間接的に結合されるので、一つの駆動要素が調整されると、他の駆動要素も調整される。
【0027】
本発明は、図1乃至7を参照して以下に説明される。これらの説明は、純粋に具体例として与えられるものであり、発明の全般的な概念を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明に係る車両座席を示す図である。
図2】本発明に係る車両座席を示す図である。
図3】本発明に係る車両座席を示す図である。
図4】弾性要素の可能な具現化例を示す図である。
図5】高さ調整機の駆動を示す図である。
図5a】高さ調整機の駆動を示す図である。
図5b】高さ調整機の駆動を示す図である。
図6】座席部材の側面部材上のポジティブロッキング手段を示す図である。
図7】高さ調整機の他の具現化例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1乃至3は、座席部材2及び背もたれ3を有する、本発明に係る車両座席1を示すが、この実施形態にあっては背もたれが例示されている背もたれ結合部3のみが示される。背もたれ3は、傾斜調整機(recliner)11によって座席部材上にて回転可能なように設けられる。座席部材2は本実施形態にあっては座面15が間に設けられる、二つの側面部材(lateral members)14を有する。好ましくは、座面15及び二つの側面部材14は一体化され、特に好ましくは、プラスチック材料、さらに特に好ましい仕様にあっては繊維補強されたプラスチック材料を備えるように提供される。レール長手方向調整システムの上部レール12は、好ましくは、各側面部材14上に設けられる。さらに好ましくは、各側面部材は、少なくとも一つ、この具現化例では、二つの弾性要素4、5を有する。二つの弾性要素4、5は側面部材の座面へのトランジッション(transition)部と上部レール12と間に配置される。前方の弾性要素4は太腿サポート領域に配置されるが、後方の弾性要素5は座席占有者の臀部の領域に配置される。両方の弾性要素4、5は、好ましくは、側面部材及び/又は座面に一体的に設けられる。
【0030】
さらに好ましくは、座席部材の側面部材14は本実施形態にあって側面部材14にさらに好ましくは一体的に結合されてもいる弾性リンク19を有する。この弾性リンク19は、車両座席の背もたれ3用のサポートとして機能する。本実施形態にあって、弾性リンク19はレッグスプリング(leg spring)要素として形成され、一つのレッグは側面部材14にしっかりと結合され、他のレッグは背もたれ結合部3にしっかりと結合される。それらのレッグの間のサークルセグメントリンク(circle-segment-link)のトランジッションは背もたれ用の回転軸として作用する。弾性リンク19は、プラスチック材料、好ましくは繊維補強されたプラスチック材料としてのプラスチック材料を備えるように設けられる。本実施形態にあって、傾斜調整機11、つまりポジティブロッキング手段27は、側面部材にも一体的に、さらにプラスチック材料、好ましくは繊維補強されたプラスチック材料としてのプラスチック材料を備えるようにも設けられる。本発明の場合にあって、ポジティブロッキング手段27は、本実施形態にあって、複数の歯が二つの対向する側部に設けられるスロットとして提供される。スロットは、サークルセグメントの仕様にて好ましくは設けられる。スロットはポジティブロッキング手段27を相補し、さらに特に回転的に背もたれ及び/又は背もたれ結合部に接続されるポジティブロッキング手段を有する、調整及び/又はロッキング手段28を受容する。調整及び/又はロッキング手段11を用いながら、背もたれは、座席部材に対する傾斜という点で調整され、及び/又は各場合にあって所望される位置に固定される。調整は、連続的な仕様又は断続的な仕様にて実行される。さらに、本実施形態にあって、本発明に係る車両座席は、座席部材の二つの側面部材14に一体化される高さ調整機16を有する。この高さ調整機16は、座面15の高さが調整される、調整機構6を有する。本実施形態にあって、高さ調整機構16は、側面部材14に対する座面15の結合部と上部レール12との間の各側面部材14に配置される、凹部18の形状を変化する。弾性要素4、5も変化される、形状の変化により、座面は高さという点で調整される。この高さ調整は、座面が上又は下方向におけるその元の向きに平行に変位されるように、好ましくは単に直交する仕様にて実行される。しかし、座面15の傾斜調整も高さ調整の間に可能である。本実施形態の場合、調整機構6は、駆動要素7、例えば、凹部18の内側と協同し、それによって形状を変化する、螺旋状ポジティブロッキング要素を有する。好ましくは、駆動要素7は、座面の前部領域に配置されるので、事故の場合、特に前端部における衝突事故にあって、いわゆる「潜り込み(submarining)」が防がれ、さらに発生する衝撃力が弾性要素4により部分的に吸収される。弾性要素4は、例えば、弾性要素5よりも小さな弾性力にて提供され、座席占有者の主負荷が弾性要素4ではなく、弾性要素5によって吸収されるので、それは有利である。好ましくは、駆動要素7は、弾性要素5と直接に協同し、さらに弾性要素5を圧縮する、他の駆動要素8、9、10に、必要であれば、結合される。座面15の位置及び/又は利用できる弾性力はそれによって変化される。本実施形態の場合、第2の駆動要素はケーブル引っ張り部8を備える。この例では、ローラ9によって駆動要素7に接続される。駆動要素7が回転されると、ケーブル8は弾性要素5の形状が変化するように同時に引っ張られかつ解放される。ケーブル引っ張り部8にあって、調整経路の増加/減小機構(step-down or step-up mechanism)10が、例えば、プーリブロック(pulley block)の形状にて設けられる。
【0031】
図4は、弾性要素4、5の可能な形状を示す。弾性要素の形状は、特に、弾性力に応じて及び/又はどんな場所に提供される弾性変位、及び/又はどの衝撃負荷を吸収しようとするのかに応じて選択される。当業者であれば、弾性要素4、5は異なって製造されることを理解できる。特に、弾性要素5が座席占有者の主負荷を吸収するので、弾性要素4よりも弾性要素5によって提供される大きな弾性力が有利である。
【0032】
図5は調整機構6の可能な具現化例を示す。調整機構6は、螺旋状スロットが設けられるロータ20を有する。ポジティブロッキング手段(positive-locking means)は、例えば、複数の歯車であり、凹部18の上下に設けられる。好ましくは、側面部材と一体化されて、これらの螺旋状スロットに係合される。ロータ20は、例えば、ハンドル22又はモータとハンドル22によって回転される。ロータ20の回転は、トルク伝達部13によって他の側面部材のポジティブロッキング手段と協同するロータに伝達される。トルク伝達部13は、好ましくは座席部材を安定させる役割を果たす。ロータ20及びロータの螺旋状スロットの詳細は、図5aから見てとれる。螺旋状スロットがロータ20の端面に設けられるのが明らかである。図5及び5aを特に参照すると、本実施形態にあっては、調整機構は、伝達手段、この例では回転的に安全な仕様にてハンドル22に結合される結合手段24をその一端に有する、ケーブル引っ張り部8である伝達手段を備える。ケーブル引っ張り部8の他端にあって、ケーブル引っ張り部8は弾性要素5と協同する。ハンドル22が回転されると、ケーブル引っ張り部8も動かされて、弾性要素5と接触するか、又は弾性部材5のレッグの空間が増加する。ケーブル引っ張り部8は、例えばプーリブロックである伝達手段10を有してもよい。
【0033】
図6は、ロータ20の螺旋状スロットと協同するポジティブロッキング手段21を示す。ロータ20の回転により、弾性要素4の部材が一緒に引っ張られるか又は別々に押される間に、高さ調整HAが実行される。
【0034】
図7は、調整機構6の他の実施形態を示す。この実施形態にあって、調整機構6は駆動要素、つまり、例えば回転により、両方向矢印によって示される方向に変位される変位手段26を有する。この変位手段26は、側面部材の調整面25と協同し、それによって高さ調整が行われる。変位手段26は、例えば図5に図示されるように、弾性要素5の形状を変えるために、他の調整要素にも結合される。
【符号の説明】
【0035】
1 車両座席
2 座席部材
3 背もたれ、背もたれ結合部
4 前部弾性要素
5 後部弾性要素
6 調整機構
7 駆動要素、螺旋状駆動要素
8 伝達手段、ケーブル引っ張り部
9 転送ローラ
10 増圧/減圧機構
11 傾斜調整機
12 上部レール
13 トルク伝達部
14 座席部材の側面部材
15 座面
16 高さ調整機
17 運搬構造
18 凹部
19 弾性リンク
20 螺旋状スロット付ロータ
21 ポジティブ−ロッキング手段、突起部
22 ハンドル、ハンドホィール
23 スロット、螺旋状スロット
24 結合手段
25 調整面
26 駆動要素、変位要素
27 ポジティブ−ロッキング手段、歯
28 調整機/ロッキング手段
HA 高さ調整機、垂直範囲
図1
図2
図3
図4
図5
図5a
図5b
図6
図7