【実施例1】
【0023】
第1 プロセスシステム(蒸気供給システム)の管理システム1の構成
図1は、プロセスシステムの管理システム1の構成を示す図である。この実施例では、プロセスシステムの1つである蒸気供給システムを用いて説明する。管理システム1は、サーバ装置3及び複数の端末装置4などから構成され、蒸気供給システムを構成するシステム構成機器の情報管理を行う。蒸気供給システムは、蒸気プラントなどの設備において蒸気使用機器に蒸気を供給する。システム構成機器には、ボイラなどの蒸気発生装置、蒸気を輸送する輸送管、ドレンを排出するスチームトラップ及び熱交換器等の蒸気を使用する蒸気使用機器などが相当する。この実施例の管理システム1では、システム構成機器の1つであるスチームトラップについて情報管理を行う。
【0024】
サーバ装置3は、ネットワーク回線2を介して複数の端末装置4に接続され、蒸気供給システムに設けられた複数のスチームトラップの各種情報を記憶管理する。スチームトラップの各種情報には、蒸気漏洩量などの検査結果、修理及び交換などのメンテナンス履歴が含まれる。また、スチームトラップの各種情報には、蒸気供給システムが設置されているプラントなどでのスチームトラップの配置位置を示すエリアマップ(配置マップ)、及び、蒸気供給システムのプロセスを示すプロセスマップの情報も含まれる。
【0025】
エリアマップとは、スチームトラップ等のシステム構成機器の物理的な位置関係を示すマップをいう。また、プロセスマップとは、同一のプロセスに属するシステム構成機器を関連付けたマップをいう。なお、同一のプロセスに属するシステム構成機器は、必ずしも物理的に近距離に存在するとは限らない。つまり、同一のプロセスに属するシステム構成機器が、物理的に遠く離れた位置に存在することがある。
【0026】
端末装置4は、携帯可能なパーソナルコンピュータ、タッチパネルを有するタブレット端末などであり、スチームトラップの各種情報をサーバ装置3から受信してモニタなどに表示する。また、スチームトラップの検査結果やメンテナンス履歴等の所定の情報の更新があれば、行使された情報をサーバ装置3に送信する。サーバ装置3は、この更新情報を受信して該当するスチームトラップの各種情報を更新する。
【0027】
第2 蒸気供給システムの管理システム1の概要
図2は、スチームトラップ71の各種情報を表示するウィンドウ50の一例を示す図である。ウィンドウ50は、例えばウェブブラウザであり、端末装置4のモニタに表示される。ウィンドウ50は、情報表示エリア51、マップ情報表示エリア52などから構成される。情報表示エリア51には、蒸気供給システムを構成するスチームトラップ71を指定するための入力欄510が表示される。指定するスチームトラップ71の識別IDを使用者が入力欄510に入力することで、このスチームトラップ71に関する各種情報(不図示)が情報表示エリア51に表示される。また、情報表示エリア51には、交換を実施した時期などの更新情報を入力するウィンドウ(不図示)も設けられている。
【0028】
マップ情報表示エリア52には、エリアマップ又はプロセスマップが択一的に表示される。
図2は、マップ情報表示エリア52にエリアマップ60が表示されている状態を示している。エリアマップ60には、スチームトラップ71が、例えば輪郭が黒色のアイコン画像「○」として表示されている。なお、以下においては、スチームトラップを示す符号「71」の後に、特定の識別子、例えば「A」、「B」等のアルファベット、を付加することによって、特定のスチームトラップ71を指定する。スチームトラップ71は、「XXXX−XXXX1」等、スチームトラップ71の識別ID711とともに表示される。また、エリアマップ60には、「4C−11」等、エリア情報80も表示される。エリア情報80は、蒸気供給システムが設置されているプラントなどの敷地を区切って設定される複数のエリアのそれぞれを特定する情報である。なお、
図2においては、一部のスチームトラップ71についてのみ識別ID711を表示している。
【0029】
また、エリアマップ60では、入力欄510で指定された識別IDのスチームトラップが他のスチームトラップと区別される態様で表示される。例えば、
図2において、指定された識別ID「XXXX−XXXX4」のスチームトラップ71Aのアイコン画像は、他のスチームトラップ71とは異なる色(例えば赤色)で表示される。したがって、使用者は、指定したスチームトラップ71のエリアマップ60での位置を容易に特定可能である。
【0030】
なお、
図2に示すエリアマップ60は、一部のみが表示されている状態を示している。表示されていない部分については、タッチ操作やカーソルを操作してスクロールバー53A、53Bを移動させてエリアマップ60をスクロールさせることで表示可能である。また、マップ情報表示エリア52には、ウィンドウ50上に表示されるボタンアイコン(切換ボタン55)をタッチ操作等することでエリアマップ60及びプロセスマップ65(
図3参照)の表示が交互に切り換えられる。なお、この実施形態のエリアマップ60は、スチームトラップ71のみが表示されているが、他のシステム構成機器を表示してもよい。
【0031】
図3は、マップ情報表示エリア52にプロセスマップ65が表示されているウィンドウ50の一例を示す。プロセスマップ65は、蒸気供給システムのプロセスを示す図である。プロセスマップ65では、スチームトラップ71のアイコン画像の他に、輸送管72、熱交換器73、チャンバー74、圧力調整弁75などのアイコン画像が、各システム構成機器が同一のプロセスに属することを示すべく互いに関連付けられて、具体的には輸送管72で連結されて、接続関係が分かるように表示される。なお、スチームトラップ71などの各アイコン画像は、
図3のプロセスマップ65において点線で示すように、接続部分も含むアイコン画像となっている。これにより、各アイコン画像を予め定められている位置に配置するだけで、各システム構成機器が隣接するシステム構成機器と接続されている状態が表現できる。
【0032】
また、蒸気供給システムにおいては、プロセスの順番は、蒸気供給システムのシステム構成機器の接続関係と一致する。すなわち、使用者は、プロセスマップ65を視認することでシステム構成機器の接続関係、つまりプロセスを把握することができる。なお、この蒸気供給システムは、周知のシステムであるので構成についての詳細な説明は省略する。また、プロセスマップ65もエリアマップ60と同様にスクロールバー53A、53Bを移動させてスクロールさせることが可能である。
【0033】
プロセスマップ65では、情報表示エリア51の入力欄510において指定された識別IDのスチームトラップ71に加え、指定されたスチームトラップ71にプロセスにおいて関連するシステム構成機器についても、他のシステム構成機器と区別された態様で表示される。例えば、
図3において、入力欄510において指定された識別ID「XXXX−XXXX4」のスチームトラップ71Aは、他のシステム構成機器(熱交換器73など)とは異なる色(例えば赤色)で表示される。また、プロセスにおいてスチームトラップ71Aと関連するシステム構成機器であるチャンバー74及び圧力調整弁75Aも、他のシステム構成機器とは異なる色(例えば赤色)で表示される。プロセスにおいてスチームトラップと関連するシステム構成機器とは、例えば、スチームトラップ71の故障が影響するシステム構成機器が該当する。具体的には、運転効率が低下するシステム構成機器等が該当する。これにより、使用者は、高度な知識がなくても、あるスチームトラップ71が故障するとどのようなシステム構成機器に影響が生じるのかを容易に把握することができる。
【0034】
したがって、例えば、交換時期が到来している複数のスチームトラップ71が存在する場合、使用者は、どのスチームトラップ71を優先的に交換すればよいかを、スチームトラップ71と関連するシステム構成機器の観点から、
図3に示すプロセスマップ65に基づき容易に判断することができる。そして、使用者は、優先的に交換するべきスチームトラップ71の配置位置を、
図2に示すエリアマップ60に基づき、容易に特定できる。使用者は、交換すべきスチームトラップの場所へ行って交換作業を行えばよい。このようにして、効率的にスチームトラップ71を管理することができる。なお、使用者は、
図2及び
図3に示す切換ボタン55を選択することによって、エリアマップ60からプロセスマップ65へ、また、プロセスマップ65からエリアマップ60へ、切り換えることができる。
【0035】
例えば、
図4に示すような蒸気供給システムを用いて説明する。
図4は、ある蒸気供給システムのプロセスマップの一部(以下、プロセスマップ65Aとする)を示す図である。なお、
図4に示す蒸気供給システムは、
図3に示す蒸気供給システムとは異なる構成である。
図4に示す蒸気供給システムは、スチームトラップ71P〜71S、輸送管702、ボイラ703、蒸気使用機器704及び圧力調整弁705などから構成されている。
【0036】
図4に示すプロセスマップ65Aで示される蒸気供給システムでは、ボイラ703で発生した蒸気が輸送管702を経由して蒸気使用機器704に供給される。スチームトラップ71P〜71Rは、輸送管702の途中の立下り管にそれぞれ配置され、輸送管702にドレンが滞留しないようにドレンを排出する。また、蒸気使用機器704の出口側に、スチームトラップ71S、圧力調整弁705、さらに復水回収ポンプ(不図示)が順に接続される。スチームトラップ701Sは、蒸気使用機器704で発生したドレンを排出する。
【0037】
スチームトラップ71P、71Sに交換時期が到来している場合、使用者は、
図3に示すウィンドウ50の入力欄510に各スチームトラップの識別IDを入力し、スチームトラップ71P、71Sのそれぞれに関連する他のシステム構成機器を表示する
図4に示すプロセスマップ65Aを、
図3に示すウィンドウ50のマップ情報表示エリア52に表示させる。このとき、使用者が、スチームトラップ71Pの識別IDを入力していた場合、プロセスにおいてスチームトラップ71Pと関連するシステム構成機器として、領域L1に含まれるスチームトラップ71P、輸送管702が赤色で示されたプロセスマップ65Aが、マップ情報表示エリア52に表示される。同様に、使用者が、スチームトラップ71Sの識別IDを入力していた場合、領域L2に含まれるスチームトラップ71S、蒸気使用機器704、及び、圧力調整弁705が赤色で示されたプロセスマップ65Aが、マップ情報表示エリア52に表示される。したがって、使用者は、スチームトラップと関連するシステム構成機器の観点、例えば、スチームトラップの故障が影響するシステム構成機器の観点から、故障した際に影響を及ぼすシステム構成機器の多いスチームトラップ71Sを、優先的に交換するべきと判断することができる。
【0038】
なお、プロセスにおいて各スチームトラップと関連するシステム構成機器については、蒸気供給システムの過去の管理経験や、蒸気供給システムの特性等から、予め各スチームトラップ等のシステム構成機器毎に設定されている。
【0039】
この実施例では、1つのスチームトラップ71を指定することができるが、複数のスチームトラップ71を同時に指定できるようにしてもよい。例えば、2つの入力欄を情報表示エリア51に設ければよい。そして、
図4に示す2つのスチームトラップ71P、71Sが指定された場合、互いに異なる色彩、例えば領域L1のシステム構成機器を赤色で表示し、領域L2のシステム構成機器を青色で表示すればよい。なお、エリアマップ60においても同様にすればよい。
【0040】
また、この実施形態では、エリアマップ60及びプロセスマップ65の表示が切り換えられた場合であっても、情報表示エリア51の入力欄510におけるスチームトラップ71(識別ID)の指定は維持される。したがって、例えば、
図2に示すスチームトラップ71Aが赤色表示されたエリアマップ60から、対応するプロセスマップ65に表示が切り換えられても、
図3に示すプロセスマップ65においてスチームトラップ71Aの赤色表示は維持され、且つ、スチームトラップ71Aに関連する他のシステム構成機器が赤色表示される。
図3に示すプロセスマップ65から、対応するエリアマップ60への表示が切り換えられる場合は上記の場合と逆になる。したがって、蒸気供給システムの管理システム1では、エリアマップ60、プロセスマップ65の表示が切り換えられるごとにスチームトラップ71を指定する必要がなく、使用者への利便性が高い。
【0041】
上述したスチームトラップ71に関連するシステム構成機器の情報は、スチームトラップ71ごとにサーバ装置3に記憶されている。なお、スチームトラップ71の情報表示は、
図2、
図3などのウィンドウ50の表示態様に限定されるものではなく、どのような表示態様であってもよい。また、プロセスマップ65では、指定されたスチームトラップ71も他のシステム構成機器と区別する態様で表示されるが、区別する態様で表示しなくてもよい。
【0042】
第3 サーバ装置3の構成
図5は、サーバ装置3のブロック図である。上記の処理を行うため、サーバ装置3は、制御部30、記憶部31及び通信部32などを有している。記憶部31は、例えばハードディスクやRAMなどで構成されている。また、記憶部31は、スチームトラップ71に関する各種情報を示すシステム構成機器カルテ、エリアマップ60を表示するための基本エリアマップデータ、プロセスマップ65を表示するための基本プロセスマップデータ、及び、管理システム1のサーバ装置用のプログラムなどを記憶する。制御部30は、CPUなどで構成され、記憶部31に記憶されているサーバ装置用のプログラムを実行してスチームトラップ71の各種情報を記憶管理する制御を行う。通信部32は、ネットワーク回線2との通信を制御する。
【0043】
図6(A)に、システム構成機器カルテ90を、
図6(B)に、基本エリアマップデータを、
図6(C)に、基本プロセスマップデータを、それぞれ示す。
【0044】
図6(A)に示すように、システム構成機器カルテ90は、1つのスチームトラップ71に関する各種情報を含み、該当するスチームトラップ71の識別IDと関連づけられている。スチームトラップまた、システム構成機器カルテ90には、関連識別IDも含まれている。関連識別IDには、スチームトラップ71に関連する1以上のシステム構成機器の識別IDが含まれる。この関連識別IDに基づいて、上述したようにスチームトラップ71に関連するシステム構成機器がプロセスマップ65において表示される。なお、関連識別IDは、スチームトラップ71に隣接するシステム構成機器だけが対象ではなく、隣接していなくてもスチームトラップ71の故障によって影響を受ける等、スチームトラップと関連するシステム構成機器であれば、そのシステム構成機器の識別IDを関連識別IDに含める。なお、記憶部31には、蒸気供給システムを構成する全てのスチームトラップ71に関するシステム構成機器カルテ90が記憶されている。
【0045】
図6(B)に示すように、基本エリアマップデータ91には、スチームトラップ71などのシステム構成機器のエリアマップ60上での位置座標を示す位置座標情報が含まれる。また、基本エリアマップデータ91には、各システム構成機器が配置されるエリアを特定するエリア情報が含まれる。
図6(C)に示すように、基本プロセスマップデータ92には、スチームトラップ71などのシステム構成機器のプロセスマップ65上での位置座標を示す位置座標情報が含まれる。この実施形態のエリアマップ60では、スチームトラップ71だけが表示されるので、基本エリアマップデータ91には各スチームトラップ71の識別IDと位置座標情報とが関連づけられて記憶されている。一方、基本プロセスマップデータ92には、スチームトラップ71をはじめ、蒸気供給システムを構成する全てのシステム構成機器の識別IDと位置座標情報とが関連づけられて記憶されている。
【0046】
また、記憶部31には、エリアマップ60及びプロセスマップ65に関連する情報として、各マップ60、65用のアイコン等の画像データ、及び、システム構成機器の識別IDとアイコン画像の格納アドレスとが関連づけて記憶されているテーブルも記憶されている。したがって、システム構成機器のアイコン画像は、システム構成機器の識別IDから特定される格納アドレスを用いて取得できる。
【0047】
サーバ装置3は、端末装置4から受信したシステム構成機器の識別IDなどに基づいて、対応するシステム構成機器のシステム構成機器カルテ90、基本エリアマップデータ91、基本プロセスマップデータ92、及び、アイコン等の画像情報などを読み出し、エリアマップ60及びプロセスマップ65を生成し、生成したエリアマップ60及びプロセスマップ65を含む各種情報のデータを端末装置4に送信する。
【0048】
第4 端末装置4の構成
図7は、端末装置4のブロック図である。端末装置4は、上述したように、スチームトラップ71の各種情報をサーバ装置3から受信してモニタなどに表示する。端末装置4は、制御部40、記憶部41、操作部42、表示部43及び通信部44などを有している。記憶部41は、管理システム1の端末装置用のプログラムなどを記憶する。
【0049】
制御部40は、CPUなどで構成され、記憶部41に記憶されている端末装置用のプログラムを実行してスチームトラップ71の各種情報の表示制御などを行う。操作部42は、例えば、キーボード、タッチパネルなどであり、ウィンドウ50上での識別IDなどの入力操作を受け付ける。表示部43は、液晶ディスプレイなどのモニタであり、ウィンドウ50の画像などを表示する。通信部44は、ネットワーク回線2との通信を制御する。
【0050】
第5 フローチャート
図8は、蒸気供給システムの管理システム1が実行するスチームトラップマップ生成及び切換処理を示すフローチャートである。マップ生成及び切換処理は、上述した指定されたスチームトラップ71の各種情報をウィンドウ50に表示するための処理である。ステップS10からステップS13の処理は、端末装置4の制御部40(
図7参照)によって実行される。また、ステップS20からステップS28の処理は、サーバ装置3の制御部30(
図5参照)によって実行される。
【0051】
使用者が端末装置4の操作部42(
図7参照)を操作してウィンドウ50を起動させると、スチームトラップ71の情報が表示されていない状態のウィンドウ50が表示部43(
図7参照)に表示される。そして、ウィンドウ50が表示されたことを契機として、端末装置4の制御部40は、この送信要求処理を開始する。
【0052】
まず、制御部40は、システム構成機器の識別IDの入力、又は、マップ表示設定切換の入力がある(ステップS10:YES)まで待機する。制御部40は、識別IDの入力を、入力欄510への識別IDの入力の有無によって判断する。また、制御部40は、マップ表示設定切換の入力を、ウィンドウ50上に表示される切換ボタン55の選択の有無によって判断する。識別ID又はマップ表示設定切換の入力があると判断した場合(ステップS10:YES)、制御部40は、入力欄510に入力されている識別ID、及び、マップ情報表示エリア52に表示されているマップのマップ種類を、サーバ装置3に送信して、各種情報の送信要求を行う(ステップS11)。そして、制御部40は、サーバ装置3からの情報を受信する(ステップS12:YES)まで待機する。
【0053】
なお、ステップS11の処理では、制御部40は、識別ID及びマップ表示設定切換のいずれの入力であっても、入力欄510に入力されている識別ID、及び、マップ情報表示エリア52に表示されているマップのマップ種類を送信する。なお、制御部40は、入力欄510に識別IDの入力がされた場合は、マップ情報表示エリア52に現在表示されているマップのマップ種類を識別IDともにサーバ装置3に送信する。一方、制御部40は、マップ表示設定切換の入力がされた場合は、現在指定されている識別ID、現在設定されているマップ種類ではない指定されたマップ種類の情報をサーバ装置3に送信する。これにより、マップ60、65の表示が切り換わっても、スチームトラップ71の指定を維持できる。
【0054】
サーバ装置3の制御部30は、装置の起動を契機にマップ生成及び切換処理を開始する。まず、制御部30は、識別ID及びマップ種類を受信する(ステップS20:YES)まで待機する。制御部30は、識別ID及びマップ種類を受信したと判断した場合(ステップS20:YES)、受信した識別IDに対応するシステム構成機器カルテ90を記憶部31から読み出す(ステップS21)。次に、制御部30は、受信したマップ種類がエリアマップであるか、プロセスマップであるかを判断する(ステップS22)。制御部30は、ステップS22において、受信したマップ種類がエリアマップであると判断すると、基本エリアマップデータ91を記憶部31から読み出す(ステップS23)。制御部30は、取得した基本エリアマップデータ91を用いて、受信した識別IDに対応するシステム構成機器を他のシステム構成機器とは区別したエリアマップ60を表示するための表示エリアマップ情報を生成する(ステップS24)。制御部30は、読み出したシステム構成機器カルテ90、及び、生成した表示エリアマップデータを、要求のあった端末装置4に送信する(ステップS25)。
【0055】
一方、制御部30は、ステップS22の処理において受信したマップ種類がプロセスマップであると判断すると、基本プロセスマップデータ92を記憶部31から読み出す(ステップS26)。制御部30は、取得した基本プロセスマップデータ92を用いて、受信した識別IDに対応するシステム構成機器の関連システム構成機器情報に対応するシステム構成機器を他のシステム構成機器とは区別したプロセスマップ65を表示するための表示プロセスマップ情報を生成する(ステップS27)。制御部30は、読み出したシステム構成機器カルテ90、及び、生成した表示プロセスマップデータを、要求のあった端末装置4に送信する(ステップS28)。そして、制御部30は、ステップS20の処理に戻って、サーバ装置3の起動が終了するまで上記処理を継続する。なお、指定した識別IDに対応するシステム構成機器を他のシステム構成機器とは区別したエリアマップ60、指定した識別IDに対応するシステム構成機器の関連システム構成機器情報に対応するシステム構成機器を他のシステム構成機器とは区別したプロセスマップ65の生成に必要な基本エリアマップデータ91及び基本プロセスマップデータ92等を、サーバ装置3から端末装置4に送信して、端末装置4が所定の表示エリアマップ情報及び表示プロセスマップ情報を生成してもよい。
【0056】
そして、端末装置4の制御部40は、サーバ装置3から情報を受信した場合(ステップS12:YES)、これらの情報に基づいて、ウィンドウ50の表示を更新する(ステップS13)。そして、制御部40は、ステップS10の処理に戻って、ウィンドウ50が閉じられるまで上記処理を継続する。
【0057】
以上のように、蒸気供給システムの管理システム1は、蒸気供給システムのシステム構成機器の配置位置を示すエリアマップ60に加え、システム構成機器(スチームトラップ71)に関連する他のシステム構成機器を示すプロセスマップ65を表示する。したがって、システム構成機器に対する使用者が、対象のシステム構成機器(スチームトラップ71)と他のシステム構成機器との関連性を容易に把握することができる。これにより、使用者は、関連性に基づいて作業の優先度などを容易に判断することができ、より効率的にプロセスシステム(蒸気供給システム)の機能を維持管理することができる。
【実施例2】
【0058】
この実施例の管理システム100は、実施例1の管理システム1と同様に、システム構成機器の1つであるスチームトラップ71についての情報管理を行い、ウィンドウ50においてスチームトラップ71の各種情報を表示する。また、管理システム100は、第1実施形態とは異なり、エリアマップ60及びプロセスマップ65において、スチームトラップ71の動作状態も表示する。以下、主として第1実施形態と異なる構成について説明する。
【0059】
第1 プロセスシステム(蒸気供給システム)の管理システム100の構成
図9は、プロセスシステムの管理システム100の構成を示す図である。管理システム100は、サーバ装置300及び複数の端末装置4などから構成される。サーバ装置300は、実施例1と同様に、ネットワーク回線2を介して複数の端末装置4に接続され、蒸気供給システムに設けられた複数のスチームトラップ71の各種情報を記憶管理する。
【0060】
第2 蒸気供給システムの管理システム100の概要
図10及び
図11は、スチームトラップ71の各種情報を表示するウィンドウ50の一例を示す図である。
図10はエリアマップ60が表示された状態であり、
図11はプロセスマップ65が表示された状態を示す。なお、
図10及び
図11は、実施例1の
図2及び
図3と同様の蒸気供給システムのエリアマップ60、プロセスマップ65を表示している。
【0061】
ウィンドウ50は、実施例1と同様に、情報表示エリア51、マップ情報表示エリア52などから構成される。情報表示エリア51には、実施例1と同様に、スチームトラップ71を指定するための入力欄510等が表示される。また、
図10及び
図11には、実施例1において図示を省略した更新情報を入力するウィンドウの一部(検査結果入力欄520)が図示されている。使用者が検査結果入力欄520にスチームトラップ71の検査結果を入力することで、端末装置4からサーバ装置300にスチームトラップ71の検査結果(更新情報)が送信される。詳細は後述する。
【0062】
マップ情報表示エリア52には、実施例1と同様にエリアマップ60及びプロセスマップ65が択一的に表示される。プロセスマップ65では、実施例1と同様に、入力欄510で指定された識別IDのスチームトラップ71(アイコン画像)が他のスチームトラップ71(他のシステム構成機器)と区別される態様で表示される。具体的には、指定されたスチームトラップ71のアイコン画像の輪郭部分が他のスチームトラップ71のアイコン画像の表示色とは異なる色(例えば赤色)で表示される。また、プロセスマップ65においても、実施例1と同様に、情報表示エリア51の入力欄510において指定された識別IDのスチームトラップ71に加え、指定されたスチームトラップ71にプロセスにおいて関連するシステム構成機器について、他のシステム構成機器と区別された態様で表示される。具体的には、エリアマップ60の表示態様と同様に、指定されたスチームトラップ71及び関連するシステム構成機器のアイコン画像の輪郭部分が他のシステム構成機器のアイコン画像の表示色とは異なる色(例えば赤色)で表示される。
【0063】
また、この実施例では、実施例1とは異なり、入力欄510での指定に関係なく、各アイコン画像が、対応するスチームトラップ71の動作状態に応じて異なる態様で表示される。具体的には、ハッチングが付されていないアイコン画像(例えばスチームトラップ71B2)は、対応するスチームトラップ71が正しい動作状態である正常状態であることを示す。縦の平行線のハッチングが付されたアイコン画像(例えばスチームトラップ71A2、71D2)は、対応するスチームトラップ71が故障などにより正常ではない動作状態である異常状態であることを示す。また、横の平行線のハッチングが付されたアイコン画像(例えばスチームトラップ71C2)は、対応するスチームトラップ71の動作が停止した状態である休止状態を示す。スチームトラップの動作状態の判定処理については後述する。
【0064】
したがって、例えば、異常状態のスチームトラップ71A2が指定されている場合、エリアマップ60では、スチームトラップ71A2のアイコン画像は、輪郭が赤色で、且つ、縦の平行線のハッチング(例えば赤色)が付された態様で表示される。また、プロセスマップ65でも、スチームトラップ71A2のアイコン画像は、輪郭が赤色で、且つ、縦の平行線のハッチング(例えば赤色)が付された態様で表示される。さらに、スチームトラップ71A2と関連するシステム構成機器であるチャンバー742及び圧力調整弁75A2のアイコン画像も輪郭が赤色の態様で表示される。
【0065】
なお、動作状態の表示態様は、上述した態様(形状、色彩、模様)に限定されるものではない。使用者が各動作状態を特定できればよく、例えば、形状などは同一であるが、点滅間隔を各動作状態で異なるようにしてもよい。
【0066】
第3 サーバ装置300の構成
図12は、サーバ装置300のブロック図である。上記の処理を行うため、サーバ装置300は、制御部301、記憶部310及び通信部32などを有している。制御部301は、実施例1と同様にスチームトラップ71の各種情報を記憶管理する制御を行う。記憶部310は、実施例1と同様にシステム構成機器カルテ900、基本エリアマップデータ91(不図示)、基本プロセスマップデータ92(不図示)などを記憶する。
【0067】
また、記憶部310には、エリアマップ60及びプロセスマップ65に関連する情報として、各マップ用のアイコン画像等の画像データが記憶されている。ここで、アイコン画像の画像データは、表示態様(ハッチング無、横又は縦の平行線のハッチング有)毎に記憶されている。すなわち、同一のスチームトラップ71のアイコン画像であっても、動作状態に応じた3種類のアイコン画像が各マップ用にそれぞれ記憶されている。また、記憶部310には、システム構成機器の識別IDとアイコン画像の格納アドレスとが関連づけて記憶されているテーブルも記憶されている。したがって、サーバ装置300は、システム構成機器のアイコン画像を、システム構成機器の識別IDから特定される格納アドレスを用いて取得できる。なお、スチームトラップ71においては、システム構成機器の識別ID及び動作状態から特定される格納アドレスを用いてアイコン画像を取得すればよい。例えば、スチームトラップ71の識別IDから特定される格納アドレスに、動作状態に応じた値を加算することで得られるアドレスを用いて取得できる。また、指定されたスチームトラップ71の場合には、取得したアイコン画像の輪郭やハッチングの表示色を赤色に設定する処理を行えばよい。
【0068】
図13は、記憶部310に記憶されているシステム構成機器カルテ900を示す図である。システム構成機器カルテ900には、実施例1のシステム構成機器カルテ90とほぼ同様の構成であるが、スチームトラップ71の動作状態の情報が登録されている構成で異なる。動作状態には、上述した3つの動作状態のいずれかが設定される。動作状態の判定は、検査結果に基づいてサーバ装置300(制御部301)が行う。
【0069】
第4 スチームトラップ71の動作状態判定
スチームトラップ71の動作状態は、スチームトラップ71の外表面の超音波レベルの振動及び温度と、スチームトラップの周囲温度に基づいて判定される。上記振動及び2つの温度は、振動温度用センサを用いて検出される。検出された振動等を、判定基準情報(例えば、トラップ型式、温度、振動、蒸気漏れ量などの相関データ)に照合して蒸気漏れ量を推定することで上述した3つの動作状態が判定される。なお、判定基準情報は、記憶部310に記憶しておけばよい。
【0070】
上述したスチームトラップ71の振動等の検出は、例えば、使用者が各スチームトラップ71の配設された場所に行き、上記センサを備えた可搬式の収集器をスチームトラップに接触させることで行われる。そして、検出(検査)結果は、上述したように端末装置4の検査結果入力欄520から入力する。端末装置4は、対応するスチームトラップ71の機器識別IDとともに、検査結果をサーバ装置300に送信する。サーバ装置300は、検査結果から動作状態を判定し、この検査結果及び判定結果(動作状態)を、対応するスチームトラップ71(機器識別ID)のシステム構成機器カルテ900に登録(更新)する。
【0071】
また、例えば、上記センサ及び通信機能を有する収集装置を上記センサがスチームトラップ71の外表面に接触する状態で設置し、使用者を介さずに収集装置が定期的に検出を行うようにしてもよい。この場合、検出結果は、収集装置から無線通信等でサーバ装置300に送信される。なお、上記検出および動作状態判定は、特開2010−146186号公報等に記載されているように公知の技術であるので詳細説明は省略する。
【0072】
第5 フローチャート
図14は、蒸気供給システムの管理システム100が実行するスチームトラップの状態情報の更新処理を示すフローチャートである。更新処理は、上述したように検査結果に基づいてスチームトラップ71の動作状態の判定を行い、対応するシステム構成機器カルテ900の検出結果及び動作状態を更新するための処理である。更新処理は、サーバ装置300(制御部301)によって実行される。また、更新処理は、例えば、端末装置4から検査結果の更新情報を受信した場合に実行される。端末装置4は、入力欄510及び検査結果入力欄520においてスチームトラップ71の識別ID及び検査結果が入力され、検査結果更新ボタン(不図示)が操作された後、検査結果を識別IDとともにサーバ装置300に送信する。
【0073】
制御部301は、最初に、受信した検査結果に基づいて、対応するスチームトラップ71の動作状態を判定する(ステップS50)。次に、制御部301は、受信した識別ID(スチームトラップ71)に対応するシステム構成機器カルテ900の検査結果及び動作状態の設定内容を変更(更新)する(ステップS51)。
【0074】
なお、この実施形態では、サーバ装置300(制御部301)が、スチームトラップ71の動作状態を判定しているが、特にこれに限定されるものではない。管理システム100において、少なくともスチームトラップ71の動作状態を記憶していればよい。したがって、例えば、端末装置4において使用者が検査結果を入力するのに代えて、使用者が検査結果に基づく動作状態を入力し、端末装置4は識別ID及び動作状態の情報をサーバ装置300に送信するようにしてもよい。あるいは、サーバ装置300と通信可能に接続された別のサーバ装置が検査結果に基づいて判定した動作状態の情報を、サーバ装置300が受信するようにしてもよい。
【0075】
図15は、蒸気供給システムの管理システム100が実行するスチームトラップマップ生成及び切換処理を示すフローチャートである。マップ生成及び切換処理は、実施例1と同様に、指定されたスチームトラップ71の各種情報をウィンドウ50に表示するための処理である。なお、実施例1のマップ生成及び切換処理と同様の処理については説明を一部省略する。
【0076】
制御部40は、識別ID又はマップ表示設定切換の入力があると判断した場合(ステップS10:YES)、入力欄510に入力されている識別ID、及び、マップ情報表示エリア52に表示されているマップのマップ種類をサーバ装置300に送信し、各種情報の送信要求を行う(ステップS11)。そして、制御部40は、サーバ装置300からの情報を受信する(ステップS12:YES)まで待機する。なお、使用者が検査結果を入力する際において、入力欄510に識別IDを入力した場合であっても、ステップS10の処理において識別IDの入力があると判断して処理を進めればよい。
【0077】
サーバ装置300の制御部301は、識別ID及びマップ種類を受信したと判断した場合(ステップS20:YES)、受信した識別IDに対応するシステム構成機器カルテ900を記憶部310から読み出す(ステップS21)。次に、制御部301は、受信したマップ種類がエリアマップ60であるか、プロセスマップ65であるかを判断する(ステップS22)。制御部301は、ステップS22において、受信したマップ種類がエリアマップ60であると判断すると、基本エリアマップデータ91を記憶部310から読み出す(ステップS23)。そして、制御部301は、取得した基本エリアマップデータ91及びシステム構成機器カルテ900等を用いて、受信した識別IDに対応するシステム構成機器を他のシステム構成機器とは区別したエリアマップ60を表示するための表示エリアマップ情報を生成する(ステップS24−A)。制御部301は、読み出したシステム構成機器カルテ900、及び、生成した表示エリアマップデータを、要求のあった端末装置4に送信する(ステップS25)。
【0078】
一方、制御部301は、ステップS22の処理において受信したマップ種類がプロセスマップ65であると判断すると、基本プロセスマップデータ92を記憶部310から読み出す(ステップS26)。そして、制御部301は、取得した基本プロセスマップデータ92及びシステム構成機器カルテ900等を用いて、受信した識別IDに対応するシステム構成機器の関連システム構成機器情報に対応するシステム構成機器を他のシステム構成機器とは区別したプロセスマップ65を表示するための表示プロセスマップ情報を生成する(ステップS27−A)。制御部301は、読み出したシステム構成機器カルテ900、及び、生成した表示プロセスマップデータを、要求のあった端末装置4に送信する(ステップS28)。
【0079】
そして、端末装置4の制御部40は、サーバ装置300から情報を受信した場合(ステップS12:YES)、これらの情報に基づいて、ウィンドウ50の表示を更新する(ステップS13)。
【0080】
以上のように、この実施形態の管理システム100は、実施例1と同様の効果を奏することができる。さらに、特定のシステム構成機器(スチームトラップ71)の動作状態をエリアマップ60及びプロセスマップ65から把握することができるので、使用者は、より効率的にプロセスシステム(蒸気供給システム)の機能を維持・管理することができる。
【0081】
なお、この実施形態では、スチームトラップ71の動作状態をエリアマップ60及びプロセスマップ65において表示していたが、他のシステム構成機器の動作状態も表示するようにしてもよい。
【0082】
[他の実施形態]
なお、こ上述した実施例の管理システム1、100では、スチームトラップ71のみを管理しているが、特にこれに限定されるものではなく、全てのシステム構成機器に適用可能である。この場合、全てのシステム構成機器のカルテ90、900を記憶しておけばよい。
【0083】
また、上述した実施例では、エリアマップ60とプロセスマップ65とが切り換えて表示されているが、マップ情報表示エリア52を2つ設けて同時に表示するようにしてもよい。また、スチームトラップ71を指定でき、エリアマップ60及びプロセスマップ65を表示できれば、ウィンドウ50の情報表示エリア51の表示はなくてもよい。
【0084】
さらに、上述した実施例では、入力欄510に識別IDを入力することで、スチームトラップ71を指定しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、エリアマップ60、プロセスマップ65に表示されているスチームトラップ71のアイコン画像をタッチ操作等、所定の入力部を介した操作によって選択することで指定するようにしてもよい。上述したように、各アイコン画像の位置座標は記憶部31、310に記憶されているので、サーバ装置3、300は、タッチ操作等された位置座標に対応するアイコン画像を特定することが可能である。この場合、端末装置4は、ステップS11の処理において、識別IDに代えてタッチ操作等された位置座標の情報(位置情報)をサーバ装置3、300に送信してやればよい。又は、端末装置4が、位置座標ではなくタッチ操作等によって選択されたスチームトラップ71の識別IDを特定してサーバ装置3、300に送信してもよい。この場合、予めエリアマップ及びプロセスマップの各アイコン画像に識別IDをリンクさせておけばよい。この場合、スチームトラップ71の識別IDが位置情報に相当する。また、例えば、エリアマップ60に表示されているスチームトラップ71のアイコン画像を選択することで、表示をプロセスマップ65に切り換えるとともに、選択されたスチームトラップ71のアイコン画像及び関連するシステム構成機器を上述したように他と区別する態様で表示するようにしてもよい。
【0085】
さらに、上述した実施例では、プロセスマップ65において、指定されたスチームトラップ71に関連するシステム構成機器を単に赤色で表示しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、サーバ装置3の記憶部31に記憶されているカルテ90、900の関連識別IDの数の大小に応じて段階的に表示態様を変更してもよい。具体的には、関連識別ID数が1以上で所定値未満の場合、サーバ装置3、300は、該当するシステム構成機器を例えば黄色で表示するように制御する。また、関連識別ID数が所定値以上の場合、サーバ装置3、300は、該当するシステム構成機器を例えば赤色で表示するように制御する。これにより、スチームトラップ71の関連しているシステム構成機器の大小を容易に把握できる。
【0086】
また、関連するシステム構成機器の重要度に基づいて表示態様を変更してもよい。例えば、システム構成機器の識別IDとその重要度(数値情報)とを関連付けて記憶部31、310に記憶する。そして、指定されたスチームトラップに関連する関連識別IDの重要度の合計値に基づいて表示態様を変更する。具体的には、上述したように、1以上所定値未満の場合は例えば黄色表示とし、所定値以上の場合は例えば赤色表示とすればよい。これにより、より詳細にスチームトラップの交換などの優先度を判断することができる。
【0087】
さらに、上述した実施例の管理システム1、100は、サーバ装置3、300及び端末装置4などから構成されているが、サーバ装置3、300の機能も備えた単一の端末装置が管理システム全体を構成してもよい。この場合、ネットワーク回線2及びサーバ装置3、300は不要となる。