(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通知が、前記番組ストリームイベントに先行する番組ストリームコンテンツ及び前記番組ストリームイベントに続く番組ストリームコンテンツの少なくとも1つを識別する請求項3に記載のコンテンツ自動化システム。
前記コンテンツ自動化システムが、前記コンテナデータ構造を前記番組ストリームに挿入した後に、前記コマンドシーケンスを手動でオーバーライドできるように構成される請求項1に記載のコンテンツ自動化システム。
プロセッサと、メモリと、番組ストリームで使用するためのコンテンツ管理メッセージを発行するための前記メモリに格納されるストリームメッセージングモジュールとを備えるコンテンツ自動化システムで使用するための方法であって、
コマンドシーケンスをメタデータとしてコンテナデータ構造に組み込むステップと、
前記コンテナデータ構造を前記番組ストリームに挿入するステップとを含み、
前記コマンドシーケンスは、番組ストリーム提供者以外の権限を持つサードパーティによる番組ストリームコンテンツの置換を行う権限を与え、前記置換は、前記番組ストリームコンテンツの広告コンテンツを削除し、前記サードパーティにより提供される前記削除した広告コンテンツとは異なる個人的に向けられた広告コンテンツで置換するコンテンツ自動化システムで使用するための方法。
前記通知が、前記番組ストリームイベントに先行する番組ストリームコンテンツ及び前記番組ストリームイベントに続く番組ストリームコンテンツの少なくとも1つを識別する請求項12に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0006】
少なくとも1枚の図面と関連して実質的に示し及び/または記載して、番組ストリームで用いるためのコンテンツ管理メッセージを発行するためのコンテンツ自動化システムが使用する方法を提供する。より完全には特許請求の範囲に記載する。
【0007】
以下の説明は、本明細書で開示する実施形態に関する具体的な情報を含む。当業者は本開示内容を、ここで具体的に述べる方法とは異なる方法で実施することができることを認識するだろう。本願の図面及び付随する詳細な説明は、単に一実施形態を示すためのものである。明示されない限り、同様または類似の構成要素については、複数の図面にわたって同様または類似の符号が付される。さらに、本願の図面及び図表は通常、正確な縮尺ではなく、また実際の相対寸法に対応することを意図するものではない。
【0008】
上述したように、技術の進歩によってテレビ(TV)視聴者の視聴の選択肢が増加したことで、宣伝及び広告を通じて収益を生み出そうとするコンテンツ提供者に重大な課題が生まれた。例えば上述したように、リニアテレビ放送の一部として配信される広告に対する補償に適用される契約は、インターネット等の代替的な配信チャネルを用いて同じ広告コンテンツを配信した場合には適用されないことがある。加えて、リニアテレビ放送に含まれる、テレビ放送局がインターネット配信権を持っていない他の種類のコンテンツが存在することがある。一例として、多くのスポーツイベントのインターネット配信権は、テレビ放送局ではなくスポーツリーグまたはチームによって管理される。
【0009】
本発明の概念の様々な実施形態によれば、リニアテレビ番組ストリーム等のメディアコンテンツストリームの提供に関連して利用されるコンテンツ自動化システムは、様々なコンテンツ管理メッセージを発行するように構成される。その結果、番組ストリームの配信中に、広告コンテンツ、番組コンテンツ、販売促進等の番組ストリーム内のイベントが動的に置換されあるいは修正される。従って、本発明の概念を実施して、局所的にターゲットしまたは個人をターゲットとした、番組コンテンツ及び/または広告の配信を可能とすることができる。すなわち本発明の概念を実施することで、好適には、家庭または各視聴者に向けて広告及び/または販売促進を行うことができる。
【0010】
図1は、番組ストリームで用いるコンテンツ管理メッセージを発行するための例示的なシステムを示す図である。
図1に示すように、メディア配信環境100は、プロセッサ112と、メモリ114に格納されるストリームメッセージングモジュール120とを含む自動化システム110を備える。
図1にはさらに、自動化システム110とインタラクティブに接続する番組ストリーム提供者101、番組ストリーム102、放送プラットフォーム103、及び番組ストリーム102に包含するために自動化システム110が提供するコンテンツ管理メッセージ140が図示されている。加えて
図1は、通信ネットワーク104、通信ネットワーク104を通じて配信するために番組ストリーム102を適合させるように構成されたセグメンター105、及び自動化システム110を通信ネットワーク104と接続するネットワーク接続116を示す。
図1に更に示されるように、メディア配信環境100は、権限を持つサードパーティ107、番組ストリーム102に対応するチャネルストリーム106a及び106b、クライアントシステム108a及び108b、並びに各クライアントシステム108a及び108bを用いて各チャネルストリーム106a及び106bを受け取る視聴者109a及び109bも含む。
【0011】
図1に示される実施形態によれば、自動化システム110は、プロセッサ112及びメモリ114内のストリームメッセージングモジュール120を利用して、1つ以上の(図の140に示す)コンテンツ管理メッセージを生成し、番組ストリーム102を動的に変更することができる。例えば、ストリームメッセージングモジュール120は、番組ストリームコンテンツを置換する権限を与えるコンテンツ管理メッセージ140を発行するように構成されることができる。番組ストリームコンテンツは例えば、番組ストリーム102内の1つ以上の広告コンテンツ、(テレビ番組の1回放映分(episode)もしくはその一部等の)番組コンテンツ、または販売促進コンテンツである。さらにある実施形態では、ストリームメッセージングモジュール120は、例えば番組ストリーム102に含まれるコンテンツの一部を、部分的に置き換えたり流用したりすることによる番組内のコンテンツの置換を指示する、コンテンツ管理メッセージ140を発行することができる。
【0012】
番組ストリーム102の動的な修正は、1つ以上の(図の107に示す)権限を持つサードパーティによって実行することができ、通信ネットワーク104を介在させることができる。番組ストリーム102の動的な修正は、コンテンツ管理メッセージ140を番組ストリーム102に挿入することにより可能となる。その結果、チャネルストリーム106a及び106bを、地域で、局所的に、家庭毎に、または視聴者毎にカスタマイズすることを達成できる。
【0013】
例えばある実施形態では、番組ストリーム提供者101は、テレビコンテンツを番組ストリーム102として提供するメディアエンティティである。番組ストリーム102は、例えば組込型の音声、字幕、タイムコード、及び(視聴率及び/またはペアレンタルガイドライン等の)他の補助的メタデータを有する高精細度(HD)または標準精細度(SD)のベースバンドビデオ信号を含む、リニアテレビ番組ストリームとすることができる。ある実施形態では、番組ストリーム102は、多数の音声トラックを含むことができ、また音声多重放送(SAP)及び/または映像説明サービス(DVS)等を利用することができる。放送プラットフォーム103を用いて番組ストリーム102を伝統的なテレビ視聴者に放送することができる。放送プラットフォーム103は、例えば従来のケーブル及び/または衛星ネットワークに対応する。加えて、番組ストリーム提供者101は、番組ストリーム102から代替的な配信チャネル経由で利用できる番組コンテンツを作成することが、有益または望ましいと考える。前記代替的な配信チャネルは、例えばインターネットのパケットネットワークを含む。
【0014】
番組ストリーム提供者101はまた、放送プラットフォーム103を用いて番組ストリーム102を提供するのとほぼ同時に、通信ネットワーク104を通じて番組ストリーム102内の番組コンテンツを提供することが、有益または望ましいと考える。加えて、番組ストリーム提供者101は、番組ストリーム102内の1つ以上のコンテンツ内容を、検出可能な視聴者109a及び109bの好みに基づいて選択的に取り替えることを選択することができる。選択的に取り替え可能なコンテンツ内容は、番組の1回放映分、広告、ブロックもしくは宣伝、または販売促進等である。あるいは、または加えて、番組ストリーム102内の1つ以上のコンテンツ内容を、配信権及び/または(番組の好み等の)ビジネス選択に関連する、ビジネス上の要求によって取り替えることができる。その結果、通信ネットワーク104を通じて配信するためセグメンター105が番組ストリーム102を適合させる前に、1種類以上のコンテンツ管理メッセージ140を番組ストリーム102に挿入することができる。
図1では、クライアントシステム108a及び108bがパーソナルコンピュータ(PC)として示されているが、クライアントシステム108a、108bの一方または両方を、(スマートフォン、デジタルメディアプレーヤ、携帯情報端末(PDA)、タブレットもしくは他の携帯用コンピュータ、またはゲーム用コンソール等の)表示機能を有するIP互換装置として実現することができる。
【0015】
図2は、
図1のシステムを用いるのに適したストリームメッセージングモジュールの一実施形態をより詳細に説明する図である。
図2に示すように、ストリームメッセージングモジュール220は、カレントタイムメッセージテンプレート232、イベント通知メッセージテンプレート234、及びイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート236の形式をとったメッセージテンプレート230を含む。
図2にさらに示すように、ストリームメッセージングモジュール220は、メッセージテンプレート230を利用して、番組ストリーム202に挿入するためのコンテンツ管理メッセージ240をコンテナデータ構造として発行するように構成される。ストリームメッセージングモジュール220、コンテンツ管理メッセージ240、及び番組ストリーム202はそれぞれ、
図1のストリームメッセージングモジュール120、コンテンツ管理メッセージ140、及び番組ストリーム102に対応する。
【0016】
自動化システム110のストリームメッセージングモジュール120/220は、カレントタイムメッセージテンプレート232を用いて、タイムコマンドを含むコンテンツ管理メッセージ140/240をメタデータとして発行することができる。タイムコマンドは自動化システム110が生成するタイムスタンプに対応することができ、前記タイムスタンプは番組ストリーム102/202の開始点での補助タイムコード(ATC)タイムアドレスを提供する。
【0017】
図3Aは、カレントタイムメッセージテンプレート332の形式をとった例示的なコンテンツ管理メッセージテンプレートの第1の部分332−1を示し、一方
図3Bは例示的なカレントタイムメッセージテンプレート332の第2の部分332−2を示す。カレントタイムメッセージテンプレート332はコンテナデータ構造として表され、より詳しくは、アメリカ規格協会(ANSI)及びCATV通信技術者協会(SCTE)standard 104(ANSI/SCTE 104)に準拠したコンテナデータ構造として表されることに注意する。カレントタイムメッセージテンプレート332は、
図2のカレントタイムメッセージテンプレート232に対応する。
【0018】
図1及び
図2で具体化した例示的なシステム、及び
図3A及び3Bで示す例示的なカレントタイムメッセージテンプレート332を、さらに
図4を参照して説明する。
図4は、自動化システムが、番組ストリームで用いるために(番組ストリーム内で用いるためのカレントタイムメッセージ等の)コンテンツ管理メッセージを発行する際に使用する方法の一例を説明するフローチャート400を表す。
図4に概説される方法に関し、本願発明の構成の説明を不明瞭にしないようにするために、特定の詳細及び構成はフローチャート400から除外されていることに注意する。
【0019】
図1、2、3A及び3Bと組み合わせて
図4を参照すると、フローチャート400は、コンテンツ管理メッセージ140/240のための、番組ストリーム102/202の開始時刻に対して相対的なタイムスタンプを生成するステップ(ステップ410)から始まる。タイムスタンプの生成は、自動化システム110によって実施することができる。自動化システム110は、
図1に示すように番組ストリーム提供者101とインタラクティブに接続されている。かかるインタラクティブな接続性によって、例えば自動化システム110は、番組ストリーム102/202に関する時刻情報にアクセスすることができる。その結果、
図3Aに示すカレントタイムメッセージテンプレート332の第1の部分332−1の25〜30行のタイムスタンプメタデータに示すように、自動化システム110は、(番組ストリーム102/202の開始時刻でのATCタイムアドレス等の)タイムスタンプを生成するように構成されることができる。
【0020】
フローチャート400は、タイムスタンプに対応するタイムコマンドを、コンテナデータ構造にメタデータとして組み込むステップ(ステップ420)に進む。タイムスタンプに対応するタイムコマンドを組み込むステップは、自動化システム110によって、プロセッサ112及びストリームメッセージングモジュール120/220を用いて実施することができる。例えば
図3A及び3Bで示すように、カレントタイムメッセージテンプレート232/332の第1の部分332−1の25〜30行のタイムスタンプメタデータ、及び第2の部分332−2の10行目のカレントタイムコマンドが、ANSI/SCTE 104のコンテナデータ構造の(カレントタイムメッセージテンプレート332の第1の部分332−1の12〜33行、及び第2の部分332−2の1〜12行等の)多数のオペレーションメッセージ部に組み込まれる。
【0021】
フローチャート400は、コンテナデータ構造を番組ストリームに挿入するステップに進む(ステップ430)。コンテンツ管理メッセージ140/240に対応するコンテナデータ構造を、番組ストリーム102/202に挿入するステップは、自動化システム110によって、例えば周知のANSI/SCTE 104の自動化システムから圧縮システムへの通信アプリケーションプログラムインタフェース(API)を用いて実施することができる。カレントタイムメッセージテンプレート232/332を用いて生成されるコンテンツ管理メッセージ140/240は、あらゆる特定の番組イベントに無関係とすることができるが、ストリームメッセージングモジュール120が使用可能であることを示すために用いることができる。さらにある実施形態では、カレントタイムメッセージテンプレート232/332を用いて生成されるコンテンツ管理メッセージ140/240は、視聴者109a及び109bに対して表示の連続性を提供するため、ストリームメッセージングモジュール120の動作に起因する遅延を決定するのに用いることができる。すなわち、視聴者109a及び109bがそれぞれ視聴するチャネルストリーム106a及び106bは、番組ストリーム102に対応する自然な変わり目で開始し終了する番組要素を、「フラッシュフレーム」や他の不適当な効果を伴わずに表示するべきである。
【0022】
再び
図2を参照すると、ストリームメッセージングモジュール220は、イベント通知メッセージテンプレート234を用いて、番組ストリームイベントに関するタイムスタンプ及び/または情報をメタデータとして含む、コンテンツ管理メッセージ240を発行することができる。番組ストリーム202のあらゆる知覚可能な部分を、番組ストリームイベントとすることができる。例えば、番組ストリームイベントを、番組コンテンツの1回放送分、1回放送分の一部、広告、連続的な一連の広告(以下「ポッド広告(Ad Pod)」という)、または販売促進コンテンツのユニットとすることができる。かかる番組ストリームイベントに関する情報は、番組ストリームイベントの開始に対応するイベント境界の識別情報、及び番組ストリームイベントの期間を示す情報を含むことができる。従って、イベント通知メッセージテンプレート234を用いて生成されるコンテンツ管理メッセージを用いて、番組ストリーム202内の個別の番組イベントの特徴付けを行うことができる。
【0023】
図5Aは、イベント通知メッセージテンプレート534の形式をとった例示的なコンテンツ管理メッセージテンプレートの第1の部分534−1を示す。一方、
図5Bは、イベント通知メッセージテンプレート534の形式をとった例示的なイベント通知メッセージテンプレートの第2の部分534−2を示す。イベント通知メッセージテンプレート534は、
図2のイベント通知メッセージテンプレート234に対応する。さらに、
図3A及び3Bに示されるカレントタイムメッセージテンプレート332のように、
図5A及び5Bのイベント通知メッセージテンプレート534は、ANSI/SCTE104のコンテナデータ構造として示される。
【0024】
図5A及び5Bに示す例示的なイベント通知メッセージテンプレート534をさらに、
図6を参照して説明する。
図6は、番組ストリームで用いるための、(イベント通知メッセージ等の)コンテンツ管理メッセージを発行するために、自動化システムが用いる方法の一例を説明するフローチャート600である。
図6に概説される方法に関して、本願発明の構成の説明を不明瞭にしないようにするために、特定の詳細及び構成はフローチャートから除外されていることを強調する。
【0025】
図1、2、5A及び5Bと組み合わせて
図6を参照すると、フローチャート600は、コンテンツ管理メッセージ140/240のための、番組ストリーム102/202の開始時刻に対して相対的なタイムスタンプを生成するステップ(ステップ610)から始まる。上述したように、タイムスタンプの生成は、自動化システム110によって実施することができ、また自動化システム110を、番組ストリーム102/202の開始時点でのATCタイムアドレスを生成するように構成することができる。
【0026】
フローチャート600は、番組ストリームイベントの開始に対応する番組ストリーム102/202内のイベント境界を識別するステップ(ステップ620)に進む。既に説明したように、番組ストリームイベントの例には、番組コンテンツの1回放送分、1回放送分の一部、広告もしくはポッド広告、または販売促進コンテンツのユニットを含めることができる。番組ストリームイベントの開始に対応したイベント境界を識別するステップは、自動化システム110によって実施することができる。
図1に示すように、自動化システム110は、番組ストリーム提供者101とインタラクティブに接続され、それにより番組ストリーム102/202のための番組ストリームイベント情報にアクセスすることができる。イベント境界を識別するステップは、番組ストリームイベントの開始時刻、ビデオフレーム番号、または番組ストリームイベントの開始に対応するATCタイムアドレスを識別するステップを含む事ができる。何らかの理由によって、存在するタイムアドレスと完全には合致しない場合に、ストリームメッセージングモジュール120を、イベント境界に対応する適切なビデオフレームを識別するように構成することができることに留意する。番組ストリーム102/202が720p HDビデオストリームとして提供される実施形態では、例えば、イベント境界は特定のATCタイムアドレスを有するビデオフレームペアの最初のフレームから始まる。
【0027】
フローチャート600は、番組ストリームイベントの期間を決定するステップ(ステップ630)をさらに説明している。該ステップも自動化システム110によって実行することができる。番組ストリームイベントの期間を決定するステップは、何時間、何分、及び/または何秒という時間経過を単位としたり、番組ストリームイベントが及ぶビデオフレームの数を単位としたり、または720p HDビデオを提供する実施形態でビデオフレームペアの数を単位としたりして、期間を決定するステップを含むことができる。
【0028】
フローチャート600ではその後、イベント境界及びイベント期間を含むタイムスタンプ及び通知を、メタデータとしてコンテナデータ構造に組み込むステップ(ステップ640)を行う。タイムスタンプ及び通知を組み込むステップは、自動化システム110によって、プロセッサ112及びストリームメッセージングモジュール120/220を用いて実施することができる。例えば
図5A及び5Bに示すように、イベント通知メッセージテンプレート534の第1の部分534−1の25〜30行のタイムスタンプメタデータ、第2の部分534−2の18〜21行目の番組ストリームイベント開始時刻メタデータ、及び第2の部分534−2の23〜26行の番組ストリームイベント期間メタデータが、ANSI/SCTE 104のコンテナデータ構造の(イベント通知メッセージテンプレート534の第1の部分534−1の12〜31行、及び第2の部分534−2の1〜33行等の)複合的なオペレーションメッセージ部に組み込まれる。
【0029】
フローチャート600は最後に、コンテナデータ構造を番組ストリームに挿入するステップ(ステップ650)を行う。コンテンツ管理メッセージ140/240に対応するコンテナデータ構造を番組ストリーム102/202に挿入するステップは、上述したように、自動化システム110によって、ANSI/SCTE 104の自動化システムの圧縮システムから通信システムへのアプリケーションプログラムインタフェース(API)を用いて実施することができる。ある実施形態では、コンテンツ管理メッセージ140/240を、(コンテンツ管理メッセージ140/240を適用する番組ストリームイベントの開始に対応するイベント境界のタイムインターバル等の)バッファインターバル内の番組ストリーム102/202に挿入することができる。例えばかかるバッファインターバルを、数秒(例えば6秒)とすることができ、バッファインターバルの後にイベント境界が続く。これにより、コンテンツ管理メッセージ140/240を適用する番組ストリームイベントの開始後に、コンテンツ管理メッセージ140/240の発行が可能となる。
【0030】
図2を再度参照すると、ストリームメッセージングモジュール220は、イベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート236を用いて、番組ストリーム102/202内のコンテンツを管理するためのコマンドシーケンスと組み合わされる番組ストリームイベントに関する情報を含む、コンテンツ管理メッセージ240を発行することができる。かかるコンテンツ管理メッセージに含まれるコマンドシーケンスは、番組ストリームイベント中に番組ストリームコンテンツを置換する権限を与えることができる。この置換は例えば、テレビ番組全体または番組の1回放送分を、(場合によってはコマンドシーケンスにより識別される)代わりの番組に置換する。コンテンツを置換する代替的なコンテンツには、例えば他のテレビ番組、同じテレビ番組の他の回放送分、特別なイベント、またはライブフィードコンテンツを含めることができる。
【0031】
ある実施形態では、コンテンツ管理メッセージ140/240は、ネットワーク104内に保持されるいくつかのコンテンツ要素のプレイリストに相当する置換コンテンツを識別することができる。あるいは、または加えて、置換コンテンツを(権限を持つサードパーティ107の)権限を持つ分離したエンティティによって、ビジネスロジックを利用して、動的に識別することができる。このような実施形態では、コンテンツ管理メッセージ140/240にメタデータとして含まれる通知では、イベント境界に先立つ番組ストリームコンテンツを識別して、適切な置換コンテンツを識別することを可能とする。他の実施形態では、通知は、番組ストリームイベントが置換された後に番組ストリームコンテンツを識別することもできる。
【0032】
複数の置換が要求される場合(例えば1時間の番組が、2つの30分の番組に置換される場合)には、いくつかのコンテンツ管理メッセージを送信することができる。さらに、コマンドシーケンスが番組の1回の放送分全体よりも少ない番組ストリームイベントの置換の権限を与える場合には、コマンドシーケンスはさらに、置換コンテンツのためのオフセットインターバルを決定することができ、それにより、番組ストリームイベント中の適切な時刻で置換コンテンツにより実質的にシームレスな置換を行うことを可能とする。
【0033】
ある実施形態では、コマンドシーケンスを用いて、置換コンテンツの送信中または番組ストリームコンテンツの置換物の送信が完了した後のいずれかに、番組ストリームに戻ることを指示することもできる。すなわち、イベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート236を用いて生み出される第1のコンテンツ管理メッセージ140/240は、番組ストリーム102/202に存在しない番組コンテンツを、視聴者109a及び109bの一方または両方に、チャネルストリーム106a及び/または106bの置換コンテンツとして配信させることができる。第1のコンテンツ管理メッセージの後に第2のコンテンツ管理メッセージ140/240を続けることができる。第2のコンテンツ管理メッセージ140/240は、置換コンテンツの送信中または送信終了時のいずれかに発行され、番組ストリーム102/202に戻ることを指示し、第1のコンテンツ管理メッセージの影響によりチャネルストリーム106a及び106bの一方または両方に提供されたコンテンツを、番組ストリーム102/202内のコンテンツと再結合及び適合させる。
【0034】
他の実施形態では、かかるコンテンツ管理メッセージに含まれるコマンドシーケンスは、コンテンツストリーム102/202内の広告または販売促進コンテンツの置換を行う権限を与えることができる。そのような実施形態では例えば、コマンドシーケンスは広告または全ポッド広告を置換する権限を与えることができるが、そこに置換される置換コンテンツを特定しない。それにより、高度に個人化されたIPベースのターゲッティングツールを用いて、各視聴者の好みに基づいて視聴者109a及び109bに異なる広告を送ることが可能となる。例えば、権限を持つサードパーティ107は、クライアントシステム108a及び108bのインターネット閲覧履歴に関する情報を収集し、または該情報にアクセスすることができ、それぞれの視聴者109a及び109bに好ましいと推定した置換広告コンテンツを識別することができる。その結果、チャネルストリーム106a及び106bは、放送プラットフォーム103を通じて提供される番組ストリーム102/202とともに提供される広告コンテンツとは異なる個人的に向けられた広告を視聴者109a及び109bのそれぞれに配信しながら、放送プラットフォーム103を通じて提供される番組ストリーム102/202内の番組コンテンツに実質的に合致する番組コンテンツを提供することができる。
【0035】
図7Aは、イベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート736の形式をとった例示的なコンテンツ管理メッセージテンプレートの第1の部分736−1を示す一方、
図7B及び7Cはそれぞれ、例示的なイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート736の第2の部分736−2及び第3の部分736−3を示す。イベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート736は、
図2のイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート236に対応し、番組ストリーム102/202内の広告コンテンツの置換を行う権限を与える。
図3A及び3Bに示すカレントタイムメッセージテンプレート332や、
図5A及び5Bに示すイベント通知メッセージテンプレート534と同様に、
図7A、7B及び7Cのイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート736は、ANSI/SCTE 104のコンテナデータ構造として表される。
【0036】
図7A、7B及び7Bに示される例示的なイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート736をさらに、
図8を参照して説明する。
図8は、コンテンツ管理メッセージ(この例では番組ストリームで用いるためのイベント通知+コマンドシーケンスメッセージ)を発行するための自動化システムが用いるための方法の一例を説明するフローチャート800を示す。
図8に概説される方法に関し、本願発明の構成の説明を不明瞭にしないようにするために、特定の詳細及び構成はフローチャート800から除外されていることに再び述べる。
【0037】
図1、2、7A、7B及び7Cと組み合わせて
図8を参照すると、フローチャート800は、コンテンツ管理メッセージ140/240のための、番組ストリーム102/202の開始時刻に対して相対的なタイムスタンプを生成するステップ(ステップ810)から始まる。上述したように、タイムスタンプを生成するステップは、自動化システム110によって実施することができ、また自動化システム110は、番組ストリーム102/202の開始時刻でのATCタイムアドレスを生成するように構成されることができる。
【0038】
フローチャート800は、番組ストリームイベントの開始に対応する番組ストリーム102/202内のイベント境界を識別するステップ(ステップ820)に進み、その後番組ストリームイベントの期間を決定するステップ(ステップ830)に進む。イベント境界を識別するステップ及びイベントの期間を決定するステップは、類似する動作それぞれ(すなわちステップ620及び630)に関して
図6とともに説明したように、自動化システム110によって実施することができる。
【0039】
図8のフローチャート800ではその後、タイムスタンプ、イベント境界及びイベント期間に対応する通知、並びにイベント境界及びイベント期間に対応するコマンドシーケンスを、メタデータとしてコンテナデータ構造に組み込むステップ(ステップ840)を行う。この組み込むステップは、自動化システム110によってプロセッサ112及びストリームメッセージングモジュール120/220を用いて実行することができる。例えば、
図7A、7B及び7Cに示すように、第1の部分736−1の25〜30行のタイムスタンプメタデータ、第2の部分736−2の18〜21行の番組ストリームイベント開始時刻メタデータ、第2の部分736−2の23〜26行目の番組ストリームイベント期間メタデータ、及び第3の部分736−3の10〜16行のコマンドシーケンスメタデータが、ANSI/SCTE 104のコンテナデータ構造の複合的なオペレーションメッセージ部に組み込まれる。
【0040】
フローチャート800は最後に、コンテナデータ構造を番組ストリーム102/202に挿入するステップ(ステップ850)を行う。コンテンツ管理メッセージ140/240に対応するコンテナデータ構造を番組ストリーム102/202に挿入するステップは、類似する動作(すなわちステップ650)に関して
図6とともに説明したように、自動化システム110によって実施することができる。さらに上述したようにある実施形態では、コンテンツ管理メッセージ140/240を、(コンテンツ管理メッセージ140/240を適用する番組ストリームイベントの開始に対応するイベント境界のディレイタイムインターバル等の)バッファインターバル内の番組ストリーム102/202に挿入することができる。例えばかかるバッファインターバルは、数秒(例えば6秒)とすることができ、バッファインターバルの後にイベント境界が続く。それにより、コマンドシーケンスを適用する番組ストリームイベントの開始後に、コマンドシーケンスを含むコンテンツ管理メッセージ140/240の発行が可能となる。
【0041】
ある実施形態では、上述した番組ストリーム102/202に挿入するステップの後に、コンテンツ管理メッセージ140/240を手動でオーバーライドすることを可能とすることが好ましいことに留意する。かかる実施形態では、モニタリングエンティティが、コンテンツ管理メッセージ140/240に含まれるコマンドシーケンスの実行を選択的に妨げる権限を有するように、自動化システム110を構成することができる。例えば、番組ストリーム102/202を監視している人間のオペレータは、番組ストリームコンテンツの所定の置換を手動でオーバーライドすることができ、またかかる置換中または置換後に番組ストリーム102/202へ戻ることを妨げたりすることができる。
【0042】
図9A、9B及び9Cは、番組ストリーム102/202内の番組コンテンツを置換する権限を与える、例示的なイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート936を示す。
図9Aは、イベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート936の第1の部分936−1を示す一方、
図9B及び9Cはそれぞれ、例示的なイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート936の第2の部分936−2及び第3の部分936−3を示す。イベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート936は、
図2のイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート236に対応し、
図7A、7B及び7Cのイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート736のように、ANSI/SCTE 104のコンテナデータ構造として表される。
【0043】
図9A、9B及び9Cに示すように、第1の部分936−1の25〜30行のタイムスタンプメタデータ、第2の部分936−2の18〜21行の番組ストリームイベント開始時刻メタデータ、第2の部分936−2の23〜26行目の番組ストリームイベント期間メタデータ、及び第3の部分936−3の10〜29行のコマンドシーケンスメタデータが、ANSI/SCTE 104のコンテナデータ構造の複合的なオペレーションメッセージ部に組み込まれる。番組コンテンツの置換の権限付与に加えて、
図9Cに示す第3の部分936−3の20〜26行のコマンドシーケンスメタデータは、第3の部分936−3の28及び29行目のコマンドシーケンスメタデータによって特定される置換番組コンテンツのためのオフセットインターバルを決定することに留意する。
【0044】
次に
図10A、10B及び10Cを参照すると、これらの図は、例示的なイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート1036が、番組ストリーム102/202に戻ることを指示していることを示す。
図10Aは、イベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート1036の第1の部分1036−1を示す一方、
図10B及び10Cはそれぞれ、例示的なイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート1036の第2の部分1036−2及び第3の部分1036−3を示す。イベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート1036は、
図2のイベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート236に対応し、イベント通知+コマンドシーケンスメッセージテンプレート736及び936のように、ANSI/SCTE 104のコンテナデータ構造として表される。
【0045】
図10A、10B及び10Cに示すように、第1の部分1036−1の25〜30行のタイムスタンプメタデータ、第2の部分1036−2の18〜21行の番組ストリームイベント開始時刻メタデータ、第2の部分1036−2の23〜26行目の番組ストリームイベント期間メタデータ、及び第3の部分1036−3の10行目のコマンドシーケンスメタデータが、ANSI/SCTE 104のコンテナデータ構造の複合的なオペレーションメッセージ部に組み込まれ、チャネルストリーム106a及び106bが番組ストリーム102/202と再結合できるようにする情報を提供する。
【0046】
従って上述した説明から、本発明の概念の範囲から離れることなく、様々な技術が本明細書に記載された概念を実施するために用いられることは明らかである。さらに、本発明の概念を具体的な実施形態を参照して説明しているが、当業者は、前記概念の精神及び範囲から離れることなく、形式及び詳細を変更することができることを認識することができる。このように、記載された実施形態は、あらゆる点で例示的なものであって限定的なものではないと考えるべきである。また本発明は、本明細書に記載された特定の実施形態に限定されるものではなく、本開示内容から離れることなく、多数の再構成、変更形態及び置換を行うことができると理解するべきである。