(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の縫合糸の前記巻きつけられた部分を前記第1の縫合糸の前記第1および第2のアームに沿って移動させることによって、前記長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成から、前記長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形される、請求項1に記載の縫合糸組立品。
前記第2の縫合糸の前記ブリッジを静止した状態に保持しながら、前記第1の縫合糸の前記第1および第2のアームを引っ張ることによって、前記第1の構成から、前記第2の構成に変形される、請求項1に記載の縫合糸組立品。
前記第2の縫合糸の前記第1のアームは第1の端部で終端し、前記第2の縫合糸の前記第2のアームは第2の端部で終端し、さらに、前記第1および第2の端部は互いに対して自由である、請求項1に記載の縫合糸組立品。
前記第2の縫合糸の前記第1のアームは、前記第1の縫合糸の前記第1のアームに取り付けられたループを備え、前記第2の縫合糸の前記第2のアームは、前記第1の縫合糸の前記第2のアームに取り付けられたループを備える、請求項1に記載の縫合糸組立品。
前記第2の縫合糸の前記第1のアームは、前記第1の縫合糸の前記第1のアームの周囲に3回巻きつけられ、前記第2の縫合糸の前記第2のアームは、前記第1の縫合糸の前記第2のアームの周囲に3回巻きつけられる、請求項1に記載の縫合糸組立品。
第1のアーム、第2のアーム、および、前記第1のアームを前記第2のアームに接続するブリッジを備える、概してU字形の形状を有する第3の縫合糸をさらに備え、さらに、前記第3の縫合糸は、前記第1の縫合糸と実質的に平行に配置される、請求項1に記載の縫合糸組立品。
前記押し棒は、順次に、(i)前記縫合糸組立品を前記管から排出させ、(ii)前記縫合糸組立品を、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形させるように構成されている、請求項15に記載のシステム。
前記押し棒は、押し棒軸部と、前記押し棒軸部に取り付けられた押し棒滑動部と、戻り止め機構によって前記押し棒滑動部に滑動可能に取り付けられた押し棒取っ手部とを備え、さらに、前記第1の縫合糸の前記第1および第2のアームは、前記押し棒滑動部に取り外し可能に固定される、請求項16に記載のシステム。
前記挿入器組立品は、前記解剖学的構造に形成された開口部内に導入可能であり、次に、前記挿入器組立品から前記縫合糸組立品を展開させることなしに、前記解剖学的構造に形成された前記開口部から取出し可能である、請求項20に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の新規な縫合糸組立品がどのように組み立てられるかを示す概略図である。
【
図2】本発明の新規な縫合糸組立品がどのように組み立てられるかを示す概略図である。
【
図3】骨穴内に挿入するための長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にある
図2の新規な縫合糸組立品を示す概略図である。
【
図4】骨穴内に挿入するための長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にある
図2の新規な縫合糸組立品を示す概略図である。
【
図5】骨穴内にとどめるための長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成にある
図2の新規な縫合糸組立品を示す概略図である。
【
図6】骨穴内にとどめるための長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成にある
図2の新規な縫合糸組立品を示す概略図である。
【
図7】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために使用されうる挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図8】
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品の態様を示し、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にあり、挿入器組立品に装填された
図2の新規な縫合糸組立品を示す概略図である。
【
図9】
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品の態様を示し、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にあり、挿入器組立品に装填された
図2の新規な縫合糸組立品を示す概略図である。
【
図10】
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品の態様を示し、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にあり、挿入器組立品に装填された
図2の新規な縫合糸組立品を示す概略図である。
【
図11】
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品の態様を示し、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にあり、挿入器組立品に装填された
図2の新規な縫合糸組立品を示す概略図である。
【
図12】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる1つの方法を示す概略図である。
【
図13】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる1つの方法を示す概略図である。
【
図14】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる1つの方法を示す概略図である。
【
図15】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる1つの方法を示す概略図である。
【
図16】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる1つの方法を示す概略図である。
【
図17】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる1つの方法を示す概略図である。
【
図18】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる1つの方法を示す概略図であり、挿入器組立品から解放され、骨に固定されるようにその長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成にある新規な縫合糸組立品を示す。
【
図19】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる他の方法を示す概略図である。
【
図20】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる他の方法を示す概略図である。
【
図21】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる他の方法を示す概略図である。
【
図22】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる他の方法を示す概略図である。
【
図23】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる他の方法を示す概略図である。
【
図24】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる他の方法を示す概略図である。
【
図25】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる他の方法を示す概略図である。
【
図26】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために
図7の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品が使用されうる他の方法を示す概略図であり、挿入器組立品から解放され、骨に固定されるようにその長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成にある新規な縫合糸組立品を示す。
【
図27】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために使用されうる他の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図28】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために使用されうる他の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図29】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために使用されうる他の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図30】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために使用されうる他の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図31】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置するために使用されうる他の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図32】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図33】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図34】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図35】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図36】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図37】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図38】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図39】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図40】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図41】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図42】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図43】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図44】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図45】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図46】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図47】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図48】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図である。
【
図49】
図2の新規な縫合糸組立品を骨内に配置する
図27〜
図31の挿入器組立品および関連するカニューレ状錐誘導組立品を示す概略図であり、挿入器組立品から解放され、骨に固定されるようにその長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成にある新規な縫合糸組立品を示す。
【
図50】
図2の新規な縫合糸組立品の代替形態を示す概略図である。
【
図51】
図2の新規な縫合糸組立品の代替形態を示す概略図である。
【
図52】
図2の新規な縫合糸組立品の代替形態を示す概略図である。
【
図53】
図2の新規な縫合糸組立品の代替形態を示す概略図である。
【
図54】
図2の新規な縫合糸組立品の代替形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
新規な縫合糸組立品の概説
まず
図1および
図2を見ると、縫合糸が物体(例えば軟部組織)を骨に固定するために使用されうるように縫合糸を骨に固定する新規な縫合糸組立品5が示される。
【0016】
より具体的には、新規な縫合糸組立品5は、概して、第1の長さの縫合糸(「第1の縫合糸」)10(
図1および
図2)、ならびに、第2の長さの縫合糸(「第2の縫合糸」)15(
図2)を備える。
【0017】
第1の縫合糸10は、第1の縫合糸10がそれ自体に折り返されるとき、第1の端部20を含む第1のアーム30、および、第2の端部25を含む第2のアーム35を形成するように、第1の端部20および第2の端部25を備え、第1のアーム30はブリッジ40を介して第2のアーム35に接続される。
【0018】
第2の縫合糸15は、第2の縫合糸15がそれ自体に折り返されるとき、第1の端部45を含む第1のアーム55、および、第2の端部50を含む第2のアーム60を形成するように、第1の端部45および第2の端部50を備え、第1のアーム55はブリッジ65を介して第2のアーム60に接続される。
【0019】
第2の縫合糸15は、
図2に示すように、(i)第1のアーム55および第2のアーム60を設け、第1のアームがブリッジ65を介して第2のアーム60に接続されるように第2の縫合糸15をそれ自体に折り返し、(ii)第2の縫合糸15のブリッジ65を、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35を横切って配置し、第2の縫合糸15のブリッジ65を、第1の縫合糸10のブリッジ40から離間させ、(iii)第2の縫合糸15の第1のアーム55を、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に巻きつけ、第2の縫合糸15の第2のアーム60を、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に巻きつけることによって、第1の縫合糸10の周囲に巻きつけられる。
【0020】
より具体的には、第2の縫合糸15の第1のアーム55は、第1の方向で第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に巻きつけられ、第2の縫合糸15の第2のアーム60は、反対の第2の方向(第1の方向と反対方向)で第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に巻きつけられる。すなわち、第2の縫合糸15の第1のアーム55は、第1の縫合糸10の第1のアーム30に対して第1の螺旋構成で配置され、第2の縫合糸15の第2のアーム60は、第1の縫合糸10の第2のアーム35に対して逆に巻かれた第2の螺旋構成で配置される。第1のアーム55および第2のアーム65のこの逆の巻きつけは、以下にさらに詳細に説明されるように、新規な縫合糸組立品がその後、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形されたとき、高度に画定され、適切に形作られ、一貫して再現可能な構造を提供するため、本発明の非常に重要な態様である。
【0021】
本発明のある好適な形態では、
図2に示すように、第2の縫合糸15の第1のアーム55は、(ブリッジ65の座標系から見て)時計回りの方向で第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に3回巻きつけられ、第2の縫合糸15の第2のアーム60は、(ブリッジ65の座標系から見て)反時計回りの方向で第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に3回巻きつけられる。
【0022】
本発明の他の好適な形態では、第2の縫合糸15の第1のアーム55は、(ブリッジ65の座標系から見て)時計回りの方向で第1の縫合糸10の第1のアーム30に4回巻きつけられ、第2の縫合糸15の第2のアーム60は、(ブリッジ65の座標系から見て)反時計回りの方向で第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に4回巻きつけられる。
【0023】
また、本発明の他の好適な形態では、第2の縫合糸15の第1のアーム55は、(ブリッジ65の座標系から見て)時計回りの方向で第1の縫合糸10の第1のアーム30に2回巻きつけられ、第2の縫合糸15の第2のアーム60は、(ブリッジ65の座標系から見て)反時計回りの方向で第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に2回巻きつけられる。
【0024】
上記構成のため、新規な縫合糸組立品5は、第2の縫合糸15が第1の縫合糸10の周囲にゆるく巻きつけられた第1の構成をとり、すなわち、したがって、縫合糸組立品は、骨に形成された穴内への挿入に適した、長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)をとる。しかしながら、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35がその後、第2の縫合糸15のブリッジ65を静止した状態に(または、なにか他の保持力を第2の縫合糸15に加えることによって、例えば、縫合糸組立品5を含む骨穴の隣接する側壁からの摩擦を第2の縫合糸15に加えることによって)保持したまま、引っ張られると、縫合糸組立品5は、上述した長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成から、縫合糸組立品を骨に形成された穴内に固定するのに適した、長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)に変形されうる。重要なことに、そして以下により詳細に説明されるように、新規な縫合糸組立品5が骨に形成された穴内にこのように配置されると、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は、骨に形成された穴の外に延び、物体(例えば軟部組織)を骨に固定するために利用できるようになる。
【0025】
また、重要なことに、新規な縫合糸組立品5を、上述したように(例えば、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60が、それぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に反対方向で巻きつけられるようにして)形成することによって、縫合糸組立品5が、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)に変形されると、
図5および
図6に示される高度に画定され、適切に形作られた構造を、非常に一貫した方法で形成することができる。
【0026】
また、重要なことに、
図5および
図6に示す高度に画定され、適切に形作られ、一貫して再現可能な構造は、第1の縫合糸10の第1および第2の端部20、25に荷重がかけられたとき、その画定された形状を失うことなしに、十分な荷重を支えることができる。結果として、縫合糸組立品5が、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にある間に骨穴に挿入され、その後、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形されると、新規な縫合糸組立品5は、高い保持強度を有するすぐれた縫合糸固定具を提供することになる。
【0027】
とりわけ、新規な縫合糸組立品5を、上述したように(例えば、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60が、それぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に反対方向で巻きつけられるようにして)形成することによって、新規な縫合糸組立品5は、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)、または、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)のいずれでも結び目を形成しないことが理解されるべきである。いずれの構成でも、新規な縫合糸組立品5は、第2の縫合糸15から離れて第1の縫合糸10の第1のアーム30を単に引っ張ることによって、または、第1の縫合糸10の第2のアーム35を引っ張ることによって、分解可能であり、それによって、縫合糸組立品を「元に戻す」ことができる。
【0028】
本発明のある好適な形態では、第1の縫合糸10は、第1の長さの織られた縫合糸を備え、第2の縫合糸15は、第2の長さの織られた縫合糸を備える。
したがって、新規な縫合糸組立品5は、(i)骨に形成された穴への挿入のための、長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成、および、(ii)骨に形成された穴内にとどめるための長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成をとることができるすべて縫合糸の構成物を構成し、縫合糸組立品は、物体(例えば軟部組織)を骨に固定する際に使用するための骨の外に延びる一対の自由な縫合糸アームを提供することが理解されるであろう。重要なことに、新規な縫合糸組立品5を上述した特定の方法で形成することによって、縫合糸組立品の長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成は、その画定された形状を失うことなしに十分な荷重を支えることができる、高度に画定され、適切に形作られ、一貫して再現可能な構造を構成し、それによって高い保持強度を有する縫合糸固定具を提供する。また、重要なことに、新規な縫合糸組立品5を上述した特定の方法で形成することによって、新規な縫合糸組立品5は、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)、または、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)のいずれでも結び目を形成しない。いずれの構成でも、新規な縫合糸組立品5は、第2の縫合糸15から離れて第1の縫合糸10の第1のアーム30を単に引っ張ることによって、または、第1の縫合糸10の第2のアーム35を引っ張ることによって、分解可能であり、それによって、縫合糸組立品を「元に戻す」ことができる。
新規な縫合糸組立品を骨内に配置するための新規な挿入器組立品
次に
図7〜
図11を見ると、新規の縫合糸組立品5を骨内に配置するために使用されうる挿入器組立品70および関連するカニューレ状錐誘導組立品75が示される。挿入器組立品70は、挿入管組立品80および押し棒組立品85を備える。
【0029】
より具体的には、カニューレ状錐誘導組立品75は、概して、遠位端突起部95を設ける遠位端部90および錐誘導取っ手部105を設ける近位端部100を有する細長い錐誘導管86を備える。管腔106が、細長い錐誘導管86および錐誘導取っ手部105を通って延在する。
【0030】
挿入管組立品80は、概して、新規な縫合糸組立品がその上述した長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3、
図4、
図10および
図11)にあるときに、(ゆるく、またはより好適にはきつく圧縮された)新規な縫合糸組立品5を受け入れるように大きさが決められた遠位端部110を有する細長い挿入管107を備える。挿入管組立品80の細長い挿入管107は、また、挿入管取っ手部120を設ける近位端部115を備える。管腔121が、細長い挿入管107および挿入管取っ手部120を通って延在する。
【0031】
押し棒組立品85は、概して、縁端表面130で終端する遠位端部125および押し棒取っ手部140を設ける近位端部135を有する押し棒122を備える。
以下に説明されるように、挿入管組立品80は、骨に穴を形成するためにカニューレ状錐案内組立品75が使用されるとき、挿入管組立品80の遠位端部が骨のその穴に送り込まれうるように、その細長い挿入管107がカニューレ状錐誘導組立品75内に受け入れられうるように大きさが決められる。
【0032】
以下により詳細に説明されるように、新規な縫合糸組立品5が挿入管組立品80の細長い挿入管107の遠位端部110内に配置されると、挿入管組立品80に対する押し棒組立品85の前進、および/または、押し棒組立品85を静止した状態に保っている間の挿入管組立品80の後退が、新規な縫合糸組立品5を挿入管組立品80の細長い挿入管107の遠位端部110から解放させるように、押し棒組立品85は、その押し棒122が挿入管組立品80の管腔121内に滑動可能に受け入れられるように大きさが決められる。新規な縫合糸組立品5が挿入管組立品80の細長い挿入管107の遠位端部110から解放されると、第2の縫合糸15のブリッジ65が近位に動くことを押し棒組立品85が抑制する間、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35を引っ張ることは、新規な縫合糸組立品5を、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3、
図4、
図10および
図11)から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)に変形させることになる。
【0033】
押し棒122が挿入管組立品80の管腔121内に配置されると、その管腔121が、第1の縫合糸10の第1および第2のアーム30、35を押し棒組立品85の押し棒122と並んで収容するように、挿入管組立品80の大きさが決められる。
【0034】
新規な縫合糸組立品5は、挿入管組立品80の遠位端部内に、押し棒組立品85より遠位に配置されるように意図されており、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は、挿入管組立品80の管腔121を介して挿入器組立品70の近位端部の外に延び、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は、押し棒組立品85の押し棒122と並んで延在する。好適には、新規な縫合糸組立品5は、長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3、
図4、
図10および
図11)および長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)の直径間に最大の可能な差を与えるように、挿入管組立品80の遠位端内にきつく圧縮され、それによって骨穴の大きさを最小にし、それによって骨での保持力を増加させる。この点では、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60がそれぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に逆方向で巻きつけられることによって、第1および第2の縫合糸10、15が、挿入管組立品80の内部に「自己収容」することが可能であり、それによって、挿入管組立品内の新規な縫合糸組立品の最大の圧縮を可能にすることが理解されるべきである。さらに、第2の縫合糸15の第1の端部45および第2の端部50を互いに対して自由な状態(すなわち接続されない状態)のままにすることによって、第1および第2の縫合糸10、15は、さらに、挿入管組立品80の内部に自己収容することができ、それによって、挿入管組立品内での新規な縫合糸組立品の最大の圧縮を可能にする。したがって、新規な縫合糸組立品5を上述した特定の方法で形成することによって、縫合糸組立品は、それ自体を挿入管組立品内の可能な範囲で最小な直径内に自己収容することができ、それによって、挿入管組立品内での新規な縫合糸組立品の最大の圧縮を可能にし、したがってより小さい骨穴の使用を可能にし、したがって骨内の最大の保持力を提供することが理解されるであろう。
物体を骨に固定するために、縫合糸を骨に固定するための新規な縫合糸組立品の使用
新規な縫合糸組立品5は、縫合糸が物体(例えば軟部組織)を骨に固定するために使用されうるように、縫合糸を骨に固定するために使用されうる。
【0035】
本発明のある好適な形態では、挿入器組立品70およびその関連するカニューレ状錐誘導組立品75は、物体を骨に固定するために、新規な縫合糸組立品5を骨内に配置するために使用されうる。
【0036】
より具体的には、本発明のある好適な形態では、ここで
図12〜
図18を見ると、カニューレ状錐誘導組立品75の遠位端部は、最初に、縫合糸が固定されなければならない骨145(
図12)の表面に対して配置される。これが起こるとき、カニューレ状錐誘導組立品75の遠位端部上の突起部95は、カニューレ状錐誘導組立品を骨に対して安定させるのを助ける。次に、適切な大きさ(直径および深さ)の骨穴150が骨に形成されるように、当該技術分野で周知の種類の骨錐(図示せず)が、カニューレ状錐誘導組立品75の管腔106を通って骨内に前進させられる。骨穴150は、骨145の表層155を通り、骨の海綿状領域160内に延びることに留意されたい。次に、錐誘導部を骨145に対して所定の場所に残しながら、骨錐がカニューレ状錐誘導組立品75から除去される。
【0037】
次に、内部に新規な修復構造物5を設ける挿入管組立品80の遠位端部110は、カニューレ状錐誘導組立品75を通って、骨145に形成された骨穴150内へ前進させられる(
図13および
図14)。好適には、これが起こるとき、押し棒組立品85の押し棒122は挿入管組立品80の管腔121内に既に配置され、押し棒組立品85の遠位端部130は、第2の縫合糸15のブリッジ65に対して位置する。代わりに、押し棒組立品85の押し棒122は、押し棒組立品85の遠位端部130が第2の縫合糸15のブリッジ65に対して位置するように、挿入管組立品80の遠位端部が骨穴150内に挿入された後に、挿入管組立品80の管腔121内に挿入されてもよい。
【0038】
次に、挿入管組立品80は、新規な縫合糸組立品5が挿入管組立品80の遠位端部110から解放されるように、押し棒組立品85の遠位端部130を静止した状態に保持したまま、後退させられる(
図15)。
【0039】
次に、依然として第2の縫合糸15のブリッジ65に対して所定の場所にある押し棒組立品85によって、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は引っ張られ、それによって、新規な縫合糸組立品5を、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形させ(
図16)、それによって新規な縫合糸組立品5を骨145の海綿状領域160内に横方向に拡張させるようにする。
【0040】
この時点で、挿入器組立品70およびカニューレ状錐誘導組立品75は、手術部位から除去され(
図17)、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は、新規な縫合糸組立品5をさらに横方向に拡張させ、横方向に拡張された新規な縫合糸組立品を骨145の海綿状領域155の下側に対して位置させるように引っ張られ(
図18)、それによって、新規な縫合糸組立品5を骨穴150内に固定するようにし(
図18)、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35が骨穴の外に延びるようにする。
【0041】
重要なことに、新規な縫合糸組立品5を、上述したように(例えば、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60が、それぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に反対方向で巻きつけられるようにして)形成することによって、縫合糸組立品5が、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)に変形されると、
図5および
図6に示される高度に画定され、適切に形作られた構造を、非常に一貫した方法で形成することができる。
【0042】
また、重要なことに、
図5および
図6に示す高度に画定され、適切に形作られ、一貫して再現可能な構造は、第1の縫合糸10の第1および第2の端部20、25に荷重がかけられたとき、その画定された形状を失うことなしに、十分な荷重を支えることができる。結果として、縫合糸組立品5が、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にある間に骨穴に挿入され、その後、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形されると、新規な縫合糸組立品5は、高い保持強度を有するすぐれた縫合糸固定具を提供することになる。
【0043】
その後、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35の一方または両方が、物体(例えば軟部組織)を骨に固定するために使用されてもよい。例として、限定ではなく、第1のアーム30および第2のアーム35の一方または両方が、軟部組織を骨に固定するために、一片の軟部組織(例えば靭帯)に通され、次に、結び合わされてもよい。
【0044】
重要なことに、新規な縫合糸組立品5を、上述したように(例えば、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60が、それぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に反対方向で巻きつけられるようにして)形成することによって、新規な縫合糸組立品5は、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)、または、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)のいずれでも結び目を形成しない。いずれの構成でも、新規な縫合糸組立品5は、第2の縫合糸15から離れて第1の縫合糸10の第1のアーム30を単に引っ張ることによって、または、第1の縫合糸10の第2のアーム35を引っ張ることによって、分解可能であり、それによって、縫合糸組立品を「元に戻す」ことができる。結果として、任意の時点で新規な縫合糸組立品5を骨穴150から除去することが望まれるならば、第1の縫合糸10の第1のアーム30または第1の縫合糸10の第2のアーム35は、第2の縫合糸15から離れて単に引っ張られ、それによって、縫合糸組立品を「元に戻す」。第1の縫合糸10が手術部位から引かれて除去されたならば、第2の縫合糸15は、(例えば狭い縫合糸把持器によって)骨穴150から抜き取られ、手術部位から除去されてもよい。
【0045】
本発明の他の好適な形態では、ここで
図19〜
図26を見ると、カニューレ状錐誘導組立品75の遠位端部は、最初に骨145の表面に対して配置され、次に、適切な大きさ(直径および深さ)の骨穴150が骨に形成されるように、骨錐(図示せず)が、カニューレ状錐誘導組立品75の管腔106を通って骨内に前進させられ、次に、カニューレ状錐誘導組立品を骨145に対して所定の場所に残しながら、骨錐がカニューレ状錐誘導組立品75から除去され、次に、内部に新規な縫合糸組立品5を設ける挿入管組立品80の遠位端部110は、カニューレ状錐誘導組立品75を通って、骨145に形成された骨穴150内へ前進させられる(
図19および
図20)。好適には、これが起こるとき、押し棒組立品85の押し棒122は挿入管組立品80の管腔121内に既に配置され、押し棒組立品85の遠位端部130は、第2の縫合糸15のブリッジ65に対して位置する。代わりに、押し棒組立品85の押し棒122は、押し棒組立品85の遠位端部130が第2の縫合糸15のブリッジ65に対して位置するように、挿入管組立品80の遠位端部が骨穴150内に挿入された後に、挿入管組立品80の管腔121内に挿入されてもよい。
【0046】
次に、押し棒組立品85は、新規な縫合糸組立品5が挿入管組立品80の遠位端部110から排出されるように、第2の縫合糸15のブリッジ65に対して遠位に前進させられる(
図21、
図22)。
【0047】
次に、依然として第2の縫合糸15のブリッジ65に対して所定の場所にある押し棒組立品85によって、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は引っ張られ、それによって、新規な縫合糸組立品5を、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形させ(
図23および
図24)、それによって新規な縫合糸組立品5を骨145の海綿状領域160内に横方向に拡張させるようにする。
【0048】
この時点で、挿入器組立品70およびカニューレ状錐誘導組立品75は、手術部位から除去され(
図25)、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は、新規な縫合糸組立品5をさらに横方向に拡張させるように引っ張られ、横方向に拡張された新規な縫合糸組立品を、骨145の海綿状領域155の下側に対して位置させ(
図26)、それによって、新規な縫合糸組立品5を骨穴150内に固定するようにし(
図26)、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35が骨穴の外に延びるようにする。
【0049】
再び、新規な縫合糸組立品5を、上述したように(例えば、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60が、それぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に反対方向で巻きつけられるようにして)形成することによって、縫合糸組立品5が、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)に変形されると、
図5および
図6に示される高度に画定され、適切に形作られた構造を形成することができる。
【0050】
また、再び、
図5および
図6に示す高度に画定され、適切に形作られ、一貫して再現可能な構造は、第1の縫合糸10の第1および第2の端部20、25に荷重がかけられたとき、その画定された形状を失うことなしに、十分な荷重を支えることができる。結果として、縫合糸組立品5が、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にある間に骨穴に挿入され、その後、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形されると、新規な縫合糸組立品5は、高い保持強度を有するすぐれた縫合糸固定具を提供することになる。
【0051】
ある試験構成では、上述したように構成された縫合糸組立品5は、2mmの発泡体の骨穴内に、約20〜25mmの深さに送り込まれた。媒質は、20デュロメータの発泡体骨塊上の3mm厚、55〜60デュロメータの発泡体骨層(Pacific Research Sawbones)であった。発泡体骨内への挿入後の縫合糸組立品の最終的な引張り強度は、約34.9キログラム(約77ポンド)であった。1.5mm発泡体骨穴内への挿入後の他の縫合糸組立品の最終的な引張り強度は、約22.6キログラム(約50ポンド)であった。
【0052】
その後、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35の一方または両方が、物体(例えば軟部組織)を骨に固定するために使用されてもよい。例として、限定ではなく、第1のアーム30および第2のアーム35の一方または両方が、軟部組織を骨に固定するために、一片の軟部組織(例えば靭帯)に通され、次に、結び合わされてもよい。
【0053】
再び、新規な縫合糸組立品5を、上述したように(例えば、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60が、それぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に反対方向で巻きつけられるようにして)形成することによって、新規な縫合糸組立品5は、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)、または、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)のいずれでも結び目を形成しないことが理解されるべきである。いずれの構成でも、新規な縫合糸組立品5は、第2の縫合糸15から離れて第1の縫合糸10の第1のアーム30を単に引っ張ることによって、または、第1の縫合糸10の第2のアーム35を引っ張ることによって、分解可能であり、それによって、縫合糸組立品を「元に戻す」ことができる。結果として、任意の時点で新規な縫合糸組立品5を骨穴150から除去することが望まれるならば、第1の縫合糸10の第1のアーム30または第1の縫合糸10の第2のアーム35は、第2の縫合糸15から離れて単に引っ張られ、それによって、縫合糸組立品を「元に戻す」。第1の縫合糸10が手術部位から引かれて除去されたならば、第2の縫合糸15は、(例えば狭い縫合糸把持器によって)骨穴150から抜き取られ、手術部位から除去されてもよい。
【0054】
重要なことに、本発明の新規な縫合糸組立品は、広い範囲の解剖学的用途に応じて大きさが決められてもよい。例として、しかし限定ではなく、新規な縫合糸組立品は、小さく繊細な解剖学的構造で使用するために比較的小さい構造を提供するために、比較的微細な構造で、および、比較的少ない数の縫合糸のループで形成されてもよい。また、この形式の新規な縫合糸組立品は、きわめて小さい、例えば1mm程度の骨穴を通して送り込まれることができる。同様に、新規な縫合糸組立品は、強固な解剖学的構造で使用するために比較的大きな構造を提供するために、比較的大きな構造で、および、比較的多くの数の縫合糸のループで形成されてもよい。重要なことに、新規な縫合糸組立品5を、上述したように(例えば、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60が、それぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に反対方向で巻きつけられるようにして)形成することによって、縫合糸組立品5が、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)に変形されると、
図5および
図6に示される高度に画定され、適切に形作られた構造を形成することができる。また、
図5および
図6に示す高度に画定され、適切に形作られ、一貫して再現可能な構造は、第1の縫合糸10の第1および第2の端部20、25に荷重がかけられたとき、その画定された形状を失うことなしに、十分な荷重を支えることができるため、縫合糸組立品5は、その大きさに対して(および、宿主骨に形成される穴の大きさに対して)高い保持強度を有するすぐれた縫合糸固定具を提供することになる。
【0055】
さらに、本発明の新規な縫合糸組立品は、物体を骨以外の構造に取り付けるために使用されてもよく、例えば、新規な縫合糸組立品は、皮膚を筋肉に取り付けるために使用されてもよい。
新規な縫合糸組立品を配置するための代替の挿入器組立品
次に
図27〜
図31を見ると、新規な縫合糸組立品5を骨内に配置するために使用されうる挿入器組立品190および関連するカニューレ状錐誘導組立品195が示される。挿入器組立品190は、挿入管組立品200および押し棒組立品205を備える。
【0056】
より具体的には、錐誘導組立品195は、概して、遠位端突起部211を設ける遠位端部210および錐誘導取っ手部220を設ける近位端部215を有する細長い錐誘導管196を備える。管腔221が、細長い錐誘導管196および錐誘導取っ手部220を通って延在する。
【0057】
挿入管組立品200は、概して、新規な縫合糸組立品がその上述した長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3、
図4、
図10および
図11)にあるときに、(ゆるく、またはより好適にはきつく圧縮された)新規な縫合糸組立品5を受け入れるように大きさが決められた遠位端部225を有する細長い挿入管201を備える。挿入管組立品200の細長い挿入管201は、また、挿入管取っ手部235を設ける近位端部230を備える。管腔231が、細長い挿入管201および挿入管取っ手部235を通って延在する。
【0058】
押し棒組立品205は、概して、縁端表面245で終端する遠位端部240および押し棒滑動部251で終端する近位端部250を有する押し棒236を備える。押し棒滑動部251は、以下に説明される縫合糸溝251および縫合糸鞍状部253を含む。押し棒取っ手部が押し棒滑動部に対して長手方向に移動可能であるように、押し棒取っ手部255が押し棒滑動部251上に滑動可能に取り付けられる。押し棒取っ手部255上の対応要素257と係合し、半径方向突起部256を押し棒滑動部251上に備える戻り止め機構が、適切な大きさの力が押し棒取っ手部255に加えられるまで、押し棒取っ手部255を押し棒滑動部251上の位置に保持し、以下に説明されるように、適切な大きさの力が押し棒取っ手部255に加えられるのに応じて、押し棒取っ手部255は押し棒滑動部251に対して移動することになる。押し棒取っ手部255は、縫合糸を押し棒取っ手部に取り外し可能に結合するための小さい溝258を含む。
【0059】
以下に説明されるように、カニューレ状錐誘導組立品195が骨に穴を形成するために使用されるとき挿入管組立品200が骨のその穴に送り込まれることができるように、挿入器組立品200は、その細長い挿入管201がカニューレ状錐誘導組立品195の管腔211内に受け入れられることができるように大きさが決められる。
【0060】
以下に説明されるように、新規な縫合糸組立品5が挿入管組立品200の細長い挿入管201の遠位端部225内に配置されると、挿入管組立品200に対する押し棒組立品205の前進が、新規な縫合糸組立品5を挿入管組立品200の細長い挿入管201の遠位端部225から排出させるように、押し棒組立品205は、その押し棒236が挿入管組立品200の管腔231内に滑動可能に受け入れられるように大きさが決められる。新規な縫合糸組立品5が挿入管組立品200の挿入管201の遠位端部225から排出されると、押し棒組立品205が第2の縫合糸15のブリッジ65が近位に移動するのを妨げる間、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35を引っ張ることは、新規な縫合糸組立品5を、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)に変形させることになる。以下に説明されるように、このような第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35の引張りは、押し棒取っ手部255を、押し棒滑動部251に長手方向に沿って移動させることによって(すなわち、適切な大きさの力を上述した戻り止め機構に加えることによって)加えられる。
【0061】
挿入管組立品200の大きさは、押し棒236が挿入管組立品200の管腔231内に配置されると、その管腔231が、第1の縫合糸10の第1および第2のアーム30、35を押し棒組立品205の押し棒236と並んで収容するように決められる。
【0062】
新規な縫合糸組立品5は、挿入管組立品200の遠位端部内に、押し棒組立品205より遠位に配置されるように意図されており、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は、挿入管組立品200の管腔231の上方に(および、押し棒組立品205の押し棒236と並んで)、押し棒滑動部251の縫合糸溝252に沿って、押し棒滑動部251の縫合糸鞍状部253の周囲に、次に、押し棒取っ手部255の小さい溝258内に延び、それによって、第1の縫合糸10の第1および第2のアーム30、35を押し棒取っ手部255に取り外し可能に結合する。好適には、新規な縫合糸組立品5は、半径方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)および長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)の直径間に最大の可能な差を与えるように、挿入管組立品200の遠位端内にきつく圧縮され、それによって骨穴の大きさを最小にし、それによって骨での保持力を増加させる。この点では、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60がそれぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に逆方向で巻きつけられることによって、第1および第2の縫合糸10、15が、挿入管組立品200の内部に「自己収容」することが可能であり、それによって、挿入管内の新規な縫合糸組立品の最大の圧縮を可能にすることが理解されるべきである。さらに、第2の縫合糸15の第1の端部45および第2の端部50を互いに対して自由の(すなわち接続されない)ままにすることによって、第1および第2の縫合糸10、15は、さらに、挿入管組立品200の内部に自己収容することができ、それによって、挿入管組立品内での新規な縫合糸組立品の最大の圧縮を可能にする。したがって、新規な縫合糸組立品5を上述した特定の方法で形成することによって、縫合糸組立品は、それ自体を挿入管組立品内の最小の可能な直径内に自己収容することができ、それによって、挿入管組立品内での新規な縫合糸組立品の最大の圧縮を可能にし、したがってより小さい骨穴の使用を可能にし、したがって骨内の最大の保持力を提供することが理解されるであろう。
【0063】
重要なことに、押し棒取っ手部255は、戻り止め機構を使用して押し棒滑動部251に滑動可能に取り付けられ、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は、押し棒滑動部251の縫合糸鞍状部253上を最初に通過した後、押し棒取っ手部255に取り外し可能に固定され、その結果、(i)最初に、上述した戻り止め機構のきっかけとなる大きさ未満の力を押し棒取っ手部255に加えることによって、押し棒取っ手部255は、最初に、押し棒組立品205を挿入管組立品200に対して遠位に移動させることになり、それによって、縫合糸組立品205を挿入管組立品200から排出し、(ii)その後、上述した戻り止め機構のきっかけとなる大きさより大きい力を押し棒取っ手部255に加えることによって、押し棒取っ手部255は、その後、押し棒滑動部251に対して移動することになり、それによって、押し棒236のさらなる遠位運動を引き起こすことなく、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35に加えられる張力を引き起こす。
【0064】
したがって、本発明のこの形態では、新規な縫合糸組立品5が挿入管組立品200の遠位端部225から排出されると、押し棒組立品205が第2の縫合糸15のブリッジ65が近位に移動するのを妨げる間、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は自動的に引っ張られ、それによって、新規な縫合糸組立品5を、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)に変形させる。
【0065】
本質的には、本発明のこの形態では、押し棒取っ手部255の漸進的な遠位への移動は、新規な縫合糸組立品5を、最初に骨穴内に排出させ、次に、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形させる。
物体を骨に固定するために新規な縫合糸組立品を配置するための代替の挿入器組立品の使用
図27〜
図31に示す代替の挿入器組立品190およびその関連するカニューレ状錐誘導組立品195は、物体を骨に固定するために、新規な縫合糸組立品5を骨内に配置するために使用されてもよい。
【0066】
したがって、本発明の他の好適な形態では、ここで
図32〜
図49を見ると、カニューレ状錐誘導組立品195の遠位端部は、最初に骨145の表面に対して配置され、次に、適切な大きさ(直径および深さ)の骨穴150が骨に形成されるように、当該技術分野で周知の種類の骨錐(図示せず)が、カニューレ状錐誘導組立品の管腔221を通って骨内に前進させられ、次に、カニューレ状錐誘導組立品を骨145に対して所定の場所に残しながら、骨錐がカニューレ状錐誘導組立品195の管腔221から除去され、次に、内部に新規な修復構造物5を設ける挿入管組立品200の遠位端部225は、カニューレ状錐誘導組立品195を通って、骨145に形成された骨穴150内へ前進させられる(
図32〜
図38)。これが起こるとき、押し棒組立品205の押し棒236は挿入管組立品200の管腔231内に既に配置され、押し棒組立品205の遠位端部240は、第2の縫合糸15のブリッジ65に対して位置することが理解されるであろう。
【0067】
次に、押し棒組立品205は、新規な縫合糸組立品5が挿入管組立品200の遠位端部225から排出されるように、第2の縫合糸15のブリッジ65に対して遠位に前進させられる(
図39〜
図43)。これは、押し棒組立品205が挿入管200に対して遠位に前進するように、押し棒取っ手部255を遠位に押すことによって行われる。これが起こるとき、押し棒取っ手部255は、押し棒滑動部251上の半径方向突起部256および押し棒取っ手部255上の対応要素257の戻り止め機構のため、押し棒滑動部251上の位置に固定されたままである。押し棒組立品205は、押し棒滑動部251が挿入管取っ手部235上のその台の底を突くまで、遠位に前進する(
図41)。
【0068】
次に、依然として第2の縫合糸15のブリッジ65に対して所定の場所にある押し棒組立品205によって、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は引っ張られ、それによって、新規な縫合糸組立品5を、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形させ(
図44〜
図47)、それによって、新規な縫合糸組立品5を、骨145の海綿状領域160内に横方向に拡張させる。これは、押し棒取っ手部255が押し棒滑動部251によって上述した戻り止め機構を乗り越えるように押し棒取っ手部255をさらに遠位に押し、それによって、押し棒取っ手部255を、挿入器組立品200および押し棒組立品205に対して押し棒滑動部251に沿って遠位に移動させることによって行われる。これが起こるとき、第1の縫合糸10の第1および第2のアーム30、35は、縫合糸鞍状部253の周囲に形成される縫合糸経路の増加する長さのため、引っ張られる。
【0069】
この時点で、第1の縫合糸10の第1および第2のアーム30、35は(例えば、縫合糸アームを押し棒取っ手部255の小さい溝258から取り外すことによって)挿入器組立品190から解放され、挿入器組立品190は手術部位から除去され(
図48)、次に、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35は、新規な縫合糸組立品5をさらに横方向に拡張させ、横方向に拡張された新規な縫合糸組立品を骨145の表層155の下面に対して位置させるようにさらに引っ張られ(
図49)、それによって、新規な縫合糸組立品5を骨穴150内に固定するようにし、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35が骨穴の外に延びるようにする。
【0070】
重要なことに、新規な縫合糸組立品5を、上述したように(例えば、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60が、それぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に反対方向で巻きつけられるようにして)形成することによって、縫合糸組立品5が、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)から、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)に変形されると、
図5および
図6に示される高度に画定され、適切に形作られた構造を、非常に一貫した方法で形成することができる。
【0071】
また、重要なことに、
図5および
図6に示す高度に画定され、適切に形作られ、一貫して再現可能な構造は、第1の縫合糸10の第1および第2の端部20、25に荷重がかけられたとき、その画定された形状を失うことなしに、十分な荷重を支えることができる。結果として、縫合糸組立品5が、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成にある間に骨穴に挿入され、その後、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形されると、新規な縫合糸組立品5は、高い保持強度を有するすぐれた縫合糸固定具を提供することになる。
【0072】
その後、第1の縫合糸10の第1のアーム30および第2のアーム35の一方または両方が、物体(例えば軟部組織)を骨に固定するために使用されてもよい。例として、限定ではなく、第1のアーム30および第2のアーム35の一方または両方が、軟部組織を骨に固定するために、一片の軟部組織(例えば靭帯)に通され、次に、結び合わされてもよい。
【0073】
再び、新規な縫合糸組立品5を、上述したように(例えば、第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に第2の縫合糸15の第1のアーム55を巻きつけ、第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に第2の縫合糸15の第2のアーム60を巻きつけ、第1のアーム55および第2のアーム60が、それぞれ第1のアーム30および第2のアーム35に反対方向で巻きつけられるようにして)形成することによって、新規な縫合糸組立品5は、その長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構成(
図3および
図4)、または、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成(
図5および
図6)のいずれでも結び目を形成しないことが理解されるべきである。いずれの構成でも、新規な縫合糸組立品5は、第2の縫合糸15から離れて第1の縫合糸10の第1のアーム30を単に引っ張ることによって、または、第1の縫合糸10の第2のアーム35を引っ張ることによって、分解可能であり、それによって、縫合糸組立品を「元に戻す」ことができる。結果として、任意の時点で新規な縫合糸組立品5を骨穴150から除去することが望まれるならば、第1の縫合糸10の第1のアーム30または第1の縫合糸10の第2のアーム35は、第2の縫合糸15から離れて単に引っ張られ、それによって、縫合糸組立品を「元に戻す」。第1の縫合糸10が手術部位から引かれて除去されたならば、第2の縫合糸15は、(例えば狭い縫合糸把持器によって)骨穴150から抜き取られ、手術部位から除去されてもよい。
【0074】
重要なことに、新規な縫合糸組立品5は、その上述した長手方向に拡張され半径方向に収縮された第1の構造にある間、比較的柔軟な構造であるため、挿入管組立品200から排出されるとき、その長手方向に収縮され半径方向に拡張された第2の構成に変形される前に受け入れられる骨穴の形状にある程度適合することができる。結果として、新規な縫合糸組立品5は、その長手方向に拡張された注入状態の構成にあるときで、その長手方向に収縮された固定状態の構成に変形される前は、比較的柔軟であるため、比較的浅い骨穴内に配置されうる。
新規な縫合糸組立品の代替の形態
図2は、新規な縫合糸組立品5を形成する好適な方法を示す。
【0075】
図50は、新規な縫合糸組立品5を形成する代替の方法を示す。本発明のこの形態では、縫合糸組立品5は、並列配置で配置された2つの第1の縫合糸10が設けられることを除いて、
図2に示す縫合糸組立品と実質的に同じである。この構造は、骨穴から現れる縫合糸の4つの糸状体を提供するため、いくつかの状況では非常に有利であり得る。
【0076】
図51は、新規な縫合糸組立品5を形成する他の方法を示す。本発明のこの形態では、第2の縫合糸15は、第1のアーム55の端部に形成された小穴180、および、第2のアーム60の端部に形成された小穴185を有する。第2の縫合糸15の第1のアーム55は第1の縫合糸10の第1のアーム30の周囲に(例えば3回)巻きつけられ、第1の縫合糸10の第1のアーム30は第2の縫合糸15の小穴180を通過し、第2の縫合糸15の第2のアーム60は第1の縫合糸10の第2のアーム35の周囲に(例えば3回)巻きつけられ、第1の縫合糸10の第2のアーム35は第2の縫合糸15の小穴185を通過する。再び、第2の縫合糸15の第1のアーム55は、第2の縫合糸15の第2のアーム60と反対方向に巻きつけられる。本発明のこの形態では、第2の縫合糸15のブリッジ65は、第1の縫合糸10のブリッジ40の近くに配置されてもよく、第1の縫合糸10のブリッジ40と実質的に平行に延在してもよい。本発明のこの形態は、挿入管内への新規な縫合糸組立品の増加された圧縮を可能にすることができるが、一体化されたブリッジ65ではなく別個の小穴180、185を押し棒組立品の遠位端部に提示し、押し棒組立品の遠位端部に確実に係合するのがより困難である可能性があるため、一般的には好ましくない。
【0077】
追加の構成が
図52〜
図54に示される。より具体的には、
図52に示す縫合糸構成体は、第2の縫合糸が実質的に閉じられたループを形成するように第2の縫合糸15の第1および第2の端部45、50が190で互いに結合されることを除いて、
図2に示す縫合糸組立品と実質的に同じである。第2の縫合糸15の第1および第2の端部を互いに結合するために、例えば、単に端部を結び目(図示せず)に結ぶこと、接着すること、または、熱溶接すること、端部を互いに結合する綿球(図示せず)のような機械的手段または装置の使用等、種々の手段が使用されうる。加えて、単一の糸状体195を形成するために、第2の縫合糸15の一方の端部は、本体を通って他方の端部に挿入されうる(
図53)。さらに、第2の縫合糸15は、閉じられたループとして、すなわち、遠位のブリッジ200を提供するように製造されうる(
図54)。
【0078】
図52〜
図54に示す構造は、いくつかの状況で、例えば、より大きい骨穴の大きさが許容され、より低い保持強度が容認されうる場合、十分に作動することができる。しかしながら、
図52〜
図54に示す縫合糸組立品は、形態または機能のいずれでも
図1〜
図6に示す縫合糸組立品と同等ではないことは強調されなければならない。より具体的には、
図52〜
図54に示す縫合糸組立品では、第2の縫合糸15は実質的に閉じられたループを効果的に形成するのに対し、
図1〜
図6に示す縫合糸組立品では、第2の縫合糸15は2つの自由端部を提供する。縫合糸組立品が挿入管内に自己収容することを可能にし、それによって、挿入管内の縫合糸組立品の実質的によりよい圧縮を可能にする限り、
図1〜
図6の縫合糸組立品での2つの自由端部の提供は、
図52〜
図54に示す縫合糸組立品にまさる重要な利点である。再び、挿入管内への縫合糸組立品のよりよい圧縮は、より小さい骨穴、より小さい挿入管の使用を可能にし、骨へより良好な結合を提供するので、これは重要である。
好適な実施形態の変更形態
本明細書に記載され、本発明の性質を説明するために例示された詳細、材料、ステップおよび部分の配置の多くの追加の変更が、依然として本発明の原理および範囲内のままでありながら、当業者によってなされ得ることが理解されるべきである。