特許第5922309号(P5922309)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5922309パッシブ・ミキサ回路における改善された線形性
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5922309
(24)【登録日】2016年4月22日
(45)【発行日】2016年5月24日
(54)【発明の名称】パッシブ・ミキサ回路における改善された線形性
(51)【国際特許分類】
   H03D 7/00 20060101AFI20160510BHJP
   H03D 7/14 20060101ALI20160510BHJP
【FI】
   H03D7/00 D
   H03D7/00 Z
   H03D7/14 A
【請求項の数】17
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-524477(P2015-524477)
(86)(22)【出願日】2013年7月26日
(65)【公表番号】特表2015-527833(P2015-527833A)
(43)【公表日】2015年9月17日
(86)【国際出願番号】US2013052358
(87)【国際公開番号】WO2014018905
(87)【国際公開日】20140130
【審査請求日】2015年3月23日
(31)【優先権主張番号】13/560,097
(32)【優先日】2012年7月27日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】ガン、ハイタオ
(72)【発明者】
【氏名】リ、シャオヨン
【審査官】 鬼塚 由佳
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第07482852(US,B1)
【文献】 特表2010−539810(JP,A)
【文献】 特開2009−111750(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03D 7/00
H03D 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス受信機であって、
入力無線周波数(RF)信号を受信するように構成されたミキサと、前記ミキサは、複数のスイッチを備える、前記スイッチのそれぞれは、ゲートおよびソースを備えたトランジスタである、
供給電圧とクロック信号を受信し、前記ミキサ内における、前記スイッチのうちの1つに制御信号を提供するように構成された平衡回路と、前記平衡回路は、前記ゲートのゲート電圧として電荷を受信し、前記トランジスタに前記ゲート電圧を提供するゲート経路に沿って選択的に前記電荷を放散するように構成されたキャパシタを備える、
前記キャパシタが充電している間、前記キャパシタから前記ミキサにおける前記スイッチを切り離すように構成されたトランジスタのペアとを備え、
前記制御信号は、前記トランジスタのソース電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差分値による前記クロック信号に従う時に前記ミキサ内における前記スイッチの切り替えをもたらし、前記ソース電圧と前記ゲート電圧との間の前記電圧差分値は、前記スイッチの起動電圧レベルより大きいほぼ所定の電圧値である、ワイヤレス受信機。
【請求項2】
前記平衡回路は、前記キャパシタとインターフェースするトランジスタを制御する第3のクロック信号を生成するために、前記クロック信号を前記クロック信号の逆数と混合するように構成された交差結合電圧混合回路をさらに備える、請求項1に記載のワイヤレス受信機。
【請求項3】
前記キャパシタに接続され、前記クロック信号と供給電圧を受信し、前記キャパシタの電荷を制御するように構成されたNMOS/PMOSトランジスタ・ペアをさらに備える、請求項1に記載のワイヤレス受信機。
【請求項4】
前記キャパシタは、前記ゲート経路における全ての寄生容量および前記ゲート電荷電圧を適切に供給するようにサイズ決めされる、請求項1に記載のワイヤレス受信機。
【請求項5】
前記所定の電圧値は、前記供給電圧である、請求項1に記載のワイヤレス受信機。
【請求項6】
受信された無線周波数(RF)信号を局部発振器(LO)信号と混合する方法であって、
供給電圧とクロック信号を受信することと、
キャパシタを使用して電荷を受信し、選択的に前記電荷を放散することと、ここにおいて、選択的に前記電荷を放散することは、混合スイッチとして機能するトランジスタのゲート経路に沿ってゲート電圧として生じる、
前記トランジスタのソース電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差分値による前記クロック信号に従う時に前記混合スイッチを使用して前記RF信号と前記LO信号のうちの1つを切り替えることと、
前記キャパシタが充電している間、前記キャパシタから前記混合スイッチを切り離すこととを備え、
前記ソース電圧と前記ゲート電圧との間の前記電圧差分値は、前記混合スイッチの起動電圧レベルより大きいほぼ所定の電圧値である、方法。
【請求項7】
前記キャパシタとインターフェースするトランジスタを制御する第3のクロック信号を生成するために、前記クロック信号を前記クロック信号の逆数と混合することをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記キャパシタに接続され、前記クロック信号と供給電圧を受信するように構成されたNMOS/PMOSトランジスタ・ペアを使用して前記キャパシタの電荷を制御することをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記キャパシタは、前記ゲート経路における全ての寄生容量および前記ゲート電荷電圧を適切に供給するようにサイズ決めされる、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記所定の電圧値は、前記供給電圧である、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
受信された無線周波数(RF)信号を局部発振器(LO)信号と混合する装置であって、
供給電圧とクロック信号を受信するための手段と、
電荷を受信し、トランジスタのゲートに選択的に前記電荷を放散するための容量性手段と、ここにおいて、選択的に前記電荷を放散することは、前記トランジスタにゲート電圧を提供するゲート経路に沿って前記ゲート電圧として生じる、
前記トランジスタのソース電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差分値による前記クロック信号に従う時に前記トランジスタを使用して前記RF信号と前記LO信号のうちの1つを切り替えるための手段と、
キャパシタが充電している間、前記キャパシタから前記トランジスタを切り離すための手段とを備え、
前記ソース電圧と前記ゲート電圧との間の前記電圧差分値は、前記トランジスタの起動電圧レベルより大きいほぼ所定の電圧値である、装置。
【請求項12】
前記容量性手段とインターフェースするトランジスタを制御する第3のクロック信号を生成するために、前記クロック信号を前記クロック信号の逆数と混合するための手段をさらに備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記キャパシタの電荷を制御するための手段をさらに備え、前記制御するための手段は、前記容量性手段に接続され、前記クロック信号と供給電圧を受信するように構成されたNMOS/PMOSトランジスタ・ペアを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記容量性手段は、前記ゲート経路における全ての寄生容量および前記ゲート電荷電圧を適切に供給するようにサイズ決めされる、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記所定の電圧値は前記供給電圧である、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
コンピュータに請求項1から10のいずれか1つの請求項に記載の方法を実施させるためのプログラム。
【請求項17】
受信された無線周波数(RF)信号を局部発振器(LO)信号と混合する方法であって、
供給電圧と複数のクロック信号を受信することと、
第3のクロック信号を生成するために2つのクロック信号を組み合わせることと、前記2つのクロック信号は、第1のクロック信号を含み、
前記第3のクロック信号に基づいてトランジスタのゲート電圧経路に沿ったゲート電圧および前記トランジスタのソース電圧経路に沿ったソース電圧を提供することと、前記トランジスタは、混合スイッチとして機能し、
第1のクロック信号に基づいてキャパシタを選択的に充電することと、
前記供給電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差および前記複数のクロック信号のうちの少なくとも1つによって表される切り替え時間に対応する時に前記混合スイッチを制御することと、
前記キャパシタが充電している間、前記キャパシタから前記混合スイッチを切り離すことと
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、一般的に、電子回路に関し、より具体的には、パッシブ・ミキサ回路(passive mixer circuits)の線形性を改善する技術および回路に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 携帯電話および/または近距離通信(NFC)デバイスのようなワイヤレス通信デバイスは、典型的に双方向通信をサポートする送信機および受信機を含む。送信機は、ワイヤレス・チャネルを介した送信により適している出力無線周波数(RF)信号を得るために、送信局部発振器(LO)信号で出力ベースバンド信号をアップコンバートし得る。受信機は、入力ベースバンド信号を得るために、ワイヤレス・チャネルを介して入力RF信号を受信し得、受信LO信号で入力RF信号をダウンコンバートし得る。
【0003】
[0003] 受信機は、同相(I)ミキサおよび受信されたRF信号を直交ダウンコンバートする(quadrature downconvert)直交(Q)ミキサを含み得る。理想的な(ideal)ミキサは、入力信号を歪めずに、1つの周波数から別の周波数に入力信号を簡単に変換する。ミキサは、アクティブまたはパッシブであり得る。
【0004】
[0004] ある特定の種類のワイヤレス・デバイスによるRF送信は、比較的大きい搬送波信号の送信を必要とし得る。受信された信号は、場合によっては、比較的大きい搬送波信号と比較的小さい所望の信号または変調信号を含み得る。受信機は、このより小さい所望の変調信号を見分けるのが困難であり得る。ミキサのスイング(mixer swing)は、回路の線形性を低下させるのに十分な大きさであり得、著しいI/Q不一致を引き起こし、受信デバイスにおいて分解能の悪い信号をもたらす。
【0005】
[0005] パッシブ・ミキサのような従来のミキサは、遭遇する(encountered)信号レベルに応じて切り替える一連のスイッチが用いられる。単一平衡ミキサ(single balanced mixer)および二重平衡ミキサ(double balanced mixer)のような、2つの一般的な種類のパッシブ・ミキサが用いられる。各種類のパッシブ・ミキサは、入力信号が比較的大きい搬送波信号と比較的小さい変調信号を含む場合、適切な時間で切り替えることができないことに悩まされる。
【0006】
[0006] 従って、大きい搬送波信号と比較的小さい変調信号の存在下でのパッシブ・ミキサの非線形性を減少または除去する良い性能を備えた受信機が望ましい。
【発明の概要】
【0007】
[0007] 比較的大きい搬送波信号と比較的小さい変調信号の形で混合信号(mixing signals)を決定するための技術が提供される。一態様において、ミキサは、平衡回路を使用してそれぞれ切り替えられる複数のスイッチを含む。平衡回路は、供給電圧とクロック信号を受信するように構成され、平衡回路は、制御信号をミキサにおけるスイッチに提供する。平衡回路は、ゲート経路に沿ってゲート電圧として電荷(charge)を受信し、選択的に放散する(dissipate)ように構成されたキャパシタを含む。制御信号は、ソース電圧とゲート電圧との間の電圧差分値(voltage difference value)によるクロック信号に従う時にミキサにおけるスイッチの切り替えをもたらし、ここで、ソース電圧とゲート電圧との間の電圧差分値は、スイッチの起動電圧レベル(turn on voltage level)より大きいほぼ所定の電圧値である。
【0008】
[0008] この配置におけるソース電圧は入力信号を表し、一方でゲート電圧は制御信号を表す。ソース電圧とゲート電圧との間の電圧差は、供給電圧のような、ほぼ所定の比較的一定の値である。所定の電圧は、ほぼ供給電圧を含む、スイッチの起動電圧より大きい任意の比較的低い値であり得る。
【0009】
[0009] 本開示の様々な態様および特徴は、以下でさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】[0010] 図1は、様々なワイヤレス・シナリオで遭遇する典型的な信号を示す。
図2】[0011] 図2は、理想的なミキサの図である。
図3】[0012] 図3は、複数のミキサを含む受信機のフロントエンドのブロック図である。
図4】[0013] 図4は、単一平衡ミキサの一実施形態を示す。
図5】[0014] 図5は、二重平衡ミキサの一実施形態を例示する。
図6】[0015] 図6は、本設計に従って動作する単一平衡ミキサである。
図7】[0016] 図7は、本設計に従って動作する二重平衡ミキサを示す。
図8】[0017] 図8は、本設計に従って用いられる平衡回路の一実施形態である。
図9】[0018] 図9は、平衡回路の典型的な動作を示す。
【詳細な説明】
【0011】
[0019] ここで説明される技術は、ワイヤレス通信デバイス、近距離通信(NFC)デバイス、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルド・デバイス、ワイヤレス・モデム、ラップトップ・コンピュータ、コードレス電話、Bluetooth(登録商標)デバイス、ブロードキャスト受信機、等、のような、様々な電子デバイスに使用され得る。明確にするために、NFCデバイスまたは何らかの他のデバイスであり得るワイヤレス通信デバイスのための技術のある特定の態様が以下で説明される。
【0012】
[0020] 図1は、比較的高い搬送波信号102と比較的低い変調信号101を含む、ワイヤレス通信で受信される信号を例示する。この配置での送信機は、その搬送波信号が所望の信号を妨害する(jams)という点で、自己妨害器(self-jammer)である。高い搬送波信号102は、「遮断器(blocker)」としても知られている。より小さい(所望の)信号101は、非常に低い変調指数を有しており、1桁以上(more than one order of magnitude)の信号強度間の比に遭遇するのは珍しいことではない。そのような強い搬送波信号の存在下で、受信機回路は、所望の信号を効果的に、そして線形的に分解するためにタイムリーに切り替えることが困難である。そのような信号の存在下での典型的なミキサ動作は、飽和(saturation)および非線形動作(nonlinear operation)をもたらし、そのような飽和は、受信機における効果的な信号分解能(signal resolution)を禁止する。
【0013】
[0021] 図2は、本設計で用いられるような理想的なミキサを例示する。図2によると、ミキサ200はRF信号を受信し、その周波数を異なる周波数に変換しようとする。ミキサ200は、また、LO(局部発振器)信号を受信し、IF(中間周波数)出力を提供する。IF出力は、理想的には2つの周波数の和と差のみを含むべきである。
【0014】
[0022] 図3は、送信機303および受信機310を含むワイヤレス通信デバイス300の設計のブロック図を示す。一般的に、ワイヤレス・デバイス300は、任意の数の通信システムと任意の数の周波数帯域に対して任意の数の送信機と任意の数の受信機を含み得る。
【0015】
[0023] 受信機は、スーパーヘテロダイン・アーキテクチャまたは直接変換アーキテクチャで実現され得る。スーパーヘテロダイン・アーキテクチャでは、入力RF信号は、例えば、1つのステージでRFから中間周波数(IF)にダウンコンバートされるように、複数のステージでRFからベースバンドにダウンコンバートされ、その後、別のステージでIFからベースバンドにダウンコンバートされる。ゼロIFアーキテクチャとも称される直接変換アーキテクチャでは、入力RF信号は、1つのステージでRFから直接ベースバンドにダウンコンバートされる。スーパーヘテロダインおよび直接変換アーキテクチャは、異なる回路ブロックを使用し得る、および/または異なる要件を有し得る。ここで説明される技術は、スーパーヘテロダインおよび直接変換アーキテクチャの両方に使用され得る。図3に示される設計では、受信機310は、直接変換アーキテクチャで実現される。
【0016】
[0024] 受信経路では、アンテナ301は、基地局、人工衛星、および/または他の送信機局から信号を受信し得、受信されたRF信号をRFフロントエンド・ユニット302に提供し得る。RFフロントエンド・ユニット302は、1つ以上のスイッチ、フィルタ、デュプレクサ、ダイプレクサ、バラン、等、を含み得る。フィルタは、指定された周波数範囲の信号コンポーネントをパスし得、この周波数範囲の外側の所望のコンポーネントを減衰させ得る。ダイプレクサは、第1の周波数における受信されたRF信号をアンテナ301から受信機310にルートし得、第2の周波数における出力RF信号を送信機303からアンテナ302にルートし得る。デュプレクサは、同じ周波数上でアンテナ301を送信機303および受信機310に交互に結合し得る。バランは、シングルエンド(single-ended)を差動変換、インピーダンス変換、フィルタリング、等、に提供し得る。図3に示される設計では、RFフロントエンド・ユニット302は、シングルエンドまたは差動入力RF信号を受信機310に提供する。
【0017】
[0025] 受信機310内で、RF信号は、Iミキサ311およびQミキサ312に提供される。ミキサ311は、LO信号生成器313からのIおよびI信号から成るI LO信号で差動増幅RF信号をダウンコンバートし得、差動Iダウンコンバート信号を提供し得る。データ・プロセッサ320に提供され得る差動I入力ベースバンド信号(Ibb)を得るために、差動Iダウンコンバート信号は、バンドパス・フィルタ(BPF)314によって増幅およびフィルタされ得、ローパス・フィルタ315によってさらにフィルタされる。同様に、ミキサ312は、LO生成器313からのQおよびQ信号から成るQ LO信号で差動増幅RF信号をダウンコンバートし得、差動Qダウンコンバート信号を提供し得る。データ・プロセッサ320に提供され得る差動Q入力ベースバンド信号(Qbb)を得るために、差動Qダウンコンバート信号は、BPF318によって増幅され得、ローパス・フィルタ319によってさらにフィルタされ得る。
【0018】
[0026] LO信号生成器313は、VCO316からのVINPおよびVINMから成る差動入力VCO信号を受信し得る。LO信号生成器313は、ミキサ311のためにI LO信号を生成し得、ミキサ312のためにQ LO信号を生成し得る。位相同期ループ(PLL)317は、所望の周波数を示す周波数制御を受信し得る。この実施形態では、PLL317は、差動入力VCO信号のための所望の周波数を得るために、VCO316のための制御電圧を生成し得る。
【0019】
[0027] 図3は、受信機310の例示的な設計を示す。一般的に、受信機の信号の調整は、1つ以上の増幅器、フィルタ、ミキサ、等によって実行され得る。これら回路ブロックは、シングルエンド信号または差動信号で動作し得る。これら回路ブロックは、また、図3に示される構成とは違って配置され得る。さらに、図3に示されていない他の回路ブロックは、受信機の信号を調整するのに使用され得る。受信機310の一部あるいは全ては、1つ以上のRF集積回路(RFIC)、アナログIC、混合信号IC、等、で実現され得る。VCO316は、受信機310のためのICで実現され得る、またはICの外部にあり得る。
【0020】
[0028] データ・プロセッサ320は、データ送信および受信のための様々な処理ユニットに加えて他の機能も含み得る。例えば、データ・プロセッサ320は、1つ以上のアナログ・デジタル変換器(ADC)、デジタル・アナログ変換器(DAC)、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、縮小命令セット・コンピュータ(RISC)プロセッサ、中央処理装置(CPU)、等、を含み得る。コントローラ/プロセッサ321は、ワイヤレス・デバイス300における動作を制御し得る。メモリ322は、ワイヤレス・デバイス300のためのプログラム・コードおよびデータを格納し得る。データ・プロセッサ320、コントローラ/プロセッサ321、および/またはメモリ322は、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)および/または他のICで実現され得る。
【0021】
[0029] フィールドで用いられるある特定のミキサは、不平衡である。不平衡ミキサは、出力として相当の受信されたRFおよびLO信号のレベルを提供し得る。フィルタリングは、時折、そのような信号を取り除くために用いられる。単一平衡ミキサと二重平衡ミキサのような、2種類の平衡RFミキサが開発されてきた。
【0022】
[0030] 図1のそれと同様の信号を受信することは、単一平衡ミキサと二重平衡ミキサの両方に非線形をもたらし得る。図4は、ワイヤレス受信機で用いられる標準の単一平衡パッシブ・ミキサ配置を例示しており、ここで、電圧入力信号(Vin)は、それぞれ、スイッチ401、402、403、および404を使用する、局部発振器(LO)のLOI+、LOQ+、LOI−、およびLOQ−同相および直交信号に基づいて切り替えられる。示される4つのブランチは、4つのキャパシタ405、406、407、および408、並びに4つの負荷抵抗器409、410、411、および412を含む。
【0023】
[0031] 図5は、ある特定の受信機で用いられる標準の二重平衡ミキサの実現を例示する。受信された信号は、RF+およびRF−信号を含む。上部の同相(I)経路は、示されるように、LOI+またはLOI−のいずれかによってそれぞれ切り替えられるスイッチ501Aと501B、および502Aと502Bの2つのペアを含む。下部の直交(Q)経路は、示されるように、LOQ+またはLOQ−のいずれかによって切り替えられるスイッチ503Aと503B、および、示されるように、LOQ+またはLOQ−のいずれかによってさらに切り替えられる504Aと504Bを含む、同じような配置を含む。また、例示されているのは、キャパシタ505、506、507、および508である。
【0024】
[0032] 図1に示されるそれと同様のRF信号の存在下で図4および5に示される実現から生じ得る非線形を避けるために、本設計は、適切な時間で効果的に、効率的に切り替えるためにミキサで受信されたRFおよびLO信号を利用しようとする。本設計は、図4および5に例示されたスイッチを制御するためにミキサにおける平衡回路を用いる。平衡回路の使用は、効果的な線形パッシブ・ミキサ性能を促進し得る。
【0025】
[0033] 図6は、示されるように、スイッチ601、602、603、および604とインターフェースする4つの平衡回路613、614、615、および616を含む単一平衡パッシブ・ミキサ回路600を例示する。抵抗器605、606、607、および608、並びにキャパシタ609、610、611、および612もまた例示される。図7は、示されるように、スイッチ701A、701B、702A、702B、703A、703B、704A、および704Bとそれぞれインターフェースする、8つの平衡回路705Aと705B、706Aと706B、707Aと707B、および708Aと708Bを用いる二重平衡パッシブ・ミキサ回路700を例示する。キャパシタ709、710、711、および712は、図5の配置と同様の方法で提供される。図6および図7の両方に示されるように、平衡回路への入力は、同じLOI+、LOQ+、LOI−、およびLOQ−信号である。
【0026】
[0034] それぞれの単一平衡または二重平衡パッシブ・ミキサ回路を使用して所望の信号が効果的に分解および混合され得るように、平衡回路は、飽和を制御し、ミキサにおける適切な時間での切り替えをもたらすようサーブする(serves to)。
【0027】
[0035] 1つの典型的な平衡回路800が、図8に例示される。他の実現は、状況および所望の性能に応じて実現され得るが、一般的には大きい搬送波信号および小さい変調信号の存在下での正確な切り替えは、平衡回路および正確な切り替えを達成することが望ましい任意の設計から求められる。図8によると、クロック信号clkは、単一の位相クロック信号であり、clkおよびclkの逆数、すなわちclkb(clock bar:クロック・バー)の両方は、供給電圧(Vdd)に加えて回路800に提供される。2つの交差結合トランジスタ(cross coupled transistors)801Aおよび801Bは、clkおよびclkb信号をclkbH(clock bar high:クロック・バー高)に変換する。2つの交差結合トランジスタ801Aおよび801Bからの出力は、clkbHの形でトランジスタ802に提供される。
【0028】
[0036] clkbはインバータ803に提供され、示されるようにキャパシタ804および805が提供されている。clkb信号は、トランジスタ806にも提供される。図8の右側を見ると、2つのトランジスタ経路、すなわちctopおよびcbotが、回路800の内部からゲートおよびソース出力に提供される。PMOSトランジスタ807およびNMOSトランジスタ808は、トランジスタ810および811と相互作用する。デュアル・トランジスタ配置は、clkが低い場合にCboot809の電荷を格納し、clkが高い場合にゲート経路に沿ってCboot809からの電荷を放散するようサーブする。clkが高い場合、回路は、示されるゲート経路とソース経路との間のVddの電圧差を維持する。
【0029】
[0037] 回路800は、トランジスタ810、811、および812をさらに含み、トランジスタ813はVddによって制御され、一方でトランジスタ814はclkbによって制御される。
【0030】
[0038] 動作中、clkbが低い場合、下部のNMOSトランジスタ806は遮断(shut off)され、電荷はctopに格納される。この(clkbが低い)状況でのcbotは、入力(ソース)信号に追従する(follows)。clkが低くなる場合、トランジスタ813および814はスイッチのゲートをグラウンド(ground)に放電(discharge)し、図6または図7のスイッチがオフになり、トランジスタ803および806によって電圧(Vdd)がCbootキャパシタ809にわたって印加される。Cbootキャパシタ809は、そのトップ・プレート(top plate)でゲート出力へのライン(line)を表し、そのボトム・プレート(bottom plate)でソース出力へのラインを表す。Cbootキャパシタ809は、clkが高くなる場合、ゲートおよびソースにわたって電力として作動するため、図6または図7からのスイッチはオンになる。よって、Cbootキャパシタ809の制御は回路800の出力を制御し、Cbootキャパシタ809は受信されたclkに基づいて交互に充電および放電されるため、図6および図7のスイッチに印加された電圧を制御する。
【0031】
[0039] トランジスタ810および812は、Cbootキャパシタ809が電荷を蓄積している間、ミキサにおけるスイッチをCbootキャパシタ809から切り離す(isolate)ように作動する。clkが高くなる場合、トランジスタ808はトランジスタ808のゲートを引き戻し(pulls back)、Cbootキャパシタ809からの電荷がゲートに流れ(flows)、トランジスタ812およびミキサ・スイッチの両方がオンになる。図9の下部に示されるように、clkが高くなる場合、この配置は、ゲートが受信された入力RF信号に関係なくVddによってシフトされるソース(入力電圧)をトラックする(track)ことを可能にする。Cbootキャパシタ809は、ゲートに電荷を供給するのに十分な容量を有する必要があり、充電経路に必要とされる任意の寄生容量(parasitic capacitances)を供給する。
【0032】
[0040] 単一平衡パッシブ・ミキサで使用された場合の平衡回路の動作の表示が、図9に例示される。図9によると、プロット(plot)901はソース電圧を示す。プロット902は、約52ナノ秒で上昇し、約70ナノセカンドで低下するclk信号を示す。clkbはプロット903に示され、ここで、clkbは、clk信号の補数である。プロット904は、clkbと同じ一般的なプロファイルを有するclkbHを表すが、異なる電圧レベルを表示している。最後に、プロット905は、前述のclkプロット902、clkbプロット903、およびclkbHプロット904に対応するctopおよびcbot、ならびにソースプロット901を示す。ゲート動作は、プロット905に例示される。ゲート電圧は、Vdd(供給)電圧差またはそれのほぼVdd電圧差でソース電圧に追従する。ゼロのソース電圧はVddのゲート電圧を提供し、一方でVddのソース電圧は、ここで開示される平衡回路を使用して、ほぼ2*Vddのゲート電圧を提供する。
【0033】
[0041] 一般的に、ソース電圧とゲート電圧との間の電圧差分値は、供給電圧未満またはそれにほぼ等しく、ほぼ所定の電圧値は、スイッチの起動電圧レベルより大きい。言い換えれば、ソース電圧とゲート電圧との間の電圧差は、供給電圧のように、比較的一定の値であり得るが、この値からわずかに外れ(deviate)得る。
【0034】
[0042] この配置におけるソース電圧は入力信号を表し、一方でゲート電圧は制御信号を表す。ソース電圧とゲート電圧との間の電圧差は、供給電圧のような、ほぼ所定の比較的一定の値である。所定の電圧は、ほぼ供給電圧を含む、スイッチの起動値より大きい任意の比較的低い値であり得る。
【0035】
[0043] プロット905に示されるようなプロファイルは、パッシブ・ミキサ回路におけるスイッチをオンまたはオフにするために使用される様々な電圧を提供し、少ないI/Q不一致でより多くの線形パッシブ・ミキサをもたらす。パッシブ・ミキサへの入力信号が、受信機で図1に示されるような信号に遭遇する場合のように、スイングする、または高くなる場合、平衡回路からの制御信号もまたスイングするが、確実にスイッチまたは複数のスイッチをオンおよびオフにするために十分な電圧差を維持する。受信された入力信号に関係なく、平衡回路の使用はタイムリーに切り替えることを可能にする。
【0036】
[0044] 従って、本設計は、比較的小さい変調信号と比較的大きい搬送波信号で構成されているRF信号を受信するように構成されたミキサを有するワイヤレス受信機を含む。ミキサは複数のスイッチを含む。設計は、供給電圧とクロック信号を受信し、ミキサにおけるスイッチに制御信号を提供するように構成された平衡回路をさらに含む。平衡回路は、ゲート経路に沿ってゲート電圧として電荷を受信し、選択的に放散するように構成されたキャパシタを含む。制御信号は、ソース電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差分値によるクロック信号に従う時にミキサにおけるスイッチの切り替えをもたらし、ここで、ソース電圧とゲート電圧との間の電圧差分値は、供給電圧未満またはそれにほぼ等しい。平衡回路は、キャパシタとインターフェースするトランジスタを制御する第3のクロック信号を生成するために、クロック信号をクロック信号の逆数と混合するように構成された交差結合電圧混合回路(cross-coupled voltage mixing circuit)に加えて、キャパシタに結合され、クロック信号および供給電圧を受信し、キャパシタの電荷を制御するように構成されたNMOS/PMOSトランジスタ・ペアをさらに含む。トランジスタのペアは、キャパシタが充電している間、キャパシタからミキサのスイッチを切り離すために用いられ得、キャパシタは、ゲート経路における全ての寄生容量およびゲート電荷電圧を適切に供給するようにサイズ決め(sized to)され得る。
【0037】
[0045] ここで説明される技術または回路を実現する装置は、独立型(stand-alone)デバイスであり得、またはより大きなデバイスの一部分であり得る。デバイスは、(i)独立型IC、(ii)データおよび/または命令を格納するためのメモリICを含み得る1つ以上のICのセット、(iii)RF受信機(RFR)またはRF送信機/受信機(RTR)のようなRFIC、(iv)移動局モデム(MSM)のようなASIC、(v)他のデバイス内に組み込まれ得るモジュール、(vi)受信機、携帯電話、ワイヤレス・デバイス、ハンドセット、またはモバイルユニット、(vii)その他、であり得る。
【0038】
[0046] 1つ以上の例示的な設計において、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実現され得る。ソフトウェアで実現された場合、この機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令またはコードとして記憶または送信され得る。コンピュータ可読媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、または他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶デバイス、または、命令またはデータ構造の形で所望のプログラム・コードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得る。また、任意の接続は、厳密にはコンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバー・ケーブル、ツイスト・ペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、電波、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他の遠隔ソースから送信される場合、この同軸ケーブル、光ファイバー・ケーブル、ツイスト・ペア、DSL、または赤外線、電波、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ここで使用される、ディスク(Disk)とディスク(disc)は、コンパクト・ディスク(CD)、レーザ・ディスク、光学ディスク、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含み、ディスク(Disk)は、しばしばデータを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0039】
[0047] 本開示の先の説明は、本開示を製造または使用することをいずれの当業者にも可能にさせるために提供される。本開示への様々な修正は、当業者にとって容易に明らかであり、ここで定義された一般的な原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のバリエーションにも適用され得る。従って、本開示は、ここで説明された例および設計に限定されることを意図するものではなく、ここで開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ワイヤレス受信機であって、
比較的小さい変調信号と比較的大きい搬送波信号を備える入力無線周波数(RF)信号を受信するように構成されたミキサと、前記ミキサは、複数のスイッチを備える、
供給電圧とクロック信号を受信し、前記ミキサにおけるスイッチに制御信号を提供するように構成された平衡回路と、前記平衡回路は、ゲート経路に沿ってゲート電圧として電荷を受信し、選択的に放散するように構成されたキャパシタを備える、
を備え、
ここにおいて、前記制御信号は、ソース電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差分値による前記クロック信号に従う時に前記ミキサにおける前記スイッチの切り替えをもたらし、前記ソース電圧と前記ゲート電圧との間の前記電圧差分値は、前記スイッチの起動電圧レベルより大きいほぼ所定の電圧値である、ワイヤレス受信機。
[C2]
前記平衡回路は、前記キャパシタとインターフェースするトランジスタを制御する第3のクロック信号を生成するために、前記クロック信号を前記クロック信号の逆数と混合するように構成された交差結合電圧混合回路をさらに備える、C1に記載のワイヤレス受信機。
[C3]
前記キャパシタに接続され、前記クロック信号と供給電圧を受信し、前記キャパシタの電荷を制御するように構成されたNMOS/PMOSトランジスタ・ペアをさらに備える、C1に記載のワイヤレス受信機。
[C4]
前記キャパシタが充電している間、前記キャパシタから前記ミキサにおける前記スイッチを切り離すように構成されたトランジスタのペアをさらに備える、C1に記載のワイヤレス受信機。
[C5]
前記キャパシタは、前記ゲート経路における全ての寄生容量および前記ゲート電荷電圧を適切に供給するようにサイズ決めされる、C1に記載のワイヤレス受信機。
[C6]
前記所定の電圧値は、前記供給電圧である、C1に記載のワイヤレス受信機。
[C7]
受信された無線周波数(RF)信号を局部発振器(LO)信号と混合する方法であって、前記RF信号は、比較的小さい変調信号と比較的大きい搬送波信号を備え、前記方法は、
供給電圧とクロック信号を受信することと、
キャパシタを使用して電荷を受信し、選択的に放散することと、ここにおいて、電荷を選択的に放散することは、ゲート経路に沿ってゲート電圧として生じる、
ソース電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差分値による前記クロック信号に従う時に混合スイッチを使用して前記RF信号と前記LO信号のうちの1つを切り替えることと、ここにおいて、前記ソース電圧と前記ゲート電圧との間の前記電圧差分値は、前記スイッチの起動電圧レベルより大きいほぼ所定の電圧値である、
を備える、方法。
[C8]
前記キャパシタとインターフェースするトランジスタを制御する第3のクロック信号を生成するために、前記クロック信号を前記クロック信号の逆数と混合することをさらに備える、C7に記載の方法。
[C9]
前記キャパシタに接続され、前記クロック信号と供給電圧を受信するように構成されたNMOS/PMOSトランジスタ・ペアを使用して前記キャパシタの電荷を制御することをさらに備える、C7に記載の方法。
[C10]
前記キャパシタが充電している間、前記キャパシタから前記混合スイッチを切り離すことをさらに備える、C7に記載の方法。
[C11]
前記キャパシタは、前記ゲート経路における全ての寄生容量および前記ゲート電荷電圧を適切に供給するようにサイズ決めされる、C7に記載の方法。
[C12]
前記所定の電圧値は、前記供給電圧である、C7に記載の方法。
[C13]
受信された無線周波数(RF)信号を局部発振器(LO)信号と混合する装置であって、前記RF信号は、比較的小さい変調信号と比較的大きい搬送波信号を備え、前記装置は、
供給電圧とクロック信号を受信するための手段と、
電荷を受信し、選択的に放散するための容量性手段と、ここにおいて、電荷を選択的に放散することは、ゲート経路に沿ってゲート電圧として生じる、
ソース電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差分値による前記クロック信号に従う時に混合スイッチを使用して前記RF信号と前記LO信号のうちの1つを切り替えるための手段と、ここにおいて、前記ソース電圧と前記ゲート電圧との間の前記電圧差分値は、前記スイッチの起動電圧レベルより大きいほぼ所定の電圧値である、
を備える、装置。
[C14]
前記容量性手段とインターフェースするトランジスタを制御する第3のクロック信号を生成するために、前記クロック信号を前記クロック信号の逆数と混合するための手段をさらに備える、C13に記載の装置。
[C15]
前記キャパシタの電荷を制御するための手段をさらに備え、前記制御するための手段は、前記容量性手段に接続され、前記クロック信号と供給電圧を受信するように構成されたNMOS/PMOSトランジスタ・ペアを備える、C13に記載の装置。
[C16]
前記容量性手段が充電している間、前記容量性手段から前記混合スイッチを切り離すための手段をさらに備える、C13に記載の装置。
[C17]
前記容量性手段は、前記ゲート経路における全ての寄生容量および前記ゲート電荷電圧を適切に供給するようにサイズ決めされる、C13に記載の装置。
[C18]
前記所定の電圧値は前記供給電圧である、C13に記載の装置。
[C19]
受信された無線周波数(RF)信号を局部発振器(LO)信号と混合する方法を実行するよう計算デバイスを指示する実行可能なプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記RF信号は、比較的小さい変調信号と比較的大きい搬送波信号を備え、前記方法は、
供給電圧とクロック信号を受信することと、
キャパシタを使用して電荷を受信し、選択的に放散することと、ここにおいて、電荷を選択的に放散することは、ゲート経路に沿ってゲート電圧として生じる、
ソース電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差分値による前記クロック信号に従う時に混合スイッチを使用して前記RF信号と前記LO信号のうちの1つを切り替えることと、ここにおいて、前記ソース電圧と前記ゲート電圧との間の前記電圧差分値は、前記スイッチの起動電圧レベルより大きいほぼ所定の電圧値である、
を備える、非一時的なコンピュータ可読媒体。
[C20]
前記キャパシタとインターフェースするトランジスタを制御する第3のクロック信号を生成するために、前記クロック信号を前記クロック信号の逆数と混合することをさらに備える、C19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
[C21]
前記キャパシタに接続され、前記クロック信号と供給電圧を受信するように構成されたNMOS/PMOSトランジスタ・ペアを使用して前記キャパシタの電荷を制御することをさらに備える、C19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
[C22]
前記キャパシタが充電している間、前記キャパシタから前記混合スイッチを切り離すことをさらに備える、C19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
[C23]
前記キャパシタは、前記ゲート経路における全ての寄生容量および前記ゲート電荷電圧を適切に供給するようにサイズ決めされる、C19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
[C24]
前記所定の電圧値は前記供給電圧である、C19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
[C25]
受信された無線周波数(RF)信号を局部発振器(LO)信号と混合する方法であって、前記RF信号は、比較的小さい変調信号と比較的大きい搬送波信号を備え、前記方法は、
供給電圧と複数のクロック信号を受信することと、
第3のクロック信号を生成するために2つのクロック信号を組み合わせることと、
前記第3のクロック信号に基づいてゲート電圧経路に沿ったゲート電圧およびソース電圧経路に沿ったソース電圧を提供することと、
前記第1のクロック信号に基づいてキャパシタを選択的に充電することと、
前記供給電圧と前記ゲート電圧との間の電圧差および前記複数のクロック信号のうちの少なくとも1つによって表される切り替え時間に対応する時に少なくとも1つの混合スイッチを制御することと、
を備える、方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9